IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ナビタイムジャパンの特許一覧

特許7530620情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法
<>
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図4
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図5
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図6
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図7
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図8
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図9
  • 特許-情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20240801BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20240801BHJP
   G09B 29/00 20060101ALN20240801BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G08G1/005
G09B29/00 F
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019100646
(22)【出願日】2019-05-29
(65)【公開番号】P2020193912
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-03-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトのアドレス http://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/201807/26_4513.html 2.ウェブサイトの掲載日 平成30年7月26日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500168811
【氏名又は名称】株式会社ナビタイムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】本合 麻知子
(72)【発明者】
【氏名】井櫻 涼介
【審査官】佐藤 吉信
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/181109(WO,A1)
【文献】特開2018-045634(JP,A)
【文献】特開2007-232610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
G06Q 50/00-50/20
G06Q 50/26-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報であって、前記POIを並べて表示可能なタイムライン上にユーザが選択した前記POIが時系列的に並べられた移動計画情報を取得する移動計画情報取得手段と、
荷物の取扱いサービスを提供する荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち、前記取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する関連取扱い所情報取得手段と、
前記取得された関連取扱い所情報を前記取得された移動計画情報とともに端末装置に出力させる情報出力手段であって、前記取得された関連取扱い所情報を、前記取得された移動計画情報における前記タイムライン上の前記POIと対応付けて前記端末装置の表示手段に表示させる情報出力手段と、
を備え
前記情報出力手段は、前記POIの属性、前記POIまでの移動距離、前記POIの混雑情報、前記POIが属する地域の気象条件、利用者の属性、および前記POIが属する地域のイベント情報のうちの少なくとも1つを考慮して、前記取得された関連取扱い所情報を前記端末装置に出力させるか否かを決定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記関連取扱い所情報取得手段は、前記関連取扱い所情報として、前記POIの周辺の荷物取扱い所を示す情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記POIは、出発地、目的地、経由地または交通機関の乗降場所であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報出力手段は、前記関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所の特典情報を、前記関連取扱い所情報とともに前記端末装置に出力させることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記関連取扱い所情報取得手段は、前記関連取扱い所情報として、前記取得された移動計画情報に関連し、かつ、入力された荷物の条件を満たす荷物取扱い所を示す情報を取得することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報出力手段は、前記関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所とともに前記荷物取扱い所の満空情報を前記端末装置に出力させることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報出力手段は、前記関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所で預けた荷物を受け取ることが可能な前記荷物の配送先の荷物取扱い所を示す情報を、前記関連取扱い所情報とともに前記端末装置の表示手段に表示させることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報出力手段は、前記配送先の荷物預かり所で荷物を受け取るときの認証に用いるための認証コードを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記移動計画情報取得手段は、前記出力された関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所の指定に応じて、前記指定された荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を示す新たな移動計画情報を取得することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記移動計画情報取得手段は、前記移動計画情報として、入力された荷物の条件を考慮した交通手段を利用する移動計画を示す情報を取得することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記移動計画情報取得手段は、POIリストの中から選択されてタイムライン上に配置された少なくとも1つのPOIに基づいて前記移動計画情報を作成し、
前記情報出力手段は、前記選択されたPOIの周辺の荷物取扱い所を示す情報を前記移動計画情報とともに前記端末装置の表示手段に表示させることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記情報出力手段は、前記移動計画の利用者が前記移動計画にしたがった移動中に携帯する荷物についての前記取得された関連取扱い所情報を、前記取得された移動計画情報とともに前記端末装置に出力させることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータを、
少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報であって、前記POIを並べて表示可能なタイムライン上にユーザが選択した前記POIが時系列的に並べられた移動計画情報を取得する移動計画情報取得手段、
荷物の取扱いサービスを提供する荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち、前記取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する関連取扱い所情報取得手段、および
前記取得された関連取扱い所情報を前記取得された移動計画情報とともに端末装置に出力させる情報出力手段であって、前記取得された関連取扱い所情報を、前記取得された移動計画情報における前記タイムライン上の前記POIと対応付けて前記端末装置の表示手段に表示させる情報出力手段、
として機能させ
前記情報出力手段は、前記POIの属性、前記POIまでの移動距離、前記POIの混雑情報、前記POIが属する地域の気象条件、利用者の属性、および前記POIが属する地域のイベント情報のうちの少なくとも1つを考慮して、前記取得された関連取扱い所情報を前記端末装置に出力させるか否かを決定することを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項14】
移動計画情報取得手段が、少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報であって、前記POIを並べて表示可能なタイムライン上にユーザが選択した前記POIが時系列的に並べられた移動計画情報を取得するステップと、
関連取扱い所情報取得手段が、荷物の取扱いサービスを提供する荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち、前記取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得するステップと、
情報出力手段が、前記取得された関連取扱い所情報を前記取得された移動計画情報とともに端末装置に出力させるステップであって、前記情報出力手段が、前記取得された関連取扱い所情報を、前記取得された移動計画情報における前記タイムライン上の前記POIと対応付けて前記端末装置の表示手段に表示させるステップと、
を備え
前記情報出力手段は、前記POIの属性、前記POIまでの移動距離、前記POIの混雑情報、前記POIが属する地域の気象条件、利用者の属性、および前記POIが属する地域のイベント情報のうちの少なくとも1つを考慮して、前記取得された関連取扱い所情報を前記端末装置に出力させるか否かを決定することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、タイムライン上に地点を設定して旅行プランを作成可能な技術が提案されている。例えば、特許文献1では、タイムライン上に第1の地点を設定した後にタイムライン上に第2の地点を設定するにあたり、第1の地点から第2の地点までの移動時間長を算出してタイムライン上に表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-086187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、訪日外国人旅行者の増加等を背景として荷物預り所の需要が増大しており、空港や駅のような公共交通機関の乗降場所だけでなく、一般の店舗でも荷物の一時預かりサービスが提供されるようになった。
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来の技術では、移動計画にしたがった移動中に立ち寄るべき荷物取扱い所を利用者に容易に把握させることに対して、何ら有効な提案がなされていないのが実情であった。
【0006】
本発明は、移動計画にしたがった移動中に利用可能な荷物取扱い所を利用者に容易に把握させることができる情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理システムは、
少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報を取得する移動計画情報取得手段と、
荷物の取扱いサービスを提供する荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち、前記取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する関連取扱い所情報取得手段と、
前記取得された関連取扱い所情報を前記取得された移動計画情報とともに出力する情報出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動計画にしたがった移動中に立ち寄るべき荷物預かり所を利用者に容易に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の概略的な構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図3】本実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例として、移動計画情報および関連取扱い所情報の表示例を示す図である。
図4】本実施形態の第1の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、移動計画情報の表示例を示す図である。
図5】本実施形態の第2の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、特典情報の表示例を示す図である。
図6】本実施形態の第3の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、荷物条件の入力画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、配送先の荷物取扱い所の情報の表示例を示す図である。
図8】本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、認証コードの表示例を示す図である。
図9】本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、配送先の荷物取扱い所に配送される荷物の追跡結果の表示例を示す図である。
図10】本実施形態の第5の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、指定された荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を示す新たな移動計画情報の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0011】
本実施形態の情報処理システム1は、モバイル端末(スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等)やパソコン等の電子機器の利用者(以下、単に「ユーザ」ともいう)に対して、移動計画情報とともに移動計画情報に関連する荷物取扱い所の情報を提供するシステムである。
【0012】
「移動計画情報」とは、少なくとも1つのPOI(Point Of Interest)に立ち寄る移動計画を示す情報である。「POI」とは、ユーザが関心を持っている地物であり、例えば、店舗、宿泊施設、レジャー施設等の施設や観光地などの地点である。ここでいう「地点」は、施設などの比較的狭域の地点に限定されず、行政区などの比較的広域にわたる地点であってもよい。また、POIは、地点に限定されず、例えば、祭りなどのイベントを含んでいてもよい。
【0013】
本実施形態では、移動計画情報は、タイムラインと呼ばれるPOIを時系列に並べて表示できる画面上の領域に、ユーザが選択したPOIを時系列的に並べて表示した情報である。
【0014】
「荷物取扱い所」とは、荷物の一時預かりサービス、荷物の配送サービス、荷物の受取サービスなどの荷物の取り扱いサービスを提供する場所である。荷物取扱い所は、例えば、公共交通機関の乗降場所に設置された有人の荷物預り所や無人のコインロッカー、あるいは、主たるサービスとして荷物取扱いサービス以外のサービスを提供する一般の店舗などである。荷物は、例えば、ハンドバッグ等の手荷物やスーツケース、貴重品、傘、ベビーカー、自転車やその他の持ち運びできるパーソナルモビリティであってもよい。
【0015】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置2と、サーバ3とを備えている。端末装置2とサーバ3とは、インターネット等のネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0016】
サーバ3は、例えば、旅行サイトの提供者の自社サーバまたはホスティングサーバである。その他、サーバ3は、旅行サイトの提供を代行する代行者が利用するサーバ、あるいは旅行サイトを提供するサーバと連携して移動計画情報を提供するサーバであってもよい。
【0017】
ネットワークは、有線回線および無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。なお、端末装置2およびサーバ3の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0018】
端末装置2は、移動計画情報および移動計画情報に関連する荷物取扱い所の情報の提供を受けるためにユーザが使用するものであり、例えば、スマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末や、デスクトップ型のパソコンである。
【0019】
端末装置2は、図1に示すように、通信部21と、入力部23と、出力部24と、制御部22とを有する。
【0020】
通信部21は、ネットワークを介して制御部22とサーバ3との間で情報を送受信するためのインターフェースである。
【0021】
入力部23は、ユーザが端末装置2に情報を入力するためのインターフェースであり、例えばモバイル端末におけるタッチパネルやマイクロフォン、タッチパッドもしくはダイヤルボタンであってもよい。また、入力部23は、デスクトップ型のパソコンのマウスやキーボードであってもよい。
【0022】
出力部24は、端末装置2からユーザに対して各種情報を出力するインターフェースであり、例えば液晶ディスプレイ等の映像表示手段である。一例として、出力部24は、入力部23を通じたユーザからの操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。出力部24は、各種情報を音声出力するスピーカを有していてもよい。
【0023】
なお、出力部24は、ユーザに情報を直接提示するものでなくてもよい。例えば、出力部24は、端末装置2の外部に接続される映像表示手段や音声出力手段に、映像信号や音声信号を出力するものであってもよいし、外部に接続される印刷装置にデータを出力するものであってもよいし、端末装置2内もしくは外部の記憶装置にデータを出力して記憶させるものであってもよい。
【0024】
制御部22は、情報出力手段の一例である端末側情報出力部221を有する。端末側情報出力部221は、移動計画を示す移動計画情報と、荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち移動計画情報に関連する関連取扱い所情報とを出力部24に表示させる。関連取扱い所情報は、移動計画の利用者が移動計画にしたがった移動中に携帯する荷物を預けることができる荷物取扱い所についての荷物取扱い所情報ということもできる。
【0025】
より詳しくは、制御部22は、移動計画情報を作成および表示するためのプランニング画面を出力部24に表示させ、プランニング画面を介してユーザによるPOIの選択操作を受け付ける。選択操作で選択されたPOI(以下、選択POIとも呼ぶ)を示す選択POI情報は、通信部21からサーバ3に送信される。サーバ3は、端末装置2から送信された選択POI情報にしたがって移動計画情報を作成して取得し、また、移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する。そして、サーバ3は、取得された移動計画情報と関連取扱い所情報とを端末装置2に送信する。端末側情報出力部221は、サーバ3から送信された関連取扱い所情報を、サーバ3から送信された移動計画情報とともに出力部24に表示させる。
【0026】
制御部22は、端末装置2内のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0027】
次に、サーバ3について説明する。図1に示すように、サーバ3は、通信部31と、制御部32と、記憶部33とを有する。制御部32について説明する前に、通信部31および記憶部33について説明する。
【0028】
通信部31は、ネットワークを介して端末装置2と、サーバ3の制御部32との間で情報を送受信するインターフェースである。
【0029】
記憶部33は、例えばハードディスク等の固定型データストレージであり、各種データベースを格納する。なお、記憶部33は、必ずしもサーバ3内に設けられなくてもよく、ネットワークを介してサーバ3と通信可能に接続された別の装置内に設けられてもよい。
【0030】
記憶部33は、経路ネットワーク情報データベース331と、POI情報データベース332とを有する。
【0031】
経路ネットワーク情報データベース331は、経路探索用のデータベースであり、経路ネットワーク情報として、例えば、交通ネットワーク情報を含む。交通ネットワーク情報は、鉄道やバス等の交通網や道路網を規定する情報である。交通網の情報としては、交通機関の路線情報、時刻表情報、料金情報等を含む。また、交通網の情報は、例えば駅等の路線網表現上の結節点(ノード)のデータと、結節点間の線路区間であるリンクのデータとの組み合わせによって表現される。また、道路網の情報は、例えば交差点等の道路網表現上の結節点(ノード)のデータと、結節点間の道路区間であるリンクのデータとの組み合わせによって表現される。
【0032】
POI情報データベース332は、地点検索や経路探索条件の地点設定等に用いるPOI情報が格納されている。POI情報は、POIの位置情報や名称情報等を含む。既述したように、POIとは、ユーザが関心を持っている地物等であり、例えば、店舗、宿泊施設、レジャー施設等の施設、観光地または行政区などの地点、あるいは、祭りなどのイベントである。
【0033】
なお、POIの店舗には、荷物取扱い所が含まれる。POI情報のうち、荷物取扱い所を示すPOI情報は、荷物取扱い所情報の一例である。荷物取扱い所を示すPOI情報には、荷物取扱い所の位置情報や名称情報の他にも、荷物取扱いサービスの属性情報が含まれている。荷物取扱いサービスの属性情報は、例えば、荷物取扱いサービスの提供時間帯、荷物取扱いサービスの料金、一時預かりが可能な荷物の個数(サイズ毎の個数であってもよい)を示す満空情報などである。なお、満空情報は、荷物取扱い所のサーバからリアルタイムに配信される情報に基づくリアルタイム情報であってもよく、または、端末装置による荷物取扱い所の周辺の観光スポットやイベントの検索数等に基づいて予測される予測情報であってもよい。予測情報は、経路探索結果に基づいて予測される、その荷物取扱い所への到達予定時点における満空情報であってもよい。
【0034】
また、図示しないが、記憶部33は、地図の表示や地点の検索等に用いる地図情報データベースを含んでいてもよい。地図情報は、全国または各地方の道路地図などの地図データを含み、地図データに対応付けられた地図オブジェクト情報(施設情報、注記情報、記号情報等)を含んでいてもよい。
【0035】
これらの記憶部33内のデータは、移動経路に基づく経路案内に利用できる。また、これらの記憶部33内のデータは、関連取扱い所情報の取得に利用できる。
【0036】
次に、サーバ3の制御部32について説明する。制御部32は、図1に示すように、移動計画情報取得手段の一例である移動計画情報取得部321と、関連取扱い所情報取得手段の一例である関連取扱い所情報取得部322と、情報出力手段の一例であるサーバ側情報出力部323とを有する。
【0037】
移動計画情報取得部321は、少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報を取得する。より詳しくは、移動計画情報取得部321は、端末装置2から送信された選択POI情報にしたがって、移動計画情報を作成して取得する。さらに詳しくは、移動計画情報取得部321は、経路ネットワーク情報を用いて、選択POI情報に示される選択POIを経由した出発地から目的地までの移動経路のコスト(例えば、所要時間、距離、料金、公共交通機関の乗り換え回数など)が最小となるようにタイムライン上の選択POIの配置順を調整することで移動計画情報を作成する。
【0038】
関連取扱い所情報取得部322は、記憶部33に記憶された荷物取扱い所を示すPOI情報(すなわち、荷物取扱い所情報)のうち、移動計画情報取得部321で取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する。
【0039】
より詳しくは、関連取扱い所情報取得部322は、関連取扱い所情報として、選択POIの周辺(すなわち、選択POIから所定の距離以内)の荷物取扱い所を示す情報を取得する。選択POIは、例えば、移動計画の出発地、目的地、経由地または交通機関の乗降場所である。
【0040】
サーバ側情報出力部323は、関連取扱い所情報取得部322で取得された関連取扱い所情報を、移動計画情報取得部321で取得された移動計画情報とともに通信部31を介して端末装置2に送信(すなわち、出力)する。サーバ側情報出力部323から送信された関連取扱い所情報および移動計画情報は、既述したように、端末装置2の端末側情報出力部221によって表示される。
【0041】
サーバ側情報出力部323は、選択POIの属性、選択POIまでの移動距離、選択POIの混雑情報、選択POIが属する地域の気象条件、ユーザの属性、および選択POIが属する地域のイベント情報のうちの少なくとも1つを考慮して関連取扱い所情報を送信してもよい。
【0042】
例えば、サーバ側情報出力部323は、選択POIが観光地やアクティビティ施設の場合には、荷物の一時預かりサービスのニーズが高いため、当該選択POIの直前の選択POI(例えば、駅)の周辺に位置する荷物取扱い所を示す関連取扱い所情報を送信し、一方、選択POIが宿泊施設の場合には、荷物の一時預かりサービスのニーズが低いため、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。また、サーバ側情報出力部323は、選択POIまでの移動距離が所定距離よりも長い場合には、当該選択POIの直前の選択POIの周辺に位置する荷物取扱い所を示す関連取扱い所情報を送信し、一方、選択POIまでの移動距離が所定距離以下の場合には、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。
【0043】
また、サーバ側情報出力部323は、外部サーバや端末との通信に基づいて選択POIが移動予定日時に混雑することを示す混雑情報が取得された場合には、当該選択POIの直前の選択POIの周辺に位置する荷物取扱い所を示す関連取扱い所情報を送信し、一方、混雑情報が取得されなかった場合には、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。また、サーバ側情報出力部323は、外部サーバとの通信に基づいて選択POIが属する地域の移動予定日時における天候が悪いことを示す天候情報が取得された場合には、当該選択POIの直前の選択POIの周辺に位置する荷物取扱い所を示す関連取扱い所情報を送信し、一方、当該地域の移動予定日時における天候が良いことを示す天候情報が取得された場合には、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。
【0044】
また、サーバ側情報出力部323は、ユーザが外国人の場合には、関連取扱い所情報を送信し、一方、ユーザが邦人の場合には、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。また、サーバ側情報出力部323は、外部サーバとの通信に基づいて選択POIが属する地域の移動予定日時におけるイベント情報が取得された場合には、当該選択POIの直前の選択POIの周辺に位置する荷物取扱い所を示す関連取扱い所情報を送信し、一方、選択POIが属する地域のイベント情報が取得されなかった場合には、関連取扱い所情報を送信しないようにしてもよい。このようにすることで、ユーザのニーズが高い関連取扱い所情報を表示することができる。
【0045】
制御部32は、サーバ3内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0046】
以上のように、本実施形態の情報処理システム1は、移動計画情報取得部321が、少なくとも1つのPOIに立ち寄る移動計画を示す移動計画情報を取得し、関連取扱い所情報取得部322が、荷物の取扱いサービスを提供する荷物取扱い所を示す荷物取扱い所情報のうち、取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得し、サーバ側情報出力部323および端末側情報出力部221が、取得された関連取扱い所情報を取得された移動計画情報とともに出力するように構成されている。このように構成されていることで、移動計画にしたがった移動中に利用可能な荷物預かり所をユーザが容易に把握することができる。
【0047】
(動作例)
次に、図1の情報処理システム1の動作例について説明する。図2は、第1の実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0048】
図2に示すように、先ず、端末装置2の制御部22は、プランニング画面を出力部24に表示させ、プランニング画面を介してPOIの選択操作を受け付ける(ステップS21)。なお、プランニング画面は、サーバ3の制御部32で生成されてサーバ3から端末装置2に送信されたものである。
【0049】
図3は、本実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例として、移動計画情報および関連取扱い所情報の表示例を示す図である。図3は、移動計画情報を作成および表示するためのプランニング画面の一例を示している。図3のプランニング画面S1は、選択可能なPOIのリストを表示するPOIリスト領域S11と、POIリスト領域S11から選択された選択POIを配置して移動計画情報を作成および表示するためのタイムライン領域S12と、移動計画情報に対応する地図が表示される地図領域S13とを有する。
【0050】
プランニング画面を表示させた後、図2に示すように、制御部22は、プランニング画面に対するユーザの選択操作に応じた選択POI情報をサーバ3に送信する(ステップS22)。図3の例において、ユーザは、POIリスト領域S11に表示されたPOIのアイコンi1をドラッグしてタイムライン領域S12上にドロップすることで選択操作を行うことができる。アイコンi1は、POIの名称を含む。アイコンi1は、更に、POIの写真を含んでもよい。
【0051】
選択POI情報が送信された後、図2に示すように、サーバ3の移動計画情報取得部321は、送信された選択POI情報に基づいて移動計画情報を作成して取得する(ステップS31)。
【0052】
移動計画情報が取得された後、関連取扱い所情報取得部322は、POI情報に基づいて、取得された移動計画情報に関連する関連取扱い所情報を取得する(ステップS32)。
【0053】
関連取扱い所情報が取得された後、サーバ側情報出力部323は、取得された関連取扱い所情報を、取得された移動計画情報とともに端末装置2に送信する(ステップS33)。
【0054】
関連取扱い所情報が移動計画情報とともに送信された後、端末装置2の端末側情報出力部221は、送信された関連取扱い所情報を、送信された移動計画情報とともに出力部24に表示させる(ステップS23)。
【0055】
図3の例においては、複数の選択POI(図3におけるA駅、A町運河クルーズ)を示すアイコンi2をタイムライン領域S12上に時系列順に並べた移動計画情報とともに、関連取扱い所情報riが表示されている。
【0056】
選択POIのアイコンi2は、選択POIの名称を含む。アイコンi2は、更に、選択POIの写真を含んでもよい。また、移動計画情報は、選択POIのアイコンi2以外にも、選択POIの到着予定時刻、選択POIの出発予定時刻、選択POI間の移動手段のアイコンi3および移動手段による移動の所要時間を含む。
【0057】
関連取扱い所情報riは、選択POI(図3におけるA駅)に対応付けてプランニング画面S1上に表示されている。関連取扱い所情報riは、荷物取扱い所の名称(図3におけるa飲食店)、荷物取扱いサービスの料金(図3における400円)、荷物取扱いサービスの提供時間(図3における08:00~21:00)および満空情報(図3における10個)を含む。その他、関連取扱い所情報riとして、受け入れ可能な荷物の種類、サイズ、サイズごとの空き情報、施錠可能か否か、最大個数、対応する決済手段等の詳細情報を表示してもよい。また、関連取扱い所情報riにおいて予約ボタンが選択されると、荷物取扱いサービスの予約画面に遷移してもよい。このような関連取扱い所情報riが表示されることで、ユーザは、選択POIの周辺の荷物取扱い所を容易に把握することができ、また、選択POIの周辺の荷物取扱い所を実際に利用できるか否かも容易に把握することができる。そして、関連取扱い所情報riに示される荷物取扱い所を予約して荷物を預けることで、ユーザは、大きな荷物を携えずに移動計画にしたがって快適に移動することができる。また、関連取扱い所情報riに表示されている荷物取扱い所をユーザが選択または予約したときに、移動計画情報取得部321は、当該荷物取扱い所を経由する新たな移動計画情報を取得し、端末側情報出力部221は、当該新たな移動計画情報を表示してもよい。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、関連取扱い所情報を移動計画情報とともに出力することで、移動計画にしたがった移動中に利用可能な荷物取扱い所をユーザが容易に把握することができる。
【0059】
(第1の変形例)
次に、図4を参照して、関連取扱い所情報の表示の有無をプランニング画面S1上でユーザに選択させる第1の変形例について説明する。図4は、本実施形態の第1の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、移動計画情報の表示例を示す図である。
【0060】
図3の例において、端末側情報出力部221は、移動計画情報の表示当初から関連取扱い所情報riを表示していた。これに対して、第1の変形例における端末側情報出力部221は、先ず、図4に示すように、選択POIの周辺の荷物取扱い所を探すか否かを選択する選択ボタンbを、選択POIに対応付けて出力部24に表示させる。
【0061】
そして、端末側情報出力部221は、ユーザによって選択ボタンbが操作された場合に、図3に示したように、関連取扱い所情報riを移動計画情報とともに出力部24に表示させる。
【0062】
第1の変形例によれば、荷物取扱い所を探すというユーザの意思を確認したうえで関連取扱い所情報を表示することで、ユーザが意図しない関連取扱い所情報の表示によってユーザに違和感を与えること及びプランニング画面の視認性が損なわれることを防止することができる。
【0063】
(第2の変形例)
次に、図5を参照して、関連取扱い所情報とともに特典情報を出力する第2の変形例について説明する。図5は、本実施形態の第2の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、特典情報の表示例を示す図である。
【0064】
第2の変形例において、サーバ側情報出力部323は、関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所の特典情報を、関連取扱い所情報とともに端末装置2に送信する。特典情報は、例えば、関連取扱い所情報取得部322またはサーバ側情報出力部323が、該当する荷物取扱い所のサーバとの通信によって取得してもよい。
【0065】
端末側情報出力部221は、サーバ側情報出力部323から送信された特典情報を、サーバ側情報出力部323から送信された関連取扱い所情報とともに出力部24に表示させる。
【0066】
例えば、図5に示すように、端末側情報出力部221は、関連取扱い所情報ri中に荷物取扱い所の特典情報piを表示する。特典情報piは、例えば、荷物取扱所における荷物取扱い以外の提供サービスに関する割引やプレゼント、ポイントサービスなどであってもよい。
【0067】
第2の変形例によれば、関連取扱い所情報とともに特典情報を表示することで、ユーザには荷物取扱い所の特典を得る機会を与えることができ、荷物取扱い所には集客機会を与えることができる。
【0068】
(第3の変形例)
次に、図6を参照して、入力された荷物条件を満たす関連取扱い所情報を取得する第3の変形例について説明する。図6は、本実施形態の第3の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、荷物条件の入力画面の一例を示す図である。
【0069】
第3の変形例において、関連取扱い所情報取得部322は、関連取扱い所情報として、経路情報取得部321で取得された経路情報に関連し、かつ、入力された荷物の条件を満たす荷物取扱い所を示す情報を取得する。
【0070】
より詳しくは、図6に示すように、端末装置2の制御部22は、荷物条件設定画面S2を含む選択ボタンbを出力部24に表示させ、荷物条件設定画面S2を介して荷物条件の設定操作を受け付ける。なお、図6の荷物条件設定画面S2は、荷物のサイズと個数の入力を受け付ける画面である。その他、荷物条件は、例えば、荷物の種類、重量、なるべく出発地付近(または目的地付近)で預けたい、サービスの種類(預かり、配送、ロッカー、有人対応等)、サービス料金などの詳細な条件であってもよい。荷物条件設定画面S2で設定された荷物条件は、周辺の荷物取扱い所の探索のリクエストとともに通信部21からサーバ3に送信される。
【0071】
関連取扱い所情報取得部322は、関連取扱い所情報として、移動計画情報取得部321で取得された移動計画情報に関連し、かつ、端末装置2から送信された荷物条件を満たす荷物取扱い所を示す情報を取得する。その他、移動計画情報取得部321は、荷物条件を満たす新たな移動計画を作成できるように、荷物条件を満たす荷物取扱い所のアイコンi1をPOIリスト領域S11に追加表示してもよい。この場合、移動計画情報取得部321は、追加表示された荷物取扱い所のアイコンi1がドラッグされてタイムライン領域S12上にドロップされることにともなって、ドロップされた荷物取扱い所に立ち寄る新たな移動計画を作成する。
【0072】
第3の変形例によれば、ユーザが入力した荷物条件を満たす荷物取扱い所の情報を取得することで、ユーザのニーズにより適合した関連取扱い所情報を提供することができる。
【0073】
なお、移動計画情報取得部321は、移動計画情報として、荷物条件設定画面S2で入力された荷物の条件を考慮した交通手段を利用する移動計画を示す情報を取得してもよい。例えば、移動計画情報取得部321は、荷物のサイズが所定サイズ以上の場合や荷物の個数が所定数以上の場合には、荷物取扱い所に到着するまでの移動計画に利用する交通手段として、タクシーを提示してもよい。さらに、荷物のサイズや個数に応じて荷物を携行しながらの乗車に適していると判断された移動手段、例えばジャンボタクシー等を提示してもよい。バス等の、荷物を携行しながらの移動に適さない移動手段を判定し、当該移動手段を利用する経路は除外するようにしてもよい。これにより、ユーザがより快適に移動できる移動計画を提供することができる。
【0074】
(第4の変形例)
次に、図7図9を参照して、荷物の配送先の情報を表示する第4の変形例について説明する。図7は、本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、配送先の荷物取扱い所の情報の表示例を示す図である。図8は、本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、認証コードの表示例を示す図である。図9は、本実施形態の第4の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、配送先の荷物取扱い所に配送される荷物の追跡結果の表示例を示す図である。
【0075】
第4の変形例において、端末側情報出力部221は、関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所で預けた荷物を受け取ることが可能な荷物の配送先の荷物取扱い所を示す情報を、関連取扱い所情報とともに出力部24に表示させる。
【0076】
例えば、関連取扱い所情報取得部322は、関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所が荷物の配送サービスを提供する場合であって、POI情報データベース332上において関連取扱い所情報に配送先の荷物取扱い所の情報が対応付けられている場合には、関連取扱い所情報とともに配送先の荷物取扱い所の情報を取得する。サーバ側情報出力部323は、取得された配送先の荷物取扱い所の情報を、関連取扱い所情報および移動計画情報とともに端末装置2に送信する。端末側情報出力部221は、配送先の荷物取扱い所の表示を指示するユーザの入力操作を受け付ける表示態様で、配送サービスを提供する荷物取扱い所の関連取扱い所情報を出力部24に表示させる。そして、表示された関連取扱い所情報に対して、配送先の荷物取扱い所の表示を指示するユーザの入力操作が行われた場合に、端末側情報出力部221は、サーバ側情報出力部323から送信された配送先の荷物取扱い所の情報を、関連取扱い所情報とともに出力部24に表示させる。
【0077】
図7の例において、端末側情報出力部221は、関連取扱い所情報としての配送元の荷物取扱い所(図7におけるa飲食店)と、配送先の荷物取扱い所(図7におけるAホテル)とを同一の地図画面S3に表示している。このように、関連取扱い所情報とともに配送先の荷物取扱い所の情報が表示されることで、ユーザは、預けた荷物を受け取ることができる場所を容易に確認することができる。
【0078】
また、第4の変形例において、端末側情報出力部221は、配送先の荷物取扱い所で荷物を受け取るときの認証に用いるための認証コードを出力部24に表示させる。なお、認証コードは、配送元の荷物取扱い所の自社サーバ、ホスティングサーバまたはサービス提携業者のサーバ(例えば、情報処理システム1のサーバ3)から配送先の荷物取扱い所のサーバおよび端末装置2の双方に配信される。端末側情報出力部221は、例えば、図8に示すようなQRコード(登録商標)を含む画面S4を出力部24に表示させてもよい。このように、荷物を受け取るときの認証コードを表示することで、荷物の受け取り手続きを簡便化することができる。
【0079】
また、第4の変形例において、端末側情報出力部221は、荷物の配送状況を出力部24に表示させる。例えば、サーバ3の制御部32は、配送元の荷物取扱い所のサーバ、配送先の荷物取扱い所のサーバおよび荷物の宅配業者のサーバとの通信によって、荷物の配送状況を示す配送情報を取得する。制御部32は、配送された配送情報を端末装置2に送信する。端末側情報出力部221は、サーバ3から送信された配送情報に基づいて、荷物の配送状況を出力部24に表示させる。
【0080】
図9の例において、端末側情報出力部221は、荷物の状況(発送、転送、受取)、日付、時刻および場所が対応付けられたテーブルを含む画面S5を表示している。このように、荷物の配送状況が表示されることで、ユーザは、荷物の所在を容易に把握することができる。
【0081】
第4の変形例によれば、ユーザが荷物を受け取る場所を容易に確認することができる。
【0082】
(第5の変形例)
次に、図10を参照して、関連取扱い所情報に基づいて指定された荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を示す新たな移動計画情報を取得する第5の変形例について説明する。図10は、本実施形態の第5の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例として、指定された荷物取扱い所に立ち寄る新たな移動計画情報の表示例を示す図である。
【0083】
第5の変形例において、経路情報取得部321は、端末側情報出力部221によって表示された関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所の指定に応じて、指定された荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を示す新たな移動計画情報を取得する。
【0084】
例えば、端末側情報出力部221は、ユーザがタッチパネルのタッチ操作等によって指定可能な表示態様で関連取扱い所情報を出力部24に表示させる。ユーザが関連取扱い所情報を指定すると、端末装置2の制御部22は、指定された関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所に立ち寄る移動計画のリクエストをサーバ3に送信する。端末装置2からのリクエストに応じて、サーバ3の移動計画情報取得部321は、指定された関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を作成することで、新たな移動計画情報を取得する。サーバ側情報出力部323は、取得された新たな移動計画情報を端末装置2に送信する。端末側情報出力部221は、サーバ3から送信された新たな移動計画情報をタイムライン領域S12上に表示する。
【0085】
図10の例において、端末側情報出力部221は、図3のプランニング画面S1において選択された関連取扱い所情報riに示される荷物取扱い所(図3におけるa飲食店)に立ち寄る新たな移動計画情報を表示している。
【0086】
第5の変形例によれば、関連取扱い所情報に基づいて指定された荷物取扱い所に立ち寄る移動計画を示す新たな移動計画情報を取得することで、ユーザが所望する荷物取扱い所に荷物を確実に預けることができる移動計画をユーザに提示することができる。
【0087】
その他にも、例えば、端末装置2は、プランニング画面S1上で荷物の配送元の荷物取扱い所と配送先の荷物取扱い所とを指定する操作を受け付け、サーバ3は、指定された配送元の荷物取扱い所と配送先の荷物取扱い所との間での荷物の配送依頼を配送業者に送信してもよい。このとき、サーバ3は、端末装置2および配送業者のサーバに対して、認証用のQRコード(登録商標)を発行してもよい。
【0088】
また、端末装置2は、関連取扱い所情報に示される荷物取扱い所に荷物を預けたが、その後所定時間以内に受け取りが行われなったと判断された場合に、ユーザに荷物の受取忘れを通知するようにしてもよい。荷物取扱い所で荷物が預けられたこと、また、荷物取扱い所で荷物が受けられたことは、例えば、端末装置2と荷物取扱い所のサーバとの間での通信等によって検知してもよい。
【0089】
また、端末側情報出力部221は、携帯端末の画面上に表示される移動計画情報中に、荷物取扱い所に荷物を預けることを奨めるレコメンド情報を表示させてもよい。この場合、例えば、端末側情報出力部221は、タイムライン領域S12中の選択POIのアイコンi2に対応付けてレコメンド情報を表示してもよい。レコメンド情報の表示は、例えば、“荷物を預ける”といった文字情報を選択可能にアイコンi2中に表示することで行ってもよい。端末側情報出力部221は、レコメンド情報が選択された場合、上述した実施形態と同様に、関連取扱い所情報を移動計画情報とともに出力部24に表示させてもよい。なお、予め詳細な荷物情報を設定しておけば、より荷物にあった適切なレコメンド情報を表示できる。また、タイムライン領域S12中の選択POIの属性に応じてレコメンド情報を表示してもよい。例えば、タイムライン領域S12中の選択POIが坂道や階段の多い寺社仏閣やアトラクション施設等の場合には、手ぶらでの訪問が適しているのでレコメンド情報を表示するようにしてもよい。レコメンド情報を表示することで、大きな荷物を携えない快適な移動計画にしたがった移動をユーザに促すことができる。
【0090】
移動計画にしたがった移動中に関連取扱い所情報を表示する場合、関連取扱い所情報取得部322は、例えば、移動計画にしたがった移動中にユーザが入力した荷物条件を満足する関連取扱い所情報を取得することで、ユーザが携帯する荷物についての関連取扱い所情報を取得してもよい。そして、端末側情報出力部221は、当該取得されたユーザが携帯する荷物についての関連取扱い所情報を移動計画にしたがった移動中に表示してもよい。このようにすることで、移動計画にしたがった移動中に荷物を預けたくなったユーザの利便性を向上させることができる。
【0091】
なお、上述した各変形例は、これらを適宜組み合わせてもよい。
【0092】
上述した実施形態で説明した情報処理システムの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、情報処理システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0093】
また、情報処理システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0094】
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって情報処理システムを機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システムの少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
【0095】
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実施するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
【0096】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 情報処理システム
2 端末装置
221 端末側情報出力部
3 サーバ
321 移動計画情報取得部
322 関連取扱い所情報取得部
323 サーバ側情報出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10