(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】放射線画像撮影支援装置、放射線画像撮影支援方法、プログラム及び移動式放射線撮影装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20240101AFI20240730BHJP
A61B 6/04 20060101ALI20240730BHJP
A61B 6/06 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
A61B6/00 510
A61B6/04 500
A61B6/06 530
(21)【出願番号】P 2024009111
(22)【出願日】2024-01-25
(62)【分割の表示】P 2023041460の分割
【原出願日】2023-03-16
【審査請求日】2024-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 智
(72)【発明者】
【氏名】林 直輝
(72)【発明者】
【氏名】廣重 陽
(72)【発明者】
【氏名】柳沢 健一
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-221325(JP,A)
【文献】特開2004-313757(JP,A)
【文献】特開2020-10886(JP,A)
【文献】特開2016-220896(JP,A)
【文献】特開2020-78616(JP,A)
【文献】特開2003-210446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて
、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を
決定する制御部と、前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部と、を備え、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する放射線画像撮影支援装置。
【請求項2】
前記制御部は更に、放射線画像撮影装置
に関する情報、前記放射線画像撮影装置に着脱されるグリッド
に関する情報、及び前記移動式放射線撮影装置
に関する情報のうちの少なくともいずれか
の情報を決定する請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置。
【請求項3】
前記検査情報は、放射線撮影の種別に関する情報を含む請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検査情報及び前記検査情報に関連する関連情報に基づいて
前記撮影用機材を決定する請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置。
【請求項5】
前記関連情報は、被検者の状態、年齢、体重、医学的注意事項、病歴、施設内居所、及び過去の放射線撮影情報のうちの少なくともいずれかである請求項4に記載の放射線画像撮影支援装置。
【請求項6】
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて
、制御部により決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報
を表示部により表示する表示工程を含み、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示工程は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する放射線画像撮影支援方法。
【請求項7】
放射線画像撮影支援装置のコンピューターを、
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて
、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報
を決定する制御部と、前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部として機能させるためのプログラムであって、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示するプログラム。
【請求項8】
放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を決定する制御部と、
前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部と、
前記被検者に放射線を照射する放射線発生部と、を備える移動式放射線撮影装置であって、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する移動式放射線撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像撮影支援装置、放射線画像撮影支援方法、プログラム及び移動式放射線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影技師などのユーザーが病院などの医療施設の病棟などの患者を回診する場合に、回診先で患者の放射線(X線)画像を撮影する。この場合、ユーザーは、FPD(Flat Panel Detector)を用いる移動型の放射線撮影装置(回診車)により撮影する。回診先では、1人の患者を撮影対象とする場合もあれば、複数の患者を連続して撮影するケースもある。そのような回診先での撮影状況に備えた形で回診先に向かう必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているX線撮影装置は、回診車で撮影することが設定されている場合に、撮影条件に因らず、複数の無線センサ(FPD)のうちバッテリー残量が最も多いものを使用することを決定する。
【0004】
一方、一般的にユーザーは、回診先で撮影する場合、まず、FPD及び回診車のある待機場所に行く。次いで、ユーザーは、撮影に用いるFPD及び回診車を選択する。そして、ユーザーは、選択したFPD及び回診車を回診先に持って行って撮影をする。
このような回診先での撮影では、撮影室で行う一般撮影と比較して次の課題がある。
具体的には、撮影に使用するFPDを選択する際に、撮影対象となる患者がその場にいないため、ユーザーは一般撮影のように直接患者を確認できず、患者の体格等に基づいて回診先に持って行くFPDのサイズを決定できない。
また、回診先での撮影では患者が動けないことが想定されるため、患者を固定する固定治具や補助具が必要となる可能性がある。しかし、撮影に使用する固定治具や補助具を選択する際に、撮影対象となる患者がその場にいないため、ユーザーは一般撮影のように直接患者を確認できず、患者の状態に基づいて回診先に持っていく固定治具や補助具を決定できない。
また、撮影に使用する固定治具や補助具を選択する際に回診先の病棟等の環境がわからないため、ユーザーは一般撮影のように直接環境を確認できず、回診先の環境に基づいて回診先に持って行く固定治具や補助具を決定できない。
また、回診先では電子カルテやRIS(Radiology Information Systems)等の端末が近くになく、更に回診先の病棟等の通信環境において通信が脆弱である場合、ユーザーは、回診先において撮影に必要である撮影用機材を確認できない可能性がある。当該撮影用機材は、FPD、回診車、固定治具及び補助具を含む。
このような撮影用機材の選択も、経験豊かな技師であれば、経験則からの選定が可能ではあるが、必要最低限の選択であり、最適な選択とは言い難い。更には、経験が浅い技師においてはより困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、上記課題を解決して、回診先の撮影に適した撮影用機材をユーザーが回診先に持っていくことできるようにすることが求められている。
特許文献1に記載の発明では、回診車での撮影において、撮影条件に因らずに撮影に使用するFPDを選択している。そのため、当該発明では、回診先の撮影に適したFPDを含む撮影用機材を選択できない可能性があった。
【0007】
本発明は、回診先の撮影に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる放射線画像撮影支援装置、放射線画像撮影支援方法、プログラム及び移動式放射線撮影装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置は、
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を決定する制御部と、前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部と、を備え、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置において、
前記制御部は更に、放射線画像撮影装置に関する情報、前記放射線画像撮影装置に着脱されるグリッドに関する情報、及び前記移動式放射線撮影装置に関する情報のうちの少なくともいずれかの情報を決定する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置において、
前記検査情報は、放射線撮影の種別に関する情報を含む。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像撮影支援装置において、
前記制御部は、前記検査情報及び前記検査情報に関連する関連情報に基づいて前記撮影用機材を決定する。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の放射線画像撮影支援装置において、
前記関連情報は、被検者の状態、年齢、体重、医学的注意事項、病歴、施設内居所、及び過去の放射線撮影情報のうちの少なくともいずれかである。
【0020】
請求項6に記載の放射線画像撮影支援方法は、
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて、制御部により決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を表示部により表示する表示工程を含み、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示工程は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する。
【0021】
請求項7に記載のプログラムは、
放射線画像撮影支援装置のコンピューターを、
移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を決定する制御部と、前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部として機能させるためのプログラムであって、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する。
請求項8に記載の移動式放射線撮影装置は、
放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を決定する制御部と、
前記制御部により決定された前記撮影用機材に関する情報を表示する表示部と、
前記被検者に放射線を照射する放射線発生部と、を備える移動式放射線撮影装置であって、
前記撮影用機材は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具を含み、
前記表示部は、前記被検者を固定する治具及び/または補助具に関する情報を、前記検査情報または他の撮影用機材に関する情報と並べて表示する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、回診先の撮影に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態の放射線撮影システムを示す概略構成図である。
【
図3】推奨機材情報表示処理を示すフローチャートである。
【
図4】検査情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図5】推奨機材情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図6】推奨機材情報を表示する推奨機材情報画面の一例を示す図である。
【
図7】推奨機材情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図8】推奨機材情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図9】推奨機材情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図10】推奨機材情報を表示する表示画面の一例を示す図である。
【
図11】推奨機材情報を表示する推奨機材情報画面の一例を示す図である。
【
図12】推奨理由情報を表示する理由画面の一例を示す図である。
【
図13】変形例の放射線システムを示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0025】
<1.放射線撮影システムの構成>
まず、
図1、
図2を参照して、本実施形態の装置構成を説明する。
図1は、放射線撮影システム100を示す概略構成図である。
図2は、回診車RCの構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示す放射線撮影システム100は、病院などの医療施設に設けられる。
医療施設の撮影技師などのユーザーUは、回診対象の患者の回診時に、放射線撮影システム100とともに、当該患者がいる病棟、手術室等の回診先に移動して、患者を放射線撮影する。ここでは、回診先が病棟であり、病棟にベッドBが設置され、被写体としての患者の被検者Sが背上げされたベッドBの上で臥位の姿勢をとっている状態で放射線撮影を行う例を説明する。
【0027】
放射線撮影システム100は、放射線画像撮影装置であるFPD1と、移動式放射線撮影装置である回診車RCと、を備える。
FPD1と回診車RCとは、例えば無線通信を介して互いに通信可能である。
【0028】
FPD1は、放射線発生装置2から放射された放射線Rに応じた放射線画像データを生成する装置である。
FPD1は、パネル状に構成されていて、持ち運ぶことが可能である。
ユーザーUは、FPD1を撮影台に装填して用いることが可能である。また、ユーザーUは、ベッドBの上で臥位の姿勢をとっている被検者SとベッドBとの間にFPD1を水平に配置して用いることが可能である。また、ユーザーUは、
図1に示すように、背上げしたベッドB又は車椅子で座位の姿勢をとっている被検者Sと背もたれ部との間にFPD1を立てて配置して用いることが可能である。
【0029】
FPD1は、例えば、シンチレーター、PD(Photo Diode)、TFT(Thin Film Transistor)スイッチ等を有する(いずれも図示略)。シンチレーターは、入射した放射線Rを光に変換する。PDは、画素に対応してマトリックス状に配置される。TFTスイッチは、各PDに対応して配置される。
入射した放射線Rはシンチレーターで光に変換され、PDに入射して画素ごとに電荷として蓄積される。PDに蓄積された電荷は、TFTスイッチ及び信号線を介して流れ出し、増幅、A/D変換されて放射線画像データとして回診車RCに出力される。
なお、FPD1は、上述した間接変換型であってもよいし、放射線Rを直接電気信号に変換する直接変換型であってもよい。
【0030】
回診車RCは、
図2に示すように、通信ネットワークNを介して、RIS40との通信が可能である。なお、回診車RCは、通信ネットワークNを介して、電子カルテシステム、他の放射線撮影システムが備えるコンソール、他の回診車、PACS(Picture Archiving and Communication System)、他の検査装置、ベッドシステム等との通信が可能であってもよい。
また、通信ネットワークNは、無線であるものとするが、有線であってもよい。
【0031】
回診車RCは、放射線発生装置2と、コンソール3と、を有する。
【0032】
放射線発生装置2は、発生装置本体21と、照射指示スイッチ22と、管球23と、管球支持部24と、コリメーター25と、FPD格納部26と、を備える。また、放射線発生装置2は、発生装置本体21の筐体に備えられた車輪27により移動可能である。
【0033】
照射指示スイッチ22は、ユーザーUにより操作(押下)されたことを契機として、操作信号を発生装置本体21へ出力する。なお、
図1には、照射指示スイッチ22が有線で発生装置本体21と接続された状態を例示した。しかし、照射指示スイッチ22と発生装置本体21とは、無線で接続されていてもよい。
【0034】
管球23は、照射指示スイッチ22が操作されたことを契機として、予め設定された撮影条件に応じた線量の放射線R(X線など)を撮影条件に応じた態様で発生させる。そして、管球23は、発生させた放射線Rを照射口から照射する。
【0035】
管球支持部24は、管球23を支持するアームである。
管球支持部24は、発生装置本体21から上方の先端に延びる支持部241と、支持部241の上部から前方に延びる支持部242と、を有する。支持部242の先端部は、管球23を支持している。
また、管球支持部24は、図示しない関節機構を有することにより、管球23を、X軸方向、X軸と直交するY軸方向、並びにX軸及びY軸と直交するZ軸方向に移動させることができる。
図1におけるX軸方向は、
図1の左右方向であり、すなわち、放射線発生装置2の前後方向である。
図1におけるY軸方向は、
図1の紙面と直交する方向であり、すなわち、放射線発生装置2の幅方向である。
図1におけるZ軸方向は、
図1の上下方向であり、すなわち、鉛直方向である。
また、管球支持部24は、図示しない関節機構により、管球23を、X軸、Y軸、及びZ軸と平行な回転軸を中心に回転させて放射線Rの照射口の向きを変えることができる。
【0036】
コリメーター25は、管球23の照射口に取り付けられ、照射口から照射された放射線Rの照射野が予め設定された矩形状となるように放射線Rを絞る。
また、コリメーター25は、図示しないランプボタンを備える。そして、ユーザーによりランプボタンが操作されたことを契機として、放射線Rの照射野となる範囲に可視光を照射する。
【0037】
FPD格納部26は、発生装置本体21の側面に設けられ、不使用時のFPD1を格納する。また、FPD格納部26は、一または複数のFPD1を格納することができる。
FPD格納部26の中には、図示しないコネクターが設けられており、FPD1が格納されるとFPD1が備える図示しないコネクターと接続される構成としてもよい。
【0038】
コンソール3は、PC(Personal Computer)、携帯端末あるいは専用の装置によって構成され、放射線発生装置2の上に搭載される。
コンソール3は、FPD1及び放射線発生装置2のうちの少なくとも一方の装置に、撮影条件を設定することが可能である。
撮影条件は、管電圧、管電流と照射時間又は電流時間積(mAs値)、撮影部位、撮影方向等である。当該撮影条件は、動態撮影の場合、さらにフレームレートを含む。
また、撮影条件は、RIS40等の外部装置から取得した検査情報、又はユーザーUによって操作部32になされた操作に基づく。
検査情報は、臨床医がユーザーに依頼する放射線撮影に関する情報である。
また、コンソール3は、FPD1が生成した放射線画像データを取得し、それを自身に保存したり、他の外部装置(PACS等)へ送信したりすることが可能である。
【0039】
このように構成された放射線撮影システム100を用いた放射線撮影である座位撮影は、以下のように行われる。
まず、ユーザーUは、放射線撮影システム100を、ベッドBの脇等の被検者Sの近傍に配置する。そして、ユーザーUは、被検者Sに座位の姿勢をとらせる。ユーザーUは、被検者Sが角度調整可能なベッドB等の器具に座っている場合に、ベッドBの背もたれ部の角度を適宜調整する。そして、ユーザーUは、管球23の照射口が被検者Sの撮影部位の方を向くように、管球23のおおよその位置及び向きを調整する。そして、ユーザーUは、FPD格納部26からFPD1を取り出し、FPD1を被検者Sの背中と背もたれ部との間に配置する。そして、ユーザーUは、放射線Rの照射軸がFPD1の放射線入射面と直交するよう、管球23の向き及び照射野を微調整する。そして、ユーザーUは、放射線撮影する。つまり、ユーザーUは、管球23により被検者Sの撮影部位に放射線Rを照射させ、FPD1により診断対象部位が写った静止画又は動態画像の放射線画像データを生成させる。
【0040】
なお、本実施形態において、発生装置本体21とコンソール3とは、一の筐体に格納されて一体になっている構成とするが、別体になっていてもよい。
また、放射線発生装置2は、車輪27以外の手段によって移動可能となっていてもよい。例えば、放射線発生装置2は、人が持ち運べる程度、あるいは市販の台車等に搭載可能な程度に軽量化されていてもよい。また、放射線発生装置2は、底面が滑らかで床面に対し摺動するようになっていてもよい。
また、放射線撮影システム100のうち、放射線発生装置2は、医療施設の室内などに据え付けられたものであってもよい。
【0041】
次に、
図2を参照して、回診車RCの放射線発生装置2及びコンソール3の内部構成について説明する。
放射線発生装置2は、さらに光学撮影部28を備える。
また、発生装置本体21は、制御部211と、記憶部212と、ジェネレーター213と、通信部214と、を有する。
管球23を除く放射線発生装置2の各部は、通信可能に接続されている。
【0042】
光学撮影部28は、レンズなどの光学系と、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子と、を有する。
本実施形態において、光学撮影部28は、コリメーター25の筐体に設けられている。なお、光学撮影部28は、管球23の筐体や管球支持部24に設けられてもよい。
光学撮影部28は、制御部211の制御に従い、被写体としての被検者Sを可視光で光学的に撮影して光学画像データを生成し、制御部211などに出力する。光学撮影部28は、被検者Sを光学撮影して静止画又は動態(ライブ画像など)の光学画像データを生成する。
【0043】
制御部211は、CPU、RAMなどにより構成される。そして、CPUは、記憶部212に記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開する。そして、CPUは、展開したプログラムとの協働で各種処理を実行し、放射線発生装置2及びコンソール3の各部を制御する。
【0044】
記憶部212は、不揮発性のメモリーやHDDなどにより構成される。
記憶部212は、制御部211が実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター、ファイルなどの各種データを記憶している。
記憶部212は、後述する推奨機材情報表示処理を実行するための推奨機材情報表示プログラムを記憶している。
【0045】
ジェネレーター213は、制御部211から撮影指示信号を受信したことを契機として、予め設定された撮影条件に応じた電圧を管球23へ印加するとともに撮影条件に応じた電流を管球23へ通電する。
【0046】
通信部214は、通信モジュールなどで構成される。
通信部214は、無線接続されたFPD1や、通信ネットワークNを介してRIS40等の外部装置との間で各種信号や各種データを送受信することが可能である。
【0047】
コンソール3は、制御部と、記憶部と、通信部と、表示部31と、操作部32と、音声出力部33と、を備える。コンソール3の制御部、記憶部及び通信部は、放射線発生装置2の制御部211、記憶部212及び通信部214がそれぞれ兼ねている。なお、コンソール3は、専用の制御部、記憶部及び通信部を備える構成としてもよい。
【0048】
表示部31は、LCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。
表示部31は、制御部211から入力される表示情報に従って、各種情報を表示する。
【0049】
操作部32は、例えば、各種キーを有するキーボード、位置情報を入力するポインティングデバイス、表示部31の表示画面に一体的に形成されたタッチパネル等を備える。
操作部32は、ユーザーからの操作入力を受け付け、その操作情報を制御部211に出力する。
【0050】
音声出力部33は、アンプ、スピーカー等を備え、制御部211から入力される音声情報に応じて、音声出力を行う。
【0051】
<2.放射線撮影システムの動作>
次に、
図3を参照して、放射線撮影システム100の動作を説明する。
撮影技師などのユーザーは、撮影対象の被検者がいる回診先に行く前に、FPD1及び回診車RCのある待機場所に行く。そして、回診車RCにおいて、制御部211は、記憶部212に記憶されている推奨機材情報表示プログラムに従い、
図3に示す推奨機材情報表示処理を実行する。
【0052】
制御部211は、推奨機材情報表示処理を実行することにより、これから回診先で行う放射線撮影に用いる撮影用機材として推奨される撮影用機材を示す推奨機材情報を決定する。そして、制御部211は、決定した推奨機材情報を表示部31に表示することで、当該推奨機材情報をユーザーに通知する。
つまり、制御部211は、移動式放射線撮影装置としての回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を通知する。ここで、制御部211は通知部として機能する。この場合、コンソール3が放射線画像撮影支援装置である。
【0053】
撮影用機材は、FPD1、FPD1に着脱されるグリッド、被検者を固定する固定治具、補助具を含む。
【0054】
(推奨機材情報表示処理)
まず、制御部211は、検査情報、当該検査情報に関連する関連情報、及び撮影用機材の状態に関する情報である機材状態情報を取得する(ステップS1)。
【0055】
ステップS1で取得される検査情報は、検査ID、検査日時、依頼科、回診先、撮影情報等を含む。
当該回診先は、放射線撮影が行われる場所であり、例えば、病棟、集中治療室、手術室、一般撮影室等である。
当該撮影情報は、撮影部位、撮影方向、撮影に対応するFPD1のサイズ、解像度、撮影の種別に関する情報、照射条件、今回の撮影における線量指標、グリッドの要否、グリッドの種別等である。
当該撮影の種別に関する情報は、静止画撮影、動態撮影、透視撮影等である。
ここで、動態撮影により得られた一連の画像を動態画像と呼ぶ。また、動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
また、動態撮影には動画撮影が含まれるが、動画を表示しながら静止画を撮影するものは含まれない。また、動態画像には動画が含まれるが、動画を表示しながら静止画を撮影して得られた画像は含まれない。
また、当該照射条件は、mAs値、管電圧、フレームレート、照射時間等である。
【0056】
ステップS1で取得される関連情報は、患者情報、過去撮影情報、統計情報等を含む。
当該患者情報は、放射線撮影の対象である被検者としての患者に関する情報である。具体的には、患者情報は、患者の患者ID、氏名、性別、妊娠の状態、年齢、身長、体重、医学的注意事項、病歴、病棟等の施設内居所、状態等である。患者の状態とは、例えば、患者が円背である、患者は横向きになりにくい、患者に点滴等の管がついている等である。
【0057】
当該過去撮影情報は、過去に実施された放射線撮影における撮影情報である。具体的には、過去撮影情報は、撮影部位、撮影方向、撮影に対応するFPD1のサイズ、解像度、撮影の種別に関する情報、照射条件、過去の撮影時におけるトリミングサイズ、過去の撮影時における注意事項、グリッドの有無、グリッドの種別、画像処理適用の有無、撮影場所等である。
当該過去の撮影時における注意事項は、例えば、前回撮影を実施した撮影技師の人数等である。
当該画像処理は、例えば、散乱線補正処理等である。
当該撮影場所は、例えば、病棟、集中治療室、手術室、一般撮影室等である。
【0058】
当該統計情報は、回診車RCとFPD1の組み合わせを放射線撮影において使用した頻度、撮影情報とFPD1の組み合わせを放射線撮影において使用した頻度、被検者の症例とFPD1の組み合わせを放射線撮影において使用した頻度、撮影技師情報と固定治具や補助具の組み合わせを放射線撮影において使用した頻度等である。当該撮影技師情報は、放射線撮影を行う撮影技師に関する情報である。
【0059】
ステップS1で取得される機材状態情報は、FPD1の所在位置情報、FPD1のバッテリー残量情報、FPD1の種別、回診車RCの所在位置情報、回診車RCの充電状態情報、回診車RCのFPD1格納可能数、回診車RCにおける前回撮影日、回診車RCにおける撮影間隔、撮影技師情報等を含む。
【0060】
ステップS1において、例えば、制御部211は、所定時間ごとに、通信部214を介してRIS40から検査情報及び患者情報を取得する。
または、制御部211は、ユーザーにより操作部32を介して検査情報の更新の指示が入力された際に、通信部214を介してRIS40から検査情報及び患者情報を取得してもよい。
【0061】
または、制御部211は、次のように検査情報及び患者情報を取得してもよい。具体的には、まず、制御部211は、操作部32を介してユーザーによる患者情報の入力を受け付ける。そして、制御部211は、受け付けた患者情報をRIS40に送信する。RIS40は受信した患者情報に基づく検査情報を回診車RCに送信する。そして、制御部211は、検査情報をRIS40から受信する。
なお、記憶部212に検査情報が記憶されている場合、制御部211は、次のように検査情報を取得してもよい。具体的には、制御部211は、操作部32を介して入力を受け付けた患者情報に基づいて、記憶部212から検査情報を取得する。
【0062】
また、記憶部212に患者情報、撮影情報、過去撮影情報、統計情報及び機材状態情報が記憶されている場合、制御部211は、それらの情報を記憶部212から取得する。
また、他の放射線撮影システムが備える記憶部に患者情報、撮影情報、過去撮影情報、統計情報及び機材状態情報が記憶されている場合、制御部211は、それらの情報を当該他の放射線撮影システムから取得する。
【0063】
また、制御部211は、他の回診車RCから機材状態情報を取得してもよい。
また、制御部211は、PACS、別の検査装置、ベッドシステム等の装置から患者情報、撮影情報、及び機材状態情報を取得してもよい。
また、制御部211は、光学撮影部28が生成した光学画像データに基づいて患者情報、撮影情報、及び機材状態情報を取得してもよい。
また、制御部211は、患者情報の他に、検査情報及び機材状態情報を、操作部32を介したユーザーによる入力により取得してもよい。
また、制御部211は、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)タグから患者情報を取得してもよい。
【0064】
次に、制御部211は、これから回診先で行う放射線撮影において推奨される撮影用機材を示す推奨機材情報を決定する対象の検査情報を選択する(ステップS2)。
例えば、制御部211は、ステップS1でRIS40から取得した全ての検査情報を決定対象とする。RIS40から回診車RCに送信される検査情報は、当該回診車RCによりこれから撮影される回診撮影の検査情報である。したがって、この場合、制御部211は、自機である回診車RCによりこれから撮影する回診撮影の検査情報を決定対象とする。
【0065】
または、制御部211は、次のように決定対象の検査情報を選択してもよい。具体的には、まず、制御部211は、決定対象の候補である検査情報を一覧にして表示部31に表示する。当該決定対象の候補は、自機である回診車RCで撮影する回診撮影の検査情報、及び他の回診車RCで撮影する回診撮影の検査情報等を含む。そして、制御部211は、操作部32を介して、表示した検査情報のうち決定対象とする検査情報のユーザーからの選択入力を受け付ける。そして、制御部211は、ユーザーにより選択された検査情報を決定対象の検査情報とする。
【0066】
図4に、表示部31に表示される表示画面311の一例を示す。
制御部211は、表示画面311内の一覧311aにおいて、決定対象の候補である検査情報、及び当該検査情報の関連情報の一覧を表示する。制御部211は、一覧311aにおいて、例えば、患者ID、患者氏名、撮影部位、撮影予定日時、撮影に対応するFPD1のサイズ、撮影条件等を表示する。当該撮影条件は、管電圧、mAs値、S値等である。S値は、放射線撮影時の放射線量に相当する感度である。
【0067】
制御部211は、操作部32を介して、ユーザーからの一覧311aに表示された検査情報の選択入力を受け付ける。
なお、制御部211は、一覧311aにおいて、ユーザーからの選択入力を示すためのチェックボックス等を表示してもよい。
また、制御部211は、表示画面311に回診撮影の検査情報のみを表示するタブを設けてもよい。
また、制御部211は、ユーザーから選択された検査情報を、表示画面311内の別のタブ、またはダイアログ表示等である表示画面311とは別の画面において表示してもよい。
そして、制御部211は、決定対象の検査情報が選択された状態で、ユーザーからの表示画面311内の機材決定ボタン311bの押下入力を受け付けると、本処理をステップS3に移行する。
【0068】
または、制御部211は、次のように決定対象の検査情報を選択してもよい。具体的には、制御部211は、施設ごとやユーザーごとに予め設定された選択条件に基づいて、決定対象の検査情報を選択する。
当該選択条件は、例えば、未撮影である検査情報、特定病棟の患者を撮影対象とする検査情報、フォーカスした所定検査で撮影した患者と同じ患者を撮影対象とする検査情報等である。
【0069】
また、制御部211は、一人の被検者に関する検査情報を決定対象として選択してもよいし、複数の被検者に関する検査情報を決定対象として選択してもよい。
【0070】
また、制御部211は、ステップS2で、回診撮影である検査情報に限定して、決定対象を選択してもよい。
また、制御部211は、ステップS2で、一般撮影、動態撮影及び回診撮影である検査情報から決定対象を選択してもよい。
【0071】
次に、制御部211は、ステップS2で選択した決定対象である検査情報に対応する推奨機材情報を、当該検査情報、関連情報及び機材状態情報に基づいて決定する(ステップS3)。
【0072】
本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるFPD1のサイズを含む。
具体的な推奨されるFPD1のサイズの決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、決定対象である複数の検査情報に含まれる撮影情報に基づくFPD1のサイズのうち、最大サイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
また、制御部211は、予め設定された優先度に基づいてFPD1のサイズの推奨順位を決定する。例えば、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影情報に基づくFPD1のサイズと、当該検査情報に対応する患者と同じ患者を過去に撮影した際に使用したFPD1のサイズとに推奨順位を設定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に対応する患者の過去所定期間における放射線撮影での患者情報から当該患者の体格を推定する。そして、制御部211は、推定した体格に対応するFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。なお、当該所定期間は例えば、1年間である。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者の身長や体重に基づくFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
【0073】
また、決定対象である検査情報に含まれるFPD1のサイズと、当該検査情報に関連する過去撮影情報に含まれるFPD1のサイズとが一致していない場合を説明する。この場合、制御部211は、過去撮影情報に含まれるFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれるトリミングサイズに基づいたFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。具体的には、制御部211は、過去の放射線撮影におけるトリミングサイズを包含可能であるFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
また、制御部211は、撮影技師情報に含まれる撮影技師の性別が女性である場合、比較的小さいサイズであるFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
【0074】
本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるFPD1のサイズの種類数を含む。
具体的な推奨されるFPD1のサイズの種類数の決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、FPD格納部26の大きさに応じて推奨されるFPD1のサイズの種類数を決定する。この場合、機材状態情報は、FPD格納部26の大きさを含む。
【0075】
また、本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるFPD1の種別情報を含む。
具体的な推奨されるFPD1の種別情報の決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影の種別に関する情報が動態撮影である場合、動態撮影が可能であるFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる照射条件にフレームレートの情報が含まれている場合、撮影の種別は動態撮影であると判断する。そして、制御部211は、動態撮影が可能であるFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる線量指標の値が所定閾値より大きい場合、撮影の種別は動態撮影であると判断する。そして、制御部211は、動態撮影が可能であるFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
【0076】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影情報における解像度が高精細である場合、読取解像度が高精細である撮影が可能なFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる依頼科及び撮影部位に基づいて撮影対象である症例を判断する。そして、制御部211は、当該判断結果に応じた解像度で撮影が可能なFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
【0077】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影部位に基づいたFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の撮影部位と同じ部位を撮影した過去の放射線撮影において使用したFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影種別に関する情報に基づいたFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の撮影種別と同じ種別の過去の放射線撮影において使用したFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる照射条件に基づいたFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の照射条件と同じ照射条件である過去の放射線撮影において使用したFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる過去の撮影時における注意事項に基づいたFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
【0078】
また、決定対象である検査情報に含まれる解像度と、当該検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる解像度とが一致していない場合を説明する。この場合、制御部211は、過去撮影情報に含まれる解像度で撮影が可能なFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
また、制御部211は、上記のように決定されたFPD1の種別と、機材状態情報に含まれるFPD1の種別が一致しているか否かを判断する。そして、制御部211は、FPD1の種別が一致している場合に、決定されたFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別としてもよい。
【0079】
また、本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるFPD1の識別情報を含む。
具体的な推奨されるFPD1の識別情報の決定方法について以下に説明する。
例えば、推奨されるFPD1のサイズを有するFPD1が複数存在する場合を説明する。
この場合、制御部211は、統計情報に基づいて、決定対象である検査情報に含まれる撮影情報に対する使用頻度が高いFPD1を推奨されるFPD1として決定する。
また、制御部211は、統計情報に基づいて、回診車RCとの組み合わせ使用頻度が高いFPD1を推奨されるFPD1として決定する。
また、制御部211は、統計情報に基づいて、決定対象である検査情報に対応する被検者の症例との組み合わせ使用頻度が高いFPD1を推奨されるFPD1として決定する。
【0080】
また、制御部211は、機材状態情報に含まれるFPD1の所在位置が、決定対象である検査情報に含まれる回診先から所定閾値以上離れているFPD1を推奨されるFPD1から除外することを決定する。
また、制御部211は、機材状態情報に含まれるFPD1のバッテリー残量が所定閾値以下であるFPD1を推奨されるFPD1から除外することを決定する。
また、制御部211は、機材状態情報に含まれるFPD1のバッテリー残量が、決定対象である検査情報の撮影が実施可能である残量未満であるFPD1を推奨されるFPD1から除外することを決定する。
【0081】
また、本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるグリッドの種別情報を含む。
具体的な推奨されるグリッドの種別情報の決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影情報に基づくFPD1のサイズに応じたグリッドの種別を推奨されるグリッドの種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影部位に応じたグリッドの種別を推奨されるグリッドの種別として決定する。例えば、制御部211は、撮影部位が胸部である場合、格子比が10:1であるグリッドを推奨されるグリッドとして決定する。また、制御部211は、撮影部位が腹部である場合、格子比が8:1であるグリッドを推奨されるグリッドとして決定する。
【0082】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影の種別に関する情報が動態撮影である場合、動態撮影用のグリッドを推奨されるグリッドとして決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる回診先に応じたグリッドの種別を推奨されるグリッドの種別として決定する。例えば、制御部211は、回診先が手術室や救急病棟である場合、手術台や救急の特注ベッドで使用可能なFPD1に応じたグリッドの種別を推奨されるグリッドの種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に基づくグリッドの種別を推奨されるグリッドの種別として決定する。例えば、前回実施された放射線撮影において散乱線補正処理が用いられ、グリッドレスであった場合を説明する。この場合、制御部211は、推奨されるグリッドの種別としてグリッド未使用を決定する。
【0083】
また、本実施形態の推奨機材情報は、推奨される固定用治具及び補助具の種別情報を含む。
具体的な推奨される固定用治具及び補助具の種別情報の決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影部位に応じた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、撮影部位が胸部側面等であって、撮影時に被検者を動かして固定する必要がある場合を説明する。この場合、制御部211は、被検者を動かして固定する動作に必要な固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
【0084】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影部位に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の撮影部位と同じ部位を撮影した過去の放射線撮影において使用した固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影方向に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の撮影方向と同じ方向で撮影した過去の放射線撮影において使用した固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影種別に関する情報に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の撮影種別と同じ種別の過去の放射線撮影において使用した固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
【0085】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる照射条件に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の照射条件と同じ照射条件である過去の放射線撮影において使用した固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる過去の撮影時における注意事項に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる撮影場所に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的には、制御部211は、今回の回診先と同じ場所での過去の放射線撮影において使用した固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
【0086】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者情報及び技師情報に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、制御部211は、患者の体格と撮影技師の性別との組み合わせに応じて固定用治具及び補助具の種別を決定する。具体的には、患者の体格が所定閾値より大きく、撮影技師の性別が女性であって、撮影技師のパワー不足が予想される場合を説明する。この場合、制御部211は、推奨される固定用治具及び補助具の種別として固定治具が必要であると決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影の種別に関する情報に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、撮影の種別に関する情報が静止画撮影である場合、制御部211は、被検者を固定するための固定治具を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。また、撮影の種別に関する情報が動態撮影である場合、制御部211は、被検者の動かす部位を補助する補助具及び動かさない部位を固定する固定治具を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
【0087】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する医学的注意事項及び施設内居所に基づいた固定用治具及び補助具の種別を、推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、医学的注意事項が円背であって、施設内居所がリクライニング等に対応していないベッドを使用する病棟である場合を説明する。この場合、制御部211は、撮影姿勢が座位である際に使用する被検者の腰の部分に挿入するクッション等を、推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者の妊娠の状態に基づいた固定用治具及び補助具の種別を、推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、患者が妊娠していて、取り得る姿勢に制限が有る場合、制御部211は、患者の腰の部分に挿入するクッション等を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者の年齢に基づいた固定用治具及び補助具の種別を、推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、患者の年齢が所定閾値以上である場合、制御部211は、推奨される固定用治具及び補助具の種別情報として補助具が必要であると決定する。
【0088】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者の病歴に基づいた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。例えば、制御部211は、患者の病歴に基づいて、患者が寝たきりか否か、患者にチューブが付いているか否か、患者が取れない姿勢はあるか否か等を判断する。そして、制御部211は、当該判断結果に応じた固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。具体的に、患者の病歴が肺野肋骨の骨折であり、患者がベッド上で自ら胸部側面を撮影する際の姿勢が取れない場合を説明する。この場合、制御部211は、推奨される固定用治具及び補助具の種別として、患者を支える補助具が必要であると決定する。
【0089】
また、制御部211は、決定対象である検査情報に含まれる撮影方向及び当該検査情報に関連する患者の身長や体重に基づいて固定用治具及び補助具が必要か否かを判断する。そして、制御部211は、当該判断結果を推奨される固定用治具及び補助具の種別情報として決定する。
また、制御部211は、統計情報に基づいて、決定対象である検査情報に含まれる回診先や撮影情報及び撮影技師情報との組み合わせ使用頻度が高い固定用治具及び補助具の種別を推奨される固定用治具及び補助具の種別として決定する。
【0090】
また、本実施形態の推奨機材情報は、推奨されるサポート要員情報を含む。
具体的な推奨されるサポート要員情報の決定方法について以下に説明する。
例えば、制御部211は、決定対象である検査情報に関連する患者情報及び技師情報に基づいたサポート要員情報を推奨されるサポート要員情報として決定する。例えば、制御部211は、患者の体格と撮影技師の性別との組み合わせに応じて決定する。具体的には、患者の体格が所定閾値より大きく、撮影技師の性別が女性であって、撮影技師のパワー不足が予想される場合を説明する。この場合、制御部211は、推奨されるサポート要員情報としてサポート要員が必要であると決定する。
【0091】
なお、制御部211は、上記決定方法を組み合わせて推奨機材情報を決定してもよい。
また、上記決定方法の内容は、ユーザーや施設ごとに変更可能に構成されてもよい。
また、制御部211は、FPD1の電源のON/OFF情報、コンソール3とFPD1との対応付け情報(登録情報)、FPD1が使用中か否かの情報等に基づいて推奨機材情報を決定してもよい。
【0092】
上記の通り、制御部211は、回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて推奨機材情報を決定する。つまり、撮影者が移動先で使用する撮影用機材は、移動式放射線撮影装置により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて決定される。
また、制御部211は、回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する、一の検査情報に基づいて推奨機材情報を決定する。つまり、撮影者が移動先で使用する撮影用機材は、一の検査情報に基づいて決定される。
また、制御部211は、回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する、複数の検査情報に基づいて推奨機材情報を決定する。つまり、撮影者が移動先で使用する撮影用機材は、複数の検査情報に基づいて決定される。
また、制御部211は、回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する検査情報及び当該検査情報に関連する関連情報に基づいて推奨機材情報を決定する。つまり、撮影者が移動先で使用する撮影用機材は、当該被検者に関する検査情報及び当該検査情報に関連する関連情報に基づいて決定される。
また、制御部211は、回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する検査情報及び機材状態情報に基づいて推奨機材情報を決定する。つまり、撮影者が移動先で使用する撮影用機材は、当該被検者に関する検査情報及び撮影用機材の状態に関する情報に基づいて決定される。
【0093】
次に、制御部211は、ステップS3で決定した推奨機材情報を表示部31に表示し(ステップS4)、本処理を終了する。当該ステップS4が通知工程である。
【0094】
図5に、推奨機材情報を表示する表示画面312を示す。
図5に示す例において、制御部211は、表示画面312に一患者を撮影する検査に関する情報をまとめて表示する。
表示画面312の縦軸は検査種別であり、横軸は時間軸である。つまり、制御部211は、表示画面312に、検査種別ごとにタイムライン形式で検査に関する情報を表示する。
【0095】
なお、制御部211は、表示画面312の横軸を
図5に示す日付単位ではなく、時間単位としてもよい。
また、制御部211は、表示画面312に、一患者を撮影する検査に関する情報ではなく、一日に撮影する検査に関する情報をまとめて表示してもよい。
【0096】
制御部211は、撮影済みの検査について、例えば、サムネイル画像312aのような当該検査で撮影された放射線画像のサムネイル画像を表示する。
また、制御部211は、これから撮影予定の検査について、ステップS3で決定した推奨機材を示すアイコン312bを表示する。
【0097】
また、制御部211は、操作部32を介してユーザーによるアイコン312bのクリック入力を受け付けると、表示画面312に、
図6に示す推奨機材情報画面313を表示する。
図6に示す例において、制御部211は、推奨機材情報画面313に、推奨機材情報として推奨されるFPD1のサイズ、グリッドの種別、及び固定治具の要否と種別を表示する。
【0098】
なお、推奨機材情報画面313における推奨機材情報の表示は
図6に示す例に限らない。
例えば、決定対象である検査情報に含まれるFPD1のサイズと、当該検査情報に関連する過去撮影情報に含まれるFPD1のサイズとが一致していない場合を説明する。この場合、上記したように、制御部211は、ステップS3で過去撮影情報に含まれるFPD1のサイズを推奨されるFPD1のサイズとして決定する。
この場合に、制御部211は、推奨機材情報画面313に、過去の撮影において当該FPD1のサイズを用いた理由を表示してもよい。
【0099】
また、決定対象である検査情報に含まれる解像度と、当該検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる解像度とが一致していない場合を説明する。この場合、制御部211は、ステップS3で過去撮影情報に含まれる解像度で撮影が可能なFPD1の種別を推奨されるFPD1の種別として決定する。
この場合に、制御部211は、推奨機材情報画面313に、過去の撮影において当該FPD1の種別を用いた理由を表示してもよい。
【0100】
また、制御部211は、推奨機材情報画面313に、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる過去の撮影時における注意事項を表示してもよい。
また、制御部211は、推奨機材情報画面313に、決定対象である検査情報に関連する過去撮影情報に含まれる過去の撮影時における注意事項に応じたFPD1、固定治具または補助具を表示してもよい。
【0101】
また、制御部211は、推奨機材情報画面313において、推奨されるFPD1の識別情報を表示する場合に次の表示をしてもよい。
具体的には、制御部211は、推奨されるFPD1の所在位置情報をさらに表示してもよい。
また、制御部211は、推奨されるFPD1のバッテリー残量が所定閾値以下である場合は、当該FPD1のバッテリー残量情報をさらに表示してもよい。
【0102】
また、制御部211は、推奨機材情報画面313において、推奨機材情報として推奨されるサポート要員情報を表示する場合に次の表示をしてもよい。
例えば、患者の体格が所定閾値より大きく、撮影技師の性別が女性であって、撮影技師のパワー不足が予想される場合を説明する。この場合、制御部211は、技師2人で撮影を行うことを提案する表示をしてもよい。
【0103】
また、制御部211は、
図6に示す例において、推奨機材情報として推奨されるFPD1のサイズ、グリッドの種別、及び固定治具の種別を一種類ずつ表示しているがこれに限らない。制御部211は、推奨機材情報として推奨される撮影用機材を複数種類ずつ表示してもよい。なお、制御部211が推奨される撮影用機材を複数種類ずつ表示する場合、推奨順位とともに表示するのが好ましい。
【0104】
図7に、推奨機材情報を表示する別例である表示画面314を示す。
図7に示す例において、表示画面314の縦軸は時間軸であり、横軸は日付である。制御部211は、表示画面314に、タイムライン形式で検査に関する情報を表示する。
【0105】
制御部211は、これから撮影予定の検査について、ステップS3で決定した推奨機材を示すアイコン314aを表示する。
また、制御部211は、操作部32を介してユーザーによるアイコン314aのクリック入力を受け付けると、表示画面314に、
図6に示す推奨機材情報画面313と同様の推奨機材情報画面を表示する。
つまり、通知部としての制御部211は、
図5~
図7に示すように、ユーザー(使用者)による所定の操作に基づいて、ユーザー(撮影者)が移動先で使用する撮影用機材に関する情報(推奨機材情報)を表示することで通知する。この場合における所定の操作とは、使用者による撮影用機材を示すアイコン312b,314aへのクリック入力である。
【0106】
図8に、推奨機材情報を表示する別例を示す。
図8に示す例は、上記ステップS2で、一覧311aに表示された検査情報において、制御部211が、決定対象としての検査情報のユーザーによる複数選択を受け付けた場合である。
この場合、ステップS3で、制御部211は、ユーザーによる当該選択操作後に機材決定ボタン311bのクリック入力を受け付けると、当該選択された複数の検査情報に対応する推奨機材情報を決定する。
そして、ステップS4で、制御部211は、
図8に示すように、表示画面311に、ステップS3で決定した推奨機材情報を表示する推奨機材情報画面313を表示する。
【0107】
つまり、通知部としての制御部211は、ユーザー(使用者)による所定の操作に基づいて、ユーザー(撮影者)が移動先で使用する撮影用機材に関する情報(推奨機材情報)を表示することで通知する。
この場合における当該所定の操作とは、使用者による放射線撮影対象の検査の指定である。ここで、使用者による放射線撮影対象の検査の指定とは、ユーザーによる決定対象の検査情報の選択である。
【0108】
なお、ステップS4において表示される推奨機材情報の種類、表示フォーマット及び表現は、施設ごとに設定変更可能に構成されてもよい。
また、制御部211は、推奨機材情報画面313に設けたOKボタン313a(
図8参照)のユーザーによるクリック入力を受け付けた場合、次の処理を行う。具体的には、制御部211は、決定対象として選択された検査情報が含むFPD1のサイズを推奨機材情報としてのFPD1のサイズに変更する。
【0109】
また、
図8に示す例において、制御部211は、ユーザーによる機材決定ボタン311bのクリック入力を受け付けた場合に、ステップS3、S4を実施するとしたがこれに限らない。制御部211は、ユーザーによる検査開始ボタン(不図示)の押下操作を受け付けた場合に、ステップS3、S4を実施するとしてもよい。なお、当該検査開始ボタンは、例えば、発生装置本体21に設けられている。
【0110】
また、制御部211が、ステップS2で一覧311aに表示された全ての検査情報を決定対象として選択する場合を説明する。
この場合、制御部211は、ユーザーによる検査情報の選択操作を受け付けることなく、ステップS3、S4を実施する。
そして、制御部211は、ステップS4で、表示画面311に、ステップS3で決定した推奨機材情報を表示する領域を設け、当該推奨機材情報を表示する。
つまり、通知部としての制御部211は、ユーザー(使用者)による所定の操作に基づいて、ユーザー(撮影者)が移動先で使用する撮影用機材に関する情報(推奨機材情報)を表示することで通知する。この場合における当該所定の操作とは、ステップS1における使用者による検査情報の更新の指示、またはステップS1における使用者による検査情報に関連する関連情報である患者情報の入力である。
【0111】
図9に、推奨機材情報を表示する別例を示す。
図9に示す例は、
図8に示す例と同様に、上記ステップS2で、一覧311aに表示された検査情報において、制御部211が、決定対象としての検査情報のユーザーによる複数選択を受け付けた場合である。
制御部211は、ステップS4において、
図9に示すように、ステップS3で決定した推奨機材情報を表示画面311の表示領域311cに表示する。
【0112】
図10に、推奨機材情報を表示する別例を示す。
図10に示す例は、制御部211がステップS3で決定した推奨機材が使用できない可能性がある場合における表示例である。この場合、制御部211は、ステップS4において、表示画面311に注意画面315を表示する。
例えば、ステップS3において、制御部211は、推奨されるFPD1のサイズを「17×17」と決定したが、当該サイズのFPD1の電源が現在OFFである場合を説明する。この場合、制御部211は、注意画面315においてその旨を示すメッセージを表示する。また、制御部211は、注意画面315において、推奨機材が使用できない原因をユーザーが解消するように促すメッセージを表示する。
図10に示す例において、制御部211は、推奨されるFPD1の電源をONにすることを促すメッセージとして、「準備ができた後、再度機材決定を行ってください。」を表示する。
【0113】
また、制御部211は、注意画面315の表示態様を推奨機材情報画面313と異ならせてもよい。制御部211は、例えば、注意画面315の色やフォントを推奨機材情報画面313と変えたり、注意画面315にマーク等を付加して強調表示する。
これにより、ユーザーは、推奨機材が使用できない可能性があることを容易に認識できる。
【0114】
なお、制御部211は、次のような場合にステップS4において注意画面315を表示してもよい。
具体的には、ステップS3で決定した推奨されるFPD1がコンソール3と対応付けられていない場合である。換言すると、推奨されるFPD1がコンソール3に登録されていない場合である。この場合、制御部211は、注意画面315において、推奨順位が2位であるFPD1の情報を表示してもよい。
また、ステップS3で決定した推奨されるFPD1と、放射線発生装置2のFPD格納部26に格納されているFPDが一致しない場合である。
つまり、通知部としての制御部211は、FPD格納部26に収納されているFPDと、撮影者が移動先で使用する撮影用機材として決定されたFPDとが不一致である場合、使用者に通知を行う。
【0115】
また、制御部211は、さらに、次のような場合にステップS4において注意画面315を表示してもよい。
具体的には、ステップS3で決定した推奨されるFPD1のバッテリー残量が所定閾値以下である場合である。
また、ステップS3で決定した推奨されるFPD1のサイズと、決定対象である検査情報が含む撮影に対応するFPD1のサイズとが異なる場合である。
また、ステップS3で決定した推奨されるFPD1が、他の検査で使用中である場合である。
また、ステップS3で決定した推奨されるFPD1の所在位置が、自機である回診車RCから所定距離以上離れている場所である場合である。
【0116】
図11に、推奨機材情報を表示する別例を示す。
制御部211は、
図11に示すように、推奨機材情報を表示する推奨機材情報画面313に、理由表示ボタン313bを設けてもよい。
制御部211は、操作部32を介してユーザーによる理由表示ボタン313bのクリック入力を受け付けると、
図12に示す理由画面316を示す。
制御部211は、理由画面316において、ステップS3で推奨機材情報を決定した際の決定理由を推奨理由として表示する。
このように推奨理由を表示することで、撮影技師等のユーザーの納得性及び教育的観点の向上を図ることができる。
【0117】
なお、制御部211は、推奨機材情報画面313にスクロールを設け、推奨機材情報の下部に推奨理由を表示してもよい。
また、制御部211は、推奨理由を撮影用機材ごとに表示してもよいし、まとめて表示してもよい。
また、制御部211は、推奨理由とともに、推奨機材の別候補である撮影用機材を表示してもよい。
また、制御部211は、必須の推奨理由を、他の推奨理由とは色やフォントが異なるように表示したり、マーク等を付加する強調表示をしてもよい。当該必須の推奨理由を以下に説明する。例えば、決定対象の検査情報に撮影が動態撮影であることが含まれる場合、制御部211は、必ず動態撮影が可能であるFPD1を推奨されるFPD1として決定する。この場合、制御部211は、必須の推奨理由として、撮影が動態撮影であるため動態撮影が可能なFPD1を選択した旨を表示する。
【0118】
推奨機材情報表示処理の実行後、撮影技師等のユーザーは、待機所から、上記処理において表示された推奨機材情報が示す撮影用機材とともに撮影対象の被検者がいる回診先に行く。そして、ユーザーは、当該撮影用機材を用いて被検者の放射線撮影を開始する。
【0119】
<3.その他>
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、上記実施形態における記述は、本発明に係る放射線撮影システムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、推奨機材情報表示処理ステップS4において、制御部211は、所定の単位ごとに推奨機材情報を表示してもよい。当該所定の単位は、撮影単位、検査単位、回診単位、病棟単位、スケジュールの時間枠単位等である。
推奨機材情報を撮影単位で表示する場合、制御部211は、当該推奨機材情報をリストで表示してもよい。
また、制御部211は、推奨機材情報を文字やアイコンでの表示以外にも、記号により表示したり、音声出力部33による音声により通知してもよい。
【0120】
また、推奨機材情報表示処理ステップS4において、制御部211は、通信部214を介してステップS3で決定した推奨機材情報を他装置に送信してもよい。当該他装置は、一般撮影用の放射線撮影システムが備えるコンソール、他回診車RC等である。当該他装置は、推奨機材情報を受信すると、自機が有する表示部において推奨機材情報を表示する。
この場合、制御部211は、当該他装置が実施する検査に対応する推奨機材情報をのみを当該他装置に送信するとしてもよい。
【0121】
また、推奨される撮影用機材は次のように決定されてもよい。
推奨機材情報表示処理ステップS4において、制御部211が、例えば、推奨されるFPDを複数表示する場合について説明する。
この場合、撮影技師等のユーザーは、回診先に複数の推奨されるFPDを持っていく。そして、ユーザーは、回診先にて制御部211により推奨機材情報表示処理を再度実行させ、ステップS1において回診先の状況に基づく追加の情報を入力する。そして、ユーザーは、ステップS4で表示された推奨機材情報に基づいて、持ってきた複数のFPDのうち、撮影に使用するFPDを決定する。
【0122】
<4.変形例>
次に、本発明の変形例について説明する。
本発明の放射線画像撮影支援装置は、一般撮影用の放射線撮影システムにおけるコンソールに適用されてもよい。
図13に、本変形例における一般撮影用の放射線撮影システム100Aの概略構成図を示す。
【0123】
放射線撮影システム100Aは、
図13に示すように、放射線撮影装置1Aと、放射線発生装置2Aと、コンソール3A、回診車RCを備える。
放射線撮影装置1A、放射線発生装置2A及びコンソール3Aは、例えば通信ネットワークNAを介して互いに通信可能である。
【0124】
放射線撮影装置1Aは、放射線発生装置2Aから放射された放射線Rに応じた放射線画像データを生成する。
【0125】
放射線発生装置2Aは、ジェネレーター21Aと、照射指示スイッチ22Aと、管球23Aを備える。
ジェネレーター21Aは、照射指示スイッチ22Aが操作されたことに基づいて、予め設定された撮影条件に応じた電圧を管球23Aに印加する。
管球23Aは、ジェネレーター21Aから電圧が印加されると、印加された電圧に応じた線量の放射線R(例えばX線等)を発生させる。
【0126】
コンソール3Aは、放射線撮影装置1A及び放射線発生装置2Aのうちの少なくとも一方の装置に、撮影条件を設定することが可能である。
また、コンソール3Aは、放射線撮影装置1Aが生成した放射線画像データを取得し、それを自身に保存したり、他の外部装置(PACS等)へ送信したりすることが可能である。
【0127】
また、コンソール3Aは、制御部31Aと、記憶部32Aと、通信部33Aと、表示部34Aと、操作部35Aと、音声出力部36Aと、を備える。
記憶部32A、通信部33A、表示部34A、操作部35A、音声出力部36Aは、それぞれ記憶部212、通信部214、表示部31、操作部32、音声出力部33と同様の構成である。
【0128】
制御部31Aは、CPU、RAMなどにより構成される。そして、CPUは、記憶部32Aに記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開する。そして、CPUは、展開したプログラムとの協働で各種処理を実行し、コンソール3Aの各部を制御する。
【0129】
本変形例において、一般撮影用コンソールであるコンソール3Aが推奨機材情報表示処理を実行する場合を説明する。この場合、制御部31Aは、移動式放射線撮影装置としての回診車RCにより放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を通知する。ここで、制御部31Aは通知部として機能する。この場合、コンソール3Aが放射線画像撮影支援装置である。また、この場合の撮影用機材は、回診撮影を行う回診車RCを含む。
【0130】
推奨機材情報表示処理ステップS3において、制御部31Aは、上記実施形態と同様に、ステップS2で選択した決定対象である検査情報に対応する推奨機材情報を決定する。制御部31Aは、検査情報、関連情報及び機材状態情報に基づいて、推奨機材情報を決定する。
【0131】
本変形例の推奨機材情報は、さらに、推奨される回診車RCの種別情報を含む。
当該推奨される回診車RCの種別情報は、撮影技師などのユーザーが待機場所において回診車RCを選択する前に通知されるのが好ましい。したがって、この場合、一般撮影用のコンソール3Aの制御部31Aが推奨機材情報表示処理を実行する。制御部31Aが推奨される回診車RCの種別を決定する方法を以下に説明する。
例えば、制御部31Aは、決定対象である検査情報に含まれる撮影の種別に関する情報に基づいた回診車RCの種別を推奨される回診車RCの種別として決定する。例えば、制御部31Aは、撮影の種別に関する情報が動態撮影である場合、動態撮影が可能な回診車RCの種別を推奨される回診車RCの種別として決定する。
【0132】
また、本変形例の推奨機材情報は、推奨される回診車RCの識別情報を含む。
当該推奨される回診車RCの識別情報は、撮影技師などのユーザーが待機場所において回診車RCを選択する前に通知されるのが好ましい。したがって、この場合、一般撮影用のコンソール3Aの制御部31Aが推奨機材情報表示処理を実行する。制御部31Aが推奨される回診車RCの識別情報を決定する方法を以下に説明する。
例えば、制御部31Aは、決定対象である検査情報に関連する患者情報及び機材状態情報に基づいた回診車RCを推奨される回診車RCとして決定する。例えば、制御部31Aは、被検者の施設内居所が所在位置である回診車RCを推奨される回診車RCとして決定する。
また、制御部31Aは、決定対象である検査情報に含まれる回診先及び機材状態情報に基づいた回診車RCを推奨される回診車RCとして決定する。例えば、制御部31Aは、所在位置が回診先に比較的近い回診車RCを推奨される回診車RCとして決定する。
【0133】
また、制御部31Aは、機材状態情報に含まれる回診車RCの所在位置が、決定対象である検査情報に含まれる回診先から所定閾値以上離れている回診車RCを推奨される回診車RCから除外することを決定する。
また、制御部31Aは、機材状態情報に含まれる回診車RCの充電状態が所定閾値以下である回診車RCを推奨される回診車RCから除外することを決定する。
また、制御部31Aは、機材状態情報に含まれる回診車RCの充電状態が、決定対象である検査情報における撮影が実施可能である充電量未満である回診車RCを推奨される回診車RCから除外することを決定する。
【0134】
次に、推奨機材情報表示処理ステップS4において、制御部31Aは、上記実施形態と同様に、ステップS3で決定した推奨機材情報を表示部34Aに表示する。
【0135】
制御部31Aは、表示部34Aに表示する推奨機材情報画面313において、推奨される回診車RCの識別情報を表示する場合に次の表示をしてもよい。
具体的には、制御部31Aは、推奨される回診車RCの所在位置情報をさらに表示してもよい。
また、制御部31Aは、推奨される回診車RCの充電状態が所定閾値以下である場合は、当該回診車RCの充電状態情報をさらに表示してもよい。
【0136】
また、制御部31Aは、さらに、次のような場合にステップS4において表示部34Aに注意画面315を表示してもよい。具体的には、ステップS3で決定した推奨される回診車RCが、他の検査で使用中である場合である。
【0137】
なお、制御部31Aは、ステップS4において、ステップS3で決定した推奨機材情報を回診車RCのコンソール3に送信してもよい。コンソール3の制御部211は、推奨機材情報を受信すると、表示部31において推奨機材情報を表示する。この場合において、制御部211は通知部として機能する。
【0138】
また、上記実施形態及び変形例において、推奨機材情報表示処理は、RIS40、ユーザーが使用するPC等の端末装置等の外部装置において実行されてもよい。この場合、当該外部装置が推奨機材情報を決定し、当該決定した推奨機材情報を回診車RCのコンソール3に送信してもよい。
【0139】
また、推奨機材情報の表示項目及び表示態様は、推奨機材情報を表示する装置ごとに設定されてもよい。例えば、一般撮影用の放射線撮影システム100Aが備えるコンソール3Aは、推奨機材情報としての回診車に関する情報を表示する。一方で、回診車RCは、推奨機材情報としての回診車RCに関する情報を表示しない。
【0140】
<5.効果>
以上、本実施形態によれば、放射線画像撮影支援装置としてのコンソール3、3Aは、移動式放射線撮影装置(回診車RC)により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材に関する情報を通知する通知部(制御部211、制御部31A)を備える。
したがって、ユーザーは回診先に行く前に、回診先の撮影に適した撮影用機材を好適に準備できる。
これにより、撮影に必要な撮影用機材をより確実に持っていくことができ、回診先での撮影を効率的に実施できる。また、ユーザーの負担を減らすことができる。
【0141】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、撮影用機材は、放射線画像撮影装置(FPD1)、放射線画像撮影装置に着脱されるグリッド、被検者を固定する治具(固定治具)、補助具、及び移動式放射線撮影装置(回診車RC)のうちの少なくともいずれかである。
したがって、ユーザーは回診先に行く前に、回診先の撮影に適したFPD1、グリッド、固定治具、補助具、回診車RC等を好適に準備できる。
【0142】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、検査情報は、放射線撮影の種別に関する情報を含む。
したがって、ユーザーは、放射線撮影の種別に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【0143】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、検査情報は、複数の被検者に関する検査情報である。
したがって、ユーザーは、複数の被検者の検査に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。これにより、回診先に持っていく撮影用機材の数を減らすことができる。
【0144】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、撮影用機材は、一の検査情報に基づいて決定される。
したがって、ユーザーは、一の検査に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【0145】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、撮影用機材は、複数の検査情報に基づいて決定される。
したがって、ユーザーは、複数の検査に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。これにより、回診先に持っていく撮影用機材の数を減らすことができる。
【0146】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、撮影用機材は、検査情報及び検査情報に関連する関連情報に基づいて決定される。
したがって、ユーザーは、検査情報及び関連情報に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【0147】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、関連情報は、被検者の状態、年齢、体重、医学的注意事項、病歴、施設内居所、及び過去の放射線撮影情報のうちの少なくともいずれかである。
したがって、ユーザーは、検査情報、及び被検者の状態、年齢、体重、医学的注意事項、病歴、施設内居所、及び過去の放射線撮影情報に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【0148】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、撮影用機材は、検査情報及び撮影用機材の状態に関する情報(機材状態情報)に基づいて決定される。
したがって、ユーザーは、検査情報及び機材状態情報に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる。
【0149】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、通知部(制御部211、制御部31A)は、使用者による所定の操作に基づいて撮影用機材に関する情報を通知する。
したがって、ユーザーが所定の操作を行ったタイミングにおいて、回診先の撮影に適した撮影用機材をユーザーに通知できる。
【0150】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、所定の操作は、使用者による放射線撮影対象の検査の指定、検査情報の更新の指示、検査情報に関連する関連情報の入力、及び撮影用機材を示すアイコンへのクリック入力のうちのいずれかである。
したがって、ユーザーが放射線撮影対象の検査を指定したタイミング、ユーザーが検査情報の更新を指示したタイミング、ユーザーが関連情報である患者情報を入力したタイミング、及びユーザーが撮影用機材を示すアイコンをクリックしたタイミングのうちのいずれかにおいて、回診先の撮影に適した撮影用機材をユーザーに通知できる。
したがって、
【0151】
また、本実施形態の放射線画像撮影支援装置において、通知部(制御部211、制御部31A)は、移動式放射線撮影装置(回診車RC)に設けられた格納部(FPD格納部26)に収納されている放射線画像撮影装置(FPD1)と、撮影者が移動先で使用する撮影用機材として決定された放射線画像撮影装置(FPD1)とが不一致である場合に通知を行う。
これにより、ユーザーに撮影用機材として決定されたFPD1をFPD格納部26に収納することを促すことができる。
【0152】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、上記実施形態における記述は、本発明に係る放射線撮影システム100、100Aの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態において、移動式放射線撮影装置は、回診車RCであるとしたが、移動式放射線撮影装置は、透視撮影装置であってもよい。
【0153】
また、上記実施形態において、撮影用機材は、FPD1、FPD1に着脱されるグリッド、被検者を固定する固定治具、補助具、及び回診車RCのうちの少なくともいずれかであるとしたがこれに限らない。撮影用機材は、消毒セットや放射線防護衣であってもよい。そして、推奨機材情報として、消毒セットや放射線防護衣の要否を含んでもよい。
【0154】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体として記憶部212,32A(半導体メモリー、HDD)を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROMなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0155】
また、以上の実施形態における放射線撮影システム100、100Aを構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0156】
100 放射線撮影システム
1 FPD
RC 回診車
2 放射線発生装置
21 発生装置本体
211 制御部(通知部)
212 記憶部
213 ジェネレーター
214 通信部
22 照射指示スイッチ
23 管球
24 管球支持部
241,242 支持部
25 コリメーター
26 FPD格納部
27 車輪
28 光学撮影部
3 コンソール
31 表示部
311,312,314 表示画面
313 推奨機材情報画面
315 注意画面
316 理由画面
32 操作部
33 音声出力部
40 RIS
100A 放射線撮影システム
1A 放射線撮影装置
2A 放射線発生装置
21A ジェネレーター
22A 照射指示スイッチ
23A 管球
3A コンソール
31A 制御部(通知部)
32A 記憶部
33A 通信部
34A 表示部
35A 操作部
36A 音声出力部
B ベッド
R 放射線
S 被検者
U ユーザー
【要約】
【課題】回診先の撮影に適した撮影用機材を回診先に行く前に好適に準備できる放射線画像撮影支援装置、放射線画像撮影支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】放射線画像撮影支援装置としてのコンソール3は、移動式放射線撮影装置(回診車RC)により放射線撮影を行う被検者に関する検査情報に基づいて決定された、撮影者が移動先で使用する撮影用機材(放射線画像撮影装置、放射線画像撮影装置に着脱されるグリッド、被検者を固定する治具、補助具、及び移動式放射線撮影装置)に関する情報を通知する通知部(制御部211)を備える。
【選択図】
図2