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特許7530656制御可能なソース/ドレイン構造を有するトランジスタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】制御可能なソース/ドレイン構造を有するトランジスタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20240801BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240801BHJP
   H10B 12/00 20230101ALI20240801BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20240801BHJP
   H01L 29/49 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
H01L29/78 301V
H01L29/78 301B
H01L29/78 301H
H01L29/78 301M
H10B12/00 671B
H01L29/58 G
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022117535
(22)【出願日】2022-07-22
(65)【公開番号】P2023017736
(43)【公開日】2023-02-07
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】63/224,921
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/751,727
(32)【優先日】2022-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522295047
【氏名又は名称】發明與合作實驗室有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】盧 超群
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 立平
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/103734(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/125950(WO,A1)
【文献】特開2003-282869(JP,A)
【文献】特開2007-081095(JP,A)
【文献】特開2011-129565(JP,A)
【文献】特開2013-247127(JP,A)
【文献】特開2012-099793(JP,A)
【文献】特開2017-037982(JP,A)
【文献】特開2017-103476(JP,A)
【文献】特開2006-100403(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0140183(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0313637(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 21/336
H10B 12/00
H01L 29/423
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、
ゲート導電領域であって、前記ゲート導電領域の少なくとも一部分が前記基板の表面の下に配置されたゲート導電領域、
前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲むゲート誘電体層、ならびに
第1の導電領域
を備えており、前記第1の導電領域の底壁が、前記ゲート導電領域の上壁に、揃えられ、または実質的に揃えられており、
前記第1の導電領域の前記底壁から前記第1の導電領域の上壁までのドーピング濃度が調節可能であり、
調節可能な前記ドーピング濃度を有する前記第1の導電領域が、前記基板から独立している、トランジスタ構造。
【請求項2】
前記第1の導電領域の上壁が、前記第1の導電領域の隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域の上壁に、揃えられ、または実質的に揃えられているが、前記ゲート導電領域上のゲートキャップ層の上壁よりも低い、請求項1に記載のトランジスタ構造。
【請求項3】
前記基板がシリコン基板であり、および、調節可能な前記ドーピング濃度を有する前記第1の導電領域が、選択的成長プロセスによって形成されている、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項4】
前記ゲート誘電体層を取り囲むチャンネル層をさらに備えており、前記チャンネル層が前記基板から独立している、請求項1に記載のトランジスタ構造。
【請求項5】
前記チャンネル層が、ドーピングされたシリコン層である、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項6】
前記チャンネル層が、ドーピングされたシリコンゲルマニウム(Si1-xGex)層である、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項7】
前記基板がシリコン基板であり、および、前記チャンネル層が選択的成長プロセスによって形成されている、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項8】
前記ゲート誘電体層が、前記第1の導電領域の上壁を覆う水平方向延在部を含む、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項9】
前記チャンネル層の一端子の上面が、前記基板の前記表面に、揃えられ、または実質的に揃えられている、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項10】
前記ゲート導電領域が、タングステンプラグ、および前記タングステンプラグを取り囲む窒化チタン(TiN)層を含む、請求項に記載のトランジスタ構造。
【請求項11】
前記ゲート誘電体層を取り囲むチャンネル層をさらに備えており、前記チャンネル層が、前記基板内のドーピングされた層である、請求項1に記載のトランジスタ構造。
【請求項12】
基板、
ゲート導電領域であって、前記ゲート導電領域の少なくとも一部分が前記基板の表面の下に配置されたゲート導電領域、
前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲むゲート誘電体層、ならびに
前記ゲート導電領域に隣接していて前記基板から独立している第1の導電領域、
を備えており、前記第1の導電領域の底壁と、前記ゲート導電領域の上壁との間の垂直方向ギャップまたは垂直方向の重なりの距離が5nmよりも小さい、トランジスタ構造。
【請求項13】
前記第1の導電領域の前記底壁から前記第1の導電領域の上壁までのドーピング濃度が垂直方向に調節可能である、請求項12に記載のトランジスタ構造。
【請求項14】
前記基板がシリコン基板であり、および、垂直方向に調節可能な前記ドーピング濃度を有する前記第1の導電領域が、選択的成長プロセスによって形成されている、請求項13に記載のトランジスタ構造。
【請求項15】
基板、
ゲート導電領域であって、前記ゲート導電領域の少なくとも一部分が前記基板の表面の下に配置されたゲート導電領域、
前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲むゲート誘電体層、
前記ゲート誘電体層を取り囲むチャンネル層、および
前記チャンネル層に接触している第1の導電領域、
を備えており、前記チャンネル層が、複合層であって前記基板から独立している、トランジスタ構造。
【請求項16】
前記複合層が、高移動度副層、および前記高移動度副層の上のシリコン副層を含む、請求項15に記載のトランジスタ構造。
【請求項17】
前記高移動度副層が、ドーピングされた、Si1-xGex、Si1-xx、Ga1-x、またはIn1-xAsxSb層である、請求項16に記載のトランジスタ構造。
【請求項18】
基板、
ゲート導電領域であって、前記ゲート導電領域の少なくとも一部分が前記基板の表面の下に配置されたゲート導電領域、
前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲むゲート誘電体層、および
第1の導電領域、
を備えており、前記第1の導電領域の上壁が、前記第1の導電領域の隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域の上壁よりも低く、且つ、前記ゲート導電領域上のゲートキャップ層の上壁よりも低く、
前記第1の導電領域が、前記基板から独立している、トランジスタ構造。
【請求項19】
前記第1の導電領域の底壁が、前記ゲート導電領域の上壁に、揃えられ、または実質的に揃えられている、請求項18に記載のトランジスタ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体デバイスに関し、特に、ゲート領域に揃えられ、または実質的に揃えられたソース/ドレイン領域を有するU字溝トランジスタまたは埋め込みゲートトランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、埋め込みワード線DRAMセル10内に適用された従来のアクセストランジスタ100を示す断面図である。図1に示すように、ゲート領域101の一部または全部は、P型基板110の元の基板表面110a下に配置されている。ゲート領域101はゲート導電領域であって、誘電体ゲートキャップ101bが上記ゲート導電領域の上に配置されたゲート導電領域を含み、ゲート酸化物層105が、ゲート領域のまわりにあり、またはゲート領域を取り囲む。ゲート領域101は、(タングステン(W)などの)金属領域101aおよび窒化チタン101c(TiN)の組み合わせ、またはポリシリコン材料(図示せず)のいずれかを備え得る。N+ドーピングされた領域102aを有するドレイン端子102、およびN+ドーピングされた領域103aを有するソース端子103は、ゲート領域101の右側および左側に配置されている。ドレイン端子102およびソース端子103は、低度にドーピングされた領域(n_LDD)102bおよび103bそれぞれをさらに含み得る。ドレイン端子102およびソース端子103の一方は、DRAMセル(図示せず)のキャパシタに結合され、他方はビット線BLに結合される。さらに、ドレイン端子102およびソース端子103間を結合する、アクセストランジスタ(たとえば、縦型NMOSトランジスタ)100のチャンネル領域は、ゲート酸化物層105の近くにあることに、またはゲート酸化物層105に取り囲まれることになる。
【0003】
ドレイン端子102およびソース端子103がイオン注入技術によって形成されるため、ドレイン端子102ならびにソース端子103のN+ドーピングされた領域102a/103aおよびn_LDD領域102b/103b(特にN+ドーピング領域)は、ゲート領域101と部分的に重ねられる場合があり、より高い電界を発生させ、次いで、ゲート誘起ドレイン漏れ(GIDL)電流を増加させる。一方、多くの格子損傷が、イオン注入プロセスにより、ドレイン端子102およびソース端子103内に引き起こされ得る。それらの格子損傷はその後の熱処理プロセスによって完全に回復させられるのが難しい場合があるので、よって、ソースまたはドレイン抵抗が増加される場合があると共に、より高いGIDL電流がさらに誘起させられる場合があり、より悪いストレージノード電荷消失、およびより低いターンオン電流(Ion)をアクセストランジスタ100に持たせる。
【0004】
さらに、アクセストランジスタ100の閾値電圧は、基板110内に形成されたp型ウェル106の注入プロファイル均一性に依存する。しかし、従来のプロセスは、複数の注入工程を採用しており、アニーリングプロセスを経てp型ウェル内にドレイン端子102およびソース端子103を形成し、p型ウェル106のドーピングプロファイルは、均一でない場合があり、必然的に、より高い閾値電圧変動をもたらし、および、チャンネル抵抗を増加させる。
【0005】
したがって、従来技術によって遭遇される欠点を取り除くために高度なトランジスタ構造を提供する必要性が存在している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、トランジスタ構造であって、前記トランジスタ構造が基板、ゲート導電領域、ゲート誘電体層、および第1の導電領域を含む、トランジスタ構造を提供することである。前記ゲート導電領域の少なくとも一部分が前記基板の初期表面の下に配置される。ゲート誘電体層は、前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲む。前記第1の導電領域の底壁は、前記ゲート導電領域の壁に、揃えられ、または実質的に揃えられる。
【0007】
本開示の一実施形態では、前記第1の導電領域の前記上壁は、前記第1の導電領域の隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域の上壁に、揃えられ、または実質的に揃えられているが、前記ゲート導電領域上のゲートキャップ層の上壁よりも低い。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記第1の導電領域の前記底壁から前記第1の導電領域の上壁までのドーピング濃度は調節可能である。
【0009】
本開示の一実施形態では、調節可能な前記ドーピング濃度を有する前記第1の導電領域は、前記基板から独立(independent)している。
【0010】
本開示の一実施形態では、前記基板はシリコン基板であり、および、調節可能な前記ドーピング濃度を有する前記第1の導電領域は、選択的エピタキシによって形成されている。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記トランジスタ構造は前記ゲート誘電体層を取り囲むチャンネル層をさらに含み、前記チャンネル層は前記基板から独立している。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記チャンネル層は、ドーピングされたシリコン層である。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記チャンネル層は、ドーピングされたシリコンゲルマニウム(SiGe)層である。
【0014】
本開示の一実施形態では、前記基板はシリコン基板であり、および、前記チャンネル層は選択的エピタキシによって形成される。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記ゲート誘電体層は、前記第1の導電領域の上面を覆う水平方向延在部を含む。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記チャンネル層の一端子の上面は、前記基板の前記表面に、揃えられ、または実質的に揃えられる。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記ゲート導電領域は、タングステンプラグ(tungsten plug)、および前記タングステンプラグを取り囲むTiN層を含む。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記トランジスタ構造は、前記ゲート誘電体層を取り囲むチャンネル層をさらに含み、前記チャンネル層は、前記基板内のドーピングされた層である。
【0019】
本開示の別の態様は、トランジスタ構造であって、前記トランジスタ構造が、基板、ゲート導電領域、ゲート誘電体層、および第1の導電領域を含む、トランジスタ構造を提供することである。前記ゲート導電領域の少なくとも一部分は、前記基板の初期表面の下に配置される。ゲート誘電体層は前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲む。前記第1の導電領域は、前記ゲート導電領域に隣接していて前記基板から独立しており、前記第1の導電領域の底壁と、前記ゲート導電領域の上壁との間の垂直方向ギャップまたは垂直方向の重なりの距離は、5nmよりも小さい。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記第1の導電領域の前記底壁から前記第1の導電領域の上壁までのドーピング濃度は、垂直方向に調節可能である。
【0021】
本開示の一実施形態では、前記基板はシリコン基板であり、および、調節可能なドーピング濃度を有する前記第1の導電領域は、選択的エピタキシによって形成される。
【0022】
本開示のさらに別の態様は、トランジスタ構造であって、前記トランジスタ構造が、基板、ゲート導電領域、ゲート誘電体層、チャンネル層、および第1の導電領域を含む、トランジスタ構造を提供することである。前記ゲート導電領域の少なくとも一部分は、前記基板の初期表面の下に配置される。ゲート誘電体層は、前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲む。チャンネル層は前記ゲート誘電体層を取り囲む。第1の導電領域は前記チャンネル層に接触しており、前記チャンネル層は、複合層であって前記基板から独立している。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記複合層は、高移動度副層、および前記高移動度副層の上のシリコン副層を含む。前記高移動度副層は、ドーピングされたSi1-xGex、Si1-xx、Ga1-xAsx、またはIn1-xAsxSb層である。
【0024】
本開示のさらに別の態様は、トランジスタ構造であって、前記トランジスタ構造が、基板、ゲート導電領域、ゲート誘電体層、および第1の導電領域を含む、トランジスタ構造を提供することである。前記ゲート導電領域の少なくとも一部分は、前記基板の初期表面の下に配置される。前記ゲート誘電体層は、前記ゲート導電領域の底壁および側壁を取り囲み、前記第1の導電領域の上壁は、前記第1の導電領域の隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域の上壁よりも低く、且つ、前記ゲート導電領域上のゲートキャップ層の上壁よりも低い。
【0025】
本開示の上記目的および利点は、当業者に、以下の詳細な説明および添付図面を検討した後で、より容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】埋め込みワード線DRAMセル内に適用された従来のアクセストランジスタを示す断面図である。
図2A(1)】本開示の一実施形態による、埋め込みワード線DRAMセルのNMOSトランジスタを形成するために使用される半導体基板の部分構造を示す上面図である。
図2A(2)】図2A(1)に表されたような切断線C2Aに沿って切断された断面図である。
図2B(1)】ゲート凹部が半導体基板内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2B(2)】図2B(1)に表されたような切断線C2Bに沿って切断された断面図である。
図2C(1)】複数のチャンネル領域がそれぞれ、ゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2C(2)】図2C(1)に表されたような切断線C2Cに沿って切断された断面図である。
図2D(1)】ゲート誘電体層がゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2D(2)】図2D(1)に表されたような切断線C2Dに沿って切断された断面図である。
図2E(1)】複数のゲート導電領域がそれぞれ、ゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2E(2)】図2E(1)に表されたような切断線C2Eに沿って切断された断面図である。
図2F(1)】ゲート凹部の最上部を充填するために誘電体材料が形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2F(2)】図2F(1)に表されたような切断線C2Fに沿って切断された断面図である。
図2G(1)】窒化物ハードマスク層が除去され、および、誘電体ゲートキャップがゲート導電領域上に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2G(2)】図2G(1)に表されたような切断線C2Gに沿って切断された断面図である。
図2H(1)】第1の凹部、第2の凹部、および第3の凹部が半導体基板内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2H(2)】図2H(1)に表されたような切断線C2Hに沿って切断された断面図である。
図2I(1)】第1の導電領域、第2の導電領域、および第3の導電領域がそれぞれ、第1の凹部、第2の凹部、および第3の凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図2I(2)】図2I(1)に表されたような切断線C2Iに沿って切断された断面図である。
図2J(1)】図2H(2)と同様の、本発明の別の実施形態の断面図である。
図2J(2)】図2I(2)と同様の、本発明の別の実施形態の断面図である。
図2K(1)】図2J(1)のようなプロセスがDRAMアレイ構造に適用される場合の図2J(1)に対応する上面図である。
図2K(2)】図2J(2)のようなプロセスがDRAMアレイ構造に適用される場合の図2J(2)に対応する上面図である。
図3A(1)】本開示の一実施形態による、埋め込みワード線DRAMセルのNMOSトランジスタを形成するために使用される半導体基板の部分構造を示す上面図である。
図3A(2)】図3A(1)に表されたような切断線C3Aに沿って切断された断面図である。
図3B(1)】ゲート凹部が半導体基板内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3B(2)】図3B(1)に表されたような切断線C3Bに沿って切断された断面図である。
図3C(1)】複数のチャンネル領域がそれぞれ、ゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3C(2)】図3C(1)に表されたような切断線C3Cに沿って切断された断面図である。
図3D(1)】ゲート誘電体層がゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3D(2)】図3D(1)に表されたような切断線C2Dに沿って切断された断面図である。
図3E(1)】複数のゲート導電領域がそれぞれ、ゲート凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3E(2)】図3E(1)に表されたような切断線C3Eに沿って切断された断面図である。
図3F(1)】ゲート凹部の最上部を充填するために誘電体材料が形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3F(2)】図3F(1)に表されたような切断線C3Fに沿って切断された断面図である。
図3G(1)】窒化物ハードマスク層が除去され、および、誘電体ゲートキャップがゲート導電領域上に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3G(2)】図3G(1)に表されたような切断線C3Gに沿って切断された断面図である。
図3H(1)】第1の凹部、第2の凹部、および第3の凹部が半導体基板内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3H(2)】図3H(1)に表されたような切断線C3Hに沿って切断された断面図である。
図3I(1)】第1の導電領域、第2の導電領域、および第3の導電領域がそれぞれ、第1の凹部、第2の凹部、および第3の凹部内に形成された後の部分構造を示す上面図である。
図3I(2)】図3I(1)に表されたような切断線C3Iに沿って切断された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に示されるような実施形態は、減少させられたGIDL電流、より小さい閾値電圧変動、およびより低いチャンネル抵抗を有するトランジスタ構造を提供する。これより、それらの構造および配置を示す、以下の実施形態を参照しながら、より具体的に、本開示を説明する。
【0028】
留意すべき点は、本開示の好ましい実施形態の以下の説明が、例証および説明の目的のみで本明細書中に提示されていることである。網羅的であることも、開示されたまさにその形態に限定されることも意図されるものでない。さらに、具体的に例証していない、本開示の実施形態を実現するための他の特徴、構成要素、工程、およびパラメータが存在している場合があることを指摘することが重要である。よって、説明および図面は、制限的な意味合いよりも例証的な意味合いとしてみなされるものである。種々の修正および同様の配置が、本開示の趣旨および範囲内で当業者により、もたらされ得る。さらに、例証は必ずしも縮尺通りに描かれていない場合があり、および、複数の実施形態の同一の構成要素は、同じ参照番号で表される。
【0029】
以下の実施形態は、半導体デバイス用トランジスタ構造を形成することにより、説明される。本開示の一部の実施形態では、例として採用されたトランジスタ構造は、(限定でないが、)埋め込みワード線DRAMセル内で使用されるためのU字溝NMOSトランジスタであり得、(図示しない)PMOSトランジスタ用構造は、NMOSトランジスタのものと対比して、逆にドーピングまたは形成された材料を有している以外は同様に導き出され得る。
【0030】
実施形態1
【0031】
本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つのアクセストランジスタを有する埋め込みワード線DRAMセル20を形成する方法は以下のような工程を含む。
工程S21:初期表面を有する半導体基板を準備する。
工程S22:半導体基板の初期表面の下にゲート導電領域を形成する。ゲート導電領域210Aを形成することはサブ工程S221~S225を含む。
工程S221:パターニングされた窒化物ハードマスク層を使用して、半導体基板内にゲート凹部を形成する。
工程S222:ゲート凹部内にチャンネル領域を形成する。チャンネル層が(任意的に)半導体基板内のドーピングされた層である。
工程S223:ゲート凹部内にゲート誘電体層を形成する。
工程S224:ゲート凹部内に、ゲート誘電体層により取り囲まれるゲート導電領域を形成する。
工程S225:ゲートキャップ領域を形成する。ならびに、
工程S23:導電領域を形成する。第1の導電領域の底壁がゲート導電領域の上壁に揃えられ、または実質的に揃えられる。導電領域を形成する工程は、サブ工程S231~S233を含む。
工程S231:基板の初期表面を露呈させる。
工程S232:露呈された半導体基板をエッチングして、導電領域用凹部を形成する。および、
工程S233:選択的成長法(たとえば、選択的エピタキシ成長(SED)法または原子層堆積(ALD)法)により、導電領域を形成する。
【0032】
工程S21に関して、初期表面201aを有する半導体基板201を準備する。図2A(1)は、本開示の一実施形態による、埋め込みワード線DRAMセルのNMOSトランジスタを形成するために使用される半導体基板201の部分構造を示す上面図である。図2A(2)は、図2A(1)に表されたような切断線C2Aに沿って切断された断面図である。
【0033】
本実施形態では、半導体基板201は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層などのシリコン層を含む。図2A(1)および図2A(2)に示すように、次いで、少なくとも1つのシャロートレンチアイソレータ(STI)202が、半導体基板201内に形成されて、NMOSトランジスタを形成するための活性エリアを、上記活性エリアがSTI202により取り囲まれるように画定する。パッド酸化物層203がSTI202、および半導体基板201の初期表面201a上に形成され、パッド酸化物層203はシリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはそれらの組み合わせを含み得る。次いで、深いn型ウェル注入、p型ウェル注入、閾値注入、および熱アニーリングプロセスを使用して、(半導体基板201内のp型ウェル204を含む)DRAMアレイセルウェルプロファイルを形成する。
【0034】
工程S22に関して、半導体基板201の初期表面201aの下のゲート導電領域210Aを形成する。ゲート導電領域210Aを形成する工程は、以下のように説明されるサブ工程S221~S225を含む。
【0035】
工程S221に関して、窒化物ハードマスク層206をパターニングし、および、不必要な材料を除去して、半導体基板201内に、(ゲート凹部207Aおよび207Bなどの)ゲート凹部を形成する。図2B(1)は、ゲート凹部207Aおよび207Bが半導体基板201内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2B(2)は、図2B(1)に表されたような切断線C2Bに沿って切断された断面図である。
【0036】
ゲート凹部207Aおよび207Bを形成することは、以下のような工程を含む。まず、少なくとも1つの開口を有するパターニングされた窒化物ハードマスク層206がパッド酸化物層203上に形成され、エッチングマスクとして、パターニングされた窒化物ハードマスク層206を使用した少なくとも1つのエッチングプロセスが、活性エリア内のゲート凹部207Aおよび207Bを形成するように、パッド酸化物層203の部分および半導体基板201の部分を除去するために行われる。
【0037】
あるいは、信号フォトレジストパターニング(エッチング)プロセスが、活性エリア内のゲート凹部207Aおよび207Bを画定するように、窒化物ハードマスク層206の部分、パッド酸化物層203の部分、および半導体基板201の部分を除去するために行われる。
【0038】
工程S222に関して、(ゲート凹部207Aなどの)ゲート凹部内に、(チャンネル領域208Aなどの)チャンネル領域を形成し、チャンネル層208Aが半導体基板201内に形成された、ドーピングされた層である。本実施形態では、チャンネル領域208Aおよび208Bを形成することは、以下のような工程を含む。まず、上面図である図2C(1)、および図2C(1)に表されたような切断線C2Cに沿って切断された断面図である図2C(2)に示すように、p型ドーピングされたポリシリコンプラグ208Pが、ゲート凹部207Aおよび207Bを充填するために形成され、次いで、熱アニーリングプロセスが、半導体基板201内にドーピングされたチャンネル領域208Aおよび208Bを形成するように、p型ドーピングされたポリシリコンプラグ208P内に元々ドーピングされたp型ドーパント(たとえば、ホウ素)を、ゲート凹部207Aおよび207Bの底壁207Aoおよび207Bo並びに側壁207Asおよび207Bsに染み込ませるために行われる。
【0039】
工程S223に関して、ゲート凹部207Aおよび207B内にゲート誘電体層209を形成する。図2D(1)は、ゲート誘電体層209がゲート凹部207Aおよび207B内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2D(2)は、図2D(1)に表されたような切断線C2Dに沿って切断された断面図である。本実施形態では、ゲート誘電体層209を形成することは以下のような工程を含む。まず、ゲート凹部207Aおよび207B内に充填された、p型ドーピングされたポリシリコンプラグ208Pがエッチングプロセスにより除去され、次いで、熱酸化プロセスが、ゲート凹部207Aならびに207Bの、底壁207Aoおよび207Bo上と、側壁207Asおよび207Bs上との成長熱ゲート誘電体材料(growth thermal gate dielectric material)に対して行われる。それにより、熱ゲート誘電体材料でできたゲート誘電体層209が、p型ドーピングされたシリコンチャンネル層を、外部環境、または汚染物の問題に晒されないように保護し得る。
【0040】
あるいは、一部の他の実施形態では、ゲート誘電体層209は、堆積プロセス(たとえば、低圧化学気相成長法(LPCVD))により、ゲート凹部207Aならびに207Bの底壁207Aoおよび207Bo上と、側壁207Asおよび207Bs上とに形成された、(たとえば、二酸化ケイ素または高誘電率(high-k)誘電体材料を含む)誘電体層であり得る。
【0041】
工程S224に関して、(207Aまたは207Bなどの)ゲート凹部内に、ゲート誘電体層209により取り囲まれるゲート領域を形成する。図2E(1)は、ゲート導電領域210Aおよび210Bがそれぞれ、ゲート凹部207Aおよび207B内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2E(2)は、図2E(1)に表されたような切断線C2Eに沿って切断された断面図である。本実施形態では、ゲート導電領域210Aおよび210Bを形成することは、以下のような工程を含む。まず、TiN膜211が、堆積プロセス(たとえば、原子層堆積(ALD)プロセス)により、ゲート凹部207Aおよび207B内のゲート誘電体層209上に形成され、ゲート凹部207Aおよび207Bの残りの部分には、タングステン212が充填される。その後、エッチングバックプロセスが、ゲート凹部207Aおよび207B内に配置された、TiN膜211、およびタングステン212の部分を除去して、残っているTiN膜211およびタングステン212の最上部を半導体基板201の初期表面201aの下にするように行われる。
【0042】
それにより、半導体基板201の初期表面201aの下にあり、ゲート誘電体層209により取り囲まれ、そしてゲート凹部207Aおよび207B内にある、TiN膜211およびタングステン212の残っている部分は、ゲート導電領域210Aおよび210Bそれぞれとして機能するように組み合わせられ得る。
【0043】
工程S225に関して、ゲートキャップ領域を形成する。その後、(窒化物などの)ゲートキャップ材料214が、ゲート凹部207Aおよび207Bそれぞれの中に充填されて、ゲート導電領域210Aおよび210Bを保護する。本実施形態では、ゲートキャップ材料214が、窒化物を堆積してゲート凹部207Aおよび207Bの最上部を充填し、および、窒化物ハードマスク層206をストップ層として使用して、堆積されたゲートキャップ214を(たとえば、CMP技術を使用して)平坦化することにより形成され、図2F(1)は、ゲート凹部207Aおよび207Bの最上部を充填するために誘電体材料214が形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2F(2)は、図2F(1)に表されたような切断線C2Fに沿って切断された断面図である。
【0044】
次に、工程S23に関して、導電領域を形成する。導電領域の底壁がゲート導電領域の上壁に揃えられ、または実質的に揃えられる。導電領域を形成することは、以下のように説明されるサブ工程S231~S234を含む。
【0045】
工程S231に関して、基板の初期表面を露呈させる。その後、窒化物ハードマスク層206、誘電体材料214の部分、およびパッド酸化物層203が、STI202および活性エリア領域(または基板の初期表面)を露呈させるためにエッチングまたは除去され、ならびに、残っている誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bは、なお、ゲート導電領域210Aおよび210Bの最上部上にあって、環境に対して露呈させられることからゲート導電領域210Aおよび210Bを保護する。ここで、図2G(1)は、基板の初期表面が露呈された後の部分構造を示す上面図であり、図2G(2)は、図2G(1)に表されたような切断線C2Gに沿って切断された断面図である。
【0046】
工程S232に関して、半導体基板201をエッチングして、導電領域用の(第1の凹部216Aを含む)凹部を形成する。図2H(1)が、第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216Cが半導体基板201内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2H(2)が、図2H(1)に表されたような切断線C2Hに沿って切断された断面図である。
【0047】
本実施形態では、エッチングマスクとして、STI、ゲート誘電体層209、ならびに、誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bの組み合わせを使用したエッチングプロセスが、(チャンネル領域208Aおよび208Bの最上部を含む)活性エリア内の半導体基板201の露呈させられた部分を除去して、第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216Cを形成するために行われる。ここで、第1の凹部216Aおよび第2の凹部216Bが、誘電体ゲートキャップ214Aの2つの相反する側に形成され、第2の凹部216Bおよび第3の凹部216Cが、誘電体ゲートキャップ214Bの2つの相反する側に形成される。
【0048】
第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216Cを形成するためのエッチングプロセスが、第1の凹部216Aならびに第2の凹部216Bの底面216Aoおよび216Boをゲート導電領域210Aの上壁210Atと揃え、または実質的に揃え、第2の凹部216Bならびに第3の凹部216Cの底面216Boおよび216Coをゲート導電領域210Bの上壁210Btと揃え、または実質的に揃えるために、適切な凹部深さH2において停止すべきであることに留意されたい。
【0049】
たとえば、適切な凹部深さH2は、シリコンの半導体基板201、STI酸化物202、ならびに、窒化物の誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bについての、異なるエッチング速度選択性を考慮に入れることにより、十分に制御され得る。本開示の一部の実施形態では、適切な凹部深さH2は約50nmである場合があり、第1の凹部216A、第2の凹部216B、ならびに第3の凹部216Cの底面216Ao、216Bo、および216Coは、誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bの底縁に揃えられ得る。さらに、図2H(2)に示すように、チャンネル層208Aまたは208Bの一端子の上面は、基板の表面(たとえば、表面216Ao、216Bo、または216Co)と揃えられ、または実質的に揃えられる。
【0050】
工程S233に関して、選択的成長法により、導電領域を形成する。図2I(1)は、第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cがそれぞれ、第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216C内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図2I(2)は、図2I(1)に表されたような切断線C2Iに沿って切断された断面図である。
【0051】
第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cを形成することは、以下のような工程を含む。まず、SEGプロセスまたはALDプロセスなどのシリコン選択的成長プロセスが、第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216Cそれぞれから露呈させられた、半導体201の部分上に、n型の低度にドーピングされた(n_LDD)領域217A、217B、および217Cを形成するために行われる。別のシリコン選択的成長プロセス(たとえば、SEGプロセス、またはALDプロセス)が、次いで、高度にドーピングされた(N+)領域218A、218B、および218Cを各n_LDD領域217A、217B、および217C上に形成するために行われる。その後、任意の高速熱アニーリング(RTA)プロセスが、n_LDD領域217A、217B、および217C、ならびに、高度にドーピングされた(N+)領域218A、218B、および218Cの活性化ドーピング濃度を高めるために行われる。一実施形態では、高度にドーピングされた(N+)領域218A、218B、および218Cそれぞれは、残っているSTI酸化物202の最上部に揃えられた、または実質的に揃えられた上面を有する。図2I(2)に示すように、第1の導電領域213Aの上壁は、第1の導電領域213Aの隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域202の上壁に揃えられ、または実質的に揃えられるが、ゲート導電領域上のゲートキャップ層214Aの上壁よりも低い。
【0052】
エッチングプロセスの結果、別の実施形態では、第1の導電領域213Aの底壁とゲート導電領域210Aの上壁との間の、(第1の導電領域213Aの底壁がゲート導電領域210Aの上壁よりも高い場合の)垂直方向ギャップ、または(第1の導電領域213Aの底壁がゲート導電領域210Aの上壁よりも低い場合の)垂直方向の重なりの距離は、3~5nm未満のような所定の範囲内にある。
【0053】
ここで、高度にドーピングされた(N+)領域218Aおよびn_LDD領域217Aはあわせて、第1の導電領域213Aを形成し、高度にドーピングされた(N+)領域218Bおよびn_LDD領域217Bはあわせて、第2の導電領域213Bを形成し、ならびに、高度にドーピングされた(N+)領域218Cおよびn_LDD領域217Cはあわせて、第3の導電領域213Cを形成する。シリコン選択的成長技術を使用して第1の導電領域213Aを形成することにより、第1の導電領域213Aの底壁から上壁までのドーピング濃度プロファイルが調節可能であり得る。同様に、第2の導電領域213Bおよび第3の導電領域213Cのドーピング濃度プロファイルも調節可能であり得る。
【0054】
第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、チャンネル領域208A、ゲート導電領域210A、およびゲート誘電体層209はあわせて、NMOSトランジスタ21を形成し得る。第3の導電領域213C、第2の導電領域213B、チャンネル領域208B、ゲート導電領域210B、およびゲート誘電体層209はあわせて、NMOSトランジスタ22を形成し得る。第1の導電領域213Aおよび第2の導電領域213Bはそれぞれ、NMOSトランジスタ21のソースおよびドレインとして機能し得る。第3の導電領域213Cおよび第2の導電領域213Bはそれぞれ、NMOSトランジスタ22のソースおよびドレインとして機能し得る。
【0055】
下流プロセスの一連の工程が行われた後、埋め込みワード線DRAMセル20を形成する工程が実施され得る。ここで、第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cはそれぞれ、(図2I(2)に示すように、)埋め込みワード線DRAMセル20のストレージノード-1、ビット線BL、およびストレージノード-2に接続され得る。
【0056】
まとめれば、(図2H(1)および図2H(2)に示すように、)シリコン、酸化物、および窒化物についての異なるエッチング選択性を考慮するので、それは、NMOSトランジスタ21ならびに22のソースまたはドレインが形成された、(第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216Cなどの)シリコン凹部のより良好なエッチング制御をもたらし得る。よって、ソース/ドレインの底の高さは、誘電体ゲートキャップの底に(、またはゲート導電領域の上壁に)揃えられ、または実質的に揃えられるように制御されることが可能で、よって、ゲート-ソース/ドレインの重なりによりもたらされるGIDL電流が低減され得る。
【0057】
さらに、新たに設計されたソースまたはドレインのN+領域およびn_LDD領域は、(図2I(1)および図2I(2)に示すように、)シリコン選択的エピタキシ成長技術により形成されるので、よって、イオン注入プロセスによりもたらされるソースまたはドレイン内の格子損傷は回避され得る。ストレージノード側では、従来の設計と比較すれば、シリコン選択的成長技術により形成された本開示の新たに設計されたN+領域は、より高い活性化ドーピング濃度、および、より低い抵抗を有する。したがって、本開示のこの設計は、従来のセルアクセストランジスタのものに対して、NMOSトランジスタ21および22のターンオン電流を改善し得る。NMOSトランジスタ21および22のチャンネルの場合、それは、(図2C(1)および2C(2)に示されるように、)p型ドーピングされたポリシリコンプラス熱ドライブイン技術を使用する。それは、チャンネルドーピング均一性を改善することができ、NMOSトランジスタ21および22の閾値電圧変動を低減させる。
【0058】
さらに、第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cを形成する最適なRTAプロセス形態はさらに、n_LDD領域217A、217B、および217Cとゲートとの重なりを実現するためにドライブインプロセスを行う場合があり、NMOSトランジスタ21および22のソースまたはドレイン抵抗を低減させる。
【0059】
ストレージノード(第1の導電領域213Aまたは第3の導電領域213C)がBL(第2の導電領域213B)に短絡されることを回避するために、図2H(2)と同様の図2J(1)に示された別の実施形態では、残っているシャロートレンチアイソレータ(STI)202の上面は、好適なエッチング溶液に基づいて、残っている誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bの上面よりも少し低い場合がある。図2K(1)は、そのようなプロセスが、DRAMアレイ内に図2J(1)中の複数の構造が再現されるDRAMアレイ構造に適用される場合の上面図である。
【0060】
次いで、図2I(2)と同様の図2J(2)に示すように、第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cは、活性領域内の、露呈されたSiに基づいて、第1の凹部216A、第2の凹部216B、および第3の凹部216C内に選択的に成長させられる。しかし、第1の導電領域213A、第2の導電領域213B、および第3の導電領域213Cの上面は、ストレージノード1またはストレージノード2がBLに短絡されないように、残っているSTI202、残っている誘電体ゲートキャップ214Aおよび214Bのものよりも低い。図2K(2)は、そのようなプロセスが、DRAMアレイ内に図2J(2)中の複数の構造が再現されるDRAMアレイ構造に適用される場合の上面図である。図2J(2)に示すように、第1の導電領域213Aの上壁は、第1の導電領域213Aの隣のシャロートレンチアイソレータ(STI)領域202の上壁よりも低く、さらに、ゲート導電領域上のゲートキャップ層214Aの上壁よりも低い。
【0061】
実施形態2
【0062】
本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つ(たとえば、NMOSトランジスタ31および32)を有する埋め込みワード線DRAMセル30を形成する方法は以下のような工程を含む。
工程S31:初期表面を有する半導体基板を準備する。
工程S32:半導体基板の初期表面の下にゲート導電領域を形成する。ゲート導電領域210Aを形成することはサブ工程S321~S325を含む、
工程S321:パターニングされた窒化物ハードマスク層を使用して、半導体基板内にゲート凹部を形成する。
工程S322:ゲート凹部内にチャンネル領域を形成する。チャンネル層が(任意的に)半導体基板から独立している。
工程S323:ゲート凹部内にゲート誘電体層を形成する。
工程S324:ゲート凹部内に、ゲート誘電体層により取り囲まれるゲート導電領域を形成する。
工程S325:ゲートキャップ領域を形成する。
工程S33:導電領域を形成する。第1の導電領域の底壁がゲート導電領域の上壁に揃えられ、または実質的に揃えられる。導電領域を形成する工程は、サブ工程S331~S333を含む。
工程S331:基板の初期表面を露呈させる。
工程S332:露呈された半導体基板をエッチングして、導電領域用凹部を形成する。および
工程S333:選択的成長法(たとえば、選択的エピタキシ成長(SED)法または原子層堆積(ALD)法)により、第1の導電領域を形成する。
【0063】
工程S31に関して、:初期表面301aを有する半導体基板301を準備する。上面図である図3A(1)、および図3A(1)に表されたような切断線C3Aに沿って切断された断面図である図3A(2)に示すように、半導体基板301は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層などのシリコン層を含む。シャロートレンチアイソレータ(STI)302が、半導体基板301内に形成されて、NMOSトランジスタを形成するための活性エリアを画定し、パッド酸化物層303は、活性エリアがSTI302により取り囲まれるように、STI302、および半導体基板301の初期表面301a上に形成される。次いで、深いn型ウェル注入、p型ウェル注入、閾値注入、および熱アニーリングプロセスを使用して、(半導体基板301内のp型ウェル304を含む)DRAMアレイセルウェルプロファイルを形成する。パッド酸化物層303は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0064】
工程S32に関して、半導体基板301の初期表面301aの下のゲート導電領域310Aを形成する。ゲート導電領域310Aを形成する工程は以下のように説明されるサブ工程S321~S325を含む。
【0065】
工程S321に関して、窒化物ハードマスク層306をパターニングし、および、不必要な材料を除去して、(ゲート凹部307Aおよび307Bなどの)ゲート凹部を半導体基板301内に形成する。図3B(1)が、ゲート凹部307Aおよび307Bが半導体基板301内に形成された後の部分構造を示す上面図である。図3B(2)は、図3B(1)に表されたような切断線C3Bに沿って切断された断面図である。
【0066】
ゲート凹部307Aおよび307Bを形成することは以下のような工程を含む。まず、少なくとも1つの開口を有するパターニングされた窒化物ハードマスク層306がパッド酸化物層303上に形成され、エッチングマスクとして、パターニングされた窒化物ハードマスク層306を使用した少なくとも1つのエッチングプロセスが、ゲート凹部307Aおよび307Bを形成するように、パッド酸化物層303の部分および半導体基板301の部分を除去するために行われる。
【0067】
あるいは、信号フォトレジストパターニング(エッチング)プロセスが、活性エリア内のゲート凹部307Aおよび307Bを画定するように、窒化物ハードマスク層306の部分、パッド酸化物層303の部分、および半導体基板301の部分を除去するために行われる。
【0068】
工程S322に関して、(ゲート凹部307Aなどの)ゲート凹部内に(チャンネル領域308Aなどの)チャンネル領域を形成し、チャンネル層308Aが、半導体基板301から独立している。図3C(1)は、チャンネル領域308Aおよび308Bがそれぞれ、ゲート凹部307Aおよび307B内に形成された後の部分構造を示す上面図である。図3C(2)は、図3C(1)に表されたような切断線C3Cに沿って切断された断面図である。
【0069】
本実施形態では、チャンネル領域308Aおよび308Bを形成することは、ゲート凹部307Aおよび307Bの、底壁307Aoおよび307Bo上に、ならびに、側壁307Asおよび307Bs上に、p型ドーピングされたポリシリコン層、シリコンゲルマニウム(Si1-xGex)層をそれぞれ形成するために、プロセス選択的成長プロセス(たとえば、SEGプロセス、またはALDプロセス)を行うことを含む。ここで、チャンネル領域308Aおよび308Bそれぞれは、独立して半導体基板301からゲート凹部307Aまたはゲート凹部307B内に延在している堆積層であり得る。さらに、そうした選択的に成長させられたチャンネル層はチャンネルドーピングの均一性を改善する場合があり、および、選択的エピタキシ成長(SEG)p型ドーピングされたSixGe1-xまたは別の高移動度材料により形成された選択的に成長させられたチャンネル層は、チャンネル抵抗を低減させ、および、ターンオン電流を改善し得る。別の実施形態では、チャンネル領域は、ゲート凹部307Aならびに307Bの、底壁307Aoおよび307Bo上と、側壁307Asおよび307Bs上との、(SixGe1-x、シリコンカーバイド(Si1-xx)、ガリウムヒ素(Ga1-xAsx)、またはインジウムヒ素アンチモン(In1-xAsxSb)などの)高移動度副層と、高移動度副層の上のSi副層とを含み得る、選択的に成長させられた複合層を備え得る。選択的に成長させられたSi副層は、高移動度副層とゲート酸化物との間の界面トラップ低減のためのキャップ層である。
【0070】
工程S323に関して、ゲート凹部307Aおよび307B内にゲート誘電体層309を形成する。図3D(1)は、ゲート誘電体層309がゲート凹部307Aおよび307B内に形成された後の部分構造を示す上面図である。図3D(2)は、図3D(1)に表されたような切断線C3Dに沿って切断された断面図である。ゲート誘電体層309を形成することは以下のような工程を含む。まず、熱酸化プロセスが、ゲート凹部307Aならびに307B内の、チャンネル領域308Aおよび308B上の成長熱ゲート誘電体材料に対して行われる。それにより、熱ゲート誘電体材料でできたゲート誘電体層309が、p型ドーピングされたシリコン層、または、Si1-xGex層を、外部環境、または汚染物の問題に晒されないように保護し得る。
【0071】
あるいは、一部の他の実施形態では、ゲート誘電体層309は、堆積プロセス(たとえば、低圧化学気相成長法(LPCVD))により、チャンネル領域308Aおよび308B上に形成された、(たとえば、二酸化ケイ素または高誘電率(high-k)誘電体材料を含む)誘電体層であり得る。
【0072】
ゲート誘電体層309が、チャンネル領域308Aおよび308Bの上面308tを覆う水平方向延在部309aを含み得ることに留意されたい。
【0073】
工程S324に関して、ゲート凹部307A内に、ゲート誘電体層309により取り囲まれるゲート領域を形成する。図3E(1)は、ゲート導電領域310Aおよび310Bがそれぞれ、ゲート凹部307Aおよび307B内に形成された後の部分構造を示す上面図である。図3E(2)は、図3E(1)に表されたような切断線C3Eに沿って切断された断面図である。本実施形態では、ゲート導電領域310Aおよび310Bを形成することは、以下のような工程を含む。まず、TiN膜311が、堆積プロセス(たとえば、原子層堆積(ALD)プロセス)により、ゲート凹部307Aおよび307B内のゲート誘電体層309上に形成され、ゲート凹部307Aおよび307Bの残りの部分には、タングステン312が充填される。その後、エッチングバックプロセスが、ゲート凹部307Aおよび307B内に配置された、TiN膜311およびタングステン312の部分を除去して、残っているTiN膜311およびタングステン312の最上部を半導体基板301の初期表面301aの下にするように行われる。
【0074】
それにより、半導体基板301の初期表面301aの下にあり、ゲート誘電体層309により取り囲まれ、そしてゲート凹部307Aおよび307B内にある、TiN膜311およびタングステン312の残っている部分は、ゲート導電領域310Aおよび310Bそれぞれとして機能するように組み合わせられ得る。
【0075】
工程S325に関して、ゲートキャップ領域を形成する。その後、(窒化物などの)ゲートキャップ材料314が、ゲート凹部307Aおよび307Bそれぞれの中に充填されて、ゲート導電領域310Aおよび310Bを保護する。本実施形態では、ゲートキャップ材料314が、窒化物を堆積してゲート凹部307Aおよび307Bの最上部を充填し、および、窒化物ハードマスク層306をストップ層として使用して、堆積されたゲートキャップ材料314を(たとえば、CMP技術を使用して)平坦化することにより形成され、図3F(1)は、ゲート凹部307Aおよび307Bを充填するために誘電体材料314が形成された後の部分構造を示す上面図であり、図3F(2)は、図3F(1)に表されたような切断線C3Fに沿って切断された断面図である。
【0076】
次に、工程S33に関して、導電領域を形成する。導電領域の底壁がゲート導電領域の上壁に揃えられ、または実質的に揃えられる。導電領域を形成することは、以下のように説明されるサブ工程S331~S333を含む。
【0077】
工程S331に関して、基板の初期表面を露呈させる。その後、窒化物ハードマスク層306、誘電体材料314の部分、およびパッド酸化物層303が、STI302および活性エリア領域(または基板の初期表面)を露呈させるためにエッチングまたは除去され、ならびに、残っている誘電体ゲートキャップ314Aおよび314Bは、なお、ゲート導電領域310Aおよび310Bの最上部上にあって、環境に対して露呈させられることからゲート導電領域310Aおよび310Bを保護する。ここで、図3G(1)は、基板の初期表面が露呈された後の部分構造を示す上面図であり、図3G(2)は、図3G(1)に表されたような切断線C3Gに沿って切断された断面図である。
【0078】
工程S332に関して、半導体基板301をエッチングして、(第1の凹部316Aを含む)凹部を形成する。図3H(1)は、第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316Cが半導体基板301内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図3H(2)は、図3H(1)に表されたような切断線C3Hに沿って切断された断面図である。
【0079】
本実施形態では、エッチングマスクとして、STI302、ゲート誘電体層309、ならびに、誘電体ゲートキャップ314Aおよび314Bの組み合わせを使用したエッチングプロセスが、(チャンネル領域308Aおよび308Bの最上部を含む)活性エリア内の半導体基板301の露呈させられた部分を除去して、第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316Cを形成するために行われる。ここで、第1の凹部316Aおよび第2の凹部316Bが、誘電体ゲートキャップ314Aの2つの相反する側に形成され、第2の凹部316Bおよび第3の凹部316Cが、誘電体ゲートキャップ314Bの2つの相反する側に形成される。
【0080】
第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316Cを形成するためのエッチングプロセスが、第1の凹部316Aならびに第2の凹部316Bの底316Aoおよび316Boをゲート導電領域310Aの上壁310Atと揃え、または実質的に揃え、第2の凹部316Bならびに第3の凹部316Cの底316Boおよび316Coをゲート導電領域310Bの上壁310Btと揃え、または実質的に揃えるために、適切な凹部深さH3において停止すべきであることに留意されたい。
【0081】
たとえば、適切な凹部深さH3は、シリコンの半導体基板301、STI酸化物303、ならびに、窒化物の誘電体ゲートキャップ314Aおよび314Bについての、異なるエッチング速度選択性を考慮に入れることにより、十分に制御され得る。本開示の一部の実施形態では、適切な凹部深さH3は約50nmである場合があり、第1の凹部316A、第2の凹部316B、ならびに第3の凹部316Cの底316Ao、316Bo、および316Coは、誘電体ゲートキャップ314Aおよび314Bの底縁に揃えられ得る。さらに、図3H(2)に示すように、チャンネル層308Aまたは308Bの一端子の上面は、基板の表面(たとえば、表面316Ao、316Bo、または316Co)と揃えられ、または実質的に揃えられる。
【0082】
工程S333に関して、選択的成長法により、第1の導電領域313Aを形成する。図3I(1)は、第1の導電領域313A、第2の導電領域313B、および第3の導電領域313Cがそれぞれ、第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316C内に形成された後の部分構造を示す上面図であり、図3I(2)は、図3I(1)に表されたような切断線C3Iに沿って切断された断面図である。
【0083】
第1の導電領域313A、第2の導電領域313B、および第3の導電領域313Cを形成することは、以下のような工程を含む。まず、SEGプロセスまたはALDプロセスなどのシリコン選択的成長プロセスが、第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316Cから露呈させられた、半導体301の部分上に、n型の低度にドーピングされた(n_LDD)領域317A、317B、および317Cを形成するために行われる。別のシリコン選択的成長プロセス(たとえば、SEGプロセス、またはALDプロセス)が、次いで、各n_LDD領域317A、317B、および317C上に、高度にドーピングされた(N+)領域318A、318B、および318Cを形成するために行われる。その後、任意の高速熱アニーリング(RTA)プロセスが、n_LDD領域317A、317B、および317C、ならびに、高度にドーピングされた(N+)領域318A、318B、および318Cの活性化ドーピング濃度を高めるために行われる。一実施形態では、高度にドーピングされた(N+)領域318A、318B、および318Cそれぞれは、残っているSTI酸化物302の最上部に揃えられた、または実質的に揃えられた上面を有する。
【0084】
ここで、高度にドーピングされた(N+)領域318Aおよびn_LDD領域317Aはあわせて、第1の導電領域313Aを形成し、高度にドーピングされた(N+)領域318Bおよびn_LDD領域317Bはあわせて、第2の導電領域313Bを形成し、および高度にドーピングされた(N+)領域318Cおよびn_LDD領域317Cはあわせて、第3の導電領域313Cを形成する。シリコン選択的成長技術を使用して第1の導電領域313Aを形成することにより、第1の導電領域313Aの底壁から上壁までのドーピング濃度プロファイルが調節可能であり得る。同様に、第2の導電領域313Bおよび第3の導電領域313Cのドーピング濃度プロファイルも調節可能であり得る。
【0085】
第1の導電領域313A、第2の導電領域313B、チャンネル領域308A、ゲート導電領域310A、およびゲート誘電体層309はあわせて、NMOSトランジスタ31を形成し得る。第3の導電領域313C、第2の導電領域313B、チャンネル領域308、ゲート導電領域310B、およびゲート誘電体層309はあわせて、NMOSトランジスタ32を形成し得る。第1の導電領域313Aおよび第2の導電領域313Bはそれぞれ、NMOSトランジスタ31のソースおよびドレインとして機能し得る。第3の導電領域313Cおよび第2の導電領域313Bはそれぞれ、NMOSトランジスタ32のソースおよびドレインとして機能し得る。
【0086】
下流プロセスの一連の工程が行われた後、埋め込みワード線DRAMセル30を形成する工程が実施され得る。ここで、第1の導電領域313A、第2の導電領域313B、および第3の導電領域313Cはそれぞれ、(図3I(2)に示すように、)埋め込みワード線DRAMセル30のストレージノード-1、ビット線BL、およびストレージノード-2に接続され得る。
【0087】
前述したように、(図3H(1)および図3H(2)に示すように、)シリコン、酸化物、および窒化物についての異なるエッチング選択性を考慮するので、それは、NMOSトランジスタ31ならびに32のソースまたはドレインが形成された、(第1の凹部316A、第2の凹部316B、および第3の凹部316Cなどの)シリコン凹部のより良好なエッチング制御をもたらし得る。よって、ソース/ドレインの底の高さは、誘電体ゲートキャップの底に(、またはゲート導電領域の上壁に)揃えられ、または実質的に揃えられるように制御されることが可能で、よって、ゲート-ソース/ドレインの重なりによりもたらされるGIDL電流が低減され得る。
【0088】
さらに、新たに設計されたソースまたはドレインのN+領域およびn_LDD領域は、(図3I(1)および図3I(2)に示すように、)シリコン選択的エピタキシ成長技術により形成されるので、よって、イオン注入プロセスによりもたらされるソースまたはドレイン内の格子損傷は回避され得る。ストレージノード側では、従来の設計と比べて、シリコン選択的成長技術により形成された本開示の新たに設計されたN+領域は、より高い活性化ドーピング濃度、および、より低い抵抗を有する。したがって、本開示のこの設計は、従来のセルアクセストランジスタのものよりも、NMOSトランジスタ31および32のターンオン電流を改善し得る。NMOSトランジスタ31および32のチャンネルに対して、それは、(図3C(1)および3C(2)に示されるような、)SEGドーピングされたp型ポリシリコンを使用してチャンネルドーピング均一性を改善し、且つ、NMOSトランジスタ31および32の閾値電圧変動を低減させる。
【0089】
さらに、図3I(2)に示すように、ゲート誘電体層309(熱酸化物)は、ドレイン/ソース領域が窒化物誘電体ゲートキャップ314Aおよび314Bから離間してGIDL問題をさらに低減させるように、ドレイン/ソース領域の上面を覆う水平方向延在部309aを含む。
【0090】
さらに、第1の導電領域313A、第2の導電領域313B、および第3の導電領域313Cを形成する最適なRTAプロセス形態はさらに、n_LDD領域317A、317B、および317Cとゲートとの重なりを実現するためにドライブインプロセスを行う場合もあり、NMOSトランジスタ31および32のソースまたはドレイン抵抗を低減させる。
【0091】
本開示は、実施例により、および(複数の)例示的な実施形態に関して、説明されたが、本開示がそれらに限定されるものでないことは理解されるべきである。一方、それは、種々の修正と、同様の配置および手順とを網羅することが意図されており、従って、添付された請求項の範囲には、そうした修正、ならびに同様の配置および手順すべてを包含するように、最も広い解釈が与えられるべきである。
図1
図2A(1)】
図2A(2)】
図2B(1)】
図2B(2)】
図2C(1)】
図2C(2)】
図2D(1)】
図2D(2)】
図2E(1)】
図2E(2)】
図2F(1)】
図2F(2)】
図2G(1)】
図2G(2)】
図2H(1)】
図2H(2)】
図2I(1)】
図2I(2)】
図2J(1)】
図2J(2)】
図2K(1)】
図2K(2)】
図3A(1)】
図3A(2)】
図3B(1)】
図3B(2)】
図3C(1)】
図3C(2)】
図3D(1)】
図3D(2)】
図3E(1)】
図3E(2)】
図3F(1)】
図3F(2)】
図3G(1)】
図3G(2)】
図3H(1)】
図3H(2)】
図3I(1)】
図3I(2)】