(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】ミリ波ダウンリンクシングルキャリア波形に対する多重化方式のための技法および装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/36 20060101AFI20240730BHJP
【FI】
H04L27/36
(21)【出願番号】P 2020500694
(86)(22)【出願日】2018-07-10
(86)【国際出願番号】 US2018041413
(87)【国際公開番号】W WO2019014200
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-06-25
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-16
(32)【優先日】2017-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ジン・スン
(72)【発明者】
【氏名】テイマー・カドゥス
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】高野 洋
【審判官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-312231(JP,A)
【文献】国際公開第2010/029643(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/027834(WO,A1)
【文献】米国特許第5570351(US,A)
【文献】国際公開第2010/141161(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L27/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機デバイスによって実行される、シングルキャリア波形を用いたワイヤレス通信の方法であって、
第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信するステップと、
第1のシグネチャを前記第1のデータストリームに
挿入し、第2のシグネチャを前記第2のデータストリームに
挿入するステップと、
第1の変調されたデータストリームを生成するために前記第1のデータストリームを振幅変調するステップと、
第2の変調されたデータストリームを生成するために前記第2のデータストリームを振幅変調するステップと、
同相キャリアおよび直交キャリア
において3以上の受信機に対するデータストリームを多重化するために、時分割多重(TDM)を使用するとともに、前記同相キャリアおよび直交キャリアを使用して前記第1の変調されたデータストリームと前記第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシングルキャリア直交振幅変調(SC-QAM)シンボルにするステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のシグネチャおよび前記第2のシグネチャが、少なくとも1つの受信デバイスによる前記第1のデータストリームおよび前記第2のデータストリームの宛先の識別のために加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のシグネチャおよび前記第2のシグネチャが、前記第1のデータストリームおよび前記第2のデータストリームのチャネルコーディングの後に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
受信デバイスによって実行される、シングルキャリア波形を用いたワイヤレス通信の方法であって、
同相成分および直交成分を有する信号を受信するステップと、
前記受信デバイスに関係する少なくとも1つのシンボルを識別するステップであって、
前記少なくとも1つのシンボルが、少なくとも1つのシングルキャリア直交振幅変調(SC-QAM)シンボルであり、
前記
受信デバイスに関連付けられたデータストリームが、同相
キャリアまたは直交
キャリアにより多重化されており、
前記データストリームに挿入され、前記受信デバイスに固有のシグネチャを識別することに基づいて、前記同相成分または前記直交成分のうちの1つ
から前記少なくとも1つのシンボルが識別される、ステップと、
前記少なくとも1つのシンボルを復調するステップと
を含む、方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのシンボルが、
前記信号の前記同相成分または前記直交成分のうちの前記1つにおける他のシンボルと時分割多重化される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
シングルキャリア波形を用いたワイヤレス通信のための装置であって、
第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信するための手段と、
第1のシグネチャを前記第1のデータストリームに
挿入し、第2のシグネチャを前記第2のデータストリームに
挿入するための手段と、
第1の変調されたデータストリームを生成するために前記第1のデータストリームを振幅変調するための手段と、
第2の変調されたデータストリームを生成するために前記第2のデータストリームを振幅変調するための手段と、
同相キャリアおよび直交キャリア
において3以上の受信機に対するデータストリームを多重化するために、時分割多重(TDM)を使用するとともに、前記同相キャリアおよび直交キャリアを使用して前記第1の変調されたデータストリームと前記第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシングルキャリア直交振幅変調(SC-QAM)シンボルにするための手段とを含む、装置。
【請求項7】
前記第1のシグネチャおよび前記第2のシグネチャが、少なくとも1つの受信デバイスによる前記第1のデータストリームおよび前記第2のデータストリームの宛先の識別のために加えられる、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のシグネチャおよび前記第2のシグネチャが、前記第1のデータストリームおよび前記第2のデータストリームのチャネルコーディングの後に加えられる、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
シングルキャリア波形を用いたワイヤレス通信のための装置であって、
同相成分および直交成分を有する信号を受信するための手段と、
前記装置に関係する少なくとも1つのシンボルを識別するための手段であって、
前記少なくとも1つのシンボルが、少なくとも1つのシングルキャリア直交振幅変調(SC-QAM)シンボルであり、
前記装置に関連付けられたデータストリームが、同相キャリアまたは直交キャリアにより多重化されており、
前記データストリームに挿入され、前記装置に固有のシグネチャ
を識別することに基づいて、前記同相成分または前記直交成分のうち
の1つ
から前記少なくとも1つのシンボルが識別される、手段と、
前記少なくとも1つのシンボルを復調するための手段とを含む、装置。
【請求項10】
実行されたときに請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の方法を装置に実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35 U.S.C.§119の下での関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、2017年7月12日に出願された「TECHNIQUES AND APPARATUSES FOR MULTIPLEXING SCHEMES FOR MILLIMETER WAVE DOWNLINK SINGLE CARRIER WAVEFORMS」と題する米国仮特許出願第62/531,799号、および2018年7月9日に出願された「TECHNIQUES AND APPARATUSES FOR MULTIPLEXING SCHEMES FOR MILLIMETER WAVE DOWNLINK SINGLE CARRIER WAVEFORMS」と題する米国非仮特許出願第16/030,319号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、ミリ波(mm波)ダウンリンクシングルキャリア(SC)波形に対する多重化方式のための技法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなど、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続技術を使用する場合がある。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システム、およびロングタームエボリューション(LTE)を含む。LTE/LTE-Advancedは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)モバイル標準規格に対する拡張規格のセットである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE:user equipment)のための通信をサポートできるいくつかの基地局(BS:base station)を含んでもよい。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクを介してBSと通信することができる。ダウンリンク(または、順方向リンク)とは、BSからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または、逆方向リンク)とは、UEからBSへの通信リンクを指す。本明細書でより詳細に説明するように、BSは、ノードB、gNB、アクセスポイント(AP)、ラジオヘッド、送信受信ポイント(TRP)、ニューラジオ(NR:new radio)BS、5GノードBなどと呼ばれることがある。
【0005】
上記の多元接続技術は、異なるユーザ機器が都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。ニューラジオ(NR)は、5Gと呼ばれることもあり、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善すること、コストを削減すること、サービスを改善すること、新たなスペクトルを利用すること、ならびにダウンリンク(DL)上でサイクリックプレフィックス(CP:cyclic prefix)付き直交周波数分割多重(OFDM)を使用し、アップリンク(UL)上でCP-OFDMおよび/または(たとえば、離散フーリエ変換拡散ODFM(DFT-s-OFDM:discrete Fourier transform spread ODFM)とも呼ばれる)SC-FDMを使用し、かつビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートする、他のオープン規格とより良好に統合することによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良好にサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、LTE技術およびNR技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術、およびこれらの技術を採用する電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの態様では、送信機デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信するステップと、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調するステップと、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調するステップと、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにするステップとを含み得る。
【0007】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための送信機デバイスはメモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信することと、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調することと、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調することと、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにすることとを行うように構成される。
【0008】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、送信機デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信することと、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調することと、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調することと、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにすることとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得る。
【0009】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信するための手段と、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調するための手段と、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調するための手段と、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにするための手段とを含み得る。
【0010】
いくつかの態様では、受信デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、同相成分および直交成分を有する信号を受信するステップと、受信デバイスに関係する少なくとも1つのシンボルを(たとえば、受信デバイスに固有のプリペンドされたシグネチャシーケンスに少なくとも部分的に基づいて)識別するステップであって、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される、ステップと、少なくとも1つのシンボルを復調するステップとを含み得る。
【0011】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための受信デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、同相成分および直交成分を有する信号を受信することと、受信デバイスに関係する少なくとも1つのシンボルを識別することであって、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される、識別することと、少なくとも1つのシンボルを復調することとを行うように構成される。
【0012】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、受信デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、同相成分および直交成分を有する信号を受信することと、受信デバイスに関係する少なくとも1つのシンボルを識別することであって、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される、識別することと、少なくとも1つのシンボルを復調することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得る。
【0013】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、同相成分および直交成分を有する信号を受信するための手段と、装置に関係する少なくとも1つのシンボルを識別するための手段であって、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される、手段と、少なくとも1つのシンボルを復調するための手段とを含み得る。
【0014】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための方法は、複数のデータストリームを受信するステップと、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングするステップであって、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、直交振幅変調(QAM:quadrature amplitude modulation)コンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値(binary expansion value)に対応する、ステップと、複数のビットレイヤを含む信号を送信するステップとを含み得る。
【0015】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための送信機デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、複数のデータストリームを受信することと、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングすることであって、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応する、マッピングすることと、複数のビットレイヤを含む信号を送信することとを行うように構成される。いくつかの態様では、信号は、ユーザデバイスまたは受信者へのビットレイヤの割当てを識別し得る。
【0016】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、受信デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、複数のデータストリームを受信することと、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングすることであって、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応する、マッピングすることと、複数のビットレイヤを含む信号を送信することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得る。
【0017】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、複数のデータストリームを受信するための手段と、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングするための手段であって、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応する、手段と、複数のビットレイヤを含む信号を送信するための手段とを含み得る。
【0018】
いくつかの態様では、受信デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、複数のビットレイヤを含む信号を受信するステップであって、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される、ステップと、受信デバイスに関連する、複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別するステップと、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定するステップとを含み得る。
【0019】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための受信デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、複数のビットレイヤを含む信号を受信することであって、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される、受信することと、受信デバイスに関連する、複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別することと、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定することとを行うように構成される。
【0020】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、受信デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、複数のビットレイヤを含む信号を受信することであって、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される、受信することと、受信デバイスに関連する、複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別することと、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせる。
【0021】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、複数のビットレイヤを含む信号を受信するための手段であって、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される、手段と、装置に関連する、複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別するための手段と、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定するための手段とを含み得る。
【0022】
いくつかの態様では、送信機デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行するステップと、それぞれの偏波パターン(polarization pattern)を少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用するステップと、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信するステップとを含み得る。
【0023】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための送信機デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行することと、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信することとを行うように構成される。
【0024】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、送信機デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行することと、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得る。
【0025】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行するための手段と、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用するための手段と、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信するための手段とを含み得る。
【0026】
いくつかの態様では、受信デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信するステップであって、それぞれの偏波パターンは、送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナ(polarized antenna)を使用して適用される、ステップと、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得するステップとを含み得、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される。
【0027】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための受信デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信することであって、それぞれの偏波パターンは、送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナを使用して適用される、受信することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得することとを行うように構成され、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される。
【0028】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、受信デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信することであって、それぞれの偏波パターンは、送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナを使用して適用される、受信することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される。
【0029】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信するための手段であって、それぞれの偏波パターンは、送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナを使用して適用される、手段と、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得するための手段とを含み得、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される。
【0030】
いくつかの態様では、送信機デバイスによって実行されるワイヤレス通信の方法は、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分するステップと、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なる受信デバイスに割り当てるステップと、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成するステップとを含み得、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なる受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する。
【0031】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための送信機デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分することと、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なる受信デバイスに割り当てることと、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成することとを行うように構成され、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なる受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する。
【0032】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、送信機デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分することと、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なる受信デバイスに割り当てることと、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なる受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する。
【0033】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分するための手段と、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なる受信デバイスに割り当てるための手段と、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成するための手段とを含み得、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なる受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する。
【0034】
いくつかの態様では、受信デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、受信デバイスの帯域幅能力(bandwidth capability)を識別する情報を送信機デバイスに送信するステップであって、帯域幅能力は、送信機デバイスのビーム帯域幅のサブバンドに対応する、ステップと、受信デバイス固有のビームを送信機デバイスから受信するステップとを含み得、受信デバイス固有のビームは受信デバイスに固有であってサブバンドを占有し、受信デバイス固有のビームはビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の重複しない受信デバイス固有のビームのうちの1つである。
【0035】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための受信デバイスは、メモリと1つまたは複数のプロセッサとを含み得、1つまたは複数のプロセッサは、受信デバイスの帯域幅能力を識別する情報を送信機デバイスに送信することであって、帯域幅能力は、送信機デバイスのビーム帯域幅のサブバンドに対応する、送信することと、受信デバイス固有のビームを送信機デバイスから受信することとを行うように構成され、受信デバイス固有のビームは受信デバイスに固有であってサブバンドを占有し、受信デバイス固有のビームはビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の重複しない受信デバイス固有のビームのうちの1つである。
【0036】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してもよい。1つまたは複数の命令は、受信デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、受信デバイスの帯域幅能力を識別する情報を送信機デバイスに送信することであって、帯域幅能力は、送信機デバイスのビーム帯域幅のサブバンドに対応する、送信することと、受信デバイス固有のビームを送信機デバイスから受信することとを1つまたは複数のプロセッサに行わせ得、受信デバイス固有のビームは受信デバイスに固有であってサブバンドを占有し、受信デバイス固有のビームはビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の重複しない受信デバイス固有のビームのうちの1つである。
【0037】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、装置の帯域幅能力を識別する情報を送信機デバイスに送信するための手段であって、帯域幅能力は、送信機デバイスのビーム帯域幅のサブバンドに対応する、手段と、装置固有のビームを送信機デバイスから受信するための手段とを含み得、装置固有のビームは装置に固有であってサブバンドを占有し、装置固有のビームはビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の重複しない装置固有のビームのうちの1つである。
【0038】
態様は、一般に、添付の仕様および図面を参照しながら本明細書で実質的に説明し、添付の仕様および図面によって示す、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、基地局、ユーザ機器、ワイヤレス通信デバイス、送信機デバイス、受信デバイス、および処理システムを含む。
【0039】
上記では、以下の発明を実施するための形態がよりよく理解され得るように、本開示による例の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。以下で、追加の特徴および利点について説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を実行するために他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用される場合がある。そのような均等な構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方が、関連する利点とともに、添付の図に関して検討されると以下の説明からよりよく理解されよう。図の各々は、例示および説明のために提供され、特許請求の範囲の限定の定義として提供されるものでない。
【0040】
上述した本開示の特徴が詳細に理解され得るように、そのいくつかが添付の図面に示される態様を参照することによって、上記で概略的に説明した形態について詳細に説明し得る。しかしながら、上記の説明は他の同様に効果的な態様を可能にする場合があるので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別することがある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークの一例を概念的に示すブロック図である。
【
図2】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)と通信している基地局の一例を概念的に示すブロック図である。
【
図3】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおけるフレーム構造の一例を概念的に示すブロック図である。
【
図4】本開示の様々な態様による、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する2つの例示的なサブフレームフォーマットを概念的に示すブロック図である。
【
図5】本開示の様々な態様による、同相/直交多重化の一例を示す図である。
【
図6】本開示の様々な態様による、レイヤードビットマッピングに少なくとも部分的に基づいて重畳直交振幅変調(QAM)の一例を示す図である。
【
図7】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信のための偏波分割多重化の一例を示す図である。
【
図8】本開示の様々な態様による、UE固有のビームフォーミングを使用する周波数分割多重化(FDM)の一例を示す図である。
【
図9】本開示の様々な態様による、たとえば基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図10】本開示の様々な態様による、たとえばワイヤレス通信デバイスによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図11】本開示の様々な態様による、たとえば基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図12】本開示の様々な態様による、たとえばワイヤレス通信デバイスによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図13】本開示の様々な態様による、たとえば基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図14】本開示の様々な態様による、たとえばワイヤレス通信デバイスによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図15】本開示の様々な態様による、たとえば基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図16】本開示の様々な態様による、たとえばワイヤレス通信デバイスによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
送信機デバイス(たとえば、基地局またはUE)は、多重化方式を使用してデータを受信デバイス(たとえば、他の基地局またはUE)に伝達するための信号を生成し得る。たとえば、送信機デバイスは、多重化方式を使用して1つまたは複数の受信デバイスに対するデータストリームを組み合わせてシングルデータストリームまたは信号にしてもよい。多重化方式の例には、周波数分割多重化(FDM)(たとえば、システムスペクトルは異なるユーザに割り振られる重複しないサブバンドに区分される)、符号分割多重化(CDM)(たとえば、直交または疑似直交拡散符号が異なるユーザに割り当てられる)、時分割多重化(TDM)(たとえば、異なるユーザは異なるタイムスロット内で送信するようにスケジュールされる)、および空間分割多重化(SDM)(たとえば、異なる空間的に分離可能なアンテナビームが異なるユーザに対して形成される)が含まれ得る。
【0043】
5G/NRの出現とともに、より大きい周波数帯域幅が、特にmm波送信に対して割り振られている。mm波に特有の無線周波数(RF)制約および伝播特性が、セルラーネットワークに対して新しい設計上の課題をもたらす場合がある。1つのそのような設計上の課題は、シングルキャリア(SC)波形の使用である。OFDMと比較すると、SC波形はより低いピーク対平均電力比(PAPR)を有し、そのことで、電力効率、リンクバジェット拡張、および低複雑度設計における利益がもたらされる。しかしながら、従来の多重化方式(たとえば、TDM、CDM、FDM、SDMなど)は、SC波形に十分には適しておらず、かつ/または不均一誤り保護、不等帯域幅割振りなどに関して十分な柔軟性を提供しない。
【0044】
本明細書で説明するいくつかの技法および装置は、SC波形に適し得る多重化方式を提供する。たとえば、本明細書で説明するいくつかの技法および装置は、波形のシングルキャリア特性を損なうことなく、複数の異なるデータストリームの多重化を可能にする。追加または代替として、本明細書で説明するいくつかの技法および装置は、不均一誤り保護、不等帯域幅割振りなどを多重化方式の一部として提供し得る。本明細書で説明する多重化方式の例は、
図5、
図6、
図7および
図8それぞれに関して説明するように、同相/直交(I/Q)多重化、レイヤードビットマッピングに少なくとも部分的に基づく重畳QAM、重畳コーディングを有するQAMの偏波分割多重化、およびUE固有のビームを使用するFDMを含む。これらの多重化方式は、不均一誤り保護、不等帯域幅割振りなどを可能にしながら、SC波形を保存し得る。
【0045】
添付の図面を参照しながら本開示の様々な態様が以下でより十分に説明される。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して、装置が実装されてよく、または方法が実践されてよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載された本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示される本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことを理解されたい。
【0046】
次に、様々な装置および技法を参照しながら、電気通信システムのいくつかの態様を提示する。これらの装置および技法について、以下の詳細な説明において説明し、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装されてもよい。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0047】
本明細書では、3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に一般的に関連する用語を使用して、態様について説明する場合があるが、本開示の態様は、NR技術を含む、5G以降など、他の世代ベースの通信システムにおいて適用される場合があることに留意されたい。
【0048】
図1は、本開示の態様が実践され得るネットワーク100を示す図である。ネットワーク100は、LTEネットワーク、または5GもしくはNRネットワークなどのいくつかの他のワイヤレスネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110(BS110a、BS110b、BS110c、およびBS110dとして図示される)、および他のネットワークエンティティを含んでもよい。BSとは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、NR BS、ノードB、gNB、5G NB、アクセスポイント、送受信ポイント(TRP)などと呼ばれることもある。各BSは、特定の地理的エリアについての通信カバレージを実現する場合がある。3GPPでは、「セル」という用語は、その用語が使用される状況に応じて、BSのカバレージエリア、および/またはこのカバレージエリアをサービスしているBSサブシステムを指すことができる。
【0049】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または別のタイプのセルのための通信カバレージを実現する場合がある。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーする場合があり、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることがある。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることができる。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーする場合があり、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG:closed subscriber group)の中のUE)による制限付きアクセスを可能にすることがある。マクロセル用のBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセル用のBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセル用のBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110aは、マクロセル102a用のマクロBSであってもよく、BS110bは、ピコセル102b用のピコBSであってもよく、BS110cは、フェムトセル102c用のフェムトBSであってもよい。BSは1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。「eNB」、「基地局」、「NR BS」、「gNB」、「TRP」、「AP」、「ノードB」、「5G NB」、および「セル」という用語が、本明細書では互換的に使用される場合がある。
【0050】
いくつかの例では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動することがある。いくつかの例では、BSは、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの、様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、アクセスネットワーク100の中で互いにおよび/または1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続されてよい。
【0051】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含んでもよい。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータの送信を受信でき、そのデータの送信を下流局(たとえば、UEまたはBS)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEのための送信を中継できるUEであってもよい。
図1に示す例では、中継局110dは、BS110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、マクロBS110aおよびUE120dと通信し得る。中継局は、中継BS、中継基地局、リレーなどと呼ばれることもある。
【0052】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、中継BSなどを含む、異種ネットワークであり得る。これらの異なるタイプのBSは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、および干渉に対する異なる影響を有し得る。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、5~40ワット)を有してよく、ピコBS、フェムトBS、および中継BSは、より低い送信電力レベル(たとえば、0.1~2ワット)を有してもよい。
【0053】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合してもよく、これらのBSのための協働および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを経由してBSと通信してもよい。BSはまた、たとえば、ワイヤレスまたはワイヤラインのバックホールを介して、直接または間接的に互いに通信してもよい。
【0054】
BS110は、シグナリングマネージャ140を含み得る。いくつかの態様では、シグナリングマネージャ140は、BS110のシグナリングに関する動作(たとえば、変調、多重化など)を実行し得る。たとえば、シグナリングマネージャ140は、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信することと、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調することと、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調することと、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにすることとを行い得る。追加または代替として、シグナリングマネージャ140は、複数のデータストリームを受信することと、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングすることであって、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、直交振幅変調(QAM)コンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応する、マッピングすることと、複数のビットレイヤを含む信号を送信することとを行い得る。追加または代替として、シグナリングマネージャ140は、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行することと、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信することとを行い得る。追加または代替として、シグナリングマネージャ140は、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分することと、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なるワイヤレス通信デバイスに割り当てることと、異なるワイヤレス通信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成することとを行い得、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なるワイヤレス通信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する。追加または代替として、シグナリングマネージャ140は、本明細書
で説明するものと同様のまたは他の動作を実行し得る。
【0055】
UE120は、シグナリングマネージャ150を含み得る。いくつかの態様では、シグナリングマネージャ150は、UE120によって受信されたシグナリングに関する動作(たとえば、復調、逆多重化など)を実行し得る。たとえば、シグナリングマネージャ150は、同相成分および直交成分を有する信号を受信することと、UE120に関係する少なくとも1つのシンボルを識別することであって、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される、識別することと、少なくとも1つのシンボルを復調することとを行い得る。追加または代替として、シグナリングマネージャ150は、複数のビットレイヤを含む信号を受信することであって、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される、受信することと、UE120に関連する、複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別することと、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定することとを行い得る。追加または代替として、シグナリングマネージャ150は、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信することであって、それぞれの偏波パターンは、それぞれの偏波アンテナを使用して適用される、受信することと、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得することとを行い得、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される。追加または代替として、シグナリングマネージャ150は、UE120の帯域幅能力を識別する情報を基地局に送信することであって、帯域幅能力は、基地局のビーム帯域幅のサブバンドに対応する、送信することと、ユーザ機器固有のビームを基地局から受信することとを行い得、ユーザ機器固有のビームはUE120デバイスに固有であってサブバンドを占有し、ユーザ機器固有のビームはビーム帯域幅内で基地局によって送信された複数の重複しないユーザ機器固有のビームのうちの1つである。追加または代替として、シグナリングマネージャ150は、
本明細書で説明するものと同様のまたは他の動作を実行し得る。
【0056】
UE120(たとえば、120a、120b、120c)はワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは固定またはモバイルであってもよい。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、ステーションなどと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン(たとえば、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレット))、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、車両構成要素もしくはセンサー、スマートメーター/センサー、産業用製造機器、全地球測位システムデバイス、または、ワイヤレスもしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成される任意の他の好適なデバイスであり得る。
【0057】
いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC)UEまたは発展型もしくは拡張マシンタイプ通信(eMTC:evolved or enhanced machine-type communication)UEと見なされてもよい。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、基地局、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、またはいくつかの他のエンティティと通信することがある、ロボット、ドローン、センサー、メーター、モニタ、ロケーションタグなどのリモートデバイスなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてもよく、かつ/またはNB-IoT(狭帯域モノのインターネット)デバイスとして実現されてもよい。いくつかのUEは、顧客構内機器(CPE:Customer Premises Equipment)と見なされてもよい。UE120は、プロセッサ構成要素、メモリ構成要素などのUE120の構成要素を収容するハウジング120'の内部に含められてもよい。
【0058】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアの中に展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定のRATをサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数上で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアの中で単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開され得る。
【0059】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてもよく、スケジューリングエンティティ(たとえば、基地局)は、そのサービスエリアまたはセル内のいくつかまたはすべてのデバイスおよび機器の間で通信用のリソースを割り振る。本開示内では、下記でさらに説明されるように、スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティのためのリソースをスケジュールし、割り当て、再構成し、解放することに関与することができる。すなわち、スケジュールされた通信の場合、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。
【0060】
基地局は、スケジューリングエンティティとして機能することができる唯一のエンティティではない。すなわち、いくつかの例では、UEが、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールするスケジューリングエンティティとして機能することができる。この例では、UEはスケジューリングエンティティとして機能しており、他のUEは、ワイヤレス通信のためにUEによってスケジュールされたリソースを利用する。UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワークおよび/またはメッシュネットワークにおいて、スケジューリングエンティティとして機能することができる。メッシュネットワークの例では、UEは、スケジューリングエンティティとの通信に加えて、場合によっては、互いに直接通信することができる。
【0061】
このようにして、時間周波数リソースへのスケジュールされたアクセスがあり、セルラー構成と、P2P構成と、メッシュ構成とを有するワイヤレス通信ネットワークでは、スケジューリングエンティティおよび1つまたは複数の従属エンティティは、スケジュールされたリソースを利用して通信することができる。
【0062】
上記のように、
図1は単に例として示されている。他の例が可能であり、
図1に関して説明したことと異なってもよい。
【0063】
図2は、
図1の基地局の1つである場合がある基地局110および
図1のUEの1つである場合があるUE120の設計のブロック図を示している。基地局110はT個のアンテナ234a~234tを備えてもよく、UE120はR個のアンテナ252a~252rを備えてもよく、ただし、一般にT≧1およびR≧1である。
【0064】
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI:channel quality indicator)に少なくとも部分的に基づいてUEごとに1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS:modulation and coding scheme)を選択し、UEのために選択されたMCSに少なくとも部分的に基づいてUEごとにデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供し得る。送信プロセッサ220はまた、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI:semi-static resource partitioning information)などについての)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、許可、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供し得る。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS:cell-specific reference signal))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS:primary synchronization signal)および2次同期信号(SSS:secondary synchronization signal))のための基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに与えてもよい。各変調器232は、(たとえば、OFDM用などに)それぞれの出力シンボルストリームを処理して出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ234a~234tを介して送信され得る。以下でより詳細に説明するいくつかの態様によれば、同期信号は、追加情報を伝達するための位置符号化を用いて生成され得る。
【0065】
UE120において、アンテナ252a~252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信することができ、それぞれ、受信信号を復調器(DEMOD)254a~254rに提供し得る。各復調器254は、受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して入力サンプルを取得し得る。各復調器254は、(たとえば、OFDM用などに)入力サンプルをさらに処理して受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供し得る。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE120のための復号データをデータシンク260に提供し、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に提供し得る。たとえば、受信プロセッサ258は、上記のシグナリングマネージャ150に関して説明した動作のうちの1つまたは複数を実行し得る。追加または代替として、受信プロセッサ258は、上記のシグナリングマネージャ150によって実行される動作のうちの1つまたは複数を実行するための手段を含み得る。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定してもよい。
【0066】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からのデータ、およびコントローラ/プロセッサ280からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを備える報告用の)制御情報を、受信および処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号用の基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ264からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコードされ、(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDM用などに)変調器254a~254rによってさらに処理され、基地局110に送信され得る。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得し得る。たとえば、受信プロセッサ238は、上記のシグナリングマネージャ140に関して説明した動作のうちの1つまたは複数を実行し得る。追加または代替として、受信プロセッサ238は、上記のシグナリングマネージャ140によって実行される動作のうちの1つまたは複数を実行するための手段を含み得る。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に提供し得る。基地局110は、通信ユニット244を含み、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信し得る。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294と、コントローラ/プロセッサ290と、メモリ292とを含み得る。
【0067】
いくつかの態様では、UE120の1つまたは複数の構成要素がハウジングに含められてもよい。コントローラ/プロセッサ240および280ならびに/または
図2における任意の他の構成要素は、それぞれ、ミリ波(mm波)ダウンリンクシングルキャリア(SC)波形に対する多重化方式を実行するように基地局110およびUE120における動作を指示してもよい。たとえば、UE120におけるコントローラ/プロセッサ280ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、mm波ダウンリンクSC波形に対する多重化方式を実行するようにUE120の動作を実行または指示してもよい。たとえば、UE120におけるコントローラ/プロセッサ280ならびに/または他のコントローラ/プロセッサおよびモジュールは、たとえば、
図10のプロセス1000、
図12のプロセス1200、
図14のプロセス1400、
図16のプロセス1600、および/または本明細書で説明する他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。追加または代替として、BS110におけるコントローラ/プロセッサ240ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、mm波ダウンリンクSC波形に対する多重化方式を実行するようにBS110の動作を実行または指示してもよい。たとえば、BS110におけるコントローラ/プロセッサ240ならびに/または他のコントローラ/プロセッサおよびモジュールは、たとえば、
図9のプロセス900、
図11のプロセス1100、
図13のプロセス1300、
図15のプロセス1500、および/または本明細書で説明する他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。いくつかの態様では、
図2に示す構成要素のうちの1つまたは複数は、例示的なプロセス900、例示的なプロセス1000、例示的なプロセス1100、例示的なプロセス1200、例示的なプロセス1300、例示的なプロセス1400、例示的なプロセス1500、例示的なプロセス1600および/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するために用いられてもよい。メモリ242および282は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ246は、ダウンリンク上および/またはアップリンク上のデータ送信に対してUEをスケジュールしてもよい。
【0068】
いくつかの態様では、受信デバイス(たとえば、UE120)は、同相成分および直交成分を有する信号を受信するための手段、UE120に関係する少なくとも1つのシンボルを識別するための手段、少なくとも1つのシンボルを復調するための手段、複数のビットレイヤを含む信号を受信するための手段、UE120に関する複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別するための手段、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定するための手段、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信するための手段、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連データストリームからデータを取得するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、
図2に関して説明するUE120の1つまたは複数の構成要素を含んでもよい。
【0069】
いくつかの態様では、送信機デバイス(たとえば、BS110)は、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信するための手段、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調するための手段、第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調するための手段、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにするための手段、第1のシグネチャを第1のデータストリームにかつ第2のシグネチャを第2のデータストリームに加えるための手段、複数のデータストリームを受信するための手段、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングするための手段、複数のビットレイヤを含む信号を送信するための手段、ビットレイヤのそれぞれのセットを複数のデータストリームに関連付けられた1つまたは複数のエンティティに割り当てるための手段、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行するための手段、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用するための手段、少なくとも2つの変調されたデータストリームをそれぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信するための手段、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分するための手段、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを異なる受信デバイスに割り当てるための手段、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、
図2に関して説明するBS110の1つまたは複数の構成要素を含んでもよい。
【0070】
上記のように、
図2は単に例として示されている。他の例が可能であり、
図2に関して説明したことと異なってもよい。
【0071】
図3は、電気通信システム(たとえば、LTE)における周波数分割多重化(FDD)のための例示的なフレーム構造300を示す。ダウンリンクおよびアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有してもよく、0~9というインデックスを有する10個のサブフレームに区分されてもよい。各サブフレームは2個のスロットを含んでもよい。したがって、各無線フレームは、0~19というインデックスを有する20個のスロットを含んでよい。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、(
図3に示すように)ノーマルサイクリックプレフィックスに対して7個のシンボル期間、または拡張サイクリックプレフィックスに対して6個のシンボル期間を含んでもよい。各サブフレーム中の2L個のシンボル期間は0~2L-1のインデックスを割り当てられ得る。
【0072】
フレーム、サブフレーム、スロットなどに関していくつかの技法について本明細書で説明するが、これらの技法は、5G NRにおいて「フレーム」、「サブフレーム」、「スロット」など以外の用語を使用して呼ばれることがある、他のタイプのワイヤレス通信構造に等しく適用され得る。いくつかの態様では、ワイヤレス通信構造は、ワイヤレス通信規格および/またはプロトコルによって規定される、周期的に時間限定された通信単位を指すことがある。
【0073】
特定の電気通信(たとえば、LTE)において、BSは、BSによってサポートされるセルごとのシステム帯域幅の中心において、ダウンリンク上で1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)を送信し得る。PSSおよびSSSは、
図3に示すように、それぞれ、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する各無線フレームのサブフレーム0および5の中で、シンボル期間6および5において送信されてもよい。PSSおよびSSSは、セル探索およびセル捕捉のためにUEによって使用されてもよい。BSは、BSによってサポートされるセルごとにシステム帯域幅にわたってセル固有基準信号(CRS:cell-specific reference signal)を送信し得る。CRSは、各サブフレームのいくつかのシンボル期間の中で送信されてよく、チャネル推定、チャネル品質測定、および/または他の機能を実行するためにUEによって使用され得る。BSはまた、いくつかの無線フレームのスロット1の中のシンボル期間0~3の中で物理ブロードキャストチャネル(PBCH:physical broadcast channel)を送信し得る。PBCHは、いくつかのシステム情報を搬送し得る。BSは、いくつかのサブフレーム中の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)上で、システム情報ブロック(SIB:system information block)などの他のシステム情報を送信し得る。BSは、サブフレームの最初のB個のシンボル期間の中で物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)上で制御情報/データを送信し得、ここで、Bはサブフレームごとに構成可能であってよい。BSは、各サブフレームの残りのシンボル期間内にPDSCH上でトラフィックデータおよび/または他のデータを送信してもよい。
【0074】
他のシステム(たとえば、NRシステムまたは5Gシステムなど)では、ノードBは、サブフレームのこれらのロケーションまたは異なるロケーションにおいて、これらまたは他の信号を送信し得る。追加または代替として、ノードBは、本明細書の他の場所で説明する多重化方式などの異なる多重化方式を使用し得る。
【0075】
上記のように、
図3は単に例として示されている。他の例が可能であり、
図3に関して説明したことと異なってもよい。
【0076】
図4は、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する2つの例示的なサブフレームフォーマット410および420を示す。利用可能な時間周波数リソースは、リソースブロックに区分されてもよい。各リソースブロックは、1個のスロットの中で12個のサブキャリアをカバーし得、いくつかのリソース要素を含んでもよい。各リソース要素は、1つのシンボル期間の中で1本のサブキャリアをカバーし得、実数値または複素数値であってよい1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
【0077】
サブフレームフォーマット410は、2つのアンテナに対して使用され得る。CRSが、シンボル期間0、4、7、および11の中でアンテナ0および1から送信され得る。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリに知られる信号であり、パイロット信号と呼ばれることもある。CRSとは、たとえば、セル識別情報(ID)に少なくとも部分的に基づいて生成される、セルにとって固有の基準信号である。
図4では、ラベルRaを有する所与のリソース要素に対して、そのリソース要素上でアンテナaから変調シンボルが送信されてよく、そのリソース要素上で他のアンテナから変調シンボルが送信されないことがある。サブフレームフォーマット420は、4つのアンテナとともに使用されてもよい。CRSは、シンボル期間0、4、7、および11の中でアンテナ0および1から、かつシンボル期間1および8の中でアンテナ2および3から送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方に対して、CRSは、セルIDに少なくとも部分的に基づいて決定され得る、均等に離間したサブキャリア上で送信され得る。CRSは、それらのセルIDに応じて、同じかまたは異なるサブキャリア上で送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方について、CRSのために使用されないリソース要素は、データ(たとえば、トラフィックデータ、制御データ、および/または他のデータ)を送信するために使用されてもよい。
【0078】
LTEにおけるPSS、SSS、CRSおよびPBCHは、公開されている「Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA); Physical Channels and Modulation」と題する3GPP Technical Specification 36.211に記載されている。
【0079】
いくつかの電気通信システム(たとえば、LTE)におけるFDDのためのダウンリンクおよびアップリンクの各々について、インターレース構造が使用されてもよい。たとえば、0~Q-1というインデックスを有するQ個のインターレースが規定されてもよく、ただし、Qは、4、6、8、10、またはいくつかの他の値に等しくてもよい。各インターレースは、Qフレームだけ離間されたサブフレームを含んでもよい。具体的には、インターレースqは、サブフレームq、q+Q、q+2Qなどを含んでもよく、ただし、q∈{0,...,Q-1}である。
【0080】
ワイヤレスネットワークは、ダウンリンク上およびアップリンク上でのデータ送信のために、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートし得る。HARQのために、送信機(たとえば、BS)は、パケットが受信機(たとえば、UE)によって正しく復号されるか、またはいくつかの他の終了条件に遭遇するまで、パケットの1つまたは複数の送信を送ってよい。同期HARQの場合、パケットのすべての送信は、単一のインターレースのサブフレームの中で送られ得る。非同期HARQの場合、パケットの各送信は、任意のサブフレームの中で送られ得る。
【0081】
UEは、複数のBSのカバレージ内に配置されてもよい。これらのBSのうちの1つが、UEをサービスするために選択されてもよい。サービングBSは、受信信号強度、受信信号品質、経路損失などの様々な基準に少なくとも部分的に基づいて選択されてもよい。受信信号品質は、信号対雑音干渉比(SINR:signal-to-noise-and-interference ratio)もしくは基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、またはいくつかの他のメトリックによって定量化されてもよい。UEは、UEが1つまたは複数の干渉BSからの高い干渉を観測する場合がある支配的干渉シナリオにおいて動作してもよい。
【0082】
本明細書で説明する例の態様はLTE技術に関連し得るが、本開示の態様は、NR技術または5G技術などの他のワイヤレス通信システムに適用可能であり得る。
【0083】
ニューラジオ(NR)とは、(たとえば、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースのエアインターフェース以外の)新たなエアインターフェースまたは(たとえば、インターネットプロトコル(IP)以外の)確定したトランスポートレイヤに従って動作するように構成された無線を指すことがある。態様では、NRは、アップリンク上でCP付きOFDM(本明細書では、サイクリックプレフィックスOFDMまたはCP-OFDMと呼ばれる)および/またはSC-FDMを利用してよく、ダウンリンク上でCP-OFDMを利用してよく、時分割複信(TDD)を使用する半二重動作に対するサポートを含んでよい。態様では、NRは、アップリンク上で、たとえば、CP付きOFDM(本明細書では、CP-OFDMと呼ばれる)および/または離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)を利用してよく、ダウンリンク上でCP-OFDMを利用してよく、TDDを使用する半二重動作に対するサポートを含んでよい。NRは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)サービスターゲットの広い帯域幅(たとえば、80メガヘルツ(MHz)を超える)、ミリ波(mmW)ターゲットの高いキャリア周波数(たとえば、60ギガヘルツ(GHz))、マッシブMTC(mMTC)ターゲットの後方互換性のないMTC技法、および/またはミッションクリティカルターゲットの超高信頼低レイテンシ通信(URLLC:ultra reliable low latency communications)サービスを含んでもよい。
【0084】
100MHzの単一のコンポーネントキャリア帯域幅が、サポートされ得る。NRリソースブロックは、0.1msの持続時間にわたって、サブキャリア帯域幅が75キロヘルツ(kHz)の12本のサブキャリアに広がり得る。各無線フレームは、長さが10msの50個のサブフレームを含んでよい。したがって、各サブフレームは長さが0.2msであり得る。各サブフレームは、データ送信用のリンク方向(たとえば、DLまたはUL)を指示してよく、サブフレームごとのリンク方向は、動的に切り替えられてもよい。各サブフレームは、DL/ULデータならびにDL/UL制御データを含んでもよい。NR用のULおよびDLのサブフレームは、
図7および
図8に関して下記でより詳細に記載される通りであってよい。
【0085】
ビームフォーミングがサポートされてもよく、ビーム方向が動的に構成されてもよい。プリコーディングを用いたMIMO送信もサポートされてもよい。DLにおけるMIMO構成は、最高で8つのストリームおよびUEごとに最高で2つのストリームを用いたマルチレイヤDL送信によって、最高で8つの送信アンテナをサポートしてもよい。UEごとに最高で2つのストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされ得る。最大で8つのサービングセルを用いて、複数のセルのアグリゲーションがサポートされてもよい。代替として、NRは、OFDMベースのインターフェース以外の異なるエアインターフェースをサポートしてもよい。NRネットワークは、エンティティ、そのような中央ニットまたは分散ユニットを含み得る。
【0086】
RANは、中央ユニット(CU:central unit)および分散ユニット(DU:distributed unit)を含んでよい。NR BS(たとえば、gNB、5GノードB、ノードB、送信受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP))は、1つまたは複数のBSに相当し得る。NRセルは、アクセスセル(ACell:access cell)またはデータ専用セル(DCell:data only cell)として構成され得る。たとえば、無線アクセスネットワーク(RAN)(たとえば、中央ユニットまたは分散ユニット)は、セルを構成することができる。DCellは、キャリアアグリゲーションまたはデュアル接続性に使用されるが、初期アクセス、セル選択/再選択、またはハンドオーバに使用されないセルであってよい。場合によっては、DCellは、同期信号を送信しない。場合によっては、DCellは、同期信号を送信し得る。NR BSは、セルタイプを示すダウンリンク信号をUEに送信することができる。セルタイプ指示に少なくとも部分的に基づいて、UEはNR BSと通信し得る。たとえば、UEは、示されるセルタイプに少なくとも部分的に基づいて、セル選択用、アクセス用、ハンドオーバ用、および/または測定用と見なすべきNR BSを決定し得る。
【0087】
上記のように、
図4は例として示されている。他の例が可能であり、
図4に関して説明したことと異なってもよい。
【0088】
図5は、本開示の様々な態様による、同相/直交多重化の一例500を示す図である。
図5の目的に対して、送信機デバイス(たとえば、BS110)が例500に示す動作を実行しているものと仮定する。いくつかの態様では、別のデバイス(たとえば、UE120)が、例500に示す動作のうちの1つまたは複数(またはすべて)を実行し得る。
【0089】
図5に示すように、および参照番号505によって、送信機デバイスは、UE A(たとえば、UE120などの受信デバイス)に対する第1のデータストリームを受信し得、UE B(たとえば、別の受信デバイス)に対する第2のデータストリームを受信し得る。いくつかの態様では、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームは、送信機デバイスの上位レイヤから(たとえば、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームを処理した後)、外部ソースなどから受信され得る。いくつかの態様では、データストリームは、それぞれのシンボルまたはシンボルの部分を形成するために使用されるべき情報のビットセットを含み得る。いくつかの態様では、UE Aは、UE Bとは異なるUEであり得る。追加または代替として、UE AおよびUE Bは、同じUEであってもよい。たとえば、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームは、同じUEに宛てられた異なるデータストリームであり得る。いくつかの態様では、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームは、UE以外のデバイスに対するものであり得る。本明細書で説明する態様は、UEに宛てられたデータの多重化に限定するものではない。
【0090】
参照番号510で示されるように、送信機デバイスは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリーム上でチャネルコーディングを実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、巡回冗長検査(CRC)、誤り検出コードなどを加え得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームの符号レートを増加または減少させるためにレートマッチングを実行し得る。
【0091】
参照番号515によって示されるように、送信機デバイスは、チャネルコーディングが第1のデータストリーム上で実行された後、UE Aに関連付けられたシグネチャを第1のデータストリームに挿入し得る。UE Aに関連付けられたシグネチャは、UE Aを識別するか、またはUE Aに関連付けられた任意の情報を含み得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、ビットストリームのコード化データセットの前にシグネチャを加え得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、ビットストリームのコード化データセットの後にシグネチャを加え得る。参照番号520によって示されるように、送信機デバイスは、チャネルコーディングが第2のデータストリーム上で実行された後、UE Bに関連付けられたシグネチャを第2のデータストリームに挿入し得る。UE Bに関連付けられたシグネチャは、UE Bを識別するか、またはUE Bに関連付けられた任意の情報を含み得る。UE Aおよび/またはUE Bは、それぞれのシグネチャを使用して、UE Aおよび/またはUE Bに関連するシンボル、コードワード、またはビットセットを識別し得る。
【0092】
参照番号525で示されるように、送信機デバイスは、振幅変調を第1のデータストリームおよび第2のデータストリームに適用し得る。したがって、送信機デバイスは、変調された第1のデータストリームおよび変調された第2のデータストリームを生成し得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリーム上でQAMを実行し得る。
【0093】
参照番号530で示されるように、送信機デバイスは、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して、振幅変調されたデータストリームを多重化してシングルキャリアQAM(SC-QAM)シンボルにし得る。ここで、直交キャリアは、第2のデータストリームのために使用される(jによる第2のデータストリームの多重化によって示される)。したがって、同相/直交(I/Q)多重化SC-QAMシンボルは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームから生成される。I/Q多重化SC-QAMシンボルは、波形のSC特性を保存し得、それにより波形のPAPRが改善され得、それゆえ送信機デバイスのダウンリンク性能が改善され得る。参照番号535で示されるように、送信機デバイスは、パルス整形を実行し得、かつ/またはSC-QAMシンボルを送信し得る。パルス整形を実行することによって、送信機デバイスは、波形のSC性能をさらに改善し得る。
【0094】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、I/Q多重化とともにTDMを使用して、3つ以上のUEに対するデータストリームを多重化し得る。一例として、第1の時間フレーム1≦n≦TABに対して、送信機デバイスは、UE AとUE Bとを多重化してQAMシンボルSA(n)+jSB(n)にし得る。第2の時間フレーム1+TAB≦n≦TAB+TCDに対して、送信機デバイスは、UE CとUE Dとを多重化してQAMシンボルSC(n)+jSD(n)にし得る。当然、他のTDM/I/Q多重化手法が可能であり、UE、時間フレーム、およびTDM配置の任意の組合せが使用され得る。
【0095】
上記のように、
図5は例として示されている。他の例が可能であり、
図5に関して説明したことと異なってもよい。
【0096】
図6は、本開示の様々な態様による、レイヤードビットマッピングに少なくとも部分的に基づいて重畳QAMの一例600を示す図である。
図6の目的に対して、送信機デバイス(たとえば、BS110)が、例600に示す動作を実行しているものと仮定する。いくつかの態様では、別のデバイス(たとえば、UE120)が、例600に示す動作のうちの1つまたは複数(またはすべて)を実行し得る。
【0097】
図6は、レイヤードQAMコンスタレーションの2進展開を使用して生成されたビットレイヤに対する、データストリームのマッピングを説明している。たとえば、mm波の高い透過損失および疑似光伝搬に起因して、mm波チャネルは、レイヤードQAMコンスタレーションの2進展開によって近似され得る。例示のために、送信機デバイスがM個の別個のレイヤを有するレイヤードコンスタレーションSを送信するものと仮定する。各レイヤは、各レイヤを形成するIおよび/またはQの成分に少なくとも部分的に基づいてそれぞれの電力レベルに関連付けられ得る。たとえば、Iおよび/またはQの成分上の大きさのレベルは、下式1によって示され得るかまたは近似され得る。
【数1】
上式において、レイヤードQAMコンスタレーションSは、レイヤ1~Mを含む。2
mは、対応するレイヤmの電力レベルを表す。それゆえ、示すように、より高いレイヤ(たとえば、さらに元のレイヤードQAMコンスタレーションからのIおよび/またはQの値に対応するレイヤ)は、より高い送信電力に関連付けられ得る。これは、異なるQoS要件に関連付けられたUEに対する不均一誤り保護を可能にし得る。追加または代替として、これは、異なるタイプのトラフィックに対して、または任意の他の基準に少なくとも部分的に基づいて、不均一誤り保護を可能にし得る。
【0098】
より特定の例として、レイヤード64-QAMコンスタレーションを考察する。64-QAMコンスタレーションXの各コンスタレーションポイントは、2次元アレイ[X
I X
Q]によって表され得る。X
IおよびX
Qは、それぞれ、同相(I)および直交(Q)分岐へのXの投影を表す。その上、64-QAMコンスタレーションXのI分岐とQ分岐の両方の上に8つの別個の振幅レベルがある。2進展開を通して、8つの振幅レベルは、それぞれ、
【数2】
で表され得る。
【0099】
I分岐に対して、8つの振幅レベルは、{BI(0) BI(1) BI(2)}で与えられる3つのビットレイヤのセットにマッピングされる。同様に、Q分岐に対して、8つの振幅レベルは、{BQ(0) BQ(1) BQ(2)}で与えられる3つのビットレイヤの別のセットにマッピングされる。したがって、多重化のために利用可能な合計3+3=6のビットレイヤがある。チャネルフィードバック、QoS要件などによれば、送信機デバイスは、以下でより詳細に説明するように、1つまたは複数ビットレイヤの異なる組合せを各UEに割り振ることができる。
【0100】
図6に示すように、および参照番号605によって、送信機デバイスは、レイヤードコンスタレーションのビットレイヤのセットを1つまたは複数UEに割り当て得る。ここで、送信機デバイスは、以下でより詳細に説明するように、ビットレイヤのセットをUE A、UE BおよびUE Cに割り当てる。示すように、送信機デバイスは、チャネル情報に少なくとも部分的に基づいてビットレイヤを割り当て得る。たとえば、UEが、乏しいチャネル品質を示すチャネル情報(たとえば、チャネル状態情報(CSI)フィードバックなど)を報告するとき、送信機デバイスは、より高い送信電力に関連付けられたレイヤを割り当て得る。さらに示すように、送信機デバイスは、UEのQoS要件に少なくとも部分的に基づいてビットレイヤを割り当て得る。たとえば、UEが高いQoS要件に関連付けられるとき、送信機デバイスは、より高い送信電力に関連付けられたビットレイヤを割り当て得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、チャネル情報とQoS要件との組合せに少なくとも部分的に基づいてビットレイヤを割り当て得る。
【0101】
参照番号610で示されるように、少なくとも1つのビットレイヤが、UE A、UE BおよびUE Cの各々に割り当てられ得る。たとえば、ダウンリンクトラフィックが多重化されてUE A、UE BおよびUE Cに送信されると送信機デバイスが決定するものと仮定する。送信機デバイスは、ダウンリンクトラフィックを提供するために、少なくとも1つのビットレイヤをUE A、UE BおよびUE Cに割り当て得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、(たとえば、QoS要件、優先度クラス、信頼性要件、データレートなどに少なくとも部分的に基づいて)単一のビットレイヤを割り当て得る。追加または代替として、送信機デバイスは、(たとえば、QoS要件、優先度クラス、信頼性要件、データレートなどに少なくとも部分的に基づいて)複数のビットレイヤを割り当て得る。
【0102】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、トラフィックタイプに少なくとも部分的に基づいてビットレイヤを割り当て得る。たとえば、制御データ(たとえば、PDCCH、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)など)は、より高信頼のビットレイヤ、またはトラフィックデータ(たとえば、ペイロードデータ、PDSCH、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)など)より高い電力レベルに関連付けられたビットレイヤに割り当てられ得る。これは、同じUEまたは異なるUEに対して実行され得る。2つ以上のビットレイヤが割り当てられるとき、ビットレイヤは、互いに隣接してもよく、またはしなくてもよい。いくつかの態様では、ビットレイヤは、スループット関数またはユーティリティ関数に少なくとも部分的に基づいて割り当てられ得る。たとえば、送信機デバイスは、チャネルフィードバック、QoS要件、ビットレイヤの電力レベルなどに少なくとも部分的に基づいてビットレイヤを割り当てることによって、スループット関数またはユーティリティ関数を最大化し得る。
【0103】
参照番号615で示されるように、送信機デバイスは、UE A、UE BおよびUE Cに関連付けられたデータストリームに対してチャネルコーディングおよびレートマッチングを実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、CRC、誤り検査コードなどをデータストリームに加え得る。追加または代替として、送信機デバイスは、データストリームのうちの1つまたは複数に対してレートマッチングを実行し得る。レートマッチングを実行することによって、送信機デバイスは、データストリームの復元力または信頼性を改善し得る。たとえば、送信機デバイスは、より高いQoS要件に関連付けられた情報に対してより強いチャネルコーディングおよび/またはより高い復元率(more resilient rate)を使用し得る。別の例として、送信機デバイスは、情報の正常な受信の尤度を高めるために、より低い電力レベルに関連付けられたビットレイヤに割り当てられた情報対してより強いチャネルコーディングおよび/またはより高い復元率を使用し得る。
【0104】
参照番号620によって示されるように、送信機デバイスは、QAMコンスタレーションへのマッピングに対してUE A、UE BおよびUE Cのデータストリームを準備するために並べ替えを実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、データストリームを、QAMコンスタレーションのIおよびQの成分に関する特定の振幅レベルに変調し得、それにより、データストリームは対応するビットレイヤにマッピングされ得る。並べ替えは、送信された信号に対するマルチユーザ利得および/またはダイバーシティ利得を提供し得る。いくつかの態様では、並べ替えは、送信機デバイスによって(たとえば、無線リソース制御メッセージング、ダウンリンク制御情報などの制御情報などを使用して)構成され得る。
【0105】
参照番号625で示されるように、送信機デバイスは、データストリームのQAMコンスタレーションマッピングを実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、UE A、UE BおよびUE Cのデータストリームを使用して(たとえば、データストリームがマッピングされるべきビットレイヤの特定の振幅レベルに従って変調されるそれぞれのIおよびQのキャリアを使用して)レイヤードQAMコンスタレーションに従ってシンボルを生成し得る。参照番号630で示されるように、送信機デバイスは、パルス整形を実行し得、かつ/またはQAMコンスタレーションマッピングプロセスの一部として生成されたSC-QAMシンボルを含むRF信号を送信し得る。
【0106】
このようにして、送信機デバイスは、レイヤードQAMコンスタレーションの異なるビットレイヤを使用して複数の異なるデータストリームを多重化する。異なるビットレイヤを使用してシンボルを生成することによって、送信された波形のSC特性が保存される。さらに、複数の異なるデータストリームに対する不均一誤り保護は、ビットレイヤの異なる送信電力レベルに少なくとも部分的に基づいて可能にされる。これらの動作は、共有チャネル(たとえば、データチャネル、PDSCH、PUSCHなど)、制御チャネル(たとえば、PDCCH、PUCCHなど)、および/または共有チャネルと制御チャネルとのハイブリッドまたは組合せに対して実行され得る。
【0107】
上記のように、
図6は例として示されている。他の例が可能であり、
図6に関して説明したことと異なってもよい。
【0108】
図7は、本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信のための偏波分割多重化の一例700を示す図である。
図7の目的に対して、例700の動作が送信機デバイス(たとえば、BS110)によって実行されるものと仮定する。いくつかの態様では、別のデバイス(たとえば、UE120)が、例700に示す動作のうちの1つまたは複数(またはすべて)を実行し得る。
【0109】
図7に示すように、および参照番号710によって、送信機デバイスは、UE A(たとえば、UE120などの受信デバイス)に関連付けられたデータストリームおよびUE B(たとえば、別の受信デバイス)に関連付けられたデータストリームを受信または生成し得る。いくつかの態様では、データストリームは、送信機デバイスの上位レイヤから(たとえば、データストリームを処理した後)、外部ソースなどから受信され得る。参照番号720で示されるように、送信機デバイスは、UE Aに関連付けられたデータストリームおよびUE Bに関連付けられたデータストリームのQAM変調を実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、QAMシンボルを生成するために、および/またはデータストリームに対応する変調されたデータストリームを生成するために、各データストリームをそれぞれのQAMコンスタレーションにマッピングし得る。本明細書で説明する態様は、データストリームがUEに宛てられる態様に限定するものではない。
【0110】
参照番号730で示されるように、送信機デバイスは、変調されたデータストリームの偏波分割多重化を実行し得る。偏波分割多重化を実行するために、送信機デバイスは、異なる偏波パターンに従って各変調されたデータストリームを送信し得る。たとえば、送信機デバイスは、送信機デバイスの第1の偏波アンテナを使用して第1の変調されたデータストリームを送信し得、第1の偏波アンテナとは異なる偏波パターンに関連付けられた送信機デバイスの第2の偏波アンテナを使用して第2の変調されたデータストリームを送信し得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、UE120などの受信デバイスの能力に少なくとも部分的に基づいて偏波分割多重化を実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、受信デバイスが受信することができる偏波パターンを識別し得、識別された偏波パターンを使用して受信デバイスに対するデータストリームを送信し得る。参照番号740で示されるように、送信機デバイスは、パルス整形を実行し得、かつ/または多重化された信号を含むRF信号を送信し得る。
【0111】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、単一の偏波パターンを使用して複数の異なるUEに対するデータストリームを送信し得る。そのような場合、送信機デバイスは、重畳コーディングを使用して、複数の異なるUEに対するデータストリームを多重化し得る。たとえば、送信機デバイスは、第1の受信デバイス(たとえば、UE120)の第1のデータストリームに対する重畳の第1のレベルを使用し得、第2の受信デバイスの第2のデータストリームに対する重畳の第2のレベルを使用し得る。そのような場合、送信機デバイスは、データストリームおよび/または受信デバイスに少なくとも部分的に基づいて第1のレベルおよび/または第2のレベルを割り当て得る。たとえば、送信機デバイスは、より高い優先度のデータストリームに対してより高い復元力レベルを割り当て得、より高い帯域幅のデータストリームに対してより高いデータレートを有するレベルを割り当て得、以下同様。
【0112】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、少なくとも2つのデータストリーム(たとえば、3つのデータストリーム、4つのデータストリーム、5つのデータストリーム、6つのデータストリームなど)に対して偏波分割多重化を実行し得る。たとえば、送信機デバイスは、少なくとも2つのデータストリームの各データストリームに対して異なる偏波パターンを使用し得る。追加または代替として、送信機デバイスは、重畳コーディングを使用して、同じ偏波パターン内で2つ以上のデータストリームを多重化し得る。このようにして、複数の異なるデータストリームに対するデータは、単一の偏波パターン内で、または複数の異なる偏波パターンを使用して多重化され得る。さらに、(たとえば、OFDMと比較して)偏波分割多重化を使用してデータストリームを多重化することによって、送信機デバイスは、波形のシングルキャリア特性を保存する。
【0113】
上記のように、
図7は例として示されている。他の例が可能であり、
図7に関して説明したことと異なってもよい。
【0114】
図8は、本開示の様々な態様による、UE固有のビームフォーミングを使用するFDMの一例800を示す図である。
図8の目的に対して、例800の動作が送信機デバイス(たとえば、BS110)によって実行されるものと仮定する。いくつかの態様では、別のデバイス(たとえば、UE120)が、例800に示す動作のうちの1つまたは複数(またはすべて)を実行し得る。
【0115】
図8に示すように、および参照番号810によって、送信機デバイスは、送信機デバイスの帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分し得る。
図8では、送信機デバイスは、帯域幅を互いに重複しないサブバンドA、サブバンドB、およびサブバンドCに区分する。たとえば、送信機デバイスは、サブバンド内の通信のために受信デバイスに対するそれぞれのUE固有のビームを形成するために、帯域幅をサブバンドに区分し得る。いくつかの態様では、サブバンドは、送信機デバイスの帯域幅より小さい帯域幅を含み得る。本明細書で使用する、送信機デバイスの帯域幅は、送信機デバイスのダウンリンク通信チャネルの帯域幅を指すことがある。いくつかの態様では、サブバンドは重複しない。いくつかの態様では、サブバンドは、ガードバンドまたは同様のスペーシングによって分離され得る。
【0116】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、受信デバイス(たとえば、UE120)の能力または構成に少なくとも部分的に基づいて帯域幅を区分し得る。たとえば、UE(たとえば、ローエンドUE、マシンタイプ通信(MTC)UEなど)は、送信機デバイスのダウンリンク通信チャネルの全帯域幅にアクセスする能力を持たない場合がある。そのような場合、送信機デバイスは、UEが使用し得る帯域幅の一部をUEが使用できるように、ダウンリンク通信チャネルの帯域幅を区分し得る。次いで、送信機デバイスは、他のUEに対して帯域幅の他の部分を割り当てて、UE固有のビームをUEおよび他のUEに対して形成し得、そのことで、UEに関連付けられたダウンリンク信号と他のUEに関連付けられたダウンリンク信号との間のスピルオーバーおよび干渉が低減される。
【0117】
参照番号820で示されるように、送信機デバイスは、異なる受信デバイスに対して異なる重複しないサブバンドを割り当て得る。たとえば、送信機デバイスは、受信デバイスの帯域幅能力に少なくとも部分的に基づいて、それぞれの受信デバイスに対して各サブバンドを割り当て得る。
図8では、送信機デバイスは、サブバンドAをUE Aに、サブバンドBをUE Bに、およびサブバンドCをUE Cに割り当てる。
【0118】
参照番号830で示されるように、送信機デバイスは、異なる受信デバイスに対してそれぞれのUE固有のビームを形成し得る。たとえば、各UE固有のビームは、各UE固有のビームが対象とする受信デバイスに割り当てられたサブバンドに限定され得る。このようにして、サブバンド間の干渉が低減される。これは、全システム帯域幅を使用するように構成されているかまたは使用することができるとは限らない受信デバイスに対して特に有利であり得る。
【0119】
上記のように、
図8は例として示されている。他の例が可能であり、
図8に関して説明したことと異なってもよい。
【0120】
図9は、本開示の様々な態様による、たとえば送信機デバイスによって実行される例示的なプロセス900を示す図である。例示的なプロセス900は、送信機デバイス(たとえば、BS110)が同相/直交多重化を実行する一例である。
【0121】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信する(ブロック910)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、アンテナ234、DEMOD232、MIMO検出器236、受信プロセッサ238、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信し得る。送信機デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、I/Q多重化を使用して第1のデータストリームと第2のデータストリームとを多重化するために、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを受信し得る。いくつかの態様では、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームは、送信機デバイスの上位レイヤから(たとえば、第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームを処理した後)、外部ソースなどから受信され得る。
【0122】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、第1の変調されたデータストリームを生成するために第1のデータストリームを変調する(ブロック920)こと、および第2の変調されたデータストリームを生成するために第2のデータストリームを変調する(ブロック930)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)第1のデータストリームおよび第2のデータストリームを変調し得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームに関連付けられた受信デバイスに対応するUE固有のシグネチャを挿入し得、それにより、第1の変調されたデータストリームおよび第2の変調されたデータストリームの識別が可能になる。
【0123】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、同相キャリアおよび直交キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化して1つのシンボルにする(ブロック940)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などを使用して)第1の変調されたデータストリームと第2の変調されたデータストリームとを多重化し得る。送信機デバイスは、同相キャリアを使用して第1の変調されたデータストリームを多重化し得、直交キャリアを使用して第2の変調されたデータストリームを多重化し得る。I/Q多重化を使用してデータストリームを多重化することによって、送信機デバイスは、SC波形のSC特性を保存する。
【0124】
プロセス900に関して、いくつかの態様では、プロセス900は、任意の単一の態様または以下で説明する態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0125】
いくつかの態様では、送信機デバイスは、第1のシグネチャを第1のデータストリームに、および第2のシグネチャを第2のデータストリームに加えるようにさらに構成され、第1のシグネチャおよび第2のシグネチャは、少なくとも1つの復号デバイスによって第1のデータストリームおよび第2のデータストリームの宛先の識別のために加えられる。いくつかの態様では、第1のシグネチャおよび第2のシグネチャは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームのチャネルコーディングの前に加えられる。いくつかの態様では、第1のシグネチャおよび第2のシグネチャは、第1のデータストリームおよび第2のデータストリームのチャネルコーディングの後に加えられる。いくつかの態様では、変調は振幅変調である。いくつかの態様では、第1のデータストリームは第1の受信デバイスに関連付けられ、第2のデータストリームは第2の受信デバイスに関連付けられる。いくつかの態様では、第1のデータストリームは、第1の受信デバイスおよび第2の受信デバイスに関連付けられ、時分割多重化が、送信のために第1の受信デバイスおよび第2の受信デバイスに関連付けられたシンボルを多重化するために使用される。
【0126】
図9は、プロセス900の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス900は、追加のブロック、より少ないブロック、
図9に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス900のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0127】
図10は、本開示の様々な態様による、たとえば受信デバイスによって実行される例示的なプロセス1000を示す図である。例示的なプロセス1000は、受信デバイス(たとえば、UE120などのワイヤレス通信デバイス)がI/Q多重化を使用して通信する一例である。
【0128】
図10に示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、同相成分および直交成分を有する信号を受信する(ブロック1010)ことを含み得る。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)同相成分および直交成分を有する信号を受信し得る。いくつかの態様では、信号は、上記で説明したプロセス900に少なくとも部分的に基づいて生成され得る。
【0129】
図10に示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、受信デバイスに関係する少なくとも1つのシンボルを識別することを含み得、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから識別される(ブロック1020)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)受信デバイスに関係する信号の少なくとも1つのシンボルを識別し得る。いくつかの態様では、受信デバイスは、少なくとも1つのシンボル内に含まれるUE固有のシグネチャに少なくとも部分的に基づいて少なくとも1つのシンボルを識別し得る。少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つから、(たとえば、少なくとも1つのシンボルに関連付けられたデータストリームが同相キャリアを使用して変調されるか、または直交キャリアを使用して変調されるかに少なくとも部分的に基づいて)識別され得る。
【0130】
図10に示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、少なくとも1つのシンボルを復調する(ブロック1030)ことを含み得る。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)受信デバイスに関連付けられたデータストリームを取得するために少なくとも1つのシンボルを復調し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの少なくとも1つの上で受信される少なくとも1つのシンボルに少なくとも部分的に基づいて識別される。いくつかの態様では、少なくとも1つのシンボルは、少なくとも1つのシンボルに関連付けられた、受信デバイスに固有のシグネチャに少なくとも部分的に基づいて識別される。いくつかの態様では、少なくとも1つのシンボルは、同相成分または直交成分のうちの1つの上の複数のシンボルから識別され、少なくとも1つのシンボルは、複数のシンボルと時分割多重化される。
【0131】
プロセス1000に関して、いくつかの態様では、プロセス1000は、任意の単一の態様または前述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0132】
図10は、プロセス1000の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1000は、追加のブロック、より少ないブロック、
図10に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1000のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0133】
図11は、本開示の様々な態様による、たとえば送信機デバイスによって実行される例示的なプロセス1100を示す図である。例示的なプロセス1100は、送信機デバイス(たとえば、BS110)が、レイヤードビットマッピングに少なくとも部分的に基づいて重畳QAMを実行する一例である。
【0134】
図11に示すように、いくつかの態様では、プロセス1100は、複数のデータストリームを受信する(ブロック1110)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、アンテナ234、DEMOD232、MIMO検出器236、受信プロセッサ238、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)複数のデータストリームを受信し得る。複数のデータストリームは、少なくとも1つの受信デバイスに関連付けられ得る。送信機デバイスは、レイヤードQAMコンスタレーションのビットレイヤを使用して複数のデータストリームを多重化するために、複数のデータストリームを受信し得る。いくつかの態様では、複数のデータストリームは、送信機デバイスの上位レイヤから(たとえば、複数の第1のデータストリームおよび/または第2のデータストリームの処理の後に)、外部ソースなどから受信され得る。
【0135】
図11に示すように、いくつかの態様では、プロセス1100は、複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングすることを含み得、複数のビットレイヤの各ビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応する(ブロック1120)。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)複数のデータストリームのうちのデータストリームのセットを複数のビットレイヤのうちのビットレイヤのそれぞれのセットにマッピングし得る。ビットレイヤは、レイヤードQAMコンスタレーションなどのQAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成された2進展開値に対応し得る。
【0136】
図11に示すように、いくつかの態様では、プロセス1100は、複数のビットレイヤを含む信号を送信する(ブロック1130)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、複数のビットレイヤを含む信号を送信し得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、QAMコンスタレーションを使用しておよびデータストリームをビットレイヤにマッピングすることに少なくとも部分的に基づいてシンボルを決定し得、シンボルを識別する信号を送信し得る。
【0137】
プロセス1100に関して、いくつかの態様では、プロセス1100は、任意の単一の態様または後述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0138】
いくつかの態様では、複数のビットレイヤは、複数の対応する送信電力レベルに関連付けられ、ビットレイヤのそれぞれのセットは、ビットレイヤのそれぞれのセットに関連付けられた複数の対応する送信電力レベルのうちの対応する送信電力レベルに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数エンティティに割り当てられる。いくつかの態様では、送信機デバイスは、ビットレイヤのそれぞれのセットを複数のデータストリームに関連付けられた1つまたは複数エンティティに割り当て得る。いくつかの態様では、ビットレイヤのそれぞれのセットは、1つまたは複数エンティティに関連付けられたチャネルフィードバックに少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。いくつかの態様では、ビットレイヤのそれぞれのセットは、1つまたは複数エンティティに関連付けられたサービス要件の1つまたは複数の品質に少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。いくつかの態様では、ビットレイヤのそれぞれのセットは、それぞれの信頼性レベルに関連付けられ、ビットレイヤのそれぞれのセットは、それぞれの信頼性レベルに少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。いくつかの態様では、ビットレイヤのそれぞれのセットは、ユーティリティ関数またはスループット最大化関数に少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。いくつかの態様では、ビットレイヤのそれぞれのセットは、1つまたは複数エンティティに関連付けられた誤り保護要件または優先度クラスに少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。いくつかの態様では、送信機デバイスは、誤り保護要件または優先度クラスに少なくとも部分的に基づいて複数のデータストリームのうちの少なくとも1つのデータストリームに対する少なくとも1つのチャネルコーディングレベルを決定するように構成される。いくつかの態様では、最高の信頼性レベルまたは送信電力レベルに関連付けられた特定のビットレイヤが、制御データに関連付けられた複数のデータストリームのうちの特定のデータストリームに対して割り当てられる。いくつかの態様では、複数のビットレイヤのうちのビットレイヤの第1のセットは第1の受信デバイスに割り当てられ、複数のビットレイヤのうちのビットレイヤの第2のセットは第2の受信デバイスに割り当てられ、ビットレイヤの第1のセットは、ビットレイヤの第2のセットとは異なる、ビットレイヤの量を有する。
【0139】
図11は、プロセス1100の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1100は、追加のブロック、より少ないブロック、
図11に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1100のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0140】
図12は、本開示の様々な態様による、たとえば受信デバイスによって実行される例示的なプロセス1200を示す図である。例示的なプロセス1200は、受信デバイス(たとえば、UE120などのワイヤレス通信デバイス)が、レイヤードビットマッピングに少なくとも部分的に基づいて重畳QAMを使用して通信する一例である。
【0141】
図12に示すように、いくつかの態様では、プロセス1200は、複数のビットレイヤを含む信号を受信することを含み得、複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成される(ブロック1210)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)信号を受信し得る。信号は、複数のビットレイヤを含み得る。複数のビットレイヤは、QAMコンスタレーションに少なくとも部分的に基づいて生成され得る。たとえば、信号は、ワイヤレス通信デバイスに割り当てられたQAMコンスタレーションのビットレイヤに従って生成されたシンボルを含み得る。
【0142】
図12に示すように、いくつかの態様では、プロセス1200は、ワイヤレス通信デバイスに関連する複数のビットレイヤのうちの少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別する(ブロック1220)ことを含み得る。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)受信デバイスに関連する少なくとも1つの関連ビットレイヤを識別し得る。いくつかの態様では、受信デバイスは、関連ビットレイヤ内に含まれる情報(たとえば、UE識別子など)に少なくとも部分的に基づいて関連ビットレイヤを識別し得る。いくつかの態様では、受信デバイスは、関連ビットレイヤが受信デバイスに関係することを示すスケジューリング情報に少なくとも部分的に基づいて関連ビットレイヤを識別し得る。
【0143】
図12に示すように、いくつかの態様では、プロセス1200は、少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定する(ブロック1230)ことを含み得る。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)少なくとも1つの関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定し得る。いくつかの態様では、受信デバイスは、(たとえば、複数のビットレイヤがワイヤレス通信デバイスに割り当てられるときに)複数の関連ビットレイヤに少なくとも部分的に基づいてデータストリームを決定し得る。
【0144】
プロセス1200に関して、いくつかの態様では、プロセス1200は、任意の単一の態様または後述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0145】
いくつかの態様では、少なくとも1つの関連ビットレイヤが、少なくとも1つの関連ビットレイヤの送信電力レベルに少なくとも部分的に基づいて識別される。いくつかの態様では、少なくとも1つの関連ビットレイヤは、互いに隣接しない少なくとも2つのビットレイヤを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つのビットレイヤが、受信デバイスのサービス要件の品質、優先度クラス、または誤り保護要件に少なくとも部分的に基づいて割り当てられる。
【0146】
図12は、プロセス1200の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1200は、追加のブロック、より少ないブロック、
図12に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1200のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0147】
図13は、本開示の様々な態様による、たとえば送信機デバイスによって実行される例示的なプロセス1300を示す図である。例示的なプロセス1300は、送信機デバイス(たとえば、BS110)がワイヤレス通信に対して偏波分割多重化を実行する一例である。
【0148】
図13に示すように、いくつかの態様では、プロセス1300は、少なくとも2つのデータストリームに対応する少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために、少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行する(ブロック1310)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などを使用して)少なくとも2つのデータストリームに関する変調技法を実行し得る。いくつかの態様では、少なくとも2つのデータストリームは、それぞれの受信デバイス(たとえば、UE120などのワイヤレス通信デバイス)に宛てられ得る。いくつかの態様では、変調技法は、QAM技法などを含み得る。送信機デバイスは、偏波分割多重化を使用して多重化するために、少なくとも2つのデータストリームを使用して少なくとも2つの変調されたデータストリームを生成するために変調技法を実行し得る。いくつかの態様では、少なくとも2つのデータストリームは、送信機デバイスの上位レイヤから(たとえば、少なくとも2つのデータストリームを処理した後)、外部ソースなどから受信され得る。
【0149】
図13に示すように、いくつかの態様では、プロセス1300は、それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用する(ブロック1320)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などを使用して)それぞれの偏波パターンを少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用し得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、(たとえば、少なくとも2つの変調されたデータストリームの受信デバイスの能力などに少なくとも部分的に基づいて)少なくとも2つの変調されたデータストリームに適用するためのそれぞれの偏波パターンを選択し得る。追加または代替として、送信機デバイスは、それぞれの偏波パターンが適用されるように少なくとも2つの変調されたデータストリームを送信するための特定の偏波アンテナを識別し得る。
【0150】
図13に示すように、いくつかの態様では、プロセス1300は、少なくとも2つの変調されたデータストリームを、それぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として送信する(ブロック1330)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などを使用して)それぞれの偏波パターンが適用された後の多重化された信号として少なくとも2つの変調されたデータストリームを送信し得る。いくつかの態様では、少なくとも2つの変調されたデータストリームの送信は、それぞれの偏波パターンを適用し得る。たとえば、送信機デバイスは、それぞれの偏波パターンに関連付けられた偏波アンテナを使用して、少なくとも2つの変調されたデータストリームを送信し得る。
【0151】
プロセス1300に関して、いくつかの態様では、プロセス1300は、任意の単一の態様または後述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0152】
いくつかの態様では、変調技法は、直交振幅変調技法である。いくつかの態様では、少なくとも2つのデータストリームのうちの特定のデータストリームは、複数の異なるワイヤレス通信デバイスに対する多重化されたデータを含む。いくつかの態様では、多重化されたデータは、レイヤードビットマッピングを使用する重畳直交振幅変調技法(superposition quadrature amplitude modulation technique)または同相/直交多重化技法のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて多重化される。いくつかの態様では、それぞれの偏波パターンは、送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナを使用して適用される。
【0153】
図13は、プロセス1300の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1300は、追加のブロック、より少ないブロック、
図13に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1300のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0154】
図14は、本開示の様々な態様による、たとえば受信デバイスによって実行される例示的なプロセス1400を示す図である。例示的なプロセス1400は、受信デバイス(たとえば、UE120などのワイヤレス通信デバイス)がワイヤレス通信に対する偏波分割多重化を使用して通信する一例である。
【0155】
図14に示すように、いくつかの態様では、プロセス1400は、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含む多重化された信号を受信することを含み得、それぞれの偏波パターンは、基地局のそれぞれの偏波アンテナを使用して適用される(ブロック1410)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)多重化された信号を受信し得る。多重化された信号は、それぞれの偏波パターンに関連付けられた少なくとも2つの変調されたデータストリームを含み得る。それぞれの偏波パターンは、多重化された信号を送信した送信機デバイスのそれぞれの偏波アンテナを使用して適用され得る。
【0156】
図14に示すように、いくつかの態様では、プロセス1400は、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連するデータストリームからデータを取得することを含み得、少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの他のデータストリームは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてフィルタ処理される(ブロック1420)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの関連するデータストリームからデータ取得し得る。データを取得するために、受信デバイスは、それぞれの偏波パターンのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて少なくとも2つの変調されたデータストリームのうちの少なくとも1つの他のデータストリームをフィルタ処理し得る。このフィルタ処理は、(たとえば、受信デバイスが偏波パターンを選択的にフィルタ処理し得る受信アンテナを有するときに)アクティブであってもよく、またはパッシブであってもよい。たとえば、受信デバイスは、関連するデータストリームに関連付けられた特定の偏波パターンを受信することだけが可能である。
【0157】
プロセス1400に関して、いくつかの態様では、プロセス1400は、任意の単一の態様または後述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0158】
いくつかの態様では、少なくとも2つの変調されたデータストリームは、直交振幅変調を使用して変調される。いくつかの態様では、関連するデータストリームは、受信デバイスを含む複数の異なる受信デバイスに対する多重化されたデータを含み、受信デバイスは、多重化されたデータから関連するデータストリームを抽出するように構成される。いくつかの態様では、多重化されたデータは、レイヤードビットマッピングを使用する重畳直交振幅変調技法または同相/直交多重化技法のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて多重化される。
【0159】
図14は、プロセス1400の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1400は、追加のブロック、より少ないブロック、
図14に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1400のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0160】
図15は、本開示の様々な態様による、たとえば送信機デバイスによって実行される例示的なプロセス1500を示す図である。例示的なプロセス1500は、送信機デバイス(たとえば、BS110)がUE固有のビームフォーミングを使用してFDMを実行する一例である。
【0161】
図15に示すように、いくつかの態様では、プロセス1500は、帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分する(ブロック1510)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)帯域幅を複数の重複しないサブバンドに区分し得る。いくつかの態様では、帯域幅は、送信機デバイスのダウンリンクチャネルの帯域幅に対応し得る。いくつかの態様では、複数の重複しないサブバンドは、ガードバンドなどによって互いに分離され得る。いくつかの態様では、ネットワークコントローラなどの別のデバイスが、帯域幅を区分し得る。いくつかの態様では、帯域幅の区分は、標準仕様または技術仕様において指定され得る。
【0162】
図15に示すように、いくつかの態様では、プロセス1500は、複数の重複しないサブバンドのうちの異なるサブバンドを、異なるワイヤレス通信デバイスに割り当てる(ブロック1520)ことを含み得る。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240などを使用して)異なるサブバンドを異なる(たとえば、それぞれの)受信デバイスに割り当て得る。いくつかの態様では、送信機デバイスは、受信デバイスの帯域幅能力に少なくとも部分的に基づいて、異なるサブバンドを割り当て得る。たとえば、送信機デバイスは、各サブバンドを、互換性のある帯域幅能力に関連付けられた対応する受信デバイスに割り当て得る。
【0163】
図15に示すように、いくつかの態様では、プロセス1500は、異なる受信デバイスに対する複数のそれぞれのビームを形成することを含み得、複数のそれぞれのビームの各ビームは、異なる受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのそれぞれのサブバンドを占有する(ブロック1530)。たとえば、送信機デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などを使用して)サブバンドを割り当てられた各受信デバイスに対するUE固有のビームを形成し得る。UE固有のビームは、対応するサブバンドを占有し得る。このようにして、送信機デバイスは、異なるワイヤレス通信デバイスに対するダウンリンク通信間の干渉を低減する。
【0164】
プロセス1500に関して、いくつかの態様では、プロセス1500は、任意の単一の態様または後述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0165】
いくつかの態様では、異なる受信デバイスのうちの特定の受信デバイスに割り当てられた異なるサブバンドのうちの1つのサブバンドは、特定の受信デバイスの最大帯域幅能力に対応する。いくつかの態様では、複数のそれぞれのビームは、ユーザ機器固有のビームフォーミングを使用して形成される。
【0166】
図15は、プロセス1500の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1500は、追加のブロック、より少ないブロック、
図15に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1500のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0167】
図16は、本開示の様々な態様による、たとえば受信デバイスによって実行される例示的なプロセス1600を示す図である。例示的なプロセス1600は、受信デバイス(たとえば、UE120などの受信デバイス)がUE固有のビームフォーミングを使用してFDMを実行する一例である。
【0168】
図16に示すように、いくつかの態様では、プロセス1600は、受信デバイスの帯域幅能力を識別する情報を送信機デバイスに送信することを含み得、帯域幅能力は、送信機デバイスのビーム帯域幅のサブバンドに対応する(ブロック1610)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252などを使用して)受信デバイスの帯域幅能力を識別する情報を送信機デバイスに送信し得る。受信デバイスは、送信機デバイスが、受信デバイスと通信するために送信機デバイスに関連付けられた帯域幅のサブバンドを区分し得るように、情報を送信し得る。たとえば、帯域幅能力は、帯域幅のサブバンドに対応し得る。
【0169】
図16に示すように、いくつかの態様では、プロセス1600は、基地局からユーザ機器固有のビームを受信することを含み得、ユーザ機器固有のビームは、受信デバイスに固有であってサブバンドを占有し、ユーザ機器固有のビームは、ビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の重複しないユーザ機器固有のビームのうちの1つである(ブロック1620)。たとえば、受信デバイスは、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280などを使用して)送信機デバイスからUE固有のビームを受信し得る。UE固有のビームは受信デバイスに固有であり得、受信デバイスに関連付けられた帯域幅のサブバンドを占有し得る。たとえば、UE固有のビームは、ビーム帯域幅内で送信機デバイスによって送信された複数の(周波数において)重複しないUE固有のビームのうちの1つであり得る。受信デバイスは、UE固有のビーム内で受信された情報に少なくとも部分的に基づいて通信し得る。
【0170】
プロセス1600に関して、いくつかの態様では、プロセス1600は、任意の単一の態様または前述の態様および/もしくは本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0171】
図16は、プロセス1600の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1600は、追加のブロック、より少ないブロック、
図16に示すブロックとは異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1600のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0172】
上記の開示は例示および説明を提供するものであり、網羅的なものでも、または態様を開示された厳密な形態に限定するものでもない。上の開示を考慮して修正および変形が可能であり、各態様を実施することによってこのような修正および変形が実現されることがある。
【0173】
本明細書で使用する構成要素という用語は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして、広く解釈されるものとする。本明細書で使用する「プロセッサ」は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装される。
【0174】
本明細書では、いくつかの態様についてしきい値に関して説明する。本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、値が、しきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指す場合がある。
【0175】
本明細書で説明するシステムおよび/または方法は、様々な形態のハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装されてもよいことが明らかである。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、本明細書では、システムおよび/または方法の動作と挙動について、具体的なソフトウェアコードを参照することなく説明した。ソフトウェアおよびハードウェアが、本明細書の説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計できることを理解されたい。
【0176】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲に記載され、かつ/または本明細書で開示されても、これらの組合せは、可能な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くは、特許請求の範囲に特に記載されず、および/または本明細書で特に開示されないように組み合わされてもよい。以下に列挙される各従属請求項は、1つだけの請求項に直接依存することがあるが、可能な態様の開示は、各従属請求項と請求項のセットの中の他のあらゆる請求項との組合せを含む。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素による任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または、a、b、およびcの任意の他の順序)をカバーすることが意図される。
【0177】
本明細書で使用される要素、行為、または命令はいずれも、そのように明示的に説明されない限り、重要または不可欠であるものと見なされるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と交換可能に使用されることがある。さらに、本明細書で使用する「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目の組合せなど)を含むものとし、「1つまたは複数の」と交換可能に使用されてもよい。1つだけの項目が意図される場合、「1つの」という用語または同様の言葉が使用される。また、本明細書で使用する「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」などの用語は、非制限的な用語であるものとする。さらに、「に基づく」という語句は、別段明示的に述べられていない限り、「に少なくとも部分的に基づく」を意味するものとする。
【符号の説明】
【0178】
100 ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、アクセスネットワーク
102a マクロセル
102b ピコセル
102c フェムトセル
110、110a、110b、110c、110d BS
120、120a、120b、120c、120d UE
130 ネットワークコントローラ
140 シグナリングマネージャ
150 シグナリングマネージャ
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
232a~232t 変調器(MOD)
234a~234t アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252a~252r アンテナ
254a~254r DEMOD
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 フレーム構造
410 サブフレームフォーマット
420 サブフレームフォーマット
500 同相/直交多重化の一例
600 重畳直交振幅変調(QAM)の一例
700 偏波分割多重化の一例
800 周波数分割多重化(FDM)の一例
900 プロセス
1000 プロセス
1100 プロセス
1200 プロセス
1300 プロセス
1400 プロセス
1500 プロセス
1600 プロセス