(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】太陽光発電アセンブリ及び太陽光発電アセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 31/048 20140101AFI20240730BHJP
【FI】
H01L31/04 560
(21)【出願番号】P 2023115534
(22)【出願日】2023-07-13
【審査請求日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】202310483557.4
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512083920
【氏名又は名称】晶科能源股分有限公司
【氏名又は名称原語表記】JINKO SOLAR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1,Jinko Road, Shangrao Economic Development Zone Jiangxi 334100 CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】陶 武松
(72)【発明者】
【氏名】王 路▲闖▼
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 向超
(72)【発明者】
【氏名】郭 亮
【審査官】小林 幹
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第212874503(CN,U)
【文献】中国実用新案第212934629(CN,U)
【文献】特開2012-038778(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112436064(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電アセンブリであって、
前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、間隔をあけて設けられた複数組の電池ストリング(11)を含む太陽光発電電池パック(1)と、
前記太陽光発電電池パック(1)の光対向面に設けられ、フロントシート(2)及び正面封止層(3)を含む正面封止構造と、
前記太陽光発電電池パック(1)の光背向面に設けられ、バックシート(4)と背面封止層(5)とを含む背面封止構造であって、前記バックシート(4)と前記フロントシート(2)とが共同して前記正面封止層(3)、前記太陽光発電電池パック(1)及び前記背面封止層(5)を挟持する背面封止構造と、を含み、
前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間のピッチL1は、0.3mm≦L1≦1.5mmを満た
し、
前記太陽光発電アセンブリは、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に位置する位置制限部材(6)をさらに含み、
前記位置制限部材(6)は、本体部(61)を含み、前記本体部(61)は、少なくとも一部が隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に挟持され、
前記位置制限部材(6)は、第1接続部(62)及び第2接続部(63)をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部(62)及び前記第2接続部(63)は、前記本体部(61)の両端に固定接続され、
前記第1接続部(62)の上面は、前記正面封止層(3)に接続するために用いられ、前記第2接続部(63)の下面は、前記背面封止層(5)に接続するために用いられる、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリ。
【請求項2】
前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記位置制限部材(6)の高さH1は、0.5mm≦H1≦3mmを満たす、ことを特徴とする請求項
1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項3】
前記位置制限部材(6)の材料は、絶縁材料であり、
前記位置制限部材(6)は、接着フィルム、透明ガラス、硬化絶縁接着剤、透明プラスチック板、透明ゴムのうちの1つから製造される、ことを特徴とする請求項
1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項4】
前記
位置制限部材(6)と前記正面封止層(3)は、一体型構造であり、少なくとも1つの前記
位置制限部材(6)と前記正面封止層(3)とによって収容空間が囲まれ、前記電池ストリング(11)は、前記収容空間内に位置し、
及び/又は、前記
位置制限部材(6)と前記背面封止層(5)は、一体型構造であり、少なくとも1つの前記
位置制限部材(6)と前記背面封止層(5)とによって収容空間が囲まれ、前記電池ストリング(11)は、前記収容空間内に位置する、ことを特徴とする請求項
1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項5】
前記位置制限部材(6)の横断面形状は、Z字状であり、
前記第1接続部(62)の下面は、前記電池ストリング(11)の光対向面に接続され、前記第2接続部(63)の上面は、隣接する他方の組の前記電池ストリング(11)の光背向面に接続される、ことを特徴とする請求項
1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項6】
前記位置制限部材(6)の横断面形状は、C字状であり、
前記第1接続部(62)の下面と前記第2接続部(63)の上面は、それぞれ同一の前記電池ストリング(11)の光対向面と光背向面に接続される、ことを特徴とする請求項
1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項7】
隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に複数の前記位置制限部材(6)が設けられ、複数の前記位置制限部材(6)は、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って間隔をあけて設けられる、ことを特徴とする請求項
1~
6のいずれか1項に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項8】
前記電池ストリング(11)は、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って配列された複数の電池セル(111)を含み、前記電池セル(111)は、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、第1寸法D1を有し、前記電池セル(111)は、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、第2寸法D2を有し、
前記電池セル(111)は、ハーフカットセルであり、D1:D2の値は、2<D1:D2≦2.02を満たし、
又は、前記電池セル(111)は、1/3カットセルであり、D1:D2の値は、3.01≦D1:D2≦3.03を満たし、
又は、前記電池セル(111)は、1/4カットセルであり、D1:D2の値は、4.01≦D1:D2≦4.04を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項9】
太陽光発電アセンブリの製造方法であって、
複数組の電池ストリング(11)を含む太陽光発電電池パック(1)を提供するステップと、
正面封止構造及び背面封止構造を提供し、前記正面封止構造は、フロントシート(2)と正面封止層(3)を含み、前記背面封止構造は、バックシート(4)と背面封止層(5)を含むステップと、
前記フロントシート(2)、前記正面封止層(3)、前記太陽光発電アセンブリ(1)、前記背面封止層(5)及び前記バックシート(4)を積層し、複数組の前記電池ストリング(11)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列し、隣接する2つの前記電池ストリング(11)の間のピッチL1が0.3mm≦L1≦1.5mmを満たすステップと、
前記フロントシート(2)、前記正面封止層(3)、前記太陽光発電電池パック(1)、前記背面封止層(5)及び前記バックシート(4)をラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを形成するステップと、を含
み、
複数組の前記電池ストリング(11)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列させるときに、前記製造方法は、具体的に、
隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に位置制限部材(6)を設け、前記位置制限部材(6)の本体部(61)の少なくとも一部を隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に挟持することを含み、
隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に前記位置制限部材(6)を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、
前記電池ストリング(11)と前記位置制限部材(6)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に配置することを含み、
前記位置制限部材(6)は、第1接続部(62)及び第2接続部(63)をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部(62)及び前記第2接続部(63)は、前記本体部(61)の両端に固定接続され、
前記位置制限部材(6)の横断面形状は、Z字状であり、前記電池ストリング(11)と前記位置制限部材(6)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に配置するときに、前記製造方法は、具体的に、
1組の前記電池ストリング(11)を配置することと、
前記位置制限部材(6)を配置し、前記第1接続部(62)及び前記第2接続部(63)の一方を前記電池ストリング(11)に接続することと、
さらに1組の前記電池ストリング(11)を配置し、隣接する2組の前記電池ストリング(11)が共同して前記本体部(61)を挟持するように、前記電池ストリング(11)を前記第1接続部(62)及び前記第2接続部(63)の他方に接続することと、を含む、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項10】
太陽光発電アセンブリの製造方法であって、
複数組の電池ストリング(11)を含む太陽光発電電池パック(1)を提供するステップと、
正面封止構造及び背面封止構造を提供し、前記正面封止構造は、フロントシート(2)と正面封止層(3)を含み、前記背面封止構造は、バックシート(4)と背面封止層(5)を含むステップと、
前記フロントシート(2)、前記正面封止層(3)、前記太陽光発電アセンブリ(1)、前記背面封止層(5)及び前記バックシート(4)を積層し、複数組の前記電池ストリング(11)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列し、隣接する2つの前記電池ストリング(11)の間のピッチL1が0.3mm≦L1≦1.5mmを満たすステップと、
前記フロントシート(2)、前記正面封止層(3)、前記太陽光発電電池パック(1)、前記背面封止層(5)及び前記バックシート(4)をラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを形成するステップと、を含み、
複数組の前記電池ストリング(11)を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列させるときに、前記製造方法は、具体的に、
隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に位置制限部材(6)を設け、前記位置制限部材(6)の本体部(61)の少なくとも一部を隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に挟持することを含み、
前記位置制限部材(6)は、第1接続部(62)及び第2接続部(63)をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部(62)及び前記第2接続部(63)は、前記本体部(61)の両端に固定接続され、
前記位置制限部材(6)の横断面形状は、C字状であり、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に
前記位置制限部材(6)を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、
前記第1接続部(62)の下面と前記第2接続部(63)の上面をそれぞれ同一組の前記電池ストリング(11)の光対向面と光背向面に接続して、前記位置制限部材(6)を前記電池ストリング(11)に係着させて、電池ストリングアセンブリを形成することと、
隣接する2組の電池ストリング(11)が共同して前記本体部(61)を挟持するように、複数の前記電池ストリングアセンブリを前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に設置することと、を含む、ことを特徴とす
る太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項11】
前記
位置制限部材(6)と前記正面封止層(3)とは、一体型構造であり、少なくとも1つの前記
位置制限部材(6)と前記正面封止層(3)とによって収容空間が囲まれ、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に
前記位置制限部材(6)を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、
隣接する2組の電池ストリング(11)が共同して前記本体部(61)を挟持するように、前記電池ストリング(11)を前記収容空間内に収容させることを含み
及び/又は、前記
位置制限部材(6)と前記背面封止層(5)とは、一体型構造であり、少なくとも1つの前記
位置制限部材(6)と前記背面封止層(5)とによって収容空間が囲まれ、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に
前記位置制限部材(6)を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、
隣接する2組の電池ストリング(11)が共同して前記本体部(61)を挟持するように、前記電池ストリング(11)を前記収容空間内に収容させることを含む、ことを特徴とする請求項
9又は10に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項12】
隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に
前記位置制限部材(6)を設ける前に、前記製造方法は、
隣接する2組の電池ストリング(11)に位置決めテープ(7)を設け、前記太陽光発電アセンブリの幅方向(X)に沿って、前記位置決めテープ(7)の両端をそれぞれ隣接する2組の電池ストリング(11)に接着することをさらに含み、
或いは、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間に
前記位置制限部材(6)を設けた後に、前記製造方法は、
隣接する2組の電池ストリング(11)に位置決めテープ(7)を設け、前記太陽光発電アセンブリの幅方向(X)に沿って、前記位置決めテープ(7)の両端をそれぞれ隣接する2組の電池ストリング(11)に接着することをさらに含む、ことを特徴とする請求項
9又は10に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電技術分野に関し、特に太陽光発電アセンブリ及び太陽光発電アセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽エネルギーは、人間が使いきれない再生可能エネルギーであり、太陽光発電アセンブリは、太陽光発電システムにおけるコア部分であり、太陽光発電システムにおける最も重要な部分でもあり、その作用は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換し、蓄電池に送出して貯蔵したり、負荷動作を推進したりする。太陽光発電アセンブリは、通常、正面封止構造、背面封止構造及び太陽光発電電池パックを含み、太陽光発電電池パックは、複数組の電池ストリングを直列又は並列に接続して構成され、隣接する電池ストリングが互いに接触して短絡することを防止するために、隣接する2組の電池ストリングの間に一定のピッチを設ける必要がある。
【0003】
従来技術では、電池セルのサイズが小さく、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量が小さいため、従来の太陽光発電アセンブリには光電変換効率が低いという問題が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させることができる太陽光発電アセンブリ及び太陽光発電アセンブリの製造方法を提供する。
【0005】
本願の第1態様では、太陽光発電アセンブリを提供し、前記太陽光発電アセンブリは、
前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、間隔をあけて設けられた複数組の電池ストリングを含む太陽光発電電池パックと、
前記太陽光発電電池パックの光対向面に設けられ、フロントシート及び正面封止層を含む正面封止構造と、
前記太陽光発電電池パックの光背向面に設けられ、バックシートと背面封止層とを含む背面封止構造であって、前記バックシートと前記フロントシートとが共同して前記正面封止層、前記太陽光発電電池パック及び前記背面封止層を挟持する背面封止構造と、を含み、
前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、隣接する2組の前記電池ストリング(11)の間のピッチL1は、0.3mm≦L1≦1.5mmを満たす。
【0006】
一可能な設計において、前記太陽光発電アセンブリは、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置する位置制限部材をさらに含み、前記位置制限部材は、本体部を含み、前記本体部は、少なくとも一部が隣接する2組の前記電池ストリングの間に挟持される。
【0007】
一可能な設計において、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記位置制限部材の高さH1は、0.5mm≦H1≦3mmを満たす。
【0008】
一可能な設計において、前記位置制限部材の材料は、絶縁材料であり、前記位置制限部材は、接着フィルム、透明ガラス、硬化絶縁接着剤、透明プラスチック板、透明ゴムのうちの1つから製造される。
【0009】
一可能な設計において、前記位置制限部材と前記正面封止層は、一体型構造であり、少なくとも1つの前記位置制限部材と前記正面封止層とによって収容空間が囲まれ、前記電池ストリングは、前記収容空間内に位置し、及び/又は、前記位置制限部材と前記背面封止層は、一体型構造であり、少なくとも1つの前記位置制限部材と前記背面封止層とによって収容空間が囲まれ、前記電池ストリングは、前記収容空間内に位置する。
【0010】
一可能な設計において、前記位置制限部材は、第1接続部及び第2接続部をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部及び前記第2接続部が前記本体部の両端に固定接続され、前記第1接続部の上面が前記正面封止層に接続するために用いられ、前記第2接続部の下面が前記背面封止層に接続するために用いられる。
【0011】
一可能な設計において、前記位置制限部材の横断面形状はZ字状であり、前記第1接続部の下面は、前記電池ストリングの光照射面に接続され、前記第2接続部の上面は、隣接する他方の組の前記電池ストリングの光背向面に接続される。
【0012】
一可能な設計において、前記位置制限部材の横断面形状はC字状であり、前記第1接続部の下面と前記第2接続部の上面は、それぞれ同一の前記電池ストリングの光対向面と光背向面に接続される。
【0013】
一可能な設計において、隣接する2組の前記電池ストリングの間に複数の前記位置制限部材が設けられ、複数の前記位置制限部材は、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って間隔をあけて設けられる。
【0014】
一可能な設計において、前記電池ストリングは、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って配列された複数の電池セルを含み、前記電池セルは、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、第1寸法D1を有し、前記電池セルは、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、第2寸法D2を有し、
前記電池セルは、ハーフカットセルであり、D1:D2の値は、2<D1:D2≦2.02を満たし、或いは、前記電池セルは、1/3カットセルであり、D1:D2の値は、3.01≦D1:D2≦3.03を満たし、或いは、前記電池セルは、1/4カットセルであり、D1:D2の値は、4.01≦D1:D2≦4.04を満たす。
【0015】
本願の第2態様では、太陽光発電アセンブリの製造方法を提供し、当該太陽光発電アセンブリの製造方法は、
複数組の電池ストリングを含む太陽光発電電池パックを提供するステップと、
正面封止構造及び背面封止構造を提供し、前記正面封止構造がフロントシート及び正面封止層を含み、前記背面封止構造がバックシート及び背面封止層を含むステップと、
前記フロントシート、前記正面封止層、前記太陽光発電電池パック、前記背面封止層及び前記バックシートを積層し、複数組の前記電池ストリングを前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列し、隣接する2つの前記電池ストリングの間のピッチL1が0.3mm≦L1≦1.5mmを満たすステップと、
前記フロントシート、前記正面封止層、前記太陽光発電電池パック、前記背面封止層及び前記バックシートをラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを形成するステップと、を含む。
【0016】
一可能な設計において、複数組の前記電池ストリングを前記太陽光発電アセンブリの幅方向に間隔をあけて配列するときに、前記製造方法は、具体的に、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設け、前記位置制限部材の少なくとも一部の本体部を隣接する2組の前記電池ストリングの間に挟持することを含む。
【0017】
一可能な設計において、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、前記電池ストリング及び前記位置制限部材を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に配置することを含む。
【0018】
一可能な設計において、前記位置制限部材は、第1接続部及び第2接続部をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記本体部の両端に固定接続され、前記位置制限部材の横断面形状は、Z字状であり、前記電池ストリング及び前記位置制限部材を前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に配置するときに、前記製造方法は、具体的に、1組の前記電池ストリングを配置することと、前記位置制限部材を配置し、前記第1接続部及び前記第2接続部の一方を前記電池ストリングに接続することと、さらに1組の前記電池ストリングを配置し、隣接する2組の前記電池ストリングが共同して前記本体部を挟持するように、前記電池ストリングを前記第1接続部及び前記第2接続部の他方に接続することと、を含む。
【0019】
一可能な設計において、前記位置制限部材は、第1接続部及び第2接続部をさらに含み、前記太陽光発電アセンブリの高さ方向に沿って、前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記本体部の両端に固定接続され、前記位置制限部材の横断面形状は、C字状であり、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、前記第1接続部の下面と前記第2接続部の上面を、それぞれ同一組の前記電池ストリングの光対向面と光背向面に接続して、前記位置制限部材を前記電池ストリングに係着させて、電池ストリングアセンブリを形成することと、隣接する2組の電池ストリングが共同して前記本体部を挟持するように、複数の前記電池ストリングアセンブリを前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って順に配置することとを含む。
【0020】
一可能な設計において、前記位置制限部材と前記正面封止層とは、一体型構造であり、少なくとも1つの前記位置制限部材と前記正面封止層とで収容空間が囲まれ、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、隣接する2組の電池ストリングが共同して前記本体部を挟持するように、前記電池ストリングを前記収容空間内に収容させることを含み、及び/又は、前記位置制限部材と前記背面封止層とは、一体型構造であり、少なくとも1つの前記位置制限部材と前記背面封止層とで収容空間が囲まれ、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設けるときに、前記製造方法は、具体的に、隣接する2組の電池ストリングが共同して前記本体部を挟持するように、前記電池ストリングを前記収容空間内に収容させることを含む。
【0021】
一可能な設計において、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設ける前に、前記製造方法は、隣接する2組の電池ストリングに位置決めテープを設け、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記位置決めテープの両端をそれぞれ隣接する2組の電池ストリングに接着することをさらに含み、或いは、隣接する2組の前記電池ストリングの間に位置制限部材を設けた後に、前記製造方法は、隣接する2組の電池ストリングに位置決めテープを設け、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記位置決めテープの両端をそれぞれ隣接する2組の電池ストリングに接着することをさらに含む。
【0022】
本願における太陽光発電アセンブリは、隣接する電池ストリング間のピッチL1を0.3mm~1.5mmに制限するため、太陽光発電アセンブリの幅が変化しない場合、減少したストリングピッチを電池セルのサイズに補償することができ、太陽光発電アセンブリの幅方向に沿った電池セルのサイズを大きくすることができる。太陽光発電アセンブリレイアウトの空白面積を低減し、単位面積当たりの太陽光発電電池パックの受光面積を向上させて、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量を向上させ、さらに太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させることができる。
【0023】
以上の一般的な説明及び後の詳細な説明は、例示的なものに過ぎず、本願を限定するものではないと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、明細書とともに本願の原理を説明するために用いられる。
【
図1】本願に係る太陽光発電アセンブリの断面構造模式図である。
【
図2】太陽光発電電池パックの第1の上面図である。
【
図3】
図2における太陽光発電電池パックの第1実施例における断面構造模式図である。
【
図4】
図2における太陽光発電電池パックの第2実施例における断面構造模式図である。
【
図5】
図2における太陽光発電電池パックの第3実施例における断面構造模式図である。
【
図6】
図2における太陽光発電電池パックの第4実施例における断面構造模式図である。
【
図7】
図2における太陽光発電電池パックの第5実施例における断面構造模式図である。
【
図8】太陽光発電電池パックの第2の上面図である。
【
図9】本願による太陽光発電アセンブリを製造するフローチャートである。
【
図10】本願による太陽光発電アセンブリを製造するフローチャートである。
【
図11】本願による太陽光発電アセンブリを製造するフローチャートである。
【
図12】
図2における太陽光発電電池パックの第6実施例における断面構造模式図である。
【
図13】太陽光発電電池パックの第3の上面図である。
【
図14】太陽光発電電池パックの第4の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本願の技術案をよりよく理解するために、以下、添付の図面を参照しながら、本願の実施例を詳細に説明する。
【0026】
説明される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことを明確にすべきである。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得し得る他の全ての実施例は、本願の保護範囲に属するものとする。
【0027】
本願の実施例で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。本願の実施例及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「1種」や「1つ」、「前記」及び「当該」や「該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、複数形も含むことを意図する。
【0028】
本明細書において使用される用語「及び/又は」は、関連対象を説明する関連関係に過ぎず、3つの関係が存在し得ることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在するという3つの状況を示しうることを理解すべきである。また、本文において文字「/」は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係にあることを示す。
【0029】
なお、本願の実施例に記述される「上」、「下」、「左」、「右」などの方位語は、図面に示す角度で記述されるものであり、本願の実施例を限定するものではないと理解されるべきである。また、文脈において、1つの素子が別の素子の「上」又は「下」に接続されると言及した場合、他の素子の「上」又は「下」に直接接続されるだけでなく、中間素子を介して他の素子の「上」又は「下」に間接的に接続されてもよいことを理解すべきである。
【0030】
太陽光発電アセンブリは、正面封止構造と、背面封止構造と、太陽光発電電池パックとを含み、太陽光発電電池パックは、太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って間隔をあけて設けられた複数組の電池ストリングを含み、複数組の電池ストリング同士は、直列又は並列に接続され、各組の電池ストリングは、太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の電池セルから構成され、複数の電池セル同士は、直列に接続されている。従来技術では、電池セルのサイズが小さいため、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量が小さく、太陽光発電アセンブリの光電変換効率に影響を与える。
【0031】
上記問題に基づいて、本願は、太陽光発電アセンブリを提供し、
図1に示すように、当該太陽光発電アセンブリは、太陽光発電電池パック1、正面封止構造及び背面封止構造を含む。太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、太陽光発電電池パック1は、間隔をあけて設けられた複数組の電池ストリング11を含み、正面封止構造は、太陽光発電電池パック1の光対向面に設けられ、正面封止構造は、フロントシート2及び正面封止層3を含み、背面封止構造は、太陽光発電電池パック1の光背向面に設けられ、背面封止構造は、バックシート4及び背面封止層5を含み、バックシート4とフロントシート2は、共同して正面封止層3、太陽光発電電池パック1及び背面封止層5を挟持する。太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1は、0.3mm≦L1≦1.5mmを満たす。
【0032】
本実施例において、太陽光発電アセンブリは、フロントシート2、正面封止層3、太陽光発電電池パック1、背面封止層5及びバックシート4がラミネート封止されてなる。フロントシート2は、太陽光発電電池パック1の光対向側に位置し、太陽光を透過させるために用いられ、太陽光発電アセンブリの防水・防湿能力を向上させるためにも用いられ、バックシート4と共に太陽光発電電池パック1を封止する。正面封止層3は、太陽光発電電池パック1の光対向面(太陽光発電電池パック1における光源に向かい、直射太陽光を受光する側の表面)を保護するために用いられ、背面封止層5は、太陽光発電電池パック1の光背向面(太陽光発電電池パック1の光源から離れた側の表面)を保護するために用いられ、同時に、太陽光発電アセンブリのラミネート過程において、正面封止層3及び背面封止層5は、太陽光発電電池パック1を封止して保護するために用いられ、外部環境が太陽光発電電池パック1の性能に影響を与えることを防止するとともに、フロントシート2とバックシート4と太陽光発電電池パック1を一体に接着することができる。
図2に示すように、各組の電池ストリング11は、いずれも太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って配列された複数の電池セル111を含み、ピッチL1は、隣接する2組の電池ストリング11が太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って位置合わせされた2つの電池セル111間の距離である。ピッチL1は、具体的に、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm又は1.5mmであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、ここで限定されない。
【0033】
太陽光発電アセンブリの製造過程において、電池セル111の材料の影響を受けて、電池セル111が拡張する可能性があり、且つラミネートプロセスにおける真空引き工程、正面封止層3及び背面封止層5の材料の流動などの要因の影響により、電池ストリング11が太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って一定の変位を生じる可能性があり、太陽光発電アセンブリの幅が一定である場合、ピッチL1が小さすぎる(例えば、0.3mm未満である)と、隣接する2組の電池ストリング11が太陽光発電アセンブリの製造過程において互いに接近する可能性が高く、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って隣接する2つの電池セル111が互いに接触するようにして、太陽光発電アセンブリの短絡をもたらし、ひいては隣接する2組の電池ストリング11の電池セル111がずれて重なることが発生し、ラミネート過程において電池セル111に亀裂が生じる可能性もある。
【0034】
太陽光発電アセンブリの幅が一定である場合、ピッチL1が大きすぎる(例えば、1.5mmよりも大きい)と、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける電池セル111の寸法が制限され、太陽光発電アセンブリの有効受光面積が小さくなり、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量に影響を与え、太陽光発電アセンブリの光電変換効率が低くなる。
【0035】
したがって、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1は、0.3mm~1.5mmとすべきであり、0.3mm~1mmであることが好ましく、太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させるとともに、太陽光発電アセンブリの短絡を回避し、太陽光発電アセンブリの良品率を確保することができる。従来技術において、隣接する電池ストリング11の間のストリングピッチは、一般的に1.6mm~2.5mmであるが、本願に係る太陽光発電アセンブリは、隣接する電池ストリング11の間のピッチL1を0.3mm~1.5mmに制限するため、太陽光発電アセンブリの幅が変化しない場合、減少したストリングピッチを電池セル111のサイズに補償することができ、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った電池セル111のサイズを大きくすることができる。太陽光発電アセンブリレイアウトの空白面積を低減し、単位面積当たりの太陽光発電電池パックの受光面積を向上させて、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量を向上させ、さらに太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させることができる。
【0036】
本実施例では、複数の電池セル111は、太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って直列に接続されて1つの電池ストリング11を構成し、複数の電池ストリング11は、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って配列され、複数の電池ストリング11同士は、直列又は並列に接続されて1つの電池ストリング群を構成し、複数の電池ストリング群は、さらに並列の方式によって互いに接続することができる。
【0037】
一実施例において、同一の電池ストリング11における複数の電池セル111は、重ね溶接技術を用いて接続することができ、すなわち、電池セル111をメイングリッド線に垂直な方向に沿って電池ハーフセルに分割し、複数の電池ハーフセルをエッジ重ね接続の方式で配置し、かつ隣接する2つの電池ハーフセルの間の重なり幅が0.3mm~2.0mmである。さらに、隣接する2つの電池ハーフセルを直径0.1mm~0.35mmのフレキシブル丸線錫メッキ銅リボンによって接続し、且つ電池の重なり領域内にメイングリッド溶接点を設置せず、すなわち、溶接リボンと電池メイングリッドが接着しない。重ね溶接接続は、同一の電池ストリング11における隣接する電池セル111間のピッチをなくすことができ、太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿った電池セル111の寸法を大きくして、太陽光発電アセンブリの有効受光面積を向上させ、さらに太陽光発電電池パックの光電変換効率を向上させることに有利である。
【0038】
一具体的な実施例において、
図1及び
図3に示すように、太陽光発電アセンブリは、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置する位置制限部材6をさらに含み、位置制限部材6は、本体部61を含み、本体部61の少なくとも一部が隣接する2組の電池ストリング11の間に挟持される。
【0039】
位置制限部材6は、絶縁材料で製造され、位置制限部材6を2組の電池ストリング11の間に設けることにより、隣接する電池ストリング11の電池セル111が接触して短絡することを回避することができる。そして、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、電池ストリング11と本体部61とが交互に設けられ、隣接する2組の電池ストリング11の間にはいずれも本体部61が挟持され、このような構造では、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに電池ストリング11を位置制限することができ、電池ストリング11が太陽光発電アセンブリの積層過程又はラミネート過程において変位することを回避して、隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1が一定であることを確保する。
【0040】
一具体的な実施例において、位置制限部材6の材料は、絶縁材料であり、具体的に、位置制限部材6は、接着フィルム、透明ガラス、硬化絶縁接着剤、透明プラスチック板、透明ゴムのうちの1つで製造され、上記いくつかの材料は、良好な絶縁効果を有することに加えて、良好な光透過効果も有し、太陽光発電アセンブリの光電変換効率に影響を与えることがない。ここで、位置制限部材6が透明プラスチック板からなる場合、位置制限部材6の材料は、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl Methacrylate PMMA)、ポリカーボネート(Polycarbonate PC)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate PET)、ポリプロピレン(Polycarbonate PP)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride PVC)のうちの1種であってもよく、位置制限部材6が硬化絶縁接着剤からなる場合、絶縁接着剤の材料は、シリコーン、アクリル及びエポキシ樹脂のうちの1種又は複数種であってもよく、位置制限部材6が透明ゴムである場合、位置制限部材6の材料は、エチレンプロピレンゴム、エチレン-酢酸ビニル、ヒドリンゴム、ブチルゴムのうちの1つであってもよい。
【0041】
好ましくは、位置制限部材6は、接着フィルムで製造され、接着フィルムの材料は、エチレン-酢酸ビニル共重合体(Ethylene-Vinyl Acetate Copolymer EVA)、ポリオレフィンエラストマー(Polyolefin Elastomer POE)、ポリビニルブチラール(Polyvinyl Butyral PVB)などの材料のうちの1種であってもよく、EPE接着フィルム(EVA-POE-EVA共押出構造)又はEP接着フィルム(EVA-EP共押出構造)であってもよい。上記材料で製造された接着フィルム態様の位置制限部材6は、太陽光発電アセンブリのラミネート過程において、正面封止層3及び背面封止層5とともに溶融することが可能となり、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6は、隣接する2組の電池ストリング11を接続する役割を果たすことができ、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、位置制限部材6は、正面封止層3と背面封止層5を接続する役割を果たすことができる。
【0042】
位置制限部材6の具体的な構造は限定されず、中空構造であってもよい。
【0043】
なお、本願における各実施例は、いずれも位置制限部材6が接着フィルムで製造された場合を例として説明するが、位置制限部材6は、上記の他の材料で製造されてもよく、本願はこれについて限定されない。
【0044】
位置制限部材6が坪量300g/m2の接着フィルムを採用することを例として、ピッチL1の値が異なる場合、太陽光発電アセンブリの良品率及びパワーの具体的な状況は、以下の表に示す通りである。
【0045】
【0046】
上記の表に示すように、ピッチL1≦0.3mm(例えば、L1=0.2mm又はL1=0.1mm)の場合、太陽光発電アセンブリの良品率が大幅に低下するため、ピッチL1は、0.3mmよりも大きくする必要がある。
【0047】
一具体的な実施例において、
図3に示すように、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、位置制限部材6の高さH1は、0.5mm≦H1≦3mmを満たす。H1は、具体的に、0.5mm、1mm、1.5mm、1.8mm、2.3mm又は3mmであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、ここで限定されない。
【0048】
位置制限部材6の高さH1が小さすぎる(例えば0.5mmよりも小さい)と、隣接する電池ストリング11に対する位置制限部材6の隔離効果が悪く、隣接する2組の電池ストリング11の間に接触リスクもあり、位置制限部材6の高さH1が大きすぎる(例えば3mmよりも大きい)と、太陽光発電アセンブリのラミネート過程における気泡の発生をもたらし、太陽光発電アセンブリの封止密封性に影響を与える。したがって、H1が0.5mm~3mmである場合、位置制限部材6が隣接する電池ストリング11を隔離する役割を果たすことを確保できるとともに、太陽光発電アセンブリの封止過程における気泡の発生を回避できる。
【0049】
一具体的な実施例において、
図4及び
図5に示すように、位置制限部材6は、第1接続部62及び第2接続部63をさらに含み、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、第1接続部62及び第2接続部63は、本体部61の両端に固定接続され、第1接続部62の上面は、正面封止層3に接続するために用いられ、第2接続部63の下面は、背面封止層5に接続するために用いられる。
【0050】
第1接続部62及び第2接続部63を設けることにより、位置制限部材6と電池ストリング11との接触面積を大きくさせて、位置制限部材6の絶縁効果を向上させることができる。太陽光発電アセンブリのラミネート過程において、第1接続部62及び第2接続部63は、正面封止層3及び背面封止層5と同じ作用を果たすことができ、太陽光発電電池パック1とフロントシート2及びバックシート4との接続安定性を向上させて、太陽光発電アセンブリにより良い封止効果を達成させることができる。
【0051】
ここで、第1接続部62と第2接続部63とのサイズ及び形状は、完全に同じであり、第1接続部62、第2接続部63及び本体部61は、一体型構造であってもよく、別体型構造であってもよく、本実施例はこれについて限定されない。
【0052】
具体的には、
図4に示すように、位置制限部材6の横断面形状は、Z字状であり、第1接続部62の下面は、電池ストリング11の光対向面に接続され、第2接続部63の上面は、隣接する他方の組の電池ストリング11の光背向面に接続される。
【0053】
位置制限部材6の横断面がZ字状である場合、第1接続部62は、位置制限部材6と電池ストリング11との接触面積を大きくすることができ、第2接続部63は、位置制限部材6と隣接する他方の組の電池ストリング11との接触面積を大きくすることができ、位置制限部材6の取り付け安定性の向上に有利であり、隣接する2組の電池ストリング11がアセンブリの幅方向Xに沿って一定の変位を生じても、位置制限部材6の変位を引き起こすことがなく、位置制限部材6の隣接する2組の電池ストリング11間に対する隔離絶縁作用を確保できる。太陽光発電アセンブリの積層過程において、第1接続部62は、正面封止層3と電池ストリング11とによって挟持されることが可能であり、第2接続部63は、背面封止層5と隣接する他方の組の電池ストリング11とによって挟持されることが可能であり、位置制限部材6の位置をより一層固定させる。
【0054】
好ましくは、第1接続部62、第2接続部63及び本体部61は、一体型構造であり、折り曲げによってZ字状構造を形成する。
【0055】
或いは、
図5に示すように、位置制限部材6の横断面形状は、C字状であり、第1接続部62の下面と第2接続部63の上面は、それぞれ同一の電池ストリング11の光対向面と光背向面に接続される。
【0056】
位置制限部材6の横断面がC字状である場合、第1接続部62及び第2接続部63は、いずれも同一の電池ストリング11に接続され、位置制限部材6と当該電池ストリング11との接触面積を大きくすることができ、位置制限部材6は、電池ストリング11に係着された状態となり、位置制限部材6の取り付け安定性の向上に有利であり、位置制限部材6による隣接する2組の電池ストリング11間に対する隔離絶縁作用が確保される。太陽光発電アセンブリの積層過程において、第1接続部62は、正面封止層3と電池ストリング11とによって挟持されることができ、第2接続部63は、背面封止層5と隣接する他方の組の電池ストリング11とによって挟持されることができ、位置制限部材6の位置をより一層固定させ、位置制限部材6による電池ストリング11に対する隔離絶縁作用が確保される。
【0057】
好ましくは、第1接続部62、第2接続部63及び本体部61は、一体型構造であり、折り曲げによってC字状構造を形成する。
【0058】
図12に示すように、位置制限部材6の横断面は、工字状であってもよく、第1接続部62の下面は、それぞれ隣接する2組の電池ストリング11の光対向面に接続され、第2接続部63の上面は、それぞれ隣接する2組の電池ストリング11の光背向面に接続される。このような構造を採用すると、同様に、位置制限部材6の取り付け安定性を向上させ、位置制限部材6による隣接する2組の電池ストリング11間に対する隔離絶縁作用を確保することができる。
【0059】
好ましくは、第1接続部62、第2接続部63及び本体部61は、一体成形される。別の具体的な実施例において、
図6に示すように、位置制限部材6と正面封止層3は、一体型構造であり、少なくとも1つの位置制限部材6と正面封止層3とによって収容空間が囲まれ、電池ストリング11は、収容空間内に位置する。及び/又は、
図7に示すように、位置制限部材6と背面封止層5は、一体型構造であり、少なくとも1つの位置制限部材6と背面封止層5とによって収容空間が囲まれ、電池ストリング11は、収容空間内に位置する。
【0060】
本実施例において、
図6に示すように、位置制限部材6と正面封止層3とを一体構造として設けて、電池セル111の太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った寸法に応じて、位置制限部材6の正面封止層3における位置を設けてもよく、太陽光発電アセンブリの積層ステップにおいて、電池ストリング11を正面封止層3と位置制限部材6とで囲まれた収容空間内に直接配置してもよく、複数の収容空間がそれぞれ複数の電池ストリング11を収容するために用いられる。同様に、
図7に示すように、位置制限部材6と背面封止層5とを一体構造として設けて、電池セル111の太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った寸法に応じて、位置制限部材6の背面封止層5における位置を設けてもよく、太陽光発電アセンブリの積層ステップにおいて、電池ストリング11を背面封止層5と位置制限部材6とによって囲まれた収容空間内に直接配置してもよく、複数の収容空間がそれぞれ複数の電池ストリング11を収容するために用いられる。
【0061】
位置制限部材6と正面封止層3及び/又は背面封止層5とが一体構造である場合、一方では、位置制限部材6を単独に配置するステップを省略して、太陽光発電アセンブリの製造効率を向上させることができ、他方では、一体型構造によって、位置制限部材6の位置固定を確保し、その隔離絶縁効果の安定を保証することができる。
【0062】
なお、位置制限部材6と正面封止層3及び/又は背面封止層5とが別体構造である場合、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って電池ストリング11と位置制限部材6とを密着して設ける必要があり、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける位置制限部材6の寸法は、予め設定されたピッチL1の大きさに等しくすべきであり、すなわち、位置制限部材6の幅は0.3mm~1.5mmであり、これによって位置制限部材6による電池ストリング11に対する位置制限効果を確保し、電池ストリング11が太陽光発電アセンブリの積層及びラミネート過程において変位することを回避し、隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1を一定に維持することができる。
【0063】
位置制限部材6と正面封止層3及び/又は背面封止層5とが一体型構造である場合、原則として、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおいて、隣接する2つの位置制限部材6の間の距離は、電池セル111の寸法と等しくすべきでありつつ、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける位置制限部材6の寸法は、所定のピッチL1の大きさに等しくすべきであり、すなわち、位置制限部材6の幅は0.3mm~1.5mmである。しかしながら、電池ストリング11を収容空間内に配置しやすくするために、2つの位置制限部材6の間の距離を適切に大きくして、それを電池セル111の寸法よりやや大きくすることができ、すなわち、複数組の電池ストリング11の設置が完了したとき、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6と電池ストリング11との間には0.1mm~0.2mmの隙間が存在してもよい。位置制限部材6の正面封止層3及び/又は背面封止層5における位置が固定されるため、当該隙間は、位置制限部材6による隣接する2組の電池ストリング11に対する位置制限効果に影響を与えず、電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける過大な変位をもたらすことがなく、隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1を一定に維持することができる。
【0064】
太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける2つの位置制限部材6の距離を大きくするため、電池セル111のサイズが減縮されないように、位置制限部材6の幅を相応に小さくする必要があるため、位置制限部材6と正面封止層3及び/又は背面封止層5とが一体型構造である場合、位置制限部材6の幅は0.1mm~1.4mmである。
【0065】
本願は、太陽光発電アセンブリの長手方向Yにおける位置制限部材6の寸法(位置制限部材6の長さ)について限定されず、
図13に示すように、位置制限部材6の長さは、太陽光発電アセンブリの長手方向Yに沿った電池ストリング11の寸法(電池ストリング11の長さ)と等しくてもよい。
【0066】
或いは、位置制限部材6の長さは、電池ストリング11の長さよりも小さくてもよく、この場合、隣接する2組の電池ストリング11の間に複数の位置制限部材6が設けられてもよく、複数の位置制限部材6は、太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って間隔をあけて設けられる。具体的には、
図2及び
図8に示すように、位置制限部材6の長さが太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける電池セル111の寸法D2以下である場合、位置制限部材6は、太陽光発電アセンブリにおいて、
図2に示すように、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6が、第2n-1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n-1個の電池セル111と第2n組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n-1個の電池セル111との間に位置する形態(n≧1)と、第2n組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n個の電池セル111と第2n+1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n個の電池セル111との間に位置する形態(n≧1)という2種類の設置形態もある。
【0067】
n=1で例を挙げて説明すると、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6は、第1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第1個の電池セル111と第2組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第1個の電池セル111との間に位置し、位置制限部材6は、第2組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2個の電池セル111と第3組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2個の電池セル111との間にも位置する。すなわち、太陽光発電アセンブリの幅方向X及び太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って、位置制限部材6が間隔をあけて設けられ、且つ同一の電池セル111に対して、その太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った両側のうち、多くとも一方側に位置制限部材6が設けられる。
【0068】
或いは、
図8に示すように、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6は、第2n-1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n個の電池セル111と第2n組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n個の電池セル111との間、及び第2n組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n-1個の電池セル111と第2n+1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2n-1個の電池セル111との間に位置し、ただし、n≧1である。
【0069】
n=1で例を挙げて説明すると、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置制限部材6は、第1組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2個の電池セル111と第2組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第2個の電池セル111との間に位置し、位置制限部材6は、さらに、第2組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第1個の電池セル111と第3組の電池ストリング11の太陽光発電アセンブリの長さ方向Yにおける第1個の電池セル111との間に位置する。すなわち、太陽光発電アセンブリの幅方向X及び太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って、位置制限部材6が間隔をあけて設けられ、且つ同一の電池セル111に対して、その太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った両側のうち、多くとも一方側に位置制限部材6が設けられる。
【0070】
上記2種類の配置は、位置制限部材6の作用効果が影響を受けないことを確保した前提で、原料を節約して、太陽光発電アセンブリのコストを低減することができる。
【0071】
図14に示すように、太陽光発電アセンブリは、位置決めテープ7をさらに含み、位置決めテープ7は、隣接する2組の電池ストリング11の電池セル111(すなわち、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って隣接する2つの電池セル111)を接続することができ、且つ電池セル111を位置制限することができ、位置制限部材6と同様に電池ストリング11の変位を防止する役割を果たすことができる。具体的には、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置決めテープ7の両端は、2組の電池ストリング11の電池セル111にそれぞれ接着される。そして、複数の位置決めテープ7は、太陽光発電アセンブリの長手方向Yに間隔をあけて設けられる。
【0072】
本実施例は、位置決めテープ7の具体的な形状、サイズ、及び隣接する2つの位置決めテープ間の距離について限定されない。
【0073】
このとき、位置制限部材6は、太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って位置決めテープ7と重ならないように、位置決めテープ7の位置に応じて設けられてもよく、位置制限部材6の具体的な数及び長さは、位置決めテープ7の位置に応じて調整されてもよく、本実施例では、これについて限定されない。
【0074】
また、太陽光発電アセンブリのラミネート過程において、電池ストリング11及び位置制限部材6の変位を引き起こして、一部の電池セル111が太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って太陽光発電アセンブリの外側に向かって移動するようにし、位置決めテープ7が貼り付けられていない電池セル111とそれに隣接する位置制限部材6との間に0.3mm~0.7mmの隙間が生じる可能性があるが、位置決めテープ7による電池セル111に対する固定作用が良好であるため、位置決めテープ7が貼り付けられた電池セル111が移動しない。
【0075】
図8に示すように、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、電池セル111は第1寸法D1を有し、太陽光発電アセンブリの長さ方向Yに沿って、電池セル111は第2寸法D2を有し、通常の技術手段では、電池セル111としてハーフカットセル(すなわち、D2=1/2D1)、1/3カットセル(すなわち、D2=1/3D1)又は1/4カットセル(すなわち、D2=1/4D1)がよく用いられる。従来の太陽光発電電池パック1において、電池ストリング11の組数は6であり、隣接する電池セル111の間のピッチは1.9mmであり、電池セル111の第1寸法D1は、163mm~210mmであり、好ましくは163mm、182mm及び210mmである。
【0076】
なお、本願における各実施例は、いずれも電池セル111がハーフカットセルの場合を例として説明したが、電池セルは、1/3カットセル又は1/4カットセルであってもよく、本願はこれについて限定されない。
【0077】
太陽光発電アセンブリが上記位置制限部材6を有する構造を採用する場合、隣接する電池ストリング11間のピッチL1を小さくすることができて、第1寸法D1を大きくすることができ、太陽光発電アセンブリのパワーの向上に有利である。
【0078】
太陽光発電電池パック1が並列に設けられた6組の電池ストリング11を含み、隣接する電池ストリング11の間のピッチL1が0.3mm~1.5mmであることを例として、[5×(1.9-L1)]/6に従って、各組の電池ストリング11における電池セル111の第1寸法D1の増大値範囲を算出することができ、ここで、5は、6組の電池ストリング11が並列に設けられる場合に、太陽光発電電池パックに5つのピッチL1が存在することを示す。従って、太陽光発電電池パック1における電池ストリング11の組数をnとしたとき、太陽光発電電池パック1にはn-1個のピッチL1が存在し、第1寸法D1の増加値は、[(n-1)×(1.9-L1)]/nの式を用いて算出することができる。
【0079】
電池セル111がハーフカットセルであり、且つ第1寸法D1が163mmである場合、その第2寸法D2が81.5mmであり、上記式により、第1寸法D1の増大値範囲(小数点以下は0.5mm単位で切り捨てる)を0.5mm~1.5mmと算出することができる。従って、元電池セル111の第1寸法D1が163mmである場合、増大後の第1寸法D1が、163.5mm~164.5mmであり、具体的に、163.5mm、163.7mm、163.9mm、164.1mm、164.3mm、164.5mmであってもよく、電池セル111の第2寸法D2が81.5mmのままであり、元電池セル111の第1寸法D1が182mmである場合、増大後の第1寸法D1が、182.5mm~183.5mmであり、具体的に、182.5mm、182.7mm、182.9mm、183.1mm、183.3mm、183.5mmであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、電池セル111の第2寸法D2が91mmのままであり、元電池セル111の第1寸法D1が210mmである場合、増大後の第1寸法D1が、210.5mm~211.5mmであってもよく、具体的に、210.5mm、210.7mm、210.9mm、211.1mm、211.3mm、211.5mmであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、電池セル111の第2寸法D2が105mmのままである。
【0080】
上記の方法で計算して分かるように、元電池セル111がハーフカットセルであり、且つ第1寸法D1が163mm~210mmである場合、増大後の第1寸法D1は、163.5mm~211.5mmであり、具体的に、163.5mm、170mm、182mm、190mm、200mm、210mm又は211.5mmであってもよく、D1:D2の値は、2<D1:D2≦2.02を満たす。具体的には、2.001、2.006、2.012、2.015又は2.02であってもよく、上記の範囲内の他の値であってもよく、本実施例はこれについて限定されない。
【0081】
同様に、電池セル111が1/3カットセルであり、且つ第1寸法D1が163mm~210mmである場合、増大後の第1寸法D1は、163.5mm~211.5mmであり、D1:D2の値は、3.01≦D1:D2≦3.03を満たし、具体的に、3.01、3.016、3.023、3.025又は3.03であってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、本実施例はこれについて限定されない。
【0082】
同様に、電池セル111が1/4カットセルであり、且つ第1寸法D1が163mm~210mmである場合、増大後の第1寸法D1は、163.5mm~211.5mmであり、D1:D2の値は、4.01≦D1:D2≦4.04を満たし、具体的に、4.01、4.016、4.022、4.036又は4.04であってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、本実施例はこれについて限定されない。
【0083】
図3に示すように、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、電池セル111の厚さH2は、100μm~250μmであり、具体的に、100μm、120μm、140μm、160μm、180μm、200μm、230μm又は250mであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、ここで限定されない。好ましくは、電池セル111の厚さH2は、130μm~180μmであり、この厚さの範囲内であれば、電池セル111の厚さが小さいため、電池セル111全体の重量を低減することができ、太陽光発電アセンブリの軽量化を図ることに有利である。
【0084】
本願は、電池セル111の構造について限定されず、電池セル111の種類は、PERC電池、TOPCon電池、HJT電池、IBC電池などを含むが、これらに限定されない。
【0085】
PERC電池は、その厚さ方向に沿って順に、前表面金属銀電極、前表面窒化シリコンパッシベーション層、リン層エミッタ、P型ベースシリコン層、局所アルミニウム背面電場、金属アルミニウム裏面電極、裏面パッシベーション層(Al2O3/SiNx)を含む。PERC電池は、全アルミニウム背面電場の代わりに、パッシベーション膜で裏面をパッシベーションし、光線のシリコン基での内部裏面反射を強化し、裏面の再結合速度を低下させ、電池の効率を0.5%~1%向上させる。
【0086】
TOPCon電池は、その厚さ方向に沿って順に、金属銀電極、前面窒化シリコンパッシベーション層、ボロンドープエミッタ、N型ベースシリコン層、拡散ドープ層、極薄酸化シリコン、ドープトポリシリコン、窒化シリコン、金属銀電極を含む。電池裏面は、1層の極薄酸化シリコン(1nm~2nm)と1層のリンドープ微結晶アモルファス混合Si薄膜からなり、両者は共にパッシベーションコンタクト構造を形成する。当該構造では、少数の正孔の再結合を阻止し、電池の開回路電圧及び短絡電流を向上させることができる。超薄酸化層は、マルチサブ電子をトンネルさせて多結晶シリコン層に進入するとともに、少数正孔の再結合を阻止することができる。極薄酸化シリコン及び高濃度ドープシリコン薄膜の良好なパッシベーション効果により、シリコンウェーハ表面のエネルギーバンドに曲がりが生じ、電界パッシベーション効果が形成され、電子のトンネル確率が大幅に増加し、コンタクト抵抗が低下し、電池の開放電圧及び短絡電流を向上させ、電池の変換効率を向上させる。
【0087】
HJT電池は、その厚さ方向に沿って順に、表面低温銀電極、表面導電薄膜、N型アモルファスシリコン薄膜、真性アモルファスシリコン薄膜、N型ベースシリコン層、真性アモルファスシリコン薄膜、P型アモルファスシリコン薄膜、裏面導電薄膜、裏面低温銀電極を含む。
【0088】
IBC電池は、その厚さ方向に沿って順に、窒化シリコン反射層、N+前表面電場、N型ベースシリコン層、P+エミッタ、N+背面電場、酸化アルミニウムパッシベーション層、窒化シリコン反射低減層、金属銀電極を含む。IBC電池は、イオン注入技術を用いて、均一性が良く、接合深さが精確に制御可能なP領域とN領域を得ることができ、電池正面にグリッド線遮蔽がなく、金属電極の遮光電流損失を解消し、入射光子の最大利用化を実現することができ、通常の太陽電池短絡電流よりも7%程度向上させることができ、バックコンタクト構造により、グリッド線遮蔽問題を考慮する必要がなく、グリッド線比率を適切に広げることができ、それにより直列抵抗を低減し且つ高い充填係数を有し、表面パッシベーション及び表面光閉じ込め構造を最適化するように設計することができ、低い前面再結合速度と表面反射を得ることができる。
【0089】
電池セル111は、マルチメイングリッド方式を採用することができ、電流伝導経路を短縮し、内部損失を減少させることができ、太陽光発電アセンブリのパワーを向上させることができるとともに、太陽光発電アセンブリのコストを低減することができ、メイングリッドレス方式を採用することもでき、元のメイングリッドの代わりに溶接リボンを細グリッドに直接接続し、銀ペーストの消費量を大幅に低減して、太陽光発電アセンブリのコストを低減することができる。
【0090】
本願は、太陽光発電アセンブリの製造方法をさらに提供し、
図9に示すように、当該製造方法は、次のステップを含む。
【0091】
ステップS1では、複数組の電池ストリング11を含む太陽光発電電池パック1を提供する。
各組の電池ストリング11は、複数の電池セル111が太陽光発電アセンブリの長手方向Yに沿って直列に接続される。
【0092】
ステップS2では、正面封止構造及び背面封止構造を提供し、正面封止構造は、フロントシート2及び正面封止層3を含み、背面封止構造は、バックシート4及び背面封止層5を含む。
【0093】
フロントシート2及びバックシート4の材料は、強化ガラス、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate PET)、ポリカーボネート(Polycarbonate PC)などの剛性材料のうちの1種又はポリフッ化ビニル(Polyvinyl Fluoride PVF)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(Ethylene-Tetra-Fluoro-Ethylene ETFE)、ポリフッ化ビニル(Polyvinylidene Fluoride PVDF)などの可撓性材料のうちの1つであってもよい。正面封止層3及び背面封止層5は、接着フィルムであり、接着フィルムの材料は、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリオレフィンエラストマー(POE)、ポリビニルブチラール(PVB)などの材料のうちの1つであってもよく、正面封止層3及び背面封止層5は、EPE接着フィルム(EVA-POE-EVA共押出構造)又はEP接着フィルム(EVA-EP共押出構造)であってもよい。
【0094】
ステップS3では、フロントシート2、正面封止層3、太陽光発電電池パック1、背面封止層5及びバックシート4を積層し、複数組の電池ストリング11を太陽光発電アセンブリの幅方向Xに間隔をあけて配列し、隣接する2つの電池ストリング11の間のピッチL1は、0.3mm≦L1≦1.5mmを満たす。
【0095】
積層順序は、次の2種類を含む。第1種類は、まずフロントシート2をプラットフォームに配置し、次に正面封止層3、太陽光発電電池パック1、背面封止層5及びバックシート4を順に配置して、太陽光発電アセンブリを組み立てることである。第2種類は、まずバックシート4をプラットフォームに配置し、次に背面封止層5、太陽光発電電池パック1、太陽光発電電池パック1、正面封止層3及びフロントシート2を順に配置することである。
【0096】
どのような順序で配置しても、隣接する2つの電池ストリング11の間のピッチL1が0.3mm~1.5mmであることを確保すべきであり、具体的には、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm又は1.5mmであってもよく、上記範囲内の他の値であってもよく、ここで限定されない。隣接する2組の電池ストリング11の間のピッチL1が0.3mm~1.5mmであると、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける電池セル111の寸法を向上させることができ、太陽光発電アセンブリの光電変換効率の向上に有利であるとともに、隣接する2組の電池ストリング11がラミネート過程において互いに接触することによる太陽光発電アセンブリの短絡を回避することができ、太陽光発電アセンブリの良品率の向上に有利である。
【0097】
ステップS4では、フロントシート2、正面封止層3、太陽光発電電池パック1、背面封止層5及びバックシート4をラミネートし、太陽光発電アセンブリを形成する。
【0098】
ラミネートは、一定の温度、圧力及び真空条件下で、太陽光発電アセンブリの各構成部材を接着して融合し、太陽光発電電池パック1の保護となる。積層された太陽光発電アセンブリをラミネーターに入れ、真空引きにより太陽光発電アセンブリ内の空気を抽出し、その後、加熱して正面封止層3と背面封止層5を溶融して固化させ、太陽光発電電池パック1、フロントシート2及びバックシート4を接着し、最後に冷却して太陽光発電アセンブリを取り出す。
【0099】
本願に係る太陽光発電アセンブリの製造方法は、積層ステップにおいて隣接する電池ストリング11間のピッチL1を0.3mm~1.5mmに制限することにより、太陽光発電アセンブリの幅が変化しない場合、減少したストリングピッチを電池セル111の寸法に補償することができ、電池セル111の太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った寸法を大きくすることができる。太陽光発電アセンブリレイアウトの空白面積を低減し、単位面積内の太陽光発電電池パックの受光面積を向上させて、太陽光発電アセンブリの単位面積当たりの発電量を向上させ、太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させることができる。
【0100】
一具体的な実施例において、ステップS3について、当該製造方法は、具体的に、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置制限部材6を設け、位置制限部材6の本体部61の少なくとも一部を隣接する2組の電池ストリング11の間に挟持することを含む。
【0101】
積層ステップにおいて、太陽光発電電池パック1を配置するとき、隣接する2組の電池ストリング11が共同して太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って位置制限部材6の本体部61を挟持するように、位置制限部材6を隣接する2組の電池ストリング11の間に配置する。位置制限部材6を配置した後、位置制限部材6と電池セル111との接触部位のエッジを予備加熱し、位置制限部材6のエッジを溶融させ、位置制限部材6と電池セル111との予め固定を実現することができる。
【0102】
隣接する2組の前記電池ストリング11の間に位置制限部材6を設けるときに、当該製造方法は、具体的に、電池ストリング11と位置制限部材6を太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って順に配置することを含む。
【0103】
電池ストリング11と位置制限部材6を配置するときに、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおいて、2組の電池ストリング11の間ごとに位置制限部材6を設けることを確保する必要がある。
【0104】
図1に示すように、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、太陽光発電電池パック1の両端に位置する電池ストリング11とフロントシート2及び/又はバックシート4のエッジとの間に一定のピッチが存在し、ラミネートされた正面封止層3及び背面封止層5は、当該位置を埋めて、太陽光発電電池パック1の側面を封止することができる。したがって、太陽光発電電池パック1の太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿った両側には、位置制限部材6を設けなくてもよい。
【0105】
太陽光発電アセンブリが第1種類の積層順序を採用すると、上記電池ストリング11と位置制限部材6を設置する方法において、電池ストリング11と位置制限部材6の配置位置は、正面封止層3のフロントシート2から離れた側の面であり、太陽光発電アセンブリが第2種類の積層順序を採用すると、上記電池ストリング11と位置制限部材6を設置する方法において、電池ストリング11と位置制限部材6の配置位置は、背面封止層5のバックシート4から離れた側の面である。
【0106】
一具体的な実施例において、位置制限部材6は、第1接続部62及び第2接続部63をさらに含み、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、第1接続部62及び第2接続部63は、本体部61の両端に固定接続され、位置制限部材6の横断面形状はZ字状である。この場合、電池ストリング11及び位置制限部材6を太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って順に配置するときに、
図10に示すように、当該製造方法は、具体的に次のステップを含む。
【0107】
ステップA1では、1組の電池ストリング11を配置する。
【0108】
ステップA2では、位置制限部材6を配置し、第1接続部62及び第2接続部63の一方を電池ストリング11に接続する。
【0109】
ステップA3では、さらに1組の電池ストリング11を配置し、隣接する2組の電池ストリング11が共同して本体部61を挟持するように、電池ストリング11を第1接続部62及び第2接続部63の他方に接続する。
【0110】
このとき、第2組の電池ストリング11は、太陽光発電アセンブリの幅方向Xにおける位置制限部材6の運動を制限することができ、位置制限部材6の取り付け固定を図ることができる。
【0111】
なお、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、第1接続部62は、正面封止層3に近接する面がその上面であり、正面封止層3から離間する面がその下面であり、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、第2接続部63は、背面封止層5に近接する面がその下面であり、背面封止層5から離間する面がその上面である。
【0112】
太陽光発電アセンブリが第1種類の積層順序を採用すると、上記電池ストリング11と位置制限部材6を設置する方法において、まず1組の電池ストリング11を正面封止層3のフロントシート2から離間する側の面に設置し、次に位置制限部材6を設置し、第2接続部63の上面を当該組の電池ストリング11の光背向面に接続し、さらにもう1組の電池ストリング11を設置し、当該組の電池ストリング11の光対向面を第1接続部62の下面に接続し、その後上記ステップを繰り返し、残りの電池ストリング11と位置制限部材6を取り付け、太陽光発電アセンブリが第2種類の積層順序を採用すると、上記電池ストリング11と位置制限部材6を設置する方法において、まず1組の電池ストリング11を背面封止層5のバックシート4から離間する側の面に設置し、次に位置制限部材6を設置し、第1接続部62の下面を当該組の電池ストリング11の光対向面に接続し、さらにもう1組の電池ストリング11を設置し、当該組の電池ストリング11の光背向面を第2接続部63の上面に接続し、その後上記ステップを繰り返し、残りの電池ストリング11と位置制限部材6を取り付ける。
【0113】
別の具体的な実施例において、位置制限部材6は、第1接続部62及び第2接続部63をさらに含み、太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って、第1接続部62及び第2接続部63は、本体部61の両端に固定接続され、位置制限部材6の横断面形状はC字状である。この場合、隣接する2組の電池列11の間に位置制限部材6を設けるときに、
図11に示すように、当該製造方法は、具体的に次のステップを含む。
【0114】
ステップB1では、第1接続部62の下面と第2接続部63の上面をそれぞれ同一組の電池ストリング11の光対向面と光背向面に接続して、位置制限部材6を電池ストリング11に係着させ、電池ストリングアセンブリを形成する。
【0115】
位置制限部材6が先に電池ストリング11に係着されることにより、位置制限部材6と電池ストリング11との安定的な接続を実現し、位置制限部材6の取り付け安定性を向上させ、位置制限部材6の変位を回避することができ、隣接する2組の電池ストリング11に対する位置制限部材6の隔離効果の向上に有利である。
【0116】
ステップB2では、隣接する2組の電池ストリング11が共同して本体部61を挟持するように、複数の電池ストリングアセンブリを太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って順に配置する。
【0117】
位置制限部材6と電池ストリング11を電池ストリングアセンブリのかたちで設置することは、両者が順に設置される方式に対して、位置制限部材6と電池ストリング11の位置関係を予め設定することができ、積層過程において位置制限部材6の位置を調整する必要がなく、太陽光発電アセンブリの製造効率を向上させることができる。
【0118】
太陽光発電アセンブリが第1種類の積層順序を採用すると、上記方法において、電池ストリングアセンブリの配置位置は、正面封止層3のフロントシート2から離間する側の面であり、太陽光発電アセンブリが第2種類の積層順序を採用すると、上記方法において、電池ストリングアセンブリの配置位置は、背面封止層5のバックシート4から離間する側の面である。別の具体的な実施例において、位置制限部材6と正面封止層3は一体型構造であり、少なくとも1つの位置制限部材6と正面封止層3とで収容空間が囲まれ、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置制限部材6を設けるときに、当該製造方法は、具体的に、電池ストリング11を収容空間内に収容させることにより、隣接する2組の電池ストリング11が共同して本体部61を挟持することを含む。
【0119】
太陽光発電アセンブリが第1種類の積層順序を採用すると、上記方法において、電池ストリング11が正面封止層3の位置制限部材6が設けられた側の面に配置され、且つ電池ストリング11が収容空間内に収容されるようになり、太陽光発電アセンブリが第2種類の積層順序を採用すると、上記方法において、まず複数組の電池ストリング11を背面封止層5のバックシート4から離間する側の面に間隔をあけて配置し、次に正面封止層3の位置制限部材6が設けられた側の面を太陽光発電電池パック1に向けて敷設し、この過程において、電池ストリング11が収容空間内に収容されるように、位置制限部材6と隣接する2組の電池ストリング11とのピッチを太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って揃えることに留意すべきである。
【0120】
或いは、位置制限部材6と背面封止層5とは一体型構造であり、少なくとも1つの位置制限部材6と背面封止層5とによって収容空間が囲まれ、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置制限部材6を設けるときに、製造方法は、具体的に、電池ストリング11を収容空間内に収容させることにより、隣接する2組の電池ストリング11が共同して本体部61を挟持することを含む。
【0121】
太陽光発電アセンブリが第1種類の積層順序を採用すると、上記方法において、まず複数組の電池ストリング11を正面封止層3のフロントシート2から離間する側の面に間隔をあけて設置し、次に背面封止層5の位置制限部材6が設けられた側の面を太陽光発電電池パック1に向けて敷設し、この過程において、電池ストリング11を収容空間内に収容できるように、位置制限部材6と隣接する2組の電池ストリング11とのピッチを太陽光発電アセンブリの高さ方向Zに沿って揃えることに留意すべきであり、太陽光発電アセンブリが第2種類の積層順序を採用すると、上記方法において、電池ストリング11を背面封止層5の位置制限部材6が設けられた側の面に設置し、且つ電池ストリング11を収容空間内に収容すべきである。
【0122】
一具体的な実施例において、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置制限部材6を設ける前に、当該製造方法は、隣接する2組の電池ストリング11に位置決めテープ7を設け、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置決めテープ7の両端を隣接する2組の電池ストリング11にそれぞれ接着することをさらに含み、或いは、隣接する2組の電池ストリング11の間に位置制限部材6を設けた後に、当該製造方法は、隣接する2組の電池ストリング11に位置決めテープ7を設け、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、位置決めテープ7の両端を隣接する2組の電池ストリング11にそれぞれ接着することをさらに含む。
【0123】
位置制限部材6の構造が
図3に示すように、本体部61のみを有し、第1接続部62及び第2接続部63を有しない場合、積層過程において、まず2組の電池ストリング11を配置し、次に2組の電池ストリングの間に位置決めテープ7を貼り付け、さらに位置決めテープ7により位置が固定された隣接する2組の電池ストリング11の中間に位置制限部材6を挿入し、その後に他の電池ストリング11を配置し続け、直前に配置された2組の電池ストリング11のうちの一方の電池ストリング11と当該電池ストリング11とを位置決めテープ7によって接続し、さらに両者の間に位置制限部材6を挿入する。
【0124】
位置制限部材6の横断面がC字状、Z字状又は工字状であり、又は位置制限部材6と正面封止層3及び/又は背面封止層5とが一体型構造である場合、電池ストリング11及び位置制限部材6を配置した後に、さらに位置決めテープ7を貼り付けることが可能となり、好ましくは、まず2組の電池ストリング11と位置制限部材6とを接続し、次に当該2組の電池ストリング11に位置決めテープ7を貼り付け、さらに残りの電池ストリング11をこの順に配置して接続し、すなわち、2組の電池ストリング11ごとに位置を配置して位置制限部材6を設けた後に、さらに位置決めテープ7を貼り付ける。
【0125】
太陽光発電アセンブリの積層順序に応じて、位置決めテープ7は、電池セル111の光対向面又は光背向面に選択的に貼り付けられてもよく、例えば、位置制限部材6が
図3に示す構造であり、且つ第1種類の積層順序を採用する場合、電池セル111は、その光対向面が先に表面封止層3に貼り付けられるように、まず表面封止層3に配置され、この場合、電池セル111の光背向面に位置決めテープ7を貼り付けることが可能となり、位置制限部材6が
図3に示す構造であり、且つ第2種類の積層順序を採用する場合、電池セル111は、その光背向面が先に背面封止層5に貼り付けられるように、まず背面封止層5に配置され、この場合、電池セル111の光対向面に位置決めテープ7を貼り付けることが可能となる。位置制限部材6が他の構造である場合、位置決めテープ7の設置位置は同様である。
【0126】
太陽光発電アセンブリのパワーに対する位置決めテープ7の影響を低減するために、位置決めテープ7は、電池セル111の光背向面に貼り付けられることが好ましい。
【0127】
なお、以上の実施例に係るデータは、いずれも5%~10%の誤差値の存在を許容し、本願の技術的効果に影響を与えることがない。
【0128】
上記したのは、本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は、様々な変更及び変化が可能である。本発明の趣旨及び原則内で行われたいかなる修正、同等置換、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0129】
1-太陽光発電電池パック
11-電池ストリング
111-電池セル
2-フロントシート
3-正面封止層
4-バックシート
5-背面封止層
6-位置制限部材
61-本体部
62-第1接続部
63-第2接続部
7-位置決めテープ
【要約】
【課題】本願は、太陽光発電アセンブリ及び太陽光発電アセンブリの製造方法に関する。
【解決手段】太陽光発電アセンブリは、太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、間隔をあけて設けられた複数組の電池ストリングを含む太陽光発電電池パックと、太陽光発電電池パックの光対向面に設けられ、フロントシート及び正面封止層を含む正面封止構造と、太陽光発電電池パックの光背向面に設けられ、バックシートと背面封止層とを含む背面封止構造であって、バックシートとフロントシートとが共同して正面封止層、太陽光発電電池パック及び背面封止層を挟持する背面封止構造と、を含み、太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、隣接する2組の電池ストリング間のピッチL1は、0.3mm≦L1≦1.5mmを満たす。当該太陽光発電アセンブリは、太陽光発電アセンブリの光電変換効率を向上させることができる。
【選択図】
図1