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特許7530928移動通信システムにてコアネットワークを選択する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-31
(45)【発行日】2024-08-08
(54)【発明の名称】移動通信システムにてコアネットワークを選択する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20240801BHJP
   H04W 36/12 20090101ALI20240801BHJP
   H04W 8/18 20090101ALI20240801BHJP
   H04W 92/14 20090101ALI20240801BHJP
   H04W 8/04 20090101ALI20240801BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W36/12
H04W8/18
H04W92/14
H04W8/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022023078
(22)【出願日】2022-02-17
(62)【分割の表示】P 2018526501の分割
【原出願日】2016-11-08
(65)【公開番号】P2022062265
(43)【公開日】2022-04-19
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】10-2015-0162790
(32)【優先日】2015-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0140378
(32)【優先日】2016-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、サンスー
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヨンハン
(72)【発明者】
【氏名】チョウイ、ヨン - セク
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/081864(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/167722(WO,A1)
【文献】Ericsson,"Selection of DCN",3GPP TSG-SA WG2#111 S2-153067 (2015-10-13) ,2015年10月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信システムにおける端末装置とコアネットワークとの組み合わせであって、当該組み合わせは、
前記端末装置の位置登録が成功したとき、特定のサービス専用の前記端末装置の位置登録が成功したときよりも前に前記端末装置によってアクセスされた専用コアネットワークのノードから、ユーザが特定のタイプのサービスに加入したサービスのサービス情報を取得し、そして前記サービス情報を保存するように構成されたサービス情報獲得部と、
前記保存されたサービス情報が有効であるかどうかを決定するように構成されたサービス情報判断部と、
前記保存されたサービス情報が有効であると判断されたとき、当該保存されたサービス情報を基地局装置に送信するように構成されたサービス情報送信部と、を備える端末装置と、
受信した前記サービス情報を使用して前記基地局装置によって選択された専用コアネットワークと、を含み、
前記選択された専用コアネットワークは、前記基地局装置から前記サービス情報を受信すると、ホーム加入者サーバに要求メッセージを送信し、
記ホーム加入者サーバが前記選択された専用コアネットワークから前記要求メッセージを受信すると、前記選択された専用コアネットワークは、前記ユーザが加入したサービス情報を含む応答メッセージを前記ホーム加入者サーバから受信する、組み合わせ。
【請求項2】
前記サービス情報は、前記端末装置に適用可能なサービスタイプ情報、前記サービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマー、および公衆陸上移動体通信網(PLMN)識別情報、の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記サービス情報判断部は、
記アクセスされた専用コアネットワークと、アクセスされる前記選択された専用コアネットワークとが同じPLMN識別情報を有しているかどうか、
前記サービス情報に含まれる有効タイマーが期限切れになるかどうか、
前記端末装置が、前記端末装置の位置登録が成功したときよりも前に登録が行われた既存のエリアではなく、新しいエリアで位置登録を実行するかどうか、
のうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記サービス情報には、専用のコアネットワーク識別子が含まれる、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記端末装置は、前記サービス情報が有効であるかどうかを判断し、新たな位置への登録が必要な場合に、前記サービス情報を基地局装置に送信する、請求項1に記載の組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、移動通信システムにてユーザーが加入したサービスの種類に応じて別途構成されたコアネットワークを選択する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述された内容は、単に本発明の実施例の背景情報を提供するに留まり、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
移動通信事業者は、システム運営の容易性やQoS保護などを目的としてサービスごとにコアネットワーク(Core Network)を分離して運用することができる。例えば、移動通信システムは、2つのコアネットワークで構成される。一つは、特定のサービス(例えば、IoT)に割り当てられた(dedicated)コアネットワーク(Dedicated Core Network、以下「専用コアネットワーク」)であり、他の一つは、それ以外のすべてのサービスに共通(common)的に使用されるコアネットワーク(Common Core Network、以下「共通コアネットワーク」)である。このように、コアネットワークを分離して運用する場合には、機器及びユーザーごとに異なる要求事項を効率的に支援することができる。ただし、ユーザー端末装置がネットワークに接続する場合、ユーザー端末装置の加入情報(subscription information)に基づく適切なコアネットワークが選択されるべきである。
【0004】
図1は、従来のコアネットワークの選択プロセスを説明するためのフローチャートである。
【0005】
具体的には図1は、3GPP Release 13規格で導入された技術として、ユーザー端末装置(User Equipment:UE)がネットワークに初めて接続する場合、加入情報に含まれたサービス情報(Usage Type)を利用して、サービス別コアネットワークを選択する技術を示す。端末装置10がネットワークに接続すると(S110)、基地局装置(eNodeB、20)は、端末装置に関する情報がないため、サービスごとのコアネットワークを選択することができない。基地局装置20は、まず、設定に応じて定められた基本コアネットワークを選択し、接続要求(Attach Request)メッセージを伝送する(S112)。これを受信したコアネットワークのノード(MME1、30a)は、HSS(Home Subscriber Server:HSS、40)に位置アップデート要求(Update Location Request)メッセージを伝送し(S114)、HSS40からユーザが加入したサービス情報(UE Usage Type)を受信する(S116)。MME130aは、接続したコアネットワークは、加入サービスをサポートしていない場合、これをサポートする他のコアネットワーク(MME2、30b)を選択する(S118)。そして、選択した他のコアネットワークに端末装置をバイパス(re-direct)させるためにNAS要求メッセージを基地局装置20に伝送する(S120)。以降のプロセスは、従来の位置登録(Attach/TAU(Tracking Area Update))プロセスと同じである。
【0006】
従来のコアネットワークを選択する方法では、基地局装置は最初に,既設定された基本コアネットワークに端末装置の接続を試みた後、再び他のコアネットワークに端末装置をバイパスさせるための接続試行を2回実行しなければならない。これは接続時間及びオーバーヘッド(overhead)を増加させる問題点である。また、従来の方法は、ユーザーが加入したサービスがネットワークでサポートされていないサービスである場合には、基本サービス(Default Type)のみを提供するため、資源を効率的に使用することができず、ユーザーQoS(Quality of Service)を高めることが困難であるという問題点がある。この問題の発生原因のうちの一部は、MME(Mobility Management Entity)がコアネットワークを選択することと、一人のユーザーに1つのサービスタイプのみが許可されることにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例は、移動通信システムでコアネットワークを選択するにあたり、リルート(re-route)なしにユーザー加入サービスの種類に応じて適合なコアネットワークを選択する方法及び装置を提供することに主な目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワークを選択するための基地局装置において、ユーザが加入したサービス情報を移動通信システムに含まれるサービス情報DBまたは端末装置から獲得するサービス情報獲得部、ユーザが加入したサービス情報またはコアネットワークを選択するためのサービス情報をサービス情報DBから獲得した場合には、端末装置から端末装置の識別情報を獲得する端末装置識別情報獲得部及びサービス情報獲得部から獲得したサービス情報を利用して、ユーザーが加入したタイプのサービスを提供するために利用する専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)を選択する専用コアネットワーク選択部を含む基地局装置を提供する。
【0009】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワークを選択するための端末装置において、端末装置の位置登録成功時に、特定タイプのサービスのためにユーザーが加入したサービス情報やコアネットワークの選択のためのサービス情報を、特定サービス専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)のノードから獲得して保存するサービス情報獲得部、サービス情報獲得部で保存されたサービス情報が有効であるのかどうかを判断するサービス情報判断部及びサービス情報獲得部で保存されたサービス情報が有効であると判断した場合には、サービス情報獲得部で保存されたサービス情報を基地局装置に伝送するサービス情報伝送部を含む端末装置を提供する。
【0010】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワークを選択するための端末装置において、端末装置の位置登録時に、基地局装置から専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)がサポートするサービス情報であるサポートサービス情報を獲得するサポートサービス情報獲得部、サポートサービス情報と端末装置を既保存されたサービス情報とを比較して、専用コアネットワークにてユーザーが加入したサービスをサポートするのかどうかを確認するサービスサポート確認部、およびサービスサポート確認部で確認した結果、ユーザーが加入したサービスをサポートしている場合は、既保存されたサービス情報を基地局装置に伝送するサービス情報伝送部を含む端末装置を提供する。
【0011】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワーク(Core Network)を選択するための基地局装置の動作方法において、ユーザーが加入したサービス情報を移動通信システムに含まれるサービス情報DBまたは端末装置から獲得するサービス情報獲得ステップ及びサービス情報獲得ステップで獲得したサービス情報を利用して、ユーザーが加入したタイプのサービスを提供するために利用する専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)を選択する専用コアネットワーク選択ステップと、を含む基地局装置の動作方法を提供する。
【0012】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワーク(Core Network)を選択するための端末装置の動作方法において、端末装置の位置登録成功時に、特定タイプのサービスのためにユーザーが加入したサービス情報またはコアネットワークを選択するときに使用できるサービス情報を、特定サービス専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)のノードから獲得して保存するサービス情報獲得ステップと、サービス情報獲得ステップにて保存されたサービス情報が有効であるのかを判断するサービス情報判断ステップ及びサービス情報獲得ステップで保存されたサービス情報が有効であると判断した場合に、サービス情報獲得のプロセスで保存されたサービス情報を基地局装置に伝送するサービス情報伝送ステップと、を含む端末装置の動作方法を提供する。
【0013】
本発明の実施例によると、移動通信システムでコアネットワーク(Core Network)を選択するための端末装置の動作方法において、端末装置の位置登録時に、基地局装置から専用コアネットワーク(Dedicated Core Network)がサポートするサービス情報であるサポートサービス情報またはコアネットワークを選択するためのサービス情報を獲得するサポートサービス情報獲得ステップと、サポートサービス情報と端末装置を既保存されたサービス情報とを比較して、専用コアネットワークにてユーザーが加入したサービスをサポートするのかどうかを確認するサービスサポート確認ステップ及びサービスサポート確認ステップで確認した結果、ユーザーが加入したサービスをサポートしている場合は、既保存されたサービス情報を基地局装置に伝送するサービス情報伝送ステップと、を含む端末装置の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
以上で説明したように、本発明の実施形態によると、移動通信システムにてコアネットワークを選択するにおいて、リルート(re-route)なしにユーザー登録サービスの種類に応じて適合のコアネットワークを選択する方法及び装置を提供する効果がある。
【0015】
本発明の実施例によると、基地局装置が直接コアネットワークを選択することにより、コアネットワークが間違えて選択されていることを防止する効果がある。
【0016】
本発明の実施例によると、ユーザ端末装置が直接コアネットワークを選択することにより、実行して従来技術の問題点を解決しながらも拡張性(scalability)をより高める効果がある。
【0017】
本発明の実施例によると、サポートするサービスタイプを予告することにより、誤ったコアネットワークの選択に応じた接続時間及びメッセージのオーバーヘッドの増加を防止しながらも、ユーザーにより良いQoSを提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】従来のコアネットワークの選択プロセスを示すフローチャートである。
図2】本発明の実施形態に係る基地局装置がコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
図3】本発明の他の実施形態に係る基地局装置がコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態に係る基地局装置が別途のサーバーを利用してコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係る端末装置がコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係るサービス情報を利用してコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
図8】本発明の他の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
図9】本発明の実施形態に係る端末装置と基地局装置の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を通じて詳細に説明する。本明細書に記載された「...部」、「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで具現可能である。
【0020】
説明を明確にするために、本実施例は、3GPP LTEまたはLTE-Advancedシステムから進化した3GPP Release 13とRelease 14標準に基づいて動作する移動通信システム(Evolved Packet SystemまたはLong Term Evolution System)を主な対象にするが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の通信システムに基づいた次世代移動/無線通信システムにも適用することができる。
【0021】
本発明の実施形態に係る移動通信システムは、図1の例示のように、端末装置(User Equipment:UE、10)、基地局装置(eNodeB、20)、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、以下「MME」と称する、30)、およびホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server、以下「HSS」と称する、40)を含むことができる。図1には、本実施例に関連する構成要素のみが示されており、他の構成要素をさらに含むことが可能である。
【0022】
端末装置10は、通信機能を有する電子装置である。例えば、タブレットPC(Tablet PC)、ラップトップ(Laptop)、パソコン(PC:Personal Computer)、個人携帯端末機(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯型マルチメディアプレーヤー(PMP:Portable Multimedia Player)、無線通信端末(Wireless Communication Terminal)、スマートフォン(Smart Phone)、移動通信端末(Mobile Communication Terminal)、テレビ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、オーディオ、冷蔵庫、エアコン、ゲーム機、セットトップボックス(set-top box)、医療機器、計測機器などの様々な形態の電子機器を含むことが可能である。
【0023】
基地局装置20は、端末装置10とコアネットワーク(Evolved Packet Core:EPC)との間の連動機能を提供することができる。コアネットワークには、SGW(Serving Gateway、図示せず)、PGW(Packet Data Network Gateway:PDN GW、図示せず)、MME30、およびHSS40が含まれる。基地局装置20は、例えば、GERAN、UTRAN、E―UTRAN、WB―E―UTRAN及びNB―IOTのうちの1つ以上のセル(cell)をサポートすることができる。
【0024】
MME30は、端末装置10のネットワーク接続に対するアクセス、ネットワークリソースの割り当て、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)及びハンドオーバー(handover)などをサポートするためのシグナリングおよび制御機能を実行する要素である。MME30は、加入者とセッション管理に関連する制御平面(Control Plane)機能を制御する。また、MME30は、セキュリティプロセス(Security Procedures)、端末装置―対―ネットワークセッションハンドリング(Terminal-to-Network Session Handling)、およびアイドル端末装置の位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を実行する。
【0025】
HSS40は、加入者情報(subscription information)、加入者の認証、およびプロファイルを保存し、端末装置10がネットワークに接続(attach)する時に、その端末装置10に関する加入者情報などをMME30に渡すことができる。
【0026】
図1に示す従来技術の問題点、すなわち、二回の接続の試みによる接続時間の増加、資源の非効率的な使用、およびQoSの低下などは、次のような原因によって発生する。MME30がHSS40から直接加入者情報を受信してコアネットワークを選択することと、一人のユーザーに一つのサービスタイプのみが許可される点である。
【0027】
従来技術の問題点を解決するために、まず、本発明に係る実施例では、基地局装置20が直接コアネットワークを選択する方法を提供する。以下、図2を参照して具体的に説明する。
【0028】
図2は、本発明の実施形態に係る基地局装置がサービス情報DBを利用してコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
【0029】
MME30は、コアネットワークノードであり、以下、説明の便宜上、MME30を選択する方法を例に挙げて本発明の実施形態に係るコアネットワークを選択する方法について説明する。以後コアネットワークの他のノード(例えば、SGW、PGWなど)を選択する方法は、基地局装置がMMEを選択するのと同様に、MMEが受信したサービス情報を利用して行うことができる。
【0030】
図2を参照すると、本実施例は、基地局装置20が、コアネットワーク、すなわち、MME30を選択するための情報を直接獲得してリルート(re-route)が発生しないようにすることができる。ここで、コアネットワークを選択するための情報は、ユーザーが加入したサービス情報をいう。
【0031】
ユーザが加入したサービス情報は具体的に、従来のUsage Typeを含み、より広い概念として「スライスタイプ(Slice Type)情報」を含んでいる。スライスは、ユーザーによって異なる特定の要求を満たすように、ネットワークを用途に応じて論理的に分割した単位をいう。これは、ネットワークのスライス(Network Slice)技術が具現されたネットワークを前提とする概念である。
【0032】
スライスタイプ情報は、特定のサービスタイプとのマッピングする専用コアネットワークに関する情報(例えば、専用コアネットワーク識別子などを含む)である。スライスタイプ情報は、ユーザー端末装置に割り当てられるか、コアネットワークノードからユーザ端末装置に伝送されることにより、ユーザー端末装置に保存される。
【0033】
以下、本明細書では、ユーザーが加入したサービス情報は、スライスタイプ情報を含む概念として理解するものであり、Usage Typeを使用しているシステムの場合、そのままUsage Typeの形態に従う。例えば、サービス情報は、MTC(Machine Type Communication)またはIoT(Internet of Things)サービス、Mission Criticalサービス、音声通話サービス、MBB(Mobile Broadband Service)などを識別することができる値を有する。
【0034】
図2を参照すると、本発明の実施形態に係る移動通信システムは、ユーザーが加入したサービス情報が保存されているサービス情報DB50を含む。本実施例によると、サービス情報DB50を基地局装置20と接続してMME30を通じなくても、基地局装置20がサービス情報DB50から直接サービス情報を受信してコアネットワークを選択できるようにする。基地局装置が直接コアネットワークを選択するため、コアネットワークの選択の精度も向上させることができる。
【0035】
端末装置10が、基地局装置20に最初に接続したり、信号伝送のための無線リソースがない場合、端末装置10は、基地局装置20に対してランダムアクセスプロセス(Random Access Procedure:RACH)を実行する(S210)。そして端末装置10と基地局装置20との間にはRRC接続セットアップ(Radio Resource Control Connection Setup)のための初期プロセスが行われる(S210)。
【0036】
端末装置10は、専用コアネットワーク(Dedicated Core Network:DCN)の使用が必要かどうかを確認する(S212)。ここで、専用コアネットワークは、特定タイプのサービス、すなわち、上で例えて説明した複数のサービスのうちのいずれかを提供するために利用するコアネットワークをいい、共通コアネットワーク(Common Core Network)と対比されるネットワークである。
【0037】
専用コアネットワークの使用が必要な場合には、端末装置10は、RRCメッセージで端末装置10の識別情報(例えば、IMSI)を基地局装置20に伝達する(S214)。
【0038】
基地局装置20は、サービス情報DB50に接続して端末装置の識別情報を伝送し、ユーザーが加入したサービス情報(例えば、スライスタイプ情報)を要求するメッセージを伝送する(S216)。これにより、サービス情報DB50は、基地局装置20で端末装置の識別情報にマッピングされているサービス情報を提供する(S218)。
【0039】
基地局装置20は、獲得したサービス情報を利用してユーザーが加入したタイプのサービスを提供するために利用する専用コアネットワーク(例えば、MME)を選択する(S220)。例えば説明すると、基地局装置20は、獲得したスライスタイプの情報の一部または全部に対応するMMEのIDまたはMMEGI(MME Group Identifier)を見つけることができる。他の例として、基地局装置20は、サービス情報をパラメータにして別途のサーバー(例えば、DSN(Domain Name System)など)にMME質疑をしてMME情報を受信することでMMEを選択することができる。
【0040】
基地局装置20は、選択されたMME30に端末装置10から受信されたNAS(Non-Access Stratum)メッセージが含まれている最初の端末装置のメッセージ(Initial UE Message)を伝達する(S222)。以降の手順は、既存の位置登録(Attach/TAU(Tracking Area Update))プロセスと同じである。
【0041】
本発明でのサービス情報DB50は、コアネットワークの選択のためのサービス情報を提供するのに限定されるDBとして具現するか、既存のユーザー加入情報を保存するDB(例えば、HSSやAAAサーバ)に追加機能として具現するもできる。
【0042】
図2に示す実施例は、コアネットワークの選択の精度を高めることができるが、端末装置の識別情報が基地局装置にさらされ、多数の基地局装置とサービス情報DBを連動しなければならないため補完が必要である。これを補完するための本発明に係る実施例について、図3を参照して説明する。
【0043】
図3は、本発明の他の実施形態に係る基地局装置がコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
【0044】
図3は、例示する本実施例では、端末装置10は、ユーザーが加入したサービス情報を直接獲得し、基地局装置20は端末装置10が獲得したサービス情報を利用してコアネットワークを選択する。つまり、基地局装置20は、端末装置10からのサービス情報を獲得し、獲得したサービス情報を利用して該当サービスにマッピングされている専用コアネットワークを選択することができる。
【0045】
具体的に、従来技術(例えば、DECOR)を利用して、コアネットワークが選択される(S310)。選択されたコアネットワーク(MME、30)で端末装置10の接続(attach)プロセスが実行され、接続(attach)が許可される場合、MME30はNAS受け入れ(accept)メッセージを介してユーザーが加入したサービス情報を提供する(S312)。
【0046】
プロセスS312でMME30は、HSS40から受信した加入のサービス情報(例えば、Network Slice Type、Usage Type、DCN―IDなど)をそのまま端末装置10に渡すことができる。これとは異なり、MME30は、MME選択時に使用する他の情報(例えば、1つ以上のMMEGI)の形でサービス情報を端末装置10に伝送することもできる。ここでMME30が提供する情報は、スライスタイプの情報のようにサービスの種類に関する情報だけでなく、サービス情報が有効な時間を示す有効タイマー(Validity Timer)も含むことができる。
【0047】
端末装置10は、事前に選択されたコアネットワークから獲得したサービス情報(例えば、スライスタイプ情報)を端末装置に含まれている記憶装置(図示せず)に保存する(S314)。ここで、サービス情報は、スライスタイプの情報のようにサービスの種類に関する情報だけでなく、サービス情報が有効な時間を示す有効タイマー(Validity Timer)も含むことができる。有効タイマーについての追加の説明は、他の図面を参照して後述する。
【0048】
既存の選択されたコアネットワークでは、新しい専用コアネットワークを選択する必要がある場合、端末装置10は、基地局装置20に対してランダムアクセスプロセス(RACH)を実行する。端末装置10と基地局装置20との間にはRRC接続セットアップ(Radio Resource Control Connection Setup)のための初期プロセスが行われる(S316)。以後、端末装置10は、保存されたサービス情報をRRCメッセージを介して基地局装置20に伝達する(S318)。このように端末装置10から基地局装置20に伝達されたサービス情報は、基地局装置20が新しい専用コアネットワークを選択(S320)するために使用する。
【0049】
図3は、基地局装置が新たに選択されたMMEが既選択されたMMEと同一の場合を例示する。基地局装置10は、新たにMME30を選択し、選択されたMME30にNASメッセージが含まれている最初の端末装置のメッセージを伝達する(S322)。ここで、初期端末装置のメッセージは、端末装置10から基地局装置20が受信したスライスタイプの情報、すなわち、サービス情報を含む。または、サービス情報は、端末装置10がMME30に伝送するNASメッセージに直接含まれて伝送される。
【0050】
初期の端末装置のメッセージを受信したMME30は、HSS40に端末装置の識別情報(例えば、IMSI)を含む位置更新要求(Update Location Request)メッセージを伝送する(S324)。これにより、HSS40は、ユーザーが加入したサービス情報、すなわち、端末装置10に許可されているスライスタイプ情報を抽出して位置アップデート受け入れ(Update Location Answer)メッセージに含ませてMME30に伝送する(S326)。
【0051】
MME30は、HSS40から受信したスライスタイプの情報を利用して端末装置10から要求されたスライスタイプのコアネットワークの使用を承認するか否かを最終的に決定する(S328)。プロセスS328は、端末装置10に保存されたスライスタイプ情報のみでコアネットワークを選択した場合に発生し得るエラーを防止するためのプロセスである。これにより、コアネットワーク選択の精度を向上させることができる。
【0052】
図3に例示した実施例は、一度でもネットワーク接続が発生した後には、リルートが発生せず、初期のネットワーク接続(attach)の際にはリルート(re-route)が発生することになる。したがって、これを補完するための本発明に係る実施例について、図4を参照して説明する。
【0053】
図4は、本発明の実施形態に係る基地局装置が、別途のサーバーを利用してコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
【0054】
図4の実施例は、別途のサーバー60を利用して端末装置10にサービス情報を事前に設定することで、前述した問題点を補完することができる。図4ではサービス情報構成サーバー60が移動通信システムで別個の装置に存在することを示したが、これに限定されず、他の構成要素と統合された装置としても具現することができる。たとえば、サービス情報構成サーバー60が構成されたサービス情報は、端末装置10の製造時に予め設定(pre-configured)することもできる。
【0055】
図4を参照すると、端末装置10は、端末装置10の識別情報、および端末装置10の特性情報(例えば、Low Priority Access)などを含むサービス情報要求メッセージをサービス情報構成サーバー60に伝送することができる(S410)。プロセスS410は、実施例によって省略することができ、不可欠なプロセスではない。
【0056】
サービス情報構成サーバー60は、端末装置10に適したサービス情報を構成し、サービス情報プッシュメッセージを介して端末装置10に伝送することができる(S412)。ここでも同様に、サービス情報は、スライスタイプ情報を含む。プロセスS412はOMA―DM(Open Mobile Alliance-Device Management)技術を使用して実行することができる。この場合、サービス情報構成サーバー60は、NAS MO(Management Object)を利用してサービス情報を伝送することができる。
【0057】
端末装置10は、サービス情報構成サーバー60から獲得したサービス情報を保存する(S414)。以後、位置登録(Attach/TAU)が必要な場合には、前述したように、端末装置10は、基地局装置20に対してランダムアクセスプロセス(RACH)を実行し、端末装置10と基地局装置20との間にRRC接続設定のための初期プロセスが行われる(S416)。ここで位置登録が必要な場合、端末装置10が登録されたTA(Tracking Area)を離れた場合、事業者(PLMN)の領域を離れた場合、使用中のRATを変えなければならない場合、または網からの接続終了(detach)コマンドを受信した場合などがある。
【0058】
端末装置10は、RRCメッセージを介して端末装置10に保存されたサービス情報(例えば、スライスタイプ情報)を基地局装置20に伝送する(S418)。プロセスS416およびプロセスS418は、図3で説明したプロセスと同一であり以降のプロセスもまた同一である。
【0059】
前述したように、従来の技術では、ユーザーに対して1つのUsage Typeのみが許容され、加入したUsage Typeの使用が不可であれば同じ事業者(Operator)から基本(default)サービスを受けるという問題点がある。この問題点は、ネットワークが共有(Network Sharing)されたり、端末装置が直接二つ以上の事業者の中からいずれかを選択できる場合、網の使用の効率性を低下させる要因となる。もし両方の事業者(例えば、事業者Aと事業者B)網に接続が可能な場合、事業者Aから基本的なサービスを受けるよりも事業者Bを選択して特定(dedicated)サービスのQoSの提供を受けることが効果的であるからである。
【0060】
図5は本発明の実施形態に係る端末装置がコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
【0061】
図5に係る本実施例は、端末装置10が認証/アクセス過程を実行する前に、ネットワークがサポートするサービス情報を事前に告知して不要なサービス協議(negotiation)プロセスを避けることができる。また、必要に応じて端末装置10が直接、より良いサービスを提供する他のネットワークに接続することができる。
【0062】
図5を参照して具体的に説明すると、基地局装置20は、自信と接続された専用コアネットワークでサポートされるサービス情報(以下、「サポートサービス情報」と称する)を端末装置10に伝送する(S510)。プロセスS510で、基地局装置20は、一つ以上のサポートサービス情報をシステム情報ブロック(System Information Block:SIB)を介してブロードキャストすることができる。他の実施例としてのプロセスS510にて、基地局装置20は一つ以上のサポートサービス情報をRRCメッセージを介してユニキャストすることもできる。
【0063】
ユニキャスト方式の場合、基地局装置20は端末装置10が提供する情報(例えば、UE Radio CapabilityまたはDevice Propertyなど)を考慮し、端末装置10に伝達されるサービス情報を選択的に構成することができる。もし、端末装置10がブロードキャストサポートサービス情報を既に受信したが、特定のセルに接続した後にユニキャストを介してサポートサービス情報を受信すると、端末装置は該当セルに接続している間はユニキャストを介して受信した情報を優先的に適用しなければならない。
【0064】
サポートサービス情報は、OAM機能を利用して基地局装置20に設定される。または基地局装置20がMME30とS1セットアップ(setup)プロセスを実行する過程でMME30から獲得する。
【0065】
以降、端末装置10は、基地局装置20から獲得したサポートサービス情報と端末装置10自信に保存されたサービス情報とを比較する(S512)。端末装置10に保存されたサービス情報がサポートサービス情報に該当する場合は端末装置10は該当スライスタイプで接続し、該当しない場合は他のRAT(Radio Access Technology)や他の事業者(PLMN:Public Land Mobile Network Identity)を選択する(S514)。このプロセス中に端末装置10は、スライスタイプ別優先度、RAT選択の優先順位、及び事業者選択の優先順位のすべてを考慮して動作する。以後コアネットワーク接続のプロセスは、前述したプロセスと同一である。
【0066】
このように、端末装置10が直接コアネットワークの選択を行うことにより、拡張性(scalability)を向上させることができる。
【0067】
図6は、本発明の実施形態に係るサービス情報を利用してコアネットワークを選択するプロセスを示すフローチャートである。
【0068】
図6は、例示する本実施例は、サービス情報が端末装置10に適用するサービスタイプ情報、サービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマー、優先順位情報、およびPLMN識別情報(PLMN ID)のうちの一つ以上を含めるようにし、柔軟に(flexible)コアネットワークを選択できるようにする。
【0069】
具体的に説明すると、サービス情報構成サーバー60は、端末装置10に提供するサービス情報にスライスタイプ情報のみならず、PLMN識別情報、および優先順位情報を追加することができる(S610)。たとえば、次のような構成で行うことができる。
【0070】
PLMN ID X―― slice type 1――priority 1
【0071】
――slice type 2――priority 2
【0072】
端末装置10は、前述したように、基地局装置20からSIBまたはRRCメッセージを介してサポートサービス情報を獲得することができる(S612)。端末装置10は、サービス情報構成サーバー60から獲得したサービス情報及びサポートサービス情報を利用して接続するセルのスライスタイプを選択することができる(S614)。
【0073】
プロセスS614にて端末装置は、セルの情報を収集した後、接続するセルを選択するときに接続可能なセルがサポートしているスライスタイプの中で最も優先順位が高い最優先スライスタイプを選択することができる。プロセスS614では端末装置10が接続するPLMNやRATが変更されることがあるが、あまりに頻繁な変更を防止するために端末装置10には、タイマーが設置されて動作する。具体的に、端末装置10は選択した特定のスライスタイプからサービスの提供を受け始めると、不可避な状況(網カバレッジを離れるなど)を除いては、タイマーが満了するまでスライスタイプを変更しない。
【0074】
図6のプロセスS618ないしプロセスS626は、前述したプロセスと同一であり、説明を省略する。
【0075】
以下、図7及び図8を参照して、本発明の実施形態に係る端末装置の動作方法について具体的に説明する。
【0076】
図7は、本発明の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
【0077】
図8は、本発明の他の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
【0078】
まず、図7に示す実施形態に係る端末装置の動作方法について説明する。既選択された専用コアネットワークに対して端末装置10の位置登録(Attach/TAU)成功時(つまり、Attach/TAU受け入れメッセージ受信時)、端末装置10は、ユーザーが加入したサービス情報またはコアネットワークを選択する際に使用するサービス情報を既選択された専用コアネットワークのノード(例えば、MME)から受信して保存する(S710)。ここで、サービス情報は、端末装置10に適用されるサービスタイプ情報、およびサービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマーを含むことができる。サービスタイプ情報は、スライスタイプ情報でも呼ばれる。
【0079】
プロセスS712にて端末装置10は、保存されたサービスタイプ情報に対する有効タイマーを開始することができる。有効タイマーが満了する場合には、サービスタイプ情報が有効でないと判断する。
【0080】
以降、端末装置10の移動や状態の変化に応じて位置登録が再度必要になる場合(S714、はい)には、端末装置10に保存されたサービス情報が有効であることを判断する(S716)。ここで位置登録が必要な場合、端末装置10が登録されたTA(Tracking Area)を離れた場合、事業者(PLMN)領域を離れた場合、使用中のRATを変えなければならない場合、または網からの接続終了(detach)コマンドを受信した場合などがある。
【0081】
例えば、端末装置10が、コアネットワークから受信したサービス情報は、サービス情報がPLMN情報を含む場合、これに該当する事業者にのみ有効である。これとは異なりサービス情報がPLMN情報を別途含まない場合、端末装置10は、登録(registered)されたPLMNのみに対して受信されたサービス情報が有効であるとみなす。
【0082】
プロセスS716は、(i)既存の接続した専用コアネットワークと新たに接続する専用コアネットワークのPLMN識別情報が同一であるのかどうかを判断するプロセス、(ii)端末装置10が、既存の登録された領域でなく、新しい領域に位置登録をするのかどうかを判断するプロセス、及び(iii)端末装置10に保存されたサービス情報のうち、有効タイマーが満了していないサービス情報が存在するのかどうかを判断するプロセスのうちの少なくとも一つ以上のプロセスを含むことができる。ここで、新しい領域は、新しいTA(Tracking Area)、新しいRA(Routing Area)または新しいPLMN(Public Land Mobile Network)のうちのいずれかである。
【0083】
端末装置10は、保存されたサービス情報が有効であると判断した場合、基地局装置20の接続時に保存されたサービス情報を基地局装置20に伝送する(S718)。具体的に、端末装置10はRRC接続セットアップ完了(RRC Connection Setup Complete)メッセージに伝送するサービス情報を含ませることができる。
【0084】
プロセスS718以降、端末装置10は、位置登録の残りのプロセスを実行する(S722)。
【0085】
一方、サービス情報判断の結果、有効なサービス情報が存在しない場合、端末装置10は、従来の技術(例えば、3GPP Rel―13 DECOR)を利用して動作する(S720)。
【0086】
以下、図8を参照して、本発明の他の実施形態に係る端末装置の動作方法を説明する。
【0087】
端末装置10は、サービス情報を獲得して保存する(S810)。ここで、サービス情報は、端末装置10に適用されるサービスタイプ情報、サービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマー、優先順位情報、およびPLMN識別情報のうちの一つ以上を含むことができる。
【0088】
プロセスS810にて端末装置10は、既接続された専用コアネットワークのノード(例えば、MME、SGSNなど)からサービス情報を獲得することができる。また、端末装置10は、端末装置10の識別情報及び端末装置10の特性情報のうちの少なくとも一つを利用して端末装置10に適したサービス情報を構成するサービス情報構成サーバー60からサービス情報を獲得することもできる。実施例によってサービス情報は、端末装置10に予め設定(pre-configured)することもできる。
【0089】
プロセスS810以降、端末装置10の移動や状態の変化に応じて位置登録が再度必要になると(S812、はい)端末装置10は、周囲に位置する基地局装置20から基地局装置(20)と接続された専用コアネットワークでサポートする1つ以上のサポートサービス情報を受信することができる(S814)。ここで、サポートサービス情報は基地局装置20によってシステム情報ブロック(System Information Block:SIB)を介してブロードキャストすることができる。他の実施例として、サポートサービス情報は、RRCメッセージを介してユニキャストすることもできる。ユニキャスト方式の場合、基地局装置20は端末装置10が提供する情報(例えば、UE Radio CapabilityまたはDevice Propertyなど)を考慮して端末装置10に伝達されるサービス情報を選択することができる。
【0090】
サポートサービスは、OAM機能を利用して基地局装置20に設定する。または基地局装置20がMME30とS1セットアップ(setup)プロセスを実行する過程でMME30から獲得することもできる。
【0091】
端末装置10は、一つ以上のサポートサービス情報と端末装置10に保存されたサービス情報とを比較して既接続された専用コアネットワークにてユーザーが加入したサービスをサポートするのかどうかを確認する(S816)。具体的には端末装置10は、サービス情報に含まれる優先順位情報によってサポートサービス情報と保存されたサービス情報とを比較することができる。比較の結果、サポートサービス情報と一致するサービス情報のうち、優先順位が最も高いもの(最優先サービス情報)を選択して基地局装置20に伝達することができる(S818)。このとき、端末装置10は、RRC接続セットアップ完了(RRC Connection Setup Complete)メッセージに最優先サービス情報を含めて基地局装置20に伝達することができる。以後、端末装置10は、位置登録の残りのプロセスを実行する(S822)。
【0092】
また、端末装置10は、比較の結果、端末装置10に保存されたサービス情報のうち、優先順位が最も高い最優先サービス情報がサポートサービス情報と一致しない場合(S816、いいえ)、優先サービス情報をサポートする他の専用コアネットワークを選択するために、他の基地局装置のセルを選択することができる(S820)。ここで、他の基地局装置のセルを選択するために端末装置10は、RAT、基地局装置、またはPLMNを変更することができる。
【0093】
以下、図9を参照して本発明の実施形態に係る端末装置10と基地局装置20について説明する。
【0094】
図9は、本発明の実施形態に係る端末装置と基地局装置の概略的な構成図である。
【0095】
本発明の実施形態に係る移動通信システムの基地局装置20は、サービス情報獲得部22、端末装置識別情報獲得部24、及び専用コアネットワーク選択部26を含む。図9は、本実施例に関連する構成要素のみが示されており、図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素をさらに含むことができる。また、図9は、それぞれの構成要素が別個の装置として存在することを示したが、これに限定されず、それぞれの機能を全てを含む単一の統合された装置として具現することもできる。
【0096】
サービス情報獲得部22は、ユーザーが加入したサービス情報を移動通信システムに含まれるサービス情報DB(図示せず)、または端末装置10から獲得する。
【0097】
サービス情報を端末装置10から直接獲得する場合に、サービス情報は端末装置10に既保存されて基地局装置20に伝達される。
【0098】
サービス情報をサービス情報DBから獲得する場合について具体的に説明すると、専用コアネットワークの使用が必要な場合、端末装置10はRRCメッセージで端末装置10の識別情報(例えば、IMSI)を基地局装置20に伝達する。端末装置識別情報獲得部24は、端末装置10が伝達した端末装置の識別情報を獲得する。
【0099】
基地局装置20は、サービス情報DBに接続して端末装置の識別情報を伝達し、ユーザーが加入したサービス情報(例えば、スライスタイプ情報)を要求するメッセージを伝達する。これにより、サービス情報獲得部22は、サービス情報DBから端末装置の識別情報にマッピングされるサービス情報を獲得する。
【0100】
専用コアネットワーク選択部26は、獲得したサービス情報を利用してユーザーが加入したタイプのサービスを提供するために利用する専用コアネットワーク(例えば、MME)を選択する。例えて説明すると、専用コアネットワーク選択部26は、獲得したスライスタイプ情報の一部または全部に対応するMMEのIDまたはMMEGI(MME Group Identifier)を検索したり、別途のサーバー(例えば、DSN(Domain Name System)など)に質疑することにより、MMEを選択することができる。
【0101】
本発明の実施形態に係る端末装置10は、サービス情報獲得部12、サービス情報判断部14、およびサービス情報伝送部19を含む。
【0102】
サービス情報獲得部12は、特定タイプのサービスを提供するために利用される既選択された専用コアネットワークに対して端末装置の位置登録成功時に、ユーザーが加入したサービス情報を既選択された専用コアネットワークから獲得して保存する。ここで、サービス情報は、端末装置10に適用されるサービスタイプ情報、およびサービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマーを含むことができる。
【0103】
サービス情報判断部14は、新しい専用コアネットワークを選択する必要がある場合、サービス情報獲得部12で保存されたサービス情報が有効であるのかどうかを判断する。
【0104】
サービス情報判断部14は、(i)新しい専用コアネットワークが既選択された専用コアネットワークと同じであるのかどうかを判断するプロセス、(ii)既選択された専用コアネットワークからサービス情報の獲得時に登録された端末装置10の位置と新しい専用コアネットワークに接続する場合に登録される端末装置10の位置が同一なのかどうかを判断するプロセス、及び(iii)端末装置10に保存されたサービス情報のうちの有効タイマーが満了していないサービス情報が存在するのかどうかを判断するプロセスのうちの少なくとも一つ以上のプロセスを実行することができる。
【0105】
すなわち、サービス情報判断部14は、(i)既存の接続した専用コアネットワークと新たに接続する専用コアネットワークのPLMN識別情報とが同一なのか、(ii)端末装置が既存の登録された領域でなく、新たな領域に位置登録をするのか、および(iii)サービス情報に含まれた有効タイマーの満了如何のうち少なくとも一つについて判断することができる。
【0106】
サービス情報判断部14で判断されたサービス情報は、端末装置10の位置登録要求メッセージを受信したコアネットワークノードにてその有効性が再度確認される。
【0107】
サービス情報伝送部19は、サービス情報判断部14にて保存されたサービス情報が有効であると判断した場合、サービス情報獲得部12で保存されたサービス情報を基地局装置20に伝送する。具体的に、端末装置10はRRC接続セットアップ完了(RRC Connection Setup Complete)メッセージに伝送するサービス情報を含むことができる。
【0108】
本発明の他の実施形態に係る端末装置10は、サービス情報獲得部12及びサービス情報伝送部19のほか、サポートサービス情報獲得部16及びサービスサポート確認部18をさらに追加して含む。
【0109】
本実施形態に係るサービス情報獲得部12は、ユーザーが加入したサービス情報を獲得して保存する。ここで、サービス情報は、端末装置10に適用されるサービスタイプ情報、サービスタイプ情報が有効な時間を示す有効タイマー、優先順位情報、およびPLMN識別情報のうちの一つ以上を含む。
【0110】
サポートサービス情報獲得部16は、端末装置10の位置登録が必要な場合、基地局装置20から専用コアネットワークがサポートするサービス情報であるサポートサービス情報を獲得する。ここで位置登録が必要な場合、端末装置10が登録されたTA(tracking area)を離れた場合、事業者(PLMN)の領域を離れた場合、使用中のRATを変えなければならない場合、または網からDetachコマンドを受信した場合などがある。
【0111】
サービスサポート確認部18は、一つ以上のサポートサービス情報とサービス情報獲得部12で保存したサービス情報を比較して既接続された専用コアネットワークにてユーザーが加入したサービスをサポートするのかを確認する。ここで、サービス情報獲得部12に保存したサービス情報(つまり、既保存されたサービス情報)は、既存の位置登録した専用コアネットワークノードまたは別途のサーバーから獲得したり、端末装置10に予め構成(pre-configured)することができる。別途のサーバーは、端末装置10の識別情報及び特性情報のうちの少なくとも一つを利用して端末装置10に適したサービス情報を構成することができる。
【0112】
サービスサポート確認部18は、サービス情報に含まれている優先順位情報に基づいてサポートサービス情報と既保存されたサービス情報とを比較することができる。
【0113】
サービス情報伝送部19は、サービスサポート確認部18での比較の結果、サポートサービス情報と一致する既保存されたサービス情報のうち、優先順位が最も高い最優先サービス情報を選択して基地局装置20に伝送することができる。
【0114】
一方、端末装置10は、サービス情報の確認部18での比較の結果、既保存されたサービス情報のうち、優先順位が最も高い最優先サービス情報がサポートサービス情報と一致しない場合に、最優先サービス情報をサポートする他の専用コアネットワークを選択するために、基地局装置20のセルとは異なるセルを選択することができる。
【0115】
図1ないし図8は、それぞれのプロセスを順次実行することで記載しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。つまり、図1ないし図8に記載されたプロセスを変更して実行したり、1つ以上のプロセスを並列的に実行することで適用可能であり、図1ないし図8は時系列的な順序に限定されるものではない。
【0116】
以上の説明は、本実施形態の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であるはずだ。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は次の請求の範囲によって解釈すべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施形態の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0117】
以上で説明したように、本実施例は、移動通信システムにてユーザーが加入したサービスの種類に応じて別途構成されたコアネットワークを選択する分野に適用され、リルート(re-route)なしに接続時間及びメッセージオーバーヘッドの増加を防止しながらも、ユーザーにより良いQoSを提供する効果を発生する有用な発明である。
【0118】
(参照による取り込み)
本特許出願は、2015年11月19日、韓国に出願した特許出願番号第10―2015―0162790号及び2016年10月26日に韓国に出願した特許出願番号第10―2016―0140378号に対して米国特許法119(a)条(35U.S.C§119(a))に基づいて優先権を主張し、そのすべての内容は、参考文献として本特許出願に併合される。さらに、本特許出願は、米国以外の国に対しても前記と同じ理由で優先権を主張し、そのすべての内容は参考文献として本特許出願に併合される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9