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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】歯科医院予約装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/00 20180101AFI20240801BHJP
【FI】
G16H40/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021007329
(22)【出願日】2021-01-20
(65)【公開番号】P2022111713
(43)【公開日】2022-08-01
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】荒木 尊士
(72)【発明者】
【氏名】豊岡 継泰
(72)【発明者】
【氏名】土井 千章
(72)【発明者】
【氏名】檜山 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 啓一
(72)【発明者】
【氏名】小坂 健
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 哲
(72)【発明者】
【氏名】飯久保 正弘
(72)【発明者】
【氏名】日原 大貴
(72)【発明者】
【氏名】泉田 一賢
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-245223(JP,A)
【文献】国際公開第2020/080819(WO,A1)
【文献】特開2020-112995(JP,A)
【文献】特開2002-157331(JP,A)
【文献】特開2016-024770(JP,A)
【文献】特開2009-205330(JP,A)
【文献】特開2019-133377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受診者の口腔画像に基づいて推定された口腔疾患の種別及び程度に基づいて、患者の治療の予約を調整する歯科医院予約装置であって、
口腔疾患の種別及び程度に基づいて、前記受診者の治療の優先度を示す優先レベルを判定する判定部と、
治療の予約がされた患者である予約者を該予約者の前記優先レベルと関連付けて記憶している予約リストを参照して、少なくとも前記受診者の優先レベル以下の優先レベルを有する予約者を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記予約者の予約を前記受診者の予約に変更する予約変更部と、
を備える歯科医院予約装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科医院予約装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科の予約に関する装置において、患者に対して必要とされる処置及び処置に要する処置時間に基づいて、予約を設定及び変更する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-219016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、処置に要する時間と、予約の空き状況とに応じて予約の設定及び変更が行われるので、疾患の状況及び疾患の状況に応じた治療の必要性の度合い等の患者側の事情は考慮されておらず、医院側の都合が考慮されていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、患者側の事情が適切に考慮された歯科医院の予約の調整を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る歯科医院予約装置は、受診者の口腔画像に基づいて推定された口腔疾患の種別及び程度に基づいて、患者の治療の予約を調整する歯科医院予約装置であって、口腔疾患の種別及び程度に基づいて、受診者の治療の優先度を示す優先レベルを判定する判定部と、治療の予約がされた患者である予約者を該予約者の優先レベルと関連付けて記憶している予約リストを参照して、少なくとも受診者の優先レベル以下の優先レベルを有する予約者を抽出する抽出部と、抽出部により抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更する予約変更部と、を備える。
【0007】
上記の形態によれば、患者の口腔画像に基づいて推定された口腔疾患の種別及び程度に応じて優先レベルが判定されるので、治療の優先度の比較が可能となる。受診者及び予約者の優先レベルの比較により、少なくとも、受診者の治療の必要性の度合いと同等以下の治療の必要性を有する予約者が抽出され、抽出された予約者の予約が受診者の予約に変更される。従って、受診者の疾患の治療の必要性が適切に考慮された予約の調整が可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一形態によれば、患者側の事情が適切に考慮された歯科医院の予約の調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の歯科医院予約システムの装置構成を示す図である。
図2】本実施形態の歯科医院予約装置の機能的構成を示すブロック図である。
図3】歯科医院予約装置のハードブロック図である。
図4】口腔画像に基づく口腔疾患(う蝕、歯周病)、口腔環境(口の汚れ)の種別及び程度の推定の一例を示す図である。
図5】口腔画像に基づく口腔疾患(悪性腫瘍)の有無の推定の一例を示す図である。
図6】口腔画像に基づく口腔疾患(顎関節症)の有無の推定の一例を示す図である。
図7】優先度レベルの判定のために参照される優先レベルテーブルの例を示す図である。
図8】患者の属性情報に基づいて悪化度合いを出力する予測モデルの構築の例を示す図である。
図9】予約リスト記憶部に記憶された予約リストの例を示す図である。
図10】歯科医院予約装置における歯科医院予約方法の処理内容を示すフローチャートである。
図11図10に示されるフローチャートの予約者抽出処理の処理内容を示すフローチャートである。
図12】歯科医院予約プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る歯科医院予約装置の実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る歯科医院予約装置を含む歯科医院予約システムの装置構成を示す図である。図1に示されるように、歯科医院予約システム1は、ネットワークNを介して互いに通信可能に構成された歯科医院予約装置10及び端末20を含む。
【0012】
歯科医院予約装置10は、口腔疾患に関する診断等を受けた患者である受診者の口腔画像に基づいて推定された口腔疾患の種別及び程度に基づいて、患者の治療の予約を調整する装置である。なお、本実施形態において、口腔疾患の種別及び程度を示す情報は、口腔環境に関する事項の種別及び程度の情報を含むことができる。口の汚れ等に例示される口腔環境の状態の悪化は、口腔疾患の発生を引き起こしうるので、口腔環境に関する情報は、口腔疾患に関する情報に含みうるものとして扱われることとする。
【0013】
端末20は、受診者の端末20A、治療の予約がされた患者である予約者の端末20B及び歯科医院予約装置10の管理者の端末20Cを含み得る。なお、図1では、端末20A,20B,20Cのそれぞれは、各1台ずつ示されているが、各端末20の台数は図示された例に限定されない。
【0014】
図2は、本実施形態に係る歯科医院予約装置10の機能的構成を示す図である。図2に示すように、歯科医院予約装置10は、機能的には、画像取得部11、推定部12、判定部13、予測部14、抽出部15、提案部16及び予約変更部17を備える。歯科医院予約装置10の各機能部11~17は、予約リスト記憶部19といった記憶手段にアクセス可能に構成されている。歯科医院予約装置10の各機能部11~17は、一つの装置に構成されてもよいし、複数の装置に分散されて構成されてもよい。
【0015】
なお、図2に示したブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0016】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0017】
例えば、本発明の一実施の形態における歯科医院予約装置10は、コンピュータとして機能してもよい。図3は、本実施形態に係る歯科医院予約装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。歯科医院予約装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0018】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。歯科医院予約装置10のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0019】
歯科医院予約装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0020】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、図2に示した各機能部11~17などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0021】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、歯科医院予約装置10の各機能部11~17は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0022】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る歯科医院予約方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0023】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0024】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0025】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0026】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0027】
また、歯科医院予約装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0028】
次に、歯科医院予約装置10の各機能部について説明する。画像取得部11は、受診者の口腔画像を取得する。具体的には、画像取得部11は、例えば、端末20Aにおいて撮像された口腔画像を取得する。口腔画像は、静止画であっても動画であってもよい。口腔画像は、歯、歯茎及び舌部等の領域を含み得る。また、口腔画像は、口の開口運動を表す動画であってもよい。端末20Aがスマートフォンにより構成される場合には、口腔画像は、スマートフォンに搭載されたカメラにより撮像されてもよい。また、端末20Aは、別途の撮像装置(例えば、一眼レフカメラ等)により撮像された口腔画像を、画像取得部11に提供することとしてもよい。なお、口腔画像を撮像するための装置は上記の例に限定されない。
【0029】
推定部12は、口腔画像に基づいて、口腔疾患の種別及び程度を推定する。口腔疾患を推定するための手法は限定されないが、推定部12は、周知の推定技術により、口腔疾患を推定してもよい。具体的には、推定部12は、機械学習により構築された推定モデルを用いる手法により口腔疾患を推定してもよい。推定モデルは、例えば、歯、歯茎、口腔内全体等の画像と、口腔疾患の種別及び程度を示す正解ラベルとからなる学習データを用いた機械学習により構築されてもよい。推定部12は、口腔内全体の画像、または、口腔画像から抽出した歯及び歯茎の画像等を推定モデルに入力し、推定モデルから出力される口腔疾患の種別及び程度に関する情報を取得する。推定モデルは、口腔疾患の推定が可能なモデルであれば、その種別は限定されないが、例えば、ニューラルネットワークを含んで構成されるモデルであってもよい。
【0030】
図4は、口腔画像に基づく口腔疾患(う蝕、歯周病)、口腔環境(口の汚れ)の種別及び程度の推定の一例を示す図である。図4に示される例では、推定部12は、推定モデルmd1に口腔画像p1を入力し、推定モデルmd1からの出力に基づいて、歯及び歯茎の部分におけるう蝕、歯周病及び汚れを推定する。推定モデルmd1は、口腔画像と、う蝕、歯周病、口の汚れが発生している歯及び歯茎を示す正解ラベルとのペアからなる学習データを用いた機械学習による学習済みの物体検出モデルである。
【0031】
具体的には、推定部12は、口腔画像p1を推定モデルmd1に入力し、う蝕が発生している歯が示された出力画像p11を取得する。そして、推定部12は、出力画像p11に基づいて、う蝕が発生している歯がp本であることを示すう蝕情報ipを取得する。
【0032】
また、推定部12は、口腔画像p1を推定モデルmd1に入力し、歯周病が発生している歯茎の部分が示された出力画像p12を取得する。そして、推定部12は、出力画像p12に基づいて、歯周病が発生している歯茎がq本であることを示す歯周病情報iqを取得する。
【0033】
また、推定部12は、口腔画像p1を推定モデルmd1に入力し、口の汚れが発生している部分が示された出力画像p13を取得する。そして、推定部12は、出力画像p13に基づいて、口の汚れが発生している部分がr箇所であることを示す口の汚れ情報irを取得する。
【0034】
図5は、口腔画像に基づく口腔疾患(悪性腫瘍)の有無の推定の一例を示す図である。図5に示される例では、推定部12は、推定部12は、推定モデルmd2に舌領域を表す口腔画像p21を入力し、推定モデルmd2からの出力に基づいて、悪性腫瘍の有無を推定する。推定モデルmd2は、口腔画像と、悪性腫瘍が発生している部分を示す正解ラベルとのペアからなる学習データを用いた機械学習による学習済みの物体検出モデルである。
【0035】
具体的には、推定部12は、口腔画像p21を推定モデルmd2に入力し、悪性腫瘍が示された出力画像p22を取得する。そして、推定部12は、出力画像p22に基づいて、悪性腫瘍が発生している部分がs箇所であることを示す悪性腫瘍情報isを取得する。
【0036】
図6は、口腔画像に基づく口腔疾患(顎関節症)の有無の推定の一例を示す図である。図6に示される例では、画像取得部11により、口の開口運動を表す動画である口腔画像p31が取得される。推定部12は、口腔画像p31から、所定のアルゴリズムmd31により、顔及び顎等の動きを取得するための特徴点を抽出し、特徴点の動きを示す開口運動情報p32を取得する。特徴点の抽出のための手法は限定されないが、アルゴリズムmd31は、例えば、周知のKAZEアルゴリズム等であってもよい。
【0037】
続いて、推定部12は、推定モデルmd32に開口運動情報p32を入力し、推定モデルmd32からの出力に基づいて、顎関節症の有無を推定する。推定モデルmd32は、特徴点の動きを示す開口運動情報と、顎関節症の有無を示す正解ラベルとのペアからなる学習データを用いた機械学習により構築された学習済みのモデルである。
【0038】
具体的には、推定部12は、開口運動情報p32を推定モデルmd32に入力し、顎関節症が有ることを示す情報(t=1)または顎関節症が無いことを示す情報(t=0)を含む顎関節症情報itを取得する。
【0039】
再び図2を参照して、判定部13は、口腔疾患の種別及び程度に基づいて、受診者の治療の優先度を示す優先レベルを判定する。具体的には、判定部13は、推定部12により推定された各種の口腔疾患に関する情報のうちの少なくとも一つに基づいて、受診者の優先レベルを判定する。
【0040】
判定部13は、口腔疾患の種別ごとの程度を集計処理することにより、優先レベルを判定してもよい。集計処理は、各口腔疾患の程度を表す数値の重み付け和または平均の算出であってもよい。以下に、各口腔疾患の程度を表す数値の重み付け和による優先レベルの判定の例を説明する。
【0041】
判定部13は、う蝕情報ip、歯周病情報iq、口の汚れ情報ir、悪性腫瘍情報is及び顎関節症情報itに示される各疾患の程度を示す情報に基づいて、下記式(1)により、受診者の重症度情報を算出する。
(重症度情報)=((α×p)+(β×q)+(γ×r)+(δ×s)+(ε×t))/(α+β+γ+δ+ε) ・・・(1)
上記式(1)におけるα、β、γ、δ、εは、各疾患に対して予め設定された重みを示す任意の値である。
【0042】
判定部13は、重症度情報に基づいて優先レベルを判定する。具体的には、判定部13は、例えば、重症度情報の範囲と優先レベルとを予め関連付けて記憶している優先レベルテーブルを参照して、優先レベルを判定してもよい。
【0043】
図7は、優先度レベルの判定のために参照される優先レベルテーブルの例を示す図である。図7に示される例では、優先レベルテーブルには、レベル1~5の優先レベルのそれぞれに、重症度情報の範囲が設定されている。重症度情報の範囲を示す変数a~fは、予め設定された任意の値である。例えば、判定部13は、算出された受診者の重症度情報がc以上であり且つd未満である場合には、当該受診者の優先レベルがレベル3であることを判定する。
【0044】
式(1)において、α、β、γ、δ、εの値を1に設定することにより、判定部13は、各口腔疾患の程度を表す数値の平均値を重症度情報として算出することができる。また、α、β、γ、δ、εのうちのいずれかの重み付けの値を0に設定することにより、0に設定された重み付けの値に対応する口腔疾患が考慮されない優先レベルの設定が可能となる。
【0045】
なお、判定部13は、口腔疾患の種別及び程度を示す情報に加えて、歯並びの状態、歯列矯正の実施の有無、歯の綺麗さ(ホワイトニング)等の口腔環境を示す情報を、優先レベルの判定のために用いてもよい。
【0046】
予測部14は、患者に関連付けられた属性情報に基づいて、当該患者の疾患の悪化度合いを予測する。悪化度合いは、将来における疾患の悪化の可能性の高さを示す指標値である。従って、予測部14は、診断等を受けた患者である受診者、及び、既に治療の予約がされ予約リストに登録された患者である予約者の悪化度合いを予測する。
【0047】
具体的には、予測部14は、口腔疾患の患者の属性情報を入力とし、当該患者の疾患の悪化度合いを出力とする予測モデルに、受診者及び予約者のそれぞれの属性情報を入力し、予測モデルから出力される当該受診者及び当該予約者のそれぞれの疾患の悪化度合いを取得する。
【0048】
図8は、患者の属性情報に基づいて悪化度合いを出力する予測モデルの構築の例を示す図である。図8に示されるように、予測モデルmd4は、患者の属性情報ilと当該患者の疾患の悪化度合いlbとからなる学習データldを用いた機械学習により学習及び構築される。属性情報ilは、患者の疾患発症時及び完治時の生活情報等をベクトルで表現したデータであってもよい。生活情報は、例えば、当該患者における歯磨き、飲酒及び喫煙等の習慣の有無及び程度を示す情報等であってもよい。
【0049】
予測モデルmd4は、悪化度合いを予測可能に構成できるモデルであれば、その種別は限定されないが、例えば、ニューラルネットワークを含んで構成されるモデルであってもよく、具体的には多層パーセプトロンであってもよい。
【0050】
再び図2を参照して、抽出部15は、予約リストを参照して、受診者の優先レベルと、予約リストに治療の予約がされている予約者の優先レベルとの比較に基づいて、受診者の治療の予約に変更する対象の予約者を抽出する。
【0051】
図9は、予約リスト記憶部19に記憶されている予約リストの例を示す図である。予約リストには、治療の予約がされた患者である予約者が、当該予約者の優先レベルと関連付けられて予約順に従って記憶されている。図9に示される例では、予約順の1番目に、優先レベル4を有する予約者である患者Aが登録されている。また、治療内容「重度う蝕治療」という情報が、患者Aに関連付けられている。同様に、予約リストは、予約順2番目に、患者ID「B」、治療内容「歯石除去」、優先レベル「2」からなる情報を含む。さらに、予約リストは、予約順3番目に、患者ID「C」、治療内容「軽度歯周病治療」、優先レベル「3」からなる情報を含む。
【0052】
即ち、抽出部15は、例えば受診者が治療を受ける歯科医院として指定する歯科医院の予約リストを、例えば予約順の上位から参照して、少なくとも受診者の優先レベル以下の優先レベルを有する予約者を抽出する。
【0053】
具体的には、抽出部15は、受診者の優先レベルより低い優先レベルを有する予約者を予約リストから抽出する。例えば、受診者の優先レベルが「3」である場合には、抽出部15は、図9に例示される予約リストを予約順の上位から参照して、優先レベル「3」より低い優先レベル「2」を有する患者Bを抽出する。
【0054】
また、抽出部15は、受診者の優先レベルより低い優先レベルを有する予約者が予約リストに存在しない場合に、受診者の優先レベルと同じ優先レベルを有する予約者を、抽出候補の予約者として予約リストから取得してもよい。例えば、受診者の優先レベルが「2」である場合には、優先レベル「2」より低い優先レベルを有する予約者が図9に例示される予約リストに存在しないので、抽出部15は、受診者と同じ優先レベル「2」を有する患者Bを取得する。この場合には、抽出部15は、受診者の悪化度合いが、抽出候補の予約者の悪化度合いより高い場合に、その予約者を抽出してもよい。前述の例では、抽出部15は、受診者の悪化度合いが、患者Bの悪化度合いより高い場合に、患者Bを抽出する。
【0055】
また、後に詳述されるように、提案部16による第1の予約者の予約の変更の問い合わせに対して、予約の変更を了承しない旨の回答が受診された場合には、抽出部15は、第1の予約者とは異なる第2の予約者を再抽出してもよい。
【0056】
提案部16は、抽出部15により抽出された予約者の端末20Bまたは当該歯科医院予約装置10(歯科医院予約システム1)の管理者の端末20Cに、予約者の予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを送信する。そして、提案部16は、該問い合わせに対する回答を端末20Bまたは端末20Cから受信する。受信した回答は、後述されるように、予約変更部17における予約の変更の判断に用いられる。
【0057】
具体的には、抽出部15により患者Bの予約が抽出された場合には、提案部16は、患者Bの端末20Bに、患者Bの予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを送信する。または、治療の予約の変更の判断が、予約の変更の対象となる患者ではなく当該歯科医院予約システム1にかかる歯科医院に委ねられる場合には、提案部16は、歯科医院予約システム1の管理者の端末20Cに、患者Bの予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを送信する。そして、提案部16は、患者Bの端末20Bまたは管理者の端末20Cから、予約変更の可否に関する回答を受信する。
【0058】
予約変更部17は、抽出部15により抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更する。図9の予約リストを参照した例示説明に従うならば、予約変更部17は、抽出部15により予約順2番目の患者Bの予約が抽出されたので、患者Bの治療の予約を、受診者の予約に変更する。即ち、受診者の予約が、予約リストにおける予約順2番目に登録される。この場合に、患者Bの予約は、予約順3番目に繰り下げられてもよいし、その他の順番に挿入されてもよい。
【0059】
また、提案部16により予約の変更の問い合わせが送信され、その回答が受信される場合には、予約変更部17は、予約の変更を了承する旨の回答を受信した場合に、抽出部15により抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更する。図9の予約リストを参照した例示説明に従うならば、提案部16により、患者Bの予約を受診者の予約に変更することの問い合わせが患者Bの端末20Bまたは管理者の端末20Cに送信され、その回答が受信された場合には、予約変更部17は、予約の変更を了承する旨の回答を受信した場合に、患者Bの治療の予約を受診者の予約に変更する。
【0060】
図10は、歯科医院予約装置10における歯科医院予約方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0061】
ステップS1において、画像取得部11は、受診者の口腔画像を取得する。具体的には、画像取得部は、例えば、端末20Aにおいて撮像された口腔画像を取得する。ステップS2において、推定部12は、口腔画像に基づいて、口腔疾患の種別及び程度を推定する。
【0062】
ステップS3において、判定部13は、口腔疾患の種別及び程度に基づいて、受診者の治療の優先度を示す優先レベルを判定する。
【0063】
ステップS4において、抽出部15は、予約者を抽出する予約者抽出処理を実施する。予約者抽出処理は、受診者の優先レベルと、予約リストに治療の予約が登録されている予約者の優先レベルの比較に基づいて、予約の変更の対象となる予約者を抽出する処理である。
【0064】
図11は、図10のステップS4における予約者抽出処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS11において、抽出部15は、歯科医院の予約リストを参照して、受診者の優先レベルより低い優先レベルを有する予約者を探索する。
【0066】
ステップS12において、抽出部15は、ステップS11における探索により予約者を抽出したか否かを判定する。予約者を抽出した場合には、予約者抽出処理は終了する。予約者を抽出しなかった場合には、処理はステップS13に進む。
【0067】
ステップS13において、抽出部15は、歯科医院の予約リストを参照して、受診者の優先レベルと同じ優先レベルを有する予約者を、抽出候補の予約者として探索する。
【0068】
ステップS14において、抽出部15は、ステップS13における探索により抽出候補の予約者を抽出したか否かを判定する。抽出候補の予約者を抽出した場合には、処理はステップS15に進む。抽出候補の予約者を抽出しなかった場合には、予約者抽出処理は終了する。
【0069】
ステップS15において、予測部14は、受診者、及び、抽出候補の予約者の疾患の悪化度合いを予測する。
【0070】
ステップS16において、抽出部15は、受診者の悪化度合いが抽出候補の予約者の悪化度合いより高いか否かを判定する。受診者の悪化度合いが抽出候補の予約者の悪化度合いより高いと判定された場合には、予約者抽出処理は終了する。受診者の悪化度合いが抽出候補の予約者の悪化度合いより高いと判定されなかった場合には、処理はステップS17に進む。
【0071】
ステップS17において、抽出部15は、抽出候補の予約者を、予約変更の対象の予約者として抽出する。
【0072】
再び図10を参照して、ステップS5において、抽出部15は、予約者抽出処理において予約者を抽出したか否かを判定する。予約者抽出処理において予約者を抽出したと判定された場合には、処理はステップS6に進む。予約者抽出処理において予約者を抽出したと判定されなかった場合には、処理は終了する。即ち、この場合には、予約リストに既に登録された予約の変更を伴う予約の調整は実施されずに、受診者の予約は、例えば、予約リストにおける予約順の末尾に挿入される。
【0073】
ステップS6において、提案部16は、ステップS4において抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを、抽出された予約者の端末20Bまたは管理者の端末20Cに送信する。そして、提案部16は、端末20Bまたは端末20Cからの回答を受信する。
【0074】
ステップS7において、予約変更部17は、受信した回答に基づいて、予約の変更が了承されたか否かを判定する。予約の変更が了承された判定された場合には、処理はステップS8に進む。予約の変更が了承された判定されなかった場合には、処理はステップS4に進み、抽出部15により、予約者(第2の予約者)の再抽出が実施される。
【0075】
ステップS8において、予約変更部17は、ステップS4において抽出部15により抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更する。
【0076】
次に、コンピュータを、本実施形態の歯科医院予約装置10として機能させるための歯科医院予約プログラムについて説明する。図12は、歯科医院予約プログラムの構成を示す図である。
【0077】
歯科医院予約プログラムP1は、歯科医院予約装置10における歯科医院予約処理を統括的に制御するメインモジュールm10、画像取得モジュールm11、推定モジュールm12、判定モジュールm13、予測モジュールm14、抽出モジュールm15、提案モジュールm16及び予約変更モジュールm17を備えて構成される。そして、各モジュールm11~m17により、画像取得部11、推定部12、判定部13、予測部14、抽出部15、提案部16及び予約変更部17のための各機能が実現される。
【0078】
なお、歯科医院予約プログラムP1は、通信回線等の伝送媒体を介して伝送される態様であってもよいし、図12に示されるように、記録媒体M1に記憶される態様であってもよい。
【0079】
以上説明した本実施形態の歯科医院予約装置10、歯科医院予約方法及び歯科医院予約プログラムP1では、患者の口腔画像に基づいて推定された口腔疾患の種別及び程度に応じて優先レベルが判定されるので、治療の優先度の比較が可能となる。受診者及び予約者の優先レベルの比較により、少なくとも、受診者の治療の必要性の度合いと同等以下の治療の必要性を有する予約者が抽出され、抽出された予約者の予約が受診者の予約に変更される。従って、受診者の疾患の治療の必要性が適切に考慮された予約の調整が可能となる。
【0080】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、受診者及び予約者に関連付けられた属性情報に基づいて、該受診者及び該予約者のそれぞれの疾患の悪化度合いを予測する予測部、を更に備え、抽出部は、優先レベルの比較に加えて、受診者の悪化度合いと予約者の悪化度合いとの比較に基づいて、予約者を抽出することとしてもよい。
【0081】
上記形態によれば、受診者及び予約者のそれぞれの将来における疾患の悪化の可能性の高さである悪化度合いが予測され、現在の疾患状態が反映された優先レベルに加えて、予測された悪化度合いの比較により、受診者の予約に変更するための予約者が抽出される。現在だけでなく将来の疾患の状況及び治療の必要性までが考慮された予約の調整が可能となる。
【0082】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、抽出部は、受診者の優先レベルと同じ優先レベルを有する予約者を抽出候補の予約者として抽出した場合に、受診者の悪化度合いが、抽出候補の予約者の悪化度合いより高い場合に、該予約者を抽出することとしてもよい。
【0083】
上記形態によれば、受診者の優先レベルと抽出候補の予約者の優先レベルとが同じであって、優先レベルのみに基づいて、両者の治療の優先度を判断できない場合であっても、悪化度合いの比較により予約者を抽出するか否かを判断することが可能となる。また、受診者の優先レベルと抽出候補の予約者の優先レベルとが同じである場合にのみ、悪化度合いに基づく判断が行われるので、必要以上の処理負荷の増大が防止される。
【0084】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、予測部は、口腔疾患の患者の属性情報を入力とし、該患者の疾患の悪化度合いを出力とする予測モデルに、受診者及び予約者のそれぞれの属性情報を入力し、予測モデルから出力される該受診者及び該予約者のそれぞれの疾患の悪化度合いを取得し、予測モデルは、患者の属性情報と該患者の疾患の悪化度合いとからなる学習データを用いた機械学習により学習及び構築されることとしてもよい。
【0085】
上記形態によれば、患者の属性情報と該患者の疾患の悪化度合いとからなる学習データを用いた機械学習により構築された予測モデルが悪化度合いの予測に用いられるので、悪化度合いを制度良く推定できる。
【0086】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、抽出部により抽出された予約者または当該歯科医院予約装置の管理者の端末に、予約者の予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを送信し、該問い合わせに対する回答を受信する提案部、をさらに備え、予約変更部は、予約の変更を了承する旨の回答を受信した場合に、抽出部により抽出された予約者の予約を受診者の予約に変更することとしてもよい。
【0087】
上記形態によれば、予約リストに既に登録されていた治療の予約を変更することの判断を、予約変更の候補の予約者または当該システムの管理者に仰ぐことができる。従って、不適切な予約の変更が防止される。
【0088】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、抽出部は、提案部が、第1の予約者の予約を受診者の予約に変更することの問い合わせを送信し、予約の変更を了承しない旨の回答を受診した場合に、予約リストに含まれる予約者であって第1の予約者とは異なる予約者である第2の予約者を再抽出することとしてもよい。
【0089】
上記形態によれば、第1の予約者の予約を受診者の予約に変更することが了承されない場合であっても、第2の予約者の予約との変更を試みることができる。従って、受診者の予約を、適切な優先度により予約リストに含めることができる。
【0090】
また、別の形態に係る歯科医院予約装置では、判定部は、口腔疾患の種別ごとの程度を集計処理することにより、優先レベルを判定し、集計処理は、各口腔疾患の程度を表す数値の重み付け和または平均の算出を含むこととしてもよい。
【0091】
上記形態によれば、口腔疾患の種別及び程度の所定の集計処理により優先レベルが判定されるので、受診者の優先度が適切に反映された優先レベルを容易に得ることができる。
【0092】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0093】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0094】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0095】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0096】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0097】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0098】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0099】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0100】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0101】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0102】
なお、本開示において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0103】
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0104】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0105】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0106】
本開示で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0107】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0108】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0109】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0110】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0111】
1…歯科医院予約システム、10…歯科医院予約装置、11…画像取得部、12…推定部、13…判定部、14…予測部、15…抽出部、16…提案部、17…予約変更部、19…予約リスト記憶部、20,20A,20B,20C…端末、M1…記録媒体、m10…メインモジュール、m11…画像取得モジュール、m12…推定モジュール、m13…判定モジュール、m14…予測モジュール、m15…抽出モジュール、m16…提案モジュール、m17…予約変更モジュール、P1…歯科医院予約プログラム。
図1
図2
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図7
図8
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図10
図11
図12