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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】燃料電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240731BHJP
   H01M 8/2465 20160101ALI20240731BHJP
   H01M 8/2475 20160101ALI20240731BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/2465
H01M8/2475
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023119079
(22)【出願日】2023-07-21
【審査請求日】2023-10-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522195954
【氏名又は名称】株式会社水素パワー
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】橘 宙之
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第113013446(CN,A)
【文献】国際公開第2019/186959(WO,A1)
【文献】特開2008-66087(JP,A)
【文献】特開2004-47211(JP,A)
【文献】特開2012-181996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00- 8/2495
B60L 50/00-58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有し、
前記ケースは、
前記燃料電池スタックが配置される収容部と、
外気を取り入れる吸気口と、
排気口と、
前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有し、
前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されており、
前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられており
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記第一エンドプレートの上面に、第一上部領域と、前記第一上部領域よりも前記セル側に位置する第二上部領域と、を備え、
前記第二上部領域は前記第一上部領域よりも高くなっており、
前記積層方向に垂直な断面において、前記第一上部領域が前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の中央から両端に向かって下り勾配を有する、燃料電池。
【請求項2】
積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有し、
前記ケースは、
前記燃料電池スタックが配置される収容部と、
外気を取り入れる吸気口と、
排気口と、
前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有し、
前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されており、
前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられており、
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記第一エンドプレートの上面に、第一上部領域と、前記第一上部領域よりも前記セル側に位置する第二上部領域と、を備え、
前記第二上部領域は前記第一上部領域よりも高くなっており、
前記第一エンドプレートの前記スタックされたセルと反対側の面には、前記上下方向に貫通して前記ケースとの間に導入路を形成する導入溝が設けられており、
前記第一上部領域の上に、前記導入路と接続されて前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向に延びる上水平流路があり、
前記第一エンドプレートの側面と前記ケースの内面との間に、前記上水平流路と接続されて前記上下方向に延びる上下流路がある、燃料電池。
【請求項3】
積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有し、
前記ケースは、
前記燃料電池スタックが配置される収容部と、
外気を取り入れる吸気口と、
排気口と、
前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有し、
前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されており、
前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられており、
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記第一エンドプレートの前記スタックされたセルと反対側の面には、前記上下方向に貫通して前記ケースとの間に導入路を形成する導入溝が設けられており、
前記第一エンドプレートの下面は、前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の両端から前記導入路に向かって下り勾配を有している、燃料電池。
【請求項4】
前記第一エンドプレートの下面と前記ケースの内面との間に、前記左右方向に延びて前記上下流路および前記導入路と接続される下水平流路がある、請求項2に記載の燃料電池。
【請求項5】
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記積層方向について前記吸気口と前記第一エンドプレートとの距離が前記排気口と前記第一エンドプレートとの距離よりも小さい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項6】
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記積層方向について前記吸気口と前記第一エンドプレートとの距離が前記排水口と前記第一エンドプレートとの距離よりも小さい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項7】
前記排水口は、前記ケースの下部に設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項8】
前記ケースの内部上面が、前記第一流路に沿う方向に上り勾配を有しており、
前記ケースの内部下面が、前記第二流路に沿う方向に下り勾配を有している、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項9】
前記積層方向に垂直な断面において、前記ケースの内部上面は上に凸の屈曲面で構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項10】
前記ケースの内部上面は、前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の両端から前記第一流路に向かって上り勾配を有しており、前記ケースの内部下面は、前記左右方向の両端から前記第二流路に向かって下り勾配を有している、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項11】
前記排気口の通気抵抗が、前記排水口の通気抵抗よりも小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項12】
前記排水口の通気抵抗が、前記排気口の通気抵抗よりも小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば車載用の燃料電池は、起電力を確保するために数百枚の発電セルを積層させた燃料電池スタックと、燃料電池スタックを収容するケースとを有する。ケース内には通常時であっても燃料ガスである水素が微量ながら漏出しており、また異常時には多量の水素がケース内に充満するおそれがある。そのため、水素濃度の上昇を避けるためにケース内は適宜換気する必要がある。また、燃料電池ケース内では結露が起こる場合があり、結露水がセルに付着することで短絡が起こるおそれがある。したがって、ケース内に生じた結露水を適宜排水する必要がある。特許文献1および特許文献2は、燃料電池スタックケースの換気排水構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-33676号公報
【文献】特開2017-98066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の換気排水構造では、ケース内への吸気とケース内からの排水の経路が分離されておらず、空気と水が互いに逆向きに流れ、換気と排水が互いを阻害する懸念があった。
【0005】
本発明は、ケース内の換気および排水を効率よく行うことができる燃料電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の燃料電池は、
積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有し、
前記ケースは、
前記燃料電池スタックが配置される収容部と、
外気を取り入れる吸気口と、
排気口と、
前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有し、
前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されており、
前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ケース内の換気および排水を効率よく行うことができる燃料電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池の全体を示す概略図である。
図2図2は、図1のII-II矢視断面図である。
図3図3は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタックを示す斜視図である。
図4図4は、本発明の第3実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタックを示す斜視図である。
図5図5は、本発明の第4実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタックを示す斜視図である。
図6図6は、図5の積層方向に沿った矢印VIの方向から見た第一エンドプレートの正面図である。
図7図7は、本発明の第5実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタックを示す斜視図である。
図8図8は、図7の積層方向に沿った矢印VIIIの方向から見た第一エンドプレートの正面図である。
図9図9は、本発明の第6実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタックを示す斜視図である。
図10図10は、図9の積層方向に沿った矢印Xの方向から見た第一エンドプレートの正面図である。
図11図11は、本発明の第7実施形態に係る燃料電池の左右方向に垂直な断面図である。
図12図12は、本発明の第8実施形態に係る燃料電池の積層方向に垂直な断面図である。
図13図13は、本発明の第9実施形態に係る燃料電池の積層方向に垂直な断面図である。
図14図14は、本発明の第10実施形態に係る燃料電池の斜視図である。
図15図15は、本発明の第11実施形態に係る燃料電池の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。図面において、Uは上方向、Dは下方向、Rは右方向、Lは左方向、Fは前方向、Bは後方向を表す。ただし、左右方向および前後方向は本発明を説明するために本明細書において便宜上定めたものであって、使用時の方向を限定することを意図するものではない。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池100を示す概略図である。図1に示すように、燃料電池100は、燃料電池スタック10と、ケース20とを有する。図1では燃料電池スタック10を実線で表し、ケース20を破線で表している。燃料電池スタック10は、積層方向にスタックされたセル11と、スタックされたセル11の積層方向両端に設けられてスタックされたセル11を支持する一対のエンドプレートとを有する。積層方向は図1における前後方向に沿う方向である。なお、図1では単セルの図示は省略し、スタックされたセル11を一つの構成要素として模式的に表している。一対のエンドプレートは、第一エンドプレート12と第二エンドプレート13からなる。ケース20はその内部に収容部を有し、燃料電池スタック10はケース20の収容部に収容されている。一対のエンドプレートは積層方向においてケース20の側面と接しており、エンドプレートとケース20の側面との間の圧縮力によって燃料電池スタック10が支持されている。燃料電池スタック10は、積層方向のケース20の側面以外のケース内面とは接していない。すなわち、ケース20の収容部のうち燃料電池スタック10の上下および左右には空間が存在する。
【0011】
ケース20は、外気を取り入れる吸気口21と、排気口22と、排気口22よりも上下方向の下方に設けられた排水口23とを有している。図1に示す構成において、吸気口21はケース20の前側面20Fに設けられている。排気口22はケース20の後側面20Bの上端中央に設けられている。排水口23はケース20の後側面20Bの下端中央に設けられている。
【0012】
第一エンドプレート12はケース20の前側面20Fに接しており、第二エンドプレート13はケース20の後側面20Bに接している。第一エンドプレート12は、ケース20の前側面20Fと向かい合う第一部分12aと、スタックされたセル11と向かい合う第二部分12bとを有する。第一エンドプレート12の第一部分12aには吸気口21と向かい合う位置に凹部121が設けられている。さらに第一部分12aには、凹部121と連通しつつ上下方向に貫通して第一エンドプレート12とケース20との間に導入路を形成する導入溝122が設けられている。他方、第二エンドプレート13には凹部と導入溝のいずれも設けられていない。また、第一エンドプレート12には、燃料ガス、酸化剤ガス(空気)、または冷却水を供給するためのマニホールド123が左右それぞれに設けられている。また、図1には図示されていないが、ケース20の前側面20Fには、マニホールド123と対応する位置にマニホールド123を貫通させるための孔が設けられている。
【0013】
図2は、図1のII-II矢視断面図であり、燃料電池100の左右方向に垂直な断面図である。以下、図2を参照して吸気口21からケース20の内部に取り入れられた外気の流れを説明する。まず、吸気口21からケース20の内部に取り入れられた外気は、第一エンドプレート12に設けられた凹部121にぶつかる。凹部121にぶつかった外気は、一部は導入溝122に沿って導入路の上方に向かって流れ、その他は導入溝122に沿って導入路の下方に向かって流れる。すなわち、第一エンドプレート12の凹部121は、吸気口21から取り入れられた外気を異なる方向に分岐させる分岐部の役割を果たす。
【0014】
図2に示される2本の破線矢印は、吸気口21から取り入れられた外気の流れである流れF1と流れF2とをそれぞれ示している。図示した例において、流れF1は、吸気口21から取り入れられた外気が凹部121(分岐部)にぶつかった後に導入路の上方に向かい、ケース20の内部上方に導かれ、燃料電池スタック10の上を通って排気口22へと向かう流れである。第一流路P1は流れF1が通る流路として定義する。流れF2は、吸気口21から取り入れられた外気が、凹部121にぶつかった後に導入路の下方に向かい、ケース20の内部下方に導かれ、燃料電池スタック10の下を通って排水口23へと向かう流れである。第二流路P2は流れF2が通る流路として定義する。
【0015】
ケース20の内部には水蒸気や水素が存在している。水蒸気や水素は空気より軽いため、ケース20の内部上方に滞留しやすい。第一流路P1を流れる外気は、ケース20内部に存在する流体である水蒸気や水素とともに、排気口22へと押し出される。このように外気を第一流路P1に導入することによって、水蒸気や水素をケース20の外へ排出することができ、ケース20の内部を換気できる。
【0016】
上述したようにケース20の内部では水蒸気が生じているので湿度が高い。また燃料電池100の作動に伴い、ケース20内では温度差が生じているため、結露が起こりやすい。ケース20の内部で発生した結露水はケース20の内部下面に滞留する。第二流路P2を通る流れF2は、ケース20の内部下面に存在する流体である結露水を排水口23へと押し出す。したがって、外気を第二流路P2に導入することによって、結露水の排出が促進される。
【0017】
本実施形態によれば、吸気口21から取り入れられる外気が凹部121(分岐部)によって第一流路P1と第二流路P2に分岐し、排気口22および排水口23に流れる。このような構成により、異なる向きに流れる流体が互いを阻害することがない。したがって、効率よくケース内の換気と排水を行うことができる。
【0018】
本実施形態では、積層方向について吸気口21と第一エンドプレート12との距離が排気口22と第一エンドプレート12との距離よりも小さい。すなわち、吸気口21が第一エンドプレート12に近い側に設けられ、排気口22が第一エンドプレート12から遠い側に設けられている。これにより、ケース20内を効率的に換気できる。また、積層方向について吸気口21と第一エンドプレート12との距離が排水口23と第一エンドプレート12との距離よりも小さい。すなわち、吸気口21が第一エンドプレート12に近い側に設けられ、排水口23が第一エンドプレート12から遠い側に設けられている。これにより、ケース20内で生じた結露水を効率的に排水できる。
【0019】
本実施形態では、排水口23がケース20の下部に設けられているので、ケース20内で生じた結露水を効率的に排水できる。なお、本実施形態では第二エンドプレート13が接するケース20の後側面20Bの下端中央に排水口23が設けられているが、排水口23の位置はケース20の下部であれば特に限定されない。ケース20の下部とはケース20を上下に二分割した時の下半分を意味する。排水口23は、ケース20の下面またはケース20の側面の下端に設けられていることが好ましい。排水口23をケース20の下面に設ける場合、ケース20の下面のいずれの位置に排水口23を設けたとしても流路を適切に設けることによって排水を行うことができるが、吸気口21が設けられる側面と反対側、すなわち後側面20Bに近い側に排水口23を設けることが好ましい。排水口23をケース20の側面に設ける場合、ケース20のいずれの側面に排水口23を設けたとしても流路を適切に設けることによって排水を行うことができるが、吸気口21が設けられる側面と反対の側面、すなわち後側面20Bに排水口23を設けることが好ましい。
【0020】
吸気口21からケース20の内部に外気を導入する方法は特に限定されない。例えば、ブロワーや走行風を用いて吸気口21を加圧することで外気を導入してもよいし、走行風を利用して排気口22および排水口23側を負圧にすることによって吸気口21から外気を導入してもよい。
【0021】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る燃料電池について説明する。以降の説明において、既に説明した実施形態と共通する構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。図3は第2実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック210を示す斜視図である。なお、本実施形態に係る燃料電池のケースは第1実施形態のケース20と同様であってよい。図3ではケースの図示を省略している。
【0022】
第2実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック210は、凹部121(分岐部)を有する第一エンドプレート212の上面に、第一上部領域212aと、第一上部領域212aよりもセル11側に位置する第二上部領域212bとを備えている。第二上部領域212bは、第一上部領域212aよりも高くなっている。
【0023】
ケース20の内部では結露水が生じることがある。結露水がセル11に接触すると、セル11同士の短絡が起こり発電効率の低下等の不具合が生じる。本実施形態によれば、セル11側に高くなった第二上部領域212bが存在することで、導入路を上向きに進む外気の流れF1によって第一エンドプレート212の上面で生じた結露水がセル11側に飛ばされることを防止できる。したがって、セル11の短絡を防止できる。また、図3に示すように第一エンドプレート212の上面に段差が存在すると、流れF1から一部の外気が分岐して段差に沿って左右方向中央から両端に向かう流れF3が生じる。この左右方向中央から両端に向かう流れF3が第一エンドプレート212の上面で生じた結露水を左右に押し出すので、結露水を効率的に除去することができる。
【0024】
図3に示す構成では第一上部領域212aと第二上部領域212bとの間に段差が存在しているが、このような構成に限定されず、例えば第一エンドプレート212の上面がセル11側に向かって上り勾配のある斜面であってもよい。当該構成の場合、斜面となっている第一エンドプレート212の上面のうち吸気口21側の低くなっている部分を第一上部領域212a、セル11側の高くなっている部分を第二上部領域212bとみなすことができる。当該構成によっても、結露水がセル11側に飛ばされることを防止でき、セル11の短絡を防止できる。
【0025】
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック310を示す斜視図である。燃料電池スタック310は、第2実施形態の燃料電池スタック210における第一エンドプレート212に代えて、第一エンドプレート312を有している。第一エンドプレート312は、左右方向の中央から両端に向かって下り勾配を有する第一上部領域312aを有している。
【0026】
本実施形態によれば、第一上部領域312aが勾配を有しているので、第一エンドプレート312の上面で生じた結露水を中央から左右両端にさらに効率的に流すことができる。したがって、結露水がセル11側に飛ばされることを防止するとともに、排水を促進できる。
【0027】
(第4実施形態)
図5は本発明の第4実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック410を示す斜視図である。また、図6図5の積層方向に沿った矢印VIの方向から見た第一エンドプレート412の正面図である。第一エンドプレート412は、第一上部領域412aと、第一上部領域412aよりもセル11側に位置する第二上部領域412bとを有する。第4実施形態に係る燃料電池は、第一上部領域412aの上に、導入路と接続されて左右方向に延びる上水平流路Puがあり、第一エンドプレート412の左右方向両端とケース20の内面との間に、上水平流路Puと接続されて上下方向に延びる上下流路Psがある。すなわち第4実施形態では、第一エンドプレート412の上面および左右方向両端に段差が設けられている。
【0028】
第4実施形態では、第一流路P1から上水平流路Puに分岐した流体の流れF3が、上下流路Psを通ってケース20の内部下面へ向かい、ケース20の内部下面で第二流路P2を通る流れF2と合流して排水口へと導かれる。
【0029】
本実施形態によれば、第一エンドプレート412の上部中央から左右方向両端を通ってケース内部下面へとつながる流路が形成されるため、第一エンドプレート412の上部に生じた結露水の排水が促進される。
【0030】
図5および図6に示す構成では、上水平流路Puが導入路から左右方向の両端に向かって下り勾配を有しているが、上水平流路Puは勾配を有していなくてもよい。ただし、上水平流路Puが導入路から左右方向の両端に向かって下り勾配を有すると、第一上部領域412aの上にある結露水を上下流路Psに効率よく流すことができるため好ましい。
【0031】
(第5実施形態)
図7は本発明の第5実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック510を示す斜視図である。また、図8図7の積層方向に沿った矢印VIIIの方向から見た第一エンドプレート512の正面図である。第一エンドプレート512は、上水平流路Puおよび上下流路Psに加えて、さらに第一エンドプレート512の下面とケース20の内面との間に、左右方向に延びて上下流路Psおよび導入路と接続される下水平流路Pdを有する。すなわち第5実施形態では、第一エンドプレート512の上面および左右方向両端に加え、第一エンドプレート512の下面にも段差が設けられている。
【0032】
本実施形態によれば、上水平流路Puおよび上下流路Psを通る流れF3がさらに下水平流路Pdを通って左右方向両端から下部中央に向かうため、ケース20の内部の結露水の排水が促進される。また図7に示すように、下水平流路Pdには吸気口21から積層方向に向かう外気が導入され、段差にぶつかった外気が下方向へ向かう空気流Fdとなり、空気流Fdが第一エンドプレート512の下面に生じた結露水を下方向へと押し出す。これにより、第一エンドプレート512の下面に生じた結露水が効率的に排出される。
【0033】
第5実施形態において、左右方向に延びる下水平流路Pdは必ずしも水平に延びている必要はなく、勾配を有していてもよい。下水平流路Pdは、左右方向の両端から導入路に向かって下り勾配を有することが好ましい。
【0034】
(第6実施形態)
図9は本発明の第6実施形態に係る燃料電池の燃料電池スタック610を示す斜視図であり、図10図9の積層方向に沿った矢印Xの方向から見た第一エンドプレート612の正面図である。燃料電池スタック610において、第一エンドプレート612の下面は、積層方向および上下方向の両方に直交する左右方向の両端から導入路に向かって下り勾配を有している。
【0035】
本実施形態によれば、第一エンドプレート612の下面に勾配があることで、第一エンドプレート612の下面に付着した結露水が流れの強い導入路側に向かって流れやすくなり、排水が促進される。
【0036】
図9に示す構成では第一エンドプレート612の下面に段差が設けられているが、下面の段差は設けられていなくてもよい。ただし段差が設けられていると、段差にぶつかった外気が第一エンドプレート612の下面に生じた結露水を下方向に押し出す空気流Fdが生じ、効率的に排水ができるため好ましい。また、第一エンドプレート612の上面および側面に段差が設けられているが、上面および側面の段差は設けられていなくてもよい。ただし上述の第5実施形態の説明の通り、第一エンドプレート612の上面、側面および下面のそれぞれに段差が設けられていると、上水平流路Pu、上下流路Ps、および下水平流路Pdが形成されることで排水を促進できるため好ましい。また、図9に示す構成では第一エンドプレート612の上に形成された上水平流路Puが導入路から左右両端に向かって下り勾配を有しているが、勾配を有していなくてもよい。ただし上述の第4実施形態の説明の通り、上水平流路Puが導入路から左右両端に向かって下り勾配を有すると、第一エンドプレート612の上にある結露水を上下流路Psに効率よく流すことができるため好ましい。
【0037】
(第7実施形態)
図11は本発明の第7実施形態に係る燃料電池700の左右方向に垂直な断面図である。燃料電池700は、第1実施形態のケース20の代わりにケース720を有する。ケース720はケース20と内面の形状が異なっている。具体的には、ケース720の内部上面724が、第一流路P1に沿う方向に上り勾配を有しており、ケース720の内部下面725が、第二流路P2に沿う方向に下り勾配を有している。
【0038】
本実施形態によれば、空気より軽い水素や水蒸気がケース720の内部上面724の勾配に沿って排気口22へと流れるため、換気を促進できる。また、結露水がケース720の内部下面725の勾配に沿って排水口23へと流れるため、排水を促進できる。
【0039】
(第8実施形態)
図12は本発明の第8実施形態に係る燃料電池800の積層方向に垂直な断面図である。燃料電池800は、第1実施形態のケース20の代わりにケース820を有する。ケース820の内部上面824は、積層方向に垂直な断面において上に凸の屈曲面で構成されている。図12に示す例では、内部上面824が左右両端から中央に向かって直線的に上り勾配を有している。なお、排気口22および排水口23は図12に示す燃料電池800の断面には本来現れないが、排気口22および排水口23の位置を明示するために破線で図示している。
【0040】
本実施形態によれば、ケース820の内部上面824に付着した結露水がケース820の側面に導かれるため、結露水がセル11に落下することを回避できる。したがってセル11の短絡を防止するとともに、ケース820内の排水を促進できる。さらに図12に示す例ではケース820の内部上面824の頂点である左右方向中央に排気口22が設けられているので、効率よく換気を行うことができる。なお、ここでの「屈曲面」は図12のような折れ曲がった面に限られず、なめらかな曲面でもよい。また、図12のケース820の内部上面824は、積層方向に垂直な断面において上に凸であるが、内部上面824は左右方向に垂直な断面において上に凸であってもよいし、積層方向に垂直な断面と左右方向に垂直な断面の両方において上に凸であってもよい。
【0041】
(第9実施形態)
図13は本発明の第9実施形態に係る燃料電池900の積層方向に垂直な断面図である。燃料電池900は、第1実施形態のケース20の代わりにケース920を有する。図13の排気口22の位置には紙面手前から奥に向かって第一流路P1を通る流れF1が、排水口23の位置には紙面手前から奥に向かって第二流路P2を通る流れF2が存在する。ケース920の内部上面924は、左右方向の両端から第一流路P1に向かって上り勾配を有しており、ケース920の内部下面925は、左右方向の両端から第二流路P2に向かって下り勾配を有している。なお、排気口22および排水口23は図13に示す燃料電池900の断面には本来現れないが、図13では流路を明示するために排気口22および排水口23を破線で図示している。
【0042】
本実施形態によれば、空気より軽い水素や水蒸気がケース920の内部上面924に沿って移動し、第一流路P1を通る流れF1に合流して排気口22へと流れるため、換気を促進できる。また、結露水がケース920の内部下面925に沿って移動し、第二流路P2を通る流れF2に合流して排水口23へと流れるため、排水を促進できる。
【0043】
(第10実施形態)
図14は本発明の第10実施形態に係る燃料電池1000の斜視図である。燃料電池1000は、第1実施形態のケース20の代わりにケース1020を有する。ケース1020は、排気口1022および排水口1023を有しており、排気口1022が排水口1023よりも大きい。これにより、排気口1022の通気抵抗が排水口1023の通気抵抗よりも小さくなっている。
【0044】
本実施形態によれば、排水口1023から排気される外気よりも排気口1022から排気される外気が多くなる。そのため、排水口1023に向かう流れF2の一部はケース1020の左右の内部側面に沿って上方に回り込み、流れF1と合流して排気口1022から排気される。これにより、換気が促進される。なお、図14の例では排気口1022と排水口1023の大きさを調整することで通気抵抗を調整しているが、この態様に限られない。例えば排気口または排水口に接続するダクトの径を調整することによって通気抵抗を調整してもよい。
【0045】
(第11実施形態)
図14は本発明の第11実施形態に係る燃料電池1100の斜視図である。燃料電池1100は、第1実施形態のケース20の代わりにケース1120を有する。ケース1120は、排気口1122および排水口1123を有しており、排水口1123が排気口1122よりも大きい。これにより、排水口1123の通気抵抗が排気口1122の通気抵抗よりも小さくなっている。
【0046】
本実施形態によれば、排気口1122から排気される外気よりも排水口1123から排気される外気が多くなる。そのため、排気口1122に向かう流れF1の一部はケース1120の左右の内部側面に沿って下方に回り込み、これによりケース1120の内部側面に生じた結露水を下方に流すことができる。下方に回り込んだ気流は流れF2と合流して排水口1123から結露水とともに排気されるため、排水が促進される。第10実施形態と同様に、通気抵抗を調整する方法は排気口1122と排水口1123の大きさを調整する方法に限られない。
【0047】
以上、特定の実施形態を例示して本発明を説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0048】
上述の実施形態ではマニホールドが第一エンドプレートに設けられているが、マニホールドは第二エンドプレートに設けられていてもよい。
【0049】
本発明は、以下の内容を含む。
(1)
積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有し、
前記ケースは、
前記燃料電池スタックが配置される収容部と、
外気を取り入れる吸気口と、
排気口と、
前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有し、
前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されており、
前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられている、燃料電池。
(2)
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記積層方向について前記吸気口と前記第一エンドプレートとの距離が前記排気口と前記第一エンドプレートとの距離よりも小さい、
(1)に記載の燃料電池。
(3)
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記積層方向について前記吸気口と前記第一エンドプレートとの距離が前記排水口と前記第一エンドプレートとの距離よりも小さい、
(1)または(2)に記載の燃料電池。
(4)
前記排水口は、前記ケースの下部に設けられている、(1)から(3)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(5)
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記第一エンドプレートの上面に、第一上部領域と、前記第一上部領域よりも前記セル側に位置する第二上部領域と、を備え、
前記第二上部領域は前記第一上部領域よりも高くなっている、(1)から(4)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(6)
前記積層方向に垂直な断面において、前記第一上部領域が前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の中央から両端に向かって下り勾配を有する、(5)に記載の燃料電池。
(7)
前記第一エンドプレートの前記スタックされたセルと反対側の面には、前記上下方向に貫通して前記ケースとの間に導入路を形成する導入溝が設けられており、
前記第一上部領域の上に、前記導入路と接続されて前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向に延びる上水平流路があり、
前記第一エンドプレートの側面と前記ケースの内面との間に、前記上水平流路と接続されて前記上下方向に延びる上下流路がある、
(5)または(6)に記載の燃料電池。
(8)
前記第一エンドプレートの下面と前記ケースの内面との間に、前記左右方向に延びて前記上下流路および前記導入路と接続される下水平流路がある、(7)に記載の燃料電池。
(9)
前記一対のエンドプレートは、前記分岐部を有する第一エンドプレートと、前記分岐部を有しない第二エンドプレートとを有し、
前記第一エンドプレートの前記スタックされたセルと反対側の面には、前記上下方向に貫通して前記ケースとの間に導入路を形成する導入溝が設けられており、
前記第一エンドプレートの下面は、前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の両端から前記導入路に向かって下り勾配を有している、(1)から(8)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(10)
前記ケースの内部上面が、前記第一流路に沿う方向に上り勾配を有しており、
前記ケースの内部下面が、前記第二流路に沿う方向に下り勾配を有している、(1)から(9)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(11)
前記積層方向に垂直な断面において、前記ケースの内部上面は上に凸の屈曲面で構成されている、(1)から(10)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(12)
前記ケースの内部上面は、前記積層方向および前記上下方向の両方に直交する左右方向の両端から前記第一流路に向かって上り勾配を有しており、前記ケースの内部下面は、前記左右方向の両端から前記第二流路に向かって下り勾配を有している、(1)から(11)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(13)
前記排気口の通気抵抗が、前記排水口の通気抵抗よりも小さい、(1)から(12)のいずれか一項に記載の燃料電池。
(14)
前記排水口の通気抵抗が、前記排気口の通気抵抗よりも小さい、(1)から(12)のいずれか一項に記載の燃料電池。
【符号の説明】
【0050】
100,700,800,900,1000,1100 燃料電池
10,210,310,410,510,610 燃料電池スタック
11 セル
12,212,312,412,512,612 第一エンドプレート
12a 第一部分
12b 第二部分
121 凹部(分岐部)
122 導入溝
123 マニホールド
13 第二エンドプレート
20,720,820,920,1020,1120 ケース
20F 前側面
20B 後側面
21 吸気口
22,1022,1122 排気口
23,1023,1123 排水口
212a,312a,412a 第一上部領域
212b,412b 第二上部領域
724,824,924 内部上面
725,925 内部下面
P1 第一流路
P2 第二流路
Pu 上水平流路
Ps 上下流路
Pd 下水平流路
F1,F2,F3 流れ
Fd 空気流
【要約】
【課題】ケース内の換気および排水を効率よく行うことができる燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池は、積層方向にスタックされたセルと、前記スタックされたセルの積層方向両端に設けられて前記スタックされたセルを支持する一対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックを収容するケースと、を有する。前記ケースは、前記燃料電池スタックが配置される収容部と、外気を取り入れる吸気口と、排気口と、前記排気口よりも上下方向の下方に設けられた排水口と、を有する。前記ケースと前記燃料電池スタックとの間には、前記吸気口から前記排気口まで流体を運ぶ第一流路と、前記吸気口から前記排水口まで流体を運ぶ第二流路とが定義されている。前記一対のエンドプレートの一方に、前記吸気口から取り入れられた外気を前記第一流路および前記第二流路に分岐させる分岐部が設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15