(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】着脱装置
(51)【国際特許分類】
F16B 7/20 20060101AFI20240802BHJP
F16B 7/22 20060101ALI20240802BHJP
A47K 13/26 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
F16B7/20 A
F16B7/22
A47K13/26
(21)【出願番号】P 2021037855
(22)【出願日】2021-03-09
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000110206
【氏名又は名称】株式会社TOK
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 真一
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/166111(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/00-7/22
F16B 21/00-21/20
A47K 13/12
A47K 13/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピンとケースと操作ボタンとからなる着脱装置であって、
前記ピンは、
挿入端側から順に、前記挿入端側に向かって円錐状に形成されたガイド部と、
円柱状の当接部と、
前記ピンの外周面に形成された環状のロック溝と、を有し、
前記ケースは、
前記ケースの一端側から他端側に向う前記ケースの軸心に沿って前記ケース内に形成された操作ボタン挿入空間と、
前記ケースの外周面から前記操作ボタン挿入空間内に通じるピン挿入孔と、
を有し、
前記操作ボタンは、
一部が前記操作ボタン挿入空間内に前記軸心に沿ってスライド可能に配置された外部操作可能なボタン本体部と、
前記操作ボタン挿入空間側で前記ボタン本体部に各々固定され、互いに前記当接部の外径よりも小さい間隔で対向配置されるロック用係止爪部及び前記ロック溝の外側で前記当接部の外周面を保持する間隔で対向配置されるアンロック用係止爪部を設けた弾性変形可能な1対の制御片と、
を有して、前記ロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するロック位置と、前記アンロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するアンロック位置とにスライド移動可能に設けられているとともに、
更に、前記ロック用係止爪部が前記ロック位置に移動した際に、前記操作ボタンを前記ロック位置で係止するフック部と、を有している、
ことを特徴とする着脱装置。
【請求項2】
前記ケースは、前記操作ボタンの動きを規制すると共に、前記操作ボタンが前記1対の制御片と同時に前記ロック位置に移動した際に、前記フック部を係止するスロット部をさらに有している、ことを特徴とする請求項1に記載の着脱装置。
【請求項3】
前記ケースと前記操作ボタンとの間に、前記操作ボタンを前記ロック位置側に移動付勢しているバネ手段を設けている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の着脱装置。
【請求項4】
前記1対の制御片の中、少なくとも一方の制御片には、前記ロック用係止爪部と前記アンロック用係止爪部との間に前記操作ボタンが前記ロック位置から前記アンロック位置に移動する際、前記当接部の外周面と当接して前記一方の制御片を他方の制御片から離れる方向に弾性変形させて、前記1対の制御片の間隔を押し広げるためのガイド傾斜面を設けている、ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の着脱装置。
【請求項5】
前記スロット部は、前記操作ボタン挿入空間を挟んで対向する位置にそれぞれ1対ずつ設けているとともに、前記フック部は、前記スロット部に対応して1対設けている、ことを特徴とする請求項2に記載の着脱装置。
【請求項6】
前記ケースは、前記スロット部を挟んだ左右両側に、それぞれ前記ケースの開口から前記ケースの他端側に向かって形成されたスリットを設けている、ことを特徴とする、請求項5に記載の着脱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は着脱装置に関するものであり、例えばトイレの便器に便座を着脱自在に取り付けるのに適した着脱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、トイレの便器に対して便座及び便蓋を着脱可能とする着脱機構が記載されている。この着脱機構は、便器に取り付けられるべき固定部と、便座及び便蓋に取り付けられるヒンジ装置に設けられる着脱部からなる。また、固定部には、周方向に沿って溝が形成されたピンが設けられている。一方、着脱部は、ケースと、ケース内に配置されケースに対しスライド可能なシャフトと、シャフトを所定の方向に付勢するバネと、シャフトをバネの付勢力に逆らって押し込むボタンとを有する。また、ケースには、上記ピンが挿入される挿入孔が形成されている。
【0003】
そして、便座及び便蓋を便器に取り付ける際には、固定部のピンをケースの挿入孔から挿入する。このとき、ピンを押し込む力により、シャフトがバネの付勢力に逆らってスライドする。そして、ピンとシャフトとが所定の位置関係になると、バネの付勢力によりシャフトが元の方向に押し戻され、ピンに形成された溝にシャフトの一部分が入り込む。こうして、挿入孔に挿入されたピンがロックされ、固定部と着脱部とが互いにロックされる。
【0004】
一方、便座及び便蓋を便器から取り外すために、固定部と着脱部とを外す際には、上記ボタンをバネの付勢力に逆らって押し込む。すると、ピンの溝に入り込んでいるシャフトの一部が溝から外れる。このため、ピンのロック状態が解除され、ピンを挿入孔から抜き取ることが可能になる。こうして、固定部から着脱部を取り外すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明は、例えば便座及び便蓋を便器から取り外すには、固定部からピンを取り外す必要があるが、その際には、ロックを解除するボタンをバネの付勢力に逆らって手で押し続け、更に便座及び便蓋を持ち上げて固定部からピンを抜いて取り外す必要があった。このため、作業性が悪いという問題点があった。
【0007】
そこで、固定部等のケースからピンを取り外す必要があるとき、ロックを解除するボタンを手で押し続けていなくても、取り外し作業が行えるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載の発明は、ピンとケースと操作ボタンとからなる着脱装置であって、前記ピンは、挿入端側から順に、前記挿入端側に向かって円錐状に形成されたガイド部と、円柱状の当接部と、前記ピンの外周面に形成された環状のロック溝と、を有し、前記ケースは、前記ケースの一端側から他端側に向う前記ケースの軸心に沿って前記ケース内に形成された操作ボタン挿入空間と、前記ケースの外周面から前記操作ボタン挿入空間内に通じるピン挿入孔と、を有し、前記操作ボタンは、一部が前記操作ボタン挿入空間内に前記軸心に沿ってスライド可能に配置された外部操作可能なボタン本体部と、前記操作ボタン挿入空間側で前記ボタン本体部に各々固定され、互いに前記当接部の外径よりも小さい間隔で対向配置されるロック用係止爪部及び前記ロック溝の外側で前記当接部の外周面を保持する間隔で対向配置されるアンロック用係止爪部を設けた弾性変形可能な1対の制御片と、を有して、前記ロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するロック位置と、前記アンロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するアンロック位置とにスライド移動可能に設けられているとともに、更に、前記ロック用係止爪部が前記ロック位置に移動した際に前記操作ボタンを前記ロック位置で係止するフック部と、を有している、着脱装置を提供する。
【0009】
この構成によれば、操作ボタンがロック位置に配置されて、ロック用係止爪部がピンのロック溝に係合されているロック状態から、ピンとケースとの係合を解除してアンロック状態にするときは、ボタン本体部を外部から押し込んで操作ボタンをアンロック位置に移動させる。すると、操作ボタンの1対の制御片が、操作ボタン本体部と共にアンロック位置に移動される。1対の制御片がアンロック位置に移動されると、ロック用係止爪部がピンのロック溝から外れると共に、アンロック用係止爪部がピンの当接部の外周面と対応し、当接部の外周面を保持することができる。これにより、ケースとピンとの間の係合を解除する必要があるときには、ロックを解除する操作ボタンを手で押し続けなくても、ピンとケースとの結合を解除して取り外すことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記ケースは、前記操作ボタンの動きを規制すると共に、前記操作ボタンが前記1対の制御片と同時に前記ロック位置に移動した際に、前記フック部を係止するスロット部をさらに有している、着脱装置を提供する。
【0011】
この構成によれば、ケースの長手方向、すなわち前後方向に操作ボタンの動きが規制されると共に、操作ボタンがロック位置に移動されて、ピンとケースとの間が係合されると、同時に、フック部がスロット部の一端に係止されて操作ボタンを1対の制御片と共にロック位置に保持することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記ケースと前記操作ボタンとの間に、前記操作ボタンを前記ロック位置側に移動付勢しているバネ手段を設けている、着脱装置を提供する。
【0013】
この構成によれば、操作ボタンの押し込み力を解除してアンロック位置からロック位置に復帰させるときに、バネ手段の付勢力を操作ボタンの復帰力として使用し、オートロック機能を持たせることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の構成において、前記1対の制御片の中、少なくとも一方の制御片には、前記ロック用係止爪部と前記アンロック用係止爪部との間に前記操作ボタンが前記ロック位置から前記アンロック位置に移動する際、前記当接部の外周面と当接して前記一方の制御片を他方の制御片から離れる方向に弾性変形させて、前記1対の制御片の間隔を押し広げるためのガイド傾斜面を設けている、着脱装置を提供する。
【0015】
この構成によれば、操作ボタンがロック位置からアンロック位置に移動する際、制御片に設けたガイド傾斜面がロックピンの当接部の外周面と当接し、少なくとも一方の制御片が弾性変形をして他方の制御片から離れ、1対の制御片の間隔を押し広げて、押し広げたアンロック用係止爪部の間にピンの当接部を配置するので、操作ボタンのロック位置からアンロック位置への移動をスムーズに行わせることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の構成において、前記スロット部は、前記操作ボタン挿入空間を挟んで対向する位置にそれぞれ1対ずつ設けているとともに、前記フック部は、1対の前記スロット部に対応して1対設けている、着脱装置を提供する。
【0017】
この構成によれば、ロック用位置では、それぞれ1対のフック部が1対のスロット部の一端に係止されるので、安定的に係合することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成において、前記ケースは、前記スロット部を挟んだ左右両側に、それぞれ前記ケースの開口から前記ケースの他端側に向かって形成されたスリットを設けている、着脱装置を提供する。
【0019】
この構成によれば、スロット部周囲の弾性を高め、ケースに操作ボタンを組み込む作業を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ピンとケースとの係合を解除するときには、ボタン本体部をアンロック位置に移動させると、1対の制御片のアンロック用係止爪部がボタン本体部と共にアンロック位置に移動され、ロック用係止爪部がピンのロック溝から外れると共に、アンロック用係止爪部がピンの当接部の外周面と対応し、当接部の外周面を保持する状態となり、1対の制御片によるピンの拘束がなくなる。また、同時に、操作ボタンをアンロック位置に保持することができるので、ケースとピンとの間の結合を解除する必要があるときには、ロックを解除する操作ボタンを手で押し続けなくても、ピンとケースとの結合を解除して取り外す作業が行える。これにより、作業の簡略化が可能になる。
また、構成部品も少なく、ピンとケースと操作ボタンの3部品で構成することができるので、コストの低減が図れ、安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態に係る着脱装置の一実施例を、トイレの便器に対して固定される固定部に便座を着脱する場合の一例を示すもので、(a)は結合前の状態を示す図、(b)は結合前の状態を示す図、(c)は(a)の部分拡大図である。
【
図3】ピンと着脱部を互いに結合した状態で示す同上着脱装置で、(a)はその外観斜視図、(b)は(a)のA-A線矢視断面図である。
【
図4】ケースを破断して同上着脱装置の内部構造を示す図である。
【
図6】同上着脱装置における操作ボタンの平面図である。
【
図7】同上着脱装置における操作ボタンの斜視図で、(a)は上側から見た図、(b)は下側から見た図である。
【
図8】同上着脱装置の装着動作を説明する図で、操作ボタンがロック位置に移動されている状態で示す、着脱装置の平面図である。
【
図9】同上着脱装置の装着動作を説明する図で、操作ボタンによるピンの係合状態を示す斜視図である。
【
図10】同上着脱装置の結合時の動作を説明する図で、操作ボタンとピンの配置位置を示す側面図である。
【
図11】同上着脱装置の装着動作を説明する図で、操作ボタンがアンロック位置に移動されている状態で示す、着脱装置の平面図である。
【
図12】同上着脱装置の離脱時の状態を説明する図で、操作ボタンによるピンの係合状態を示す斜視図である。
【
図13】同上着脱装置の離脱時の状態を説明する図で、操作ボタンとピンの配置位置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は固定部等のケースからピンを取り外す必要があるとき、ロックを解除するボタンを手で押していなくても、取り外し作業が行えるようにする着脱装置を提供するという目的を達成するために、ピンとケースと操作ボタンとからなる着脱装置であって、前記ピンは、挿入端側から順に、前記挿入端側に向かって円錐状に形成されたガイド部と、円柱状の当接部と、前記ピンの外周面に形成された環状のロック溝と、を有し、前記ケースは、前記ケースの一端側から他端側に向う前記ケースの軸心に沿って前記ケース内に形成された操作ボタン挿入空間と、前記ケースの外周面から前記操作ボタン挿入空間内に通じるピン挿入孔と、を有し、前記操作ボタンは、一部が前記操作ボタン挿入空間内に前記軸心に沿ってスライド可能に配置された外部操作可能なボタン本体部と、前記操作ボタン挿入空間側で前記ボタン本体部に各々固定され、互いに前記当接部の外径よりも小さい間隔で対向配置されるロック用係止爪部及び前記ロック溝の外側で前記当接部の外周面を保持する間隔で対向配置されるアンロック用係止爪部を設けた弾性変形可能な1対の制御片と、を有して、前記ロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するロック位置と、前記アンロック用係止爪部が前記ピン挿入孔と対応するアンロック位置とにスライド移動可能に設けられているとともに、更に、前記ロック用係止爪部が前記ロック位置に移動した際に前記操作ボタンを前記ロック位置で係止するフック部と、を有している、構成にしたことにより実現した。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の実施形態に係る一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
【0024】
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0025】
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
【0026】
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明の着脱装置の各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。また、実施例の説明の全体を通じて同じ要素には同じ符号を付している。なお、
図2、
図8、
図10、
図11、
図13中に示す符号Lの位置は、以下に説明する操作ボタン13が「ロック位置」に配置されたときにおけるタッチ操作部13abの位置を示し、符号Uの位置は、同じくに説明する操作ボタン13が「アンロック位置」に配置されたときにおけるタッチ操作部13abの位置を示している。
【0027】
図1は本発明に係る着脱装置10の一実施例として、トイレの便器に対して固定される固定部に便座102を着脱する場合を一例として示すもので、(a)は結合前の状態を示す図、(b)は結合後の状態を示す図、(c)は(a)の部分拡大図である。
【0028】
図1において、着脱装置10は、便器(図示せず)に取り付けるべき固定部101に固定されて、その固定部101から突出しているピン11と、便座102に図示しないヒンジ機構を回して取り付けられた着脱部12とからなる。便座102に取り付けた着脱部12は、
図1の(a)及び(c)に示すように、操作ボタン13を後述するアンロック位置に配置させた状態で、ピン11をピン挿入孔14から着脱部12内に差し込むことにより、ピン11と着脱部12とが互いに係合係止され、(b)に示すように便座102を固定部101(便器側)に取り付けることができる。反対に、固定部101から便座102を取り外すときには、着脱部12に設けられている操作ボタン13を後述するアンロック位置に押し込んで配置させた状態で、例えば便座102側を持ち上げ、ピン11を着脱部12から抜くと固定部101から便座102を取り外すことができる。
【0029】
図2から
図5は、着脱装置10単体の構造を示すもので、
図2は着脱装置10の上面図、
図3はピン11と着脱部12を結合した状態で示す着脱装置10であり、(a)はその外観斜視図、(b)は(a)のA-A線矢視断面図、
図4はケース15を破断して着脱装置10の内部構造を示す図、
図5は着脱装置10の分解斜視図である。
【0030】
図2から
図5において、着脱装置10は、ピン11と、着脱部12とよりなる。また、着脱部12はケース15と操作ボタン13とコイルスプリング23を備えている。
【0031】
ピン11は、水平断面が円形をした円柱状の部材であり、金属又は樹脂材等で形成されている。ピン11は、着脱部12のケース15に挿入される挿入端側から順に、挿入端側に向うに従って外形寸法が徐々に小さくなる、いわゆる円錐状に形成されたガイド部11aと、円柱形をした当接部11bと、ピン11の外周面に周回形成された環状のロック溝11cと、を有している。なお、円柱形の当接部11bの直径は、ピン11の基端側の外径と等しいか、それよりも若干小さく形成されている。
【0032】
操作ボタン13は、樹脂材で形成されており、また
図6及び
図7にも単品で示している。
図2から
図5に
図6及び
図7を加えて、操作ボタン13の構造を更に詳細に説明する。
【0033】
操作ボタン13は、ボタン本体部13aと、1対の制御片13bと、係止爪13cと、スプリング位置決め用凹部13dを、一体に有している。
【0034】
ボタン本体部13aは、円柱状の摺動部13aaと、摺動部13aaと一体に形成されているタッチ操作部13abとを有している。摺動部13aaの外径は、ケース15の後述する操作ボタン挿入空間15aの内径に略等しく、操作ボタン挿入空間15a内にスライド可能に配置される。一方、タッチ操作部13abの外径は、操作ボタン挿入空間15aの内径よりも大きく、かつ、ケース15の外径と略等しく形成されている。
【0035】
1対の制御片13bは、摺動部13aaにおいて、タッチ操作部13abが設けられている面と反対側の面から略直角に、かつ、操作ボタン挿入空間15a側に水平に突出した状態で形成され、また、1対の制御片13b同志が互いに向かい合って平行に形成されている。各制御片13bは弾性を有して変形可能に形成されており、摺動部13aa側から順に、アンロック用係止爪部20bとロック用係止爪部20aが設けられ、さらアンロック用係止爪部20bとロック用係止爪部20aとの間にガイド傾斜面13eが形成されている。
【0036】
1対の制御片13bにおいて、
図6に示すように各ロック用係止爪部20a間の隙間S1は、ピン11の当接部11bの外径よりも小さく、かつロック溝11cの外径より大きく設定されており、各アンロック用係止爪部20b間の隙間S2は当接部11bの外径以下で、かつS1より大きく設定されている。また、アンロック用係止爪部20bは、当接部11bの外径と同等の円弧形状に設定されている。
【0037】
また、各制御片13bに設けられているロック用係止爪部20aの厚み(ピン11の挿入方向の厚み)は、ピン11がケース15の後述するピン挿入孔14内における係合位置に配置されているとき、ロック用係止爪部20aがピン11のロック溝11c内に入り込んで、ロック溝11cと係合係止し得る厚みである(
図9及び
図10参照)。そして、上記各ロック用係止爪部20a間の隙間S1は、ピン11がピン挿入孔14内の最終位置に挿入配置されたときに、1対の制御片13bの各ロック用係止爪部20aがそれぞれロック溝11c内に入り込んで、ピン11と係合係止できる大きさである(同じく、
図9及び
図10参照)。
【0038】
一方、各制御片13bに設けられているアンロック用係止爪部20bの厚み(同じくピン11の挿入方向の厚み)は、ピン11がケース15の後述するピン挿入孔14内における係合位置に配置されているとき、アンロック用係止爪部20bがピン11のロック溝11cと当接部11bに跨がって配置される厚みである(
図12及び
図13参照)。そして、上記各アンロック用係止爪部20b間の隙間S2は、ピン挿入孔14内の最終位置にピン11が挿入配置されたときに、1対の制御片13bのアンロック用係止爪部20bで当接部11bの外周面を挟持し、ピン11を保持する(同じく、
図12及び
図13参照)。このとき、操作ボタン13はケース15の一端側(操作ボタン13が挿入される側)から他端側に向かう長手方向(ケース15の軸心に沿う方向)には拘束され、ピン11を抜き差しする方向(ケース15の軸心と直交する方向)には軽い力で動かすことができる。
【0039】
また、ガイド傾斜面13eは、各制御片13bにおけるロック用係止爪部20aの終端部分とアンロック用係止爪部20bの始端部分との間で、ピン11がケース15の後述するピン挿入孔14内における係合位置に配置されているとき、ピン11の当接部11bの外周面と対応する位置に形成されている。ガイド傾斜面13eの傾斜は、
図5及び
図6、
図7に示すように、ロック用係止爪部20a側の面が最も外側に位置し、アンロック用係止爪部20b側に行くに従って内側に張り出し、アンロック用係止爪部20bと接続してロック用係止爪部20a側からアンロック用係止爪部20b側に向かって連続して傾斜する状態にして形成されている。
【0040】
そして、ガイド傾斜面13eは、操作ボタン13が後述する「ロック位置」に配置されて、各ロック用係止爪部20aがピン11のロック溝11c内に入り込んで、ロック溝11c内に係合されて各ロック用係止爪部20aがピン11を抜け止めするロック状態から、操作ボタン13が「アンロック位置」側に向かって移動されるとき、ピン11における当接部11bの外周面と当接し、各制御片13bをそれぞれ外側方向(隙間S1及び隙間S2が拡がる方向)へ弾性変形させて、隙間S1及び隙間S2を拡げ、当接部11bをアンロック用係止爪部20b内にガイドする役目をする。
【0041】
また、ボタン本体部13aには、摺動部13aaの外周面で、かつ、1対の制御片13bと接続されている前面と反対側のタッチ操作部13abとの間に、フック手段としての係止爪13cが設けられている。係止爪13cは、1対の制御片13b間の略中央に位置し、互いに180度変位した位置にそれぞれ形成されて、摺動部13aaの外周面から凸状に、1対設けられている。
【0042】
スプリング位置決め用凹部13dは、摺動部13aaの外周面に設けられた係止爪13cに各々対応して、タッチ操作部13abとは反対側になる摺動部13aaの前面から係止爪13cの直ぐ手前までの範囲に亘って、1対設けられている。したがって、1対のスプリング位置決め用凹部13dも、それぞれが1対の制御片13b間の略中央に位置し、互いに180度変位した位置に形成されている。また、1対のスプリング位置決め用凹部13dは、摺動部13aaの前面と外周面に亘って凹溝状に開口されている。
【0043】
ケース15は、樹脂材で形成されている。
図2から
図4を用いて説明すると、ケース15は、ケース15の内部に、操作ボタン挿入空間15aが設けられている。操作ボタン挿入空間15aは、ケース15の一端側(操作ボタン13が挿入される側)から他端側に向かう長手方向(ケース15の軸心に沿う方向)に沿って形成されており、一端側が開口されている。また、ケース15には、外周面から操作ボタン挿入空間15a内に通じるピン挿入孔14と、操作ボタン13の動作を規制するスロット19が設けられている。
【0044】
更に詳述すると、操作ボタン挿入空間15aは、操作ボタン13の摺動部13aaをケース15の長手方向、すなわち前後方向に摺動可能に収納する円形空間でなる摺動部収納空間15aaと、1対の制御片13bを同じく長手方向に摺動可能に収納する制御片収納空間15abと、コイルスプリング23を収納配置する1対のスプリング収納空間15acと、が設けられている。なお、制御片収納空間15abとスプリング収納空間15acは、摺動部収納空間15aa内から連続して設けられている。
【0045】
スロット19は、操作ボタン13の摺動部13aaに設けられている係止爪13cに対応しており、係止爪13cが摺動部13aaと共に操作ボタン挿入空間15a内を移動する長手方向に沿って、ケース15の開口端側(後端側)から長手方向(軸心に沿う方向)に形成されている。そして係止爪13cはスロット19内に配置される。これにより操作ボタン13は、スロット19の領域の長手方向のみの動作に規制される。なお、本実施例では、スロット19の幅は、係止爪13cの左右の幅よりも大きく設定している。また、ケース15には、スロット19を挟んで左右両側に、ケース15の開口からケース15の他端側に向かってスロット19と略平行に設けられた1対のスリット21が形成されている。これらスロット19に設けた1対のスリット21は、スロット19の周囲の弾性を高めている。これにより、ケース15に凸状の係止爪13cを備えた操作ボタン13を組み込む際、スロット19周囲の弾性変形により、容易に組み込むことが可能になる。また、本実施例では、スロット19は、ケース15の外周面から操作ボタン挿入空間15a内まで通じる貫通孔で形成されているが、貫通孔でなく、凹溝等であってもよい。
【0046】
摺動部収納空間15aaは、ケース15内における、操作ボタン13の摺動部13aaの移動を案内するものであり、摺動部13aaの外径と略等しい内径で形成されている。
【0047】
制御片収納空間15abは、1対の制御片13bの前後方向(押し込み・押し出し方向)の移動を案内するものであり、左右の幅は1対の制御片13bの左右の外幅よりも若干大きく、1対の制御片13bがそれぞれ左右方向に弾性変形して、1対の制御片13bの間にピン11の当接部11bが配置できる空間が確保される。
【0048】
1対のスプリング収納空間15acは、操作ボタン13におけるボタン本体部13aに設けたスプリング位置決め用凹部13dに対応して設けられており、ケース15とボタン本体部13aとの間に配置されるバネ手段としての圧縮タイプのコイルスプリング23を位置決め保持するための空間である。
【0049】
ピン挿入孔14は、ピン11が挿入可能な内径を有する孔であり、操作ボタン13における1対の制御片13bが「ロック位置」に配置されたとき、ロック用係止爪部20aと上下で対応する位置に配列される。一方、操作ボタン13における1対の制御片13bが「アンロック位置」に配置されたとき、アンロック用係止爪部20bと上下で対応する位置に配列される。
【0050】
このように構成された着脱装置10において、着脱部12は、ケース15の開口側から操作ボタン13が挿入される。その際、制御片収納空間15ab内に制御片13bが配置されるとともに、スプリング収納空間15ac内にバネ手段としての1対のコイルスプリング23が圧縮状態で各々配置され、さらに摺動部収納空間15aa内に摺動部13aaが配置される。コイルスプリング23は、操作ボタン13を「ロック位置」側に移動付勢するバネ材であれば、必ずしもコイルスプリング23でなくてもよい。
【0051】
そして、摺動部収納空間15aa内でタッチ操作部13abの係止爪13cがスロット19の一端に係止されているとき、すなわち
図2から
図4及び
図8から
図10に示すように、操作ボタン13の摺動部13aaの一部がケース15の一端から外側にボタン本体部13aと共に大きく飛び出しているときの状態は、操作ボタン13が「ロック位置」に配置された状態である。これに対して、摺動部収納空間15aa内でタッチ操作部13abの係止爪13cがスロット19の他端に位置しているときの状態、すなわち
図11から
図13に示すように、操作ボタン13の摺動部13aaがケース15内に押し込まれて、ボタン本体部13aがケース15の一端に略密着するとともに、ピン挿入孔14とアンロック用係止爪部20bとが上下で対応しているときは、操作ボタン13が「アンロック位置」に配置された状態である。
【0052】
次に、このように構成された着脱装置10の動作を、
図2から
図4と、
図8から
図13を用いて説明する。
【0053】
ピン11と着脱部12とを結合させる場合(
図2から
図4、及び
図8から
図10参照):
ピン11と着脱部12とを結合させる場合は、
図2から
図4、及び、
図8から
図10に示すように、操作ボタン13がケース15内から大きく飛び出している状態、すなわち操作ボタン13が「ロック位置」に配置されている状態において、ピン11をガイド部11a側から、ピン挿入孔14を通ってケース15内に挿入する。そして、ピン11が1対の制御片13bの位置まで挿入されると、ガイド部11aが1対の制御片13bにおけるロック用係止爪部20aの下縁にぶつかる。ガイド部11aがロック用係止爪部20aの下縁にぶつかると1対の制御片13bを各々上方(ガイド部11aの移動方向)に押し上げると同時に、1対の制御片13bを左右方向外側に各々押し広げる。そして、1対の制御片13bにおけるロック用係止爪部20aの間に当接部11bが割り込みながら、ピン11の先端がケース15内の壁にぶつかるまで進入する。また、ピン11の先端がケース15内の壁にぶつかると、ガイド部11aもロック用係止爪部20aの間を通過し終え、1対の制御片13bにおけるロック用係止爪部20aがロック溝11cと対応する。そして、1対の制御片13bに蓄えられた弾性エネルギーが開放され、1対の制御片13bは元の形状に戻る。これにより、1対の制御片13bの弾性復帰力により、各ロック用係止爪部20aがロック溝11c内に入り込んで係合係止状態、すなわちオートロックされる。このロック状態は、
図2から
図4、及び
図8に示しているように、操作ボタン13の摺動部13aaがタッチ操作部13abと共にケース15から突出した状態にある。
【0054】
ピン11と着脱部12を離脱させる場合(
図11から
図13参照):
ピン11と着脱部12を離脱させる場合は、
図2から
図4、及び
図8に示しているケース15から突出しているタッチ操作部13abをケース15の内側に押し込む。すると、「ロック位置」にあった操作ボタン13の全体が、コイルスプリング23を圧縮させながら「アンロック位置」側に移動する。
【0055】
タッチ操作部13abがケース15の内側に移動するとき、ロック用係止爪部20a側からアンロック用係止爪部20b側に向かって連続して傾斜する状態にして形成されているガイド傾斜面13eが、ピン11の当接部11bに当接する。また、操作ボタン13が「アンロック位置」に移動するのに伴って1対の制御片13bとの間が更に開き、ロック用係止爪部20aもロック溝11c内から抜け出す。そして、更に1対の制御片13bとの間に当接部11bを割り込ませながら操作ボタン13の移動が進み、操作ボタン13が「アンロック位置」に移動し終わる頃、当接部11bと対応する位置に1対の制御片13bの各アンロック用係止爪部20bが対応し、
図12及び
図13に示すように、各アンロック用係止爪部20bがロック溝11cに入り込むことなく、ピン11の当接部11bの外周面に緩く当接して、ピン11を拘束しない状態で当接部11bの外周面を挟持し、これによりピン11に対するロックが解除される。操作ボタン13が「アンロック位置」に配置されると、コイルスプリング23のバネ力を最大に蓄積した状態で、操作ボタン13が「アンロック位置」に保持される。また、ここではコイルスプリング23のバネ力よりも、1対の制御片13bの各アンロック用係止爪部20bで挟持する力を大きく設定している。これにより、操作ボタン13が「ロック位置」側に移動するのを阻止している。
【0056】
そして、ピン11のロック解除が行われている「アンロック位置」に操作ボタン13が保持されているとき、ピン11若しくは着脱部12を、ピン11の軸方向に移動させると、ピン11をピン挿入孔14から簡単に引き抜き、ピン11と着脱部12を離脱させることができる。ここでは、コイルスプリング23のバネ力と1対の制御片13bの各アンロック用係止爪部20bで挟持する力は、
図12中において矢印Aと矢印Bが作用する、
図13中に符号Dで示す面(以下、D面という)に作用している。ピン11若しくは着脱部12を、ピン11の軸方向(
図12において矢印C方向)に移動させる力はD面と直交し、当接部11bとアンロック用係止爪部20bを係止する部位も無いことから、ピン11をピン挿入孔14から軽い力で引き抜いて、ピン11と着脱部12を離脱させることができる。
【0057】
また、ピン11がピン挿入孔14から引き抜かれると、それまでコイルスプリング23に蓄積されていたバネ力により、操作ボタン13は、ボタン本体部13aの係止爪13cとスロット19の一端とが係止される「ロック位置」まで戻される。そして、再度、ピン11がピン挿入孔14に挿入されて結合が行われる。
【0058】
したがって、本実施例の構成による着脱装置10によれば、ピン11と着脱部12であるケース15とを結合させる場合は、ボタン本体部である操作ボタン13が「ロック位置」に配置されている状態で、ピン11をケース15のピン挿入孔14に挿入させると、1対の制御片13bのロック用係止爪部20aが外側に一度逃げて挿入を許容し、ピン11が所定の位置まで挿入されると、ロック用係止爪部20aがピン11のロック溝11c内に自動的に係合係止され、ピン11をオートロックすることができる。これにより、ピン11と着脱部12を結合させるときには、操作ボタン13を手で操作していなくても、ピン11をケース15のピン挿入孔14に差し込むだけで、結合と同時にロックをすることができるので、作業の簡略化が図れる。
【0059】
反対に、ピン11と着脱部12であるケース15との係合を解除するときには、ボタン本体部である操作ボタン13をケース15の内側に押し込んで「アンロック位置」に移動させると、1対の制御片13bのアンロック用係止爪部20bが操作ボタン13と共に「アンロック位置」に移動される。このとき、1対の制御片13bのロック用係止爪部20aとロック溝11cの係合が解除されるが、1対の制御片13bのアンロック用係止爪部20bで当接部11bの外周面を挟持し、操作ボタン13を「アンロック位置」に保持することができるので、ケース15とピン11との間を取り外す必要があるときには、ロックを解除する操作ボタン13を手で押し続けていなくても取り外し作業を行うことができ、作業の簡略化が図れる。また、ピン11を取り外すと、コイルスプリング23に蓄積されていたバネ力により、係止爪13cとアンロック用係止部19bとの係合係止が外れて、操作ボタン13が1対の制御片13bと共に「ロック位置」まで戻されるので、更に作業の簡略化が図れる。
【0060】
また、操作ボタン13が「ロック位置」から「アンロック位置」に移動する際、制御片13bに設けたガイド傾斜面13eがピン11の当接部11bの外周面と当接し、1対の制御片13bが弾性変形をして互いに離れ、1対の制御片13bの間隔を押し広げて、その押し広げたアンロック用係止爪部20bの間にピン11の当接部11bを配置するので、操作ボタン13の「ロック位置」から「アンロック位置」への移動をスムーズに行わせることができる。
【0061】
なお、本実施例では、制御片13bを1対設けた構造を開示したが、少なくとも片側だけに制御片13bを設けた構造にすることも可能である。
また、本実施例では、便器(図示せず)に取り付けるべき固定部101から突出しているピン11と、便座102にヒンジ機構を介して取り付けられる着脱部12との結合を一例として説明したが、便器と便座との着脱に限定されることなく、各種の着脱装置として適用できるものである。
【0062】
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【符号の説明】
【0063】
10 :着脱装置
11 :ピン
11a :ガイド部
11b :当接部
11c :ロック溝
12 :着脱部
13 :操作ボタン
13a :ボタン本体部
13aa :摺動部
13ab :タッチ操作部
13b :制御片
13c :係止爪(フック部)
13d :スプリング位置決め用凹部
13e :ガイド傾斜面
14 :ピン挿入孔
15 :ケース
15a :操作ボタン挿入空間
15aa :摺動部収納空間
15ab :制御片収納空間
15ac :スプリング収納空間
19 :スロット(スロット部)
19a :ロック用係止部
19b :アンロック用係止部
19c :スロット部
20a :ロック用係止爪部
20b :アンロック用係止爪部
21 :スリット
23 :コイルスプリング(バネ手段)
101 :固定部
102 :便座
S1 :隙間
S2 :隙間
A :矢印
B :矢印
C :矢印
D :面
L :ロック位置
U :アンロック位置