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特許7530512情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-30
(45)【発行日】2024-08-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240731BHJP
【FI】
G06Q30/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023515763
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 JP2022012558
(87)【国際公開番号】W WO2023175883
(87)【国際公開日】2023-09-21
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】バンサル マヤンク
(72)【発明者】
【氏名】パリーク ゴーラヴ
(72)【発明者】
【氏名】ミード カイル アーロン
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-190964(JP,A)
【文献】特開2019-215862(JP,A)
【文献】特開2020-161038(JP,A)
【文献】特開2021-149470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習手段と、
前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザのオフライン行動を表す情報は、前記ユーザが訪れると予測される場所の情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
位置情報を有さないユーザのオンライン情報を前記第1の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオンライン行動特徴ベクトルを推定する第1の推定手段と、
前記位置情報を有さないユーザのオンライン行動特徴ベクトルを前記第2の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動特徴ベクトルを推定する第2の推定手段と、
前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動特徴ベクトルを前記第3の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動の情報を推定する第3の推定手段と、
を有することを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記位置情報を有するユーザのオンライン情報と前記位置情報を有さないユーザのオンライン情報はそれぞれ、前記位置情報を有するユーザと前記位置情報を有さないユーザによるウェブサービスの利用を通したオンライン上の行動に関する情報であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習工程と、
前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成工程と、
前記生成工程において生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習工程を更に有することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、
位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習処理と、
前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習処理と、を含む処理を実行させるためのものである、
情報処理プログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、前記コンピュータに、更に、
前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成処理と、
前記生成処理において生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習処理と、を含む処理を実行させるためのものであ請求項8に記載の情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、ユーザのオンライン行動の情報を用いる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末装置の位置情報を取得して、当該位置情報から当該端末装置のユーザの行動を検出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、無線LANにおけるアクセスポイントが、端末装置から当該端末装置の位置情報を取得して、当該端末装置のユーザが所定の店舗に来店したことを検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-37244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される技術では、端末装置の位置情報から、当該端末装置のユーザが訪れた場所を把握することができる。一方で、ユーザによるウェブサービスを通じたオンライン上の行動(オンライン行動)に関する情報(オンライン情報)の活用が進んでいる。当該オンライン情報と、当該ユーザが訪れうる場所の情報といったオフライン情報との関係が構築できれば、当該オンライン情報から当該オフライン情報が推定することができる。そして、これにより、当該ユーザに対して、当該オフライン情報に関する効果的な広告やサービスの提供が可能になる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザのオンライン行動の情報とオフライン行動の情報との関係を構築するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理装置の一態様は、位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習手段と、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習手段と、を有する。
【0007】
前記情報処理装置は、前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習手段を更に有する。
【0008】
前記ユーザのオフライン行動を表す情報は、前記ユーザが訪れると予測される場所の情報を含みうる。
【0009】
前記情報処理装置は、位置情報を有さないユーザのオンライン情報を前記第1の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオンライン行動特徴ベクトルを推定する第1の推定手段と、前記位置情報を有さないユーザのオンライン行動特徴ベクトルを第2の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動特徴ベクトルを推定する第2の推定手段と、前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動特徴ベクトルを第3の学習モデルに入力して、前記位置情報を有さないユーザのオフライン行動の情報を推定する第3の推定手段と、を有しうる。
【0010】
前記ユーザのオンライン情報は、前記ユーザにウェブサービスの利用を通したオンライン上の行動に関する情報でありうる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理方法の一態様は、位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習工程と、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習工程と、を有する。
【0012】
前記情報処理方法は、前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成工程と、前記第2の学習モデルから出力された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習工程を更に有し、前記第3の学習工程では、前記生成工程において生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを用いて、前記第3の学習モデルを学習させうる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明によるプログラムの一態様は、情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、位置情報を有するユーザのオンライン情報を入力して、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを出力するように、第1の学習モデルを学習させる第1の学習処理と、前記位置情報を有するユーザのオンライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを出力するように、第2の学習モデルを学習させる第2の学習処理と、を含む処理を実行させるためのものである。
【0014】
前記プログラムは、前記コンピュータに、更に、前記位置情報から、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを生成する生成処理と、前記第2の学習モデルから出力された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを入力して、前記位置情報を有するユーザのオフライン行動を表す情報を出力するように、第3の学習モデルを学習させる第3の学習処理と、を含む処理を実行させるためのものであり、前記第3の学習処理は、前記生成処理において生成された前記位置情報を有するユーザのオフライン行動特徴ベクトルを用いて、前記第3の学習モデルを学習させる処理を含みうる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザのオンライン行動の情報とオフライン行動の情報とを関係を構築することが可能となる。
上記した本発明の目的、態様及び効果並びに上記されなかった本発明の目的、態様及び効果は、当業者であれば添付図面及び請求の範囲の記載を参照することにより下記の発明を実施するための形態から理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、情報処理システムの構成例を示す。
図2図2は、実施形態による情報処理装置10の機能構成例を示す。
図3図3は、オフライン行動特徴ベクトル生成の手順を示す。
図4図4は、オンライン特徴推定モデル111の概略アーキテクチャの例を示す。
図5図5は、オフライン特徴推定モデル112の概略アーキテクチャの例を示す。
図6図6は、分類モデル113の概略アーキテクチャの例を示す。
図7図7は、位置情報のないユーザのオフライン行動の推定処理を説明するための模式図である。
図8図8は、情報処理装置10とユーザ装置11のハードウェア構成例を示す。
図9図9は、情報処理装置10により実行される処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。以下に開示される構成要素のうち、同一機能を有するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、以下に開示される実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0018】
[情報処理システムの構成]
図1に、本実施形態による情報処理システムの構成例を示す。本情報処理システムは、その一例として、図1に示すように、情報処理装置10と、任意の複数のユーザ1~Nにより使用される複数のユーザ装置11-1~11-N(N>1)と、ユーザuにより使用されるユーザ装置11-uを含んで構成される。なお、以下の説明において、特に説明がない限り、ユーザ装置11-1~11-N、11-uをユーザ装置11と総称しうる。また、以下の説明において、ユーザ装置とユーザという語は同義に使用されうる。
【0019】
ユーザ装置11は、例えば、スマートフォンやタブレットといったデバイスであり、LTE(Long Term Evolution)等の公衆網や、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信網を介して、情報処理装置10と通信可能に構成されている。ユーザ装置11は、液晶ディスプレイ等の表示部(表示面)を有し、各ユーザは、当該液晶ディスプレイに装備されたGUI(Graphic User Interface)により各種操作を行うことができる。当該操作は、指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、画面に表示された画像等のコンテンツに対する各種の操作を含む。
なお、ユーザ装置11は、図1に示すような形態のデバイスに限らず、デスクトップ型のPC(Personal Computer)や、ノート型のPCといったデバイスであってもよい。その場合、各ユーザによる操作は、マウスやキーボードといった入力装置を用いて行われうる。また、ユーザ装置11は、表示面を別に備えてもよい。
【0020】
ユーザ装置11は、情報処理装置10から、または、不図示の他の装置から情報処理装置10を介して提供されるウェブサービス(インターネット関連サービス)にログインして、サービスを利用することができる。当該ウェブサービスは、インターネットを介して提供される、インターネットショッピングモールやネットスーパー、あるいは、通信、金融、不動産、スポーツ、旅行に関するサービスを含むことができる。ユーザ装置11は、このようなウェブサービスを利用することにより、ユーザ装置11のユーザに関する情報を情報処理装置10に伝達することができる。例えば、ユーザ装置11は、ユーザによるウェブサービスを通じたオンライン上の行動(オンライン行動)に関する情報(オンライン情報)を、情報処理装置10へ伝達することができる。
また、ユーザ装置11は、GPS(Global Positioning System)衛星(不図示)から受信される信号等に基づいて測位計算を行い、当該計算により得られた情報を、ユーザ装置11の位置情報として生成し、情報処理装置10へ伝達することができる。
【0021】
情報処理装置10は、オンライン情報や位置情報をユーザ装置11から取得し、当該情報に基づいて、任意のユーザのオフライン行動(例えば、当該ユーザが訪れうる場所の情報)を推定する。本実施形態では、情報処理装置10は、ユーザ装置11-1~11-N(すなわち、ユーザ1~N)の位置情報を取得可能に構成され、ユーザ装置11-u(すなわち、ユーザu)の位置情報は取得していないものとする。本実施形態では、ユーザ1~Nを、位置情報を有するユーザと称し、ユーザuを、位置情報を有さないユーザと称する場合がある。
【0022】
[情報処理装置10の機能構成]
本実施形態による情報処理装置10は、まず、ユーザ装置11-1~11-Nからオンライン情報と位置情報を取得する。情報処理装置10は、当該オンライン情報と位置情報とを利用して、ユーザのオンライン行動の情報とオフライン行動の情報とを関係づけるための各種学習モデルを学習させる。そして、情報処理装置10は、ユーザ装置11-uから取得したオンライン情報と学習済みの各種学習モデルを用いた機械学習により、ユーザ装置11-uのユーザuのオフライン行動を推定する。オフライン行動は、例えば、ユーザが訪れると予想される場所(次に訪れうる場所)である。あるいは、オフライン行動は、ユーザが訪れると予測される場所に関連付けられたあらゆる行動であってもよい。例えば、ガソリンスタンド(場所)に関連付けられる行動として、自動車関連のお店へ行くことが含まれる。
【0023】
図2は、本実施形態による情報処理装置10の機能構成の一例を示す。
図2に示す情報処理装置10は、位置情報取得部101、オンライン情報取得部102、オンライン特徴生成部103、オフライン特徴推定部104、オンライン特徴推定部105、分類部106、学習部107、コンテンツ作成部108、出力部109、および学習モデル記憶部110を備える。学習モデル記憶部110は、オンライン特徴推定モデル111、オフライン特徴推定モデル112、分類モデル113を記憶している。当該各種学習モデルについては後述する。
【0024】
位置情報取得部101は、ユーザ装置11-1~11-Nのそれぞれのユーザ装置(位置情報を有するユーザ)から、当該ユーザ装置のユーザの位置情報を取得する。本実施形態において、当該位置情報は、一定時間の範囲におけるユーザ装置の位置の軌跡(トラックログ)、すなわち位置履歴情報を含むものとする。さらに、当該位置情報は、ユーザが訪れた(立ち寄った)場所に関する、場所関連情報を含むことができる。場所関連情報は、(1)訪れた場所のシーケンス(訪れた一連の場所)、(2)訪れた場所のカテゴリ、(3)訪れた場所の名前、(4)訪れた場所のタイプの情報を含みうる。当該場所関連情報のそれぞれは、後述する図3における、訪れた場所のシーケンス33、訪れた場所のカテゴリ34、訪れた場所の名前35、訪れた場所のタイプ36に対応する。なお、位置情報取得部101は、当該場所関連情報を、取得した位置情報から生成するように構成されてもよい。
【0025】
訪れた場所のシーケンス33は、ユーザ装置の位置が一定時間動かず、ユーザが一定時間滞在したと考えられる1つ以上の場所の位置のシーケンスを示す。あるいは、訪れた場所のシーケンスは、ユーザの位置の軌跡から得られる複数のポイント位置のシーケンスであってもよい。
【0026】
訪れた場所のカテゴリ34は、訪れた場所のシーケンス33により得られる1つ以上の場所の位置と所与の地図情報等から導出される、訪れた場所のカテゴリであり、例えば、店舗、学校、病院、公園といった、場所の性質を区分する上での基本的な分類を示す。また、店舗のカテゴリはさらに細分化されてもよい。例えば、訪れた場所のカテゴリ34は、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、ペット関連ショップといったカテゴリを示してもよい。
【0027】
訪れた場所の名前35は、訪れた場所のシーケンス33により得られる1つ以上の場所の位置と所与の地図情報等から導出される、訪れた場所の名前を示す。なお、訪れた場所の名前が、地図情報等から取得可能でない場合は、訪れた場所の名前35は、無情報としてもよい。
【0028】
訪れた場所のタイプ36は、訪れた場所のシーケンス33により得られる1つ以上の場所のタイプに関するテキスト情報である。訪れた場所のタイプ36は、例えば、訪れた場所のカテゴリ34や訪れた場所の名前35により導出することが可能であり、訪れた場所のカテゴリ34よりも細分化された(下位層の)分類を示しうる。
【0029】
オンライン情報取得部102は、ユーザ装置11-1~11-Nのそれぞれのユーザ装置から、当該ユーザ装置のユーザのオンライン情報を取得する。オンライン情報は、前述のように、ユーザによるウェブサービスを通じたオンライン上の行動(オンライン行動)に関する情報を示す。本実施形態において、オンライン情報は(1)ウェブサービス利用履歴、(2)一般的なデモグラフィックデータ、(3)月当たりのログイン回数、(4)ユーザの興味の情報を含みうる。当該オンライン情報のそれぞれは、後述する図4図7における、ウェブサービス利用履歴42、デモグラフィックデータ43、月当たりのログイン回数44、ユーザの興味45に対応する。
【0030】
ウェブサービス利用履歴42は、ユーザによるウェブサイトの利用履歴の情報である。ウェブサービス利用履歴42は、日付、ウェブサービスにおける購入履歴、エントリー履歴、ウェブサービスのサイトの閲覧時間(ユーザ装置11における表示時間に対応)を含みうる。
デモグラフィックデータ43は、ウェブサービスの利用のために登録されている、当該ユーザの性別、年齢、居住地域、職業、家族構成等の人口統計学的なユーザ属性を示す。
月当たりのログイン回数44は、ウェブサービスに対する、ユーザによる月当たりのログイン回数を示す。
ユーザの興味45は、ウェブサービスの利用のために登録されている、または、新たに登録されたユーザの興味に関する情報を示す。ユーザの興味45は、ウェブサービス利用履歴42に基づいて、情報処理装置10またはユーザ装置11により導出された情報であってもよい。
【0031】
オフライン特徴生成部103は、位置情報取得部101により取得された位置情報から、オフライン行動特徴ベクトルを生成する。オフライン行動特徴ベクトルは、前述のオフライン行動の特徴を表す特徴ベクトルである。オフライン行動特徴ベクトルの生成処理については、図3を用いて後述する。
【0032】
オンライン特徴推定部104は、オンライン情報取得部102により取得されたオンライン情報から、オンライン行動特徴ベクトルを推定して生成する。オンライン行動特徴ベクトルは、前述のオンライン行動の特徴を表す特徴ベクトルである。本実施形態では、オンライン特徴推定部104は、学習モデル記憶部110に格納されている、学習済みのオンライン特徴推定モデル111を用いて、オンライン行動特徴ベクトルを推定する。オンライン特徴推定モデル111については、図4を用いて後述する。
【0033】
オフライン特徴推定部105は、オンライン特徴推定部104により生成されたオンライン行動特徴ベクトルから、オフライン行動特徴ベクトルを推定して取得する。本実施形態では、オフライン特徴推定部105は、学習モデル記憶部110に格納されている、学習済みのオフライン特徴推定モデル112を用いて、オフライン行動特徴ベクトルを推定する。オフライン特徴推定モデル112については、図5を用いて後述する。
【0034】
分類部106は、オフライン特徴推定部105により推定されたオフライン行動特徴ベクトルを用いて、ユーザのオフライン行動に対応するラベルを推定して分類する。すなわち、分類部106は、ユーザのオフライン行動を推定する。本実施形態では、分類部106は、学習モデル記憶部110に記憶されている、学習済みの分類モデル113を用いて、ラベルを推定する。分類モデル113については、図6を用いて後述する。
【0035】
学習部107は、オンライン特徴推定モデル111、オフライン特徴推定モデル112、分類モデル113それぞれを学習(トレーニング)させ、学習済みのこれらの学習モデルを、学習モデル記憶部110に格納する。
【0036】
コンテンツ作成部108は、分類部106により推定されたラベルに対応する、推定されたユーザのオフライン行動に基づいて、当該オフライン行動に適したコンテンツを作成する。当該コンテンツは、有形のコンテンツであってもよいし、デジタルコンテンツといった無形のコンテンツであってもよい。例えば、コンテンツ作成部108は、当該オフライン行動に適した広告を作成することができる。
【0037】
出力部109は、分類部106により推定されたラベルやオフライン行動の情報や、コンテンツ作成部108により作成されたコンテンツを、出力する。当該出力は、あらゆる出力処理であり得、通信I/F(図8の通信I/F87)を介した外部装置への出力であってもよいし、表示部(図8の表示部86)への表示であってもよい。
【0038】
なお、位置情報取得部101とオンライン情報取得部102は、取得部として同一のモジュールで構成されてもよい。また、オンライン特徴推定部104と、オフライン特徴推定部105、および分類部106は、推定部として同一のモジュールで構成されてもよい。
【0039】
[学習部107による学習処理]
次に、本実施形態による学習部107による学習段階の処理(学習処理)について説明する。学習部107は、ユーザ装置11-1~11-Nから取得されたオンライン情報と位置情報に基づいて学習処理を行う。当該学習処理のためにまず、オフライン特徴生成部103が、オフライン行動特徴ベクトルを生成する。
【0040】
図3に、オフライン行動特徴ベクトル生成の手順を示す。図3に示すように、オフライン特徴生成部103は、まず、位置情報取得部101により取得されたユーザ装置11-1~11-Nの位置情報31に含まれる(または位置情報から生成された)場所関連情報32を取得する。そして、オフライン特徴生成部103は、場所関連情報32に含まれる、訪れた場所のシーケンス33、訪れた場所のカテゴリ34、訪れた場所の名前35、および訪れた場所のタイプ36を連結して(連結37)、特徴ベクトル空間上に埋め込み、オフライン行動特徴ベクトル38を生成する。オフライン行動特徴ベクトル38は、オフライン特徴推定モデル112を学習させる際の正解データとして用いられる。また、オフライン行動特徴ベクトル38は、分類モデル113を学習させる際の入力データとして用いられる。
【0041】
続いて、学習部107は、オンライン特徴推定モデル111を学習させる。
図4に、オンライン特徴推定モデル111の概略アーキテクチャの例を示す。オンライン特徴推定モデル111は、ユーザのオンライン情報41を入力して、オンライン行動特徴ベクトル46を推定して出力するように構成される学習モデルである。学習部107は、ユーザのオンライン情報41を入力して、オンライン行動特徴ベクトル46を出力するように、オンライン特徴推定モデル111を学習させる。前述したように、本実施形態では、オンライン情報41は、ウェブサービス利用履歴42、デモグラフィックデータ43、月当たりのログイン回数44、ユーザの興味45の情報を含む。オンライン特徴推定モデル111は、複数の畳み込み層を有して構成され、オンライン情報41に対してニューラルネットワークを用いたオートエンコーダにおけるエンコーダネットワーク(エンコード部分)と同等の処理を行い、オンライン行動特徴ベクトル46を出力する。
【0042】
学習段階において、学習部107は、ユーザ装置11-1~11-Nから取得されたオンライン情報41を用いてオンライン特徴推定モデル111を学習させ、学習済みのオンライン特徴推定モデル111を生成する。
オンライン行動特徴ベクトル46は、オフライン行動推定モデル112を学習させる際の入力データとして用いられる。
【0043】
次に、学習部107は、オフライン特徴推定モデル112を学習させる。
図5に、オフライン特徴推定モデル112の概略アーキテクチャの例を示す。オフライン特徴推定モデル112は、オフライン行動特徴ベクトルを入力して、オフライン行動特徴ベクトルを出力するように構成される学習モデルである。学習部107は、オフライン行動特徴ベクトルを入力して、オフライン行動特徴ベクトルを出力するように、オフライン特徴推定モデル112を学習させる。オフライン特徴推定モデル112は、例えば、層と層の間で線形変換(Linear transformation)が行われるニューラルネットワーク(エンコーダ・デコーダモデル)で構成されうる。
【0044】
学習段階において、学習部107は、入力データとしてのオンライン行動特徴ベクトル46と、正解データとしてのオフライン行動特徴ベクトル38(図3)を用いて、オフライン特徴推定モデル112を学習させ、学習済みのオフライン特徴推定モデル112を生成する。入力データとしてのオンライン行動特徴ベクトル46は、ユーザ装置11-1~11-Nから取得されたオンライン情報41から、オンライン特徴推定モデル111を用いて推定された特徴ベクトルである。このように、学習部107は、位置情報が既知のユーザについて、オンライン行動特徴ベクトルとオフライン行動特徴ベクトルとの関係を、オフライン特徴推定モデル112に学習させる。なお、オフライン特徴推定モデル112の学習手順はこれに限らず、他の方法によって定義されたオンライン行動特徴ベクトルとオフライン行動特徴ベクトルからなる教師データを用いて、オフライン特徴推定モデル112を学習させてもよい。
【0045】
次に、学習部107は、分類モデル113を学習させる。
図6に、分類モデル113の概略アーキテクチャの例を示す。分類モデル113は、オフライン行動特徴ベクトルから、当該オフライン行動に対応するラベルを分類する(オフライン行動を分類する)分類モデル(分類器)である。学習部107は、オフライン行動特徴ベクトルを入力して、オフライン行動を分類してオフライン行動を表す情報を出力するように、分類モデル113を学習させる。本実施形態において、各ラベルは、オフライン行動として、ユーザが訪れると予測される場所に対応する。
【0046】
学習段階において、学習部107は、入力データとしてのオフライン行動特徴ベクトル38と、正解ラベル(正解データ)としてのオフライン行動を示す分類ラベル61を用いて分類モデル113を学習させ、学習済みの分類モデル113を生成する。正解ラベルとしての分類ラベル61は、オフライン行動特徴ベクトル38を生成する際に用いた場所関連情報32に含まれる、場所関連情報32における訪れた場所のカテゴリ33や訪れた場所の名前34で示される場所の情報とする。すなわち、当該場所の情報が、次に訪れうる場所として設定される。分類ラベル61は、複数の場所の情報であってもよいし、1つの場所の情報であってもよい。
【0047】
[オフライン行動推定処理]
続いて、位置情報のないユーザのオフライン行動を推定(推論)する処理について、図7を参照して説明する。図7は、位置情報のないユーザのオフライン行動の推定処理を説明するための模式図である。本実施形態では、情報処理装置10が、ユーザ装置11-1~11-N(位置情報を有するユーザ)から取得された位置情報とオンライン情報を用いて学習された各種学習モデルを用いて、ユーザ装置11-uから取得したオンライン情報に基づいてユーザu(位置情報を有さないユーザ)のオフライン行動を推定する。
【0048】
ユーザ装置11-uからのオンライン情報71は、オンライン情報取得部102により取得される。オンライン情報71は、ユーザuについてのウェブサービス利用履歴42、デモグラフィックデータ43、月当たりのログイン回数44、ユーザの興味45の情報を含む。オンライン特徴推定部104は、オンライン情報71をオンライン特徴推定モデル111に適用することにより、オンライン行動特徴ベクトル72を推定して生成する。
オンライン行動特徴ベクトル72の生成後、オフライン特徴推定部105は、オンライン行動特徴ベクトル72をオフライン特徴推定モデル112に適用することにより、オフライン行動特徴ベクトル73を推定して取得する。
オフライン行動特徴ベクトル73の生成後、分類部106は、オフライン行動特徴ベクトル73を分類モデル113に適用して、ユーザuのオフライン行動に対応するラベル(分類ラベル74)を推定して分類する。これにより、分類部106は、ユーザuのオフライン行動、すなわち、ユーザuが訪れると予測される場所を推定することができる。
【0049】
[情報処理装置10のハードウェア構成]
図8は、本実施形態による情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態による情報処理装置10は、単一または複数の、あらゆるコンピュータ、モバイルデバイス、または他のいかなる処理プラットフォーム上にも実装することができる。
図8を参照して、情報処理装置10は、単一のコンピュータに実装される例が示されているが、本実施形態による情報処理装置10は、複数のコンピュータを含むコンピュータシステムに実装されてよい。複数のコンピュータは、有線または無線のネットワークにより相互通信可能に接続されてよい。
【0050】
図8に示すように、情報処理装置10は、CPU81と、ROM82と、RAM83と、HDD84と、入力部85と、表示部86と、通信I/F87と、システムバス88とを備えてよい。情報処理装置10はまた、外部メモリを備えてよい。
CPU(Central Processing Unit)81は、情報処理装置10における動作を統括的に制御するものであり、データ伝送路であるシステムバス88を介して、各構成部(82~87)を制御する。
【0051】
ROM(Read Only Memory)82は、CPU81が処理を実行するために必要な制御プログラム等を記憶する不揮発性メモリである。なお、当該プログラムは、HDD(Hard Disk Drive)84、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリや着脱可能な記憶媒体(不図示)等の外部メモリに記憶されていてもよい。
RAM(Random Access Memory)83は、揮発性メモリであり、CPU81の主メモリ、ワークエリア等として機能する。すなわち、CPU81は、処理の実行に際してROM82から必要なプログラム等をRAM83にロードし、当該プログラム等を実行することで各種の機能動作を実現する。
【0052】
HDD84は、例えば、CPU81がプログラムを用いた処理を行う際に必要な各種データや各種情報等を記憶している。また、HDD84には、例えば、CPU81がプログラム等を用いた処理を行うことにより得られた各種データや各種情報等が記憶される。
入力部85は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスにより構成される。
表示部86は、液晶ディスプレイ(LCD)等のモニターにより構成される。表示部86は、入力部85と組み合わせて構成されることにより、GUI(Graphical User Interface)として機能してもよい。
【0053】
通信I/F87は、情報処理装置10と外部装置との通信を制御するインタフェースである。
通信I/F87は、ネットワークとのインタフェースを提供し、ネットワークを介して、外部装置との通信を実行する。通信I/F87を介して、外部装置との間で各種データや各種パラメータ等が送受信される。本実施形態では、通信I/F87は、イーサネット(登録商標)等の通信規格に準拠する有線LAN(Local Area Network)や専用線を介した通信を実行してよい。ただし、本実施形態で利用可能なネットワークはこれに限定されず、無線ネットワークで構成されてもよい。この無線ネットワークは、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)を含む。また、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)や、WiMAX(登録商標)等の無線MAN(Metropolitan Area Network)を含む。さらに、LTE/3G、4G、5G等の無線WAN(Wide Area Network)を含む。なお、ネットワークは、各機器を相互に通信可能に接続し、通信が可能であればよく、通信の規格、規模、構成は上記に限定されない。
【0054】
図8に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能は、CPU81がプログラムを実行することで実現することができる。ただし、図8に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能が専用のハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用のハードウェアは、CPU81の制御に基づいて動作する。
【0055】
[ユーザ装置11のハードウェア構成]
図1に示すユーザ装置11のハードウェア構成は、図8と同様でありうる。すなわち、ユーザ装置10は、CPU81と、ROM82と、RAM83と、HDD84と、入力部85と、表示部86と、通信I/F87と、システムバス88とを備えうる。ユーザ装置11は、情報処理装置10により提供された各種情報を、表示部86に表示し、GUI(入力部85と表示部86による構成)を介してユーザから受け付ける入力操作に対応する処理を行うことができる。
【0056】
<処理の流れ>
図9に、本実施形態による情報処理装置10により実行される処理のフローチャートを示す。図9に示す処理は、情報処理装置10のCPU81がROM82等に格納されたプログラムをRAM83にロードして実行することによって実現されうる。図9の説明のために、図1に示した情報処理システムを参照する。学習部107により学習済みの、オンライン特徴推定モデル111、オフライン特徴推定モデル112、および分類モデル113は、学習モデル記憶部110に格納され、以下の処理で用いられるものとする。
【0057】
S91において、オンライン情報取得部102は、対象ユーザのオンライン情報(図7のオンライン情報71に対応)を取得する。本例において、対象ユーザを、図1に示すユーザu(ユーザ装置11-u)とする。前述のように、本実施形態において、オンライン情報71には、ウェブサービス利用履歴42、デモグラフィックデータ43、月当たりのログイン回数44、ユーザの興味45の情報が含まれる。
【0058】
S92において、オンライン特徴生成部103は、S91で取得されたオンライン情報71をオンライン特徴推定モデル111に適用して、ユーザuのオンライン行動特徴ベクトル72を生成する。
【0059】
S93において、オフライン特徴推定部105は、S92で生成されたユーザuのオンライン行動特徴ベクトル71をオフライン特徴推定モデル112に適用して、ユーザuのオフライン行動特徴ベクトル73を生成する。
【0060】
S94において、分類部106は、S93で生成されたユーザuのオフライン行動特徴ベクトル73を分類モデル113に適用して、分類ラベル74を生成する。さらに分類部106は、生成された分類ラベル74に対応する、ユーザuのオフライン行動を推定(特定)する。
【0061】
S95において、コンテンツ作成部108は、S94で推定されたユーザuのオフライン行動に基づいて、ユーザuに適したコンテンツを作成する。例えば、コンテンツ作成部108は、ユーザuのオフライン行動に適した広告を作成する。オフライン行動として推定された場所が、ガソリンスタンドの場合、コンテンツ作成部108は、ガソリンスタンドや、車関連の店舗やサービスの広告を作成してもよい。
【0062】
S96において、出力部109は、S94で推定されたユーザuのオフライン行動に関する情報および/またはS95で作成されたコンテンツの出力を行う。例えば、出力部109は、ユーザuのオフライン行動に関する情報を外部装置(不図示)へ送信し、当該外部装置は、マーケティングに活用することができる。また、出力部109は、ユーザuの特徴(属性)と類似した特徴を有する他のユーザにも、作成したコンテンツを送信してもよい。
【0063】
このように、上記に述べた実施形態によれば、情報処理装置10は、複数のユーザから取得したオンライン情報を活用して、オフライン行動とオンライン行動との関係を導出する。そして、情報処理装置10は、当該導出した関係を用いて、位置情報といったオフライン情報を有さないユーザに対して、推測されるオフライン行動を生成することができる。これにより、オフライン行動データを利用したマーケティングを展開することが可能となる。
【0064】
なお、上記において特定の実施形態が説明されているが、当該実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定する意図はない。本明細書に記載された装置及び方法は上記した以外の形態において具現化することができる。また、本発明の範囲から離れることなく、上記した実施形態に対して適宜、省略、置換及び変更をなすこともできる。かかる省略、置換及び変更をなした形態は、請求の範囲に記載されたもの及びこれらの均等物の範疇に含まれ、本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0065】
1~N;u:ユーザ、10:情報処理装置、11-1~11-N;11-u:ユーザ装置、101:位置情報取得部、102:オンライン情報取得部、103:オフライン特徴生成部、104:オンライン特徴推定部、105:オフライン特徴推定部、106:分類部、107:学習部、108:コンテンツ作成部、109:出力部、110:学習モデル記憶部、111:オンライン特徴推定モデル、112:オフライン特徴推定モデル、113:分類モデル

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9