(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】錠剤カセット
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20240731BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J3/00 310F
(21)【出願番号】P 2023214655
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2021520763の分割
【原出願日】2020-05-15
【審査請求日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】P 2019094179
(32)【優先日】2019-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020085439
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】592246705
【氏名又は名称】株式会社湯山製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100170
【氏名又は名称】前田 厚司
(72)【発明者】
【氏名】吉名 克憲
(72)【発明者】
【氏名】吉川 克朗
【審査官】村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/164196(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0078445(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の錠剤を収容し、下部に錠剤出口が形成された錠剤容器と、
前記錠剤容器内に回転可能に設けられ、前記錠剤容器内の錠剤を前記錠剤出口に案内する錠剤案内溝が設けられたロータとを備えた錠剤カセットにおいて、
前記ロータに円周方向の周溝が形成され、
前記錠剤容器の前記錠剤出口の前記ロータの回転方向下流側に、前記周溝に進入するガイド部材が設けられ、
前記
ガイド部材に、前記ロータの外側からロータの外周を見たときに、前記錠剤案内溝内の錠剤を投影面積の大きい第1プロフィルから該第1プロフィルより投影面積が小さい第2プロフィルに向きを変えるガイド面を設けたことを特徴とする錠剤カセット。
【請求項2】
前記ガイド面は、前記錠剤案内溝の錠剤に対して前記ロータの回転方向に対向し、かつ、前記錠剤出口に臨むように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の錠剤カセット。
【請求項3】
前記ガイド面により前記錠剤案内溝の錠剤を前記錠剤案内溝に平行な軸の周りに向きを変えて前記錠剤出口から排出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の錠剤カセット。
【請求項4】
前記ガイド面は、前記錠剤出口から前記ロータを見て、前記錠剤の第1プロフィルの中心より下方に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の錠剤カセット。
【請求項5】
前記ガイド面は、前記ロータの半径方向内側に位置する前記ガイド面の縁から半径方向外側に位置する前記ガイド面の縁に向かって、前記ロータの回転方向下流側に傾斜していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の錠剤カセット。
【請求項6】
前記ロータの半径方向内側に位置する前記ガイド面の縁は、前記錠剤出口から前記ロータを見て、前記錠剤出口の中央から前記錠剤出口の前記ロータの回転方向上流側の縁までの間に位置することを特徴とする請求項5に記載の錠剤カセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の錠剤を収容し、錠剤を1個ずつ所望の数だけ排出する錠剤カセットに関する。
【背景技術】
【0002】
錠剤カセットは、錠剤払出装置に設けられたベース本体(モータベース)に着脱可能に取り付けられる。錠剤払出装置は、多種多様の錠剤を排出できるように、多数の錠剤カセットを有している。各錠剤カセットは、多数の錠剤を収容する錠剤容器と、該錠剤容器の内部に回転可能に設けられたロータとを備えている。錠剤容器の錠剤はロータに形成された錠剤案内溝を通って錠剤出口から排出される。錠剤出口から排出された錠剤はベース本体の錠剤排出路を通って払い出される。
【0003】
錠剤は様々な形状を有している。大きな錠剤に合わせて錠剤カセットとベース本体の大きさを決めると錠剤払出装置が大型化する。このため、錠剤カセットとベース本体は中間の大きさの錠剤が払い出すことができるように大きさが決められている。各錠剤カセットは、錠剤容器に収容される錠剤の大きさに合わせて、ロータの錠剤案内溝の幅、深さが形成されている。一方、ベース本体の錠剤排出路は、錠剤カセットの錠剤の大きさにかかわらず、一定の大きさに形成されている。このため、大きな錠剤を排出できるようにロータの錠剤案内溝の幅を大きくした場合、
図13に示すように、錠剤カセットから排出される錠剤Tがベース本体2の錠剤排出路24で詰まることがあった。
【0004】
特許文献1には、円形レシーバ(ロータ)の選択スロット(錠剤案内溝)に錠剤を導く案内部と、選択スロットの近傍にスウィーパーを設けた薬剤払出機が記載されている。スウィーパーは、選択スロットから1つの錠剤が払い出されるように分離するものである。
【0005】
特許文献2には、ロータの搬送路(錠剤案内溝)に分割溝と供給溝を設けた錠剤払出機が記載されている。
【0006】
いずれの特許文献の薬剤払出機も大きな錠剤を払い出すにはベース本体の錠剤排出路を大きくしなければならないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第9550619号明細書
【文献】韓国特許出願10-2010-0036922号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、錠剤カセットが装着されるベース本体の大きさを変えることなく大きな錠剤を排出することが可能な錠剤カセットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、
多数の錠剤を収容し、下部に錠剤出口が形成された錠剤容器と、
前記錠剤容器内に回転可能に設けられ、前記錠剤容器内の錠剤を前記錠剤出口に案内する錠剤案内溝が設けられたロータとを備えた錠剤カセットにおいて、
前記ロータに円周方向の周溝が形成され、
前記錠剤容器の前記錠剤出口の前記ロータの回転方向下流側に、前記周溝に進入するガイド部材が設けられ、
前記ガイド部材に、前記ロータの外側からロータの外周を見たときに、前記錠剤案内溝内の錠剤を投影面積の大きい第1プロフィルから該第1プロフィルより投影面積が小さい第2プロフィルに向きを変えるガイド面を設けたことを特徴とする錠剤カセット。
【0010】
本発明では、錠剤案内溝の錠剤はガイド面により向きを変えて錠剤出口から排出されるので、錠剤カセットが装着されるベース本体の錠剤排出路を詰まることなく排出される。このため、ベース本体の大きさを変えることなく大きな錠剤を排出することができる。
【0011】
前記ガイド面は、前記錠剤案内溝の錠剤に対して前記ロータの回転方向に対向し、かつ、前記錠剤出口に臨むように傾斜している。
【0012】
前記ガイド面により前記錠剤案内溝の錠剤を前記錠剤案内溝に平行な軸の周りに向きを変えて前記錠剤出口から排出するように構成されている。
【0013】
前記ガイド面は、前記錠剤出口から前記ロータを見て、前記錠剤の第1プロフィルの中心より下方に設けられている。
【0014】
前記ガイド面は、前記ロータの半径方向内側に位置する前記ガイド面の縁から半径方向外側に位置する前記ガイド面の縁に向かって、前記ロータの回転方向下流側に傾斜している。
【0015】
前記ロータの半径方向内側に位置する前記ガイド面の縁は、前記錠剤出口から前記ロータを見て、前記錠剤出口の中央から前記錠剤出口の前記ロータの回転方向上流側の縁までの間に位置する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ガイド面により、ロータの外側からロータの外周を見たときに、錠剤案内溝内の錠剤を投影面積の大きい第1プロフィルから該第1プロフィルより投影面積が小さい第2プロフィルに向きを変えて錠剤出口から排出されるので、錠剤カセットが装着されるベース本体の錠剤排出路を詰まることなく排出される。このため、ベース本体の大きさを変えることなく大きな錠剤を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る錠剤カセットとベース本体の斜視図。
【
図2】錠剤カセットの後方開口部を斜め下から見た錠剤カセットの分解斜視図。
【
図3】
図1の錠剤カセットの上方斜め上から見た斜視図。
【
図4】
図1の錠剤カセットの後方斜め下から見た斜視図。
【
図5】ガイド部材のガイド面の位置及び形状を示す部分平面図(a)及びガイド面の変形例を示す部分平面図(b)。
【
図6】錠剤の第1プロフィル(a)と第2プロフィル(b)を示す図。
【
図7】ガイド部材により大きな錠剤が向きを変えられる状況を示す正面図。
【
図8】ガイド部材により大きな錠剤が向きを変えられる状況を示す平面図。
【
図9】大きな錠剤がベース本体の錠剤排出路を排出される状況を示す本発明の錠剤カセットのベース本体の斜視図(a)及びそのA-A線断面図(b)。
【
図10】錠剤カセットのロータの変形例を示す斜視図。
【
図12】1段ロータを有する錠剤カセットの断面図(a)及びそのB-B線断面図(b)。
【
図13】大きな錠剤がベース本体の錠剤排出路を排出される状況を示す従来の錠剤カセットのベース本体の斜視図(a)及びそのC-C線断面図(b)。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態による錠剤カセット1と、該錠剤カセット1が装着されるベース本体2を示す。
【0020】
錠剤カセット1は、
図2に示すように、錠剤容器3と、ロータ4とを備えている。
図3に示すように、錠剤容器3は、多数の錠剤を収容する略矩形の錠剤収容部5と、下部にロータ4を収容可能な円形のロータ収容部6とを有している。錠剤収容部5の上方開口部7は図示しない蓋体で開閉可能になっている。錠剤容器3の下部外面には、
図1に示すように、ベース本体2の後述する装着ガイド23にスライドして係合する装着ベース8が取り付けられている。
【0021】
ロータ4は、錠剤容器3のロータ収容部6に回転可能に収容されている。ロータ4の底面には回転軸9が設けられ、該回転軸9は錠剤容器3の底の軸孔10を貫通して、
図4に示す駆動ギア11が取り付けられている。駆動ギア11は、錠剤カセット1がベース本体2に取り付けられたときに、ベース本体2の後述するモータギア22に噛み合うようになっている。ロータ4の外面には、ロータ4の回転軸9に平行な複数(実施例では周方向に6個)の錠剤案内溝12と、後述する仕切り部材20の仕切り部20aが進入する仕切り用周溝13と、該仕切り用周溝13の下方に後述するガイド部材21の突出部21bが進入するガイド用周溝14とが形成されている。
【0022】
錠剤カセット1の錠剤収容部5の後方下部からロータ収容部6の底部にかけて、
図2に示すように、後方開口部15が設けられ、該後方開口部15は開口カバー16によって取り外し可能に閉塞されている。開口カバー16には、錠剤出口17が形成されている。錠剤出口17の上方にはスリット18が形成されている。錠剤出口17の側縁のうち、ロータ4の回転方向下流側に位置する側縁には切り欠き19が形成されている。
【0023】
開口カバー16には、仕切り部材20が取り付けられ、該仕切り部材20の仕切り部20aがスリット18を通って内部のロータ4の仕切り用周溝13に進入するようになっている。また、開口カバー16の切り欠き19には、ガイド部材21が取り付けられ、該ガイド部材21の後述する突出部21bが内部のロータ4のガイド用周溝14に進入するようになっている。
【0024】
ガイド部材21は、開口カバー16の切り欠き19に取り付けられる基部21aと、該基部21aからロータ4に向かって突出してロータ4のガイド用周溝14の進入する突出部21bと、該突出部21aの側縁のうち、ロータ4の回転方向上流側に位置する側縁に形成されたガイド面21cとを有している。
【0025】
ガイド面21cは、ロータ4の回転により移動してくる錠剤案内溝12の錠剤と対向、かつ、錠剤出口17に臨むようになっている。例えば、
図5(a)に示すように、ガイド面21cは、ロータ4の半径方向内側に位置するガイド面21cの縁e1から半径方向外側に位置するガイド面21cの縁e2に向かって、ロータ4の回転方向下流側に傾斜した凹面で形成されている。また、ロータ4の半径方向内側に位置するガイド面21cの縁e1は、錠剤出口17からロータ4を見て、錠剤出口17の中央よりややロータ4の回転方向上流側に位置している。
【0026】
なお、ガイド面21cは、凹面でなく、
図5(b)に示すように、複数の傾斜面から構成されてもよい。この場合、ガイド面21cの傾斜は段階的に変化させ、遷移点e3から縁e2までの下流側の傾斜が縁e1から遷移点e3までの上流側の傾斜よりもロータ4の回転方向から見て急勾配であることが望ましい。
図5(b)ではガイド面21は、2つの傾斜面から構成されているが、3以上でもよい。また、ガイド面21cの縁e1は、錠剤出口17からロータ4を見て、錠剤出口17の中央17aから錠剤出口17のロータ4の回転方向上流側の縁17bまでの間に位置していることが好ましい。
【0027】
ベース本体2は、
図1に示すように、錠剤払出装置に固定して設けられる多数のベース本体2のうちの1つである。ベース本体2には、錠剤カセット1のロータ4を回転駆動する図示しないモータが内蔵され、そのモータギア22が上面に露出して設けられている。また、ベース本体2には、錠剤カセット1を装着するための装着ガイド23と、錠剤カセット1から排出される錠剤が通過する錠剤排出路24が形成されている。
【0028】
錠剤カセット1は、比較的大きく平たい錠剤(例えば外径18mm)が収容される。すなわち、錠剤カセット1に収容される錠剤は、
図6に示すように、投影面積の大きい第1プロフィル(a)と、該第1プロフィル(a)より投影面積が小さい第2プロフィル(b)とを有する。このためにロータ4の錠剤案内溝12も幅が広く形成されている。一方、ベース本体2の錠剤排出路24は、この大きく平たい錠剤に合わせて幅広に形成する必要はなく、錠剤払出装置の多数のベース本体2のすべてに共通の大きさであり、錠剤払出装置で払い出し可能な錠剤の中間位の錠剤の大きさが通過できる大きさに形成されている。ガイド部材21は、錠剤出口17からロータ4を見て、錠剤の第1プロフィルの中心より下方に設けられている。
【0029】
次に、本発明の実施形態に係る錠剤カセットの動作を説明する。
【0030】
図7と
図8に示すように、錠剤容器3に収容された錠剤Tは、ロータ4の回転によりロータ4の錠剤案内溝12に進入する。このとき、錠剤Tはロータ4の外側から外周を見たときに第1プロフィルで錠剤案内溝12に収容される。錠剤案内溝12が錠剤出口17に近付くと、錠剤案内溝12の最下位の錠剤Tとその上の錠剤T’は仕切り部材20に仕切られる。仕切り部材20より上の錠剤T’は仕切り部材20に支持される。仕切り部材20より下の錠剤Tは、ガイド部材21のガイド面21cに接触し、ロータ4が回転するにつれて、ガイド部材21のガイド面21cにより錠剤案内溝12に平行な軸xの回りに90°自転して、錠剤出口17からロータ4を見て第1プロフィル(a)から第2プロフィル(b)に向きを変えられ、錠剤出口17から重力で落下しながら排出される。
【0031】
錠剤出口17から排出された錠剤Tは、
図9に示すように、ベース本体2の錠剤排出路24の路面上を縦の姿勢で転がるように、払い出される。したがって、
図13の従来のように、錠剤Tが錠剤排出路24の路面上を横の姿勢で滑り落ちる場合と比べて、錠剤排出路24の幅に対して余裕のある状態で通過し、詰まることなく排出される。このため、ベース本体2の錠剤排出路24を大きくし、全体の幅を変えることなく大きな錠剤Tを排出することができる。また、錠剤Tが錠剤排出路24を転がり落ちるため、錠剤Tの排出時間を短縮することができる。
【0032】
図10は、ロータ4のガイド用周溝14をロータ4の下端に設け、ガイド部材21のガイド面21cが錠剤案内溝12の錠剤Tの第1プロフィルの中心より下方で接触するようにしたものである。この場合、錠剤Tは、ガイド面21cに接触したときに、錠剤Tの下部が足払いされて自転の軸xが錠剤案内溝12に対して倒れた状態となるので、ガイド面21cと接触した衝撃で錠剤Tが多少せり上がっても、錠剤出口17の上縁に引っ掛かることがなくなる。したがって、
図7、
図8に示すように錠剤Tが第1プロフィルの中心で接触する場合よりも、錠剤Tの排出時間をより一層短縮することができる。
【0033】
本発明は前記実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載の発明の要旨から逸脱することなく修正し変更することができる。
【0034】
例えば、前記実施形態では、ガイド部材21は錠剤容器3の錠剤出口17に別部材として取り付けられているが、
図11に示すように、錠剤容器3の錠剤出口17の側縁に一体に形成し、ガイド面21aが錠剤容器3の外側に延伸するようにしてもよい。
【0035】
また、前記実施形態のロータ4は、
図7に示すように、当該ロータ4の錠剤案内溝12に複数の錠剤が収容されて、錠剤案内溝12の最下位の錠剤Tとその上の錠剤T’は仕切り部材20により仕切られる所謂2段ロータであるが、本願発明は1段ロータを有する錠剤カセットにも適用可能である。
【0036】
1段ロータを有する錠剤カセットでは、
図12(a)、(b)に示すように、ロータ4は、下段の大径外周面4aと、上段の小径外周面4bと、これらの間に位置する段部4cとを有している。大径外周面4aには、前記実施形態と同様にロータ4の回転軸9に平行な複数の錠剤案内溝12が形成されているが、この錠剤案内路12には、1つの錠剤が収容される。錠剤案内溝12の上方には、ロータ4の周方向につながった環状の錠剤ポケット25が設けられている。錠剤ポケット25は、ロータ4の小径外周面4bと、段部4cと、錠剤容器3のロータ収容部6の内面とで構成されている。仕切り部材20は、前記実施形態のような仕切用周溝ではなく、ロータ4の段部4cの上方に設けられているため、錠剤ポケット25は仕切用周溝を共有している。錠剤ポケット25から錠剤案内溝12に1個の錠剤が収容されて、該錠剤案内溝12の1個の錠剤Tとその上方の錠剤ポケット25の錠剤T’とが仕切り部材20により仕切られるようになっている。
【0037】
この1段ロータでも、ロータ4の大径外周面4aに円周方向のガイド用周溝14が形成され、錠剤出口17のロータ4の回転方向下流側に、ガイド用周溝14に進入するガイド部材21が設けられ、錠剤案内溝12の錠剤Tがガイド部材21で向きを変えられて錠剤出口17から排出される。
【符号の説明】
【0038】
1 錠剤カセット
2 ベース本体
3 錠剤容器
4 ロータ
12 錠剤案内溝
14 ガイド用周溝
17 錠剤出口
21 ガイド部材
21c ガイド面
25 錠剤ポケット