(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
B65G1/04 501
B65G1/04 555A
(21)【出願番号】P 2024083646
(22)【出願日】2024-05-22
【審査請求日】2024-06-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.https://roms.inc/ https://roms.inc/product/ec-logistics https://roms.inc/product/ec-logistics/nano-stream https://roms.inc/news/N4gSROiX 株式会社ROMSが、2024年4月8日より上記URLにおいて公開。 2.https://www.lnews.jp/2024/04/q0408303.html 株式会社物流ニュースが2024年4月8日付で上記URLにおいて公開。 3.https://www.logi-today.com/602377 LOGISTICS TODAY株式会社が2024年4月19日付で上記URLにおいて公開。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519288043
【氏名又は名称】株式会社ROMS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】岩田 和也
(72)【発明者】
【氏名】前野 洋介
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特表2024-509970(JP,A)
【文献】特表2023-503144(JP,A)
【文献】国際公開第2021/010298(WO,A1)
【文献】特開2017-88360(JP,A)
【文献】特開2015-9952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が入る容器を収納するラックと、
容器を前記ラックの収納位置に搬送し、前記ラックの収納位置から容器を搬出するクレーンと、
容器を搬送し、前記容器を前記クレーンとの間で受け渡す移動ロボットと、
前記クレーンが摺動可能なレールと、
を備え、
前記レールが、前記ラックの端部から突出する突出部を含み、
前記突出部が、垂直方向周りに、前記ラックの前記端部に向かって回動可能である、
自動倉庫システム。
【請求項2】
前記クレーンは、前記レールの前記突出部に退避可能であり、
または、前記レールから着脱可能である、
請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記クレーンを複数備え、
前記クレーンの少なくとも1つが前記レールの前記突出部に退避しているときにも、前記クレーンの残りが稼働する、
請求項1又は2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記クレーンが、昇降するとともに前記容器を支持するリフトを備える、
請求項1又は2に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記移動ロボットは、前記容器を載せる載置台を備え、
前記載置台は昇降可能である、
請求項1又は2に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記移動ロボットが、前記ラックの長手方向に直交する方向において、前記ラックの下方まで移動し、前記ラックの最下段との間で前記容器の搬出及び搬入をし、前記クレーンが前記容器の所定の収納位置と前記ラックの最下段との間で前記容器を移動する、
請求項4に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
前記物品が有する情報を読み取るリーダを更に備え、
前記リーダが読み取った前記情報に基づいて、前記ラックの各収納位置に収納されている容器内の物品を管理する、
請求項1又は2に記載の自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、クレーンがラックに容器を搬送し搬出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Libiao Robotics - Sorting Robot、[online]、[令和6年4月25日検索]、インターネット<URL: https://www.libiaorobot.com/en/airrob>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クレーンは、定期的に又は故障時にメンテナンスされる。その際に、クレーンの位置によっては、メンテナンスが困難になるおそれがあった。
【0005】
本開示の目的は、メンテナンスが容易な自動倉庫システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様としての自動倉庫システムは、
(1)
物品が入る容器を収納するラックと、
容器を前記ラックの収納位置に搬送し、前記ラックの収納位置から容器を搬出するクレーンと、
容器を搬送し、前記容器を前記クレーンとの間で受け渡す移動ロボットと、
前記クレーンが摺動可能なレールと、
を備え、
前記レールが、前記ラックの端部から突出する突出部を含み、
前記突出部が、垂直方向周りに、前記ラックの前記端部に向かって回動可能である。
【0007】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(2)
前記クレーンは、前記レールの前記突出部に退避可能であり、
または、前記レールから着脱可能である、
上記(1)に記載の自動倉庫システム、である。
【0008】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(3)
前記クレーンを複数備え、
前記クレーンの少なくとも1つが前記レールの前記突出部に退避しているときにも、前記クレーンの残りが稼働する、
上記(1)又は(2)に記載の自動倉庫システム、である。
【0009】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(4)
前記クレーンが、昇降するとともに前記容器を支持するリフトを備える、
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の自動倉庫システム、である。
【0010】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(5)
前記移動ロボットは、前記容器を載せる載置台を備え、
前記載置台は昇降可能である、
上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の自動倉庫システム、である。
【0011】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(6)
前記移動ロボットが、前記ラックの長手方向に直交する方向において、前記ラックの下方まで移動し、前記ラックの最下段との間で前記容器の搬出及び搬入をし、前記クレーンが前記容器の所定の収納位置と前記ラックの最下段との間で前記容器を移動する、
上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の自動倉庫システム、である。
【0012】
本発明の1つの実施形態としての自動倉庫システムは、
(7)
前記物品が有する情報を読み取るリーダを更に備え、
前記リーダが読み取った前記情報に基づいて、前記ラックの各収納位置に収納されている容器内の物品を管理する、
上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の自動倉庫システム、である。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、メンテナンスが容易な自動倉庫システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る自動倉庫システムを示す図である。
【
図2】GTPステーションにおいて移動ロボットによって支持されている容器を示す図である。
【
図3】
図1の自動倉庫システムを示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る自動倉庫システムのピッキングロボットを示す図である。
【
図5】
図1の自動倉庫システムのラックの一部を示す斜視図である。
【
図6】
図1の自動倉庫システムの移動ロボットが容器を、ラックの最下段に搬入する様子を示す図である。
【
図7】
図1の自動倉庫システムのクレーンが容器を、ラックの最下段から移動する様子を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る自動倉庫システムを示すブロック図である。
【
図9】
図1の自動倉庫システムのレールの突出部近傍を示す図である。
【
図10】
図9の突出部が、垂直方向周りに、ラック10の端部10Eに向かって回動している様子を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る自動倉庫システムのGTPステーションを示す図である。
【
図13】自動倉庫システムのラックに、容器を収納する手順の例を示すフローチャートである。
【
図14】自動倉庫システムのラックから、容器を搬出して、容器内の物品を梱包する手順の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の実施形態が、図面を参照して説明される。以下の図面に示す構成要素において、同じ構成要素には同じ符号を付す。
【0016】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る自動倉庫システム100を説明する。自動倉庫システム100は、ラック10と、クレーン20と、移動ロボット30と、レール40と、を備える。自動倉庫システム100は、任意の場所に設置されてよいが、本実施形態では、通信販売業者の倉庫に設置される。自動倉庫システム100は、製造業の原料倉庫や部品倉庫として設置されてもよい。自動倉庫システム100は、「AS/RS(Automated Storage/Retrieval System)」とも呼ばれる。
【0017】
ラック10は、複数の容器210を収納する。
図2を参照して、容器210には、1つ以上の物品200が入る。クレーン20は、容器210を、受け渡しエリア1100(ラック10の最下段)に移動させる。その後、移動ロボット30は、受け渡しエリア1100から、容器210を、作業エリア1000(
図3参照)まで搬出する。
図2を参照して、ユーザ220又はピッキングロボット130(
図4参照)は、ラック10により搬出された容器210から少なくとも1つの物品200を取り出す。これらの手順は、
図13-14を用いて後述される。
【0018】
ピッキングロボット130が、物品200を、容器210から自動的に取り出す場合、ユーザ220が物品200を容器210から手で取り出す必要がなく、利便性が向上し、人員不足を解消することができる。
【0019】
後述される制御装置120が、ピッキングロボット130によるピッキングを制御する。ピッキングの制御方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、物品200に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品200の画像をピッキングロボット130に入力して、ピッキングロボット130に物品200を識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。「RFID」は、radio-frequency identificationの略語である。ピッキング時に、物品200の特性が考慮されてよい。例えば物品200が壊れやすい場合、物品200が低速でピッキングされてよい。物品200の特性は、上記識別情報又は物品200の画像から把握されてよい。
【0020】
本実施形態では、ピッキングロボット130の代わりに、ユーザ220などの人が、物品200を、ラック10により取り出された容器210から手で取り出してもよい。その場合、制御装置120は、人によるピッキングを支援する。ピッキングの支援方法としては、任意の方法を用いてよいが、この変形例では、物品200に付されたバーコード、2次元コード、又はRFIDなどの識別情報をリーダ53に入力して、人に物品200をリーダ53で識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。あるいは、物品200の画像を表示装置52に表示して、人に物品200を目で識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。
図5を参照して、ラック10は、数値表示用のセグメント表示器11と、完了ボタン兼完了ランプ12と、を備えてよい。セグメント表示器11は、容器210に格納されている物品200の数を表示してよい。完了ランプ12は、容器210内で物品200の仕分が完了した状態で、点灯してよい。具体的に、完了ランプ12の点灯は、容器210に物品200が格納されており、物品200の取り出しが促されていることを示してよい。
【0021】
ユーザ220は、ラック10から容器210を梱包等のため取り出すときに、完了ボタン12を押下する。完了ボタン12が押下された後、ランプ12が消灯する。クレーン20が容器210を、梱包等のため取り出したときにも消灯する。ランプ12の消灯は、容器210内で物品200の仕分が完了しておらず、物品200が取り出されてはいけないことを示してよい。
【0022】
本実施形態では、ユーザ220又はピッキングロボット130が、物品200をラック10の収納位置から手で取る代わりに、クレーン20が、物品200が入った容器210を収納位置から自動的に取り出し、移動ロボット30へ搬出する。そのため、収納位置の周辺スペースが、人が通れないほど狭くてもよく、また収納位置の高さが、人の手が届かないほど高くてもよい。よって、ラック10が設置される場所の敷地面積に応じて収納可能な物品数、すなわち、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0023】
本実施形態では、物品200は、通信販売業者が販売する商品である。物品200の種類としては、例えば、食品、日用品、及び雑誌があるが、これら以外にも様々な種類があってよいし、又は逆に1種類若しくは2種類しかなくてもよい。物品200の種類は、本実施形態ではSKUとして区別される。「SKU」は、stock keeping unitの略語である。ユーザ220が受け取る物品200は、ユーザ220が梱包する商品であってよい。
【0024】
容器210は、本実施形態ではコンテナであるが、例えば、トート、カートン、バッグ、ボックス、パレット、ケース、又はバケットでもよい。
【0025】
各容器210には、1種類の物品200しか入っていなくてもよいし、又は2種類以上の物品200が入っていてもよい。2種類以上の物品200が同じ容器210に入っている場合は、それら2種類以上の物品200が、物品200の宛先に応じてソートされていてもよい。ソート方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、その容器210の中をパーティション210Dによって複数のスペースに分け、各物品200を宛先別のスペースに入れるという方法を用いることができる。ソート作業は、各容器210がラック10へ搬入される前に行われてもよいし、又は、物品200がラック10の容器210に搬入される際に行われてもよい。
【0026】
ラック10には、それぞれ物品200が入る複数の容器210が搬入される。ラック10は、搬入された容器210を収納する。
図7を参照して、ラック10は、長手方向に所定の間隔で設けられた柱23と、柱23から横方向に突出する1つ以上の板状部材22とを備える。柱23の高さ方向に複数の貫通孔が形成されてよい。板状部材22に形成された貫通孔と、柱23の選択された貫通孔とをネジ留めすることで、板状部材22の高さを変更することができる。したがって、ラック10は、様々な高さの容器210を収納し得る。板状部材22同士の間に隙間22Sが存在してよい。言い換えれば、ラック10において、容器210は、下方から、長手方向両縁部のみにおいて板状部材22で支持されてよく、下方の長手方向中心近傍(隙間22S)では支持されていなくてよい。後述のとおり、板状部材22の隙間22Sを利用して、クレーン20は下方から容器210を持ち上げ、搬出又は搬入することができる。
【0027】
図8を参照して、自動倉庫システム100は更に、制御装置120、データベース140、入力装置150、出力装置160、及び梱包棚180を備える。
【0028】
制御装置120は、ラック10、作業エリア1000、受け渡しエリア1100又はその他のエリアに設置される。制御装置120は、コンピュータである。
【0029】
ピッキングロボット130は、作業エリア1000に設置される。ピッキングロボット130の台数は、任意の台数でよい。ピッキングロボット130は、例えば、
図4に示すような多関節ロボットと、当該ロボットのピッキング対象を上方から撮影するカメラと、当該ロボットの動作を制御するモーションコントローラとを含むシステムである。例えば、ピッキングロボット130は、カメラで得られた物品200の撮影画像をモーションコントローラによって解析することで物品200を識別する。そして、ピッキングロボット130は、多関節ロボットのピッキング動作をモーションコントローラによって制御することで物品200を容器210から取り出す。
【0030】
データベース140は、制御装置120と同じように、ラック10、作業エリア1000、受け渡しエリア1100又はその他のエリアに設置される。データベース140は、例えば、RDBMSである。「RDBMS」は、relational database management systemの略語である。データベース140は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0031】
データベース140は、ラック10の在庫情報240を保持する。在庫情報240には、各容器210に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は各容器210の、ラック10における収納位置を示す情報と、各容器210に入っている物品200の種類を示す情報との組み合わせが含まれる。在庫情報240は、各容器210がラック10へ搬入される際、及び、各容器210がラック10から搬出される際に更新されてよい。
【0032】
入力装置150は、作業エリア1000、又は、ユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。入力装置150は、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力装置150は、前述したリーダ53を含んでよい。入力装置150は、制御装置120とは別体であってよく、制御装置120に一体化されてもよい。
【0033】
出力装置160は、入力装置150と同じように、作業エリア1000、又は、ユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。出力装置160は、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力装置160は、本実施形態では制御装置120とは別体であってよく、制御装置120に一体化されてもよい。
【0034】
梱包棚180は、作業エリア1000に設置される。
【0035】
ラック10の台数は、任意の台数でよいが、
図3の例では2台である。ラック10は、任意の数の容器210を収納できるように構成されてよいが、
図1の例では、高さ方向に15個、横方向に26個、奥行き方向に1個の容器210を収納することができる高密度ラックとして構成されている。
【0036】
図1を参照して、クレーン20の台数は、ラック10の台数及びサイズによって決まり、
図1の正面のラック10Aに対して、3台のクレーン20A,20B及び20Cが設けられている。レール40は、ラック10の面する通路に設置される。
図3の例では、クレーン20Dが、2台のラック10B,10C間の通路に設置されている。この通路は、クレーン20を設置できる幅があれば、人が通れないほど狭くてもよい。クレーン20は、本実施形態ではミニロードクレーンであるが、例えば、ユニットロードクレーン又はミッドロードクレーンであってもよい。
【0037】
クレーン20は、レール40を摺動可能である。1つ以上のクレーン20に対して、一対のレール40A,40Bが設けられてよい。クレーン20に車輪が設けられ、当該車輪がレール40A,40Bに支持されてよい。クレーン20は、レール40A,40Bから着脱可能であってよい。レール40A,40Bは、ラック10の長手方向に沿って延在してよい。レール40Aは、ラック10が収納する一番下の容器210よりも下方に配置されてよい。レール40Bは、ラック10が収納する一番上の容器210よりも上方に配置されてよい。
【0038】
クレーン20の車輪は、モータにより駆動及び制動されてよい。クレーン20の車輪は、制御装置120によって制御されてよい。
図9に示されるように、クレーン20が故障しているとき等に、技術者等のユーザ230がクレーン20を押すことで、クレーン20がレール40A,40B上を摺動してよい。
【0039】
図1を参照して、複数のクレーン20が、共通のレール40A,40Bを摺動可能である構成では、ラック10において、複数の容器210を同時に搬入又は搬出することができる。したがって、作業の効率性が向上し得る。この構成において、制御装置120は、クレーン20同士が互いに衝突しないように、クレーン20を制御する。
【0040】
図9を参照して、レール40A,40Bは、ラック10の少なくとも一方(本実施形態では両方の)の端部10Eから突出する突出部40Pを含む。突出部40Pは、垂直方向周りに、ラック10の端部10Eに向かって回動可能である。レール40A,40Bの突出部40Pと、レール40A,40Bの他の部分とは、ヒンジで接続されてよい。
図10を参照して、突出部40Pは、ラック10の端部10Eと重なり合うまで、回動してよい。
【0041】
クレーン20は、レール40A,40Bの突出部40Pに退避可能であってよい。したがって、突出部40Pの突出長さは、クレーン10の幅以上であってよい。
図1において、クレーン20B及び20Cは、突出部40Pに退避している。この構成により、複数のクレーン20のいくつかが故障している場合にも、クレーン20の残りが稼働し得る。したがって、クレーン20の当該残りは、容器210をラック10の収納位置に搬送し続けることができ、容器210をラック10の収納位置から搬出し続けることができる。ユーザ230は、突出部40Pに退避しているクレーン20B及び20Cに対して、メンテナンス、修理等を行うことができる。クレーン20B及び20Cが、クレーン20から取り外されて、メンテナンス、修理、交換等が行われてもよい。
【0042】
図1を参照して、クレーン20が、レール40A及び40Bに支持される第2レール41A,41Bを備えてよい。第2レール41A,41Bは、垂直方向に延在してよい。クレーン20のリフト21が、レール41A,41Bを摺動可能であってよい。言い換えれば、リフト21は、レール41A,41Bに沿って昇降可能であってよい。クレーン20の故障時に、ユーザ230が手動でリフト21を下降させることができてよい。
【0043】
リフト21は、テレスコープ型であってよい。より具体的に、リフト21が重なり合う複数の筒状部材を有し、筒状部材同士が互いに変位してよい。
【0044】
図7を参照して、リフト21がラック10の容器210を搬出する手順を説明する。リフト21は、その上面が、ラック10における板状部材22の隙間22Sの下方且つ手前に位置するよう移動する。クレーン20は、リフト21を隙間22Sの直下まで伸長させる。クレーン20は、リフト21を上昇させ、リフト21の上面に、容器210の底面を支持させる。その後、リフト21を収縮させることで、容器210を引き寄せることができる。
【0045】
クレーン20は、容器210を、別の収納位置に移動させてよい。
図7を参照して、クレーン20は、容器210を、ラック10の最下段(受け渡しエリア1100)に移動させてよい。その後、移動ロボット30は、容器210を、ラック10の最下段から搬出してよい。
【0046】
本実施形態では、ラック10、クレーン20、又はこれらの組み合わせをモジュールとして扱うことで、自動倉庫システム100の拡張性を高めている。すなわち、自動倉庫システム100が設置される倉庫の敷地面積及び必要な品数などの様々な要件に応じて、自動倉庫システム100の構成を簡単に決定又は変更することができる。さらに、自動倉庫システム100の構成要素の組み合わせをモジュールとして扱うことで、自動倉庫システム100全体の拡張性を高めてもよい。すなわち、自動倉庫システム100が設置される倉庫の様々な要件に応じて、自動倉庫システム100の全体構成を簡単に決定又は変更することができるようにしてもよい。例えば、自動倉庫システム100の構成要素を少数のモジュール、又は小規模なモジュールで構成することで、倉庫に自動倉庫システム100を簡単に導入できる。あるいは、自動倉庫システム100の構成要素を多数のモジュール、又は大規模なモジュールで構成することで、倉庫に自動倉庫システム100を簡単に導入できる。また、自動倉庫システム100が導入された倉庫が閉鎖になった場合、自動倉庫システム100の各モジュールを他の倉庫等で再利用することができる。
【0047】
本実施形態では、ラック10は、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、互いに温度設定の異なる2つ以上の区画に分けて収納してよい。例えば、ラック10が、全体で冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯に対応する4つの区画に分けられ、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、これら4つの区画に分けて収納する。その場合、冷凍の区画には、冷凍食品などの、冷凍保存が必要な商品が入った容器210が収納される。冷蔵の区画には、要冷蔵の商品が入った容器210が収納される。定温の区画には、酒類などの、定温保管が必要な商品が入った容器210が収納される。常温の区画には、その他の商品が入った容器210が収納される。
【0048】
図8を参照して、制御装置120は、制御部121、記憶部122、通信部123、入力部124、及び出力部125を備える。
【0049】
制御部121には、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部121は、制御装置120の各部を制御しながら、制御装置120の動作に関わる情報処理を実行する。
【0050】
記憶部122には、1つ以上の半導体メモリ、1つ以上の磁気メモリ、1つ以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部122は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部122には、制御装置120の動作に用いられる情報と、制御装置120の動作によって得られた情報とが記憶される。
【0051】
通信部123には、1つ以上の通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェース、又はLTE、4G、若しくは5Gなどの移動通信規格に対応したインタフェースである。「LAN」は、local area networkの略語である。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部123は、制御装置120の動作に用いられる情報をデータベース140又はその他の外部機器から受信し、また制御装置120の動作によって得られる情報をデータベース140又はその他の外部機器へ送信する。
【0052】
入力部124には、1つ以上の入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。「USB」は、universal serial busの略語である。入力部124は、入力装置150を介して、制御装置120の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。
【0053】
出力部125には、1つ以上の出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。出力部125は、出力装置160を介して、制御装置120の動作によって得られる情報を出力する。
【0054】
制御装置120の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部121に含まれるプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置120の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、制御装置120の動作に含まれるステップの処理をコンピュータに実行させることで、当該ステップの処理に対応する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。すなわち、制御プログラムは、コンピュータを制御装置120として機能させるためのプログラムである。
【0055】
プログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD又はCD-ROMなどの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0056】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0057】
制御装置120の一部又は全ての機能が、制御部121に含まれる専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置120の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0058】
図6及び7を参照して、移動ロボット30は、AGV(Automated Guided Vehicle)であってよい。移動ロボット30は、4輪ロボット又は6輪ロボットであってよい。移動ロボット30には電源が内蔵されてよい。移動ロボット30は、複数存在してよい。移動ロボット30は、並進することなく回転できてよい。移動ロボット30は、衝突防止センサを備えてよい。制御装置120は、移動ロボット30を制御してよい。移動ロボット30は、容器210を載せる載置台31を備えてよい。載置台31は、昇降手段32によって昇降可能であってよい。昇降手段32は、パンタグラフ型であり、リンク同士の角度を変化させることで昇降させてよい。昇降手段32は、モータによって駆動されてよい。
【0059】
移動ロボット30は、容器210を搬送し、容器210をクレーン20との間で受け渡しエリア1100を介して受け渡す。このときに、
図6を参照して、移動ロボット30が、ラック10の長手方向に直交する方向dにおいて、クレーン20の下方まで移動してよい。より具体的に、移動ロボット30は、容器210を、クレーン20のリフト21が受け取れる位置まで移動させてよい。このときに、移動ロボット30は、ラック10の隣接する脚部10Lの間を通過してもよい。
【0060】
移動ロボット30が容器210をクレーン20に渡すときに、移動ロボット30は、容器210をラック10の所定位置(例えば一番下の列)に移動させてよい。より具体的に、移動ロボット30は、載置台31が上昇している状態で、板状部材22の隙間22Sまで移動してよい。その後、移動ロボット30は、載置台31を下降させて、容器210を板状部材22に載せてよい。さらにその後、
図7を参照して、クレーン20が、容器210近傍まで移動してよい。クレーン20のリフト21は、容器210を受け取り、ラック10の収納位置に搬送する。
【0061】
移動ロボット30は、容器210を、ラック10から作業エリア1000まで搬送することもできる。移動ロボット30は、容器210の搬送前に、ラック10の長手方向に直交する方向dにおいて、ラック10の下方(
図6参照)まで移動してよい。その後、移動ロボット30は、載置台31を上昇させて、板状部材22の隙間22Sを通過させ、容器210を持ち上げて板状部材22から離してよい。さらに移動ロボット30は、載置台31が上昇している状態で、ラック10の下方から離れてよい。移動ロボット30は、ラック10の下方から離れた後、載置台31を下降させてよい。載置台31を下降させることで移動ロボット30の重心が下がり、移動ロボット30は、より安定して走行することができる。
【0062】
図11及び12を参照して、作業エリア1000には、GTP(Goods To Person)ステーション50が設けられてよい。GTPステーション50は、棚51と、表示装置52と、リーダ53(
図2参照)と、信号54と、スイッチ55と、を含んでよい。
【0063】
図12を参照して、棚51には、梱包予定の物品200が収納されてよい。ユーザ220は、移動ロボット30が搬送した容器210内の物品200を、棚51の中に移動させてよい。棚51は、手前側が下がっているように傾斜してよい。移動ロボット30は、ユーザ220による物品200の移動を容易にするために、載置台31を上昇させてもよい。
図11を参照して、移動ロボット30は、ユーザ220が他の移動ロボット30内の物品200を移動させている場合に、当該移動作業が完了するまで、待機してもよい。
【0064】
図12を参照して、棚51は、物品200の宛先ごとに区画されてよい。棚51がランプを含んでよい。ユーザ220が物品200を収納すべき棚51において、ランプが点滅又は点灯してもよい。制御装置120は、次に梱包すべき物品200が収納される棚51を制御してよい。例えば、トラック等の輸送手段の荷台の奥側(前側)に遠地への物品200が、荷台の手前側(後側)に近地への物品200が、搭載されるように、梱包順序を指示してよい。
【0065】
リーダ53は、物品200が有する情報を読み取ってよい。より具体的に、物品200には、バーコード、2次元コード、又はRFIDなどの識別情報が付されてよい。自動倉庫システム100は、リーダ53が読み取った情報に基づいて、ラック10の各収納位置に収納されている容器210内の物品200を管理してよい。例えば、ユーザ220は、物品200を梱包する前に、リーダ53で物品200が有する情報を読み取ってよい。この作業によって、物品200を誤って発送することが防止され得る。リーダ53が読み取った情報が、表示装置52に表示されてもよい。
【0066】
信号54は、自動倉庫システム100の状態を示してよい。自動倉庫システム100の状態は、正常動作中、停止中、異常発生中、警告中及びメンテナンス中を含んでよい。信号54は、表示装置52に近接してよい。
【0067】
スイッチ55が押下されることで、自動倉庫システム100の状態が切り替わってよい。スイッチ55は、非常停止スイッチ55Aと、メンテナンスモード切替スイッチ55Bと、リセットスイッチ55Cと、停止スイッチ55Dと、起動スイッチ55Eと、を含んでよい。非常停止スイッチ55Aが押下されることで、クレーン20及び移動ロボット30が停止し、警報が発令されてよい。メンテナンスモード切替スイッチ55Bが押下されることで、クレーン20が停止してよい。リセットスイッチ55Cが押下されることで、制御装置120が再起動されてよい。停止スイッチ55Dが押下されることで、クレーン20及び移動ロボット30が停止してよい。起動スイッチ55Eが押下されることで、クレーン20及び移動ロボット30が起動してよい。
【0068】
作業エリア1000と他のエリアとの間には、侵入防止柵が設けられていてよい。
【0069】
図13を参照して、自動倉庫システム100のラック10に、容器210を収納する手順の例を説明する。
【0070】
ステップS101において、物品200が容器210に入れられる。言い換えれば、容器210内で物品200が仕分られる。一方で、この時点で、物品200の宛先は決まっていなくてもよい。言い換えれば、この時点で、物品200は仕分されていなくてもよい。ステップS101は、作業の混乱を避ける観点から作業エリア1000とは異なる場所で行われてよいが、作業エリア1000で行ってもよい。特定の容器210に、物品200として同一の又は類似する商品が入れられてよい。言い換えれば、物品200として商品が補充されてよい。後に、注文に合わせて当該容器210から、商品の一部が取り出されてよい。
【0071】
ステップS102において、移動ロボット30が容器210をラック10の受け渡しエリア1100まで搬送する。
図6を参照して、移動ロボット30は、ラック10の長手方向に直交する方向dにおいて、ラック10の下方まで移動し、ラック10の最下段へ容器210を搬出してよい。
【0072】
ステップS103において、クレーン20は、容器210をラック10の収納位置に搬送する。クレーン20は、ラック10の最下段から、容器210を所定の収納位置に移動させてよい。
【0073】
図14を参照して、自動倉庫システム100のラック10から、容器210を搬出して、容器210内の物品200を梱包する手順の例を説明する。
【0074】
ステップS201において、制御装置120は、物品200の注文を受ける。制御装置120は、物品200が入っている容器210の収納位置を検索する。
【0075】
ステップS202において、クレーン20は、容器210をラック10の収納位置から搬出する。
図7を参照して、クレーン20は、所定の収納位置から、容器210をラック10の最下段へ移動させてよい。
【0076】
ステップS203において、移動ロボット30が容器210をラック10から搬送する。
図6を参照して、移動ロボット30は、ラック10の長手方向に直交する方向dにおいて、ラック10の下方まで移動し、ラック10の最下段から容器210を搬出してよい。容器210は、搬送中、下から載置台31に支持されてよい。
【0077】
ステップS204において、
図11を参照して、移動ロボット30が容器210をGTPステーション50に搬送する。移動ロボット30は、ユーザ220が他の移動ロボット30内の物品200を移動させている場合に、当該移動作業が完了するまで、待機してもよい。移動ロボット30は、当該移動作業の完了後、GTPステーション50に移動してよい。移動ロボット30は、GTPステーション50において、ユーザ220の作業負荷を軽減するために、容器210が支持された載置台31を上昇させてよい。
【0078】
ステップS205において、ユーザ220又はピッキングロボット130が、容器210内の物品200を梱包する。物品200の梱包前に、
図12を参照して、ユーザ220は、移動ロボット30が搬送した容器210内の物品200を、GTPステーション50の棚51の中に移動させてよい。ユーザ220は、リーダ53を用いて物品200を検品してもよい。
【0079】
本実施形態の一例として、POSシステムなどの決済システム、IMS、及びERPシステムなどの、小売業者の既存の各種システムを自動倉庫システム100と接続して連携させるためのAPIが規定されてもよい。「IMS」は、inventory management systemの略語である。「ERP」は、enterprise resource planningの略語である。「API」は、application programming interfaceの略語である。この変形例によれば、APIを介して、自動倉庫システム100をターンキーシステムとして提供することができる。
【0080】
本実施形態の一例として、制御装置120の制御部121は、各容器210の収納位置を、各容器210に入っている物品200の注文頻度に応じて変更してもよい。具体的には、制御部121は、頻繁に注文される商品が入った容器210を手前のラック10に収納してもよい。この例によれば、サイクルタイムを短縮することができる。
【0081】
本実施形態の一例として、各容器210に温度帯管理機能が付加されてもよい。例えば、冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯のうち、対応する温度帯が容器210ごとに異なっていてもよい。この変形例によれば、より確実に温度帯を管理することができる。
【0082】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0083】
100 自動倉庫システム
10,10A,10B,10C ラック
10E 端部
10L 脚部
20,20A,20B,20C クレーン
21 リフト
22 板状部材
22S 隙間
23 柱
30 移動ロボット
31 載置台
32 昇降手段
40,40A,40B レール
41A,41B 第2レール
40P 突出部
50 GTPステーション
51 棚
52 表示装置
53 リーダ
54 信号
55 スイッチ
55A 非常停止スイッチと
55B メンテナンスモード切替スイッチ55
55C リセットスイッチ
55D 停止スイッチ
55E 起動スイッチ
120 制御装置
121 制御部
122 記憶部
123 通信部
124 入力部
125 出力部
130 ピッキングロボット
140 データベース
150 入力装置
160 出力装置
180 梱包棚
200 物品
210 容器
210D パーティション
220,230 ユーザ
240 在庫情報
250 一覧
1000 作業エリア
1100 受け渡しエリア
【要約】
【課題】メンテナンスが容易な自動倉庫システムを提供する。
【手段】自動倉庫システムは、物品が入る容器を収納するラックと、容器を前記ラックの収納位置に搬送し、前記ラックの収納位置から容器を搬出するクレーンと、容器を搬送し、前記容器を前記クレーンとの間で受け渡す移動ロボットと、前記クレーンが摺動可能なレールと、を備え、前記レールが、前記ラックの端部から突出する突出部を含み、前記突出部が、垂直方向周りに、前記ラックの前記端部に向かって回動可能である。
【選択図】
図1