(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】空気調和機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/30 20180101AFI20240730BHJP
F24F 11/65 20180101ALI20240730BHJP
F24F 11/79 20180101ALI20240730BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20240730BHJP
【FI】
F24F11/30
F24F11/65
F24F11/79
F24F11/74
(21)【出願番号】P 2022538401
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(86)【国際出願番号】 KR2020019011
(87)【国際公開番号】W WO2021133064
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0172944
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0179643
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0179644
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ドンウ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨン キュン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,テヨプ
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-048956(JP,A)
【文献】特開昭60-029540(JP,A)
【文献】特開平07-019572(JP,A)
【文献】特開2016-023833(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0142911(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00ー11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機であって、
吐出される空気の方向を可変する風向調節器;
吐出される空気の量を可変する風量調節器;
室内空間の映像を獲得して、室内空間イメージを提供するカメラ;
前記風向調節器及び前記風量調節器を制御する制御部;を備えてなり、
前記制御部は、
前記室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握し、
前記室内空間情報に基づいて、前記風向調節器及び前記風量調節器のうち少なくとも一つを制御し、
前記室内空間情報に基づいて、室内空間の温度をより早く目標温度に到達させる為の快速気流と、
前記快速気流と異なる吐出方向を付与し、室内空間内の温度分布
を均一にする快適気流と、を設定し、
前記室内空間情報は、前記室内空間の壁間境界である縦隅の位置を含み、
前記制御部は、
前記縦隅のうち最も遠い縦隅の方向に空気が吐出される気流を含む気流を快速気流と設定し、
前記快速気流の空気が吐出される方向よりも左側方向である第1方向に、及び、前記快速気流の空気が吐出される方向よりも右側方向である第2方向に、空気が吐出される気流を快適気流と設定し、
前記空気調和機を制御し、前記快速気流及び前記快適気流の何れか一方の気流の空気を吐出し、及び、
前記空気調和機を制御し、設定条件が満たされる場合、他方の気流の空気を吐出
し、
前記制御部は、
前記縦隅の本数及び前記縦隅の長さに基づいて、前記空気調和機の設置位置を把握し、及び、
前記空気調和機の前記設置位置により、前記快速気流及び前記快適気流を設定する、空気調和機。
【請求項2】
前記制御部は、前記縦隅の位置に基づいて、前記風向調節器を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記室内空間情報は、前記縦隅と前記空気調和機との間の距離を含み、
前記制御部は、前記縦隅と、前記空気調和機との間の距離に基づいて、前記風量調節器を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記制御部は、
前記室内空間イメージに基づいて、前記縦隅と、前記室内空間の壁と天井との間の境界である上部横隅と、及び、前記室内空間の壁と床との間の境界である下部横隅と、を含むマスター映像を獲得し、
前記マスター映像に基づいて、前記室内空間情報を把握する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記制御部は、
前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御しつつ、
測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第1設定温度以下になると、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記制御部は、
前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御しつつ、
測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第2設定温度以上になると、前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅の位置を含み、
前記制御部は、前記空気調和機が動作を始めるとき、前記縦隅のうち最も短い縦隅方向に空気が吐出されるように、前記風向調節器を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記室内空間情報は、前記室内空間の面積に対する情報を更に含み、
前記制御部は、前記室内空間の面積に基づいて、前記風量調節器を制御する、請求項7に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記室内空間情報は、前記最も短い縦隅の右側に位置する第1境界と、前記最も短い縦隅の左側に位置する第2境界と、を含み、
前記制御部は、使用者から風向回転命令を受信すると、前記第1境界と前記第2境界を両端にして風向が変更するように、前記風向調節器を制御する、請求項7に記載の空気調和機。
【請求項10】
空気調和機の制御方法であって、
前記空気調和機は、室内空間の映像を獲得して室内空間イメージを提供するカメラと、前記室内空間イメージが提供される制御部と、を備え、
前記制御部が、前記室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握するステップ;及び
前記制御部が、前記室内空間情報に基づいて、吐出される空気の方向と吐出される空気の量のうち少なくとも一つ以上を制御するステップ;を含んでなり、
前記室内空間情報に基づいて、室内空間の温度をより早く目標温度に到達させる為の快速気流と、
前記快速気流と異なる吐出方向を付与し、室内空間内の温度分布
を均一にする快適気流と、を設定し、
前記室内空間情報は、前記室内空間の壁間境界である縦隅の位置を含み、
前記室内空間情報を把握するステップは、前記室内空間イメージに基づいて、前記縦隅の位置で情報を把握するステップを含み、
前記制御するステップは、
前記制御部が、
前記縦隅のうち最も遠い縦隅の方向に空気が吐出される気流を含む気流を快速気流と設定するステップと、
前記快速気流が吐出される方向よりも左側方向である第1方向に、及び、前記快速気流が吐出される方向よりも右側方向である第2方向に、空気が吐出される気流を快適気流と設定するステップと、を含み、
前記制御部が、
前記快速気流と前記快適気流のうちの一つを選択するステップと、
前記選択された気流の空気を吐出するように、前記空気調和機を制御するステップと、を含み、
前記空気調和機を制御し、前記快速気流及び前記快適気流の何れか一方の気流の空気を吐出し、及び、
前記空気調和機を制御し、設定条件が満たされる場合、他方の気流の空気を吐出
し、
前記制御部は、
前記縦隅の本数及び前記縦隅の長さに基づいて、前記空気調和機の設置位置を把握し、及び、
前記空気調和機の前記設置位置により、前記快速気流及び前記快適気流を設定する、空気調和機の制御方法。
【請求項11】
前記制御するステップは、前記縦隅の位置に基づいて吐出される空気の方向を制御する、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項12】
前記室内空間情報は、前記縦隅と、前記空気調和機との間の距離を含み、
前記制御するステップは、前記距離に基づいて吐出される空気の量を制御する、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項13】
前記室内空間情報を把握するステップは、
前記室内空間イメージに基づいて、前記縦隅と、前記室内空間の壁と天井との間の境界である上部横隅と、及び、前記室内空間の壁と床との間の境界である下部横隅と、を含むマスター映像を獲得するステップと、
前記マスター映像に基づいて、前記室内空間情報を把握するステップと、を含む、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項14】
前記空気調和機を制御するステップは、
前記制御部が、前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、
前記制御部が、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が第1設定温度以下になると、吐出される空気の気流を、前記快速気流から前記快適気流に変更するステップと、を含む、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項15】
前記空気調和機を制御するステップは、
前記制御部が、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、
前記制御部が、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が第2設定温度以上になると、吐出される空気の気流を前記快適気流から前記快速気流に変更するステップと、を含む、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項16】
前記室内空間情報を把握するステップは、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の壁間境界である前記縦隅の位置に対する情報を把握し、
前記制御するステップは、前記空気調和機が動作を始めるとき、前記空気が吐出される方向を、前記縦隅のうち最も短い縦隅方向に制御する、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項17】
前記室内空間情報を把握するステップは、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の面積に対する情報を更に把握し、
前記制御するステップは、前記室内空間の面積に基づいて、吐出される空気の量を制御する、請求項16に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項18】
前記室内空間情報を把握するステップは、前記最も短い縦隅の右側に位置する第1境界と、前記最も短い縦隅の左側に位置する第2境界と、を更に把握し、
前記制御するステップは、使用者から風向回転命令を受信すると、前記空気が吐出される方向を、前記第1境界と前記第2境界を両端にして変更する、請求項16に記載の空気調和機の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機(空気調和装置;空気調(節)整機;冷房暖房湿度調節機)及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機は、室内空気の温度及び/又は湿度を調節するか、室内空気を浄化することにより、快適な室内環境を提供する装置である。例えば、空気調和機は、室内への冷たい空気又は熱い空気を吐出して、室内温度を使用者の所望の温度に調節することができる。このため空気調和機は、室内のいずれか一か所に設置することができる。
【0003】
韓国登録特許第10-0315780号に開示の空気調和機は、使用者によって電源が付くと、基本風向及び/又は基本風量の風が吐出されるように動作する。このとき、基本風量及び/又は基本風向は、空気調和機が設置された室内空間の構造及び大きさなどに関係なく設定される。
【0004】
ところが、上記文献の空気調和機の制御方法を利用すれば、空気調和機が設置された室内空間の構造、大きさなど、室内空間に関する情報を考慮することができず、決まった制御方法に従って一律に動作することになり、空気調和機を効率良く動作することができない。すなわち、室内空間の温度を目標温度に早く収めることもできず、室内空間内でも温度偏差が発生するなどの問題点があった。
【0005】
また、室内空間における温度分布率が低くなることにより、空気調和機の温度センサが、室内温度の変化をより早くセンシングすることができなくなり、結果として、過冷房及び/又は過暖房が発生し、これにより、不要な電力が消費される問題点もあった。
【0006】
また、韓国公開特許第10-2019-0128190号では、カメライメージ情報を利用して、室内空間の構造を推定する方法を公開している。ところが、上記文献に公開された方法は、室内空間の内部の頂点を検出して、これを線で連結した後、予め貯蔵された構造のうちどの構造に該当するかを捜す方式を取っている。よって、上記文献に公開の方法によれば、室内空間の隅を把握することはできるものの、予め貯蔵された構造に該当しない場合は、室内空間の構造を把握することができず、各隅までの距離情報も把握することができないなどの問題点があった。更に、上記文献は、単に室内空間の構造を推定する方法のみ公開しており、これを活用する方法については何ら内容を公開していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、より早い時間内に、室内温度を目標温度に調節することのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0008】
また、本発明の目的は、より早い時間内に、室内空間の温度分布率(室内の全体領域における目標温度範囲(例えば、目標温度±1度範囲)内に入る領域の割合)を高めることのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0009】
また、本発明の目的は、より早い時間内に、室内環境を快適にさせる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、室内空間に対する情報を獲得し、室内空間に対する情報によって、吐出される空気の方向及び/又は吐出される空気の量(又は強さ)を調節することのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0011】
また、本発明の目的は、室内空間における壁と壁との境界である縦隅と、空気調和機との間の距離に対する情報、室内空間における空気調和機の位置に対する情報、及び空気調和機が見つめる方向に対する情報のうち、少なくとも一つ以上を含む(備える;構成する;構築する;設定する;包接する;包含する;含有する)室内空間情報を把握することのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0012】
また、本発明の目的は、室内空間の構造に応じて、最適な気流を生成することのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、室内空間の大きさに応じて、最適な気流を提供することのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0014】
また、本発明の目的は、空気調和機が設置された室内空間の構造に応じて、他の基本風向及び/又は基本風量で空気調和機を動作させる空気調和機の制御方法を提供することである。
【0015】
また、本発明の目的は、空気調和機が設置された室内空間の床面積を推定し、推定された床面積を考慮して、空気調和機を動作させる空気調和機の制御方法を提供することである。
【0016】
また、本発明の目的は、空気調和機が設置された室内空間の構造に応じて、風向及び/又は風量を変更して、空気調和機を動作させる空気調和機の制御方法を提供することである。
【0017】
また、本発明の目的は、過冷房及び/又は過暖房にならない空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0018】
また、本発明の目的は、消耗電力を減少させることのできる空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法を提供することである。
【0019】
本発明の目的は、以上に言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施例によってより明らかに理解される。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機が設置された室内空間の構造に応じて、風向を調節することができる。これによって、より早い時間内に、室内空間の温度が目標温度に到逹することができ、かつ、より早い時間内に、室内空間の温度分布率を高めることができる。
【0021】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機が設置された室内空間の構造に応じて、風量を調節することができる。これによって、より早い時間内に、室内空間の温度が目標温度に到逹することができ、かつ、より早い時間内に、室内空間の温度分布率を高めることができる。
【0022】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機が設置された室内空間の温度に応じて、適切な気流の空気を室内空間に吐出することができる。
【0023】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機に設置されたカメラを利用して室内空間のイメージを獲得し、室内空間のイメージからマスター映像を獲得し、マスター映像に基づいて、空気調和機と縦隅との間の距離及び/又は室内空間における空気調和機の位置に対する情報を把握し、把握された情報に基づいて、吐出される空気を制御することができる。
【0024】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機は、快速気流と快適気流を提供することができる。このとき、空気調和機は、室内温度と目標温度との差によって快速気流と快適気流を選択的に提供することができる。及び/又は、快速気流は、室内空間の隅のうち、空気調和機から最も遠い位置の隅方向に吐出される気流であってもよい。及び/又は、快適気流は、前記最も遠い位置の隅を除いた左右隅方向に吐出される気流であってもよい。例えば、快速気流が空気調和機の正面方向を基準に、左又は右に第1角度を有する方向に吐出される気流であるとするとき、快適気流は、前記正面方向を基準に、前記第1角度よりも大きい第2角度を有する方向に吐出される気流であってもよい。
【0025】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、空気調和機は、空気調和機が設置された室内空間の大きさに応じて、吐出される風量を調節することができる。
【0026】
本発明の一実施例による空気調和機は、吐出される空気の方向を可変する風向調節器と、吐出される空気の量を可変する風量調節器と、室内空間の映像を獲得して、室内空間イメージを提供するカメラと、前記風向調節器及び前記風量調節器を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握し、前記室内空間情報に基づいて、前記風向調節器及び前記風量調節器のうち少なくとも一つを制御する。
【0027】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅の位置を含み、前記制御部は、前記縦隅の位置に基づいて、前記風向調節器を制御することができる。本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅と、前記空気調和機との間の距離を含み、前記制御部は、前記縦隅と前記空気調和機との間の距離に基づいて、前記風量調節器を制御することができる。
【0028】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記室内空間イメージに基づいて、前記縦隅と、前記室内空間の壁と天井との間の境界である上部横隅と、前記室内空間の壁と床との間の境界である下部横隅と、を含むマスター映像を獲得し、前記マスター映像に基づいて、前記室内空間情報を把握することができる。
【0029】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、学習用映像と前記学習用映像の背景、天井、壁、及び床に対するデータを入力データとして使用した学習モデルを利用して、前記マスター映像を獲得することができる。
【0030】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記マスター映像の前記縦隅に該当するピクセルの座標値に基づいて、前記縦隅の位置を把握することができる。
【0031】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記室内空間の高さ、前記縦隅の高さピクセル数、及び前記縦隅の位置に基づいて、前記縦隅と、前記空気調和機との間の距離を把握することができる。
【0032】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記縦隅の本数と、前記上部横隅の長さに基づいて、前記室内空間の模様を把握することができる。
【0033】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記縦隅の本数と、前記縦隅の長さに基づいて、前記空気調和機の設置位置を把握することができる。
【0034】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記縦隅のうち最も短い縦隅の位置に基づいて、前記空気調和機の方向を把握することができる。
【0035】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅の位置を含み、前記制御部は、前記空気調和機が動作を始めるとき、前記縦隅のうち最も短い縦隅方向に空気が吐出されるように、前記風向調節器を制御することができる。
【0036】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間の面積に対する情報を更に含み、前記制御部は、前記室内空間の面積に基づいて、前記風量調節器を制御することができる。
【0037】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記最も短い縦隅の右側に位置する第1境界と、前記最も短い縦隅の左側に位置する第2境界とを含み、前記制御部は、使用者から風向回転命令を受信すると、前記第1境界と前記第2境界を両端にして風向が変更されるように、前記風向調節器を制御することができる。
【0038】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、室内空間の映像を獲得して、室内空間イメージを提供するカメラと、前記室内空間イメージが提供される制御部と、を含む空気調和機の制御方法において、前記制御部が、前記室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握するステップと、前記制御部が、前記室内空間情報に基づいて、吐出される空気の方向と吐出される空気の量のうち少なくても一つ以上を制御するステップと、を含む。
【0039】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅の位置を含み、前記制御するステップは、前記縦隅の位置に基づいて、吐出される空気の方向を制御することができる。
【0040】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報は、前記室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅と、前記空気調和機との間の距離を含み、前記制御するステップは、前記距離に基づいて、吐出される空気の量を制御することができる。
【0041】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記室内空間イメージに基づいて、前記縦隅と、前記室内空間の壁と天井との間の境界である上部横隅と、前記室内空間の壁と床との間の境界である下部横隅と、を含むマスター映像を獲得するステップと、前記マスター映像に基づいて、前記室内空間情報を把握するステップと、を含むことができる。
【0042】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記マスター映像を獲得するステップは、学習用映像と前記学習用映像の背景、天井、壁、及び床に対するデータを入力データとして使用した学習モデルを利用して、前記マスター映像を獲得することができる。
【0043】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記マスター映像の前記縦隅に該当するピクセルの座標値に基づいて、前記縦隅の位置を把握することができる。
【0044】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記室内空間の高さ、前記縦隅の高さピクセル数、及び前記縦隅の位置に基づいて、前記縦隅と、前記空気調和機との間の距離を把握することができる。
【0045】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記縦隅の本数と、前記上部横隅の長さに基づいて、前記室内空間の模様を把握することができる。
【0046】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記縦隅の本数と、前記縦隅の長さに基づいて、前記空気調和機の設置位置を把握することができる。
【0047】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間情報を把握するステップは、前記縦隅のうち最も短い縦隅の位置に基づいて、前記空気調和機の方向を把握することができる。
【0048】
本発明の一実施例による空気調和機は、室内空間の映像を獲得して、室内空間イメージを提供するカメラと、前記室内空間イメージに基づいて室内空間情報を把握し、前記室内空間情報に基づいて、吐出される空気の気流を設定する制御部と、を含み、前記室内空間情報は、前記室内空間の壁間境界である縦隅の位置を含み、前記制御部は、前記縦隅のうち、最も遠い縦隅のある方向に空気が吐出される気流を含む気流を快速気流と設定し、前記快速気流の空気が吐出される方向よりも左側方向である第1方向と、前記快速気流の空気が吐出される方向よりも右側方向である第2方向に空気が吐出される気流を快適気流と設定し、前記快速気流と前記快適気流のうちいずれか気流の空気を吐出させる。
【0049】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御しつつ、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第1設定温度以下になると、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御することができる。
【0050】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御しつつ、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第2設定温度以上になると、前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御することができる。
【0051】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御部は、前記快適気流を有する空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御しつつ、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第2設定温度以上である状態が設定時間以上に続くと、前記快速気流を有する空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御することができる。
【0052】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間における前記空気調和機の位置に対する情報を更に含み、前記制御部は、前記縦隅の本数に基づいて、前記空気調和機の位置を把握し、前記空気調和機の位置に応じて、前記快速気流及び前記快適気流を設定することができる。
【0053】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間における前記空気調和機の位置に対する情報を更に含み、前記制御部は、前記空気調和機の位置が、前記室内空間の隅と判断すれば、前記縦隅のうち、最も遠い距離の縦隅のある方向に空気が吐出される気流を前記快速気流と設定して、前記縦隅のうち最も左側の縦隅の方向を前記第1方向と決定し、前記縦隅のうち最も右側の縦隅の方向を前記第2方向と決定することができる。
【0054】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間における前記空気調和機の位置に対する情報を更に含み、前記制御部は、前記空気調和機の位置が、室内空間の壁面と判断すれば、前記縦隅のうち、最も遠い距離の縦隅である第1縦隅のある方向と、前記第1縦隅と隣接した縦隅である第2縦隅のある方向に空気が吐出される気流を前記快速気流と設定して、前記空気調和機から最大限に左側へ空気が吐出される方向を前記第1方向と決定し、前記空気調和機から最大限に右側へ空気が吐出される方向を前記第2方向と決定することができる。
【0055】
本発明の一実施例による空気調和機の前記室内空間情報は、前記室内空間の大きさに対する情報を含み、前記制御部は、前記室内空間の大きさに対する情報に基づいて、前記快適気流の強さを決定することができる。
【0056】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、室内空間の映像を獲得して、室内空間イメージを提供するカメラと、吐出される空気の方向を制御する制御部と、を含む空気調和機の制御方法において、前記制御部が、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の壁間境界である、縦隅の位置に対する情報を含む室内空間情報を把握するステップと、前記制御部が、前記縦隅のうち最も遠い縦隅方向に空気が吐出される気流を含む気流を快速気流と設定し、前記快速気流が吐出される方向よりも左側方向である第1方向と、前記快速気流が吐出される方向よりも右側方向である第2方向に空気が吐出される気流を快適気流と設定するステップと、前記制御部が、前記快速気流と前記快適気流のうち一つを選択し、選択された気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、を含む。
【0057】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記空気調和機を制御するステップは、前記制御部が、前記快速気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、前記制御部が、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第1設定温度以下になると、吐出される空気の気流を、前記快速気流から前記快適気流に変更するステップと、を含むことができる。
【0058】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記空気調和機を制御するステップは、前記制御部が、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、前記制御部が、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第2設定温度以上になると、吐出される空気の気流を、前記快適気流から前記快速気流に変更するステップと、を含むことができる。
【0059】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記空気調和機を制御するステップは、前記制御部が、前記快適気流の空気が吐出されるように、前記空気調和機を制御するステップと、前記制御部が、測定された前記室内空間の温度である室内温度と、使用者によって設定された目標温度との差である温度差が、第2設定温度以上である時間が設定時間以上になると、吐出される空気の気流を、前記快適気流から前記快速気流に変更するステップと、を含むことができる。
【0060】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記制御部が、前記室内空間イメージに基づいて、前記空気調和機の位置を把握するステップを更に含み、前記設定するステップは、前記制御部が、前記空気調和機の位置に基づいて、前記快速気流及び前記快適気流を設定することができる。
【0061】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記空気調和機の位置を把握するステップは、前記制御部が、前記縦隅の本数に基づいて、前記空気調和機の位置を把握することができる。
【0062】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記設定するステップは、前記制御部が、前記空気調和機の位置が前記室内空間の隅と判断すれば、前記縦隅のうち、最も遠い距離の縦隅のある方向に空気が吐出される気流を前記快速気流と設定して、前記縦隅のうち、最も左側の縦隅の方向を前記第1方向と決定し、前記縦隅のうち、最も右側の縦隅の方向を前記第2方向と決定することができる。
【0063】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記設定するステップは、前記制御部が、前記空気調和機の位置が室内空間の壁面と判断すれば、前記縦隅のうち最も遠い距離の縦隅である第1縦隅のある方向と、前記第1縦隅と隣接した縦隅である第2縦隅のある方向に空気が吐出される気流を前記快速気流と設定して、前記空気調和機から最大限に左側へ空気が吐出される方向を前記第1方向と決定し、前記空気調和機から最大限に右側へ空気が吐出される方向を前記第2方向と決定することができる。
【0064】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記制御部が、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の大きさに対する情報を把握するステップと、前記制御部が、前記室内空間の大きさに対する情報に基づいて、前記快適気流の強さを決定するステップと、を更に含むことができる。
【0065】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、空気調和機が設置された室内空間を撮影して、室内空間イメージを獲得するステップと、前記室内空間イメージに基づいて、室内構造イメージを獲得するステップと、前記室内構造イメージに基づいて、前記室内空間の床面積を推定するステップと、前記室内構造イメージに基づいて、基本風向を設定するステップと、前記室内空間の床面積に基づいて、基本風量を設定するステップと、前記基本風向及び前記基本風量に応じて、前記空気調和機を動作させるステップと、を含む。
【0066】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記室内空間の床面積を推定するステップは、前記室内構造イメージを予め設定された大きさのセルに分割するステップと、分割された前記室内構造イメージ及び前記室内空間の高さを利用して、前記室内空間の床面積を推定するステップと、を含むことができる。
【0067】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記室内空間の床面積を推定する前に、使用者から前記室内空間の高さを受信するステップを更に含むことができる。
【0068】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記基本風向を設定するステップは、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界のうち最も短い壁間境界を判断するステップと、前記最も短い壁間境界が位置した方向を前記基本風向と設定するステップと、を含むことができる。
【0069】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記基本風量を設定するステップは、前記室内空間の床面積と、前記空気調和機の使用基準面積との差分値を演算するステップと、前記差分値が第1設定値以上であると、予め設定された第1風量を前記基本風量と設定するステップと、前記差分値が前記第1設定値未満かつ第2設定値以上であると、予め設定された第2風量を前記基本風量と設定するステップと、前記差分値が前記第2設定値未満であると、予め設定された第3風量を前記基本風量と設定するステップと、を含むことができる。
【0070】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、使用者から風向回転命令を受信すると、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界のうちで第1境界及び第2境界を判断するステップと、前記第1境界及び前記第2境界を両端にして風向を変更するように、前記空気調和機を動作させるステップと、を更に含むことができる。
【0071】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の前記第1境界及び前記第2境界を両端にして風向を変更するように、前記空気調和機を動作させるステップは、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界等と、前記空気調和機との間の距離を演算するステップと、前記第1境界及び前記第2境界を両端にして風向を変更しつつ、前記演算された距離に基づいて風量を変更するように、前記空気調和機を動作させるステップと、を含むことができる。
【0072】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記基本風量が設定されてから、前記室内空間イメージに含まれた初期負荷要素を判断するステップと、前記初期負荷要素の総本数を演算するステップと、前記初期負荷要素の総本数によって前記基本風量を調節するステップと、を更に含むことができる。
【0073】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記空気調和機が動作するうちに、前記室内空間を撮影して、室内空間イメージを更に獲得するステップと、前記空気調和機の動作中に撮影した室内空間イメージに含まれた負荷要素の総本数を演算し、前記初期負荷要素の総本数と比較して、前記基本風量を調節するステップと、を更に含むことができる。
【0074】
本発明の一実施例による空気調和機は、空気調和機が設置された室内空間を撮影して、室内空間イメージを獲得するカメラと、前記室内空間イメージに基づいて、空気調和機を動作させる制御回路と、を含み、前記制御回路は、前記室内空間イメージに基づいて室内構造イメージを獲得し、前記室内構造イメージに基づいて、前記室内空間の床面積を推定し、前記室内構造イメージに基づいて基本風向を設定し、前記室内空間の床面積に基づいて基本風量を設定し、前記基本風向及び前記基本風量に応じて、前記空気調和機を動作させる。
【0075】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記室内構造イメージを予め設定された大きさのセルに分割し、分割された前記室内構造イメージ及び前記室内空間の高さを利用して、前記室内空間の床面積を推定することができる。
【0076】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記室内空間の床面積を推定する前に、使用者から前記室内空間の高さを受信することができる。
【0077】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界のうち最も短い壁間境界を判断して、前記最も短い壁間境界が位置した方向を、前記基本風向と設定することができる。
【0078】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記室内空間の床面積と、前記空気調和機の使用基準面積との差分値を演算して、前記差分値が第1設定値以上であると、予め設定された第1風量を前記基本風量と設定し、前記差分値が前記第1設定値未満かつ第2設定値以上であると、予め設定された第2風量を前記基本風量と設定し、前記差分値が前記第2設定値未満であると、予め設定された第3風量を前記基本風量と設定することができる。
【0079】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、使用者から風向回転命令を受信すると、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界のうちで第1境界及び第2境界を判断し、前記第1境界及び前記第2境界を両端にして風向を変更するように、前記空気調和機を動作させることができる。
【0080】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記室内構造イメージに含まれた壁間境界と、前記空気調和機との間の距離を演算して、前記第1境界及び前記第2境界を両端にして風向を変更しつつ、前記演算された距離に基づいて風量を変更するように、前記空気調和機を動作させることができる。
【0081】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記基本風量が設定されてから、前記室内空間イメージに含まれた初期負荷要素を判断して、前記初期負荷要素の総本数を演算し、前記初期負荷要素の総本数に応じて、前記基本風量を調節することができる。
【0082】
本発明の一実施例による空気調和機の前記制御回路は、前記空気調和機が動作するうちに、前記室内空間を撮影して、室内空間イメージを更に獲得し、前記空気調和機の動作中に撮影した室内空間イメージに含まれた負荷要素の総本数を演算し、前記初期負荷要素の総本数と比較して、前記基本風量を調節することができる。
【0083】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の壁間境界である垂直隅の位置に対する情報を把握し、前記空気調和機が動作を始めるとき、前記空気が吐出される方向を、前記縦隅のうち、最も短い縦隅方向に制御することができる。
【0084】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記室内空間イメージに基づいて、前記室内空間の面積に対する情報を把握し、前記室内空間の面積に基づいて、吐出される空気の量を制御することができる。
【0085】
本発明の一実施例による空気調和機の制御方法は、前記最も短い縦隅の右側に位置する第1境界と、前記最も短い縦隅の左側に位置する第2境界と、を更に把握し、前記制御するステップは、使用者から風向回転命令を受信すると、前記空気が吐出される方向を、前記第1境界と前記第2境界を両端にして変更させることができる。
【発明の効果】
【0086】
本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、より早い時間内に、室内温度を目標温度に調節することができる。
【0087】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、より早い時間内に、室内空間の温度分布率を高めることができる。
【0088】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、より早い時間内に、室内環境を快適にすることができる。
【0089】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、室内空間の構造に対する情報をより正確に把握することができる。
【0090】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、室内空間の壁と壁との間の境界である縦隅と、空気調和機との間の距離を把握し、これによって、風向及び風量を制御することによって、室内空間の温度をより効率良く調節することができる。
【0091】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、室内空間における空気調和機の位置に対する情報を把握し、これによって、空気調和機から吐出される空気を調節することによって、室内空間の温度をより効率良く調節することができる。
【0092】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、室内空間の構造に応じて、最適な気流を生成することができる。
【0093】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、室内空間の大きさに応じて、最適な気流を提供することができる。
【0094】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、過冷房及び/又は過暖房を防止することができる。
【0095】
また、本発明の一実施例による空気調和機及び/又は空気調和機の制御方法によれば、消耗電力を減少させることができる。
【0096】
本発明による空気調和機の制御方法は、設置された室内空間の構造に応じて、他の基本風向及び基本風量で空気調和機を動作させるため、室内空間の空気をより良く循環させる長所がある。
【0097】
また、本発明による空気調和機の制御方法は、空気調和機が設置された室内空間の床面積を考慮して、空気調和機を動作させるため、空気調和機が設置された室内空間の冷房及び暖房をより効率良く行わせる長所がある。
【0098】
また、本発明による空気調和機の制御方法は、空気調和機が設置された室内空間の構造に応じて、風向及び風量を変更し、空気調和機を動作させるため、空気調和機が設置された室内空間を、全体が均一な温度を有するようにすることができる長所がある。
【0099】
上述した効果並びに本発明の具体的な効果は、以下の発明を実施するための具体的な事項を説明すると共に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【
図1】本発明の一実施例による空気調和機の構成を概略的に示したブロック図。
【
図2】
図1に示した本発明の一実施例による空気調和機の制御部の一例を概略的に示したブロック図。
【
図3】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図。
【
図4】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の室内空間情報を把握するステップの一例を説明するための動作流れ図。
【
図5】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法のマスター映像を獲得するステップの一例を説明するための動作流れ図。
【
図6】本発明の一実施例による空気調和機が室内空間に設置される一例を示した図。
【
図7】本発明の一実施例による空気調和機が、
図6のように設置されたとき、空気調和機が獲得したイメージに基づいて推定したマスター映像の一例を示した図。
【
図8】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の室内空間情報を獲得するステップの一例を説明するための動作流れ図。
【
図9】
図7のマスター映像を、予め設定された大きさのセルに分割したイメージの一例を示した図。
【
図10】
図9のイメージにおける実際の割合で復元した床構造イメージの一例を示した図。
【
図11】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の空気調和機を制御するステップの一例を説明するための動作流れ図。
【
図12】本発明の一実施例による空気調和機が、
図6のように設置されたとき、快速気流の一例を示した図。
【
図13】本発明の一実施例による空気調和機が、
図6のように設置されたとき、快適気流の一例を示した図。
【
図14】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快速気流を説明するための図面。
【
図15】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快速気流を説明するための図面。
【
図16】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快速気流を説明するための図面。
【
図17】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快速気流を説明するための図面。
【
図18】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快適気流を説明するための図面。
【
図19】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快適気流を説明するための図面。
【
図20】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快適気流を説明するための図面。
【
図21】本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快適気流を説明するための図面。
【
図22】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の気流を設定するステップを説明するための動作流れ図。
【
図23】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図。
【
図24】本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図。
【
図25】本発明の一実施例と比較例との温度変化を示したグラフ。
【
図26】本発明の一実施例と比較例との電力変化を示したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0101】
前述した目的、特徴、及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これによって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術思想を容易に実施することができる。本発明を説明することにおいて、本発明に係る公知技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施例を詳説することとする。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すために使われる。
【0102】
たとえ、第1、第2などが様々な構成要素を述べるために使われるものの、これら構成要素は、これら用語によって制限されないことはもちろんである。これら用語は、単に一構成要素を他の構成要素と区別するために使うものであり、別に逆の記載がない限り、第1構成要素は、第2構成要素であってもよいことはもちろんである。
【0103】
以下における構成要素の「上部(又は下部)」または構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配されるということは、任意の構成が、上記構成要素の上面(又は下面)に接して配されるだけでなく、上記構成要素と上記構成要素上に(又は下に)配された任意の構成との間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0104】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、上記構成要素は、互いに直接に連結されるか又は接続されてもよいが、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」されてもよいと理解しなければならない。
【0105】
全明細書において、別に逆の記載がない限り、各構成要素は、単数であってもよく、複数であってもよい。
【0106】
本明細書で使われる単数の表現は、文脈上明白に他に意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「構成される」又は「含む」などの用語は、明細書上に記載した様々な構成要素、又は複数のステップを必ずしも全て含むと解釈されてはならず、そのうち一部の構成要素又は一部のステップは、含まれなくてもよいか、あるいは、さらなる構成要素又はステップを更に含んでいてもよいと解釈すべきである。
【0107】
全明細書において、「A及び/又はB」とするとき、これは別に逆の記載がない限り、A、B、又はA及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは別に逆の記載がない限り、C以上かつD以下であることを意味する。
【0108】
以下では、本発明の幾つかの実施例による空気調和機及び空気調和機の制御方法を説明することとする。
【0109】
図1は、本発明の一実施例による空気調和機の構成を概略的に示したブロック図であって、本発明の一実施例による空気調和機100は、室内機110及び室外機120を含むことができる。室内機110と室外機120との間には配管130が連結されてもよい。また、室内機110は、カメラ111、制御部112、風向調節器113、及び風量調節器114を含むことができる。
【0110】
室内機110は、設置された室内空間に冷たい空気又は熱い空気を吐出して、室内空間の温度を調節することができる。このため室内機110は、室内の空気と冷媒との間の熱交換が行われる室内熱交換器を含むことができる。例えば、室内機110が冷房モードで動作すると、室内機110は、設置された空間に冷たい空気を吐出することができ、室内機110が暖房モードで動作すると、室内機110は、設置された空間に暖かい空気を吐出することができる。室内機110は、床に立てられるスタンド型であってもよく、壁に付着する壁掛け型であってもよい。また、室内機110は、空気が吐出される吐出口を含むことができる。このとき、前記吐出口は、一つであってもよく、複数本であってもよい。
【0111】
室内機110のカメラ111は、空気調和機100の室内機110が設置された室内空間を撮影して、室内空間イメージを獲得することができる。すなわち、カメラ111は、室内空間を撮影して、2次元の室内空間イメージを獲得することができる。カメラ111は、左右を基準に、空気調和機100の室内機110の中央近くに配置されてもよい。例えば、室内機110がスタンド型である場合、カメラ111は、スタンド型の左右方向の中間近くに配置されるものの、室内機110の上部に配置されてもよい。
【0112】
室内機110の制御部112は、カメラ111を介して獲得した室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握し、室内空間情報及び/又は室内空間の温度(測定温度)に基づいて、空気調和機100を動作させることができる。制御部112は、少なくとも一つ以上のプロセッシングユニットを含むことができる。制御部112が複数本のプロセッシングユニットを含む場合、複数本のプロセッシングユニットそれぞれは、物理的に離隔した、互いに異なる装置に設置されてもよい。
【0113】
室内空間イメージに基づいて、空気調和機100の動作を制御するために、制御部112は、室内空間イメージに基づいて、室内空間情報を把握することができる。ここで、室内空間情報は、室内空間の構造に対する情報、室内空間における空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が設置された位置に対する情報、及び空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が見つめる方向のうち、少なくとも一つ以上を含むことができる。ここで、室内空間の構造に対する情報は、壁と壁との境界である縦隅の位置(方向)と、縦隅と室内空間の大きさに対する情報のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。室内空間の大きさに対する情報は、空気調和機間の距離及び室内空間の面積のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。
【0114】
室内空間の構造に対する情報を把握するために、制御部112は、室内空間イメージに基づいて、マスター映像を獲得することができる。ここで、マスター映像は、室内空間イメージに基づいて、天井と壁との間の境界である上部横隅、壁間境界である縦隅、及び壁と床との間の境界である下部横隅を抽出して、これを表現したイメージであってもよい。マスター映像の一例示は、
図7に示されている。
【0115】
制御部112は、室内空間イメージにおける特徴となる領域を抽出することができる。そして、制御部112は、室内空間イメージにおける直接に見えない境界を探知することができる。そして、制御部112は、これら結果を利用して、マスター映像を獲得することができる。このとき、制御部112は、より正確にマスター映像を獲得するために、FCN(Fully-connected Convolutional Neural Network)を利用することができる。
【0116】
実施例に従って、制御部112は、ディープラーニング(deep learning)方式で学習されたモデルを使用することができる。学習モデルを使用して、マスター映像を獲得する具体的な方法は、
図5を参考して後述する。
【0117】
また、制御部112は、マスター映像に基づいて、上述した室内空間情報を把握することができる。
【0118】
例えば、制御部112は、マスター映像に基づいて、縦隅の位置、縦隅までの距離、室内空間の模様、及び室内機の設置位置などを判断することができる。前記室内空間情報を把握する方法は、
図8を参考して後述する。
【0119】
実施例に従って、制御部112は、マスター映像に基づいて、室内空間の面積(例えば、室内空間の床面積)を推定することができる。より具体的に制御部112は、室内構造イメージを予め設定された大きさのセルに分割し、分割された室内構造イメージ及び室内空間の高さを利用して、室内空間の床面積を推定することができる。分割された室内構造イメージの一例示は、
図9に示されており、分割された室内構造イメージと、制御部112が室内構造イメージを分割する方法に関するより詳細な説明は、
図9を用いて後述する。
【0120】
実施例に従って、制御部112は、室内空間情報を把握するために、室内空間の高さを受信することもできる。ここで、室内空間の高さは、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)が設置された室内空間の天井から床までの最短距離を意味する。室内空間の高さは、使用者によって入力することができる。
【0121】
また、制御部112は、把握した室内空間情報と室内温度に基づいて、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)から吐出される空気の気流を設定することができる。示していないが、制御部112は、室内機110に含まれた温度センサから室内温度に対する情報を獲得することもでき、制御部112に含まれた入力デバイスや通信接続を通じて室内温度に対する情報を獲得することもできる。
【0122】
吐出される空気の気流は、空気が吐出される方向と、吐出される空気の量(又は風速)のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。制御部112が気流を設定する具体的な方法は、
図3~
図18を参考して後述する。
【0123】
室内機110の風向調節器113は、制御部112の制御によって、室内機110の吐出口から吐出される空気の方向を可変することができる。風向調節器113は、吐出口を含む構造物と、前記構造物を動かす駆動部と、を含むことができる。または、風向調節器113は、吐出口に設置されたベインとベインの角度を調節する駆動部を含むこともできる。
【0124】
室内機110が複数本の吐出口を有する場合、複数本の吐出口を含む構造物又は複数本の吐出口それぞれに設置されたベインは、互いに独立に制御することができる。例えば、室内機110の前から室内機110を見つめたとき、前記複数本の吐出口は、室内機110の左側に配置された第1吐出口と、室内機110の右側に配置された第2吐出口と、を含むことができ、第1吐出口を含む構造物は、空気を左側に吐出するように制御され、第2吐出口を含む構造物は、空気を右側に吐出するように制御されてもよい。実施例に従って、複数本の吐出口は、上下方向に配置されてもよい。
【0125】
室内機110が一つの吐出口を有する場合、吐出口に設置されたベインは、複数本のグループに分けることができ、各グループは、独立に制御することができる。例えば、室内機110の前から室内機110を見つめたとき、吐出口の左側に第1グループのベインが配置され、吐出口の右側に第2グループのベインが配置され、第1グループのベインは、空気が左側に吐出されるように制御され、第2グループのベインは、空気が右側に吐出されるように制御されてもよい。これにより、一つの吐出口から吐出される空気の方向は、2つになり得る。実施例に従って、第1グループのベインと第2グループのベインは、上下方向に配置されてもよい。
【0126】
風量調節器114は、制御部112の制御によって、室内機110の吐出口に吐出される空気の量を可変することができる。風量調節器114は、少なくとも一つ以上のファンを含むことができる。
【0127】
室外機120は、圧縮機、熱交換器、及びファンなどを含むことができる。室外機120は、室内機110と連結された配管130を通して室内機110に冷媒を供給することができる。このとき、室外機120は、連結された室内機110の運転モードによって冷房モード又は暖房モードで動作することができる。
【0128】
図1では、本発明の一実施例として、空気調和機が室内機と室外機とが分離された分離型であるものを例示したが、本発明の概念は、室内機と室外機が一つに形成された一体型空気調和機にも適用することができる。すなわち、本明細書では、空気調和機が分離型である場合を例に挙げて本発明を説明するものの、本発明の権利範囲は、これに限定されず、以下に説明する空気調和機の制御方法は、一体型空気調和機に適用することができる。
【0129】
図2は、
図1に示した本発明の一実施例による空気調和機の制御部112の一例を概略的に示したブロック図であって、制御部112は、演算部1121及びメイン制御部1122を含むことができる。カメラ111と演算部1121は、カメラモジュール115に含まれてもよい。
【0130】
演算部1121は、カメラ111が獲得した室内空間イメージに基づいて室内空間情報を抽出し、抽出された室内空間情報をメイン制御部1122に提供することができる。
【0131】
メイン制御部1122は、室内空間情報及び/又は室内温度などに基づいて、風向調節器(
図1の113)及び/又は風量調節器(
図1の114)を調節することができる。
【0132】
演算部1121とメイン制御部1122は、非同期直列データ通信を利用して、互いにデータを交換することができる。
【0133】
演算部1121及びメイン制御部1122それぞれは、少なくとも一つのプロセッシングユニット及びメモリを含むことができる。ここで、プロセッシングユニットは、例えば、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理処置(GPU)、マイクロプロセッサー、注文型半導体(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、Field Programmable Gate Arrays(FPGA)、Digital Signal Prpcessors(DSP)、Digital Signal Processing Devices(DSPD)、Programmable Logic Devices(PLD)、制御器(controllers)、マイクロコントローラ(micro-controllers)などを含むことができ、複数のコアを有し得る。メモリは、揮発性メモリ(例えば、RAMなど)、非揮発性メモリ(例えば、ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0134】
また、演算部1121及びメイン制御部1122それぞれは、さらなるストレージを含むことができる。ストレージは、磁気ストレージ、光学ストレージ、フラッシュメモリなどを含むものの、これに限定されない。ストレージ又はメモリには、本明細書に述べた一以上の実施例を具現するためコンピュータ読み取り可能な命令を貯蔵することができ、運営システム、アプリケーションプログラムなどを具現するため他のコンピュータ読み取り可能な命令も貯蔵することができる。ストレージに貯蔵されたコンピュータ読み取り可能な命令は、プロセッシングユニットによって実行されるためにメモリにローディングされてもよい。
【0135】
示していないが、演算部1121及び/又はメイン制御部1122は、入力デバイス(等)及び出力デバイス(等)を含むことができる。ここで、入力デバイス(等)は、例えば、音声入力デバイス、タッチ入力デバイス、ビデオ入力デバイス、又は任意の他の入力デバイスなどを含むことができる。また、出力デバイス(等)は、例えば、一つ以上のディスプレイ、スピーカー、又は任意の他の出力デバイスなどを含むことができる。
【0136】
また、演算部1121及び/又はメイン制御部1122は、他のコンピュータデバイス(例えば、スマートフォン又はタブレット)に備えられた入力デバイス又は出力デバイスを、入力デバイス(等)又は出力デバイス(等)として使用することもできる。
【0137】
また、演算部1121及び/又はメイン制御部1122は、他のコンピュータデバイスと通信できるようにする通信接続(等)を含むことができる。ここで、通信接続(等)は、モデム、ネットワークインターフェースカード(NIC)、統合ネットワークインターフェース、無線周波数送信機/受信機、赤外線ポート、USB接続又は制御部112を他のコンピュータデバイスに接続させるための他のインターフェースを含むことができる。また、通信接続(等)は、有線接続又は無線接続を含むことができる。
【0138】
本発明の一実施例によれば、制御部112が演算部1121及びメイン制御部1122を含むことで、空気調和機を制御するメイン制御部1122の負担を減らしつつ、室内空間情報を獲得することができる。ただ、本発明は、これに限定されず、制御部112は、一つのプロセッシングユニットを含むこともできる。この場合、一つのプロセッシングユニットが室内空間情報を把握し、それによって、空気調和機を制御することができる。
【0139】
図3は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図である。
図3に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部112が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)又はメイン制御部1122)で行うことができる。
【0140】
先ず、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間のイメージを獲得することができる(S100ステップ)。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、カメラ(
図1の111)から室内空間イメージが提供されてもよい。
【0141】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージを利用して室内空間情報を把握することができる(S200ステップ)。室内空間情報は、室内空間の構造に関する情報、室内空間における空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が配置された位置に対する情報、及び室内空間における空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)に向かう方向のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。室内空間構造に関する情報は、室内空間における壁と壁との間の境界である縦隅の位置(方向)に対する情報、室内空間の大きさに対する情報、及び室内空間の模様に対する情報のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。室内空間の大きさに対する情報は、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)と縦隅との間の距離に対する情報、及び室内空間の面積(より具体的には、室内空間の底面積)に対する情報のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。
【0142】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内空間情報及び/又は室内温度に基づいて、空気調和機を制御することができる(S300ステップ)。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内空間情報及び/又は室内温度に基づいて、風向調節器(
図1の113)及び風量調節器(
図1の114)のうち少なくとも一つ以上を制御することができる。
【0143】
例えば、室内空間情報に含まれた縦隅(壁と壁との間の境界)の位置に基づいて、風向を調節することができる。より具体的に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)から最も遠く離れた縦隅方向に空気を吐出するように制御することによって、室内の温度をより早く目標温度にすることができる。または、風向が周期的に可変するモードに設定された場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、縦隅等の位置を基準に、空気が吐出される範囲を設定することによって、より効率良く冷房又は暖房動作を行うことができる。または、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、距離が相対的に遠い縦隅方向に空気を吐出する場合には、風量を増加させ、距離が相対的に短い縦隅方向に空気を吐出する場合には、風量を減少させることによって、より効率良く冷房又は暖房動作を行うことができる。
【0144】
図4は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の室内空間情報を把握するステップ(
図3のS200ステップ)の一例を説明するための動作流れ図である。
図4に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部112が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)で行うことができる。
【0145】
先ず、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージに基づいて、マスター映像を獲得することができる(S210ステップ)。マスター映像は、室内空間における壁と壁との間の境界である縦隅、壁と天井との間の境界である上部横隅、及び壁と床との間の境界である下部横隅を線分で示した映像であってもよい。
【0146】
上述したように、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージにおける特徴となる領域を抽出することによって、マスター映像を獲得することができる。また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージにおける直接に見えない境界を探知することによって、マスター映像を獲得することができる。このため、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、FCN(Fully-connected Convonlutional Neural Network)を利用することができる。
【0147】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、ディープラーニングに基づく学習機を使用することができる。
【0148】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像が有効であるか否かを判断することができる(S220ステップ)。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、一般的な映像検証アルゴリズムを利用して、S210ステップから抽出したマスター映像の有効性を判断することができる。
【0149】
S220ステップで判断した結果、マスター映像が有効でなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121))は、室内空間情報を把握する動作を終了することができる。この場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内温度などに基づいて、風向調節器(
図1の113)及び/又は風量調節器(
図1の114)を制御することができる。
【0150】
S220ステップで判断した結果、マスター映像が有効であれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像に基づいて、室内空間情報を把握することができる(S230ステップ)。室内空間情報は、縦隅の位置(方向)、縦隅の本数、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)と縦隅との間の距離、室内空間の面積(より具体的には、室内空間の床面積)、室内空間の模様、室内空間における空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)の位置、及び空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が見つめる方向のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。S230ステップの具体的な構成は、
図5を参考して後述する。
【0151】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報が有効であるか否かを判断することができる(S240ステップ)。例えば、制御部112は、カメラ111を利用して映像を複数本獲得し、連続して獲得された複数本の室内空間イメージそれぞれに基づいて、S210ステップ~S230ステップを複数回繰り返して、連続して獲得された室内空間情報が同一であれば、室内空間情報が有効であると判断し、連続的に獲得された室内空間情報が同一でなければ、室内空間情報は有効でないと判断することができる。
【0152】
S240ステップで判断した結果、室内空間情報が有効でなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報を把握する動作を終了することができる。この場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内温度などに基づいて、風向調節器(
図1の113)及び/又は風量調節器(
図1の114)を制御することができる。
【0153】
S240ステップで判断した結果、室内空間情報が有効であれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報を貯蔵することができる(S250ステップ)。制御部が
図2に示したように構成される場合、S500ステップにおける演算部1121は、室内空間情報をメイン制御部1122に提供することができる。
【0154】
図5は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法のマスター映像を獲得するステップ(
図4のS210ステップ)の一例を説明するための動作流れ図である。
図5に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部112が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)で行うことができる。
【0155】
先ず、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、学習されたモデルを呼び込むためにネットワークを構成することができる(S211ステップ)。ここで、ネットワークは、学習されたモデルを呼び込むための神経網回路を含むことができる。このとき、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、前記ネットワークをエンコーダ、ブリッジ、及びデコーダの3つのレイヤーから構成することができる。前記学習されたモデルは、学習用映像と学習用映像の背景、天井、壁、及び床に対するデータを入力データとして使用するディープラーニングに基づいて学習されてもよい。本発明の一実施例によれば、このように学習されたモデルを利用することで、映像における面と面との間の境界(例えば、壁と壁との間の境界(縦隅)、壁と天井との間の境界(上部横隅)、及び壁と床との間の境界(下部横隅)を直接に抽出することができる。S211ステップは、空気調和機に最初電力が供給される際に行うことができる。また、S211ステップは、ファイルをロードする方式で具現することもでき、プログラム上で直接に具現することもできる。
【0156】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、既存の結果をロード(マスター映像)することができる(S212ステップ)。
【0157】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、カメラ(
図1又は
図2の111)から提供された室内空間イメージがあるか否かを判断することができる(S213ステップ)。
【0158】
S213ステップで判断した結果、提供された室内空間イメージがなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報を把握する過程を終了することができる。すなわち、本発明の一実施例によれば、カメラにエラーがあるか、その他理由により、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、カメラから室内空間イメージを獲得することができない場合には、室内空間情報を把握する過程を終了することができる。
【0159】
S213ステップで判断した結果、提供された室内空間イメージがあれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報を把握する推定モードが実行中であるか否かを判断することができる(S214ステップ)。
【0160】
S214ステップで判断した結果、推定モードが実行中でなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、空間情報を把握する過程を終了することができる。すなわち、本発明の一実施例によれば、使用者が、室内空間情報を把握する推定モードを実行させるか、実行させなくてもよく、使用者が室内空間情報を実行させない場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間情報を把握する過程を終了することができる。
【0161】
S214ステップで判断した結果、推定モードが実行中であれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、S110ステップで構成したネットワークに室内空間イメージを入力して、マスター映像を獲得することができる(S215ステップ)。このとき、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージの大きさを減らして、前記ネットワークに入力することができる。例えば、室内空間イメージの大きさが640×480である場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間イメージの大きさを128×96に減らして、前記ネットワークに入力させることができる。
【0162】
図6は、本発明の一実施例による空気調和機が室内空間に設置される一例を示したものであって、天井から室内空間200を見つめた室内空間の平面図を示したものであり、
図7は、本発明の一実施例による空気調和機が
図6のように設置されたとき、空気調和機が獲得したイメージに基づいて推定したマスター映像の一例を示したものである。
【0163】
図6のように、空気調和機が室内空間に設置された場合、カメラによって獲得された室内空間イメージは、室内空間200の左下側隅近くから前方に向かって獲得したイメージであってもよい。空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機110)が
図6に示したように配置された場合、S250ステップを行うようになれば、
図7に示したものと同様のマスター映像を得ることができる。
図7のマスター映像において、実線321,322,323は、壁と壁との間の境界である縦隅であってもよく、点線311,312,313は、壁と天井との間の境界である上部横隅であってもよく、一点鎖線331,332,333は、壁と床との間の境界である下部横隅であってもよい。
図7に示したものとは違って、マスター映像は、縦隅、上部横隅、及び下部横隅が、互いに異なる色を有するように具現されてもよい。
【0164】
図5で説明したものとは違って、本発明の一実施例による空気調和機の制御部(
図1の112)(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、公知の境界線抽出アルゴリズムなどを活用して、イメージの境界線を抽出することによって、
図7に示したものと同様のマスター映像を獲得することもできる。
【0165】
図8は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の室内空間情報を獲得するステップ(
図4のS230ステップ)の一例を説明するための動作流れ図である。
図8に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部112が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)で行うことができる。
【0166】
先ず、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像から隅情報を分離して抽出することができる(S231ステップ)。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像から縦隅、上部横隅、及び下部横隅をそれぞれ分離することができる。また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、前記隅のうち少なくとも一つ以上のピクセル情報を抽出することができる。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅のピクセル情報(例えば、縦隅に該当するピクセルの座標値など)を抽出することができる。
【0167】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、抽出された隅情報が有効であるか否かを判断することができる(S232ステップ)。例えば、抽出された隅に対する情報に基づいて、縦隅、上部横隅、及び下部横隅が存在する場合、縦隅と連結される上部横隅がないか、縦隅と連結される下部横隅がなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、抽出された隅情報が有効でないと判断することができる。
【0168】
S232ステップで判断した結果、隅情報が有効でなければ、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、把握された室内空間は、室内空間情報を把握することができない空間と判断して、室内空間情報を把握する推論過程を終了することができる。
【0169】
S232ステップで判断した結果、隅情報が有効であれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅それぞれの角度及び距離を判断することができる(S233ステップ)。
【0170】
縦隅それぞれの角度は、縦隅に該当するピクセルの座標値を利用して把握することができる。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、
図7のマスター映像の縦隅321に該当するピクセルのx軸座標値が0である場合を第1角度(例えば、0度)、x軸座標値が最大値である場合を第2角度(例えば、105度)と設定した後、各座標値に対応する角度を計算するか、予め決定されたテーブルを参照する方法により、縦隅321の角度(位置)を判断することができる。
【0171】
また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間の高さ、縦隅の高さピクセル数(つまり、
図7のマスター映像でのy軸方向のピクセル数)、及び縦隅の位置(角度)に基づいて、縦隅それぞれの距離を判断することができる。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、予め貯蔵されたテーブルにおける前記室内空間の高さ、縦隅の高さピクセル数(つまり、
図7のマスター映像でのy軸方向のピクセル数)、及び角度を捜す方法により、縦隅までの距離を判断することができる。室内空間の高さは、使用者によって入力されてもよい。
【0172】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像を利用して、室内空間の面積(例えば、室内空間の床面積)を把握することもできる。室内空間の面積を把握する具体的な方法は、
図9及び
図10を参考して後述する。
【0173】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間の模様を判断することができる(S234ステップ)。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、上部横隅のうち、互いに接している2つの上部横隅を選択し、選択された上部横隅の長さが同一であれば、室内空間の模様が正方形と判断することができる。上部横隅の長さは、三角測量法を利用して計算することができる。また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、1つ以上の縦隅が存在し、前記縦隅が天井及び床と連結され、正方形でない場合を直方形と判断することができる。また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、正方形と直方形に該当しない場合をその他模様に分類することができる。
【0174】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)の設置位置と、空気調和機が見つめる方向を判断することができる(S235ステップ)。このとき、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅等の長さと位置を利用して、空気調和機の設置位置及び方向を判断することができる。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅の本数が2つであり、2つの縦隅の長さの差が所定の値以下であると、空気調和機が壁面(つまり、壁面の中央近く)に設置されたと判断することができる。または、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅の本数が1つ又は3つであるか、縦隅の本数が2つであり、2つの縦隅の長さの差が、所定の値よりも大きいと、空気調和機が隅(コーナー)近く設置されたと判断することができる。また、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、空気調和機が隅にあると判断された場合、縦隅のうち、最も短い縦隅の位置がマスター映像の左側にあると、空気調和機は、右側壁面を見つめるものと判断し、縦隅のうち、最も短い縦隅の位置がマスター映像の右側にあると、空気調和機は、左側壁面を見つめるものと判断することができる。
【0175】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅の本数を利用して空気調和機の位置を把握することができる。より具体的には、室内構造イメージにおける縦隅の本数が3つであれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、空気調和機が室内空間の隅に位置するものと判断することができる。または、室内構造イメージにおける縦隅の本数が2つであると、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、空気調和機が室内空間の壁面に位置するものと判断することができる。
【0176】
本明細書において、空気調和機が室内空間の壁面に位置するということは、空気調和機が室内空間の隅よりも、室内空間の壁面の中央部分に更に近く配置される場合を意味し得る。
【0177】
上述したように、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、
図7に示したものと同様のマスター映像を利用して、室内空間の大きさを把握することができる。このとき、室内空間の大きさは、室内空間の床面積を意味し得る。室内空間の床面積を推定するために、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、マスター映像を予め設定された大きさのセルに分割することができる。その後、制御部112は、分割されたマスター映像と室内空間の高さに基づいて、室内空間の床面積を把握することができる。
【0178】
図9は、
図7のマスター映像を予め設定された大きさのセルに分割したイメージの一例を示したものであり、
図10は、
図9のイメージにおける実際の割合で復元した床構造イメージの一例を示したものである。
【0179】
以下、
図9及び
図10を参考して、本発明の一実施例による空気調和機100の制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、室内空間の大きさ(例えば、室内空間の床面積)を把握する方法を説明する。
【0180】
空気調和機100の制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、
図7に示したマスター映像のうち、室内空間の壁及び床を予め設定された大きさのセルに分割して、
図9に示したものと同様の分割マスター映像を獲得することができる。
【0181】
図9を参考すれば、分割マスター映像における壁と床は、予め設定された大きさのセルに分けて表示されたことを確認することができる。このとき、セルは、四角形に設定されてもよいが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0182】
予め設定された大きさは、室内空間の高さを考慮して設定されてもよい。例えば、室内空間の高さが2mであり、セルの模様が四角形であれば、予め設定された大きさは、一辺の長さが室内空間の高さの半分である、1mの正方形の大きさである1m2と設定されてもよい。または、予め設定された大きさは、一辺の長さが室内空間の高さの4分の1である、0.5mの正方形の大きさである0.25m2と設定されてもよい。
【0183】
制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、予め設定された大きさを調節することによって、室内空間の床面積の推定の正確度及び演算速度を調節することができる。より具体的に制御部112は、予め設定された大きさを大きくすることによって、床面積の推定の正確度を低くしつつ、演算速度を早くすることができる。または、制御部112は、予め設定された大きさを小さくすることによって、床面積の推定の正確度を高めつつ、演算速度を遅くすることができる。
【0184】
このとき、室内空間の高さが一定であっても、室内空間の高さと同一でなければならない壁間境界321,322,323の長さは、空気調和機100のカメラ111と壁間境界321,322,323との距離差によって、室内構造イメージ300上で一定でなくてもよい。よって、制御部112は、
図7に示したマスター映像を、予め設定された大きさのセルに分割するとき、これを考慮して、マスター映像を分割することができる。
【0185】
図7に示したマスター映像を予め設定された大きさのセルに分割するとき、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)と室内構造との間の距離を考慮して、壁間境界(つまり、縦隅)321,322,323を二等分(又は四等分)することができる。また、縦隅の分割に基づいて、天井と壁との間の境界312及び天井と壁との間の境界313を分割することができる。実施例では、天井と壁との間の境界312は、5つに分割されて、天井と壁との間の境界313は、4つに分割されてもよい(
図9参照)。
【0186】
本発明の一実施例における室内空間の高さは、通常の室内空間の高さを考慮して、予め設定された高さであってもよい。例えば、室内空間の高さは、2.4m~2.7mの間の値のうち一つに予め設定されてもよい。
【0187】
または、室内空間の高さは、使用者から受信した高さであってもよい。室内空間の高さを使用者から受信することによって、室内空間の床面積の推定の正確度を高めることができる。このため、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間の床面積を推定する前に、使用者から室内空間の高さを受信することができる。
【0188】
次に、
図10を参照すれば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、
図9の分割マスター映像における床構造を実際の割合に復元した床構造イメージを獲得することができる。本実施例において、室内構造イメージによって推測した床の模様は、510と同様であってもよい。上述したように、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)は、
図10の床構造イメージ500上に示された位置であってもよい。
【0189】
予め設定された大きさは、一辺の長さが1mである正方形の広さである1m
2としたら、制御部112は、
図10のイメージを利用して、室内空間の床面積を約 17.07m
2と演算することができる。
【0190】
かかる方法により、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、室内空間の床面積を把握することができる。
【0191】
図11は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の空気調和機を制御するステップ(
図3のS300ステップ)の一例を説明するための動作流れ図である。
図11に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部112が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)で行うことができる。
【0192】
先ず、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内空間情報及び/又は室内温度に基づいて気流を設定することができる(S310ステップ)。ここで、気流は、吐出口から吐出される空気の流れであってもよい。例えば、制御部112は、室内空間情報に基づいて、少なくとも一つ以上の気流を設定することができる。また、制御部112は、複数本の気流を設定した後、室内温度と目標温度との差によって適切な気流を選択することができる。実施例に従って、制御部112は、気流の方向と気流の強さを設定することができる。例えば、制御部112は、室内空間情報に基づいて、気流の強さを設定することもでき、室内温度と目標温度との差によって気流の強さを設定することもでき、選択された気流の種類によって気流の強さを設定することもできる。ここで、気流の強さは、吐出口から吐出される空気の量又は吐出される風の強さであってもよい。制御部112が気流(すなわち、吐出される空気の方向及び/又は空気の量)を設定する方法は、
図12~
図18を参考して後述する。
【0193】
次に、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、設定された気流によって空気調和機(分離型の場合、室内機)を制御することができる(S320ステップ)。例えば、制御部112は、設定された気流を有する空気が、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)から吐出されるように、風向調節器(
図1の113)及び/又は風量調節器(
図1の114)を適宜制御することができる。S320ステップにおいて、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、使用者による命令が受信されると、受信された命令に基づいて気流を調節することができる。
【0194】
図12は、本発明の一実施例による空気調和機(分離型の場合、室内機110)が
図6のように設置されたとき、快速気流の一例を示したものであり、
図13は、本発明の一実施例による空気調和機(分離型の場合、室内機110)が
図6のように設置されたとき、快適気流の一例を示したものである。
【0195】
制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内空間情報に基づいて、快速気流と快適気流を設定することができる。より具体的には、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、室内空間情報のうち、室内空間の構造に関する情報及び/又は室内空間における空気調和機(分離型の場合、室内機110)が設置された位置に対する情報に基づいて、快速気流と快適気流を設定することができる。ここで、快速気流は、室内空間の温度をより早く目標温度に到逹させる気流であってもよく、快適気流は、室内空間の温度分布率をより早く高めることのできる気流であってもよい。
【0196】
快速気流は、
図12に示したように、空気が室内空間の縦隅のうち、空気調和機(分離型の場合、室内機110)から最も遠く離れた縦隅方向に吐出される気流であってもよい。制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、縦隅のうち、長さが最も短い縦隅を空気調和機(分離型の場合、室内機110)から最も遠く離れた縦隅と判断することができる。このように空気が吐出されることで、吐出された空気は、壁にぶつかることなく、進行することになり、冷房速度をより増加させることができる。
【0197】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気調和機が快速気流の空気を吐出するとき、気流の強さは、最大に設定することができる。このように設定することで、より早く室内空間の温度をより早く目標温度に到達させることができる。
【0198】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気調和機が快速気流の空気を吐出するとき、気流の強さを室内空間の大きさ(例えば、空気調和機から最も遠い縦隅までの距離又は室内空間の床の広さ)によって予め設定された値に設定することができる。このように設定することで、より効率の良い冷房又は暖房が可能になり得る。
【0199】
快適気流は、
図13に示したように、空気が室内空間の縦隅のうち、空気調和機(分離型の場合、室内機110)から最も遠く離れた縦隅を除いた、左右の縦隅方向に吐出される気流であってもよい。または、快適気流は、空気が室内空間の縦隅のうち、最も左側の縦隅方向と最も右側の縦隅方向に吐出される気流であってもよい。このように空気が吐出されることで、冷気が室内空間を囲みつつ循環され得、結果として、室内空間内の温度分布が均一になり得る。また、かかる空気の流動によって、室内機に取り付けられた温度センサの反応が早くなり、よって、実際温度と測定温度との間の偏差が減るようになる。結果として、空気調和機(分離型の場合、室外機)の圧縮機の運転時間を減らすことができ、電力消耗も減少させることができる。
【0200】
実施例に従って、快適気流の強さは、室内空間の大きさによって調節することができる。例えば、
図8の実施例において、相対的に近い位置の縦隅方向に吐出される空気の風量は、相対的に遠い位置の縦隅方向に吐出される空気の風量よりも小さくてもよい。
【0201】
図14~
図17は、本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快速気流を説明するための図面であり、
図18~
図21は、本発明の一実施例による空気調和機の設置位置による快適気流を説明するための図面である。
【0202】
図14及び16に示したように、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が、室内空間200の隅近くに位置する場合、快速気流は、空気が室内空間の縦隅のうち、最も遠い位置の縦隅方向に吐出される気流であってもよい。例えば、制御部(
図1の112)(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、空気調和機のカメラが獲得した映像を分析して、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が室内空間200の隅近くに位置すると判断した場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気が、縦隅のうち、長さの最も短い縦隅方向に吐出される気流を快速気流と設定することができる。
【0203】
図15及び
図17に示したように、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が室内空間200の壁面に位置する場合、快速気流は、空気が室内空間の縦隅等方向に吐出される気流であってもよい。例えば、制御部(
図1の112)(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、空気調和機のカメラが獲得した映像を分析して、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が、室内空間200の壁面に位置すると判断した場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気が空気調和機(分離型の場合、室内機110)の向こう側壁の両方に位置した2つの縦隅方向に吐出される気流を快速気流と設定することができる。
【0204】
図18~
図21を参考すれば、快適気流は、快速気流よりも空気の吐出方向が、左右方向に更に広がった気流であってもよい。すなわち、空気調和機(分離型の場合、室内機110)の正面方向と、快速気流である際に空気が吐出される方向との間の角を第1角と言うと、空気調和機(分離型の場合、室内機110)の正面方向と、快適気流である際に空気が吐出される方向との間の角は、第1角よりも大きい第2角であってもよい。
【0205】
図18及び
図20に示したように、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が、室内空間200の隅近くに位置する場合、快適気流は、空気が室内空間の縦隅のうち、最も遠い位置の縦隅の左側及び右側に位置した縦隅方向に吐出される気流であってもよい。例えば、制御部(
図1の112)(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、空気調和機のカメラが獲得した映像を分析して、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が室内空間200の隅近くに位置すると判断した場合、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気が、最も短い縦隅の左側に位置した縦隅と、最も短い縦隅の右側に位置した縦隅の方向に吐出される気流を快適気流と設定することができる。
【0206】
図19及び
図21に示したように、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が室内空間200の壁面に位置する場合、快適気流は、空気が左側及び右側に最大に広がった方向に吐出される気流であってもよい。例えば、制御部(
図1の112)(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)が、空気調和機のカメラが獲得した映像を分析して、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が室内空間200の壁面に位置すると判断した場合、制御部112)(制御部が
図2のように構成される場合、メイン制御部(
図2の1122)は、空気が、最大限に左側及び右側それぞれに吐出される気流を快適気流と設定することができる。
【0207】
実施例に従って、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、
図8で説明した方法により、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)の設置位置を判断することもでき、マスター映像の縦隅の本数に基づいて、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)の設置位置を判断することもできる。例えば、制御部112(制御部が
図2のように構成される場合、演算部(
図2の1121)は、縦隅の本数が3つであれば、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が、室内空間の隅近くに設置されたと判断し、縦隅の本数が2つであれば、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が、室内空間の壁面に設置されたと判断することができる。本明細書において、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が、隅近くに設置されたということは、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が、壁面の中央部分よりも隅に更に近く設置された場合を意味し得、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が壁面に設置されたということは、空気調和機(分離型空気調和機の場合、室内機)が、隅よりも壁面の中央部分に更に近く設置された場合を意味し得る。
【0208】
図14~
図21を参考すれば、快速気流は、複数本の縦隅のうち、空気調和機から最も遠い距離の縦隅のある方向に吐出される気流を含むことができる。より具体的には、空気調和機が室内空間の隅にある場合、快速気流は、複数本の縦隅のうち、空気調和機から最も遠い距離の縦隅のある方向に吐出される気流であってもよい。空気調和機が室内空間の壁面にある場合、快速気流は、複数本の縦隅のうち、空気調和機から最も遠い距離の縦隅のある方向に吐出される気流と、最も遠い距離の縦隅と隣接した縦隅のある方向に吐出される気流を含むことができる。
【0209】
実施例に従って、制御部(
図1の112)は、縦隅の長さに基づいて、快速気流を設定することもできる。例えば、縦隅等の長さ差が基準値以下である場合、快速気流は、複数本の縦隅それぞれに空気が吐出される気流であってもよく、縦隅等の長さ差が基準値よりも大きい場合、快速気流は、最も短い縦隅のある方向に空気が吐出される気流であってもよい。このとき、縦隅のうち、長さが最も短い2つの縦隅のみを考慮することもでき、全ての縦隅を考慮することもできる。例えば、3つの縦隅が検出されて、第1縦隅、第2縦隅、及び第3縦隅の順に長さが大きくなると仮定したとき、第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値以下であると、快速気流は、第1縦隅のある方向に空気が吐出される気流と、第2縦隅のある方向に空気が吐出される気流を含むことができ、第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値よりも大きい場合には、快速気流は、第1縦隅のある方向に空気が吐出される気流であってもよい。かかる方式は、2つの縦隅が検出された場合にも同様に適用することができる。
【0210】
また、
図14~
図21を参考すれば、快適気流は、快速気流の空気が吐出される方向よりも左側方向である第1方向に吐出される気流と、快速気流の空気が吐出される方向よりも右側方向である第2方向に吐出される気流と、を含む気流であってもよい。すなわち、快適気流は、第1方向及び第2方向に吐出される気流であってもよい。より具体的には、空気調和機が室内空間の隅にある場合、快適気流は、複数本の縦隅のうち、最も左側に位置した縦隅のある方向に吐出される気流と、複数本の縦隅のうち、最も右側に位置した縦隅のある方向に吐出される気流と、を含むことができる。また、空気調和機が室内空間の壁面にある場合、快適気流は、空気調和機から最大限に左側へ吐出される気流と、空気調和機から最大限に右側へ吐出される気流と、を含むことができる。
【0211】
実施例に従って、制御部(
図1の112)は、縦隅の長さに基づいて、快適気流を設定することもできる。例えば、縦隅の長さ差が基準値以下である場合、快適気流は、空気調和機から最大限に左側へ空気が吐出される気流と、空気調和機から最大限に右側へ空気が吐出される気流と、を含むことができ、縦隅等の長さの差が基準値よりも大きい場合、快適気流は、最も短い縦隅のある方向の右側に空気が吐出される気流と、最も短い縦隅のある方向の左側に空気が吐出される気流と、を含むことができる。このとき、縦隅のうち、長さが最も短い2つの縦隅のみを考慮することもでき、全ての縦隅を考慮することもできる。
【0212】
例えば、3つの縦隅が検出されて、第1縦隅、第2縦隅、及び第3縦隅の順に長さが大きくなり、第2縦隅は、第1縦隅の右側に、第3縦隅は、第1縦隅の左側に位置すると仮定する。第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値以下であると、快適気流は、第3縦隅のある方向に空気が吐出される気流と、第2縦隅の右側方向に空気が吐出される気流と、を含むことができる。これとは違って、第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値よりも大きい場合、快適気流は、第2縦隅のある方向に空気が吐出される気流と、第3縦隅のある方向に空気が吐出される気流と、を含むことができる。
【0213】
かかる方式は、2つの縦隅が検出された場合にも同様に適用することができる。例えば、2つの縦隅が検出されて、第1縦隅の長さが第2縦隅の長さよりも短く、第2縦隅は、第1縦隅の右側に位置すると仮定する。第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値以下であると、快適気流は、第1縦隅の左側方向に空気が吐出される気流と、第2縦隅の右側方向に空気が吐出される気流と、を含むことができる。これとは違って、第1縦隅と第2縦隅の長さ差が基準値よりも大きい場合、快適気流は、第1縦隅の左側方向に空気が吐出される気流と、第2縦隅のある方向に空気が吐出される気流と、を含むことができる。
【0214】
図22は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法の気流を設定するステップ(
図11のS310ステップ)を説明するための動作流れ図である。
図22に示した各ステップは、
図1の制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)によって行うことができる。
【0215】
先ず、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、室内空間情報を獲得したか否かを判断することができる(S311ステップ)。すなわち、以前に制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)が室内空間イメージを獲得し、これに基づいて、室内空間情報を把握した場合、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、これをメモリ又はその他ストレージに貯蔵することができる。よって、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、メモリ又はストレージに室内空間情報が貯蔵されているか否かを判断することで、S311ステップを行うことができる。
【0216】
S311ステップで判断した結果、室内空間情報がなければ、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、吐出される気流を基本気流と設定することができる(S312ステップ)。ここで、基本気流は、空気調和機(分離型の場合、室内機110)の正面方向に吐出される気流であってもよい。また、この場合、気流の強さは、使用者によって設定された基本値と設定されてもよい。
【0217】
S311ステップで判断した結果、室内空間情報があれば、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、吐出される気流を上述した快速気流と設定することができる(S313ステップ)。上述したように、快速気流の強さは、最大値に設定されてもよく、室内空間の大きさ(つまり、空気調和機と最も短い縦隅までの距離又は室内空間の床面積)に基づいて設定されてもよい。
【0218】
次に、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、測定された室内空間の温度である測定温度と、目標温度との差である温度差が、第1設定温度以下であるか否かを判断することができる(S314ステップ)。第1設定温度は、予め適宜な値に決定されてもよい。
【0219】
S314ステップで判断した結果、温度差が第1設定温度よりも大きいと、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、吐出される気流を快速気流に維持することができる(S313ステップ)。
【0220】
S314ステップで判断した結果、温度差が第1設定温度以下であると、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、吐出される気流を上述した快適気流と設定することができる(S315ステップ)。
【0221】
次に、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、温度差が第2設定温度以上であるか否かを判断することができる(S316ステップ)。S316ステップにおいて、制御部は、温度差が第2設定温度以上である時間が、設定時間を経過したか否かを更に判断することもできる。第2設定温度及び設定時間は、予め適宜な値で決定されてもよい。
【0222】
S316ステップで判断した結果、温度差が第2設定温度よりも小さいと、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、吐出される気流を快適気流に維持することができる(S315ステップ)。実施例に従って、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、温度差が第2設定温度以上になっても、温度差が第2設定温度以上に維持される時間が、設定時間よりも小さい場合には、吐出される気流を快適気流に維持することができる。
【0223】
S316ステップで判断した結果、温度差が第2設定温度以上であると、制御部112は、吐出される気流を快速気流に変更することができる(S313ステップ)。実施例に従って、制御部112(制御部が
図2に示したものと同様に構成された場合、メイン制御部1122)は、温度差が第2設定温度以上に維持される時間が、設定時間を経過した場合にのみ(つまり、設定時間以上になった場合のみ)、吐出される気流を快速気流に変更することができる。
【0224】
図23は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図である。
図23に示した各ステップは、制御部(
図1の112)によって行うことができる。
【0225】
先ず、制御部112は、室内空間のイメージを獲得することができる(S410ステップ)。制御部112は、空気調和機100は、カメラ111を介して空気調和機100が設置された室内空間を撮影して、室内空間イメージを獲得することができる。すなわち、カメラ111は、室内空間を撮影して、2次元の室内空間イメージを獲得することができる。
【0226】
次に、制御部112は、室内空間イメージに基づいて、マスター映像を獲得することができる(S420ステップ)。
【0227】
次に、制御部112は、室内空間の床面積を推定することができる(S430ステップ)。
【0228】
S420ステップ及びS430ステップは、
図5、
図9、及び
図10などを参考すれば、理解しやすい。
【0229】
実施例に従って、制御部112は、S430ステップにおける縦隅それぞれと、空気調和機との間の距離を把握することもできる。
【0230】
次に、制御部112は、マスター映像に基づいて、基本停止風向を設定することができる(S240ステップ)。
【0231】
ここで、基本停止風向は、空気調和機100が動作を始め、使用者から何ら命令が受信されない場合、空気調和機100の室内機110が空気を吐出する方向を意味し得る。制御部112は、マスター映像に含まれた壁間境界のうち最も短い壁間境界(縦隅)を判断して、最も短い壁間境界が位置した方向を基本停止風向と設定することができる。
【0232】
このとき、最も短い壁間境界(空気調和機が
図6のように配置された場合、
図7の322)は、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)から最も遠く位置した壁間境界(縦隅)であってもよい。最も短い壁間境界322が位置した方向を基本停止風向と設定することによって、より早く室内空間の温度を目標温度にすることができる。また、室内空間の温度が全体的に均一になり得る。
【0233】
次に、制御部112は、室内空間の床面積(または、最も短い垂直隅と空気調和機との間の距離)に基づいて、基本停止風量を設定することができる(S250ステップ)。ここで、基本停止風量は、空気調和機100が動作を始めて、使用者から何ら命令が受信されない場合、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)が空気を吐出する量を意味する。
【0234】
例えば、制御部112は、室内空間の床面積(または、最も短い垂直隅と、空気調和機との間の距離)と、空気調和機100の使用基準面積(または、空気調和機の冷房能力によって決定された任意の基準値)との差分値を演算することができる。ここで、空気調和機100の使用基準面積(または、空気調和機の冷房能力によって決定された任意の基準値)は、空気調和機100が円滑に動作することのできる室内空間の面積(室内空間の長さ)を意味する。
【0235】
そして、差分値が第1設定値以上であると、制御部112は、予め設定された第1風量を基本停止風量と設定することができる。また、差分値が第1設定値未満かつ第2設定値以上であると、制御部112は、予め設定された第2風量を基本停止風量と設定することができる。また、差分値が第2設定値未満であると、制御部112は、予め設定された第3風量を基本停止風量と設定することができる。
【0236】
ここで、第1設定値は、空気調和機100の設置された室内空間の床面積(又は室内空間の長さ)が、空気調和機100の使用基準面積(又は基準値)よりも大きいため、空気調和機100が、強い風量を基本風量と設定するか基準となる値であってもよい。
【0237】
また、第2設定値は、空気調和機100が設置された室内空間の床面積(又は室内空間の長さ)が、空気調和機100の使用基準面積(又は基準値)よりも小さいため、空気調和機100が、弱い風量を基本風量と設定するか基準になる値であってもよい。
【0238】
そして、第1風量、第2風量、及び第3風量は、空気調和機100が吐出する風量の値を意味し、第1風量が第2風量よりも大きく、第2風量が第3風量よりも大きくてもよい。
【0239】
すなわち、第1風量は、室内空間の床面積(又は室内空間の長さ)が、空気調和機100の使用基準面積(又は基準値)よりも広いため、空気調和機100が強く空気を吐出することのできる風量の値であってもよい。そして、第2風量は、室内空間の床面積(又は室内空間の長さ)が、空気調和機100の使用基準面積(又は基準値)と同様であるため、空気調和機100が、通常の程度に空気を吐出し得る風量の値であってもよい。最後に、第3風量は、室内空間の床面積(又は室内空間の長さ)が、空気調和機100の使用基準面積(又は基準値)よりも狭いため、空気調和機100が、弱く空気を吐出し得る風量の値であってもよい。
【0240】
本発明の一実施例における第1設定値が2m
2であり、第2設定値が-2m
2で、空気調和機100の使用基準面積が18m
2であってもよい。このとき、室内空間の床面積が
図6のように、17.07m
2であると、室内空間の床面積と、空気調和機100の使用基準面積との差分値は、-0.93m
2であり、第1設定値未満かつ第2設定値以上である。よって、制御部112は、第2風量を基本停止風量と設定することができる。
【0241】
また、本発明の他の実施例における第1設定値が1m
2であり、第2設定値が-1m
2で、空気調和機100の使用基準面積が15m
2であってもよい。このとき、室内空間の床面積が
図6のように、17.07m
2であると、室内空間の床面積と、空気調和機100の使用基準面積との差分値は、2.07m
2であり、第1設定値以上である。よって、制御部112は、第1風量を基本停止風量と設定することができる。
【0242】
また、本発明の更に他の実施例における第1設定値が3m
2であり、第2設定値が-3m
2で、空気調和機100の使用基準面積が25m
2であってもよい。このとき、室内空間の床面積が
図6のように、17.07m
2であると、室内空間の床面積と、空気調和機100の使用基準面積との差分値は、-7.93m
2であり、第2設定値未満である。よって、制御回路112は、第3風量を基本停止風量と設定することができる。
【0243】
このように、制御部112が、空気調和機100(分離型の場合、室内機110)の設置された室内空間の床面積を考慮して、空気調和機100を動作させることによって、空気調和機100の設置された室内空間の冷房及び暖房が、より効率良く行われるようにすることができる。
【0244】
本発明の一実施例における第1設定値及び第2設定値のように、両値を利用して、室内空間の床面積と、空気調和機100の使用基準面積との差分値を3ステップに区別して、第1風量、第2風量、及び第3風量のように、3ステップで空気調和機100を制御することを中心に説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0245】
言い換えれば、制御部112が、n本の設定値を利用して、n+1ステップで空気調和機100の風量を調節して制御することも、本発明の範疇に含まれる。
【0246】
次に、制御部112は、基本停止風向及び基本停止風量によって空気調和機100を動作させることができる(S460ステップ)。
【0247】
図24は、本発明の一実施例による空気調和機の制御方法を説明するための動作流れ図であって、使用者から風向回転命令を受信した場合の制御方法を説明するためのものである。
図24の各ステップは、制御部(
図1の112)によって行うることができる。
【0248】
先ず、制御部112は、風向回転命令を受信することができる(S510ステップ)。
【0249】
次に、制御部112は、マスター映像から壁間境界(つまり、縦隅)(
図4の321、322、323)を把握することができる(S520ステップ)。
【0250】
次に、制御部112は、壁間境界(つまり、縦隅)(
図4の321、322、323)のうち、第1境界と第2境界を把握することができる(S530ステップ)。ここで、第1境界は、室内構造イメージに含まれた壁間境界のうち、最も左側に位置した壁間境界(縦隅)(
図4の321)であってもよい。また、第2境界は、室内構造イメージに含まれた壁間境界のうち、最も右側に位置した壁間境界(縦隅)(
図4の323)であってもよい。すなわち、制御部112は、イメージプロセッシングアルゴリズムを利用して、
図4に示した室内構造イメージにおける最も左側に位置した壁間境界(縦隅)(
図4の321)を第1境界、最も右側に位置した壁間境界(縦隅)(
図4の323)を第2境界と判断することができる。
【0251】
次に、制御部112は、第1境界及び第2境界を両端にして、風向を変更するように、空気調和機100を動作させることができる(S550ステップ)。
【0252】
例えば、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が
図6のように配置されることによって、制御部の獲得したマスター映像が
図7と同様である場合、制御部112は、空気調和機100が、第1境界321から始めて、第2境界323まで空気を吐出し、第2境界323から始めて、第1境界321まで空気を吐出することを繰り返して制御することができる。
【0253】
次に、制御部112は、空気調和機(分離型の場合、室内機110)と、壁間境界(縦隅)との間の距離によって風量を変更することができる(S560ステップ)。
【0254】
このため制御部112は、
図4の室内構造イメージに含まれた壁間境界(縦隅)と、空気調和機との間の距離を演算することができる。このとき、制御部112は、
図6のような実際の割合に復元した床構造イメージを利用して、壁間境界(縦隅等)と、空気調和機との間の距離を演算することができる。または、制御部112は、三角測定法に基づいて、縦隅それぞれと、空気調和機との間の距離を演算することもできる。その後、制御部112は、第1境界及び第2境界を両端にして風向を変更しつつ、演算された距離に基づいて風量を変更するように、空気調和機100を動作させることができる。
【0255】
または、空気調和機(分離型の場合、室内機110)が
図6のように配置されることによって、制御部の獲得したマスター映像が
図7と同様である場合、制御部112は、壁間境界のうち、最も短い壁間境界322と、空気調和機100との間の距離が最も遠いと演算し、第1境界321と、空気調和機100との間の距離が最も短いと演算する。それから、制御部112は、距離が最も遠い壁間境界322の位置した方向に空気を吐出するときは、風量を強く変更し、距離が最も短い壁間境界321の位置した方向に空気を吐出するときは、風量を弱く変更することができる。
【0256】
このように、制御部112は、第1境界321及び第2境界323を両端にして風向を変更しつつ、壁間境界321,322,323と、空気調和機100との間の距離に基づいて風量を変更するように、空気調和機100を動作させることによって、空気調和機100が設置された室内空間を、全体が均一な温度を有するようにすることができる。
【0257】
実施例に従って、制御部112は、基本停止風量を設定した後、室内空間イメージに含まれた初期負荷要素を判断して、初期負荷要素の総本数を演算し、初期負荷要素の総本数によって、空気調和機100の基本停止風量を調節することができる。このとき、制御部112は、室内空間イメージに含まれた窓、カーテン、人などを初期負荷要素と判断することができる。
【0258】
より具体的に、制御部112は、室内空間イメージに含まれた負荷要素の総本数が、予め設定された第1数値よりも多いと、空気調和機100の基本停止風量を強く調節することができる。そして、制御部112は、室内空間イメージに含まれた負荷要素の総本数が、予め設定された第2数値よりも少ないと、空気調和機100の基本停止風量を弱く調節することができる。
【0259】
また、制御部112は、空気調和機100が動作するうちに、カメラ111を介して室内空間を撮影して、室内空間イメージを更に獲得し、空気調和機100の動作中に撮影した室内空間イメージに含まれた負荷要素の総本数を演算し、初期負荷要素の総本数と比較して、基本停止風量を調節することができる。
【0260】
より具体的に、制御部112は、動作中に演算した負荷要素の総本数と、初期負荷要素の総本数とを比較することができる。そして、制御部112は、負荷要素の総本数が増加していると、基本停止風量を強く調節し、負荷要素の総本数が減少していると、基本停止風量を弱く調節することができる。このとき、制御部112は、負荷要素の総本数が増加したと判断すれば、これを使用者に知らせることができる。
【0261】
図3~
図24に示したステップそれぞれは、必要に応じて、除いてもよい。また、上記ステップは、必要に応じて、更に組み合わせることができる。
【0262】
図25は、本発明の一実施例と比較例の温度変化を示したグラフであって、
図25の(a)は、比較例の温度変化を、
図25の(b)は、本発明の一実施例の温度変化をそれぞれ示したものである。
図25に示した本発明の一実施例の温度変化は、
図22の第1設定温度は、1.5度であり、第2設定温度は、2度である場合を示したものである。また、
図25における比較例は、
図22における基本気流で制御(S132ステップ)される場合を示したものである。
【0263】
図25に示したように、本発明の一実施例が、比較例である場合よりも更に早く室内温度を目標温度にすることができる。また、本発明の一実施例が、比較例よりも室内温度を更に一定に維持することができる。
【0264】
図26は、本発明の一実施例と比較例の電力変化を示したグラフであって、
図26の(a)は、比較例の積算電力を、
図26の(b)は、本発明の一実施例の積算電力を、
図26の(c)は、比較例の瞬時電力を、
図26の(d)は、本発明の一実施例の瞬時電力をそれぞれ示したものである。
図26に示した本発明の一実施例の電力変化は、
図22の第1設定温度は、1.5度であり、第2設定温度は、2度である場合を示したものである。また、
図26の比較例は、
図22における基本気流で制御(S132ステップ)される場合を示したものである。
【0265】
図26に示したように、一定時点が経過した後からは、本発明の一実施例が比較例よりもより少ない瞬時電力を消耗し、結果として、積算電力の場合も、本発明の一実施例が比較例よりも更に少ないことが分かる。
【0266】
以上のように、本発明について例示した図面を参照して説明したが、本発明は、本明細書に開示の実施例と図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内における通常の技術者によって様々な変形が行われることは自明である。更に、本発明の実施例を前述しつつ、本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明しなかったとしても、該構成によって予測可能な効果も認めるべきであることは当然である。