(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】データ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20240731BHJP
【FI】
G06Q10/0639
(21)【出願番号】P 2021011448
(22)【出願日】2021-01-27
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長野 幸司
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 史
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-218537(JP,A)
【文献】特開2007-122216(JP,A)
【文献】特開2007-018411(JP,A)
【文献】特開2005-202866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための、制御部を備えるデータ分析支援装置であって、
業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、
期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御手段
を備えること、
を特徴とするデータ分析支援装置。
【請求項2】
前記出力制御手段は、
前記実績データおよび前記目標データを基に、前記所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を業務分類別に集計する処理、
前記所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を企業内組織別に集計する処理、前記所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られる集計結果を基に前記グラフを生成すること、
を特徴とする請求項1に記載のデータ分析支援装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、
前記目標データを基に、前記所定の集計期間における前記所定の処理の実行目標件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を基に前記グラフを生成すること、
を特徴とする請求項1に記載のデータ分析支援装置。
【請求項4】
前記出力制御手段は、
実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフまたは実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフにおいて、日別の実行実績件数を棒グラフによって出力し、かつ前記所定の集計期間における実行実績件数の合計および実行目標件数の各々を折れ線グラフによって出力し、
実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフにおいて、前記所定の集計期間に
おける企業内組織別の実行実績件数の合計を棒グラフによって出力すること、
を特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項5】
前記所定の集計期間の集計期間終了日および基準日を基に、前記集計期間終了日までの残り日数の期限を算出する差分算出手段と
前記残り日数の期限を出力する期限表示制御手段と、
をさらに備えること、
を特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項6】
前記所定の集計期間における基準日までの実行目標件数の合計と実行実績件数の合計との差を算出する差分算出手段と、
前記差を出力する目標値表示制御手段と、
をさらに備えること、
を特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項7】
前記出力制御手段は、
実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフの出力を指示する業務別アイコン、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフの出力を指示する部署別アイコン、および、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフの出力を指示する部署比較アイコンを出力し、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコンおよび前記部署比較アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、前記生成したグラフを出力する、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項8】
前記出力制御手段は、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコンおよび前記部署比較アイコンのうちオペレータによって選択されたアイコンを強調表示する、
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ分析支援装置。
【請求項9】
前記企業内組織別は、複数の部署グループおよび事業所を纏めて設定される、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項10】
前記事業所は、複数の事業所グループを纏めて設定される、
ことを特徴とする請求項9に記載のデータ分析支援装置。
【請求項11】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置で実行されるデータ分析支援方法であって、
業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、
期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御ステップ、
を含むことを特徴とするデータ分析支援方法。
【請求項12】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置に実行させるためのデータ分析支援プログラムであって、
業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、
期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行されるための、
前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御ステップ、
を含むことを特徴とするデータ分析支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の段階業務からなる作業の進捗状況を自動的に集計し、分析し、グラフ等によって表示することによって可視化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1のような業務システムでは、システム運用者がシステム稼働前に、利用ユーザによるシステム操作の慣れ具合を把握する必要がある。このため、システム運用者は、利用ユーザによる業務システムの起動回数またはデータの登録件数を用いて集計し、この集計結果を基に、肌感覚でシステム稼働の可否を判断してしまい、システム稼働の判断が曖昧になってしまうという問題点があった。
【0005】
さらに、利用ユーザの慣れ具合は、業務毎または拠点毎に異なる。このため、システム運用者は、利用ユーザの慣れ具合を業務毎または拠点毎に把握することができる技術を望んでいた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、業務毎または拠点毎に利用ユーザの慣れ具合を把握することができるデータ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るデータ分析支援装置は、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための、制御部を備えるデータ分析支援装置であって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御手段を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るデータ分析支援方法は、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置で実行されるデータ分析支援方法であって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御ステップ、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るデータ分析支援プログラムは、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置に実行させるためのデータ分析支援プログラムであって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する実績データと、期限までに達成すべき前記所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する目標データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行されるための、前記実績データおよび前記目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ、実行実績件数と実行目標件数の前記所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ、または、実行実績件数の前記所定の集計期間での合計と前記所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフを生成し、前記生成したグラフを出力する出力制御ステップ、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、業務毎または拠点毎に利用ユーザの慣れ具合を把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係るデータ分析支援装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る部署マスタにおける部署設定データテーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る事業所マスタにおける事業所設定データテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る目標データにおける目標データテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る目標データにおける目標データテーブルの別の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る集計データにおける集計データテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る集計データにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る集計データにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る集計データにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る集計データにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るデータ分析支援装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態に係る出力制御部が出力する業務別グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る出力制御部が出力する部署別グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る出力制御部が出力する部署比較グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係る受注グラフの一例を示す図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係る部署比較グラフにおける受注の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係る業務別グラフにおける受注グラフの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係る業務別グラフにおける売上グラフの一例を示す図である。
【
図20】
図20は、実施形態に係る部署別グラフにおける本社営業の受注グラフの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、実施形態に係る部署別グラフにおける大阪営業の受注グラフの一例を示す図である。
【
図22】
図22は、実施形態に係る部署比較グラフにおける受注グラフの一例を示す図である。
【
図23】
図23は、実施形態に係る部署比較グラフにおける売上グラフの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係るデータ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係るデータ分析支援装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、データ分析支援装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示すデータ分析支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、データ分析支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
データ分析支援装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。データ分析支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、データ分析支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、データ分析支援装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、実績データ106aと、部署マスタ106bと、事業所マスタ106cと、目標データ106dと、集計データ106eと、を記憶している。
【0019】
実績データ106aは、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持する。ここで、オペレータの操作とは、例えば販売管理システム等を用いたデータの登録および操作履歴に基づく慣れ具合、習得度および習熟度のいずれかである。即ち、慣れ具合、習得度および習熟度の数値化は、所定の時間内における業務支援システムへのデータの登録の数と操作履歴の数との集計値と、所定の時間内における目標件数と、の差または除算した値で表すことができる。また、所定の時間単位とは、日、週および月等である。
【0020】
図2は、実績データ106aにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
図2に示す実績データテーブルT1(集計元データ)には、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および所定の時間単位別に保持されている。例えば、
図2に示すように、実績データテーブルT1の1列目m1には、業務分類別としての業務が「受注」、企業内組織別としての部署が「本社営業」、所定の時間単位としての更新日付が「2020/11/02」、および業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数としての件数が「8」と保持されている。また、
図2に示すように、実績データテーブルT1の10列目m2には、業務分類別としての業務が「受注」、企業内組織別としての部署が「大阪営業」、所定の時間単位として更新日付が「2020/11/03」、および業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数としての件数が「10」と保持されている。
【0021】
部署マスタ106bは、企業内組織における複数の部署の各々を複数の部署グループおよび事業所で纏めた部署設定データを保持する。ここで、企業内組織における複数の部署とは、営業、購買および技術等である。また、複数の部署グループは、複数の部門を纏めたグループである。
【0022】
図3は、部署マスタ106bにおける部署設定データテーブルの一例を示す図である。
図3に示す部署設定データテーブルT2(部署マスタ)には、部署に、部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3および事業所を対応付けて設定された状態で保持されている。例えば、
図3に示すように、部署設定データテーブルT2の1列目m11には、部署としての「本社営業」に、部署グループ1が「営業」、部署グループ2が「首都圏営業」、部署グループ3が「東日本営業」および事業所が「本社」を対応付けて設定された状態で保持されている。なお、
図3では、部署に、部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3および事業所を対応付けて設定された状態で保持されているが、これに限定されることなく、オペレータが部署グループを適宜変更して設定することができる。
【0023】
事業所マスタ106cは、事業所を複数の事業所グループで纏めた事業所設定データを保持する。ここで、事業所グループとは、複数の事業所を纏めたグループである。
【0024】
図4は、事業所マスタ106cにおける事業所設定データテーブルの一例を示す図である。
図4に示す事業所設定データテーブルT3には、事業所に、事業所グループ1および事業所グループ2を対応付けて設定された状態で保持されている。例えば、
図4に示すように、事業所設定データテーブルT3の1列目m12には、事業所として「本社」に、事業所グループ1が「首都圏」および事業所グループ2が「東日本」を対応付けて設定された状態で保持されている。なお、
図4では、事業所に、事業所グループ1および事業所グループ2を対応付けて設定された状態で保持されているが、これに限定されることなく、オペレータが事業所グループを適宜変更して設定することができる。
【0025】
目標データ106dは、期限までに達成すべき所定の処理の実行目標件数であって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行実績件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持する。
【0026】
図5は、目標データ106dにおける目標データテーブルの一例を示す図である。
図5に示す目標データテーブルT4には、期限までに達成すべき所定の処理の実行目標件数であって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持されている。具体的には、
図5に示すように、目標データテーブルT4の1列目m21には、業務分類別としての業務が「受注」、企業内組織別としての部署が「本社営業」、期限としての日付が「2020/11/06」および実行目標件数としての件数が「20」と保持されている。
【0027】
図6は、目標データ106dにおける目標データテーブルの別の一例を示す図である。
図6に示す目標データテーブルT5には、
図5と同様に、期限までに達成すべき所定の処理の実行目標件数であって、業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数を、業務分類別、企業内組織別、および期限別に保持されている。例えば、
図6に示すように、目標データテーブルT5の1列目m23には、業務分類別としての業務が「受注」、企業内組織別としての部署が「本社営業」、期限としての日付が「2020/11/06」および実行目標件数としての件数が「20」と保持されている。さらに、目標データテーブルT5の6列目m24には、業務分類別としての業務が「受注」、企業内組織別としての部署が「名古屋営業」、期限としての日付が「2020/11/13」および実行目標件数としての件数が「10」と保持されている。
【0028】
集計データ106eは、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行件数、業務分類別および企業内組織別図を期限別に保持する。
【0029】
図7は、集計データ106eにおける集計データテーブルの一例を示す図である。なお、
図7では、上述した
図2の実績データおよび
図6の目標データを業務別に集計した集計データテーブルの一例について説明する。
図7に示す集計データテーブルT6には、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行件数、業務分類別、企業内組織別、実行目標件数および累計件数を所定の時間単位別に保持されている。具体的には、
図7に示す集計データテーブルT6の1列目m31には、業務分類別として業務が「受注」、更新日付としての日時が「2020/11/01」、実行件数としての件数が「0」、累計件数としての件数が「0」および実行目標件数としての件数が「0」と保持されている。
【0030】
図8は、集計データ106eにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。なお、
図8では、上述した
図2の実績データおよび
図6の目標データを部署別に集計した集計データテーブルの一例について説明する。
図8に示す集計データテーブルT7には、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行件数、企業内組織別、実行目標件数および累計件数を所定の時間単位別に保持されている。具体的には、
図8に示す集計データテーブルT7の2列目m41には、業務部署として部署が「本社営業」、更新日付としての日時が「2020/11/02」、実行件数としての件数が「8」、累計件数としての件数が「8」および実行目標件数としての件数が「0」と保持されている。
【0031】
図9は、集計データ106eにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。なお、
図9では、上述した
図2の実績データおよび
図6の目標データを部署毎に業務を比較可能に集計した集計データテーブルの一例について説明する。
図9に示す集計データテーブルT8には、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行された所定の集計期間におけるオペレータの操作を伴う所定の処理の実行件数の累計件数、業務分類別、企業内組織別および実行目標件数を保持されている。具体的には、
図9に示す集計データテーブルT8の1列目m42には、業務分類別として業務が「受注」、業務部署として部署が「本社営業」、累計件数としての件数が「36」および実行目標件数としての件数が「40」と保持されている。
【0032】
図10は、集計データ106eにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。なお、
図10では、上述した
図2の実績データおよび
図7の目標データを部署グループ別に集計した集計データテーブルの一例について説明する。
図10に集計データテーブルT9には、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数、業務分類別、企業内組織別を所定の時間単位別に保持されている。具体的には、
図10に示す集計データテーブルT9の1列目m43には、業務分類別として業務が「受注」、業務分類別としての部署グループ1が「営業」、実行目標件数到達までの所定の時間単位別としての期限が「2020/11/06」および実行目標件数としての件数が「45」と保持されている。
【0033】
図11は、集計データ106eにおける集計データテーブルの別の一例を示す図である。なお、
図11では、上述した
図2の実績データおよび
図7の目標データを事業所グループ別に集計した集計データテーブルの一例について説明する。
図11に集計データテーブルT10には、実績データ106aおよび目標データ106dに基に集計した業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数、業務分類別、企業内組織別を所定の時間単位別に保持されている。具体的には、
図11に示す集計データテーブルT10の1列目m44には、業務分類別として業務が「受注」、業務分類別としての事業所グループ2が「東日本」、実行目標件数到達までの所定の時間単位別としての期限が「2020/11/06」および実行目標件数としての件数が「30」と保持されている。
【0034】
図1に戻り、データ分析支援装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、データ分析支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、出力制御部102aと、差分算出部102bと、期限表示制御部102cと、目標値表示制御部102dと、を有する。
【0035】
出力制御部102aは、実績データおよび目標データを基に、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を業務分類別に表すグラフ(以下、「業務別グラフ」という)、実行実績件数と実行目標件数の所定の集計期間における推移を企業内組織別に表すグラフ(以下、「部署別グラフ」という)、または、実行実績件数の所定の集計期間での合計と所定の集計期間における実行目標件数を業務分類別且つ企業内組織別に表すグラフ(以下、「部署比較グラフ」という)を生成し、この生成した業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフを出力する。また、出力制御部102aは、実績データおよび目標データを基に、所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を業務分類別に集計する処理(以下、「業務集計処理」という)(例えば
図5~
図7を参照)、所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を企業内組織別に集計する処理(以下、「部署別集計処理」という)(例えば
図8を参照)、所定の集計期間における実行実績件数、実行目標件数および実行実績件数の合計を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理(以下、「部署比較集計処理」という)(例えば
図9~
図11を参照)を実行し、この実行した処理で得られる集計結果を基にグラフを生成する。また、出力制御部102aは、目標データを基に、所定の集計期間における所定の処理の実行目標件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理(以下、「目標集計処理」という)を実行し、この実行した処理で得られた集計結果を基にグラフを生成する。また、出力制御部102aは、業務別グラフまたは部署別グラフにおいて、日別の実行実績件数を棒グラフによって出力し、かつ所定の集計期間における実行実績件数の合計(累計件数)および実行目標件数の各々を折れ線グラフによって出力する。さらに、出力制御部102aは、部署比較グラフにおいて、所定の集計期間においける企業内組織別の実行実績件数の合計(累計件数)を棒グラフによって出力する。また、出力制御部102aは、業務別グラフの出力を指示する業務別アイコン、部署別グラフの出力を指示する部署別アイコン、および、部署比較グラフの出力を指示する部署比較アイコンを出力し、業務別アイコン、部署別アイコンおよび部署比較アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、生成したグラフを出力する。
【0036】
差分算出部102bは、所定の集計期間における集計期間終了日および基準日を基に、集計期間終了日までの残り日数の期限を算出する。また、差分算出部102bは、所定の集計期間における基準日までの実行目標件数の合計と実行実績件数の合計との差を算出する。
【0037】
期限表示制御部102cは、差分算出部102bが算出した集計期間終了日までの残り日数の期限を出力する。
【0038】
目標値表示制御部102dは、差分算出部102bが算出した所定の集計期間における基準日までの実行目標件数の合計と実行実績件数の合計との差を出力する。
【0039】
[2.データ分析支援装置100による処理]
次に、データ分析支援装置100が実行する処理について説明する。
図12は、データ分析支援装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0040】
図12に示すように、まず、出力制御部102aは、入力装置112を介してオペレータが指定した所定の期間内における記憶部106から実績データ106aおよび所定の期間内における目標データ106dを取得する(ステップS101)。
【0041】
続いて、出力制御部102aは、記憶部106から取得した実績データ106aおよび所定の期間内における目標データ106dを基に集計を行う(ステップS102)。具体的には、出力制御部102aは、上述した
図7~
図11で説明した各種の集計データを生成する。例えば、出力制御部102aは、業務集計処理(例えば
図5~
図7を参照)、部署別集計処理(例えば
図8を参照)、部署比較集計処理(例えば
図9~
図11を参照)を行う。
【0042】
続いて、出力制御部102aは、実績データおよび目標データを基に、業務別グラフ、部署別グラフ、または、部署比較グラフを生成する(ステップS103)。具体的には、出力制御部102aは、ステップS102において生成した集計結果および目標データを基に、各グラフを生成する。
【0043】
その後、出力制御部102aは、ステップS103において生成した少なくとも業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフのいずれか1つ以上を、入出力インターフェース部108を介して出力装置114へ出力する(ステップS104)。具体的には、出力制御部102aが出力する業務別グラフを含む照合画面を出力装置114へ出力する。
【0044】
図13は、出力制御部102aが出力する業務別グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
【0045】
図13に示す照合画面P1(データ登録状況)は、グラフ表示領域R1と、集計期間開始日セルK1と、集計期間終了日セルK2と、基準日設定セルK3と、業務別アイコンB1と、部署別アイコンB2と、部署比較アイコンB3と、を有する。
【0046】
グラフ表示領域R1は、出力制御部102aが少なくとも業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフのいずれか1つ以上が出力する。具体的には、
図13に示すように、オペレータによって業務別アイコンB1が選択されている場合、グラフ表示領域R1には、出力制御部102aによって業務別グラフが出力されることによって表示される。
図13に示すように業務別グラフには、受注グラフM1と、売上グラフM2と、発注グラフM3と、仕入グラフM4と、が含まれる。なお、各グラフの詳細については、後述する。
【0047】
集計期間開始日セルK1は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって集計データの集計期間開始日が入力される。例えば、
図13においては、集計期間開始日セルK1には、「2020/11/01」と入力されている。
【0048】
集計期間終了日セルK2には、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって集計データの集計期間終了日が入力される。例えば、
図13においては、集計期間終了日セルK2には、「2020/11/20」と入力されている。ここで、所定の期間とは、集計期間開始日から集計期間終了日までの期間である。
【0049】
基準日設定セルK3には、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって集計データの基準日が入力される。例えば、
図13においては、基準日設定セルK3には、「2020/11/18」と入力されている。
【0050】
業務別アイコンB1は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに業務別グラフを出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。ここで、業務別グラフには、
図13に示すように、少なくとも、受注グラフM1と、売上グラフM2と、発注グラフM3と、仕入グラフM4と、が含まれる。この場合、出力制御部102aは、業務別アイコンB1を強調表示、例えばハイライト表示または点滅表示することによって出力する。なお、業務別グラフにおける各グラフの詳細については、後述する。
【0051】
部署別アイコンB2は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに部署別グラフを出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図14は、出力制御部102aが出力する部署別グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
図14に示すように、オペレータによって部署別アイコンB2が選択されている場合、グラフ表示領域R1には、出力制御部102aによって部署別グラフが出力されることによって表示される。ここで、部署別グラフには、
図14に示すように、少なくとも、本社グラフM11と、大阪グラフM12と、名古屋グラフM13と、福岡グラフM14と、が含まれる。なお、部署別グラフにおける各グラフの詳細については、後述する。
【0052】
部署比較アイコンB3は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに部署比較グラフを出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図15は、出力制御部102aが出力する部署比較グラフを含む照合画面の一例を示す図である。
図15に示すように、オペレータによって部署比較アイコンB3が選択されている場合、グラフ表示領域R1には、出力制御部102aによって署比較グラフが出力されることによって表示される。ここで、部署比較グラフには、
図15に示すように、少なくとも、受注部署比較グラフM21と、売上部署比較グラフM22と、発注部署比較グラフM23と、仕入部署比較グラフM24と、が含まれる。なお、部署比較グラフにおける各グラフの詳細については、後述する。
【0053】
図12に戻り、ステップS105以降の説明を続ける。
ステップS105において、入力装置112を介して出力装置114が表示するグラフを変更する変更操作があった場合(ステップS105:Yes)、出力制御部102aは、入力装置112を介して操作された変更操作に応じたグラフに変更して出力装置114へ出力する(ステップS106)。具体的には、出力制御部102aは、入力装置112を介して出力装置114が表示する部署別アイコンB2(
図13を参照)または部署比較アイコンB3(
図13を参照)が選択された場合、業務別グラフに代えて、部署別グラフ(
図14を参照)または部署比較グラフ(
図15を参照)を出力装置114に出力することによって表示させる。ステップS106の後、データ分析支援装置100は、ステップS107へ移行する。これに対して、入力装置112を介して出力装置114が表示するグラフを変更する変更操作がなかった場合(ステップS105:No)、データ分析支援装置100は、ステップS107へ移行する。
【0054】
続いて、入力装置112を介して出力装置114が表示するグラフによるバックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための分析を終了する終了操作が行われた場合(ステップS107:Yes)、データ分析支援装置100は、本処理を終了する。これに対して、入力装置112を介して出力装置114が表示するグラフによるバックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための分析を終了する終了操作が行われていない場合(ステップS107:No)、データ分析支援装置100は、ステップS105へ戻る。
【0055】
[3.グラフの詳細]
次に、上述した各グラフの詳細について説明する。まず、受注グラフM1の詳細について説明する。
図16は、受注グラフM1の一例を示す図である。
【0056】
図16において、横軸が集計期間開始日から集計期間終了日を示し、縦軸左側が日別件数(第1軸)を示し、縦軸右側が累計係数(第2軸)を示す。なお、
図16では、集計期間開始日から集計期間終了日までの期間を11/1~11/20として説明する。さらに、
図16において、実績を基準日(システム日付)まで描画しているものとし、基準日を11/16として説明する。さらに、目標は、登録されている日付(例えば11/1~11/20)までを描写している。さらにまた、
図16において、折れ線L1が業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数を示し、折れ線L2が累計件数を示し、棒グラフG1が日別の件数を示す。
【0057】
また、
図16に示すように、現在の日時から集計期間終了日までの期限と、現在の累計件数と集計期間終了日までの目標件数との差分を示す目標までの件数と、を含む差分表示領域V1が表示される。この場合、
図16に示すように、期限表示制御部102cは、差分算出部102bがオペレータによって指定された集計期間終了日と現在の日時(基準日設定セルK3に入力された基準日)とを基に算出した算出結果である現在の日時から集計期間終了日までの期限を出力、例えば「期限まであと3日」と表示されるように出力装置114に出力する。また、
図16に示すように、目標値表示制御部102dは、差分算出部102bが現在の日時と実績データとを基に現在の累計件数から集計期間終了日までの目標件数までの差分を算出した算出結果である残り件数を出力、例えば「目標まであと20件」と表示されているように出力装置114へ出力する。
【0058】
このように、オペレータは、出力装置114に表示される受注グラフM1を確認することによって、受注状態を直感的に把握する。
【0059】
次に、部署比較グラフの詳細について説明する。
図17は、部署比較グラフにおける受注の一例を示す図である。
【0060】
図17において、横軸が部署を示し、縦軸が累計件数を示す。なお、
図17においては、部署として、例えば、本社、大阪、名古屋および福岡として説明する。また、
図17において、棒グラフG2における実線部分が実績を示し、破線部分が目標までの残りの件数を示す。さらに、
図17において、現在の日時から集計期間終了日までの期限を含む差分表示領域V2が表示される。この場合、
図17に示すように、期限表示制御部102cは、差分算出部102bがオペレータによって指定された集計期間終了日と現在の日時(基準日設定セルK3に入力された基準日)とを基に算出した算出結果である現在の日時から集計期間終了日までの期限を出力、例えば「期限まであと3日」と表示されるように出力装置114に出力する。
【0061】
また、
図17において、部署毎の業務の目標値がアイコンA1として表示されている。この場合、目標値表示制御部102dは、目標データを基にアイコンA1が表示される出力装置114へ出力する。さらに、
図17において、目標値表示制御部102dは、各棒グラフG2において、差分算出部102bが実績データおよび目標データを基に算出した基準日までの累計の件数と目標値までの件数とが表示されてように出力装置114へ出力する。例えば、
図17に示すように、本社の棒グラフG2には、基準日までの累計の件数として「28」、目標値から累計計の差分を示す残りの件数として「12」が表示されている。
【0062】
このように、オペレータは、出力装置114に表示される部署比較グラフの各棒グラフG2を確認することによって、部署毎の受注状態を直感的に把握する。
【0063】
[4.グラフの確認方法]
次に、各グラフによる確認方法について説明する。まず、業務別のグラフの確認方法について説明する。
図18は、業務別グラフにおける受注グラフの一例を示す図である。
図19は、業務別グラフにおける売上グラフの一例を示す図である。なお、
図18および
図19における横軸および縦軸は、上述した
図16と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、
図18および
図19において、折れ線L1、折れ線L2および棒グラフG1も、上述した
図16と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、
図19において、折れ線L21が業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数を示し、折れ線L22が累計件数を示す。
【0064】
図18に示すように、オペレータは、累計実績データの件数を示す折れ線L2と目標件数を示す折れ線L1との差D1に基づいて、受注に遅れが生じていることを直感的に把握することができる。これに対して、
図19に示すように、オペレータは、累計実績データの件数を示す折れ線L22が目標件数を示す折れ線L21を超えているため、売上が順調であることを直感的に把握することができる。
【0065】
図20は、部署別グラフにおける本社営業の受注グラフの一例を示す図である。
図21は、部署別グラフにおける大阪営業の受注グラフの一例を示す図である。
図20および
図21において横軸および縦軸は、上述した
図16と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、
図18および
図19において、折れ線L31および折れ線L41が業務支援システムにおいて実行されたオペレータの操作を伴う所定の処理の実行目標件数を示し、折れ線L32および折れ線L42が累計件数を示す。さらに、棒グラフG1は、上述した
図16と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0066】
図20に示すように、オペレータは、本社営業における累計実績データの件数を示す折れ線L32が目標件数を示す折れ線L31を超えているため、本社営業が順調に推移していることを直感的に把握することができる。これに対して、
図21に示すように、オペレータは、累計実績データの件数を示す折れ線L42と目標件数を示す折れ線L41との差D2に基づいて、受注に遅れが生じていることを直感的に把握することができる。
【0067】
図22は、部署比較グラフにおける受注グラフの一例を示す図である。
図23は、部署比較グラフにおける売上グラフの一例を示す図である。
図22および
図23において、横軸および縦軸は、上述した
図17と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0068】
図22に示すように、オペレータは、受注における各部署の各棒グラフG2およびアイコンA1を基に、本社および大阪が受注において目標値に到達していないことを直感的に把握できるうえ、名古屋および福岡が目標値に達成していることを直感的に把握することができる。また、
図23に示すように、オペレータは、売上における各部署の各棒グラフG2とアイコンA1を基に、本社、名古屋および福岡が売上において目標値に達成していることを直感的に把握することができるうえ、大阪が売上において目標値に達成していないことを直感的に把握することができる。
【0069】
以上説明した実施形態によれば、出力制御部102aが実績データおよび目標データを基に業務別グラフ、部署別グラフ、部署比較グラフを生成し、この生成した業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフを出力するため、業務毎または拠点毎に利用ユーザの慣れ具合を把握することができる。
【0070】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが実績データおよび目標データを基に、業務集計処理、部署別集計処理、部署比較集計処理を実行し、この実行した処理で得られる集計結果を基にグラフを生成するため、業務毎または拠点毎に利用ユーザの慣れ具合を把握することができる。
【0071】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが目標データを基に目標集計処理を実行し、この実行した処理で得られた集計結果を基にグラフを生成するため、業務毎または拠点毎の目標を直感的に把握することができる。
【0072】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが業務別グラフまたは部署別グラフにおいて、日別の実行実績件数を棒グラフによって出力し、かつ所定の集計期間における実行実績件数の合計(累計件数)および実行目標件数の各々を折れ線グラフによって出力し、部署比較グラフにおいて、所定の集計期間においける企業内組織別の実行実績件数の合計(累計件数)を棒グラフによって出力する。これにより、オペレータは、業務別の日別の実行実績件数の登録件数と実行件数の合計(累計件数)の推移および目標との乖離を直感的に把握することができる。さらに、オペレータは、企業内組織別(拠点別)の実行実績件数の日別登録件数と合計(累計件数)の推移および目標との乖離を直感的に把握することができる。さらにまた、オペレータは、業務毎に企業内組織別(拠点別)の合計(累計件数)の比較および目標との乖離を直感的に把握することができる。
【0073】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが業務別グラフの出力を指示する業務別アイコン、部署別グラフの出力を指示する部署別アイコン、および、部署比較グラフの出力を指示する部署比較アイコンを出力し、業務別アイコン、部署別アイコンおよび部署比較アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、生成したグラフを出力するため、オペレータが直感的な操作で所望のグラフを出力させることができる。
【0074】
また、実施形態によれば、期限表示制御部102cが差分算出部102bによって算出された集計期間終了日までの残り日数の期限を出力する。このため、オペレータは、目標までの残りの日数を直感的に把握することができる。
【0075】
また、実施形態によれば、目標値表示制御部102dが差分算出部102bによって算出された所定の集計期間における基準日までの実行目標件数の合計と実行実績件数の合計との差を出力する。このため、オペレータは、実行実績件数の合計(累計件数)と目標までの乖離を直感的に把握することができる。
【0076】
なお、実施形態では、出力制御部102aが実績データおよび目標データを基に業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフの各々を個別に出力していたが、これに限定されることなく、例えば業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフの少なくとも1つ以上を出力するようにしてもよい。即ち、出力制御部102aは、業務別グラフ、部署別グラフおよび部署比較グラフが一画面で表示されるように出力してもよい。
【0077】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0078】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0080】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0081】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0082】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0083】
また、データ分析支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0084】
例えば、データ分析支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてデータ分析支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0085】
また、このコンピュータプログラムは、データ分析支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0086】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0087】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0088】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0089】
また、データ分析支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、データ分析支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0090】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、自社の社員または同グループ企業の社員への販売が混在する販売業務が存在する業界(例えば食品業界)などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0092】
100 データ分析支援装置
102 制御部
102a 出力制御部
102b 差分算出部
102c 期限表示制御部
102d 目標値表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 実績データ
106b 部署マスタ
106c 事業所マスタ
106d 目標データ
106e 集計データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク