(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】ガスストーブ
(51)【国際特許分類】
F24C 3/04 20210101AFI20240801BHJP
F24C 15/22 20060101ALI20240801BHJP
F24C 15/24 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
F24C3/04 N
F24C15/22 D
F24C15/24 E
(21)【出願番号】P 2020191885
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】592044499
【氏名又は名称】株式会社千石
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】千石 唯司
(72)【発明者】
【氏名】千石 剛平
(72)【発明者】
【氏名】平井 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】笹倉 和人
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-146939(JP,U)
【文献】特開2016-003782(JP,A)
【文献】特開2007-218516(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0268993(KR,Y1)
【文献】実公昭50-015414(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0230985(US,A1)
【文献】国際公開第2011/148402(WO,A1)
【文献】中国実用新案第206709213(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/04
F24C 15/22
F24C 15/24
F23D 14/02-14/04
F23C 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼ガスを吹き出すバーナと、
該バーナを覆う第一網と、
該第一網を覆い、前記第一網よりも目の細かい第二網と、
前記第一網及びバーナの間に空気を導入する導入路と
を備え
、
前記第一網及び前記第二網は上方に突出したドーム形をなし、前記バーナの上側に配置され、
前記第一網は、25.4mm四方の領域において、縦方向且つ横方向に4~7個の同数の網目を有するように構成され、
前記第二網は、25.4mm四方の領域において、縦方向に8個且つ横方向に8個のメッシュを有するように構成される
ガスストーブ。
【請求項2】
前記バーナと前記第一網の頂点との間の寸法が、網目数4の場合、5mmとなり、網目数5の場合、10mmとなり、網目数6の場合、14.2mmとなり、網目数7の場合、20mmとなるように、前記第一網は構成される
請求項1に記載のガスストーブ。
【請求項3】
前記バーナは、
平面視円形状をなす本体と、
該本体の上面に形成されており、周方向に燃焼ガスを吹き出す複数の吹出口と
を有する請求項1又は2に記載のガスストーブ。
【請求項4】
前記第一網及び第二網からの輻射熱を反射するための反射板を備える
請求項1から3のいずれか一つに記載のガスストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ガスストーブに関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼筒の上に、金網及び外金網を二重に被せた金網式石油ストーブの燃焼器がある。この石油ストーブは金網及び外金網の間の間隔を保ち、不完全燃焼を抑制する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
化石燃料を使用するストーブにおいて、不完全燃焼の抑制は重要である。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、不完全燃焼を抑制することができるガスストーブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係るガスストーブは、燃焼ガスを吹き出すバーナと、該バーナを覆う第一網と、該第一網を覆い、前記第一網よりも目の細かい第二網と、前記第一網及びバーナの間に空気を導入する導入路とを備える。
【0007】
本開示においては、第一網の目が第二網よりも粗くなっているので、前記第一網及びバーナの間に、導入路から空気、即ち二次空気が円滑に導入される。
【0008】
本開示の一実施形態に係るガスストーブは、前記バーナ及び第一網の間の寸法は、前記第一網のメッシュ数の多少に応じて、長短となる。
【0009】
本開示においては、第一網のメッシュ数が少ない場合、メッシュ数が多い場合よりも、燃焼ガスが第一網から抜け易く、バーナ及び第一網の間の空間に燃焼ガスが溜まりにくいので、前記空間における不完全燃焼の発生は抑制される。そのため、バーナ及び第一網の間の寸法を短くして、不完全燃焼の抑制と第一網の加熱の促進とを両立させることができる。
【0010】
本開示の一実施形態に係るガスストーブは、前記バーナは、平面視円形状をなす本体と、該本体の上面に形成されており、周方向に燃焼ガスを吹き出す複数の吹出口とを有する。
【0011】
本開示においては、本体上面に、周方向に燃焼ガスを吹き出す複数の吹出口を設けることによって、火炎は周方向に延び、上方に延びにくくなる。そのため、バーナ及び第一網の間の寸法を短くし、吹出口及び第一網の間の距離を短くすることができ、第一網全体が加熱されやすくなる。
【0012】
本開示の一実施形態に係るガスストーブは、前記第一網及び第二網からの輻射熱を反射するための反射板を備える。
【0013】
本開示においては、反射板によって、加熱された第一網及び第二網からの輻射熱を、所望の方向に反射させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本開示の一実施形態に係るガスストーブにあっては、第一網の目が第二網よりも粗くなっているので、第一網及びバーナの間に、導入路から空気、即ち二次空気が円滑に導入される。そのため、燃焼ガスの不完全燃焼を抑制し、効率的に多くの熱量を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図6】
図5のVI-VI線を切断線とした燃焼ユニットの略示右側面図である。
【
図7】燃焼ユニットの略示部分拡大右側面図である。
【
図11】
図10のXI線で囲った部分の略示部分拡大平面図である。
【
図13】
図12のXIII線で囲った部分の略示部分拡大平面図である。
【
図14】取付部材及び第二網の略示右側面断面図である。
【
図16】取付部材、第一網及び第二網の略示右側面断面図である。
【
図17】取付部材、第一網及び第二網の略示底面図である。
【
図18】取付部材、防風板及び第二網の略示右側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
【0017】
以下本発明を、実施の形態に係るガスストーブを示す図面に基づいて説明する。以下の説明では、図中の上下前後左右を使用する。
図1は、ガスストーブの略示斜視図、
図2は、ガスストーブの略示正面図、
図3は、ガスストーブの略示右側面図、
図4は、燃焼ユニットの略示斜視図、
図5は、燃焼ユニットの略示正面図である。
【0018】
ガスストーブ1は、燃焼ユニット10、反射板2、前カバー7及び後フレーム3等を備える。燃焼ユニット10は下フレーム11を備える。下フレーム11は平面視U形をなし、左右に延びる前部11aと、該前部11aの左右端部それぞれから後方に延びた左部11c及び右部11bとを有する。
【0019】
右部11b及び左部11cの上側に筐体12が設けられている。筐体12は、右部11b及び左部11cに亘って左右方向に延びた直方体状をなす。筐体12の前部に、前側及び上側に開放された開口12aが形成されている。開口12aの内側には、上下に延びる支持筒17が設けられている。支持筒17は、筐体12の下板12cに固定されている。支持筒17の上端部内側には、第二網22が設けられている。支持筒17の上端部前側には、後述する吹出口20bへの風の侵入を防止する風防板18が設けられている。風防板18は、左右に延びた帯状をなし、一面を前側に向け、他面を後側に向けている。風防板18は、前方に突出した平面視円弧形をなし、支持筒17の上端周縁部に沿って設けられている。
【0020】
筐体12の後部に、ガスカセット(図示略)を収納する収納室14が設けられている。収納室14は、右部11b及び左部11cに亘って左右方向に延びた直方体状をなす。収納室14の上部及び後部は開放されており、この開放された部分に開閉可能な蓋15が設けられている。蓋15を開けることによって、ガスカセットを着脱することができる。筐体12の右側面部に操作部13が設けられている。操作部13の操作によって、ガスカセットからの燃焼ガスの供給量を調整することができる。
【0021】
図4に示すように、筐体12の上面後部に取付板12bが設けられている。取付板12bは、一面を前側に向け、他面を後側に向けて左右に延びた帯状をなす。取付板12bには、後フレーム3が取り付けられている。後フレーム3は取付板12bから上側に延び、後方に突出するように、湾曲している。後フレーム3の上端部に取手4が設けられている。取手4は平面視U形をなし、取手4の両端部が後フレーム3に連結する。ユーザは取手4の内側に手又は指を挿入することができる。
【0022】
後フレーム3の前部は反射板2を支持する。反射板2は、後方に突出するように湾曲した後板2aと、該後部の下縁に連なり、すり鉢状をなす下板2bとを有する。下板2bの左右方向中央部に上下に貫通した貫通穴2cが形成され、該貫通穴2cに支持筒17が下から挿入されている。反射板2の前側及び上側に安全柵6が設けられている。安全柵6の上部に台5が設けられている。下板2bと前部11aとの間であって、筐体12の前側に前カバー7が設けられている。
【0023】
図6は、
図5のVI-VI線を切断線とした燃焼ユニット10の略示右側面図、
図7は、燃焼ユニット10の略示部分拡大右側面図である。支持筒17には、上下に延びる混合管19が収納されている。混合管19には、収納室14に収納されたガスカセットから、燃焼ガスが供給され、また、空気が取り入れられて、燃焼ガス及び空気が混合される。
【0024】
混合管19の上側に、バーナ20が設けられている。バーナ20は、平面視円環形の本体20aと、吹出口20bとを備える。本体20aの内部には、周方向に延びる通流路20cが形成されている。通流路20cには、混合管19から気体が供給される。即ち、燃焼ガス及び空気の混合気が通流路20cを通流する。本体20aの上面はすり鉢状をなし、中心に向けて下降傾斜している。前記上面に、複数の吹出口20bが周方向に並設されている。各吹出口20b及び通流路20cは連通し、本体20aの周方向に、例えば、平面視反時計回りに、混合気を吹き出す。なお、平面視時計回りに、混合気を吹き出す構成にしてもよい。本体20aの中央開口は、空気を導入する導入口20dを構成する。
【0025】
本体20aの上側に第一網21が設けられている。第一網21は、上方に突出したドーム形をなし、本体20aの上側全体を覆う。第一網21の上側に第二網22が設けられている。第二網22は、上方に突出したドーム形をなし、第一網21の上側全体を覆う。支持筒17の上端部内側にて、平面視円環形の取付部材23が、支持筒17に対して同軸的に支持されている。第一網21及び第二網22は取付部材23に取り付けられている。
【0026】
図8は、取付部材23の略示底面図、
図9は、取付部材23の略示右側面図である。取付部材23は、上下方向を軸方向とした短寸の円筒部23aと、該円筒部23aの上縁から径方向内側に突出した平面視円形の上面部23bとを備える。円筒部23aには、二つの係止凹部23cが形成されている。係止凹部23cは円筒部23aの下縁を切り欠くように形成され、左右にそれぞれ配置されている。係止凹部23cの上端は周方向に延び、本実施例においては、平面視反時計回り方向に延びる。なお、前記上端は平面視時計回り方向に延びてもよい。上面部23bの右前部に凹部23dが形成されている。凹部23dは、上面部23bの内縁部を切り欠くようにして形成されている。
【0027】
図10は、第一網21の略示平面図、
図11は、
図10のXI線で囲った部分の略示部分拡大平面図である。第一網21は、上向きに突出した半球形のドーム部21aと、該ドームの周縁部から径方向外向きに突出したフランジ部21bとを備える。第一網21の右前部分には、凹部21cが形成されている。平面視において、凹部21cは、左後方向に突出するように湾曲している。
【0028】
第一網21は、一辺の長さがDの四方の領域、本実施例においては、約25.4mm四方の領域において、縦方向に6個且つ横方向に6個の網目(メッシュ)を有する。即ち、一つのメッシュは約4.23mm四方の領域を有する。なお上記約25.4mm四方の領域は、第一網21を、平面状に展開した状態での領域を示す。
【0029】
図12は、第二網22の略示平面図、
図13は、
図12のXIII線で囲った部分の略示部分拡大平面図である。第二網22は、上向きに突出した半球形のドーム部22aと、該ドームの周縁部から径方向外向きに突出したフランジ部22bと、該フランジ部22bから下方に突出した筒部22c(
図7参照)とを備える。第二網22は、フランジ部22b及び筒部22cに亘って形成された三つの切欠22dを備える。三つの切欠22dは、ドーム部22aの周方向に、略等しい間隔を空けて並んでいる。
【0030】
第二網22は、一辺の長さがDの四方の領域、本実施例においては、約25.4mm四方の領域において、縦方向に8個且つ横方向に8個のメッシュを有する。即ち、一つのメッシュは約3.18mm四方の領域を有する。なお上記約25.4mm四方の領域は、第二網22を、平面状に展開した状態での領域を示す。
【0031】
次に、取付部材23への第一網21及び第二網22の取付方法について説明する。
図14は、取付部材23及び第二網22の略示右側面断面図、
図15は、取付部材23及び第二網22の略示底面図である。第二網22のドーム部22aは、取付部材23の内側に下側から挿入される。第二網22のフランジ部22bは上面部23bの下側に係止し、ドーム部22aは上面部23bよりも上側に突出する。
【0032】
図16は、取付部材23、第一網21及び第二網22の略示右側面断面図、
図17は、取付部材23、第一網21及び第二網22の略示底面図である。第一網21のドーム部21aは、取付部材23及び第二網22の内側に下側から挿入される。第一網21のドーム部21aは上面部23bよりも上側に突出し、第二網22のドーム部22aよりも下側に配置される。第一網21の凹部21cは、取付部材23の凹部23dの下側に配置される。凹部21c、23dを通して、パイロットバーナ(図示略)の炎がバーナ20に供給される。パイロットバーナは支持筒17内に設けられる。
【0033】
第一網21のフランジ部21bは、第二網22のフランジ部22bの下側に配置される。第一網21のフランジ部21bは、第二網22の切欠22dの下側に配置される部分を有し、該部分は、スポット溶接によって、取付部材23に溶接される。即ち、フランジ部21bの三箇所が上面部23bに溶接され、第二網22のフランジ部22bは、第一網21のフランジ部21bと、上面部23bとの間に挟まれ、支持される。
【0034】
図18は、取付部材23、風防板18及び第二網22の略示右側面断面図である。風防板18の両端部それぞれに係止片18aが設けられている。係止片18aは、係止凹部23cに挿入され、係止する。係止片18a及び係止凹部23cによって、風防板18は取付部材23に取り付けられる。
【0035】
本体20aの上面の上下方向中央部と、第一網21の頂点との間の寸法H1は、約14.2mmであり、本体20aの上面の上下方向中央部と、第二網22の頂点との間の寸法H2は、約30mmである(
図7参照)。
【0036】
操作部13が操作され、吹出口20bから燃焼ガス及び空気の混合気が吹き出し、着火部(図示略)から火花が発生し、燃焼ガスは燃焼する。燃焼ガスは周方向に吹き出されるので、火炎は周方向に旋回し、火炎が上方に延びることが抑制される。そのため、燃焼ガスがバーナ20の上面から上方向に、又はバーナ20の周面から径方向外向きに吹き出される場合に比べて、寸法H1を短くすることができる。
【0037】
寸法H1の長さを短くすることによって、第一網21には効率的に熱が供給され、第一網21が全体的に赤熱し、第一網21全体から輻射熱が放出される。燃焼ガスが所定流量以上供給されている場合、第二網22も全体的に赤熱し、第二網22全体から輻射熱が放出される。輻射熱の一部は、反射板2に反射し、前側及び後側に向かう。
【0038】
反射板2によって、輻射熱は前方又は上方に放射されるので、ガスストーブ1を床に置いた場合、床が過熱されることを防止でき、また、床又は地面に立っている又は座っているユーザの足元に向けて熱を放射し、足元を温めることができる。
【0039】
燃焼ガスの流量が所定流量未満である場合、即ち、火炎が小さい場合、第二網22の上部付近のみが赤熱するか、又は第二網22が赤熱しないことがあるが、この場合であっても、寸法H1が短いので、第一網21は全体的に赤熱しやすい。
【0040】
また第一網21のメッシュ数は第二網22のメッシュ数よりも小さいので、第一網21を気体が通流する際の圧損が小さくなり、導入口20d、及び本体20aの外周部と第一網21との間の空間24から空気、即ち二次空気が円滑に導入され、不完全燃焼を抑制することができる。そのため、有害ガス、例えば一酸化炭素ガスの発生を抑制し、安全性を高めることができ、また環境への負荷を低減させることができる。なお導入口20d及び空間24は外部に連通され、空気を導入する導入路を構成する。
【0041】
また第二網22を設ける、即ち、網を二重にすることによって、火炎が上方に吹き出すことを抑制し、安全を高める。火炎の吹出抑制のためには、第二網22の目を細かくすることが望ましい。一方で、第二網22の目を細かくし過ぎると、二次空気が円滑に導入されない。本実施例においては、単位距離当たりの第一網21のメッシュ数は6個とし、第二網22のメッシュ数を8個とすることによって、火炎の吹出抑制及び二次空気の円滑な導入を両立させることができる。
【0042】
なおメッシュ数は、上述のメッシュ数に限定されず、火炎の吹出抑制及び二次空気の円滑な導入を両立させることができるメッシュ数であればよい。
【0043】
またバーナ20及び第一網21の間の寸法H1は、第一網21のメッシュ数の多少に応じて、長短となる。例えば、第一網21のメッシュ数が4個である場合、H1は約5mmであり、第一網21のメッシュ数が5個である場合、H1は約10mmであり、第一網21のメッシュ数が6個である場合、H1は約14.2mmであり、第一網21のメッシュ数が7個である場合、H1は約20mmであり、第一網21のメッシュ数が8個である場合、H1は約25mmである。なおバーナ20及び第二網22の間の寸法H2は、約30mmである。
【0044】
第一網21のメッシュ数が少ない場合、メッシュ数が多い場合よりも、燃焼ガスが第一網から抜け易く、バーナ20及び第一網21の間の空間に燃焼ガスが溜まりにくいので、前記空間における不完全燃焼の発生は抑制される。そのため、バーナ20及び第一網21の間の寸法を短くして、不完全燃焼の抑制と第一網21の加熱の促進とを両立させることができる。
【0045】
燃焼ガスが上方向又はバーナの径方向に吹き出される一般のバーナは、火炎が上方に延びるので、寸法H1が30mm以上、且つ、寸法H2が45mm以上であることが多い。そのため、第一網21及び第二網22が充分に加熱されず、第一網21及び第二網22が赤熱する範囲は、頂点付近に限定され、輻射熱の量が小さい。一方、実施の形態に係るガスストーブ1は、第一網21及び第二網22が赤熱する範囲が広く、輻射熱の量が大きいので、暖房能力を向上させることができる。前述したように、実施の形態においては、少なくとも、第一網21全体が赤熱するので、一般のバーナに比べて、より多くの輻射熱を放出させ、暖房性能を向上させることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 ガスストーブ
2 反射板
10 燃焼ユニット
17 支持筒
20 バーナ
20a 本体
20b 吹出口
20c 通流路
20d 導入口
21 第一網
22 第二網
23 取付部材