(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】アトラクションシステム、アトラクションシステムを作動させる方法、およびアトラクションシステムの制御装置
(51)【国際特許分類】
A63G 31/02 20060101AFI20240801BHJP
B66B 9/00 20060101ALI20240801BHJP
B66B 11/02 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A63G31/02
B66B9/00 Z
B66B11/02 A
(21)【出願番号】P 2021537042
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 US2019067653
(87)【国際公開番号】W WO2020139718
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-12-16
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】ブリスター マイケル キース
(72)【発明者】
【氏名】ヴァモス クラリス マリー
(72)【発明者】
【氏名】トレソーギュ マイケル ジョセフ
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-54682(JP,A)
【文献】特開2000-345724(JP,A)
【文献】特開平1-313082(JP,A)
【文献】特開平4-140367(JP,A)
【文献】特開平10-238149(JP,A)
【文献】特開平8-52277(JP,A)
【文献】特開平7-323163(JP,A)
【文献】特許第4356052(JP,B2)
【文献】特許第6382352(JP,B2)
【文献】特許第5411270(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2013/0019771(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0231553(US,A1)
【文献】国際公開第2017/198501(WO,A1)
【文献】特開2000-342856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 1/00 - 33/00
B66B 9/00 - 11/08
A63J 1/00 - 99/00
E04H 3/00 - 3/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アトラクションシステムであって、
エレベータ経路を含むエレベータ組立体であって、前記エレベータ経路が前記アトラクションシステムの乗物経路と交差するエレベータ組立体と、
前記エレベータ経路に沿って進むように構成され、支持体を含むエレベータかごと、
台車に結合された車室を含む乗物車両であって、前記乗物車両が前記台車によって前記乗物経路に沿って進むように構成され、前記台車が前記乗物経路を通って前記エレベータかごの中に進むように構成される乗物車両と、
前記車室の車室突出部であって、前記乗物車両が搭載位置にある場合に前記支持体が少なくとも2つの側面上の前記車室突出部を捕捉するように構成される車室突出部と、
を備える、アトラクションシステム。
【請求項2】
前記乗物車両は、前記車室と前記台車との間に配置された運動基台を含み、前記運動基台は、前記車室を前記台車に対して動かすように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項3】
前記エレベータ経路は、軌道であり、前記エレベータかごは、フレームを介して前記軌道に結合される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項4】
前記エレベータ組立体は、エレベータアクチュエータを含み、前記エレベータアクチュエータは、前記エレベータかごを前記フレームに対して回転させるように構成される、
請求項3に記載のアトラクションシステム。
【請求項5】
前記エレベータかごは、ガイドを含み、前記乗物車両の前記台車は、台車突出部を含み、前記ガイドは、前記乗物車両の前記台車突出部を捕捉するように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項6】
前記支持体は、互いに所定の角度で配向された第1の部分および第2の部分を含み、前記第1の部分および前記第2の部分は、前記乗物車両が前記搭載位置にある場合に、前記車室突出部を捕捉するように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項7】
前記エレベータ経路は、前記アトラクションシステムの追加の乗物経路と交差し、前記乗物車両は、前記エレベータかごから前記追加の乗物経路上に退出するように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項8】
前記エレベータかごおよび前記乗物車両上に配置されたアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記アトラクションシステムの制御システムに通信可能に接続され、前記制御システムは、前記アクチュエータに、前記エレベータかごを前記エレベータ経路に沿って駆動し、前記乗物車両を前記乗物経路に沿って駆動し、および/または前記車室を前記台車に対して動かすよう命令するように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項9】
前記エレベータかごは、互いに所定の距離で位置付けられた第1のエレベータかご側壁および第2のエレベータかご側壁を備え、前記車室および前記台車は、前記乗物車両が前記搭載位置にある場合に、前記第1のエレベータかご側壁と前記第2のエレベータかご側壁との間に位置付けられるように構成される、
請求項1に記載のアトラクションシステム。
【請求項10】
前記支持体は、前記第1のエレベータかご側壁上に配置された複数の支持体のうちの1つであり、前記複数の支持体の各支持体は、前記第1のエレベータかご側壁上で互いにオフセットして位置付けられる、
請求項9に記載のアトラクションシステム。
【請求項11】
アトラクションシステムを作動させる方法であって、
運動基台によって乗物車両の車室を前記乗物車両の台車に対して作動させることであって、前記運動基台が前記車室と前記台車との間に配置され、前記車室が車室突出部を含み、前記台車が台車突出部を含むことと、
前記台車突出部をエレベータかごのガイドと係合させるために前記台車を前記アトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことと、
前記車室突出部を前記エレベータかごの支持体に係合させるために前記運動基台によって前記車室を作動させることであって、前記支持体が少なくとも2つの側面上の前記車室突出部を捕捉する間に前記乗物車両が搭載位置にあることと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記車室を作動させることは、前記台車突出部を前記ガイドと係合させるために前記台車が前記乗物経路に沿って導かれる際に前記エレベータかごの前記支持体が前記車室突出部の進行路に存在しないように、前記車室を配向するために前記運動基台を作動させることを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記エレベータかごがエレベータ経路に沿って駆動される間に、前記運動基台によって前記車室を前記台車に対して作動させることを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記車室を作動させることは、前記運動基台によって前記車室を前記台車に対してロールさせる、ピッチングさせる、ヨーイングさせる、方向転換させる、遠ざける、後退させる、またはこれらの何らかの組み合わせであることを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記車室突出部を前記エレベータかごの支持体から外すために前記運動基台によって前記車室を作動させることと、前記台車突出部をエレベータかごの前記ガイドから外すために前記台車を前記アトラクションシステムの前記乗物経路に沿って導くことと、を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記エレベータかごを前記アトラクションシステムのエレベータ経路に沿って導くことを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータが実行可能な命令が記憶された有形の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるアトラクションシステムの制御装置であって、前記命令は、実行されたとき、プロセッサに、
運動基台によって、乗物車両の車室を前記乗物車両の台車に対して作動させることであって、前記運動基台が前記車室と前記台車との間に配置され、前記車室が車室突出部を含み、前記台車が台車突出部を含むことと、
前記台車突出部をエレベータかごのガイドと係合させるために前記台車を前記アトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことと、
前記車室突出部を前記エレベータかごの支持体に係合させるために前記運動基台によって前記車室を作動させることであって、前記支持体が少なくとも2つの側面上の前記車室突出部を捕捉する間に前記乗物車両が搭載位置にあることと、
を行わせる、制御装置。
【請求項18】
前記命令は、実行されたとき、前記プロセッサに、ユーザーからの入力、前記アトラクションシステム上に配置されたセンサーからの入力、またはその両方に基づいて、前記車室を作動させる、前記台車を導かせる、またはその両方を行わせる、
請求項17に記載の制御装置。
【請求項19】
前記センサーは、動作パラメータを検出するように構成され、前記動作パラメータは、前記アトラクションシステム内の前記乗物車両の位置、前記乗物経路に対する前記乗物車両の速度、前記アトラクションシステムが動作中である時間、またはこれらの何らかの組み合わせを含む、
請求項18に記載の制御装置。
【請求項20】
前記命令は、実行されると前記プロセッサに、前記車室を作動させること、前記台車を導かせること、またはその両方を、目標速度で、目標位置に向かって、または、その両方で行わせる、
請求項17に記載の制御装置。
【請求項21】
アトラクションシステムであって、
エレベータ経路を含むエレベータ組立体であって、前記エレベータ経路が前記アトラクションシステムの乗物経路と交差するエレベータ組立体と、
前記エレベータ経路に沿って進むように構成されるエレベータかごと、
台車に結合された車室を含む乗物車両であって、前記乗物車両が前記台車によって前記乗物経路に沿って進むように構成され、前記台車が前記乗物経路を通って前記エレベータかごの中に進むように構成される乗物車両と、
前記車室の車室突出部であって、前記乗物車両の少なくとも1つの表面に配置され、前記乗物車両が搭載位置にある場合に係合されるように構成される車室突出部と、
を備える、アトラクションシステム。
【請求項22】
前記乗物車両は、前記車室と前記台車との間に配置された運動基台を含み、前記運動基台は、前記車室を前記台車に対して動かすように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項23】
前記エレベータ経路は、軌道であり、前記エレベータかごは、フレームを介して前記軌道に結合される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項24】
前記エレベータ組立体は、エレベータアクチュエータを含み、前記エレベータアクチュエータは、前記エレベータかごを前記フレームに対して回転させるように構成される、
請求項23に記載のアトラクションシステム。
【請求項25】
前記エレベータかごは、ガイドを含み、前記乗物車両の前記台車は、台車突出部を含み、前記ガイドは、前記乗物車両の前記台車突出部を捕捉するように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項26】
前記エレベータかごは、支持体を備え、前記支持体は、互いに所定の角度で配向された第1の部分および第2の部分を含み、前記第1の部分および前記第2の部分は、前記乗物車両が前記搭載位置にある場合に、前記車室突出部を捕捉するように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項27】
前記エレベータ経路は、前記アトラクションシステムの追加の乗物経路と交差し、前記乗物車両は、前記エレベータかごから前記追加の乗物経路上に退出するように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項28】
前記エレベータかごおよび前記乗物車両上に配置されたアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記アトラクションシステムの制御システムに通信可能に接続され、前記制御システムは、前記アクチュエータに、前記エレベータかごを前記エレベータ経路に沿って駆動し、前記乗物車両を前記乗物経路に沿って駆動し、および/または前記車室を前記台車に対して動かすよう命令するように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項29】
前記エレベータかごは、互いに所定の距離で位置付けられた第1のエレベータかご側壁および第2のエレベータかご側壁を備え、前記車室および前記台車は、前記乗物車両が前記搭載位置にある場合に、前記第1のエレベータかご側壁と前記第2のエレベータかご側壁との間に位置付けられるように構成される、
請求項21に記載のアトラクションシステム。
【請求項30】
前記エレベータかごは、支持体をさらに備え、前記支持体は、前記第1のエレベータかご側壁上に配置された複数の支持体であり、前記複数の支持体の各支持体は、前記第1のエレベータかご側壁上で互いにオフセットして位置付けられる、
請求項29に記載のアトラクションシステム。
【請求項31】
アトラクションシステムを作動させる方法であって、
台車および台車突出部を含む乗物車両を、前記台車突出部をエレベータかごと係合させるために前記台車を前記アトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことによって、前記エレベータかご内へと運ぶことと、
エレベータアクチュエータを介して、エレベータ経路に対する前記エレベータかごの位置を調整することと、
前記エレベータかごが調整された後に前記エレベータ経路に沿って前記エレベータかごを運ぶことと、
を含む、方法。
【請求項32】
前記エレベータかごが配置される角度を制御することを含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
運動基台を介して車室が前記エレベータかご内で作動している間に前記エレベータ経路に沿って移動するように前記エレベータかごをガイドすることを含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記運動基台を介して前記車室を作動させることは、ロールさせる、ピッチングさせる、ヨーイングさせる、方向転換させる、前記台車から遠ざける、後退させる、またはこれらの何らかの組み合わせであることを含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記台車突出部をエレベータかごから外すために前記台車を前記アトラクションシステムの前記乗物経路に沿って導くことを含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記エレベータかごによっ
て車室を前記アトラクションシステムの異なる水平面または区域に運ぶことを含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項37】
コンピュータが実行可能な命令が記憶された有形の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるアトラクションシステムの制御装置であって、前記命令は、実行されたとき、プロセッサに、
台車および台車突出部を含む乗物車両を、前記台車突出部をエレベータかごと係合させるために前記台車を前記アトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことによって、前記エレベータかご内へと運ぶことと、
エレベータアクチュエータを介して、エレベータ経路に対する前記エレベータかごの位置を調整することと、
前記エレベータかごが調整された後に前記エレベータ経路に沿って前記エレベータかごを運ぶことと、
を行わせる、制御装置。
【請求項38】
前記命令は、実行されたとき、前記プロセッサに、ユーザーからの入力、前記アトラクションシステム上に配置されたセンサーからの入力、またはその両方に基づいて前記台車を導かせる、
請求項37に記載の制御装置。
【請求項39】
前記センサーは、動作パラメータを検出するように構成され、前記動作パラメータは、前記アトラクションシステム内の前記乗物車両の位置、前記乗物経路に対する前記乗物車両の速度、前記アトラクションシステムが動作中である時間、またはこれらの何らかの組み合わせを含む、
請求項38に記載の制御装置。
【請求項40】
前記命令は、実行されたとき、前記プロセッサに、前記台車を導かせることを、目標速度で、目標位置に向かって、または、その両方で行わせる、
請求項37に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に遊園地アトラクションに関し、より具体的には、遊園地アトラクションの乗物車両を移送することができるエレベータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、読者に本開示の様々な態様に関係すると考えられる当技術分野の様々な態様を紹介することを目的とし、当技術分野の様々な態様を以下で説明する。ここで論じる内容は、本開示の様々な態様をより深く理解しやすいように読者に背景情報を提供するのに役立つと思われる。従って、これらの記載事項は、従来技術を認めるものではなく、これに照らして読む必要があることを理解されたい。
【0003】
遊園地は、遊園地の来園者を楽しませる様々な特徴部を含む。たとえば、遊園地は、来園者を運ぶ乗物車両を有するアトラクションを含むことができる。乗物車両は、アトラクションの乗物経路に沿って移動して来園者が体験する特定の感覚を発生させることができる。一部のアトラクションに関して、垂直移送システム(たとえば、エレベータ、リフト、または他のシステム)は、乗物をアトラクションの各水平面の間で移送するために、さもなければ乗物車両の高さを制御するために使用することができる。しかしながら、乗物車両が各水平面の間で移送される際に来園者による特定の感覚を生成する能力は、垂直移送システムの構造によって制限される場合がある。その結果として、乗物車両の高さの変化に関係する来園者の体験は、制限される可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書で開示する特定の実施形態の要約を以下で説明する。これらの態様は、単に読者にこれらの特定の実施形態の概要を提供するために提示され、さらには、これらの態様は、本開示の範囲を制限することが意図されてないことを理解されたい。実際には、本開示は、以下で説明することができない様々な態様を包含することができる。
【0005】
1つの実施形態において、アトラクションシステムは、アトラクションシステムの乗物経路と交差するエレベータ経路を有するエレベータ組立体と、エレベータ経路に沿って進むように構成され、支持体を有するエレベータかごと、台車に結合された車室を有する乗物車両と、車室の車室突出部と、を含む。乗物車両は、台車によって乗物経路に沿って進むように構成され、台車は、乗物経路を通ってエレベータかごに進むように構成され、支持体は、乗物車両が搭載位置にある場合に、少なくとも2つの側面上の車室突出部を捕捉するように構成される。
【0006】
別の実施形態において、アトラクションシステムを作動させる方法は、運動基台によって乗物車両の車室を乗物車両の台車に対して作動させることであって、運動基台が車室と台車との間に配置され、車室が車室突出部を有し、台車が台車突出部を有することを含む。この方法は、台車突出部をエレベータかごのガイドと係合させるために台車をアトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことと、車室突出部をエレベータかごの支持体と係合させるために車室を運動基台によって作動させることであって、支持体が少なくとも2つの側面上の車室突出部を捕捉する間に乗り物車両が搭載位置にあることと、を含む。
【0007】
別の実施形態において、アトラクションシステムの制御装置は、コンピュータ実行可能な命令が記憶された有形の非一時的コンピュータ可読媒体を含み、命令は、実行されたとき、プロセッサに、運動基台によって乗物車両の車室を乗物車両の台車に対して作動させることであって、運動基台が車室と台車との間に配置され、車室が車室突出部を有し、台車が台車突出部を有することを行わせる。命令は、実行されたとき、プロセッサに、台車突出部をエレベータかごのガイドと係合させるために台車をアトラクションシステムの乗物経路に沿って導くことと、車室突出部をエレベータかごの支持体と係合させるために車室を運動基台によって作動させることであって、支持体が少なくとも2つの側面上の車室突出部を捕捉する間に乗物車両が搭載位置にあることと、をさらに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上記および他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明を、図面を通して同様の符号が同様の部品を表す添付図面を参照して読むことでより深く理解できるはずである。
【0009】
【
図1】本開示の態様による、乗物車両および、乗物車両を受け入れるエレベータかごを含むエレベータ組立体を有するアトラクションシステムの実施形態の概略図である。
【0010】
【
図2】本開示の態様による、乗物車両がエレベータかごに隣接する
図1のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0011】
【
図3】本開示の態様による、エレベータかごが乗物車両を受け入れる
図1および
図2のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0012】
【
図4】本開示の態様による、エレベータかごが乗物車両を受け入れた際に乗物車両が作動する
図1~
図3のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0013】
【
図5】本開示の態様による、乗物車両がエレベータかごの中で搭載位置である
図1~
図4のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0014】
【
図6】本開示の態様による、乗物車両はエレベータかごの中に配置され、エレベータかごは傾斜位置にある、
図1~
図5のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0015】
【
図7】本開示の態様による、オフセットした支持体および客室突出部を有する
図1のアトラクションシステムの実施形態の斜視図である。
【0016】
【
図8】本開示の態様による、乗物車両がエレベータかごの中で搭載位置である図のアトラクションシステムの実施形態の正面図である。
【0017】
【
図9】本開示の態様による、乗物車両を受け入れ、乗物車両をエレベータかごを介して移送するように
図1のアトラクションシステムを作動させるプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1または2以上の特定の実施形態を以下で説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴部を本明細書で説明するわけではない。任意の工業設計または設計プロジェクトの場合と同様に、任意の当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連および事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行例固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、および製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0019】
遊園地は、遊園地の来園者を楽しませる様々な特徴部を有するアトラクションを含む。たとえば、遊園地は、来園者が体験する特定の感覚を発生させるために来園者を乗物経路に沿って搬送する乗物車両を有するアトラクションを含むことができる。乗物経路は、乗物車両内の来園者の特定の運動を課することができる、乗物車両を特定の様式で進ませるループ、カーブ、坂道などの様々な構成を含むことができる。一般に、乗物経路に沿った乗物車両の移動は、乗物車両上の来園者を楽しませることができる。加えて、遊園地アトラクション設計担当者は、乗物車両がエレベータによってアトラクションの異なる水平面の間で移送される際に、エレベータ内の乗物車両を移動させることができるアトラクションシステムを設計したいと思う場合がある。しかしながら、乗物車両が各水平面の間で移送される際に来園者による特定の感覚を生成する能力は、既存の乗物経路の構造によって制限される可能性がある。
【0020】
従って、現在、乗物車両を受け入れて、乗物車両内に配置された来園者に対して前方にピッチングする感覚を生成しながら乗物車両をアトラクションシステムの異なる水平面に移送するように構成されたエレベータ組立体を有するアトラクションシステムは、アトラクションシステムの来園者の体験を強化することができることが認識されている。エレベータ組立体は、エレベータ組立体に対する乗物車両の簡単な進入および/または退出を可能にする境界部を含むことができる。さらに、境界部は、アトラクションシステムが乗物車両をピッチングさせる際に、および、エレベータ組立体が乗物車両を移送する際に乗物車両を支持する。
【0021】
図面を参照すると、
図1は、遊園地内で実行することができるアトラクションシステム100の実施形態の概略図である。アトラクションシステム100は、第1の経路104に沿って進む(たとえば、平行移動する)ように構成された乗物車両102を含む。本明細書で使用される場合、「乗物車両」は、遊園地の来園者を収容して移送するように構成された何らかの装置および/または組立体を含むことができる。たとえば、乗物車両102は、来園者が入ることができる車室106を含むことができる。来園者は、乗物車両102が動いている間に、車室106内に閉じ込めることができる。一実施例として、乗物車両102は、第1の経路104に沿って第1の方向108および/または第2の方向110に進むことができる。理解されるように、乗物車両102が進むと、アトラクションシステム100での来園者の体験を強化することができる。1つの実施形態において、乗物車両102は、台車112を含むことができる。一実施例として、台車112は、バギーが第1の経路104に沿って進むことを可能にする車輪を有するカートとすることができる。非限定的な実施形態において、第1の経路104は、台車112を第1の経路104に沿って導くのを可能にするために、台車112が直接結合する軌道とすることができる。追加的にまたは代替的に、第1の経路104は、台車112が進むことができるルートとすることができる。たとえば、台車112は、第1の経路104に沿って進むようにプログラムされた自動運転車両とすることができる。1つの実施形態において、乗物車両102は、車室106と台車112との間に配置された運動基台114を含むことができる。運動基台114は、台車112に対して車室106を動かす(たとえば、持ち上げる、急上昇させる、方向転換する、ヨーイングする、ピッチングする、ロールする、伸長する、後退する)ように構成することができる。この目的のために、運動基台114は、スチュワートプラットフォーム、平行リンク機構組立体、ボールソケット形組立体、またはその何らかの組み合わせとすることができる。1つの実施例において、乗物車両102が第1の経路104に沿って進む際に、運動基台114は、車室106を台車112に対して動かすことができる。乗物車両102が第1の経路104に沿って進む際の台車112に対する車室106の動きは、来園者が感じる特定の感覚(たとえば、無重力状態)を引き起こすことができる。1つの実施形態において、アトラクションシステム100は、来園者を楽しませるために、乗物車両102が、主として第1の経路104に沿った特定の速度などの特定の様式で進む乗物システムと見なすことができる。追加的なまたは代替的な実施形態において、アトラクションシステム100は、ショーシステムとみなすことができ、来園者を楽しませるために、演者、ショー要素、および他のショー効果を含むことができる。
【0022】
図1に示すように、第1の経路104は、アトラクションシステム100のエレベータ組立体に結合すること、または別の方法で、乗物車両102をエレベータ組立体116に向かっておよび/またはエレベータ組立体116から離れるように案内することができる。エレベータ組立体116は、乗物車両102に第1の経路104によって与えられるのとは異なる進行方法を与える。たとえば、エレベータ組立体116は、乗物車両102がアトラクションシステム100の水平面または区域の間で、第1の垂直方向118および/または第2の垂直方向120に進むことを可能にするエレベータ経路122を含むことができる。エレベータ組立体116は、エレベータ経路122に結合されるおよび/またはエレベータ経路122に沿って案内されるエレベータかご124を含むことができる。エレベータかご124は、乗物車両102を受け入れるように構成することができる。例示的に、第1の経路104は、エレベータ経路122に結合すること、または別の方法で、乗物車両102をエレベータかご124に案内することができる。エレベータがエレベータかご124を受け入れた後、エレベータかご124は、エレベータ経路122に沿って進み、乗物車両102をアトラクション100の異なる水平面または区域に移送することができる。換言すると、エレベータかご124は、エレベータ経路122を経由して乗物車両102を第1の経路104からアトラクションシステム100の異なる水平面または区域に運ぶことができる。
【0023】
アトラクションシステム100は、第1の経路104とは異なるアトラクション100の水平面にある第2の経路126を含むことができる。乗物車両102は、第2の経路126に沿って第1の方向108および/または第2の方向110に進むように構成することができる。第2の経路126は、エレベータ経路122に結合すること、または別の方法で、エレベータ経路122に向かっておよび/またはエレベータ経路122から離れるように乗物車両を案内することができる。エレベータかご124は、エレベータ経路122に沿って第2の経路126の水平面に進むように構成することができ、乗物車両102がエレベータ経路122から第2の経路126に進むことを可能にする。従って、エレベータ組立体116は、乗物車両102を第1の経路104と第2の経路126との間で移送するように構成することができる。例示する実施形態では、アトラクションシステム100が単一のエレベータ経路122に接続された第1の経路104および第2の経路126を有するように示されるが、アトラクションシステム100は、任意数のエレベータ組立体116を含むことができ、各エレベータ組立体116は、任意数のそれぞれの水平面で配置された任意数の経路が接続されるエレベータ経路122を含むことができることを理解されたい。さらに、アトラクションシステム100は、それぞれの経路に沿って進むように構成された任意数の乗物車両102および/またはエレベータかご124を含むことができる。
【0024】
アトラクションシステム100は、アトラクションシステム100の特定の構成要素を作動させるように構成された制御システム128を含むことおよび/または制御システム128に通信可能に接続することができる。一実施例として、制御システム128は、乗物車両102および/またはエレベータかご124に通信可能に接続することおよびこれを作動させるように構成することができる。制御システム128は、メモリ130およびプロセッサ132を含むことができる。メモリ130は、アトラクションシステム100の制御に関する命令を含む大容量記憶装置、フラッシュメモリ装置、取り外し可能なメモリ、または何らかの他の非一時的コンピュータ可読媒体とすることができる。また、メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または、ハードディスクメモリ、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、および/または、他の適切なメモリフォーマットを含むことができる。プロセッサ132は、メモリ130内に記憶された命令を実行してアトラクションシステム100を作動させることができる。
【0025】
特定の実施形態において、制御システム128は、アトラクションシステム100のうちの1または2以上のアクチュエータ134に通信可能に接続することができる。たとえば、アクチュエータ134は、制御システム128によって起動されるとアトラクションシステム100のエレベータかご124、乗物車両102、および/または、他の態様(たとえば、ショーピース、プロジェクタ、照明効果、音響効果など)を動かすように構成することができる。すなわち、エレベータかご124のアクチュエータ134を起動させると、エレベータかご124をエレベータ経路122に沿って第1の垂直方向118および/または第2の垂直方向120に移動させることができる。追加的にまたは代替的に、エレベータかご124のアクチュエータ134は、乗物車両102をエレベータかご124内に固定するように構成されたエレベータかご124内の構成要素などの、エレベータかご124の別の態様を制御することができる。同様に、乗物車両102のアクチュエータ134を起動させると、乗物車両102を第1の経路104および/または第2の経路126に沿って第1の方向108および/または第2の方向110に移動させることができる。さらに、乗物車両102は、車室106を台車112に対して動かすために運動基台114を起動させるように構成されるアクチュエータ134を含むことができる。
【0026】
また、制御システム128は、アトラクションシステム100内に配置された1または2以上のセンサー136に通信可能に接続することができる。センサー136は、パラメータを検出して検出されたパラメータを制御システム128に送るように構成することができる。送られたパラメータに応答して、制御システム128は、アトラクションシステム100を、たとえばアクチュエータ134を適宜、作動させることができる。例示的な実施形態において、制御システム128は、乗物車両102および/またはエレベータかご124の予めプログラムされた動きまたは移動プロファイルに基づいて、アトラクションシステム100を起動させることができる。すなわち、制御システム128は、アクチュエータ134を作動時のアトラクションシステム100のタイミングに基づいて起動させることができる。この目的のために、センサー136は、アトラクションシステム100が作動している時間および/または持続時間を検出することができる。別の実施例実施形態において、パラメータは、エレベータかご124および/または乗物車両102の場所または位置(たとえば、互いに対する、エレベータ経路122に対する、第1および/または第2の乗物経路104、126に対する)、エレベータかご124および/または乗物車両102の速度、別の適切なパラメータ、またはその何らかの組み合わせなどの、アトラクションシステム100の構成要素の特定の動作パラメータを含むことができる。このために、センサー136は、圧力センサー、位置センサー、加速度計などを含むことができ、制御システム128は、アトラクションシステム100を検出された動作パラメータに基づいて作動させることができる。
【0027】
また、制御システム128は、アクチュエータ134および/またはセンサー136を使用してアトラクションシステム100の他の構成要素を作動させることができることを認識されたい。一実施例として、制御システム128は、アトラクションシステム100のケーブル、視覚的要素、音響要素、ショーピース、および他のショー効果を制御するアクチュエータを起動させるように構成することができる。このような構成要素は、本明細書で説明する要素(たとえば、乗物車両102)のうちの1つに含まれる場合または含まれない場合もある。実際には、アクチュエータ134は、他の構成要素を制御するように構成することができ、センサー136は、本明細書で説明していない他のパラメータを検出するように構成することができることを理解されたい。
【0028】
図2は、
図1のライドアトラクションシステム100の実施形態の斜視図であり、エレベータかご124に接近している乗物車両102を示す。たとえば、乗物車両102は、エレベータ組立体116の外側の経路(たとえば、第1の経路104)に沿って進むことができる。
図2に示すように、エレベータかご124は、エレベータかご124をエレベータ経路122に沿って移動させるように構成されたエレベータ基部150を含むことができる。例示する実施形態において、エレベータ経路122は、各々が凹部154を含む2つの軌道152を含むことができる。エレベータ基部150は、エレベータ基部150およびエレベータかご124をエレベータ経路122に結合するために凹部154の各々によって受け入れられるように構成されたフランジ158を有するフレーム156を含むかまたはフレーム156に結合することができる。さらに、エレベータかご124は、エレベータかご124が第1の垂直方向118および/または第2の垂直方向120にエレベータ経路122に沿って進むことを可能にするためにフランジ158に結合されたエレベータ車輪160を含むことができる。特定の実施形態において、エレベータかご124は、エレベータ経路122に沿った所定の位置にロックすることができる。一実施例として、エレベータ車輪160は、一方または両方の軌道152に沿ったエレベータ車輪160の移動を制限するためにロックするように構成することができる。さらなる実施例において、フレーム156は、エレベータかご124をエレベータ経路122に沿った特定の位置に実質的に固定するためにフレーム156をロックするようにおよび/または軌道152に当接して固定するように構成されたさらなる構成要素を含むことができる。
【0029】
図2に示すように、エレベータ組立体116は、乗物車両102がエレベータかご124の内外に進むのを可能にする大きさでそのために配置された開口部162を有することができる。たとえば、開口部162は、軌道152の間に配置することができ、2つの軌道152は、互いから乗物車両102の幅166よりも広い距離164に広がる。加えて、エレベータかご124は、乗物車両102がエレベータかご124の内外に進むのを可能にするために、開口部162および乗物車両102と実質的に同じ高さに位置決めすることができる。
【0030】
図2にさらに示すように、乗物車両102の車室106は、アトラクションシステム100の作動時に来園者が位置することができる窪み168を含むことができる。1つの実施形態において、車室106は、窪み168内の来園者を覆うために窪み168の上に延在する天井170を含むこともできる。乗物車両102は、車室106の車室側壁174上に配置された車室突出部172(車輪、ローラー、停止具、戻り止め、突起)および/または台車112の台車側壁178上に配置された台車突出部176をさらに含むことができる。特定の実施形態において、車室突出部172は、台車112の周りで移動する(たとえば、回転する)車輪とすることができる。別の実施形態において、車室突出部172は、固定式とすることができる。車室突出部172および/または台車突出部176は、乗物車両102をエレベータかご124によって捕捉すること、場合によっては、エレベータかご124によって支持することを可能にする。たとえば、エレベータかご124は、エレベータかご側壁180を含むことができ、各エレベータかご側壁180は、支持体182および/またはガイド184を含む。各支持体182は、車室106のそれぞれの車室突出部172に係合するかまたは車室突出部172を捕捉するように構成されたブラケット、突起などとすることができる。さらに、各ガイド184は、台車112の台車突出部176に係合するかまたは台車突出部176を捕捉するように構成される。本開示は、主として、車室106および台車112が、それぞれ、乗物車両102に対して移動する(たとえば、回転する)ように構成することができる車室突出部172および台車突出部176を有することに言及するが、追加的なまたは代替的な実施形態において、車室106および/または台車112は、それぞれ、支持体182に係合してガイド184に係合するように構成された、フランジ、ブラケット、突出部などの固定式構成要素を含むことができることを理解されたい。
【0031】
例示する実施形態において、車室106および台車112の各々は、実質的に矩形であり、エレベータかご124は、車室106および台車112に適合するように実質的に矩形である。特に、エレベータかご側壁180は、エレベータかご124の基部186から延びてU-形の断面を形成する。このように、乗物車両102は、エレベータかご124によって取り囲むことができ、エレベータかご側壁180は、車室突出部172および/または台車突出部176に当接するかまたはこれに隣接して配置することができる。さらに、1つの実施形態において、台車112は、基部186に当接し、これによって支持することができる。さらに、
図2は、エレベータかご124の側面188がエレベータかご側壁180を含まないように示されるが、追加的なまたは代替的な実施形態において、エレベータかご124は、側面188の全体に広がるエレベータかご側壁180を含むこともできることを理解されたい。このように、台車112がエレベータかご124に入れられると、車室106は、側面188上のエレベータかご側壁180に当接することもできる。さらに、理解されるように、アトラクションシステム100の様々な実施形態は、何らかの適切な形状の車室106および台車112を含むことができる。従って、アトラクションシステム100は、車室106および台車112の形状に適合することができる形状のエレベータかご124を含むこともできる。
【0032】
図3は、乗物車両102がエレベータかご124に進入しているアトラクションシステム100の斜視図である。
図3において、エレベータかご124は、アトラクションシステム100の構成要素を明瞭に示すために透明である。例示する実施形態で分かるように、エレベータかご124のガイド184の各々は、第1のレール200および第2のレール202を含み、第1のレール200および第2のレール202は、オフセットして互いに略平行に延びる。乗物車両102がエレベータかご124に進入する際、台車突出部176は、第1のレール200と第2のレール202との間に入ることができる。従って、第1のレール200および第2のレール202は、台車112がエレベータかご124内にしっかり固定されるように台車突出部176を捕捉することができる。台車突出部176を第1のレール200と第2のレール202との間に入れるのを助長するために、第1のレール200は、第1の端部204を含むことができ、第2のレール202は、第2の端部206を含むことができ、第1の端部204および第2の端部206は、第1のレール200と第2のレール202との間の間隙を増大させるために、互いから離れて角度付けすることができる。従って、第1の端部204および第2の端部206は、台車突出部176をガイド184に案内することができる。
【0033】
図3にさらに例示するように、各支持体182は第1の部分208および第2の部分210を含むことができ、第1の部分208および第2の部分210は、それぞれのエレベータかご側壁180に沿って互いに所定の角度で延びることができる。たとえば、第1の部分208は、第2の部分210に対して実質的に垂直とすることができる。しかしながら、追加的なまたは代替的な実施形態において、第1の部分208は、第2の部分210に対して実質的に斜めとすることができる。例示的な実施形態において、支持体182のうちの1つは、U字形構成になるように追加の部分を有するといった、異なる様式で形作ることができる。
図3において、各支持体182は、実質的に同じ向きに配置され、各支持体182は、互いにほぼ整列するように位置決めされる。従って、車室106は、乗物車両102がエレベータかご124に入るときに支持体182との接触を回避するように調整することができる。例示する実施形態において、車室106は、乗物車両102がエレベータかご124に入るときに車室突出部172が各支持体182の第1の部分208を通過するように上昇させることができる(たとえば、運動基台によって)。従って、それぞれの第1の部分208は、乗物車両102がエレベータかご124に入るときにもはや車室突出部172の進行経路(たとえば、第2の方向110で)内にはない。例として、
図3の乗物車両102は、車室106を支持体182からの妨害なしでエレベータかご124に入れるのを可能にするために、車室106を台車112から離すように構成された
図1の運動基台114(図示せず)を含むことができる。
【0034】
例示的な実施形態において、エレベータ組立体116は、エレベータ基部150をフレーム156に対して概して支持するエレベータアクチュエータ212をさらに含むことができる。すなわち、エレベータアクチュエータ212は、エレベータ基部150がフレーム156に対して位置付けられる角度を制御することができる。フレーム156に対するエレベータ基部150の角度を調整することによって、エレベータアクチュエータ212は、台車112がフレーム156に対して位置付けられる角度を調整することもできる。エレベータアクチュエータ212は、台車112が特定の角度でエレベータかご124に進入するまたはそこから退出することができるように、エレベータ基部150を所定の角度で位置付けるために起動するように構成することができる。たとえば、エレベータアクチュエータ212は、エレベータ基部150を開口部162に接続された経路の角度に一致する角度で位置付けることができる。本明細書でより詳細に説明するように、エレベータアクチュエータ212は、車室106内に配置された来園者に対してピッチングの感覚をもたらすために、エレベータかご124のピッチを制御するために使用することもできる。
【0035】
例示する実施形態において、天井170は、車室106の側面216で壁214を介して車室106の残りの部分に結合される。しかしながら、天井170は、車室106の残りの側面で車室106に結合されない場合もある。このようにすると、車室106内の来園者は、車室106の外側を概して見ることが可能であろう。追加的にまたは代替的に、壁214は、来園者が車室106の外側を見るのをさらに可能にする開口部を含むことができる。従って、来園者は、エレベータ組立体116内におよび/またはアトラクションシステム100の他の場所に配置することができる要素を見ることができるであろう。
【0036】
図4は、エレベータかご124が台車112を完全に受け入れることができ、台車突出部176が完全にエレベータかご124のガイド184と係合することができる、アトラクションシステム100の実施形態の斜視図である。換言すると、台車112の台車突出部176の全ては、それぞれのガイド184内に完全に入れることができる。台車112がエレベータかご124によって完全に受け入れられている間に、運動基台114(車室106と台車112との間に配置されるが
図4では見えない)は、それでも、車室106を台車112に対して作動させて動かすことができる。本実施形態において、運動基台114は、車室突出部172の各々がそれぞれの支持体182によって生成される所定の角度の範囲内に配置されるように、車室106を台車112に近づけるために引っ込められている。たとえば、運動基台114は、車室突出部172を支持体182と制御可能に係合させるために、車室突出部172が支持体182を通過した後に運動基台114によって車室106が台車112に対してピッチングするように、「持ち上げ」運動によってかごを作動させる。しかしながら、別の実施形態において、運動基台114は、車室106が台車112に対して垂直方向のみに移動し、車室106および台車112は互いに実質的に平行のままであるように車室106を作動させることができる。
【0037】
台車112が完全にエレベータかご124に入っている間に、運動基台114は、それでも車室106を台車112に対して動かすことができる。換言すると、台車112は、エレベータかご124内で実質的に静止することができ、エレベータかご124は、エレベータ経路122上で実質的に静止することができるが、車室106は、台車112に関して動くことができ、来園者に動きの感覚を生じさせるようになっている。すなわち、車室106は、乗物車両102がエレベータかご124内に留まる間に、静止した台車112に対して、回転、ピッチング、ヨーイング、方向転換、伸長、後退などをすることができる。実施形態において、運動基台114は、車室突出部172がエレベータかご側壁180を通過する(たとえば、その上方を)ように、車室106を台車112から離れて伸長させることができる。このように、車室突出部172は、車室106が台車112に関して動く(たとえば、ピッチングする、急上昇する、持ち上がる)際に、エレベータかご側壁180と接触しない。追加的なまたは代替的な実施形態において、運動基台114は、車室106全体がエレベータかご側壁180を通過する(たとえば、その上方を)ように、車室106を台車112から離れて伸長させることができる。このように、車室106は、車室106がヨーイング、左右揺れ、および/またはローリング運動を行う際にエレベータかご側壁180と接触しない。
【0038】
図5は、乗物車両102がエレベータかご124内で搭載位置にあるアトラクションシステム100の実施形態の斜視図である。すなわち、各車室突出部172は、それぞれの支持体182に係合することができ、各台車突出部176は、ガイド184に係合することができる。たとえば、各車室突出部172は、それぞれの支持体182の第1の部分208および第2の部分210によって形成された角度の範囲内に配置することができる。搭載位置において、各車室突出部172はそれぞれの支持体182と接触する場合または接触しない場合がある。さらに、エレベータアクチュエータ212は、乗物車両102が地面に対して実質的に平行であるように作動させることができる。このアトラクションシステム100の構成は、エレベータかご124内の乗物車両102の「搭載位置」とみなすことができる。搭載位置において、エレベータアクチュエータ212は、フレーム156と実質的に垂直であるようにエレベータ基部150を支持する。さらに、車室106は、車室突出部172がそれぞれの支持体182の第1の部分208および/または第2の部分210によって捕捉されるように位置決めすることができる(たとえば、運動基台114によって)。
【0039】
特定の実施形態において、乗物車両102は、エレベータかご124内にしっかり固定されるように構成することができる。換言すると、乗物車両102は、乗物車両102をエレベータかご124から出るようにさせることになる移動を回避するように構成することができる。1つの実施例において、車室突出部172および/または台車突出部176は、ロックするように構成することができる。従って、車室突出部172と支持体182との間および/または台車突出部176とガイド184との間の移動は、実質的に阻止することができる。別の実施例において、支持体182および/またはガイド184は、それぞれ、車室突出部172および/または台車突出部176をしっかり固定するために調整するように構成することができる。たとえば、ガイド184の第1のレール200および/または第2のレール202は、互いに向かって移動して台車突出部176の少なくとも一部に押し付けるように構成することができる。このように、ガイド184は、第1のレール200および/または第2のレール202に沿った台車突出部176の移動を阻止する。
【0040】
追加的にまたは代替的に、支持体182は、車室突出部172の移動を阻止するように位置を調整することができる。一例として、支持体182の第1の部分208および/または第2の部分210は、第1の部分208と第2の部分210との間の角度を減少させるように移動するように構成することができる。従って、各第1の部分208および各第2の部分210は、車室突出部172の移動を妨げるために車室突出部172に押し付けることができる。さらなる実施例において、各支持体182は、特定の方向での車室突出部172の移動を阻止するために回転することまたは別の方法でエレベータかご側壁180に沿ってその位置を調整するように構成することができる。すなわち、支持体182の一部は、第1の方向108での車室突出部172の移動を阻止するために車室突出部172に第1の部分208および第2の部分210が係合するように、第1の回転方向230に90°だけ回転するように構成することができる。一方、残りの一部の支持体182の位置は、第2の方向110での車室突出部172の移動を阻止するために
図5に示すように維持することができる。従って、第1の方向108および第2の方向110での車室106の移動を阻止することができる。
【0041】
追加的にまたは代替的に、乗物車両102は、
図5に示さない構成要素によってエレベータ内にしっかり固定することができる。たとえば、ゲートは、台車112および/または車室106がエレベータかご124から出るのを阻止するために、各エレベータかご側壁180を横切って延びることができる。また、車室突出部172および/または台車突出部176の移動を阻止することになる特定の構成要素を車室106、台車112および/またはエレベータかご124上に(たとえば、支持体182および/またはガイド184に隣接して)配置することができる。
【0042】
図6は、エレベータ基部150をフレーム156に対して所定の角度で位置付けるようにエレベータアクチュエータ212が作動されるアトラクションシステム100の実施形態の斜視図である。たとえば、エレベータアクチュエータ212は、エレベータ基部150とフレーム156との間の角度を調整するために伸長および/または後退するように構成された、油圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、電気機械アクチュエータ、別の適切な形式のアクチュエータ、またはこれらの何らかの組み合わせとすることができる。1つの実施形態において、エレベータアクチュエータ212の後退は、エレベータ基部150とフレーム156との間の角度を減少させるためにエレベータ基部150を第1の回転方向230に回転させることができる。さらに、エレベータアクチュエータ212の伸長は、エレベータ基部150とフレーム156との間の角度を増大させるためにエレベータ基部150を第2の回転方向250に回転させることができる。アトラクションシステム100の例示的な実施形態において、エレベータアクチュエータ212は、エレベータ基部150がフレーム156に対して様々な角度の範囲内に位置決めされるようにエレベータ基部150を回転させるように構成することができる。
【0043】
エレベータ基部150の位置調整は、車室106内の来園者の体験を強化するように車室106を調整することができる。換言すると、エレベータアクチュエータ212は、車室106内の来園者が感じる車室106の動きを引き起こすことができる。さらに、特定の実施形態において、エレベータ基部150をフレーム156に対して鋭角に位置付けると、エレベータアクチュエータ212に与えられる力を制限することができる。すなわち、エレベータ基部150とフレーム156との間の角度を減少させると、支持体182が支える重量が増え、エレベータアクチュエータ212が支える重量を減少させることができる。換言すると、エレベータ基部150とフレーム156との間の角度を調整すると、乗物車両102の重量を支持体182とエレベータアクチュエータ212との間でより均等に分散することができる。従って、エレベータアクチュエータ212および/または支持体182に掛かる応力を制限することができる。特定の実行例において、エレベータアクチュエータ212がフレーム156に対してエレベータ基部150を回転させる回転量は、エレベータアクチュエータ212に掛かる乗物車両102の重量、乗物車両102がエレベータ経路122に沿って進む速度、エレベータ経路122に沿った乗物車両102の加速度などの、アトラクションシステム100の動作パラメータに左右される場合がある。加えて、
図6では、エレベータアクチュエータ212がエレベータ基部150をフレーム156に対して鋭角で位置付けるように示されるが、追加的にまたは代替的に、エレベータアクチュエータ212は、エレベータ基部150をフレーム156に対して鈍角に位置付けるように構成することができることを理解されたい。さらに、支持体182は、乗物車両102を支持するために車室突出部172を挟むことができ、乗物車両102を支持するために運動基台114のアクチュエータ上に掛かり得る応力または圧力の総量を制限することができる。すなわち、支持体182のそれぞれの第1の部分208および第2の部分210に対するそれぞれの車室突出部172の係合は、エレベータ基部150がフレーム156に対して所定の角度である場合に、台車112に対する乗物車両102の移動を制限または限定することができる。
【0044】
エレベータかご124は、車室106が
図4~
図6に示すように何らかの様式で位置付けられる場合にエレベータ経路122に沿って進むように構成することができることを理解されたい。換言すると、エレベータかご124は、車室106が
図4に示すように台車112に対して調整される場合、車室106が
図5に示すように搭載位置にある場合、エレベータ基部150が
図6に示すようにフレーム156に対して所定の角度で位置付けられる場合、または、これらの何らかの組み合わせで、エレベータ経路122に沿って移動するように構成することができる。
【0045】
図7は、支持体182および車室突出部172が互いにオフセットするアトラクションシステム100の実施形態の斜視図である。1つの実施形態において、支持体182は、乗物車両102をエレベータかご124に入れることを可能にするエレベータかご側壁180に沿って位置付けることができ、運動基台114は、車室106を台車112に対して作動させる。すなわち、支持体182は、各それぞれの支持体182の第1の部分208が乗物車両102の進行路(たとえば、第1の方向108および/または第2の方向110)に対して互いに重なり合わないように位置付けることができる。従って、運動基台114は、乗物車両102がエレベータかご124に入るときに車室106の位置を台車112に対して維持することができる。
【0046】
図8は、エレベータかご124内の搭載位置の乗物車両102の実施形態の正面図である。例示する実施形態において、乗物車両102は、運動基台114を車室106と結合する中間構成要素270を含む。中間構成要素270の幅272は、車室106の幅166よりも小さくすることができる。さらに、台車112は、中間構成要素270と同じ幅272とすることができる。また、エレベータかご124は、乗物車両102がエレベータかご124に入る場合に、車室106がエレベータかご124の外部(たとえば、上部)に留まるが、台車112、運動基台114、および中間構成要素270の各々は、エレベータかご側壁180の間に入るような大きさとすることができる。たとえば、車室106の底面274は、乗物車両がエレベータかご124内にある場合にエレベータかご側壁180の上面276に当接することまたはこれに隣接することができる。1つの実施形態において、幅272は、エレベータかご側壁180の外面278が車室側壁174と実質的に同一平面あるような大きさとすることができる。
【0047】
中間構成要素270は、エレベータかご側壁180内に位置付けられるので、車室突出部172は、車室側壁174の代わりに中間構成要素270の側壁280上に配置することができる。従って、車室突出部172は、それでも、乗物車両102が搭載位置にある場合に車室側壁174上に配置された支持体182と係合することができる。1つの実施形態において、支持体182は、略整列した構成である
図2~
図6に示す様式で位置付けることができる。従って、乗物車両がエレベータかご124に進入するかまたはここから退出する場合、運動基台114は、支持体182が乗物車両102の進行路にもはやないように中間構成要素270および車室106の両方を調整することができる。さらに、台車112は、それでも、台車突出部176を含むことができ、エレベータかご側壁180は、ガイド184を含むことができる。従って、台車突出部176は、乗物車両102がエレベータかご124内に位置付けされる場合にガイド184と係合することができる。
【0048】
図8の実施形態において、車室106内の来園者は、エレベータかご124を見ることができない可能性がある。従って、乗物車両102がエレベータかご124に進入する際に、来園者は、エレベータかご124に閉じ込められるという感覚ではなく、乗物車両102がエレベータ組立体116内で「浮いている」という感覚を体験することができる。従って、例示する実施形態は、エレベータかご124が動いている場合に「自由落下」の感覚を提供して来園者のスリルまたは興奮レベルを高めることができる。
【0049】
図9は、乗物車両を受け入れ、エレベータかごを用いて乗物車両を移送するように
図1のアトラクションシステムを作動させるプロセス300を示すブロック図である。プロセス300は、アトラクションシステムの制御システムによって実行することができる。たとえば、制御システムは、プロセス300を実行するように予めプログラムすることができる。別の実施例において、制御システムは、プロセス300をアトラクションシステムのセンサーによって検出された特定の動作パラメータに基づいて実行するように構成することができる。さらなる実施例において、制御システムは、プロセス300を、たとえばアトラクションシステムのオペレータからのユーザー入力に応答して実行するように構成することができる。加えて、理解されるように、プロセス300は、乗物車両をエレベータかごの中に移送することを説明するが、プロセス300と類似の方法を用いて乗物車両をエレベータかごの外に移送することができる。
【0050】
ブロック302において、乗物車両は、エレベータかごの中に入るように準備される。特に、乗物車両の車室は、エレベータかごの支持体が車室突出部の進行路にないように位置付けることができる(たとえば、運動基台によって)。この目的のために、乗物車両の運動基台は、支持体が車室突出部を妨げることなく乗物車両の車室をエレベータかごの中に移送することを可能にするために、伸長、ピッチング、ローリングなどを行うことができる。例示的な実施形態において、乗物車両がエレベータかごの中に入るように準備される場合、エレベータかごは、乗物車両を受け入れるように準備することができる。すなわち、エレベータかごは、乗物車両がエレベータかごの中にスムーズに入ることを可能にするために、エレベータ経路上に位置付けられ、フレームに対して角度付けることができる(たとえば、エレベータアクチュエータによって)。
【0051】
ブロック304において、乗物車両は、エレベータかごの中に移送される。すなわち、乗物車両は、台車突出部がエレベータかごのガイドと係合することを可能にするために。目標速度および/または目標位置でエレベータかごの中に移動することができる。特定の実施形態において、運動基台は、車室内の来園者の感覚を引き起こすために車室を台車に対して動き続けることができる。しかしながら、エレベータかごの位置は、乗物車両がエレベータかごに入っている間にエレベータ経路に対しておよび/またはフレームに対して維持することができる。
【0052】
ブロック306において、車室は、車室突出部をエレベータかごの支持体と係合させるように作動させることができる。すなわち、運動基台は、車室突出部の各々が各それぞれの支持体の少なくとも2つの側面上で捕捉されるまたは挟まれるよう係合するように、車室を目標位置におよび/または目標速度で調整する(たとえば、後退する)ことができ。上述したように、このような車室位置は、乗物車両の搭載位置とみなすことができる。
【0053】
ブロック308において、エレベータアクチュエータは、エレベータかごの位置を調整するために起動させることができる。すなわち、エレベータアクチュエータは、エレベータかごをフレームおよび/またはエレベータ経路に対して目標位置におよび/または目標回転速度で回転させることができる。このように、エレベータかごの重量をエレベータアクチュエータ、支持体、および/またはガイドの間で良好に分散させることができる。例として、エレベータアクチュエータは、エレベータアクチュエータ上に呈示されたエレベータかごの重量を減少させ、支持体および/またはガイド上に呈示されたエレベータかごの重量を増大させるためにエレベータかごとフレームとの間の角度を減少させることができる。このようなエレベータかごの調整は、望ましくない応力がアトラクションシステムの構成要素(たとえば、運動基台)に掛かるのを回避することができ、これは、アトラクションシステムの寿命を延ばすことができる。
【0054】
ブロック310において、エレベータかごは、調整後にエレベータ経路に沿って移送することができる。実施形態において、エレベータかごは、エレベータ経路に沿って安定したまたは目標速度で移送することができる。たとえば、エレベータかごは、アトラクションシステムの別の経路になどの、アトラクションシステムの目標高さに移送することができる。追加的なまたは代替的な実施形態において、エレベータかごは、エレベータ経路に沿って様々な速度で駆動することができる。1つの実施例において、エレベータかごは、エレベータ経路に沿って自由落下することができる。別の実施例において、エレベータかごは、たとえば、重力によって引き起こされる加速度よりも大きな加速度で下向きに、エレベータ経路にわたって加速させることができる。
【0055】
図9で説明されていない特定のステップをプロセス300内で実行することができることを認識されたい。たとえば、追加のステップは、ブロック302のステップの前、ブロック310のステップの後、またはプロセス300のステップのいずれかの間に実行することができる。1つの実施例において、ブロック304と306との間で、車室をさらに調整することができる。換言すると、乗物車両がエレベータかごの中にある場合、運動基台は、車室を、車室突出部支持体と係合させることなく台車に対して動かすことができる。また、プロセス300は、乗物車両を移送する全体的な概説を提示すると理解されるべきであり、プロセス300の他の適切な変更形態を実行することができる。プロセス300のステップと類似のステップを有するプロセスは、乗物車両がエレベータかごから乗物経路上に出るように実行することができる。たとえば、エレベータアクチュエータは、乗物経路と適切な角度になるようにエレベータかごを作動させて回転させることができる。その後、運動基台は、車室突出部が支持体から外れてこれを通過するように乗物車両を調整することができる。その後、乗物車両は、エレベータかごを出るために移送することができる。
【0056】
本開示は、遊園地のアトラクションに有用な技術的な効果を提供することができる。1つの実施形態において、アトラクションは、乗物車両をアトラクションの異なる水平面または区域に移送するように構成されたエレベータかごを有するエレベータを含むことができる。加えて、エレベータかごが乗物車両を移送する際に、エレベータは、乗物車両を様々な角度でピッチングさせるように構成することができるが、乗物車両は、さらに、エレベータかごを移動させる(たとえば、持ち上げる、急上昇させる、ロールする、ピッチングする、ヨーイングする)ことができる。このような乗物車両の動きは、さもなければ乗物車両が進むことができる既存の乗物経路によって制限または抑制される感覚を乗物車両の来園者にもたらすことができる。従って、本開示は、アトラクションの来園者の体験を強化することができる。
【0057】
本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正および変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正および変更を含むものであると理解されたい。
【0058】
明細書で提示され請求項に記載された手法は、本発明の技術分野を明らかに改善する実際的な性質の実質的な目的および具体的な実施例に参照および適用され、このため、抽象的、無形、または真に理論的でもない。更に、本明細書の終わりに添付した何れかの請求項が「「機能」を「実行」する手段」または「「機能」を「実行」するステップ」として指定された1または2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されるものとする。しかしながら、任意の他の方法で指定された要素を含む何れかの請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されないものとする。