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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/31 20190101AFI20240730BHJP
【FI】
G06F16/31
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023082490
(22)【出願日】2023-05-18
(62)【分割の表示】P 2019046795の分割
【原出願日】2019-03-14
(65)【公開番号】P2023096130
(43)【公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 祐亮
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-173959(JP,A)
【文献】特開2013-191178(JP,A)
【文献】特開平09-065095(JP,A)
【文献】特開2009-037249(JP,A)
【文献】特開2014-067123(JP,A)
【文献】特開平06-062102(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0149878(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストのうちユーザの操作により指定される指定文字列を含む部分、前記複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作を受け付ける操作子画像、及び前記複数のグループの各々に対応し且つ前記文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作を受け付ける複数の索引のうち、選択された前記1以上のグループに対応する索引を、表示領域に同時に表示させる制御を行う制御部と、
表示された前記索引への操作により選択された前記特定の文字列を前記指定文字列として指定する指定部と
を備え
前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループのうち定められた条件を満たすグループが選択されたものとして、当該グループに対応する索引を表示させる
情報処理装置。
【請求項2】
前記指定部は、選択された前記1以上のグループに対応する索引が表示される場合、当該索引への操作で選択可能な1以上の前記特定の文字列のうちのいずれかを前記指定文字列として指定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、選択された時期が新しい方から決められた数のグループが選択されたものとする
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、当該グループの文字列群に含まれる文字列の個数が多い方から決められた数のグループが選択されたものとする
請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、当該グループの文字列群の使用頻度が多い方から決められた数のグループが選択されたものとする
請求項1、3又はのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、選択された前記1以上のグループに対応する索引を、索引の表示用領域に、当該表示用領域の広さに応じた個数の文字、記号又はそれらの組合せで表して表示させる
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群に含まれる文字列の個数に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分する
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群の使用頻度に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分する
請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループに対応する索引を、各グループの属性に基づき定められる順番に並べて表示させる
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記グループの文字列群に含まれる文字列の個数を当該グループの属性として、当該個数が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させる
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記グループの文字列群の使用頻度を当該グループの属性として、当該使用頻度が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させる
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、複数の前記グループの文字列群を、前記索引と共通の順番で並べて繋げたリストを表示させる
請求項から11のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、特定のグループに対応する索引については、ユーザの操作により選択されていないグループに対応する索引であっても表示させる
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、選択されていない前記グループに対応する索引を代替する代替画像を、当該グループの文字列群及び選択された前記グループの文字列群の前記リストにおける並び順と共通の順番で前記索引に並べて表示させる
請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
コンピュータを、
複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストのうちユーザの操作により指定される指定文字列を含む部分、前記複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作を受付ける操作子画像、前記複数のグループの各々に対応し且つ前記文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作を受け付ける複数の索引のうち、選択された前記1以上のグループに対応する索引を、表示領域に同時に表示させる制御を行う制御部と、
表示された前記索引への操作により選択された前記特定の文字列を前記指定文字列として指定する指定部
として機能させ、
前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループのうち定められた条件を満たすグループが選択されたものとして、当該グループに対応する索引を表示させる
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の言語で表されたデータのリストを表示していて利用者からグループ毎にスキップする指示があった場合、現在グループ分けした言語のリストを表示していれば同じ言語の次のグループを表示し、グループ分けしていない言語のリストを表示していれば次の言語にスキップして表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-123882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の文字列を先頭にして表示させるための索引(インデックスとも呼ばれる)を利用する場合、先頭として指定可能な文字列が多すぎると索引の文字が小さくなって操作がしづらくなる。一方、上記技術のようにスキップボタンを設ける場合は操作のしづらさは解消されるが、例えば別の言語の特定のグループを表示させたい場合に、まず該当言語が表示されるまでスキップし、該当言語が表示されてから今度は該当グループが表示されるまでスキップする必要があり、手間がかかる。
【0005】
そこで、本発明は、複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストにおいてグループ毎の索引が利用可能である場合に、本発明の構成を有しない場合に比べて、索引に対する操作をしやすくしつつ、目的の文字列を見つけるまでの手間を少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストのうちユーザの操作により指定される指定文字列を含む部分を表示領域に表示させ、前記複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作を受付ける操作子画像を表示させ、前記複数のグループの各々に対応し且つ前記文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作を受け付ける複数の索引のうち、選択された前記1以上のグループに対応する索引を表示させる制御を行う制御部と、表示された前記索引への操作により選択された前記特定の文字列を前記指定文字列として指定する指定部とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の態様において、前記指定部は、選択された前記1以上のグループに対応する索引が表示される場合、当該索引への操作で選択可能な1以上の前記特定の文字列のうちのいずれかを前記指定文字列として指定することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項1又は2に記載の態様において、前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループのうち定められた条件を満たすグループが選択されたものとして、当該グループに対応する索引を表示させることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項3に記載の態様において、前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、選択された時期が新しい方から決められた数のグループが選択されたものとすることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項3又は4に記載の態様において、前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、当該グループの文字列群に含まれる文字列の個数が多い方から決められた数のグループが選択されたものとすることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項3から5のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、前記条件を満たすグループとして、当該グループの文字列群の使用頻度が多い方から決められた数のグループが選択されたものとすることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項1から6のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、選択された前記1以上のグループに対応する索引を、索引の表示用領域に、当該表示用領域の広さに応じた個数の文字、記号又はそれらの組合せで表して表示させることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項8に係る情報処理装置は、請求項7に記載の態様において、前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群に含まれる文字列の個数に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項9に係る情報処理装置は、請求項7又は8に記載の態様において、前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群の使用頻度に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分することを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項10に係る情報処理装置は、請求項1から9のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループに対応する索引を、各グループの属性に基づき定められる順番に並べて表示させることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項11に係る情報処理装置は、請求項10に記載の態様において、前記制御部は、前記グループの文字列群に含まれる文字列の個数を当該グループの属性として、当該個数が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項12に係る情報処理装置は、請求項10に記載の態様において、前記制御部は、前記グループの文字列群の使用頻度を当該グループの属性として、当該使用頻度が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項13に係る情報処理装置は、請求項10から12のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、複数の前記グループの文字列群を、前記索引と共通の順番で並べて繋げたリストを表示させることを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項14に係る情報処理装置は、請求項1から13のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、特定のグループに対応する索引については、ユーザの操作により選択されていないグループに対応する索引であっても表示させることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項15に係る情報処理装置は、請求項1から14のいずれか1項に記載の態様において、前記制御部は、選択されていない前記グループに対応する索引を代替する代替画像を、当該グループの文字列群及び選択された前記グループの文字列群の前記リストにおける並び順と共通の順番で前記索引に並べて表示させることを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項16に係るプログラムは、コンピュータを、複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストのうちユーザの操作により指定される指定文字列を含む部分を表示領域に表示させ、前記複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作を受付ける操作子画像を表示させ、前記複数のグループの各々に対応し且つ前記文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作を受け付ける複数の索引のうち、選択された前記1以上のグループに対応する索引を表示させる制御を行う制御部と、表示された前記索引への操作により選択された前記特定の文字列を前記指定文字列として指定する指定部として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1、16に係る発明によれば、複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストにおいてグループ毎の索引が利用可能である場合に、本発明の構成を有しない場合に比べて、索引に対する操作をしやすくしつつ、目的の文字列を見つけるまでの手間を少なくすることができる。
請求項2に係る発明によれば、索引の表示にリストの表示を同期させない場合に比べて、選択した索引が目的の文字列を探すのに適当であったか否かの確認を容易にすることができる。
請求項3に係る発明によれば、選択された全てのグループの索引を常に表示させる場合に比べて、索引の利便性を高く維持することができる。
請求項4に係る発明によれば、新たに選択したグループの索引を必ず表示させることができる。
請求項5に係る発明によれば、文字列の個数が最大のグループの索引を必ず表示させることができる。
請求項6に係る発明によれば、文字列群の使用頻度が最も多いグループの索引を必ず表示させることができる。
請求項7に係る発明によれば、索引に含まれる文字等が多くなりすぎて操作しにくくなることを防ぐことができる。
請求項8に係る発明によれば、索引の量から文字列群の量を直感的に把握することができる。
請求項9に係る発明によれば、索引の量から文字列群の使用頻度を直感的に把握することができる。
請求項10に係る発明によれば、索引の順番から各グループの属性の関係を直感的に把握することができる。
請求項11に係る発明によれば、索引の順番から各グループの文字列の個数の関係を直感的に把握することができる。
請求項12に係る発明によれば、索引の順番から各グループの文字列群の使用頻度の関係を直感的に把握することができる。
請求項13に係る発明によれば、索引の順番から文字列群の並び順を直感的に把握することができる。
請求項14に係る発明によれば、特定のグループの索引を必ず表示させることができる。
請求項15に係る発明によれば、文字列群のリスト上の位置関係を直感的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施例に係る画像処理装置のハードウェア構成を表す図
図2】画像処理装置が実現する機能構成を表す図
図3】表示された宛先リストの一例を表す図
図4】索引が選択されたときの表示の一例を表す図
図5】グループ選択ボタンが選択されたときの表示の一例を表す図
図6】リスト情報の一例を表す図
図7】選択状況情報の一例を表す図
図8】画像処理装置の動作手順の一例を表す図
図9】グループの絞込みの一例を表す図
図10】頻度情報の一例を表す図
図11】変形例の索引及び宛先リストの表示例を表す図
図12】変形例の索引の表示例を表す図
図13】変形例の索引及び宛先リストの表示例を表す図
図14】代替画像の表示例を表す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
[1]実施例
図1は実施例に係る画像処理装置10のハードウェア構成を表す。画像処理装置10は、CPU(=Central Processing Unit)11と、RAM(=Random Access Memory)12と、ROM(=Read Only Memory)13と、通信部14と、HDD(=Hard Disk Drive)15と、UI部16と、画像読取部17と、画像形成部18という各装置を備えるコンピュータである。画像処理装置10は、本発明の「情報処理装置」の一例である。
【0025】
CPU11は、RAM12をワークエリアとして用いてROM13やHDD15に記憶されているプログラムを実行することで各部の動作を制御する。通信部14は、アンテナ及び通信回路等を有し、通信回線を介した通信を行う。また、通信部14は、FAXモデムを有し、ファクシミリ通信を行う。HDD15は、CPU11が制御に用いるデータやプログラムを記憶している。
【0026】
UI部16は、表示手段であるディスプレイと、ディスプレイの表面に設けられたタッチパネルとを有するタッチスクリーン(=操作パネルとも言う)を備え、画像を表示するとともに、ユーザからの操作を受け付ける。また、UI部16は、タッチスクリーン以外にも、キーボード等の操作子を備え、それらの操作子への操作を受け付ける。画像読取部17は、自装置にセットされた媒体から画像を読み取るスキャナである。画像形成部18は、例えば電子写真方式で画像を転写して定着させることで媒体に画像を形成する。
【0027】
画像処理装置10のCPU11がHDD15等に記憶されているプログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる各機能が実現される。
図2は画像処理装置10が実現する機能構成を表す。画像処理装置10は、パネル表示制御部101と、グループ選択操作受付部102と、索引操作受付部103と、文字列選択操作受付部104と、処理操作受付部105と、画像処理実行部106とを備える。
【0028】
パネル表示制御部101は、自装置の操作パネル(=タッチスクリーン)に画像を表示させる制御を行う。パネル表示制御部101は本発明の「制御部」の一例である。パネル表示制御部101は、例えば、複数のグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストを表示させる。リストには、例えば、社内名簿、電子メールアドレスリスト、内線リスト、商品一覧、顧客一覧及び取扱説明書やヘルプの目録のリスト等が含まれる。文字列及びグループは、各リストの目的に応じたものが用いられる。
【0029】
例えばリストが社内名簿である場合は、1つの氏名又は1つの内線等を表す文字列と、社内の各部門又は事業所等が共通するグループとが用いられる。また、リストが商品一覧である場合は、1つの商品名又は1つの商品番号等を表す文字列と、商品カテゴリ又は商品の価格帯等が共通するグループとが用いられる。本実施例では、パネル表示制御部101は、FAXの宛先リストを表示させる。
【0030】
図3は表示された宛先リストの一例を表す。図3の例では、パネル表示制御部101は、リスト表示領域A1に宛先リストD1を表示している。宛先リストD1は、FAXの宛先となる人物の氏名を表す文字列を並べたリストである。宛先リストD1には、日本語のグループに属する日本語文字列群D11と英語のグループに属する英語文字列群D12が含まれている。
【0031】
宛先リストD1には、これ以降にも中国語文字列群及びその他言語の文字列群が含まれているものとする。このように、宛先リストD1は、言語が異なるグループの各々に属する複数の文字列群を繋げたリストである。パネル表示制御部101は、宛先リストD1に含まれる文字列を、リスト表示領域A1に表示可能な数だけ表示させる。図3の例では、日本語文字列群D11に含まれる文字列が4個で、リスト表示領域A1に表示可能な文字列が6個であるため、日本語文字列群D11の後に英語文字列群D12の2つの文字列も表示されている。
【0032】
パネル表示制御部101は、宛先リストD1のうちユーザの操作により指定される指定文字列を含む部分を表示領域に表示させる制御を行う。パネル表示制御部101は、本実施例では、指定文字列と、指定文字列に続く5個の文字列とを含む6個の文字列(リスト表示領域A1に表示可能な最大数の文字列)をリスト表示領域A1に表示させる。そのため、パネル表示制御部101は、リスト表示領域A1の一番上、すなわちリスト表示領域A1の先頭に指定文字列を表示させることになる。なお、指定文字列の表示位置は先頭に限らず、他の位置でもよい。
【0033】
パネル表示制御部101は、初期表示の際には、宛先リストD1の最初の文字列(図3の例では「足利義満」)が指定文字列であると判断して図3に表すように表示する。この状態から例えばユーザが宛先リストD1を上に移動させるスクロール操作を行うと、パネル表示制御部101は、指定文字列が1つずつ下にずれていくと判断して、リスト表示領域A1の先頭に表示する文字列を1つずつ下にずらして表示する。
【0034】
パネル表示制御部101は、複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作を受付ける操作子画像(以下「グループ選択画像」と言う)を表示させる制御を行う。操作子画像とは、タッチスクリーン上に表示され、タップ等の操作をされると予め定められた操作(グループ選択画像の場合は1以上のグループを選択する操作)が受け付けられる画像のことである。
【0035】
パネル表示制御部101は、図3の例では、宛先リストD1の右側に、日本語選択ボタンB1、英語選択ボタンB2、中国語選択ボタンB3、その他選択ボタンB4を含む言語選択ボタンをグループ選択画像として表示している。グループ選択操作受付部102は、表示されたグループ選択画像への操作を、複数のグループのうち1以上のグループを選択するユーザの操作として受付ける。
【0036】
ユーザが所望の言語選択ボタンを押す操作を行うと、グループ選択操作受付部102は、この操作をグループの選択操作として受け付け、選択されたグループをパネル表示制御部101に通知する。パネル表示制御部101は、通知されたグループ、すなわち、グループ選択操作受付部102が受け付けた操作により選択された1以上のグループに対応する索引を表示させる制御を行う。
【0037】
索引とは、複数のグループの各々に対応し且つ文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作を受け付ける操作子画像群のことである。以下では、索引に含まれる個々の操作子画像のことを「索引画像」という。図3の例では、日本語選択ボタンB1が選択されたので、パネル表示制御部101は、選択された日本語選択ボタンB1を強調して(輪郭を太線にして)表示している。
【0038】
そして、パネル表示制御部101は、リスト表示領域A1と言語選択ボタンの表示領域との間に、選択された日本語に対応する日本語索引C1を表示している。日本語索引C1は、「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」、「は」、「ま」、「や」、「ら」、「わ」という「あ行」の各文字を索引画像として並べたものである。索引操作受付部103は、表示された索引への操作により選択された特定の文字列を指定文字列として指定し、その指定文字列をパネル表示制御部101に通知する。索引操作受付部103は本発明の「指定部」の一例である。
【0039】
索引操作受付部103は、例えばユーザの操作により「あ」行が選択された場合、宛先リストD1に含まれる「あ」行の頭文字を有する文字列のうち最も上に並んでいる文字列(図3の例では「足利義満」)を指定文字列として指定する。パネル表示制御部101は、通知された指定文字列を含む部分を表示領域に表示させる制御を行う。
【0040】
図4は索引が選択されたときの表示の一例を表す。図4の例では、日本語索引C1のうち「た」と表示された索引C1-4がユーザによって選択されている。この場合、索引操作受付部103は、宛先リストD1に含まれる「た」行の頭文字を有する文字列のうち最も上に並んでいる文字列(図3の例では「平清盛」)を指定文字列として指定する。パネル表示制御部101は、指定された「平清盛」をリスト表示領域A1の先頭に表示させる制御を行っている。
【0041】
ユーザは、以上のとおり表示された宛先リストD1からいずれかの宛先を選択する操作を行う。文字列選択操作受付部104は、この操作を、複数のグループの各々に対応し且つ文字列群に含まれる特定の文字列を選択する操作として受付ける。そして、ユーザは、選択した宛先へのFAX送信を指示する操作を行う。処理操作受付部105は、この操作を、FAX送信処理を指示する操作として受け付ける。
【0042】
画像処理実行部106は、画像読取部17により画像を読み取り、通信部14により画像を送信する等、処理操作受付部105を介して指示された画像処理であるFAX送信処理を実行する。図3及び図4の例では索引の言語として日本語が選択されたが、他の言語が選択される場合もある。例えば図3の画面において英語選択ボタンB2を押す操作が行われたとすると、パネル表示制御部101は、図5に表す画面を表示する。
【0043】
図5はグループ選択ボタンが選択されたときの表示の一例を表す。図5の例では、パネル表示制御部101は、英語選択ボタンB2により英語が選択されたため、英語に対応する英語索引C2を表示させている。本実施例では、索引の表示エリアには上下に10個の索引画像が表示可能であるものとする。英語のアルファベットは全部で26文字あり、26÷10=2余り6となる。
【0044】
この場合、パネル表示制御部101は、本実施例では、後ろ側に余りを加える方法を用いて、10個の索引画像のうち前側の4個はアルファベットの先頭から2文字ずつの組を示し、後ろ側の6個は3文字ずつの組を示すものと判断する。すなわち、パネル表示制御部101は、10個の索引画像が示す文字数を2、2、2、2、3、3、3、3、3、3とした英語索引C2を表示させる。例えば最初の索引画像は「A-B」という文字列でありAとBの組を表し、最後の索引画像は「X-Z」という文字列でありXとYとZの組を表している。
【0045】
例えば「C-D」という索引画像が選択された場合、索引操作受付部103は、宛先リストD1に含まれる「C」又は「D」の頭文字を有する文字列のうち最も上に並んでいる文字列(図3の例では「Donald」)を指定文字列として指定する。なお、パネル表示制御部101は、上記の方法以外にも、例えば前側に余りを加える方法を用いて、前側の6個を3文字ずつの組で示す索引画像を表示させてもよいし、予め決められた文字の組合せ(例えば母音は1文字にして子音を組合せにするなど)を示す索引画像を表示させてもよい。
【0046】
以上のとおり選択された1以上のグループに対応する索引が表示される場合、索引操作受付部103は、表示された索引への操作で選択可能な1以上の特定の文字列のうちのいずれかを指定文字列として指定する。例えば図5における英語索引C2が表示される場合、索引操作受付部103は、表示された索引への操作で選択可能な1以上の特定の文字列、すなわち、英語文字列群D12に含まれる文字列のいずれかを指定文字列として指定する。
【0047】
図5の例では、索引操作受付部103が、英語文字列群D12に含まれる文字列のうち最も上に並んでいる「Barack」を指定文字列として指定し、パネル表示制御部101が、「Barack」を先頭にして英語文字列群D12をリスト表示領域A1に表示させている。このように、本実施例では、表示された索引にリストの表示が同期されるので、選択したグループの文字列群の少なくとも一部をすぐに見ることができる。
【0048】
これにより、索引の表示にリストの表示を同期させない場合に比べて、選択した索引が目的の文字列を探すのに適当であったか否かの確認が容易となっている。ユーザが順次別の言語選択ボタンを押す操作を行った場合、パネル表示制御部101は、本実施例では、操作の度に選択されたグループに対応する索引を新たに表示させ、それまで表示していた索引の表示は終了させる。そのため、本実施例では、常に1種類のグループに対応する索引が表示されることになる。
【0049】
パネル表示制御部101は、上記のとおり文字列群及び索引を表示するために、自装置に記憶されているリスト情報を参照する。
図6はリスト情報の一例を表す。リスト情報は、リスト内の文字列と索引情報とグループとを対応付けた情報である。索引情報は、文字列の検索を補助する情報である。具体的には、索引情報は、文字列群に含まれる特定の条件を満たす文字列の特徴を表す情報である。
【0050】
日本語の場合、特定の条件を満たす文字列とは、仮名表記した場合の頭文字が、例えば「あ」、「か」等、五十音の同じ行になる文字列である。また、英語の場合、特定の条件を満たす文字列とは、頭文字が特定の文字の文字列である。例えば索引情報が「A-B」であるグループの文字列の場合、A、Bのいずれかが頭文字である文字列が特定の条件を満たす文字列である。中国語の場合、ピンインの頭文字が特定の文字になる文字列が特定の条件を満たす文字列である。
【0051】
図7は選択状況情報の一例を表す。選択状況情報は、索引の表示を行うグループの選択状況を示す情報である。本実施例では、単に最新の選択結果が選択状況情報に反映される。図7の例では、最新の選択グループが日本語のグループであるため、日本語の索引の表示が「〇」、すなわち、表示ありとなっており、それ以外の言語の索引の表示が「×」、すなわち、表示なしとなっている。
【0052】
グループ選択操作受付部102は、新たなグループの選択操作を受け付けるたびに、その選択操作で選択されたグループの索引表示を「〇」にして他のグループの索引表示を「×」に更新する。パネル表示制御部101は、こうして更新される選択状況情報を参照して表示する索引を判断する。
【0053】
画像処理装置10は、上記の構成に基づいて、文字列のリストの索引を表示する索引表示処理を行う。
図8は画像処理装置10の動作手順の一例を表す。図8に表す動作手順は、例えばユーザが画像処理装置10に原稿をセットしてFAXの画面を開く操作を行うことを契機に開始される。
【0054】
まず、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、UI部16のタッチパネルに初期画面を表示させる(ステップS11)。次に、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、図8に示す動作の終了指示があったか否か、具体的にはFAXの画面を閉じる操作が行われたか否かを判断する(ステップS12)。この判断結果が「YES」である場合、画像処理装置10は、図8に示す動作手順を終了する。
【0055】
ステップS12の判断結果が「NO」である場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、グループ選択操作受付部102がグループ選択操作を受付けたか否かを判断する(ステップS13)。この判断結果が「NO」である場合、処理はステップS15に進む。ステップS13の判断結果が「YES」である場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、選択されたグループに基づき、表示させる索引を更新する(ステップS14)。
【0056】
例えば図3において日本語選択ボタンB1が選択された場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、選択された1以上のグループに対応する索引を表示させる制御、すなわち、日本語索引C1を表示させる。そして、処理はステップS15に進む。次にステップS15に進むと、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、索引操作受付部103が索引選択操作を受付けたか否か、例えば図3の日本語索引C1を構成する複数の索引のうちいずれかの索引が指示されたか否かを判断する。この判断結果が「NO」である場合、処理はステップS17に進む。
【0057】
ステップS15の判断結果が「YES」である場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、タッチパネルにおける文字列群のリスト表示を更新する(ステップS16)。例えば図3の日本語索引C1において「た」を示す索引が選択された場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、図4に例示するように、リストにおいて「た」行の頭文字を含む文字列を指定文字列とし、この指定文字列から始まる文字列群をリスト表示領域A1に表示させる。そして、処理はステップS17に進む。
【0058】
次にステップS17に進むと、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、文字列選択操作受付部104がリスト表示領域A1内の文字列を選択する操作を受付けたか否かを判断する。この判断結果が「NO」である場合、処理はステップS19に進む。図3において、ユーザがリスト表示領域A1における所望の文字列を指示し、「宛先決定」と表示された索引画像を操作すると、ユーザによって指示された文字列が宛先となり、ステップS17の判断結果が「YES」となる。
【0059】
この場合、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、図3においてリスト表示領域A1の上に設けられた宛先表示エリア(図3では空欄)に宛先を表示する(ステップS18)。そして、処理はステップS19に進む。次にステップS19に進むと、画像処理装置10のパネル表示制御部101は、自装置に対して送信指示が与えられたかを判断する。
【0060】
この判断結果が「NO」である場合、ステップS12に戻って同様な処理が繰り返される。ステップS19の判断結果が「YES」である場合、画像処理装置10の画像処理実行部106は、画像処理を実行する(ステップS20)。具体的には、画像処理実行部106は、画像読取部17により原稿の画像を読み取り、通信部14により画像をステップS18において決定された宛先に送信する。そして、画像処理装置10は、ステップS12に戻って動作を繰り返す。
【0061】
以上説明したように、本実施例によれば、選択されたグループの索引のみ表示されるので、全てのグループの索引が表示される場合に比べて、索引が大きく表示されて操作し易い。また、本実施例によれば、2回の操作(言語の選択操作と索引の選択操作)で特定の文字列を表示させてからその近くにある文字列を探すことができるので、例えばリストの先頭から表示される範囲を少しずつずらしながら文字列を探す場合に比べて、目的の文字列を見つけるまでの手間が少ない。
【0062】
[2]変形例
上述した実施例は本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、実施例及び各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
【0063】
[2-1]複数グループの索引表示
パネル表示制御部101は、実施例では1つのグループに対応する索引だけを表示させたが、これに限らない。本変形例では、グループ選択操作受付部102が、2以上のグループを選択するユーザの操作を受付け、パネル表示制御部101が、選択された2以上のグループの各々に対応する2以上の索引を表示させる。
【0064】
2以上のグループを選択する操作は、各種の操作が考えられるが、例えば、言語選択ボタンを2回タップする操作である。言語選択ボタンを2回タップすると、パネル表示制御部101が、選択された言語選択ボタンを強調表示して、他の言語選択ボタンが選択されても強調表示を解除しないようにする。こうして言語選択ボタンを2回タップされたグループは、選択された状態が維持される。
【0065】
本変形例の索引の表示方法には大きく2通りある。1つ目は、実施例と同様に、索引を示す索引画像の数を固定する方法である。その場合、索引のグループが増えるほど、各グループの索引に割り当てられる索引画像が少なくなり、索引としての機能が低くなり、目的の文字列が見つけにくくなる。2つ目は、索引を示す索引画像の数を変動させる方法である。その場合、索引のグループが増えるほど、索引画像が多くなって個々の索引画像が小さくなり操作しにくくなる。
【0066】
いずれの場合も、全てのグループの索引を表示させることは望ましくないので、パネル表示制御部101は、全てのグループのうちから選択された一部のグループに対応する索引を表示させるとよい。そうすることで、全てのグループの索引を表示させる場合に比べて、1つ目の方法では索引としての機能が高く維持され、2つ目の方法では索引が操作しにくくなることが回避されるので、いずれの場合も、索引の利便性が高く維持される。
【0067】
[2-2]グループの絞込み
グループ選択操作受付部102が2以上のグループを選択するユーザの操作を受付ける際に、グループの絞込みが行われてもよい。グループの絞込みとは、例えば、グループの選択操作は3つまで受け付けられるが、表示される索引は2つである場合に行われる。
【0068】
本変形例では、パネル表示制御部101は、言語選択ボタンへの操作により2以上のグループが選択された場合、選択された2以上のグループのうち定められた条件(以下「選択条件」と言う)を満たすグループが選択されたものとして、選択条件を満たすグループに対応する索引を表示させる。パネル表示制御部101は、例えば、選択されたグループの文字列群に含まれる文字列の個数が多い方から決められた数のグループが選択条件を満たすグループであると判断する。
【0069】
図9はグループの絞込みの一例を表す。図9の例では、決められた数が「2」であり、グループ選択操作受付部102が、日本語、英語、中国語の3つのグループの選択を受け付けたものとする。図9(a)の例では、パネル表示制御部101が、選択された3つの言語選択ボタンをいずれも強調して表示している。本変形例では、例えばグループ選択操作受付部102が、各グループの索引の文字列個数を示す個数情報を記憶する。
【0070】
図9(b)は個数情報の一例である。図9(b)の個数情報は、日本語が5個、英語が5個、中国語が4個、その他の言語が2個であることを示している。グループ選択操作受付部102は、ユーザの操作によりグループが選択される度に、選択されたグループの文字列群に含まれる文字列の個数が多い方から決められた数のグループについて、索引の表示を「〇」と更新する。
【0071】
パネル表示制御部101は、個数情報を参照し、索引の表示が「〇」となっているグループ(図9の例では日本語のグループと英語のグループ)が選択条件を満たすグループと判断し、日本語索引C11及び英語索引C21を表示させる。なお、図9の例では索引画像の数を固定する方法で索引が表示されたが、上述した索引画像の数を変動させる方法で索引が表示されてもよい。
【0072】
本変形例によれば、文字列の個数が最大のグループの索引が必ず表示される。文字列の個数が多いグループほど、よく利用される文字列が属するグループである可能性が高いので、各グループの文字列の個数に関係なくグループを絞り込む場合に比べて、表示された索引が利用されやすい。
【0073】
なお、実施例のように常に1種類のグループに対応する索引だけを表示する場合も、グループの絞込みが行われていると言える。例えばユーザが言語選択ボタンを順次押す操作を行った場合に、実施例では最後に選択された言語選択ボタンだけが強調表示されているが、複数の言語選択ボタンが操作されているという点では図9の例と変わりない。実施例の場合は、パネル表示制御部101が、選択された時期が新しい方から決められた数のグループが選択条件を満たすグループであると判断している。
【0074】
決められた数を「1」とすれば、ユーザが言語選択ボタンを順次押す操作を行った場合に、パネル表示制御部101が、選択された時期が最も新しいグループが選択条件を満たすグループであると判断して、そのグループの索引を表示させる。なお、選択された時期を選択条件として用いる場合も、上述した索引画像の数を変動させる方法で索引が表示されてもよい。
【0075】
この態様によれば、新たに選択されたグループの索引が必ず表示される。例えば決められた数を「2」とすれば、選択された順番が新しい方から2つのグループの索引が必ず表示される。また、本変形例で述べた各例のように、選択条件を満たすグループに対応する索引が表示されることで、選択された全てのグループの索引が常に表示される場合に比べて、索引としての機能が高く維持され、又は、索引が操作しにくくなることが回避されるので、索引の利便性が高く維持される。
【0076】
[2-3]使用頻度
パネル表示制御部101は、選択条件を満たすグループとして、選択されたグループの文字列群の使用頻度が多い方から決められた数のグループが選択されたものとしてもよい。本変形例では、例えば文字列選択操作受付部104が、文字列を選択する操作がされると、選択された文字列の属するグループに対応付けて使用日時を記憶しておく。
【0077】
そして、グループ選択操作受付部102が、例えばFAXの宛先リストが表示された場合に、各グループに対応付けて記憶されている使用日時の回数から、各グループの索引の文字列群の使用頻度を算出する。グループ選択操作受付部102は、算出した使用頻度を、グループ、索引表示の有無及び使用頻度を対応付けた頻度情報に反映する。
【0078】
図10は頻度情報の一例を表す。図10の頻度情報では、「日本語」、「英語」、「中国語」及び「その他」の使用頻度として「50」、「30」、「15」及び「20」(単位は毎月の回数)が対応付けられている。図10の例において、例えば決められた数が2であり、日本語、英語及び中国語のグループが選択された場合、グループ選択操作受付部102は、使用頻度が最も多い日本語と2番目に多い英語の索引の表示を「〇」に更新する。
【0079】
パネル表示制御部101は、頻度情報を参照し、索引の表示が「〇」となっているグループ(図10の例では日本語のグループと英語のグループ)が選択条件を満たすグループと判断し、日本語索引C11及び英語索引C21を表示させる。本変形例によれば、文字列群の使用頻度が最も多いグループの索引が必ず表示される。文字列群の使用頻度が多いほど、その文字列群に含まれる文字列を探すための索引も利用されやすいので、文字列群の使用頻度に関係なくグループを絞り込む場合に比べて、表示された索引が利用されやすい。
【0080】
[2-4]索引の表示順とリストの表示順
索引の表示順と宛先リストD1に含まれる文字列群の表示順を同期させてもよい。
図11は本変形例の索引及び宛先リストの表示例を表す。図11(a)では、日本語、英語、中国語が選択され、日本語の文字列群の使用頻度が1位、中国語の文字列群の使用頻度が2位であった場合に、パネル表示制御部101が、日本語索引C11及び中国語索引C31を順番に表示させている。
【0081】
パネル表示制御部101は、図11(a)では、宛先リストD1に含まれる文字列群の表示順を索引の表示順に同期させず、日本語文字列群D11と英語文字列群D12とを順番に表示させている。一方、図11(b)では、パネル表示制御部101は、宛先リストD1に含まれる文字列群の表示順を索引の表示順に同期させており、日本語文字列群D11に並べて中国語文字列群D13を表示させている。
【0082】
索引の表示順と宛先リストD1に含まれる文字列群の表示順を同期させるか否かは、予め設定で決められていてもよいし、ユーザが行う操作により切り替えられてもよい。本変形例によれば、索引の順番から文字列群の並び順が直感的に把握されるので、上記同期が行われない場合に比べて、宛先リストD1をスクロールする際に、目的とする文字列の位置が推測しやすい。
【0083】
[2-5]索引文字数の調整
パネル表示制御部101は、選択された1以上のグループに対応する索引を、索引の表示用領域に、その表示用領域の広さに応じた個数の文字、記号又はそれらの組合せで表して表示させてもよい。
図12は本変形例の索引の表示例を表す。図12の例では、日本語のグループと英語のグループが選択されている。
【0084】
図12(a)の例では、パネル表示制御部101は、日本語索引C11と英語索引C21とを各々の表示用領域E11、E21に表示させている。各表示用領域において、上下方向に配列可能な索引画像の数は各々5個である。日本語の場合、「あかさたなはまやらわ」という10文字を索引により網羅する必要がある。この場合、10÷5=2となるので、パネル表示制御部101は、上記10文字を2、2、2、2、2の組に分割し、各々2文字を表す5個の索引画像からなる日本語索引C11を表示用領域E11に表示させる。
【0085】
英語の場合、AからZまでの26文字を索引により網羅する必要がある。この場合、26÷5=5余り1となるので、パネル表示制御部101は、上記26文字を5、5、5、5、6の組に分割し、各々5、5、5、5、6文字を表す5個の索引画像からなる英語索引C21を表示用領域E21に表示させる。この態様によれば、表示用領域の広さに応じた個数の文字、記号又はそれらの組合せで索引画像を表して表示させるので、索引に含まれる文字等が多くなりすぎて操作しにくくなることが防止される。
【0086】
また、パネル表示制御部101は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群に含まれる文字列の個数に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分してもよい。図12(b)の例では、日本語のグループの文字列群に含まれる文字列の個数が英語のグループの文字列群に含まれる文字列の個数よりも多いものとする。
【0087】
このため、日本語索引C12を構成する索引画像の個数が6、英語索引C22を構成する索引画像の個数が4とされている。この場合、日本語に関しては、10÷6=1余り4となるので、パネル表示制御部101は、実施例のように後ろ側に余りを加える方法を用いて、上記10文字を1、1、2、2、2、2の組に分割し、各々1、1、2、2、2、2文字を表す6個の索引画像からなる日本語索引C12を表示用領域E12に表示させている。
【0088】
英語に関しては、26÷4=6余り2となるので、パネル表示制御部101は、上記26文字を6、6、7、7の組に分割し、各々6、6、7、7文字を表す4個の索引画像からなる英語索引C22を表示用領域E22に表示している。この態様によれば、2以上のグループの各々の文字列群に含まれる文字列の個数に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分するので、索引の量から文字列群の量が直感的に把握される。
【0089】
また、パネル表示制御部101は、2以上のグループが選択された場合、当該2以上のグループの各々の文字列群の使用頻度に応じて、当該2以上のグループの索引を表す文字、記号又はそれらの組合せの個数を配分してもよい。すなわち、図12(b)の例において、日本語のグループの文字列群の使用頻度が英語の文字列群の使用頻度よりも高ければ、日本語索引に表示する索引画像の個数を英語索引に表示する索引画像の個数よりも多くし、逆であれば日本語索引に表示する索引画像の個数を英語索引に表示する索引画像の個数よりも少なくするのである。この態様によれば、索引の量から文字列群の使用頻度が直感的に把握される。
【0090】
なお、図12(a)及び(b)の例において、パネル表示制御部101は、後ろ側に余りを加える方法ではなく、上述した前側に余りを加える方法を用いて索引を表示させてもよい。また、パネル表示制御部101は、1つのグループに対応する複数の索引画像が示す文字を頭文字とする文字列の数が均等になるように、各索引画像が示す文字の数を調整してもよい。
【0091】
この態様によれば、1つの索引により指示可能な文字列数が均等であるので、所望の文字列を探し当てるための作業量が索引間で均等になる。また、パネル表示制御部101は、1つのグループに対応する複数の索引画像が示す文字を頭文字とする文字列群の使用頻度が均等になるように、各索引画像が示す文字の数を調整してもよい。この態様によれば、1つの言語のグループに対応した複数の索引の使用頻度が各索引間で均等になる。
【0092】
[2-6]索引の並び順
パネル表示制御部101は、2以上のグループが選択された場合、選択された2以上のグループに対応する索引を、各グループの属性に基づき定められる順番に並べて表示させてもよい。ここでいう属性とは、例えば、選択されたグループの文字列群に含まれる文字列の個数である。
【0093】
その場合、パネル表示制御部101は、グループの文字列群に含まれる文字列の個数をそのグループの属性として、文字列の個数が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させる。
図13は本変形例の索引及び宛先リストの表示例を表す。図13では、日本語のグループと英語のグループが選択され、日本語よりも英語の方が文字列群に含まれる文字列の個数が多いものとする。
【0094】
そのため、パネル表示制御部101は、文字列群に含まれる文字列の個数が日本語のグループよりも多い英語のグループに対応する英語索引C23を上に表示させ、日本語索引C13を下に表示させている。この態様によれば、索引の順番から各グループの文字列の個数の関係が直感的に把握される。
【0095】
なお、パネル表示制御部101は、グループの文字列群の使用頻度を当該グループの属性として、当該使用頻度が多いグループに対応する索引から順番に並べて表示させてもよい。この態様によれば、索引の順番から各グループの文字列群の使用頻度の関係が直感的に把握される。いずれの属性が用いられる場合でも、本変形例によれば、索引の順番から各グループの属性の関係が直感的に把握される。
【0096】
また、本変形例においても、索引の表示順と宛先リストD1に含まれる文字列群の表示順を同期させてもよい。その場合、パネル表示制御部101は、複数のグループの文字列群を、索引と共通の順番で並べて繋げたリストを表示させる。図13の例であれば、パネル表示制御部101は、図13(b)に表すように、文字列群の表示順序を索引の表示順序に同期させ、英語の文字列群を日本語の文字列群よりも先に(上側に)表示させる。この態様によれば、索引の順番から文字列群の並び順が直感的に把握される。
【0097】
[2-7]特定索引の固定表示
パネル表示制御部101は、特定のグループに対応する索引については、ユーザの操作により選択されていないグループに対応する索引であっても表示させるようにしてもよい。本変形例によれば、特定のグループの索引については常に表示されるので、例えば、日本語索引は常に表示されるようにしておくことで、本変形例の表示制御が行われない場合に比べて、日本語の宛先を頻繁に使用するユーザにとっての利便性が高められる。
【0098】
[2-8]代替画像の表示
パネル表示制御部101は、選択されていないグループに対応する索引を代替する代替画像を、当該グループの文字列群及び選択されたグループの文字列群のリストにおける並び順と共通の順番で索引に並べて表示させてもよい。
【0099】
図14は代替画像の表示例を表す。図14(a)に示す例では英語のグループが選択されており、パネル表示制御部101が、日本語のグループを示す日本語代替画像C14と、中国語のグループを示す中国語代替画像C34とを、英語索引C2の上下に表示させている。パネル表示制御部101は、宛先リストD1における各言語の文字列群の順番(日本語、英語、中国語の順番)に従い、日本語代替画像C14、英語索引C2、中国語代替画像C34の順に各画像を表示させている。
【0100】
また、図14(b)に示す例では、中国語のグループが選択されており、パネル表示制御部101が、中国語索引C3の上下に英語代替画像C24とその他の言語に対応した代替画像C44とを表示させている。パネル表示制御部101は、宛先リストD1における各言語の文字列群の順番(英語、中国語、その他の言語の順番)に従い、英語代替画像C24、中国語索引C3、代替画像C44の順に各画像を表示させている。本変形例によれば、索引と代替画像との並び方から、各グループの文字列群のリスト上の位置関係が直感的に把握される。
【0101】
[2-9]文字列の並び順
実施例において、リストに含まれる文字列は昇順に並べられていたが、降順に並べられていてもよい。また、昇順でも降順でもなく、文字列が有する何らかの要素に基づいた独自の順序(例えば登録順、更新順又は作成者順等)で並べられていてもよい。
【0102】
[2-10]各部を実現する装置
図2に表す各機能を実現する装置は、図中に表された装置に限らない。例えば画像処理装置10の一部の機能を他の装置が実現してもよい。また、例えば、上記の各例では、パネル表示制御部101が索引画像の表示制御、索引の表示制御及びリストの表示制御を全て行っていたが、各表示制御を別々の機能が行ってもよい。その場合は各表示制御機能が協働して本発明の「制御部」として機能する。要するに、画像処理装置又は複数の装置の全体で図2に表された機能が実現されていれば、装置毎の機能分担及び各機能が行う動作の範囲は自由に定められてよい。
【0103】
[2-11]発明のカテゴリ
本発明は、画像処理装置のような情報処理装置の他、情報処理装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、各情報処理装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0104】
10…画像処理装置、101…パネル表示制御部、102…グループ選択操作受付部、103…索引操作受付部、104…文字列選択操作受付部、105…処理操作受付部、106…画像処理実行部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14