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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】表示方法および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240730BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240730BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
G09G5/00 510V
G06F3/0481
G09G5/00 530M
G09G5/00 550C
G09G5/00 555D
G09G5/36 400
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023524817
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 CN2021115675
(87)【国際公開番号】W WO2022083296
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202011141940.4
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲華▼ ▲夢▼▲崢▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ 小▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ ▲誠▼
(72)【発明者】
【氏名】申 雄
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0285051(US,A1)
【文献】特開2014-215318(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0160882(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0089847(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110503708(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0206367(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0082058(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048-3/04895
G09G3/00-3/08
3/12
3/16
3/19-3/26
3/30
3/34
3/38-5/42
H04N5/66-5/74
7/10
7/14-7/173
7/20-7/56
21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示方法であって、前記表示方法は、
第1のデバイスが、第2のデバイスへのマルチスクリーンコラボレーションのための接続を確立するステップと、
前記第1のデバイスが、第1のイベントを受信するステップであって、前記第1のイベントは、画面をオフにするように前記第1のデバイスをトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第1のイベントに応答して前記画面をオフにするステップと、
前記第1のイベントを受信した後で、第2のイベントが発生した場合に、前記第1のデバイスが、前記第2のイベントを受信するステップであって、前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上に表示される必要がある、前記第1のデバイスのものである画面内容の描画および合成をトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容を描画して、画面内容描画結果を取得する、ステップと、
前記第1のデバイスが、第2のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得する、ステップであって、前記第1のソフトウェア信号および前記第2のソフトウェア信号は、前記第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記画面内容合成結果を前記第2のデバイスに送るステップと
を含む、表示方法であって、
前記第1のデバイスが前記画面をオフにする前記ステップの後に、前記表示方法は、
前記第1のデバイスが、ハードウェア信号源をオフにするステップであって、前記ハードウェア信号源は、前記第1のソフトウェア信号の周期および前記第2のソフトウェア信号の周期を調整するためのハードウェア信号を生成するために使用される、ステップ
をさらに含む、表示方法。
【請求項2】
前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上でユーザによって前記第1のデバイスに対して行われるユーザ入力バックチャネル操作によって生成されるイベントであるか、
前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上に表示される必要がある、前記第1のデバイスのものである前記画面内容のタイプがアニメーションであるときに生成されるイベントであるか、または
前記第2のイベントは、ユーザによる前記第1のデバイスの前記画面をランドスケープモード(横画面)からポートレートモード(縦画面)に回転させる操作によって生成されるイベント、もしくはユーザによる前記第1のデバイスの前記画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントであり、
前記ユーザ入力バックチャネル操作が、前記第1のデバイスが表示のために前記第1のデバイスの前記画面内容を前記第2のデバイスに投影した後に、ユーザが、前記第2のデバイス上に表示されている、前記第1のデバイスのものである画面内容を操作することによって前記第1のデバイスを制御する操作である、
請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
表示方法であって、前記方法は、
第1のデバイスが、第2のデバイスへのマルチスクリーンコラボレーションのための接続を確立するステップと、
前記第1のデバイスが、第1のイベントを受信するステップであって、前記第1のイベントは、画面をオフにするように前記第1のデバイスをトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第1のイベントに応答して前記画面をオフにするステップと、
前記第1のイベントを受信した後で、第2のイベントが発生した場合に、前記第1のデバイスが、前記第2のイベントを受信するステップであって、前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上に表示される必要がある、前記第1のデバイスのものである画面内容の描画および合成をトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容を描画して、画面内容描画結果を取得する、ステップと、
前記第1のデバイスが、第2のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得する、ステップであって、前記第1のソフトウェア信号および前記第2のソフトウェア信号は、前記第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記画面内容合成結果を前記第2のデバイスに送るステップと
を含む、表示方法であって、
前記第1のデバイスが前記画面をオフにする前記ステップの後に、前記表示方法は、
前記第1のデバイスが、ハードウェア信号源をオン状態に保つステップ
をさらに含む、表示方法。
【請求項4】
表示方法であって、前記表示方法は、
第1のデバイスが、第2のデバイスへのマルチスクリーンコラボレーションのための接続を確立するステップと、
前記第1のデバイスが、第1のイベントを受信するステップであって、前記第1のイベントは、画面をオフにするように前記第1のデバイスをトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第1のイベントに応答して前記画面をオフにするステップと、
前記第1のイベントを受信した後で、第2のイベントが発生した場合に、前記第1のデバイスが、前記第2のイベントを受信するステップであって、前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上に表示される必要がある、前記第1のデバイスのものである画面内容の描画および合成をトリガするために使用される、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容を描画して、画面内容描画結果を取得する、ステップと、
前記第1のデバイスが、第2のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得する、ステップであって、前記第1のソフトウェア信号および前記第2のソフトウェア信号は、前記第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である、ステップと、
前記第1のデバイスが、前記画面内容合成結果を前記第2のデバイスに送るステップと
を含む、表示方法であって、
前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上でユーザによって前記第1のデバイスに対して行われるユーザ入力バックチャネル操作によって生成されるイベントであるか、
前記第2のイベントは、前記第2のデバイス上に表示される必要がある、前記第1のデバイスのものである前記画面内容のタイプがアニメーションであるときに生成されるイベントであるか、または
前記第2のイベントは、ユーザによる前記第1のデバイスの前記画面をランドスケープモード(横画面)からポートレートモード(縦画面)に回転させる操作によって生成されるイベント、もしくはユーザによる前記第1のデバイスの前記画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントであり、
前記ユーザ入力バックチャネル操作が、前記第1のデバイスが表示のために前記第1のデバイスの前記画面内容を前記第2のデバイスに投影した後に、ユーザが、前記第2のデバイス上に表示されている、前記第1のデバイスのものである画面内容を操作することによって前記第1のデバイスを制御する操作であり、
前記第1のデバイスが前記画面をオフにする前記ステップの後に、前記表示方法は、
前記第1のデバイスが、ハードウェア信号源をオン状態に保つステップ
をさらに含む、表示方法。
【請求項5】
前記表示方法は、
前記第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または前記第2のソフトウェア信号の周期と前記期待値との差が前記第1の閾値以上であるとき、前記第1のデバイスが、前記ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、前記ハードウェア信号に基づいて前記第1のソフトウェア信号の前記周期および/または前記第2のソフトウェア信号の前記周期を調整し、それにより前記第1のソフトウェア信号の周期および/または前記第2のソフトウェア信号の周期と前記期待値との差が前記第1の閾値未満になる、ステップ
をさらに含む、請求項3または4に記載の表示方法。
【請求項6】
前記第1のデバイスが第2のイベントを受信する前記ステップの後、かつ前記第1のデバイスが第1のソフトウェア信号に基づいて前記画面内容を描画する前記ステップの前に、前記表示方法は、
前記第1のデバイスが、前記第1のデバイスが現在画面オフ状態にあり、前記第1のデバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定するステップ
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示方法。
【請求項7】
前記表示方法は、
前記第1のデバイスとマルチスクリーンコラボレーションを行うように構成されたデバイスの数を記録するように構成されるターゲットカウンタが0でないとき、前記第1のデバイスが、前記第1のデバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定するステップ
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示方法。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、ディスプレイと、トランシーバとを備える電子デバイスであって、前記1つ以上のメモリは、1つ以上のコンピュータプログラムを記憶しており、前記1つ以上のコンピュータプログラムは命令を含み、前記命令が前記1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、前記電子デバイスは、請求項1~7のいずれか一項に記載の表示方法を行うことが可能である、電子デバイス。
【請求項9】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されるとき、前記電子デバイスは、請求項1から7のいずれか一項に記載の表示方法を行うことが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、請求項1から7のいずれか一項に記載の表示方法を行うときに表示されるグラフィカルユーザインターフェースを、前記電子デバイスのディスプレイに表示させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年10月22日に中国国家知識産権局に出願された、「表示方法および電子デバイス」なる名称の中国特許出願第202011141940.4号に基づく優先権を主張するものであり、その全体は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本出願は、電子デバイス表示技術の分野に関し、特に、表示方法および電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電子デバイス(携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、およびスマートスクリーンなど)は、マルチスクリーンコラボレーションをサポートしている。マルチスクリーンコラボレーションによって、電子デバイスAの画面内容は、表示のために有線またはワイヤレス方法で電子デバイスBに投影されえ、投影後、電子デバイスAの画面内容の変化は、電子デバイスB上に同期して表示されうる。加えて、ユーザは、電子デバイスB上で、電子デバイスAによって投影された画面内容に対する操作をさらに行い、それにより電子デバイスAが電子デバイスB上の操作に応答して対応する画面内容を表示しうる。例えば、ユーザは、マルチスクリーンコラボレーションによって、携帯電話の画面内容をノートブックコンピュータに投影してもよく、これにより、ユーザはノートブックコンピュータの画面を用いてノートブックコンピュータの画面内容と携帯電話の画面内容との両方を見ることができ、2つの電子デバイスの画面に注意を払う必要がなく、これは、ユーザが使用するのに便利である。
【0004】
通常、電子デバイスの画面内容は、描画同期信号に基づいて描画され、次に、合成同期信号に基づいて合成される。描画同期信号および合成同期信号は、2つのソフトウェア信号である。電子デバイスが画面オン状態にあるとき、描画同期信号および合成同期信号は、1つのソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有する2つのソフトウェア信号である。描画同期信号の周期と期待値との差、および合成同期信号の周期と期待値との差が過度に大きいとき、電子デバイスは、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、これに応じて、ソフトウェア信号源によって生成される描画同期信号および合成同期信号の周期を調整し、周期と期待値との差を低減し、画面表示の滑らかさを改善しうる。しかしながら、電子デバイスが画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源がオフにされ、SyntheticVSyncが描画同期信号として使用されることで、電力消費を低減する。この場合、電子デバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにおける画面内容投影相手として機能する場合、電子デバイスの画面内容の表示にフレームフリーズまたはフレーム損失が容易に発生し、ユーザの視聴に影響を及ぼしうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態は、電子デバイスが画面オフ状態にあり、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにあるとき、画面内容合成に使用されるソフトウェア信号および画面内容描画に使用されるソフトウェア信号が同じソフトウェア信号源によって生成され、同じ周期を有するように、表示方法を提供する。これは、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて画面内容のフレームフリーズまたはフレーム損失の可能性を低減するのに役立つ。
【0006】
第1の態様によれば、表示方法が提供される。本方法は、具体的には、第1のデバイスが、第2のデバイスへのマルチスクリーンコラボレーションのための接続を確立することと、第1のデバイスが、第1のイベントを受信し、第1のイベントは、画面をオフにするように第1のデバイスをトリガするために使用されることと、第1のデバイスが、第1のイベントに応答して画面をオフにすることと、第1のデバイスが、第2のイベントを受信し、第2のイベントは、第2のデバイス上に表示される必要がある、第1のデバイスのものである画面内容の描画および合成をトリガするために使用されることと、第1のデバイスが、第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画して、画面内容描画結果を取得することと、次に、第1のデバイスが、第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得することと、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号であることと、最後に、第1のデバイスが、画面内容合成結果を第2のデバイスに送ることとを含む。
【0007】
本出願のこの実施形態では、第1のデバイスが画面オフ状態にあり、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにあるとき、描画は第1のソフトウェア信号に基づいて実行され、合成は第2のソフトウェア信号に基づいて行われる。加えて、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア信号である。したがって、第1のデバイスが画面オフ状態にあるとき、これは、第2のデバイス上に表示される第1のデバイスの画面内容のフレームフリーズの可能性を低減するのに役立つ。
【0008】
可能な設計では、第2のイベントは、第2のデバイス上でユーザによって第1のデバイスに対して行われるユーザ入力バックチャネル操作によって生成されるイベントである。
【0009】
あるいは、第2のイベントは、第2のデバイス上に表示される必要がある、第1のデバイスのものである画面内容のタイプがアニメーションであるときに生成されるイベントである。
【0010】
あるいは、第2のイベントは、ユーザによる第1のデバイスの画面をランドスケープモードからポートレートモードに回転させる操作によって生成されるイベント、またはユーザによる第1のデバイスの画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントである。第1のデバイスがユーザ入力バックチャネル操作、アニメーションである画面内容のタイプ、または画面回転を検出したとき、描画および合成が、前述の方法に基づいて行われる。これは、第2のデバイス上に表示される第1のデバイスの画面内容のフレームフリーズの可能性を低減するのに役立つ。
【0011】
可能な設計では、第1のデバイスが画面をオフにした後、第1のデバイスはハードウェア信号源をオフにする。ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するためのハードウェア信号を生成するために使用される。前述の技術的ソリューションは、電力消費を低減するのに役立つ。
【0012】
可能な設計では、第1のデバイスが画面をオフにした後、第1のデバイスはハードウェア信号源をオン状態に保つ。この技術的ソリューションは、ハードウェア信号源に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するのに役立ち、さらに、第2のデバイス上に表示される第1のデバイスの画面内容のフレームフリーズの可能性を低減するのに役立つ。
【0013】
可能な設計では、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、第1のデバイスは、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、ハードウェア信号に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値未満になる。ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるときにのみ動作状態に入る。したがって、これは、第2のデバイス上に表示される第1のデバイスの画面内容のフレームフリーズの可能性を低減し、電子デバイスの電力消費を低減するのに役立つ。
【0014】
可能な設計では、第1のデバイスが第2のイベントを受信した後、第1のデバイスは、第1のデバイスが現在画面オフ状態にあり、第1のデバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定し、次に、第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画する。これは、第2のデバイス上に表示される第1のデバイスの画面内容のフレームフリーズの可能性を低減するのに役立つ。
【0015】
可能な設計では、ターゲットカウンタが0でないとき、第1のデバイスは、第1のデバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定する。ターゲットカウンタは、第1のデバイスとマルチスクリーンコラボレーションを行うように構成されたデバイスの数を記録するように構成される。これは、実施態様を単純化するのに役立つ。
【0016】
第2の態様によれば、他の表示方法が提供される。本方法は、具体的には、第1のデバイスが第1のアプリケーションを実行し、第1のイベントを受信し、第1のイベントが、画面をオフにするように第1のデバイスをトリガするために使用されることと、第1のデバイスが、第1のイベントに応答して画面をオフにすることと、次に、第1のデバイスが第2のイベントを受信し、第2のイベントが、第1のアプリケーションのインターフェースの描画および合成をトリガするために使用されることと、第1のデバイスが、第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて第1のアプリケーションのインターフェースを描画して、インターフェース描画結果を取得することと、第1のデバイスが第2のソフトウェア信号に基づいてインターフェース描画結果を合成して、第1のアプリケーションのインターフェースを取得することと、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号が、第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号であることとを含む。
【0017】
本出願のこの実施形態では、第1のデバイスが画面オフ状態にあるとき、描画は第1のソフトウェア信号に基づいて実行され、合成は第2のソフトウェア信号に基づいて行われる。加えて、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア信号である。したがって、これは、第1のデバイスが画面オフ状態にあるときのフレーム損失率を低減するのに役立つ。
【0018】
可能な設計では、第2のイベントは、第1のアプリケーションのインターフェースに含まれる、タイプがアニメーションである内容によって生成されるイベントである。
【0019】
あるいは、第2のイベントは、ユーザによる第1のデバイスの画面をランドスケープモードからポートレートモードに回転させる操作によって生成されるイベント、またはユーザによる第1のデバイスの画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントである。
【0020】
可能な設計では、第1のデバイスが画面をオフにした後、第1のデバイスはハードウェア信号源をオフにする。ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するためのハードウェア信号を生成するために使用される。前述の技術的ソリューションは、電力消費を低減するのに役立つ。
【0021】
可能な設計では、第1のデバイスが画面をオフにした後、第1のデバイスはハードウェア信号源をオン状態に保つ。この技術的ソリューションは、ハードウェア信号源に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するのに役立ち、さらに、フレーム損失率を低減するのに役立つ。
【0022】
可能な設計では、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、第1のデバイスは、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、ハードウェア信号に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値未満になる。ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるときにのみ動作状態に入る。したがって、これは、フレーム損失率を低減し、電子デバイスの電力消費を低減するのに役立つ。
【0023】
第3の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、ディスプレイと、トランシーバとを含む電子デバイスが提供される。1つ以上のメモリは、1つ以上のコンピュータプログラムを記憶し、1つ以上のコンピュータプログラムは命令を含み、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ:
第2のデバイスと、マルチスクリーンコラボレーションのための接続を確立するステップと、
第1のイベントを受信するステップであって、第1のイベントは、画面をオフにするように電子デバイスをトリガするために使用される、ステップと、
第1のイベントに応答して画面をオフにするステップと、
第2のイベントを受信するステップであって、第2のイベントは、第2のデバイス上に表示される必要がある、電子デバイスのものである画面内容の描画および合成をトリガするために使用される、ステップと、
第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画して、画面内容描画結果を取得するステップと、
第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得するステップであって、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、電子デバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である、ステップと、
画面内容合成結果を第2のデバイスに送るステップと
を行うことが可能である。
【0024】
可能な設計では、第2のイベントは、第2のデバイス上でユーザによって電子デバイスに対して行われるユーザ入力バックチャネル操作によって生成されるイベントである。
【0025】
あるいは、第2のイベントは、第2のデバイス上に表示される必要がある、電子デバイスのものである画面内容のタイプがアニメーションであるときに生成されるイベントである。
【0026】
あるいは、第2のイベントは、ユーザによる電子デバイスのディスプレイをランドスケープモードからポートレートモードに回転させる操作によって生成されるイベント、またはユーザによる第1のデバイスのディスプレイをポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントである。
【0027】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスが画面をオフにした後、電子デバイスは、以下のステップ:
ハードウェア信号源をオフにするステップであって、ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するためのハードウェア信号を生成するために使用される、ステップ
をさらに行うことが可能である。
【0028】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスが画面をオフにした後、電子デバイスは、以下のステップ:
ハードウェア信号源をオン状態に保つステップ
をさらに行うことが可能である。
【0029】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ:
第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、ハードウェア信号に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値未満になる、ステップ
をさらに行うことが可能である。
【0030】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスが第2のイベントを受信した後、かつ電子デバイスが第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画する前に、電子デバイスは、以下のステップ:
電子デバイスが現在画面オフ状態にあり、電子デバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定するステップ
をさらに行うことが可能である。
【0031】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ:
ターゲットカウンタが0でないとき、電子デバイスがマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定するステップ
をさらに行うことが可能である。
【0032】
可能な設計では、電子デバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、またはノートブックコンピュータなどである。
【0033】
第4の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、ディスプレイとを含む他の電子デバイスが提供される。1つ以上のメモリは1つ以上のコンピュータプログラムを記憶し、1つ以上のコンピュータプログラムは命令を含み、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ:
第1のアプリケーションを実行し、第1のイベントを受信するステップであって、第1のイベントは、画面をオフにするように第1のデバイスをトリガするために使用される、ステップと、第1のイベントに応答して画面をオフにするステップと、次に、第2のイベントを受信するステップであって、第2のイベントは、第1のアプリケーションのインターフェースの描画および合成をトリガするために使用される、ステップと、第2のイベントに応答して第1のソフトウェア信号に基づいて第1のアプリケーションのインターフェースを描画して、インターフェース描画結果を取得する、ステップと、第2のソフトウェア信号に基づいてインターフェース描画結果を合成して、第1のアプリケーションのインターフェースを取得する、ステップであって、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、第1のデバイス内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である、ステップと
を行うことが可能である。
【0034】
可能な設計では、第2のイベントは、第1のアプリケーションのインターフェースに含まれる、タイプがアニメーションである内容によって生成されるイベントである。
【0035】
あるいは、第2のイベントは、ユーザによる電子デバイスのディスプレイをランドスケープモードからポートレートモードに回転させる操作によって生成されるイベント、またはユーザによる電子デバイスのディスプレイをポートレートモードからランドスケープモードに回転させる操作によって生成されるイベントである。
【0036】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスが画面をオフにした後、電子デバイスは、以下のステップ:ハードウェア信号源をオフにするステップをさらに行うことが可能である。ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期および第2のソフトウェア信号の周期を調整するためのハードウェア信号を生成するために使用される。
【0037】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスが画面をオフにした後、電子デバイスは、以下のステップ:ハードウェア信号源をオン状態に保つステップをさらに行うことが可能である。
【0038】
可能な設計では、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ:
第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値以上であるとき、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、ハードウェア信号に基づいて第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期および/または第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が第1の閾値未満になる、ステップ
をさらに行うことが可能である。
【0039】
第5の態様によれば、他の電子デバイスが提供される。電子デバイスは、第1の態様および第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を行うように構成されたモジュール/ユニット、または第2の態様および第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を行うように構成されたモジュール/ユニットを含む。これらのモジュール/ユニットは、ハードウェアによって実施されてもよいし、または対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアにより実施されてもよい。
【0040】
第6の態様によれば、チップが提供される。チップは、電子デバイス内のメモリに結合され、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出し、本出願の実施形態では、第1の態様および第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューション、または第2の態様および第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューションを行うように構成される。本出願の実施形態では、「結合」は、2つの構成要素が互いに直接的または間接的に接続されることを意味する。
【0041】
第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されるとき、電子デバイスは、第1の態様および第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューション、または第2の態様および第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューションを行うことが可能である。
【0042】
第8の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラムは命令を含み、命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様および第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューション、または第2の態様および第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューションを行うことが可能である。
【0043】
第9の態様によれば、電子デバイス上のグラフィカルユーザインターフェースが提供される。電子デバイスは、ディスプレイ、1つ以上のメモリ、および1つ以上のプロセッサを有する。1つ以上のプロセッサは、1つ以上のメモリに記憶された1つ以上のコンピュータプログラムを実行するように構成される。グラフィカルユーザインターフェースは、電子デバイスが第1の態様および第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューション、または第2の態様および第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる技術的ソリューションを行うときに表示されるグラフィカルユーザインターフェースを含む。
【0044】
第3の態様から第9の態様の有益な効果については、第1の態様の有益な効果を参照されたい。詳細は再び説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1A】本出願の一実施形態によるマルチスクリーンコラボレーションシナリオの概略図である。
図1B】本出願の一実施形態による他のマルチスクリーンコラボレーションシナリオの概略図である。
図1C】本出願の一実施形態によるインターフェースの概略図である。
図1D】本出願の一実施形態による他のインターフェースの概略図である。
図2A】本出願の一実施形態による画面内容を描画および合成することの概略図である。
図2B】本出願の一実施形態による画面内容を描画および合成することの他の概略図である。
図3】本出願の一実施形態による携帯電話のハードウェア構造の概略図である。
図4】本出願の一実施形態による携帯電話のソフトウェア構造の概略図である。
図5A】本出願の一実施形態による適用シナリオの概略図である。
図5B】本出願の一実施形態による適用シナリオの概略図である。
図6】本出願の一実施形態によるインターフェースの概略図である。
図7A】本出願の一実施形態による他の適用シナリオの概略図である。
図7B】本出願の一実施形態による他の適用シナリオの概略図である。
図8A】本出願の一実施形態によるさらに他の適用シナリオの概略図である。
図8B】本出願の一実施形態によるさらに他の適用シナリオの概略図である。
図9】本出願の一実施形態による表示方法の概略フローチャートである。
図10】本出願の一実施形態による描画および合成インターフェースの概略図である。
図11】本出願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
当業者の理解を容易にするために、本出願の実施形態におけるいくつかの用語が最初に説明される。
【0047】
1.投影:投影は、電子デバイスが表示のために有線またはワイヤレス方法で他の電子デバイスの画面に電子デバイスの画面内容を投影しうることを意味する。説明を容易にするために、画面内容を投影する電子デバイスはソース側デバイスと呼ばれ、画面内容が投影される他の電子デバイスはターゲットデバイスと呼ばれる。さらに、ターゲットデバイス上に表示される、ソース側デバイスのものである画面内容は、ソース側デバイスの画面内容と同期されうる。言い換えれば、この場合、ソース側デバイスの画面内容が変化した場合、ターゲットデバイス上に表示される、ソース側デバイスのものである画面内容もそれに応じて変化する。
【0048】
2.ユーザ入力バックチャネル:ユーザ入力バックチャネルは、ソース側デバイスが表示のためにソース側デバイスの画面内容をターゲットデバイスに投影した後に、ユーザが、ターゲットデバイス上に表示されている、ソース側デバイスのものである画面内容を操作することによってソース側デバイスを制御しうることを意味する。
【0049】
3.マルチスクリーンコラボレーション:マルチスクリーンコラボレーションは、ソース側デバイスがソース側デバイスの画面内容を1つ以上のターゲットデバイスに投影することを可能にするタイプの投影である。加えて、ユーザは、ソース側デバイスに対するユーザ入力バックチャネルを実施するために、ターゲットデバイスに対する操作を行うことができる。説明を容易にするために、ソース側デバイスに対するユーザ入力バックチャネルを実施するための操作は、以下ではユーザ入力バックチャネル操作と呼ばれる。例えば、携帯電話がソース側デバイスとして機能し、スマートスクリーンがターゲットデバイスとして機能するとき、携帯電話は、ユーザがスマートスクリーン上で携帯電話の画面内容を見ることができるように、携帯電話の画面内容をスマートスクリーンに投影し、スマートスクリーンに対する操作を行うことによって、対応する画面内容を表示するように携帯電話を制御してもよく、スマートスクリーン上に表示される、携帯電話のものである画面内容もそれに応じて変化する。加えて、一部の実施形態では、ソース側デバイスの投影は、ユーザによるターゲットデバイスの使用に影響を及ぼさない。例えば、ターゲットデバイスは、あるいは、ソース側デバイスの画面内容を表示しながら、ターゲットデバイスの画面内容を表示してもよい。例えば、携帯電話がソース側デバイスとして機能し、ノートブックコンピュータがターゲットデバイスとして機能するとき、携帯電話は、携帯電話の画面内容をノートブックコンピュータに投影する。ノートブックコンピュータは、携帯電話の画面内容を表示するために使用されるウィンドウをポップアップしうる。図1Aに示されているように、ユーザは、ノートブックコンピュータ上に携帯電話の画面内容を表示するために使用されているウィンドウ内で携帯電話に対するユーザ入力バックチャネルを行ってもよく、これは、ユーザによるノートブックコンピュータの使用に影響を及ぼさない。例えば、ノートブックコンピュータ上に携帯電話の画面内容を表示するために使用されるウィンドウの位置は移動可能である。あるいは、一部の実施形態では、ターゲットデバイスは、ソース側デバイスの外部ディスプレイとして機能してもよく、ソース側デバイスの画面内容がターゲットデバイスに投影された後、ユーザはターゲットデバイスを使用することができない。例えば、携帯電話がソース側デバイスとして機能し、テレビがターゲットデバイスとして機能するとき、携帯電話は、表示のために携帯電話の画面内容をテレビに投影してもよく、これにより、ユーザは、テレビ上で携帯電話の画面内容を見ることはできるが、ユーザはテレビの番組内容を見ることはできない。図1Bに示されているように、この場合、テレビは携帯電話の外部ディスプレイと考えられうる。例えば、テレビは、携帯電話によってテレビに投影される画面内容を全画面表示してもよいし、またはテレビの画面の一部の領域に、携帯電話によって投影される画面内容を表示してもよく、これは、ここでは限定されない。
【0050】
マルチスクリーンコラボレーションを実施する方法が、携帯電話を例として使用して説明される。例えば、図1Cは、携帯電話によって表示されるシステム設定インターフェースの概略図であり、マルチスクリーンコラボレーション機能の有効化または無効化を制御するように構成されたコントロール101が含まれる。ユーザは、コントロール101がオン(ON)状態にあるときに携帯電話のマルチスクリーンコラボレーション機能が有効状態になるように、コントロール101を操作しうる。コントロール101がオフ(OFF)状態にあるとき、携帯電話のマルチスクリーンコラボレーション機能は無効状態にある。携帯電話のマルチスクリーンコラボレーション機能が有効状態にあり、携帯電話がインターフェースを表示するとき、携帯電話によって表示されるインターフェースは、例えば、図1Dに示されているインターフェース110である。携帯電話は、ユーザによる携帯電話の画面の下側境界に沿った上方へのスライドに応答して、マルチデバイス制御センタ120を表示する。図1Dに示されているように、マルチデバイス制御センタ120は、アイコン102を含み、アイコン102は、HUAWEI MATEと名付けられたノートブックコンピュータを示すために使用される。ユーザによるアイコン102の選択に応答して、携帯電話は、HUAWEI MATE Bookと名付けられたノートブックコンピュータに対して、マルチスクリーンコラボレーションに使用される接続の確立を開始する。携帯電話とノートブックコンピュータとがマルチスクリーンコラボレーションに使用される接続を確立した後、携帯電話は、マルチスクリーンコラボレーションを実施するために、表示のために携帯電話の画面内容をノートブックコンピュータに投影しうる。
【0051】
携帯電話とノートブックコンピュータとの間のマルチスクリーンコラボレーションに使用される接続は、有線接続であってもワイヤレス接続であってもよいことに留意されたい。例えば、携帯電話とノートブックコンピュータとの間のマルチスクリーンコラボレーションに使用される接続は、Wi-Fi接続、および/もしくはブルートゥース(登録商標)接続、またはモバイルネットワークを使用した(例えば、4Gモバイルネットワークもしくは5Gモバイルネットワークを使用した)接続などである。他の例では、携帯電話とノートブックコンピュータとは、マルチスクリーンコラボレーションを実施するために、データケーブルを使用して接続される。携帯電話とノートブックコンピュータとの間のマルチスクリーンコラボレーションに使用される接続を確立するためのプロトコルおよび手順は、本出願の実施形態では限定されないことに留意されたい。
【0052】
4.画面表示ステータス:本出願の実施形態では、画面表示ステータスは、画面オン状態および画面オフ状態を含む。電子デバイスの画面表示ステータスが画面オン状態であるとき、すなわち電子デバイスが画面オン状態にあるとき、電子デバイスの画面はオンである。電子デバイスの画面表示ステータスが画面オフ状態であるとき、すなわち電子デバイスが画面オフ状態にあるとき、電子デバイスの画面はオフである。
【0053】
通常、電子デバイスが画面オン状態にあるとき、画面内容は、VSyncメカニズムに基づく同期レンダリングによって取得される。具体的には、VSyncメカニズムでは、電子デバイスは、ハードウェア信号源によって生成されたハードウェア信号を使用して画面内容を律動的に描画および合成する。しかしながら、この方法では、電子デバイスの電力消費は比較的高くなりやすい。したがって、これに基づいて、ソフトウェア信号源が導入される。図2Aに示されているように、同じ周期を有する2つのソフトウェア信号は、ソフトウェア信号源を使用して生成され、それぞれ描画同期信号および合成同期信号である。描画同期信号は、画面内容を描画するために使用され、合成同期信号は、画面内容を合成するために使用される。描画同期信号の周期と期待値(例えば、16.6 ms)との差、および合成同期信号の周期と期待値との差が過度に大きいとき、電子デバイスは、ハードウェア信号源を使用してハードウェア信号を生成し、それに応じて、ソフトウェア信号源を使用して生成される描画同期信号および合成同期信号の周期を調整し、描画同期信号の周期と期待値との差、および合成同期信号の周期と期待値との差を低減し、その結果、画面表示の滑らかさを改善する。期待値は、デバイスの実際の状況を参照して研究開発担当者によって定義されうることを理解されたい。したがって、ソフトウェア信号源が導入されたとき、ハードウェア信号源は、いくつかの特定の条件でのみハードウェア信号を生成してもよく、常に動作状態にある必要はない。これは、電子デバイスの電力消費を低減するのに役立つ。
【0054】
しかしながら、電子デバイスが画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源は常にオフにされ、ハードウェア信号は生成されることができない。加えて、SyntheticVSyncが、電子デバイスの電力消費を低減するために、図2Bに示されているように、描画同期信号として機能する。しかしながら、SyntheticVSyncは擬同期であり、これは、描画同期信号の周期と合成同期信号の周期との差を生じさせやすい。マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて電子デバイスがソース側デバイスとして機能するとき、ターゲットデバイス上に表示されるソース側デバイスの画面内容のフレームフリーズが影響を受けやすく、ユーザの使用が影響を受ける。
【0055】
これを考慮して、本出願の一実施形態は、電子デバイスが画面オフ状態にあるとき、画面内容描画同期に使用される信号および画面内容合成同期に使用される信号が同じ周期をもつ2つのソフトウェア信号であるように、表示方法を提供する。これは、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて電子デバイスがソース側デバイスとして機能するとき、ターゲットデバイス上に表示されるソース側デバイスの画面内容が異常である可能性を低減するのに役立つ。
【0056】
本出願の実施形態における「少なくとも1つ」は1つ以上を意味し、「複数の」は2つまたは2つより多くのを意味することを理解されたい。「および/または」という用語は、関連付けられた対象を説明するための関連付け関係を説明しており、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合:Aのみが存在する、AとBとの両方が存在する、およびBのみが存在する、を表しうる。AおよびBは、単数形であっても複数形であってもよい。記号「/」は通常、関連付けられた対象間の「または」関係を示す。「以下のもの(要素)のうちの少なくとも1つ」またはその同様の表現は、単一のもの(要素)または複数のもの(要素)の任意の組み合わせを含む、これらのものの任意の組み合わせを示す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、7つの場合:a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、ならびにa、b、およびc、を表しうる。a、b、およびcの各々は、要素であってもよいし、または1つ以上の要素を含む集合であってもよい。
【0057】
本出願において、「例」、「一部の実施形態では」、または「一部の他の実施形態では」などは、例、例示、または説明を与えることを表すために使用される。本出願において「例」として説明されているどの実施形態または設計ソリューションも、他の実施形態または設計ソリューションよりも好ましいか、またはより多くの利点を有するものとして説明されてはいない。具体的には、「例」という用語は、特定の方法で概念を提示するために使用される。
【0058】
本出願の実施形態では、「第1の」および「第2の」などの用語は、説明における区別のためにのみ使用され、相対的な重要性の指示もしくは暗示、または順序の指示もしくは暗示として理解されるべきではないことに留意されたい。
【0059】
「イベント」という用語は、電子デバイスによって検出される外部入力または内部入力を意味する。「イベント」という用語は、電子デバイスの1つ以上のセンサまたはスイッチによって検出される外部入力(例えば、画面内容の描画および合成をトリガするために使用される入力)および/または電子デバイスのステータス変化が電子デバイスのシステムの内部で検出されたときに生成される内部入力(例えば、事前設定時間内に電子デバイスに対して操作が行われなかったことから、画面をオフにするように電子デバイスをトリガするために使用される入力)を含みうる。「イベント」という用語に含まれる外部入力は、タッチ感知面へのタッチ、マウスクリック、キーボード入力、および画面回転などを含む。1つのイベントは、1つ以上のサブイベントを含む。サブイベントは、通常、イベントの変化(例えば、タッチおよび押圧、タッチおよび移動、またはタッチおよび離脱がサブイベントでありうる)である。1つ以上のサブイベントのシーケンス内のサブイベントは、キー押下、キー押下保持、キー解放、ボタン押下、ボタン押下保持、ボタン解放、ジョイスティック移動、マウス移動、マウスボタン押下、マウスボタン解放、スタイラスタッチ、スタイラス移動、スタイラス解放、音声命令、検出された眼球移動、バイオメトリック入力、およびユーザの検出された生理学的変化などを含むが、これらに限定されない多くの形態であってもよい。例えば、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおける携帯電話およびノートブックコンピュータが例として使用され、イベントは、ノートブックコンピュータ内のセンサによって検出された、ノートブックコンピュータ上でユーザによって、携帯電話によって投影された画面内容をタップするものである操作でありうる。「イベント」という用語に含まれる内部入力は、事前設定時間内に電子デバイスに対して操作が行われなかったときに生成される、画面をオフにするように電子デバイスをトリガするために使用される入力、またはフォアグラウンドで実行されているアプリケーションがビデオまたはアニメーションを再生していることを電子デバイスが検出したときに生成される入力を含む。
【0060】
本出願の実施形態における電子デバイスは、携帯端末、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、またはウェアラブルデバイス(スマートウォッチなど)でありうる。加えて、本出願の実施形態における電子デバイスは、携帯端末、例えば、車載端末、スマートスクリーン、テレビ、またはデスクトップコンピュータなどに限定されない。例えば、HarmonyOS(登録商標)、IOS(登録商標)、Android(登録商標)、Windows(登録商標)、または他のオペレーティングシステムを含むがこれらに限定されないオペレーティングシステムが、本出願の実施形態では電子デバイスにインストールされる。
【0061】
電子デバイスが携帯電話であることが例として使用される。例えば、図3は、本出願の一実施形態による携帯電話のハードウェア構造の概略図である。具体的には、図に示されているように、携帯電話は、プロセッサ310、外部メモリインターフェース320、内部メモリ321、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)インターフェース330、充電管理モジュール340、電力管理モジュール341、バッテリ342、アンテナ1、アンテナ2、移動通信モジュール350、ワイヤレス通信モジュール360、オーディオモジュール370、スピーカ370A、レシーバ370B、マイクロフォン370C、ヘッドセットジャック370D、センサモジュール380、ボタン390、モータ391、インジケータ392、カメラ393、ディスプレイ394、および加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)カードインターフェース395などを含みうる。センサモジュール380は、圧力センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、磁気センサ、加速度センサ、距離センサ、光学式近接センサ、指紋センサ、温度センサ、タッチセンサ、周囲光センサ、および骨伝導センサなどを含みうる。
【0062】
プロセッサ310は、1つ以上の処理ユニットを含みうる。例えば、プロセッサ310は、アプリケーションプロセッサ(application processor、AP)、モデム(modem)、グラフィック処理装置(graphics processing unit、GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor、ISP)、コントローラ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ベースバンドプロセッサ、および/またはニューラルネットワーク処理装置(neural-network processing unit、NPU)などを含みうる。異なる処理ユニットは独立した構成要素であってもよく、または2つ以上の異なる処理ユニットが1つの構成要素に統合されてもよい。
【0063】
メモリは、プロセッサ310内にさらに配置されてもよく、コンピュータプログラムおよび/またはデータを記憶するように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ310内のメモリは、キャッシュである。メモリは、プロセッサ310によってちょうど使用される、または周期的に使用されるコンピュータプログラムおよび/またはデータを記憶しうる。プロセッサ310がコンピュータプログラムおよび/またはデータを再び使用する必要がある場合、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムおよび/またはデータを直接呼び出しうる。これは、繰り返しアクセスを回避し、プロセッサ310の待ち時間を低減し、その結果、システム効率を改善する。
【0064】
一部の実施形態では、プロセッサ310は、1つ以上のインターフェースを含みうる。例えば、プロセッサ310は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)インターフェース330および加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)インターフェース395を含む。他の例では、プロセッサ310は、集積回路間(inter-integrated circuit、I2C)インターフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound、I2S)インターフェース、パルス符号変調(pulse code modulation、PCM)インターフェース、汎用非同期送受信機(universal asynchronous receiver/transmitter、UART)インターフェース、モバイルインダストリプロセッサインターフェース(mobile industry processor interface、MIPI)、および/または汎用入出力(general-purpose input/output、GPIO)インターフェースなどをさらに含みうる。
【0065】
図3に示されているモジュール間のインターフェース接続関係は説明のための例にすぎず、携帯電話に対する限定を構成するものではないことが理解されうる。本出願の一部の他の実施形態では、携帯電話は、図3に示されているものとは異なるインターフェース接続方法も使用しうる。例えば、モジュールはバスを介して接続される。
【0066】
充電管理モジュール340は、充電器から充電入力を受け取るように構成される。充電器は、ワイヤレス充電器であっても有線充電器であってもよい。有線充電の一部の実施形態では、充電管理モジュール340は、USBインターフェース330を介して有線充電器から充電入力を受け取りうる。ワイヤレス充電の一部の実施形態では、充電管理モジュール340は、携帯電話のワイヤレス充電コイルを使用してワイヤレス充電入力を受け取りうる。充電管理モジュール340は、バッテリ342を充電しながら、電力管理モジュール341を使用して携帯電話に電力を供給する。
【0067】
電力管理モジュール341は、バッテリ342および充電管理モジュール340とプロセッサ310とを接続するように構成される。電力管理モジュール341は、バッテリ342および/または充電管理モジュール340の入力を受け取り、プロセッサ310、内部メモリ321、外部メモリ、ディスプレイ394、カメラ393、およびワイヤレス通信モジュール360などに電力を供給する。電力管理モジュール341は、バッテリ容量、バッテリサイクル数、ならびにバッテリ健全性状態(漏電およびインピーダンス)などのパラメータを監視するようにさらに構成されうる。一部の他の実施形態では、電力管理モジュール341は、あるいは、プロセッサ310内に配置されてもよい。一部の他の実施形態では、電力管理モジュール341および充電管理モジュール340は、あるいは、同じデバイス内に配置されてもよい。
【0068】
携帯電話のワイヤレス通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、移動通信モジュール350、ワイヤレス通信モジュール360、モデムプロセッサ、およびベースバンドプロセッサなどを使用して実施されうる。
【0069】
アンテナ1およびアンテナ2は、電磁波信号を送信および受信するように構成される。携帯電話の各アンテナは、1つ以上の通信周波数帯域をカバーするように構成されうる。アンテナ利用を改善するために、異なるアンテナがさらに多重化されてもよい。例えば、アンテナ1は、ワイヤレスローカルエリアネットワークのダイバーシティアンテナとして多重化されてもよい。一部の他の実施形態では、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて使用されうる。
【0070】
移動通信モジュール350は、2G/3G/4G/5Gなどを含む、携帯電話に適用されるワイヤレス通信ソリューションを提供しうる。移動通信モジュール350は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、および低ノイズ増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含みうる。
【0071】
ワイヤレス通信モジュール360は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)(例えば、Wi-Fiネットワーク)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth、BT)、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離無線通信(near field communication、NFC)、または赤外線(infrared、IR)技術などを含む、携帯電話に適用されるワイヤレス通信ソリューションを提供しうる。
【0072】
一部の実施形態では、携帯電話のアンテナ1と移動通信モジュール350とが結合され、携帯電話のアンテナ2とワイヤレス通信モジュール360とが結合され、これにより、携帯電話は、ワイヤレス通信技術を使用してネットワークおよび他のデバイスと通信することができる。ワイヤレス通信技術は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communications、GSM)、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA(登録商標))、時分割符号分割多元接続(time-division code division multiple access、TD-CDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、および/またはIR技術などを含みうる。GNSSは、全地球測位システム(global positioning system、GPS)、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GLONASS)、北斗衛星導航系統(BeiDou navigation satellite system、BDS)、準天頂衛星システム(quasi-zenith satellite system、QZSS)、および/または静止衛星型衛星航法補強システム(satellite based augmentation systems、SBAS)を含みうる。
【0073】
携帯電話は、GPU、ディスプレイ394、およびアプリケーションプロセッサなどを使用して表示機能を実施する。ディスプレイ394は、画像またはビデオなどを表示するように構成される。ディスプレイ394は、表示パネルを含む。表示パネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)、アクティブマトリックス式有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode、AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flex light-emitting diode、FLED)、Miniled、MicroLed、Micro-oLed、または量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diodes、QLED)などであってもよい。一部の実施形態では、携帯電話は、1つまたはN個のディスプレイ394を含んでもよく、Nは1よりも大きい正の整数である。
【0074】
携帯電話は、ISP、カメラ393、ビデオコーデック、GPU、ディスプレイ394、およびアプリケーションプロセッサなどによって撮影機能を実施しうる。カメラ393は、静止画像またはビデオを取り込むように構成される。対象の光学像は、レンズを介して生成され、感光素子に投影される。感光素子は、電荷結合素子(charge coupled device、CCD)または相補型金属酸化膜半導体(complementary metal-oxide-semiconductor、CMOS)フォトトランジスタであってもよい。感光素子は、光信号を電気信号に変換し、次に、電気信号をデジタル画像信号に変換するために電気信号をISPに送信する。ISPは、処理のためにデジタル画像信号をDSPに出力する。DSPは、デジタル画像信号を、RGBまたはYUVなどの標準フォーマットの画像信号に変換する。一部の実施形態では、携帯電話は、1つまたはN個のカメラ393を含んでもよく、Nは1よりも大きい正の整数である。
【0075】
外部メモリインターフェース320は、携帯電話の記憶能力を拡張するために、外部メモリカード、例えばMicro SDカードに接続されるように構成されうる。外部メモリカードは、データ記憶機能を実施するために、外部メモリインターフェース320を介してプロセッサ310と通信する。例えば、音楽およびビデオなどのファイルが、外部記憶カードに記憶される。
【0076】
内部メモリ321は、実行メモリ(memory)および内蔵メモリを含む。実行メモリは、コンピュータプログラムおよび/またはデータなどを記憶するように構成されうる。プロセッサ310は、携帯電話の様々な機能アプリケーションを実行し、データを処理するために、実行メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行する。例えば、実行メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含みうる。内蔵メモリは、内蔵外部メモリなどとも呼ばれてもよく、コンピュータプログラムおよび/またはデータを記憶するように構成されうる。例えば、内蔵メモリは、オペレーティングシステムおよびアプリケーションなどを記憶しうる。通常、携帯電話が内蔵メモリ内のコンピュータプログラムおよび/またはデータを実行メモリにロードした後、プロセッサ310は、対応する機能を実施するために対応するコンピュータプログラムおよび/またはデータを実行する。加えて、内部メモリ321は、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリ、およびユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)を含んでもよい。
【0077】
携帯電話は、オーディオモジュール370、スピーカ370A、レシーバ370B、マイクロフォン370C、ヘッドセットジャック370D、およびアプリケーションプロセッサなどを使用して、音楽再生または録音などのオーディオ機能を実施しうる。
【0078】
ボタン390は、電源ボタンおよび音量ボタンなどを含む。ボタン390は、機械式ボタンであってもよいし、またはタッチボタンであってもよい。携帯電話は、ボタン入力を受信し、携帯電話のユーザ設定および機能制御に関連するボタン信号入力を生成しうる。
【0079】
モータ391は、振動プロンプトを生成しうる。モータ391は、着信振動プロンプトおよびタッチ振動フィードバックを提供するように構成されうる。例えば、異なるアプリケーション(例えば、撮影およびオーディオ再生)に対して実行されるタッチ操作は、異なる振動フィードバック効果に対応しうる。モータ391はまた、ディスプレイ394の異なる領域に対して実行されるタッチ操作に対する異なる振動フィードバック効果に対応しうる。異なる適用シナリオ(例えば、タイムリマインダ、情報受信、目覚まし時計、およびゲーム)もまた、異なる振動フィードバック効果に対応しうる。タッチ振動フィードバック効果はさらにカスタマイズされうる。
【0080】
インジケータ392は、インジケータライトであってもよく、充電ステータスおよび電力変化を示すように構成されてもよく、メッセージ、不在着信、および通知などを示すように構成されてもよい。
【0081】
本出願のこの実施形態における例示された構造は、携帯電話およびヘッドユニットに対する特定の限定を構成しないことが理解されうる。本出願の他の実施形態では、携帯電話およびヘッドユニットは、図に示されているものよりも多いもしくは少ない構成要素を含んでもよいし、または一部の構成要素を組み合わせてもよいし、または一部の構成要素を分割してもよいし、または異なる構成要素配置を有してもよい。図に示されている構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実施されうる。
【0082】
例えば、図4は、本出願の一実施形態による携帯電話のソフトウェア構造の概略図である。画像ストリームプロデューサ(image stream producer)401、ウィンドウマネージャ(window manager)402、ネイティブフレームワーク(native framework)403、画像ストリームコンシューマ(image stream consumer)404、およびハードウェア抽象化層(hardware abstraction layer)405が含まれる。
【0083】
画像ストリームプロデューサ401は、配信前に携帯電話上で事前構成されるアプリケーション(例えば、システムアプリケーション、電話、メッセージング、またはカレンダー)、およびユーザの要求に従ってユーザによってインストールされたアプリケーション(例えば、Huawei Video(登録商標)またはHuawei Music(登録商標))など、携帯電話上にインストールされたアプリケーションを含む。例えば、画像ストリームプロデューサ401は、現在実行中のアプリケーション(例えば、Huawei Video(登録商標))を使用して、表示される必要がある画面内容の描画および合成をトリガする。例えば、ユーザ入力バックチャネル操作が受信され、かつ投影される画面内容のタイプがアニメーション(animation)であり、および/または携帯電話画面の画面が回転(Traversal)される(例えば、携帯電話の画面が、ランドスケープモードからポートレートモードに回転される、または携帯電話の画面が、ポートレートモードからランドスケープモードに回転される)とき、画像ストリームプロデューサ401は、現在実行中のアプリケーションを使用してウィンドウマネージャ402に通知し、画面内容を描画するために使用されるデータ(buffer dataと呼ばれうる)をネイティブフレームワーク403に送る。他の例では、携帯電話の画面表示ステータスが変化する(例えば、携帯電話の画面表示ステータスが画面オン状態から画面オフ状態に切り替えられる、または携帯電話が画面オフ状態から画面オン状態に切り替えられる)とき、画像ストリームプロデューサ401は、システムアプリケーションを使用して携帯電話の画面表示ステータスをネイティブフレームワーク403にさらに通知しうる。他の例では、携帯電話がマルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいてソース側デバイスとして機能するとき、画像ストリームプロデューサ401は、携帯電話の画面内容がウィンドウの形態でターゲットデバイス上に表示されている間に、システムアプリケーションを使用してネイティブフレームワーク403にさらに通知しうる。
【0084】
ウィンドウマネージャ402は、画像ストリームプロデューサ401から通知を受信した後、表示される必要がある画面内容を描画および合成するように画像ストリームコンシューマ404をトリガまたはこれに通知するように構成される。
【0085】
ネイティブフレームワーク403は、SurfaceモジュールおよびSurfaceComposerClientを含む。例えば、ネイティブフレームワーク403は、Surfaceモジュールを使用して、画面内容を描画するために使用されるデータを画像ストリームコンシューマ404に送る。他の例では、ネイティブフレームワーク403は、SurfaceComposerClientを使用して携帯電話の画面表示ステータスを画像ストリームコンシューマ404に通知する。他の例では、ネイティブフレームワーク403は、SurfaceComposerClientを使用して表示デバイスを作成すること(creatDisplay)を画像ストリームコンシューマ404に通知する。ネイティブフレームワーク403によって作成および通知される表示デバイスは、仮想表示デバイスとして理解されうることに留意されたい。
【0086】
画像ストリームコンシューマ404はSurfaceFlingerを含む。SurfaceFlingerは、Schedulerおよび表示デバイス処理モジュール(例えば、表示デバイス処理モジュールは、エントリ関数processDisplayChangesLockedであってもよい)を含む。例えば、画像ストリームコンシューマ404が、表示デバイス処理モジュールを使用して、ネイティブフレームワーク403またはHAL405から表示デバイスを作成する通知を受信したとき、対応する表示デバイスが作成され、作成された表示デバイスがマルチスクリーンコラボレーションに使用されるとき、ターゲットカウンタが1だけ増加される。ターゲットカウンタは、マルチスクリーンコラボレーションのために接続された、携帯電話のものである表示デバイスの数を記録するように構成される。
【0087】
他の例では、画像ストリームコンシューマ404は、ネイティブフレームワーク403によって通知された画面表示ステータスを受信し、前述の画面表示ステータスに基づいて携帯電話の画面表示ステータスを更新し、画面表示ステータスを記録する。例えば、ネイティブフレームワーク403が、画像ストリームコンシューマ404の画面表示ステータスが画面オフ状態であることを画像ストリームコンシューマ404に通知した場合、画像ストリームコンシューマ404は携帯電話の画面をオフにする。
【0088】
Scheulerは、第1のスレッド、第2のスレッド、およびソフトウェア信号源(例えば、DisplaySyncモジュール)を含む。第1のスレッドは画面内容描画に使用され、第2のスレッドは画面内容合成に使用される。画像ストリームコンシューマ404は、ウィンドウマネージャ402のトリガを受信する。携帯電話の画面表示ステータスが画面オフ状態であるとき、第1のスレッドは、第1のソフトウェア信号取得要求をソフトウェア信号源に送り、第2のスレッドは、第2のソフトウェア信号取得要求をソフトウェア信号源に送る。第1のソフトウェア信号取得要求に応答して、ソフトウェア信号源は、第1のソフトウェア信号を第1のスレッドに返す。第2のソフトウェア信号取得要求に応答して、ソフトウェア信号源は、第2のソフトウェア信号を第2のスレッドに返す。第1のソフトウェア信号と第2のソフトウェア信号とは同じ周期を有する。第1のソフトウェア信号は、画面内容描画同期に使用され、描画同期信号として理解されうることに留意されたい。第2のソフトウェア信号は、画面内容合成同期に使用され、合成同期信号として理解されうる。具体的には、第1のスレッドは、第1のソフトウェア信号に基づいて、画面内容を描画するために使用される、ネイティブフレームワーク403からのデータを描画して、画面内容描画結果を取得し、画面内容描画結果を第2のスレッドに送る。次に、第2のスレッドは、これに対応して、第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得し、画面内容合成結果をHAL405に送る。
【0089】
画像ストリームコンシューマ404は、ウィンドウマネージャ402のトリガを受信することに留意されたい。電子デバイスが画面オフ状態にある場合、画像ストリームコンシューマ404は、ハードウェア信号源ターンオフ通知をHAL405に送らなくてもよいし、またはハードウェア信号源ターンオフ通知をHAL405に送ってもよい。例えば、電子デバイスが画面オフ状態にあるとき、画像ストリームコンシューマ404がハードウェア信号源ターンオフ通知をHAL405に送らない場合、HAL405はハードウェア信号源を常にオン状態に保ってもよい。さらに、一部の実施形態では、画像ストリームコンシューマ404は、ソフトウェア信号源によって生成される2つのソフトウェア信号のずれが比較的大きいとき、ハードウェア信号取得通知をHAL405に送りうる。ソフトウェア信号源によって生成される2つのソフトウェア信号のずれが正常に回復された場合、ハードウェア信号取得停止通知がHAL405に送られうる。あるいは、ハードウェア信号源がオフにされていないとき、ハードウェア信号源は、ハードウェア信号を周期的に生成し、ハードウェア信号を画像ストリームコンシューマ404に送ってもよく、これにより、画像ストリームコンシューマ404は、これに対応して、ハードウェア信号に基づいて、ソフトウェア信号源によって生成される2つのソフトウェア信号を調整する。
【0090】
さらに、一部の実施形態では、画像ストリームコンシューマ404は、ウィンドウマネージャ402のトリガを受信する。電子デバイスの画面表示ステータスが画面オフ状態であり、ターゲットカウンタのカウントが0でないとき、第1のスレッドは、第1のソフトウェア信号取得要求をソフトウェア信号源に送り、第2のスレッドは、第2のソフトウェア取得要求をソフトウェア信号源に送る。ターゲットテクニシャンのカウントが0でないとき、携帯電話はマルチスクリーンコラボレーションシナリオにある。
【0091】
HAL405は、Hardware Composerを含む。Hardware Composerは、ハードウェア信号源およびデバイス接続モジュールを含む。ハードウェア信号源は、これに対応して、画像ストリームコンシューマ404からのターンオンもしくはターンオフ通知に基づいてオンまたはオフにされうるし、または画像ストリームコンシューマ404からのハードウェア信号取得通知もしくはハードウェア信号取得停止通知に基づいてハードウェア信号を生成し送りうる。デバイス接続モジュールは、表示デバイスホットスワップイベントが検出されたとき、表示デバイスを作成することを画像ストリームコンシューマ404に通知しうる。HAL405によって作成および通知される表示デバイスは、物理エンティティ表示デバイスとして理解されうることに留意されたい。
【0092】
図4は、携帯電話のソフトウェアアーキテクチャの例にすぎず、携帯電話のソフトウェアアーキテクチャに対する限定を構成するものではないことを理解されたい。本出願のこの実施形態における携帯電話は、より多くのまたはより少ないモジュールなどを有しうる。図4に示されているモジュールは、1つ以上の信号処理および/もしくは特定用途向け集積回路を含む、または携帯電話内部のメモリ内の、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実施されうる。
【0093】
以下は、図3に示されているハードウェア構造および図4に示されているソフトウェア構造を有する携帯電話を例として使用して、特定のシナリオを参照して本出願の実施形態を詳細に説明する。
【0094】
シナリオ1:マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて、携帯電話は、マルチスクリーンコラボレーションのためのソース側デバイスであり、画面内容を投影するように構成され、ノートブックコンピュータは、マルチスクリーンコラボレーションのためのターゲットデバイスであり、画面内容が投影される電子デバイスであり、携帯電話とノートブックコンピュータとの間にマルチスクリーンコラボレーションに使用される接続が確立されており、その結果、マルチスクリーンコラボレーションを実施する。
【0095】
例えば、図5Aに示されているように、携帯電話が画面オン状態にあるとき、ノートブックコンピュータに投影される画面内容は携帯電話のインターフェース110である。ノートブックコンピュータは、ウィンドウ500にインターフェース110を表示する。携帯電話が画面オン状態で一定期間にわたってインターフェース110を表示した後、携帯電話に対して何の操作も行われなかった場合、携帯電話は自動的に画面をオフにするか、またはユーザが携帯電話の電源ボタンをタップすると、携帯電話は、ユーザが携帯電話の電源ボタンをタップしたという事実に応答して画面をオフにする。言い換えれば、携帯電話は、図5Bに示されているように、画面オン状態から画面オフ状態に切り替わる。携帯電話の画面がオフにされた後、ユーザがウィンドウ500内で携帯電話に対するユーザ入力バックチャネル操作を行った場合、携帯電話は、ユーザ入力バックチャネル操作に応答して画面をオンにせず、画面オフ状態にあり続けることに留意されたい。しかしながら、携帯電話は、ユーザ入力バックチャネル操作に応答して対応する画面内容をノートブックコンピュータに送り、これにより、ノートブックコンピュータは、ウィンドウ500に表示される携帯電話のものである画面内容を更新することができる。携帯電話が画面オフ状態にあるとき、インターフェース110はウィンドウ500に表示され続けうる。
【0096】
前述のシナリオにおいて、一部の実施形態では、携帯電話は、画面オン状態から画面オフ状態への切り替えに応答してハードウェア信号源をオフにしうる。さらに、携帯電話は画面オフ状態にあり、インターフェース110はウィンドウ500に表示される。ユーザがインターフェース110内のアプリケーション8のアイコンをタップしたときに生成されたイベントをノートブックコンピュータが受信した場合、ノートブックコンピュータは、携帯電話にイベントを通知する。携帯電話は、ユーザがインターフェース110内のアプリケーション8のアイコンをタップしたときに生成されたイベントを受信し、第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画して画面内容描画結果を取得し、次に、第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して画面内容合成結果を取得する。次に、携帯電話は、画面内容合成結果をノートブックコンピュータに送り、これにより、ノートブックコンピュータは、画面内容合成結果に基づいてウィンドウ500内の対応する表示を行う。例えば、図6に示されているように、アプリケーション8のインターフェースがウィンドウ500に表示され、携帯電話は画面オフ状態にあり続ける。第1のソフトウェア信号と第2のソフトウェア信号とは、同じ周期を有し、同じソフトウェア信号源によって生成される。第1のソフトウェア信号の位相は、第2のソフトウェア信号の位相と同じであっても異なってもよく、これは、ここでは限定されない。例えば、ソフトウェア信号源は、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号を取得するために、1つのソフトウェア信号に対して位相調整を行う。
【0097】
あるいは、前述のシナリオにおいて、一部の他の実施形態では、携帯電話は、画面オン状態から画面オフ状態への切り替えに応答してハードウェア信号源をオン状態に保ち続けてもよく、携帯電話が画面オン状態にあるときに使用されるソリューションが依然として使用される。このソリューションは、電力消費が厳しくないシナリオ、例えば、携帯電話が比較的大きい残電力を有するシナリオ、またはパフォーマンスモードがオン状態にあるシナリオに適用されうる。パフォーマンスモードは、携帯電話の電力消費が低いモードとして理解されうる。
【0098】
例えば、携帯電話は画面オフ状態にあり、インターフェース110はウィンドウ500に表示される。ユーザがインターフェース110内のアプリケーション8のアイコンをタップしたときに生成されたイベントをノートブックコンピュータが受信した場合、ノートブックコンピュータは、携帯電話にイベントを通知する。携帯電話は、ユーザがインターフェース110内のアプリケーション8のアイコンをタップしたときに生成されたイベントを受信し、第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容を描画して画面内容描画結果を取得し、次に、第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して画面内容合成結果を取得する。次に、携帯電話は、画面内容合成結果をノートブックコンピュータに送り、これにより、ノートブックコンピュータは、画面内容合成結果に基づいてウィンドウ500内の対応する表示を行う。例えば、図6に示されているように、アプリケーション8のインターフェースがウィンドウ500に表示され、携帯電話は画面オフ状態にあり続ける。第1のソフトウェア信号と第2のソフトウェア信号とは、同じ周期を有し、同じソフトウェア信号源によって生成される。第1のソフトウェア信号の位相は、第2のソフトウェア信号の位相と同じであっても異なってもよく、これは、ここでは限定されない。この場合、ハードウェア信号源はオン状態にあるため、ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差および第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が閾値以上であるときにハードウェア信号を生成し、ソフトウェア信号源によって生成される第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差および第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が閾値範囲内である。これは、ユーザの視聴に影響を及ぼす、ウィンドウ500内の画面内容のものである表示異常を低減するのに役立つ。
【0099】
シナリオ2:図6に示されているように、携帯電話は画面オフ状態にあり、ノートブックコンピュータは、ウィンドウ500にアプリケーション8のインターフェースを表示する。アプリケーション8のインターフェースは、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて携帯電話によってノートブックコンピュータに投影される。アプリケーション8のインターフェースがビデオ再生インターフェースであるとき、アプリケーション8のインターフェース上のビデオが再生状態にある場合、ユーザが、携帯電話に対するユーザ入力バックチャネル操作を行うためにノートブックコンピュータを使用しなかったとしても、ノートブックコンピュータは、アプリケーション8のインターフェース上の内容のタイプがアニメーションを含むときに生成されたイベントを携帯電話に通知する。この場合、携帯電話は、アプリケーション8のインターフェース上の内容のタイプがアニメーションを含むときに生成されたイベントを受信し、画面内容合成結果が同様に、シナリオ1のソリューションを使用して取得されて、ノートブックコンピュータに送られうる。ウィンドウ500内でビデオが再生されるとき、ユーザが携帯電話を操作しない場合、携帯電話は画面オフ状態にあり続けることに留意されたい。
【0100】
シナリオ3:図7Aに示されているように、携帯電話は画面オフ状態にあり、ノートブックコンピュータは、ウィンドウ500にアプリケーション8のインターフェースを表示する。アプリケーション8のインターフェースは、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて携帯電話によってノートブックコンピュータに投影される。アプリケーション8のインターフェース上の内容のタイプがアニメーションを含まないとき、図7Bに示されているように、ユーザが携帯電話の画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させた場合、携帯電話は同様に、携帯電話の画面がポートレートモードからランドスケープモードに回転されたときに生成されたイベントに応答してシナリオ1のソリューションを使用して画面内容合成結果を取得し、画面内容合成結果をノートブックコンピュータに送りうる。この場合、これに対応して、画面内容合成結果に従って、ノートブックコンピュータはまた、ウィンドウ500をウィンドウ500’に調整し、ウィンドウ500’内の対応する表示を行う。ウィンドウ500内でビデオが再生されるとき、ユーザが携帯電話を操作しない場合、携帯電話は画面オフ状態にあり続けることに留意されたい。携帯電話の画面のランドスケープモードからポートレートモードへの回転は、携帯電話の画面のポートレートモードからランドスケープモードへの回転と同様であり、ここでは詳細は再び説明されないことに留意されたい。
【0101】
加えて、携帯電話の画面がランドスケープモードからポートレートモードに、またはポートレートモードからランドスケープモードに回転されるとき、携帯電話によってノートブックコンピュータに投影される画面内容が変化しない場合、携帯電話は画面内容合成プロセスを行う必要がないことにさらに留意されたい。例えば、アプリケーション7が例として使用され、携帯電話の画面がランドスケープモードおよびポートレートモードにあるとき、アプリケーション7のインターフェースは変化しない。例えば、図8Aおよび図8Bに示されているように、ユーザは携帯電話の画面をポートレートモードからランドスケープモードに回転させ、ノートブックコンピュータのウィンドウ500に表示される内容は変更されないままである。
【0102】
シナリオ4:図5Aおよび図5Bが例として使用される。図5Bに示されているように、携帯電話は画面オフ状態にあり、ノートブックコンピュータは、ウィンドウ500にインターフェース110を表示する。インターフェース110は、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいて携帯電話によってノートブックコンピュータに投影される。ユーザが電源ボタンを押した場合、携帯電話は、図5Aに示されているように、ユーザが電源ボタンを押したという事実に応答して画面をオンにする。携帯電話が画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源がオフにされている場合、携帯電話は、画面をオンにしたことに応答してハードウェア信号源をオンにする。一部の実施形態では、携帯電話が画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源がオンにされている場合、携帯電話は、画面をオンにしたことに応答してハードウェア信号源をオン状態に保ち続ける。携帯電話が画面オン状態にあるとき、携帯電話は、画面オン状態で技術的ソリューションを使用して画面内容合成結果を取得してもよく、ここでは詳細は説明されない。
【0103】
前述の実施形態に基づいて、携帯電話が画面オフ状態にあるときにハードウェア信号源がオフにされる例が使用される。図9は、本出願の一実施形態による表示方法の概略フローチャートである。本方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0104】
901:携帯電話は第1のイベントを受信する。第1のイベントは、表示される必要がある画面内容の描画および合成をトリガするために使用される。例えば、マルチ画面システムシナリオでは、携帯電話は、マルチスクリーンコラボレーションのためのソース側デバイスであり、画面内容を投影するように構成され、ノートブックコンピュータは、マルチスクリーンコラボレーションのためのターゲットデバイスであり、画面内容が投影される電子デバイスである。この場合、第1のイベントは、ユーザが、マルチスクリーンコラボレーションシナリオにおいてノートブックコンピュータ上で、携帯電話に対するユーザ入力バックチャネル操作を行ったときに生成されるイベントであってもよく、または携帯電話によってノートブックコンピュータに投影される画面内容のタイプがアニメーションであるときに生成されるイベントであってもよく、またはユーザが携帯電話の画面を回転させたときに生成されるイベント、例えば、携帯電話の画面がランドスケープモードからポートレートモードに回転されたときに生成されるイベント、もしくは携帯電話の画面がポートレートモードからランドスケープモードに切り替えられたときに生成されるイベントであってもよい。
【0105】
902:携帯電話の画面表示ステータスが画面オフ状態であり、携帯電話がマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあるとき、携帯電話は、画面内容描画結果を取得するために、第1のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画を行う。
【0106】
例えば、携帯電話は、ターゲットカウンタによって記録された数に基づいて、携帯電話がマルチスクリーンコラボレーションシナリオにあるかどうかを決定しうる。ターゲットカウンタは、携帯電話とのマルチスクリーンコラボレーションを実行している表示デバイスの数を記録するように構成される。例えば、ターゲットカウンタによって記録された数が0でないとき、携帯電話は、携帯電話が現在マルチスクリーンコラボレーションシナリオにあると決定する。他の例では、ターゲットカウンタによって記録された数が0であるとき、携帯電話は、携帯電話が現在マルチスクリーンコラボレーションシナリオにないと決定する。
【0107】
903:携帯電話は、第2のソフトウェア信号に基づいて画面内容描画結果を合成して、画面内容合成結果を取得する。第1のソフトウェア信号と第2のソフトウェア信号とは、同じ周期を有し、同じソフトウェア信号源によって生成される。
【0108】
第1のソフトウェア信号の位相と第2のソフトウェア信号の位相とは同じであっても異なってもよいことに留意されたい。これはここでは限定されない。
【0109】
904:携帯電話は、画面内容合成結果をノートブックコンピュータに送り、これにより、ノートブックコンピュータは、画面内容合成結果に基づいて対応する表示を行う。
【0110】
さらに、一部の実施形態では、携帯電話が画面オン操作を受信した場合、携帯電話は、画面オン操作に応答してハードウェア信号源をオンにする。
【0111】
携帯電話が画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源がオン状態に保たれており、携帯電話が第1のイベントを受信した場合、第1のイベントに応ずるためには、図9に示されている方法を参照されたい。しかしながら、図9に示されている方法とは異なり、携帯電話が画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源がオン状態に保たれている場合、携帯電話は、ハードウェア信号源によって生成されたハードウェア信号に基づいて、ソフトウェア信号源によって生成される2つのソフトウェア信号の周期を調整しうる。これは、画面表示異常の可能性を低減するのに役立つ。
【0112】
本出願のこの実施形態では、図9に示されている方法のステップ902は、あるいは、携帯電話の画面表示ステータスが画面オフ状態であるとき、画面内容描画が第1のソフトウェア信号に基づいて実行され、これにより、画面内容描画結果が取得されることに置き換えられてもよいことに留意されたい。次に、ステップ903およびステップ904が実行される。
【0113】
加えて、前述は、携帯電話およびノートブックコンピュータのマルチスクリーンコラボレーションシナリオを例として使用して説明を行っている。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0114】
加えて、一部の実施形態では、携帯電話が画面オフ状態にあるとき、特定のアプリケーション(特定のアプリケーションは、例えば、画面オフ状態でインターフェースの描画および合成を実行し続ける音楽アプリケーションであり、第1のアプリケーションが例として使用される)が実行されている場合、携帯電話は、第1のアプリケーションのインターフェースの描画および合成をトリガするイベントに応じうる。携帯電話は、第1のソフトウェア信号に基づいて第1のアプリケーションのインターフェースを描画してインターフェース描画結果を取得し、次に、第2のソフトウェア信号に基づいて第1のアプリケーションのインターフェース描画結果を合成する。図10に示されているように、第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号は、携帯電話内の同じソフトウェア信号源によって生成される、同じ周期を有するソフトウェア同期信号である。携帯電話が画面オフ状態にあるとき、ハードウェア信号源はオフまたはオンにされうる。例えば、ハードウェア信号源がオン状態にあるとき、ハードウェア信号源は、第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差および第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が閾値以上であるときにハードウェア信号を生成し、ソフトウェア信号源によって生成される第1のソフトウェア信号および第2のソフトウェア信号の周期を調整し、それにより第1のソフトウェア信号の周期と期待値との差および第2のソフトウェア信号の周期と期待値との差が閾値範囲内になるようにしうる。これは、フレーム損失率を低減し、ユーザ体験を改善するのに役立つ。
【0115】
前述の実施形態は、互いに組み合わせて使用されてもよいし、または別々に使用されてもよい。これはここでは限定されない。
【0116】
同じ概念に基づいて、本出願の一実施形態は、図11に示されているように、プロセッサ1101、メモリ1102、トランシーバ1104、およびディスプレイ1103を含む電子デバイスをさらに提供する。例えば、前述の構成要素は、1つ以上の通信バスを介して接続されうる。1つ以上のコンピュータプログラムは、メモリ1102に記憶され、プロセッサ1101によって構成を通じて実行される。1つ以上のコンピュータプログラムは命令を含み、命令は、電子デバイスが前述の実施形態における方法のステップを実行することを可能にするために使用されうる。
【0117】
例えば、プロセッサ1101は、具体的には図3に示されているプロセッサ310であってもよく、メモリ1102は、具体的には図3に示されている内部メモリ321および/または電子デバイスに接続された外部メモリであってもよく、トランシーバ1104は、図3に示されている移動通信モジュール350および/またはワイヤレス通信モジュール360であってもよく、ディスプレイ1103は、具体的には図3に示されているディスプレイ394であってもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0118】
加えて、本出願の一実施形態は、電子デバイス上のグラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)をさらに提供する。グラフィカルユーザインターフェースは、具体的には、電子デバイスが前述の方法の実施形態を実行するときに表示されるグラフィカルユーザインターフェースを含む。
【0119】
文脈に従って、前述の実施形態で使用されている「とき」または「後」という用語は、「場合」、「後」、「決定したことに応答して」、または「検出したことに応答して」の意味として解釈されうる。同様に、文脈に従って、「と決定された場合」または「(述べられた条件またはイベント)が検出された場合」という句は、「と決定されたとき」または「決定したことに応答して」または「(述べられた条件またはイベント)が検出されたとき」または「(述べられた条件またはイベント)を検出したことに応答して」の意味として解釈されうる。
【0120】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用して実施されてもよい。ソフトウェアが、実施形態を実施するために使用されるとき、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上でロードされて実行されるとき、本発明の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)の方法で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってもよいし、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えばサーバもしくはデータセンタであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブSolid State Disk(SSD))などであってもよい。競合が発生しない場合、前述の実施形態のソリューションは使用のために組み合わされうる。
【0121】
この特許出願書類の一部は著作権で保護された内容を含むことに留意されたい。著作権者は、特許文書または特許文書の記録内容のコピーが特許庁において作成される場合を除き、著作権を留保する。
【符号の説明】
【0122】
101 コントロール
102 アイコン
110 インターフェース
120 マルチデバイス制御センタ
310 プロセッサ
320 外部メモリインターフェース
321 内部メモリ
330 USBインターフェース
340 充電管理モジュール
341 電力管理モジュール
342 バッテリ
350 移動通信モジュール
360 ワイヤレス通信モジュール
370 オーディオモジュール
370A スピーカ
370B レシーバ
370C マイクロフォン
370D ヘッドセットジャック
380 センサモジュール
390 ボタン
391 モータ
392 インジケータ
393 カメラ
394 ディスプレイ
395 SIMカードインターフェース
401 画像ストリームプロデューサ
402 ウィンドウマネージャ
403 ネイティブフレームワーク
404 画像ストリームコンシューマ
405 ハードウェア抽象化層
500 ウィンドウ
500’ ウィンドウ
1101 プロセッサ
1102 メモリ
1103 ディスプレイ
1104 トランシーバ
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11