(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A63F7/02 334
A63F7/02 304D
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2023084269
(22)【出願日】2023-05-23
(62)【分割の表示】P 2022069804の分割
【原出願日】2019-04-23
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【氏名又は名称】右田 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100217984
【氏名又は名称】川條 英明
(72)【発明者】
【氏名】切替 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】逵井 真嘉
(72)【発明者】
【氏名】杉崎 正範
【審査官】廣瀬 貴理
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-013386(JP,A)
【文献】特開2018-164637(JP,A)
【文献】特開2016-198432(JP,A)
【文献】特開2011-010905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカと、
所定のランプと、
を備え、
扉開放が発生したことを契機に、当該扉開放に係る扉開放報知が実行可能に構成され、
図柄変動の実行中に、当該図柄変動に係る変動報知が実行可能に構成され、
前記扉開放報知は、前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれによって実行され、
前記変動報知は、前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれによって実行され、
前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれでは、前記変動報知よりも前記扉開放報知が優先的に実行され、
扉開放が発生した際に、前記スピーカに係る前記扉開放報知の後に前記所定のランプに係る前記扉開放報知が終了するときがあることで、前記スピーカに係る前記変動報知の後に前記所定のランプに係る前記変動報知が復帰するときがあり、
前記スピーカは、図柄変動が保留されたことに基づく保留入賞音を出音可能に構成されており、
扉開放が発生した際の前記スピーカに係る前記変動報知が復帰してから前記所定のランプに係る前記変動報知が復帰するまでの
所定期間において、図柄変動が保留されたときには、前記保留入賞音が出音され
、
前記保留入賞音が出音されるときには、保留入賞表示が実行され得、
前記所定期間における前記保留入賞音の出音中に所定エラーが発生したときには、
当該保留入賞音が消音され、または当該保留入賞音の音量が低下することで、当該保留入賞音の出音が制限され、
前記保留入賞表示は制限されない、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記所定のランプには、第一ランプと、前記第一ランプとは異なる第二ランプと、があり、
扉開放が発生した
ときの少なくとも一部では、前記第一ランプおよび前記第二ランプに係る前記変動報知が復帰する前に前記スピーカに係る前記変動報知が復帰し、かつ前記第一ランプに係る前記変動報知が復帰した以降に前記第二ランプに係る前記変動報知が復帰する、
ことを特徴とす
る遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機には、不正を抑止するため、扉(前枠や中枠)の開放を検知した場合に扉開放エラー状態とし、当該エラー状態に係る報知を行うものがある。例えば、特許文献1。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遊技機は、不正を抑止することはできるものの、球詰まり等の遊技機に係る不具合の解消を目的として扉開放する場合も存在し、この場合は遊技中であることが多い。そのため、扉開放エラーに係る報知によって遊技に関する報知が阻害され、遊技の興趣を減退させてしまうという問題がある。
【0005】
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、扉の開放を検知した場合に扉開放エラーに係る報知を実行しつつも、遊技の興趣の減退を抑えることができる遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、スピーカと、所定のランプと、を備え、扉開放が発生したことを契機に、当該扉開放に係る扉開放報知が実行可能に構成され、図柄変動の実行中に、当該図柄変動に係る変動報知が実行可能に構成され、前記扉開放報知は、前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれによって実行され、前記変動報知は、前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれによって実行され、前記スピーカおよび前記所定のランプのそれぞれでは、前記変動報知よりも前記扉開放報知が優先的に実行され、扉開放が発生した際に、前記スピーカに係る前記扉開放報知の後に前記所定のランプに係る前記扉開放報知が終了するときがあることで、前記スピーカに係る前記変動報知の後に前記所定のランプに係る前記変動報知が復帰するときがあり、前記スピーカは、図柄変動が保留されたことに基づく保留入賞音を出音可能に構成されており、扉開放が発生した際の前記スピーカに係る前記変動報知が復帰してから前記所定のランプに係る前記変動報知が復帰するまでの所定期間において、図柄変動が保留されたときには、前記保留入賞音が出音され、前記保留入賞音が出音されるときには、保留入賞表示が実行され得、前記所定期間における前記保留入賞音の出音中に所定エラーが発生したときには、当該保留入賞音が消音され、または当該保留入賞音の音量が低下することで、当該保留入賞音の出音が制限され、前記保留入賞表示は制限されない、ことを特徴とする遊技機が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、扉の開放を検知した場合に扉開放エラーに係る報知を実行しつつも、遊技の興趣の減退を抑えることができる遊技機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。
【
図4】
図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。
【
図6】
図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを、
図8(b)は、特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図8(c)は、特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図9】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、
図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
【
図10】扉開放報知の開始条件を示すフローである。
【
図11】
図11(a)~
図11(c)は、扉開放報知の終了条件を示す処理のフローであり、
図11(a)は、扉開放音の終了条件を、
図11(b)は、扉開放点灯の終了条件を、
図11(c)は、扉開放表示の終了条件を、示すフローである。
【
図12】
図12(a)および
図12(b)は、本実施形態において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図12(a)は、扉開放の発生後に30秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図12(b)は、扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【
図13】
図13(a)および
図13(b)は、本実施形態において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図13(a)は、後の扉開放の発生後に30秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図13(b)は、後の扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【
図14】
図14は、開放報知抑制期間中および開放報知抑制期間の前後に保留入賞が発生した場合における、保留入賞音および保留入賞表示の実行状況を示すタイミングチャートである。
【
図15】
図15は、開放報知抑制期間中および開放報知抑制期間の前後に音量調整操作がなされた場合における、音量調整音および音量調整表示の実行状況を示すタイミングチャートである。
【
図16】
図16は、開放報知抑制期間において右打ちエラーが発生した場合における保留入賞音および保留入賞表示の実行状況を示すタイミングチャートである。
【
図17】
図17(a)および
図17(b)は、第1変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図17(a)は、扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図17(b)は、扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【
図18】
図18(a)および
図18(b)は、第1変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図18(a)は、後の扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図18(b)は、後の扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【
図19】
図19(a)は、第2変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図19(b)は、第2変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートである。
【
図20】
図20(a)は、第3変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図20(b)は、第3変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートである。
【
図21】
図21は、第4変形例において扉開放の発生後に15秒経過後かつ30秒経過前に扉閉鎖が発生した場合のタイミングチャートである。
【
図22】
図22は、第5変形例において扉開放の発生後に15秒経過後に扉閉鎖が発生した場合のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し、メダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
【0010】
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
【0011】
本発明に係る第1の発明は、
第一の報知手段(枠ランプ35)と、
第二の報知手段(スピーカ33)と、
上記第一の報知手段および上記第二の報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)と、
を備え、
上記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を上記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を上記第二の報知手段に開始させ、
上記第一の報知は、扉開放が発生してからの経過時間が第一の時間に達すること、および扉閉鎖の発生の双方が生起されたときに終了し、
上記第二の報知は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間に達したときに終了し、
上記第二の時間が、上記第一の時間と同一の長さ、または上記第一の時間よりも短いことで、上記第二の報知が実行されずに上記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し易くなり、
扉開放が発生してから上記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される上記第一の報知は、当該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された上記第一の報知と同一の報知態様である、
ことを特徴とする遊技機である。
【0012】
また、本発明に係る第2の発明は、
第一の報知手段(枠ランプ35)と、
第二の報知手段(スピーカ33)と、
上記第一の報知手段および上記第二の報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)と、
を備え、
上記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を上記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を上記第二の報知手段に開始させ、
上記第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間に達したときに終了し、
上記第二の報知は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間に達したときに終了し、
上記第二の時間が、上記第一の時間と同一の長さ、または上記第一の時間よりも短いことで、上記第二の報知が実行されずに上記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し、
扉開放が発生してから上記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される上記第一の報知は、当該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された上記第一の報知と同一の報知態様である、
ことを特徴とする遊技機である。
【0013】
また、本発明に係る第3の発明は、
第一の報知手段(枠ランプ35)と、
第二の報知手段(スピーカ33)と、
上記第一の報知手段および上記第二の報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)と、
を備え、
上記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を上記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を上記第二の報知手段に開始させ、
上記第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間に達したときに終了し、
上記第二の報知が、扉閉鎖が発生したとき、または扉閉鎖が発生してから上記第一の時間よりも短い第二の時間以内に終了することで、上記第二の報知が実行されずに上記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し、
扉開放が発生してから上記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される上記第一の報知は、当該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された上記第一の報知と同一の報知態様である、
ことを特徴とする遊技機である。
【0014】
上記第1の発明~上記第3の発明によれば、第一の報知手段および第二の報知手段の双方のデバイスによって扉開放報知を実行しつつも、他の報知を認識させ易くし、遊技の興趣の減退を抑えることができる。
さらに、上記第1の発明から上記第3の発明によれば、扉閉鎖の後に扉開放が続いた場合であっても、開放報知抑制期間における他の報知を認識させ易くすることができる。
【0015】
なお、上記第1の発明~上記第3の発明において、上記第一の報知手段および上記第二の報知手段は、互い異なるデバイスであれば、いずれのデバイスを採用してもよい。
【0016】
また、上記第1の発明~上記第3の発明において、上記第一の時間および上記第二の時間は、互いの長さの関係性が担保されていれば、各時間はいずれの時間を採用してもよい。
【0017】
また、上記第1の発明~上記第3の発明において、上記第一の報知の終了条件、および上記第二の報知の終了条件は、各発明に記載された終了条件以外の終了条件が存在していてもよく、各発明に記載された終了条件を少なくとも有していればよい。
【0018】
また、上記第1の発明~上記第3の発明において、上記扉開放に係る扉とは、後述する中枠17に限らず、前枠20であってもよい。さらに、中枠17と前枠20とを区別することなく、上記扉として取り扱ってもよい。
【0019】
また、後述する本実施形態では、パチンコ機に本発明を適用した例を示すが、上記第1の発明~上記第3の発明は、所定数のメダルを使用することで複数のリールを回転させる遊技(図柄変動)を実行し、当該遊技において遊技演出(変動演出)を実行し、当該遊技の結果(当該複数のリールの停止態様)に基づいてメダルを払い出すスロットマシンに適用することも可能である。この場合、後述する特典とは、ビッグボーナスや、レギュラーボーナスや、AT(アシストタイム)等、スロットマシンにおいてメダルの獲得が有利となるものとなる。
【0020】
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0021】
<遊技機10の構造について>
まず、
図1~
図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、
図5は、遊技機10の背面図である。
なお、
図1から
図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
【0022】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0023】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
【0024】
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
【0025】
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
【0026】
なお、
図1~
図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ76と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ77と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
【0027】
また、
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上カーソルボタン38aおよび下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出力される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38cおよび右カーソルボタン38dは、後述する枠ランプ35、演出表示装置80、および盤面ランプ85の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
【0028】
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0029】
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ枠ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や枠ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力または点灯若しくは消灯することができる。
【0030】
さらに、前枠20のスピーカ33aの上側には、未払出しの賞球(残賞球)の有無を報知する残賞球報知ランプ86が設けられている。なお、当該ランプは、後述する残賞球エラーが発生した場合に点灯し、当該点灯の態様は、後述する重要度が低い他のエラーの発生によって変化せず、かつ当該他のエラーに係るエラー状態の終了によっても変化しない。
これにより、後述する扉開放報知が実行されている期間においても残賞球エラーの発生を認識させ易くすることができる。
【0031】
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
【0032】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0033】
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
【0034】
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0035】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0036】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0037】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0038】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0039】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0040】
遊技盤50の前面には、
図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0041】
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
【0042】
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0043】
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応づけられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0044】
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
【0045】
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0046】
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0047】
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
【0048】
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0049】
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
【0050】
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えている。
【0051】
また、遊技盤50の前面には、盤面ランプ85が配設されている。盤面ランプ85は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力または点灯若しくは消灯することができる。
さらに、本実施形態において、遊技盤50には、上述したセンサの他に、不正に賞球を受ける不正行為を防止するために、磁気を検知するための磁気検知センサおよび電波を検知するための電波検知センサ(いずれも図示省略)が設けられている。
【0052】
遊技盤50の背面には、
図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、および払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ43が設けられている。
また、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
【0053】
また、
図5に示すように、第1副制御基板200上には、音量調整のために操作される音量調整部83、および輝度調整のために操作される輝度調整部84が設けられている。そして、第1副制御基板ケース209は、音量調整部83および輝度調整部84を外部に露出するように第1副制御基板200を格納し、開閉カバー45は、音量調整部83および輝度調整部84を避けるように取り付けられている。そのため、
図5に示す状態、すなわち、第1副制御基板ケース209に第1副制御基板200が格納され、かつ開閉カバー45が取り付けられている状態で、音量調整部83および輝度調整部84の操作が可能となっている。
音量調整部83および輝度調整部84は、いわゆるロータリースイッチであり、本実施形態では、音量調整部83を、音量大、音量中、音量小の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能であり、輝度調整部84を、輝度高、輝度中、輝度低の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能である。なお、音量調整部83および輝度調整部84は、ロータリースイッチに限らず、スライド式のスイッチを採用してもよい。また、音量調整部83および輝度調整部84は、第1副制御基板200と電気的に接続されてさえいれば、第1副制御基板200とは異なる基板に設けられたスイッチであってもよい。さらに、遊技盤50の背面側に設けられてさえいれば、その設置位置についても問わない。
【0054】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0055】
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
【0056】
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
【0057】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0058】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0059】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態または遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
【0060】
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)がバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
【0061】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、前枠開扉センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。なお、図示は省略するが、これらのセンサ以外に、主制御基板100は、満タン検知センサ、磁気検知センサ、および電波検知センサとも電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0062】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39やRAMクリアスイッチ43に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
【0063】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
【0064】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0065】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、画像演出に係る輝度の調整を指示する輝度調整コマンド、音声制御基板310へ出力させる音声を指示する音声制御コマンド、音量の調整を指示する音量調整コマンド、枠ランプ35、盤面ランプ85、残賞球報知ランプ86等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、および可動装飾体22やサブ表示部82等の可動体の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
【0066】
また、第1副制御基板200は、枠ランプ35、盤面ランプ85、および残賞球報知ランプ86と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、枠ランプ35、盤面ランプ85、および残賞球報知ランプ86は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
ランプ制御データは、輝度調整部84、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38dの操作による調整結果に基づいて決定された輝度にしたがって生成される。そのため、本実施形態では、当該調整結果に基づいて決定された輝度で、枠ランプ35を点灯させることができる。なお、本実施形態における輝度は、輝度1~輝度10の10段階の範囲で設定可能であり、この順にしたがって輝度が高くなる。また、第1副制御基板200は、輝度が調整されるごとに、当該調整後の輝度を特定するデータ(以下、「輝度特定データ」と称する)を含む輝度調整コマンドを、第2副制御基板300に向けて送信する。
【0067】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを、メイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
【0068】
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出力させることができる。
【0069】
より具体的には、RAM313には、複数の音声再生チャネルのそれぞれに対応する記憶領域、および合成後の音声データ(後述する単位音声データ)を記憶する記憶領域が設けられている。各音声再生チャネルに対応する記憶領域は、ROM312から読み出した音声データ、当該音声再生チャネルの音量を特定するデータ(以下、「音量特定データ」と称する)、当該音声再生チャネルの再生回数(ループ再生を含む)を特定するデータ、および当該音声再生チャネルの再生状態(再生中、一時停止、再生停止)を特定するデータ(以下、「再生状態特定データ」)を記憶する記憶領域で構成される。なお、本実施形態における音量は、音量1~音量10の10段階の範囲で設定可能であり、この順にしたがってスピーカ33から出力される音量が大きくなる。また、RAM313に記憶されている各音声再生チャネルに対応する各データは、第1副制御基板200が必要に応じて読み取り可能に構成されている。
【0070】
上述の音声制御コマンドは、音声再生チャネルごとの音声制御データで構成され、各音声制御データは、当該音声再生チャネルに対応する各種データの有無を特定するデータ、再生させる音声データを指示する(特定する)データ(以下、「音声指示データ」と称する)、当該音声データの音量を指示するデータ(以下、「音量指示データ」と称する)、当該音声データの再生回数を指示するデータ、再生状態を指示するデータで構成されている。そして、CPU311は、音声制御コマンドを受信した場合に、音声再生チャネルごとに、音声制御データの有無を確認するとともに、音声制御データがある場合には、当該音声制御データにしたがって、当該音声制御データに対応する音声再生チャネルの各種データを更新する。
なお、音声データは、1フレーム(本実施形態では、24ミリ秒)ごとに区切られた単位音声データが連続的に配置されたデータであり、CPU311は、1フレームごとに、各音声再生チャネルの再生状態特定データを参照するとともに、再生状態特定データによって再生中と特定される音声再生チャネルの現在の再生位置にある単位音声データを、当該音声再生チャネルに対応する音量特定データにしたがって合成し、合成後の単位音声データを、対応する記憶領域に記憶させる。
また、CPU311は、受信した音声制御コマンドに、再生停止を指示する再生状態指示データを含む音声制御データが含まれていた場合には、当該音声制御データに対応する音声再生チャネルの各種データを削除するとともに、当該音声再生チャネルの再生状態特定データに再生停止を示すデータを設定し、当該音声再生チャネルに係る音声の再生を停止させる。
【0071】
また、上述の通り、第1副制御基板200は、音声制御コマンドの他に、音量調整コマンドを生成可能、かつ音量調整コマンドを音声制御基板310に送信可能に構成されている。この音量調整コマンドは、音声再生チャネルごとに、当該音声再生チャネルに対応する音量指示データの有無を特定するデータ、および音量指示データで構成されている。そして、CPU311は、音量調整コマンドを受信した場合に、音声再生チャネルごとに、音量指示データの有無を確認するとともに、音量指示データがある場合には、当該音量指示データにしたがって、当該音声再生チャネルの音量特定データを更新する。
【0072】
このように、本実施形態において、第1副制御基板200は、音声制御基板310を介して、スピーカ33に出力させる音声を制御し、かつ出力させる音声(音声再生チャネル)ごとの音量を制御することができる。
なお、スピーカ33に出力させる音声や音量の制御方法は、本実施形態の方法に限らず、いかなる方法を採用してもよい。また、音声制御基板310を第2副制御基板300と双方向通信可能に接続し、音声制御基板310が、第2副制御基板300を介して第1副制御基板200からの音声制御コマンドや音量調整コマンドに相当するコマンドを受信可能に構成してもよい。また、音声制御基板310が有する機能を、第1副制御基板200また第2副制御基板300に設けるようにしてもよい。
【0073】
払出制御基板400は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0074】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路(いずれも図示省略)で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0075】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて
図8および
図9を参照することとする。
【0076】
主制御基板100は、
図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0077】
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0078】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0079】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
【0080】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2および普図に関しても、特
図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特
図2の保留カウンタを特
図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特
図1または特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特
図1保留カウンタおよび特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特
図1に対応する作動保留情報および特
図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特
図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
【0081】
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、後述する普図高確中に特
図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
【0082】
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特
図1および特
図2のいずれも図柄変動中でないこと、特
図1および特
図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
【0083】
ここで、
図8(a)~
図8(c)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」や「0」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
【0084】
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特
図1および特
図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、230/65536(約1/284.9)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、499/65536(約1/131.3)の確率で大当りが導出される。
【0085】
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(b)は、特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特
図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、40/100(1/2.5)の確率で図柄B、10/100(1/10)の確率で図柄Cが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。さらに、図柄Cは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄である。よって、図柄Cは、ラウンド数において図柄Bよりも有利な図柄であり、図柄Bおよび図柄Cは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄Aよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特
図2で大当りが導出された場合には、65/100(約1/1.53)の確率で図柄a、35/100(約1/2.85)の確率で図柄bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において図柄bよりも有利な図柄であると言える。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特
図1のハズレ時は図柄D、特
図2のハズレ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する
また、本実施形態は、特
図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特
図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特
図1の図柄変動よりも特
図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
【0086】
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAでは特
図1の図柄変動で採用され、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCでは特
図2の図柄変動で採用され、各特図変動パターン導出状態における他方の特図の図柄変動は、特図当否判定の結果に応じてあらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定される。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0087】
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
【0088】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特
図1、特
図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0089】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
【0090】
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
【0091】
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0092】
図柄表示制御手段145は、特
図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特
図1および特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
【0093】
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0094】
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
【0095】
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0096】
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
【0097】
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。
【0098】
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、
図9(a)および
図9(b)を参照しながら説明する。なお、
図9(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、
図9(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、および特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PCで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA~特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
【0099】
また、
図9(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCのそれぞれの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PBの順に短くなる。これは、主に、各特図変動パターン導出状態において最も選択される割合が高い特図変動パターン(基本特図変動パターン)の変動時間の長さの差に起因する。
さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PCの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態PCの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PBの差よりも大きい。
【0100】
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、および特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0101】
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0102】
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、中枠開扉センサ76による中枠17の開放の検知または前枠開扉センサ77による前枠20の開放の検知に基づく扉開放エラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラー、残賞球がある場合に発生する残賞球エラーなどがある。なお、本実施形態に係るエラー状態の発生有無については、後述する遊技可能状態中に監視される。
これらのエラーの一部の発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(特図低確かつ普図低確)にゲートセンサ74が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
【0103】
また、本実施形態では、これらのエラー状態のうち、主基板エラー、磁気エラー、電波エラーを相対的に重要度が高いエラー状態(以下、単に「重要度が高いエラー状態」と称する)として扱っている。そのため、メインエラー制御手段165は、これらの重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための遊技進行規制処理を実行する。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に上述の遊技進行規制処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度が高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
【0104】
一方、相対的に重要度が低いエラー状態(以下、単に「重要度が低いエラー状態」と称する)となる右打ちエラー、扉開放エラー、残賞球エラー、および満タンエラーは、遊技球の発射は規制されず、遊技の進行が可能な状態が維持される。なお、これらのエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
また、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、扉開放エラーは、中枠開扉センサ76による中枠17の閉鎖状態の検知、または前枠開扉センサ77による前枠20の閉鎖状態の検知によって終了し、残賞球エラーは、残賞球がなくなったことで終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。なお、これらのエラー状態の終了条件が充足された場合には、当該終了条件が充足されたことを示す演出制御コマンド(復帰コマンド)がメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納される。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
【0105】
なお、本実施形態において、重要度が高いエラー状態は、上述の重要度が低いエラー状態よりも優先して実行される。したがって、重要度が高いエラー状態が発生している状態では、後述する扉開放報知が実行されることがなく、開放報知抑制期間も存在しない。
【0106】
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0107】
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176および遊技可能状態移行手段179を備える。
【0108】
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)がある。
具体的には、復電時にRAM103に異常がある場合には、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態および中枠開扉センサ76の状態に関わらず、遊技停止状態が設定される。また、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がON(押下された状態)であれば、復電時の中枠開扉センサ76がONであることを条件にRAMクリア処理が実行されて遊技可能状態が設定され(復電時の中枠開扉センサ76がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される)、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がOFF(押下されていない状態)であれば、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、特図低確および普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。そして、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。
【0109】
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
【0110】
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
【0111】
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
【0112】
第1副制御基板200は、
図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、音量調整手段250、輝度調整手段255、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
【0113】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0114】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
【0115】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドを受信した場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード、特図変動パターン導出状態PCには低確時短モードが対応する。
【0116】
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する変動演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。したがって、変動演出は、大当りの当選可否に係る期待度を示唆する演出であると言える。
【0117】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドを受信した場合(以下、単に、保留入賞の発生と表現する場合がある)に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特
図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
【0118】
本実施形態における保留画像の態様は、当該画像の色の違いで表現される。そして、保留画像の色は、保留コマンドに続けて送信される事前判定コマンドに含まれる事前判定の結果、すなわち、当該保留画像に対応する図柄変動における特図当否判定において大当りと判定されるか否かを参照した抽選によって決定される。具体的には、決定され得る色として、白色、青色、緑色、赤色、虹色の計5色が存在し、この順で大当り当選期待度が高い。特に、虹色は、大当り当選が確定する態様である。
したがって、保留画像が新たに表示されるタイミング、すなわち、当該保留画像の表示係るコマンド(保留コマンドおよび事前判定コマンド)を受信したタイミングにおいて、当該保留画像がこれらの態様のいずれにもなり得る。
【0119】
また、保留画像が新たに表示されるにあたっては、サブ保留制御手段223によって、メイン表示部81の保留表示領域に保留画像が表示されていない状態から保留画像が表示された状態までを繋ぐアニメーションである保留入賞表示が実行される(保留入賞表示に係る演出データが設定される)とともに、当該アニメーションと並行して保留入賞音が実行される(保留入賞音に係る演出データが設定される)。そして、保留入賞表示および保留入賞音は、対応する保留画像の態様に応じた態様となるため、これらの態様は、大当りの当選可否に基づく態様である。
一方、後述する音量調整音および音量調整表示については、大当りの当選可否に基づかない態様となる。
そのため、後述する開放報知抑制期間において、大当りの当選可否に係る報知を認識させ易くすることができる。
【0120】
よって、遊技機10において、第三の報知(保留入賞音)が、特典の当選可否に基づく報知態様である一方、第四の報知(音量調整音)が、特典(大当り)の当選可否に基づかない報知態様である、と換言できる。
【0121】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
【0122】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドを受信した場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、疑似変動の開始時(図柄変動の開始時を含む)があり、一の図柄変動において疑似変動の開始が複数回ある場合には、各疑似変動の開始時に当該抽選を実行する。
【0123】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドを受信した場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄B、図柄C、および図柄aには奇数図柄揃いを、図柄Aと図柄bには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄cにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
【0124】
このように、例えば、7図柄等のブランク図柄を除く装飾図柄は、後述する規定ラインに停止表示されることで大当りに対応する装飾図柄の組合せを構成する。一方、上述のブランク図柄は、図柄揃いを構成しても大当りに対応する停止図柄の組合せとならない。
これにより、後述する装飾図柄の拡大表示を認識させ易くすることができる。
【0125】
よって、遊技機10において、第一の装飾図柄(7図柄)は、規定ラインに停止表示されることで大当りに対応する装飾図柄の組合せを構成し得る一方、第二の装飾図柄(ブランク図柄)は、規定ラインに停止表示されても大当りに対応する装飾図柄の組合せを構成しない、と換言できる。
【0126】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
【0127】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。さらに、読み出した演出データに音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて音響に関する音声制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
【0128】
特に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、RAMクリア処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
【0129】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、エラー演出は、図柄変動に係る変動演出よりも優先して実行される(エラー演出の実行によって変動演出の実行が規制される)。ここで、エラー演出が優先して実行されるとは、エラー演出の実行に係るデバイスと変動演出の実行に係るデバイスが同一のデバイスである場合に、当該デバイスにおいてエラー演出のみが実行される場合に限らず、当該デバイスにおいてエラー演出が変動演出よりも認識され易い態様で実行されることを含む。
また、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
【0130】
特に、サブエラー制御手段230は、扉開放エラーに係る演出データは、音響(スピーカ33)に係る演出データと、画像(メイン表示部81)に係る演出データと、ランプ(枠ランプ35)に係る演出データと、で構成される。そして、詳細は後述するが、扉開放エラーに係る演出が実行されている期間であっても他の演出(報知)を認識させ易くするため、扉開放報知の終了条件をデバイスに応じて異ならせている。なお、本実施形態において、扉開放報知は、スピーカ33に係る扉開放報知(以下、「扉開放音」と称する場合があり、本実施形態および変形例では「扉が開いています」との音声)と、枠ランプ35に係る扉開放報知(以下、「扉開放点灯」と称する場合があり、本実施形態および変形例では、赤色での全点灯)と、メイン表示部81に係る扉開放報知)(以下、「扉開放表示」と称する場合があり、本実施形態および変形例では「扉が開いています」との文字)と、で構成される。
【0131】
また、扉開放報知の態様は、あらかじめ定められた一の態様である。したがって、一度扉開放エラーが発生して当該扉開放エラーが終了した後に、再度扉開放エラーが発生した場合に対応する扉開放報知(扉開放点灯および扉開放音)の態様は、先の扉開放エラーに対応する扉開放報知(扉開放点灯および扉開放音)の態様と同一にとなる。
これにより、扉閉鎖の後に扉開放が続いた場合であっても、開放報知抑制期間における他の報知を認識させ易くすることができる。
【0132】
よって、扉開放が発生してから第一の時間(30秒)が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される第一の報知(扉開放点灯)は、当該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された第一の報知と同一の報知態様である、と換言できる。
【0133】
ランプ制御手段240は、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、例えば、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに枠ランプ35に対応する演出データがある場合には、ランプ制御手段240は、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを、枠ランプ35へ送信する。
【0134】
可動役物制御手段245は、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてROM202から可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22およびサブ表示部82へ送信し、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御する。
【0135】
音量調整手段250は、音量を調整する音量調整処理、および上述の音量調整コマンドを生成する音量調整コマンド生成処理を実行する。
【0136】
音量調整処理とは、復電時または音量調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される音量調整処理では、復電時の音量調整部83の段階によって復電時のける初期の音量が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の音量調整部83の段階が音量大である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量10が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量中である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量5が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量小である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量1が設定される。なお、当該音量調整処理は、復電時に限らず、最新の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルの音量(現在の音量)が音量調整部83の現在の段階に対応する音量よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理では、上カーソルボタン38aや下カーソルボタン38bの操作に基づいて現在の音量が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が上カーソルボタン38aの操作によって実行された場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、音量10を上限として当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階大きい音量が設定され、当該処理が下カーソルボタン38bの操作によって実行された場合には、音量1を下限として特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階小さい音量が設定される。
ここで、音量調整処理において音声再生チャネルに音量が設定されるとは、RAM203の音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量が設定されることを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、音量調整コマンド生成処理によって当該音声再生チャネルの音量調整に対応する音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。
【0137】
上述の通り、本実施形態では、特定の音声再生チャネルに係る音量調整が行われない。したがって、特定の音声再生チャネルに係る音声データは、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存しない音量(本実施形態では、最大の音量である音量10)で再生されることとなる。
本実施形態では、上述のエラー状態(重要度が高いエラー状態、重要度が低いエラー状態)の発生に基づくエラー演出に係る音声は、特定の音声チャネルによって再生される。一方、上述の保留入賞音等の特図当否判定の結果と関連性のある音声に加え、後述する音量調整音や輝度調整音については、特定の音声チャネルを除く音声再生チャネルによって再生される。
なお、重要度が低いエラー状態の発生に基づくエラー演出に係る音声ついては、特定の再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生されてもよい。
【0138】
輝度調整手段255は、輝度を調整する輝度調整処理、および上述の輝度調整コマンドを生成する輝度調整コマンド生成処理を実行する。
【0139】
輝度調整処理とは、復電時または輝度調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される輝度調整処理では、復電時の輝度調整部84の段階によって復電時における初期の輝度が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の輝度調整部84の段階が輝度高である場合には、輝度10が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度中である場合には、輝度5が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度低である場合には、輝度1が設定される。なお、当該輝度調整処理は、復電時に限らず、最新の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、現在の輝度が輝度調整部84の現在の段階に対応する輝度よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、輝度調整操作がなされた場合に実行される輝度調整処理では、左カーソルボタン38cや右カーソルボタン38dの操作に基づいて現在の輝度が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が右カーソルボタン38dの操作によって実行された場合には、輝度10を上限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階大きい輝度が設定され、当該処理が左カーソルボタン38cの操作によって実行された場合には、輝度1を下限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階小さい輝度が設定される。
ここで、輝度調整処理において輝度が設定されるとは、RAM203の輝度に対応する記憶領域に輝度が設定されることを指し、当該記憶領域に輝度が設定された場合には、輝度調整コマンド生成処理によって調整後の輝度を特定可能な輝度調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
【0140】
また、本実施形態では、音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音が出力される(音量調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に音量調整表示が実行される(音量調整表示に係る演出データが設定される)。
音量調整音は、音量調整処理によって調整された後の音量で出力されることで、調整後の音量を実際に聞かせて当該音量を認識させるものである。さらに、音量調整表示は、音量調整処理によって調整された後の音量の段階(音量1~音量10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の音量の段階を視覚的に認識させるものである。
なお、音量調整音は、音量調整処理によって調整された音量の段階によって態様(音の大きさ)が変化するものであり、当該調整音は、大当りの当選可否によって態様が変化しない。同様に、音量調整表示についても、音量調整処理によって調整された音量の段階によって態様が変化するものであり、当該調整表示は、大当りの当選可否によって態様が変化しない。
【0141】
また、本実施形態では、輝度調整操作がなされたことによって輝度調整処理が実行された場合には、輝度調整音が出力される(輝度調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に輝度調整表示が実行される(輝度調整表示に係る演出データが設定される)。
輝度調整音は、聴覚を通して輝度調整処理によって輝度が調整されたことを認識させるものである。さらに、輝度調整表示は、輝度調整処理によって調整された後の輝度の段階(輝度1~輝度10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の輝度の段階を視覚的に認識させるものである。
なお、輝度調整音は、音量調整音と同様に、大当りの当選可否によって態様が変化せず、輝度調整表示についても、音量調整表示と同様に、大当りの当選可否によって態様が変化しない。
【0142】
上述の通り、音量調整音は、音量調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)がなされたことによって実行され得る演出(報知)である(音量調整表示も同様)。同様に、輝度調整音は、輝度調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)がなされたことによって実行され得る演出である(輝度調整表示も同様)。
一方、上述の保留入賞音については、遊技操作ではない事象(第1始動口57または第2始動口59への入賞)によって発生し得る演出である。
そのため、後述する開放報知抑制期間において、遊技操作によって発生しない演出を認識させ易くすることができる。
【0143】
よって、遊技機10において、第一の事象が、遊技操作ではない(第1始動口57または第2始動口59への入賞である)一方、第二の事象が、所定の操作部(カーソルボタン38)に対する操作である、と換言できる。
【0144】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0145】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0146】
以上説明した通り、本実施形態に係る遊技機10は、扉開放報知が実行されている期間であっても他の演出(報知)を認識させ易くするため、扉開放報知の終了条件をデバイスに応じて異ならせている。以下、当該機能の詳細を説明する。
【0147】
<扉開放報知の実行期間に係る処理について>
まず、
図10および
図11(a)~
図11(c)を用いて、扉開放報知の実行期間に係る処理の詳細を説明する。
図10は、扉開放報知の開始条件を示すフローである。当該処理は、中枠開扉センサ76の検知状態がOFF(中枠17が閉鎖状態)からON(中枠17が開放状態)に変化したことに基づいて主制御基板100から送信されるエラーコマンドを受信するごと、または前枠開扉センサ77の検知状態がOFF(前枠20が閉鎖状態)からON(前枠20が開放状態)に変化したことに基づいて主制御基板100から送信されるエラーコマンドを受信するごとに、第1副制御基板200のサブエラー制御手段230によって実行される処理である。なお、以降の説明では、中枠開扉センサ76の検知状態がOFFからONに変化したことに基づいて主制御基板100から送信されるエラーコマンドを受信すること、または前枠開扉センサ77の検知状態がOFFからONに変化したことに基づいて主制御基板100から送信されるエラーコマンドを受信することを、単に、扉開放の発生と表現する。さらに、中枠開扉センサ76の検知状態がONからOFFに変化したことに基づいて主制御基板100から送信される復帰コマンドを受信すること、または前枠開扉センサ77の検知状態がONからOFFに変化したことに基づいて主制御基板100から送信される復帰コマンドを受信することを、単に扉閉鎖の発生と表現する。
また、
図11(a)~
図11(c)は、扉開放報知の終了条件を示す処理のフローであり、
図11(a)は、扉開放音の終了条件を、
図11(b)は、扉開放点灯の終了条件を、
図11(c)は、扉開放表示の終了条件を、示すフローである。なお、これらの処理は、対応する扉開放報知が実行されている期間において、一定の割込み周期(本実施形態では、4ミリ秒)ごとに、サブエラー制御手段230によって実行される処理である。
【0148】
図10に示す通り、扉開放報知の開始条件を示す扉開放報知開始処理における最初のステップS102では、経過時間の計時を開始する。
なお、当該処理が実行されるタイミングが経過時間の計時中である場合には、当該経過時間をリセットし、新たに経過時間の計時を開始する。したがって、経過時間とは、最新の扉開放の発生から計時された時間であると言える。
【0149】
ステップS104では、扉開放報知のうちの音響(スピーカ33)に関する報知である扉開放音に係る演出データを読み出す。
ステップS106では、扉開放報知のうちのランプ(枠ランプ35)に関する報知である扉開放点灯に係る演出データを読み出す。
ステップS108では、扉開放報知のうちの画像(メイン表示部81)に関する報知である扉開放表示に係る演出データを読み出し、その後に扉開放報知開始処理を終了する。
このように、本実施形態では、扉開放が発生したタイミングで、扉開放音、扉開放点灯、および扉開放表示のそれぞれが開始されることとなる。
【0150】
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を第一の報知手段(枠ランプ35)に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を第二の報知手段(スピーカ33)に開始させる、と換言できる。
【0151】
次に、
図11(a)に示す通り、扉開放音の終了条件を示す扉開放音終了処理における最初のステップS202では、扉閉鎖が発生したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS206に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS204に進む。
ステップS204では、経過時間が15秒以上となったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS206に進み、当該条件が充足されなかった場合には扉開放音終了処理を終了する。
ステップS206では、扉開放音の出力を終了させ、その後に扉開放音終了処理を終了する。
このように、本実施形態では、扉閉鎖が発生した場合、または扉閉鎖が発生していなくても経過時間が15秒以上となった場合に、扉開放音の出力が終了する。
【0152】
次に、
図11(b)に示す通り、扉開放点灯の終了条件を示す扉開放点灯終了処理における最初のステップS302では、扉閉鎖が発生したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS304に進み、当該条件が充足されなかった場合には扉開放点灯終了処理を終了する。
ステップS304では、経過時間が30秒以上となったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS306に進み、当該条件が充足されなかった場合には扉開放音終了処理を終了する。
ステップS306では、扉開放点灯を終了させ、その後に扉開放点灯終了処理を終了する。
このように、本実施形態では、扉閉鎖が発生し、かつ経過時間が30秒以上となった場合に、扉開点灯が終了する。
なお、ステップS304は、ステップS302の前に実行されるようにしてもよく、この場合には、ステップS304における条件が充足された場合にステップS302を実行し、その後の当該ステップS302における条件が充足された場合にステップS306の処理を実行するようにすればよい。
【0153】
次に、
図11(c)に示す通り、扉開放表示の終了条件を示す扉開放表示終了処理における最初のステップS402では、扉閉鎖が発生したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS404に進み、当該条件が充足されなかった場合には扉開放表示終了処理を終了する。
ステップS404では、扉開放表示を終了させ、その後に扉開放表示終了処理を終了する。
このように、本実施形態では、扉閉鎖が発生した場合に、扉開放表示が終了する。
【0154】
よって、遊技機10において、第一の報知(扉開放点灯)は、扉開放が発生してからの経過時間が第一の時間(30秒)に達すること、および扉閉鎖の発生の双方が生起されたときに終了し、第二の報知(扉開放音)は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間(15秒)に達したときに終了する、と換言できる。
【0155】
以上説明した通り、本実施形態では、扉開放音の開始条件と扉開放点灯の開始条件は同一のタイミングで充足されるが、扉開放音の終了条件が、扉開放点灯の終了条件よりも手前のタイミングで充足される。これにより、扉開放報知の実行中に、扉開放点灯が実行されているが扉開放音が出力されていない開放報知抑制期間が存在することとなる。以下、開放報知抑制期間の詳細、および開放報知抑制期間を設けることによるメリットについて、タイミングチャートを用いて詳しく説明する。
【0156】
<開放報知抑制期間の詳細について>
まず、
図12(a)、
図12(b)、
図13(a)、および
図13(b)を用いて、本実施形態に係る開放報知抑制期間の詳細を説明する。
図12(a)および
図12(b)は、本実施形態において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図12(a)は、扉開放の発生後に30秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図12(b)は、扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
図13(a)および
図13(b)は、本実施形態において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図13(a)は、後の扉開放の発生後に30秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図13(b)は、後の扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【0157】
図12(a)に示す通り、本実施形態では、扉開放が発生してから30秒経過した後に扉閉鎖が発生する場合には、扉開放が発生してから15秒経過したことによって扉開放音が終了し、その後の扉閉鎖によって扉開放点灯が終了する。この場合には、扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図12(b)に示す通り、本実施形態では、扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生する場合には、扉閉鎖が発生したことによって扉開放音が終了し、当該扉開放が発生してから30秒経過後に扉開放点灯が終了する。この場合には、扉閉鎖の発生から扉開放の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
【0158】
図13(a)に示す通り、本実施形態では、先の扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生し、先の扉開放の発生から30秒経過する前に新たな(後の)扉開放が発生し、新たな扉開放の発生から30秒経過後に扉閉鎖が発生した場合において、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図12(a)の場合と同様となる。具体的には、新たな扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図13(b)に示す通り、本実施形態では、先の扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生し、先の扉開放の発生から15秒経過する前に扉閉鎖が発生する場合において、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図12(b)の場合と同様となる。具体的には、新たな扉開放の後の扉閉鎖の発生から当該扉開放の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
【0159】
このように、本実施形態では、扉開放報知を実行するにあたり、扉開放点灯が実行されているが扉開放音が実行されていない開放報知抑制期間を設けている。これにより、スピーカ33および枠ランプ35の双方のデバイスによって扉開放報知を実行しつつも、他の報知を認識させ易くすることができる。
当該効果を奏するにあたっては、扉開放音の終了条件に係る経過時間(本実施形態では、15秒)が、扉開放点灯の終了条件に係る経過時間(本実施形態では、30秒)よりも短いことが好ましいが、これらの経過時間が同一の時間であってもよい。
【0160】
よって、遊技機10において、第二の時間(15秒)が、第一の時間(30秒)と同一の長さ、または第一の時間よりも短いことで、第二の報知(扉開放音)が実行されずに第一の報知(扉開放点灯)が実行される開放報知抑制期間が発生し易くなる、と換言できる。
【0161】
<開放報知抑制期間を設けることによるメリットについて>
続いて、
図14および
図15を用いて、本実施形態に係る開放報知抑制期間を設けることによるメリットを説明する。
図14は、開放報知抑制期間中および開放報知抑制期間の前後に保留入賞が発生した場合における、保留入賞音および保留入賞表示の実行状況を示すタイミングチャートである。また、
図15は、開放報知抑制期間中および開放報知抑制期間の前後に音量調整操作がなされた場合における、音量調整音および音量調整表示の実行状況を示すタイミングチャートである。
【0162】
図14に示す通り、本実施形態では、開放報知抑制期間中に保留入賞が発生した場合には、保留入賞音が出力される。一方、扉開放の発生から開放報知抑制期間の開始前までの期間において保留入賞が発生した場合には、保留入賞音が出力されない。これにより、扉開放報知を認識させ易くしつつも、開放報知抑制期間において保留入賞音を認識可能とし、遊技興趣の減退を抑えることができる。
なお、扉閉鎖の発生後の扉閉鎖状態において保留入賞が発生した場合には、開放報知抑制期間において保留入賞が発生した場合と同様に、保留入賞音が出力される。
【0163】
また、
図14に示す通り、本実施形態において、開放報知抑制期間中に保留入賞が発生した場合には、保留入賞表示が実行される。一方、扉開放の発生から開放報知抑制期間の開始前までの期間において保留入賞が発生した場合には、保留入賞表示が実行されないが、当該場合においては、保留入賞表示が実行されないことに限らず、例えば、開放報知抑制期間中に保留入賞が発生した場合における保留入賞表示よりも表示領域が小さくなる等、開放報知抑制期間中に保留入賞が発生した場合における保留入賞表示よりも視認し難くなる程度に保留入賞表示が実行されるようにしてもよい。
なお、扉閉鎖の発生後の扉閉鎖状態において保留入賞が発生した場合には、開放報知抑制期間において保留入賞が発生した場合と同様に、保留入賞表示が実行される。
【0164】
また、
図15に示す通り、本実施形態において、開放報知抑制期間中に音量調整操作がなされた場合には、音量調整音が出力されない。同様に、扉開放の発生から開放報知抑制期間の開始前までの期間において音量調整操作がなされた場合には、音量調整音が出力されない。なお、扉閉鎖の発生後の扉閉鎖状態において音量調整操作がなされた場合には、音量調整音が出力される。
【0165】
以上の通り、本実施形態において、開放報知抑制期間の終了後(扉閉鎖の発生後)の扉閉鎖状態では、保留入賞の発生により保留入賞音が出力され、音量調整操作がなされたことにより音量調整音が出力される。これは、後述する第1変形例および第2変形例においても同様である。
なお、開放報知抑制期間の終了後の扉閉鎖状態において保留入賞が発生した場合のすべてで保留入賞音が出力される必要はなく、当該場合の一部で保留入賞音が出力されるようにしてもよい(当該場合において保留入賞音が出力されることが可能であればよい)。同様に、開放報知抑制期間の終了後の扉閉鎖状態において音量調整操作がなされた場合のすべてで音量調整音が出力される必要はなく、当該場合の一部で音量調整音が出力されるようにしてもよい(当該場合において音量調整音が出力されることが可能であればよい)。
【0166】
よって、遊技機10において、第一の事象(保留入賞)の発生を少なくとも含み第一の事象とは異なる第二の事象(音量調整操作)の発生を含まない実行条件が充足されたときに、第三の報知(保留入賞音)を第二の報知手段(スピーカ33)に実行させることが可能であり、第二の事象の発生を少なくとも含み第一の事象の発生を含まない所定の実行条件が充足されたときに、第三の報知とは異なる報知態様である第四の報知(音量調整音)を第二の報知手段に実行させることが可能であり、開放報知抑制期間とは異なる期間であって第一の報知および第二の報知の双方が実行されていない期間の少なくとも一部では、第一の事象が発生したときに第三の報知が実行されることがあるとともに、第二の事象が発生したときに第四の報知が実行されることがある、と換言できる。
なお、本実施形態、第1変形例、および第2変形例では、上記第三の報知の態様と上記第四の報知の態様が異なる態様であるが、上記第三の報知の態様と上記第四の報知の態様とが同一の態様であってもよい。
また、上記第一の事象と上記第二の事象との双方が複数の操作部に対する操作の組み合わせである場合には、それぞれの事象の操作の組み合わせが異なりさえすればよく、それぞれの事象の組み合わせに同一の操作部に対する操作が含まれていてもよい。
【0167】
さらに、本実施形態では、開放報知抑制期間において、保留入賞の発生に基づく保留入賞音は出力されるものの、音量調整操作に基づく音量調整音は出力されない。
これにより、扉開放報知を認識させ易くしつつ、開放報知抑制期間において保留入賞音をより認識させ易くすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、開放報知抑制期間の一部では、音量調整に基づく音量調整音が出力されることを許容する。すなわち、開放報知抑制期間の少なくとも一部において、保留入賞の発生に基づく保留入賞音は出力されるものの、音量調整操作に基づく音量調整音は出力されないようにすればよい。上記開放抑制期間の一部とは、単に開放報知抑制期間の長さ上の一部に限らず、例えば、開放報知抑制期間であって図柄変動が実行されていない期間等、遊技に関する状態との組み合わせで定義されてもよい。
【0168】
よって、遊技機10において、開放報知抑制期間の少なくとも一部では、第一の事象(保留入賞)が発生したときに第三の報知(保留入賞音)が実行されることがある一方、第二の事象(音量調整操作)が発生したときに第四の報知(音量調整音)が実行されない、と換言できる。
【0169】
また、
図15に示す通り、開放報知抑制期間中に音量調整操作がなされた場合には、音量調整表示が実行される。
これにより、開放報知抑制期間において音量調整操作がなされたことを認識させ易くすることもできる。
【0170】
よって、遊技機10は、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)によって制御される第三の報知手段(メイン表示部81)を備え、報知制御手段は、所定の実行条件が充足されたときに、第五の報知(音量調整表示)を第三の報知手段に実行させ、開放報知抑制期間において、第二の事象(音量調整操作)が発生して第四の報知(音量調整音)が実行されないときには、第五の報知が実行されることがある、と換言できる。
【0171】
次に、
図16を用いて、開放報知抑制期間において、扉開放エラーと同じく重要度が低いエラーである上述の右打ちエラーが発生した場合における、保留入賞音および保留入賞表示と、右打ちエラーに係る報知音(以下、右打ちエラー報知音と称する)および右打ちエラーに係る表示(以下、右打ちエラー表示と称する)との関係性について説明する。なお、
図16は、開放報知抑制期間において右打ちエラーが発生した場合における保留入賞音および保留入賞表示の実行状況を示すタイミングチャートである。
【0172】
図16に示す通り、開放報知抑制期間において保留入賞が発生した場合には、保留入賞音が出力され、当該保留入賞音の出力中に右打ちエラーが発生した場合には、右打ちエラー報知音が実行されるため、
図16における想像線で示す通り、出力されていた保留入賞音の出力が規制される。なお、音声の出力を含めた報知(演出)の実行が規制されるとは、当該報知が停止されることに限らず、当該報知の実行が継続しつつも、当該演出が認識されない態様(音声であれば、当該音声を消音にすることで実現される)、または当該演出が認識され難い態様(音声であれば、当該音声の音量を下げることで実現される)とすることも含む。
これにより、開放報知抑制期間における右打ちエラーの発生を認識させ易くすることができる。なお、開放報知抑制期間において発生を認識させ易くエラーとしては、右打ちエラーに限らず、上述の重要度が低いエラーであれば、いずれのエラーであってもよい。
【0173】
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、所定のエラー(右打ちエラー)が発生したときに、第六の報知(右打ちエラー報知音)を第二の報知手段(スピーカ33)に実行させ、開放報知抑制期間における第三の報知(保留入賞音)の実行中に所定のエラーが発生したときには、第三の報知の実行が規制され、第六の報知が実行される、と換言できる。
【0174】
以上説明した開放報知抑制期間を生じさせるための扉開放報知の終了条件は、本実施形態に係る終了条件に限らない。以下、扉開放報知に係る終了条件の変形例(第1変形例~第3変形例)を説明する。
なお、扉開放が発生してから開放報知抑制期間が開始されるまでの期間、開放報知抑制期間、および開放報知抑制期間の終了後の扉閉鎖状態における、保留入賞音、保留入賞表示、音量調整音、音量調整表示、右打ちエラー報知音、および右打ちエラー表示の変形例における実行状況は、本実施形態における実行状況と同一であるため、説明を省略する。
【0175】
<第1変形例について>
まず、
図17(a)、
図17(b)、
図18(a)、および
図18(b)を用いて、扉開放報知に係る終了条件の第1変形例を説明する。
図17(a)および
図17(b)は、第1変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図17(a)は、扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図17(b)は、扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
図18(a)および
図18(b)は、第1変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図18(a)は、後の扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖が発生した場合を、
図18(b)は、後の扉開放の発生後に15秒経過する前に扉閉鎖が発生した場合を、示すタイミングチャートである。
【0176】
図17(a)に示す通り、第1変形例では、扉開放が発生してから15秒経過した後に扉閉鎖が発生する場合には、扉開放が発生してから15秒経過したことによって扉開放音が終了し、当該扉閉鎖が発生してから30秒が経過したことによって扉開放点灯が終了する。この場合には、扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図17(b)に示す通り、第1変形例では、扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生する場合には、扉閉鎖が発生したことによって扉開放音が終了し、当該扉閉鎖の発生後に30秒経過したことによって扉開放点灯が終了する。この場合には、扉閉鎖の発生から扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
【0177】
図18(a)に示す通り、第1変形例では、先の扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生し、先の扉開放の発生から15秒経過する前に新たな(後の)扉開放が発生し、その後に扉閉鎖が発生した場合において、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図17(a)の場合と同様となる。具体的には、新たな扉開放の発生後に15秒経過してから扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図18(b)に示す通り、第1変形例では、先の扉開放が発生してから15秒経過する前に扉閉鎖が発生し、先の扉開放の発生から15秒経過する前に扉閉鎖が発生する場合において、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図17(b)の場合と同様となる。具体的には、新たな扉開放の後の扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
【0178】
このように、第1変形例に係る扉開放報知の終了条件を採用しても、開放報知抑制期間が生じる。これにより、スピーカ33および枠ランプ35の双方のデバイスによって扉開放報知を実行しつつも、他の報知を認識させ易くすることができる。
当該効果を奏するにあたっては、扉開放音の終了条件に係る経過時間(本実施形態では、15秒)が、扉開放点灯の終了条件に係る経過時間(本実施形態では、30秒)よりも短いことが好ましいが、これらの経過時間が同一の時間であってもよい。
【0179】
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を第一の報知手段(枠ランプ35)に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を第二の報知手段(スピーカ33)に開始させ、第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間(30秒)に達したときに終了し、第二の報知は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間(15秒)に達したときに終了し、第二の時間が、第一の時間と同一の長さ、または第一の時間よりも短いことで、第二の報知が実行されずに第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生する、と換言できる。
【0180】
<第2変形例について>
次に、
図19(a)および
図19(b)を用いて、扉開放報知に係る終了条件の第2変形例を説明する。
図19(a)は、第2変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図19(b)は、第2変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートである。
【0181】
図19(a)に示す通り、第2変形例では、扉閉鎖が発生したことによって扉開放音が終了し、当該扉閉鎖が発生してから30秒が経過したことによって扉開放点灯が終了する。この場合には、扉閉鎖の発生から扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図19(b)に示す通り、第2変形例では、扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生する場合であっても、
図19(a)の場合と同様に、後の扉閉鎖が発生したことによって後の扉開放の発生によって発生した扉開放音が終了し、後の扉閉鎖が発生してから30秒経過したことによって扉開放点灯が終了する。したがって、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図19(a)の場合と同様となる。
【0182】
<第3変形例について>
次に、
図20(a)および
図20(b)を用いて、扉開放報知に係る終了条件の第3変形例を説明する。
図20(a)は、第3変形例において扉開放および扉閉鎖が1回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートであり、
図20(b)は、第3変形例において扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生した場合における扉開放音および扉開放点灯の実行状況を示すタイミングチャートである。
【0183】
図20(a)に示す通り、第3変形例では、扉閉鎖が発生してから10秒が経過したことによって扉開放音が終了し、当該扉閉鎖が発生してから30秒が経過したことによって扉開放点灯が終了する。この場合には、扉閉鎖の発生後に10秒経過してから扉閉鎖の発生後に30秒経過するまでの期間が、開放報知抑制期間となる。
また、
図20(b)に示す通り、第3変形例では、扉開放および扉閉鎖が2回ずつ発生する場合であっても、
図20(a)の場合と同様に、後の扉閉鎖が発生してから10秒経過したことによって後の扉開放の発生によって発生した扉開放音が終了し、後の扉開放が発生してから30秒経過したことによって扉開放点灯が終了する。したがって、新たな扉開放が発生した後の開放報知抑制期間は、
図20(a)の場合と同様となる。
【0184】
このように、第2変形例または第3変形例に係る扉開放報知の終了条件を採用しても、開放報知抑制期間が生じる。これにより、スピーカ33および枠ランプ35の双方のデバイスによって扉開放報知を実行しつつも、他の報知を認識させ易くすることができる。
【0185】
よって、遊技機10において、第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間(30秒)に達したときに終了し、第二の報知が、扉閉鎖が発生したとき、または扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間よりも短い第二の時間(10秒)に達したときに終了することで、第二の報知が実行されずに第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生する、と換言できる。
【0186】
なお、第2変形例または第3変形例に係る上述の効果を奏するにあたっては、扉閉鎖が発生してから、当該扉閉鎖が発生してから扉開放点灯が終了するまでの時間(第2変形例および第3変形例では、30秒)よりも短い時間以内に扉開放音が終了するように構成されていればよい。これにより、開放報知抑制期間が生じる。ここで、扉閉鎖が発生してから、当該扉閉鎖が発生してから扉開放点灯が終了するまでの時間よりも短い時間以内に扉開放音が終了する構成は、上述の第2変形例や第3変形例に限らず、例えば、扉開放音を一通り再生するのに要する時間を扉閉鎖が発生してから扉開放点灯が終了するまでの時間よりも短い時間とした上で、扉閉鎖が発生したタイミングで再生している開放音を一通り再生するまで当該開放音を再生し続けるようにしても実現される。
【0187】
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300、音声制御基板310)は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知(扉開放点灯)を第一の報知手段(枠ランプ35)に開始させるとともに、第二の報知(扉開放音)を第二の報知手段(スピーカ33)に開始させ、第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間(30秒)に達したときに終了し、第二の報知が、扉閉鎖が発生したとき、または扉閉鎖が発生してから第一の時間よりも短い第二の時間以内に終了することで、第二の報知が実行されずに第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生する、と換言できる。
【0188】
また、上述の第2変形例および第3変形例のように扉閉鎖が発生後も扉開放音が継続して出力される場合には、例えば、扉開放が発生してから扉閉鎖が発生するまでの期間では2つの音声再生チャネルのそれぞれで別の扉開放音を再生し、扉閉鎖が発生してから扉開放音の出力が終了するまでの期間では一の音声再生チャネルにおける扉開放音の再生を終了し、他方の音声再生チャネルにおける扉開放音の再生を継続する等、扉閉鎖が発生してからも継続して出力される扉開放音を、扉開放が発生してから扉閉鎖が発生するまでに出力されている扉開放音の一部としてもよい。
【0189】
以上の説明では、開放報知抑制期間を設けることで、当該期間において新たに発生する報知音(本実施形態では、保留入賞音)を認識させ易くする発明を説明したが、上述の本実施形態または第1変形例に係る扉開放報知の終了条件を採用した上で、これらの例における扉開放報知に係るデバイス(枠ランプ35またはスピーカ33)とは異なるデバイス(盤面ランプ85)による扉開放報知を追加し、追加した扉開放報知の終了条件を工夫することで、扉開放報知が終了するにあたり、当該扉開放報知によって実行が規制されていた他の演出を認識させ易くすることができる。以下、これらの変形例の詳細を説明する。
【0190】
<第4変形例について>
次に、
図21を用いて、上述の本実施形態に係る扉開放報知の終了条件を採用した上で、本実施形態における扉開放報知に係るデバイスとは異なるデバイスによる扉開放報知を追加した第4変形例の詳細を説明する。
図21は、第4変形例において扉開放の発生後に15秒経過後かつ30秒経過前に扉閉鎖が発生した場合のタイミングチャートである。なお、本変形例では、上記異なるデバイスとして盤面ランプ85を採用している。
【0191】
図21に示す通り、扉開放が発生する時点では、図柄変動が行われており、当該図柄変動に係る変動演出(変動報知)が、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれで実行されている。これらの変動演出が実行されている期間において扉開放が発生すると、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれに係る扉開放報知が実行され、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれに係る変動演出の実行が規制される(
図21における想像線を参照)。なお、盤面ランプ85に係る扉開放報知は、点灯状態から消灯状態となることであってもよい。これは、他のランプに係る演出(報知)についても同様である。
その後に、扉開放から15秒経過すると、スピーカ33に係る扉開放報知が終了し、スピーカ33に係る変動演出が再開される。
続いて、扉閉鎖が発生すると、盤面ランプ85に係る扉開放報知が終了し、盤面ランプ85に係る変動演出が再開される。
さらに、扉開放から30秒が経過すると、枠ランプ35に係る扉開放報知が終了し、枠ランプ35に係る変動演出が再開される。
【0192】
<第5変形例について>
次に、
図22を用いて、上述の第1変形例に係る扉開放報知の終了条件を採用した上で、第1変形例における扉開放報知に係るデバイスとは異なるデバイスによる扉開放報知を追加した第5変形例の詳細を説明する。
図22は、第5変形例において扉開放の発生後に15秒経過後に扉閉鎖が発生した場合のタイミングチャートである。なお、本変形例では、上記異なるデバイスとして盤面ランプ85を採用している。
【0193】
図22に示す通り、扉開放が発生する時点では、第4変形例と同様に、図柄変動が行われており、当該図柄変動に係る変動演出(変動報知)が、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれで実行されている。これらの変動演出が実行されている期間において扉開放が発生すると、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれに係る扉開放報知が実行され、スピーカ33、盤面ランプ85、および枠ランプ35のそれぞれに係る変動演出の実行が規制される(
図22における想像線を参照)
その後に、扉開放から15秒経過すると、第4変形例と同様に、スピーカ33に係る扉開放報知が終了し、スピーカ33に係る変動演出が再開(復帰)される。
続いて、扉閉鎖が発生すると、第4変形例と同様に、盤面ランプ85に係る扉開放報知が終了し、盤面ランプ85に係る変動演出が再開される。
さらに、扉閉鎖から30秒が経過すると、枠ランプ35に係る扉開放報知が終了し、枠ランプ35に係る変動演出が再開される。
【0194】
このように、上述の本実施形態に係る扉開放報知の終了条件を採用した第4変形例、および上述の第1変形例に係る扉開放報知の終了条件を採用した第5変形例では、各デバイスに係る変動演出が段階的に再開される場合がある。これにより、扉開放報知を認識させ易くしつつも、変動演出を認識させ易くすることができる。
さらに、変動演出が複数のデバイスで同時再開され難くなるため、ホール関係者を驚かせ難くすることもできる。
【0195】
特に、第4変形例および第5の変形例では、扉開放の発生によって規制された変動演出のうちのスピーカ33に係る変動演出が最初に再開され、その後に盤面ランプ85に係る変動演出、および枠ランプ35に係る変動演出が再開される。
そのため、指向性が低いスピーカ33に係る変動演出を、指向性が高いランプに係る変動演出よりも先に復帰するときを設け、遊技者に変動演出を認識させ易くすることができる。特に、指向性が高いランプに係る変動演出に注意を引くことで、当該変動演出についても認識させ易くすることができる。
【0196】
さらに、第4変形例および第5変形例では、盤面ランプ85に係る変動演出の演出パターン数は、枠ランプ35に係る変動演出の演出パターン数よりも多い。なお、デバイスに対応する演出パターン数とは、当該デバイスで実行され得る一連の演出の数を指す。そして、上述の通り、変動演出は、図柄変動における大当りの当選可否に係る期待度を示唆する演出である。
そのため、大当りの当選可否に係る期待度を遊技者に抱かせ易くることできる。
【0197】
また、規制されていたスピーカ33に係る変動演出が再開される際に、当該変動演出に対していわゆるフェードイン処理が実行されている場合には、当該変動演出がフェードインの途中から再開される。これは、当該変動演出に対していわゆるフェードアウト処理が実行されている場合も同様である(フェードアウトの途中から再開される)。
【0198】
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
【0199】
まず、本実施形態および各変形例における扉開放報知等の各種演出は、特段の説明がない限り、いずれのデバイスで実行される演出であってもよい。
【0200】
また、本実施形態および各変形例では、扉閉鎖が発生したタイミングで「扉が閉まりました」等の扉閉鎖が発生したことを報知する音声を出力するようにしてもよい。
【0201】
また、本実施形態および各変形例における経過時間に係る閾値の長短は、各閾値の長短が担保されていれば、いずれの時間を採用してもよい。
【0202】
また、本実施形態における確率、割合、頻度の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
さらに、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
【0203】
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43のON状態の時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
【0204】
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
【0205】
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
【0206】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
第一の報知手段と、
第二の報知手段と、
前記第一の報知手段および前記第二の報知手段を制御する報知制御手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知を前記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知を前記第二の報知手段に開始させ、
前記第一の報知は、扉開放が発生してからの経過時間が第一の時間に達すること、および扉閉鎖の発生の双方が生起されたときに終了し、
前記第二の報知は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間に達したときに終了し、
前記第二の時間が、前記第一の時間と同一の長さ、または前記第一の時間よりも短いことで、前記第二の報知が実行されずに前記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し易くなり、
扉開放が発生してから前記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される前記第一の報知は、該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された前記第一の報知と同一の報知態様である、
(2)
第一の報知手段と、
第二の報知手段と、
前記第一の報知手段および前記第二の報知手段を制御する報知制御手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知を前記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知を前記第二の報知手段に開始させ、
前記第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間に達したときに終了し、
前記第二の報知は、扉閉鎖が発生していなくても扉開放が発生してからの経過時間が第二の時間に達したときに終了し、
前記第二の時間が、前記第一の時間と同一の長さ、または前記第一の時間よりも短いことで、前記第二の報知が実行されずに前記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し、
扉開放が発生してから前記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される前記第一の報知は、該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された前記第一の報知と同一の報知態様である、
ことを特徴とする遊技機。
(3)
第一の報知手段と、
第二の報知手段と、
前記第一の報知手段および前記第二の報知手段を制御する報知制御手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、扉開放が発生したことを契機に、第一の報知を前記第一の報知手段に開始させるとともに、第二の報知を前記第二の報知手段に開始させ、
前記第一の報知は、扉閉鎖が発生してからの経過時間が第一の時間に達したときに終了し、
前記第二の報知が、扉閉鎖が発生したとき、または扉閉鎖が発生してから前記第一の時間よりも短い第二の時間以内に終了することで、前記第二の報知が実行されずに前記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生し、
扉開放が発生してから前記第一の時間が経過した後に扉開放が新たに発生したときに開始される前記第一の報知は、該第一の時間の計時開始に対応する扉開放が発生したときに開始された前記第一の報知と同一の報知態様である、
ことを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記報知制御手段は、
第一の事象の発生を少なくとも含み前記第一の事象とは異なる第二の事象の発生を含まない実行条件が充足されたときに、第三の報知を前記第二の報知手段に実行させることが可能であり、
前記第二の事象の発生を少なくとも含み前記第一の事象の発生を含まない所定の実行条件が充足されたときに、前記第三の報知と同一または異なる報知態様である第四の報知を前記第二の報知手段に実行させることが可能であり、
前記開放報知抑制期間とは異なる期間であって前記第一の報知および前記第二の報知の双方が実行されていない期間の少なくとも一部では、前記第一の事象が発生したときに前記第三の報知が実行されることがあるとともに、前記第二の事象が発生したときに前記第四の報知が実行されることがあり、
前記開放報知抑制期間の少なくとも一部では、前記第一の事象が発生したときに前記第三の報知が実行されることがある一方、前記第二の事象が発生したときに前記第四の報知が実行されない、
ことを特徴とする遊技機。
(5)
上記(4)に記載の遊技機であって、
前記報知制御手段によって制御される第三の報知手段を備え、
前記報知制御手段は、前記所定の実行条件が充足されたときに、第五の報知を前記第三の報知手段に実行させ、
前記開放報知抑制期間において、前記第二の事象が発生して前記第四の報知が実行されないときには、前記第五の報知が実行されることがある、
ことを特徴とする遊技機。
(6)
上記(4)又は(5)に記載の遊技機であって、
図柄変動において特典に当選するか否かを判定し、
前記第三の報知が、前記特典の当選可否に基づく報知態様である一方、前記第四の報知が、前記特典の当選可否に基づかない報知態様である、
ことを特徴とする遊技機。
(7)
上記(4)又は(5)に記載の遊技機であって、
前記第一の事象が、遊技操作によって発生しない事象である一方、前記第二の事象が、遊技操作によって発生する事象である、
ことを特徴とする遊技機。
(a)
上記(4)乃至(7)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記報知制御手段は、所定のエラーが発生したときに、第六の報知を前記第二の報知手段に実行させ、
前記開放報知抑制期間における前記第三の報知の実行中に前記所定のエラーが発生したときには、前記第三の報知の実行が規制され、前記第六の報知が実行される、
ことを特徴とする遊技機。
(b)
上記(3)に記載の遊技機であって、
前記第二の報知が、扉閉鎖が発生したとき、または扉閉鎖が発生してからの経過時間が前記第一の時間よりも短い第二の時間に達したときに終了することで、前記第二の報知が実行されずに前記第一の報知が実行される開放報知抑制期間が発生する、
ことを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0207】
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 枠ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
54 保護部材
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 音量調整部
84 輝度調整部
85 盤面ランプ
86 残賞球報知ランプ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 音量調整手段
255 輝度調整手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路