(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】管理装置、装着品製品、管理方法及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/49 20180101AFI20240731BHJP
F24F 11/39 20180101ALI20240731BHJP
F24F 13/28 20060101ALI20240731BHJP
F24F 11/74 20180101ALN20240731BHJP
【FI】
F24F11/49
F24F11/39
F24F13/28
F24F11/74
(21)【出願番号】P 2020141734
(22)【出願日】2020-08-25
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 侑也
【審査官】奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-92140(JP,A)
【文献】特表2018-506319(JP,A)
【文献】特開2011-138339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/49
F24F 11/39
F24F 13/28
F24F 11/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器の登録を受け付ける第1の受け付け部と、
前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける第2の受け付け部と、
前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する判定部
と、
前記判定部により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、
前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて前記電気機器の動作の内容の補正を行い、前記判定部により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、前記補正を行わない
補正部と、
を備える管理装置。
【請求項2】
電気機器の登録を受け付ける第1の受け付け部と、
前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける第2の受け付け部と、
前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する判定部
と、
前記判定部により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、
前記電気機器の動作の内容の補正を行わず、前記判定部により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、
前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて前記補正を行う
補正部と、
を備える管理装置。
【請求項3】
空調機器の登録を受け付ける第1の受け付け部と、
前記空調機器に装着されるフィルタの登録を受け付ける第2の受け付け部と、
前記空調機器と前記フィルタとの組み合わせに基づいて前記空調機器の動作の内容の補正を行う補正部と、
を備える管理装置。
【請求項4】
前記第2の受け付け部は、前記空調機器に装着される複数のフィルタの登録を受け付ける
請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記複数のフィルタの設置パターンを提案する提案部を備える
請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記空調機器は、前記フィルタを通過する空気の流れを生成するファンを備え、
前記補正は、前記ファンの回転数の補正を含む
請求項3から5までのいずれかに記載の管理装置。
【請求項7】
前記空調機器は、前記フィルタに関する情報を処理する計算部を備え、
前記補正は、前記情報の補正を含む
請求項3から6までのいずれかに記載の管理装置。
【請求項8】
前記情報は、前記フィルタの使用時間、交換時期及び清掃時期からなる群より選択される少なくとも1種を含む
請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
前記管理装置は、情報端末と通信し、
前記情報端末は、第1の運転操作を検出する第1の操作部を備え、
前記空調機器は、第2の運転操作を検出する第2の操作部を備え、
前記補正部は、前記第1の操作部により前記第1の運転操作が検出された場合は、前記補正を行い、前記第2の操作部により前記第2の運転操作が検出された場合は、前記補正を行わない
請求項3から8までのいずれかに記載の管理装置。
【請求項10】
a)電気機器の登録を受け付ける工程と、
b)前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける工程と、
c)前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する工程と、
d)工程c)により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて前記電気機器の動作の内容の補正を
行い、工程c)により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、前記補正を行わない工程と、
を備える管理方法。
【請求項11】
a)電気機器の登録を受け付ける工程と、
b)前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける工程と、
c)前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する工程と、
d)工程c)により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、前記電気機器の動作の内容の補正を行わず、工程c)により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて
前記補正を行う工程と、
を備える管理方法。
【請求項12】
a)
空調機器の登録を受け付ける工程と、
b)
前記空調機器に装着される
フィルタの登録を受け付ける工程と、
c)
前記空調機器と
前記フィルタとの組み合わせに基づいて
前記空調機器の動作の内容の補正を行う工程と、
を備える管理方法。
【請求項13】
a)電気機器の登録を受け付ける工程と、
b)前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける工程と、
c)前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する工程と、
d)工程c)により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて前記電気機器の動作の内容の補正を
行い、工程c)により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、前記補正を行わない工程と、
をコンピュータに実行させる管理プログラム。
【請求項14】
a)電気機器の登録を受け付ける工程と、
b)前記電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける工程と、
c)前記電気機器に対する前記装着品の適合性を判定する工程と、
d)工程c)により前記適合性が第1の適合性であると判定された場合は、前記電気機器の動作の内容の補正を行わず、工程c)により前記適合性が前記第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、前記電気機器と前記装着品との組み合わせに基づいて
前記補正を行う工程と、
をコンピュータに実行させる管理プログラム。
【請求項15】
a)
空調機器の登録を受け付ける工程と、
b)
前記空調機器に装着される
フィルタの登録を受け付ける工程と、
c)
前記空調機器と
前記フィルタとの組み合わせに基づいて
前記空調機器の動作の内容の補正を行う工程と、
をコンピュータに実行させる管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理装置、装着品製品、管理方法及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された空気調和機制御システムにおいては、クラウドサーバが、空気調和機と携帯端末装置との間で、ユーザによる操作の受け付け、ユーザへの通知、空気調和機への制御指示、空気調和機からの通知などを行うための中継制御機能を備える(段落0018)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空調機器には、多くの場合は、空気を通過させて、ほこり、におい等の汚れを捕捉するフィルタが装着される。装着されるフィルタは、空調機器の設置場所、用途等に応じて変更される。また、通常使用される通常フィルタに重ねて用途別の専用フィルタが空調機器に装着される場合もある。そして、装着されるフィルタを変更すること、及び通常フィルタに重ねて用途別の専用フィルタを装着することは、空調機器の動作に影響を与える。このため、装着されるフィルタが変更された場合、及び通常フィルタに重ねて用途別の専用フィルタが装着された場合は、空調機器とフィルタとの組み合わせに適した動作を空調機器が行うことができない場合がある。
【0005】
この問題は、空調機器にフィルタ以外の装着品が装着される場合、空調機器以外の電気機器にフィルタ以外の装着品が装着される場合等にも生じる。
【0006】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示は、電気機器と装着品との組み合わせに適した動作を電気機器に行わせることができる管理装置、装着品製品、管理方法及び管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のひとつの形態は、管理装置に関する。
【0008】
管理装置は、第1の受け付け部、第2の受け付け部及び補正部を備える。
【0009】
第1の受け付け部は、電気機器の登録を受け付ける。
【0010】
第2の受け付け部は、電気機器に装着される装着品の登録を受け付ける。
【0011】
補正部は、電気機器と装着品との組み合わせに基づいて電気機器の動作の内容の補正を行う。
【0012】
本開示は、管理方法及び管理プログラムにも向けられる。
【0013】
本開示の他のひとつの形態は、装着品製品に関する。
【0014】
装着品製品は、装着品及び媒体を備える。
【0015】
装着品製品は、電気機器に装着される。
【0016】
媒体は、電気機器の動作の内容の補正の基礎となる識別情報を保持する。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、電気機器と装着品との組み合わせに適した電気機器の動作の内容の補正が行われる。これにより、電気機器と装着品との組み合わせに適した動作を電気機器に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1実施形態のシステムの全体を模式的に図示するブロック図である。
【
図2】第1実施形態のシステムに備えられる空気清浄機に装着されるフィルタを提供するためのフィルタ製品を模式的に図示する図である。
【
図3】第1実施形態のシステムに備えられる空気清浄機に装着されるフィルタを提供するためのフィルタ製品の別例を模式的に図示する図である。
【
図4】第1実施形態のシステムに備えられる空気清浄機に装着されるフィルタを提供するためのフィルタ製品の別例を模式的に図示する図である。
【
図5】第1実施形態のシステムに備えられる空気清浄機を模式的に図示するブロック図である。
【
図6】第1実施形態のシステムに備えられる空気清浄機の制御部を模式的に図示する機能ブロック図である。
【
図7】第1実施形態のシステムに備えられるスマートフォンを模式的に図示するブロック図である。
【
図8】第1実施形態のシステムに備えられるスマートフォンの制御部を模式的に図示する機能ブロック図である。
【
図9】第1実施形態のシステムに備えられるサーバを模式的に図示するブロック図である。
【
図10】第1実施形態のシステムに備えられるサーバを模式的に図示する機能ブロック図である。
【
図11】組み合わせ用フィルタが登録されていない場合に、第1実施形態のシステムに備えられるスマートフォンの表示部に表示される画面の例を模式的に図示する図である。
【
図12】組み合わせ用フィルタが登録されている場合に、第1実施形態のシステムに備えられるスマートフォンの表示部に表示される画面の例を模式的に図示する図である。
【
図13】第1実施形態のシステムにおける空気清浄機の管理方法を示すフローチャートである。
【
図14】第1実施形態のシステムにおける空気清浄機の管理方法の別例を示すフローチャートである。
【
図15】第1実施形態のシステムにおける第1の処理の実行方法を示すフローチャートである。
【
図16】第1実施形態のシステムにおける第2の処理の実行方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
1 第1実施形態
1.1 システムの全体
図1は、第1実施形態のシステム1の全体を模式的に図示するブロック図である。
【0021】
図1に図示されるように、システム1は、空気清浄機11、スマートフォン12及びサーバ13を備える。
【0022】
空気清浄機11は、空気を清浄にする。サーバ13は、空気清浄機11を管理する。スマートフォン12は、サーバ13が空気清浄機11を管理するために必要なユーザインターフェースを提供する。サーバ13に実装される機能の全部又は一部がスマートフォン12に実装されてもよい。スマートフォン12に実装される機能の全部又は一部がサーバ13に実装されてもよい。
【0023】
空気清浄機11、スマートフォン12及びサーバ13は、ネットワーク14を介して互いに通信する。ネットワーク14は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)等を含む。
【0024】
空気清浄機11は、空調機器の例である。このため、空気清浄機11が、他の種類の空調機器に置き換えられてもよい。他の種類の空調機器は、エアコンディショナ、暖房機、冷房機、加湿機、除湿機、除菌機、脱臭機、送風機、イオン発生機、暖房機、ふとん乾燥機等である。また、空調機器は、電気機器の例である。このため、空調機器が、他の種類の電気機器に置き換えられてもよい。
【0025】
スマートフォン12は、情報端末の例である。このため、スマートフォン12が、他の種類の情報端末に置き換えられてもよい。他の種類の情報端末は、フィーチャーフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0026】
サーバ13は、空気清浄機11を管理する管理装置として機能する。スマートフォン12が、空気清浄機11を管理する管理装置として機能してもよい。サーバ13及びスマートフォン12が協働して空気清浄機11を管理する管理装置として機能してもよい。
【0027】
1.2 空気清浄機へのフィルタの装着
図1に図示されるように、空気清浄機11には、フィルタ21が装着される。フィルタ21は、装着品の例である。このため、フィルタ21が、他の種類の装着品に置き換えられてもよい。他の種類の装着品は、イオン発生ユニット等である。なお、装着品は、複数の装着品であってもよい。例えば、
図1に図示されるように、フィルタ21は複数のフィルタであってもよい。装着品が複数の装着品である場合は、複数の装着品が互いに異なる種類の装着品であってもよい。例えば、装着品がフィルタ21である場合は、フィルタ21として、集塵フィルタ、脱臭フィルタ、光触媒フィルタ、加湿フィルタ等が挙げられる。
【0028】
図1に図示されるように、複数のフィルタ21の各々である各フィルタ21には、シール24が貼られる。これにより、各フィルタ21には、シール24が付着する。シール24は、例えば、各フィルタ21の側面に貼られる。シール24には、各フィルタ21を識別する識別情報を表現するコードが描かれる。これにより、シール24は、当該識別情報を保持する。コードは、1次元コード、2次元コード等である。2次元コードは、QRコード(登録商標)等である。シール24は、当該識別情報を保持する媒体の例である。このため、シール24が、当該識別情報を保持する他の種類の媒体に置き換えられてもよい。他の種類の媒体は、当該識別情報が記録された無線識別(RFID)タグ等である。
【0029】
各フィルタ21を識別する識別情報は、空気清浄機11に対する各フィルタ21の適合性を判定する基礎となり、空気清浄機11の動作の内容を補正するための基礎となる。
【0030】
1.3 フィルタ製品
図2は、第1実施形態のシステム1に備えられる空気清浄機11に装着されるフィルタ21を提供するためのフィルタ製品2を模式的に図示する図である。
【0031】
図2に図示されるように、フィルタ製品2は、フィルタ21、付属品22、包装23及びシール24を備える。
【0032】
付属品22は、フィルタ21に付属する。付属品22は、取扱説明書、保証書、ユーザ登録カード等である。
【0033】
包装23は、フィルタ21、付属品22及びシール24を包む。包装23は、包装袋、包装箱、ブリスターパック等である。
【0034】
シール24は、フィルタ21に貼られ、フィルタ21に付着する。
【0035】
図3及び
図4は、第1実施形態のシステム1に備えられる空気清浄機11に装着されるフィルタ21を提供するためのフィルタ製品2の別例を模式的に図示する図である。
【0036】
図3に図示されるように、シール24が、付属品22に貼られ、付属品22に付着してもよい。また、
図4に図示されるように、シール24が、包装22に貼られ、包装22に付着してもよい。
【0037】
1.4 空気清浄機
図5は、第1実施形態のシステム1に備えられる空気清浄機11を模式的に図示するブロック図である。
【0038】
図5に図示されるように、空気清浄機11は、制御部101、通信部102、操作部103、表示部104、ファン105、複数のフィルタ21及びイオン発生ユニット107を備える。
【0039】
図5に図示されるように、制御部101は、プロセッサ111、メモリ112及びストレージ113を備える。プロセッサ111、メモリ112及びストレージ113は、コンピュータを構成する。ストレージ113には、制御プログラム121がインストールされる。
【0040】
プロセッサ111は、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)等である。メモリ112は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等である。ストレージ113は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等である。
【0041】
制御部101が、ハードウェア回路を備えてもよい。ハードウェア回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)等である。
【0042】
制御プログラム121は、空気清浄機11が出荷される前にストレージ113にインストールされる。制御プログラム121が、空気清浄機11が出荷された後にアップデートされてもよい。制御プログラム121は、実行される際にストレージ113からメモリ112にロードされる。メモリ112及びストレージ113は、制御プログラム121が記録される非一時的記録媒体を構成する。
【0043】
プロセッサ111は、メモリ112にロードされた制御プログラム121を実行する。これにより、プロセッサ111、メモリ112及びストレージ113により構成されるコンピュータは、制御プログラム121を実行し、通信部102、操作部103、表示部104、ファン105、複数のフィルタ21及びイオン発生ユニット107を制御する。
【0044】
通信部102は、ネットワーク14を介して、後述するスマートフォン12の通信部142及びサーバ13の通信部194と通信する。
【0045】
操作部103及び表示部104は、操作部材及び表示部材を兼ねるタッチパネルにより構成される。操作部103を構成する操作部材及び表示部104を構成する表示部材が互いに分離されてもよい。操作部103を構成する操作部材は、スイッチ、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパッド等である。表示部104を構成する表示部材は、ディスプレイ、ランプ等である。
【0046】
操作部103は、運転操作を検出する。操作部103は、運転操作を検出する際に、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)部品を表示し、表示したGUI部品に対して行われた運転操作を検出する。
【0047】
表示部104は、情報を表示する。
【0048】
ファン105は、複数のフィルタ21を通過する空気の流れを生成する。生成された空気の流れは、空気清浄機11の外部から複数のフィルタ21を経由して空気清浄機11の外部に至る。
【0049】
複数のフィルタ21は、空気清浄機11の本体に対して着脱することができる。複数のフィルタ21は、互いに重ねられる。各フィルタ21は、通過する空気に含まれる含有物を当該空気から除去するフィルタ、通過する空気に新たな含有物を含めるフィルタ等である。前者のフィルタは、高効率微粒子空気(HEPA)フィルタ、集塵フィルタ、脱臭フィルタ、集塵脱臭一体型フィルタ等である。後者のフィルタは、加湿フィルタ等である。複数のフィルタ21は、通常フィルタのみを含んでもよいし、通常フィルタ及び組み合わせ用フィルタを含んでもよい。通常フィルタは、通常時用されるフィルタである。組み合わせ用フィルタは、用途に応じて選択され通常フィルタに組み合わされて使用されるフィルタである。組み合わせ用フィルタは、アドオンフィルタ、専用フィルタ等とも呼ばれる。空気清浄機11に装着されるフィルタ21の数が増減されてもよい。空気清浄機11に装着されるフィルタ21の数が1個であってもよい。
【0050】
イオン発生ユニット107は、イオンを発生し、発生したイオンを空気清浄機11の外部に放出する。イオン発生ユニット107は、空気清浄機11の本体に対して着脱することができる。
【0051】
図6は、第1実施形態のシステム1に備えられる空気清浄機11の制御部101を模式的に図示する機能ブロック図である。
【0052】
図6に図示されるように、制御部101は、プロセッサ111、メモリ112及びストレージ113により構成されるコンピュータに制御プログラム121を実行させることにより、計算部131として機能する。
【0053】
計算部131は、各フィルタ21に関する情報を処理する。各フィルタ21に関する情報は、各フィルタ21の使用時間、交換時期及び清掃時期からなる群より選択される少なくとも1種を含む。計算部131は、設定された計算方法132にしたがって各フィルタ21に関する情報を処理する。このため、計算部131により処理される各フィルタ21に関する情報は、設定された計算方法132が変化した場合は変化する。
【0054】
1.5 スマートフォン
図7は、第1実施形態のシステム1に備えられるスマートフォン12を模式的に図示するブロック図である。
【0055】
図7に図示されるように、スマートフォン12は、制御部141、通信部142、操作部143、表示部144、撮像部145及びRFIDタグリーダ146を備える。
【0056】
図7に図示されるように、制御部141は、プロセッサ151、メモリ152及びストレージ153を備える。プロセッサ151、メモリ152及びストレージ153は、コンピュータを構成する。ストレージ153には、ユーザインターフェースプログラム161がインストールされる。
【0057】
プロセッサ151は、CPU、グラフィックス処理装置(GPU)等である。メモリ152は、RAM、ROM等である。ストレージ153は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等である。
【0058】
ユーザインターフェースプログラム161は、ネットワーク14を経由してユーザインターフェースプログラム161を受信し、受信したユーザインターフェースプログラム161をストレージ153に書き込むことにより、ストレージ153にインストールされてもよいし、外部記録媒体171に記録されたユーザインターフェースプログラム161を読み取り、読み取ったユーザインターフェースプログラム161ストレージ153に書き込むことにより、ストレージ153にインストールされてもよい。外部記録媒体171は、磁気ディスク、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ等である。ユーザインターフェースプログラム161は、実行される際にストレージ153からメモリ152にロードされる。メモリ152、ストレージ153及び外部記録媒体171は、ユーザインターフェースプログラム161が記録される非一時的記録媒体を構成する。
【0059】
プロセッサ151は、メモリ152にロードされたユーザインターフェースプログラム161を実行する。これにより、プロセッサ151、メモリ152及びストレージ153により構成されるコンピュータは、ユーザインターフェースプログラム161を実行し、通信部142、操作部143、表示部144、撮像部145及びRFIDタグリーダ146を制御する。
【0060】
通信部142は、ネットワーク14を介して、空気清浄機11の通信部102及びサーバ13の通信部194と通信する。
【0061】
操作部143及び表示部144は、操作部材及び表示部材を兼ねるタッチパネルにより構成される。操作部143を構成する操作部材及び表示部144を構成する表示部材が互いに分離されてもよい。操作部143を構成する操作部材は、キーボード、スイッチ、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパッド等である。表示部144を構成する表示部材は、ディスプレイ、ランプ等である。
【0062】
操作部143は、運転操作を検出する。操作部143は、運転操作を検出する際に、GUI部品を表示し、表示したGUI部品に対して行われた運転操作を検出する。
【0063】
表示部144は、情報を表示する。
【0064】
撮像部145は、撮像を行って画像データを生成する。
【0065】
RFIDタグリーダ146は、RFIDタグ25に記録された情報を読み出す。
【0066】
図8は、第1実施形態のシステム1に備えられるスマートフォン12の制御部141を模式的に図示する機能ブロック図である。
【0067】
図8に図示されるように、制御部141は、プロセッサ151、メモリ152及びストレージ153により構成されるコンピュータにユーザインターフェースプログラム161を実行させることにより、特定部181、取得部182、表示制御部183及び受け付け制御部184として機能する。
【0068】
特定部181は、登録される空気清浄機11を特定する。特定部181は、登録される空気清浄機11を特定する際に、通信部142を制御して、通信部142に空気清浄機11の通信部102と通信させる。また、特定部181は、通信部142が通信することができた通信部102を備える空気清浄機11を特定する。特定部181が、他の方法により、登録される空気清浄機11を特定してもよい。例えば、特定部181は、登録される空気清浄機11を特定する際に、操作部143を制御して、操作部143に空気清浄機11を特定することができる情報を入力する入力操作を検出させる。また、特定部181は、検出された入力操作により入力された情報から空気清浄機11を特定する。
【0069】
取得部182は、登録されるフィルタ21を識別する識別情報を取得する。取得部182は、登録されるフィルタ21を識別する識別情報を取得する際に、撮像部145を制御して、撮像部145にシール24に描かれたコードを撮像させコードの画像データを生成させる。また、取得部182は、生成された画像データから識別情報を取得する。取得部182が、他の方法により、登録されるフィルタ21を識別する識別情報を取得してもよい。例えば、RFIDタグ25がフィルタ21に付着する場合は、取得部182は、登録されるフィルタ21を識別する識別情報を取得する際に、RFIDタグリーダ146を制御して、RFIDタグリーダ146にRFIDタグ25に記憶された情報を読み出させる。また、取得部182は、読み出された情報から識別情報を取得する。
【0070】
表示制御部183は、表示部144を制御して、表示部144に表示される情報を制御する。表示部144に表示される情報は、登録された空気清浄機11及びフィルタ21に関する情報を含む。登録された空気清浄機11に関する情報は、登録された空気清浄機11の運転の状況等を含む。登録されたフィルタ21に関する情報は、空気清浄機11の計算部131により処理される、登録されたフィルタ21に関する情報を含む。
【0071】
受け付け制御部184は、操作部143を制御して、操作部103に受け付けさせる運転操作を制御する。
【0072】
1.6 サーバ
図9は、第1実施形態のシステム1に備えられるサーバ13を模式的に図示するブロック図である。
【0073】
図9に図示されるように、サーバ13は、プロセッサ191、メモリ192、ストレージ193及び通信部194を備える。プロセッサ191、メモリ192及びストレージ193は、コンピュータを構成する。ストレージ193には、管理プログラム201がインストールされる。
【0074】
プロセッサ191は、CPU、GPU等である。メモリ192は、RAM、ROM等である。ストレージ193は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等である。
【0075】
管理プログラム201は、ネットワーク14を経由して管理プログラム201を受信し、受信した管理プログラム201をストレージ193に書き込むことにより、ストレージ193にインストールされてもよいし、外部記録媒体211に記録された管理プログラム201を読み取り、読み取った管理プログラム201をストレージ193に書き込むことにより、ストレージ193にインストールされてもよい。外部記録媒体211は、磁気ディスク、光ディスク、USBメモリ等である。管理プログラム201は、実行される際にストレージ193からメモリ192にロードされる。メモリ192、ストレージ193及び外部記録媒体211は、管理プログラム201が記録される非一時的記録媒体を構成する。
【0076】
プロセッサ191は、メモリ192にロードされた管理プログラム201を実行する。これにより、プロセッサ191、メモリ192及びストレージ193により構成されるコンピュータは、管理プログラム201を実行し、通信部194を制御する。
【0077】
通信部194は、ネットワーク14を介して、空気清浄機11の通信部102及びスマートフォン12の通信部142と通信する。
【0078】
図10は、第1実施形態のシステム1に備えられるサーバ13を模式的に図示する機能ブロック図である。
【0079】
図10に図示されるように、サーバ13は、プロセッサ191、メモリ192及びストレージ193により構成されるコンピュータに管理プログラム201を実行させることにより、第1の受け付け部221、第2の受け付け部222、判定部223、処理部224、補正部225及び提案部226として機能する。
【0080】
第1の受け付け部221は、空気清浄機11の登録を受け付ける。登録を受け付けられる空気清浄機11は、スマートフォン12の特定部181により特定された空気清浄機11である。
【0081】
第2の受け付け部222は、複数のフィルタ21の登録を受け付ける。登録を受け付けられる複数のフィルタ21は、スマートフォン12の取得部182により取得された複数の識別情報によりそれぞれ識別される複数のフィルタ21である。
【0082】
判定部223は、登録された空気清浄機11に対する、登録された複数のフィルタ21の適合性を判定する。
【0083】
処理部224は、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定された場合は、第1の処理を行って空気清浄機11に第1の運転を行わせ、判定部223により当該適合性が第1の適合性より低い第2の適合性であると判定された場合は、第1の処理と異なる第2の処理を行って空気清浄機11に第2の運転を行わせる。これにより、空気清浄機11に対するフィルタ21の適合性が低い場合に行われる第2の処理を、空気清浄機11に対するフィルタ21の適合性が高い場合に行われる第1の処理と異ならせることができる。これにより、処理部224は、空気清浄機11に対するフィルタ21の適合性に応じて適切な処理を行うことができる。処理部224は、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定された場合、及び判定部223により当該適合性が第2の適合性であると判定された場合のいずれにおいても、空気清浄機11の運転を禁止することなく空気清浄機11に運転を行わせる。第1の運転及び第2の運転は、同じ運転であってもよいし、互いに異なる運転であってもよい。
【0084】
第1実施形態においては、当該適合性が第1の適合性である場合は、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合である。また、当該適合性が第2の適合性である場合は、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合、及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合である。当該適合性が第1の適合性である場合が、フィルタ21が空気清浄機11に適合し適合の程度が第1の程度である場合であり、当該適合性が第2の適合性である場合が、フィルタ21が空気清浄機11に適合し適合の程度が第1の程度より低い第2の程度である場合であってもよい。
【0085】
複数のフィルタ21に含まれる一部のフィルタ21の適合性のみが判定されてもよい。例えば、複数のフィルタ21が通常フィルタ及び組み合わせ用フィルタを含む場合は、当該組み合わせ用フィルタの適合性のみが判定されてもよい。
【0086】
処理部224は、表示処理部231及び受け付け処理部232を備える。
【0087】
表示処理部231は、第1の処理として、フィルタ21に関する第1の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる処理を行い、第2の処理として、フィルタ21に関する第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる処理を行う。第2の情報は、第1の情報と異なる。表示処理部231が、フィルタ21に関する第1の情報及び第2の情報に代えて、空気清浄機11に関する第1の情報及び第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させてもよく、空気清浄機11及びフィルタ21の両方に関する第1の情報及び第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させてもよい。したがって、表示処理部231は、空気清浄機11及びフィルタ21の少なくとも一方に関する第1の情報及び第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる。これにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合に表示される第2の情報を、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合に行われる第1の情報と異ならせることができる。これにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合に不適切な情報が表示されることを抑制することができる。
【0088】
第1実施形態においては、第2の情報を第1の情報と異ならせることは、第2の情報を第1の情報より制限することである。第2の情報を第1の情報より制限することは、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報を第1の情報に含めるが、当該フィルタ21に関する情報を第2の情報に含めないことを含む。これにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報がスマートフォン12の表示部144に表示される。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報がスマートフォン12の表示部144に表示されない。一方で、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報は、正確である。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報は、正確でない可能性がある。これらにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、正確であるフィルタ21に関する情報をユーザに伝えることができる。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、正確でない可能性があるフィルタ21に関する情報をユーザに伝えることを回避することができる。これにより、空気清浄機11に適合するフィルタ21を使用することをユーザに動機付けることができる。
【0089】
受け付け処理部232は、第1の処理として、空気清浄機11に対する第1の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる処理を行い、第2の処理として、空気清浄機11に対する第2の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる処理を行う。第2の運転操作は、第1の運転操作と異なる。
【0090】
第1実施形態においては、第2の運転操作を第1の運転操作と異ならせることは、第2の運転操作を第1の運転操作より制限することである。第2の運転操作を第1の運転操作より制限することは、空気清浄機11に対して自動運転を指示する自動運転操作を第1の運転操作に含めるが、当該自動運転操作を第2の運転操作に含めないことを含む。これにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、当該自動運転操作がスマートフォン12の操作部143に受け付けられる。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、当該自動運転操作がスマートフォン12の操作部143に受け付けられない。一方で、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、空気清浄機11が自動運転を行ったときに空気清浄機11に不具合は生じない。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、空気清浄機11が自動運転を行ったときに空気清浄機11に不具合が生じる可能性がある。例えば、高い圧損を有するフィルタ21がファン105に負担をかけてファン105に負担がかかる可能性がある。これらにより、フィルタ21が空気清浄機11に適合する場合は、空気清浄機11に不具合を生じさせることなく空気清浄機11に自動運転を行わせることができる。しかし、フィルタ21が空気清浄機11に適合しない場合及びフィルタ21が空気清浄機11に装着されていない場合は、空気清浄機11に自動運転を行わせずに空気清浄機11に不具合が生じることを回避することができる。これにより、空気清浄機11に適合するフィルタ21を使用することをユーザに動機付けることができる。
【0091】
補正部225は、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定された場合は、空気清浄機11の動作の内容の補正を行い、判定部223により当該適合性が第2の適合性であると判定された場合は、当該補正を行わない。これにより、補正部225は、空気清浄機11の動作を変更する変更部として機能し、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定された場合は、空気清浄機11に第1の動作を行わせ、判定部223により当該適合性が第2の適合性であると判定された場合は、空気清浄機11に第2の動作を行わせる。第2の動作は、第1の動作と異なる。当該補正は、ファン105の回転数の補正、計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報の補正等を含む。計算部131により処理される、フィルタ21に関する情報の補正は、計算方法132を変更することにより行われる。補正部225が、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定された場合に、空気清浄機11の動作の内容の補正を行わず、判定部223により当該適合性が第2の適合性であると判定された場合に、当該補正を行うようにしてもよい。
【0092】
補正部225は、スマートフォン12の操作部143により運転操作が検出された場合は、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定されたときに、当該運転操作に応答して行われる空気清浄機11の動作の内容の補正を行う。しかし、補正部225は、空気清浄機11の操作部103により運転操作が検出された場合は、判定部223により当該適合性が第1の適合性であると判定されたときでも、当該運転操作に応答して行われる空気清浄機11の動作の内容の補正を行わない。空気清浄機11の動作の内容の補正は、空気清浄機11の基本設定を補正することにより行われる。基本設定の補正は、スマートフォン12の操作部143に対する運転操作が行われた場合に自動的に行われ、空気清浄機11の操作部103に対する運転操作が行われなくても行われる。したがって、空気清浄機11は、スマートフォン12の操作部143に対して運転操作が行われた場合は、基本設定を補正することにより得られる補正後設定にしたがって動作する。一方で、空気清浄機11は、空気清浄機11の操作部103に直接的に運転操作が行われた場合は、基本設定にしたがって動作する。
【0093】
空気清浄機11の基本設定は、空気清浄機11の運転モードごとに定められる。例えば、空気清浄機11の基本設定がファン105の回転数の基本設定を含む場合は、ファン105の回転数の基本設定が空気清浄機11の運転モードごとに定められる。また、空気清浄機11の基本設定がフィルタ21の交換時期の計算方法の基本設定を含む場合は、フィルタ21の交換時期の計算方法の基本設定が空気清浄機11の運転モードごとに定められる。
【0094】
スマートフォン12の操作部143に対して運転モードを選択する運転操作が行われた場合は、空気清浄機11に対するフィルタ21の適合性が第1の適合性であるときは、選択された運転モードについて定められた基本設定に対して補正を行うことにより得られる補正後設定が空気清浄機11に伝達される。また、伝達された補正後設定にしたがって空気清浄機11が動作する。しかし、空気清浄機11に対するフィルタ21の適合性が第2の適合性である場合は、選択された運転モードについて定められた基本設定が空気清浄機11に伝達される。また、伝達された基本設定にしたがって空気清浄機11が動作する。
【0095】
補正部225は、登録が受け付けられた空気清浄機11と登録が受け付けられたフィルタ21との組み合わせに基づいて、空気清浄機11の動作の内容の補正のレベルを変更する。これにより、空気清浄機11とフィルタ21との組み合わせに適した空気清浄機11の動作の内容の補正が行われる。これにより、空気清浄機11とフィルタ21との組み合わせに適した動作を空気清浄機11に行わせることができる。特に、通常フィルタに組み合わせ用フィルタが重ねられる場合は、重ねられる組み合わせ用フィルタに適した動作を空気清浄機11に行わせることができる。これにより、ユーザは、空気清浄機11に適切な動作を行わせるための設定を考慮することなく、フィルタ21を空気清浄機11に装着することができる。これにより、複数のフィルタ21の組み合わせを容易に利用することができ、ひとつの空気清浄機11の筐体を幅広い場面で使用することができる。
【0096】
空気清浄機11の動作の内容の補正のレベルは、複数のフィルタ21に応じて変更される。複数のフィルタ21が通常フィルタ及び組み合わせ用フィルタを含む場合は、空気清浄機11の動作の内容の補正のレベルが、専ら組み合わせ用フィルタ21に基づいて変更されてもよい。例えば、組み合わせ用フィルタとしてキッチン用脱臭フィルタが通常フィルタに組み合わされた場合は、ファン105の回転数が空気清浄機11の現在の運転モードの基本設定からX%増加させられる。また、組み合わせ用フィルタとしてペット脱臭用フィルタが通常フィルタに組み合わされた場合は、ファン105の回転数が空気清浄機11の現在の運転モードの基本設定からY(≠X)%増加させられる。
【0097】
提案部226は、複数のフィルタ21の設置パターンを提案する。提案される設置パターンにおいては、例えば、空気清浄機11に備えられるファン105により生成される空気の流れの最も風上側に組み合わせ用フィルタが配置され、当該空気の流れの風下側に通常フィルタが配置される複数のフィルタ21の組み合わせ順番が採用される。空気の流れの風上側は、空気清浄機11の外側である。空気の流れの風下側は、空気清浄機11の内側である。例えば、通常フィルタが集塵フィルタ及び脱臭フィルタである場合は、当該空気の流れの風下側から当該空気の流れの風上側に向かって集塵フィルタ、脱臭フィルタ及び組み合わせ用フィルタの順で複数のフィルタ21が配置される複数のフィルタ21の組み合わせ順番が採用される。また、通常フィルタが集塵脱臭一体型フィルタである場合は、当該空気の流れの風下側から当該空気の流れの風上側に向かって集塵脱臭一体型フィルタ及び組み合わせ用フィルタの順で複数のフィルタ21が配置される複数のフィルタ21の組み合わせ順番が採用される。
【0098】
1.7 スマートフォンに表示される画面の例
図11は、組み合わせ用フィルタが登録されていない場合に、第1実施形態のシステム1に備えられるスマートフォン12の表示部144に表示される画面241の例を模式的に図示する図である。
図12は、組み合わせ用フィルタが登録されている場合に、第1実施形態のシステム1に備えられるスマートフォン12の表示部144に表示される画面242の例を模式的に図示する図である。
【0099】
図11及び
図12に図示されるように、スマートフォン12の表示部144に表示される画面241及び画面242は、環境情報表示領域251、登録内容表示領域252及びフィルタ情報表示領域253を含む。
【0100】
画面241及び画面242の内容は、表示制御部183により制御される。
【0101】
環境情報表示領域251は、場所表示領域261、気温表示領域262及び湿度表示領域263を含む。
【0102】
場所表示領域261には、空気清浄機11が設置された場所が表示される。気温表示領域262には、当該場所の気温が表示される。湿度表示領域263には、当該場所の湿度が表示される。
【0103】
登録内容表示領域252は、空気清浄機表示領域271、運転モード表示領域272及びフィルタ表示領域273を含む。
【0104】
空気清浄機表示領域271には、登録された空気清浄機11が表示される。運転モード表示領域272には、当該空気清浄機11の運転モードが表示される。フィルタ表示領域273には、登録された複数のフィルタ21が表示される。
【0105】
フィルタ情報表示領域253は、推奨設置表示領域281及び使用状況表示領域282を含む。
【0106】
推奨設置表示領域281には、サーバ13の提案部226により提案された、複数のフィルタ21の設置パターンが表示される。第1実施形態においては、表示される複数のフィルタ21の設置パターンは、空気清浄機11の蓋側から空気清浄機11の本体側に向かう方向についての複数のフィルタ21の並びである。使用状況表示領域282には、空気清浄機11の計算部131により処理された、当該複数のフィルタ21に関する情報が表示される。第1実施形態においては、表示される複数のフィルタ21に関する情報は、複数のフィルタ21の使用可能時間である。第1実施形態においては、使用可能時間が0であることは、「交換要」という交換を促す文字列により表現される。
【0107】
図11及び
図12に図示されるように、通常フィルタとしてホコリ除去用のフィルタ及び一般脱臭用のフィルタが登録されている場合に組み合わせ用フィルタとしてペット脱臭用フィルタが新たに登録された場合は、新たに登録されたペット脱臭用フィルタがフィルタ表示領域273に新たに表示される。また、新たに登録されたペット脱臭用フィルタに関する情報が使用状況表示領域282に新たに表示される。また、新たに登録されたペット脱臭用フィルタに応じて、空気清浄機11に備えられるファン105の回転数等の空気清浄機11の動作の内容の補正が行われる。
【0108】
1.8 管理方法
図13は、第1実施形態のシステム1における空気清浄機11の管理方法を示すフローチャートである。
【0109】
システム1は、
図13に示されるステップS11からS18までを実行する。
【0110】
ステップS11においては、スマートフォン12の特定部181が、空気清浄機11を特定する。また、スマートフォン12の特定部181が、スマートフォン12の通信部142をサーバ13の通信部194と通信させ、スマートフォン12の通信部142に、特定した空気清浄機11をサーバ13に伝達させる。
【0111】
続くステップS12においては、サーバ13の第1の受け付け部221が、伝達されてきた空気清浄機11の登録を受け付ける。
【0112】
続くステップS13においては、スマートフォン12の取得部182が、フィルタ21を識別する識別情報を取得する。また、スマートフォン12の取得部182が、スマートフォン12の通信部142をサーバ13の通信部194と通信させ、スマートフォン12の通信部142に、取得した識別情報をサーバ13に伝達させる。
【0113】
続くステップS14においては、第2の受け付け部222が、伝達されてきた識別情報により識別されるフィルタ21の登録を受け付ける。
【0114】
続くステップS15においては、サーバ13の判定部223が、登録されたフィルタ21が登録された空気清浄機11に適合するか否かを判定する。当該フィルタ21が当該空気清浄機11に適合すると判定された場合は、ステップS16及びS17が実行される。当該フィルタ21が当該空気清浄機11に適合すると判定されなかった場合は、ステップS18が実行される。
【0115】
ステップS16においては、サーバ13の補正部225が、登録された空気清浄機11と登録されたフィルタ21との組み合わせに基づいて空気清浄機11の動作の内容の補正を行う。また、サーバ13の補正部225が、サーバ13の通信部194を空気清浄機11の通信部102と通信させ、サーバ13の通信部194に、補正が行われた空気清浄機11の動作の内容を含む運転指示を空気清浄機11に伝達させる。補正が行われた空気清浄機11の動作の内容を空気清浄機11に伝達するためには、基本設定に行われる補正のレベル又は基本設定に補正を行うことにより得られる補正後設定が空気清浄機11に伝達される。補正が行われた空気清浄機11の動作の内容が空気清浄機11に伝達されることにより、空気清浄機11は、当該動作の内容にしたがって動作する。
【0116】
続くステップS17においては、サーバ13の処理部224が、第1の処理を行って空気清浄機11に運転を行わせる。第1の処理の実行方法は、後述される。
【0117】
ステップS18においては、サーバ13の処理部224が、第2の処理を行って空気清浄機11に運転を行わせる。第2の処理の実行方法は、後述される。
【0118】
図14は、第1実施形態のシステム1における空気清浄機11の管理方法の別例を示すフローチャートである。
【0119】
図14に図示されるように、フィルタ21が空気清浄機11に適合すると判定されなかった場合に、ステップS16が実行されてもよい。
【0120】
1.9 第1の処理の実行方法
図15は、第1実施形態のシステム1における第1の処理の実行方法を示すフローチャートである。
【0121】
システム1は、
図15に示されるステップS21からS25までを実行する。
【0122】
ステップS21においては、空気清浄機11の計算部131が、フィルタ21に関する情報を処理する。また、空気清浄機11の計算部131が、空気清浄機11の通信部102をサーバ13の通信部194と通信させ、空気清浄機11の通信部102に、処理したフィルタ21に関する情報をサーバ13に伝達させる。
【0123】
続くステップS22においては、サーバ13の表示処理部231が、伝達されてきたフィルタ21に関する情報を含む第1の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる処理を行う。サーバ13の表示処理部231は、その際に、サーバ13の通信部194をスマートフォン12の通信部142と通信させて、サーバ13の通信部194に、第1の情報をスマートフォン12に伝達させる。
【0124】
続くステップS23においては、スマートフォン12の表示制御部183が、伝達されてきた第1の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる制御を行う。
【0125】
続くステップS24においては、サーバ13の受け付け処理部232が、第1の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる処理を行う。サーバ13の受け付け処理部232は、その際に、サーバ13の通信部194をスマートフォン12の通信部142と通信させて、サーバ13の通信部194に、第1の運転操作を示す情報をスマートフォン12に伝達させる。
【0126】
続くステップS25においては、スマートフォン12の受け付け制御部184が、伝達されてきた情報により示される第1の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる制御を行う。
【0127】
1.10 第2の処理の実行方法
図16は、第1実施形態のシステム1における第2の処理の実行方法を示すフローチャートである。
【0128】
システム1は、
図16に示されるステップS31からS34までを実行する。
【0129】
ステップS31においては、サーバ13の表示処理部231が、フィルタ21に関する情報を含まない第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる処理を行う。サーバ13の表示処理部231は、その際に、サーバ13の通信部194をスマートフォン12の通信部142と通信させて、サーバ13の通信部142に、第2の情報をスマートフォン12に伝達させる。
【0130】
続くステップS32においては、スマートフォン12の表示制御部183が、伝達されてきた第2の情報をスマートフォン12の表示部144に表示させる制御を行う。
【0131】
続くステップS33においては、サーバ13の受け付け処理部232が、第2の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる処理を行う。サーバ13の受け付け処理部232は、その際に、サーバ13の通信部194をスマートフォン12の通信部142と通信させて、第2の運転操作を示す情報をスマートフォン12に伝達させる。
【0132】
続くステップS34においては、スマートフォン12の受け付け制御部184が、伝達されてきた情報により示される第2の運転操作をスマートフォン12の操作部143に受け付けさせる制御を行う。
【0133】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0134】
1 システム、11 空気清浄機、12 スマートフォン、13 サーバ、2 フィルタ製品、21 フィルタ、22 付属品、23 包装、24 シール、105 ファン、131 計算部、181 特定部、182 取得部、183 表示制御部、184 受け付け制御部、221 第1の受け付け部、222 第2の受け付け部、223 判定部、224 処理部、225 補正部、226 提案部、231 表示処理部、232 受け付け処理部