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特許7529421レシピ提案装置、レシピ提案方法、レシピ提案プログラム及びレシピ提案システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】レシピ提案装置、レシピ提案方法、レシピ提案プログラム及びレシピ提案システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240730BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240730BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q50/10
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2020056437
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021157433
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000002196
【氏名又は名称】サッポロホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100176773
【弁理士】
【氏名又は名称】坂西 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100153040
【弁理士】
【氏名又は名称】川井 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】河内 隼太郎
(72)【発明者】
【氏名】保坂 将志
(72)【発明者】
【氏名】八木 太亮
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-148997(JP,A)
【文献】特開2002-229961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置であって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新部と、を備え
前記食材情報更新部は、前記出力部により出力された前記提案レシピのうちの、前記ユーザにより選択されたレシピに用いられる食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案部は、前記食材情報更新部により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案装置。
【請求項2】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置であって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新部と、を備え、
前記食材情報更新部は、前記ユーザにより指定された食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案部は、前記食材情報更新部により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案装置。
【請求項3】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置であって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、を備え、
前記第1提案部は、
複数のレシピからなるレシピ群を前記提案レシピとして抽出し、
複数のレシピに用いられる食材として重複して抽出されない食材である重複制限食材として前記食材保有情報記憶部に記憶されている食材を用いる一のレシピを前記提案レシピとして抽出する場合には、前記レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの、該重複制限食材に該当する前記食材を用いる他のレシピを前記提案レシピとして抽出しない、
レシピ提案装置。
【請求項4】
前記第1提案部は、
用いられる食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピの抽出、
前記抽出した全てのレシピに対する、所定の重み付けに基づくスコアの算出、
前記スコアの大きさの上位所定数のレシピのうちの1のレシピの第i(i=1,2,…n)のレシピとしての抽出、及び
前記第iのレシピに用いられる食材の前記食材保有情報からの削除、
を第1回から第n回まで繰り返して、前記第1~第nのレシピを前記提案レシピとして抽出する、
請求項に記載のレシピ提案装置。
【請求項5】
前記第1提案部は、
用いられる食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピであって、前記重複制限食材が各レシピにおいて互いに重複しない複数のレシピの組み合わせからなるレシピ群を1以上生成し、
各レシピ群に含まれる複数のレシピのそれぞれのスコアを所定の重み付けに基づいて算出し、
含まれる複数のレシピのスコアの合計が最も大きい前記レシピ群を、前記提案レシピとして抽出する、
請求項に記載のレシピ提案装置。
【請求項6】
前記第1提案部は、前記食材の各々に予め設定された重み付け及び前記レシピの各々に予め設定された重み付けのうちの少なくともいずれかに基づいて、各レシピの前記スコアを算出する、
請求項4または5に記載のレシピ提案装置。
【請求項7】
前記出力部により出力された前記提案レシピに含まれる複数のレシピのうちの1以上のレシピに対するユーザによる指定を受け付ける指定受付部、をさらに備え、
前記第1提案部は、前記指定受付部により指定が受け付けられたレシピにおいて前記重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されており、且つ、該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出する、
請求項3~6のいずれか一項に記載のレシピ提案装置。
【請求項8】
前記出力部により出力された前記提案レシピに含まれる複数のレシピのうちの1以上のレシピに対するユーザによる指定を受け付ける指定受付部、をさらに備え、
前記第1提案部は、前記出力部により出力された前記提案レシピのうちの前記指定受付部により指定が受け付けられなかったレシピにおいて前記重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されており、且つ、該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出する、
請求項3~6のいずれか一項に記載のレシピ提案装置。
【請求項9】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置であって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する第2提案部、を備え、
前記出力部は、前記第2提案部により提案されたレシピを出力する、
レシピ提案装置。
【請求項10】
ユーザに対して購入を推奨するレコメンド食材を記憶するレコメンド食材記憶部、を更に備え、
前記第2提案部は、前記レコメンド食材を用いるレシピであって、該レシピに用いられる食材のうちの前記レコメンド食材以外の食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する、
請求項に記載のレシピ提案装置。
【請求項11】
前記第1食材情報取得部は、食材を保有している前記空間を撮像した画像に基づいて前記第1食材情報を取得する、
請求項1~10のいずれか一項に記載のレシピ提案装置。
【請求項12】
前記第2食材情報取得部は、ユーザが購入した食材に関する購入データに基づいて前記第2食材情報を取得する、
請求項1~11のいずれか一項に記載のレシピ提案装置。
【請求項13】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置におけるレシピ提案方法であって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案方法は、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得ステップと、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得ステップと、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案ステップと、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力ステップと、を有し、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新ステップであって、前記出力ステップにおいて出力された前記提案レシピのうちの、前記ユーザにより選択されたレシピに用いられる食材を前記食材保有情報記憶部から削除する、食材情報更新ステップと、
前記食材情報更新ステップにおいて食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出するステップと、を更に有する、
レシピ提案方法。
【請求項14】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置におけるレシピ提案方法であって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案方法は、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得ステップと、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得ステップと、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案ステップと、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力ステップと、を有し、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新ステップであって、前記ユーザにより指定された食材を前記食材保有情報記憶部から削除する食材情報更新ステップと、
前記食材情報更新ステップにおいて食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出するステップと、を更に有する、
レシピ提案方法。
【請求項15】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置におけるレシピ提案方法であって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案方法は、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得ステップと、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得ステップと、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案ステップと、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力ステップと、を有し、
前記第1提案ステップにおいて、
複数のレシピからなるレシピ群を前記提案レシピとして抽出し、
複数のレシピに用いられる食材として重複して抽出されない食材である重複制限食材として前記食材保有情報記憶部に記憶されている食材を用いる一のレシピを前記提案レシピとして抽出する場合には、前記レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの、該重複制限食材に該当する前記食材を用いる他のレシピを前記提案レシピとして抽出しない、
レシピ提案方法。
【請求項16】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置におけるレシピ提案方法であって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案方法は、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得ステップと、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得ステップと、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案ステップと、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力ステップと、を有し、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する第2提案ステップと、
前記第2提案ステップにおいて提案されたレシピを出力するステップと、を更に備える、
レシピ提案方法。
【請求項17】
コンピュータを、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置として機能させるためのレシピ提案プログラムであって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得機能と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得機能と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案機能と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力機能と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新機能と
を実現させ
前記食材情報更新機能は、前記出力機能により出力された前記提案レシピのうちの、前記ユーザにより選択されたレシピに用いられる食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案機能は、前記食材情報更新機能により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案プログラム。
【請求項18】
コンピュータを、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置として機能させるためのレシピ提案プログラムであって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得機能と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得機能と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案機能と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力機能と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新機能と、を実現させ、
前記食材情報更新機能は、前記ユーザにより指定された食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案機能は、前記食材情報更新機能により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案プログラム。
【請求項19】
コンピュータを、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置として機能させるためのレシピ提案プログラムであって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得機能と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得機能と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案機能と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力機能と、を実現させ、
前記第1提案機能は、
複数のレシピからなるレシピ群を前記提案レシピとして抽出し、
複数のレシピに用いられる食材として重複して抽出されない食材である重複制限食材として前記食材保有情報記憶部に記憶されている食材を用いる一のレシピを前記提案レシピとして抽出する場合には、前記レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの、該重複制限食材に該当する前記食材を用いる他のレシピを前記提案レシピとして抽出しない、
レシピ提案プログラム。
【請求項20】
コンピュータを、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置として機能させるためのレシピ提案プログラムであって、
前記レシピ提案装置は、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、
前記レシピ提案プログラムは、前記コンピュータに、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得機能と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得機能と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案機能と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力機能と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する第2提案機能、を実現させ、
前記出力機能は、前記第2提案機能により提案されたレシピを出力する、
レシピ提案装置。
【請求項21】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案システムであって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新部と、を備え
前記食材情報更新部は、前記出力部により出力された前記提案レシピのうちの、前記ユーザにより選択されたレシピに用いられる食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案部は、前記食材情報更新部により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案システム。
【請求項22】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案システムであって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記ユーザによる入力に基づいて前記食材保有情報を更新する食材情報更新部と、を備え、
前記食材情報更新部は、前記ユーザにより指定された食材を前記食材保有情報記憶部から削除し、
前記第1提案部は、前記食材情報更新部により食材が削除された前記食材保有情報に基づいて、前記提案レシピを再抽出する、
レシピ提案システム。
【請求項23】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案システムであって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、を備え、
前記第1提案部は、
複数のレシピからなるレシピ群を前記提案レシピとして抽出し、
複数のレシピに用いられる食材として重複して抽出されない食材である重複制限食材として前記食材保有情報記憶部に記憶されている食材を用いる一のレシピを前記提案レシピとして抽出する場合には、前記レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの、該重複制限食材に該当する前記食材を用いる他のレシピを前記提案レシピとして抽出しない、
レシピ提案システム。
【請求項24】
料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案システムであって、
ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、
ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、
保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、前記食材保有情報記憶部に、取得した前記第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、
前記レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、
前記ユーザ装置に前記提案レシピを出力する出力部と、
前記レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する第2提案部、を備え、
前記出力部は、前記第2提案部により提案されたレシピを出力する、
レシピ提案システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシピ提案装置、レシピ提案方法、レシピ提案プログラム及びレシピ提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
食材に基づいてレシピを提案する技術が知られている。例えば、特許文献1には、所有している食材の情報に基づいて複数のレシピを提供する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-81496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のレシピを提案するシステムでは、冷蔵庫内を撮像することによって得た画像に基づいて、利用する食材を決定していた。しかし、画像に基づいて食材を決定する場合、類似の外観をした食材があると、レシピに利用できる食材を精度よく判別することが困難または、判別結果の修正に手間を要するという課題があった。また、新規の食材がある場合も、収納してから撮影しなければならないという課題があった。
【0005】
そこで、本発明では、レシピの提案の前提となる保有している食材の情報の精度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の一側面に係るレシピ提案装置は、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置であって、ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、ユーザ装置に提案レシピを出力する出力部と、を備える。
【0007】
本開示の一側面に係るレシピ提案方法は、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置におけるレシピ提案方法であって、レシピ提案装置は、ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、レシピ提案方法は、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得ステップと、保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得ステップと、レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案ステップと、ユーザ装置に提案レシピを出力する出力ステップと、を有する。
【0008】
本開示の一側面に係るレシピ提案プログラムは、コンピュータを、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案装置として機能させるためのレシピ提案プログラムであって、レシピ提案装置は、ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、を備え、レシピ提案プログラムは、コンピュータに、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得機能と、保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得機能と、レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案機能と、ユーザ装置に提案レシピを出力する出力機能と、を実現させる。
【0009】
本開示の一側面に係るレシピ提案システムは、料理のレシピをユーザ装置に提案するレシピ提案システムであって、ユーザが保有している食材の情報を示す食材保有情報を記憶する食材保有情報記憶部と、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である第1食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第1食材情報を記憶させる、第1食材情報取得部と、保有している食材に対して追加した食材の情報である第2食材情報を取得し、食材保有情報記憶部に、取得した第2食材情報を記憶させる、第2食材情報取得部と、レシピと該レシピに用いられる食材とを関連付けたレシピ情報を記憶するレシピ情報記憶部と、レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材が食材保有情報記憶部に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する第1提案部と、ユーザ装置に提案レシピを出力する出力部と、を備える。
【0010】
このような側面によれば、所定の空間に保有している食材に関する第1食材情報及び保有している食材に対して追加した食材に関する第2食材情報が取得され、第1食材情報及び第2食材情報の2つの食材情報に基づいて食材保有情報が生成されるので、保有している食材の情報の精度を高めることができる。
【0011】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第1食材情報取得部は、食材を保有している空間を撮像した画像に基づいて第1食材情報を取得することとしてもよい。
【0012】
このような側面によれば、食材を保管している空間の撮像といった容易な手段により第1食材情報を得ることができる。
【0013】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第2食材情報取得部は、ユーザが購入した食材に関する購入データに基づいて第2食材情報を取得することとしてもよい。
【0014】
このような側面によれば、ユーザが購入した食材に関する購入データの取得といった容易な手段により第2食材情報を得ることができる。
【0015】
他の側面に係るレシピ提案装置では、ユーザによる入力に基づいて食材保有情報を更新する食材情報更新部、をさらに備え、第1提案部は、食材情報更新部により更新された食材保有情報に基づいて、提案レシピを再抽出することとしてもよい。
【0016】
このような側面によれば、ユーザによる入力に基づいて食材保有情報を更新できるので、食材保有情報の精度をより高めることができる。
【0017】
他の側面に係るレシピ提案装置では、食材情報更新部は、出力部により出力された提案レシピのうちの、ユーザにより選択されたレシピに用いられる食材を食材保有情報記憶部から削除し、第1提案部は、食材情報更新部により食材が削除された食材保有情報に基づいて、提案レシピを再抽出することとしてもよい。
【0018】
このような側面によれば、提案されたレシピに基づいて料理が作られ、そのレシピに用いられた食材が消費された場合に、ユーザによりそのレシピが入力されることにより、当該レシピに用いられた食材が食材保有情報から削除されるので、食材保有情報の精度が維持される。
【0019】
他の側面に係るレシピ提案装置では、食材情報更新部は、ユーザにより指定された食材を食材保有情報から削除し、第1提案部は、食材情報更新部により食材が削除された食材保有情報に基づいて、提案レシピを再抽出することとしてもよい。
【0020】
このような側面によれば、提案されたレシピに基づいて料理が作られ、そのレシピに用いられた食材が消費された場合に、ユーザによりその食材が入力されることにより、入力された食材が食材保有情報から削除されるので、食材保有情報の精度が維持される。
【0021】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第1提案部は、複数のレシピからなるレシピ群を提案レシピとして抽出し、複数のレシピに用いられる食材として重複して抽出されない食材である重複制限食材として食材保有情報記憶部に記憶されている食材を用いる一のレシピを提案レシピとして抽出する場合には、レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの、該重複制限食材に該当する食材を用いる他のレシピを提案レシピとして抽出しないこととしてもよい。
【0022】
このような側面によれば、食材保有情報に基づいてレシピ情報から複数のレシピが抽出され、抽出された複数のレシピのうちの一のレシピにおいて重複制限食材が用いられる場合には、当該重複制限食材を用いる他のレシピが抽出されないので、抽出した複数のレシピの料理を同時に作成することができる。従って、それぞれ1回の第1食材情報及び第2食材情報の取得に基づいて、複数回分の食事のレシピを得ることができる。
【0023】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第1提案部は、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されているレシピの抽出、抽出した全てのレシピに対する、所定の重み付けに基づくスコアの算出、スコアの大きさの上位所定数のレシピのうちの1のレシピの第i(i=1,2,…n)のレシピとしての抽出、及び第iのレシピに用いられる食材の食材保有情報からの削除、を第1回から第n回まで繰り返して、第1~第nのレシピを提案レシピとして抽出する、こととしてもよい。
【0024】
このような側面によれば、所定の重み付けに基づいて算出されたスコアが高いレシピを優先的に含む提案レシピが抽出される。また、1回のレシピごとのスコアの算出の処理により1つのレシピが抽出されるので、レシピ群からなる提案レシピの抽出処理に要する計算量を少なくできる。
【0025】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第1提案部は、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されているレシピであって、重複制限食材が各レシピにおいて互いに重複しない複数のレシピの組み合わせからなるレシピ群を1以上生成し、各レシピ群に含まれる複数のレシピのそれぞれのスコアを所定の重み付けに基づいて算出し、含まれる複数のレシピのスコアの合計が最も大きいレシピ群を、提案レシピとして抽出することとしてもよい。
【0026】
このような側面によれば、同時に料理することが可能な複数のレシピからなるレシピ群が網羅的に抽出され、算出されたスコアが最も大きいレシピ群が提案レシピとして抽出される。これにより、ユーザに対する食材の提案に関する優先度を食材に対する重み付けとして予め表現しておくことにより、より優先的にユーザに提案させたいレシピからなるレシピ群を抽出できる。
【0027】
他の側面に係るレシピ提案装置では、第1提案部は、食材の各々に予め設定された重み付け及びレシピの各々に予め設定された重み付けのうちの少なくともいずれかに基づいて、各レシピのスコアを算出することとしてもよい。
【0028】
このような側面によれば、レシピ及び食材に対して適切な重みを予め付しておくことにより、ユーザに対して優先的に提案したいレシピ及びユーザに優先的に消費させたい食材を用いるレシピ等を抽出することが可能となる。
【0029】
他の側面に係るレシピ提案装置では、出力部により出力された提案レシピに含まれる複数のレシピのうちの1以上のレシピに対するユーザによる指定を受け付ける指定受付部、をさらに備え、第1提案部は、指定受付部により指定が受け付けられたレシピにおいて重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されており、且つ、該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出することとしてもよい。
【0030】
このような側面によれば、出力部によりレシピ群からなる提案レシピが出力されることにより、ユーザに対してレシピの提案が一旦行われた場合であっても、レシピ群に含まれるレシピのうちユーザにより指定されたレシピ以外のレシピを再度抽出することができる。これにより、ユーザは、所望のレシピの提案を受けることが可能となる。
【0031】
他の側面に係るレシピ提案装置では、出力部により出力された提案レシピに含まれる複数のレシピのうちの1以上のレシピに対するユーザによる指定を受け付ける指定受付部、をさらに備え、第1提案部は、出力部により出力された提案レシピのうちの指定受付部により指定が受け付けられなかったレシピにおいて重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されており、且つ、該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出することとしてもよい。
【0032】
このような側面によれば、出力部によりレシピ群からなる提案レシピが出力されることにより、ユーザに対してレシピの提案が一旦行われた場合であっても、レシピ群に含まれるレシピのうちユーザにより指定されなかったレシピ以外のレシピを再度抽出することができる。これにより、ユーザは、所望のレシピの提案を受けることが可能となる。
【0033】
他の側面に係るレシピ提案装置では、レシピ情報記憶部を参照し、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出する第2提案部、をさらに備え、出力部は、第2提案部により提案されたレシピを出力することとしてもよい。
【0034】
このような側面によれば、現在の食材保有情報に含まれる食材のみでは料理することができないレシピであっても、所定数の食材を追加することにより料理可能なレシピが抽出されるので、ユーザに対して提案されるレシピのバリエーションを広げることが可能となる。
【0035】
他の側面に係るレシピ提案装置は、ユーザに対して購入を推奨するレコメンド食材を記憶するレコメンド食材記憶部、を更に備え、第2提案部は、レコメンド食材を用いるレシピであって、該レシピに用いられる食材のうちのレコメンド食材以外の食材の全てが食材保有情報記憶部に記憶されている1以上のレシピを抽出することとしてもよい。
【0036】
このような側面によれば、現在の食材保有情報に含まれる食材にレコメンド食材を追加することにより料理可能なレシピが抽出されるので、ユーザに対して、レコメンド食材の購入を促すことができる。
【発明の効果】
【0037】
本開示の一側面によれば、レシピの提案の前提となる保有している食材の情報の精度を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】レシピ提案装置を含むレシピ提案システムの装置構成を示す図である。
図2】レシピ提案装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】レシピ提案装置のハードウェア構成を示す図である。
図4】レシピ情報記憶部に記憶されているレシピ情報の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図5】食材保有情報記憶部に記憶されている食材保有情報の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図6】レシピ履歴記憶部に記憶されているレシピ履歴情報の構成の例を示す図である。
図7】食材履歴記憶部に記憶されている食材履歴情報の構成の例を示す図である。
図8】レコメンド食材情報記憶部に記憶されているレコメンド食材情報の例を示す図である。
図9】第1提案部における、レシピを抽出する抽出処理の処理内容を示すフローチャートである。
図10】ユーザ端末における提案レシピが表示された画面例を示す図である。
図11】ユーザ端末における消費された食材を入力する入力画面例を示す図である。
図12】ユーザ端末における、食材保有情報に含まれる食材に、ある食材を追加することにより料理することが可能なレシピが表示された画面例を示す図である。
図13】ユーザ端末において表示されたレシピ群に対する、ユーザによる指定入力を受け付ける入力画面の例を示す図である。
図14】レシピ提案装置において実施されるレシピ提案方法の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0040】
図1は、本実施形態に係るレシピ提案装置を含む提案システムの装置構成を示す図である。図1に示されるように、提案システム1は、レシピ提案装置10及び複数のユーザ端末T(ユーザ装置)を含む。レシピ提案装置10は、料理のレシピをユーザに提案する装置である。具体的には、レシピ提案装置10は、レシピ情報をユーザ端末Tに送信することにより、ユーザにレシピを提案する。レシピ提案装置10及びユーザ端末Tは、互いに通信ネットワークNを介して通信可能に構成されている。
【0041】
ユーザ端末Tは、ユーザにより操作される装置であって、レシピ提案装置10に対して、レシピ提案のリクエストを送信し、リクエストに対して返信されたレシピ情報を受信及び表示する。ユーザ端末Tを構成する装置は限定されず、例えば据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータでもよいし、高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末でもよい。なお、図1には、3台のユーザ端末Tが示されているが、ユーザ端末Tの数は限定されない。
【0042】
図2は、本実施形態に係るレシピ提案装置10の機能的構成を示すブロック図である。図2に示されるように、レシピ提案装置10は、機能的には、第1食材情報取得部11、第2食材情報取得部12,第1提案部13、出力部14、食材情報更新部15、第2提案部16及び指定受付部17を備える。これらの各機能部11~17は、図3を参照して説明されるプロセッサ101にサーバプログラムP1(レシピ提案プログラム)が読み込まれて、そのプログラムが実行されることにより実現される。各機能部の説明は後述する。なお、本実施形態では、各機能部11~17が、レシピ提案装置10に構成されることとしているが、複数のコンピュータに分散して構成されることとしてもよい。
【0043】
また、レシピ提案装置10は、レシピ情報記憶部21、食材保有情報記憶部22、レシピ履歴記憶部23、食材履歴記憶部24及びレコメンド食材情報記憶部25といった記憶手段を備える。なお、これらの記憶部21~25は、図2に示す例では、レシピ提案装置10に構成されることとしているが、レシピ提案装置10からアクセス可能に構成された他の装置にレシピ提案システム1の要素として構成されてもよい。
【0044】
図3は、レシピ提案装置10のハードウェア構成の一例を示す図であって、レシピ提案装置10として機能するサーバコンピュータ100を示す。
【0045】
一例として、サーバコンピュータ100はハードウェア構成要素として、プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、および通信部104を備える。
【0046】
プロセッサ101は、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する演算装置である。プロセッサの例としてCPU(Central Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)が挙げられるが、プロセッサ101の種類はこれらに限定されない。例えば、プロセッサ101はセンサおよび専用回路の組合せでもよい。専用回路はFPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなプログラム可能な回路でもよいし、他の種類の回路でもよい。
【0047】
主記憶部102は、レシピ提案装置10等を実現するためのプログラム、プロセッサ101から出力された演算結果などを記憶する装置である。主記憶部102は例えばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)のうちの少なくとも一つにより構成される。
【0048】
補助記憶部103は、一般に主記憶部102よりも大量のデータを記憶することが可能な装置である。補助記憶部103は例えばハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性記憶媒体によって構成される。補助記憶部103は、サーバコンピュータ100をレシピ提案装置10として機能させるためのサーバプログラムP1と各種のデータとを記憶する。本実施形態では、レシピ提案装置10を実現させるレシピ提案プログラムはサーバプログラムP1として実装される。また、各記憶部21~25がレシピ提案装置10に含まれる場合には、各記憶部21~25は、主記憶部102及び補助記憶部103のいずれかに構成されてもよい。
【0049】
通信部104は、通信ネットワークNを介して他のコンピュータとの間でデータ通信を実行する装置である。通信部104は例えばネットワークカードまたは無線通信モジュールにより構成される。
【0050】
サーバの各機能要素は、プロセッサ101または主記憶部102の上に、対応するサーバプログラムP1を読み込ませてプロセッサ101にそのプログラムを実行させることで実現される。サーバプログラムP1は、対応するサーバの各機能要素を実現するためのコードを含む。プロセッサ101はサーバプログラムP1に従って通信部104を動作させ、主記憶部102または補助記憶部103におけるデータの読み出しおよび書き込みを実行する。このような処理により、対応するサーバの各機能要素が実現される。
【0051】
サーバプログラムP1は、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの有形の記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、これらのプログラムの少なくとも一つは、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0052】
個々のサーバは一つまたは複数のコンピュータにより構成され得る。一つのサーバのために複数のコンピュータが用いられる場合には、通信ネットワークを介してこれらのコンピュータが互いに接続されることで、論理的に一つのサーバが構成される。
【0053】
再び図2を参照して、レシピ提案装置10の各記憶部を説明する。レシピ情報記憶部21は、レシピ情報を記憶している記憶手段である。図4は、レシピ情報記憶部21に記憶されているレシピ情報の例を示す図である。図4に示されるように、レシピ情報は、レシピ名を含み、レシピ名に当該レシピで用いられる食材が関連付けられている。例えば、レシピ名「肉じゃが」のレシピでは、じゃがいも、牛ひき肉、タマネギ等の食材が用いられる。また、レシピ情報は、各レシピの料理法をユーザに案内するためのテキスト及び画像等の情報を含む(図示せず)。
【0054】
レシピ情報記憶部21に記憶されているレシピ情報は、種々のレシピを掲載している外部のレシピサイトから予め取得された情報であってもよい。この場合には、レシピ情報は、当該レシピ情報の取得元のサイト名を含んでもよい。例えば、図4に示されるレシピ情報は、サイトA及びサイトBのそれぞれから別に取得された「肉じゃが」のレシピを含む。
【0055】
食材保有情報記憶部22は、ユーザが保有している食材を示す食材保有情報を記憶している記憶手段である。食材保有情報は、後に詳述されるように、第1食材情報及び第2食材情報を含む。
【0056】
第1食材情報は、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である。本実施形態では、第1食材情報は、例えば、冷蔵庫又は冷凍庫等に保有している食材の情報であって、冷蔵庫又は冷凍庫等の内部を撮像した画像に基づいて、所定の画像解析処理により取得される。また、第1食材情報は、調味料を保管している空間を撮像した画像に基づいて取得された調味料に関する情報であってもよい。このように所定の空間とは冷蔵庫、冷凍庫、調味料を保管している空間であってもよく、調味料棚や、キッチンの戸棚など、食材が保存されている空間を設定することができる。また、第1食材情報は、ユーザの操作を簡便にするため、撮像した画像に基づいて取得されることが好ましいが、ユーザからの入力によって取得されても良い。
【0057】
第2食材情報は、ユーザが保有している食材に対して追加した食材の情報である。ユーザが保有している食材は、必ずしも食材保有情報記憶部22に記憶されている食材に限定されない。従って、新規の食材の購入データ等をレシピ提案装置10が最初に取得する構成が採用されてもよい。新規の食材の購入データ等をレシピ提案装置10が第2食材情報として最初に取得した場合に、最初に取得した第2食材情報が、ユーザが保有している食材とされる構成が採用されてもよい。また、本実施形態において、第2食材情報は第1食材情報の後に取得される。この構成によれば、第2食材情報を取得後、第1食材情報と第2食材情報に基づくレシピ提案が可能となるため、ユーザは取得後すぐにレシピを選択することができる。
【0058】
本実施形態では、第2食材情報は、例えば、購入データである。購入データは、ユーザが購入した食材に関するデータであって、ユーザが食材を購入した際に発行されるレシートを撮像した画像に基づいて、例えば所定のOCRといった解析処理により取得されてもよい。また、ユーザが購入した食材の情報を含むPOSデータが、店舗のPOSシステムから通信ネットワークを介してレシピ提案装置10に送信されたり、POSシステムからユーザ端末Tを経由してレシピ提案装置10に転送されたり、ECサイト上のユーザの購入履歴が参照されたりすることにより取得されてもよい。また、第2食材情報はユーザによる入力によって取得されてもよい。また、購入データは、食材を特定できればよく、例えば、商品ID又は名称であってもよく、テキストにより示されていても良い。
【0059】
図5は、食材保有情報記憶部22に記憶されている食材保有情報の例を示す図である。図5に示されるように、食材保有情報は、食材名ごとに関連付けられた数量、情報源、賞味期限及びスコア等の情報を含む。また、食材保有情報は、各食材の消費期限及び登録日等の情報を更に含んでもよい。数量は、当該食材の個数及び重量等を示す。情報源は、当該食材の情報が冷蔵庫画像に基づいて得られたものであるか、レシートの情報から得られたものであるかを示し、即ち、当該食材が第1食材情報及び第2食材情報のいずれであるかの種別を示す。情報源としては、冷蔵庫画像及びレシート画像の他に、冷蔵庫以外の所定の空間(例えば調味料棚)の画像情報、POSシステムからの購入データ、ユーザからの入力などが利用されてもよい。賞味期限は、当該食材の賞味期限を示し、例えば、商品の画像のOCR処理により得られてもよいし、POSシステムから取得されてもよい。消費期限は、当該食材の消費期限を示し、例えば、商品の画像のOCR処理により得られてもよいし、POSシステムから取得されてもよい。登録日は、当該食材が食材保有情報記憶部22に食材保有情報として登録された日を示す。
【0060】
重複制限フラグは、複数のレシピにおいて重複して用いられることが不可能な食材である重複制限食材に対してセットされるフラグである。即ち、重複制限フラグは、あるレシピにおいて用いられる食材がそのレシピの料理において消費されてしまうことにより、同じタイミングで提案される料理のレシピに含まれるのは好ましくないことに鑑みて、そのような食材を識別するためのフラグである。なお、重複制限食材は、重複の制限の程度に応じて、第1の重複制限食材及び第2の重複制限食材を含んでもよい。第1の重複制限食材は、1回に提案される複数のレシピにおいて重複して用いられることが不可能な食材である重複不可食材である。第2の重複制限食材は、例えば数量が多いこと等に起因して、1回に提案される複数のレシピにおける所定の限度数までの重複が許容される食材である。これらの重複制限食材に対して、例えば、調味料は、一のレシピで用いられても、他のレシピでも用いることが可能であるので、重複制限食材に該当しない。
【0061】
図5に示される例では、調味料以外の食材には、当該食材が第1の重複制限食材(重複不可食材)であることを示すフラグ「1」がセットされている。一方、調味料には、重複制限食材ではないので、フラグがセットされていない。また、例えば、第2食材情報に係る食材については、保有している食材に新たに追加された食材であることに起因して、数量が大量である可能性が高いことに鑑みて、重複制限フラグがセットされないこととしてもよいし、第2の重複制限食材に該当することを示すフラグがセットされることとしてもよい。また、例えば、第2食材情報に係る食材については、保有している食材に新たに追加された食材であることに起因して、数量が大量である可能性が高いことに鑑みて、重複制限フラグとともに重複許可回数を設定(例:「2」、「3」)して、その重複許可回数を限度として重複が許容されることとしても良い(図示せず)。なお、以下の本実施形態の説明では、重複制限食材は、第1の重複制限食材(重複不可食材)であるものとして説明する。
【0062】
スコアは、提案レシピの抽出に際して指標に用いられる数値であって、図示されているように、食材ごとに予め算出されていてもよい。また、スコアは、食材の各属性情報に対して付された重みに基づいて算出されてもよい。例えば、属性情報の1つとしての情報源に関して、レシートより冷蔵庫画像により多くの重み付けをすることとして、その重み付けに応じた値がスコアに加算されたり、重み付けに応じた係数がスコアに乗じられることとしてもよい。また、属性情報の1つとしての賞味期限に関しては、現在から賞味期限までの時間がより短い食材に、より多くの重み付けがされることとして、その重み付けに応じた値がスコアに加算されたり、重み付けに応じた係数がスコアに乗じられることとしてもよい。また、属性情報の1つとしての登録日に関しては、登録日が古い食材に、より多くの重み付けがされることとして、その重み付けに応じた値がスコアに加算されたり、重み付けに応じた係数がスコアに乗じられることとしてもよい。
【0063】
レシピ履歴記憶部23は、各ユーザが過去に料理をしたことがあるレシピの履歴を含むレシピ履歴情報を記憶している記憶手段である。図6は、レシピ履歴情報の例を示す図である。レシピ履歴情報は、ユーザごとに管理されており、当該レシピに基づいて料理が実行された日付とレシピ名とを含む。図6に一例が示されるように、レシピ履歴記憶部23は、「3月20日」に「豚薄切り肉のステーキ」及び「パプリカの和物」のレシピが実施されたことを示すレシピ履歴情報、及び、「3月19日」に「まぐろの香草パン粉焼き」及び「ごぼうのサラダ」のレシピが実施されたことを示すレシピ履歴情報を記憶している。
【0064】
後述されるように、食材情報更新部15によりユーザが料理を行ったレシピ名が取得された場合には、取得されたレシピ名が日付と共にレシピ履歴記憶部23に記憶される。また、ユーザ端末Tにおいてユーザが料理を行ったレシピ名が入力された場合に、その他の経路で入力されたレシピ名がレシピ提案装置10より取得され、レシピ履歴記憶部23に記憶されてもよい。レシピ履歴情報は、後述されるように、提案レシピの抽出に際して、スコアの算出に用いられる。
【0065】
食材履歴記憶部24は、各ユーザが過去に料理に用いたことがある食材の履歴を含む食材履歴情報を記憶している記憶手段である。図7は、食材履歴情報の例を示す図である。食材履歴情報は、ユーザごとに管理されており、当該食材を料理に用いた日付と食材名とを含む。図7に一例が示されるように、食材履歴記憶部24は、「3月20日」に「豚薄切り肉」及び「パプリカ」が料理に用いられたことを示す食材履歴情報、及び、「3月19日」に「マグロの切り身」及び「ゴボウ」が料理に用いられたことを示す食材履歴情報を記憶している。
【0066】
後述されるように、食材情報更新部15によりユーザが料理を行ったレシピが取得された場合には、取得されたレシピに用いられた食材がレシピ情報記憶部21の参照により取得され、取得された食材が日付と共に食材履歴記憶部24に記憶される。また、料理に用いられたか否かによらず、ユーザが購入した食材の情報が第2食材情報として取得された場合は、その食材が食材履歴記憶部24に記憶されてもよい。食材履歴情報は、後述されるように、提案レシピの抽出に際して、スコアの算出に用いられる。
【0067】
レコメンド食材情報記憶部25は、ユーザに利用させたい食材の情報であるレコメンド食材情報を記憶させるための記憶手段である。図8は、レコメンド食材情報記憶部25に記憶されているレコメンド食材情報の例を示す図である。図8に示されるように、レコメンド食材情報は、提案元と関連付けられた食材名を含む。食材名は、ユーザに利用させたい食材の名称である。提案元は、当該レコメンド食材の利用を提案した食材メーカを識別する情報である。レコメンド食材情報は、レコメンド食材の提案元となり得る食材メーカの端末から送信された食材名がレシピ提案装置10において受信され、レコメンド食材情報記憶部25に登録されることとしてもよい。レコメンド食材情報は、後述されるように、第2提案部16によるレシピの提案に際して参照される。また、レコメンド食材情報は、第1提案部13によるレシピの提案に際して参照されてもよい。即ち、レコメンド食材が食材保有情報に含まれている場合には、第1提案部13は、当該レコメンド食材が用いられるレシピを優先的に抽出してもよい。
【0068】
再び図2を参照して、レシピ提案装置10の各機能部を説明する。第1食材情報取得部11は、第1食材情報を取得し、取得した第1食材情報を食材保有情報として食材保有情報記憶部22に記憶させる。第1食材情報は、ユーザが所定の空間に保有している食材の情報である。本実施形態では、一例として、第1食材情報は、冷蔵庫に保有している食材の情報であるとして、以下例示説明する。
【0069】
具体的には、第1食材情報取得部11は、冷蔵庫内を撮像した画像を取得する。例えば、ユーザ端末Tにより冷蔵庫内の画像が撮像される場合には、第1食材情報取得部11は、ユーザ端末Tから送信された冷蔵庫内の画像を取得する。また、冷蔵庫内にいわゆるスマートカメラが設けられている場合には、第1食材情報取得部11は、スマートカメラにより撮像された画像を、通信ネットワーク経由又はユーザ端末T及び通信ネットワーク経由で取得してもよい。
【0070】
第1食材情報取得部11は、取得した冷蔵庫内の画像に対して所定の画像解析処理を実施することにより、画像に含まれる食材を判別する。所定の画像解析の手法は限定されず、周知の如何なる画像解析手法が採用されることとしてもよい。画像解析手法は、例えば、パターンマッチング、機械学習により生成された食材判別モデルを用いた判別等が例示される。なお、第1食材情報取得部11は、冷蔵庫内の画像に対するユーザ端末Tにおける画像解析処理の結果を第1食材情報として取得してもよい。
【0071】
画像解析技術の限界に起因して判別出来ない食材が画像中にある場合には、ユーザ端末Tにおいてユーザが食材名を手入力した食材名等を第1食材情報取得部11が取得することとしてもよい。また、後述されるように、以前に購入した食材の情報が第2食材情報として得られるので、画像認識の結果として、ある食材が食材Aまたは食材Bのいずれかであることが断定できない場合において、以前に食材Aを購入したことが第2食材情報として得られている場合には、第1食材情報取得部11当該食材を食材Aであるとして判別してもよい。また、画像認識の結果として、ある食材が食材Cまたは食材Dのいずれかであることが断定できない場合において、食材履歴記憶部24の参照により当該ユーザが食材Cを購入する傾向があることが取得される場合には、第1食材情報取得部11は、当該食材を食材Cであるとして判別してもよい。
【0072】
このように、食材を保管している空間の撮像といった簡便な手段により第1食材情報が得られ、更にユーザの傾向に基づき判定することで、精度の高い食材保有情報を容易に生成できる。
【0073】
第2食材情報取得部12は、第2食材情報を取得し、取得した第2食材情報を食材保有情報として食材保有情報記憶部22に記憶させる。第2食材情報は、保有している食材に対して追加した食材の情報である。例えば、第2食材情報取得部12は、追加される食材名がリスト化されたテキスト情報に基づいて第2食材情報を取得する。第2食材情報の取得について、以下に例示説明する。
【0074】
第2食材情報取得部12は、例えばユーザ端末Tにおいて撮像されたレシートの画像を取得し、レシートに記されたテキストに対してOCR処理を実施することにより、食材名等を取得する。そして、第2食材情報取得部12は、レシートから取得された食材名等を食材保有情報として食材保有情報記憶部22に記憶させる。なお、第2食材情報取得部12は、レシートに記されたテキストに対するユーザ端末TにおけるOCR処理の結果を第2食材情報として取得してもよい。
【0075】
また、第2食材情報取得部12は、ユーザが食材を購入した店舗のPOSシステムから、ユーザが購入した食材の情報を含むPOSデータを、第2食材情報として通信ネットワークを介して取得してもよい。また、POSデータが、ユーザのユーザ端末TにPOSシステムから提供される場合には、第2食材情報取得部12は、POSデータをユーザ端末Tから取得してもよい。
【0076】
このように、追加される食材のリストのテキスト情報の取得及び入力といった簡便な手段により第2食材情報が得られるので、精度の高い食材保有情報を容易に生成できる。
【0077】
第1提案部13は、レシピ情報を参照して、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する。なお、第1提案部13は、レシピに用いられる食材のうちの調味料以外の食材が食材保有情報記憶部22に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出してもよい。即ち、第1提案部13は、あるレシピに用いられる食材として調味料が含まれている場合において、当該調味料が食材保有情報記憶部22に記憶されていなくとも、そのレシピを抽出してもよい。さらに換言するならば、第1提案部13は、レシピ情報記憶部からのレシピの抽出に際して、各レシピにおいて用いられる調味料を考慮しないこととしてもよい。
【0078】
また、第1提案部13は、複数のレシピからなるレシピ群を提案レシピとして抽出できる。複数のレシピが提案レシピとして抽出される場合において、第1提案部13は、重複制限食材を用いる一のレシピを提案レシピとして抽出する場合には、レシピ情報記憶部に記憶されているレシピのうちの重複制限食材が用いられる他のレシピを提案レシピとして抽出しない。
【0079】
即ち、食材保有情報に基づいて料理可能なレシピとしてレシピ情報から抽出された複数のレシピにおいて、重複制限食材は重複して用いられないので、これらの複数のレシピの料理を同時に作成することができる。従って、それぞれ1回の第1食材情報及び第2食材情報の取得に基づいて、複数回分の食事のレシピを得ることができる。
【0080】
図9を参照して、第1提案部13によるレシピ群の抽出処理の一例を説明する。図9は、第1提案部における、レシピを抽出する抽出処理の処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図9に示されるフローチャートにより、所定の数nのレシピがレシピ群として抽出される。
【0081】
ステップS11において、第1提案部13は、食材保有情報に含まれる食材を用いて料理することが可能なレシピをレシピ情報から抽出する。ここで、料理することが可能なレシピとは、レシピに用いられている食材の全てが食材保有情報に含まれているレシピである。即ち、第1提案部13は、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されているレシピをレシピ情報記憶部21から抽出する。なお、第1提案部13は、用いられている食材のうちの調味料以外の食材が食材保有情報記憶部22に記憶されているレシピをレシピ情報記憶部21から抽出してもよい。
【0082】
ステップS12において、第1提案部13は、ステップS11において抽出された各レシピのスコアを算出する。第1提案部13は、食材の各々に予め設定された重み付け及びレシピの各々に予め設定された重み付けのうちの少なくともいずれかに基づいて、各レシピのスコアを算出してもよい。
【0083】
スコアの算出の方法は限定されないが、第1提案部13は、例えば、図5を参照して説明したように食材ごとにスコアが関連付けられている場合には、一のレシピに用いられる全ての食材のそれぞれのスコアを取得し、食材ごとのスコアの合計を算出することにより、一のレシピのスコアを算出してもよい。
【0084】
また、第1提案部13は、食材の各属性情報に対して付された重みに基づいて、各レシピのスコアを算出してもよい。第1提案部13は、例えば、食材の属性情報である情報源に関して、レシートより冷蔵庫画像により多くの重み付けをすることとして、その重み付けに応じた値がスコアに加算または減算されたり、重み付けに応じた係数がスコアに乗じられたりすることとしてもよい。このように各レシピのスコアが算出されることにより、冷蔵庫内の食材(即ち第1食材情報として情報が取得された食材)を用いたレシピを優先的に提案レシピとして抽出できる。
【0085】
また、第1提案部13は、例えば、食材の属性情報である賞味期限及び消費期限に関して、現在から賞味期限及び消費期限までの時間がより短い食材に、より多くの重み付けをすることとして、その重み付けに応じた値がスコアに加算または減算されたり、重み付けに応じた係数がスコアに乗じられたりすることとしてもよい。このように各レシピのスコアが算出されることにより、賞味期限及び消費期限までの時間が短い食材を用いたレシピを優先的に提案レシピとして抽出できる。
【0086】
また、第1提案部13は、レシピ履歴情報を参照して、各レシピのスコアを算出してもよい。具体的には、第1提案部13は、スコアの算出に係るレシピが過去に料理されたことがあるレシピ履歴情報としてレシピ履歴記憶部23に記憶されている場合に、所定の値をスコアに加算または減算したり、所定の係数をスコアに乗じたりしてもよい。また、その逆に、第1提案部13は、スコアの算出に係るレシピが過去に料理されたことがあるレシピ履歴情報としてレシピ履歴記憶部23に記憶されていない場合に、所定の値をスコアに加算または減算したり、所定の係数をスコアに乗じたりしてもよい。このようにレシピのスコアが算出されることにより、ユーザが料理したことがあるレシピを優先的に提案したり、または、ユーザが料理したことがないレシピを優先的に提案したりすることができる。
【0087】
また、第1提案部13は、食材履歴情報を参照して、各レシピのスコアを算出してもよい。具体的には、第1提案部13は、スコアの算出に係るレシピに用いられる食材が、過去にユーザにより使用されたことがある食材履歴情報として食材履歴記憶部24に記憶されている場合に、その食材に対して所定の重み付けをすることができる。そして、第1提案部13は、食材履歴情報に基づく重み付けに応じた値をスコアに加算または減算したり、重み付けに応じた係数をスコアに乗じたりすることとしてもよい。このようにレシピのスコアが算出されることにより、ユーザが用いたことがある食材が用いられるレシピを優先的に提案したり、または、ユーザが用いたことがない食材が用いられるレシピを優先的に提案したりすることができる。
【0088】
また、レシピ情報記憶部21において各レシピに予めスコアが関連付けられている場合には、第1提案部13は、そのスコアを取得して各レシピのスコアとしてもよいし、取得したスコアに対して、重み付けに基づく加算及び減算並びに重み付けに基づく係数の乗算をすることとしてもよい。
【0089】
ステップS13において、第1提案部13は、ステップS11において抽出した複数のレシピから、ステップS12において算出したスコアの大きさの上位所定数のレシピのうちの一のレシピを抽出する。
【0090】
具体的には、例えば、第1提案部13は、ステップS11において抽出した複数のレシピを、スコアの大きさの順にソートする。そして、第1提案部13は、ソートされたレシピの上位所定数のレシピを抽出する。ここで、ソートされたレシピから抽出するレシピの数に関する所定数は、1であってもよいし、2,3またはそれ以上の複数であってもよい。所定数が1である場合には、第1提案部は、ソートされたレシピから、スコアが最も大きい最上位のレシピを抽出する。このように、レシピを抽出することにより、食材保有情報に含まれる食材を用いて同時に料理することが可能なレシピ群のうち、最も合計スコアが高いレシピ群を提案レシピとして抽出することが可能となる。
【0091】
また、所定数が複数である場合には、第1提案部13は、ソートされたレシピから抽出した複数のレシピから、例えばランダムに一のレシピを更に抽出する。この場合には、提案レシピとして抽出された複数のレシピの合計スコアは一定程度高い値に保たれながら、レシピの抽出にランダム性を持たせることができる。従って、後述されるように、ユーザによる指定入力に応じて再度の第1提案部13によるレシピ群の抽出を行う場合において、前回に抽出されたレシピ群とは異なるレシピ群を抽出できる。
【0092】
ステップS14において、ステップS13において抽出したレシピに用いられる食材を食材保有情報から削除する。即ち、ここで食材が削除された食材保有情報に基づいて抽出されたレシピは、ステップS13において抽出したレシピとは食材が重複しないので、両レシピの料理を同時に実施できる。
【0093】
ステップS15において、第1提案部13は、所定の数nのレシピを抽出したか否かを判定する。所定の数nのレシピを抽出したと判定された場合には、第1提案部13によるレシピ群の抽出処理は終了する。一方、所定の数nのレシピを抽出したと判定されなかった場合には、処理はステップS11に戻り、所定の数nのレシピが抽出されるまで、ステップS11~S14の処理が繰り返される。
【0094】
このような抽出処理によれば、所定の重み付けに基づいて算出されたスコアが高いレシピを優先的に含むレシピ群を提案レシピとして抽出することが可能となる。また、1回のレシピごとのスコアの算出の処理により、1つのレシピが抽出されるので、提案レシピの抽出処理に要する計算量を少なくできる。
【0095】
続いて、第1提案部13による提案レシピの抽出処理の他の例を説明する。抽出処理の他の例において、まず、第1提案部13は、用いられる食材(調味料を除く食材であってもよい)の全てが前記食材保有情報記憶部に記憶されているレシピであって、前記重複制限食材が各レシピにおいて互いに重複しない複数のレシピの組み合わせからなるレシピ群を1以上生成する。
【0096】
続いて、第1提案部13は、各レシピ群に含まれる複数のレシピのそれぞれのスコアを所定の重み付けに基づいて算出する。各レシピのスコアの算出は、図9を参照して説明したスコアの算出の例と同様である。
【0097】
そして、第1提案部13は、各レシピ群に含まれる複数のレシピのスコアの合計を算出し、算出されたスコアの合計が最も大きいレシピ群を、提案レシピとして抽出する。
【0098】
このような抽出処理によれば、同時に料理することが可能な複数のレシピからなるレシピ群が網羅的に抽出され、算出されたスコアが最も大きいレシピ群が抽出される。これにより、ユーザに対する食材の提案に関する優先度を食材に対する重み付けとして予め表現しておくことにより、より優先的にユーザに提案させたいレシピからなるレシピ群を抽出できる。
【0099】
再び図2を参照して、出力部14は、第1提案部13により抽出された提案レシピを出力する。具体的には、出力部14は、提案レシピに含まれる各レシピのレシピ情報をレシピ情報記憶部21から抽出して、抽出したレシピ情報をユーザ端末Tに送信する。図10は、ユーザ端末Tにおける提案レシピが表示された画面例を示す図である。図10に示されるように、ユーザ端末Tに表示された表示画面D1は、提案レシピに含まれる複数のレシピのレシピ情報r11~r16を含む。例えば、表示されたレシピ情報r11~r16のいずれかを指定する指定入力(例えばタッチ操作)がユーザにより行われると、指定されたレシピにおける料理方法等の情報が表示される。
【0100】
再び図2を参照して、食材情報更新部15は、ユーザによる入力に基づいて食材保有情報を更新する。具体的には、食材情報更新部15は、出力部14により出力された提案レシピのレシピ群のうちの、ユーザにより選択されたレシピに用いられた食材を食材保有情報から削除してもよい。即ち、ユーザ端末Tにおいて表示出力されることにより提案されたレシピ群のうち、ユーザが料理を行ったレシピを指定する入力がユーザ端末Tにおいて受け付けられると、指定されたレシピの情報がユーザ端末Tからレシピ提案装置10に送信され、食材情報更新部15は、ユーザにより指定入力されたレシピの情報を取得し、そのレシピに用いられた食材をレシピ情報の参照により消費された食材として取得し、消費された食材の情報を食材保有情報から削除する。
【0101】
また、食材情報更新部15は、ユーザにより指定された食材を食材保有情報から削除してもよい。具体的には、食材情報更新部15は、出力部14により出力された提案レシピに基づいてユーザが料理をすることにより消費された食材の情報を、ユーザによる指定入力に基づいてユーザ端末Tから取得し、消費された食材を食材保有情報から削除してもよい。図11は、ユーザ端末Tにおける消費された食材を入力するための入力画面例を示す図である。図11に示されるように、入力画面D2は、食材保有情報の一覧l11~l13を含む。一覧l11~l13に含まれる各食材名には、消費した食材を指定するためのボタンbが関連付けられて表示されている。ユーザによる、消費した食材に対応するボタンbに対する入力操作(例えばタッチ操作)がユーザ端末Tにおいて受け付けられると、指定された食材の情報がユーザ端末Tからレシピ提案装置10に送信され、食材情報更新部15は、ユーザにより指定入力された食材の情報を取得し、取得した食材の情報を食材保有情報から削除する。
【0102】
このように食材情報更新部15により食材保有情報が更新された後に、第1提案部13は、食材情報更新部15により食材が削除された食材保有情報に基づいて、提案レシピを再抽出してもよい。提案レシピの再抽出は、ユーザ端末Tからの再抽出の指示を第1提案部13が受信したことを契機として実施されてもよい。
【0103】
このように、料理を実施したレシピまたは消費した食材のユーザによる入力に基づいて、食材情報更新部15が食材保有情報を更新することにより、食材保有情報の精度をより高めることができる。そして、消費された食材以外の食材を用いたレシピを、ユーザに対して再度提案できる。
【0104】
再び図2を参照して、第2提案部16は、レシピ情報を参照して、用いられる食材から所定数の食材を除いた残余の食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されており、且つ、当該所定数の食材が食材保有情報記憶部22に記憶されていない1以上のレシピを抽出する。具体的には、第2提案部16は、食材保有情報に含まれる食材に、所定数の食材を追加することにより料理することが可能な1以上のレシピを抽出する。前述のとおり、第1食材情報は、ユーザが保有している食材の情報であり、第2食材情報は、購入により保有している食材に対して追加された食材の情報である。従って、食材の購入が行われる前に、第2提案部16によるレシピの提案を実施することにより、ユーザに対して、特定の食材の購入を促すことができる。
【0105】
本実施形態では、第2提案部16は、一の食材を食材保有情報に含まれる食材に追加することにより料理することが可能なレシピを抽出することとする。具体的には、第2提案部16は、食材保有情報に含まれていない1つの食材と、食材保有情報に含まれている食材とが用いられるレシピをレシピ情報記憶部21から抽出する。
【0106】
なお、第2提案部16は、食材履歴情報を参照して、食材保有情報に含まれておらず且つ当該ユーザが使用したことがない食材と、食材保有情報に含まれている食材とが用いられるレシピをレシピ情報記憶部21から抽出することとしてもよい。このようなレシピがユーザに提案されることにより、過去に購入したことがない食材をユーザに購入させる動機を与えることができる。
【0107】
また、第2提案部16は、食材保有情報に含まれない特定の1種の食材と、食材保有情報に含まれる食材とが用いられるレシピを、レシピ情報記憶部21に記憶されているレシピ情報から抽出してもよい。このようなレシピの抽出に際して、第2提案部16は、特定の1種の食材を限定してもよい。具体的には、第2提案部16は、ユーザに購入させたい食材であるレコメンド食材が予め登録されたレコメンド食材情報を参照して、レコメンド食材と、食材保有情報に含まれる食材とが用いられるレシピを、レシピ情報記憶部21に記憶されているレシピ情報から抽出してもよい。
【0108】
例えば、旬の食材、特売の食材、食品メーカがユーザに購入させたい食材等が、予めレシピ提案装置10において取得され、レコメンド食材情報として登録されることにより、これらのレコメンド食材を用いるレシピをユーザに提案できる。
【0109】
第2提案部16によるレシピの抽出がされた場合には、出力部14は、第2提案部16により抽出したレシピをユーザ端末Tに対して出力する。図12は、ユーザ端末Tにおける、食材保有情報に含まれる食材に、ある食材(レコメンド食材)を追加することにより料理することが可能なレシピが表示された画面例を示す図である。具体的には、画面D3は、白菜をレコメンド食材とする4つのレシピ情報r21~r24を含む。
【0110】
また、第2提案部16により抽出されたレシピがユーザ端末Tにおいて出力された後に、第1提案部13は、第2提案部16により抽出されたレシピに用いられる重複制限食材が用いられない少なくとも1つのレシピを、提案レシピとして抽出してもよい。この場合には、出力部14は、第2提案部16により抽出されたレシピと、第1提案部13により提案された提案レシピとを併せて出力する。
【0111】
再び図2を参照して、指定受付部17は、出力部14により出力された提案レシピに含まれる複数のレシピのうちの1以上のレシピにユーザによる指定を受け付ける。図13は、ユーザ端末Tにおいて表示された提案レシピに対する、ユーザによる指定入力を受け付ける入力画面の例を示す図である。
【0112】
具体的には、ユーザは、ユーザ端末Tにおいて表示されたレシピ群に対して、採用するレシピを選択して、選択したレシピを指定することができる。または、ユーザは、ユーザ端末Tにおいて表示された提案レシピに対して、採用しないレシピを選択して、選択したレシピを指定することができる。図13に示す画面D4では、複数のレシピr11~r16のうち、採用するレシピとして選択されたレシピr11,r14,r16に、指定入力を示すチェックCが表示されている。
【0113】
出力した提案レシピに対する指定入力が指定受付部17により受け付けられた場合に、第1提案部13は、指定受付部17により指定が受け付けられたレシピにおいて重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されており、且つ、当該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出する。
【0114】
また、指定受付部17により、採用しないレシピに対する指定入力が受け付けられた場合には、第1提案部13は、出力部14により出力されたレシピ群のうちの指定受付部17により指定が受け付けられなかったレシピにおいて重複制限食材が用いられる場合に、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されており、且つ、当該重複制限食材が用いられないレシピを少なくとも1つ再抽出する。
【0115】
なお、第1提案部13によるレシピの再抽出は、ユーザ端末Tにおける、選択したレシピの指定入力に引き続く、再抽出の指示入力を契機として実施されてもよい。出力部14は、採用するレシピとして選択されたレシピと、第1提案部13により再抽出されたレシピとを併せてユーザ端末Tに出力し、表示させる。
【0116】
このように、出力部14により提案レシピが出力されることにより、ユーザに対してレシピの提案が一旦行われた場合であっても、提案レシピに含まれるレシピ群のうちのユーザにより指定されたレシピ以外のレシピを再度抽出することができる。これにより、ユーザは、所望のレシピの提案を受けることが可能となる。また、採用しないレシピに対する指定入力が受け付けられた場合においては、提案レシピに含まれるレシピ群のうちユーザにより指定されなかったレシピ以外のレシピを再度抽出することができる。これにより、ユーザは、所望のレシピの提案を受けることが可能となる。
【0117】
次に、図14を参照して、本実施形態のレシピ提案装置10の動作について説明する。図14は、レシピ提案装置10において実施されるレシピ提案方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0118】
ステップS1において、第1食材情報取得部11は、第1食材情報を取得し、取得した第1食材情報を食材保有情報として食材保有情報記憶部22に記憶させる。
【0119】
ステップS2において、第2食材情報を取得し、取得した第2食材情報を食材保有情報として食材保有情報記憶部22に記憶させる。
【0120】
なお、ステップS2の処理の前に、第2提案部16は、レシピ情報を参照して、食材保有情報に含まれる食材に、所定数(所定数は、例えば1)の食材を追加することにより料理することが可能な1以上のレシピを抽出してもよい。第2提案部16により抽出されたレシピは、出力部14によりユーザ端末Tに送信され、ユーザ端末Tにおいて表示される。
【0121】
ステップS3において、第1提案部13は、レシピ情報を参照して、用いられる食材の全てが食材保有情報記憶部22に記憶されているレシピを提案レシピとして抽出する。
【0122】
ステップS4において、出力部14は、第1提案部13により抽出された提案レシピを出力する。提案レシピの出力は、例えば、ユーザ端末Tに対するレシピ情報の送信及びユーザ端末Tにおける表示といった態様で行われる。
【0123】
ステップS5において、食材情報更新部15は、ユーザ端末Tにおいて入力され、レシピ提案装置10に送信された食材保有情報の更新入力の有無を判定する。食材保有情報の更新入力は、例えば、ユーザが料理を行ったレシピ情報の指定、ユーザが料理を行うことにより消費した食材の指定であってもよい。食材保有情報の更新入力があったと判定された場合には、処理はステップS6に進む。一方、食材保有情報の更新入力があったと判定されなかった場合には、処理はステップS7に進む。
【0124】
ステップS6において、食材情報更新部15は、更新入力に基づいて、消費された食材を食材保有情報から削除する。
【0125】
ステップS7において、第1提案部13は、レシピの再提案の指示を受け付けたか否かを判定する。再提案の指示は、例えば、ユーザによる再提案の指示入力がされたユーザ端末Tから送信される。レシピの再提案の指示を受け付けたと判定された場合には、処理はステップS8に進む。一方、レシピの再提案の指示を受け付けたと判定されなかった場合には、処理はステップS5に戻る。
【0126】
ステップS8において、第1提案部13は、第1食材情報及び第2食材情報の入力を受け付けるか否かをユーザ端末Tからの指示情報に基づいて判断する。即ち、ユーザ端末Tにおいて、第1食材情報及び第2食材情報を再取得することの指示入力がユーザによりされると、ユーザ端末Tはその旨の指示情報をレシピ提案装置10に送信する。第1食材情報及び第2食材情報の入力を受け付けると判定された場合には、処理はステップS1に戻る。一方、第1食材情報及び第2食材情報の入力を受け付けると判定されなかった場合には、処理はステップS3に戻る。
【0127】
以上説明した本実施形態のレシピ提案方法では、提案レシピの抽出(S3)及び出力(S4)の後に、第1食材情報及び第2食材情報の取得(S1,S2)を経ることなく、食材保有情報の更新(S6)の後に、再度の提案レシピの抽出(S3)及び出力(S4)を行うことができる。従って、ユーザは、1回のレシピ群の提案を受ける度ごとに、第1食材情報の取得(例えば、冷蔵庫内の画像の撮像)、及び第2食材情報の取得(購入した食材のレシートの情報の取得)を実施する必要がない。即ち、ユーザは、1回の第1食材情報及び第2食材情報の取得により、複数回のレシピ群の提案を受けることが可能となる。このような本実施携帯のレシピ提案方法の特徴により、例えば、ユーザは、冷蔵庫内の画像の撮像及び購入した食材のレシートの情報の取得といった煩雑な作業を1週間のうちに1回行い、レシピ群の提案を受ける度に消費した食材の情報をユーザ端末Tに入力することにより、複数回(例えば2~3回)にわたって1週間分の献立に相当するレシピ群の提案を受けるといった運用が可能となる。
【0128】
以上説明した本実施形態のレシピ提案装置10、レシピ提案方法及びレシピ提案プログラムによれば、所定の空間に保有している食材に関する第1食材情報及び保有している食材に対して追加した食材に関する第2食材情報が取得され、第1食材情報及び第2食材情報の2つの食材情報に基づいて食材保有情報が生成されるので、保有している食材の情報の精度を高めることができる。
【0129】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0130】
1…提案システム、10…レシピ提案装置、11…第1食材情報取得部、12…第2食材情報取得部、13…第1提案部、14…出力部、15…食材情報更新部、16…第2提案部、17…指定受付部、21…レシピ情報記憶部、22…食材保有情報記憶部、23…レシピ履歴記憶部、24…食材履歴記憶部、25…レコメンド食材情報記憶部、P1…サーバプログラム。
図1
図2
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