IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社バンダイの特許一覧

<>
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図8
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図9
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図10
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図11
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図12
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図13
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図14
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図15
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図16
  • 特許-情報処理装置およびプログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240731BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240731BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/45
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023126645
(22)【出願日】2023-08-02
【審査請求日】2023-08-24
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】石黒 知美
(72)【発明者】
【氏名】森井 夏子
(72)【発明者】
【氏名】小縣 依美
(72)【発明者】
【氏名】鶴 はるか
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-124327(JP,A)
【文献】特開2022-118701(JP,A)
【文献】特開2023-014835(JP,A)
【文献】特開2013-172854(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部と、
前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部と、
前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部と、
所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部と、
を備え、
前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、
前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、
前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行
前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の発動可能条件は、1回の前記報酬付与処理で付与される前記第2の報酬の数量で充足する条件である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記報酬付与処理実行部による前記報酬付与処理の実行のたびに、前記第1の報酬の所有量を示す表示を行う第1の報酬所有量表示制御部、
を更に備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力を行う発動可能演出制御部、
を更に備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の処理は、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理として前記第1の処理を自動的に実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の処理制御部は、過去に付与した前記ゲーム要素とは異なるゲーム要素を付与する処理を実行する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1の処理制御部は、付与済みの前記ゲーム要素が所定の上限条件に達した場合には、更なる前記第1の処理の実行を停止する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記上限条件に達した場合にその旨の演出出力を行う上限達成演出制御部、
を更に備える請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記アイテムには、前記ユーザの保有数に関して限度枠のある限度枠アイテムと、限度枠の無い枠無しアイテムとがあり、
前記第2の処理は、付与するアイテムを抽選する抽選処理を含み、
前記抽選処理は、前記限度枠アイテムの保有数が前記限度枠に達している場合には前記枠無しアイテムを抽選する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、
所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部、
前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部、
前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部、
所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部、
として機能させ、
前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、
前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、
前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行
前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の機能を提供する情報処理装置において、当該機能を利用した課題を達成したこと等を条件に、ユーザに報酬を付与する従来技術が知られている。例えば、学習者の学習を支援する学習支援装置の技術として、学習者に表彰状を出力するようにしたものが知られている(特許文献1を参照)。特許文献1の技術では、学習者をほめるべきタイミングで表彰状を出力することで、学習意欲の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-67481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、課題の達成等に応じて単に報酬を付与するだけでは面白味に欠けるため、課題の達成等に対するユーザの意欲を向上させるには不十分であった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザに対する報酬の付与に、新たな興趣を追加することができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部と、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部と、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部と、を備え、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件である、情報処理装置である。また、本発明の態様は、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部と、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部と、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部と、を備え、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行する、情報処理装置である。また、本発明の態様は、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部と、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部と、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部と、所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部と、を備え、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行し、前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、情報処理装置である。
【0007】
また、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行する、ようにしてもよい。
【0008】
また、前記第2の発動可能条件は、1回の前記報酬付与処理で付与される前記第2の報酬の数量で充足する条件である、ようにしてもよい。
【0009】
また、前記報酬付与処理実行部による前記報酬付与処理の実行のたびに、前記第1の報酬の所有量を示す表示を行う第1の報酬所有量表示制御部、を更に備えるようにしてもよい。
【0010】
また、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行する、ようにしてもよい。
【0011】
また、前記第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力を行う発動可能演出制御部、を更に備えるようにしてもよい。
【0012】
また、前記第1の処理は、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理である、ようにしてもよい。
【0013】
また、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理として前記第1の処理を自動的に実行する、ようにしてもよい。
【0014】
また、前記第1の処理制御部は、過去に付与した前記ゲーム要素とは異なるゲーム要素を付与する処理を実行する、ようにしてもよい。
【0015】
また、前記第1の処理制御部は、付与済みの前記ゲーム要素が所定の上限条件に達した場合には、更なる前記第1の処理の実行を停止する、ようにしてもよい。
【0016】
また、前記上限条件に達した場合にその旨の演出出力を行う上限達成演出制御部、を更に備えるようにしてもよい。
【0017】
また、所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部、を更に備え、前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、ようにしてもよい。
【0018】
また、前記アイテムには、前記ユーザの保有数に関して限度枠のある限度枠アイテムと、限度枠の無い枠無しアイテムとがあり、前記第2の処理は、付与するアイテムを抽選する抽選処理を含み、前記抽選処理は、前記限度枠アイテムの保有数が前記限度枠に達している場合には前記枠無しアイテムを抽選する、ようにしてもよい。
【0019】
また、コンピュータを、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部、として機能させ、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件である、プログラムを構成してもよい。また、コンピュータを、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部、として機能させ、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行する、プログラムを構成してもよい。また、コンピュータを、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部、所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部、として機能させ、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件であって、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行し、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行し、前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、プログラムを構成してもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、報酬付与処理で付与される報酬のうちの第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たすと、第1の処理の実行が可能となる。また、報酬付与処理で付与される報酬のうちの第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たすと、第2の処理の実行が可能となる。そして、第1の発動可能条件を満たす数量の第1の報酬を獲得するには、第2の発動可能条件を満たす数量の第2の報酬を獲得するよりも多くの報酬付与処理の実行が必要となる。これによれば、少ない回数の報酬付与処理で実行可能となるため比較的容易に実行可能な第2の処理と、第2の処理に係る回数より多くの報酬付与処理の実行を要するため実行可能となるまでの過程に比較的手間のかかる第1の処理と、をユーザの第1の報酬および第2の報酬の所有量に応じて実行することができる。この仕組みにより、ユーザに対する報酬の付与に、新たな興趣を追加することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】学習装置の外観例を示す図。
図2】ホーム画面の一例を示す図。
図3】第1種メダルの付与および第1の処理制御に係る学習装置の処理の流れを説明するための図。
図4】第1種付与対象のゲーム要素を全種類ユーザに付与した場合の演出出力の例を示す図。
図5】図鑑画面の一例を示す図。
図6】ルーム画面の一例を示す図。
図7】第2の処理制御に係る学習装置の処理の流れを説明するための図。
図8】第2類キャラクターの例を示す図。
図9】ルーム画面に登場キャラクターを登場させる際の演出表示の例を示す図。
図10】ルーム画面に登場キャラクターを登場させる際の演出表示の他の例を示す図。
図11】ルーム画面に登場キャラクターを登場させる際の演出表示の他の例を示す図。
図12】学習装置の機能構成例を示すブロック図。
図13】登場表示用制御データのデータ構成例を示す図。
図14】第2種付与対象アイテムデータのデータ構成例を示す図。
図15】図鑑データのデータ構成例を示す図。
図16】学習処理における処理の流れを示すフローチャート。
図17図16に続く処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。以下では、情報処理装置として、ユーザの学習を支援する学習装置を例示する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0023】
図1は、本実施形態における学習装置10の外観例を示す図である。本実施形態の学習装置10は、例えば、ノートパソコンの形態を有する情報処理装置であり、本体装置1と、マウス3と、を備える。本体装置1は、電源ボタン11と、キーボード13と、ディスプレイ15と、を備える。その他にも、不図示のカメラやマイク、スピーカー等が適所に設けられている。
【0024】
また、本体装置1は、CPU(Central Processing Unit)201等のマイクロプロセッサ、ICメモリ203、通信装置等の電子部品が搭載された制御基板20を内蔵している。この制御基板20においてICメモリ203には、学習支援に係る処理を実現するための学習支援プログラムや、学習支援プログラムを実行するために必要な各種設定データ等が記憶される。そして、CPU201が学習支援プログラムを実行して演算処理を実行し、キーボード13やマウス3に対する操作入力に応じて学習装置10の各部を制御することで、ユーザの学習を支援する。
【0025】
なお、学習装置の形態は、ノートパソコンの形態に限定されるものではない。例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯型ゲーム装置等の形態を取り得る。
【0026】
図2は、学習装置10に表示されるホーム画面W1の一例を示す図である。図2に示すように、ホーム画面には、「学習」「図鑑」「ルーム」の3つのメニューM11,M12,M13が、それらの選択ボタンによって提示される。
【0027】
1.学習メニューについて
学習メニューM11をマウス3でクリックする等して選択すると、学習項目の一覧が表示される。学習項目としては、例えば、英語、算数、国語等の各種教科・科目の他、プログラミングやタイピング等が挙げられる。各学習項目の学習内容は、例えば、複数の学習ステップに分けて体系化されており、学習ステップ毎に学習処理が定められている。学習装置10は、学習メニューM11から学習項目が選択された場合には、各学習ステップに係る学習処理を随時実行する。そして、学習装置10は、学習処理の実行状況に応じて、所定の報酬付与処理を実行する。
【0028】
例えば、学習装置10は、ユーザが1つの学習ステップについて学習を終えると(具体的には、当該学習ステップに係る学習処理を実行した場合に)報酬付与処理を実行し、ユーザへのご褒美として、第1の報酬としての星型のメダル(以下「第1種メダル」という)と、第2の報酬としてのコイン型のメダル(以下「第2種メダル」という)と、を1つずつ付与する。
【0029】
なお、第1種メダルおよび第2種メダルは、学習処理を実行した場合に付与する構成に限定されない。例えば、別途用意される不図示のゲームメニューからミニゲームの実行が可能な構成の場合には、ユーザがミニゲームをクリアした場合に、第1種メダルと第2種メダルとを1つずつ付与する構成としてもよい。
【0030】
また、1回の報酬付与処理で付与する報酬の内容は、適宜設定してよい。例えば、第1種メダルおよび第2種メダルの何れか一方を付与するのでもよいし、付与する枚数についても、例えば、学習ステップによって変えてもよい。また、第1種メダルおよび第2種メダルの付与条件(報酬付与処理の実行条件)は、適宜設定してよい。例えば、学習項目毎に、第1種メダルおよび第2種メダルを付与するか否かの設定や、付与する際の評価基準を設定しておくこととしてもよい。具体的には、全ての学習項目で第1種メダルおよび第2種メダルが付与される構成に限らず、学習を進めても、第1種メダルおよび第2種メダルが付与されない学習項目が含まれていてもよい。また、出題するクイズの正解数やテストの合格点、ミッションの成否等に関する評価基準を学習項目毎に設定しておき、評価基準を満たした場合に報酬付与処理を実行して、第1種メダルおよび第2種メダルを付与する構成としてもよい。
【0031】
そして、学習装置10は、以上の要領で付与される第1種メダルの所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御と、第2種メダルの所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御と、を行う。第1の発動可能条件は、第2の発動可能条件よりも多くの報酬付与処理の実行を要する数量条件である。
【0032】
本実施形態では、例えば、第1の発動可能条件の数量を3つ、第2の発動可能条件の数量を1つとして、各発動可能条件が予め設定されている。すなわち、本実施形態では、第1の処理は、第1種メダルの所有量が3つで(つまり、ユーザが学習ステップ毎の学習を繰り返して第1種メダルを3つためると)実行可能となる処理である。また、第2の処理は、第2種メダルの所有量が1つで(つまり、ユーザが1つの学習ステップの学習を終えると)実行可能となる処理である。
【0033】
1-1.第1種メダルについて
学習装置10は、第1種メダルの所有量が3つに達した場合に、第1の処理を自動的に実行する第1の処理制御を行う。図3は、ユーザの学習ステップ毎の学習に伴う第1種メダルの付与および第1の処理制御に係る学習装置10の処理の流れを説明するための図である。上記したように、学習装置10は、1つの学習ステップに係る学習処理を実行した後、報酬付与処理を実行して、第1種メダルと第2種メダルとを1つずつ付与する。
【0034】
そして、学習装置10は、報酬付与処理の実行のたびに、第1種メダルの所有量を示す表示を行う。第1種メダルの所有量が1つの場合の当該表示は、例えば、図3の(a)のような表示とすることができる。その後は、学習装置10は、次に学習処理を実行し、報酬付与処理を実行した場合には、第1種メダルの所有量が2つであることを示す表示を行う(図3の(b))。また、学習装置10は、次に学習処理を実行し、報酬付与処理を実行した場合には、第1種メダルの所有量が3つであることを示す表示を行う(図3の(c))。ここでの表示に際しては、図3の(c)に示すように、例えば、第1種メダルが3つたまったため第1の処理を自動実行する旨の表示を行うことで、第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力を行う。なお、演出出力は、表示による演出出力に限らず、例えば、所定の演出音を出力することで行う構成でもよいし、表示と演出音の出力とを組み合わせた演出出力を行う構成としてもよい。
【0035】
そして、学習装置10は、第1種メダルが3つたまったならば、第1の処理を実行する。第1の処理では、学習装置10は、たまった3つの第1種メダルの消費と引き換えに、所与のゲーム要素をユーザに付与する。第1の処理で付与するゲーム要素は、ルームメニューM13での育成ゲームで使用される第2類キャラクターを含む。ユーザは、学習を繰り返して第1種メダルをためることで、第2類キャラクターを取得することができる。
【0036】
本実施形態では、第2類キャラクターにアイテムを加えた複数種類(例えば100種類)のゲーム要素が、第1種付与対象として予め用意される。そして、第1の処理では、学習装置10は、第1種付与対象のゲーム要素の中から何れか1つを例えばランダムに選出して、ユーザに付与する。より詳細には、第1の処理では、過去に付与したゲーム要素とは異なるゲーム要素を付与する。すなわち、第1種付与対象のうちの付与済みのゲーム要素(後段の処理で登録済みのゲーム要素)を除いたゲーム要素の中から、何れか1つを選出して付与する。したがって、第1の処理では、同種類のゲーム要素が重複して付与されることがない。例えば、図3の(d)では、第2類キャラクターCb1が付与された例を示している。第2類キャラクターについては、後述する。
【0037】
その後は、学習装置10は、第1の処理によって付与されたゲーム要素を種類別に登録する。本実施形態では、学習装置10は、付与されたゲーム要素を図鑑に登録する。すなわち、学習装置10は、付与されたゲーム要素が第2類キャラクターの場合には、当該第2類キャラクターを登録キャラクターとして登録し、第2類キャラクター以外のアイテムの場合には、当該アイテムを登録アイテムとして、図鑑に登録する。図鑑は、図鑑メニューM12の図鑑画面W2から閲覧することができる。
【0038】
図鑑の各ページは、例えば、マス目状に配列された表示欄を有しており、第1種付与対象の各ゲーム要素の種類が1つずつ割り当てられている。したがって、図鑑メニューM12を選択すると、新規に付与されたゲーム要素がある場合は、当該ゲーム要素が割り当てられた図鑑の表示欄に、当該ゲーム要素が新たに表示されることとなる(図3の(e))。第1の処理による付与がまだの(未登録)のゲーム要素の表示欄は、空欄とされる。
【0039】
そして、学習装置10は、付与済みのゲーム要素が上限条件に達した場合には、第1の処理制御として、更なる第1の処理の実行を停止する制御を行う。本実施形態では、第1種付与対象のゲーム要素を全種類ユーザに付与した場合(全種類のゲーム要素が登録済みとなって図鑑の表示欄が全て埋まった場合)に上限条件に達したとして、当該停止の制御を行う。また、学習装置10は、付与済みのゲーム要素が上限条件に達した場合には、図4に例示するように、その旨を表示した演出出力を行う。なお、ここでの演出出力についても、表示による演出出力に限定されない。例えば、所定の演出音を出力することで行う構成でもよいし、表示と演出音の出力とを組み合わせた演出出力を行う構成としてもよい。
【0040】
1-2.第2種メダルについて
本実施形態では、第2種メダルの所有数が1つで、第2の処理が実行可能となる。そのため、学習装置10は、ユーザが第2種メダルを所有している場合には、ユーザの実行指示操作に基づいて第2の処理を実行する制御を、第2の処理制御として行う。
【0041】
本実施形態では、ルームメニューM13での育成ゲームで使用可能なアイテムが、第2種付与対象として予め用意される。そして、第2の処理では、学習装置10は、1つの第2種メダルの消費と引き換えに、第2種付与対象のアイテムを付与する。例えば、ユーザの実行指示操作があった場合(本実施形態では、ユーザがルームメニューM13からルーム画面の部屋内の抽選機51(図6等を参照)を選択して、抽選の実行を指示する操作をした場合)に、第2種付与対象の中から何れか1つを所定の抽選確率に基づき抽選する抽選処理を行って、ユーザに付与する。第2種付与対象のアイテムについては、後述する。
【0042】
ここでの処理によれば、ユーザは、1つの学習ステップの学習を終えるとすぐに使える第1種メダルを随時使用して、育成ゲームで使用可能なアイテムを取得することができる。一方、第1種メダルについては3つないと使えないため、ユーザは、学習ステップ毎の学習を繰り返して第1種メダルをためることとなる。ユーザは、第1種メダルが3つたまった時点で、第2類キャラクターを含むゲーム要素を取得することができる。
【0043】
なお、本実施形態では、学習処理を終えると第1の報酬として第1種メダルを1つ付与するとともに、第2の報酬として第2種メダルを1つ付与することとしたが、付与する第1の報酬および第2の報酬の数量は適宜設定してよい。その場合は、第1の発動可能条件を満たす数量分の第1の報酬を得るのに必要な報酬付与処理の実行回数が、第2の発動可能条件を満たす数量分の第2の報酬を得るのに必要な報酬付与処理の実行回数よりも多くなるような設定とすると好適である。
【0044】
2.図鑑メニューについて
図5は、図鑑画面W2の一例を示す図である。図2の図鑑メニューM12を選択すると、図5に例示する図鑑画面W2が表示される。図鑑画面W2には、上記の要領で第1の処理によって付与されて、登録されたゲーム要素(登録キャラクターや登録アイテム)が、その種類別の表示欄C2に表示される。図鑑メニューM12では、ユーザは、登録されたゲーム要素を図鑑形式で閲覧することができる。
【0045】
3.ルームメニューについて
図6は、図2のルームメニューM13を選択すると表示されるルーム画面の一例を示す図である。図6に示すように、ルーム画面には、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1の部屋が表示される。ユーザは、ルーム画面で、当該住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1を育成する育成ゲームを遊ぶことができる。ユーザは、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1に食事の世話をしたり、部屋の模様替え等をしてゲームを楽しむ。
【0046】
ルーム画面には、育成ゲームのメニューとして、「住人の入替」および「模様替え」の2つのメニューM31,M33が、それらの選択ボタンによって提示される。図2のルームメニューM13が選択された場合には、学習装置10は、模様替えメニューM33での模様替えアイテムの選択に基づく画面設定に従って、ルーム画面を表示するとともに、住人の入替メニューM31での第1類キャラクターの選択に従って、ルーム画面に住人キャラクターを表示する制御を行う。
【0047】
また、ルーム画面に表示される部屋にはドア55があり、抽選機51と、冷蔵庫53と、が配置されている。ドア55と、抽選機51と、冷蔵庫53とは、マウス3でクリックする等、それぞれの表示位置に対する操作をすることで選択できるようになっている。
【0048】
3-1.住人の入替メニューについて
住人の入替メニューM31を選択すると、ルーム画面の住人キャラクターを設定・変更することができる。本実施形態では、予め第1類キャラクターが複数種類(図6の例では3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3)が用意されており、住人の入替メニューM31では、第1類キャラクターの中から1つを選択する選択操作を受け付ける。そして、学習装置10は、受け付けた選択操作に従って、ルーム画面の部屋に表示する住民キャラクターを設定・変更する。
【0049】
3-2.模様替えメニューについて
模様替えメニューM33を選択すると、保有する模様替えアイテムの中から1つを選択することができる。ここでの模様替えアイテムの選択によって、ルーム画面における部屋の表示に関する画面設定が行える。本実施形態では、家具のレイアウトや室内の装飾といった内装が異なる部屋を表示するための模様替えアイテムが予め複数種類用意される。例えば、模様替えアイテムは、内装が異なる部屋の画像として用意され、模様替えメニューM33で選択された模様替えアイテムの部屋の画像が、ルーム画面の背景として表示されるようになっている。すなわち、模様替えメニューM33では、ユーザが所有している模様替えアイテム(図6の例では3つの模様替えアイテムI31,I32,I33)の中から1つを選択する選択操作を受け付ける。そして、学習装置10は、受け付けた選択操作に従って画面設定を行うことで、ルーム画面として表示する部屋の内装を設定・変更する。
【0050】
ここで、模様替えアイテムは、上記したように、内装の異なる部屋を表示するためのものであるが、ドア、抽選機および冷蔵庫の表示位置は全て共通とされる。例えば、ドアであれば、図6の例では、どの模様替えアイテムの部屋でも向かって左側の同じ位置にドアが表示される。これによれば、模様替えメニューM33から別の模様替えアイテムを選択してルーム画面の部屋の内装を変更しても、ドアは常に同じ位置に表示されることとなる。後述するように、ドアの表示位置は、ルーム画面における登場キャラクターの登場位置であり、ドアを選択することで、ルーム画面に登場キャラクターを登場させることができるようになってる。ユーザは、ルーム画面の部屋の内装に関わらず(模様替えメニューでどの模様替えアイテムを選択しているかに関わらず)、育成ゲーム中、登場キャラクターを登場させるために行うドアの選択を、迷わずに行うことが可能となる。
【0051】
3-3.抽選機について
ルーム画面において抽選機51を選択すると、所有する第2種メダルを使用して、育成ゲームで使用可能な第2種付与対象のアイテムを取得することができる。ルーム画面には、ユーザの第2種メダルの所有量57が表示される。学習装置10は、ルーム画面にて抽選機51を選択する操作をユーザの実行指示操作として受け付ける。そして、学習装置10は、実行指示操作がなされた場合に第2の処理を実行する制御を、第2の処理制御として行う。図7は、第2の処理制御に係る学習装置10の処理の流れを説明するための図である。
【0052】
本実施形態では、学習装置10は、抽選機51が選択されると(図7の(a))、第2の処理を実行する。すなわち、学習装置10は、先ず、1つの第2種メダルの消費と引き換えに、第2種付与対象のアイテムの中から付与するアイテムを抽選する抽選処理を実行する。そして、学習装置10は、抽選で選んだアイテムをユーザに付与する。
【0053】
ここで、第2種付与対象のアイテムは、上記した模様替えアイテム(図7の(b))と、食べ物アイテム(図7の(c))と、を含む。本実施形態では、模様替えアイテムは、ユーザの保有数に関して限度枠のある限度枠アイテムである。例えば、模様替えアイテムの種類は10種類とされ、種類毎に1つずつ保有することができる。一方、食べ物アイテムについても、複数種類が用意される。食べ物アイテムは、ユーザの保有数に関して限度枠の無い枠無しアイテムであり、いくつでも保有することができる。
【0054】
そのため、抽選処理にあたっては、学習装置10は、模様替えアイテムのうち、既にユーザに付与された模様替えアイテムを第2種付与対象から除外する。全種類の模様替えアイテムがユーザに付与された場合(ユーザが全種類の模様替えアイテムを1つずつ保有している場合)には、学習装置10は、枠無しアイテムである食べ物アイテムのみの中から抽選して、ユーザに付与することとなる。
【0055】
3-4.冷蔵庫について
図6のルーム画面において冷蔵庫53を選択すると、保有している食べ物アイテムを、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1に与えて食事をさせることができる。例えば、学習装置10は、冷蔵庫53が選択されると、ユーザが保有している食べ物アイテムを保有数とともに表示して、ユーザに提示する。そして、学習装置10は、何れかの食べ物アイテムが選択された場合には、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1がその食べ物を食べる様子を演出表示する制御を行う。
【0056】
3-5.ドアについて
ルーム画面においてドア55を選択すると、学習装置10は、図鑑に登録済みの登録キャラクターの中から登場キャラクターを選択して、ルーム画面に登場させる登場表示制御を行う。本実施形態では、ドア55の表示位置は、ルーム画面における登場キャラクターの登場位置として設定されている。学習装置10は、ユーザによるドア55の選択を登場要求操作として受け付ける。そして、学習装置10は、当該登場要求操作に応じて、登場表示制御の実行を開始する。
【0057】
ここで、登録キャラクターは、第1種付与対象のゲーム要素として用意された第2類キャラクターであって、第1の処理によって付与済みの第2類キャラクターである。すなわち、第1の処理は、上記したように、学習を繰り返して第1種メダルを3つためたユーザに対して第1種付与対象のゲーム要素の中から1つを付与する処理である。第1の処理によって第1種付与対象のゲーム要素の中から第2類キャラクターが選出されて付与された場合には、当該第2類キャラクターが登録キャラクターとして図鑑に登録される。したがって、ルーム画面でドア55を選択すると、第1種メダルをためたことで取得した登録キャラクターのうちの何れかが、登場キャラクターとしてルーム画面に登場することとなる。
【0058】
図8は、第2類キャラクターの例を示す図である。図8に示すように、第2類キャラクターは、ルーム画面の住人キャラクターとして選択可能な第1類キャラクター(本実施形態では、3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3)との関係が定められたキャラクターを含む。具体的には、第2類キャラクターは、第1類キャラクターとの関係が「仲間」のキャラクター(例えば、図8の(a)に示すキャラクターCb1)と、「敵」のキャラクター(例えば、図8の(b)に示すキャラクターCb2)と、を含む。当該キャラクターを識別するため、該当する第2類キャラクターには、第1類キャラクターとの関係の設定が、選択許否情報として予め設定されている。「仲間」の設定が選択可、「敵」の設定が選択不可を示している。
【0059】
そして、選択許否情報が設定されている第2類キャラクターのうち、当該選択許否情報の設定が「仲間」である第2類キャラクターについては、3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3のそれぞれとの仲良し度が予め設定されている。本実施形態では、仲良し度は、例えば、「良い」「普通」「悪い」の3段階で設定されている。もちろん、2段階としてもよいし、3段階以上としてもよい。例えば、図8の(a)に示すように、キャラクターCb1は、第1類キャラクターCa1との仲は良く、第1類キャラクターCa3との仲は普通である。そして、第1類キャラクターCa2とは仲が悪い設定とされる。
【0060】
また、第2類キャラクターは、第1類キャラクターと同種類のキャラクターであって、衣装等が違うため外観が異なる外観違いのキャラクターを含む。外観が異なるキャラクターは、3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3のそれぞれについて1種類又は複数種類ずつが第2類キャラクターとして用意される。例えば、図8の(c)では、第1類キャラクターCa1の外観違いキャラクターCb3,Cb4を示している。
【0061】
外観違いキャラクターについても、他の種類の第1類キャラクターそれぞれのとの仲良し度が予め設定されている。図8の(c)に示す第1類キャラクターCa1の外観違いキャラクターCb3,Cb4であれば、第1類キャラクターCa2,Ca3のそれぞれとの仲良し度が、「良い」「普通」「悪い」の3段階で設定されている。
【0062】
登場表示制御の手順としては先ず、学習装置10は、登録キャラクターの中から今回ルーム画面に登場させる登場キャラクターを選択する。本実施形態では、学習装置10は、登録キャラクターのうちの選択許否情報が設定されたキャラクターの中から、選択可を示す「仲間」のキャラクターを登場キャラクター候補として抽出する。また、学習装置10は、登録キャラクターの中に、ルーム画面の住人キャラクターとして表示中の第1類キャラクター(図6では第1類キャラクターCa1)とは異なる種類の第1類キャラクター(例えば、第1類キャラクターCa2,Ca3)の外観違いのキャラクターが含まれている場合には、登場キャラクター候補に加える。表示中の第1類キャラクターと同種類のものについては抽出しない。そして、学習装置10は、抽出した登場キャラクター候補の中から何れかを例えばランダムに選出して、登場キャラクターとして選択する。
【0063】
登場キャラクターを選択したならば、学習装置10は、所定の演出表示を行って、登場キャラクターをルーム画面に登場させる。例えば、学習装置10は、住人キャラクターおよび登場キャラクターの組合せに基づいて、当該住人キャラクターおよび当該登場キャラクターの両方に係る演出表示を行う。
【0064】
そのために、本実施形態では、第2類キャラクターのそれぞれについて、第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3との組合せ毎に、ルーム画面の住人キャラクターが当該組合せに係る第1類キャラクターのときに当該組合せに係る第2類キャラクターを登場キャラクターとしてルーム画面に登場させる際の演出表示用のデータが、予め用意される。何れの組合せの場合も、その演出表示には、当該組合せに係る第2類キャラクターが登場キャラクターとしてドアから部屋に入室するシーンや、その後に当該組合せに係る第1類キャラクターおよび第2類キャラクターの一方が他方に呼びかけたり、互いに挨拶しあう等のシーンが含まれる。また、当該組合せの仲良し度に応じて、仲の良さや悪さを表現した演出内容とされる。例えば、図9および図10は、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1の部屋に仲が良い登場キャラクター(第2類キャラクター)Cb1が登場した場合の演出表示の例を示す図である。図9は、登場キャラクター(第2類キャラクター)Cb1が住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1に呼び掛けて互いに挨拶している場面例であり、図10は、両者が仲が良いことを表現した場面例である。また、図11は、登場キャラクター(第2類キャラクター)Cb5が登場した際の演出表示の他の例を示す図であり、住人キャラクター(第1類キャラクター)Ca1と登場キャラクター(第2類キャラクター)Cb5とが仲が悪いことを表現した場面を示している。
【0065】
ここでの処理によれば、ユーザは、第1の処理によって付与されたことで図鑑に登録された登録キャラクター(つまり、第1種メダルをためることで取得した第2類キャラクター)を、育成ゲームのルーム画面に登場させることができる。例えば、ルーム画面での育成ゲーム中にドアを選択すると、登録キャラクターのうちの何れかが登場キャラクターとなってルーム画面に登場する。またその際、ユーザは、ルーム画面の住人キャラクターとして表示中の第1類キャラクターと、登場キャラクターとの組合せに応じた演出表示を楽しむことができる。したがって、ユーザは、学習ステップ毎の学習を進めることで登録キャラクターを収集しながら、収集した登録キャラクターをルーム画面に登場させて楽しむことができる。これによれば、育成ゲームに対するユーザの感心を継続して惹くことが可能となる。
【0066】
なお、ここでは、第1類キャラクターとの関係(仲間のキャラクターなのか敵のキャラクターなのか)の情報を選択許否情報として用いる例を説明した。すなわち、「仲間」の設定が選択可を示し、「敵」の設定が選択不可を示すこととして、選択可とされた仲間のキャラクターのみが登場キャラクターとなってルーム画面に登場する例を説明した。これに対し、どの第2類キャラクターを選択可(又は選択不可)とするのかの選択許否情報の設定は、第1類キャラクターとの関係とは別の設定とすることもできる。すなわち、敵のキャラクターについて「選択可」とする設定や、仲間のキャラクターについて「選択不可」とする設定を適宜含めることができる。その場合は、敵のキャラクターであっても、登場キャラクターとしてルーム画面に登場し得る。
【0067】
また、その場合、選択許否情報は、第2類キャラクターのそれぞれについて、3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3毎に個別に設定しておく構成でもよい。その場合、第2類キャラクターは、どの種類の第1類キャラクターがルーム画面の住人キャラクターなのかによって、選択許否情報が選択可だったり選択不可だったりする。つまり、図鑑に登録済みの登録キャラクターであっても、住人キャラクターによっては、登場表示制御において登場キャラクター候補として抽出されたり抽出されなかったりする。したがって、育成ゲームにおける登場キャラクターの登場場面を飽きのこないより面白味のあるものとすることができる。
【0068】
また、第2類キャラクターには、第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3の外観違いのキャラクター(例えば、図8の(c)において第1類キャラクターCa1について示す外観違いのキャラクターCb3,Cb4)が含まれる例を示したが、外観違いのキャラクターだけでなく、第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3自体が第2類キャラクターに含まれる構成としてもよい。すなわち、第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3のそれぞれが、第2類キャラクターとしても付与され、登録され得る構成とすることもできる。
【0069】
また、ここでは、住人キャラクターおよび登場キャラクターの組合せに基づいて、住人キャラクターおよび登場キャラクターの両方に係る演出表示を行うこととした。これに対し、演出表示は、登場キャラクターの種類に基づいて、当該登場キャラクターに係る演出表示を行う構成としてもよい。その場合は、第2類キャラクターの種類毎に、当該第2類キャラクターを登場キャラクターとしてルーム画面に登場させる際の演出表示用のデータを予め用意しておく。ここでの演出表示は、その種類の第2類キャラクター(登場キャラクター)のみが出演する、当該登場キャラクターに係る演出表示となる。
【0070】
4.機能構成について
図12は、学習装置10の機能構成例を示すブロック図である。図12に示すように、学習装置10は、操作入力部111と、表示部113と、音出力部115と、処理部140と、記憶部170と、を備える。
【0071】
操作入力部111は、ユーザが各種操作を入力するためのものであり、キーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。図1では、キーボード13やマウス3がこれに該当する。表示部113は、LCD(Liquid Crystal Display)やタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部140からの表示信号に応じた各種表示を行う。図1では、ディスプレイ15がこれに該当する。音出力部115は、スピーカー等で実現され、処理部から入力される音声信号を放音する。
【0072】
処理部140は、例えばCPUやASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部111からの操作入力信号等に基づいて各種の演算処理を行い、学習装置10の動作を統括制御する。図1では、制御基板20やそのCPU201がこれに該当する。
【0073】
本実施形態では、処理部140は、学習処理実行部141と、報酬付与処理実行部143と、第1の報酬所有量表示制御部145と、第1の処理制御部147と、発動可能演出制御部149と、上限達成演出制御部151と、第2の処理制御部153と、登録部155と、図鑑表示制御部157と、コンテンツ実行部160と、を含む。
【0074】
学習処理実行部141は、学習メニューから選択可能な各学習項目の学習ステップ毎に、学習処理を実行する。
【0075】
報酬付与処理実行部143は、報酬付与処理を実行する機能部である。本実施形態では、報酬付与処理実行部143は、学習処理実行部141が学習処理を実行するたびに、第1の報酬としての第1種メダルと、第2の報酬としての第2種メダルと、をそれぞれ1つずつユーザに付与する。
【0076】
第1の報酬所有量表示制御部145は、学習処理実行部141による学習処理の実行のたびに、第1種メダルの所有量を示す表示を行う(例えば、図3の(a),(b),(c)を参照)。
【0077】
第1の処理制御部147は、第1種メダルの所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する。本実施形態では、第1の処理制御部147は、第1種メダルの所有量が3つに達した場合に、第1の発動可能条件を満たしたとして第1の処理を自動的に実行し、予め用意されている第1種付与対象のゲーム要素であって、付与済み以外のゲーム要素のうちの何れかをユーザに付与する。
【0078】
また、第1の処理制御部147は、第1の処理を実行したことで付与済みのゲーム要素が上限条件に達した場合に、更なる第1の処理の実行を停止する。本実施形態では、第1の処理制御部147は、第1の処理を実行したことで第1種付与対象として用意されたゲーム要素の全種類をユーザに付与した場合は、それ以降は第1種メダルの所有量が3つに達したとしても第1の処理を実行しない。
【0079】
発動可能演出制御部149は、第1の発動可能条件の充足に応じて、演出出力を行う(例えば、図3の(c)を参照)。
【0080】
上限達成演出制御部151は、第1の処理の実行によって付与済みのゲーム要素が上限条件に達した場合に、その旨の演出出力を行う。本実施形態では、上限達成演出制御部151は、第1の処理によって第1種付与対象のゲーム要素の全種類がユーザに付与された場合に、その旨の演出出力を行う(例えば、図4を参照)。
【0081】
第2の処理制御部153は、第2種メダルの所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する。本実施形態では、第2の処理制御部153は、第2種メダルを1つ以上所有している場合に、ユーザの実行指示操作に応じて抽選処理を含む第2の処理を実行し、予め用意される第2種付与対象のアイテムのうちの何れかを抽選により付与する。本実施形態では、実行指示操作は、コンテンツ実行部160による育成ゲームの実行中に表示されるルーム画面にて受け付ける。
【0082】
登録部155は、第1の処理によって付与されたゲーム要素を登録する。具体的には、登録部155は、付与されたゲーム要素が第2類キャラクターの場合は、登録キャラクターとして図鑑に登録する。また、登録部155は、付与されたゲーム要素がアイテムの場合は、登録アイテムとして図鑑に登録する。
【0083】
図鑑表示制御部157は、図鑑メニューが選択された場合に、図鑑画面を表示して、登録済みのゲーム要素を対応する表示欄に表示する制御を行う。
【0084】
コンテンツ実行部160は、第2の処理で付与されるアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行する。本実施形態では、コンテンツ実行部160は、ルームメニューが選択された場合に、第1類キャラクターの育成ゲームを実行する。このコンテンツ実行部160は、ルーム画面表示制御部161と、登場表示制御部163と、を備える。
【0085】
ルーム画面表示制御部161は、ルームメニューが選択された場合に、住人キャラクターおよび模様替え素材の設定に基づいて、住人キャラクターの部屋を表示する制御を行う、
【0086】
登場表示制御部163は、登録部155によって登録済みの登録キャラクターから登場キャラクターを選択して、ルーム画面に登場させる登場表示制御を行う。
【0087】
記憶部170には、学習装置10を動作させ、学習装置10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等によって実現できる。図1では、ICメモリ203がこれに該当する。
【0088】
また、記憶部130には、学習支援プログラム171と、学習処理の実行に用いる学習用データ173と、第1類キャラクターデータ175と、第2類キャラクターデータ177と、第1種付与対象ゲーム要素データ179と、第2種付与対象アイテムデータ183と、第1種メダル所有量185と、第2種メダル所有量187と、住人キャラクター設定189と、画面設定191と、図鑑データ193と、保有アイテムリスト195と、が記憶される。
【0089】
また、その他にも、各種演出出力や演出表示のための表示データや音声データ等が記憶される。本実施形態では、第1種メダルの所有量を示す表示(例えば、図3の(a),(b),(c)を参照)、第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力(例えば、図3の(c)を参照)、付与済みのゲーム要素が上限条件に達した場合の演出出力(例えば、図4を参照)、育成ゲーム中に行う住人キャラクターの食事の様子の演出表示、育成ゲーム中に登場キャラクターをルーム画面に登場させる際の演出表示(例えば、図9図11を参照)、等のための表示データや音声データが該当する。
【0090】
学習支援プログラム171は、処理部140を学習処理実行部141、報酬付与処理実行部143、第1の報酬所有量表示制御部145、第1の処理制御部147、発動可能演出制御部149、上限達成演出制御部151、第2の処理制御部153、登録部155、図鑑表示制御部157、およびコンテンツ実行部160として機能させるためのプログラムである。
【0091】
第1類キャラクターデータ175は、第1類キャラクター毎に用意される。本実施形態では、図6等に示す3種類の第1類キャラクターCa1,Ca2,Ca3毎に、住人キャラクターとしてルーム画面に表示するための表示用のデータ等を格納する。
【0092】
第2類キャラクターデータ177は、第2類キャラクター毎に用意され、登場キャラクターとしてルーム画面に登場させるための表示用のデータ等を格納する。
【0093】
第1種付与対象ゲーム要素データ179は、第1種付与対象のゲーム要素に関する各種設定データを格納する。第1種付与対象ゲーム要素データ179は、各第2類キャラクターについて設定される登場表示用制御データ181を含む。図13は、登場表示用制御データ181のデータ構成例を示す図である。
【0094】
図13に示すように、登場表示用制御データ181は、各第2類キャラクターのIDと対応付けて、キャラクター種類と、選択許否情報と、仲良し度と、を設定したデータテーブルである。キャラクター種類は、対応する第2類キャラクターが第1類キャラクターと同種類の外観違いのキャラクターの場合に、当該第1類キャラクターの種類を格納する。選択許否情報は、例えば、外観違いのキャラクター以外の第2類キャラクターについて設定される。本実施形態では、対応する第2類キャラクターが「仲間」なのか「敵」なのかの設定を格納する。仲良し度は、キャラクター種類に第1類キャラクターの種類が設定されている外観違いのキャラクターである第2類キャラクターと、選択許否情報の設定が「仲間」である第2類キャラクターについて設定され、例えば、「良い」「普通」「悪い」の何れかが設定される。
【0095】
第2種付与対象アイテムデータ183は、第2種付与対象のアイテムに関する各種設定データを格納する。図14は、第2種付与対象アイテムデータ183のデータ構成例を示す図である。
【0096】
図14に示すように、第2種付与対象アイテムデータ183は、アイテムのIDと対応付けて、アイテム種類と、限度枠種別と、抽選確率と、が設定されたデータテーブルである。アイテム種類は、対応するアイテムが模様替えアイテムなのか食べ物アイテムなのかの識別情報である。限度枠種別は、対応するアイテムが限度枠アイテムなのか枠無しアイテムなのかの設定を格納する。本実施形態では、模様替えアイテムが限度枠アイテムとされ、食べ物アイテムが枠無しアイテムとされる。抽選確率は適宜設定してよいが、例えば、模様替えアイテムの抽選確率を、食べ物アイテムの抽選確率よりも低く設定すると好適である。
【0097】
第1種メダル所有量185は、現在の第1種メダルの所有量を格納する。第2種メダル所有量187は、現在の第2種メダルの所有量を格納する。
【0098】
住人キャラクター設定189は、ルーム画面の住人の入替メニューにおける住人キャラクターの設定(ユーザによってどの第1類キャラクターが住人キャラクターとして選択されているかの設定)を格納する。画面設定191は、ルーム画面の模様替えメニューにおける部屋の表示に関する設定(ユーザによってどの模様替えアイテムが選択されているかの設定)を格納する。
【0099】
図鑑データ193は、第1の処理によって付与され、図鑑に登録済みのゲーム要素を設定したデータテーブルである。図15は、図鑑データ193のデータ構成例を示す図である。図15に示すように、図鑑データ193は、図鑑の表示欄番号と対応付けて、当該表示欄に割り当てられたゲーム要素(第2類キャラクター又はアイテム)のIDと、当該ゲーム要素が登録キャラクター又は登録アイテムとして登録済みか否かのフラグ情報と、を格納する。ゲーム要素が第2類キャラクターの場合、ゲーム要素IDには、第2類キャラクターIDが用いられる。
【0100】
保有アイテムリスト195は、第2の処理によって付与されたアイテムのうち、保有しているアイテムのリストを格納する。そのうちの食べ物アイテムについては、保有数が対応付けて設定される。
【0101】
4.処理の流れについて
図16および図17は、本実施形態において学習装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、処理部140が学習支援プログラム171を読み出して実行することによって実現される。
【0102】
図16に示すように、本処理では、ホーム画面において学習メニューが選択されると(ステップS1:YES)、処理部140が、学習項目及び学習ステップの選択操作に従って、学習処理を実行する(ステップS3)。学習処理を実行したならば、報酬付与処理実行部143が報酬付与処理を実行し、第1種メダルと第2種メダルとを1つずつユーザに付与する(ステップS5)。また、第1の報酬所有量表示制御部145が、第1の報酬としての第1種メダルの所有量を示す表示を行う(ステップS7)。
【0103】
続いて、ステップS5で第1種メダルが付与されたことでユーザの第1種メダル所有量185が第1の発動可能条件を満たした場合には(ステップS9:YES)、発動可能演出制御部149が、第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力を行う(ステップS11)。そして、第1の処理制御部147が、第1の処理を自動的に実行する制御を行う(ステップS13)。第1の処理制御部147は、第1種付与対象ゲーム要素データ179に設定されている第1種付与対象のゲーム要素の中から何れか1つを例えばランダムに選出し、ユーザに付与する処理を、第1の処理として実行する。
【0104】
続いて、登録部155が、ステップS13で付与されたゲーム要素を図鑑に登録して、図鑑データ193を更新する(ステップS15)。登録部155は、付与されたゲーム要素が第2類キャラクターの場合は、当該キャラクターを登録キャラクターとして図鑑に登録し、付与されたのがアイテムの場合は、登録アイテムとして図鑑に登録する。
【0105】
続いて、第1の処理制御部147が、付与済みのゲーム要素が上限条件に達したかを判定する。本実施形態では、第1の処理制御部147は、第1種付与対象のゲーム要素が全種類付与されて図鑑に登録された場合に、上限条件に達したと判定して(ステップS17:YES)、更なる第1の処理の実行を停止する(ステップS19)。また、上限達成演出制御部151が、上限条件に達した旨の演出出力を行う(ステップS21)。その後は、図17のステップS59に移行する。
【0106】
また、ホーム画面において図鑑メニューが選択されると(ステップS23:YES)、図鑑表示制御部157が図鑑画面を表示して、登録済みのゲーム要素(登録キャラクターや登録アイテム)を図鑑形式で一覧表示する(ステップS25)。その後は、図17のステップS59に移行する。
【0107】
また、図17に示すように、ホーム画面においてルームメニューが選択されると(ステップS27:YES)、コンテンツ実行部160が育成ゲームを実行する。すなわち、先ず、ルーム画面表示制御部161が、住人キャラクター設定189および画面設定191に基づいてルーム画面を表示し、ルーム画面に住人キャラクターを表示する制御を行う(ステップS29)。
【0108】
そして、コンテンツ実行部160は、ルーム画面において住人の入替メニューが選択された場合には(ステップS31:YES)、住人キャラクターとする第1類キャラクターの選択操作を受け付ける。そして、コンテンツ実行部160は、選択された第1類キャラクターを新たな住民キャラクターとして設定して、住人キャラクター設定189を更新する(ステップS33)。
【0109】
また、コンテンツ実行部160は、ルーム画面において模様替えメニューが選択された場合には(ステップS35:YES)、保有アイテムリスト195に設定されている模様替えアイテムを一覧で表示し、その選択操作を受け付ける。そして、コンテンツ実行部160は、画面設定191を更新して、ルーム画面の部屋を、選択された模様替えアイテムの内装の表示に変更する(ステップS37)。
【0110】
また、ルーム画面において抽選機が選択された場合には(ステップS39:YES)、第2の処理制御部153が、第2の処理の実行を制御する。すなわち、第2の処理制御部153は、第2種メダル所有量187が第2の発動可能条件を満たしている場合に(ステップS41:YES)、当該抽選機の選択を実行指示操作として受け付けて、第2の処理を実行する制御を行う(ステップS43)。具体的には、例えば、第2の処理制御部153は、第2種付与対象アイテムデータ183の設定に従って、第2種付与対象のアイテムの中から何れか1つを各々の抽選確率を用いて抽選する抽選処理を実行する。そして、第2の処理制御部153は、抽選で選んだアイテムをユーザに付与する。
【0111】
また、ルーム画面において冷蔵庫が選択された場合には(ステップS45:YES)、コンテンツ実行部160が、保有アイテムリスト195に設定されている食べ物アイテム毎に保有数を一覧で表示し、使用する食べ物アイテムの選択操作を受け付ける。そして、コンテンツ実行部160は、食べ物アイテムが選択された場合には(ステップS47:YES)、ルーム画面の住人キャラクターの食事の様子を演出出力する制御を行う(ステップS49)。
【0112】
また、ルーム画面においてドアが選択された場合には(ステップS51:YES)、登場表示制御部163が、ドアの選択を登場要求操作として受け付けて、登場表示制御を開始する。すなわち、登場表示制御部163は、登場表示制御として先ず、図鑑データ193に登録されている登録済みの登録キャラクター(第2類キャラクター)の中から、登場キャラクターを選択する(ステップS53)。本実施形態では、登場表示制御部163は、登場表示用制御データ181において第2類キャラクター毎に設定されている選択許否情報を用いた登場キャラクター候補の抽出と、キャラクター種類を用いた登場キャラクター候補の抽出と、を行う。そして、登場表示制御部163は、抽出した登場キャラクター候補のうちの何れかを、登場キャラクターとして選択する。
【0113】
続いて、登場表示制御部163は、ルーム画面に表示されている住人キャラクターと、ステップS53で選択された登場キャラクターとの組合せに基づいて、住人キャラクターおよび登場キャラクターの両方に係る演出表示を行う(ステップS55)。その後は、ルームメニューを終了する場合は(ステップS57:YES)、ステップS59に移行する。
【0114】
そして、ステップS59では終了判定を行い、終了と判定するまでは(ステップS59:NO)、図16のステップS1に戻る。
【0115】
以上説明したように、本実施形態によれば、学習処理を終えるたびに実行される報酬付与処理によって、第1種メダルと第2種メダルとが1個ずつユーザに付与される。第1種メダルについては、学習ステップ毎の学習を3回繰り返して3つためると使用することができる。つまり、第1の処理が実行可能となるまでには、3回の報酬付与処理の実行を要する。そして、第1種メダルが3つたまったときには第1の処理を自動的に実行し、その消費と引き換えに第1種付与対象のゲーム要素を付与することができる。これに対し、第2種メダルは、1つ所有していれば使用できる。つまり、報酬付与処理を1回実行すると、第2の処理が実行可能となる。第2の処理では、ユーザの操作に基づいて1つの第2種メダルを消費して第2の処理を実行することで、第2種付与対象のアイテムを付与することができる。
【0116】
したがって、1回の報酬付与処理の実行によって、(1)第2の処理がすぐに実行可能な第2種メダルを付与するとともに、(2)それ1つでは効果が生じず、報酬付与処理を3回繰り返して3つためると第1の処理が実行可能となる第1種メダルと、を付与することができる。この仕組みにより、ユーザに対する報酬の付与に、新たな興趣を追加することが可能となる。また、第2種メダルの付与は、1つの学習ステップについて学習を行う短期的な学習の動機付けとなる。対して、第1種メダルの付与は、学習ステップ毎の学習を繰り返す長期的な学習の動機付けとなる。よって、ユーザの学習意欲を喚起させ、学習効率を向上させることが可能となる。
【0117】
また、本実施形態によれば、第1の処理によって付与されたゲーム要素が第2類キャラクターの場合は、登録キャラクターとして図鑑に登録することができる。そして、育成ゲーム中にユーザの登場要求操作があったときには、登録キャラクターの中から登場キャラクターを選択し、所定の演出表示を行ってルーム画面に登場させることができる。したがって、ユーザは、学習ステップ毎の学習を進めることで登録キャラクターを収集しながら、収集した登録キャラクターをルーム画面に登場させて楽しむことができる。これによれば、ユーザの感心を継続して惹くことができ、ユーザの学習意欲をより一層喚起させることが可能となる。
【0118】
〔概括〕
上記した実施形態による本明細書の開示は、次のように概括することができる。
【0119】
第1の態様は、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部と、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部と、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部と、を備え、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件である、情報処理装置である。
【0120】
第1の態様によれば、報酬付与処理で付与される報酬のうちの第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たすと、第1の処理の実行が可能となる。また、報酬付与処理で付与される報酬のうちの第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たすと、第2の処理の実行が可能となる。そして、第1の発動可能条件を満たす数量の第1の報酬を獲得するには、第2の発動可能条件を満たす数量の第2の報酬を獲得するよりも多くの報酬付与処理の実行が必要となる。これによれば、少ない回数の報酬付与処理で実行可能となるため比較的容易に実行可能な第2の処理と、第2の処理に係る回数より多くの報酬付与処理の実行を要するため実行可能となるまでの過程に比較的手間のかかる第1の処理と、をユーザの第1の報酬および第2の報酬の所有量に応じて実行することができる。この仕組みにより、ユーザに対する報酬の付与に、新たな興趣を追加することが可能となる。
【0121】
また、第2の態様として、前記第2の処理制御部は、前記ユーザの実行指示操作に基づいて前記第2の処理を実行する、第1の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0122】
第2の態様によれば、ユーザによる実行指示操作があった場合に、第2の処理を実行することができる。
【0123】
また、第3の態様として、前記第2の発動可能条件は、1回の前記報酬付与処理で付与される前記第2の報酬の数量で充足する条件である、第1又は第2の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0124】
第3の態様によれば、報酬付与処理を1回実行すると第2の発動可能条件を満たす数量の第2の報酬が付与され、第2の処理の実行が可能となる。
【0125】
また、第4の態様として、前記報酬付与処理実行部による前記報酬付与処理の実行のたびに、前記第1の報酬の所有量を示す表示を行う第1の報酬所有量表示制御部、を更に備える第1~第3の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0126】
第4の態様によれば、報酬付与処理を実行するたびに、そのときの第1の報酬の所有量をユーザに報知することができる。
【0127】
また、第5の態様として、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて前記第1の処理を実行する、第1~第4の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0128】
第5の態様によれば、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たした場合に、第1の処理を実行することができる。
【0129】
また、第6の態様として、前記第1の発動可能条件の充足に応じた演出出力を行う発動可能演出制御部、を更に備える第1~第5の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0130】
第6の態様によれば、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たした場合に、第1の処理を実行する旨の演出出力が可能となる。
【0131】
また、第7の態様として、前記第1の処理は、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理である、第1~第6の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0132】
第7の態様によれば、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たすことで実行可能となる第1の処理によって、所与のゲーム要素をユーザに付与することができる。
【0133】
また、第8の態様として、前記第1の処理制御部は、前記第1の発動可能条件の充足に応じて、所与のゲーム要素を前記ユーザに付与する処理として前記第1の処理を自動的に実行する、第1~第7の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0134】
第8の態様によれば、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たした場合に、自動的に第1の処理を実行することができる。
【0135】
また、第9の態様として、前記第1の処理制御部は、過去に付与した前記ゲーム要素とは異なるゲーム要素を付与する処理を実行する、第7又は第8の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0136】
第9の態様によれば、第1の処理によって付与されるゲーム要素が、既に付与済みのゲーム要素と重複することがない。
【0137】
また、第10の態様として、前記第1の処理制御部は、付与済みの前記ゲーム要素が所定の上限条件に達した場合には、更なる前記第1の処理の実行を停止する、第7~第9の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0138】
第10の態様によれば、付与済みのゲーム要素が上限条件に達した後は第1の処理は実行されず、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たしたとしても、ゲーム要素は付与されなくなる。
【0139】
また、第11の態様として、前記上限条件に達した場合にその旨の演出出力を行う上限達成演出制御部、を更に備える第10の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0140】
第11の態様によれば、付与済みのゲーム要素が上限条件に達した旨の演出出力が実現できる。
【0141】
また、第12の態様として、所定のキャラクターの表示を含み、所与のアイテムを使用可能な所定のコンテンツを実行するコンテンツ実行部、を更に備え、前記第2の処理は、前記所定のコンテンツで使用可能なアイテムを付与する処理である、第1~第11の何れかの態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0142】
第12の態様によれば、第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たすことで実行可能となる第2の処理によって、所定のキャラクターの表示を含むコンテンツで使用可能なアイテムを、ユーザに付与することができる。
【0143】
また、第13の態様として、前記アイテムには、前記ユーザの保有数に関して限度枠のある限度枠アイテムと、限度枠の無い枠無しアイテムとがあり、前記第2の処理は、付与するアイテムを抽選する抽選処理を含み、前記抽選処理は、前記限度枠アイテムの保有数が前記限度枠に達している場合には前記枠無しアイテムを抽選する、第12の態様の情報処理装置を構成してもよい。
【0144】
第13の態様によれば、第2の処理によりアイテムが付与されることで限度枠アイテムの保有数が限度枠に達している場合には、第2の処理により枠無しアイテムをユーザに付与することができる。
【0145】
また、第14の態様として、コンピュータを、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部、前記第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部、前記第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部、として機能させ、前記第1の発動可能条件は、前記第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件である、プログラムを構成してもよい。
【0146】
第14の態様によれば、第1の態様と同様の効果を奏するプログラムを実現することができる。
【符号の説明】
【0147】
10…学習装置
111…操作入力部
113…表示部
115…音出力部
140…処理部
141…学習処理実行部
143…報酬付与処理実行部
145…第1の報酬所有量表示制御部
147…第1の処理制御部
149…発動可能演出制御部
151…上限達成演出制御部
153…第2の処理制御部
155…登録部
157…図鑑表示制御部
160…コンテンツ実行部
161…ルーム画面表示制御部
163…登場表示制御部
170…記憶部
171…学習支援プログラム
173…学習用データ
175…第1類キャラクターデータ
177…第2類キャラクターデータ
179…第1種付与対象ゲーム要素データ
181…登場表示用制御データ
183…第2種付与対象アイテムデータ
185…第1種メダル所有量
187…第2種メダル所有量
189…住人キャラクター設定
191…画面設定
193…図鑑データ
195…保有アイテムリスト
【要約】
【課題】ユーザに対する報酬の付与に、新たな興趣を追加することができる技術を提供すること。
【解決手段】学習装置10は、所定の報酬付与処理を実行して第1の報酬と第2の報酬とをユーザに付与する報酬付与処理実行部143と、第1の報酬の所有量が第1の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第1の処理の実行を制御する第1の処理制御部147と、第2の報酬の所有量が第2の発動可能条件を満たす場合に実行可能となる第2の処理の実行を制御する第2の処理制御部153と、を備える。第1の処理制御部147が判定する第1の発動可能条件は、第2の処理制御部153が判定する第2の発動可能条件よりも多くの前記報酬付与処理の実行を要する数量条件である。
【選択図】図12
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17