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  • 特許-缶巻締装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】缶巻締装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 51/30 20060101AFI20240731BHJP
【FI】
B21D51/30 E
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020129897
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022026426
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】598075756
【氏名又は名称】株式会社浪速工作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】弁理士法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】谷本 和考
【審査官】山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2020-0088649(KR,A)
【文献】特開2007-014982(JP,A)
【文献】国際公開第2016/199649(WO,A1)
【文献】特開平01-113141(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 51/30
B65D 6/00 - 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶蓋および缶胴をリフターテーブルおよびチャックで上下から挟持して回転させ、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールにより缶蓋を缶胴に対して巻き締め加工する缶巻締装置であって、
前記リフターテーブルを上下動させるリフターテーブル駆動装置と、
前記第1巻締ロールを水平方向に往復させる第1巻締ロール駆動装置と、
前記第2巻締ロールを水平方向に往復させる第2巻締ロール駆動装置と、
前記リフターテーブル駆動装置、第1巻締ロール駆動装置および第2巻締ロール駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記リフターテーブル、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールを、非作動位置から予め設定された作動位置まで順次移動させ
前記制御装置は、前記リフターテーブルを前記作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら挟持工程を行い、その後、前記第1巻締ロールを前記作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら一次巻締工程を行い、その後、前記第2巻締ロールを作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら二次巻締工程を行う缶巻締装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記リフターテーブル、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールの移動を数値入力により制御する請求項に記載の缶巻締装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶巻締装置に関する。
【背景技術】
【0002】
缶胴に缶蓋を結合する装置として、缶蓋および缶胴をリフターテーブルおよびチャックで上下から挟持して回転させ、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールにより缶蓋を缶胴に対して巻き締め加工する缶巻締装置が知られている。従来の缶巻締装置は、缶胴に対する第1巻締ロールおよび第2巻締ロールの押圧をカム機構により行う構成が一般的であるが、缶の形状や大きさが変化すると、リフターテーブル、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールの移動量の調整を、作業者自身が工具等を用いて装置上で行う必要があるため、このような調整作業が煩雑になるという問題がある。
【0003】
このため、特許文献1には、リフターテーブルおよび2つの巻締ロール(シーミングロール)の移動が電動シリンダおよびサーボモータにより個別に行われ、ロードセルが検出した押圧力に基づいてそれぞれの駆動が制御される缶巻締装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-107661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の缶巻締装置は、缶胴に対するリフターテーブルおよび2つの巻締ロールの押圧力が予め設定された押圧力になるように駆動制御することで、缶の種類が変化した場合でも対応可能とされているが、これらの押圧力を精度良く適正化するために、リフターテーブルおよび2つの巻締ロールのそれぞれに対して高価なロードセルが必要になることから、製造コストが高くなるという問題があった。また、押圧力に基づく駆動制御は、缶の材質や厚み、中身の重量等が変化すると、巻締不良に繋がるおそれがあった。このような問題は、大量生産を考慮した場合、機械の摩耗や気温の変化等により押圧力が経時的に変化する場合にも生じるおそれがあり、安定した生産が困難になるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、種々の缶の巻き締め加工を安価な構成で容易に行うことができる缶巻締装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の前記目的は、缶蓋および缶胴をリフターテーブルおよびチャックで上下から挟持して回転させ、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールにより缶蓋を缶胴に対して巻き締め加工する缶巻締装置であって、前記リフターテーブルを上下動させるリフターテーブル駆動装置と、前記第1巻締ロールを水平方向に往復させる第1巻締ロール駆動装置と、前記第2巻締ロールを水平方向に往復させる第2巻締ロール駆動装置と、前記リフターテーブル駆動装置、第1巻締ロール駆動装置および第2巻締ロール駆動装置の駆動を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記リフターテーブル、第1巻締ロールおよび第2巻締ロールを、非作動位置から予め設定された作動位置まで順次移動させ、前記制御装置は、前記リフターテーブルを前記作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら挟持工程を行い、その後、前記第1巻締ロールを前記作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら一次巻締工程を行い、その後、前記第2巻締ロールを作動位置まで移動させた後に予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら二次巻締工程を行う缶巻締装置により達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、種々の缶の巻き締め加工を安価な構成で容易に行うことができる缶巻締装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る缶巻締装置の要部正面図である。
図2図1に示す缶巻締装置の作動工程図である。
図3図1に示す缶巻締装置の出力画面の一例を示す図である。
図4図1に示す缶巻締装置の入力画面の一例を示す図である。
図5図1に示す缶巻締装置の要部を示す断面図である。
図6図1に示す缶巻締装置の他の要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る缶巻締装置の要部正面図である。図1に示すように、缶巻締装置1は、リフター10、チャック20、第1巻締装置30、第2巻締装置40および制御装置50を備えており、真空ポンプ(図示せず)の作動により減圧可能なチャンバ2の内部で缶胴Bに缶蓋Lを結合することができる。真空ポンプは本発明において必須のものではなく、真空ポンプを備えない構成であってもよい。
【0013】
リフター10は、チャンバ2の下部に取り付けられており、缶蓋Lを被せた缶胴Bが載置されるリフターテーブル11と、リフターテーブル11を下方から回転自在に支持するテーブル保持部材12と、テーブル保持部材12を介してリフターテーブル11を上下動させるリフターテーブル駆動装置13とを備えている。リフターテーブル駆動装置13は、電動ボールねじを有するロボシリンダや電動シリンダを好ましく例示することができるが、位置決めを高精度に行うことができる他の駆動装置であってもよく、例えば、スケール付きの空圧シリンダや油圧シリンダであってもよい。リフターテーブル11およびテーブル保持部材12はチャンバ2の内部に配置されており、リフターテーブル駆動装置13はチャンバ2の外部に配置されている。図5に断面図で示すように、リフターテーブル駆動装置13は、上下に駆動されるロッド13aの先端が、軸受部14を介してテーブル保持部材12の中空部12aに挿入されており、テーブル保持部材12を回転自在に支持している。テーブル保持部材12は、缶蓋Lを被せた缶胴Bを巻き締める際に左右方向の力を受けるので、これに伴うロッド13aのたわみやエア漏れを抑制するため、軸受部14にはOリング15およびブッシング16が設けられている。リフターテーブル駆動装置13をチャンバ2の外部に設けることで、チャンバ2の小型化を図ることができると共に、これによって減圧に要する時間を低減して作業性を向上させることができる。但し、リフターテーブル駆動装置13は、チャンバ2の容量を大きくして、チャンバ2の内部に設けることも可能である。
【0014】
チャック20は、チャンバ2内の上部において、リフター10の直上に支持されており、不図示のモータにより、鉛直方向に延びる回転軸21周りに回転駆動される。チャック20の下端部は、缶蓋Lの凹部内周面と係合する。
【0015】
第1巻締装置30および第2巻締装置40は、チャック20の回転軸21を挟んでチャンバ2の左右両側にそれぞれ取り付けられている。第1巻締装置30は、第1巻締ロール31と、第1巻締ロール31を回転自在に支持する第1保持部材32と、第1保持部材32を介して第1巻締ロール31を水平方向に往復動させる第1巻締ロール駆動装置33とを備えている。また、第2巻締装置40は、第2巻締ロール41と、第2巻締ロール41を回転自在に支持する第2保持部材42と、第2保持部材42を介して第2巻締ロール41を水平方向に往復動させる第2巻締ロール駆動装置43とを備えている。第1巻締ロール駆動装置33および第2巻締ロール駆動装置43は、リフターテーブル駆動装置13と同様に、高精度で位置決めを行うことができるロボシリンダや電動シリンダであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。第1巻締ロール31、第1保持部材32、第2巻締ロール41、第2保持部材42はチャンバ2の内部に配置され、第1巻締ロール駆動装置33および第2巻締ロール駆動装置43はチャンバ2の外部に配置されている。図6に断面図で示すように、第1巻締ロール駆動装置33は、フランジ部34を介してチャンバ2の外壁に固定されており、第1巻締ロール駆動装置33のシャフト33aとフランジ部34との間に介在されたOリング35により、エア漏れの防止が図られている。第2巻締ロール駆動装置43についても、第1巻締ロール駆動装置33と同様に、チャンバ2の外部に取り付けられている。この構成によれば、部品点数を抑制して装置の小型化、低コスト化が可能である。但し、第1巻締ロール駆動装置33および第2巻締ロール駆動装置43は、チャンバ2の内部に設けることも可能である。
【0016】
制御装置50は、入力部51、出力部52、演算部53および記憶部54を備えており、リフターテーブル駆動装置13、第1巻締ロール駆動装置33および第2巻締ロール駆動装置43の駆動を演算部53により制御する。制御装置50による駆動制御の内容を、図2に示す作動工程図を参照しながら説明する。
【0017】
まず、チャンバ2の内部を必要に応じて減圧した後、図2(a)に示すように、チャック20が回転駆動されている状態で、リフターテーブル駆動装置13の駆動により、リフターテーブル11を非作動位置から矢示D1方向に作動位置まで上昇させ、缶胴Bおよび缶蓋Lをリフターテーブル11およびチャック20により挟持する挟持工程を行う。
【0018】
ついで、図2(b)に示すように、第1巻締ロール駆動装置33の駆動により第1巻締ロール31を非作動位置から矢示D2方向に作動位置まで移動させて、拡大図A1で示すように、回転する缶胴Bおよび缶蓋Lを第1巻締ロール31で所定の作動時間押圧することにより、缶蓋Lのカール部および缶胴Bのフランジ部を一体的に巻き込む一次巻締工程を行う。
【0019】
次に、図2(c)に示すように、第1巻締ロール駆動装置33の駆動により第1巻締ロール31を非作動位置に退避させた後、第2巻締ロール駆動装置43の駆動により第2巻締ロール41を非作動位置から矢示D3方向に作動位置まで移動させて、拡大図A2で示すように、回転中の缶胴Bおよび缶蓋Lを第2巻締ロール41で所定の作動時間押圧することにより、缶蓋Lおよび缶胴Bの巻き込み部分を圧着する二次巻締工程を行う。
【0020】
この後、第2巻締ロール駆動装置43の駆動により第2巻締ロール41を非作動位置に退避させて、リフターテーブル駆動装置13の駆動によりリフターテーブル11を降下させ、缶蓋Lおよび缶胴Bの二重巻き締めが行われた缶体を取り出して、缶蓋Lを被せた新たな缶胴Bをリフターテーブル11に載置する。こうして、複数の缶体の巻き締め加工を順次行うことができる。
【0021】
図3は、巻き締め加工中に制御装置50の出力部52に表示される出力画面の一例を示している。制御装置50の記憶部54には、形状や大きさ等が異なる缶体の種類に合わせて、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の作動位置が、原点からの座標値として予め記憶されており、図3に示す出力部52の表示画面には、缶体の種類(品名、型式、サイズ)と共に、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の作動位置が、それぞれ表示されている(図3では、便宜上、それぞれの作動位置をゼロと表示している)。
【0022】
制御装置50は、上記の挟持工程、一次巻締工程および二次巻締工程において、それぞれリフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41を、非作動位置である原点位置から、缶体の種類に応じて予め設定された作動位置まで移動させることにより、従来のようにロードセルを必要とすることなく缶体の巻き締め加工を低コストで容易に行うことができる。非作動位置は、巻き締め加工の妨げとならない位置であればよく、原点以外の他の位置を記憶部54に記憶してもよい。また、作動位置は、座標値として記憶する以外に、非作動位置からの距離や移動時間等として記憶してもよい。いずれの場合においても、制御装置50の演算部53は、記憶部54に記憶された作動位置の情報から移動距離を演算して、数値入力により移動距離を制御することができる。また、制御装置50は、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の移動を数値入力により制御することで、それぞれの作動順序や作動速度等の変更も容易に行うことができる。例えば、缶の中身が零れ易い液体の場合には、作動速度を低速にすることができる。また、本実施形態では、チャック20の回転中に缶胴Bおよび缶蓋Lを挟持しているが、缶の中身が泡状である等、周囲に飛び散り易い場合には、缶胴Bおよび缶蓋Lを挟持した後にチャック20を回転させるように制御することもできる。
【0023】
図4は、缶体の種類に対応する作動位置等の作動情報を記憶部54に記憶させるために、出力部52に表示される入力画面の一例を示している。図4に示す入力画面においては、特定の種類の缶体に対して、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の作動位置や作動時間の他、チャンバ2内の減圧の要否や、減圧する場合の真空圧等の作動情報を、タッチパネルやキーボード等からなる入力部51の操作により順次入力することができる。同じ種類の缶体に対して作動条件が複数存在する場合には、それぞれの作動条件(例えば、「1st」と「2st」)に対して作動情報を入力してもよい。
【0024】
入力画面で入力された作動情報は、缶体の種類に対応付けて記憶部54に記憶される。こうして、缶体の種類ごとに入力画面を表示させて、必要な情報を入力することにより、複数種類の缶体に対する作動情報を記憶部54に記憶させることができる。なお、出力部52の表示画面の切り替えは、画面下部に表示される各種ボタンのタッチパネル操作により行うことができ、例えば入力画面を表示させる場合には、「設定」ボタンを押圧する。
【0025】
リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の作動時間の入力は、図4においては、開始時刻および終了時刻のそれぞれを入力して行っているが、それぞれの作動位置での停止時間をそのまま入力するように構成してもよい。一次巻締工程および二次巻締工程において、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41をそれぞれの作動位置に停止させる作動時間は、缶体の種類(特に、缶体の径や開口形状)によって異なることから、これらの作動時間を缶体の種類に応じて設定することで、缶体の巻き締め加工をより適切に行うことができる。
【0026】
本実施形態の缶巻締装置1によれば、巻き締め加工する缶体の種類を変更する場合に、入力部51の操作により出力部52の画面上で缶体の種類を選択することにより、選択された缶体の種類に対応する作動情報を演算部53が記憶部54から取得して、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の駆動を制御することができる。したがって、缶体の種類を変更する際の調整作業が不要であり、多種類の缶体を少量ずつ製造する用途等に容易に対応することができる。
【0027】
記憶部54に記憶される複数種類の缶体ごとの作動情報は、必ずしも入力部51から入力する必要はなく、例えば、インターネット等のネットワークを介して外部から送信された作動情報を、記憶部54に記憶してもよい。この場合、使用者は、記憶部54に記憶されている缶体の種類を入力部51の操作により単に選択するだけでよいため、利便性をより高めることができる。記憶部54に記憶される作動情報は、作業者等が入力する代わりに、自動入力される構成であってもよい。例えば、巻き締め加工後の缶体を撮像して検査する後工程において、撮像データに対して画像処理を行うことにより巻締不良の有無を判別した結果に基づいて、記憶部54に記憶されている作動位置等の作動情報を、良品になるまで自動的に修正する(例えば、移動距離を大きくする)ように構成することができる。また、制御装置50を、リフター10、チャック20、第1巻締装置30および第2巻締装置40と分離して、インターネット等のネットワークを介して遠隔制御するように構成してもよく、これによって、巻き締め加工や装置の調整を遠隔で行うことができる。
【0028】
本実施形態の制御装置50は、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41を作動位置まで移動させた後、それぞれを作動位置で所定の作動時間停止させて、挟持工程、一次巻締工程および二次巻締工程を行っているが、作動位置まで移動させた後、予め設定された移動パターンにより連続的または間欠的に移動させながら、挟持工程、一次巻締工程および二次巻締工程を行ってもよい。例えば、一次巻締工程においては、第1巻締ロール31の作動位置を缶蓋Lおよび缶胴Bから若干離れた位置に設定し、巻き締め中に、第1巻締ロール31を作動位置から缶蓋Lおよび缶胴Bに向けて徐々に接近させるように制御することができる。リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の移動は、必ずしも定速である必要はなく途中で加速または減速させることも可能であり、予め設定された加減速パターンを上記の移動パターンと組み合わせて制御してもよい。本実施形態の制御装置50は数値制御方式であり、リフターテーブル11、第1巻締ロール31および第2巻締ロール41の位置や速度を複数設定することもできるため、巻き締め加工を容易に高精度で行うことができる。
【符号の説明】
【0029】
1 缶巻締装置
10 リフター
11 リフターテーブル
13 リフターテーブル駆動装置
20 チャック
30 第1巻締装置
31 第1巻締ロール
33 第1巻締ロール駆動装置
30 第1巻締装置
31 第1巻締ロール
33 第1巻締ロール駆動装置
50 制御装置
51 入力部
52 出力部
53 演算部
54 記憶部
B 缶胴
L 缶蓋
図1
図2
図3
図4
図5
図6