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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】履物
(51)【国際特許分類】
   A43B 23/02 20060101AFI20240731BHJP
【FI】
A43B23/02 101B
A43B23/02 103
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024044141
(22)【出願日】2024-03-19
【審査請求日】2024-03-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592186777
【氏名又は名称】株式会社カイタックホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】弁理士法人森特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田辺 修也
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-083432(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0018842(KR,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0436751(KR,Y1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0132162(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1995677(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0713700(KR,B1)
【文献】特開平7-177901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の足の踵を覆うヒール部と履き口とを有するアッパー部を備える履物であり、
前記履物は、ヒール部の上端部から延在し、足を履き口に案内する形状のガイド部を備えており、
前記ヒール部は、着用者の踵を保持するヒールカウンターである芯材を内蔵し、
前記ガイド部は、クッション材を内蔵し、
前記ガイド部は、ヒール部に比して、柔軟に構成されており、
ユーザーがガイド部に足を乗せていない状態で、ガイド部のクッション材と芯材の上端部とが接しており、
ユーザーがガイド部に足を乗せた際に、芯材の内側の上端部は、ガイド部に内蔵されたクッション材に被覆される形状である履物。
【請求項2】
前記クッション材は履物の内側寄りに配置され、前記芯材は履物の外側寄りに配置される請求項1に記載の履物。
【請求項3】
ヒール部は、靴の外側に配される第1材と、靴の内側に配される第2材と、前記第1材及び前記第2材に挟まれた前記芯材とを有しており、
ガイド部は、前記第1材と、前記第2材と、前記第1材と前記第2材に挟まれた前記クッション材とを有する請求項1又は2に記載の履物。
【請求項4】
着用者の踵が接する部分には、前記芯材と前記第2材との間にクッション材が設けられていない請求項1又は2に記載の履物。
【請求項5】
前記アッパー部のうち履き口の縁部は伸縮性の素材で構成された請求項1又は2に記載の履物。
【請求項6】
クッション材は、発泡樹脂、不織布、織編布の積層体、及び繊維の集合体からなる群より選ばれる一種以上の素材で構成される請求項1又は2に記載の履物。
【請求項7】
ガイド部は、ヒール部から着用者の足の後方に向かって斜め上方に向かって延在する形状である請求項1又は2に記載の履物。
【請求項8】
ガイド部は、着用者の足の甲を覆う部分におけるアッパー部の厚みに比して、厚みが大きい形状である請求項1又は2に記載の履物。
【請求項9】
ガイド部は、平面視において略円弧状である請求項1又は2に記載の履物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒール部の上端部にガイド部を有する履物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、かかと部の上端部に硬質の突片部を形成した履物が記載されている。当該履物においては、突片部を含むかかと部が外装材と内装材との間に挟み込まれる硬質の月型芯を備えるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7317385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の履物においては、履物の上から人体の踵を降ろすと、足の踵が前記突片部に接触し、足を履き口に向かって滑らせる。突片部により踵を履物内に導くことができるので、手や靴ベラを使わずとも履物を正しく履けるとされている。
【0005】
特許文献1の履物では、着用者のアキレス腱が位置する部分に、硬質の芯材が配置される。着用者が歩行する際には、アキレス腱の周辺部は激しく動く。履物の突片部に硬質の芯材を配置すると、歩行した際に、履物の後端部が着用者の足に干渉して着用者に不快感を生じさせることがある。履物の後端部が着用者の足に干渉しない場合でも、履物の履き心地が硬くなりそれが不快感となる傾向がある。
【0006】
着用者に不快感を生じさせにくくするには、突片部を柔らかく構成すればよい。しかしながら、単に突片部を柔らかく構成した場合は、足の荷重を突片部に掛けた際に、突片部が曲がるなどして、突片部を利用した履物の履きやすさが損なわれるという懸念がある。
【0007】
本発明は、足を履き口に案内するガイド部をヒール部に設けた履物において、ガイド部が着用者の足に不快感を生じさせにくく、しかも、ガイド部を利用して履物を履く際の利便性も損なわれないようにした履物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
着用者の足の踵を覆うヒール部と履き口とを有するアッパー部を備える履物であり、前記履物は、ヒール部の上端部から延在し、足を履き口に案内する形状のガイド部を備えており、前記ヒール部は、芯材を内蔵し、前記ガイド部は、クッション材を内蔵し、前記ガイド部は、ヒール部に比して、柔軟に構成されており、ユーザーがガイド部に足を乗せた際に、芯材の内側の上端部は、ガイド部に内蔵されたクッション材により被覆される形状の履物により、上記の課題を解決する。足を履き口に当てると、クッション材を内蔵するガイド部は、足の踵を履き口に案内するスロープを構成する。ガイド部は、芯材を内蔵していないものの、芯材の上端部で支えられている。このため、ガイド部は、芯材を内蔵していないにもかかわらず、足の踵をガイド部の上に載せると、足の踵を支えて履き口に案内することができる。
【0009】
前記履物において、前記クッション材は靴の内側寄りに配置され、前記芯材は靴の外側寄りに配置されるようにすることが好ましい。これにより、足をガイド部に載せた際に芯材が直接に足に当たることが回避され、足に当たる不快感が軽減されるとともに、ガイド部の耐久性を向上させることができる。
【0010】
前記履物において、ヒール部は、靴の外側に配される第1材と、靴の内側に配される第2材と、前記第1材及び前記第2材に挟まれた前記芯材とを有しており、ガイド部は、前記第1材と、前記第2材と、前記第1材と前記第2材に挟まれた前記クッション材とを有する構成とすることが好ましい。クッション材と芯材とを第1材と第2材との内側に配置することで、履物を美観を向上させることができる。
【0011】
前記履物において、着用者の踵が接する部分には、前記芯材と前記第1材との間にクッション材が設けられていない構成とすることが好ましい。この構成によれば、芯材によって足の踵をより確実に保持することができる。
【0012】
前記履物において、前記アッパー部のうち履き口の縁部は伸縮性の素材で構成することが好ましい。この構成によれば、前記ガイド部を利用して足を履き口の中により滑り込ませやすくなる。
【0013】
前記履物において、クッション材は、発泡樹脂、不織布、織編布の積層体、繊維の集合体からなる群より選ばれる一種以上の素材で構成することができる。
【0014】
前記履物において、ガイド部は、ヒール部から着用者の足の後方に向かって斜め上方に向かって延在する形状にすることができる。
【0015】
前記履物において、ガイド部は、着用者の足の甲を覆う部分におけるアッパー部の厚みに比して、厚みが大きい形状にすることができる。
【0016】
前記履物において、ガイド部は、平面視において略円弧状にすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、足を履き口に案内するガイド部をヒール部に設けた履物において、ガイド部が着用者の足に不快感を生じさせにくく、しかも、ガイド部を利用して履物を履く際の利便性も損なわれないようにした履物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の履物の一実施例を示す斜視図である。
図2図1の履物の平面図である。
図3図2のAA´部における断面図である。
図4】踵をガイド部に押し付けて足を履き口に滑り込ませる状態を示す説明図である。
図5】踵をガイド部に押し付けてガイド部を傾倒させた状態を示す断面図である。
図6】足をアッパー部に差し込んだ状態におけるヒール部の形状を示す断面図である。
図7図1の履物の側面図である。
図8】芯材の正面図である。
図9】クッション材の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の履物の一実施例について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の限られた例に過ぎず、本発明の技術的範囲は例示した実施例に限定されるものではない。
【0020】
図1ないし図7に履物の一実施例を示す。本実施例の履物1は、短靴であり、着用者の足の踵を覆うヒール部12と履き口14とを有するアッパー部11を備える履物である。当該履物1は、ヒール部12の上端部から延在し、足を履き口に案内する形状のガイド部13を備えており、前記ヒール部12は、芯材121を内蔵し、前記ガイド部13は、クッション材131を内蔵する。前記ガイド部13は、ヒール部12に比して、柔軟に構成される。図5に示したように、ユーザーがガイド部13に足を乗せた際には、芯材121の上端部は、ガイド部13に内蔵されたクッション材131により被覆される形状である。
【0021】
履物1は、アッパー部11に対して固定される靴底15と、靴底15の上に積層される中底152とを有する。
【0022】
前記アッパー部11は、足のつま先から足の甲の部分、及び足のつま先から踝より前の足の側面部を含む領域を覆う前部16と、踝より後ろの足の側面部から踵を含む領域を覆うヒール部12とを有する。アッパー部11は、足の裏を除く足を広く覆い、足を保護する。アッパー部11には、アッパー部11の内部に連通する開口部からなる履き口14が設けられる。
【0023】
本実施例の履物1では、アッパー部11の前部16及びヒール部12は、連続する一枚の編地で構成される。このため、履物1は、履き口14から足を入れた際に、アッパー部11が全体的に伸びて、履き口14に足をより滑り込ませやすい構成とされている。履き口14の縁部分には、履き口14を一周するように、リブ141が設けられる。リブ141は、リブ編みで構成されており、履き口14に足を挿入する際に、リブ141が幅方向に伸縮して、足を無理なく、アッパー部11の中に滑り込ませることができる。履き口14の前方側には履き口14の開口部を広げるための把持部161が設けられる。例えば、把持部を手指で引くことにより、足が履き口14に滑り込みやすくなるように履き口14の形状を整えることができる。
【0024】
図3に示したように、ヒール部12は、靴の外側に配される第1材211と、靴の内側に配される第2材212と、前記第1材211及び前記第2材212に挟まれるように配置される前記芯材121とを有する。
【0025】
靴の外側に配される前記第1材211は、アッパー部11の前部16を構成する編地と連続する編地である。靴の内側に配される第2材212は、前記芯材121と前記クッション材131が見えないように覆い隠す膜状の部材である。
【0026】
第1材は、例えば、編布、織布、人工皮革、又は皮革等の素材で構成することができる。第2材は、例えば、編布、織布、人工皮革、又は皮革等の素材で構成することができる。本実施例の履物1では、第2材は、ポリエステル繊維で構成された織布と発泡樹脂シート(スポンジシート)との積層体を用いている。これにより、ガイド部等における足の滑りを向上するとともに、第2材に適度な厚みと柔らかさを付与することができる。
【0027】
靴の外側に配される前記第1材211は、下端部が中底152の端部に縫合により固定される。靴の内側に配される前記第2材212は、上端部が前記第1材211に対して縫合により固定され、下端部が中底152の端部に縫合により固定される。第2材の左右の端部は、ユーザーの踝の下部において、履物の上下方向に沿って、第1材211と縫合される。中底152は、接着剤又は縫合等の任意の方法により靴底の上に固定される。
【0028】
靴底は、例えば、発泡合成樹脂、又は合成ゴムなどの弾性体、コルク、又は皮革など靴底を構成する公知の素材で構成することができる。本実施例の履物では、靴底は単一層の素材で構成したが、例えば、コルク、フェルト、弾性樹脂などの任意の素材で構成されたミドルソールをアウトソールの上に積層した構造、又は積み上げ型のヒール構造などの積層構造であってもよい。また、靴底には、シャンクが内蔵されていてもよい。
【0029】
本実施例の履物1では、靴底15は、発泡樹脂で構成された単一層構造である。靴底の上端部は、上方に向けて突出する凸部151が靴底の縁を一周するように設けられる。前記凸部151にアッパー部11を接着等により固定するとともに、中底152を靴底15の上面に接着等により固定する。アッパー部と靴底の固定方法は、接着、縫合など公知の方法により固定することができる。
【0030】
ヒール部12の上端部には、ガイド部13が設けられる。ガイド部13は、足の斜め後方に向かって突出する形状であり、正面視又は背面においては、中央部の高さが最も高くなるように形成された略円弧状であり、平面視においては、略円弧状である。
【0031】
図3に示したように、ガイド部13は、クッション材131を内蔵する。ガイド部13は、靴の外側に配される前記第1材211と、靴の内側に配される前記第2材212と、第1材211及び第2材212の間に配置されるように配置される前記クッション材131とからなる。本実施例の履物1では、クッション材131は、第2材212に接着により固定されている。
【0032】
芯材121は、ヒールカウンターと呼ばれる部材であり、足の踵を包み込む形状である。本実施例の履物1では、半楕円形状の硬質の薄板を、足の踵の背面部に沿うように湾曲させた形状である。芯材121の下端部は、略直線状となっており、靴底に前記下端部が接するように固定される。芯材121は、履物1を履いた状態で踵を保持し、ヒール部12の耐久性と保形性を向上させる。芯材は、ポリエチレン等、従来公知の合成樹脂素材、皮革等の素材で構成することができる。
【0033】
ヒール部12は、履物の外側に配される第1材211と、靴の内側に配される第2材212と、前記第1材211及び前記第2材212に挟まれた前記芯材121とを有する。ガイド部13を構成する第1材211はヒール部12を構成する第1材211と連続し、ガイド部13を構成する第2材212はヒール部12を構成する第2材212と連続する。ガイド部13においては、図3に示したように、前記クッション材131が履物1の内側寄りに配置され、前記芯材121は履物1の外側寄りに配置される。
【0034】
前記クッション材131は、図9に示したように、正面視、又は背面視において、中ほどに配置される略円弧状部131aと、傾斜角が緩やかになる左右の端部131bとを有する形状である。クッション材の形状は、板状とすることが好ましい。クッション材の仔細な形状については、ガイド部の形状に合わせて変更することができる。クッション材131は、着用者の踝の下部から踵に至る領域をカバーし、着用者の踝の下部から踵に至る領域において、芯材121の上端部を上記領域において覆い隠す作用を有する。
【0035】
図3に示したように、ガイド部13のクッション材131の外側は、芯材121の上端部に接する形状である。足を履き口に当てると、図5に示したように、クッション材131を内蔵するガイド部13は、芯材121の上端部を屈曲点として、履物1の下方に向かって、傾倒する。これにより、ガイド部13は足の踵を履き口14に案内するスロープを構成する。ガイド部13は、芯材を内蔵していないものの、芯材121の上端部で支えられている。このため、ガイド部13は、芯材を内蔵していないにもかかわらず、図5において矢印で示した方向に、足の踵を履き口14に案内することができる。
【0036】
足をガイド部13に当てると、図5に示したように、芯材121の上端部はクッション材131で緩衝される。ユーザーの足に、芯材121の上端部が直接に触れないので、芯材121が足に接触することによる不快感が低減される。また、芯材121はクッション材131によって緩衝されるため、足によって加えられる荷重によって、芯材121や第1材211又は第2材212の破損が防止される。
【0037】
ガイド部13は芯材を内蔵していないため、ガイド部13に足を当てた際に、足触りを柔らかくすることができる。また、芯材121の上端部がクッション材131により緩衝され、ガイド部13には芯材が内蔵されていないため、歩行時において芯材121の上端部がユーザーの足に強く接触して、不快感を生じさせることがない。
【0038】
図6に示したように、着用者の踵が接する部分となるヒール部12の下端部においては、前記芯材121と前記第2材212との間にクッション材131が設けられていない。このため、ヒール部12の下端部は、ヒール部12の上端部に比して、窪んだ形状とされている。履物1を履いた状態では、前記窪んだ部分に着用者の踵が収容され、芯材121によって踵が保持される。歩行時においてはユーザーの踵の位置が芯材121によってより確実に保持される。前記窪みの上部にはクッション材131が配置されるため、当該クッション材131によっても、ユーザーの踵の位置がずれないように保持される。
【0039】
本実施例の履物1では、上述の通り、履き口14の縁部は伸縮性に優れるリブ141で構成される。ガイド部13に対して踵を押し当てて、履き口14に足を滑り込ませる際には、履き口14が足に押し開かれて、履き口14の開口径が大きくなる。ガイド部13に芯材121を内蔵させなくても、円滑に履き口から足を履物の内部に滑り込ませることができる。
【0040】
足の甲を覆う部分におけるアッパー部11の厚みに比して、ガイド部13に内蔵されるクッション材の厚みは、大きい形状であることが好ましい。クッション材の厚みは、特に限定されないが、例えば、5~25mmにすることができる。
【0041】
クッション材は、緩衝作用のある素材で構成する。クッション材は、例えば、発泡樹脂、不織布、繊維の集合体、及び織編布の積層体からなる群より選ばれる一種以上の素材で構成することができる。
【0042】
ガイド部13は、ヒール部12から着用者の足の後方に向かって斜め上方に向かって延在する形状であることが好ましく、鉛直角よりも履物の後方側に傾斜した角度であり、水平角よりも履物の上側に傾斜した角度であることが好ましい。ガイド部の角度は、特に限定されないが、例えば、10~85°にすることができる。
【0043】
なお、履物1のヒール部12に設けられた突片のうち芯材121の上端部より上の部分をガイド部13と呼ぶ。履物1において踵を覆う部分のうち芯材1211の上端部以下をヒール部12と呼ぶ。
【0044】
ガイド部の第1材については、ヒール部とガイド部とで同じ第1材が連続する構成であってもよいし、ヒール部とガイド部とで別々の第1材を縫合等により接合した構成であってもよい。
【0045】
ガイド部の第2材については、ヒール部とガイド部とで同じ第2材が連続する構成であってもよいし、ヒール部とガイド部とで別々の第2材を縫合等により接合した構成であってもよい。
【0046】
アッパー部には、前記第1材の上に、さらに、別の織編布、皮革シート、合成皮革シート、反射シートなどの外装材を積層した構成としてもよい。前記複数の生地を接合した構成としてもよい。例えば、ヒール部12に沿って、補強と意匠性の付与を目的として別の布帛を積層してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 履物
11 アッパー部
12 ヒール部
14 履き口
13 ガイド部
131 クッション材
121 芯材
211 第1材
212 第2材



【要約】
【課題】
足を履き口に案内するガイド部をヒール部に設けた履物において、ガイド部が着用者の足に不快感を生じさせにくく、しかも、ガイド部を利用して履物を履く際の利便性も損なわれないようにした履物を提供する。
【解決手段】
着用者の足の踵を覆うヒール部と履き口とを有するアッパー部を備える履物であり、ヒール部の上端部から延在し、足を履き口に案内する形状のガイド部を備えており、前記ヒール部は、芯材を内蔵し、前記ガイド部は、クッション材を内蔵し、前記ガイド部は、ヒール部に比して、柔軟に構成されており、ユーザーがガイド部に足を乗せた際に、芯材の内側の上端部は、ガイド部に内蔵されたクッション材により被覆される形状である履物である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9