IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションの特許一覧

特許7530143コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測
<>
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図1
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図2
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図3
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図4
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図5
  • 特許-コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20240731BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20240731BHJP
   G06N 5/04 20230101ALI20240731BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06F16/28
G06N5/04
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022512378
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-15
(86)【国際出願番号】 EP2020074350
(87)【国際公開番号】W WO2021043768
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】16/562,536
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,チョウ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ピン シン
(72)【発明者】
【氏名】パテル,クシャル
(72)【発明者】
【氏名】パテル,サルベッシュ
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-173917(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0232657(US,A1)
【文献】特開2005-137209(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0182052(US,A1)
【文献】特開2016-091499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/28
G06N 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測のための方法であって、コンピュータ・システムが、
前記コンピュータ・システムのプロセッサにより、将来の人口のリソース需要の予測の要求を受信するステップと、
前記プロセッサにより、受信した前記要求に基づいて、前記要求に関連するデータ構造を読み込むステップと、
前記プロセッサにより、前記データ構造に基づいて、台帳アーキテクチャに送信されたまたは前記台帳アーキテクチャで受信された、収集されたデータを分類するステップと、
前記プロセッサにより、前記分類するステップからの分類された情報に基づいて、前記将来の人口のリソース需要予測するステップであって、地域の人口についてのリソース需要が予測される、前記予測するステップと、
前記プロセッサにより、複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づいて前記将来の人口のリソース需要の優先度を調整するステップと、
前記プロセッサにより、調整された前記優先度の通知を提供するステップと
を実行する、方法。
【請求項2】
前記リソースの生産に関する情報は、リソースの生産能力であり、前記複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づくことは、前記複数の地域のうちの第1の地域が、前記複数の地域のうちの第2の地域から所定のリソースを取得できることを考慮することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
受信された前記要求は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた要求を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記データ構造は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた前記要求に関連付けられ、前記データ構造は、作物の状態または生産工場における製品の状態に関連する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
収集された前記データを分類するステップは、静的分類器または動的分類器を使用して、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)から収集された複数のデータを分類するステップを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
予測された将来の人口のリソース需要が、タイミング結果の見積もり結果および作物の品質を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
調整される前記優先度は、前記将来の人口のリソース需要の予測に関連した情報を受信することに関心のある複数の当事者に送信される、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記通知は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者に送信される、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測のためのコンピュータ・システムであって、
1以上のプロセッサと、1以上のコンピュータ可読メモリと、1以上のコンピュータ可読有形媒体と、前記1以上のコンピュータ可読有形媒体の少なくとも1つに格納され、前記1以上のコンピュータ可読メモリの少なくとも1つを介して前記1以上のプロセッサの少なくとも1つによる実行のためのプログラム命令と
を含み、前記コンピュータ・システムは、前記1以上のプロセッサの少なくとも1つが前記プログラム命令を前記1以上のコンピュータ可読メモリの少なくとも1つに読み出して方法を実行するよう構成され、前記方法は、
将来の人口のリソース需要の予測の要求を受信するステップと、
受信した前記要求に基づいて、前記要求に関連するデータ構造を読み込むステップと、
前記データ構造に基づいて、台帳アーキテクチャに送信されたまたは前記台帳アーキテクチャで受信された、収集されたデータを分類するステップと、
前記分類するステップからの分類された情報に基づいて、前記将来の人口のリソース需要予測するステップであって、地域の人口についてのリソース需要が予測される、前記予測するステップと、
複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づいて、前記将来の人口のリソース需要の優先度を調整するステップと、
調整された前記優先度の通知を提供するステップと
を含む、コンピュータ・システム。
【請求項10】
前記リソースの生産に関する情報は、リソースの生産能力であり、前記複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づくことは、前記複数の地域のうちの第1の地域が、前記複数の地域のうちの第2の地域から所定のリソースを取得できることを考慮することを含む、請求項9に記載のコンピュータ・システム。
【請求項11】
受信された前記要求は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた要求を含む、請求項9または10に記載のコンピュータ・システム。
【請求項12】
前記データ構造は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた前記要求に関連付けられ、前記データ構造は、作物の状態または生産工場における製品の状態に関連する、請求項9~11のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項13】
収集された前記データを分類するステップは、静的分類器または動的分類器を使用して、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)から収集された複数のデータを分類するステップを含む、請求項12のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項14】
予測された将来の人口のリソース需要が、タイミング結果の見積もり結果および作物の品質を含む、請求項13のいずれか1項に記載のコンピュータ・システム。
【請求項15】
コグニティブ対応ブロックチェーン・ベースのリソース予測のためのコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システムに、
前記コンピュータ・システムのプロセッサにより、将来の人口のリソース需要の予測の要求を受信するステップと、
前記プロセッサにより、受信した前記要求に基づいて、前記要求に関連するデータ構造を読み込むステップと、
前記プロセッサにより、前記データ構造に基づいて、台帳アーキテクチャに送信されたまたは前記台帳アーキテクチャで受信された、収集されたデータを分類するステップと、
前記プロセッサにより、前記分類するステップからの分類された情報に基づいて、前記将来の人口のリソース需要予測するステップであって、地域の人口についてのリソース需要が予測される、前記予測するステップと、
前記プロセッサにより、複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づいて前記将来の人口のリソース需要の優先度を調整するステップと、
前記プロセッサにより、調整された前記優先度の通知を提供するステップと
を実行させるためのコンピュータ・プログラム。
【請求項16】
前記リソースの生産に関する情報は、リソースの生産能力であり、前記複数の地域のリソースの生産に関する情報に基づくことは、前記複数の地域のうちの第1の地域が、前記複数の地域のうちの第2の地域から所定のリソースを取得できることを考慮することを含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項17】
受信された前記要求は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた要求を含む、請求項15または16に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項18】
前記データ構造は、リソースの生産者、取引の当事者、ステークホルダ、加入者または消費者によりなされた前記要求に関連付けられ、前記データ構造は、作物の状態または生産工場における製品の状態に関連する、請求項15~17のいずれか1項に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項19】
収集された前記データを分類するステップは、静的分類器または動的分類器を使用して、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)から収集された複数のデータを分類するステップを含む、請求項15~18のいずれか1項に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項20】
予測された将来の人口のリソース需要が、タイミング結果の見積もり結果および作物の品質を含む、請求項15~19のいずれか1項に記載のコンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にコンピューティングの技術分野に関し、より詳細には、ブロックチェーンを用いた予測分析に関する。
【背景技術】
【0002】
人口(population)のリソース(resource,資源)のニーズは、リソースに関連する現在および履歴的な取引情報の欠如のために効率的に予測されない可能性がある。リソースが人口に到達するための時間期間は、最適なまたは必要とされるリソース量についての不正確な予測、リソースの編成の欠如およびリソースの輸送経路の潜在的な問題に起因して、延長され、長期にわたる可能性がある。加えて、リソースが日持ちしない場合には、廃棄が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、ブロックチェーン・ベースのリソース予測および管理のための方法、コンピュータ・システムおよびコンピュータ・プログラム製品を開示する。本発明の実施形態は、将来のリソース要求の予測の要求を受信することを含んでもよい。本発明の実施形態は、データ構造を読み込むことを含んでもよい。本発明の実施形態は、収集されたデータを分類することを含んでもよい。本発明の実施形態は、将来のリソース要求を予測することを含んでもよい。本発明の実施形態は、将来のリソース要求の優先度を調整することを含んでもよい。本発明の実施形態は、通知を提供することを含んでもよい。
【0004】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の図面に関連して読み込まれるべき、以下のその例示的な実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。図が、詳細な説明に関連して本発明を当業者が理解することを容易にすることを明確にするためのものであるため、図面の種々の特徴は、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】少なくとも1つの実施形態による、ネットワーク化されたコンピュータ環境を示す。
図2】少なくとも1つの実施形態による、ブロックチェーン・ベースの食品追跡システムのユースケースの例のブロック図である。
図3】少なくとも1つの実施形態による、ブロックチェーン・ベースのリソース追跡システムのためのプロセスを示す動作フローチャートである。
図4】少なくとも1つの実施形態による、図1に示したコンピュータおよびサーバの内部および外部コンポーネントのブロック図である。
図5】本開示の実施形態による、図1に示すコンピュータ・システムを含む例示的なクラウド・コンピューティング環境のブロック図である。
図6】本開示の実施形態による、図5の例示的なクラウド・コンピューティング環境の機能レイヤのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
特許請求された構造および方法の詳細な実施形態が本明細書に開示されるが、しかしながら、開示された実施形態は、種々の形態で具体化され得る、特許請求された構造および方法の単なる例示に過ぎないことを理解されたい。本発明は、しかしながら、数多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される典型的な実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの典型的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、かつ、本発明の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。本説明において、周知の特徴および技術の詳細は、提示される実施形態が不必要に曖昧になることを回避するべく省略される可能性がある。
【0007】
前述したように、人口のリソースのニーズは、リソースに関連する現在および履歴取引情報の欠如のために効率的に予測されない可能性がある。リソースが人口に到達するための時間期間は、最適なまたは必要とされるリソースの量についての不正確な予測、リソースの編成の欠如およびリソースの輸送経路の潜在的な問題に起因して、延長され、かつ長期にわたる可能性がある。加えて、リソースが日持ちしない場合には、廃棄が生じる可能性がある。第三者ベンダが、例えば、特定の場所、都市、町、または島での需要を満たすためにリソースを編成し、輸送することができる。多数の異なるチャネルが、種々の輸送経路中、1以上のベンダの所有を通じて、リソースを所持する可能性があることから、リソースが消費者に到達するまでの時間期間は、さらに延長される可能性がある。加えて、リソースが、医薬のような潜在的な救命リソースである場合、リソースが消費者に到達することについての不正確な予測または延長された時間が悪影響を生じさせる可能性がある。リソースおよび製品の不正確な予測、履歴取引および編成は、日持ちしない商品の場合の廃棄、または、消費者、人口、会社、事業またはリソースまたは製品のベンダに対する悪影響のいずれかを生じさせる可能性がある。
【0008】
タイミングまたはリソースの編成において不具合が生じ得る場合のいくつかの実例の一例として、消費ニーズに基づいて健康食品供給を編成するメカニズムを含まないヘルスケア製品、人口の性質に基づいて特定のタイプの食品要件の情報を提供すること、特定の領域のニーズを満たすために医療および食品需要を提供するのに遅れる予測メカニズムおよび将来の供給需要についての農家との一貫性の無いコミュニケーションが含まれる。
【0009】
したがって、数ある中でも、ブロックチェーン・ネットワーク上で正確な予測モデルを作成して、正確なリソースのニーズおよび記録を決定し、かつ、リソース取引を編成し、これによって、リソースを作成、輸送および販売する人々、会社または産業が、リソースの量、注文、場所および輸送に関する現在および履歴の詳細を包含する取引台帳へのアクセス可能性を有するようにすることが有利である可能性がある。
【0010】
以下に説明する典型的な実施形態は、ブロックチェーン・ネットワーク上での正確なリソース予測のためのシステム、方法、およびプログラム製品を提供する。このように、本発明の実施形態は、収集された種々のデータ、ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャとの予測分析を使用してリソース管理の分野を改善する能力を有し、これにより、取引に関与する全ての当事者のための効率的なアシスタントおよび取引環境を創出する。
【0011】
より具体的には、予測分析は、将来の食品要求の生産を管理する際にリソース生産者または食品生産者を支援し、過剰生産の廃棄物を削減することによって食品生産者の費用節減を提供し、食品生産者がコミュニティにおける異なるリソースのニーズを満たすことを可能とする新しい収入の流れを提供し、また、リソース市場を安定化させるであろう。ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャは、輸送会社、輸送会社、リソースを生み出す際に作業する個人、第三者ベンダ、製品を販売する店舗および消費者などの消費者に到達するために、リソースを管理する際にリソース生産者または食品生産者を支援することができる。システム、方法およびプログラム製品は、人口に基づいて将来のリソースまたは食品の要求を決定するためのAIベースのアプローチのためのプラットフォームを創出することができる。プラットフォームは、サービスとしてのリソース(RaaS,Resource as a Service)またはサービスとして食品作物(FCaaS,Food Crop as a Service)として考えることができ、リソース生産者およびリソースを公衆に利用可能にすることに関与する全ての当事者に対するアシスタントとして実装されてもよい。
【0012】
リソースは、例えば、製品またはサービスを含んでもよい。監視、格納、分析および追跡され得るリソースに関する情報は、例えば、製品名と、製品の作成日と、製品の販売のための有効期限と、地域または人口についての食品消費の統計値と、ある症状またはアレルギーを有する人のための食品要件と、ある手順に必要な医療機器と、症状に関連付けられた医学的手順および処方と、人口移動およびサイズと、人口の成長または減少と、地域または位置の経済的な均衡および不均衡とを含んでもよい。リソースに関する取引情報は、時間、日付、位置、輸送、温度、天候、センサ信号、割り当て、関与する当事者、供給、需要、在庫、価格、製品の作成に必要な原材料、出荷の詳細または現在の注文などの情報を含んでもよい。
【0013】
実施形態によれば、リソースの割り当て、量および位置のようなリソースのニーズに関する予測は、履歴データおよびリアルタイムまたは現在のデータを用いて、人工知能(AI)および機械学習(ML)を使用して行うことができる。履歴データは、例えば、公開リポジトリから得られる情報、または、例えば、病院管理スタッフが、新規供給を発注したり、あるいは現在の供給を記録したりする場合に、医療用供給記録へのアクセスを有するというような、アクセスのための適切な権限を有する場合のプライベート・リポジトリから得られる情報を含んでもよい。履歴データおよび現在のデータは、量、鮮度、温度、重量および農場からの食品輸送の腐敗または有効期限のようなリソースに関連する機能および計測に関連する情報を含んでもよい。
【0014】
履歴データおよび現在のデータは、分析に使用され、機械学習データ、収集されたリアルタイム・データ、収集された履歴データ、予測結果、ブロックチェーン・ベースの食品追跡データ、AIベースの食品予測データ、取引の詳細、位置の詳細、センサ信号および測定、輸送更新および取引に関与する当事者に関する情報を記憶する、コーパス、データベースまたはナレッジベースに転送される。リソースに関連する取引情報は、また、ブロックチェーン・ネットワーク上で記憶され、処理されてもよい。現在のデータは、例えば、IoT(Internet of Things)装置またはセンサ、全地球測位システム(GPS)、センサ、スマート・ウオッチ、スマートフォン、スマート・タブレット、パーソナル・コンピュータまたは自動車デバイスから受信してもよい。公開リポジトリおよびプライベート・リポジトリに加えて、1以上の個人の個人的な選好データが、エンドユーザの同意を伴って様々な方法によって収集されてもよい。例えば、データ収集方法は、特定のリソースに対する関心に関するデータを提供する目的でエンドユーザから送信されたデータを含んでもよい。データは、エンドユーザによって提供される、タイピングで記述されたメッセージ、ビデオ・コンテンツ、オーディオ・コンテンツ、またはバイオメトリック・コンテンツによって収集されてもよい。エンドユーザは、リソースを受け取りまたは購入することに興味を有し得る個人であってもよいし、リソースへの潜在的な将来の関心についてのデータを提供し得る個人であってもよい。
【0015】
実施形態によれば、エンドユーザのプロファイルデータ、エンドユーザの選好データ、エンドユーザのバイオメトリックデータ、または、コンピューティング・デバイスに送信および受信されるエンドユーザのフィードバックデータのような、個人から収集される現在および履歴データについて、ブロックチェーン・リソース・プログラムは、データの収集または収集されたデータの監視および分析を開始する前に、オプトインまたはオプトアウト機能を介してエンドユーザから同意または応答を受信することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ブロックチェーン・リソース・プログラムは、データの収集が開始される場合に、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)またはコンピューティング・デバイス上のスクリーンを介してエンドユーザに通知することができる。エンドユーザには、オプトイン機能またはオプトアウト機能を知らせるためにプロンプトまたは通知が提供されてもよい。エンドユーザは、リソースに関してデータが収集される個人を含んでもよい。ユーザは、個人、取引の当事者、ベンダ、リソースの生産者、または、リソースが生産される前からリソースがエンドユーザや一般住民または特定の位置に到達するまでに収集されたデータを使用してリソースの効率を高めるために収集されたデータを使用する会社を含んでもよい。
【0016】
実施形態によれば、予測分析は、収集された現在および履歴データを分析し、位置または人口のために必要とされる可能性のあるリソースの量を予測することによって使用されてもよい。リソースを提供する業界には、商品またはサービスの生産者が含まれる場合があり、例えば、ヘルスケア、医療、医薬、農業、農場、ビジネス、法律、環境、政府、技術、産業的、輸送または供給チェーンのような業界である。種々のタイプのMLモデルが構築され、種々の産業のための予測分析および結果を生成するために使用されてもよい。MLモデルは、また、深層学習モデルおよびニューラル・ネットワークを含んでもよい。MLモデルの訓練および更新は、教師あり、教師なし、半教師ありのML手順を含んでもよい。教師有り学習は、ラベル付けされたデータセットまたはラベル付けされた訓練セットを使用して、モデルを構築、訓練および更新することができる。教師なし学習は、全てのラベル無しデータを使用して、モデルを訓練することができる。半教師あり学習は、ラベル付けされたデータセットおよびラベル無しのデータセットの両方を使用してモデルを訓練することができる。
【0017】
自然言語処理(NLP)のようなコグニティブ分析が、MLモデルを構築する間および継続して訓練する間に使用されてもよい。コグニティブ分析は、MLプロセスに組み込むべき構造化データおよび非構造化データの両方を解析することができる。NLPは、収集されたデータ、個人によって提供されるフィードバックまたは個人の選好の品質を分析するために使用されてもよい。構造化データは、スプレッドシート、リレーショナル・データベース、または固定フィールドに格納されたデータのような高度に編成されたデータを含んでもよい。非構造化データは、ポータブル・ドキュメント・フォーマット(PDF)、画像、プレゼンテーション、ウェブページ、ビデオ・コンテンツ、オーディオ・コンテンツ、電子メール、ワードプロセッサ文書またはマルチメディア・コンテンツのような、編成されておらず、自由な内部構造を有するデータを含んでもよい。収集されたデータは、NLPを通して処理され、ユーザ、エンドユーザ、個人、人口または取引の当事者にとって意味のある情報を抽出してもよい。
【0018】
一実施形態によれば、ブロックチェーン・ベースのリソース追跡システムのようなブロックチェーン・ネットワークから検索されたデータは、収集されたデータおよび1以上の予測分析からの結果と併せて使用されて、リソース生産および取引のすべての当事者間の通信の精度を増大してもよい。ブロックチェーン・ネットワークは、また、収集された全てのデータによって作成されたナレッジベースを格納するために、また、リソースに関連する予測結果および取引の不変の台帳を作成するために使用されてもよい。加えて、ブロックチェーン・ネットワークは、リソースに関連する取引に関連付けられたレコードを保全することができる。
【0019】
ブロックチェーン技術は、次の取引に線形的な順序で渡され得るデータのブロック内に維持される、イベントの共有ログを含んでもよい。ブロックは、1以上のレコードまたは取引のデータを含んでもよい。合意(consensus)前に、かつ、例えば、ブロックチェーン内の次のブロックへ移される前に、ブロックは、取引プール、メモリ・プールまたは候補ブロックを使用して、ブロックが完成する前にデータを保持または格納することができる。ブロックは、また、ブロックチェーンに付属された1以上のレコードまたは取引、例えば、ブロックチェーン内のファイルに永続的に追記および記録される取引のブロックであってもよい。
【0020】
ブロックチェーン技術では、例えば、取引が台帳に書き込まれる場合、全てのレコードが同期されることを確実にするメカニズムがあり、ネットワーク・システムがエラーを検出した場合には、直ちにエラーが修正される。各ブロック上のハッシュ値が生成され得て、データの変化または修正が異なるハッシュ値を示すであろうことから、ブロックチェーン・システムは、不変である。次のハッシュか作成される前に、各ブロックは、前のブロックのハッシュおよび現在のトランザクションを包含し得る。一度合意に達すると、データが正しいことが確かめられ得る。各ブロックは、チェーン内の前ブロックのハッシュ値を有していてもよく、前ブロック内のデータを変更するすべはない。データが変更された場合、変更されたデータは、再計算されたハッシュ値によって検出され得る。異なるハッシュ値は、ネットワーク・システムが害されたことを示す可能性がある。
【0021】
並列なブロックチェーンおよびサイドチェーンが、代替的かつ独立なブロックチェーンを用いて、スケーラビリティを向上することを可能とし得る。サイドチェーンは、台帳データを他のブロックチェーンに移転することを可能とし得る。ブロックチェーン・ネットワークの署名が、サイドチェーンと接続するために用いられて、データまたは資産(例えば、トークン、デジタル資産または取引)をブロックチェーン間で安全に移動することを可能にする。サイドチェーンは、大きな処理パワーを必要とする機能、または多数の取引を必要とする異なる機能のような独自の機能を扱うことができる。
【0022】
取引を認可し、セキュリティを提供するためにマイナまたはマイナ・ノードがブロックチェーン・ネットワークにおいて使用されてもよい。作成されたブロックまたは取引の詳細は、マイナまたはマイナ・ノードに送信されてもよい。マイナは、取引を使用してブロックを作成したり、取引を並び替えたり、取引を除去したり、または1つのノードから別のノードへブロックチェーンを翻訳する能力など、限定された能力を有する可能性がある。マイナは、例えば、取引のリストからブロックチェーンを作成するための合意を提供する能力を有さない可能性もある。
【0023】
ブロックチェーン技術は、ログされた取引またはイベントの合意、信頼、責任、透明性、真正性、不変性および終局性を有するようにネットワーク・システムのために用いられてもよい。加えて、スマート・コントラクトが、ネットワーク・システムにおいて使用されてもよく、アクセス、書き込み、データのフローの制御のための特定の許可を可能とし得る。ブロックチェーン技術は、中央の権限の必要なしにピア・ツー・ピアで相互にやり取りすることを可能にし、これにより、非集権的な環境を作り出す。
【0024】
実施形態によれば、食品供給をユースケース例として用いる場合、MLモデル予測は、リソース、この場合は食品または食料製品に関連してなされ、食品の利用可能性、食品購入パターン、食品の選好、人口のヘルス・パターン、人口の活動パターン、人口の製品を購入するための通勤パターン、人口の運動パターン、人口の消費パターンを予測することができる。人々の人口は、ある地域、場所、都市、町、国、州、地方または島を含み得る。予測は、例えば、公共のインターネット・リポジトリから収集した情報、公共のソーシャル・メディア情報から収集した情報、ブロックチェーン・ベースのリソース追跡システムから収集した情報、AIベースのリソース予測システムから収集した情報、公共の製品インターネット・レビューから収集した情報、および、一般に情報を利用可能とした、または、例えば調査で、もしくは選好データへのアクセスを許可することによって、情報へのアクセスを提供した個人またはエンドユーザから収集された選好データへのアクセス可能性からの情報に基づいて、なされてもよい。
【0025】
食品購入習慣、季節性の食品購入習慣および人々の場所への季節的な移動などの消費者および人口の習慣が分析されてもよい。履歴購入および環境パラメータを分析してもよい。環境パラメータとしては、例えば、通常の気象パターン、異常気象パターン、自然災害、汚染要因、大きな降水量、降水量の不足、記録的高温、記録的低温などが含まれ得る。
【0026】
実施形態によれば、MLモデルは、例えば農家および他の食品製造事業者によって使用されて、生産プロセスにおける各自の人々に最新の知識およびフィードバックを提供し、かつ、ある領域の人口のニーズを考慮しながら食品の品目を管理および維持することができる。増加する世界人口は、時間および消費者の変化する性質に基づいて食品供給または製品を管理するための食品製造産業または製造産業向けのよりアクセス可能でより洗練された方法を必要とする可能性がある。
【0027】
実施形態によれば、ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャが、利用可能な情報リソースおよび収集されたデータと共にリソースを管理するよう動作してもよい。ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャは、例えば、台帳状態データベースおよびブロックチェーン・ネットワークを有する台帳アーキテクチャを含んでもよい。台帳状態データベースは、MLモデルおよびナレッジベースを記憶してもよく、ブロックチェーン・ネットワーク内のブロックは、リソースのデータおよび取引の追跡を格納および制御してもよい。情報リソースは、例えば、AIベースのリソース予測器から収集されたデータを含んでもよい。MLモデル予測は、ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャによって用いられて、収集されたデータに基づいてリソースの供給および需要を予測することができる。ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャは、また、リソースの生産および輸送を管理するために使用されてもよい。リソースの予測および管理は、特定のシーズンに生育すべき食品の量のより正確な予測をもって、リソース生成者、例えば農家を支援する。
【0028】
一実施形態によれば、生成されたMLモデルのリソース予測は、リソースの生産やリソースの輸送に関連する当事者、リソースのベンダ、または最終消費者のような、各当事者に利用可能としてもよい。リソースの生産者については、仮想アシスタントによってリアルタイムに予測がなされてもよい。農家が陸上で作業している間、例えば、コンピューティング・デバイス、ロボット、無人地形車両、または無人航空機が農家へのアシスタントとして機能してもよい。ロボットは、農家と物理的に共存してもよく、現在および将来の作物、時季の生産に必要な供給、異なる領域における天候に起因して抑制され得る他の類似の作物に関する最新のニュース、または、製品についての需要量の変化についての農家の質問に予測的に回答することができる。
【0029】
仮想アシスタントは、リソース作成者、第三者ベンダ、リソースの輸送者、またはリソース作成から最終消費者へのリソースの配送までの間で関与する他の当事者と物理的に共存してもよい。アシスタントは、収集された全てのデータ・パラメータを考慮することができ、最適かつ優先度に基づく決定を提案することができる。例えば、降雨および温度の変化に対してより敏感なある作物について、降雨および温度に基づいて予測を行うために、MLモデルが必要である場合、ブロックチェーン・リソース・プログラムは、最小量の廃棄物で作物の生産高を最大にするような決定を再優先付けすることができる。優先付けエンジンは、台帳データベースからパターンを使用し、特定の人口または位置のための最良のリソース生産および時間フレーム(time frame)を提案する。
【0030】
アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)インフラストラクチャが使用され、例えば、領域内の有名な作物に関して情報をブロックチェーン・リソース・プログラムに提供してもよく、APIは、地球測位システム(GPS)対応農耕サービスとの統合を介して、選択された領域内の作物の現在の状態を取得し、リソースの効率的な使用が最小限のリソースの廃棄物で達成されるように、農場へのおよび農場からのリソース供給を合理化することを確実にする。
【0031】
実施形態によれば、リソース見積もりの正確な測定を実行することが、増大する人口のためのリソース管理のための利益を提供するべく、地上水準アスペクト(ground level aspects)を分析することによってなされてもよい。データは、例えば、1つの領域内の浸水した作物に関してAPIによって収集されてもよい。浸水した作物は、健康な作物に対するより高い需要を引き起こし、APIで収集されたデータが、製品の現在および正確な需要のためにAIエンジンまたはMLモデルを更新する可能性がある。例えば、AIエンジンまたはMLモデルが、現在から3ヶ月後の各日について、ホウレンソウのような特定の作物の需要について学習し予測するであろう。3ヶ月後の各日についてられたデータを用いて、AIエンジンは、農家または農業用機器に自動的に指示し、ホウレンソウの植物が市場において必要とされる厳密な方法で成熟するのを確実にするであろう。予測された正確なタイムラインは、最小の残り物および最小の廃棄物でリソースの日々の顧客への新鮮な供給を生み出す。
【0032】
結果として得られた予測は、例えば、作物のタイミング、作物の生産高および推定されたタイミングおよび生産高を得るために必要なリソースに関する判断を行うために、農家または他の代表的な当事者に送信されてもよい。作業員の数、土壌、種子または設備の量に対する調節のような、リソース予測に基づく追加のリソースが必要とされる可能性がある。さらに、例えば、変動の予測は、特定の人口が健康においてより高い関心を獲得していることを示す可能性があり、そのような高い関心は、所定の生産において増加した需要を生み出す可能性がある。
【0033】
予測から生まれる提案は、履歴ベースの学習モデルおよびリソースのリアルタイム使用量に基づいてリソースの供給および需要レベルを監視することによって経時的に調整するモデルを含んでもよい。インフォメーション・アズ・ア・サービス(IaaS)およびプラットフォーム・アズ・アサービス(PaaS)のプロバイダが、クラウド・コンピューティング環境において、予期リソース・サービスを、農家または生産者、輸送者、ベンダおよび消費者などリソース生産に関与する多数の異なる当事者に配信するために、サービスとしてのリソース(RaaS,Resource as a Service)またはサービスとしての食品作物(FcaaS,Food Crop as a Service)と連携して使用されてもよい。例えば、消費者、シェフ、またはレストランのオーナは、生鮮食品が利用可能となり得る日付および位置に関連する食品サービス用途に関する通知を受け取ってもよい。正確な予測は、また、IoTデバイスおよびセンサなどの組み込み機器の製造者が、効率的に消費者のニーズおよび変化する需要を監視することを可能し得る。
【0034】
一実施形態によれば、ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャは、リソース作成からエンドユーザまたは消費者へのリソースの提供までの製品強化の目的で全製品工程を追跡するために、例えば、種々のレベルのデータラベル、データタグ、メタデータを維持するために用いられてもよい。ブロックチェーン・ベースのリソースマネージャは、複数のパラメータ化された変数レベルで、例えば、食品消費予測を最適化および強化することができる。パラメータは、種々のソースから組み込まれてもよく、パラメータ化された変数は、リソースの価格および顧客への配送時間に影響を与え得る、例えば、出荷場所、食品収穫のタイミング、気象問題、製品生産調整、または、輸送タイミングを含んでもよい。
【0035】
実施形態によれば、食品生産が追跡され、サービスとしての食品作物(FCaaS,Food Crop as a Service)を創出することができる。ブロックチェーン・ネットワークにおいて、MLモデルを用いて、収集されたデータを、食品生産者および食品を消費者へ運搬することに関与する当事者に送信されるデータに変換することによって、人口の性質に基づいた食品提案および要求が作成されてもよい。変換されたデータは、人口の変化、人口での一時の流行および製品についての変動する需要に関連する情報を提供することによって、例えば、農家への支援を提供し、このような情報は、どれだけ生産量を満たすべきか、および、生産が消費者に提供されるべきタイミングについての洞察を与えるであろう。翻訳されたデータは、それぞれの食品生産者を適時に補助し、ブロックチェーン・ネットワークに基づく円滑な食品生成および消費のチェーンに対処し、ひいては、生産、コスト、廃棄および供給に対するより良好な経済的なバランスを生み出すであろう。例えば、製品について見積もられる需要を正確に予測することにより、FCaaSチェーンに関与する全ての当事者は、予測の精度に基づいて、エンドユーザに正確に供給し、最適に実行する能力を有するであろう。
【0036】
図1を参照すると、1つの実施形態による典型的なネットワーク化されたコンピュータ環境100が示されている。ネットワーク化されたコンピュータ環境100は、ソフトウェア・プログラム108およびブロックチェーン・リソース・プログラムを実行可能なプロセッサ104およびデータ・ストレージ・デバイス106を有するコンピュータ102を含んでもよい。ネットワーク化されたコンピュータ環境100は、データベース114および通信ネットワーク116と相互作用し得るブロックチェーン・リソース・プログラム110bを実行可能なサーバ112を含んでもよい。ネットワーク化されたコンピュータ環境100は、複数のコンピュータ102および複数のサーバ112を含んでもよく、それらのうちの1つだけが示されている。通信ネットワーク116は、例えば、広域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、電気通信ネットワーク、無線ネットワーク、パブリック・スイッチド・ネットワークもしくは衛星ネットワークまたはこれらの組み合わせなどの種々のタイプの通信ネットワークを含んでもよい。図1は、1つの実施の例示のみを提供するものであり、異なる実施形態が実現され得る環境に関する如何なる制限も暗に示すものではない。設計および実装の要件に基づいて、図示される環境への数多くの変更が行われ得る。
【0037】
クライアント・コンピュータ102は、通信ネットワーク116を介して、サーバ・コンピュータ112と通信してもよい。通信ネットワーク116は、例えば有線、無線通信リンク、または光ファイバ・ケーブルなどの接続を含んでもよい。図4を参照して議論される通り、サーバ・コンピュータ112は、内部コンポーネント902aおよび外部コンポーネント904aをそれぞれ含んでもよく、クライアント・コンピュータ102は、内部コンポーネント902bおよび外部コンポーネント904bをそれぞれ含んでもよい。サーバ・コンピュータ112は、また、例えばソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)、アナリティクス・アズ・ア・サービス(AaaS)、ブロックチェーン・アズ・ア・サービス(BaaS)、プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)、またはインフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS)などのクラウド・コンピューティング・サービス・モデルにおいて動作してもよい。サーバ112は、また、例えば、プライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・クラウドまたはハイブリッド・クラウドなどのクラウド・コンピューティングのデプロイメント・モデル内に配置されてもよい。クライアント・コンピュータ102は、例えば、モバイル・デバイス、電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、ネットブック、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、またはプログラムが実行可能であり、ネットワークへアクセス可能であり、またデータベース114へアクセスが可能である任意のタイプのコンピュータ・デバイスなどであってもよい。本実施形態の種々の実施によれば、ブロックチェーン・リソース・プログラム110a、110bは、例えばコンピュータ/モバイル・デバイス102、ネットワーク化されたサーバ112またはクラウド・ストレージ・デバイスなどであってもよいが、これらに限定されない種々のストレージ・デバイスに埋め込まれ得る、データベース114と相互作用してもよい。
【0038】
本実施形態によれば、クライアント・コンピュータ102またはサーバ・コンピュータ112を用いるユーザは、ブロックチェーン・リソース・プログラム110a、110b(それぞれ)を用いて、正確な生産の値のためのリソース生産者に対する方法を予測し、コグニティブに推奨することができる。コグニティブ対応ブロックチェーン・リソースの方法については、図2および図3に関して、以下により詳細に説明する。
【0039】
図2を参照すると、少なくとも1つの実施形態による、ブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bによって使用されるブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202のユースケース例のブロック図が示されている。ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202は、1以上のサーバ・コンピュータ(例えば、サーバ112)に格納されてもよく、台帳アーキテクチャ206と通信してもよい。ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202の例は、IBM(登録商標)Food Trust(IBMおよびIBM Food Trustに基づくすべての商標およびロゴは、インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションもしくはその関連会社またはこれらの両方の商標または登録商標である。)を含んでもよい。
【0040】
台帳アーキテクチャ206は、ブロックチェーン・ネットワークとデータを送受信する台帳状態データベースから構成されてもよい。台帳アーキテクチャ206は、APIインフラストラクチャを使用して、ブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bのような中間システム層と通信することができるブロックチェーン・ベースの合意ネットワークを含むことができる。台帳アーキテクチャ206は、また、AIベースの食品予測器204とブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202とでデータを送受信してもよい。
【0041】
AIベースの食品予測器204は、収集されたデータを組み合わせて分析し、人口のニーズを予測し、リソースを作成、輸送または人口に販売することに関与する当事者に情報を提供してもよい。AIベースの食品予測器204は、種々の要素、アプリケーションまたはモジュールから構成されてもよい。要素、アプリケーションおよびモジュールは、入力情報分類器、アクティビティ・マッパー、ストーリー・フレーマ、メタデータ記録デーモン、エリア情報抽出器、情報収集器、食品タイプ識別器、プロファイラ・エンジン、履歴収集器、妥当性チェッカ、優先付けエンジン、食品対人(food to people)マップ、オーディオ・ビジュアル出力チャネル、フィードバック・ネットワーク、APIベースのプラットフォーム・インターフェースおよび外部世界コネクタを含んでもよい。
【0042】
外部世界コネクタは、例えば、リソース位置および移動履歴、オーディオ・ビジュアル入力、インターネット・データ、人対文化(people to culture)マップ、履歴収穫量入力、気象情報、エンドユーザ・コーパス、現在リソース利用可能性データベース、リソース・パラメータ化された洞察、履歴ベースの入力、コーパスベースの在庫管理データベース、および、オプトインされたユーザの選好情報を含んでもよい。
【0043】
実施形態によれば、ブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bは、地上または上空を横断するデバイスまたは車両に組み込んでもよい。例えば、ロボットを使用することができ、ロボットは、農家の近くで物理的に動作することができ、通信ネットワーク116を介してAIベースの食品予測器204に接続することができ、見積もりおよび予測を得ることができ、農家が作物の世話をするように農家に推定および予測を伝えることができる。
【0044】
外部世界コネクタおよび他の中間システム層は、例えば、音声通信チャネル、通知エンジン、または食品管理ステークホルダのためのチャネルに情報を送信してもよい。音声通信チャネルおよび通知エンジンは、例えば、スピーカを介した、またはコンピューティング・スクリーンを介したGUIを介した警告および通知のような、ユーザと通信するオーディオ・ビジュアル的な方法を含んでもよい。食品管理ステークホルダのためのチャネルは、例えば、生産されるリソースに投資するかまたは関心を持つか、または特定の生産作物に関する最新情報に関心がある加入者のリストを含んでもよい。加入者は、関心のあるリソースと、生産を損なう可能性がある生産、注文サイズ、供給、需要、輸送、価格または天候の変化に関するプッシュ通知を受信することができる。
【0045】
図3を参照すると、少なくとも1つの実施形態によるブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bによって使用される典型的なブロックチェーン・ベースのリソース追跡プロセス300を示す動作フローチャートが示される。
【0046】
302では、データが収集され、ナレッジベースが構築される。収集されたデータには、AIベースの食品予測器204、外部世界コネクタおよびブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202によって受信された履歴データおよび現在のデータが含まれ得る。収集されたデータは、台帳アーキテクチャ206に送信され、受信され、台帳アーキテクチャ206上でナレッジベースが構築されてもよい。履歴データは、例えば、リソースに関連付けられる、取引、特徴、要因、人口調査および測定に関連する情報を含んでもよい。例えば、食品の出荷に関する生産および取引は、1以上の輸送サービスおよび1以上のベンダを通して、生産された量、鮮度、温度、重量、および農家からの食品輸送の腐敗などの、食品から注文および取引並びに食品に関する特徴からデータを収集することができる。現在のデータは、例えば、人口の選好またはリソースのニーズについての最新情報、ベンダがブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202上の取引に手動でデータを入力したことに基づく、または、または輸送中の食品の品質および位置を測定することができるIoTセンサに基づく、現在の輸送情報を含んでもよい。
【0047】
エンドユーザまたは個人のから収集される現在および履歴データ、例えば、ユーザ・プロファイル・データ、ユーザ選好データ、ユーザ・バイオメトリック・データまたはユーザ・フィードバック・データは、データを収集して送信することを許可することによってエンドユーザがオプトインしたことを条件として、分析のために使用されてもよい。エンドユーザ・データの分析は、同一および類似の他のリソースの現在および将来の関心について、エンドユーザにとって関心のあるリソースを追跡することに基づいて予測を行うことを含んでもよい。例えば、収集されたデータは、外部世界コネクタから受信されてもよく、AIベースの食品予測器204によって使用されて、住民についての潜在的なリソースの関心およびニーズの予測を行うことができる。AIベースの食品予測器204のデータおよびブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202のデータは、台帳アーキテクチャ206内の台帳状態データベースに送信されてもよい。
【0048】
台帳アーキテクチャ206によって受信されたデータは、組み合わせられ、さらなる予測能力、追跡能力、推定能力、取引能力または取引に関与する当事者間の通信能力のために、台帳状態データベース上にナレッジベースを作成し、構築するために使用されてもよい。
【0049】
ステップ304では、リソース予測のための要求が受信される。要求は、台帳アーキテクチャ206に対するマルチレベルのユーザ・セットによる情報収集要求であってもよい。マルチレベルのユーザ・セットは、例えば、取引に関連する一部または全ての当事者、ステークホルダ、加入者、関心のある消費者、農家、輸送サービス、ベンダ、ステークホルダ、製造プラントまたは農業供給会社を含んでもよい。要求が当事者によって行われて、製品またはリソースについての予測照会を行ってもよい。
【0050】
要求は、台帳アーキテクチャ206によって、ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202およびAIベースの食品予測器204に送信されてもよい。要求されると、ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202は、解析のために現在データ統計(stats)を台帳アーキテクチャ206に送信してもよい。現在データ状態は、例えば、作物に関する情報、作物を成長させるのに必要な時間、製品の市場への期待される到着時間に関する時間ベース要件および栽培の詳細を含んでもよい。ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202は、台帳アーキテクチャに伝送するために現在データ状態を終了してもよい。例えば、ある場合には、特定のイベント頻度で発生した後、データは、最新の予測のために再収集されるであろう。
【0051】
一度要求が作成され、台帳状態データベースに送信されると、台帳は、リアルタイム・ブロックチェーン・ベースのデータ処理デーモンを使用する将来データ予測デーモンを有効化することができる。予測デーモンおよび処理デーモンは、イベントポーリングで機能する、連続的に動作するプロセスである。リアルタイム・ブロックチェーン・ベースのデータ処理デーモンは、ブロックチェーン・ネットワーク上で、予測および取引のためのより高速な計算環境を生成することができる。例えば、台帳状態データベースに要求が送信されると、デーモンは、データを処理し、その後、処理済みデータを返す。ユーザの一人が果実作物の見積もり時間の要求をトリガした場合、要求は、台帳アーキテクチャ206に送信され、次いでデータ収集が実行されて、要求された果実作物の見積もり時間の正確かつ最新の詳細を取得することができる。
【0052】
306においては、データ構造が読み込まれる。データ構造は、台帳状態データベースに読み込まれてもよい。データ構造は、要求に関連付けられてもよい。例えば、地域内の特定の果実または野菜作物栽培の状態が、将来の供給予測を明瞭にするためのさらなる動作のために台帳状態データベースに収集される。環境データまたは気象データなどの追加の関連情報が、利用可能である場合、台帳状態データベースに読み込まれてもよい。データ構造を読み込むと、リソースまたはプラットフォームのデータの動的な計算が補足され、収集される。リソースの動的計算を収集するために、APIが利用されて各自のデータ・オーシャンに信号を送信され、要求された情報を収集してもよい。データ・オーシャンは、例えば、センサによって収集され、ブロックチェーン・ネットワーク上に保存された、構造化データおよび非構造化データの両方を含んでもよい。
【0053】
APIベースの情報収集は、例えば、地域の食品消費の履歴またはエンドユーザの選好に基づく好ましい食品のタイプを含んでもよい。例えば、地域ベースの情報分類が、GPSメカニズムおよび受信した入力に基づく座標管理システムを用いて領域で情報をタグ付けしながら、実行されてもよい。
【0054】
ステップ308では、収集したデータが分類される。必要なデータを収集すると、台帳アーキテクチャ206を使用して更新された予測を行うことができる。更新された予測は、読み込まれたデータ構造および収集されたデータを使用して、将来のリソースのニーズおよびレベルの予測をさらに高めることができる。APIから収集されたデータは、情報洞察の演算(つまり、データ分類の出力)を解析するために静的または動的分類器を用いて分類されてもよい。
【0055】
将来のリソースのニーズ、例えば、将来の食品水準について、強化された予測が、データが分類された後に作成されてもよい。例えば、アクティビティ・マッピング技術を使用して、人口のローカルな履歴ベースの活動を取得することができる。強化された予測は、例えば、ブロックチェーン・ネットワークから収集された食品ベースのデータと、作物についての情報を提供する生データの分類とを使用することができる。階層分類が、作物の年齢、作物の大きさまたは作物の時間的要件などの一般的な情報を用いて、作物に関するより詳細を得るために使用されてもよい。データが分類されるか、分類されるようになると、強化された予測から所望の情報が検索されてもよい。
【0056】
分類された入力データと、ブロックチェーン・ベースの食品追跡システム202から収集された状態データとに基づいて、食品のタイプを識別することができる。食品のタイプの情報は、収集され、例えば、ある作物が成長するのに4か月必要であるといったように公衆に利用可能なものである可能性があるが、次の4か月の作物の利用可能性を予測しながら、収集される情報の適用は、時間に基づく判定要因で分類モデルを用いて計算することができる。
【0057】
食品対人口要求マップが、さらなる処理のために特定のリソースに対する重要度のレベルを識別するために生成されてもよい。食品対人口マップは、例えば、人口のインターネット・データと、履歴データを含んでもよい一人当たりの作物の平均必要量とを用いて、生成および操作することができる。
【0058】
加えて、領域情報抽出マップが、特定の領域内の人口の食品要求に対する洞察を提供することができ、情報抽出器マップは、食品需要ニーズをさらに予測するために使用されてもよい。情報抽出マップは、食品ベースの予測器のための訓練済みモデルとともに、実装された分類モデルを用いることによって、また、訓練データセット(by training datasets)によって、洞察を提供することができる。
【0059】
310では、収集および分類されたデータに基づくリソースが予測される。ステップ308からの分類された情報に基づいて将来のリソース要求が予測されてもよい。例えば、気象データベースおよび収集された作物データセットに基づいて領域の収穫量を見積もるために、特定の地域での食品要求が予測されてもよい。加えて、作物生成、リソース処理および他のメタ伝達遅延を含み得る食料品の生の要素のタイミング要件に関する見積もりが提供されてもよい。リソース処理は、例えば、見積もられる作物のタイミング結果および品質を計算することを含んでもよい。メタ伝達遅延は、例えば、当事者のネットワーク内で共有された情報に基づく追加の遅延を含んでもよい。
【0060】
312では、予測されたリソースの優先度が調整され、レポートが生成される。例えば、領域Aの作物Xが現在生産能力を有しないが、領域Bで作物Xが生産されていることを事前予測において発見することに基づいて、リソースの優先度の再調整がなされてもよい。したがって、地域Aが、地域Bからの作物Xから食品を得ることができることを考慮することよって予測的な調整がなされてもよい。地域ベースの食品および要求のマップを準備すると、遠隔の仮想アシスタント応答に基づいて情報がリフレームまたは注入されてもよい。ストーリー・フレーマは、リソース品目、要件および処理時間についての統計(stats)を含むストーリーを作成することができる。
【0061】
当事者のカテゴリまたは差出人のカテゴリに基づいて1以上のレポートが生成されてもよい。例えば、カテゴリは、ベンダ、リソース供給者、農家、輸送公社、運輸公社、海運公社、または政府当局を含んでもよい。仮想アシスタントは、ステークホルダに通知するために通信チャネルを選択するため、および、選択されたチャネルに通知を提供するために呼び出されてもよい。
【0062】
ステップ314では、予測されたリソースの調整された優先度が送信されて、格納される。予測されたリソースの調整された優先度は、取引の当事者、ステークホルダ、チャネル、加入者および関心のある消費者の一部または全てに送信されてもよい。いずれの当事者に通知するかの決定は、ステップ310で行われた予測の結果に基づいてもよいし、または調整された優先度の変化の厳しさに基づいてもよい。例えば、リソースのチャネル通知に対する1人の加入者が、作物Aに関する問い合わせを生成し、予測応答が、以前の予測で述べたように、作物Aが準備されていることである場合には、残りの加入者は、すべての通知を受信することをオプトインしない限り、そのような同様の状態が通知されない可能性がある。代替的に、大嵐の影響が作物Aに影響を与えると、全ての加入者は、作物Aでの遅延のアラートまたはプッシュ通知を受信することができる。予測されたリソースの調整された優先度は、例えば、台帳アーキテクチャ206上、または将来履歴データとして使用するために作成されたナレッジベース上に記憶されてもよい。
【0063】
図2および図3が、一実施形態の例示のみを与えるものであり、どのように異なる実施形態が実現され得るかに関する如何なる限定も暗に示すものではないことが認識され得る。設計および実装の要件に基づいて、図示される実施形態(単数または複数を含む。)に対する数多くの変更が行われてもよい。
【0064】
図4は、本発明の例示的な実施形態による、図1に示されるコンピュータの内部コンポーネントおよび外部コンポーネントのブロック図900である。図4は、1つの実装の例示のみを与えるものであり、異なる実施形態が実装され得る環境に関する如何なる限定も暗に示すものではないことが認識されるべきである。設計および実装の要件に基づいて、図示される環境への数多くの変更が行われてもよい。
【0065】
データ処理システム902,904は、マシン可読プログラム命令を実行することが可能な任意の電子デバイスを代表する。データ処理システム902,904は、スマートフォン、コンピュータ・システム、PDAまたは他の電子デバイスを代表してもよい。データ処理システム902、904により代表され得るコンピュータ・システム、環境もしくは構成またはこれらの組み合わせの例としては、これらに限定されるものではないが、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドまたはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースのシステム、ネットワークPC、ミニコンピュータ・システム、および上記システムまたはデバイスの任意のものを含む分散クラウド・コンピューティング環境が含まれる。
【0066】
ユーザ・クライアント・コンピュータ102およびネットワーク・サーバ112は、図4に示される内部コンポーネント902a、902bおよび外部コンポーネント904a、904bの各自のセットを含んでもよい。内部コンポーネント902a,902bのセットの各々は、1以上のバス912上の1以上のプロセッサ906、1以上のコンピュータ可読RAM908および1以上のコンピュータ可読ROM910、1以上のオペレーティング・システム914並びに1以上のコンピュータ可読有形ストレージ・デバイス916を含む。クライアント・コンピュータ102における1以上のオペレーティング・システム914、ソフトウェア・プログラム108およびブロックチェーン・リソース・プログラム110a並びにネットワーク・サーバ112におけるブロックチェーン・リソース・プログラム110bは、1以上のRAM908(典型的には、キャッシュ・メモリを含む。)を介して1以上のプロセッサ906により実行するために1以上のコンピュータ可読有形ストレージ・デバイス916に格納されてもよい。図4に示す実施形態においては、コンピュータ可読有形ストレージ・デバイス916の各々は、内部ハード・ドライブの磁気ディスク・ストレージ・デバイスである。あるいは、コンピュータ可読有形ストレージ・デバイス916の各々は、ROM910、EPROM、フラッシュ・メモリなどの半導体ストレージ・デバイス、または、コンピュータ・プログラムおよびデジタル情報を格納することができる他の任意のコンピュータ可読有形ストレージ・デバイスである。
【0067】
内部コンポーネント902a、902bの各セットは、また、CD-ROM、DVD、メモリースティック、磁気テープ、磁気ディスク、光ディスクまたは半導体ストレージ・デバイスのような1以上のポータブルなコンピュータ可読有形ストレージ・デバイス920との間で読み取りおよび書き込みを行うためのR/Wドライブまたはインターフェース918も含む。ソフトウェア・プログラム108およびブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bなどのソフトウェア・プログラムは、それぞれのポータブルなコンピュータ可読有形ストレージ・デバイス920の1以上に格納され、各自のR/Wドライブまたはインターフェース918を介して読み取られ、各自のハード・ドライブ916に読み込まれることができる。
【0068】
内部コンポーネント902a、902bの各セットは、また、TCP/IPアダプタ・カード、無線Wi-Fi(登録商標)インターフェース・カード、または3Gもしくは4G無線インターフェース・カード、または他の有線もしくは無線の通信リンクのような、ネットワーク・アダプタ(またはスイッチ・ポート・カード)またはインターフェース922を含む。クライアント・コンピュータ102におけるソフトウェア・プログラム108およびブロックチェーン・リソース・プログラム110aおよびネットワーク・サーバ112におけるブロックチェーン・リソース・プログラム110bは、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、または他の広域ネットワーク)および各自のネットワーク・アダプタまたはインターフェース922を介して、外部コンピュータ(例えばサーバ)からダウンロードすることができる。ネットワーク・アダプタ(またはスイッチ・ポート・アダプタ)またはインターフェース922から、クライアント・コンピュータ102におけるソフトウェア・プログラム108およびブロックチェーン・リソース・プログラム110aおよびネットワーク・サーバ112におけるブロックチェーン・リソース・プログラム110bが、各自のハード・ドライブ916に読み込まれる。ネットワークは、銅線、光ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータもしくはエッジ・サーバまたはこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0069】
外部コンポーネント904a、904bのセットの各々は、コンピュータ・ディスプレイ・モニタ924、キーボード926およびコンピュータ・マウス928を含んでもよい。外部コンポーネント904a、904bは、また、タッチスクリーン、仮想キーボード、タッチパッド、ポインティング・デバイスおよび他のヒューマン・インターフェース・デバイスを含んでもよい。内部コンポーネント902a,902bのセットの各々もまた、コンピュータ・ディスプレイ・モニタ924、キーボード926およびコンピュータ・マウス928にインターフェースするためのデバイス・ドライバ930を含む。デバイス・ドライバ930、R/Wドライブまたはインターフェース918およびネットワーク・アダプタまたはインターフェース922は、ハードウェアおよびソフトウェア(ストレージ・デバイス9160もしくはROM910またはこれらの両方に格納される。)を含む。
【0070】
この開示は、クラウド・コンピューティングについての詳細な説明を含むが、本明細書で詳述される教示の実装は、クラウド・コンピューティング環境に限定されないことが理解される。むしろ、本発明の実施形態は、現時点で知られた、または今後開発される他の任意のタイプのコンピューティング環境と併せて実装することが可能である。
【0071】
クラウド・コンピューティングは、最小の管理労力またはサービス・プロバイダとの対話で迅速にプロビジョニングおよびリリースされ得る、構成可能なコンピューティング・リソース(例えば、ネットワーク、ネットワーク帯域、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシンおよびサービス)の共有プールへの便利なオンデマンドのネットワーク・アクセスを可能とする、サービス配布のモデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特性、少なくとも3つのサービス・モデルおよび少なくとも4つのデプロイメント・モデルを含む可能性がある。
【0072】
特性は、以下の通りである。
オンデマンド・セルフ・サービス:クラウド・コンシューマは、サービス・プロバイダとの人的な対話を必要とせずに自動的に必要なだけ、サーバ時間およびネットワーク・ストレージなどのコンピュータ能力を一方的にプロビジョニングすることができる。
広帯域ネットワーク・アクセス:能力は、ネットワーク越しに利用可能であり、異種シン・クライアントまたはシック・クライアント・プラットフォーム(例えば、モバイルフォン、ラップトップ、PDA)による使用を促進する標準的なメカニズムを介して、アクセスされる。
リソース・プーリング:プロバイダのコンピューティング・リソースは、マルチ・テナント・モデルを用いて複数のコンシューマに提供するためにプールされ、種々の物理的および仮想的リソースが需要に従って動的に割り当てられ、また、再割り当てられる。コンシューマは、一般的に、提供されるリソースの正確な場所を管理したり、知識を有したりせず、しかし、より高度な抽象レベル(例えば国、州、またはデータセンタ)にて場所を指定することが可能であるという意味で、場所の独立感がある。
迅速な弾力性:能力は、迅速かつ柔軟に、いくつかの場合では自動的に、プロビジョニングされて素早くスケール・アウトすることができ、また、迅速にリリースされて素早くスケール・インすることができる。コンシューマにとって、プロビジョニング利用可能な能力は、しばしば外面的には無制限のように見え、任意の時間に任意の量を購入することができる。
測量されたサービス:クラウドシステムは、サービスのタイプにとって適切なある抽象レベル(例えば、ストレージ、処理、帯域幅、アクティブ・ユーザ数)での計量能力を利用することによって、自動的にリソース使用を制御し、また最適化する。リソース使用量は、監視され、制御されおよび報告されて、利用サービスのプロバイダおよびコンシューマの双方に対する透明性を提供する。
【0073】
サービス・モデルは、以下の通りである。
ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS):コンシューマに提供される能力は、クラウド・インフラストラクチャ上でまたはハイブリッド・クラウド・インフラストラクチャ上で稼働するプロバイダのアプリケーションを使用することである。アプリケーションは、ウェブ・ブラウザ(例えばウェブベースの電子メール)などのシン・クライアント・インタフェースを介して種々のクライアント・デバイスからアクセス可能である。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、ストレージ、または、限定されたユーザ固有のアプリケーション構成設定の潜在的な例外を除いて個々のアプリケーション能力すらも含む下層のインフラストラクチャを管理または制御しない。
プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS):コンシューマに提供される能力は、プロバイダによってサポートされるプログラミング言語およびツールを用いて作成された、コンシューマ作成または獲得のアプリケーションをクラウド・インフラストラクチャ上にデプロイすることである。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システムまたはストレージを含む下層のクラウド・インフラストラクチャを管理または制御しないが、デプロイされたアプリケーションおよび場合によってはアプリケーション・ホスティング環境の構成への制御を有する。
アナリティクス・アズ・ア・サービス(AaaS):コンシューマに提供される能力は、ウェブ・ベースまたはクラウド・ベースのネットワーク(つまり、インフラストラクチャ)を用いてアナリティクス・プラットフォームにアクセスすることである。アナリティクス・プラットフォームは、アナリティクス・ソフトウェア・リソースへのアクセスを含んでもよいし、あるいは、関連するデータベース、コーパス、サーバ、オペレーティング・システムまたはストレージへのアクセスを含んでもよい。コンシューマは、データベース、コーパス、サーバ、オペレーティング・システムまたはストレージを含む、ウェブ・ベースまたはクラウド・ベースの下層のインフラストラクチャを管理または制御しないが、デプロイされたアプリケーションおよび場合によってはアプリケーション・ホスティング環境構成を制御する。
インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS):コンシューマに提供される能力は、処理、ストレージ、ネットワーク、および、コンシューマが、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含み得る任意のソフトウェアをデプロイし、稼働させることができる他の基本的なコンピューティング・リソースを提供することである。コンシューマは、下層のクラウド・インフラストラクチャを管理または制御しないが、オペレーティング・システム、ストレージ、デプロイされたアプリケーションに対する制御、および、場合によっては、選択したネットワーキング・コンポーネント(例えば、ホストファイアウォール)の限定された制御を有する。
【0074】
デプロイメント・モデルは、以下の通りである。
プライベート・クラウド:クラウド・インフラストラクチャは、1つの組織のためだけに使用される。これは、組織または第三者によって管理されてもよく、オンプレミスまたはオフプレミスが存在し得る。
コミュニティ・クラウド:クラウド・インフラストラクチャは、いくつかの組織により共有され、共通の懸念(例えば、ミッション、セキュリティ要件、ポリシーおよびコンプライアンスに関する考慮事項)を有する特定のコミュニティをサポートする。これは、組織または第三者によって管理されてもよく、オンプレミスまたはオフプレミスが存在し得る。
パブリック・クラウド:クラウド・インフラストラクチャは、一般公衆、または、大きな業界団体が利用可能であり、クラウド・サービスを販売する組織によって所有される。
ハイブリッド・クラウド:クラウド・インフラストラクチャは、2以上のクラウド(プライベート、コミュニティまたはパブリック)の混成であり、これらのクラウドは、固有のエンティティのままであるが、しかし、データおよびアプリケーションのポータビリティを可能とする標準化されたまたは独自の技術(例えばクラウド間の負荷分散のためのクラウド・バースティング)によって結合される。
【0075】
クラウド・コンピューティング環境は、ステートレス性、低結合、モジュール性および意味論的な相互運用性に重点を置いたサービス指向である。クラウド・コンピューティングの核心は、相互接続された複数のノードのネットワークを含むインフラストラクチャである。
【0076】
ここで、図5を参照すると、例示的なクラウド・コンピューティング環境1000が示されている。図示するように、クラウド・コンピューティング環境1000は、1以上のクラウド・コンピューティング・ノード100を含み、これと、例えば、PDAまたは携帯電話1000A、デスクトップ・コンピュータ1000B、ラップトップ・コンピュータ1000Cもしくは自動車コンピュータ・システム1000Nまたはこれらの組み合わせなどの、クラウド・コンシューマによって使用されるローカル・コンピューティング・デバイスが通信してもよい。ノード100は、互いに通信してもよい。これらは、プライベート、コミュニティ、パブリックもしくはハイブリッド・クラウドなど上述したような、またはこれらの組み合わせなどの1以上のネットワークにおいて、物理的にまたは仮想的にグループ化(図示しない)されてもよい。これは、クラウド・コンピューティング環境1000が、インフラストラクチャ、プラットフォームもしくはソフトウェアまたはこれらの組み合わせをサービスとして提供することを可能とし、これらについては、クラウド・コンシューマは、リソースをローカル・コンピューティング・デバイス上で維持する必要がない。図5に示されるコンピューティング・デバイス1000A~1000Nのタイプが、説明する目的のみであり、コンピューティング・ノード100およびクラウド・コンピューティング環境1000が、任意のタイプのネットワークもしくはネットワークアドレス可能な接続(例えば、ウェブ・ブラウザを使用して)またはこれらの両方を介して、任意のタイプのコンピュータ化されたデバイスと通信することができることが理解される。
【0077】
ここで、図6を参照すると、クラウド・コンピューティング環境1000によって提供される機能抽象レイヤのセット1100が示される。図6に示すコンポーネント、レイヤおよび機能が、説明する目的のみであり、本発明の実施形態が、これらに限定されないことを前もって理解されるべきである。図示するように、以下の層および対応する機能が提供される。
【0078】
ハードウェアおよびソフトウェア・レイヤ1102は、ハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネントを含む。ハードウェア・コンポーネントの例には、メインフレーム1104、RISC(縮約命令セットコンピュータ)アーキテクチャに基づくサーバ1106、サーバ1108,ブレードサーバ1110、ストレージ・デバイス1112およびネットワークおよびネットワーキング・コンポーネント1114が含まれる。いくつかの実施形態においては、ソフトウェア・コンポーネントは、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア1116およびデータベース・ソフトウェア1118を含む。
【0079】
仮想化レイヤ1120は、抽象化レイヤを提供し、そこから仮想化サーバ1122、仮想化ストレージ1124、バーチャル・プライベート・ネットワークを含む仮想化ネットワーク1126、仮想化アプリケーションおよびオペレーティング・システム1128、および仮想クライアント1130などの仮想化エンティティの例が提供される。
【0080】
一例においては、管理レイヤ1132、以下に説明する機能を提供してもよい。リソース・プロビジョニング1134は、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを実行するために利用されるコンピューティング・リソースおよび他のリソースの動的な調達を提供する。メータリングおよびプライシング1136は、リソースがクラウド・コンピューティング環境内で利用されるコストの追跡およびこれらのソースの消費に対する請求またはインボイスの送付を提供する。一例においては、これらのリソースは、アプリケーション・ソフトウェアのライセンスを含んでもよい。セキュリティは、クラウド・コンシューマおよびタスクについての本人確認、並びに、データおよび他のリソースに対する保護を提供する。ユーザポータル1138は、コンシューマおよびシステム管理者に対しクラウド・コンピューティング環境へのアクセスを提供する。サービス・レベル・マネジメント1140は、要求されるサービス・レベルを満たすようにクラウド・コンピューティング・リソースの割り当ておよび管理を提供する。サービス・レベル合意(SLA)の計画と履行1142は、SLAに従って、将来の要求が予期されるクラウド・コンピューティグ・リソースの事前配置および調達を提供する。
【0081】
ワークロード・レイヤ1144は、クラウド・コンピューティング環境が利用される機能性の例を提供する。ワークロードおよびこのレイヤから提供される機能の例には、マッピングおよびナビゲ―ション1146、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理1148、仮想クラスルーム教育配信1150、データ・アナリティクス処理1152、トランザクション処理1154、および、ブロックチェーン・ベースのリソース予測1156が含まれる。ブロックチェーン・リソース・プログラム110a,110bは、変動するリソース需要を満足するための正確なリソース供給量を予報または予測する際にリソース生産者を補助するやり方を提供する。
【0082】
本発明は、任意の統合の可能な技術的な詳細のレベルでのシステム、方法もしくはコンピュータ・プログラム製品またはこれらの組み合わせであってよい。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の側面を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよい。
【0083】
コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスによって使用するための命令を保持し格納する有形のデバイスであってよい。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、これに限定されるものではないが、電子的ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイスまたは上記の任意の適切な組み合わせであってよい。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例示の非網羅的リストには、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク・リード・オンリー・メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリースティック、フロッピーディスク(登録商標)、パンチカードまたは記録された命令を有する溝内の隆起構造のような機械的エンコードされたデバイス、および上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。コンピュータ可読ストレージ媒体は、本明細書で使用されるように、電波、自由伝搬する電磁波、導波路または他の伝送媒体を伝搬する電磁波(たとえば、ファイバ光ケーブルを通過する光パルス)または、ワイヤを通して伝送される電気信号のような、それ自体が一時的な信号として解釈されるものではない。
【0084】
本明細書で説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体からそれぞれのコンピュータ/処理デバイスに、または、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークもしくは無線ネットワークまたはこれらの組み合わせといったネットワークを介して外部コンピュータまたは外部ストレージ・デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータもしくはエッジ・サーバまたはこれらの組み合わせを含んでもよい。各コンピュータ/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、コンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納するために転送する。
【0085】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路用構成データ、または、1以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソース・コードあるいはオブジェクト・コードであってよく、1以上のプログラミング言語は、Smalltalk(登録商標)、C++またはこれらに類するもなどのオブジェクト指向言語、Cプログラミング言語、Pythonプログラミング言語または類似のプログラミング言語などの手続型言語を含む。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンド・アローンのソフトウェア・パッケージとして、全体としてユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的に遠隔のコンピュータ上で、または、完全に遠隔のコンピュータまたはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、遠隔のコンピュータは、ユーザのコンピュータに、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じて接続されてもよく、あるいは接続は、(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを用いてインターネットを通じて)外部コンピュータになされてもよい。いくつかの実施形態においては、電気的回路は、本発明の側面を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、電気的回路を個別化することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行してもよく、この電気的回路は、例えば、プログラマブル・ロジック回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む。
【0086】
本発明の側面は、本明細書において、本発明の実施形態に従った方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方を参照しながら、説明される。フローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方の各ブロック、および、フローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方における複数のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装されてもよいことが理解されよう。
【0087】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータのプロセッサまたは他のプログラマブル・データ処理装置に提供され、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラマブル・データ処理装置を介して実行される命令が、フローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方のブロックまたは複数のブロックにおいて特定される機能/作用を実装するための手段を作成するように、マシンを生成する。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、また、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置もしくは他のデバイスまたはこれらの組み合わせに特定のやり方で機能するよう指示できるコンピュータ可読ストレージ媒体に格納され、それに格納された命令を有するコンピュータ可読ストレージ媒体に、フローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方のブロックまたは複数のブロックで特定される機能/作用の側面を実装する命令を含む製品が含まれるようにする。
【0088】
コンピュータ可読プログラム命令は、また、コンピュータ、他のプログラマブル・データ処理装置、または他のデバイスに読み込まれ、コンピュータ、他のプログラマブル・データ処理装置または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ、他のプログラマブル・データ処理装置または他のデバイス上で実行される命令が、フローチャート図もしくはブロック図またはこれらの両方のブロックまたは複数のブロックで特定される機能/作用の側面を実装するように、コンピュータ実装処理を生成することもできる。
【0089】
図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本発明の種々の実施形態に従ったシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能性および動作を示す。この点に関して、フローチャート図またはブロック図の各ブロックは、特定の論理機能(単数または複数を含む。)を実装するための1以上の実行可能な命令を含む、モジュール、セグメントまたは命令の部分を表す可能性がある。いくつかの代替の実装では、ブロックにおいて言及された機能は、図面に示された順序から外れて生じる可能性がある。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に、実行されてもよく、あるいは、複数のブロックは、関与する機能性に応じて逆の順序で実行されてもよい。ブロック図もしくはフローチャート図またはこれらの両方の各ブロックおよびブロック図もしくはフローチャート図またはこれらの両方の複数のブロックの組み合わせが、特定の機能または作用を実行し、または、特別な目的のハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせを実施する、特定目的ハードウェアベースのシステムによって実装されてもよいことに留意されたい。
【0090】
本発明の種々の実施形態の説明が、説明のために提示されたが、しかしながら、網羅的であること、または、開示される実施形態に限定されることを意図するものではない。説明される実施形態の範囲を逸脱することなく、数多くの変更および変形が当業者にとって明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の応用または市場で発見される技術に対する技術的改善を最もよく説明するために、あるいは、他の当業者が、本明細書で開示される実施形態を理解できるように選ばれたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6