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特許7530915感情状態を評価するための電子システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】感情状態を評価するための電子システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20240801BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240801BHJP
   H04L 51/07 20220101ALI20240801BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q10/10
H04L51/07
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021564381
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-05
(86)【国際出願番号】 US2020030456
(87)【国際公開番号】W WO2020223339
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】62/841,180
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521363332
【氏名又は名称】ネクスト ジャンプ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン-チュル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】メッセンジャー,ミーガン
(72)【発明者】
【氏名】クンケル,グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】フラー,トーマス
【審査官】前田 侑香
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/121127(WO,A1)
【文献】特表2017-514194(JP,A)
【文献】特開2018-139026(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0143693(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04L 51/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感情状態を評価するためのシステムであって、
感情ジャーナリングアプリケーションがインストールされたモバイルデバイスと、
電子メッセージ処理システムと、
を備え、
前記感情ジャーナリングアプリケーションは、前記モバイルデバイスが、
企業の従業員名のリストを格納する従業員データベースと通信して、前記従業員名のリストを取得することと、
電子メッセージの作成を可能にするように構成されたユーザインターフェースを提供することと、
を実行するように、前記モバイルデバイスを構成し、
前記ユーザインターフェースは、
前記従業員名のリストからメッセージ受信者の選択を可能にすることと、
感情グラフィカル表現のリストを提供することと、
感情グラフィカル表現を作成して、前記作成した表現を前記感情グラフィカル表現のリストに追加するオプションを提供することであって、前記リスト上の前記作成された表現は、前記感情ジャーナリングアプリケーションを備えた前記モバイルデバイス及び感情ジャーナリングアプリケーションを備えた他のモバイルデバイスで、選択可能である、前記提供することと、
前記感情グラフィカル表現のリストから、1つ以上の感情グラフィカル表現、または3より大きい奇数個の感情グラフィカル表現を、選択可能にすることと、
前記モバイルデバイスのユーザが自分自身の言葉でエントリを入力可能なテキスト領域を提供することと、
少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、3つの感情グラフィカル表現が選択され、テキストエントリが入力されると、電子メッセージを前記電子メッセージ処理システムまたは前記選択された受信者に送信可能にすることと、
電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にすることであって、前記選択された受信者は、自分のモバイルデバイス上の感情ジャーナリングアプリケーションを介して前記電子メッセージにアクセスすることができる、前記利用可能にすることと、
前記ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ、及び前記感情ジャーナリングアプリケーションを備えた前記他のモバイルデバイスのユーザインターフェースを介して作成されたメッセージに基づいて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報を提示することと、
を実行するように構成され、
前記電子メッセージ処理システムは、前記ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ、及び前記感情ジャーナリングアプリケーションを備えた前記他のモバイルデバイスの前記ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージを受信するように構成され、前記電子メッセージ処理システムは、
前記作成されたメッセージで情報を伝達するように構成された投稿データ構造と、
感情アイコン関連情報を伝達するように構成された感情アイコンデータ構造と、
前記投稿データ構造内の情報及び前記感情アイコンデータ構造内の情報に基づいた感情状態情報を伝達するように構成された投稿及び感情マッピングデータ構造であって、前記感情状態情報は、前記モバイルデバイスに通信され、前記感情ジャーナリングアプリケーションにより使用されて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報が提示される、前記投稿及び感情マッピングデータ構造と、
前記投稿データ構造内の情報に基づいて、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にするように構成された投稿アクセスデータ構造であって、前記投稿アクセスデータ構造は、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションにより使用され、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にする、前記投稿アクセスデータ構造と、
を備え
ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報を提示することは、選択された前記感情グラフィカル表現を集計することを含む、
前記システム。
【請求項2】
感情状態を評価するためのシステムであって、
感情ジャーナリングアプリケーションがインストールされたモバイルデバイス
を備え、
前記感情ジャーナリングアプリケーションは、前記モバイルデバイスが、
電子メッセージの作成を可能にするように構成されたユーザインターフェースを提供すること、
を実行するように、前記モバイルデバイスを構成し、
前記ユーザインターフェースは、
企業の従業員名のリストからメッセージ受信者の選択を可能にすることと、
感情グラフィカル表現のリストを提供することと、
1つ以上の感情グラフィカル表現の選択を可能にすることと、
前記モバイルデバイスのユーザが自分自身の言葉でエントリを入力可能なテキスト領域を提供することと、
少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、3つの感情グラフィカル表現が選択され、テキストエントリが入力されるとき、電子メッセージを電子メッセージ処理システムまたは前記選択された受信者に送信可能にすることと、
電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にすることであって、前記選択された受信者は、自分のモバイルデバイス上の感情ジャーナリングアプリケーションを介して前記電子メッセージにアクセスすることができる、前記利用可能にすることと、
前記メッセージ内の前記3つの感情グラフィカル表現の選択を含む、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報を提示することと、
を実行するように構成され
ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報を提示することは、選択された前記感情グラフィカル表現を集計することを含む、
前記システム。
【請求項3】
前記システムはさらに、前記ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージを受信するように構成された電子メッセージ処理システムを備え、
前記電子メッセージ処理システムは、
前記ユーザインターフェースを介して作成された電子メッセージを格納するデータベース内の情報と、感情アイコンを格納するデータベース内の情報とに基づいた感情状態情報を伝達するように構成された投稿及び感情マッピングデータ構造であって、前記感情状態情報は、前記モバイルデバイスに通信され、前記感情ジャーナリングアプリケーションにより使用されて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報が提示される、前記投稿及び感情マッピングデータ構造と、
前記ユーザインターフェースを介して作成された電子メッセージを格納する前記データベース内の情報に基づいて、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にするように構成された投稿アクセスデータ構造であって、前記投稿アクセスデータ構造は、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションにより使用され、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にする、前記投稿アクセスデータ構造と、
を備える、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記感情グラフィカル表現は、ポジティブな感情グラフィカル表現グループと、ネガティブな感情グラフィカル表現グループとを含み、前記ポジティブグループの各表現は正の数値に関連付けられ、前記ネガティブグループの各表現は同等の負の数値に関連付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記感情グラフィカル表現は、ポジティブな感情グラフィカル表現グループと、ネガティブな感情グラフィカル表現グループとを含み、前記ポジティブグループの各表現は正の数値に関連付けられ、前記ネガティブグループの各表現は同等の負の数値に関連付けられる、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
企業の従業員名のリストを格納する従業員データベースと通信して、前記従業員名のリストを取得することと、
電子メッセージの作成を可能にするように構成されたユーザインターフェースを提供することと、
を含むコンピュータ実施方法であって、
前記ユーザインターフェースは、
前記従業員名のリストからメッセージ受信者の選択を可能にすることと、
感情グラフィカル表現のリストを提供することと、
感情グラフィカル表現を作成して、前記作成した表現を前記感情グラフィカル表現のリストに追加するオプションを提供することであって、前記リスト上の前記作成された表現は、前記感情ジャーナリングアプリケーションを備えた前記モバイルデバイス及び感情ジャーナリングアプリケーションを備えた他のモバイルデバイスで、選択可能である、前記提供することと、
前記感情グラフィカル表現のリストから、1つ以上の感情グラフィカル表現、または3より大きい奇数個の感情グラフィカル表現を、選択可能にすることと、
前記モバイルデバイスのユーザが自分自身の言葉でエントリを入力可能なテキスト領域を提供することと、
少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、3つの感情グラフィカル表現が選択され、テキストエントリが入力されるとき、電子メッセージを電子メッセージ処理システムまたは前記選択された受信者に送信可能にすることと、
電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にすることであって、前記選択された受信者は、自分のモバイルデバイス上の感情ジャーナリングアプリケーションを介して前記電子メッセージにアクセスすることができる、前記利用可能にすることと、
前記ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ、及び前記感情ジャーナリングアプリケーションを備えた前記他のモバイルデバイスのユーザインターフェースを介して作成されたメッセージに基づいて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報を提示することと、
を実行するように構成され
ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報を提示することは、選択された前記感情グラフィカル表現を集計することを含む、
前記方法。
【請求項7】
システムと通信すること、またはシステムを確立することをさらに含み、
前記システムは、
前記作成されたメッセージで情報を伝達するように構成された投稿データ構造と、
感情アイコン関連情報を伝達するように構成された感情アイコンデータ構造と、
前記投稿データ構造内の情報及び前記感情アイコンデータ構造内の情報に基づいた感情状態情報を伝達するように構成された投稿及び感情マッピングデータ構造であって、前記感情状態情報は、前記モバイルデバイスに通信され、前記感情ジャーナリングアプリケーションにより使用されて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の前記感情状態情報が提示される、前記投稿及び感情マッピングデータ構造と、
前記投稿データ構造内の情報に基づいて、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にするように構成された投稿アクセスデータ構造であって、前記投稿アクセスデータ構造は、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションにより使用され、前記電子メッセージを前記選択された受信者に利用可能にする、前記投稿アクセスデータ構造と、
を備える、
請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/841,180号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、概して、感情状態評価システムを含む人材育成技術の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
従業員エンゲージメントは、組織とその従業員との関係の特性である。従業員エンゲージメントは、組織の業績及び個人の業績に大きく貢献することから、組織の全体的な発展において重要な役割を果たす。当技術分野では、従業員エンゲージメントを判定するために利用可能な技法が存在する。1つの技法は、ユーザの感情状態を検出することにより従業員エンゲージメントを判定する。感情状態を検出するためのいくつかの既存のシステムは、オーディオデバイスまたはビデオデバイスと、生体認証データを感知可能なセンサと、特にこれらのセンサと相互作用して、これらのセンサにより取得されたデータを分析するように実施される複雑なハードウェアとを含む。しかし、デバイス及びセンサは通常、従業員の机に設置されており、従業員が携帯するように持ち運び可能ではない。このように、これらのシステムでは個人が自分の机に物理的に存在する必要があるため、オフィスまたは個人用スペース外で従業員の感情を捉えることはできない。例えば、会議室または別の場所で開催された会議の間または後の従業員の感情は、検出することができない。従業員は自分のオフィスに戻って、自分の感情を伝え、自分の感情を記録することもできるが、遅れが生じることにより、従業員はイベントを回想し、自分の考えを曖昧に伝える場合がある。デバイス、センサ、及び分析ハードウェアもまた、オフィススペースを占有し、購入及び保守に費用がかかる。従って、不動産スペースと予算が小さい企業は、このようなソリューションを購入することが不可能であり得る。
【0004】
感情状態を検出するための他のいくつかの既存のシステムは、ビジネスプロセスに対する意見を受信することを含む。システムは、ビジネスプロセスとインタラクトしているユーザの感情状態のインディケーションを受信し、受信したユーザの感情状態のインディケーションに基づいて、ビジネスプロセスの問題を特定する。システムは、このような通信を受信するように設計されたモバイルアプリケーションまたはメッセージングアプリを含み得る。しかし、このようなメッセージングアプリでは、ユーザの感情、気分、または気持ちを適切かつ正確に表現することができない。メッセージの対象となるビジネスプロセスは、個人が感情ではなくビジネスプロセス自体にコメントするように転換させ得る。例えば、ユーザは、次のように入力し得る。「パートナA、同僚B、及び同僚Cが、クライアントFと問題Eについて話し合っていた。パートナAがクライアントFと話している間、同僚Bは緊張しているように見え、同僚Cは悲しいように見えた。同僚Bはもっとリラックスするべきであったし、同僚Cはもっと喜ぶべきであった。」このコメントは、ユーザの感情ではなく、同僚に対する提案を提供している。セマンティクス技術が採用されるシステムでは、誰が緊張してたのか、誰が悲しんでいたのか、「リラックス」及び「もっと喜ぶ」などの単語は会議で生じる感情を指すのか、ユーザが思い浮かべた感情を指すのか、及び伝えられる感情はユーザの感情を指しているのか、他の人の感情を指しているのかを、特定することが困難であり得る。
【0005】
メッセージングアプリでは、ユーザが表情アイコンを選択して、そのアイコンをメッセージ自体に組み込むことも可能であり得る(例えばアイコンは1つの文の後または2つの文の間に挿入できる)。しかし、この機能はオプションであり、ユーザはいずれのアイコンも使用せずにメッセージを入力することができる。よって、個人の感情がわからない場合がある。アイコンは必ずユーザの感情に結び付かなくてもよいため、アイコンをメッセージに挿入すると、曖昧さが生じる場合もある。例えば、上記の例を続けると、ユーザは、単語「緊張」の後に同僚Bの緊張を表すアイコンを挿入し、単語「悲しい」の後に同僚Cの悲しみを表すアイコンを挿入し得る。この状況でアイコンを使用しても、ユーザの感情を反映していないため、前述の問題は解決されない。要するに、現在のメッセージングアプリは、曖昧さのないユーザ感情を簡単かつ直接捉える方法を提供していない。
【0006】
さらに、メッセージングアプリと連動するシステムまたはリモートシステムの改善には、ほとんど焦点が当てられていない。ユーザインターフェースに重点を置いた従来のメッセージングアプリは、モバイルデバイス上に表示される。個人は、ユーザインターフェースから表情アイコンを選択し、ユーザインターフェースにメッセージを入力し得る。メッセージアプリでの「絵文字」(感情アイコン)選択を、アプリの背後にあるシステムに格納された絵文字にデータ集計目的でリンクし、メッセージ及び選択された絵文字に誰がアクセス権を有するかを特定する、既知の技術は存在しない。これらの目的で特定のデータ構造を実施する既知の技術は存在しない。
【0007】
従って、従来技術よりも向上した感情状態評価システムに関連するHR技術が尚も求められている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の原理によれば、感情状態を評価するためのシステムが企図される。システムは、感情ジャーナリングアプリケーションがインストールされたモバイルデバイスを備える。感情ジャーナリングアプリケーションは、企業の従業員名のリストを格納する従業員データベースと通信して、従業員名のリストを取得するように、モバイルデバイスを構成する。感情ジャーナリングアプリケーションはまた、電子メッセージの作成を可能にするように構成されたユーザインターフェースを提供するように、モバイルデバイスを構成する。ユーザインターフェースは、従業員名のリストからメッセージ受信者の選択を可能にすることと、感情グラフィカル表現のリストを提供することと、感情グラフィカル表現を作成して、作成した表現を感情グラフィカル表現のリストに追加するオプションを提供することと、を実行するように構成される。リスト上の作成された表現は、感情ジャーナリングアプリケーションを備えたモバイルデバイス及び感情ジャーナリングアプリケーションを備えた他のモバイルデバイスで、選択可能である。
【0009】
ユーザインターフェースはまた、感情グラフィカル表現のリストから、1つ以上の感情グラフィカル表現、または3より大きい奇数個の感情グラフィカル表現を、選択可能にすることと、モバイルデバイスのユーザが自分自身の言葉でエントリを入力可能なテキスト領域を提供することと、少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、3つの感情グラフィカル表現が選択され、テキストエントリが入力されると、電子メッセージを電子メッセージ処理システムまたは選択された受信者に送信可能にすることと、電子メッセージを選択された受信者に利用可能にすることと、を実行するように構成される。選択された受信者は、自分のモバイルデバイス上の感情ジャーナリングアプリケーションを介して、電子メッセージにアクセスすることができる。ユーザインターフェースはさらに、ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ(またはメッセージ内の3つの感情グラフィカル表現の選択)、及び感情ジャーナリングアプリケーションを備えた他のモバイルデバイスのユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ(またはメッセージ内の3つの感情グラフィカル表現の選択)に基づいて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報を提示するように構成される。
【0010】
システムはまた、ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージ、及び感情ジャーナリングアプリケーションを備えた他のモバイルデバイスのユーザインターフェースを介して作成されたメッセージを受信するように構成された電子メッセージ処理システムを備える。電子メッセージ処理システムは、作成されたメッセージ内の情報を伝達するように構成された投稿データ構造と、感情アイコン関連情報(例えば感情名及び感情グラフィカル表現)を伝達するように構成された感情アイコンデータ構造とを備える。電子メッセージ処理システムはまた、投稿データ構造内の情報及び感情アイコンデータ構造内の情報に基づいた感情状態情報を伝達するように構成された投稿及び感情マッピングデータ構造を備える。感情状態情報は、モバイルデバイスに通信され、感情ジャーナリングアプリケーションにより使用されて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報が提示される。電子メッセージ処理システムはさらに、投稿データ構造内の情報に基づいて、電子メッセージを選択された受信者に利用可能にするように構成された投稿アクセスデータ構造を備える。投稿アクセスデータ構造は、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションにより使用され、電子メッセージを選択された受信者に利用可能にする。
【0011】
本発明の原理によれば、感情状態を評価するための別のシステムが企図される。システムは、感情ジャーナリングアプリケーションがインストールされたモバイルデバイスを備える。感情ジャーナリングアプリケーションは、電子メッセージの作成を可能にするように構成されたユーザインターフェースを提供するように、モバイルデバイスを構成する。ユーザインターフェースは、企業の従業員名のリストからメッセージ受信者の選択を可能にすることと、感情グラフィカル表現のリストを提供することと、1つ以上の感情グラフィカル表現の選択を可能にすることと、モバイルデバイスのユーザが自分自身の言葉でエントリを入力可能なテキスト領域を提供することと、少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、3つの感情グラフィカル表現が選択され、テキストエントリが入力されるとき、電子メッセージを電子メッセージ処理システムまたは選択された受信者に送信可能にすることと、電子メッセージを選択された受信者に利用可能にすることであって、選択された受信者は、自分のモバイルデバイス上の感情ジャーナリングアプリケーションを介して電子メッセージにアクセスすることができる、当該利用可能にすることと、メッセージ内の3つの感情グラフィカル表現の選択を含む、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報を提示することと、を実行するように構成される。
【0012】
システムはまた、ユーザインターフェースを介して作成されたメッセージを受信するように構成された電子メッセージ処理システムを備える。電子メッセージ処理システムは、ユーザインターフェースを介して作成された電子メッセージを格納するデータベース内の情報、及び感情アイコンを格納するデータベース内の情報に基づいた感情状態情報を伝達するように構成された投稿及び感情マッピングデータ構造を備える。感情状態情報は、モバイルデバイスに通信され、感情ジャーナリングアプリケーションにより使用されて、ある期間にわたる個人、グループ全体、及び会社全体の感情状態情報が提示される。電子メッセージ処理システムはまた、ユーザインターフェースを介して作成された電子メッセージを格納するデータベース内の情報に基づいて、電子メッセージを選択された受信者に利用可能にするように構成された投稿アクセスデータ構造を備える。投稿アクセスデータ構造は、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションにより使用され、電子メッセージは選択された受信者に利用可能となる。
【0013】
感情グラフィカル表現には、ポジティブな感情グラフィカル表現グループと、ネガティブな感情グラフィカル表現グループとが含まれ、ポジティブグループの各表現は正の数値に関連付けられ、ネガティブグループの各表現は同等の負の数値に関連付けられる。
【0014】
対応する方法及び非一時的コンピュータ可読媒体の実施形態は、上記及び全体的な開示から理解されよう。コンピュータ可読媒体は、当技術分野の当事者には知られているように、ハードドライブ、フロッピードライブ、光ディスク、フラッシュメモリ、ROM、EPROM、EEPROMなどの永久メモリまたは半永久メモリであり得る。コンピュータ可読媒体は、マイクロプロセッサにより実行可能なコンピュータ命令を格納し、命令の実行により、マイクロプロセッサは、本開示に説明されるステップまたは機能を実行する。また、説明される特徴のより広い、より狭い、または異なる組み合わせが企図され、よって、例えばより広くまたはより狭く特徴が除去または追加され得る。
【0015】
本明細書で説明される原理による実施例の様々な特徴は、添付図面と併せて下記の詳細説明を参照することにより、より容易に理解され得、図面では、同様の参照番号は同様の構成要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のいくつかの実施形態による、感情状態を評価するための例示的なシステムを示す。
図2】A~Cは、本発明のいくつかの実施形態による、感情ジャーナリングソフトウェアアプリケーションの例示的なログイン画面を示す。
図3】A~Dは、本発明のいくつかの実施形態による、感情ジャーナリングソフトウェアアプリケーションの例示的なメッセージ作成画面と、関連付けられたリスト及びオプションの例示的な画面とを示す。
図4】A~Cは、本発明のいくつかの実施形態による、感情ジャーナリングソフトウェアの例示的なメッセージ表示画面を示す。
図5】A~Bは、本発明のいくつかの実施形態による、感情ジャーナリングアプリケーション上で作成された例示的なメッセージと、メッセージの例示的な電子メールバージョンとを示す。
図6A】本発明のいくつかの実施形態による、感情ジャーナリングソフトウェアの例示的な感情状態情報履歴画面を示す。
図6B】本発明のいくつかの実施形態による、電子メッセージ処理システムにより格納及び追跡され得る他の情報を示す感情ジャーナリングアプリケーションの例示的な画面を示す。
図7】本発明のいくつかの実施形態による、電子メッセージ処理システム及び感情ジャーナリングアプリケーションにより追跡及び通信され得る他の例示的な情報を示す。
図8】本発明のいくつかの実施形態による、電子メッセージ処理システムの例示的な実施態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態は、会社の従業員の感情状態を評価するための電子システムに関する。会社はシステムを実装し、個々の従業員がグラフィカル表現(例えば絵文字)の集合を利用して自分の感情を特定するのに使用することができるアプリを提供する。アプリは、ユーザが選択できる様々な感情及び関連付けられた絵文字のリストを表示するグラフィカルユーザインターフェースを提供する。従業員は、複数の絵文字を選択する必要があり、例えば、同じ絵文字を3回選択できる。アプリでは、ユーザがニュートラルなレポート(例えば1つの嬉しい感情と1つの悲しい感情ではニュートラルの結果となる)を提供することを防ぐ方法として、ユーザは奇数個の絵文字を選択する必要があり得る。ユーザは、選択した絵文字と併せて自分の考え及び感情についてエントリを書き込み、自分が共有相手として選択した1人以上の個人に、絵文字と共にメッセージを送信する。共有相手の個人は、自分のメンターまたは同僚にすることができる。アプリは、会社全体の従業員のリストを提供し、ユーザは当該リストから選択することができる。アプリはまた、メッセージの電子メールバージョンを生成して受信者に送信し、電子メール通信に基づいて会話を追跡することができる。
【0018】
感情は、格納され、個人の部門のスーパーバイザまたは組織のリーダ(例えばCEO)により利用可能な状態となる。書き込まれた情報は、このような人とは共有されず、秘密にされる。感情は、感情入力を提供した人の識別を示すことなく、その部門または組織内の人々の集計された集合として、このような人に提供される。個人、グループ、または会社全体の経時的な感情状態の要旨を理解するのに役立つグラフィック形式で、履歴情報が格納及び表示され得る。
【0019】
ユーザは、アプリへの自分の入力について履歴情報を表示することもできるが、アプリは、このようなアクセスには、ユーザが特定の期間(例えば30日)に特定数のメッセージを作成して送信したことを条件付けるように構成され得る。この機能及び他の機能により、アプリへの従業員の参加及び関与を動機付けることができるゲーミフィケーション体験がもたらされる。
【0020】
アプリは、個人を間接的に開発及びトレーニングして、より優れた意思決定者となるように構成される。アプリは、人の意思決定がその人の感情に追随するという概念を利用する。自己認識を行い、最低週に2回など自分の感情に触れる練習をすることで、個人はより優れた意思決定者になる。自分自身の感情及び自分の最も近いチームメンバーの感情を個人が認識すると、チームのパフォーマンスは向上する。
【0021】
図1は、感情状態を評価するための例示的なシステム100を示す。システム100は、電子メッセージを生成するようにデバイスを構成する感情ジャーナリングソフトウェアアプリケーション(「感情ジャーナリングアプリケーション」または単に「アプリケーション」)を備えた電子デバイス1と、電子メッセージ処理システム110と、企業の従業員識別情報を格納するように構成された従業員データベース115と、ユーザ認証システム120と、電子メール管理システム(「EMS」)122とを備える。デバイス、システム、及びデータベース1、110、115、120、及び122は、インターネットなどの通信ネットワーク125経由でデータを送信及び受信することができ、これらは、ネットワーク経由の通信に対応する必要なハードウェア及びソフトウェアを含む。
【0022】
図2図6は、感情ジャーナリングアプリケーションのユーザインターフェースの一部を示す。図2図6の論述は、図1も含み得る。アプリケーションは、電子デバイス1にインストールされる。図2は、アプリケーションのログイン画面210を示す。従業員は、電子デバイス205を介してログイン画面210から自分の会社のサインインクレデンシャルを入力することができ、入力された情報は、電子デバイス205によりネットワーク125(図1)経由でユーザ認証システム120(図1)に送信される。サインインクレデンシャルには、会社の電子メールドメインに基づく電子メールアドレス、従業員識別番号、または他の従業員識別子など、ユーザが会社の従業員であることを識別する情報が含まれる。認証システムは、クレデンシャルを受信すると、それら(例えば電子メールアドレス及びパスワード)が、認証システムに格納されているクレデンシャル(例えば認証システムに事前に格納されている電子メールアドレス及びパスワード)と一致するかを確認する。認証システムに格納されているクレデンシャルは、例えばその人が入社し、会社の人事部門が会社のコンピュータシステムを介してその人の電子メールアドレス及びパスワードを作成する時に作成され、認証システムに格納され得る。認証システムに格納されているクレデンシャルは、ユーザが自分のクレデンシャル(例えばパスワード)を変更する時に更新され得る。認証システムは、会社が雇用している従業員のサインインクレデンシャルを格納するように構成される。
【0023】
入力されたクレデンシャル及び格納されているクレデンシャルが一致する場合に、ユーザは、感情ジャーナリングアプリケーションへのアクセスを許可される。さらに、認証システムは、電子認証トークンまたは電子セキュリティトークンを生成し、ネットワーク経由で電子デバイスに送信する。感情ジャーナリングアプリケーションは、電子メッセージ処理システム及び従業員データベースとの全ての通信にトークンを組み込む。これらのシステム及びデータベースと通信するにはトークンが必要であり、これらのシステム及びデータベースによりトークンが確認及び検証され、その後で、感情ジャーナリングアプリケーションは、これらのシステム及びデータベースにより提供される機能及びデータにアクセスすることができる。感情ジャーナリングアプリケーション及び認証システムは、ユーザがアプリケーション、電子メッセージ処理システム、及び従業員データベースにアクセスすることを可能にするために、ユーザ認証プロセスを実行する。
【0024】
この認証の実施態様は、認証トークンを使用して、その会社の企業ネットワーク上で提供されるサービスへのアクセスを有効化するように構成される、またはそのユーザを雇用している企業により、サービスへのアクセスを取得する(例えば全ての他のサービスへのアクセスを取得する、または企業ネットワークに参加して、感情ジャーナリングアプリケーション及び電子メッセージ処理ソフトウェアアプリケーションなどの企業アプリケーションへのアクセスを有する)ように構成される。このプロセスにより、ユーザ、または各企業アプリケーションを実装するシステムは、対応するサービスにアクセスするために、ユーザのモバイルデバイス上で企業のソフトウェアアプリケーションごとに個別のログインを必要としないため、効率的である。このプロセスは、また同時に、識別認証及びセキュリティトークンに基づいて、通信及びセキュリティプロトコルを使用した信頼できる接続など、安全性の高いシステム間関係及び接続を確立して、権限のない個人または企業外の個人が企業アプリケーションにアクセスできないように確保する。このセキュリティの実施態様により、ユーザが会社の従業員であることを確認することと、企業ネットワーク上の全ての企業アプリケーションにユーザがアクセスできるようにすることとを、同時に行うことができる簡素化された認証プロセスまたは単一の認証プロセスが提供される。対照的に、従来のシステムでは、個人が従業員であるか否かを確認するための認証プロセス、個人が従業員であることを確認した後に企業アプリケーションのうちの1つへのアクセスを許可するための別個の認証プロセス、個人が従業員であることを確認した後に企業アプリケーションのうちのもう1つへのアクセスを許可するためのもう1つの別個の認証プロセスなど、手続きごとに別個の承認プロセスが必要である。
【0025】
認証システムは、感情ジャーナリングアプリケーションのユーザ、並びに企業ネットワーク上の電子メッセージ処理アプリケーション及び他のサービスへのアクセスを、会社の従業員または許可されたメンバーのみに限定する。
【0026】
上記の認証プロセス及びシステム(及び下記で論述される匿名化プロセス及びシステム)は、例えば、特許出願第62/807,693号に記載のものであり得、その全体は参照により組み込まれるものとする。当該特許出願で説明される他のプロセス、システム、及び機能も、感情状態を評価するための電子システム及び方法により採用され得る、またはこれらと併せて使用され得る。
【0027】
図3Aは、アプリケーションの例示的なメッセージ作成画面300を示す。メッセージ作成画面300は、1人以上のメッセージ受信者を選択するためのオプション305と、様々な感情名310a及び関連付けられた感情表現310bを含むリストから複数の感情または感情グラフィカル表現を選択するためのオプション310と、テキストエントリを使用して書き込みを入力するためのテキスト領域315と、メッセージを送信するためのオプション320とを提示する、またはこれらを主として構成されるインターフェースを提供する。インターフェースは、テキストエントリ領域(例えばフリースタイルのテキストエントリ)と、メッセージ受信者及び感情/感情表現を選択するための2つのオプションのみ、または実質的にこれらのみを有し得る。
【0028】
1人以上のメッセージ受信者を選択するためのオプション305は、企業の1人以上の従業員を選択するように構成される。電子メッセージ処理システム(図1の110)は、従業員データベース(図1の115)と通信し、従業員データベースから従業員識別情報を取得するように構成される。従業員識別情報は、処理システムがメッセージを好適な人により利用可能にするために使用する従業員の名前及び各従業員の識別子を含み得る。例えば、オプション305から「Michael」が選択されると、処理システムは、「Michael」が識別子「0020」に関連付けられていることを特定し、Michaelがメッセージを見ることができるように、識別子「0020」にメッセージを提示する。識別子は、従業員を識別するために処理システム及び従業員データベースにより使用される内部識別子であり得る。この識別子は、受信者識別子と称され得る。感情ジャーナリングアプリケーションは、処理システムと通信して、従業員識別情報を取得し、従業員識別情報に挙げられる従業員をオプション305を介して選択可能にする。従業員データベースを更新すると、それに応じてオプション305の従業員リストも更新される。いくつかの実施形態では、感情ジャーナリングアプリケーションは、従業員データベースと通信して、従業員識別情報または従業員リストを直接取得するように構成され得る。オプション305は、企業の従業員を選択するようにのみ構成され得、ユーザのモバイルデバイスの個人的な連絡先と統合することはできない。感情ジャーナリングアプリケーションは、処理システム(または従業員データベース)により提供される別個の異なる連絡先を有する。図3Bは、選択できる従業員の例示的なリストを示す。リストの従業員も、感情ジャーナリングアプリケーションにアクセスできる個人である。従業員が自分のサインインクレデンシャルを使用して電子デバイスにアプリケーションをインストールしていない場合は、従業員に送信されたメッセージは、電子メッセージ処理システムに保存され、従業員は、アプリケーションをインストールした後にこれを表示することができる。実施形態では、リストは、アプリケーションをまだインストールしていない個人を表示しない場合がある(アプリケーションをインストールした個人のみが表示される)。
【0029】
リストは、様々な人間の感情状態または感情名(例えば嬉しい、悲しい、集中、及びストレスなど)を含み、それぞれが感情グラフィカル表現または感情絵表現に関連付けられる。感情グラフィカル表現は、絵文字、顔文字、または他の形式の表情であり得る。絵文字は、活字ではなく、表情を示す実際の絵(例えば感情を表現するために使用される小さなデジタル画像またはアイコン)である。顔文字または活字は、句読点、数字、及び文字などの活版印刷文字を使用して人の感情また気分を表す表情の絵表現である(例えば:-)、:-(、:-Dなど)。図3Cは、選択できる感情の例示的なリスト327を示す。図3Cはまた、リスト327にない追加の感情表現を作成するためのオプション328を示す。
【0030】
図3Dに示される作成プロセスでは、感情ジャーナリングアプリケーションは、感情の名前を入力するためのオプションと、感情タイプ(例えばポジティブまたはネガティブ)を選択するためのオプションと、事前に作成された感情表現または絵文字のうちの1つを選択するためのオプションとを、提供し得る。作成された感情表現は、電子メッセージ処理システムに送信され、電子メッセージ処理システムは、新たに作成された感情表現をリストに追加することにより、リスト327を更新する。次に、電子メッセージ処理システムは、更新されたリストを、感情ジャーナリングアプリケーション及び他の感情ジャーナリングアプリケーションに通信する。ユーザが感情表現を作成するとすぐに、またはリアルタイムで、感情ジャーナリングアプリケーション及び他の感情ジャーナリングアプリケーションに、更新が通信される。新たなグラフィカル表現は、その後リストに表示され、メッセージの作成中にユーザ及び他のユーザにより選択可能となる。いくつかの実施形態では、新たなグラフィカル表現は、低レベルすなわち二次的な感情(例えば悲しさの感情下の感情、怒りの感情下の感情、または嬉しさの感情下の感情など)とは対照的に、トップレベルすなわち主要な感情(例えば悲しさ、怒り、嬉しさなど)のうちの1つとして、編成または表示される。ユーザインターフェースは、ユーザに、新たな感情を、一連の主要感情のうちの1つに分類することを要求するように構成され得る。いくつかの実施形態では、単語「嬉しい」を表示して単語「嬉しい」を選択可能にするなど、感情名またはテキストのみを使用して、感情が表示され選択され得る。
【0031】
オプション310は、ユーザが自分の感情を選択または入力することができる専用のオプションまたはフィールド(テキスト領域315とは別個)である。選択または入力された感情グラフィカル表現は、この専用フィールドにのみ表示され、テキスト領域315には表示されない。オプション310は、感情グラフィカル表現の選択のみが可能なフィールドであり、すなわちテキスト入力を受け取るオプションはない(ユーザが感情名を入力できる新感情作成ステップを除く)。
【0032】
感情ジャーナリングアプリケーションはまた、複数の感情グラフィカル表現が必ず選択された後に、メッセージを受信者に送信することができるように構成される。3つの感情グラフィカル表現または奇数個の感情グラフィカル表現を選択する必要があることが、好ましい。感情ジャーナリングアプリケーションはまた、同じ感情名または感情グラフィカル表現が複数回選択されてもよいように構成される。感情グラフィカル表現が選択された順序も記録される。いくつかの実施形態では、奇数は1であってもよいが、好ましくはない。感情または感情グラフィカル表現のそれぞれは、数値、具体的には正の値(例えば+1)または同等の負の値(例えば-1)のいずれかに、さらに関連付けられる。感情グラフィカル表現には、ポジティブな感情グラフィカル表現グループ330と、ネガティブな感情グラフィカル表現グループ335とが含まれる。ポジティブグループ330の表現のそれぞれは、正の値に関連付けられ、一方、ネガティブグループ335の表現のそれぞれは、同等の負の値に関連付けられる。ポジティブグループ330の表現のそれぞれは、第1の色(例えば緑)を有し得、一方、ネガティブグループ335の表現のそれぞれは、第1の色とは異なる第2の色(例えば赤)を有し得る。感情ジャーナリングアプリケーションは、ポジティブな感情を緑などの1つの色(またはカラーテーマ)でのみ表示し、全てのネガティブな感情を赤などの1つの色(またはカラーテーマ)でのみ表示するように構成され得る。奇数個選択と組み合わされた数値関連付けにより、厳密に正または負の合計値が返される。合計値は、選択された感情グラフィカル表現の関連付けられた値を全て加算することにより計算される(例えば、+1と-1と+1を加算すると+1になり、+1と+1と+1を加算すると+3になるなど)。計算は、メッセージが電子メッセージ処理システムに送信された後に、電子メッセージ処理システムにより実行され得る。ユーザが作成した感情表現の場合、感情タイプの選択により、対応する正の値または負の値がその表現に割り当てられ、計算に使用され得る。
【0033】
テキスト領域315は、ユーザが自分自身の言葉でメッセージを作成することを可能にするフィールドである。具体的には、テキスト領域315は、ユーザが自分の感情、気持ち、気分、考え、及び/または選択した感情グラフィカル表現の説明を記載するために書き込むフィールドである。テキスト領域315は、ユーザが電子デバイスのQWERTYキーボードをタイプすることにより書き込むことができる領域である。ユーザは、電子デバイスに話しかける、またはジェスチャを使用して自分の言葉を電子デバイスに伝えるなど、他の方法で書き込むこともできる。テキスト領域315は、テキストを受け取り表示するようにのみ構成されたフィールドであり、すなわち感情グラフィカル表現を表示するオプションはない。
【0034】
送信オプション320は、ユーザが3つのフィールド305、310、及び315の全てを完了した後(例えば少なくとも1人のメッセージ受信者を選択し、少なくとも3つの絵文字を選択し、書き込みメッセージを入力した後)にのみ、選択されると、メッセージ(特定された感情を含む)を送信するように構成される。ユーザが3つのフィールドのうち1つまたは2つのみを完了した場合、送信オプション320は無効であり、ユーザはメッセージ(及び特定された感情)を送信することができない。用語「メッセージ」は、少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、奇数個のみの絵文字が選択され、書き込みメッセージがテキスト領域に存在する電子メッセージを指し得る。ユーザがメッセージ(例えば少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、奇数個のみの絵文字が選択され、テキスト領域に書き込みがある)を作成した後、ユーザは、送信オプション320を選択して、選択した感情表現及び書き込みメッセージを含むメッセージを受信者に送信することができる。メッセージが作成された時間(すなわちユーザが送信オプション320を選択した時間)も、感情ジャーナリングアプリケーションにより記録される。
【0035】
少なくとも1人のメッセージ受信者が選択され、奇数個のみの絵文字が選択され、書き込みメッセージがテキスト領域に存在する電子メッセージは、電子メッセージ処理システムに送信される。電子メッセージ処理システムは、メッセージを処理して、選択された感情表現及び書き込みメッセージを受信者により閲覧可能にする。選択された受信者のみがメッセージ全体を表示することができ、感情ジャーナリングアプリケーションを使用している他のユーザまたは従業員は誰も、そのメッセージにアクセスすることはできない(例えばそのメッセージは、受信者の感情ジャーナリングアプリケーションでのみ利用可能である)。受信者は、自分のモバイルデバイスにインストールされた感情ジャーナリングアプリケーションからのみ、メッセージ(選択された感情表現及び書き込みメッセージ)を見ることができ、受信者は、アプリケーションを使用するために、まだログインしていない場合、またはログアウトしている場合、ログインする必要がある(前述のログイン及び認証プロセス参照)。時間情報も、電子メッセージ処理システムに送信され得、これにより、電子メッセージ処理システムまたは受信者の感情ジャーナリングアプリケーションは、その情報を使用して、メッセージを時系列または他の時間に基づく順序で配置することができる。
【0036】
ユーザは、感情ジャーナリングアプリケーションにログインした後、いつでも好きな理由でメッセージを作成し送信することができる。ユーザが認証システムにより認証された後は、メッセージを作成し送信する機能は、感情ジャーナリングアプリケーションにより制限されない。メッセージ作成は基本機能であり、アプリケーション内の他のサービス及び情報へのアクセスのロック解除が求められるため、アプリケーションのゲーミフィケーション態様は、ユーザのメッセージ作成機能を制限しない。メッセージを作成して送信する機能は、必ず最初にイベントが起こった後に、そのイベントについての意見または感情を伝える(またはイベントが起こっている間に意見または感情を伝える)など、イベントまたは状況に結び付けられてはいない。アプリケーションは従業員間のコミュニケーションを対象としており、ディスカッションは彼らが議論したい内容であれば何でもよい。ユーザは、メッセージを自由に作成し送信することができる。
【0037】
図4A図4bは、感情ジャーナリングアプリケーションの例示的なメッセージ表示画面405、410を示す。第1またはメインのメッセージ表示画面405は、ユーザまたは受信者が受信したメッセージのリストを示す。感情ジャーナリングアプリケーションは、リスト405を表示するために選択できるオプション415を提供する。リスト405に表示される各メッセージ412はまた、その対応する感情表現420と、感情説明425と、送信者430と、メッセージ送信/作成日付435と、他のメッセージ受信者440(ユーザは複数のメッセージ受信者を選択することができ、ユーザ以外のこれらの受信者がここに表示される)とを表示し得る。435により指定された部分は、メッセージのタイトルとも称され得る。例えば、タイトル435は、「メッセージ-[メッセージが作成された日付]」の書式を有し得る。画面410及びメッセージ412は、ユーザが見る例示的な実際のメッセージを示す。感情表現420は、それらが選択された順序で表示される。ユーザが感情ジャーナルアプリケーションにログインする時、入力されたサインインクレデンシャル(例えばユーザ名フィールドで使用される会社の電子メールアドレスまたは従業員ID番号)が使用され得、または入力されたサインインクレデンシャルは、ユーザを識別するために電子メッセージ処理システムが使用する従業員データベース内の識別子に関連付けられ得、これにより、ユーザがメッセージを送信する時に、送信者が誰であるかを電子メッセージ処理システムは知ることができる。この識別子は、ユーザ識別子または送信者識別子と称され得る。
【0038】
感情ジャーナリングアプリケーションはまた、各メッセージ412を詳細表示するために選択できるオプションを提供する。図4Bは、そのオプションが選択された後の第2のまたは詳細なメッセージ表示画面410を示す。感情ジャーナリングアプリケーションはまた、ユーザが送信したメッセージを表示するために選択できるオプション445を提供する。オプション445を選択すると、画面405、410と同様の画面が表示され得るが、ただしこれらの画面内の情報は、ユーザにより送信されたメッセージに適合される。感情ジャーナリングアプリケーションはまた、図4Cまたは図3Aに示されるメッセージ作成画面を表示するために選択できるオプション445を提供する。
【0039】
電子デバイスまたは図2A図2Cのデバイス1は、手持ち式携帯電話であることが好ましい。感情ジャーナリングアプリケーションは、携帯電話にインストールされるように構成されたモバイルアプリケーションすなわちモバイルアプリであることが好ましい。従って、携帯電話またはモバイルアプリを介してメッセージを作成し送信することは、メッセージ送信の好ましい方法である。この方法では、電子メールなどの他のプラットフォームと比較して、メッセージに戻って編集を行うことがより難しく、分析的思考ではなく直観的思考が促進される。
【0040】
ユーザがメッセージを送信したことに応じて、感情状態を評価するためのシステム100は、選択された感情及び感情説明を含む電子メールも生成し、選択された各受信者に送信する。電子メールは、受信者の会社の電子メールアドレスに送信される。電子メールの生成及び送信は、EMS122により促進される。EMS122は、当技術分野では既知の従来のEMSである。受信者識別子を使用して、対応する電子メールアドレスが特定される(これらはシステム100によりリンクされ得る)。受信者は、自分の会社の電子メールアカウントを介して、電子メールまたはメッセージの電子メールバージョンを表示できる。電子メールには、選択された実際の絵文字、または感情名が示され得る。図5A図5Bは、感情ジャーナリングアプリケーション上で作成されたメッセージ505(3つのフィールド全てが完了した状態)と、ユーザが「送信」515を選択したことに応じて生成されたメッセージの電子メールバージョン510とを示す。電子メール510は、実際の絵文字525ではなく、テキスト520で(または感情名で)選択された感情を示す。送信者と受信者は、感情ジャーナリングアプリケーションの使用に加えて、そのメッセージに関して電子メール経由で通信できる。
【0041】
感情ジャーナリングアプリケーションは、経時的に個人、グループ、または会社全体の感情状態の要旨を把握するのに役立つグラフィカル形式の履歴情報を表示するために選択できるオプション450(図5)を提供する。図6Aは、感情状態グラフ605、並びに他の情報610、615(615a及び615b)、及び620を表示する例示的な感情状態履歴情報画面600を示す。図6Aはまた、感情ジャーナリングアプリケーションへのユーザの入力に関する履歴情報の描写である。
【0042】
ユーザが選択した感情(感情名、グラフィカル表現、及び数値を含む)は、電子メッセージ処理システムにより格納及び追跡される。これらの格納及び追跡プロセスは、電子メッセージ処理システムが感情ジャーナリングアプリケーションからメッセージを受信した時に実行され得る。選択された受信者及びユーザの書き込みメッセージも、電子メッセージング処理システムにより格納及び追跡され得る。いくつかの実施形態では、選択された感情に関して、電子メッセージ処理システムは、選択された感情の数値のみを格納及び追跡し得る。感情名及びグラフィカル表現は、電子メッセージ処理システムにより無視され得る。電子メッセージ処理システムは、毎日及びある期間にわたりこれらの値の合計などの数値を追跡するように構成され、感情ジャーナリングアプリケーションは、経時的に個人、グループ、または会社全体の感情状態の要旨を把握するのに役立つように、追跡された数値をグラフィック形式などで提示するように構成される。メッセージが送信された時間を使用して、グラフィカル表現が構築される。図605はそのようなグラフである。追跡された数値は、ユーザの感情状態がポジティブであったかネガティブであったか、またはユーザの感情状態の傾向を理解するのに役立つ。正の合計が大きいほど、ユーザの感情状態はよりポジティブであること(例えば楽観的である、希望満ちている、自信がある、幸せであるなど)が示され得、一方、負の合計が大きいほど、ユーザの感情状態はよりネガティブであること(例えば悲観的である、絶望的である、心配している、不幸せであるなど)が示され得る。
【0043】
電子メッセージ処理システムはまた、ユーザが入力したポジティブな感情の数とネガティブな感情の数との比率を追跡するように構成され得る。感情ジャーナリングアプリケーションも、この情報をグラフィック形式で提示するように構成される。例えば、図610では、ユーザが選択した感情の65%がネガティブな感情であり、ユーザが選択した感情の35%がポジティブな感情であることが示される。電子メッセージ処理システム及び感情ジャーナリングアプリケーションはまた、ユーザと同じ部門の従業員から集計された感情選択に基づく同様の比率、及び社内の全員から集計された感情選択に基づく同様の比率も、追跡及び表示し得る。
【0044】
電子メッセージ処理システムはまた、ある期間にユーザが提出したメッセージの数615aを追跡し、ユーザがある期間中に提出すべき異なるメッセージ(例えば異なる書き込みコンテンツ及び/または感情選択を有する)の数を示すデフォルト数615bを格納し、少なくとも指定されたメッセージ数615bをユーザが送信し損なった場合、失敗回数を追跡するように構成され得る。これらの全ての情報は、感情ジャーナリングアプリケーションによりユーザに伝えられ得る。例えば、画面600は、ユーザが過去30日間に5通のメッセージを書いたことを示す。画面600はまた、デフォルト数が1週間で2通であることを示す。週ごとに2通未満のメッセージをユーザが提出した場合、その不完了状態は、失敗としてカウントされ得る。ある期間(例えば1週間)に閾値数(例えば2通)のメッセージを送信することをユーザに要求するスケジュールを順守することは、ユーザが自分の感情を定期的に伝える習慣を確立するのに役立ち得る。感情ジャーナリングアプリケーションまたは処理システムは、本明細書で例示的に説明されるようなユーザとのインタラクションにより、その習慣を確立するように構成される。情報615bは、ユーザが3回失敗していることを示し、これは、連続または非連続の3週の間、週に少なくとも2通のメッセージをユーザが提出できなかったことを意味し得る。
【0045】
感情ジャーナリングアプリケーションは、感情傾向605、感情比率610、及び感情統計615を、30日、60日、または90日などの異なる期間で提示するオプション620を提供し、感情傾向605、感情比率610、及び感情統計615の情報またはグラフは、選択に基づいて適宜更新される。画面600は、表示される全ての情報が過去30日間に基づくことを示す。
【0046】
ユーザは、感情ジャーナリングアプリケーションへの自分の入力について履歴情報を表示できるが、アプリケーションは、このようなアクセスには、ユーザが設定された期間に特定数のメッセージを作成して送信したことを条件付けるように構成され得る。例えば、感情傾向605、感情比率610、及び感情統計615の情報を含む画面600をユーザが初めて表示し得る前に、アプリケーションは、ユーザが少なくとも3通のメッセージを作成し送信することを要求し得る。その後、ユーザは、30日間にわたり、画面600内の情報へのアクセスを許可され得る。時間の経過とともに、60日間にわたり、同じ情報にアクセスするには、ユーザは、30日の期間の後に追加で3通のメッセージを作成し送信することが求められ得る。このシステムによる画面600及びその後の情報のロック解除は、ゲーミフィケーション機能として提供され、従業員の感情ジャーナリングアプリケーションへの参加及び関与を促進するのに役立ち、または従業員が自分の感情を伝えること、及びこのような行動に一貫して取り組むことを促進する。このシステムは、アプリケーション内の他の情報へのアクセスのロック解除にも使用され得る。
【0047】
図6Bは、電子メッセージ処理システムにより格納及び追跡され得る他の情報を示す感情ジャーナリングアプリケーションの例示的な画面を示す。例えば、電子メッセージ処理システム及び感情ジャーナリングアプリケーションは、期間内に求められる指定数のメッセージをグループ内の誰がまだ送信していないかを追跡することができ、その情報をユーザまたはグループリーダに伝えることができる(625)。感情ジャーナリングアプリケーションのスーパーバイザバージョンまたは管理者バージョンが提供され、このような機能を提供するように構成され得る。
【0048】
別の例として、図7に示されるように、電子メッセージ処理システムは、会社全体の従業員の参加705(感情ジャーナルアプリケーションの使用における従業員の参加を指す)と、会社全体の感情傾向710と、集計された部門全体または会社全体の感情選択715とを追跡することができ、これらは全て、感情ジャーナリングアプリケーションにより画面600などで提示され得る。図7はまた、感情ジャーナリングアプリケーションへの全従業員の入力に関する履歴/集計情報の描写である。
【0049】
グループリーダまたは他の上位の会社役員のみがこのような情報を表示することができるように、これらの全ての情報は、感情ジャーナリングアプリケーションのスーパーバイザバージョンで利用可能となり得る。感情ジャーナリングアプリケーションのスーパーバイザバージョンには、ユーザの情報に加えて、会社全体及び/または部門全体の情報へのアクセスが含まれ得る。いくつかの実施形態では、このバージョンのアプリケーションでは、このバージョンのユーザまたはリーダが送信者により受信者として選択されなかった場合でも、各感情入力及びその送信者情報も表示され得る。705や710などの図から、スーパーバイザは、チームの感情や情緒が変化している時、例えば上昇している、下降している、または現状を維持している時を、確認することができる。
【0050】
感情ジャーナリングアプリケーションの従業員バージョンまたは非スーパーバイザバージョンは、ユーザの情報にのみアクセスできるものであり得る(感情比率情報610を除き、会社全体の情報にはアクセスできない)。
【0051】
個人、グループ、または会社の情報であるか否かにかかわらず、履歴情報または集計情報は、感情ジャーナリングアプリケーションを介して行われた感情選択に基づく、または感情選択のみに基づく。書き込みコンテンツ(テキスト領域の書き込みメッセージ)、受信者情報(または受信者識別)、送信者情報(または送信者識別子)は、電子メッセージ処理システムに保存されるが、このような情報の作成には使用されない。書き込みコンテンツ、受信者情報、及び送信者情報は、ユーザがメッセージを受信者に送信する時、及び電子メールを生成し送信する際に、含められ使用される。履歴情報または集計情報はまた、従業員の入力が受信されると、感情ジャーナリングアプリケーションでリアルタイムに作成される。集計は、個人レベル、グループレベル、または会社全体レベルで実行され得る。
【0052】
感情ジャーナリングアプリケーションはまた、感情ジャーナリングアプリケーション経由または電子メール経由にかからず、リマインダまたは通知を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、通知は、設定された期間内にユーザが作成し送信するべきメッセージのデフォルト数、及び期間が終了する前にユーザが作成し送信したメッセージの数に基づいて、生成される。期間が終了する前にユーザが作成し送信したメッセージの数がデフォルト数(例えば2)より少ないとき、リマインダが送信される。リマインダは、期間が終了する前に送信される。通知は、ユーザがその期間内に十分なメッセージを作成して仲間に送信していないことをユーザに通知するために使用される。通知は、プッシュ通知、ポップアップウィンドウ、音、またはバイブレーションなどの感情ジャーナリングアプリケーションにより、またはシステムもしくはEMSがリマインダ付きの電子メールを送信することにより、提供され得る。
【0053】
一実施形態では、処理システムは、アラートを送信し、週ごとに少なくとも2通のメッセージを入力するなどの特定の手順及び規則にユーザが従っているか否かを判定するように構成される。処理システムは、ユーザが遵守していないと判定すると、感情ジャーナリングアプリケーションまたは企業ネットワークでサポートされているアプリもしくはシステムなどの他のリソースに対するユーザの権利またはアクセスを、阻止または制限することができる。例えば、週ごとに2通のメッセージという要件が満たされていない場合、ユーザは、ユーザの感情ジャーナリングアプリケーション(例えば図6A図6B)または他のいくつかのアプリもしくはシステムのコンテンツを表示することができなくなる。このプロセスでは、感情ジャーナリングアプリケーションは、企業内の別のシステム、及び/またはユーザのスーパーバイザもしくはコーチなどの特定の個人に対し、メッセージまたはコマンドを送信して、不履行を警告または通知し得る。
【0054】
図8は、本発明のいくつかの実施形態による、電子メッセージ処理システム800の例示的な実施態様を示す。処理システム800は、いくつかの電子テーブルまたはデータ構造を格納し、電子テーブルまたはデータ構造に基づいて作動するように構成される。一実施形態では、処理システム800は、感情ジャーナリングアプリケーションを介して作成されたメッセージ内の情報を通信するように構成された投稿データ構造805と、感情アイコン関連情報を通信するように構成された感情アイコンデータ構造810と、投稿及び感情アイコンマッピングデータ構造815と、投稿アクセスデータ構造820とを含む。
【0055】
投稿データ構造805は、データ構造またはテーブル805を識別する投稿識別子(uuid)と、メッセージ送信者を識別する送信者識別子(fk_account_uuid)と、タイトル情報(title)と、受信者選択情報を含み得る投稿情報(post)と、感情選択情報と、テキスト領域コンテンツ情報(テキスト領域の書き込みコンテンツを指す)と、日付情報(created_at、updated_at、deleted_at)とを含む。タイトル情報は、図4Aの435に示されるタイトルを指し、「メッセージ-[メッセージが作成された日付]」の書式に構成され得る。感情選択情報は、感情グラフィカル表現を識別する指示または識別子を含み得る(ユーザが選択を行った後)。
【0056】
処理システム800は、感情ジャーナリングアプリケーションから受信したメッセージを、処理システム800によるさらなる動作の前に、投稿データ構造805に変換し得る。いくつかの実施形態では、感情ジャーナリングアプリケーションは、メッセージを投稿データ構造805に変換し、次いでそのデータ構造を処理システム800に送信し得る。いずれの状況でも、要素805は、全てのメッセージまたはそれらのデータ構造が格納されたデータベースまたは記憶装置も表し得る。図8は1つの投稿データ構造805のみを示すが、会社には多数の従業員が存在し、各従業員が複数の受信者に多数のメッセージを送信し得るため、処理システム800は、多数の投稿データ構造805、または多数のこのような投稿データ構造を格納する1つのデータベース805を含むことが理解される。投稿識別子は、特定のメッセージまたはそのメッセージのデータ構造を識別する一意的な識別子である。投稿識別子は、処理システム800または感情ジャーナリングアプリケーションにより生成され得る。いくつかの実施形態では、投稿データ構造805または投稿データ構造805への変換は、処理システム800が他の機能を実行し得る前に(例えばデータ構造815及び820がメッセージから関連データを検索し得る前に)、必要となり得る。投稿データ構造805または変換前のメッセージは、本出願で前述されたセキュリティトークンを含み、これにより、処理システム800は、データ構造またはメッセージが正当であり処理されるべきであることを検証すること、あるいはデータ構造またはメッセージをデータ構造815及び820によりアクセス可能にすることができる。セキュリティトークンがない場合、データ構造またはメッセージは、処理システム800により拒否される。
【0057】
感情アイコンデータ構造810は、データ構造またはテーブル810を識別する感情アイコン識別子(uuid)と、感情アイコンがポジティブであるかネガティブであるかを識別するタイプ識別子(type)と、感情アイコン名(name)と、該当する場合、感情アイコンを作成した人を識別する情報(created_by)と、感情アイコン位置情報(image_url)と、日付情報(created_at、updated_at、deleted_at)とを含む。感情アイコン位置情報は、処理システム800内で感情アイコンが格納されている場所、または、処理システムが処理システム800外の感情アイコンを格納するデータベースにアクセスする場合、処理システム800外で感情アイコンが格納されている場所など、感情アイコンが格納されている場所を示す情報を有し得る。いくつかの実施形態では、感情アイコンが処理システム800外のコンポーネントから取得される場合、感情アイコンデータ構造810または感情アイコンデータ構造810への変換は、処理システム800が他の機能を実行し得る前に(例えばデータ構造815及び820がメッセージから関連データを検索し得る前に)、必要となり得る。図8は1つの感情アイコンデータ構造810のみを示すが、感情ジャーナリングアプリケーションは多数の異なる感情グラフィカル表現を選択用に提供するため、処理システム800は、多数の感情データ構造810、または多数のこのような感情アイコンデータ構造を格納する1つのデータベース810を含むことが理解される。いくつかの実施形態では、タイプ識別子はまた、正の数値または負の数値を含み得る。データベース810はまた、リスト327(図3C)に表示される全ての感情名及び感情グラフィカル表現を格納し得る。
【0058】
感情グラフィカル表現は、テーブル810などの処理システムのデータベースに格納され、感情グラフィカル表現識別子(データ構造805の投稿情報から取得)により、処理システムは、テーブル810内の特定の感情グラフィカル表現にアクセスして、または特定の感情グラフィカル表現を呼び出して、受信者に表示することが可能となる。データ構造815は、投稿識別子(fk_post_uuid)を介してデータ構造805にアクセスすることができ、感情アイコン識別子(fk_emotion_uuid)を介してデータ構造810にアクセスすることができる。このアクセスが存在するが、マッピングデータ構造815は、データ構造805内のデータを、データ構造810内のデータにマッピングし得る。このように、感情グラフィカル表現の一つの集合のみが処理システム800に格納される必要があり、処理システム800は、識別子を使用して選択された感情グラフィカル表現を受信者に指向することにより、選択された感情グラフィカル表現を受信者に利用可能にすることができる(例えば実際に感情画像を受信者に送信することなく)。
【0059】
投稿及び感情アイコンマッピングデータ構造815は、データ構造またはテーブル815を識別するマッピング識別子(uuid)と、データベース805内の特定のデータ構造またはメッセージを識別する投稿識別子(fk_post_uuid)と、データベース810内の特定の感情グラフィカル表現を識別する感情アイコン識別子(fk_emotion_uuid)と、感情グラフィカル表現が選択された順序を識別する優先度情報であって、データ構造805内の投稿情報(post)から取得され得る当該優先度情報と、日付情報と、を含む。データ構造815は、投稿識別子(fk_post_uuid)を介してデータ構造805にアクセスすることができ、感情アイコン識別子(fk_emotion_uuid)を介してデータ構造810にアクセスすることができる。
【0060】
感情ジャーナリングアプリケーションからメッセージまたは対応するデータ構造805を受信すると、処理システム800は、メッセージまたはデータ構造805をデータベース810にマッピングし(または逆も同様)、メッセージで選択された感情グラフィカル表現及びそれらの感情名を特定する。処理システム800は、受信された全てのメッセージに対し、この動作を実行する。次に、処理システム800は、感情名に基づいて全ての感情グラフィカル表現を分類し、同じ感情名を有する全ての感情グラフィカル表現を集計し、その感情名のグラフィカル表現の数と、全ての感情名の全てのグラフィカル表現の総数との比率に基づいて、各感情名のパーセンテージを特定する。図7の円グラフは、この動作により作成された結果を示す。図7の他の2つの時間に基づいた図は、データ構造805の日付情報(created_at)を使用することにより作成され得る。図7の図のうちのいずれにおいても、感情情報のみを示すように、データ構造805の投稿情報は、削除されている、そうでなければ使用不可能にされている。また、図7の全ての図では、送信者情報は使用不可能にされている(図7では表示されていない)。処理システム800は、メッセージから同様の集計情報を得て、図7及び図6の他の図(610及び605)に示される他のデータ結果を作成し得る。
【0061】
投稿アクセスデータ構造820は、データ構造またはテーブル820を識別するメッセージアクセス識別子(uuid)と、データベース805内の特定のデータ構造またはメッセージを識別する投稿識別子(fk_post_uuid)と、メッセージ受信者を識別する受信者識別子であって、データ構造805から取得される当該受信者識別子(fk_account_uuid)と、日付情報とを含む。同じ「fk_account_uuid」がデータ構造805とデータ構造820の両方で使用されるが、各データ構造の「fk_account_uuid」は、実際には異なる個人を指す。
【0062】
感情ジャーナリングアプリケーションからメッセージまたは対応するデータ構造805を受信すると、処理システム800は、データ構造820を使用して、選択された受信者によりメッセージを利用可能にする。選択された受信者は、データ構造820の「fk_account_uuid」により識別される。選択された受信者に利用可能となったメッセージは、データ構造820の「fk_post_uuid」により識別される。データ構造820の「fk_post_uuid」を介して、選択された受信者は、メッセージの送信者、メッセージのタイトル、投稿情報(データ構造815を介してマッピングまたは特定された感情グラフィカル表現を含む)、及びメッセージの送信日/作成日を見ることができる。処理システム800は、選択された受信者のみがデータ構造820、またはデータ構造820を介して提供されるメッセージにアクセスすることを可能にするように構成される。会社の他の個人は、データ構造820、またはそのデータ構造により提供されるメッセージにアクセスすることができない。
【0063】
テキスト入力データは、1人または複数の上位の社員(例えばスーパーバイザ、マネージャ、CEOなど)によるセキュリティコードの使用を伴う緊急手段によってのみアクセス可能であるように、テキスト入力データを保護することが可能であり得る。
【0064】
各データ構造805、810、815、及び820の日付情報は、作成日情報、更新日情報、及び削除日情報を含み得る。作成日情報には、メッセージまたはデータ構造がいつ作成されたかを示す情報が含まれる。更新日情報には、メッセージまたはデータ構造がいつ更新または変更されたかを示す情報が含まれる。感情ジャーナリングアプリケーション及び処理システムは、メッセージ送信者が既に送信したメッセージに戻って編集すること(例えば以前に選択された感情グラフィカル表現の変更、以前に書き込まれたコンテンツの編集)ができるように、及び処理システム800を管理する管理者または技術者が、データ構造815、820の特定の情報を変更することができるように、構成され得る。削除日情報には、ユーザが会社を辞めた(例えば従業員が辞職した、退職した、または解雇された)ために、メッセージまたはデータ構造が「削除」された時を示す情報が含まれる。この文脈での削除とは、選択された受信者がメッセージまたはデータ構造を利用不可能になったこと、選択された受信者がメッセージまたはデータ構造を依然として利用可能であるが、感情選択はグループ全体または会社全体の集計データでは考慮されないこと、あるいは選択された受信者がメッセージまたはデータ構造を利用不可能になり、感情選択がグループ全体または会社全体の集計データで考慮されないこと、を意味する。処理システム800は、元従業員のメッセージまたはデータ構造を、データ構造815、820によりアクセスできない別個の場所に移動することにより、「削除」を達成し得る。削除日は、これらのメッセージまたはデータ構造がその場所に配置された時を示し得る。
【0065】
処理システム800は、投稿及び感情アイコンマッピングサブシステム(815、または805、815、及び810を含む組み合わせ)及び投稿アクセスサブシステム(例えば820、または805及び820を含む組み合わせ)を含むと理解される。
【0066】
処理システムは、テキストコンテンツから感情情報を分離するように構成され、処理システムは、感情情報に応じて、従業員または従業員グループ(例えばスーパーバイザ下の従業員グループ)の感情情報を集計し、その集計レポートをスーパーバイザに送信する。このようにして、ユーザは、集計レポート及び匿名化されたデータからグループの「心情」を理解することができる。ユーザにより書き込まれた個人的な考えは、電子メッセージ処理アプリケーションにより保護され(電子メッセージ処理アプリケーションのデータベースに格納され)、送信者及び送信者が選択した受信者のみが閲覧可能である。
【0067】
感情状態を評価するためのシステムは、感情ジャーナリングアプリケーションを使用するため、または他のアプリ、システム、データベース、またはリソースにアクセス可能となるための条件として、各メッセージを少なくとも1人の他の人に送信することをユーザに課すように構成される。
【0068】
感情ジャーナリングアプリケーションは、ユーザが毎回異なるメッセージ受信者を選択できるように構成される。例えば、ユーザは、現在のメッセージのメッセージ受信者として個人A、B、及びCを選択し得る。次回ユーザが別のメッセージを作成する時、ユーザは、このメッセージのメッセージ受信者として個人D、E、及びF、またはB、C、及びDを選択できる。
【0069】
表示画面では、画面の(モバイルアプリまたは感情ジャーナリングアプリの)ある領域は、感情選択用(例えば感情選択専用)に構成され、例えばこれは、テキストエントリ領域とは別個の特定の領域に配置される。例えば、図3Aに示されるように、これは、テキストエントリ領域の真上に配置される。
【0070】
信頼できる匿名機能が実施される。システムは、個人の個人用スマートフォンで作動するように構成され、個人が企業の従業員であることをシステムが確認及び認証したことに基づいて、個人が自分のスマートフォンから感情ジャーナリングアプリケーションにログインすることを可能にする。これにより、ユーザが自分のスマートフォンで感情ジャーナリングアプリケーションを使用することを許可するセキュリティトークンが提供される。ログイン及びその後のアプリケーションの使用のための通信は、既存のスマートフォンと、インターネットなどのパブリックネットワーク経由の通信といった利用可能なネットワーク機能とを使用するように構成される(例えば企業のプライベートネットワーク内に通信を制限することとは対照的である)。ユーザのために信頼できる環境を作り出す能力は、本発明の実施形態により提供される機能のうちの1つである。この機能により、ユーザは、自分の通信が安全であり、システム上の個人またはシステムにアクセスできる個人が一般の無作為の人物ではないことが分かる。信頼できる環境を確立するための承認プロセス及びシステムの例は、添付の出願に例示的に説明される。
【0071】
感情ジャーナリングアプリケーションは、スマートフォンなどの電子デバイスのローカルリソースを使用して、ここで説明される例示(例えば画面300)などのインタラクティブなグラフィカルユーザインターフェースを生成する。
【0072】
感情ジャーナリングアプリケーションにより作成されるメッセージまたは実質的に全てのこのようなコンテンツを含む電子メールメッセージが、感情状態を評価するためのシステムにより自動的に生成されると、メッセージは選択された受信者の電子メールアドレスに自動的に送信される。受信者は、感情状態を評価するためのシステムにより送信者として指定されたアドレスを有する送信者に、電子メールを介して応答することができる。当事者は、感情ジャーナリングアプリケーション及びサポートするシステムの外部で、電子メール対話に携わることができる。
【0073】
別個のデータ構造により、システムは、テキストエントリから名前付きの感情を分離することなどにより、様々なセキュリティ設定を様々なデータに適用することが可能となる。
【0074】
感情状態を評価するためのシステムは、従業員評価システム、フィードバックシステム、及び企業の他のHRシステムとは異なる。感情状態を評価するためのシステムは、本出願で説明される機能を提供することを対象とするスタンドアロンシステムであることが好ましい。感情状態を評価するためのシステムは、ユーザが専用のアイコンまたはリンクからアクセスでき、かつ、従業員のレビュー機能またはフィードバック機能を組み込むまたは含むことのない、追加システムであることが好ましい。
【0075】
個人には、自分の仕事のコーチまたは相談相手である信頼できるグループまたはパートナが存在し得、感情状態を評価するためのシステムは、個人が感情ジャーナリングアプリケーションを介してその人に自分の考えを送信することを可能にするように構成されるが、処理システムさらに、名前、感情、及び関連情報(テキストコンテンツは除く)を使用及び集計し、許可されたマネージャもしくはスーパーバイザなどの他の人に対し、それを利用可能にして、またはそれを送信して、現在の及び経時的なグループ、会社、及び/または部門レベルの感情状態を示す。
【0076】
感情ジャーナリングソフトウェアアプリケーションは、コーチングソフトウェアアプリケーションでもあり得る。コーチングソフトウェアアプリケーションは、従業員に「メンタルワークアウト」のプラットフォームを提供する。従業員は、自分の良い感情及び悪い感情を訓練し、定義し、説明し、探究することで、精神的健康を手に入れることができる。コーチングソフトウェアアプリケーションにより、ユーザは、自分の考え及び感情をコーチ、仲間、及び同僚などの自分が信頼する人々と共有することが可能となる。共有することにより、コーチは、個人の真実性及び気分を理解し、適切なアドバイス及び提案を与えることが可能となる。コーチングソフトウェアアプリケーションは、ユーザにより客観的かつ主観的に安全で信頼できるとみなされる環境を提供し、実装されるシステムは、即時性(客観的及び主観的)も提供し、例えば、送信者のメッセージはすぐに利用可能で表示可能である(及び受信者はアプリ通知を使用してすぐに通知される)。
【0077】
感情状態を評価するためのシステムの一部として、アマゾンウェブサービス(「AWS」)などのクラウドコンピューティングプラットフォームが使用され得る。ユーザ認証システム、電子メッセージ処理システム、及び/または感情ジャーナリングアプリケーションのいくつかの動作は、このようなプラットフォーム上で実施され得る。例えば、感情ジャーナリングアプリケーションは、AWSに実装された電子メッセージ処理システムにメッセージを送信し得、そのAWSシステムは、メッセージ及び集計情報を、受信者及び感情ジャーナリングアプリケーションにより利用可能にし得る。いくつかの実施形態では、電子メッセージ処理システムは、感情ジャーナリングアプリケーションと連動して機能及びサービスを提供するように機能するサーバ実施システム(例えばクラウドベースのシステム)である。変形形態も企図される。
【0078】
ユーザ認証システム及び電子メッセージ処理システムは、それぞれ、ユーザ認証ソフトウェアアプリケーションまたはサービス、及び電子メッセージ処理ソフトウェアアプリケーションまたはサービスを含み、これらは、前述の方法で作動するように対応するシステムを構成する。
【0079】
電子デバイスは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、セルラーデバイス、モバイルデバイス、スマートフォン、携帯情報端末(「PDA」)、またはマイクロプロセッサ及びメモリを有する他のコンピュータシステムであり得る。電子デバイスは、携帯電話を介してモバイルネットワークまたは他の無線ネットワーク経由でサーバと通信できるモバイルアプリケーションをダウンロード及びインストール可能なハンドヘルドのモバイルスマートフォンであることが好ましい。いくつかの実施形態では、電子メッセージ処理システム及びユーザ認証システムは、電子デバイスまたは感情記録アプリケーションと連動して機能及びサービスを提供するように機能するサーバ実施システム(例えばクラウドベースのシステム)である。電子デバイス、システム、及びサーバのそれぞれは、コンピュータシステムであり、コンピュータシステムを(本明細書で説明される1つ以上のソフトウェアアプリケーションなど、ソフトウェアアプリケーションを使用して)構成するためのマイクロプロセッサと揮発性及び不揮発性メモリとを含む。コンピュータシステムはまた、コンピュータシステムがネットワーク経由で別のコンピュータシステムと通信することを可能にするネットワーク接続インターフェースを含む。コンピュータシステムはさらに、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、ROMなどの永久メモリ、磁気、光学、半導体、もしくは他の好適な種類のストレージコンポーネント、またはデータを格納するように構成されたこれらの任意の組み合わせなど、非一時的記憶装置を含む。
【0080】
サーバは、電子デバイスよりも大きなメモリと大きなストレージ容量を有し、複数のエンドユーザまたはクライアントデバイスとの同時データ通信を維持する能力を有し得る。電子デバイスは、クライアントデバイスであり得る。図1では、電子デバイス1は、クライアントデバイスであり得、電子メッセージ処理システム110及びユーザ認証システム120は、サーバ上(同じサーバ上または別個のサーバ上)に実装され得る。従業員データベース115は、上記のような電子非一時的記憶装置に実装され得る。従業員データベース115はまた、企業内にある、または企業の内部ネットワーク上にある既存のデータベースであり得る。
【0081】
通信ネットワークには、インターネット、セルラーネットワーク、電話回線網、コンピュータネットワーク、パケット交換網、回線交換網、グローバルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、イントラネットと現在称される任意の数のプライベートネットワーク、及び/またはデータ通信に対応できる任意の他のネットワークもしくはネットワークの組み合わせが含まれ得る。このようなネットワークは、任意の数のハードウェア及びソフトウェアコンポーネント、伝送メディア、並びにネットワークプロトコルで実装され得る。図1はネットワークを単一のネットワークとして表しているが、ネットワークには、上記で挙げられたネットワークが複数相互接続されたものも含まれ得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、感情記録アプリケーションが実装される電子デバイスは、WiFi、セルラーネットワーク、及び/またはインターネットを介して、電子メッセージ処理システム、ユーザ認証システム、及びデータベースに接続されて、機能を提供し、それらの支援サーバ及び記憶装置と連動する。電子デバイスは、例えば会社のローカルエンタープライズネットワーク(例えばイントラネット)を使用して、電子メッセージ処理システム、ユーザ認証システム、及びデータベース、またはそれらの支援サーバと通信することはない。
【0083】
データ構造とは、コンピュータシステム、サーバ、及び電子デバイスが関連データにアクセスし、アクセスしたデータに基づいて作動することを可能にするコンピュータデータ構造を指す。データ構造とは、特定の方法でデータを格納する、または特定の種類のデータを格納するように構成されたコンピュータデータ構造も指す。
【0084】
上記の説明から、本発明の実施形態のシステム、デバイス、または方法の機能及び特徴は、アクションを遂行するための信号を生成及び送信することを含むことが、理解されよう。
【0085】
変形、明確化、または修正が企図されることを理解されたい。本技術を他の分野に適用することも企図される。
【0086】
例示的なシステム、デバイス、及び方法は、例示目的で説明される。さらに、多数の修正及び変更は当業者には容易に明らかであるため、本開示に示されるような正確な構造に本発明を限定することは望ましくない。従って、全ての好適な修正及び均等物が、本発明の範囲に含まれ得る。
【0087】
よって、例えば、本明細書で説明される様々なプロセスまたは方法(または一連のデバイス接続または動作)のステップのいずれのシーケンス及び/または時間的順序も例示であり、限定的であると解釈されるべきではない。従って、様々なプロセス、方法、接続、または一連の動作のステップは、シーケンスまたは時間的順序に従っているように表示され説明され得るが、これらは、いずれかの特定のシーケンスまたは順序で実行されるように必ずしも限定されるわけではないことを理解されたい。例えば、このようなプロセスまたは方法のステップは通常、様々な異なるシーケンス及び順序で実行され得るが、尚も本発明の範囲に含まれる。さらに、いくつかの論述において、後続のアクション、プロセス、または機能が、前のアクション、プロセス、または機能に応答していることは、当業者には明らかであろう。
【0088】
また、説明がユーザ介入または手動動作を明示的に記載しない限り、本明細書で例示的に説明されるアプリケーションまたはシステムは、プロセスまたはプロセスステップを自動的に実行するコンピュータ実施機能を提供することが、暗示されており、理解されよう。
【0089】
限定の少ない特許請求項、添付の特許請求の範囲または明細書で特定の機能またはプロセスステップを要求しない特許請求項といったより広範囲な特許請求項、特許請求項要素の明確化、異なる組み合わせ、本明細書に基づく代替的実施態様、及び異なる用途も、本発明の実施形態により企図されることが理解されよう。
【0090】
説明される特徴またはステップの組み合わせは、これらが直接一緒に説明されていない、または同じ文脈にない場合でも、企図されることを理解されたい。
【0091】
本明細書で使用される用語または単語は、本技術分野の当業者を対象とし、これらの用語または単語の意味は、本分野で使用される用語から理解され、または本技術分野の知識と関連した単語の平易な英語の意味に基づいて、合理的に解釈され得る。これには、例えば複数の可能性を伴い得る暗黙の特徴の理解が含まれるが、当業者には、合理的または主要な理解または意味が認識されよう。
【0092】
ソフトウェアアプリケーションは、別個のモジュールとして実装され得る、または、例えばユーザインターフェースを含み、かつユーザに対しユーザのデバイス上に機能を提供する他の機能を扱うアプリケーションといった総合アプリケーションに統合され得る。
【0093】
本明細書及び実施例は例示としてのみ見なされることが意図され、真の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの均等物により示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8