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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】表示パネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240730BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240730BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240730BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240730BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20240730BHJP
   H01L 33/50 20100101ALI20240730BHJP
   G02B 5/08 20060101ALI20240730BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
G09F9/30 349D
G09F9/33
G09F9/00 338
G09F9/30 349A
H01L33/00 L
H01L33/60
H01L33/50
G02B5/08 A
G02B5/30
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021577838
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2021140177
(87)【国際公開番号】W WO2023103084
(87)【国際公開日】2023-06-15
【審査請求日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】202111490556.X
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】陳 興武
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0242300(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108664165(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113138484(CN,A)
【文献】国際公開第2020/004155(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第112151567(CN,A)
【文献】国際公開第2021/073282(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0111842(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/08
G02B 5/30
G02F 1/13-1/1335
G02F 1/13363
G02F 1/1339-1/141
G06F 3/03
G06F 3/041-3/047
G09F 9/00-9/46
H01L 33/00
H01L 33/60
H01L 33/50
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板を含む表示パネルであって、前記第1基板は、
第1ベースと、
前記第1ベースの一側に設けられる複数の発光素子と、
隣り合う2つの前記発光素子の間に設けられ、コレステリック液晶を含む反射部と、を含み、
前記表示パネルは、表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置する非表示領域とを含み、複数の前記発光素子が前記表示領域に設けられ、前記反射部が前記非表示領域に設けられる表示パネル。
【請求項2】
前記反射部は、ポリマーマトリクスと、前記ポリマーマトリクス中に分散している液晶マイクロカプセルとを含み、前記コレステリック液晶が前記液晶マイクロカプセル内に位置する請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記コレステリック液晶がプレーナ状態のコレステリック液晶である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記コレステリック液晶の反射波長範囲が380nm~780nmである請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記発光素子が青色発光素子であり、前記コレステリック液晶の反射波長範囲が400nm~500nmである請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
複数の前記発光素子は、第1発光素子と第2発光素子とを含み、前記第1発光素子と前記第2発光素子とから発せられる光の色が異なり、前記第1発光素子と前記第2発光素子との間に第1反射部が設けられ、前記第1反射部は、前記第1発光素子から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶と、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶とを含む請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
複数の前記発光素子は、第3発光素子をさらに含み、前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子から発せられる光の色が異なり、前記第2発光素子と前記第3発光素子との間に第2反射部が設けられ、前記第2反射部は、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶と、前記第3発光素子から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶とを含む請求項に記載の表示パネル。
【請求項8】
複数の前記発光素子は、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子を含み、前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子から発せられる光の色が異なり、前記反射部は、前記第1発光素子から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶と、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶と、前記第3発光素子から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶とを含む請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記表示パネルは、前記第1基板と対向配置される第2基板をさらに含み、
前記第2基板は、第2ベースと、前記第2ベースの前記第1基板に近い側に設けられるカラーフィルタ層とを含み、前記カラーフィルタ層が第1カラーフィルタ部と、第2カラーフィルタ部と、第3カラーフィルタ部とを含み、前記第1カラーフィルタ部は、前記第2基板の前記第1基板に近い側に設けられる第1カラーフィルタブロックと、前記第1カラーフィルタブロックの前記第1基板に近い側に設けられる第1色変換ブロックとを含み、前記第2カラーフィルタ部は、第2基板の第1基板に近い側に設けられる第2カラーフィルタブロックと、第2カラーフィルタブロックの第1基板に近い側に設けられる第2色変換ブロックと、を含み、前記第3カラーフィルタ部は、第2基板の第1基板に近い側に設けられる第3カラーフィルタブロックと、第3カラーフィルタブロックの第1基板に近い側に設けられる光透過ブロックとを含む請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記発光素子がミニ発光ダイオードチップ又はマイクロ発光ダイオードチップである請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
ポリマーマトリクスが、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネートから選ばれる1つ以上である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記液晶マイクロカプセルが円形又は楕円形である請求項に記載の表示パネル。
【請求項13】
第1基板を含む表示パネルの製造方法であって、前記表示パネルの製造方法は、
第1ベースを提供するステップと、
前記第1ベースの一側に複数の発光素子を形成するステップと、
隣り合う2つの前記発光素子の間には、コレステリック液晶を含む反射部を形成して、第1基板を得るステップと、を含み、
前記隣り合う2つの前記発光素子の間には、コレステリック液晶を含む反射部を形成するステップは、
ネマチック液晶、紫外光重合型液晶性モノマー、キラル化合物、紫外光開始剤を混合して、反射性液晶材料を得ることと、
前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにすることと、
前記液晶マイクロカプセルを重合性モノマー、光開始剤、分散剤、溶媒を混合して、反射型フォトレジスト材料を得ることと、
前記反射型フォトレジスト材料を隣り合う2つの前記発光素子の間に塗布して、前記反射型フォトレジスト材料を硬化させて、反射部を得ることと、を含む表示パネルの製造方法。
【請求項14】
前記反射性液晶材料における各成分の配合割合が、ネマチック液晶60wt%~98wt%、紫外光重合型液晶性モノマー0wt%~30wt%、キラル化合物0.05wt%~11wt%、紫外光開始剤0.05wt%~2.5wt%である請求項13に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項15】
前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにする方法は、エマルション法又はマイクロ流体法である請求項13に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項16】
前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにする方法は、
前記反射性液晶材料を10wt%のポリビニルアルコール水溶液に分散し、撹拌して水中液晶エマルションを調製し、さらに重合、濾過、洗浄などのステップを経て液晶微小球を得ることを含む請求項13に記載の表示パネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示の技術分野に関し、特に表示パネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の急速な発展に伴い、現在、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Dislay,LCD)が主流となっている。しかしながら、マイクロ発光ダイオード(Micro Light-emitting Diode,Micro-LED)ディスプレイ及びミニ発光ダイオード(Mini Light-emitting Diode,Mini-LED)(以下、Micro-LED及びMini-LEDをMLEDと総称する)のスルーディスプレイも盛んになってきている。
【0003】
MLEDは、LCDに比べて、高コントラスト、高輝度等の利点を有する。しかしながら、MLEDディスプレイでは、MLED発光チップが横方向に発光するため、異なる色の副画素間のクロストークが大きくなる。通常、クロストークを低減するために、MLED発光チップの両側に黒色レジスト又は白色レジストが塗布される。しかしながら、白色レジストは光の吸収に限界があり、クロストークを改善することができず、黒色レジストは光を吸収し、MLEDの発光の利用効率を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明は、クロストークを効率的に低減するとともに、発光の利用効率を向上させることができる表示パネル及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
第1ベースと、
前記第1ベースの一側に設けられる複数の発光素子と、
隣り合う2つの前記発光素子の間に設けられ、コレステリック液晶を含む反射部と、を含む第1基板を含む表示パネルを提供する。
【0006】
一実施形態において、前記反射部は、ポリマーマトリクスと、前記ポリマーマトリクス中に分散している液晶マイクロカプセルとを含み、前記コレステリック液晶が前記液晶マイクロカプセル内に位置する。
【0007】
一実施形態において、前記コレステリック液晶がプレーナ状態のコレステリック液晶である。
【0008】
一実施形態において、前記コレステリック液晶の反射波長範囲が380nm~780nmである。
【0009】
一実施形態において、前記発光素子が青色発光素子であり、前記コレステリック液晶の反射波長範囲が400nm~500nmである。
【0010】
一実施形態において、前記表示パネルは、表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置する非表示領域とを含み、複数の前記発光素子が前記表示領域に設けられ、前記反射部が前記非表示領域に設けられる。
【0011】
一実施形態において、複数の前記発光素子は、第1発光素子と第2発光素子とを含み、前記第1発光素子と前記第2発光素子とから発せられる光の色が異なり、前記第1発光素子と前記第2発光素子との間に第1反射部が設けられ、前記第1反射部は、前記第1発光素子から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶と、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶とを含む。
【0012】
一実施形態において、複数の前記発光素子は、第3発光素子をさらに含み、前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子から発せられる光の色が異なり、前記第2発光素子と前記第3発光素子との間に第2反射部が設けられ、前記第2反射部は、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶と、前記第3発光素子から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶とを含む。
【0013】
一実施形態において、複数の前記発光素子は、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子を含み、前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子から発せられる光の色が異なり、前記反射部は、前記第1発光素子から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶と、前記第2発光素子から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶と、前記第3発光素子から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶とを含む。
【0014】
一実施形態において、前記表示パネルは、前記第1基板と対向配置される第2基板をさらに含み、
前記第2基板は、第2ベースと、前記第2ベースの前記第1基板に近い側に設けられるカラーフィルタ層とを含み、前記カラーフィルタ層が第1カラーフィルタ部と、第2カラーフィルタ部と、第3カラーフィルタ部とを含み、前記第1カラーフィルタ部は、前記第2基板の前記第1基板に近い側に設けられる第1カラーフィルタブロックと、前記第1カラーフィルタブロックの前記第1基板に近い側に設けられる第1色変換ブロックとを含み、前記第2カラーフィルタ部は、第2基板の第1基板に近い側に設けられる第2カラーフィルタブロックと、第2カラーフィルタブロックの第1基板に近い側に設けられる第2色変換ブロックと、を含み、前記第3カラーフィルタ部は、第2基板の第1基板に近い側に設けられる第3カラーフィルタブロックと、第3カラーフィルタブロックの第1基板に近い側に設けられる光透過ブロックとを含む。
【0015】
一実施形態において、前記発光素子がミニ発光ダイオードチップ又はマイクロ発光ダイオードチップである。
【0016】
一実施形態において、前記ポリマーマトリクスが、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)から選ばれる1つ以上である。
【0017】
一実施形態において、前記液晶マイクロカプセルが円形又は楕円形である。
【0018】
本発明は、第1基板を含む表示パネルの製造方法を提供し、前記表示パネルの製造方法は、
第1ベースを提供するステップと、
前記第1ベースの一側に複数の発光素子を形成するステップと、
隣り合う2つの前記発光素子の間には、コレステリック液晶を含む反射部を形成して、第1基板を得るステップと、を含む。
【0019】
一実施形態において、前記隣り合う2つの前記発光素子の間には、コレステリック液晶を含む反射部を形成するステップは、
ネマチック液晶、紫外光重合型液晶性モノマー、キラル化合物、紫外光開始剤を混合して、反射性液晶材料を得ることと、
前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにすることと、
前記液晶マイクロカプセルを重合性モノマー、光開始剤、分散剤、溶媒を混合して、反射型フォトレジスト材料を得ることと、
前記反射型フォトレジスト材料を隣り合う2つの前記発光素子の間に塗布して、前記反射型フォトレジスト材料を硬化させて、反射部を得ることと、を含む。
【0020】
一実施形態において、前記反射性液晶材料における各成分の配合割合が、ネマチック液晶60wt%~98wt%、紫外光重合型液晶性モノマー0wt%~30wt%、キラル化合物0.05wt%~11wt%、紫外光開始剤0.05wt%~2.5wt%である。
【0021】
一実施形態において、前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにする方法は、エマルション法又はマイクロ流体法である。
【0022】
一実施形態において、前記反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにすることは、
前記反射性液晶材料を10wt%のポリビニルアルコール水溶液に分散し、撹拌して水中液晶エマルションを調製し、さらに重合、濾過、洗浄などのステップを経て液晶微小球を得ることを含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、隣り合う発光素子の間に、反射性コレステリック液晶を含む反射部を設けることにより、発光素子から発せられる光を反射することができ、光のクロストークを効果的に低下させるとともに、光の利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明における技術的手段をより明確に説明するために、以下の実施例の説明で使用する必要がある図面を簡単に紹介し、以下の説明における図面は、本発明の幾つかの実施例に過ぎなく、当業者にとっては創造的努力なしにこれらの図面から他の図面を導き出すこともできることは明らかである。
図1図1は本発明の第1実施形態の表示パネルの平面模式図である。
図2図2図1の表示パネルのA-A線に沿う断面図である。
図3図3は本発明の第1実施形態で使用されるコレステリック液晶の異なる波長における反射率を示す図である。
図4図4は本発明の第2実施形態の表示パネルの平面模式図である。
図5図5図4の表示パネルのA-A線に沿う断面図である。
図6図6は本発明の第3実施形態の表示パネルの平面模式図である。
図7図7図6の表示パネルのA-A線に沿う断面図である。
図8図8は本発明の第4実施形態の表示パネルの平面模式図である。
図9図9図8の表示パネルのA-A線に沿う断面図である。
図10図10は本発明の表示パネルの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態における図面を参照しながら、本発明における技術的手段を、明確かつ完全に説明する。説明した実施形態はすべての実施形態ではなく、本発明の一部の実施形態であることは明らかである。本発明における実施形態に基づいて、当業者が創造的努力なしに取得したすべての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属している。
【0026】
本発明において、別途明確な規定及び限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」または「下」にあることは、第1特徴及び第2特徴が直接接続されていてもよいし、または第1特徴及び第2特徴が直接接続されておらず、それらの間の他の特徴を介して接触されていることを含んでいてもよい。さらに、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上方にあることを含み、又は単に第1特徴の高さが第2特徴よりも高いことを示してもよい。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下方にあることを含み、又は単に第1特徴の高さが第2特徴よりも低いことを示してもよい。また、「第1」、「第2」という用語は、単に説明するためのものであり、相対的な重要性を指示又は示唆するか、又は示される技術的特徴の数を暗示すると理解されるべきではない。したがって、「第一」、「第二」によって限定されている特徴は、1つ又は複数の特徴を含むことを明示又は暗示することができる。
【0027】
本発明は、表示パネル及び表示パネルの製造方法を提供する。本発明の実施例における表示パネルは、携帯電話、タブレット型パソコン、電子書籍リーダー、電子ディスプレイ、ノート型パソコン、スマートフォン、拡張現実(augmented reality,AR)/仮想現実(virtual reality,VR)機器、メディアプレーヤ、ウェアラブル機器、デジタルカメラ、カーナビゲーションなどに用いることができる。
【0028】
本発明に係る表示パネルは、マイクロ発光ダイオード(Micro Light-emitting Diode,Micro-LED)表示パネル又はミニ発光ダイオード(Mini Light-emitting Diode,Mini-LED)表示パネルであってもよい。図1及び図2を参照されたく、表示パネル100は、対向配置される第1基板10及び第2基板20を含む。第1基板10が発光基板であり、第2基板20がカラーフィルタ基板である。
【0029】
第1基板10は、第1ベース11と、第1ベース11上に設けられる複数の発光素子12と、隣り合う2つの発光素子12の間に設けられる反射部13とを含む。
【0030】
第1ベース11がガラス、プラスチック又はフレキシブル基板であってもよい。
【0031】
複数の発光素子12が第1ベース11上にマトリクス状に配列されてもよい。発光素子12がMicro-LEDチップ又はMini-LEDチップであってもよい。所望により、複数の発光素子12が同一色又は異なる色の発光チップであってもよい。好ましくは、複数の発光素子12がそれぞれ青色発光チップである。
【0032】
反射部13は、発光素子12から発せられる光を反射することにより、隣り合う2つの発光素子12の間から発せられる光のクロストークを防止するためのものである。さらに、表示パネル100は、表示領域DAと、表示領域DAの少なくとも一側に位置する非表示領域NDAとを含む。具体的な一実施形態において、非表示領域NDAが表示領域DAの周りに設けられる。複数の発光素子12が表示領域DAに設けられ、反射部13が表示領域DA内に位置してもよい。他の実施形態において、反射部13が表示領域DA及び非表示領域NDAに同時に位置してもよい。なお、本発明は、発光素子12からなるマトリクスを取り囲む領域を非表示領域NDAと定義する。発光素子12からなるマトリクスと発光素子12との間の領域を表示領域DAと定義する。図1における反射部13が占める領域を本発明の表示領域DAとする。
【0033】
反射部13がコレステリック液晶131を含む。コレステリック液晶131は、周期的な螺旋超構造を有するソフトフォトニック結晶であり、異なる波長の光を選択的に反射して構造色を発生させることができる。コレステリック液晶131は、ネマチック液晶に光応答性キラル分子をドーピングすることにより製造することができる。外部光源の刺激により、光応答性キラル分子の空間構造が変化し、螺旋超構造のピッチを変化させるように誘導することにより、コレステリック液晶131の反射光の波長を制御する。コレステリック液晶131の反射光の波長λは、結晶回折のブラッグ式:
λ=2npsinφを満たす。
(式中、λは反射光の波長であり、nは平均屈折率であり、pはコレステリック液晶131のピッチであり、φは入射光と液晶表面とのなす角である。)ピッチPは、異なる層のディレクタが螺旋方向に沿って360°回転した後、元の方向に戻る層間距離である。
【0034】
コレステリック液晶131は、プレーナ状態とフォーカルコニック状態とを有する。プレーナ状態及びフォーカルコニック状態のコレステリック液晶131は反射することができ、プレーナ状態のコレステリック液晶の反射効果のほうがよい。本実施形態において、コレステリック液晶131がプレーナ状態のコレステリック液晶131であることが好ましい。プレーナ状態の選択反射現象は液晶のピッチに非常に敏感であるため、温度や電界を調整することでコレステリック液晶131のピッチを変化させ、反射型コレステリック液晶131のデバイスから発せられる異なる色の光を制御することができる。
【0035】
所望により、コレステリック液晶131の配向方向を制御するために、コレステリック液晶131をポリマーマトリクス132中に分散させて液晶マイクロカプセル130を形成してもよい。反射部13は、ポリマーマトリクス132と、ポリマーマトリクス132中に分散している液晶マイクロカプセル130とを含む。具体的には、ポリマーマトリクス132が、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)から選ばれる1つ以上である。コレステリック液晶131が液晶マイクロカプセル130内に位置する。液晶マイクロカプセル130は、円形又は楕円形とすることができ、異なる方向の光を反射することができ、コレステリック液晶131を配向させる工程を省略することができる。一方、均一に配向させた液晶は光透過率が大きく、液晶マイクロカプセル130とすると、液晶マイクロカプセル130の反射や散乱により光透過が無視できる。
【0036】
本発明では、コレステリック液晶131の配向方向を制御するための配向層を第1ベース11上に形成してもよく、配向層が反射部13を形成する必要がある位置、例えば隣り合う発光素子12の間に位置した後、配向層の上方にコレステリック液晶131を設けて、コレステリック液晶131を有する反射部13を形成してもよいことを理解されたい。
【0037】
所望により、コレステリック液晶131の反射波長範囲が380nm~780nmである。即ち、コレステリック液晶131は、可視光領域の全ての光を反射することができる。本実施形態の発光素子12は青色発光素子12であるため、反射部13は、発光素子12から反射された光を反射することができる。好ましくは、本実施形態の発光素子12が青色発光素子12であるため、コレステリック液晶131の反射波長範囲が400nm~500nmであってもよい。即ち、コレステリック液晶131は、青色光を反射することができる。図3を参照されたく、図3は本発明の第1実施形態で使用されるコレステリック液晶131の異なる波長における反射率を示す図である。ここで、横軸は入射光の波長であり、単位はnmであり、縦軸は反射率であり、単位は%である。
【0038】
第2基板20は第2ベース21と、第2ベース21上に設けられるカラーフィルタ層22とを含む。カラーフィルタ層22は、第1カラーフィルタ部22Gと、第2カラーフィルタ部22Rと、第3カラーフィルタ部22Bとを含む。第1カラーフィルタ部22G、第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22Bは、第1方向D1に順次間隔をおいて配列される。隣り合うカラーフィルタ部の間には、クロストークを防止する遮光層23がさらに設けられている。各遮光層23は、1つの反射部13に対応して設けられている。反射部13は反射波長により構造色を発生させる可能性があるので、反射部13の出光側に遮光層23を設けることにより、隣り合う副画素の間のクロストークを防止しつつ、反射部13の構造色を遮断することができる。各カラーフィルタ部は、それぞれ1つの発光素子12に対応して設けられている。具体的には、第1カラーフィルタ部22Gは緑色カラーフィルタ部である。第2カラーフィルタ部22Rは赤色カラーフィルタ部である。第3カラーフィルタ部22Bは青色カラーフィルタ部である。具体的には、第1カラーフィルタ部22Gは、第2基板20の第1基板10に近い側に設けられる第1カラーフィルタブロック222Gと、第1カラーフィルタブロック222Gの第1基板10に近い側に設けられる第1色変換ブロック221Gとを含む。第1カラーフィルタブロック222Gは緑色カラーフィルタブロックであり、第1色変換ブロック221Gは、第1透明マトリクス2211Gと、第1透明マトリクス2211Gに分散している緑色量子ドット2212Gとを含む。第2カラーフィルタ部22Rは、第2基板20の第1基板10に近い側に設けられる第2カラーフィルタブロック222Rと、第2カラーフィルタブロック222Rの第1基板10に近い側に設けられる第2色変換ブロック221Rとを含む。第2カラーフィルタブロック222Rは赤色カラーフィルタブロックであり、第2色変換ブロック221Rは第2透明マトリクス2211Rと、第2透明マトリクス2211Rに分散している赤色量子ドット2212Rとを含む。第3カラーフィルタ部22Bは、第2基板20の第1基板10に近い側に設けられる第3カラーフィルタブロック222Bと、第2透明マトリクス2211Rとを含み、第3透明マトリクス221Bが第3カラーフィルタブロック222Bの第1基板10に近い側に設けられる。第3カラーフィルタブロック222Bは青色カラーフィルタブロックである。第3透明マトリクス221Bに量子ドットを添加しなくてもよい。第1カラーフィルタ部22G及び第2カラーフィルタ部22Rは、QDCF膜とも呼ばれてもよい。なお、色変換ブロックにおける色変換粒子は、蛍光体粉末等の他の材料であってもよい。
【0039】
表示パネル100の動作時に、青色の発光素子12から青色光が発せられ、第1カラーフィルタ部22Gに対応して設けられる発光素子12から発せられた青色光は、第1色変換ブロック221Gにおける緑色量子ドット2212Gによって緑色に変換された後、カラーフィルタブロックから出射される。第2カラーフィルタ部22Rに対応して設けられる発光素子12から発せられた青色光は、第2色変換ブロック221Rにおける赤色量子ドット2212Rによって赤色に変換された後、カラーフィルタブロックから出射される。第3カラーフィルタ部22Bに対応して設けられる発光素子12から発せられる青色光は、第3透明マトリクス221Bを透過して、第3透明マトリクス221Bによって出射される。第1カラーフィルタ部22Gに対応する発光素子12がオンにされ、第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22Bに対応する発光素子12もオンにされる場合に、同様に、第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22Bに対応する発光素子12から発せられる光がそれぞれ対応するカラーフィルタ部に反射されることにより、隣り合う副画素の間にクロストークの発生を防止する。第1カラーフィルタ部22Gに対応する発光素子12がオンにされ、第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22Bに対応する発光素子12がオフにされる場合に、第1カラーフィルタ部22Gに対応する発光素子12から発せられる青色光が垂直方向に向かって出射されるだけではなく、斜め方向又は横方向にも出射される。ここで、垂直方向とは、第1ベース11と垂直な方向を指す。斜め方向とは、垂直方向と交差して垂直ではない方向を指し、横方向とは、第1ベース11と平行な方向を指す。隣り合う2つの発光素子12の間に反射部13が設けられ、第1カラーフィルタ部22Gに対応する発光素子12から発せられる青色光のうち斜め方向又は横方向に出射される光が反射部13に反射され、反射部13におけるコレステリック液晶131によって反射されて発光素子12に対応する第1カラーフィルタ部22Gに入射することにより、青色光が第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22B内に出射されて、第2カラーフィルタ部22R及び第3カラーフィルタ部22Bの光漏れを防止する。
【0040】
従来技術で使用される白色レジストは、光に対し、特に青色光に対する吸収が悪く、本実施形態は青色光を選択的に反射するコレステリック液晶を設けることにより、光の反射率を向上させ、隣り合う副画素の間のクロストーク及び光漏れを低下させることができる。反射部によって反射される光が最終的に対応するカラーフィルタ部に入ることができることで、発光の利用効率を向上させる。
【0041】
図4及び図5を参照されたく、本発明の第2実施形態の表示パネル100において、反射部13が非表示領域NDAにさらに設けられる。表示領域の周りに設けられる非表示領域NDAにコレステリック液晶131を含有する反射部13を設けることにより、発光素子12から非表示領域NDAに出射される光を表示領域に反射して、発光効率を向上させることができる。
【0042】
図6及び図7を参照されたく、本発明の第3実施形態の表示パネル100において、複数の発光素子12が異なる色の発光チップであってもよい。好ましくは、複数の発光素子12が青色発光チップ、緑色発光チップ及び赤色発光チップを含む。又は、複数の発光素子12が青色発光チップ、緑色発光チップ、赤色発光チップ及び第4の色の発光チップを含む。第4の色の発光チップは白色発光チップ又は黄色発光チップであってもよい。発光チップによって、本発明の反射部13が対応して設けられてもよい。
【0043】
具体的には、複数の発光素子12は、第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123を含む。第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123のそれぞれから発せられる光の色が異なる。第1発光素子121と第2発光素子122との間に第1反射部13Aが設けられ、第1反射部13Aは、第1発光素子121から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶1311と、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312とを含む。第2発光素子122と第3発光素子123との間に第2反射部13Bが設けられ、第2反射部13Bは、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312と、第3発光素子123から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶1313とを含む。なお、第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313が液晶マイクロカプセル130の形態で反射部13に存在する。図に示すように、第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313がそれぞれ異なる液晶マイクロカプセル130を製造してもよく、2つずつが同一の液晶マイクロカプセル130に位置してもよい。
【0044】
図8及び図9を参照されたく、本発明の第4実施形態の表示パネル100において、複数の発光素子12は第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123を含み、第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123のそれぞれから発せられる光の色が異なり、反射部13は、第1発光素子121から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶1311と、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312と、第3発光素子123から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶1313と、を含む。図に示すように、第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313が同一の液晶マイクロカプセル130に位置してもよく、それぞれ異なる液晶マイクロカプセル130を製造してもよい。第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313がそれぞれ異なる液晶マイクロカプセル130を製造してもよく、同一の液晶マイクロカプセル130に位置してもよい。
【0045】
図10を参照されたく、本発明は、第1基板を含む表示パネルの製造方法をさらに提供し、表示パネルの製造方法は、ステップ101~ステップ103を含む。
【0046】
101:第1ベースを提供する。
第1ベースがガラス、プラスチック又はフレキシブル基板であってもよい。
【0047】
102:第1ベースの一側に複数の発光素子を形成する。
複数の発光素子が第1ベース上にマトリクス状に配列されてもよい。発光素子がMicro-LEDチップ又はMini-LEDチップであってもよい。所望により、複数の発光素子が同一色又は異なる色の発光チップであってもよい。好ましくは、複数の発光素子が青色発光チップであってもよい。
【0048】
103:隣り合う2つの発光素子の間には、コレステリック液晶を含む反射部を形成して、第1基板を得る。
隣り合う2つの発光素子の間に反射部を形成する具体的な方法は、スピンコート、インプリント又はプリントなどであってもよい。反射部は、発光素子から発せられる光を反射することにより、隣り合う2つの発光素子の間から発せられる光のクロストークを防止するためのものである。さらに、表示パネルは表示領域と、表示領域の少なくとも一側に位置する非表示領域とを含む。具体的な一実施形態において、非表示領域が表示領域の周りに設けられる。複数の発光素子が表示領域に設けられ、反射部が表示領域内に位置してもよい。反射部が表示領域及び非表示領域に同時に位置してもよい。
【0049】
ステップ103は具体的に1031~1034を含むことができる。
【0050】
1031:ネマチック液晶、紫外光重合型液晶性モノマー、キラル化合物、紫外光開始剤を混合して、反射性液晶材料を得る。
【0051】
具体的な一実施形態において、反射性液晶材料における各成分の配合割合が、ネマチック液晶60wt%~98wt%、紫外光重合型液晶性モノマー0wt%~30wt%、キラル化合物0.05wt%~11wt%、紫外光開始剤0.05wt%~2.5wt%である。以上の材料を混合、加熱、撹拌して反射性液晶材料を得、コレステリック液晶の選択反射帯域が青色であり、図3に示すように、この配合割合により、反射波長範囲が青色光であるコレステリック液晶を得ることができる。ネマチック液晶分子は単一配向方向であるため、回転することはなく、キラル化合物を加えることで液晶分子の回転を誘導し、ネマチック液晶からコレステリック液晶に転移するが、キラル化合物が不斉中心を有する化合物である。紫外光重合型液晶性モノマーの量は0wt%であってもよく、分子間力や親疎水性により液晶マイクロカプセルを形成することができる。ただし、液晶マイクロカプセルの安定性を向上させるために、紫外光重合型液晶性モノマーを添加してもよい。コレステリック液晶は、プレーナ状態とフォーカルコニック状態とを有する。プレーナ状態及びフォーカルコニック状態のコレステリック液晶は反射することができ、プレーナ状態のコレステリック液晶の反射効果のほうがよい。本実施形態において、コレステリック液晶がプレーナ状態のコレステリック液晶であることが好ましい。コレステリック液晶の反射波長範囲が400nm~500nmであってもよい。所望により、表示パネルの発光素子がすべて青色発光素子である場合に、コレステリック液晶の反射波長範囲が380nm~780nmである。
【0052】
1032:反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにする。
【0053】
ステップ1032において、液晶マイクロカプセルの製造方法は、エマルション法、マイクロ流体法又は他の方法であってもよく、エマルション法を例として、配合した反射性液晶材料を10wt%のポリビニルアルコール(PVA)水溶液に分散し、磁気撹拌により水中液晶エマルションを調製し、さらに紫外線重合、濾過、洗浄などのステップを経て液晶マイクロカプセルを形成する。
【0054】
コレステリック液晶の配向方向を制御するために、ステップ1031及び1032によりコレステリック液晶をポリマーマトリクス中に分散させて液晶マイクロカプセルを形成してもよい。液晶マイクロカプセルは、円形又は楕円形とすることができ、液晶を配向させる必要がなく、異なる方向の光を反射することができる。一方、均一に配向させた液晶は光透過率が大きく、液晶マイクロカプセルとすると、液晶マイクロカプセルの反射や散乱により光透過が無視できる。液晶マイクロカプセルを設けない場合に、本発明では、コレステリック液晶の配向方向を制御するための配向層を第1ベース上に形成してもよく、配向層が反射部を形成する必要がある位置、例えば隣り合う発光素子の間に位置した後、配向層の上方にコレステリック液晶を設けて、コレステリック液晶を有する反射部を形成してもよいことを理解されたい。
【0055】
なお、反射部におけるコレステリック液晶の種類は、使用される発光素子の色によって1種であっても複数種であってもよく、発光素子から発せられる光を反射するためのものである。
【0056】
1033:液晶マイクロカプセルを重合性モノマー、光開始剤、分散剤、溶媒を混合して、反射型フォトレジスト材料を得る。
【0057】
ステップ1033において、重合性モノマーが、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)から選ばれる1つ以上のモノマーである。
【0058】
1034:反射型フォトレジスト材料を隣り合う2つの発光素子の間に塗布して、反射型フォトレジスト材料を硬化させて、反射部を得る。
【0059】
反射部は、ポリマーマトリクスと、ポリマーマトリクス中に分散している液晶マイクロカプセルとを含み、コレステリック液晶が液晶マイクロカプセル内に位置する。ステップ1033でのポリマーモノマーが重合してポリマーマトリクスとなる。ポリマーマトリクスが、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)から選ばれる少なくとも1つである。
【0060】
なお、ステップ103の後に、第2基板20を形成するステップと、第1基板10と第2基板20とを位置合わせして表示パネルを形成するステップとをさらに含んでもよく、第2基板20の構成については、上述した実施形態を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0061】
以下、本発明の実施例の表示パネルの製造方法について具体的に説明する。
【0062】
図1及び図2を参照されたく、本発明の第1実施形態の表示パネルの製造方法はステップ2101~ステップ2102を含む。
【0063】
2101:第1ベース11を提供する。
【0064】
2102:第1ベース11の一側に複数の発光素子12を形成する。
【0065】
本実施形態において、複数の発光素子12がそれぞれ青色発光素子12である。
【0066】
203:隣り合う2つの発光素子12の間には、コレステリック液晶131を含む反射部13を形成して、第1基板10を得る。
【0067】
本実施形態において、反射部13が表示領域DAのみに設けられる。コレステリック液晶の反射波長範囲が400nm~500nmであってもよい。即ち、コレステリック液晶131は、青色光を反射することができる。例えば、図3に示す反射波長範囲のコレステリック液晶を有する。
【0068】
具体的には、ステップ203は、2031~2034を含む。
【0069】
2031:ネマチック液晶、紫外光重合型液晶性モノマー、キラル化合物、紫外光開始剤を混合して、反射性液晶材料を得る。
【0070】
2032:反射性液晶材料を液晶マイクロカプセルにする。
【0071】
2033:液晶マイクロカプセルを重合性モノマー、光開始剤、分散剤、溶媒を混合して、反射型フォトレジスト材料を得る。
【0072】
2034:反射型フォトレジスト材料を隣り合う2つの発光素子12の間に塗布して、反射型フォトレジスト材料を硬化させて、反射部13を得る。
【0073】
図4及び図5を参照されたく、本発明の第2実施形態の表示パネルの製造方法と第1実施形態の表示パネルの製造方法との相違点は、反射部13が非表示領域NDAにさらに設けられることにある。
【0074】
図6及び図7を参照されたく、本発明の第3実施形態の表示パネルの製造方法と第1実施形態の表示パネルの製造方法との相違点は、
ステップ2102において、複数の発光素子12が異なる色の発光チップであることにある。好ましくは、複数の発光素子12が青色発光チップ、緑色発光チップ及び赤色発光チップを含む。又は、複数の発光素子12が青色発光チップ、緑色発光チップ、赤色発光チップ及び第4の色の発光チップを含む。第4の色の発光チップは白色発光チップ又は黄色発光チップであってもよい。発光チップによって、本発明の反射部13が対応して設けられてもよい。
【0075】
具体的には、複数の発光素子12は、第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123を含む。第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123のそれぞれから発せられる光の色が異なる。
【0076】
ステップ203において、第1発光素子121と第2発光素子122との間に第1反射部13Aを形成する。第1反射部13Aは、第1発光素子121から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶1311と、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312とを含む。第2発光素子122と第3発光素子123との間に第2反射部13Bを形成し、第2反射部13Bは、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312と、第3発光素子123から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶1313とを含む。なお、第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313が液晶マイクロカプセルの形態で反射部13に存在する。
【0077】
図8及び図9を参照されたく、本発明の第4実施形態の表示パネルの製造方法と第1実施形態の表示パネルの製造方法との相違点は、
ステップ2102において、複数の発光素子12は、第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123を含み、第1発光素子121、第2発光素子122及び第3発光素子123のそれぞれから発せられる光の色が異なることにある。
【0078】
ステップ203において、反射部13は、第1発光素子121から発せられる光を反射するための第1コレステリック液晶1311と、第2発光素子122から発せられる光を反射するための第2コレステリック液晶1312と、第3発光素子123から発せられる光を反射するための第3コレステリック液晶1313とを含む。第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313が液晶マイクロカプセルの形態で反射部13に存在する。第1コレステリック液晶1311、第2コレステリック液晶1312及び第3コレステリック液晶1313がそれぞれ異なる液晶マイクロカプセルを製造してもよく、同一の液晶マイクロカプセルに位置してもよい。
【0079】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本明細書では具体的な実施例を用いて本発明の原理及び実施形態について説明し、以上の実施形態の説明は本発明を理解するためのものに過ぎない。一方、当業者であれば、本発明の構想に基づき、具体的な実施形態及び適用範囲に変更を加えることがあり、要約すると、本明細書の内容は本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10