(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】ワイヤフィーダ
(51)【国際特許分類】
B23K 9/12 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
B23K9/12 301A
(21)【出願番号】P 2021523729
(86)(22)【出願日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 IB2019059145
(87)【国際公開番号】W WO2020089748
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-20
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513076682
【氏名又は名称】エサブ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(72)【発明者】
【氏名】デッカー、イェルーン
(72)【発明者】
【氏名】グレット、マチアス
(72)【発明者】
【氏名】ラーゲルクヴィスト、アルネ
(72)【発明者】
【氏名】ストイェルンロフ、フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】フレデリクセン、ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンソン、ヨハン
【審査官】柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/178983(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0295522(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03048866(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0166345(US,A1)
【文献】実開平02-011673(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともフロントサイド、トップサイド、リアサイド、及びボトムサイドを有する外部ハウジング部分であって、前記外部ハウジング部分は空洞を規定する外部ハウジング部分と、
前記外部ハウジング
部分の前記空洞内に配置された内部ハウジング部分であって、前記外部ハウジング部分と前記内部ハウジング部分との間には隙間空間が生じるようになっていて、前記内部ハウジング部分は少なくともフロントサイド、トップサイド、リアサイド、及びボトムサイドを有し、前記内部ハウジング部分は溶接関連装置のワイヤフィーダコンポーネントが配置される、内部ハウジング部分と、
を具備
し、
前記外部ハウジング部分は前記内部ハウジング部分とは異なる材料で構築され、前記内部ハウジング部分には循環空気の閉ループ空気流路を提供するために複数の開口が設けられ、前記隙間空間には電流バーが通っている、
ことを特徴とする溶接関連装置。
【請求項2】
前記内部ハウジング部分の前記トップサイドは第1の開口を含み、
前記内部ハウジング部分の前記ボトムサイドは第2の開口を含むことを特徴とする請求項1に記載の溶接関連装置。
【請求項3】
前記隙間空間、前記第1の開口、及び前記第2の開口は、前記内部ハウジング部分の内部空洞から、前記隙間空間を通って、前記内部ハウジング部分の前記内部空洞に戻る、循環空気の閉ループ空気流路を提供することを特徴とする請求項2に記載の溶接関連装置。
【請求項4】
前記隙間空間を通って流れる空気の熱は、前記外部ハウジング部分を通って放散されることを特徴とする請求項3に記載の溶接関連装置。
【請求項5】
前記外部ハウジング部分は構造的な第1の剛性を有し、前記内部ハウジング部分は構造的な第2の剛性を有し、前記第1の剛性は前記第2の剛性より小さいことを特徴とする請求項1に記載の溶接関連装置。
【請求項6】
前記隙間空間を通って延びる第1の部分と、前記内部ハウジング部分の前記ボトムサイドに配置された開口を通って前記内部ハウジング部分の内部空洞に延びる第2の部分とを有する、電流を流すのに適した電流バーであって、前記電流バーは第1の端部と第2の端部とを有し前記第1の端部は前記内部空洞内に配置され、前記第2の端部は前記隙間空間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接関連装置。
【請求項7】
前記外部ハウジング部分の前記フロントサイドを通って配置され、前記電流バーの前記第2の端部に結合されたケーブルコネク
タを具備することを特徴とする請求項6に記載の溶接関連装置。
【請求項8】
前記電流バーは第1の電流バーであり、前記内部ハウジング部分の前記ボトムサイドに配置された開口が第1の開口であり、前記溶接関連装置はさらに、
前記内部ハウジング部分の前記トップサイドに配置された第2の開口と、
前記隙間空間を通って延びる第1の部分及び前記第2の開口を通って前記内部ハウジング部分の前記内部空洞に延びる第2の部分を有する第2の電流バーであって、前記第2の電流バーは第1の端部及び第2の端部を有し、前記第2の電流バーの前記第1の端部は前記第1の電流バーの前記第1の端部に近接する前記内部空洞内に配置され、前記第2の電流バーの前記第2の端部は前記外部ハウジング部分の前記リアサイドに近接する前記内部空洞内に配置される、第2の電流バーと、
を具備することを特徴とする請求項6に記載の溶接関連装置。
【請求項9】
前記第2の電流バーの前記第2の端部は、前記外部ハウジング部分の前記リアサイドを通って配置されたアクセサリコネクタに結合されることを特徴とする請求項8に記載の溶接関連装置。
【請求項10】
前記第2の電流バーの前記第1の端部は、電源ケーブルに接続され電源から溶接電力を受け取るよう構成された電源コネクタに結合されることを特徴とする請求項
8に記載の溶接関連装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2018年11月2日に出願された、米国仮特許出願第62/754,853に基づく優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
(技術分野)
本発明は、ワイヤフィーダに関し、さらに詳細には、溶接ワイヤを供給し、溶接トーチに電力を供給するためのポータブルワイヤフィーダに関する。
【背景技術】
【0003】
ポータブル溶接装置(例えば、溶接電源、ワイヤフィーダなど)は知られており、しばしばケース内に組み込まれる。このようなポータブル溶接装置は、修理又は製造のためにワークピースを工場に送ることが実用的又は便利ではない用途に使用される。このようなポータブル溶接装置の用途の例には、石油化学製品の製造、船上での設置及び修理などが含まれる。これらの溶接装置は、携帯性があるので、広く使用され、人気がある。さまざまな種類の溶接の中で、ポータブル溶接装置がガスメタルアーク溶接でよく使用される。ガスメタルアーク溶接には、溶着速度、速さ、優れた溶接品質、ワークピースの歪みが最小である、スタブ損失がないなど、他のタイプの溶接に比べていくつかの利点がある。従来のミグ(MIG)溶接において、MIG溶接装置は、トーチと、電極ワイヤフィーダ機構によって供給リール又は他の供給源から溶接トーチに連続的に供給される溶接ワイヤ電極とを含む。トーチとワークピースの間のアークが溶接ワイヤ電極を連続的に溶かして、溶接パドルを形成する。
【0004】
既知のポータブル溶接装置に関する1つの課題は、ポータブル溶接装置が輸送及び使用中に遭遇する過酷な処理及び過酷な環境に耐えるのに十分に頑丈ではないことである。溶接装置を十分に頑丈にすると、溶接装置は重くなり、携帯性が低下する。加えて、既知のポータブル溶接装置は、ポータブル溶接装置を使用する過酷な環境では効率的に動作することができない。このようなポータブル溶接装置が使用される環境の特性により、ポータブル溶接装置が損傷することがあり、所望の間隔よりも短い間隔で修理が必要になることもある。そのようなポータブル溶接装置が使用される環境の特性によってはまた、外部空気を使用して内部コンポーネントを冷却するときに問題が生じるので、ポータブル溶接装置内のコンポーネントを冷却することに問題が生じる。ポータブル溶接装置が使用される環境には、多くの場合、ポータブル溶接装置のコンポーネント(内部及び外部の両方)を損傷させ及び損傷させる可能性のあるさまざまな汚染物質及び汚染物質が含まれている。加えて、ポータブル溶接装置内の内部部品を冷却するには、ポータブル溶接装置の場合、水がポータブル溶接装置の内部に入り、内部部品を危険にさらす可能性がある入口及び出口開口が必要である。既知のポータブル溶接装置の別の課題は、つかみ、持ち上げ、そして運ぶのが容易であるように設計されていないかもしれないということである。これらの課題のいくつかは、溶接装置が重いことに起因する可能性がある。加えて、既知のポータブル溶接装置は、この溶接装置の使用中又は使用後に損傷を受けるかもしれない、ポータブル溶接装置の個々の部品の修理/交換を簡単に行うことができるように設計されていない可能性がある。
【0005】
電極ワイヤフィーダは、上記のポータブル溶接装置の1つの実施形態となることできる。これらの電極ワイヤフィーダは、フィードロールの間を通過する溶接ワイヤに圧力を加え、メッシュギアによって駆動されて電極ワイヤをトーチに送り、トーチを通して供給する対向するフィードロールを含むワイヤフィーダ機構を有する。場合によっては、対向するフィードロールの単一のペアが使用され、他の例では、ワイヤのフィードパスに沿って間隔を置いて配置される2つのペアのフィードロールが使用される。ワイヤフィーダは、電源から溶接電力を受け取り、その溶接電力を溶接トーチに供給する。したがって、ワイヤフィーダには、ワイヤフィーダの内部を通って連結するさまざまな電流バーも含まれる。ワイヤフィーダは、溶接トーチへのシールドガスの流れを制御するように構成することもできるだけでなく、また、溶接作業を実行するためのさまざまな溶接作業パラメータを制御するように構成することができる。ワイヤフィーダとその内部コンポーネントの複雑な性質、MIG溶接作業を容易にするワイヤフィーダの役割、及び上記の従来のポータブル溶接デバイスの既知の課題を考えると、現在のポータブル溶接ワイヤフィーダは、ポータブル溶接を実行するための、長期的に実行可能な課題解決手法とはならない。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、溶接作業を容易にするための頑丈でポータブルなワイヤフィーダに関する。ワイヤフィーダには、従来のワイヤフィーダに勝る利点をもたらす複数の機能が含まれている。ワイヤフィーダ機構のハウジングは、互いに結合された内部ハウジング構造及び外部ハウジング構造を含む。これにより、外部ハウジング構造と内部ハウジング構造の間に隙間空間がある二重壁のハウジングが作成される。外部ハウジング構造は、内部ハウジング構造と比べて、より柔軟で弾力性のある材料で構築することができる。さらに、内部ハウジング構造は、外部ハウジング構造よりも剛性を高くすることができる。この構造により、外部ハウジング構造は、ワイヤフィーダを使用する過酷な環境での損傷に耐えることができる。二重壁構造により、重金属のような重くてかさばる材料で構成することなく、ハウジングを堅固にすることもできる。これにより、ワイヤフィーダの重量が軽減され、持ち運びが容易になる。
【0007】
さらに、前述のように、二重壁構造により、外部ハウジング構造と内部ハウジング構造との間に隙間空間が作り出される。この隙間空間は、ワイヤフィーダの内部空洞内に蓄積する熱の量を減らすために利用することができる。ワイヤフィーダのさまざまなコンポーネントに電力を供給しながら溶接電力を供給する電流バーは、主として隙間空間を経由することができる。これにより、電流バーによって生成された熱を外部ハウジング構造を通してより容易に放散することができ、内部ハウジング構造は、電流バーによって生成された熱から内部空洞を絶縁するのに役立つ。また、循環ファン又は循環ポンプは、隙間空間を通る閉ループ循環経路内のワイヤフィーダの内部空洞内からの空気を循環させるように構成することができる。この閉ループ循環経路は、複数の目的を果たすことができる。循環空気によって吸収された熱は、空気が隙間空間を通して流されるときに、外部ハウジング構造を通して容易に放散させることができる。さらに、隙間空間を通って、そして最終的には隙間空間を通って電流バー上を循環する空気は、対流によって電流バーをさらに冷却するのに役立つ。加えて、閉ループ循環経路を有することにより、ワイヤフィーダの外部からの汚染された空気がワイヤフィーダに送り込まれることは決してない。この汚染された空気はワイヤフィーダ内に配置されたコンポーネントを汚染する可能性がある。
【0008】
ワイヤフィーダのアクセスドアはまた、アクセスドアの内側に配置された収納コンパートメントを備えることができる。これらの収納コンパートメントは、ワイヤフィーダ及び溶接トーチの消耗部品(例えば、駆動ホイール、ワイヤガイド、コンタクトチップ、ガスノズル、ガスディフューザーなど)を受け入れるように構成し、アクセス可能な場所に便利で簡単に収納及び保持することができる。アクセスドアには、アクセスドアの外面に当て板を装備することもできる。当て板は、アクセスドアに取り外し可能に結合することができ、アクセスドアの外面が支持面と接触することなく、ワイヤフィーダをその側面(すなわち、アクセスドアの1つ)に水平に配置させることができる。これにより、アクセスドアが損傷する可能性が低くなり(例:傷、擦り傷、へこみなど)、当て板は必要に応じて簡単に交換できる。さらに、当て板が取り外されると、車輪付きカートをアクセスドアに結合することができ、ワイヤフィーダを横向きにして所定の位置に自走させることができる。ワイヤフィーダを横向きに水平に配置すると、ワイヤフィーダの安定性が高まり、ワイヤフィーダが転がる可能性が低くなる。この位置はまた、作業者が障害物の下にワイヤフィーダを配置することを容易にし、溶接ワイヤスプールを交換するためにより人間工学的となる。
【0009】
ここに開示するワイヤフィーダは、ワイヤフィーダに入るケーブルのひずみを低減する張力緩和装置、及びケーブルがワイヤフィーダ内で接続するコネクタをさらに含む。
【0010】
さらに、ワイヤフィーダは、溶接作業に使用されるトーチケーブルと互換性のあるコネクタのタイプに応じて、異なるタイプのケーブルコネクタと容易に交換することができる交換可能なケーブルコネクタを備えている。
【0011】
ワイヤフィーダは、利用するワイヤフィーダの向きに応じて容易に再配置することができる費用効果の高い制御パネルを備えている。
【0012】
さらに、ワイヤフィーダは、ワイヤフィーダ機構から容易に取り外し可能なワイヤガイドを含むワイヤフィーダ機構を備えている。より具体的には、ワイヤガイドは、工具を使用せずに、ワイヤフィーダ機構から迅速かつ容易に取り外すことができる。ワイヤガイドは、工具を使用せずにワイヤフィーダ機構内にしっかりと保持することもできる。これにより、ワイヤガイドが摩耗したときに交換したり、ワイヤガイドを溶接作業者が使用することを目的とした溶接ワイヤのゲージ、タイプ、及び/又は材料により適した別のワイヤガイドと交換したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【0014】
【
図2A】
図1に示された溶接装置のワイヤフィーダの正面斜視図を示す。
【0015】
【
図2B】
図2Aに示されたワイヤフィーダの背面斜視図を示す。
【0016】
【0017】
【0018】
【
図3C】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第1のサイドの立面図を示す。
【0019】
【
図3D】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第2のサイドの立面図を示す。
【0020】
【0021】
【0022】
【
図4A】
図2Aに示されたワイヤフィーダの取り付け構造の断面図を示す。
【0023】
【
図4B】取り付け構造を介してカートに取り付けられているワイヤフィーダの斜視図を示す。
【0024】
【
図5A】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第1のサイドの斜視図を示し、第1のアクセスドアが開いた位置にあり、ワイヤフィーダの第1のサイドに近接するコンポーネントへのアクセスを提供している。
【0025】
【
図5B】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第2のサイドの斜視図を示し、第2のアクセスドアが開いた位置にあり、ワイヤフィーダの第2のサイドに近接するコンポーネントへのアクセスを提供している。
【0026】
【
図6A】
図4Aに示された第1のアクセスドアの外部の斜視図を示す。
【0027】
【
図6B】
図6Aに示された第1のアクセスドアの内部の斜視図を示す。
【0028】
【
図6B】
図6Aに示された第1のアクセスドアの内部の斜視図を示す。
【0029】
【
図6C】第1のアクセスドアの内部パネルが取り外されている状態の、
図6Bに示された第1のアクセスドアの内部の斜視図を示す。
【0030】
【
図6D】
図6Aに示された第1のアクセスドアから取り外された内部パネルの内側の内部立面図を示す。
【0031】
【
図6E】
図6Aに示された第1のアクセスドアのドア収納コンパートメントの立面図を示す。
【0032】
【
図6F】第2のアクセスドアから当て板を取り外した、
図2Aに示されたワイヤフィーダの第2のサイドの斜視図を示す。
【0033】
【
図7A】
図2Aに示されたワイヤフィーダのハウジング部分の分解斜視図を示す。
【0034】
【
図7B】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第2のサイドの断面図を示す。
【0035】
【
図7C】
図2Aに示されたワイヤフィーダの第1のサイドの断面の斜視図を示す。
【0036】
【
図7D】
図2Aに示されたワイヤフィーダのフロントサイドの断面の斜視図を示す。
【0037】
【
図8A】
図2Aに示されたワイヤフィーダのリアサイドに関する張力緩和装置の斜視図を示す。
【0038】
【0039】
【0040】
【
図8D】
図8Aに示された張力緩和装置のコンポーネントのフロントサイドの分解図を示す。
【0041】
【
図8E】
図8Aに示された張力緩和装置のコンポーネントのフロントサイドの分解図を示す。
【0042】
【
図8F】相互接続ケーブルに接続されている
図8Aに示された張力緩和装置の斜視図を示す。
【0043】
【
図9A】
図2Aに示されたワイヤフィーダのフロントサイドの制御パネルの斜視図を示す。
【0044】
【
図9B】
図9Aに示された制御パネルの基板部材の背面斜視図を示す。
【0045】
【
図9C】
図9Aに示された制御パネルのコンポーネントの分解図を示す。
【0046】
【
図9D】異なる構成で
図2Aに示されたワイヤフィーダのフロントサイドに取り付けられている
図9Aに示された制御パネルを示す。
【0047】
【
図10A】
図2Aに示されたワイヤフィーダのワイヤフィーダ機構の斜視図を示す。
【0048】
【
図10B】
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のフロントサイドの分解図を示す。
【0049】
【
図10C】
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のフロントサイドの斜視図を示し、ここで、ワイヤフィーダ機構の第1のハウジング部分は、ワイヤフィーダ機構の第2のハウジング部分から離間されている。
【0050】
【
図11】
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のスライディングアクチュエータ及び入口ガイド及び出口ガイドの斜視図を示す。
【0051】
【
図12A】
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構の中間ワイヤガイドの第1のサイドの分解図を示す。
【0052】
【
図12B】
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構に挿入されている、
図12Aに示された中間ワイヤガイドの第2のサイドの分解斜視図を示す。
【0053】
【
図12C】中間ワイヤガイドの第2の実施形態の斜視図を示す。
【0054】
【
図12D】中間ワイヤガイドの第3の実施形態の斜視図を示す。
【0055】
【
図13A】ラッチがロック位置にある、
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のガイドロック機構の第2の実施形態の斜視図を示す。
【0056】
【
図13B】ラッチがロック位置にある、
図13Aに示されたガイドロック機構の第2の実施形態の断面図を示す。
【0057】
【
図13C】ラッチがロック解除位置にある、
図13Aに示されたガイドロック機構の第2の実施形態の斜視図を示す。
【0058】
【
図13D】ラッチがロック解除位置にある、
図13Cに示されたガイドロック機構の第2の実施形態の断面図を示す。
【0059】
【
図14A】交換可能なケーブルコネクタがワイヤフィーダ機構の出口側に結合されている、
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のフロントサイドの斜視図を示す。
【0060】
【
図14B】
図14Aの交換可能なケーブルコネクタがイヤフィーダ機構の出口側に結合されている、
図10Aに示されたワイヤフィーダ機構のリアサイドの斜視図を示す。
【0061】
【
図14C】2つのタイプの交換可能なケーブルコネクタのアセンブリ及び、
図10Aに示されているワイヤフィーダ機構の出口側へカップリングの分解図を示す。
【0062】
【
図14D】交換可能なケーブルコネクタの1つが、ワイヤフィーダのフロントサイドの接続パネルを介して少なくとも部分的にアクセス可能である、
図2Aに示されたワイヤフィーダのフロントサイドの斜視図を示す。
【0063】
【
図14EF】2つのタイプの交換可能なケーブルコネクタの正面図を示し、交換可能なケーブルコネクタに対するトーチコネクタシートの向きを示している。
【0064】
【
図15A】
図2Aに示されたワイヤフィーダのアクセスドアのいずれかに結合することができるカートの斜視図を示す。
【0065】
【
図15B】第2のアクセスドアに結合されている、
図15Aに示されたカートを備えた
図2A示されているワイヤフィーダの正面斜視図を示す。
【0066】
本開示を通して、類似する参照番号は類似する構成要素を識別するために使用されるものとする。
【発明を実施するための形態】
【0067】
図面に目を向けると、
図1は、溶接作業のための電力供給、制御、及び必需品の供給を行う溶接システム10の実施形態の概略図を示している。溶接システム10は、溶接作業者が溶接出力電圧、溶接電流、ガス流、及び/又は溶接作業のための他の溶接パラメータを制御することができる制御パネル22を有する電源20を含む。制御パネル22は、溶接作業者が溶接パラメータ(例えば、電圧、電流など)を調整するために使用することができる入力又はインターフェースデバイスを含むことができる。電源20は、電源20の外部(
図1に示されているように)又は電源20の内部のいずれかにある、ガス源30に接続することができる。ガス源30は、溶接作業のためのシールドガスを提供することができる。
【0068】
図1に示すように、溶接システム10はまた、少なくとも1つの相互接続ケーブル60を介して電源20に接続されるワイヤフィーダ40を含む。相互接続ケーブル60は、ワイヤフィーダ40に少なくとも溶接電力(すなわち、電圧及び電流)を提供することができる。ガス源30が電源20に結合されている実施形態では、相互接続ケーブル60はさらに、ワイヤフィーダ40にシールドガスを提供するよう構成することができる。さらなる実施形態では、相互接続ケーブル60は、(例えば、制御及びフィードバック信号)の双方向通信、及び/又は電源20とワイヤフィーダ40との間の冷却水供給を行うよう構成することができる。
【0069】
ワイヤフィーダ40は、トーチケーブル62を介した溶接作業で使用するために、溶接ガン又は溶接トーチ50に溶接ワイヤを供給するように構成することができる。ワイヤフィーダ40はまた、トーチケーブル62を介して溶接電力及びシールドガスを溶接トーチ50に供給するように構成することができる。相互接続ケーブル60と同様に、トーチケーブル62はまた、溶接トーチ50とワイヤフィーダ40との間の(例えば、制御及びフィードバック信号)の双方向通信を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤフィーダ40はまた、ユーザがワイヤ送給速度などの1つ以上のワイヤフィーダパラメータを設定することを可能にする、制御パネル42を含むことができる。いくつかの実施形態では、相互接続ケーブル60は、電源20とワイヤフィーダ40との間の(例えば、制御信号及びフィードバック信号)の双方向通信(例えば、制御信号及びフィードバック信号)を行うように構成され、コントロールパネル42は、溶接作業者が、電源20で通常制御される他の溶接パラメータ(例えば、電圧、電流など)を制御することが可能になるようにすることができる。
図1に示すように、いくつかの実施形態では、ガス源30は、電源20ではなくワイヤフィーダ40に直接接続することができる。現在意図する実施形態では、ワイヤフィーダ40は、本明細書でこれからさらに詳細に説明するものを含む、様々な内部コンポーネントを収容する。
【0070】
溶接トーチ50は、溶接作業者によって操作されたときに、ワークピース70に対して溶接操作を実行するように構成される。図示のように、溶接トーチ50は、作業者が溶接トーチ50を用いてワークピース70に対して溶接操作を実行するために使用することができる入力又はインターフェースデバイスを含むことがある制御パネル52を含むことができる。トーチケーブル62はワイヤフィーダ40と溶接トーチ50との間に(例えば、制御及びフィードバック信号)の双方向通信を行い、制御パネル52は、溶接作業者が溶接パラメータ(例えば、電圧、電流など)及びワイヤ供給パラメータ(例えば、ワイヤ供給速度など)を調整することができるようにし、これらは、通常、それぞれ電源20及びワイヤフィーダ40で制御される。
【0071】
図1に示すように、電源20はまた、リターンケーブル64を介してワークピース70に接続される。リターンケーブル64は、ワークピース70に実施する溶接操作中に、電源20と溶接トーチ50との間の回路を完成させる。
【0072】
図示の実施形態は、MIG溶接システムの文脈で説明されているが、本発明の特徴は、連続的に供給されるワイヤを利用する他の様々な適切な溶接システム及びプロセスで利用できることに留意すべきである。
【0073】
図2A、2B、3A、3B、3C、3D、3E、及び3Fに目を向けると、ワイヤフィーダ40の例示的な実施形態が示されている。ワイヤフィーダ40は、フロントサイド100、フロントサイド100の反対側のリアサイド102、フロントサイド100からリアサイド102にまたがるトップサイド104、及びトップサイド104の反対側であり、同じくフロントサイド100からリアにまたがるボトムサイド106を備えた実質的に長方形の平行六面体である全体形状を有することができる。ワイヤフィーダ40は、フロントサイド100からリアサイド102にまたがると共に、トップサイド104からボトムサイド106にまたがる第1のサイド108をさらに含む。ワイヤフィーダ40はまた、第1のサイド108の反対側の第2のサイド110を含み、第2のサイド110もまた、フロントサイド100、リアサイド102、トップサイド104、ボトムサイド106にまたがる。フロントサイド100、リアサイド102、トップサイド104、ボトムサイド106、第1のサイド108、及び第2のサイド110は、全体として、ここに説明し図示する通り、ワイヤフィーダ40の種々のコンポーネントを収容するハウジング120を形成する。
【0074】
図2A及び3Aに最もよく示されているように、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100は、制御パネル130、第1の接続パネル131、及び第2の接続パネル137を含む。制御パネル130は、ワイヤフィーダの様々なワイヤ供給パラメータを制御するように構成される。いくつかの実施形態では、制御パネル130はまた、通常、従来の溶接システムの電源20で設定及び制御されるものを含む、様々な溶接パラメータ(例えば、電圧、電流、ワイヤ送給速度など)を制御及び表示するように構成することができる。制御パネル130はまた、メモリ設定、様々な警告及びエラーコード、ならびにガス流管理パラメータを表示するように構成することができる。以下でさらに詳細に説明するように、第1の接続パネル131は、取り外し可能なカバーパネル132と、溶接トーチ50をワイヤフィーダ40に接続するためのトーチケーブル62のコネクタを受け入れるための開口133とを含む。より具体的には、以下でさらに詳述するように、交換可能なケーブルコネクタ134は、交換可能なケーブルコネクタ134がトーチケーブル62に動作可能に接続するように構成することができる、取り外し可能なカバーパネル132の開口133内に配置される。第1の接続パネル131はまた、アクセサリコネクタ135及び補助コネクタ136を含むことができる。付属装置(プッシュプル溶接トーチなど)のコネクタを受け入れ、付属装置との間で通信信号及びコマンド信号を送受信する。補助コネクタ136は、以下でさらに詳細に説明するように、取り付けられた交換可能なケーブルコネクタ134がTWECOコネクタである場合、電気信号(例えば、溶接を行う/停止するためのトリガー信号)を供給することができるアクセサリケーブルに接続することができる。ワイヤフィーダ40のフロントサイド100の第2の接続パネル137は、それぞれ水冷MIGトーチ用の冷却水供給及び冷却水戻りコネクタとして構成することができる一対の水コネクタ138(1)、138(2)を含む。図示のように、第2の接続パネル137はまた、回転可能な検出器ユニット139を含むことができ、回転可能な検出器ユニット139は回転により、冷却水が出てゆく供給コネクタ138(1)にホースが接続されているかどうかを検出するために使用することができる。いくつかの実施形態では、回転可能な検出器ユニット139を使用して、取り付けられた付属品の要求冷却水出力量を測定することができ、この要求冷却水出力量は、回転可能な検出器ユニット139回転量により判断される。
【0075】
図2B及び3Bに最もよく示されているように、ワイヤフィーダ40のリアサイド102は、張力緩和装置140、後部制御及びインターフェースパネル142、及び後部インレットワイヤコネクタ144を含む。張力緩和装置140はボトムサイド106及び第2のサイド110近傍のリアサイド102から外側に突き出ている。以下でさらに詳細に説明するように、張力緩和装置140は、相互接続ケーブル60にかかるひずみを緩和するように構成することができ、相互接続ケーブル60は、以下でさらに詳しく説明するように、内部に溶接電源ケーブル、通信信号ケーブル、シールドガスケーブル、冷却水供給ケーブル、及び冷却水戻りケーブルを備えることができる。図示のように、後部制御及びインターフェースパネル142は、ワイヤフィーダ40のトップサイド104の近くに配置することができ、そして、溶接作業者の付属品(例えば、シールドメタルアーク溶接又はマニュアルメタルアーク溶接付属品トーチ)に接続され、電力を供給するように構成され得る付属品出口146、特定の溶接操作のためのワイヤフィーダ40のアースとして使われる第2の付属品出口148、及びワイヤフィーダ40内に配置された出口146、148又は他のオプション的な付属品に接続された、付属品(例えば、ワイヤフィーダ内に配置された内部ヒーター40)への電力を制御するように構成することができる一対のダイヤル149を含むことができる。後部インレットワイヤコネクタ144は、ワイヤフィーダ40のリアサイド102から、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106及び第1のサイド108の近傍を外向きに突き出ている。後部インレットワイヤコネクタ144は、ワイヤフィーダ40が外部の溶接ワイヤスプールから溶接トーチ50へ溶接ワイヤを繰り出すことができるように、外部の溶接ワイヤスプールに接続するよう構成することができる。
【0076】
図2A、2B、3C、3D、及び3Eに最もよく示されているように、ワイヤフィーダ40のトップサイド104は、一次ハンドル150及び2つの二次ハンドル152(1)、152(2)を備えている。一次ハンドル150は、トップサイド104の表面から上方に延在することができ、フロントサイド100とリアサイド102との間のワイヤフィーダ40に沿って長手方向に延びることができる。さらに、一次ハンドル150は、一次ハンドル150がワイヤフィーダ40の第1のサイド108及び第2のサイド110から等距離に配置されるようにしてトップサイド104に配置することができる。二次ハンドル152(1)は、ワイヤフィーダ40のトップサイド104の、トップサイド104とフロントサイド100との接続部又は交差部に配置することができる一方、二次ハンドル152(2)は、ワイヤフィーダ40のトップサイド104の、トップサイド104と背面102との接続部又は交差部に配置することができる。一次ハンドル150は、ワイヤフィーダ40のトップサイド104から概ね上方に延びることができ、二次ハンドル152(1)、152(2)は、それぞれ、トップサイド104から上向きに、フロントサイド及びリアサイド100、102から外向きに延びることができる。一次ハンドル150及び二次ハンドル152(1)、152(2)は、共同で、溶接作業者がワイヤフィーダ40を容易に輸送し、ワイヤフィーダ40を異なる方向に配置することを可能にすることにより、ワイヤフィーダ40を携帯可能にする。
【0077】
図3Fにさらに示されているように、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106は、グリップ154(1)、154(2)を備えている。第1のグリップ154(1)は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に近接するワイヤフィーダ40のボトムサイド106上のハウジング120の表面に配置することができる。第2のグリップ154(2)は、ワイヤフィーダ40のリアサイド102に近接するワイヤフィーダ40のボトムサイド106上のハウジング120の表面に配置することができる。グリップ154(1)、154(2)は、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106内の窪みとすることができる。グリップ1549(1)、154(2)は、一次ハンドル150及び二次ハンドル152(1)、152(2)と組み合わせて、溶接作業者によるワイヤフィーダ40の簡単な輸送及び再配置を容易にする。
【0078】
図3Fに続いて
図4Aにも目を向けると、ワイヤフィーダ40は、主にワイヤフィーダ40のボトムサイド106に配置することができ、ワイヤフィーダ40を取り付けプラットフォーム又は支柱に容易に取り付けることができるようにする、取り付け構造160を含む。図示のように、取り付け構造160は、細長いチャンネル162(
図3F及び4Aに示されている)、開口164(
図3F及び4Aに示されている)、及び開口164からハウジング120の内部300へ延びる垂直レセプタクル166(
図4Aに示されている)を含む。細長いチャンネル162は、ボトムサイド106のハウジング120の表面に配置され、ボトムサイド106に沿って長手方向に延びる。細長いチャンネル162は、第1の端部168及び第2の端部169を含み、ここで第1の端部168は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に近接して配置され、第2の端部169は、ワイヤフィーダ40のリアサイド102に近接して配置されている。
図3Fに示されているように、細長いチャンネル162は、細長いチャンネル162がワイヤフィーダ40の第1のサイド108及び第2のサイド110から等距離になるように、ボトムサイド106のハウジング120の表面に配置される。細長いチャンネル162は、この細長いチャンネル162からワイヤフィーダ40のボトムサイド106のハウジング120の表面へと丸みを帯びた縁を介して徐々に移行する側壁を有することができる。さらに、開口164は、開口164が少なくとも部分的に細長いチャンネル162と整列するように、ボトムサイド106のハウジング120の表面に配置することができる。開口164は、ボトムサイド106からワイヤフィーダ40の内部空洞300内に上方に延びる垂直レセプタクル166と連通させることができる。開口164及び垂直レセプタクル166は、取り付けポスト又は他の取り付け構造の端部を受け入れるようなサイズ及び形状とすることができる。いくつかの実施形態では、開口164は実質的に円形とすることができ、垂直レセプタクル166は実質的に円筒形とすることができる。他の実施形態では、開口164及び垂直ケーシング166は、他の形状とすることができる。
【0079】
取り付け構造160により、溶接作業者はワイヤフィーダ40を取り付け構造(例えば、
図4Bに示されるような取り付けポストを有する車輪付きカート)に容易かつ効率的に取り付けることが可能になる。溶接作業者は、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106が取り付けポストの端部に載るように、ワイヤフィーダ40を取り付けポストの端部に持ち上げることができる。次に、溶接作業者は、取り付けポストの端部がワイヤフィーダ40のボトムサイド106を横切って第1のサイド108又は第2のサイド110のいずれかに向かってスライドするように、取り付けポストの端部に対してワイヤフィーダ40を横方向にスライドさせることができる。溶接作業者は、取り付けポストの端部が細長いチャンネル162に滑り込むまで、ワイヤフィーダ40を左右に横方向にスライドさせることができる。取り付けポストの端部が細長いチャンネル162に滑り込むと、溶接作業者は、取り付けポストの端部が細長いチャンネル162に沿って細長いチャンネル162の第1の端部168と第2の端部169との間をスライドするように、取り付けポストの端部に対してワイヤフィーダ40を長手方向にスライドさせることができる。溶接作業者は、取り付けポストの端部が開口164と整列するまで、ワイヤフィーダ40を長手方向にスライドさせることができる。取り付けポストの端部が開口164と一致すると、取り付けポストの端部は、ワイヤフィーダ40が取り付けポストに下げられるときに、開口164を介して垂直レセプタクル166に挿入することができる。取り付けポストの端部を垂直レセプタクル166に挿入すると、ワイヤフィーダは取り付けポストに固定される。したがって、取付構造160により、溶接作業者は、ワイヤフィーダ40の底の開口部と取り付けポストの端部が整列しているかを推測する必要なく、感覚(すなわち、取付ポストの端部が細長いチャネル162内に配置されているか、または開口部164と整列しているかどうか)に基づいて、ワイヤフィーダを取付ポストに効率的かつ効果的に取り付けることができる。
【0080】
図2A、2B、3C、3D、5A、及び5Bに示されているように、ワイヤフィーダ40は、第1のアクセスドア170及び第2のアクセスドア180を含む。第1のアクセスドア170は、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108に配置され、第2のアクセスドア180はワイヤフィーダ40第2のサイドに配置される。
図5Aに最もよく示されているように、第1のアクセスドア170は、第1のサイド108とトップサイド104の交差部に近接するワイヤフィーダ40に回転可能に結合され、閉位置(
図2B及び3Cに示される)と開位置(
図5Aに示されている)との間で軸AAを中心に回転するように構成される。同様に、第2のアクセスドア170は、第2のサイド110とトップサイド104との交差部に近接するワイヤフィーダ40に回転可能に結合され、第2のアクセスドア170は、閉位置(
図2A及び3Dに示されている)と開位置(
図5Bに示されている)との間で軸BBを中心に回転するように構成される。アクセスドア170、180が開位置にあるとき、アクセスドア170、180は、ワイヤフィーダ40の内部空洞300へのアクセスが可能となる。具体的には、第1のアクセスドア170が開位置にあるときは、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108にあるハウジング120の第1の開口122が露出し、第2のアクセスドア180が開位置にあるときは、ワイヤフィーダ40の第2のサイド110にあるハウジング120の第2の開口124が露出する。
【0081】
図6A、6B、6C、6D、6E、及び6Fは、第1のアクセスドアの170個別図であり(
図6A、6B、6C、6D、及び6E)、ならびに第2のアクセスドア180を示すワイヤフィーダ40の斜視図である(
図6F)。一方、
図6A、6B、6C、6D、及び6Eは、第1のアクセスドア170を示し、
図6A、6B、6C、6D、及び6Eはまた、2つのアクセスドア170、180が互いにほぼ同一とすることができるため、第2のアクセスドア180についても適用される。同様に、
図6Fは、第2のアクセスドア180を示し、
図6Fでの説明は、第1のアクセスドア170にも適用される。
【0082】
図6A、6B、6C、6D、及び6Eに示されているように、第1のアクセスドア170は、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108の大部分を形成する外側200、及び反対側の内側210を含む。第1のアクセスドア170はまた、上端230、上端230の反対側の下端240、上端230から下端240にまたがる第1の側端250、及び第1の側端250の反対側の上端230から下端240にまたがる第2の側端260を含む。図示のように、上端230は、上端230から延びる一対のヒンジ部材232(1)、232(2)を含む。ヒンジ部材232(1)、232(2)は、上端230を横切って互いに間隔を置いて配置され、第1のヒンジ部材232(1)は、第1の側端250に近接して配置され、第2のヒンジ部材232(2)は、第2の側端260に近接して配置される。
図2A、2B、3E、5A、及び5Bに示されているように、ヒンジ部材232(1)、232(2)は、ワイヤフィーダ40の主としてトップサイド104のハウジング120内に配置される窪み190、192で受け入れることができる。窪み190(1)、190(2)は、第1のサイド108に最も近いワイヤフィーダ40のトップサイド104に配置することができ、一方、
図5Aに最もよく示されているように、ワイヤフィーダ40のハウジング120の第1のサイド108に少なくとも部分的に延びる。同様に、窪み192(1)、192(2)は、ワイヤフィーダ40のトップサイド104に第2のサイド110近接して配置することができ、
図5Bに最もよく示されているように、ワイヤフィーダ40のハウジング120の第2のサイド110に少なくとも部分的に延びる。
図2B及び5Aに最もよく示されているように、窪み190(1)、190(2)は、窪み190(1)、190(2)が第1のアクセスドア170のヒンジ部材232(1)、232(2)を受け入れるように互いに離間されている。ヒンジ部材232(1)、232(2)は、第1のアクセスドア170が、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108とトップサイド104との交差部でワイヤフィーダ40のハウジング120に回転可能に結合されることを可能にする。さらに、第1のアクセスドア170が、それを中心として回転する回転軸AAは、窪み190(1)、190(2)及びヒンジ部材232(1)、232(2)を通って延びる。
【0083】
図2Bに最もよく示されているように、窪み190(1)、190(2)は、第1のアクセスドア170が閉位置にあるとき、ヒンジ部材232(1)、232(2)が窪み190(1)、190(2)を取り囲むハウジング120の部分と同一平面になるように、ヒンジ部材232(1)、232(2)がワイヤフィーダのハウジング120の第1のサイド108にある窪み190(1)、190(2)の部分に配置されるように、寸法が決定される。第1のアクセスドア170が閉位置にあるときにハウジング120と同一平面にあるヒンジ部材232(1)、232(2)は、ヒンジ部材232(1)、232(2)を直接影響を受けにくいように作ることで、ヒンジ部材232(1)、232(2)を保護する。
【0084】
加えて、
図2A及び2Bに最もよく示されているように、窪み190(1)、190(2)は、ヒンジ部材232(1)、232(2)からワイヤフィーダ40のハウジング120のトップサイド104の中心に向かって延びる(すなわち、窪み190(1)、190(2)は、ハウジング120のトップサイド104を横切って第2のサイド110に向かって部分的に延びる)。窪み190(1)、190(2)のこれらの部分は、第1のアクセスドア170が、軸AAを中心に閉位置から開位置まで180度を超えて回転することを可能にし、開位置では、第1のアクセスドア170の外側200は、ワイヤフィーダ40のトップサイド108に配置された一次ハンドル150に寄りかかる。加えて、ワイヤフィーダ40が第2のサイド110を下にして水平に配置されている(すなわち、第2のサイド110は支持面上に配置されている)場合、第1のアクセスドア170は、軸AAを中心に閉位置から開位置まで180度を超えて回転することができ、開位置では、第1のアクセスドア170の下端240が支持面に寄りかかる。開位置にあるときに第1のアクセスドア170を物体(例えば、一次ハンドル150又は支持面)に寄りかかることにより、ヒンジ部材232(1)、232(2)にかかる応力及びひずみの量が低減される。
【0085】
窪み192(1)、192(2)は、窪み190(1)、190(2)に実質的に類似させることができ、第1のアクセスドア170に窪み190(1)、190(2)によりもたらされる特徴と同じ特徴を第2のアクセスドア180にもたらすことができる。
【0086】
図6A及び6Bに最もよく示されているように、第1のアクセスドア170はまた、
図2B及び3Cに示される閉位置に第1のアクセスドア170を固定するように構成することができる一対のラッチ242(1)、242(2)を含む。第1のラッチ242(1)は、下端240と第1の側端250との交差部又は結合部に配置され、第2のラッチ242(2)は、下端240と第2の側部との交差部又は結合部に配置される。したがって、ラッチ242(1)、242(2)は、下端240の互いに反対側に間隔を置いて配置される。ラッチ242(1)、242(2)は、第1のアクセスドア170に回転可能に結合することができる。加えて、ラッチ242(1)、242(2)は、それぞれ、ワイヤフィーダ40のハウジング120のレセプタクル126(1)、126(2)と整列するように構成することができる(レセプタクル126(1)、126(2)は
図5Aに示される)。したがって、第1のアクセスドア170が閉位置にあるとき、第1のラッチ242(1)は、第1のレセプタクル126(1)内で受け取ることができ、第1のレセプタクル126(1)と動作可能に連動するように構成することができる。同様に、第2のラッチ242(2)は、第2のレセプタクル126(2)で受け取ることができ、第1のアクセスドア170が閉位置にあるときに第2のレセプタクル126(2)と動作可能に連動するように構成することができる。ラッチ242(1)、242(2)がそれぞれレセプタクル126(1)、126(2)内に配置され、それらと連動するとき、第1のアクセスドア170は閉位置に固定される。いくつかの実施形態では、第1のアクセスドア170は、閉位置にあるとき、ハウジング120の開口122と実質的に気密又は気密シールを形成することができる。溶接作業者は、ラッチ242(1)、242(2)をそれぞれレセプタクル126(1)、126(2)から解錠するために、ラッチ242(1)、242(2)を第1のアクセスドア170の周りに回転させることができ、次いで、第1のアクセスドア170を閉位置から開位置へと軸AAを中心に回転させることができる。
【0087】
図6Aに最もよく示されているように、第1のアクセスドア170の外側200は、第1のアクセスドア170に取り外し可能に結合され、外側200の表面から外向きに延びる2つの隆起した当て板202(1)、202(2)を含む。第1の当て板202(1)は、上端230の近くに配置することができ、第2の当て板202(2)は、下端240の近くに配置することができる。当て板202(1)、202(2)は、両方とも第1の側端250の近傍から第2の側端26の近傍まで。第1のアクセスドア170の外側200を実質的に横切って延在することができる。第1のアクセスドア170が閉位置にあるとき、ワイヤフィーダ40は、第1のサイド108が支持面及び当て板202(1)、202(2)に面する状態で支持面上に配置し、支持面に接触し、支持面がワイヤフィーダ40を支える構造をもたらすことができる。したがって、ワイヤフィーダ40が支持面上で第1のサイド108を下にして配置されると、当て板202(1)、202(2)により、外側200は支持面から離間する。当て板202(1)、202(2)は、ワイヤフィーダ40が、第1のアクセスドア170を支持面に向かって下向きにして水平方向に配置されたときに、第1のアクセスドア170の外側200を支持面から離間させることによって、第1のアクセスドア170が悩まされる摩耗を低減することができる。さらに、当て板202(1)、202(2)は、当て板202(1)、202(2)が耐摩耗性(すなわち、擦り傷、へこみ、引っかき傷、等に対する耐摩耗性)がある複合材で作ることができる。いくつかの実施形態では、複合材はまた、当て板202(1)、202(2)が、溶接作業者がワイヤフィーダ40を支持面上にスライドさせるために使用できる低摩擦面として機能させることを可能にする。
【0088】
当て板202(1)、202(2)は、当て板202(1)、202(2)に設けられた締結開口204に挿入された一組の締結具(例えば、ねじ)を介して、第1のアクセスドア170の外側200に取り外し可能に結合することができる。
図6Fは、第2のアクセスドア180の外側200から取り外された当て板202(1)、202(2)を示している。図示されているように、第1のアクセス又は第2のアクセスドア180のいずれかから当て板202(1)、202(2)を取り外すと、当て板202(1)、202(2)のファスナ開口204と整列するように構成された一組の外部サイドファスナ206及び一組の取り付け開口208が見える。以下に詳述するように、カート1500は、当て板202(1)、202(2)が取り外されたとき、取り付け開口208を介してアクセスドアパネル170、180のいずれかに結合することができる。
【0089】
図6A及び6Bに戻ると、第1のアクセスドア170は、ビューウィンドウ212をさらに含む。ビューウィンドウ212は、第1のアクセスドア170を通って外側200から内側210まで延びる。ビューウィンドウ212は、第1の側端250に近接して配置することができ、上端230及び下端240から離間させることができる。さらに、ビューウィンドウ212は、第1のアクセスドア170が閉位置にあるとき、溶接作業者がワイヤフィーダ40の内部空洞300の内部を見ることができるように、少なくとも部分的に半透明とすることができる。(すなわち、溶接作業者は、第1のアクセスドア170を開位置に戻さなくても、内部空洞300を見ることができる。)具体的には、ビューウィンドウ212は、溶接作業者がワイヤフィーダ40に残っている溶接ワイヤの量を簡単に素早く判断できるように、溶接ワイヤ及び/又は溶接ワイヤスプール320を見ることができるようにする。
【0090】
図6B、6C、及び6Dに最もよく示されているように、第1のアクセスドア170は、第2の側端260に近接する内部ドア収納コンパートメント214を含む。内部ドア収納コンパートメント214は、第1のアクセスドア170の内側210の表面に配置された一連の開口216、218、220、222、224、226、及び第1のアクセスドア170の外側200と内側210との間にある中間空間270に配置された中間収納オーガナイザ272を含むことができる。
図6Bに示されているように、内部ドア収納コンパートメント214は、互いに近接して向き合った6つの収納開口216、218、220、222、224、226を含む。第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口218は、以下でさらに詳述する、ワイヤフィーダ機構310の交換用駆動ホイール818を受け入れて格納するように構成することができる(例えば、
図6E及び10Aを参照のこと)。図示のように、第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口218は、ドア収納開口216、218の中間部分又は中央部分の最も広い細長い水平開口とすることができる。加えて、第3のドア収納開口220及び第4のドア収納開口222は、少なくとも部分的に第1のドア収納開口216と第2のドア収納開口218との間に配置され、以下でさらに詳述するように、ワイヤ送給チューブガイド1000、1100、1200を収納するように構成することができる(例えば、
図6E、10A~10C、11、及び12A~12Dを参照のこと)。第3のドア収納開口220は、端部よりも広い中間部分又は中央部分を有する細長い垂直開口とすることができるが、第4のドア収納開口222は、2つの部分を含むことができ、左端部分は、右端部分よりも高さが低い。第5のドア収納開口224及び第6のドア収納開口226は、第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口218に実質的に隣接して配置することができ、
図6Eに示すように、溶接トーチ50のコンタクトチップ290を受け入れて収納するように構成することができる。図示のように、第5のドア収納開口224及び第6のドア収納開口226は、実質的に長方形の形状とすることができる。
【0091】
図6Cに最もよく示されているように、第1のアクセスドア170の内側210のパネルが取り外されて、第1のアクセスドア170の中間空間270及び中間収納オーガナイザ272が露出し、
図6Dに示されているように、中間収納オーガナイザ272が、第1のアクセスドア170の内側210に配置されたパネルの内面に配置され、中間収納オーガナイザ272は、一連の切り欠き及びスロットを備えている。具体的には、中間収納オーガナイザ272は、3つの切り欠き及び6つのスロットを含む。第1の切り欠き274及び第2の切り欠き276は、駆動ホイール818を受け入れるように構成された切り欠き274、276の3つのセグメント化された領域を作成する丸く波状の側壁を有する細長い水平切り欠きとなることがある。第3の切り欠き278は、第1の切り欠き274と第2の切り欠き276との間に配置された垂直方向の切り欠きとすることができる。第3の切り欠き278は、長方形の中間部分から上下に延びる細長いスリットを有する長方形の中央部分を有することができる。一対の第1のスロット280は、第3の切り欠き278に近接し、第1の切り欠き274と第2の切り欠き276との間にある中間収納オーガナイザ272内に配置することができる。一対の第2のスロット282は、第1の切り欠き274に近接する中間収納オーガナイザ272内に配置することができ、一対の第3のスロット284は、第2の切り欠き276に近接する中間収納オーガナイザ272内に配置することができる。さらに、中間収納オーガナイザ272は、変形可能な発泡素材又は泡状素材で構築することができる。
【0092】
図6Dに最もよく示されているように、開口216、218、220、222、224、226への物体の挿入、及びこれらの物体を中間収納オーガナイザ272の切り欠き及びスロット274、276、278、280、282、284内に格納することを容易にするために、中間収納オーガナイザ272は、切り欠き及びスロット274、276、278、280、282、284が内部ドア収納コンパートメント214の開口216、218、220、222、224、226と整列するように形作られる。
図6Dは、第1の切り欠き274及び第2の切り欠き276が、それぞれ、第1の開口216及び第2の開口218と整列していることを示している。さらに、第1の切り欠き274の中間部のセグメント化された領域は、同様に、第1のドア収納開口216のより広い中央部分と整列し、同様に、第2の切り欠き276の中間部のセグメント化された領域は、第2のドア収納開口218のより広い中央部分と整列する。これにより、駆動ホイール818を第1及び/又は第2のドア収納開口216の中央又は中央部分に挿入することができ、次に、第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口218の一方の端部にスライドさせて収納することができる。駆動ホイール818は、第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口216の端部の幅よりも大きい直径を有することができるが、第1の切り欠き274及び第2の切り欠き276の端部のセグメント化された領域は、駆動ホイール818を受け入れる寸法とすることができる。第1のドア収納開口216及び第2のドア収納開口218の端部の幅の組み合わせた幅は、駆動ホイール818の直径よりも小さく、セグメント化された領域を形成する第1の切り欠き274及び第2の切り欠き276の波状の側壁は、第1ドア収納開口216及び/又は第2のドア収納開口218の端部に駆動ホイール818を固定する。換言すれば、第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルは、内部ドア収納コンパートメント214内に、内側210を形成するパネルが配置される平面に垂直な方向に、駆動ホイール818を保持する。同時に、中間収納オーガナイザ272のセグメント化された領域は、内側210を形成するパネルが置かれる平面に平行な方向に、内側ドア収納コンパートメント214内の駆動ホイール818を保持する。この組み合わせは、特に第1のアクセスドア170が閉位置に動いたときに、駆動ホイール818が内部ドア収納コンパートメント214から脱落するのを防ぐのに効果的である。駆動ホイール818の保管は、
図6Eに示されている。
【0093】
図6Dにさらに示されているように、中間収納オーガナイザ272の第3の切り欠き278は、サイズ及び形状が第3のドア収納開口220のものと実質的に等しい。第3のドア収納開口220は、ワイヤフィーダ機構310(
図10A)の中間ワイヤガイド1200(
図12A、12B、12C、及び12Dに最もよく示されている)を受け入れるように構成されている。
図6Eに示されるように、中間ワイヤガイド1200は、中間ワイヤガイド1200のリビングヒンジに配置されたタブと第3のドア収納開口220のエッジとの相互作用によって、第3のドア収納開口220内に保持することができる。言い換えれば、中間ワイヤガイド1200のタブと第3のドア収納開口220を形成するエッジとの相互作用により、ワイヤガイド1200は、内側210を形成するパネルが配置される平面に垂直な方向に、内部ドア収納コンパートメント214に保持される。同時に、中間収納オーガナイザ272の第3の切り欠き278の形状により、内側210を形成するパネルが配置される平面に平行な方向に、内側ドア収納コンパートメント214内に中間ワイヤガイド1200が保持される。この組み合わせは、特に第1のアクセスドア170が閉位置に動かされたときに、中間ワイヤガイド1200が内部ドア収納コンパートメント214から脱落するのを防ぐのに効果的である。
【0094】
図6Dはまた、対となった第1のスロット280が第4のドア収納開口222からオフセットさせることができるが、依然として第4のドア収納開口222と連通していることを示す。具体的には、中間収納オーガナイザ272がドア収納コンパートメント214の開口216、218、220、222、224、226と整列しているとき、スロット280は、第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルの後ろの第4のドア収納開口222の左端部分から延びる。したがって、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100(
図11に最もよく示され、以下でより詳細に論じられる)は、第4のドア収納開口222の右端部分から第4のドア収納開口222に挿入され、次いで、スロット280に差し込まれる。対となった第1のスロット280は、
図6Eに示されるように、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100を摩擦により受容及び保持するような大きさ及び形状とすることができる。言い換えれば、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100は、主に、第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルの後ろに配置され、内側210を形成するパネルは、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100を内側ドア収納コンパートメント214に、内側210を形成するパネルが配置される平面に垂直な方向に保持する。同時に、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100を摩擦により受け入れる、対となった第1のスロット280は、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100を中間収納オーガナイザ272内に、内側210を形成するパネルが配置される平面に平行な方向に保持するのに役立つ。この組み合わせは、特に第1のアクセスドア170が閉位置に動かされたときに、インレットワイヤガイドチューブ1000及び出口ワイヤガイドチューブ1100が内部ドア収納コンパートメント214から脱落するのを防ぐのに効果的である。
【0095】
対となった第1のスロット280と同様に、
図6Dはさらに、対となった第2のスロット282及び対となった第3のスロット284が、それぞれ第5のドア収納開口224及び第6のドア収納開口226からオフセットすることができるが、依然としてそれぞれ第5のドア収納開口224及び第6のドア収納開口226と連通していることを示す。対となった第1のスロット280と同様に、中間収納オーガナイザ272がドア収納コンパートメント214の開口216、218、220、222、224、226と整列すると、対となった第2のスロット282は、第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルの後ろの第5のドア収納開口から延びる。同様に、対となった第3のスロット284は、第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルの後ろの第6のドア収納開口226から延びる。第5のドア収納開口224及び第6のドア収納開口226内にコンタクトチップ290収納するために、コンタクトチップ290は、第5のドア収納開口224及び/又は第6のドア収納開口226に挿入することができ、次いで対となった第2のスロット282及び/又は対となった第3のスロット284にそれぞれ差し込まれる。対となった第1のスロット280及びワイヤガイドチューブ1000、1100と同様に、対となった第2のスロット282及び対となった第3のスロット284は、コンタクトチップ290を摩擦により受容及び保持するようなサイズ及び形状とすることができる。言い換えれば、コンタクトチップ290は主に第1のアクセスドア170の内側210を形成するパネルの後ろに配置され、内側210を形成するパネルは、内側210を形成するパネルが配置される平面に垂直な方向に、内側ドア収納コンパートメント210内のコンタクトチップ290を保持する。同時に、コンタクトチップ290を摩擦により受容する対となった第2スロット282及び対となった第3のスロット284は、内側側210を形成するパネルが配置される平面に平行な方向に、中間収納オーガナイザ272内のコンタクトチップ290を保持するのに役立つ。この組み合わせは、特に第1のアクセスドア170が閉位置に動かされたときに、コンタクトチップ290が内部ドア収納コンパートメント214から脱落するのを防ぐのに効果的である。
【0096】
図5A及び5Bに戻ると、ワイヤフィーダ40のハウジング120の内部空洞300内に様々なコンポーネントが配置されている。これらのコンポーネントのいくつかは、ワイヤフィーダ機構310、溶接ワイヤスプール320、循環/冷却ファン330、電流バー340、及び以下で詳細に説明される他のコンポーネントを含む。図示の通り、ワイヤフィーダ機構310及び溶接ワイヤスプール320は、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108にさらに近接して配置され、第1のアクセスドア170が開位置にあるときにアクセス可能となる。ワイヤフィーダ機構310は、ワイヤフィーダ310の前面100及びボトムサイド106に近接する内部空洞300内に配置され、前述のように、第1の接続パネル132の開口133内に少なくとも部分的に配置される交換可能なケーブルコネクタ134に直接結合することができる。溶接ワイヤスプール320は、溶接操作を実行するための溶接ワイヤを含むことができ、ワイヤフィーダ40のリアサイド102の近くに配置することができる。溶接ワイヤスプール320は、ワイヤフィーダ40の内部空洞300内の軸322に回転可能に取り付けられ、溶接ワイヤスプール320を回転させ溶接ワイヤを巻き戻し、その後、溶接ワイヤフィーダ機構310に供給することができる。ワイヤフィーダ機構310は、以下でさらに詳しく説明するように、溶接ワイヤスプール320又は外部ワイヤスプールから受け取った溶接ワイヤを、トーチケーブル62を介して溶接トーチ50に送るように構成することができる。
【0097】
図5Bに示されているように、ワイヤフィーダ40内に配置され、第2のアクセスドア180が開いた状態にあるときに第2のサイド開口124を介してアクセス可能なのは、一連のコネクタを具備するコネクタパネル350である。コネクタパネル350は、電源コネクタ352、一対の水コネクタ354(1)、354(2)、ガスコネクタ356、及び通信コネクタ358を含む。
図5Bに示されていないが、溶接電源ケーブルは、張力緩和装置140を介してワイヤフィーダ40のハウジング120の内部空洞300に入ることができ、電源コネクタ352に結合することができる。同様に、張力緩和装置140を経由してワイヤフィーダ40の内部空洞300に入る冷却水供給ケーブル及び冷却水リターンケーブルは、水コネクタ354(1)、354(2)に接続することができ、張力緩和装置140を経由してワイヤフィーダ40の内部空洞300に入るガス供給ケーブルは、ガスコネクタ356に接続することができる。張力緩和装置140を経由してワイヤフィーダ40の内部空洞300に入る通信ケーブルは、コネクタパネル350の通信コネクタ358に接続することができる。
【0098】
電源コネクタ352に関して、
図5Bは、電流バー340が最終的に電源コネクタ352に結合される溶接電源ケーブルを介して電源20から電力を受け取るように、一組の電流バー340が電源コネクタ352に結合されることを示している。
図5Bに示すように、一組の電流バー340は、少なくとも下部電流バー342及び上部電流バー344を含む。下部電流バー342は、コネクタパネル350の電源コネクタ352から下向きに延在し、一方、上部電流バー344は、コネクタパネル350の電源コネクタ352から上向きに延在する。以下でさらに詳細に説明するように、一組の電流バー340は、ワイヤフィーダ40内の様々なコンポーネントに結合され、溶接トーチ50に溶接電力を供給するのみならず、ワイヤフィーダ40の電力コンポーネント及びワイヤフィーダ40に接続された付属品に電力を供給するように構成される。
【0099】
図5Bに示されていないが、コネクタパネル350の他のコネクタ354(1)、354(2)、356、358のそれぞれはまた、溶接操作を実行することを可能にするために、ワイヤフィーダ40内のデバイス又は他のコネクタに接続することができる。例えば、水コネクタ354(1)、354(2)は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に配置された第2の接続パネル137の水コネクタ138(1)、138(2)に接続することができる(
図3A参照)。加えて、ガスコネクタ356は、交換可能なケーブルコネクタ134に接続することができ、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に配置された第1の接続パネル131の開口133において交換可能なケーブルコネクタ134にトーチケーブル62が接続されたときに、ガスを溶接トーチ50に送ることができる。通信コネクタ358は、ワイヤフィーダ40の制御パネル130に接続することができ、より具体的には、制御パネル130のPCB720に接続することができる(
図9C参照)。
【0100】
図7Aに目を向けると、ワイヤフィーダ40のハウジング120の分解図が示されている。ハウジング120は、外部ハウジング又はフレーミング400と、内部ハウジング又はフレーミング410とを含む。内部ハウジング410は、
図7B及び
図7Cに示されるように、完全に外部ハウジング400内に収まるように設計し形成することができる。内部ハウジング410は、外部ハウジング400とは異なる材料で構築することができ、そのため、内部ハウジング410は、外部ハウジング400よりも剛性が高く、外部ハウジング400は、内部よりも柔軟性及び/又は弾性を持つことができる。1つの実施形態では、内部ハウジング400は、ガラス繊維で強化され、耐衝撃性改質ポリアミド化合物で構築することができる。この同じ実施形態では、外部ハウジング400は、さまざまな種類のポリアミド及びポリカーボネート化合物を含むが、これらに限定されない材料の組み合わせで構築することができる。外部ハウジング400の一部を形成するポリアミド化合物の1つの変形例は、ガラス強化、熱安定化、難燃性、及びハロゲン及び赤リンを含まないポリアミド化合物とすることができる。外部ハウジング400の一部を形成することのできる別のポリアミド化合物は、内部ハウジング410を形成するポリアミド化合物と同様であることができ、ここで、ポリアミド化合物は、ガラス繊維強化及び衝撃改質ポリアミド化合物である。外部ハウジング400の一部を形成することのできるポリカーボネート化合物は、UV安定化、難燃性、及び耐衝撃性改質ポリカーボネート化合物とすることができる。外部ハウジング400及び内部ハウジング410は両方とも、射出成形プロセスによって形成することができる。この構造により、ワイヤフィーダ40は、ワイヤフィーダ40が曝されることのある過酷な溶接環境によく耐えることができる。すなわち柔軟な外部ハウジング400が損傷を受けにくい(すなわち、亀裂、へこみ、及び引っかき傷の影響を受けにくい)一方で、堅固な内部ハウジング410はワイヤフィーダ40のハウジング120が形状を維持するために必要とされる堅固さをもたらすことになる。さらに、この構造により、ハウジング120を、損傷に耐えるのに十分な剛性及び耐久性の両方を有する重い材料(例えば、鋼)で形成する必要がなくなり、これにより、ワイヤフィーダ40の重量が軽減され、ワイヤフィーダ40は、持ち運び可能となる。
【0101】
図7Aに示されているように、外部ハウジング400は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100、リアサイド102、トップサイド104、及びボトムサイド106を形成する側壁402を含む。さらに、外部ハウジング400のこれらの4つの側壁402は、共同で、ワイヤフィーダ40のハウジング120の第1のサイド108に第1の開口を形成し、ワイヤフィーダ40のハウジング120の第2のサイド110に第2の開口124を形成する。4つの側壁402はまた、共同で、内部ハウジング410を受け入れるためにサイズ及び形状を定めた空洞404を規定する。
【0102】
図7Aはさらに、外部ハウジング400と同様に、内部ハウジング410が、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100、リアサイド102、トップサイド104、及びボトムサイド106に近接して方向づけられた4つの側壁412を含むことを示す。内部ハウジング410が外部ハウジング400の空洞404内に配置されたとき、4つの側壁412は、共同で、第1のアクセスドア170及び第2のアクセスドア180とともに、ワイヤフィーダ40のコンポーネントの大部分が配置されているワイヤフィーダ40の内部空洞300を規定することができる。
【0103】
図7Aに示されているように、内部ハウジング410は、内部ハウジング410を実質的に分割し、そして最終的にはワイヤフィーダ40の内部空洞300を2つの内部領域に分割する一対の中央パネル414、416を含むことができる。第1の内部領域(すなわち、ワイヤフィーダ機構310、溶接ワイヤスプール320などを含む領域)は、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108に近接して配置され、第1のアクセスドア170が開位置にあるとき、溶接作業者がアクセス可能となる。第2の内部領域(すなわち、循環ファン330、電流バー340の一部、コネクタパネル350などを含む領域)は、ワイヤフィーダの第2のサイド110に近接して配置され、第2のアクセスドア180が開位置にあるとき、溶接作業者がアクセス可能となる。第1の中央パネル414は、内部ハウジング410のフロントサイドに近接して配置することができ、第2の中央パネル416は、内部ハウジング410のリアサイドに近接して配置することができる。第1の中央パネル414は、締結具を介して内部ハウジング410に結合または固定されるパネルとすることができるが、第2の中央パネル416は、内部ハウジング410の少なくともリアサイド、トップサイド、およびボトムサイドにおいて、側壁412と一体的に形成することができる。内部空洞300を2つの内部領域に分割することに加えて、両方の中央パネル414、416は、内部ハウジング410に堅固な構成用支持材となることができ、最終的にはワイヤフィーダ40のハウジング120となることができる。中央パネル414、416、及び特に一体的に形成された第2の中央パネル416はまた、内部ハウジング410にねじり剛性をもたらすことができる。
【0104】
内部ハウジング410の側壁412は、一連の開口をさらに含む。これらの開口として、内部ハウジング410の上部の側壁412に配置された入口開口420と、内部ハウジング410のフロントサイドの側壁412とボトムサイドの側壁412の交差部に配置された出口開口422とが含まれる。
図7Aはさらに、内部ハウジング410のトップサイドの側壁412が上部電流バー開口424も含み、内部ハウジング410のボトムサイドに配置された側壁412が下部電流バー開口426を含むことも示している。
【0105】
図7B、7C、及び7Dに最もよく示されているように、内部ハウジング410が外部ハウジング400の空洞404内に配置される場合、隙間空間430は、外部ハウジング400と内部ハウジング410との間に配置される。この隙間空間430をワイヤフィーダ40のフロントサイド100、リアサイド102、トップサイド104、及びボトムサイド106に接近させて、隙間空間430は、内部ハウジングを取り囲むことができる。隙間空間430は、内部ハウジング410の周りに連続的に延在することができる。入口開口420及び出口開口422により、ワイヤフィーダ40の内部空洞300から隙間空間430へのアクセスが可能となる。上部電流バー開口424及び下部電流バー開口426により、内部空洞から隙間空間430へのアクセスも可能になる。
【0106】
図7B及び7Dに最もよく示されているように、下部電流バー342は、コネクタパネル350の電源コネクタ352から、内部ハウジング410の下部電流バー開口426を通って、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106の近傍にある隙間430内に下向きに延びる。次に、下部電流バー342は、隙間空間430を通ってワイヤフィーダ40のフロントサイド100に向かって前方に延びる。
図7C及び7Dに示されているように、下部電流バー342はまた、隙間空間430内のワイヤフィーダ40のフロントサイド100を横切って延び、交換可能なケーブルコネクタ134に接続する。したがって、トーチケーブル62が交換可能なケーブルコネクタ134に接続されたとき、溶接作業を行うために溶接トーチ50に溶接電力を供給することができるように、下部電流バー342は、交換可能なケーブルコネクタ134に電力を供給するように構成される。
【0107】
続いて
図7Bに示されるように、上部電流バー344は、コネクタパネル350の電源コネクタ352から、内部ハウジング410の上部電流バー開口424を通って上方に延び、ワイヤフィーダ40のトップサイド104の近傍にある隙間430内に入る。隙間空間430内に配置された上部電流バー344の部分は、上部電流バー開口424から後方に延び、ワイヤフィーダ40のリアサイド102の近傍にある隙間空間430を下って、後部のコントロール及びインターフェースパネル142のアクセサリ出口146に接続する。したがって、上部電流バー344は、アクセサリ出口146に溶接電力を供給するように構成されているので、溶接アクセサリ(例えば、シールドメタルアーク溶接アクセサリトーチ又はマニュアルメタルアーク溶接アクセサリトーチ)がアクセサリ出口146に接続されたとき、溶接電力をこの溶接アクセサリに供給することができる。
【0108】
電流バー342、344を主に隙間空間430に通すことにより、電流バー342、344によって生成された熱は、主に隙間空間430に封じ込められ、生成された熱は、外部ハウジングを通してワイヤフィーダ40の外部に容易に放散させることができる。内部ハウジング410はさらに、隙間空間430内の電流バー342、344によって生成された熱から内部空洞300を絶縁するように機能することができる。したがって、電流バー342、344を隙間空間430に通すことで、ワイヤフィーダ40の内部空洞300内で生成し放散される熱量を低減し、これにより、内部空洞300内に配置された他のワイヤフィーダコンポーネントが過熱する可能性が低くなる。
【0109】
図7Cに最もよく示されているように、隙間空間430はさらに、ワイヤフィーダ40の様々なコンポーネントを冷却するために使用することができる閉ループ循環空気経路の一部として利用される。循環ファン330は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に近接する第1の中央パネル414に連結することができる。循環ファン330は、第2の内部領域から循環空気を引き込み、循環空気を第1の内部領域のワイヤフィーダ機構310のモータ312及びギアボックス314を通過して流すように構成されている。ワイヤフィーダ機構310のモータ312及びギアボックス314は、ワイヤフィーダ機構310を介して溶接ワイヤを溶接トーチ50に進めるように動作するときに熱を発生する可能性があるので、第2の内部領域からの循環空気は、モータ312及びワイヤフィーダ機構310のギアボックス314の周りに存在する周囲空気よりも温度が低くなっている。循環空気がモータ312及びギアボックス314を通過して流れるとき、循環空気は、対流によりワイヤフィーダ機構310のモータ312及びギアボックス314を冷却する。したがって、循環空気がワイヤフィーダ機構310のモータ312及びギアボックス314を通過して流れるとき、循環空気の温度は、モータ312及びギアボックス314によって生成された熱の一部を吸収することによって少なくともわずかに上昇することがある。この暖められた循環空気は、ワイヤフィーダ機構310のモータ312及びギアボックス314から、内部ハウジング410の上部側壁412の入口開口420に向かって上方に流れ続けることができる。入口開口420を通って隙間空間430に入る前に、暖められた循環空気の一部は、第1の中央パネル414の開口440を通過し、そして第2の内部領域に入ることができる。
図7Cに示されているように、温められた循環空気の残りは、入口開口420を通って隙間空間430に移動することができる。循環空気は、隙間空間430を通って、上部電流バー開口424、下部電流バー開口426を通り過ぎ、ワイヤフィーダ40の前面100の近くに位置する出口開口422を通って隙間空間430から出ることができる。隙間空間430を流れる循環空気の一部は、この循環空気が上部電流バー開口424及び下部電流バー開口426を流れるとき、第2の内部領域に流れ込むことができる。循環空気の残りは、隙間空間430から出て、出口開口422を通って第2の内部領域に入る。
【0110】
冷却空気が隙間空間430を通って流れるとき、暖められた循環空気の熱は、外部ハウジング400を通ってワイヤフィーダ40の外部に、容易に放散させることができる。さらに、上述した循環空気の閉ループ経路により、循環ファン330は、ワイヤフィーダ40の外部の空気を引き込むことなく、ワイヤフィーダ40のハウジング120内に循環空気を送り込むことができる。閉ループ循環経路により、ワイヤフィーダ40のハウジング120に、ワイヤフィーダ40のハウジング120に出入りする空気の流れを可能にする入口及び出口を設ける必要がなくなる。これは、ワイヤフィーダが利用される場所にしばしば存在するワイヤフィーダ40の外部の汚染された空気を、ワイヤフィーダ40のコンポーネントを冷却するために使用することを防止するのに役立つ。汚染された空気をワイヤフィーダ40のコンポーネントを冷却するために使用しないことにより、ワイヤフィーダ40の内部空洞300及びワイヤフィーダ40のコンポーネントの汚染も最小限に抑えられ、ワイヤフィーダ40の寿命が長くなる。ワイヤフィーダ40のハウジング120に配置する、循環空気の入口及び出口をなくすことにより、水がワイヤフィーダ40の内部300に入り、ワイヤフィーダ40のコンポーネントを損傷するのを防ぐのにも役立つ。さらに、循環空気を下部電流バー342及び上部電流バー344を含む隙間空間430を通すことにより、循環空気が下部電流バー342及び上部電流バー344の周りを通過し、対流により下部電流バー342及び上部電流バー344を冷却する。
【0111】
図8A、8B、8C、8D、8E、及び8Fを参照すると、張力緩和装置140が示されている。先に説明したように、張力緩和装置140は、ワイヤフィーダ40のリアサイド102に配置されている。張力緩和装置140は、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106及び第2のサイド110に近接するリアサイド1022から外側に延びる。張力緩和装置140は、相互接続ケーブル60に加えられたひずみを軽減するように構成することができ、
図8Fに示すように、溶接電源ケーブル600、通信信号ケーブル610、シールドガスケーブル620、冷却水供給ケーブル630、及び冷却水リターンケーブル640を内部的に具備する単一のケーブルとすることができる。
【0112】
張力緩和装置140は、ハウジングアダプタ500、ロックナット520、第1の内部ケーブルクランプ540、及び第2の内部ケーブルクランプ570を具備する。ハウジングアダプタ500は、留め具を介して、ワイヤフィーダ40のハウジング120のリアサイド102に取り付けられるか、又は結合されるように構成される。
図8B、8C、8D、及び8Eに最もよく示されているように、ハウジングアダプタ500は、実質的に外側502及び内側504を備えた長方形である。ワイヤフィーダ40のハウジング120のリアサイド102に結合されると、内側504が、ワイヤフィーダ40のハウジング120のリアサイド102の表面に配置される。ハウジングアダプタ500は、ハウジングアダプタ500を通って外側502から内側504に延びる中央開口506を含む。一連のチャンネル508が中央開口506の周りのハウジングアダプタ500の外側502に配置される。図示した実施形態において、4つのチャンネル508は、中央開口506の周りをお互いに等間隔となっている。他の実施形態では、任意の数のチャンネルを中央開口506の周り配置することができる。
【0113】
図8Dに最もよく示されているように、中央開口506は、内側面510を含む。中央開口506の内側面510に配置されているのは、位置合わせ歯として機能する一連の突起部又はガイド512である。一連の突起部512は、隣り合う突起部の各々の対がスロット又はギャップ514を形成するように、中央開口506の内側面510の周りで互いに等間隔となっている。一連の突起部512は、互いに等間隔であるため、スロット514は、サイズ(すなわち、幅)が等しい。
【0114】
引き続き
図8A、8B、8C、8D、8E、及び8Fにおいて、ロックナット520は、実質的に円筒形であり、第1の端部522、反対側の第2の端部524、及び第1の端部522から第2の端部524まで延びる側壁526を含む。いくつかの実施形態では、ロックナット520を先細にすることができ、第1の端部522は第2の端部524よりも大きな直径とすることができる。ロックナット520の第1の端部522には第1の開口528が配置され、第2の開口529は、ロックナット520の第2の端部524に配置される。側壁526は、第1の開口528から第2の開口529まで延びる導管530を規定することができる。図示のように、第1の開口528は、第2の開口529よりも大きな直径を有することができる。ロックナット520は、ロックナット520の第1の端部522に近接して側壁526からのびるフランジ532をさらに含む。図示の実施形態において、フランジ532はフランジ532の周りに、従って第1の開口528の周りに等間隔に置かれた4つのタブ534を含む。4つのタブ534は、ハウジングアダプタ500の外側502に置かれたチャンネル508に受け入れられるような、大きさ、形、及び相互間隔とすることができる。
【0115】
先に説明した通り、張力緩和装置140は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570をさらに含む。第1の内部ケーブルクランプ540は、第1の端部542及びその反対側の第2の端部544を有する、半円筒形とすることができる。第1の円筒形ケーブルクランプ540はまた、実質的に丸みを帯びた外側546、及びその反対側に実質的に平らな内側548を有することができる。
図8D及び8Eにさらに示すように、第1の内部ケーブルクランプ540は、第1の部分550及び第2の部分552を含むことができ、第1の部分550は第2の部分552より大きな直径を有する。第1の部分550は第1の内部ケーブルクランプ540の第1の端部542に近接して配置することができ、第2の部分552は、第1の内部ケーブルクランプ540の第2の端部544に近接して配置することができる。第1の内部ケーブルクランプ540の外側546の表面に配置されるのは、一連の突起部560である。さらに、これらの突起部560は、第1の内部ケーブルクランプ540の第1の端部542のすぐそばにある第1の内部ケーブルクランプ540の外側546の表面に配置される。外側546の第2の部分552の表面に配置されるのはリブ554である。第1の内部ケーブルクランプ540の外側546は、第1の部分550及び第2の部分552の両方を通り第1の端部542と第2の端部544との間にまたがる中央通路562をさらに含むことができる。さらに図示した通り、内側548は、内側548に配置され、第1の内部ケーブルクランプ540の第1の端部542から第2の端部544までに及ぶ2つのチャンネル564、566を含む。いくつかの実施形態では、内側548の第1のチャンネル564は、内側548の第2のチャンネル566より広く深い。
【0116】
図8D及び8Eに最もよく示されているように、第2の内部ケーブルクランプ570は、第2の内部ケーブルクランプ570が第1の内部ケーブルクランプ540の鏡像となることができる点で、第1の内部ケーブルクランプ570と実質的に類似している。第1の内部ケーブルクランプ540と同様に、第2の内側ケーブルクランプ570は、第1の端部572及び反対側の第2の端部574を有する半円筒形を有することができる。第2の円筒形ケーブルクランプ570はまた、実質的に丸みを帯びた外側576、及び実質的に平面である反対側の内側578を有することができる。図示のように、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、互いに隣接するように構成され、第1の内部ケーブルクランプ540の内側548及び第2の内部ケーブルクランプ570の内側578は、隣接している。内側548、578が隣接している場合、第1の内部ケーブルクランプ540の外側546と第2の内部ケーブルクランプ570の外側576とは、共同で、実質的に円筒形の構造を形成する。
【0117】
図8D及び8Eにさらに示されているように、第2の内部ケーブルクランプ570は、第1の部分580が第2の部分582よりも大きい直径を有する第1の内部ケーブルクランプ540と同様に、第1の部分580及び第2の部分582を含むことができる。第1の部分580は、第2の内部ケーブルクランプ570の第1の端部572に近接して配置することができ、第2の部分582は、第2の内部ケーブルクランプ570の第2の端部574に近接して配置することができる。外側546の第2の部分582の表面にリブ584を配置することができる。第1内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570が互いに隣接しているとき、第1の部分550、580は互いに整列し、第2の部分552、582も互いに整列し、そして、リブ554、584も互いに整列する。
【0118】
また、第1の内部ケーブルクランプ540と同様に、第2の内部ケーブルクランプ570の外側576の表面に配置されているのは、一連の突起部590である(
図8C参照)。これらの突起部590は、第2の内部ケーブルクランプ570の第1の端部572に近接する第2の内部ケーブルクランプ570の外側576の表面に配置される。突起部590は、サイズ及び形状が、第1の内部ケーブルクランプ540の突起部560と同じとすることができる。第2の内部ケーブルクランプ570の外側576はまた、第2の部分580、582の両方を通り第1の端部572と第2の端部574との間にまたがる中央通路592を含むことができる。
【0119】
さらに図示した通り、第2の内部ケーブルクランプ570の内側578は、第1の内部ケーブルクランプ540の場合と同様、内側578に配置され、第2の内部ケーブルクランプ570の第1の端部572から第2の端部574にまたがる2つのチャンネル594、596を含む。いくつかの実施形態では、内側578の第1のチャンネル594は、内側578の第2のチャンネル596より広く深い。第2の内部ケーブルクランプ570の第1のチャンネル594は、第1の内部ケーブルクランプ540の第1のチャンネル564と幅も形も同じとすることができ、第2の内部ケーブルクランプ570の第2のチャンネル596も、第1の内部ケーブルクランプ540第2のチャンネル566と幅も形も同じとすることができる。さらに、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、お互いに隣接し、第2の内部ケーブルクランプ570の第1チャンネル594は、第1のチャンネル564、594が、共同で、第1の導管598(1)を形成するように、第1の内部ケーブルクランプ540の第1のチャンネル564と整列することができる。加えて、さらに、第2の内部ケーブルクランプ570の第2のチャンネル596はまた、第2のチャンネル566、596が、共同で、第2の導管598(2)を形成するように、第1の内部ケーブルクランプ540の第2のチャンネル566と整列することができる。
【0120】
図8Fを参照すると、第1内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、電源20の相互接続ケーブル60に接続するように構成されている。相互接続ケーブル60を第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570に接続する前に、相互接続ケーブル60の端部は、相互接続ケーブル60の端部が第2の開口529、導管530、及び第1の開口528を通過するように、ロックナット520を通して挿入することができる。ロックナット520が相互接続ケーブル60の端部にはめ込まれると、相互接続ケーブル60は、第1内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570に接続することができる。
図8Fに示されているように、相互接続ケーブル60は、内部に溶接電源ケーブル600、通信信号ケーブル610、シールドガスケーブル620、冷却水供給ケーブル630、及び冷却水リターンケーブル640を被覆する単一のシースを含むことができる。
【0121】
第1及の内部ケーブルクランプ540と第2の内部ケーブルクランプ570とを相互に隣接させる前に、溶接電源ケーブル600のコネクタから間隔を隔てた、溶接電源ケーブル600の一部を第2の内部ケーブルクランプ570の第1のチャンネル594に着座させることができる。同様に、通信信号ケーブル610のコネクタから間隔を隔てた、通信信号ケーブル610の一部を第2の内部ケーブルクランプ570の第2のチャンネル596に着座させることができる。第1の内部ケーブルクランプ540を第2の内部ケーブルクランプ570に隣接させたとき、溶接電源ケーブル600は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の第1のチャンネル564、594によって形成された第1の導管598(1)内に固定される。同様に、通信信号ケーブル610は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の第2のチャンネル566、596によって形成された第2の導管598(2)内に固定することができる。第1及の内部ケーブルクランプ540と第2の内部ケーブルクランプ570とを相互に隣接させると、締結具650を使って第1の内部ケーブルクランプ540と第2の内部ケーブルクランプ570とを相互に固定することができる。さらに、シールドガスケーブル620の一部を、第2の内部ケーブルクランプ570の中央通路592内に着座させ、冷却水供給ケーブル630及び冷却水リターンケーブル640の一部を、第1の内部ケーブルクランプ540中央通路562内に着座すること、又はその逆にすることができる。ケーブル600、610、620、630、640が、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570のそれぞれの位置内に適切に装着されると、相互接続ケーブル60の被覆は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の第2の部分552、582を滑らせることができる。いくつかの実施形態では、被覆は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の第2の部分552、582にケーブルタイ又はジップタイで固定することができる。リブ554、584は、ケーブルタイをリブ554、584の間に配置することによって、ケーブルタイと相互接続ケーブル60の被覆とを、第2の部分552、582に固定又は保持するのに役立たせることができる。
【0122】
相互接続ケーブル60、及び関連する内部ケーブル600、610、620、630、640が、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570に結合されると、内部ケーブル600、610、620、630、640の端部は、ワイヤフィーダ40のリアサイド102に取り付けられたハウジングアダプタ500の開口506を通して挿入することができる。次に、内部ケーブル600、610、620、630、640の端部はそれぞれ、ワイヤフィーダ40の内部空洞300内に配置されたコネクタパネル350のコネクタ352、354(1)、354(2)、356、358に接続することができる。
図8Cに最もよく示されているように、次に、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、ハウジングアダプタ500の開口506に挿入することができる。第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、開口506に挿入されるので、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570突起部560、590はそれぞれ、突起部512の間に配置されたハウジングアダプタ500のスロット514に挿入することができる。ハウジングアダプタ500の突起部512は、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の突起部560、590をスロット514に導くような形にすることができる。第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の突起部560、590をハウジングアダプタ500のスロット514及び突起部512に噛み合わせることで、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570、したがって内部ケーブル600、610、620、630、640が、ハウジングアダプタ500及びワイヤフィーダ40そのものに対して相対的に回転してしまうことを防止する。
【0123】
第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570がハウジングアダプタ500の開口506に挿入されると、ロックナットは、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570をハウジングアダプタ500に、そしてロックナット520の導管530内に固定するために、ハウジングアダプタ500の外側502に取り外し可能に結合することができる。前に説明したように、ロックナット520のタブ534は、ハウジングアダプタ500のチャンネル508によって受け入れられるように構成されている。ロックナット520の第1の端部522及びフランジ532は、ロックナット520のタブ534がオフセットされているか、又はハウジングアダプタ500のチャンネル508とずれている状態で、ハウジングアダプタ500の外側502と隣接することができる。互いに隣接すると、ロックナット520を第1の方向に回転させて、ロックナット520のタブ534をハウジングアダプタ500のチャンネル508にスライドさせ、ロックナット520をハウジングアダプタ500に固定することができる。いくつかの実施形態では、チャンネル508は、ロックナット520のタブ534がチャンネル508内に十分に滑り込ませたときに、タブ534の窪みによって受け入れられるように構成された突起部を含むことができる。これにより、ロックナット520は、ロックナット520をハウジングアダプタ500に固定する一方、ロックナット520がハウジングアダプタ500にうまく固定されたときに、溶接装置40の作業者に示す触覚フィードバックをもたらす。ロックナット520がハウジングアダプタ500に固定されたとき、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570は、第2の開口529が、第1の内部ケーブルクランプ540及び第2の内部ケーブルクランプ570の第2の端部544、574の組み合わせの直径よりも直径が小さいので、ハウジングアダプタ500とロックナット520の第2の端部524との間に捕捉される。
【0124】
ひずみ緩和装置140は、
図8A、8B、8C、8D、8E、及び8Fで説明及び図示した通り、内部ケーブル600、610、620、630、640の端部又はコネクタに近接する相互接続ケーブル60の少なくともいくつかの内部ケーブル600、610、620、630、640をクランプするので、張力緩和装置140は、張力緩和装置と間隔を置いて、内部ケーブル600、610、620、630、640のコネクタを保持する。したがって、内部ケーブル600、610、620、630、640及び相互接続ケーブル60の被覆の少なくとも一部を張力緩和装置140にクランプし、次に張力緩和装置140をワイヤフィーダ40のハウジング120のリアサイド102に結合することによって、内部ケーブル600、610、620、630、640と関連するコネクタ352、354(1)、354(2)、356、358との接続部でひずみが緩和される。上述の通り、張力緩和装置140は、相互接続ケーブル60に、(相互接続ケーブル60自身の動き、ワイヤフィーダ40の動き、電源20の動き、等の結果生じる)内部ケーブル600、610、620、630、640と関連するコネクタ352、354(1)、354(2)、356、358との接続部に張力及び歪みが加わることを防止する。したがって、張力緩和装置140は、相互接続ケーブル60がワイヤフィーダ40に対して相対的に動いたとき、コネクタ352、354(1)、354(2)、356、358へ故意でなく損傷を与えること、及び/又は内部ケーブル600、610、620、630、640が関連するコネクタ352、354(1)、354(2)、356、358と切り離されてしまうことを防止する。
【0125】
図9A、9B、及び9Cを参照すると、ワイヤフィーダ40の制御パネル130の実施形態が示されている。前述のように、制御パネル130は、ワイヤフィーダ40のハウジング120のフロントサイド100に取り付けることができる。
図9Cの分解図に示されているように、制御パネル130は、外側基板部材700、剛性プリント回路基板(PCB)720、一対のエンコーダ730、一組のダイヤル740、及び一連のボタン750で構成される。
図9A及び9Bに示されているように、基板部材700は、外側702及び反対側の内側704を有し、実質的には長方形である。基板部材700は、熱可塑性ポリマーを含むがこれらに限定されない様々な材料で構築することができる。
図9Bに示されているように、基板部材700は内側704から延びる複数の側壁706を含み、複数の側壁706は空洞708を規定する。
【0126】
図9Cを参照すると、複数の開口710、712、714は、複数の開口710、712、714が、外側702と内側704との間を基板部材700を通って延びるように、基板部材700に沿って配置される。第1の組の開口は、ディスプレイ開口710であり、開口は、以下に詳述する、数値、エラーコード、警告などを表示するために、基板部材700上の特定の位置に向けることができる。ダイヤル開口712は、基板部材700上に配置され、エンコーダ730のシャフト部分732がダイヤル開口712を通って基板部材700の外側702に延びるように、基板部材700の内側704に接続されたエンコーダ730の一部を受け入れるように構成される。ダイヤル740は、基板部材700の外側702に取り付けられたエンコーダ730のシャフト部732に結合することができる。ボタン開口714は、基板部材700を横切って横方向に配置することができ、ボタン開口714は、基板部材700の表面の細長い陥没部すなわち窪み716方向に向けられている。さらに図示しているように、基板部材700はまた、基板部材700の上方の角部の近傍に一組の取り付け開口718を含む。以下に詳述するように、これらの取り付け開口718は、制御パネル130をワイヤフィーダ40のハウジング120に固定するために用いることができる。
【0127】
図9Cに最もよく示されているように、剛性PCB720は、第1のサイド722及び反対側の第2のサイド724を含む。基板部材700と同様に、剛性PCB720は、実質的に長方形であり、基板部材700の空洞708内に適合する大きさとすることができる。空洞708内で、剛性PCB720の第1のサイド722は、基板部材700の内側側704に向き合って配置される。剛性PCB720は、
図9Bに図示されている一組の締結具760(例えば、ねじ)を介して基板部材700の内側704に固定することができる。
図9Cに戻って、剛性PCB720は、一対の集中型開口726及び一連の押しボタンスイッチ728をさらに含む。剛性PCBが基板部材700の内側704に固定されたとき、集中型開口726が基板部材700のダイヤル開口712と整列するように、集中型開口726は剛性PCB720上に位置決めされる。集中型開口726は、剛性PCB720及びエンコーダ730の両方が基板部材700の内側704に固定されたとき、少なくとも部分的に、基板部材734のベース734を受け入れるような大きさになっている。
図9Cはさらに、剛性PCB720の一連のボタンスイッチ728が、水平に並んで剛性PCB720の第1のサイド722に配置されていることを示している。ボタンスイッチ728は、ボタンスイッチ728が基板部材700のボタン開口714から少なくとも部分的に延びることができるように、基板部材700のボタン開口714内に適合するような大きさになっている。図示されていないが、剛性PCB720はさらに、剛性PCB720の第1のサイド722に配置されたLEDライトを装備することができる。LEDライトは、剛性PCB720が基板部材700の内側704に固定されたとき、ディスプレイ開口と整列することができる。したがって、LEDライトは、数値、エラーコード、警告などを表示するためにディスプレイ開口710を照らすよう構成されている。例えば、溶接動作パラメータの数値を表示するために、設定された数のLEDライトを照らすことができるように、ディスプレイ開口710及びLEDライトが配置される。
【0128】
図9Bに示されているように、エンコーダ730は、基板部材700の内側704で、空洞708内に取り付けられる。具体的には、各エンコーダ730のベース734は、ダイヤル開口712の近くで基板部材700の内側704に結合され、エンコーダ730の回転シャフト732がダイヤル開口712を通って、基板部材700の外側702の表面から垂直に延びる。回転シャフト732は、ダイヤル740を受け入れ、ダイヤル740と結合するように構成される。エンコーダ730は、ベース734から後方に延びるコネクタ736をさらに含む。エンコーダ730のコネクタ736は、剛性PCB720に接続することができる。エンコーダ730は、ダイヤル740及び回転シャフト732の回転位置をワイヤフィーダ40への制御指令に変換するよう構成することができる。
【0129】
図9Cに示されているように、一組のボタン750を、基板部材700の外側702に組み込むことができる。具体的には、一組のボタン750は、長方形のベース754上に配置された一連の隆起したアクチュエータ752となる。長方形のベース754は、基板部材700の外側702の窪み716内に収まるような大きさとすることができ、アクチュエータ752は、ボタン開口714と整列し、最終的には、ボタン開口714内に配置された剛性PCB720のスイッチ728と整列する。一組のボタン750は、アクチュエータ752の1つを押し下げることで剛性PCB720の対応するスイッチ728を作動させるように、弾性のある可撓性材料(例えば、ゴム)で構築することができる。
【0130】
図3A及び9Dに示されているように、制御パネル130は、ワイヤフィーダ40のハウジング120のフロントサイド100に複数の方向で取り付けられ得る。
図3Aでは、ワイヤフィーダ40は直立位置に置かれており、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106は支持面上に配置されている。このワイヤフィーダの向きで、制御パネル130は、第1の構成Cで取り付けられ、取り付け開口718は、ワイヤフィーダ40のボトムサイド106よりもトップサイド104に近接して配置される。しかし、前述のように、ワイヤフィーダ40は、水平方向で利用することができ、ワイヤフィーダ40の第1のサイド108又は第2のサイド110は、ワイヤフィーダ40の底部として機能する。この位置関係では、制御パネル130をワイヤから取り外すことができ、(第1のサイド108がワイヤフィーダ40の役割を果たすとき)時計方向又は(第2のサイド110がワイヤフィーダ40の役割を果たすとき)半時計方向に90度回転させ、第2の構成Dで再度取り付けすることができる。第2の構成Dでは、両方の取り付け開口718が(第1のサイド108がワイヤフィーダ40の底部の役割を果たすとき)第2のサイド110又は(第2のサイド110ワイヤフィーダ40の底部の役割を果たすとき)第1のサイド108の近傍に配置される。
【0131】
図9A、9B、及び9Cに示されていないが、制御パネル130のいくつかの実施形態では、基板部材700の外側702に配置された実質的に平面で半透明のパネルを含むことができる。
【0132】
図10A、10B、及び10Cを参照すると、ワイヤフィーダ40のワイヤフィーダ機構310が示されている。ワイヤフィーダ機構310は、フロントサイド800、フロントサイド800の反対側のリアサイド802、フロントサイド800とリアサイド802との間にまたがる入口サイド804、及び入口サイド804の反対側の出口サイド806を含む。ワイヤフィーダ機構310はまた、フロントサイド800とリアサイド802との間、及び入口サイド804と出口サイド806との間にまたがるトップサイド808、及びトップサイド808の反対側のボトムサイド809を含む。ワイヤフィーダ機構310は、第1のハウジング部分810、第2のハウジング部分860、駆動モータ312、及びギアボックス314(
図7Cを参照)により構成される。第1のハウジング部分810は、ワイヤフィーダ機構310のフロントサイド800に配置することができ、第2のハウジング部分860は、ワイヤフィーダ機構310のリアサイド802に配置することができる。さらに、駆動モータ312は、ワイヤフィーダ機構310のリアサイド802にある第2のハウジング部分860に取り付けることができるギアボックス314と連結することができる。前述の通り、ワイヤフィーダ機構310は、スプール320から溶接ワイヤを受け入れ、溶接トーチ50で溶接作業を行うことができるように、溶接ワイヤをトーチケーブル62に沿って溶接トーチ50へ押し出すことができる。
【0133】
図10Cに最もよく示されているように、第1のハウジング部分810は、主にワイヤフィーダ機構310のフロントサイド800を形成する外側811、第2のハウジング部分860に結合する内側812、ワイヤフィーダ機構310の入口サイド804のセクションを形成する第1のサイド813、及びワイヤフィーダ機構310の出口サイド806のセクションを形成する第2のサイド814を含む。
【0134】
第1のハウジング部分810の外側811に配置されているのは、4つの駆動ホイール開口816(1)、816(2)、816(3)、816(4)である。第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)は、第1のハウジング部分810の第1のサイド813の近傍に配置され、第2の対の駆動ホイール開口816(3)、816(4)は、第1のハウジング部分810の第2のサイド814の近傍に配置される。第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)は、第2の駆動ホイール開口816(2)が第1の駆動ホイール開口816(1)の上に垂直に積み重ねられるように、互いに向き合わせることができる。第1の駆動ホイール開口816(1)及び第2の駆動ホイール開口816(2)は、互いに連通していて、入口820と連通させることができる(
図10Bを参照)。同様に、第2の対の駆動ホイール開口の816(3)、816(4)は、第4の駆動ホイール開口816(4)が第3の駆動ホイール開口816(3)の上に垂直に積み重ねられるように、互いに向き合わせることができる。第3の駆動ホイール開口816(3)及び第4の駆動ホイール開口816(4)も、互いに連通していて、出口822と連通させることができる。
図10A、10B、及び10Cに示すように、入口820は、第1のサイド813の第1のハウジング部分810に配置され、出口822は、第2のサイド814の第1のハウジング部分810に配置される。第1のハウジング部分810の第2のサイド814に配置されるのは、締結口828である。
【0135】
駆動ホイール開口816(1)、816(2)、816(3)、816(4)内に配置されているのは、駆動ホイール818(1)、818(2)、818(2)、818(3)、818(4)(
図10A参照)である。第1の駆動ホイール対818(1)、818(2)は、第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)内に配置することができ、第2の駆動ホイール対818(3)、818(4)は、第2の対の駆動ホイール開口816(3)、816(4)内に配置することができる。駆動ホイール818(1)、818(2)、818(2)、818(3)、818(4)は、駆動モータ312、ギアボックス314、及び、駆動ホイール818(1)、818(2)、818(3)、818(4)及びギアボックス314に動作可能に結合された一連のギアによって回転させることができる。第1の駆動ホイール対の第1の駆動ホイール818(1)は、第1の方向を中心に回転するように構成することができ、第1の駆動ホイール対の第2の駆動ホイール818(2)は、第1の方向とは反対の第2の方向に回転するように構成さすることができる。具体的には、第1の駆動ホイール818(1)は時計方向に回転することができ、第2の駆動ホイール818(2)は反時計方向に回転するよう構成することができる。同様に、第2の駆動ホイール対の第3の駆動ホイール818(3)及び第4の駆動ホイール818(4)は、互いに反対方向に回転するように構成される。第3の駆動ホイール818(3)は時計方向に回転することができ、第4の駆動ホイール818(4)は反時計方向に回転するように構成することができる。第1の対の駆動ホイール818(1)、818(2)の逆回転は、駆動ホイール818(1)の第1の対の駆動ホイール818(1)、818(2)の間に配置された溶接ワイヤに作用し、溶接ワイヤを第2の対の駆動ホイール818(3)、818(4)に向かって押し出す。同様に、駆動ホイール818(3)、818(4)の第2の対の逆回転は、第2の対の駆動ホイール818(3)、818(4)の間に配置された溶接ワイヤに作用して、溶接ワイヤを出口822の外に押し出す。
【0136】
第1のハウジング部分810はまた、一対のアクチュエータ開口824(1)、824(2)を含む。第1のアクチュエータ開口824(1)は、第1のサイド813と第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)との間に配置され、第1のアクチュエータ開口824(1)は、外側811と内側812との間の第1のハウジング部分810を通って延びる。第1のアクチュエータ開口824(1)は、入口820と連通することができる。第2のアクチュエータ開口824(2)は、第2のサイド814と第2の対の駆動ホイール開口816(3)、816(4)との間に配置され、そして第1のアクチュエータ開口824(1)と同様に、外側811と内側812との間の第1のハウジング部分810を通って延びる。第2のアクチュエータ開口824(2)は、出口822と連通することができる。中央開口850は、第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)と第2の対の駆動ホイール開口816(3)、816(4)との間の第1のハウジング部分810の外側811に配置される。中央開口850は、中央開口850から第1のサイド813に向かい、第1の対の駆動ホイール開口816(1)、816(2)まで延びる第1の通路852と、中央開口850から第2のサイド814に向かい、第2の対の駆動ホイール開口816(3)、816(4)まで延びる第2の通路854とを含む。したがって、中央開口850は、第1の通路852を介して第1の駆動ホイール開口816(1)及び第2の駆動ホイール開口816(2)と連通しており、第2の通路854を介して第3の駆動ホイール開口816(3)及び第4の駆動ホイール開口816(4)と連通する。
【0137】
また、第1のハウジング部分810には、一対のテンショナースロット826(1)、826(2)が配置されている。第1のテンショナースロット826(1)は、第1のアクチュエータ開口824(1)の上に垂直方向に間隔を隔てて、第1のサイド813の近傍で、第1のハウジング部分810の外側811に延びる。第2のテンショナースロット826(2)は、第2のアクチュエータ開口824(2)の上に垂直に間隔を隔てて、第2のサイド814の近傍で、第1のハウジング部分810の外側811に延びる。
【0138】
第1のハウジング部分810のトップサイドは、同じ軸838に回転可能に結合された一対のクランプアーム830(1)、830(2)で形成することができる。軸838は、第1のハウジング部分810の、第1のサイド813と第2のサイド814とから等距離に配置することができる。第1の端部832(1)、832(2)は、軸838に結合することができる。第1のクランプアーム830(1)の第2の端部834(1)は、第1のハウジング部分810の第1のサイド813の近傍に配置することができ、第2のクランプアーム830(2)の第2の端部834(2)は、第1のハウジング部分810の第2のサイド814の近傍に配置することができる。さらに図示されているように、クランプアーム830(1)、830(2)の第2の端部834(1)、834(2)は、それぞれ、スロット836(1)、836(2)を含む。クランプアーム830(1)、830(2)のスロット836(1)、836(2)は、実質的にテンショナースロット826(1)、826(2)と整列することができる。
【0139】
ワイヤフィーダ機構310は、第1のハウジング部分810に配置された一対のテンショナー840(1)、840(2)をさらに含む。両方のテンショナー840(1)、840(2)は、細長い部材842、力を与える部分844、及びダイヤル部846を含む。第1のテンショナー840(1)は、第1のテンショナースロット826(1)内に少なくとも部分的に収納された細長い部材842(1)により、第1のテンショナースロット826(1)に回転可能に結合され、第2のテンショナー840(2)は、第2のテンショナースロット826(2)内に少なくとも部分的に収納された細長い部材842(2)により、第2のテンショナースロット826(2)に回転可能に結合される。図に示すように、最初のテンショナー840(1)が閉位置にあるとき、第1のテンショナー840(1)の細長い部材842(1)は、少なくとも部分的に、第1のクランプアーム830(1)のスロット836(1)内に収納され、力を与える部分844(1)は、第1のクランプアーム830(1)の第2の端部834(1)に隣接する。同様に、第2のテンショナー840(2)が閉位置にあるとき、第2のテンショナー840(2)の細長い部材842(2)は、第2のクランプアーム830(2)のスロット836(2)内に少なくとも部分的に収納され、力を与える部分844(2)が第2のクランプアーム830(2)の第2の端部834(2)と隣接する。テンショナー840(1)、840(2)は、細長い部材842(1)、842(2)の端部を中心に回転して、細長い部材842(1)、842(2)を開位置(図示せず)にすることができ、細長い部材842(1)、842(2)は、それぞれ、もはや(クランプアーム830(1)、830(2)の)スロット836(1)、836(2)内には収容されない。
【0140】
テンショナー840(1)、840(2)のダイヤル部分844(1)、844(2)を回転させて、力を与える部材842(1)、842(2)に、クランプアーム830(1)、830(2)の第2の端部834(1)、834(2)にそれぞれ加えられる力の量を増加又は減少させることができる。第1のクランプアーム830(1)の第2の端部834(1)に加えられる力を増加させると、第2の駆動ホイール818(2)が第1の駆動ホイール818(1)に近づくように回転し、これにより、2つの駆動ホイール818(1)、818(2)の間に配置された溶接ワイヤに2つの駆動ホイール818(1)、818(2)によって加えられるクランプ力が増加する。同様に、第2のクランプアーム830(2)の第2の端部834(2)に加えられる力を増加させると、第4の駆動ホイール818(4)が第3の駆動ホイール818(3)に近づくように回転し、これにより、2つの駆動ホイール818(3)、818(4)の間に配置された溶接ワイヤに2つの駆動ホイール818(3)、818(4)によって加えられるクランプ力が増加する。この、第1の駆動ホイール818(1)に対する第2の駆動ホイール818(2)、及び第3の駆動ホイール818(4)に対する第4の駆動ホイール818(4)の位置関係により、ユーザが溶接ワイヤのゲージ及び駆動ホイール818(1)、818(2)、818(3)、及び818(4)の間隔に基づき、駆動ホイール818(1)、818(2)、818(3)、及び818(4)の間隔を調整することを可能にする。
【0141】
図10Bに最もよく示されているように、第2のハウジング部分860は、主にワイヤフィーダ機構310のリアサイド802を形成する外側861、第1のハウジング部分810の内部812と結合する内側862、第1のハウジング部分810の第1のサイド813と共同してワイヤフィーダ機構310の入口サイド804を形成する第1のサイド863、及び第1のハウジング部分810の第2のサイド814と共同してワイヤフィーダ機構310の出口サイド806を形成する第2のサイド864を含む。
【0142】
第2のハウジング部分860の内側862は、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880を含む。入口アクチュエータチャンネル870は、第2のハウジング部分860の第1のサイドに近接する第2のハウジング部分860の内側862に配置することができ、第2ハウジング部分860の第2サイド864に近接する第2ハウジング部分860の内側862に、出口アクチュエータチャンネル880を配置することができる。さらに、第1のハウジング部分810及び第2のハウジング部分860は互いに結合されたとき、入口アクチュエータチャンネル870は、第1のアクチュエータ開口824(1)と整列することができ、出口アクチュエータチャンネル880は、第2のアクチュエータ開口824(2)と整列することができる。入口アクチュエータチャンネル870は、中央通路872と、入口アクチュエータチャンネル870の上側及び下側に配置された一対のスロット874とを含むことができる。入口アクチュエータチャンネル870と同様に、出口アクチュエータチャンネル880は、中央通路882と、出口アクチュエータチャンネル880上側及び下側に配置された一対のスロット884とを含むことができる。これらのチャンネル870、880は、第1のアクチュエータ開口824(1)及び第2のアクチュエータ開口824(2)とともに、スライディングアクチュエータ900を受け入れるように構成される。
【0143】
図10A、10B及び11に最もよく示されているように、スライディングアクチュエータ900は、第1の端部910及び反対側の第2の端部920を含む。スライディングアクチュエータ900は、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880内にスライドさせてはめ込まれ、非作動位置と作動位置の間でスライドするよう構成される。スライディングアクチュエータ900は、チャンネル870、880を通ってスライドすることができるが、スライディングアクチュエータ900の第2の端部920は、スライディングアクチュエータ900が配置される位置に関係なく、チャンネル870、880に配置されたままとなる。
【0144】
図11に最もよく示されているように、押しボタンアクチュエータ900の第2の端部920は、それぞれ入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880の上部スロット874及び下部スロット884と係合するように構成されている上部及び下部保持フック922を含む。保持フック922と、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880のそれぞれの上部スロット874及び下部スロット884との相互作用により、スライディングアクチュエータ900が入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880に沿ってスライドすることを可能にしながら、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880にスライディングアクチュエータ900を保持する。保持フック922の間のスライディングアクチュエータ900の第2の端部920に配置されているのは、ガイド突起924である。ガイド突起924は、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880内に配置することができる弾性部材926(例えば、スプリング)を受け入れるよう構成される。弾性部材926は、スライディングアクチュエータ900を非作動状態にバイアスするように構成することができ、スライディングアクチュエータ900の第1の端部910は、第1のアクチュエータ開口824(1)及び第2のアクチュエータ開口824(2)から外向きに延びる。スライディングアクチュエータ900が押し下げ(すなわち、スライディングアクチュエータ900の第1の端部910に力を加えて、第1の端部910を第1のハウジング部分810にスライドさせ)作動状態にすると、スライディングアクチュエータ900は、入口アクチュエータチャンネル870及び出口アクチュエータチャンネル880をワイヤフィーダ機構310のリアサイド802に向けて、弾性部材926を圧縮する。スライディングアクチュエータ900を押し下げる力がもはや第1の端部910に加えられなくなったとき、弾性部材926により、スライディングアクチュエータ900は非作動状態に戻される。
【0145】
図11に最もよく示されているように、各押しボタンアクチュエータ900は、第1の端部910と第2の端部920との間に配置された開口930を含む。開口930は、第2のサイド934より広い第1のサイド932を有する楕円形とすることができ、開口930の第1のサイド932は、開口930の第2のサイド934よりも押しボタンアクチュエータ900の第1の端部910の近くに配置することができる。開口930をこのような楕円形の形状とすることで、弾性部材926により押しボタンアクチュエータ900が非作動状態にバイアスされているとき、押しボタンアクチュエータ900の開口930が入口ガイド1000又は出口ガイド1100を捕捉することが可能となる。
【0146】
図11に示されているように、入口ガイド1000は、第1の端部1010及び第2の端部1020を備えた、実質的に円筒形である。入口ガイド1000は、第1の端部1010と第2の端部1020との間の入口ガイド1000の表面に配置された窪み部分1030をさらに含む。第2の端部1020は、入口ガイド1000が入口820内に配置されたときに、第1の駆動ホイール818(1)及び第2の駆動ホイール818(2)に近接して配置されるように構成されたテーパー部分1022をさらに含むことができる。入口ガイド1000は、入口ガイド1000を通って第1の端部1010から第2の端部1020まで延びる導管1040も含む。入口ガイド1000の導管1040は、溶接ワイヤを受け入れるように構成し、大きさを設定することができる。
【0147】
図11はまた、出口ガイド1100が、第1の端部1110及び第2の端部1120を備えた実質的に円筒形であることを示している。出口ガイド1100の長さは、入口ガイド1000よりも長くてもよい。入口ガイド1000と同様に、出口ガイド1100は、第1の端部1110と第2の端部1120との間の出口ガイド1100の表面に配置された窪み部分1130を含む。入口ガイド1000の窪み部分1030が第1の端部1010及び第2の端部1020から等距離になるように入口ガイド1000上の位置にこの窪み部分1030を配置することができる一方、出口ガイド1100の窪み部分1130は、第1の端部1110よりも第2の端部1120に近接して配置される。さらに、第2の端部1120は、出口ガイド1100が出口822内に配置されるときに、第3の駆動輪818(3)及び第4の駆動輪818(4)に近接して配置されるように構成されたテーパー部分1122をさらに含むことができる。出口ガイド1100はまた、第1の端部1110から第2の端部1120まで出口ガイド1100を通って延びる導管1140を含む。出口ガイド1100の導管1140は、溶接ワイヤを受け入れるように構成し、大きさを設定することができる。
【0148】
図10A、10B、及び10Cを参照すると、入口ガイド1000は、第2の端部1020が第1の駆動ホイール818(1)及び第2の駆動ホイール818(2)に近接して配置されるように、第1のハウジング部分810の入口820を通して挿入することができる。入口ガイド1000が入口820内に配置されると、入口ガイド1000は、押しボタンアクチュエータ900によって、捕捉され入口820内に固定される。より具体的には、入口ガイド1000が入口820内に完全に配置されると、入口ガイド1000の窪み部分1030は、第1のアクチュエータ開口824(1)と整列することができる。第1のアクチュエータ開口部824(1)内に配置された押しボタンアクチュエータ900の開口930の第2のサイド934は、押しボタンアクチュエータ900が非作動状態にあるときに、入口ガイド1000の窪み部分1030と係合して、入口ガイド1000を入口820に固定する。入口ガイド1000を入口820から取り外すために、溶接作業者は、押しボタンアクチュエータ900を押し下げて、押しボタンアクチュエータ900の開口部930の広い第1のサイド932を入口ガイド1000に向かって動かし、押しボタンアクチュエータ900の開口部930の第2のサイド934を、入口ガイド1000の窪み部分1030との係合状態を解除するように動かすことができる。押しボタンアクチュエータ900が押されている間、押しボタンアクチュエータ900の開口930の第2のサイド934が係合状態を解除されているので、溶接作業者は、工具を使用せずに入口ガイド1000を入口820から引き抜くことができる。
【0149】
入口ガイド1000と同様に、第2の端部1120が、第3の駆動ホイール818(3)及び第4の駆動ホイール818(4)に接近して配置されるように、出口ガイド1100は、第1のハウジング部分810の出口822を通して挿入することができる。出口ガイド1100が出口822内に配置されたとき、出口ガイド1100は、押しボタンアクチュエータ900によって、捕捉され、出口822内に固定される。具体的には、出口ガイド1100が、出口822内に完全に配置されるとき、出口ガイド1100の窪み部分1130は、第2のアクチュエータ開口824(2)と整列することができる。第2のアクチュエータ開口824(2)内に配置された押しボタンアクチュエータ900の開口930の第2のサイド934は、押しボタンアクチュエータ900が非作動状態にあるときに、出口ガイド1100の窪み部分1130と係合して、出口ガイド1100を出口822に固定する。
図10Aに最もよく示されているように、出口ガイド1100は入口ガイド1000よりも長いため、出口ガイド1100が出口820内に配置されると、出口ガイド820は、ワイヤフィーダ機構310の出口サイド806から著しく延びる。出口ガイド1100を出口820から取り外すために、溶接作業者は、押しボタンアクチュエータ900を押し下げて、押しボタンアクチュエータ900の開口930の広い第1のサイド932を出口ガイド1100に向かって動かし、押しボタンアクチュエータ900の開口930の第2のサイド934を、出口ガイド1100の窪み部分1130との係合状態を解除するように動かすことができる。押しボタンアクチュエータ900が押し下げられている間は押しボタンアクチュエータ900の開口部930の第2のサイド934が窪み部分1130との係合状態を解除されているので、溶接作業者は、工具を使用せずに出口ガイド1100を出口822から引き抜くことができる。
【0150】
図12A及び12Bに示されているように、おいて、中間ワイヤガイド1200は、円筒形部材1210及びアクチュエータクリップ1230を含む。円筒形部材1210は、第1の端部1212及び反対側の第2の端部1214を含む。図示の実施形態では、円筒形部材1212の端部1212、1214は、ワイヤフィーダ機構310の第1のハウジング部分810の中央開口850内に配置される場合、駆動ホイール818(1)、818(2)、818(3)、818(4)に近接して配置するために先細にすることができる。
図12A及び12Bに示されている中間ワイヤガイド1200の実施形態では、3つのセグメント1216、1217、及び1218を含む。第1のセグメント1216は、第1の端部1212の近くに配置され、第3のセグメント1218は、第2の端部1214の近くに配置され、第2のセグメント1217は、第1のセグメント1216と第3のセグメント1218との間に配置される。第2のセグメント1217は、円筒形部材1210の表面に配置された窪みとすることができ、この窪みは、円筒形部材1210の周りを部分的に囲むだけである(すなわち、窪みは、円筒形部材1210の周りを、360度全周にわたって囲むことはない)。
【0151】
アクチュエータクリップ1230は、中央部材1240、上腕1250、及び下腕1260を含むことができる。中央部材1240は、遠位端1242及び反対側の近位端1244を含む。中央部材1240の遠位端1242に配置されるのは、アクチュエータクリップ1230を円筒形部材1210に固定するために第2のセグメント1217の窪みに係合するように構成されたクラスプ部材1246である。中央部材1240の近位端1244から中央部材1240の遠位端1242に向かって上方及び前方に延びるのは、上腕1250である。上腕1250は、端部1252と、上腕1250の端部1252に近接して配置されたタブ1254とを含むことができる。同様に、中央部材1240の近位端1244から中央部材1240の遠位端1242に向かって下方及び前方に延びるのは、下腕1260である。下腕1260は、端部1262と、下腕1260の端部1262に近接して配置されたタブ1264とを含むことができる。上腕1250及び下腕1260は、上腕1250及び下腕1260が中央部材1240に関してリビングヒンジとして動作するようなある程度の弾力性を有することができる。
【0152】
図12Bに最もよく示されているように、中間ワイヤガイド1200は、中央開口850を介して第1のハウジング部分810に取り外し可能に結合することができる。円筒形部材1210が取り付けクリップ1230に結合されたとき、円筒形部材1210の第2のセグメント1217及び取り付けクリップ1230は、中央開口850に挿入することができ、円筒形部材1210の第1のセグメント1216が同時に第1の通路852に挿入され、円筒形部材1210の第2のセグメント1218が第2の通路854に挿入される。中央開口850に挿入されると、取り付けクリップ1230のタブ1254、1264は、中央開口850の側壁と係合し、取り付けクリップ1230を中央開口850内に保持する。取り付けクリップ1230は円筒形部材1210に結合されているので、タブ1254、1264と中央開口850の側壁とが係合しており、円筒形部材1210も中央開口850、第1の通路852、および第2の通路内に保持される。中間ワイヤガイド1200が、ワイヤフィーダ機構310の第1のハウジング部分810の中央開口850に結合されると、中間ワイヤガイド1200の円筒形部材1210の第1の端部1212は、第1の駆動ホイール818(1)及び第2の駆動ホイール818(2)に近接して配置され、円筒形部材1210の第2の端部1214が、第3の駆動輪818(3)及び第4の駆動輪818(4)に近接して配置される。
【0153】
図12C及び12Dに示されているは、中間ワイヤガイド1200の他の実施形態である。
図12Cに示されているように、円筒形部材1210の第2のセグメント1217の窪みは、円筒形部材1210の表面の周りに全周を囲む。これにより、円筒形部材1210がクラスプ部材1246内に固定されると、円筒形部材1210は、取り付けクリップ1230に対して回転することができる。
図12Dに示されているように、円筒形部材1210及び取り付けクリップ1230は、中間ワイヤガイド1200が単一の要素として構築されるように均一に形成される。
【0154】
図13A、13B、13C、及び13Dを参照すると、入口ガイド1000を入口820内に保持し、出口ガイド1100を出口822内に保持するための追加の実施形態であり、追加の実施形態はラッチ1300である。
図13A、13B、13C、及び13Dは、第1のハウジング部分810の入口側804と、ラッチ1300と第1のハウジング部分810の入口側804との相互作用のみを示し、
図13A、13B、13C、及び13Dでは、第1のハウジング部分810の出口サイド806、出口822、第2のアクチュエータ開口824(2)、及び出口ガイド1100にも適用される。
図13A、13B、13C、及び13Dに示されている実施形態において、ラッチ1300は、押しボタンアクチュエータ900の代わりに、入口ガイド1000を入口820内に保持するように構成することができる。
図13A及び13Bは、第1のハウジング部分810に対してロック位置にあるラッチ1300を示し、
図13C及び13Dは、第1のハウジング部分810に対してロック解除位置にあるラッチ1300を示している。図示のように、ラッチ1300は、第1のハウジング部分810の第1のアクチュエータ開口824(1)内で枢動可能に結合され、ロック解除位置とロック位置の間で回転又は枢動するように構成されている。
【0155】
ラッチ1300は、レバー部分1310、フック部分1330、及びピボット部分1340を含むボディー1310を有することができる。
図13B及び13Dに示されているように、フック部分1330は、第1のアクチュエータ開口824(1)の突起1350及び端部1334に係合又は隣接するように構成された停止部材1332を含む。
図13A、13B、13C、13Dにおいて、ロック解除位置及びロック位置の両方において、ラッチ1310のレバー部分1310は、レバー部分1310を溶接作業者によって係合することができるように、第1のアクチュエータ開口824(1)から外向きに延びる。ラッチ1300がロック位置にあるとき(
図13A及び13B)、レバー部分1310は、溶接作業者が下向き及び外向きに引っ張り、ラッチ1300をピボット部分1340の周りでロック解除位置に回転させることができる(
図13C及び13D)。
図13Dに示されているように。ラッチ1300は、フック部分1330上の停止部材1332が第1のアクチュエータ開口824(1)の突起1350と接触するまで、第1のアクチュエータ開口824(1)の外側に枢動させることができる。ラッチ1300がロック解除位置にあるとき(
図13C及び13D)、レバー部分1310を上向きに、第1のハウジング部分810に向かって押し、ラッチ1310をピボット部分1340の周りで第1のアクチュエータ開口824(1)へとレバー部分1310が第1のアクチュエータ開口824(1)の突起1350に接触するまで枢動させることができる。
【0156】
図10A、10B、及び10Cに関して上述したように、第1のアクチュエータ開口824(1)は、入口820を通って延びる。ラッチ1300がロック解除位置にあるとき、入口ガイド1000は、第2の端部1020が第1の駆動ホイール818(1)及び第2の駆動ホイール818(2)に近接して配置されるように、第1のハウジング部分810の入口820に挿入することができる。さらに、入口ガイド1000が入口820内に完全に配置されている場合、入口ガイド1000の窪み部分1030は、第1のアクチュエータ開口824(1)と整列することができる。インレットガイド1000が入口820内に完全に配置されると、ラッチ1300をロック解除位置からロック位置に枢動させることができる。これにより、フック部分1330の端部1334は、フック部分1330全体が入口ガイド1000の窪み部分1030と係合するまで、入口ガイド1000上をスライドする。フック部分1330は、わずかに変形して、フック部分1330の端部1334が、入口ガイド1000上をスライドすることができるよう構成することができる。フック部分1000が入口ガイド1000の窪み部分1030と係合すると、入口1000は、入口820内に固定される。
【0157】
入口ガイド1000を入口820から取り外すために、溶接作業者は、前述のように、ラッチ1300をロック位置からロック解除位置に枢動させることができる。ラッチ1300をロック解除位置に枢動させると、ラッチ1300のフック部分1330が入口ガイド1000の窪み部分1030から外れ、フック部分1330の端部1334が入口ガイド1000上をスライドする。フック部分1330は、ラッチ1300をロック解除位置に枢動させるときに、フック部分1330の端部1334が入口ガイド1000上をスライドできるようにわずかに変形するように構成することができる。ラッチ1300がロック解除位置にあると、ツールを使用せずに、入口ガイド1000をスライドさせ入口820から外すことができる。
【0158】
図示されていないが、入口ガイド1000及び出口ガイド1100をそれぞれ入口820及び出口822内に保持するための機構の別の実施形態として、プルアクチュエータとすることができる。プルアクチュエータは、スライディングアクチュエータ900と実質的に同様とすることができるが、スプリング926は、プルアクチュエータをワイヤフィーダ機構310のリアサイド802に向けてバイアスをかけ、入口ガイド1000及び出口ガイド1100を固定する異なるばね定数を持つことができる。この実施形態では、溶接作業者は、プルアクチュエータをアクチュエータ開口824(1)、824(2)から引き出して、入口ガイド1000及び出口ガイド1100上のプルアクチュエータの係合を解除する必要がある。プルアクチュエータがアクチュエータ開口824(1)、824(2)から引き出されると、工具を使用せずに、入口ガイド1000及び出口ガイド1100をそれぞれ入口820及び出口820からスライドさせて引き出すことができる。
【0159】
図14A、14B、14C、14D、14E、及び14Fに示されているのは、交換可能なケーブルコネクタ134と、第1の交換可能なケーブルコネクタ134(例えば、ユーロケーブルコネクタ)を第2の交換可能なケーブルコネクタ134'(例えば、TWECOケーブルコネクタ)に置き換えるステップである。一方、
図14A及び14Bは、第1の交換可能なケーブルコネクタ134を示し、第1の交換可能なケーブルコネクタ134の説明は、第2の交換可能なケーブルコネクタ134'にも適用される。これは、2つのケーブルコネクタ134、134'は互いに構造的に類似しているからである。
【0160】
図14A、14B、14C、及び14Dに最もよく示されているように、交換可能なケーブルコネクタ134は、ワイヤフィーダ機構310の出口サイド806に結合されるように構成される。図示されていないが、イヤフィーダ機構310の出口サイド806から延びる出口ガイド1100の第1の端部1110は、交換可能なケーブルコネクタ134がワイヤフィーダ機構310に接続されている場合、交換可能なケーブルコネクタ134によって少なくとも部分的に受け入れることができる。交換可能なケーブルコネクタ134は、導電性素材で構築することができる。
【0161】
図14A及び14Bに最もよく示されているように、交換可能なケーブルコネクタ134は、第1の端部1402、反対側の第2の端部1404、及び第1の端部1402から第2の端部1404まで延びる側壁1406を含むほぼ円筒形のボディー1400を含む。交換可能なケーブルコネクタ134の第1の端部1402は、接続端1410として機能することができ、4つの開口1412、1414、1416、1418を含むことができる。交換可能なケーブルコネクタ134の接続端1410の第1の出口開口1412は、他の3つの開口1414、1416、1418よりも大きな直径とすることができ、第1の出口開口1412は、交換可能なケーブルコネクタ134を通って第1の端部1402から第2の端部1404まで延びることができる。第1の出口開口1412は、交換可能なケーブルコネクタ134を介して、接続端1410に結合されたトーチケーブル62(図示せず)に溶接ワイヤを送り込むように構成することができる。第2の出口開口1414及び第3の出口開口1416は、トーチケーブル62(図示せず)との間で電気信号(例えば、トリガー信号)を送受信するように構成された電気コンセントとすることができる。第4の出口開口1418は、トーチケーブル62(図示せず)へシールドガスを流すことができるように構成されたガス出口とすることができる。
図14Fに示されているような交換可能なケーブルコネクタ134の第1の実施形態とは異なり、交換可能なケーブルコネクタ134'の第2の実施形態は、
図14Eに示されているように、溶接ワイヤ、電気信号、及びシールドガスをトーチケーブル62(図示せず)に送るように構成することのできる単一の開口1419を含む。
【0162】
図14A、14B、及び14Cに最もよく示されているように、交換可能なケーブルコネクタ134の第2の端部1404は、2つの締結口1422を含むフランジ1420を含むことができる。締結口1422は、ワイヤフィーダ機構310の第1のハウジング部分810の第2のサイド806に配置された締結口828と整列することができる。締結口1422は、交換可能なケーブルコネクタ134をワイヤフィーダ機構310に結合する締結具1470を受け入れるように構成することができる。
【0163】
図14A及び14Bにさらに示されるように、交換可能なケーブルコネクタ134の第1の端部1402と第2の端部1404との間の位置で側壁1416から外向きに延びるのは、ガス入口接続部1430である。ワイヤフィーダ40の内部のガスケーブル(図示せず)は、ガス入口接続部1430及びコネクタパネル350のガスコネクタ356の両方に接続することができる。ガス入口接続部1430によって受け入れられたシールドガスは、交換可能なケーブルコネクタ134を通ってガス出口1418に流れることができる。
図14Bに最もよく示されているように、第1の端部1402と第2の端部1404との間の交換可能なケーブルコネクタ134の側壁1416から外向きに延びているが、ガス入口接続部1430からオフセットされているのは、電気コネクタ1440である。交換可能なケーブルコネクタ134の電気コネクタ1440は、(
図7Dに示されているように)交換可能なケーブルコネクタ134が下部電流バー342から溶接電力を受け入れるように、下部電流バー342に接続するように構成されている。交換可能なケーブルコネクタ134は、トーチケーブル62の相手側接続部を有する交換可能なケーブルコネクタ134の接続端1410の接続部を介して、トーチケーブル62(図示せず)に受け入れた溶接電力を送り込むよう構成することができる。
【0164】
交換可能なケーブルコネクタ134がワイヤフィーダ機構310の出口サイド806に結合されたとき、絶縁体1450は、ワイヤフィーダ機構310と交換可能なケーブルコネクタ134との間に配置され得る。
図14Cにもっともよく示されているように、絶縁体1450は、中央開口1452及び一対の締結口1454を含む。ワイヤフィーダ機構310に結合されたとき、中央開口1452は、ワイヤフィーダ機構310の出口822と整列することができ、締結口1452は、ワイヤフィーダ機構310の締結口828と整列することができる。さらに、中央開口1452は、交換可能なコネクタの第1の出口開口1412と整列することができ、締結口1452は、交換可能なケーブルコネクタ134の第2の端部1404のフランジ1420の締結口1422と整列することができる。締結具1470は、交換可能なケーブルコネクタ134の締結口1422に挿入することができ、絶縁体1450の締結口1454は、交換可能なケーブルコネクタ134と絶縁体1450の両方をワイヤフィーダ機構310に取り外し可能に固定することができる。したがって、絶縁体1450は、ワイヤフィーダ機構310と交換可能なケーブルコネクタ134とに挟まれることになり、交換可能なケーブルコネクタ134からの熱及び/又は電荷から、ワイヤフィーダ機構310を絶縁することができる。
【0165】
図14C及び14Dに最もよく示されているように、交換可能なケーブルコネクタ134がワイヤフィーダ機構310に結合されると、交換可能なケーブルコネクタ134の第1の端部1402は、ワイヤフィーダ40のフロントサイド100に配置された第1の接続パネル131の取り外し可能なカバーパネル132の開口133を通って延びる。トーチコネクタシート1460は、交換可能なケーブルコネクタ134の第1の端部1402を取り囲む取り外し可能なカバーパネル132の開口133内に配置することもできる。トーチコネクタシート1460は、ゴムのような、弾力性があり、柔軟性があり、絶縁性のある素材で構成することができる。トーチコネクタシート1460は、交換可能なケーブルコネクタ134に結合されたときに、トーチケーブル62(図示せず)のコネクタを少なくとも部分的に受け入れるように構成することができる。トーチコネクタシート1460は、交換可能なケーブルコネクタ134の第1の端部1402を受け入れ取り囲むよう構成された中央開口1462を含むことができる。トーチコネクタシート1460は、取り外し可能なカバーパネル132の締結口と整列するよう構成することのできる締結口1464を含むこともできる。締結口1464は、トーチコネクタシート1460を取り外し可能なカバーパネル132に取り外し可能に固定するための締結具1472を受け入れるよう構成することができる。
【0166】
交換可能なケーブルコネクタ134の第1の実施形態を交換可能なケーブルコネクタ134'の第2の実施形態と取り換え又は交換するために、又はその逆のために、取り外し可能なカバーパネル132を第1の接続パネル132から取り外し、トーチコネクタシート1460は、取り外し可能なカバーパネル132から取り外される。その結果、下部電流バー342及び内部ガスケーブルは、それぞれ、電気コネクタ1440及びガス入口コネクタ1430から切り離すことができる。次に、締結具1470は、交換可能なケーブルコネクタ134及び絶縁体1450のそれぞれの締結口1422、1454から取り外すことができる。次いで、第2の実施形態による交換可能なケーブルコネクタ134'(すなわち、TWECOコネクタ)は、締結具1470を介して絶縁体1450及びワイヤフィーダ機構310に固定することができる。次に、内部ガスケーブルをガス入口コネクタ1430'に結合することができ、より下部電流バー342は、電気コネクタ1440'に結合することができる。取り外し可能なカバーパネル132を第1の接続パネル132に取り付ける前に、トーチコネクタシート1460を180度回転させて、トーチコネクタシート1460が、(
図14E及び14Fに示されるように)第2の実施形態による交換可能なケーブルコネクタ134'と互換性のあるトーチケーブル62のトーチコネクタを受け入れることができるようにすることができる。トーチコネクタシート1460が回転し、締結具1472を介して取り外し可能なカバーパネル132に取り付けられると、次に、取り外し可能なカバーパネル132は、トーチコネクタシート1460が第2の実施形態による交換可能なケーブルコネクタ134'の第1の端部1402'を取り囲むように、第1の接続パネル131に結合される。いくつかの実施形態では、取り外し可能なカバーパネルからトーチコネクタシート1460を取り外すことは、実行すべき最初のステップとすることができ、また、トーチコネクタシート1460を再取り付けることは、実行すべき最後のステップとすることができる。いくつかの構成では、第2の実施形態による交換可能なケーブルコネクタ134'がワイヤフィーダ40に取り付けられたとき、第2の実施形態による交換可能なケーブルコネクタ13'は、第1の実施形態134ほど多くの出口を含まないので、第1の接続パネル131の補助コネクタ136を利用する必要があるかもしれない。
【0167】
図15A及び15Bを参照すると、車輪付きカート1500が図示されている。車輪付きカート1500は、構造フレーム1510及び構造フレーム1510に結合された一組のホイールを含むことができる。一組のホイール1520は、支持面上の構造フレーム1510を支えることができる。車輪付きカート1500は、アクセスドア170、180のうちの1つに結合することができる。
図6Bについて前述した通り、当て板202(1)、202(2)がアクセスドア170、180から取り外されると、一組の取り付け開口208が現れる。車輪付きカート1500の構造フレーム1510は、取り付け開口208を介してアクセスドア170、180のうちの1つに結合することができる。
図15Bに示されているように、車輪付きカート1500は、ワイヤフィーダ40を第2のサイド110に水平に配置することができるように、第2のアクセスドア180に結合することができ、車輪付きカート1500は支持面上のワイヤフィーダ40を支える。
【0168】
前述の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図が参照され、類似する数字は全体を通して類似する部分を示し、例示として、実施することのできる実施形態のいくつかが示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を用いることができ、構造的又は論理的な変更を行うことができることを理解すべきである。したがって、前述の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施形態の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
【0169】
本開示の態様は、本明細書の説明に開示されている。本開示の代替的実施形態及びそれらの同等物は、本開示の精神又は範囲から離れることなく考え出すことができる。「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」などに関する本明細書の説明は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特徴を含むことができること、及びそのような特定の特徴、構造又は特性は、必ずしもすべての実施形態に含まれるとは限らないことに注意すべきである。加えて、先の説明への言及は、必ずしも同じ実施形態への言及であるとは限らない。最後に、それが明示的に記述されているかどうかに関係なく、当業者は、所定の実施形態の特定の特徴、構造、または特徴のそれぞれが、ここで論じた他の実施形態のものと関連してまたは組み合わせて利用することができることを容易に理解するであろう。
【0170】
様々な操作は、特許請求された内容を理解するのに最も役立つ方法で、複数の個別のアクション又は操作として説明することができる。ただし、説明の順序は、これらの操作が必ずしも順序に依存することを意味するものと解釈されるべきではない。特に、これらの操作は、提案した順序で実行されない場合もある。記載した操作は、記載した実施形態とは異なる順序で実行することができる。付加的な実施形態において、様々な追加された操作を実行することができ、及び/又は記載した操作を省略することもできる。
【0171】
本開示の目的のために、「A及び/又はB」という文言は、(A)又は(B)又は(A及びB)を意味する。本開示の目的のために、「A、B、及び/又はC」という文言は、(A)又は(B)又は(C)又は(A及びB)又は(A及びC)又は(B及びC)又は(A及びB及びC)を意味する。
【0172】
本開示の実施形態に関して使用される「具備する」、「含む」、「有する」などの用語は同義語である。
【0173】
「左」、「右」、「上」、「下(ボトム)」、「前(フロント)」、「後部(リア)」、「側面(サイド)」、「高さ」、「長さ」、「幅」、「上部」、「下部」、「内面」、「外面」、「内部」、「外部」などの用語は、言及する点又は部分を説明するだけであり、本発明を特定の方向又は構成に限定するものではないことを理解すべきである。さらに、「例示的」という用語は、本明細書では、例又は例示を説明するために使用される。例示として本明細書に記載される任意の実施形態は、好ましい又は有利な実施形態として解釈されるべきではなく、むしろ本発明の可能な実施形態の一例又は例示として解釈されるべきである。
【0174】
開示された発明は、1つ以上の特定の例で具体化されることがここでは例示及び記載されているが、それにもかかわらず、特許請求の範囲に記載の発明及び特許請求の範囲及び特許請求の範囲と同等の範囲から逸脱することなく様々な修正及び構造変更を行うことができるので、記載された詳細内容に限定することを意図するものではない。加えて、実施形態の1つからの様々な特徴を別の実施形態に組み込むことができる。したがって、添付の請求項は、以下の請求項に記載されるように、開示の範囲と合致する方法で広く解釈されることが適切である。