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特許7529856情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20240730BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023107281
(22)【出願日】2023-06-29
【審査請求日】2023-06-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】亀山 直起
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 希丘子
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-004817(JP,A)
【文献】特開2023-075674(JP,A)
【文献】特開2022-166886(JP,A)
【文献】特開2020-187546(JP,A)
【文献】特開2011-048524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供するアンケート提供部と、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得する取得部と、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得する情報処理部と、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供する情報提供部と、
過去に作成されたアンケートの内容と、前記アンケートが実施された前後の前記加盟店の評価とに基づいて、前記加盟店の評価が向上した過去に作成されたアンケートの内容を前記加盟店とは異なる加盟店に実施すべきアンケートとして提案するアンケート提案部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供するアンケート提供部と、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得する取得部と、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得する情報処理部と、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供する情報提供部と、を備え、
前記アンケートは、前記ユーザの加盟店の利用度合を問う回答欄を含まず、
前記分析の結果は、記憶部に記憶されている前記加盟店で前記決済アプリを利用して前記電子決済を行った利用履歴に基づいて得た前記加盟店の利用度合を含む、
情報処理装置。
【請求項3】
前記アンケートは、前記ユーザの属性に関する質問は含まず、
前記分析の結果は、前記決済アプリの利用に伴って前記ユーザが提供した前記ユーザの属性と、記憶部に記憶されている前記加盟店で前記決済アプリを利用して前記電子決済を行った利用履歴に基づいて得たユーザの属性との一方または双方を含む、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザの属性は、性別、年齢、および前記加盟店の利用度合を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、前記加盟店により選択された属性を有するユーザのアンケートに対する前記回答を前記加盟店ごとに分析した結果を取得し、
前記情報提供部は、選択されたユーザに応じた前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記アンケートは、前記ユーザが入力したコメントを含み、
前記情報処理部は、自然文が入力されると自然文の種別を出力するように学習されたモデルに前記コメントを入力することで得られたコメントの種別を取得し、
前記情報提供部は、前記コメントの種別を前記対象の加盟店が利用する端末装置に提供し、
前記コメントの種別は、コメントが肯定的であることまたは否定的であることである、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記アンケートは、前記ユーザが入力したコメントを含み、
前記情報処理部は、自然文が入力されると自然文に含まれるキーワードを出力するように学習されたモデルに前記コメントを入力することで得られた複数のコメントに含まれるキーワードを取得し、
前記情報提供部は、前記キーワードを前記対象の加盟店が利用する端末装置に提供する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記アンケートは、前記ユーザが入力したコメントを含み、
前記情報処理部は、自然文が入力されると質問に回答するように学習されたAIチャットボットに複数のコメントを入力することで得られたコメントに多く含まれる前記ユーザの意見を取得し、
前記情報提供部は、前記意見を前記対象の加盟店が利用する端末装置に提供し、
前記意見は、前記ユーザの前記加盟店に対する要望である、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記アンケートは、前記ユーザが入力したコメントを含み、
前記情報処理部は、自然文が入力されると質問に回答するように学習されたAIチャットボットに複数のコメントを入力することで得られた前記加盟店に対するアドバイスを取得し、
前記情報提供部は、前記アドバイスを前記対象の加盟店が利用する端末装置に提供する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記アンケートは、前記ユーザが入力したコメントを含み、
前記情報処理部は、自然文が入力されると質問に回答するように学習されたAIチャットボットに複数のコメントを入力することで得られた前記加盟店に対する定性的な評価を示す情報を取得し、
前記情報提供部は、前記評価を示す情報を前記対象の加盟店が利用する端末装置に提供する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記アンケートは、前記ユーザの属性に関する質問は含まず、
前記分析の結果は、前記決済アプリの利用に伴って前記ユーザが提供した前記ユーザの属性と、記憶部に記憶されている前記加盟店で前記決済アプリを利用して前記電子決済を行った利用履歴に基づいて得たユーザの属性との一方または双方を更に含む、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが、
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供し、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得し、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得し、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供し、
過去に作成されたアンケートの内容と、前記アンケートが実施された前後の前記加盟店の評価とに基づいて、前記加盟店の評価が向上した過去に作成されたアンケートの内容を前記加盟店とは異なる加盟店に実施すべきアンケートとして提案する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供させ、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得させ、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得させ、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供させ、
過去に作成されたアンケートの内容と、前記アンケートが実施された前後の前記加盟店の評価とに基づいて、前記加盟店の評価が向上した過去に作成されたアンケートの内容を前記加盟店とは異なる加盟店に実施すべきアンケートとして提案させる、
プログラム。
【請求項14】
コンピュータが、
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供し、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得し、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得し、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供し、
前記アンケートは、前記ユーザの加盟店の利用度合を問う回答欄を含まず、
前記分析の結果は、記憶部に記憶されている前記加盟店で前記決済アプリを利用して前記電子決済を行った利用履歴に基づいて得た前記加盟店の利用度合を含む、
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供させ、
前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得させ、
前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得させ、
前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供させ、
前記アンケートは、前記ユーザの加盟店の利用度合を問う回答欄を含まず、
前記分析の結果は、記憶部に記憶されている前記加盟店で前記決済アプリを利用して前記電子決済を行った利用履歴に基づいて得た前記加盟店の利用度合を含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話を利用して、アンケートをユーザに提供して、ユーザから回答を取得し、取得した回答に応じた店舗や商品の評価を管理する評価情報収集サーバが開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-233694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、評価対象であるユーザに対して有益な情報を提供することができないことがあった。例えば、情報の集計や情報の分析を行うことが容易でなく、有益な情報を提供することができないことがあった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、ユーザに有益な情報を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供するアンケート提供部と、前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得する取得部と、前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得する情報処理部と、前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供する情報提供部と、を備える情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザ(例えば加盟店)に有益な情報を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
図4】第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
図7】アンケート情報178の内容の一例を示す図である。
図8】回答情報180の内容の一例を示す図である。
図9】インターフェース画面IM1を示す図である。
図10】インターフェース画面IM2を示す図である。
図11】インターフェース画面IM3を示す図である。
図12】インターフェース画面IM4を示す図である。
図13】インターフェース画面IM5を示す図である。
図14】インターフェース画面IM6を示す図である。
図15】加盟店向けインターフェース72、決済サーバ100、および決済アプリ20により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図16】アンケートの分析の結果のインターフェース画面IM11を示す図である。
図17】決済サーバ100が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図18】レコメンドアンケート情報182の内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の情報処理装置の制御方法の実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。
【0010】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、一以上の第2店舗端末装置70、コメント評価サーバ80、及びAIチャットボットサーバ90のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。コメント評価サーバ80と、AIチャットボットサーバ90とは、一つの装置として構成されてもよい。コメント評価サーバ80と、AIチャットボットサーバ90との一方または双方は、決済サーバ100に含まれていてもよい。
【0011】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0012】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0013】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0014】
コメント評価サーバ80は、与えられた自然文に含まれるキーワードを抽出したり、自然文の種別(ポジティブ、ネガティブ、ニュートラル)を判定したりするように学習されたモデルである。コメント評価サーバ80は、例えば、予め登録されたポジティブワードや、ネガティブワード、その他のワードが、自然文に含まれる割合や数に基づいて種別を判定したり、一つのセンテンスの意味を自然言語処理の公知の手法によって認識し認識結果に基づいて種別を判定したりする。
【0015】
AIチャットボットサーバ90は、インターネットサイトなどの情報源92からクロールなどによって定期的に情報を得ており、世間の常識知に基づいて種々の回答を作成するように学習されたAIチャットボットを提供する。AIチャットボットは、例えば、ChatGPT 、Marvinなどの名称で知られているものである。
【0016】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0017】
図2および図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0018】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0019】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0020】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0021】
[決済サーバ]
図4は、第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、決済コンテンツ提供部120と、決済処理部130と、情報管理部140と、アンケート処理部150と、記憶部170とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。上記の各機能部は、複数の装置に分散されていてもよい。
【0022】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176、アンケート情報178、回答情報180、レコメンドアンケート情報182などの情報が格納される。
【0023】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0024】
決済コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。決済コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0025】
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部130は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0026】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日・性別、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0027】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を、決済ごとに示す情報である。
【0028】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗名が対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0029】
情報管理部140は、利用者端末装置10や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報172および加盟店/店舗情報176を管理する。情報管理部140は、利用者情報172および加盟店/店舗情報176について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。
【0030】
[電子決済]
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報172を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部130は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0031】
決済処理部130は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部130は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ20に返信される。
【0032】
アンケート処理部150は、例えば、アンケート提供部152と、取得部154と、情報処理部156と、情報提供部158と、アンケート生成部160とを備える。
【0033】
アンケート提供部152は、決済アプリ20にアンケートを提供する。アンケート提供部152は、電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリ20がアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、決済アプリ20に加盟店に関するアンケートを提供する。
【0034】
アンケート提供部152は、アンケート情報178を参照して、決済アプリ20にアンケートを提供する。図7は、アンケート情報178の内容の一例を示す図である。アンケート情報178は、例えば、加盟店の識別情報(例えば店舗URL、加盟店ID、または店舗ID)に対して、アンケート(アンケートの識別情報)が対応付けられた情報である。アンケートは、例えば、加盟店が加盟店向けインターフェース72を操作して作成したアンケートであって、加盟店ごとに内容が異なることがある。アンケート提供部152は、電子決済が行われた場合、当該電子決済に係る加盟店のアンケートを決済アプリ20に提供する。
【0035】
取得部154は、アンケートに対する回答を決済アプリ20のそれぞれから取得する。回答は、ユーザが決済アプリ20を操作して入力したアンケートに対する回答である。取得された回答は、回答情報180として記憶部170に記憶される。図8は、回答情報180の内容の一例を示す図である。回答情報180は、アンケートの識別情報に対して、利用者の識別情報および回答の内容が対応付けられた情報である。
【0036】
情報処理部156は、回答情報180の回答を分析した情報を取得する。情報提供部158は、分析の結果を分析の対象の加盟店が利用する第2店舗端末装置70(加盟店向けインターフェース72)に提供する。これらの処理の詳細については後述する。
【0037】
アンケート生成部(アンケート提案部)160は、過去に作成されたアンケートの内容と、アンケートが実施された前後の加盟店の評価とに基づいて、加盟店とは異なる加盟店に実施すべきアンケートを提案する。この処理の詳細について後述する。
【0038】
[ユーザに提供されるインターフェース画面]
アンケート提供部152は、ユーザが決済アプリ20を利用した電子決済を行ったことに応じてアンケートへの回答を促す情報を含むインターフェース画面IM1を決済アプリ20に提供する。図9は、インターフェース画面IM1を示す図である。インターフェース画面IM1は、電子決済が完了したことを示す情報や、電子決済の額、決済に応じて付与されたポイント、アンケートへの回答を促す情報などを含む。例えば、インターフェース画面IM1の領域AR1が操作されると、アンケート提供部152は、インターフェース画面IM2を決済アプリ20と連携してインターフェース画面IM2を利用者端末装置10の表示部に表示させる。
【0039】
図10は、インターフェース画面IM2を示す図である。インターフェース画面IM2は、アンケートへの協力を求める情報や、アンケートに回答することで得られるインセンティブ(例えばポイントやクーポン)、アンケートに回答するためのボタンB1、アンケートに後で回答するためのボタンB2などが含まれる。
【0040】
後で回答するためのボタンB2が操作された場合、アンケート提供部152は、所定時間後にインターフェース画面IM3に示すようにプッシュでアンケートの回答を通知する。また、ボタンB2が操作されていない場合であって、インターフェース画面IM3が提供されもよい。図11は、インターフェース画面IM3を示す図である。図11に示すように、ホーム画面にアンケートの回答を促す情報が表示される。
【0041】
ユーザがアンケートに回答するための操作を行うと、アンケート提供部152は、アンケートのコンテンツを含むインターフェース画面IM4を利用者端末装置10の表示部に表示させる。図12は、インターフェース画面IM4を示す図である。インターフェース画面IM4は、ユーザの来店のきっかけに関するアンケートである。ユーザが回答を入力し、次の質問に回答するための操作を行うと、アンケート提供部152は、インターフェース画面IM5を利用者端末装置10の表示部に表示させる。
【0042】
図13は、インターフェース画面IM5を示す図である。インターフェース画面IM5は、ユーザがコメントを入力するための画面である。ユーザがコメントを入力し、所定の操作を行うと、アンケートは終了する。アンケートが終了すると、アンケート提供部152は、インターフェース画面IM6を利用者端末装置10の表示部に表示させる。なお、上記のアンケートの内容は一例であり、他の質問が含まれていてもよい。
【0043】
図14は、インターフェース画面IM6を示す図である。インターフェース画面IM6は、アンケートへの回答が完了したことを示す情報や、アンケートの回答によって付与されたインセンティブを示す情報などを含む。上記のように、アンケート提供部152は、ユーザにアンケートを提供し、ユーザからの回答を得ることができる。
【0044】
[シーケンス]
図15は、加盟店向けインターフェース72、決済サーバ100、および決済アプリ20により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、加盟店向けインターフェース72がユーザの操作に応じてアンケートを作成し(S50)、作成したアンケートを決済サーバ100に送信して決済サーバ100にアンケートを登録させる(S52)。
【0045】
次に、決済サーバ100が、決済アプリ20(または第1店舗端末装置50)から電子決済の指示を取得すると(S54)、電子決済を実行して(S56)、電子決済が行われた加盟店が作成したアンケートを決済アプリ20に送信する(S58)。ユーザが決済アプリ20を操作してアンケートに対する回答を入力すると(S60)、決済アプリ20は、回答を決済サーバ100に送信する(S62)。決済サーバ100は、送信された回答を回答情報180として記憶部170に記憶させる(S64)。
【0046】
次に、加盟店向けインターフェース72が、アンケートの回答の分析の結果の送信を決済サーバ100に依頼すると(S66)、決済サーバ100は、アンケートの回答を分析して(S68)、分析の結果を加盟店向けインターフェース72に提供する(S70)。次に、加盟店向けインターフェース72は、提供された分析の結果を表示部に表示させる(S72)。なお、S68の分析の処理は、加盟店向けインターフェースの指示に依らずに予め行われていてもよい。
【0047】
上記のように、電子決済サービスは、アンケートの結果を分析し、分析の結果を加盟店に提供する。加盟店は、アンケートを容易に行うことができ、更にアンケートの回答の分析の結果を容易に参照することができる。
【0048】
[アンケートの分析の結果]
図16は、アンケートの分析の結果のインターフェース画面IM11を示す図である。インターフェース画面IM11は、分析の結果を含む領域AR11-領域AR14を含む。領域AR11-領域AR14に含まれる情報は、情報処理部156が分析した結果、情報処理部156がコメント評価サーバ80またはAIチャットボットサーバ90から取得した分析の結果である。アンケートの回答や、分析の結果は、例えば、アンケートを実施した加盟店のみに公開され、他の加盟店や、ユーザには提供されない。このように、公開が制限されているため、ユーザは、加盟店に対して素直な意見を回答することができる。
【0049】
(ユーザ属性)
領域AR11は、ユーザの属性が分析された結果を含む。ユーザの属性は、決済アプリ20の利用に伴ってユーザが提供したユーザの属性と、記憶部170に記憶されている加盟店で決済アプリ20を利用して電子決済を行った利用履歴に基づいて得たユーザの属性との一方または双方を含む。利用に伴ってユーザが提供したとは、利用の申し込み時や、利用後に提供されることを含む。ユーザの属性は、例えば、性別や、年齢、住所、加盟店の利用度合などのうち一以上の属性を含む。利用度合とは、利用回数や、利用の頻度、利用額などを含む。
【0050】
なお、領域AR11に含まれる情報は、上記の情報に代えて(加えて)、他の情報が含まれていてもよい。他の情報とは、利用者の住所や、チャージ履歴の情報、加盟店における決済額(が合計、平均、中央値)などである。また、他の情報は、決済アプリ20の位置情報から得られた情報を含んでもよい。例えば、○○区の滞在時間が多いユーザや、△△区の滞在時間が多いユーザなどの分類がされてもよい。
【0051】
他の情報は、決済サーバ100が管理している情報から得られたユーザの属性を示す情報であってもよい。例えば、電子決済の履歴に基づいて、分類されたユーザの属性である。例えば、イタリアンレストランに所定の頻度で訪れるユーザは同じ属性に区分され、中華レストランに所定の頻度で訪れるユーザは同じ属性に区分される。
【0052】
また、情報処理部156は、加盟店向けインターフェース72が操作されて(加盟店により)選択された属性を有するユーザのアンケートに対する回答を加盟店ごとに分析した結果を取得する。例えば、男性のユーザの分析の結果の提供がリクエストされた場合、情報処理部156は、男性のユーザのアンケートを分析する。例えば、利用頻度が閾値以下のユーザの分析の結果の提供がリクエストされた場合、情報処理部156は、利用頻度が閾値以下のユーザのアンケートを分析する。後述する領域12-14の分析の結果は、選択された属性のユーザの分析の結果である。情報提供部158は、選択されたユーザに応じた分析の結果を分析の対象の加盟店向けインターフェース72に提供する。
【0053】
上記のように、情報処理部156は、アンケートに回答したユーザを分類し、分類結果を示す情報を加盟店向けインターフェース72に提供する。これにより加盟店は、容易にユーザの属性を認識することができる。
【0054】
(選択式の回答)
領域AR12は、アンケートに対する回答が分析された結果を含む。領域ARA12は、アンケートの質問に対する回答が選択肢の選択によって行われた結果が分析された結果を含む。例えば、来店したきっかけや、メニューの味などアンケートの質問の回答に応じた分析の結果である。領域AR12には、例えば、質問の回答の選択肢ごとの集計結果を示す情報である。例えば、来店したきっかけの統計データや、メニューの味の評価の統計データなどが含まれる。
【0055】
なお、ユーザが他の加盟店に対して行った回答は、当該加盟店に対しては原則開示されないが、他の加盟店に対する評価の平均値や中央値などは当該加盟店に対して開示されてもよい。
【0056】
上記のように、情報処理部156は、アンケートに回答したユーザの回答を分析し、分析の結果をインターフェース72に提供する。これにより加盟店は、容易にユーザの回答が集計された結果を認識することができる。
【0057】
(コメント)
領域AR13は、アンケートにおけるコメントの種別の傾向を示す情報や、コメントに含まれるキーワードなどの情報を含む。種別とは、例えば、ネガティブなコメント、ポジティブなコメント、またはニュートラルなコメントである。キーワードは、例えば、コメントにおいてよく使われているキーワードである。例えば、領域AR13に含まれるように、コメントのうちポジティブなコメントの割合およびネガティブなコメントの割合を示す情報を含む。また、領域AR13には、ピックアップコメントが含まれる。ピックアップコメントは、例えば、信頼度の高いユーザのコメントである。信頼度の高いユーザは、例えば、当該加盟店の利用回数または利用額が閾値以上のユーザや、電子決済の利用回数または利用額が閾値以上のユーザ、ユーザごとに付与された信頼度が閾値以上のユーザである。
【0058】
情報処理部156は、アンケートのコメントをコメント評価サーバ80に送信し、コメントの分析を依頼し、コメント評価サーバ80から分析の結果を取得する。コメント評価サーバ80は、一つ一つのコメント(一人一人のコメント)の種別を特定し、キーワードを特定し、これらの特定結果を集計して、ポジティブなコメントの割合や、ネガティブなコメントの割合、キーワード、ピックアップコメントを取得してもよいし、特定結果を決済サーバ100に送信してもよい。特定結果が送信される場合、情報処理部156が、特定結果を処理して、ネガティブなコメントの割合やポジティブなコメントの割合、領域AR12に含めるキーワードおよびピックアップコメントなどを特定して、領域AR13に含める情報を取得する。
【0059】
上記のように、情報処理部156は、アンケートのコメントを分析し、分析の結果をインターフェース72に提供する。これにより加盟店は、容易にユーザのコメントの傾向を認識することができる。
【0060】
(ユーザの意見)
領域AR14の領域AR15は、ユーザのコメントに多く含まれるユーザの意見を含む。ユーザの意見とは、例えば、多くのユーザの意見(例えば閾値以上寄せられた意見)である。例えば「メニューが多い」、「写真が見たい」などの意見である。また、領域AR15には、救数の意見のうちピックアップされた意見が含まれてもよい。
【0061】
情報処理部156は、複数のコメント(複数のユーザのコメント)をAIチャットボットサーバ90に送信し、複数のコメントの分析を依頼し、AIチャットボットサーバ90から分析の結果を取得する。AIチャットボットサーバ90は、複数のコメントから多くのユーザの意見(または課題)を特定し、特定結果および意見に対する改善策を決済サーバ100に送信する。意見とは、例えば、ユーザの加盟店に対する要望または課題である。なお、AIチャットボットサーバ90は、一つ一つのコメント(一人一人のコメント)からユーザの意見を特定し、特定した意見を決済サーバ100に送信してもよい。この場合、情報処理部156は、AIチャットボットサーバ90から複数のコメントのそれぞれに対応する意見を取得し、これらの意見を集計して、多くのユーザの意見を特定する。例えば、複数のユーザのコメントに「メニューが多すぎて迷った」またはこの意見の意味に類似する意見が含まれている場合、この意見を多くのユーザの意見であると特定する。意味が類似とは、文章が文章の意味を示すベクトルに変換され、このベクトル同士が類似していることである。
【0062】
上記のように、情報処理部156は、アンケートのコメントを分析し、分析の結果をインターフェース72に提供する。これにより加盟店は、容易に多く寄せられている意見を認識することができる。
【0063】
(加盟店へのアドバイス)
領域AR14の領域ADには、加盟店に対するアドバイスが含まれる。アドバイスとは、加盟店が成長するためのアドバイスであって、例えば、売り上げの向上や、来客数の向上、評価の向上のためのアドバイスである。
【0064】
情報処理部156は、コメントをAIチャットボットサーバ90に送信し、コメントの分析を依頼し、AIチャットボットサーバ90から分析の結果を取得する。AIチャットボットサーバ90は、複数のコメントからアドバイスを導出し、導出したアドバイスを決済サーバ100に送信する。例えば、情報処理部156は、複数のコメントと、複数のコメントから加盟店を成長させるためのアドバイスを導出することの要求をAIチャットボットサーバ90に送信すると、AIチャットボットサーバ90が、送信された情報からアドバイスを導出する。AIチャットボットサーバ90は、複数のコメント(複数のユーザのコメント)からアドバイスを導出してもよいし、一つ一つのコメント(一人一人のコメント)からアドバイスを導出してもよい。一つ一つのコメントからアドバイスが導出される場合、情報処理部156は、アドバイスを集計して、領域AR15に含めるアドバイスを決定してもよい。例えば、情報処理部156は、意味が同じまたは類似するアドバイスを集計して、閾値以上の数となるアドバイスを領域AR15に含めるアドバイスに決定してもよい。意味が類似とは、文章が文章の意味を示すベクトルに変換され、このベクトル同士が類似していることである。
【0065】
上記のように、情報処理部156は、アンケートのコメントを分析し、分析の結果としてアドバイスをインターフェース72に提供する。これにより加盟店は、容易に目的を達成することができるアドバイスを得ることができる。
【0066】
(その他)
なお、上記の例では、加盟店が作成したアンケートは一つであるものとして説明したが、加盟店はアンケートを複数作成して、これらのアンケートに対する回答を得ることができる。この場合、情報処理部156は、アンケートの種別ごとに分析を行い、情報提供部158がアンケートの種別ごとの分析の結果を加盟店向けインターフェース72に提供する。加盟店は、加盟店向けインターフェース72を操作することで所望のアンケートの分析の結果を確認することができる。
【0067】
更に、アンケートは、アンケートの種別に応じて回答を求めるユーザが決定されてもよい。例えば、アンケートAは属性Aのユーザに回答を求め、アンケートBは属性Bのユーザに回答を求めることが、加盟店によって予め設定されている場合、アンケート提供部152は、対象の加盟店で電子決済を行ったユーザの属性を確認し、該当するアンケートをユーザに提供する。
【0068】
また、情報処理部156は、複数のコメントをAIチャットボットサーバ90に提供し、AIチャットボットサーバ90から得られた加盟店に対する定性的な評価を示す情報(分析の結果)を取得してもよい。定性的な評価とは、例えば、コメントなどのアンケートに対する回答から得られる加盟店の評価や、加盟店の印象、加盟店の雰囲気などである。例えば、情報処理部156は、アンケートの回答と、リクエストとをAIチャットボットサーバ90に提供すると、AIチャットボットサーバ90は、アンケートの回答からリクエストに応じて定性的な評価を示す情報を情報処理部156に提供する。リクエストとは、例えば、加盟店の評価や、加盟店の印象、加盟店の雰囲気などをコメントしてほしい旨のリクエストである。情報提供部158は、定性的な評価を示す情報を加盟店向けインターフェース72に提供する。
【0069】
上記のように、決済サーバ100は、アンケートを分析の結果を加盟店に提供する。これにより、加盟店は、容易にアンケートの分析の結果を認識して、加盟店の成長につなげる策を検討することができる。
【0070】
[フローチャート]
図17は、決済サーバ100が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、本処理は、加盟店向けインターフェース72からリクエストを取得した場合に実行されてもよいし、リクエストに関わらず所定間隔で実行されてもよい。また、回答が所定数集まったら実行されてもよい。
【0071】
まず、情報処理部156は、対象の加盟店に対応する回答情報180を取得する(S100)。次に、情報処理部156は、回答情報180を参照して、回答者の性別、年代であるユーザの属性を分析し(S102)、更にユーザごとの加盟店の利用度合を分析する(S104)。これにより図16の領域AR11のユーザの属性の分析の結果が生成される。
【0072】
次に、情報処理部156は、各アンケートの回答を項目ごとに集計する(S106)。例えば、各質問において回答として選択された選択肢が集計される。これにより図16の領域12の選択式の回答の分析の結果が生成される。
【0073】
次に、情報処理部156は、アンケートに記載されたコメントを取得し、取得したコメントをコメント評価サーバ80へ送信する(S108)。次に、情報処理部156は、コメント評価サーバ80から取得した評価結果を取得する(S110)。これにより図16の領域13のコメントに関する分析の結果が生成される。
【0074】
次に、情報処理部156は、アンケートに記載されたコメントを取得し、取得したコメントをAIチャットボットサーバ90へ送信する(S112)。次に、情報処理部156は、AIチャットボットサーバ90から取得したアドバイスを取得する(S114)。これにより図16の領域14のコメントの分析の結果である加盟店に対するアドバイスが生成される。
【0075】
次に、情報提供部158が、上述した各分析の結果を統合したコンテンツを生成して、生成したコンテンツを加盟店向けインターフェース72に提供する(S116)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。
【0076】
[加盟店によるアンケートの作成について]
アンケート生成部160は、レコメンドアンケート情報182を参照して、加盟店に提案するアンケート生成する。図18は、レコメンドアンケート情報182の内容の一例を示す図である。レコメンドアンケート情報182は、例えば、アンケートの目的に対して、アンケートのテンプレート(質問の内容)が対応付けられた情報である。アンケートの目的とは、例えば、売り上げの増加や、評価の向上、客数の向上などである。
【0077】
アンケートのテンプレートとは、アンケートの目的を達成するために有効なテンプレートである。テンプレートは、例えば、目的を達成した加盟店が利用したアンケートを参考に生成されたテンプレートである。例えば、売り上げを増加させた加盟店のアンケートに、質問1、2、3が含まれており、売り上げが増加させていない加盟店のアンケートに、質問3、4、5が含まれていた場合、質問1、2、3を含むアンケートが売り上げの増加のためのアンケートのテンプレートとして設定される。レコメンドアンケート情報182は、例えば、加盟店の属性ごとに用意されている。加盟店の属性とは、例えば、加盟店のカテゴリや、加盟店の規模、加盟店の場所などの組み合わせから得られた属性である。
【0078】
また、アンケートのテンプレートは、学習済モデルから導出されてもよい。学習済モデルは、例えば、加盟店の属性、アンケートの目的を示す入力情報を入力すると、複数のテンプレートの種別のうち入力情報に対応するテンプレートの種別を示す情報を出力する。学習済モデルは、学習データが学習されて生成されたモデルである。学習データは、例えば、入力情報と、目的を達成することができたテンプレートの種別を示す情報とが対応付けられた情報である。学習済モデルは、入力情報を入力すると、目的を達成することができたテンプレートの種別を示す情報を出力するように学習されたモデルである。
【0079】
アンケート生成部160は、AIチャットボットサーバ90に目的を達成することができるアンケートの生成を依頼してもよい。例えば、アンケート生成部160は、加盟店の属性、アンケートの目的、その他加盟店に関する情報(例えば加盟店の現状、課題を示すコメント、アンケートの回答結果(回答のコメント)など)から、目的を達成することができるアンケートの生成の依頼をAIチャットボットサーバ90に送信する。AIチャットボットサーバ90は、アンケート生成部160から送信された情報から目的を達成することができるアンケートを生成し、生成したアンケートをアンケート生成部160に送信する。このようにアンケートは生成されてもよい。
【0080】
上記のように、加盟店は、目的を達成するためのアンケートを容易に作成することができる。
【0081】
ここで、店舗において、紙のアンケート用紙が用意され、ユーザが記入し提出することでアンケートが行われることがある。この場合、(1)アンケートを回答するモチベーションが低く、回答の頻度が低いことがある。また、(2)店舗などにおいて手動で回答を集計する必要があり、集計が煩雑である。更に(3)回答を分析することが困難である。
【0082】
これに対して、本実施形態では、決済アプリ20を利用してアンケートを配布して回答を得ることができるため、加盟店の利便性が向上し、容易に有益な情報を得ることができる。(1)アンケートは決済アプリ20を介して配布され回答が可能であるため、ユーザは容易に回答することができる。更にアンケートに回答すると特典が得られるため、より回答へのモチベーションが増加し、より多くの回答が得られる。また、(2)回答が自動で集計されるため、加盟店における煩雑な作業が発生しない。更に、(3)決済サーバ100が回答を分析して、分析の結果として、ユーザの属性や、回答を集計した結果、コメントの種別、アドバイスなどを取得して加盟店に提供するため、加盟店が分析を行うことなく分析の結果を得ることができる。
【0083】
以上説明した実施形態によれば、決済サーバ100が、電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供し、前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得し、前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得し、前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供することにより、ユーザ(例えば加盟店)に有益な情報を提供することができる。
【0084】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0085】
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
80 コメント評価サーバ
90 AIチャットボットサーバ
100 決済サーバ
152 アンケート提供部
154 取得部
156 情報処理部
158 情報提供部
160 アンケート生成部
170 記憶部
178 アンケート情報
180 回答情報
182 レコメンドアンケート情報
【要約】
【課題】ユーザに有益な情報を提供すること。
【解決手段】電子決済サービスで利用されるユーザの決済アプリがアンケート対象の加盟店で電子決済を行ったことに応じて、前記決済アプリに前記加盟店に関するアンケートを提供するアンケート提供部と、前記アンケートに対する前記ユーザの回答を前記決済アプリのそれぞれから取得する取得部と、前記加盟店ごとに前記回答を分析した結果を取得する情報処理部と、前記分析の結果を前記分析の対象の加盟店が利用する端末装置に提供する情報提供部と、を備える情報処理装置。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18