IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 顏郁文の特許一覧

特許7529324香りミスト化モジュールの複合式照明装置
<>
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図1
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図2
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図3
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図4
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図5
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図6
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図7
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図8
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図9
  • 特許-香りミスト化モジュールの複合式照明装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】香りミスト化モジュールの複合式照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20240730BHJP
   F21K 9/23 20160101ALI20240730BHJP
【FI】
F21V33/00 450
F21K9/23
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023534239
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2020131675
(87)【国際公開番号】W WO2022109899
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】523052638
【氏名又は名称】顏郁文
【氏名又は名称原語表記】YEN, Yu-wen
【住所又は居所原語表記】10F., No. 2, Baosheng Rd., Yonghe Di st., New Taipei City, Taiwan 23444
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】顏郁文
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第204268122(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第1934389(CN,A)
【文献】中国実用新案第205716717(CN,U)
【文献】中国実用新案第206682684(CN,U)
【文献】中国実用新案第209221089(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 33/00
F21K 9/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置と、ミスト化モジュールと、香り出力部と、少なくとも1つの開口部と、気体導引モジュールとからなる香りミスト化モジュールの複合式照明装置であって、
前記照明装置は、出力方向に光線を照射するとともに、前記照明装置は、前記光線を照射する照明部と、前記照明部の側部に設けられる連結部と、前記連結部の側部に設けられる電球口金とからなり、前記電球口金は、電源供給ソケットに連結され、
前記ミスト化モジュールは、前記連結部に取り外し可能に連結されるとともに、前記ミスト化モジュールは、アトマイザーと、前記アトマイザーの側部に設けられる記憶体と、保存容器の側部に設けられる前記香り出力部を備え、
前記開口部は、前記照明装置に設けられ、
前記気体導引モジュールは、前記照明装置内に設けられることで、前記開口部から前記照明装置外の気体が前記ミスト化モジュールに誘導され、
そのうち、前記連結部は、前記照明部の一側に凹状に形成され、それにより、前記ミスト化モジュールの一部または全部は、前記照明部内に埋設されることを特徴とする、香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【請求項2】
前記アトマイザー内には、ベンチュリ管構造が設けられ、前記ベンチュリ管構造により前記記憶体内の香り体がミスト化されることを特徴とする、請求項1に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【請求項3】
前記気体導引モジュールは、前記照明装置内に設けられる誘導部品と、前記誘導部品に連結されるエアポンプ部品を備えることを特徴とする、請求項1に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【請求項4】
前記照明装置内には、電源供給モジュールが設けられ、前記電源供給モジュールは、前記電球口金に電気的に接続されることで、前記電源供給ソケットからの電力は変換作業を経て前記照明部に供給されることを特徴とする、請求項1に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【請求項5】
前記照明装置には操作部が設けられ、前記操作部は、前記照明部及び前記気体導引モジュールの情報に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置
【請求項6】
前記連結部内は、少なくとも1つの第1係合構造を備えることを特徴とする、請求項1に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【請求項7】
前記ミスト化モジュールは、前記第1係合構造を係合するのに用いられる少なくとも1つの第2係合構造を備えることを特徴とする、請求項6に記載の香りミスト化モジュールの複合式照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香りミスト化モジュールの複合式照明装置の技術分野に関し、特に、照明機能と空気浄化機能を兼ね備える香りミスト化モジュールの複合式照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販の照明機能を兼ね備えたアロマランプは、通常、光源から伝達された熱によりエッセンシャルオイルを加熱して空気中に発散する。その主な構造は、照明器具内にエッセンシャルオイルを収容するスペースが設けられ、エッセンシャルオイルは手動で添加される。しかしながら、エッセンシャルオイルの収容スペースは、完全に密封されているわけではないため、エッセンシャルオイルが度々漏れ、さらには、引火するリスクが存在する。
【0003】
さらに、アロマランプは、エッセンシャルオイルが照明器具本体を包み込むような形態であるため、アロマランプが光源からの熱によって香りを放出する場合、芳香拡散効果が弱い。
【0004】
さらに、一般に市販されている芳香装置は、従来の外部変圧器を電源ソケットに接続することで電力を供給するため、高いところには配置しづらく、それにより、香りミスト化拡散効果は優れない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の発明者は、上述の欠点に鑑み、関連データを収集するとともに、多方面の検討と考察を行い、且つ本業界で蓄積された長年の経験に基づいて、たゆまぬ試作と修正を経た末に、市販のソケットに取り付けることができるとともに、照明と空気浄化の2つの效果を兼ね備える香りミスト化モジュールの複合式照明装置を考案した。
【0006】
本発明は、照明装置を電球の口金に組み合わせて一般のソケットに直接取り付けることで、使用上の利便性を高めると同時に、照明部とミスト化モジュールを組み合わせることで照明と空気浄化の2つの効果を兼ね備えることのできる香りミスト化モジュールの複合式照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明の技術的解決手段は、香りミスト化モジュールの複合式照明装置である。前記香りミスト化モジュールの複合式照明装置は、照明装置と、ミスト化モジュールと、気体誘導モジュールとからなる。そのうち、照明装置は、光を照射する照明部と、照明部の側部に設けられる連結部と、連結部の側部に設けられる電球口金を備え、ミスト化モジュールは、連結部に取り外し可能に連結されるとともに、ミスト化モジュールは、アトマイザーと、アトマイザーの側部に設けられる保存容器を備える。照明装置には、さらに、少なくとも1つの開口部と、香り出力部が設けられ、気体誘導モジュールは照明装置内に設けられる。
【発明の効果】
【0008】
上述の構造を採用することで、使用者は、電球口金により照明装置を電源供給ソケットに取り付け、電源供給ソケットを通して提供される電力により照明部を発光させて照射することができる。それにより、一般の電球の代わりとして使用することができると同時に、ミスト化モジュールを連結部に取り付けることができ、さらに、気体誘導モジュールによって外部の気体を開口部からミスト化モジュールに誘導することができる。これにより、アトマイザーを組み合わせて保存容器内の香り液体をミスト化することができることで、ミスト化された香り体が香り出力部から排出され、空気浄化の效果が達成される。
【0009】
また、一般の電球は高い場所に設置されていることで、ミスト化された香り体が上から下へと発散され、より確実な香りの発散效果を得ることができる。照明部が発光すると、熱エネルギーが生じることで、この熱エネルギーによりミスト化モジュールのミスト化效果がより高まり且つより迅速にミスト化される。
【0010】
上述した技術により、従来のアロマランプに存在する問題点、即ち、使用上の不便性、芳香拡散效果が優れないといった問題点を解決して、上述した利点による実用進歩性を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本考案の好ましい実施例における斜視図である。
図2】本発明の好ましい実施例における図1のA-A線の断面図である。
図3】本発明の好ましい実施例における分解図である。
図4】本発明の好ましい実施例における取り付けた状態を示した第1図である。
図5】本発明の好ましい実施例における取り付けた状態を示した第2図である。
図6】本発明の好ましい実施例における発光を示した図である。
図7】本発明の好ましい実施例におけるミスト化を示した図である。
図8】本発明のさらに好ましい実施例における側面透視図である。
図9】本発明のさらに好ましい実施例における制御を示した図である。
図10】本発明のさらに好ましい実施例における制御を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1から図3を参照する。図に示す通り、本発明の香りミスト化モジュールの複合式照明装置は、照明装置1と、ミスト化モジュール2と、香り出力部23と、少なくとも1つの開口部14と、気体誘導モジュール3と、電源供給モジュール4と、からなる。
【0013】
前記照明装置1は、出力方向に光を照射するとともに、前記照明装置1は、前記光線を照射する照明部11と、前記照明部11の側部に設けられる連結部12と、前記連結部12の側部に設けられる電球口金13を備え、前記照明装置1は、前記電球口金13によって電源供給ソケットに連結される。本実施例の連結部12における凹部は、前記照明部11の一側に形成されることで、前記ミスト化モジュール2の一部または全部は、前記照明部11内に埋設される。
【0014】
ミスト化モジュール2は、連結部12に取り外し可能に連結され、ミスト化モジュール2は、アトマイザー21と、アトマイザー21の側部に設けられる保存容器22を備える。本実施例において、連結部12内は少なくとも1つの第1係合構造121を備え、ミスト化モジュール2は、第1係合構造121を係合するための少なくとも1つの第2係合構造24を備えるとともに、アトマイザー21内にはベンチュリ管構造が設けられることで、ベンチュリ管構造により前記保存容器22内の香り体がミスト化される。
【0015】
香り出力部23は、照明装置1に設けられるとともに保存容器22の側部に位置する。
【0016】
少なくとも1つの開口部14は、照明装置1に設けられる。
【0017】
気体誘導モジュール3は、照明装置1内に設けられ、気体誘導モジュール3は、前記照明装置1内に設けられる誘導部品31と、前記誘導部品31に連結されるエアポンプ部品32を備える。
【0018】
電源供給モジュール4は、照明装置1内に設けられ、前記電源供給モジュール4は、前記電球口金13に電気的に接続されることで、前記電源供給ソケットからの電力は変換作業を経て前記照明部11に供給される。
【0019】
上述の説明により、本技術の構造について理解することができる。本技術の構造を対応させ組み合わせることで、照明と空気浄化の2つの効果を同時に兼ね備えることができる。以下に詳細を説明する。
【0020】
図1から図7を同時に参照する。図から分かる通り、上述の構成部品を採用する場合、使用者はミスト化モジュール2を連結部12に取り付けることができる。本実施例の取り付け方法は、ミスト化モジュール2を連結部12の内側に置いた後、第1係合構造121と第2係合構造24を相互に係合させて連結すると同時に、照明装置1を電球口金13によって電源供給ソケット5に直接取り付けることができる。この電源供給ソケット5は、天井板に取り付けられている一般の照明器具のソケットであることができる。これにより、照明装置1を一般の照明器具のソケットに直接取り付けることができ、使用上の利便性が高まる。
【0021】
照明装置1を電源供給ソケット5に取り付けると、電源供給ソケット5の電力が電源供給モジュール4に導入され、電源供給モジュール4は電力を変換した後、前記照明部11及び気体誘導モジュール3に電力を供給する。照明部11は、電源供給モジュール4によって供給された電力により発光することで、電球の代わりとして使用することができる。同時に、気体誘導モジュール3における誘導部品31とエアポンプ部品32が作動し、誘導部品31によって気体が開口部14からエアポンプ部品32に誘導されるとともに、気体は、エアポンプ部品32により加圧された後、ミスト化モジュール2の中に導入される。気体は、アトマイザー21の中に導入され、ベンチュリ管の構造により、保存容器22内の 香り液体はミスト化された後、ミスト化された香り体は、香り出力部23から排出されることで、消費者がいる空間に上から下へと散布される。
【0022】
さらに、照明部11が発光する際に熱エネルギーが生じるが、ミスト化モジュール2は、照明部11における発光位置の側部に設けられるため、生じた熱エネルギーによってミスト化モジュール2のミスト化效果が加速され、それにより、より迅速且つ効率的にミスト化することができる。保存容器22の中の香り体を使い切ったまたは異なる匂いの香り体に取り替えたい場合、消費者は、ミスト化モジュール2を取り外して取り替えることができ、これにより、コストを低減できるとともに使用上の利便性を高めることができる。
【0023】
さらに、図8を同時に参照する。図から分かる通り、本実施例と上述の実施例はほぼ同じであるが、本実施例では、照明装置1aに、照明部11a及び気体誘導モジュール3aの情報に接続された操作部15aが設けられる。本実施例の操作部15aは、例として、照明装置1aにおける電源スイッチ151a、照明スイッチ152a、ミストスイッチ153a、及び、ミスト濃度調整スイッチ154aに設けられるが、これらに制限されない。これにより、消費者は、操作部15aによって照明部11aと気体誘導モジュール3aの動作を制御することができる。
【0024】
さらに、図9を同時に参照する。図から分かる通り、本実施例と上述の実施例はほぼ同じであるが、本実施例では、例として、操作部が照明装置1bにおける無線連結装置16bに設けられる。これにより、無線接続で消費者は携帯電話6bから操作且つ制御できることで、使用上の利便性が大幅に向上する。
【0025】
さらに、図10を同時に参照する。図から分かる通り、本実施例と上述の実施例はほぼ同じであるが、本実施例では、消費者は、リモコン7cを通して無線連結装置16cに接続できることで、照明装置1cを制御することができる。従って、操作且つ制御するために接続される装置は制限されない。
【符号の説明】
【0026】
1a、1b、1c 照明装置
11、11a 照明部
12 連結部
121 第1係合構造
13 電球口金
14 開口部
15a 操作部
151a 電源スイッチ
152a 照明スイッチ
153a ミストスイッチ
154a ミスト濃度調整スイッチ
16b、16c 無線連結装置
2 ミスト化モジュール
21 アトマイザー
22 保存容器
23 香り出力部
24 第2係合構造
3、3a 気体誘導モジュール
31 誘導部品
32 エアポンプ部品
4 電源供給モジュール
5 電源供給ソケット
6b 携帯電話
7c リモコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10