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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】アレイ基板、表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20240731BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240731BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240731BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 308Z
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 622E
G09G3/20 622A
G09G3/20 622G
G09G3/20 621J
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021538325
(86)(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2020103541
(87)【国際公開番号】W WO2021013181
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2023-07-18
(31)【優先権主張番号】201921162475.5
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ハオ シュエグアン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ウー シンイン
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109147645(CN,A)
【文献】特開2014-026258(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0075810(US,A1)
【文献】特開2018-112741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09G 3/20
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域の外側に位置する周辺領域とを有し、前記表示領域は、2つの実質的に平行な第1側辺と複数の円弧辺とを有し、第1側辺の各々の少なくとも一端は、前記複数の円弧辺のうちの1つの円弧辺に接続するアレイ基板であって、
前記アレイ基板は、
前記表示領域に設けられた複数のサブ画素と、
前記周辺領域に設けられた少なくとも1つのゲート駆動回路とを備え、ゲート駆動回路の各々は、前記複数の円弧辺のうちの少なくとも1つのうちの円弧辺の各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットと、前記円弧辺に接続された1つの前記第1側辺に沿って順次分布した複数の有効GOAユニットとを有し、前記複数のGOAユニットは、少なくとも1つの有効GOAユニットと、少なくとも1つの仮想GOAユニットとを有し、有効GOAユニットの各々は、少なくとも1つの前記サブ画素に駆動信号を供給するように構成され、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットは、前記複数のGOAユニットのうちの前記少なくとも1つの有効GOAユニット以外のGOAユニットであり、
前記複数のGOAユニットのうちの隣接する2つのGOAユニット間の間隔は、前記複数の有効GOAユニットのうちの隣接する2つの有効GOAユニット間の間隔とほぼ同じであ
前記有効GOAユニットは、入力サブ回路、プルダウンサブ回路、プルアップ制御サブ回路、プルアップサブ回路、出力制御サブ回路、及び出力サブ回路を有し、
前記入力サブ回路は、信号入力端子、第1ノード、及び第2クロック信号端子に接続され、前記入力サブ回路は、前記第2クロック信号端子の電圧の制御下で、前記信号入力端子の電圧を前記第1ノードに出力するように構成され、
前記プルダウンサブ回路は、第1電圧端子、第2ノード、及び前記第2クロック信号端子に接続され、前記プルダウンサブ回路は、前記第2クロック信号端子の電圧の制御下で、前記第1電圧端子の電圧を前記第2ノードに出力するように構成され、
前記プルアップ制御サブ回路は、第1クロック信号端子、前記第1ノード、前記第2ノード、及び第2電圧端子に接続され、前記プルアップ制御サブ回路は、前記第1クロック信号端子と前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第2電圧端子の電圧を前記第1ノードに出力するように構成され、
前記プルアップサブ回路は、前記第2ノード、前記第2電圧端子、及び信号出力端子に接続され、前記プルアップサブ回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第2電圧端子の電圧を前記信号出力端子に出力するように構成され、
前記出力制御サブ回路は、前記第1ノード、前記第1電圧端子、及び前記出力サブ回路に接続され、前記出力制御サブ回路は、第1電圧端子の電圧により、前記出力サブ回路と前記第1ノードとの間のオン/オフを制御するように構成され、
前記出力サブ回路は、前記第1クロック信号端子、及び前記信号出力端子に接続され、前記出力サブ回路は、前記出力制御サブ回路がオンの時、前記第1ノードの電圧の制御下で、前記第1クロック信号端子の電圧を前記信号出力端子に出力するように構成され、
GOAユニットの各々が占める領域が第1領域と第2領域とを有し、前記プルアップ制御サブ回路は、第1制御ユニットと第2制御ユニットとを有し、前記第1制御ユニットは、前記第2ノード、前記第2電圧端子、及び前記第2制御ユニットに接続され、前記第2制御ユニットは、前記第1ノードと前記第1クロック信号端子とにさらに接続され、
前記有効GOAユニットにおいて、前記第1制御ユニットにおける少なくとも一部のトランジスタ及び/又は前記第2制御ユニットにおける少なくとも一部のトランジスタは、前記有効GOAユニットの第2領域に位置する、アレイ基板。
【請求項2】
少なくとも1つの仮想GOAユニットは、前記複数のGOAユニットのうちの隣接する2つの有効GOAユニットの間に設けられる、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記複数のGOAユニットのうちのいずれか1つの有効GOAユニットは、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットよりも前記複数の有効GOAユニットに近い、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記有効GOAユニットは、複数のトランジスタを有し、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットは、複数のトランジスタ有し、
前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおけるトランジスタ数は、前記有効GOAユニットにおけるトランジスタ数よりも少ない、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項5】
GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域と第2領域とを有し、
前記有効GOAユニットは、前記有効GOAユニットの第1領域に配置された第1サブ回路と、前記有効GOAユニットの第2領域に配置された第2サブ回路とを有し、前記第1サブ回路は、複数のトランジスタを有し、前記第2サブ回路は、少なくとも1つのトランジスタを有し、
少なくとも1つの仮想GOAユニットは、仮想GOAユニットの各々の第1領域に配置された第1サブ回路を有し、且つ前記第2サブ回路を有さず、前記仮想GOAユニットの第2領域は、前記仮想GOAユニットが占める領域のうちの前記周辺領域の外縁に近い半分の領域に位置する、請求項4に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記有効GOAユニットの各々は、複数の信号伝送経路によって結合された複数のトランジスタを有し、少なくとも1つの仮想GOAユニットは、複数のトランジスタを有し、仮想GOAユニットの各々における複数のトランジスタは、前記有効GOAユニットにおける複数のトランジスタの位置に対応し、
前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおいて、複数のトランジスタに結合された複数の信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、切断されている、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項7】
GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域と第2領域とを有し、前記GOAユニットは、前記第1領域に配置された少なくとも1つのトランジスタと、前記第2領域に配置された少なくとも1つのトランジスタとを有し、
前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおいて、前記第2領域に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、切断されており、
前記仮想GOAユニットの第2領域は、前記仮想GOAユニットが占める領域のうちの前記周辺領域の外縁に近い半分の領域に位置する、請求項6に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記仮想GOAユニットの第2領域は、第1領域よりも前記周辺領域の外縁に近い、請求項5又は7に記載のアレイ基板。
【請求項9】
GOAユニットの各々が占める領域が第1領域と第2領域とを有する場合、前記有効GOAユニットにおいて、前記入力サブ回路における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は前記プルダウンサブ回路における少なくとも一部のトランジスタは、前記有効GOAユニットの第2領域に位置する、請求項に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記少なくとも1つのゲート駆動回路は、2つのゲート駆動回路を有し、
前記2つのゲート駆動回路は、前記2つの第1側辺、及び前記2つの第1側辺に接続された円弧辺の外側の周辺領域にそれぞれ位置することを特徴とする、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかに記載のアレイ基板を備えることを特徴とする、表示パネル。
【請求項12】
請求項11に記載の表示パネルを備えることを特徴とする、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術の分野に関し、特にアレイ基板、表示パネル及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、近年では、角R(即ち、コーナーR又は面取り)を有する表示パネルは、広く適用されており、狭額縁化のために、表示パネルは通常、GOA(Gate Driver on Array)技術、即ち、表示パネルにおけるアレイ基板のベース基板上にゲート駆動回路(GOA回路とも言う)を作製することが多く採用されている。ここで、ゲート駆動回路は、表示パネルにおける複数の駆動信号線、例えばゲート線に一対一対応して接続される複数のGOAユニット(シフトレジスタとも言う)を含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一態様では、アレイ基板を提供する。このアレイ基板は、表示領域と、前記表示領域の外側に位置する周辺領域とを有し、前記表示領域は、2つの実質的に平行な第1側辺と複数の円弧辺とを有し、第1側辺の各々の少なくとも一端は、前記複数の円弧辺のうちの1つの円弧辺に接続する。前記アレイ基板は、前記表示領域に設けられた複数のサブ画素と、前記周辺領域に設けられた少なくとも1つのゲート駆動回路とを備える。ゲート駆動回路の各々は、前記複数の円弧辺のうちの少なくとも1つのうちの円弧辺の各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットと、前記円弧辺に接続された1つの前記第1側辺に沿って順次分布した複数の有効GOAユニットとを有し、前記複数のGOAユニットは、少なくとも1つの有効GOAユニットと、少なくとも1つの仮想GOAユニットとを有し、有効GOAユニットの各々は、少なくとも1つの前記サブ画素に駆動信号を供給するように構成され、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットは、前記複数のGOAユニットのうちの前記少なくとも1つの有効GOAユニット以外のGOAユニットであり、前記複数のGOAユニットのうちの隣接する2つのGOAユニット間の間隔は、前記複数の有効GOAユニットのうちの隣接する2つの有効GOAユニット間の間隔とほぼ同じである。
【0004】
幾つかの実施例において、少なくとも1つの仮想GOAユニットは、前記複数のGOAユニットのうちの隣接する2つの有効GOAユニットの間に設けられる。
【0005】
幾つかの実施例において、前記複数のGOAユニットのうちのいずれか1つの有効GOAユニットは、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットよりも前記複数の有効GOAユニットに近い。
【0006】
幾つかの実施例において、前記有効GOAユニットは、複数のトランジスタを有し、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットは、複数のトランジスタを有し、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおけるトランジスタ数は、前記有効GOAユニットにおけるトランジスタ数よりも少ない。
【0007】
幾つかの実施例において、GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域と第2領域とを有し、前記有効GOAユニットは、前記有効GOAユニットの第1領域に配置された第1サブ回路と、前記有効GOAユニットの第2領域に配置された第2サブ回路とを有し、前記第1サブ回路は、複数のトランジスタを有し、前記第2サブ回路は、少なくとも1つのトランジスタを有し、少なくとも1つの仮想GOAユニットは、仮想GOAユニットの各々の第1領域に配置された第1サブ回路を有し、且つ前記第2サブ回路を有さず、前記仮想GOAユニットの第2領域は、前記仮想GOAユニットが占める領域のうちの前記周辺領域の外縁に近い半分の領域に位置する。
【0008】
幾つかの実施例において、前記有効GOAユニットの各々は、複数の信号伝送経路によって結合された複数のトランジスタを有し、少なくとも1つの仮想GOAユニットは、複数のトランジスタを有し、仮想GOAユニットの各々における複数のトランジスタは、前記有効GOAユニットにおける複数のトランジスタの位置に対応し、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおいて、複数のトランジスタに結合された複数の信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、切断されている。
【0009】
幾つかの実施例において、GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域と第2領域とを有し、前記GOAユニットは、前記第1領域に配置された少なくとも1つのトランジスタと、前記第2領域に配置された少なくとも1つのトランジスタとを有し、前記少なくとも1つの仮想GOAユニットにおいて、前記第2領域に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、切断されており、前記仮想GOAユニットの第2領域は、前記仮想GOAユニットが占める領域のうちの前記周辺領域の外縁に近い半分の領域に位置する。
【0010】
幾つかの実施例において、前記仮想GOAユニットの第2領域は、第1領域よりも前記周辺領域の外縁に近い。
【0011】
幾つかの実施形態において、前記有効GOAユニットは、入力サブ回路、プルダウンサブ回路、プルアップ制御サブ回路、プルアップサブ回路、出力制御サブ回路、及び出力サブ回路を備え、前記入力サブ回路は、信号入力端子、第1ノード、及び第2クロック信号端子に接続され、前記入力サブ回路は、前記第2クロック信号端子の電圧の制御下で、前記信号入力端子の電圧を前記第1ノードに出力するように構成され、前記プルダウンサブ回路は、第1電圧端子、第2ノード、及び前記第2クロック信号端子に接続され、前記プルダウンサブ回路は、前記第2クロック信号端子の電圧の制御下で、前記第1電圧端子の電圧を前記第2ノードに出力するように構成され、前記プルアップ制御サブ回路は、第1クロック信号端子、前記第1ノード、前記第2ノード、及び第2電圧端子に接続され、前記プルアップ制御サブ回路は、前記第1クロック信号端子と前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第2電圧端子の電圧を前記第1ノードに出力するように構成され、前記プルアップサブ回路は、前記第2ノード、前記第2電圧端子、及び信号出力端子に接続され、前記プルアップサブ回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第2電圧端子の電圧を前記信号出力端子に出力するように構成され、前記出力制御サブ回路は、前記第1ノード、前記第1電圧端子、及び前記出力サブ回路に接続され、前記出力制御サブ回路は、第1電圧端子の電圧により、前記出力サブ回路と前記第1ノードとの間のオン/オフを制御するように構成され、前記出力サブ回路は、前記第1クロック信号端子、及び前記信号出力端子に接続され、前記出力サブ回路は、前記出力制御サブ回路がオンの時、前記第1ノードの電圧の制御下で、前記第1クロック信号端子の電圧を前記信号出力端子に出力するように構成される。
【0012】
幾つかの実施例において、GOAユニットの各々が占める領域が第1領域と第2領域とを有する場合、前記有効GOAユニットにおいて、前記入力サブ回路における少なくともの一部のトランジスタ及び/又は前記プルダウンサブ回路における少なくともの一部のトランジスタは、前記有効GOAユニットの第2領域に位置する。
【0013】
幾つかの実施例において、GOAユニットの各々が占める領域が第1領域と第2領域とを有する場合、前記プルアップ制御サブ回路は、第1制御ユニットと第2制御ユニットとを有し、前記第1制御ユニットは、前記第2ノード、前記第2電圧端子、及び前記第2制御ユニットに接続され、前記第2制御ユニットは、前記第1ノードと前記第1クロック信号端子とにさらに接続され、前記有効GOAユニットにおいて、前記第1制御ユニットにおける少なくともの一部のトランジスタ及び/又は前記第2制御ユニットにおける少なくともの一部のトランジスタは、前記有効GOAユニットの第2領域に位置する。
【0014】
幾つかの実施例において、前記少なくとも1つのゲート駆動回路は、2つのゲート駆動回路を有し、前記2つのゲート駆動回路は、前記2つの第1側辺、及び前記2つの第1側辺に接続された円弧辺の外側の周辺領域にそれぞれ位置する。
【0015】
別の態様では、表示パネルを提供する。前記表示パネルは、いずれかの上記実施例に記載のアレイ基板を備える。
【0016】
さらに別の態様では、本開示の実施例は、さらに表示装置を提供する。前記表示装置は、いずれかの上記実施例に記載の表示パネルを備える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示又は関連技術における技術的解決手段をより明確的に説明するため、以下は本開示の幾つかの実施例又は関連技術に用いる図面について簡単に説明する。以下の説明における図面は、本開示の幾つかの実施例の図面に過ぎないことは明らかである。当業者であれば、これらの図面によって他の図面が取得することができる。さらに、以下の説明における図面は、概略図と見なすことができ、本開示の実施例に係る製品の実際の寸法、方法の実際のプロセス、信号の実際のタイミングなどを限定するものではない。
【0018】
図1殊な形状の表示パネルの構成図である。
図2】本開示の幾つかの実施例に係る表示パネル(アレイ基板)の構成図である。
図3】本開示の幾つかの実施例に係るOLEDの構成図である。
図4A図2のA1の拡大構成図である。
図4B図2の別のA1の拡大構成図である。
図4C図2のさらに別のA1の拡大構成図である。
図5】関連技術に係るアレイ基板の部分構成図である。
図6】本開示の幾つかの実施例に係る仮想GOA回路及び有効GOA回路の領域分割図である。
図7】本開示の幾つかの実施例に係る別の仮想GOA回路及び有効GOA回路の領域分割図である。
図8】本開示の幾つかの実施例に係る有効GOAユニットの構成図である。
図9】本開示の幾つかの実施例に係る有効GOAユニットの回路構成図である。
図10】本開示の幾つかの実施例に係る仮想GOAユニットの回路構成図である。
図11】本開示の幾つかの実施例に係る仮想GOAユニットの構成図である。
図12】本開示の幾つかの実施例に係る別の仮想GOAユニットの回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本開示の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例はあくまで本開示の実施例の一部のみであり、全ての実施例ではないと理解されるべきである。本開示における実施例に基づき、当業者が取得する他のすべての実施例は、本開示の請求範囲に含まれるものとする。
【0020】
文脈上別段の解釈を要しない限り、本明細書及び特許請求の範囲全体において、用語「備える(comprise)」及びその他の形式、例えば、第三人称の単数形である「備える(comprises)」及び現在分詞の形式である「備える(comprising)」は、開放、包括的な意味、即ち「備えるが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「1つの実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例示(example)」、「特定の例示(specific example)」、又は「幾つかの例示(some examples)」などは、この実施例又は例示に関連する特定の特徴、構成、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例示を指すわけではない。さらに、説明された特定の特徴、構成、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例示に含まれ得る。
【0021】
以下、用語「第1」、「第2」及び類似の用語は異なる構成要素を区別するためにのみ使用され、任意の順序及び相対的な重要性を明示又は暗示する、又は対象となる技術的特徴の数を明示又は暗示すると理解されるべきではない。従って、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本開示の実施例の説明では、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
【0022】
幾つかの実施例を説明する時、「結合」と「接続」及びそれらに由来する表現を使用する場合がある。例えば、幾つかの実施例を説明する時、2つ又は2つ以上の構成要素がお互いに直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「接続」という用語を使用する場合がある。又は、幾つかの実施例を説明する時、2つ又は2つ以上の構成要素が直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「結合」という用語を使用する場合がある。しかしながら、「結合」又は「通信可能に結合された(communicatively coupled)」という用語は、2つ又は2つ以上の構成要素が互いに直接接触していないが、依然として互いに協働又は相互作用することも意味し得る。ここに開示された実施例は、必ずしも本明細書の内容に限定されない。
【0023】
「A及び/又はB」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBの組合せの3つの組合せを含む。
【0024】
本明細書で使用されるように、文脈に応じて、用語「場合」は、「……時」又は「……際」又は「決定に応答する」又は「検出に応答する」を意味すると任意選択的に解釈される。同様に、文脈に応じて、「……が決定された場合」又は「[記載された条件又はイベント]が検出された場合」という文節は、「……が決定される時」、又は「……の決定に応答する」、又は「[記載された条件又はイベント]が検出された時」を意味すると任意選択的に解釈される。
【0025】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように構成される」は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0026】
また、「に基づいて」の使用は、1つ又は複数の前記条件又は値に「基づいて」行われる処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際的には、追加の条件又は前記値を超えることに基づき得るため、開放的且つ包括的であることを意味する。
【0027】
本明細書で使用されるように、「約」、「近似」、又は「およそ」は、記載された値、及び特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、ここで、前記許容可能な偏差範囲は、当業者によって検討されている測定及び特定量の測定に関連する誤差(即ち、測定システムの制限)を考慮して決定される。
【0028】
さらに、本願では、「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」及び「垂直」などの方位用語は、図中の構成要素が概略的に配置される方位に関して定義され、これらの方向性用語は、相対的な説明及び明確化のために使用される相対的な概念であり、図中の構成要素が配置される方位の変化に応じて適宜変更され得ることが理解されるべきである。
【0029】
本開示の実施例は、テレビ、携帯電話、デスクトップコンピュータ、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、車載コンピュータなどであり得る表示装置を提供する。本開示の実施例は、上述した表示装置の具体的な形態に対して特に限定されない。図1は、表示装置が携帯電話である場合を例として示している。
【0030】
本開示の実施例に係る表示装置は、少なくとも表示パネルを有する。この表示パネルは、アレイ基板、ゲート駆動回路、ソース駆動回路、タイミング制御回路(TCON)、プリント回路基板(Printed Circuit Board、PCB)、フレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit Board、FPC)、及びその他の電子アクセサリー等を含む。
【0031】
上記表示パネルは、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)表示パネル、量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light Emitting Diodes、QLED)表示パネル又はマイクロ発光ダイオード(Micro Light Emitting Diodes、Micro LED)表示パネル等であってもよく、本開示は、これを特に限定しない。
【0032】
OLED表示パネルは、自発光、薄型、低消費電力、高コントラスト、高色域、フレキシブル表示の実現可能などの利点を有することから、広く注目されており、OLED表示パネルも新たな世代の表示技術として誉れを得ている。説明の便宜上、本開示の以下の実施例は、いずれも上記表示パネルがOLED表示パネルであることを例として本開示を説明する。
【0033】
図2は、本開示の幾つかの実施例に係る表示パネルの構成図である。図2を参照すると、この表示パネル001は、表示領域(active area、AA領域と言い、有効表示領域とも言う)1と、表示領域1の外側に位置する周辺領域2とを含む。図2は、周辺領域2が表示領域1を囲んでいるように設けることを例として示している。
【0034】
図2を参照すると、上述した表示パネル001には、複数のゲート線(Gate Line)GLと複数のデータ線(Data Line)DLとが設けられており、複数のゲート線GLと複数のデータ線DLは、表示領域1において交差して複数のサブ画素(sub pixel)Pを画定する。
【0035】
表示領域1に位置する上述した複数のサブ画素Pは、少なくとも第1色サブ画素、第2色サブ画素及び第3色サブ画素を含む。ここで、第1色、第2色及び第3色は、三原色(例えば、赤色、緑色及び青色)である。
【0036】
説明の便宜上、本願では、上述した複数のサブ画素Pがマトリクス状に配列されているものを例として説明する。この場合、ゲート線GLは水平方向Xに延在し、データ線DLは垂直方向Yに延在し、水平方向Xに沿って一行に配列されたサブ画素Pを同一行のサブ画素と呼び、垂直方向Yに沿って一列に配列されたサブ画素Pを同一列のサブ画素と呼ぶ。
【0037】
また、図2に示すように、サブ画素Pの各々には、いずれも駆動部及び発光部を含む画素回路S(画素駆動回路とも言う)が設けられている。
【0038】
上記駆動部は、トランジスタとコンデンサとを含み、図2では、当該画素回路Sにおける駆動部が2T1C(即ち、1つの駆動トランジスタMd、1つのスイッチングトランジスタMs及び1つのストレージコンデンサCstを含む)である構成を例としてのみ示しているが、本発明はこれに限定されず、幾つかの実施例において、駆動部は、3T1C、4T1C等の回路構成を採用してもよい。
【0039】
上記発光部は、有機発光ダイオードOLEDを含む。図3に示すように、OLEDは、カソード11及びアノード12、並びにカソード11とアノード12との間に位置する発光機能層13を含む。ここで、発光機能層13は有機発光層(Emission layer、EML)を含んでもよく、有機発光層EMLとアノード12との間に位置する正孔輸送層(Hole Transport Layer、HTL)及び/又は有機発光層EMLとカソード11との間に位置する電子輸送層(Electron Transport Layer、ETL)を含んでもよい。もちろん、必要に応じて、幾つかの実施例において、正孔輸送層HTLとアノード12との間に正孔注入層(Hole Injection Layer、HIL)を設けること、及び/又は、電子輸送層ETLとカソード11との間に電子注入層(Electron Injection Layer、EIL)などを設けることも可能であり、本開示はこれに限定されない。
【0040】
表示時には、カソード11とアノード12に印加される電圧を制御することにより、アノード12で正孔を注入し、カソード11で電子を注入して、形成された電子と正孔が有機発光層EMLで遭遇して励起子を生成することにより、有機発光層EMLを励起して発光させる。サブ画素Pの画素回路S内の駆動サブ回路がカソード11とアノード12とで形成される電流経路における駆動電流の大きさを制御することにより、有機発光層EMLの発光輝度が異なるようになり、これにより異なる階調表示を実現することができる。
【0041】
これに基づいて、図2に示すように、表示パネル001は、周辺領域2にゲート線GLに接続されたゲート駆動回路(GOA回路とも言う)10(本開示の実施例の図面には、いずれもゲート線GLとゲート駆動回路10とに接続されたことを例として示している)などの駆動信号線、と、データ線DLに接続されたデータ駆動回路20とをさらに備える。上記駆動信号線は、例えばゲート線又は発光制御線であってもよい。
【0042】
幾つかの実施例において、上記ゲート駆動回路10は、ゲート線GLの延長方向に沿った周辺領域2に配置されてもよく、データ駆動回路20は、データ線DLの延長方向に沿った周辺領域2に配置されてもよい。ゲート駆動回路10によって画素回路Sが行ごとにオンされ、1行の画素回路Sがオンされる時、データ駆動回路20によって画素データ電圧を当該行の各画素回路Sに書き込んで、画面表示を行う。
【0043】
本開示の実施例において、表示装置の額縁幅を狭くし、製作コストを低減するため、上記ゲート駆動回路10を表示パネル001におけるアレイ基板に直接集積する。
【0044】
表示パネル001におけるアレイ基板の構成図は、図2に示す表示パネル001の構成図と実質的に一致するため(しかしながら、両者の構成が同じであるとは限らない)、以下、図2に関連して、本開示のアレイ基板100及びアレイ基板100のベース基板上に位置するGOA回路10の配置についてさらに説明する。
【0045】
本開示の実施例に係る特殊な形状の表示パネル001(表示装置又はアレイ基板であってもよい)にとって、図2に示すように、表示領域1は、2つの実質的に平行な第1側辺L1とL1'及び2つの実質的に平行な第2側辺L2とL2'を含み、第1側辺L1と第2側辺L2とは実質的に垂直であり、且つ第1側辺の各々の少なくとも一端は、円弧辺R(コーナーR、面取り又は角Rとも言う)によって第2側辺に接続されている。即ち、本開示における表示パネル001の表示領域1は、少なくとも2つの角Rが設けられている。
【0046】
幾つかの実施例において、表示領域1は、複数の角Rを含んでいてもよい。
【0047】
例示的には、図2に示すように、幾つかの実施例において、表示領域1は、2つの実質的に平行な第1側辺(L1及びL1’)と、2つの実質的に平行な第2側辺(L2及びL2’)とを含み、第1側辺L1と第2側辺とは、実質的に垂直であり、第1側辺(L1及びL1’)の各々の両端は、2つの第2側辺(L2及びL2’)にそれぞれ角Rにより接続される。この場合、表示領域1は、4つの角Rを有する。
【0048】
例示的には、他の幾つかの実施例において、表示領域1は、2つの実質的に平行な第1側辺(L1及びL1’)と、2つの実質的に平行な第2側辺(L2及びL2’)とを含んでもよく、第1側辺L1と第2側辺とは、実質的に垂直であり、2つの第1側辺(L1及びL1’)と1つの第2側辺(L2)はそれぞれ角Rにより接続される。この場合、表示領域1は、2つの角Rを有する。
【0049】
以下の実施例は、いずれも図2に示す表示領域1が4つの角Rを有することを例として本開示をさらに説明するものである。
【0050】
幾つかの実施例において、図2に示すように、アレイ基板100は、表示領域1がゲート線GLの延長方向における両側に位置する周辺領域2に、それぞれGOA回路10が設けられている。もちろん、幾つかの実施例において、表示領域1がゲート線GLの延長方向における一側に位置する周辺領域2にのみGOA回路を設けてもよい。
【0051】
この場合、アレイ基板100のベース基板に設けられた単一のGOA回路10にとって、図4A図4B及び図4C図4A図4B及び図4Cは、図2のA1領域の部分拡大図である)に示すように、当該GOA回路10は、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットと、当該円弧辺Rに接続された1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101とを備え、複数のGOAユニットは、少なくとも1つの有効GOAユニット101と、少なくとも1つの仮想GOAユニット102とを含み、有効GOAユニット101の各々は、少なくとも1つのサブ画素Pに駆動信号(即ち、走査信号又は発光制御信号)を供給するように構成されており、少なくとも1つの仮想GOAユニット102は、複数のGOAユニットのうちの有効GOAユニット101以外のGOAユニットである。
【0052】
ここで、少なくとも1つの円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの隣接する2つのGOAユニット間の間隔は、該円弧辺Rに接続する1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101のうちの隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔とほぼ同じである。
【0053】
なお、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの有効GOAユニット101と仮想GOAユニット102の数は限定されず、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置での空間のサイズに応じて有効GOAユニット101と仮想GOAユニット102の数を選択的に設けることができる。
【0054】
ここで、仮想GOAユニット102は、周辺領域2に位置する少なくとも1つの仮想サブ画素Pに駆動信号を供給してもよいし、もちろん、仮想GOAユニット102は、信号を出力しない、即ち、いかなる仮想サブ画素Pに信号を供給してなくてもよい。
【0055】
これに基づいて、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの有効GOAユニット101と仮想GOAユニット102の分布方式は限定されない。以下は、2つの具体例を示す。本開示の実施例は、以下の2つの例示を含むが、これらに限定されない。
【0056】
実施例1
図4A及び図4Bに示すように、少なくとも1つの仮想GOAユニット102は、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの隣接する2つの有効GOAユニット101の間に設けられる。
【0057】
ここで、隣接する2つの有効GOAユニット101の間には、1つの仮想GOAユニット102が設けられてもよく、隣接する2つの有効GOAユニット101の間には、2つ又は2つ以上の仮想GOAユニット102が設けられてもよく、これらに限定されない。隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔に応じて仮想GOAユニット102の数を選択的に設けてもよい。図4A及び図4Bは、すべて隣接する2つの有効GOAユニット101の間に1つの仮想GOAユニット102が設けられていることを例として示す。
【0058】
また、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの両端に位置するGOAユニットは、図4Aに示すように、いずれも有効GOAユニット101であってもよいし、図4Bに示すように、いずれも仮想GOAユニット102であってもよいし、もちろん、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの一端が有効GOAユニット101で、他端が仮想GOAユニット102であってもよい。
【0059】
実施例2
図4Cに示すように、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちのいずれか1つの有効GOAユニット101は、全ての仮想GOAユニット102よりも第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101に近い。
【0060】
ここで、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットが複数の有効GOAユニット101を含む場合、複数の有効GOAユニット101は連続して配置され(即ち、隣接する2つの有効GOAユニット101の間に仮想GOAユニット102が配置されず)、且つ複数の有効GOAユニット101は、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの仮想GOAユニット102よりも、第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101に近い。円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットが複数の仮想GOAユニット102を含む場合、複数の仮想GOAユニット102は連続して配置され(即ち、隣接する2つの仮想GOAユニット102の間に有効GOAユニット101が配置されず)、複数の仮想GOAユニット102は、円弧辺Rに沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの有効GOAユニット101よりも、第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101から離れている。
【0061】
本開示の実施例において、有効GOAユニット101は、表示領域1に位置するサブ画素Pに駆動信号を供給するように構成されているため、有効GOAユニット101と表示領域1のサブ画素Pとの間に信号線を設ける必要があるが、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちのいずれか1つの有効GOAユニット101が、全ての仮想GOAユニット102よりも第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101に近い場合、信号線の長さを短くすることができ、配線のレイアウトが有利になる。
【0062】
上記の表示パネル001について、表示領域1の第1側辺Lの各々の少なくとも一端が円弧辺Rにより第2側辺L2に接続されているため、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置での空間は大きくなる。関連技術のGOA回路の設計時、GOA回路10は、1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101を含み、隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔がほぼ同じであれば、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置(即ち、図5の破線丸印で示す位置)に、比較的大きな空き領域がある(即ちいかなる配線や素子が配置されていない)。こうして、パターニングプロセス中に、エッチング液が周辺領域2における円弧辺Rに近い位置とそれ以外の位置とでの濃度が明らかに異なり、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置でのエッチングの均一性が悪くなり、例えば、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置でオーバーエッチング等の問題が発生し、ひいては周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に設けられた有効GOAユニット101の電気的性能が悪くなる(即ち電気的安定性が悪い)ことになる。
【0063】
上述した問題を解決するために、関連技術がGOA回路10の設計を改善する時、図5に示すように、GOA回路10は、1つの第1側辺L1とそれに接続された少なくとも1つの円弧辺Rとに沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101を含み、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配置された隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔aは、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置以外の他の位置に配置された隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔bよりも大きい。こうして、有効GOAユニット101は、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置での一部の空間を占め、空き領域の面積を減少させ、これにより周辺領域2における円弧辺Rに近い位置でのエッチングの均一性と、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に設けられた有効GOAユニット101の電気的性能とを向上させることができる。
【0064】
しかしながら、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配置された隣接する有効GOAユニット101間の間隔aと、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置以外の他の位置に配置された隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔bとが異なることにより、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配置された隣接する有効GOAユニット101間の空き領域と、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置以外の他の位置に配置された隣接する2つの有効GOAユニット101間の空き領域とのサイズが異なるため、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置でのエッチングの均一性が悪いという問題、及び周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配置された有効GOAユニット101の電気的性能が悪いという問題がまだ存在している。
【0065】
本開示の実施例は、アレイ基板100を供給し、アレイ基板100におけるGOA回路10は、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットと、当該円弧辺Rに接続された1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101とを含み、複数のGOAユニット101は、少なくとも1つの有効GOAユニット101と、少なくとも1つの仮想GOAユニット102とを含み、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの隣接する2つのGOAユニット間の間隔は、当該円弧辺Rに接続された1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101のうちの隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔とほぼ同じである。本開示の実施例に係るGOA回路10は、有効GOAユニット101だけでなく、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置での空間を占める仮想GOAユニット102をさらに含むことによって、空き領域の面積を減少させることができる。また、少なくとも1つの円弧辺Rのうちの各々に沿って順次分布した複数のGOAユニットのうちの隣接する2つのGOAユニット間の間隔は、該円弧辺Rに接続する1つの第1側辺L1に沿って順次分布した複数の有効GOAユニット101のうちの隣接する2つの有効GOAユニット101間の間隔とほぼ同じであるため、任意の隣接するGOAユニット101間の空き領域のサイズがほぼ同じであり、こうして、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置でのエッチングの均一性が悪いという問題が回避され、且つ周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配置された有効GOAユニット101の電気的特性が悪いという問題が回避される。
【0066】
有効GOAユニット101についても、仮想GOAユニット102についても、いずれもトランジスタを主として構成されていると理解されるべきである。有効GOAユニット101及び仮想GOAユニット102の具体的な配置は限定されないが、幾つかの可能な実施形態が以下に提供される。
【0067】
第1の可能な実施形態では、有効GOAユニット101は、複数のトランジスタを含み、少なくとも1つの仮想GOAユニット102は、複数のトランジスタを含み、少なくとも1つの仮想GOAユニット102におけるトランジスタ数は、有効GOAユニット101におけるトランジスタ数よりも少ない。
【0068】
ここで、1つの仮想GOAユニット102におけるトランジスタの数は、有効GOAユニット101におけるトランジスタの数よりも少なくてもよいし、複数の仮想GOAユニット102のうちの一部の仮想GOAユニット102の各々におけるトランジスタの数は、有効GOAユニット101におけるトランジスタの数よりも少なくてもよいし、もちろん、複数の仮想GOAユニット102の各々におけるトランジスタの数は、いずれも有効GOAユニット101におけるトランジスタの数よりも少なくてもよく、これは、特に限定されない。
【0069】
前述のように、本開示では、少なくとも1つの仮想GOAユニット102におけるトランジスタ数を、有効GOAユニット102におけるトランジスタ数よりも少なくすることにより、即ち、有効GOAユニット101に比べて、本開示では、少なくとも1つの仮想GOAユニット102におけるトランジスタ数を少なくすることにより、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置の部分のレイアウト空間を解放することができるため、周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に配線を配置することが有利となり、空間が小さいことに起因して周辺領域2における円弧辺Rに近い位置に設けられた配線が短絡する等の問題を回避する。
【0070】
以下は、上記の少なくとも1つの仮想GOAユニット102におけるトランジスタ数が有効GOAユニット101におけるトランジスタ数よりも少ないという具体的な設定についてさらに説明する。
【0071】
幾つかの実施例において、図6及び図7に示すように、GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域a1と第2領域a2とを含み、有効GOAユニット101は、有効GOAユニット101の第1領域a1に配置された第1サブ回路と、有効GOAユニット101の第2領域a2に配置された第2サブ回路とを含み、第1サブ回路は、複数のトランジスタを含み、第2サブ回路は、少なくとも1つのトランジスタを含み、少なくとも1つの仮想GOAユニット102は、仮想GOAユニット102の各々の第1領域a1に配置された第1サブ回路を含み、且つ第2サブ回路を含まず(即ち、少なくとも1つの仮想GOAユニット102の第2領域a2は、トランジスタを配置しない)、仮想GOAユニット102の第2領域a2は、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い半分の領域に位置する。
【0072】
なお、図6及び図7の中心線Mは、仮想GOAユニット102が占める領域を面積の等しい2つの領域に分割し、中心線Mは、左側が仮想GOAユニット102が占める領域の半分の領域であり、右側が仮想GOAユニット102が占める領域の半分の領域である。図6及び図7において示された第2領域a2以外の他の領域は、全て第1領域a1である。
【0073】
ここで、周辺領域2は、1つの内縁と1つの外縁との2つの縁部を含む。内縁は、表示領域の縁と重なっている。
【0074】
以上のことから、少なくとも1つの仮想GOAユニット102が第2サブ回路を含まないため、少なくとも1つの仮想GOAユニット102が有効なGOAユニット101に対して第2サブ回路に含まれるトランジスタが除去されていることが分かるようになった。
【0075】
なお、有効GOAユニット101の第1領域a1に配置された第1サブ回路と仮想GOAユニット102の第1領域a1に配置された第1サブ回路とは、回路構成が同じである。
【0076】
例えば、図10を参照すると、仮想GOAユニット102の第1領域a1に配置されたトランジスタ(トランジスタM3~トランジスタM7)の構成及び接続関係は、有効GOAユニット101の第1領域a1に配置されたトランジスタ(トランジスタM3~トランジスタM7)の構成及び接続関係と一致している。
【0077】
アレイ基板100上の複数の配線は通常、GOAユニットの周辺領域2の縁に近い側を通過するため、本開示の実施例において、仮想GOAユニット102の第2領域a2は、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い半分の領域に位置し、第2サブ回路、即ち、仮想GOAユニット102の第2領域におけるトランジスタを除去することにより、周辺領域2のうちの周辺領域2の外縁に近い一部の空間を解放することができ、ひいては配線の設置が有利になる。
【0078】
これに基づいて、上述した仮想GOAユニット102における第1領域a1の設置位置は限定されない。図6に示すように、上述した仮想GOAユニット102における第1領域a1の少なくとも一部も周辺領域2の外縁に近い、即ち、第1サブ回路における少なくとも一部のトランジスタが周辺領域2の外縁に近いものであってもよい。もちろん、図7に示すように、仮想GOAユニット102の第2領域a2が第1領域a1よりも周辺領域2の外縁に近いものであってもよい。
【0079】
仮想GOAユニット102の第2領域a2が第1領域a1よりも周辺領域2の外縁に近い場合、仮想GOAユニット102の第2領域a2には第2サブ回路a2が含まれないため、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い領域にはトランジスタが全く配置されないことにより、より大きなレイアウト空間を解放することができ、ひいては配線に有利である。
【0080】
上述した有効GOAユニット101及び仮想GOAユニット102の具体的な構成は限定されない。以下は、有効GOAユニット101の構成を例示的に説明するが、本開示の実施例は、以下に説明する有効GOAユニット101の構成を含むがこれらに限定されないことは、当業者にとって明らかである。
【0081】
幾つかの実施例において、図8に示すように、有効GOAユニット101は、入力サブ回路201、プルダウンサブ回路202、プルアップ制御サブ回路203、プルアップサブ回路204、出力制御サブ回路205、及び出力サブ回路206を含み得る。
【0082】
図8に示すように、上記入力サブ回路201は、信号入力端子Input、第1ノードN1、及び第2クロック信号端子CK2に接続されている。当該入力サブ回路201は、第2クロック信号端子CK2の電圧の制御下で、信号入力端子Inputの電圧を第1ノードN1に出力するように構成される。
【0083】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記入力サブ回路201は、第1トランジスタM1を含み得る。ここで、第1トランジスタM1は、ゲートが第2クロック信号端子CK2に接続され、第1極が信号入力端子Inputに接続され、第2極が第1ノードN1に接続されている。
【0084】
図8に示すように、上記プルダウンサブ回路202は、第1電圧端子VGL、第2ノードN2、及び第2クロック信号端子CK2に接続されている。当該プルダウンサブ回路202は、第2クロック信号端子CK2の電圧の制御下で、第1電圧端子VGLの電圧を第2ノードN2に出力するように構成される。
【0085】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記プルダウンサブ回路202は、第2トランジスタM2を含み得る。第2トランジスタM2は、ゲートが第2クロック信号端子CK2に接続され、第1極が第1電圧端子VGLに接続され、第2極が第2ノードN2に接続される。
【0086】
図8に示すように、上記プルアップ制御サブ回路203は、第1クロック信号端子CK1、第1ノードN1、第2ノードN2、及び第2電圧端子VGHに接続される。当該プルアップ制御サブ回路203は、第1クロック信号端子CK1及び第2ノードN2の電圧の制御下で、第2電圧端子VGHの電圧を第1ノードN1に出力するように構成される。
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記プルアップ制御サブ回路203は、第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4を含み得る。ここで、第3トランジスタM3は、ゲートが第2ノードN2に接続され、第1極が第2電圧端子VGHに接続され、第2極が第4トランジスタM4の第2極に接続され、第4トランジスタM4は、第1極が第1ノードN1に接続され、ゲートが第1クロック信号端子CK1に接続される。
【0087】
図8に示すように、上記プルアップサブ回路204は、第2ノードN2、第2電圧端子VGH、及び信号出力端子Outputに接続されている。プルアップサブ回路204は、第2ノードN2の電圧の制御下で、第2電圧端子VGHの電圧を信号出力端子Outputに出力するように構成される。
【0088】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記プルアップサブ回路204は、第5トランジスタM5を含み得る。ここで、第5トランジスタM5は、ゲートが第2ノードN2に接続され、第1極が第2電圧端子VGHに接続され、第2極が信号出力端子Outputに接続される。
【0089】
図8に示すように、上記出力制御サブ回路205は、第1ノードN1、第1電圧端子VGL、及び出力サブ回路206に接続されている。当該出力制御サブ回路205は、第1電圧端子VGLの電圧により出力サブ回路206と第1ノードN1との間のオン/オフを制御するように構成されている。
【0090】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記出力制御サブ回路205は、第6トランジスタM6を含み得る。第6トランジスタM6は、ゲートが第1電圧端子VGLに接続され、第1極が第1ノードN1に接続され、第2極が出力サブ回路206に接続される。
【0091】
図8に示すように、上記出力サブ回路206は、出力制御サブ回路205、第1クロック信号端子CK1、及び信号出力端子Outputに接続されている。当該出力サブ回路206は、出力制御サブ回路205がオンされた時、第1ノードN1の電圧の制御下で、第1クロック信号端子CK1の電圧を信号出力端子Outputに出力するように構成される。
【0092】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、上記出力サブ回路206は、第7トランジスタM7を含み得る。ここで、第7トランジスタM7は、ゲートが出力制御サブ回路205(第6トランジスタM6の第2極)に接続され、第1極が第1クロック信号端子CK1に接続され、第2極が信号出力端子Outputに接続される。
【0093】
なお、本開示におけるトランジスタは、エンハンスメント型トランジスタであってもよいし、ディプレッション型トランジスタであってもよい。また、トランジスタにおけるソース、ドレインは、構成及び組成において、通常、対称であるため、そのソース、ドレインは区別できない。本開示の幾つかの実施例において、トランジスタのゲート以外の2極を区別するために、一方の極をソースと言い、他方の極をドレインと言う。これに基づいて、上記第1極がソース、第2極がドレインであってもよいし、上記第1極がドレイン、第2極がソースであってもよい。
【0094】
上記に基づいて、アレイ基板100に位置するGOA回路の実際の回路分布にとって、幾つかの実施例において、有効GOAユニット101において、上記入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記プルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタは、有効GOAユニット101の第2領域に位置する。
有効GOAユニット101は、有効GOAユニット101の第2領域に配置された第2サブ回路を含むため、第2サブ回路は、上記入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記プルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタを含む。上記少なくとも1つの仮想GOAユニットが、仮想GOAユニットの各々の第1領域に配置された第1サブ回路を含み、且つ第2サブ回路を含まない場合、即ち、仮想GOAユニットが、上記入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記プルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタを含まない場合、さらに即ち、仮想GOAユニットが、上記入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記プルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタを削除した場合には、一部の空間を解放することができ、ひいては配線に有利である。
【0095】
例示的には、有効GOAユニット101における入力サブ回路201が第1トランジスタM1を含むのに対して、プルダウンサブ回路202は第2トランジスタM2を含み、入力サブ回路201とプルダウンサブ回路202は、すべて第2領域a2に位置する。図10を参照すると、仮想GOAユニット102の第2領域a2には第2サブ回路が設けられていないため、仮想GOAユニット102は、第1トランジスタM1及び第2トランジスタM2を含まない。即ち、仮想GOAユニット102は、有効GOAユニット101から第1トランジスタM1及び第2トランジスタM2を除去する。
【0096】
幾つかの例示において、図9に示すように、有効GOAユニット101におけるプルアップ制御サブ回路203は、第1制御部2031と第2制御部2032とを含み得る。ここで、第1制御部2031は第2ノードN2、第2電圧端子VGH、及び第2制御部2032に接続され、第2制御部2032は、さらに、第1ノードN1及び第1クロック信号端子CK1に接続されている。
【0097】
例示的には、幾つかの実施例において、図9に示すように、第1制御部2031は第3トランジスタM3を含み、第2制御部2032は第4トランジスタM4を含む。
【0098】
幾つかの実施例において、プルアップ制御サブ回路203が第1制御部2031及び第2制御部2032を含む場合、有効GOAユニット101において、上記第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタは、有効GOAユニット101の第2領域に位置する。仮想GOAユニット102の第2領域a2は第2サブ回路を含まないため、即ち、仮想GOAユニット102は、上記第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタを含まず、さらに即ち仮想GOAユニット102は、上記第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタを削除する。
【0099】
第2の可能な実施形態では、有効GOAユニット101の各々は、複数の信号伝送経路によって結合された複数のトランジスタを含み、少なくとも1つの仮想GOAユニット102は、複数のトランジスタを含み、仮想GOAユニット102の各々における複数のトランジスタは、有効GOAユニット101における複数のトランジスタの位置に対応し、少なくとも1つの仮想GOAユニット102において、複数のトランジスタに結合された複数の信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、有効GOAユニット101の対応する位置における信号伝送経路に対して切断されている。
【0100】
本開示の実施例において、少なくとも1つの仮想GOAユニット102において、複数のトランジスタに結合された複数の信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、前記有効GOAユニットの対応する位置における信号伝送経路と比較して切断されており、切断された信号伝送経路は電流が流れないため発熱しないので、放熱効果が向上する。
【0101】
ここで、「仮想GOAユニット102の各々における複数のトランジスタが、有効GOAユニット101における複数のトランジスタの位置に対応する」とは、仮想GOAユニット102における第1トランジスタM1が、仮想GOAユニット102の占める領域の左上隅に位置している場合、有効GOAユニット101における第1トランジスタM1も、有効GOAユニット101の占める領域の左上隅に位置することを意味する。
【0102】
有効GOAユニット101の各々における複数のトランジスタは、複数の信号伝送経路により互いに結合されると理解すべきである。有効GOAユニット101の構成を図9に示す構成を例として、例えば、第2トランジスタM2と第3トランジスタM3とは信号伝達経路bcにより結合されている。さらに例えば、第2トランジスタM2と第5トランジスタM5とは信号伝達経路bdにより結合されている。また例えば、第1トランジスタM1と第6トランジスタM6とは信号伝達経路efにより結合されている。
【0103】
なお、1つの仮想GOAユニット102にとっては、信号伝送経路の切断位置については限定されない。有効GOAユニット101の構成を図9に示す構成を例として、図9に対して、図12に示すように、例えば、第2トランジスタM2と第3トランジスタM3との間の信号伝送経路bcを切断するようにしてもよい。また例えば、第2トランジスタM2と第5トランジスタM5との間の信号伝達経路bdを切断するようにしてもよい。さらに、例えば、第1トランジスタM1と第6トランジスタM6との間の信号伝達経路efを切断するようにしてもよい。
【0104】
幾つかの実施例において、GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域a1と第2領域a2とを含み、GOAユニットは、第1領域a1に配置された少なくとも1つのトランジスタと、第2領域a2に配置された少なくとも1つのトランジスタとを含み、少なくとも1つの仮想GOAユニット102において、第2領域a2に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、有効GOAユニット101の対応する位置における信号伝送経路に対して切断されており、仮想GOAユニット102の第2領域は、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い半分の領域に位置する。
【0105】
仮想GOAユニット102の第1領域a1の構成及び接続関係は、有効GOAユニット101の第1領域a1の構成及び接続関係と一致していると理解すべきである。
【0106】
例えば、図12に示すように、仮想GOAユニット102の第1領域a1に設けられたトランジスタ(トランジスタM3~トランジスタM7)の構成及び接続関係は、有効GOAユニット101の第1領域a1に設けられたトランジスタ(トランジスタM3~トランジスタM7)の構成及び接続関係と一致している。
【0107】
上記少なくとも1つの仮想GOAユニット102において、第2領域a2に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、有効GOAユニット101の対応する位置における信号伝送経路に対して切断されており、即ち、切断された信号伝送経路は、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い半分の領域に位置する。
【0108】
有効GOAユニット101の構成が図8及び図9に示す構成を例とすると、有効GOAユニット101において、入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又はプルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタは、有効GOAユニット101の第2領域a2に位置する。仮想GOAユニット102の各々における複数のトランジスタは、有効GOAユニット101における複数のトランジスタの位置に対応しているため、仮想GOAユニット102の第2領域a2は、入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又はプルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタを設け、第2領域a2に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、有効GOAユニット101の対応する位置における信号伝送経路と比べて切断されており、図11に示すように、入力サブ回路201及び/又はプルダウンサブ回路202に結合された信号伝送経路が切断され、さらに即ち、入力サブ回路201における少なくとも一部のトランジスタ及び/又はプルダウンサブ回路202における少なくとも一部のトランジスタに結合された信号伝送経路が切断されている。図12に示すように、入力サブ回路201は、第1トランジスタM1を含み、プルダウンサブ回路202は、第2トランジスタM2を含み、第1トランジスタM1に結合された信号伝送経路efが切断され、及び/又は、第2トランジスタM2に結合された信号伝送経路bd及び信号伝送経路bcが切断されている。
【0109】
これに基づいて、プルアップ制御サブ回路203が第1制御部2031及び第2制御部2032を含む場合、上記第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタは、有効GOAユニット101の第2領域a2に位置し、仮想GOAユニット102の各々における複数のトランジスタは、有効GOAユニット101における複数のトランジスタの位置に対応しているため、仮想GOAユニット102の第2領域a2は、第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は上記第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタを設け、第2領域a2に位置するトランジスタに結合された信号伝送経路のうちの少なくとも1つは、有効GOAユニット101の対応する位置における信号伝送経路と比べて切断されておるため、図11に示すように、第1制御部2031及び/又は第2制御部2032に結合された信号伝送経路が切断され、さらに即ち、図12に示すように、第1制御部2031における少なくとも一部のトランジスタ及び/又は第2制御部2032における少なくとも一部のトランジスタに結合された信号伝送経路が切断されている。
【0110】
例示的には、図12に示すように、第3トランジスタM3に結合された信号伝達経路と、第4トランジスタM4に結合された信号伝達経路とが切断される。
【0111】
アレイ基板100上の複数の配線は通常、GOAユニットの周辺領域2の外縁に近い側を通過するが、本開示の実施例において、切断された信号伝送経路は、仮想GOAユニット102が占める領域のうちの周辺領域2の外縁に近い半分の領域に位置するため、信号伝送経路を流れる電流による発熱を低減し、放熱効果を向上させることができ、これにより、GOAユニットの周辺領域2の外縁に近い側に設けられた配線への影響を回避することができる。
【0112】
幾つかの実施例において、仮想GOAユニット102の第2領域a2は、第1領域a1よりも周辺領域2の外縁に近い。
【0113】
仮想GOAユニット102の第2領域a2が第1領域a1よりも周辺領域2の外縁に近いため、信号伝送経路の切断された位置が周辺領域2の外縁に近く、アレイ基板100上の配線は通常、GOAユニットの周辺領域2の外縁に近い側を通過するため、GOAユニットの周辺領域2の外縁に近い側に設けられた配線への影響をさらに回避することができる。
【0114】
第3の可能な実施形態では、仮想GOAユニット102は複数のトランジスタを含み、有効GOAユニット101は複数のトランジスタを含み、仮想GOAユニット102の各々における複数のトランジスタは、有効GOAユニット101における複数のトランジスタの位置に対応し、且つ位置対応するトランジスタの接続関係は同一である。
【0115】
これに基づいて、幾つかの実施例において、仮想GOAユニット102における少なくとも1つのトランジスタのゲートにストローブ信号を入力することにより、少なくとも1つのトランジスタを常にオフ状態にすることができる。例えば、仮想GOAユニット102における少なくとも1つのトランジスタがN型トランジスタである場合、当該N型トランジスタのゲートにハイレベル信号を入力して、当該N型トランジスタをオフ状態にすることができる。又は、仮想GOAユニット102における少なくとも1つのトランジスタのゲートにストローブ信号を入力しないで、少なくとも1つのトランジスタを常にオフ状態にすることができる。例えば、仮想GOAユニット102の構成は、有効GOAユニット101の構成と同じく、いずれも図9に示す構成であり、第1クロック信号端子CK1及び第2クロック信号端子CK2のいずれもクロック信号線に接続しなくてもよく、こうして、ゲートが第1クロック端子CK1及び第2クロック端子CK2に接続されたトランジスタは、そのゲートにストローブ信号が入力されないため、常にオフ状態にある。図9を参照すると、第1クロック信号端子CK1及び第2クロック信号端子CK2のいずれもクロック信号線に接続しない場合、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2及び第4トランジスタM4は常にオフ状態にある。
【0116】
オフ状態にあるトランジスタに電流が流れないため、発熱を低減し、放熱効果を向上させることができる。
【0117】
また、GOAユニットの各々が占める領域は、第1領域a1と第2領域a2を含む。有効GOAユニット101が動作している時、仮想GOAユニット102に対して、仮想GOAユニット102の第2領域a2に設けられたトランジスタがオフ状態にある。仮想GOAユニット102の第2領域a2は、第1領域a1よりも周辺領域2の外縁に近い

【0118】
仮想GOAユニット102の第2領域a2のトランジスタがオフ状態にあるため、仮想GOAユニット102の第2領域a2は発熱することがなく、これにより放熱効果を向上させることができる。
【0119】
なお、アレイ基板100には、前述の仮想GOAユニット102と有効GOAユニット101が設けられている以外、クロック信号線CLK、電源電圧信号線VDD等の他の関連する信号線がさらに設けられており、関連技術を参照することができ、ここでの説明を省略する。
【0120】
以上に説明したのは、本開示の具体的な実施形態のみであり、本開示の請求範囲は、これらに限定されない。当業者が本開示の技術的範囲内に容易に想到できる変更や置換は、いずれも本開示の請求範囲内に含まれるものとする。従って、本開示の請求範囲は、特許請求の範囲に記載された請求範囲を準拠するものとする。
【0121】
この出願は、2019年7月23日に中国特許局に出願された出願番号201921162475.5である中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その内容の全てが参照によって本出願に組み込まれる。
図1
図2
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図4A
図4B
図4C
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