(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】玩具、玩具セット、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20240802BHJP
A63H 5/00 20060101ALI20240802BHJP
A63H 30/02 20060101ALI20240802BHJP
A63H 33/04 20060101ALI20240802BHJP
G09B 3/02 20060101ALI20240802BHJP
G09B 1/34 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
A63H33/00 302A
A63H5/00 C
A63H30/02 C
A63H33/04 Z
G09B3/02
G09B1/34
(21)【出願番号】P 2020097587
(22)【出願日】2020-06-04
【審査請求日】2023-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】709006024
【氏名又は名称】株式会社ベネッセコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】小川 秀一郎
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-239993(JP,A)
【文献】特開2010-068970(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0069305(US,A1)
【文献】登録実用新案第3193965(JP,U)
【文献】特開2002-248258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
盤面と、
可視光線を発光する発光素子と、前記発光素子から発光された可視光線が物体で反射した反射光を受光する受光素子と、を含む、前記盤面に配置された複数の検知部であって、前記複数の検知部のそれぞれは、当該検知部上に
前記物体が載置されたか否かを検知
して、前記反射光に基づいて出力信号を出力する複数の検知部と、
設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力する制御部
であって、前記設問位置に対応する前記発光素子から可視光線を発光させるように前記表示信号を出力する制御部と、
前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される
前記出力信号を取得する取得部と、
前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定する判定部と、
を備える玩具。
【請求項2】
プレイモードを選択するための選択ボタンをさらに備え、
前記プレイモードは、所定の時間内に学習者に前記物体を前記盤面に載置させるモードを含む、
請求項1に記載の玩具。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定の時間内に学習者に前記物体を前記盤面に載置させるモードが選択された場合、前記所定の時間に対応する音楽を、スピーカを介して出力させる、
請求項2に記載の玩具。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の玩具と、
一又は複数の物体と、
を備える玩具セット。
【請求項5】
前記物体は、所定の立体図形を組み合わせた形状を呈し、
前記所定の立体図形は、前記物体が前記盤面に載置された状態において、一つの前記検知部のみによって検知される大きさの面を有する図形である、
請求項4に記載の玩具セット。
【請求項6】
前記盤面は、複数の前記検知部のそれぞれを取り囲むように形成される区画線を含み、
前記物体は、前記盤面に載置された状態において、前記盤面と対向する前記物体の一つの面の外周が前記区画線に沿うように形成されている、
請求項4又は5に記載の玩具セット。
【請求項7】
前記物体は、略立方体を組み合わせた形状を呈し、
前記区画線で形成される一つの区画は、前記物体が前記盤面に載置された状態において、前記略立方体の一つの面が一つの前記検知部のみによって検知されるように形成される、
請求項6に記載の玩具セット。
【請求項8】
前記物体は、複数の略立方体それぞれの一つの面が面一になるように組み合わせられた形状を呈する、
請求項7に記載の玩具セット。
【請求項9】
複数の前記物体それぞれは、異なる絵柄が含まれ、
複数の前記物体のうち少なくとも一つの前記物体の前記絵柄を指示する指示部、
をさらに備える
請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項10】
前記物体は、少なくとも、平面視で点対称の物体と、線対称の物体と、を含む、
請求項4から請求項9のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項11】
コンピュータが、
可視光線を発光する発光素子と、前記発光素子から発光された可視光線が物体で反射した反射光を受光する受光素子と、を含む、盤面に配置された複数の検知部に、前記検知部上に
前記物体が載置されたか否かを検知させ
て、前記反射光に基づいて出力信号を出力させることと、
設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力することと、
前記設問位置に対応する前記発光素子から可視光線を発光させるように前記表示信号を出力することと、
前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される前記出力信号を取得することと、
前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面上の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定することと、
を実行する方法。
【請求項12】
コンピュータに、
可視光線を発光する発光素子と、前記発光素子から発光された可視光線が物体で反射した反射光を受光する受光素子と、を含む、盤面に配置された複数の検知部に、前記検知部上に
前記物体が載置されたか否かを検知させ
て、前記反射光に基づいて出力信号を出力させることと、
設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力させることと、
前記設問位置に対応する前記発光素子から可視光線を発光させるように前記表示信号を出力することと、
前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される
前記出力信号を取得させることと、
前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面上の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定させることと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具、玩具セット、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、子供である学習者の知育のための玩具ブロックが知られている。このような玩具ブロックは、学習者がお手本に沿って玩具ブロックを組み立てることによって、学習者の立体感覚を向上させることができる。しかし、学習者のレベル(発育段階)に応じたお手本を、学習者に対して提示できないという問題があった。そこで、学習者のレベルを判定するとともに、適切な指導を行うことができるシステムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているシステムは、お手本データを画面に表示させる。当該システムは、学習者に対して、教示データ(「これと同じに作ってみて」などの音声)を出力する。学習者は、このお手本を見ながら、組み立てブロックを、重量を検知するシート状の操作検出部の上に組み立てていく。これにより、当該システムは、学習者における、組み立てブロックの組み立て手順、組み立てられた組み立てブロックの完成形の組み立て状態を推定する。当該システムは、推定した結果に基づき、学習者に対して適切な指導を行う。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、学習者が画面に表示したお手本を見ながら重量を検知する操作検出部の上に組み立てていくため、システム構成が複雑になる虞がある。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、学習者に対して嗜好性を持たせながら、簡易な装置構成にて、学習者の立体感覚を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に係る玩具は、盤面と、前記盤面に配置された複数の検知部であって、前記複数の検知部のそれぞれは、当該検知部上に物体が載置されたか否かを検知する、複数の検知部と、設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力する制御部と、前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される信号を示す出力信号を取得する取得部と、前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定する判定部と、を備える。
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係る方法は、コンピュータが、盤面に配置された複数の検知部に、前記検知部上に物体が載置されたか否かを検知させることと、設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力することと、前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される信号を示す出力信号を取得することと、前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面上の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定することと、を実行する。
【0009】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは、コンピュータに、盤面に配置された複数の検知部に、前記検知部上に物体が載置されたか否かを検知させることと、設問位置を前記盤面に表示させるための信号を示す表示信号を出力させることと、前記物体が載置された前記盤面上の位置に応じて前記複数の検知部から出力される信号を示す出力信号を取得させることと、前記設問位置に関する情報と、前記出力信号に関する情報と、に基づいて、前記盤面上の前記設問位置に前記物体が載置されているか否かを判定させることと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、学習者に対して嗜好性を持たせながら、簡易な装置構成にて、学習者の立体感覚を向上させる玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る玩具本体装置の一例を示す外観図である。
【
図2】玩具本体装置の盤面の他の例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る玩具本体装置の検知部の一例を示す外観図である。
【
図4】本実施形態に係る様々な組合せブロックの一例を示す外観図である。
【
図5】本実施形態に係る一つの組合せブロックの一例を示す外観図である。
【
図6】玩具本体装置の盤面の他の例に組合せブロックを載置した一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る制御装置の構成の一例を示す構成図である。
【
図8】ステージ情報テーブルの一例を示す構成図である。
【
図9】設問情報テーブルの一例を示す構成図である。
【
図11】制御装置のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【
図12】学習用玩具の処理手順の一例を示すフロー図である。
【
図13】設問位置に対応する検知部の発光部が発光している状態の一例を示す図である。
【
図14】設問位置に組合せブロックが載置された状態の一例を示す図である。
【
図15】設問位置に組合せブロックが載置された状態で全ての検知部が照射している状態の一例を示す図である。
【
図16】設問位置とは異なる位置に組合せブロックが載置された状態の一例を示す図である。
【
図17】他の設問位置に組合せブロックが載置された状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
===学習用玩具100===
【0013】
学習用玩具100は、所定の設問を学習者に提示して、当該学習者によってその盤面115に載置された組合せブロック120の位置の正誤を判定する玩具である。これにより、学習用玩具100は、学習者の立体感覚を向上させることができる。
【0014】
学習用玩具100は、例えば、玩具本体装置110、組合せブロック120、制御装置130を含む。
【0015】
玩具本体装置110は、学習者による各種操作を受け付ける装置である。
図1を参照して、玩具本体装置110の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る玩具本体装置110の一例を示す外観図である。なお、
図1においては、本体部111に沿う一方の方向をX方向とし、X方向と直交する本体部111の奥行きの方向をY方向とする。
【0016】
図1に示すように、玩具本体装置110は、本体部111、第1差込部112、第2差込部113、矢印ボタン114a、決定ボタン114b、確認ボタン114c、戻るボタン114d、電源ボタン114e、盤面115、検知部116を含む。
図1では、例えば、盤面115の一方の辺に沿う方向をX方向とし、X方向と直交する盤面115の他方の辺に沿う方向をY方向とし、X方向とY方向とに直交する玩具本体装置110の高さ方向をZ方向とする。
【0017】
本体部111は、例えば、プラスチック材料で形成され、玩具本体装置110の外観を形成する部材である。
【0018】
第1差込部112は、例えば、本体部111に形成される所定のカードが差し込まれる部分である。第1差込部112は、例えば、本体部111の+Y方向側の端辺に沿って設けられる。第1差込部112の内部には、例えば、所定のカードによって接点がオンオフするスイッチ(不図示)が設けられる。所定のカードが第1差込部112に差し込まれると、当該スイッチ(不図示)から、所定のカードに対応するプレイモードを選択するための接点信号が出力される。
【0019】
第2差込部113、例えば、所定のスティック(不図示)が差し込まれる部分である。第2差込部113は、例えば、本体部111の所定の側面に設けられている。所定のスティックによって接点がオンオフするスイッチ(不図示)が設けられる。所定のスティックが第2差込部113に差し込まれると、当該スイッチ(不図示)から、所定のスティックに対応するプレイモードを選択するための接点信号が出力される。
【0020】
矢印ボタン114aは、例えば、盤面115上のカーソル(発光しているポイント)を、学習者によって操作された矢印ボタンが示す矢印の方向に移動させるボタンである。
【0021】
決定ボタン114bは、例えば、盤面115上のカーソル(発光しているポイント)の位置に対応するプレイモードを実行させるボタンである。
【0022】
確認ボタン114cは、例えば、出題された設問を再度出題させるためのボタンである。
【0023】
戻るボタン114dは、例えば、処理手順を戻すためのボタンである。
【0024】
電源ボタン114eは、例えば、電源回路(不図示)において、学習用玩具100を駆動させるための電力を供給させ、又は遮断させるためのボタンである。
【0025】
なお、上記の矢印ボタン114a、決定ボタン114b、確認ボタン114c、戻るボタン114d、電源ボタン114eなどの各種ボタンは、タッチパネル式のボタンであってもよく、その形式は限定されない。
【0026】
盤面115は、例えば、検知部116が発射する光を光学的に透過させるフラットなプラスチック材料で形成される部材である。盤面115は、例えば、複数の区画を形成するように、格子状に区画線が引かれるよう色分けされている。換言すると、盤面115は、例えば、格子を形成する区画線115aと、区画線115aで囲まれる、光を遮断する遮光部115bと、で形成されている。これにより、学習用玩具100は、学習者に対し、組合せブロック120を載置する領域を適切に指定できる。なお、遮光部115bは、例えば、所定の検知部116から照射された光における、組合せブロック120から反射される反射光が、他の検知部116で検出されないように設けられている。
【0027】
また、盤面115は、格子状の一つの区画(遮光部115b)の略中央部に、検知部116における発光および受光を可能とする透過部115cが形成されている。これにより、検知部116における発光および受光が適切に行える。ここで、格子状の一つの区画は、例えば略正方形を呈する。
【0028】
なお、
図1に示す盤面115は、X方向に5つの区画、Y方向に4つの区画を有しているが、その大きさ、形状については限定されない。
図2は、盤面115の他の例を示す図である。
図2に示すように、盤面115は、例えば、トライアングル(三角形)状に区画されていてもよい。他にも、ハニカム(六角形)状、その他任意の幾何学的繰り返し形状でもよく、その区画の形状は限定されない。以下では、説明の便宜上、盤面115は、格子状に区画されていることとする。
【0029】
また、
図1に示す盤面115は、区画線115aを有していることに限定されない。すなわち、盤面115は、区画を形成して、色分けされている必要はなく、検知部116が視認可能に形成されるように構成されていればよい。具体的には、盤面115は、例えば、光学的に透明な板で形成されていてもよい。
【0030】
検知部116は、例えば、組合せブロック120が盤面115に載置されているか否かを検知するための信号を出力する部材である。検知部116は、例えば、盤面115の格子状の一つの区画(遮光部115b)それぞれの略中央部に配置されている。すなわち、検知部116は、例えば、透過部115cと重なるように、盤面115に沿ってマトリクス状に配置されている。
【0031】
図3を参照して、検知部116の構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る学習用玩具100の検知部116の一例を示す外観図である。
【0032】
図3に示すように、検知部116は、例えば、発光部116aおよび受光部116bを含むフォトリフレクタであり、一つのパッケージで形成されている。なお、発光部116aと受光部116bの配置場所は、限定されず、例えば
図3に示すそれぞれの配置が逆であっていてもよい。
【0033】
発光部116aは、例えば、LED(Light emitting diode)などの光を発する発光素子であり、制御装置130から出力される信号(以下「発光信号」という。)に基づき発光する。発光部116aは、例えば、学習者に対して組合せブロック120を載置する位置を指示するために使用される。また、発光部116aは、載置された組合せブロック120に光を照射することによって、その反射光を得るために使用される。以下、発光部116aから照射される光を「照射光」という。
【0034】
なお、本実施形態における「光」は、可視光線以外の赤外線などを含む電磁波であることを妨げない。
【0035】
受光部116bは、例えば、フォトトランジスタであり、組合せブロック120からの反射光を検出する。なお、受光部116bは、反射光以外の自然光や室内の照明光など(以下「自然光」という。)を検出してもよい。受光部116bは、検出した光(反射光、自然光)の量に応じた大きさの電流(以下「受光信号」という。)を出力する。換言すると、受光部116bにおいて、照射光の組合せブロック120における反射率に対応する受光信号を出力する。
【0036】
また、受光部116bは、LEDなどの発光素子を含んでいてもよい。これによって、学習者による操作性を向上させることができる。
【0037】
組合せブロック120は、例えば白色のプラスチック材料で形成される。組合せブロック120は、例えば、平面視で点対称な組合せブロック121~123、線対称な組合せブロック124、点対称および線対称のいずれでもある組合せブロック125、点対称および線対称のいずれでもない組合せブロック126の少なくともいずれかを呈する。学習用玩具100は、様々な形状の組合せブロック120を組合せ使用させることで、学習者の立体図形を多角的に捉える能力を向上させることができる。
【0038】
図4,
図5,
図6を参照して、組合せブロック120について説明する。
図4は、様々な組合せブロック120の一例を示す外観図である。
図5は、一つの組合せブロック121の一例を示す外観図である。
図6は、盤面115の他の例に組合せブロック120を載置した一例を示す図である。なお、
図4に示す組合せブロック120は、一例を示すものであり、その大きさや形状が限定されない。
【0039】
図4に示すように、組合せブロック120は、例えば線対称、点対称、またはそのいずれでもないものを含む。組合せブロック120の少なくとも一方の面には、動物が描かれている。以下、説明の便宜上、動物が描かれている面を「ペイント面」という。
【0040】
なお、組合せブロック120に描かれる絵柄は、特に限定されず、それぞれの組合せブロック120を識別可能な絵柄であればよい。換言すると、組合せブロック120に描かれている絵柄は、音声で表現できるものであればよく、例えば、動物、食べ物、乗り物、キャラクターなどの絵柄であればよい。これにより、学習用玩具100は、学習者に使用させる組合せブロック120をわかりやすく指示できるため、学習者の嗜好性を向上できる。
【0041】
図5に示すように、組合せブロック121は、例えば、一辺が所定の長さ(以下「単位長さ」という。)の略立方体を組み合わせた形状を呈する。また、組合せブロック120は、複数の略立方体それぞれの一つの面が面一になるように組み合わせられた形状を呈する。
図5に示す組合せブロック121においては、四つの略立方体を組み合わせた形状を呈する。単位長さは、例えば盤面115の格子状の一つの区画の一辺の長さと略等しい。これにより、学習者は、盤面115上において組合せブロック120を当該区画に適合させるように載置することができるため、学習者の操作性を向上できる。なお、組合せブロック120は、略立方体を組み合わせた形状に限定されない。例えば、
図2に示すように盤面115がトライアングル状に区画されている場合、組合せブロック120は、例えば、略直角三角柱と略立方体とを組み合わせたものであってもよい。これにより、
図6に示すように、学習者は、組合せブロック120を、その外周が区画線115aに沿うように盤面115に載置することができる。異なる観点から述べると、組み合わせブロック120は、三角柱や立方体などの所定の立体図形を組み合わせた形状を呈していてもよい。そして、当該立体図形は、例えば、組み合わせブロック120が盤面115に載置された状態において、一つの検知部116のみによって検知される大きさの面を有する図形であればよい。具体的には、
図1に示す盤面115の場合、一つの検知部116で検知される面を有する立体形状は例えば立方体であり、組み合わせブロック120は、当該立体図形を組み合わせた形状を呈する。一方、
図2に示す盤面115の場合、一つの検知部116で検知される面を有する立体形状は例えば二等辺三角柱であり、組み合わせブロック120は、当該立体図形を組み合わせた形状を呈する。さらに述べると、組合せブロック120は、例えば、盤面115に載置された状態において、盤面115と対向する組合せブロック120の一つの面の外周が区画線115aに沿うように形成されていてもよい。
【0042】
なお、組合せブロック120のペイント面における略立方体それぞれの中央部は、ペイントされておらず、その表面が露出されている。これにより、発光部116aの照射光は、組合せブロック120の白色部分に当たるため、その表面で照射光が吸収されずに反射される。このため、学習用玩具100は、適切に組合せブロック120が載置された位置を特定できる。なお、ペイント面における略立方体それぞれの中央部は、照射光を充分反射できるものであればペイントされていてもよい。
【0043】
制御装置130は、学習用玩具100に種々の機能を発揮させるための装置である。制御装置130は、例えばそれぞれの検知部116から出力される受光信号に基づき、盤面115上の組合せブロック120の位置を判定する。
【0044】
図7,
図8,
図9を参照して、制御装置130について説明する。
図7は、制御装置130の構成の一例を示す図である。
図8は、ステージ情報テーブル131aの一例を示す構成図である。
図9は、設問情報テーブル131bの一例を示す構成図である。
【0045】
図7に示すように、制御装置130は、記憶部131、指示部132、制御部133、取得部134、判定部135、出力部136を含む。
【0046】
記憶部131は、例えば、ステージ情報テーブル131a、設問情報テーブル131bを格納する。
【0047】
図8に示すように、ステージ情報テーブル131aには、ステージ情報が格納されている。ステージ情報テーブル131aには、例えば、ステージIDを主キーとして、時間情報、設問IDが対応付けられている。時間情報は、設問に対する学習者が回答可能な時間に関する情報である。設問IDは、設問を識別するための情報である。
【0048】
図9に示すように、設問情報テーブル131bには、設問情報が格納されている。設問情報テーブル131bには、例えば、設問IDを主キーとして、設問内容、検知部情報が対応付けられている。設問IDは、設問を識別するための情報である。設問内容は、例えば学習者に音声にて提示する内容を示す情報である。検知部情報は、例えば設問内容に対応する検知部116を識別する情報である。
図9においては、一例として設問を提示したときに照射光を照射させる検知部116の座標(m,n)につき「○」で示されている。なお、検知部情報は、例えば検知部116の盤面115上の座標に関する情報(以下「検知部座標情報」という。)を含んでいてもよい。
【0049】
図10は、盤面115の座標の一例を示す図である。以下、
図10に示すように、盤面115の座標については、盤面115における、-Y方向端かつ-X方向端を座標(1,1)とし、+Y方向端かつ+X方向端を座標(5,4)とする。
【0050】
指示部132は、例えば、組合せブロック120を学習者に盤面115上の所定の検知部116に対応する位置(以下「設問位置」という。)に載置させるための指示を出力する。また、指示部132は、例えば、複数の組合せブロック120(物体)のうち少なくとも一つの組合せブロック120(物体)の絵柄を指示する。
【0051】
具体的には、指示部132は、ステージ情報テーブル131aを参照して、学習者の操作により選択されたステージに対応する設問内容、又は、設問情報テーブル131bを参照して、学習者の操作により選択された設問内容を特定する。指示部132は、スピーカに対し、特定された設問内容を出力させる。これにより、学習用玩具100は、学習者に対し、盤面115上のどの位置に組合せブロック120を載置するべきか提示できる。
【0052】
なお、指示部132は、ステージに応じて予め定められた順に設問を出題されてもよいし、ランダムに設問を出題してもよい。
【0053】
制御部133は、例えば、設問内容に対応する検知部116(発光素子)を発光させるよう制御する。具体的には、制御部133は、例えば、ステージ情報テーブル131a又は設問情報テーブル131bを参照して、特定された設問内容に対応する検知部116を特定する。そして、制御部133は、例えば、特定された検知部116に対し、発光信号(表示信号)を出力する。
【0054】
また、制御部133は、例えば、指示部132において設問内容が出力された後、学習者が決定ボタン114bを押下したことを契機に、又は、所定の時間(例えば「7秒」)が経過したことを契機に、全ての検知部116に対し、発光信号を出力する。ここで、制御部133は、スピーカを介して、所定の時間の長さの音楽を出力させてもよい。学習者は、音楽が出力されているか否かによって、所定の時間が経過したか否かを認識することができる。これにより、学習者の嗜好性を向上できる。
【0055】
なお、制御部133は、例えば、照射光を照射させる検知部116に対し、順次に発光信号を出力してもよい。これにより、学習用玩具100の電力消費量が縮減される。
【0056】
取得部134は、各種情報を取得する。取得部134は、例えば、盤面115上の組合せブロック120が載置された位置に応じて検知部116から出力される受光信号を取得する。
【0057】
判定部135は、例えば、所定の時間が経過したことを契機に、設問位置に関する情報と、取得部134で取得された受光信号に関する情報とに基づき、盤面115上の設問位置に物体が載置されているか否かを判定する。判定部135は、判定した結果(以下「判定結果」という。)を生成する。
【0058】
ここで、設問位置に関する情報は、例えば、設問内容に対応する
図9に示す検知部情報であり、検知部座標情報を含んでいてもよい。
【0059】
また、受光信号に関する情報は、例えば、検知部116のそれぞれで得られる放電時間に基づき特定される、盤面115上に載置された組合せブロック120の盤面115上の座標に関する情報(以下「ブロック座標情報」という。)を含む。
【0060】
なお、組合せブロック120の白色の部分に対する反射光を得た検知部116における放電時間は、白色以外の部分に対する反射光又は自然光を得た検知部116における放電時間よりも短い。これにより、判定部135において、盤面115上における組合せブロック120が載置された位置が特定される。
【0061】
具体的には、判定部135は、検知部座標情報に基づき設問に対応する検知部116の座標を座標(1,1)、(1,2)、(2,1)と特定し、ブロック座標情報に基づき組合せブロック120が盤面115に載置されている座標を座標(1,1)、(1,2)、(2,1)と特定した場合、各座標が一致するため、正解であると判定する。一方、判定部135は、組合せブロック120が盤面115に載置されている座標を座標(1,1)、(1,2)、(2,2)と特定した場合、それぞれの座標が一致しないため、不正解であると判定する。
【0062】
出力部136は、例えば、スピーカを通じて判定結果を出力する。
【0063】
図11を参照して、制御装置130のハードウェア構成について説明する。
図11は、制御装置130のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【0064】
図11に示すように、制御装置130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)などのプロセッサ130a、メモリ130b、HDD(Hard Disk Drive)および/またはSSD(Solid State Drive)などの記憶装置130c、およびインターフェース130dを備える。また、制御装置130が備える各構成要素130a~130dはバスによってそれぞれ接続されている。
【0065】
プロセッサ130aは、メモリ130bや記憶装置130cに格納されているプログラムを実行することで、上述した処理および機能を実現する。メモリ130bは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を含んでよく、ROMは、ブートプログラムなどのプログラムを記憶する。RAMは、プロセッサ130aのワークエリアとして使用される。記憶装置130cは、プロセッサ130aの制御に応じてデータのリード/ライトを制御してディスクにデータを記憶する。記憶装置130cは、例えば後述する各種テーブルを記憶する。
【0066】
インターフェース130dは、玩具本体装置110などの外部装置に接続される。そして、インターフェース130dは、制御装置130を実現するコンピュータ装置と外部装置との間における各種情報の入出力を制御する。なお、インターフェース130dは、インターネットなどのネットワークに接続されてもよい。
===学習用玩具100の動作===
【0067】
図12~
図17を参照して、学習用玩具100の動作について説明する。
図12は、学習用玩具100の処理手順の一例を示すフロー図である。
図13は、設問位置に対応する検知部116の発光部116aが発光している状態の一例を示す図である。
図14は、設問位置に組合せブロック120が載置された状態の一例を示す図である。
図15は、設問位置に組合せブロック120が載置された状態で全ての検知部116から照射している状態の一例を示す図である。
図16は、設問位置とは異なる位置に組合せブロック120が載置された状態の一例を示す図である。
図17は、他の設問位置に組合せブロック120が載置された状態の一例を示す図である。
【0068】
まず、S101において、制御装置130は、学習者の操作に応じたプレイモードを特定する。具体的には、制御装置130は、リズムに合わせて所定の時間内に指定された組合せブロック120を盤面115の指定された位置に載置するリズムモード、時間に関係なく指定された組合せブロック120を盤面115の指定された位置に載置するジックリモードのいずれを選択されたか特定する。以下では、学習者によってリズムモードを選択されたこととする。
【0069】
次に、S102において、制御装置130は、ステージ情報テーブル131a及び設問情報テーブル131bを参照して、ステージに応じた設問内容を特定する。
【0070】
次に、S103において、制御装置130(指示部132)は、スピーカから特定した設問内容を出力させる。以下では、設問内容につき「イルカ、タコ」を使用させるものであることとして説明する。
【0071】
次に、S104において、制御装置130は、設問情報テーブル131bを参照して、設問内容に対応する検知部116に対し、発光信号を出力する。これにより、
図13に示すように、設問内容に対応する検知部116から光が照射されるため、学習者は盤面115のどの位置に組合せブロック120を載置するべきかわかる。
【0072】
図14に示すように、学習者は、スピーカからの設問内容で指定された「イルカ」と「タコ」の組合せブロック120を、光が照射されている検知部116が配置されるマスに合わせて載置する。
【0073】
次に、S105において、
図15に示すように、制御装置130は、発光信号を出力してから所定の時間が経過したことを契機に、全ての検知部116に対し、発光信号を出力する。ここで、制御装置130は、例えば、所定の時間が経過したことを、スピーカから出力される音楽を終了させることで、学習者に認識させることができる。
【0074】
次に、S106において、玩具本体装置110は、発光信号に基づき、全ての検知部116における発光部116aを発光させる。これにより、検知部116は、組合せブロック120からの反射光を検出し、又、自然光を検出する。検知部116は、制御装置130に対し、反射光及び自然光に応じた受光信号を出力する。
【0075】
次に、S107において、制御装置130は、検知部116から受光信号を取得する。
【0076】
次に、S108において、制御装置130は、受光信号に基づき、盤面115における設問位置に組合せブロック120が載置されているか否か判定する。
【0077】
具体的には、判定部135は、反射光に応じた受信信号に基づき、盤面115上に載置された組合せブロック120の座標を特定する。また、判定部135は、設問に対応する検知部の座標を特定する。
図15においては、それぞれの座標が一致するため、判定部135は、正解であると判定する。一方、
図16においては、それぞれの座標が一致しないため、判定部135は、不正解であると判定する。
【0078】
次に、S109において、制御装置130は、スピーカから判定結果に応じた音を出力する。
【0079】
次に、S110において、制御装置130は、設問情報テーブル131bを参照して、一つのステージの設問が全て終了したか以下かを判定する。
【0080】
全ての設問が終了していない場合(S110:No)、制御装置130は、S102から処理を繰り返す。
【0081】
この場合、制御装置130は、次の設問において、例えば、
図17に示すように、
図14に示す設問位置から、組合せブロック120のそれぞれを90度回転させるような配置を指示する。具体的には、制御装置130は、「イルカ、タコ」を使用するよう指示し、座標(3,2)と座標(5,1)に配置される検知部116に対し、発光信号を出力する。これにより、学習者に対して、組合せブロック120のそれぞれを90度回転して載置させることで、学習者の立体感覚を向上させることができる。
【0082】
また、全ての設問が終了した場合(S110:Yes)、制御装置130は、当該ステージを終了する。
===変形例===
【0083】
上記において、学習用玩具100は、ネットワークに接続されているように説明しなかったがこれに限定されない。例えば、学習用玩具100は、ネットワークを介して設問情報や判定部135の機能に係る情報などの各種情報を取得してもよい。これにより、学習用玩具100における処理量を縮減できる。
【0084】
上記において、制御装置130は、盤面115の座標に関する、検知部座標情報およびブロック座標情報に基づき、正誤を判定するように説明したがこれに限定されない。制御装置130は、例えば、各検知部116に設定された識別符号に基づき、正誤を判定してもよい。具体的には、制御装置130は、例えば、所定の値よりも大きい値を示す受光信号を出力した検知部116の識別符号と、設問内容に対応する検知部116の識別符号と、を比較して、正誤を判定してもよい。これにより、学習用玩具は、座標に関する処理を縮減できる。
【0085】
上記において、組合せブロック120は、白色のプラスチック材料で形成されることとして説明したがこれに限定されない、白色以外の色で形成されていてもよい。この場合、制御装置130は、色に応じて組合せブロック120から反射される反射光に応じた受光信号(電流の値)を検知することによって、組合せブロック120を識別できる。すなわち、制御装置130は、組合せブロック120における色に対応させて描かれた絵柄を、間接的に識別できる。これにより、より嗜好性の高い玩具を提供できる。
【0086】
上記において、検知部116は、発光部116aと受光部116bとを備えるように説明したがこれに限定されない。検知部116は、反射光を検知するものではなく、物理的なスイッチによって、組合せブロック120が盤面115に載置されているか否かにつき、判定可能な接点信号を出力してもよい。また、検知部116は、磁気や超音波など他の手段に基づき、信号を出力してもよい。これにより、学習用玩具は、設計の自由度を向上できるため、コスト縮減される。
【0087】
上記において、玩具本体装置110は、第1差込部112および第2差込部113を有するように説明したがこれに限定されない。この場合、学習用玩具100は、各種ボタンでの操作によってプレイモードなどが選択されればよい。これにより、汎用のハードウェアでも実現できるため、コスト縮減を図ることができる。
===まとめ===
【0088】
本実施形態において、学習用玩具100は、盤面115と、盤面115に配置された複数の検知部116であって、複数の検知部116のそれぞれは、検知部116上に組合せブロック120(物体)が載置されたか否かを検知する、複数の検知部116と、設問位置を盤面115に表示させるための信号を示す発光信号(表示信号)を出力する制御装置130(制御部)と、組合せブロック120(物体)が載置された盤面115上の位置に応じて複数の検知部116から出力される信号を示す受光信号(出力信号)を取得する取得部134と、設問位置に関する情報と、受光信号(出力信号)に関する情報と、に基づいて、盤面115上の設問位置に組合せブロック120(物体)が載置されているか否かを判定する判定部135と、を備える。本実施形態によれば、学習者に対して嗜好性を持たせながら、簡易な装置構成にて、学習者の立体感覚を向上させることができる。
【0089】
本実施形態において、学習用玩具100は、プレイモードを選択するための矢印ボタン114aや決定ボタン114b(選択ボタン)をさらに備え、当該プレイモードは、所定の時間内に学習者に組合せブロック120(物体)を盤面115に載置させるモードを含む。本実施形態によれば、学習用玩具100は、所定の時間を指定することで、学習者の立体感覚をより向上させることができる。
【0090】
本実施形態において、学習用玩具100の制御装置130(制御部)は、所定の時間内に学習者に組合せブロック120(物体)を盤面115に載置させるモードが選択された場合、所定の時間に対応する音楽を、スピーカを介して出力させる。これにより、学習者に対して嗜好性を持たせながら、学習者の立体感覚を向上させることができる。
【0091】
本実施形態において、学習用玩具100の検知部116は、発光部116a(発光素子)と、発光部116a(発光素子)から発光された光(赤外線などの電磁波であってもよい)が組合せブロック120(物体)で反射した反射光を受光する受光部116b(受光素子)と、を含み、反射光に基づいて受光信号(出力信号)を出力する。本実施形態によれば、学習用玩具100は、学習者の操作性を阻害することなく、組合せブロック120の盤面115上の位置を特定できる。
【0092】
本実施形態において、学習用玩具100の制御装置130(制御部)は、設問位置に対応する発光部116a(発光素子)を発光させるように発光信号(表示信号)を出力するをさらに備える。本実施形態によれば、学習用玩具100は、学習者に対して、組み立てブロックを盤面上のどの位置に置くべきか、盤面上の光にてわかりやすく指示できるため、学習者に嗜好性を持たせながら、学習効率の向上が図れる。また、学習用玩具100は、制御装置130が一体的に構成されているため、製作コストを縮減できる。
【0093】
本実施形態において、学習用玩具100(玩具セット)は、玩具本体装置110(玩具)と、一又は複数の組合せブロック120(物体)と、を備える。これにより、学習用玩具100の設計コストを縮減できる。
【0094】
本実施形態において、組み合わせブロック120(物体)は、所定の立体図形を組み合わせた形状を呈し、所定の立体図形は、組み合わせブロック120(物体)が盤面115に載置された状態において、一つの検知部116のみによって検知される大きさの面を有する図形である。これにより、様々な形状の組合せブロック120を利用することができるため、学習者の嗜好性を向上でき、学習者の立体図形を多角的に捉える能力を向上させることができる。
【0095】
本実施形態において、学習用玩具100の盤面115は、複数の検知部116のそれぞれを取り囲むように形成される区画線115aを含み、 組合せブロック120(物体)は、盤面115に載置された状態において、盤面115と対向する組合せブロック120(物体)の一つの面の外周が区画線115aに沿うように形成されている。これにより、様々な形状の組合せブロック120を利用することができるため、学習者の嗜好性を向上でき、学習者の立体図形を多角的に捉える能力を向上させることができる。
【0096】
本実施形態において、学習用玩具100(玩具セット)における、組合せブロック120(物体)は、略立方体を組み合わせた形状を呈し、区画線115a(格子状の線)で形成される一つの区画は、組合せブロック120(物体)が盤面115に載置された状態において、略立方体の一つの面が一つの検知部116のみによって検知されるように形成される。本実施形態によれば、学習用玩具100は、学習者の立体図形を多角的に捉える能力を向上させることができる。
【0097】
本実施形態において、学習用玩具100(玩具セット)における、組合せブロック120(物体)は、複数の略立方体それぞれの一つの面が面一になるように組み合わせられた形状を呈する。本実施形態によれば、学習者は、盤面115上において組合せブロック120を、スムーズに、盤面115上のマスに適合させて載置することができるため、学習者の操作性を向上できる。
【0098】
本実施形態において、学習用玩具100(玩具セット)は、学習用玩具100(玩具セット)の複数の組合せブロック120(物体)それぞれには異なる絵柄が含まれ、複数の組合せブロック120(物体)のうち少なくとも一つの組合せブロック120(物体)の絵柄を指示する指示部132をさらに備える。本実施形態によれば、学習用玩具100は、使用する組合せブロック120を指定することで、学習者の立体図形を多角的に捉える能力をより向上させることができる。
【0099】
本実施形態において、学習用玩具100の組合せブロック120(物体)は、少なくとも、点対称の組合せブロック120(物体)と、平面視で線対称の組合せブロック120(物体)と、を含む。本実施形態によれば、学習用玩具100は、様々な形状の組合せブロック120を使用することで、学習者の立体図形を多角的に捉える能力をより向上させることができる。
【0100】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の実施形態でも実施することが可能である。
【符号の説明】
【0101】
100…学習用玩具(玩具セット)、110…玩具本体装置(玩具)、116…検知部、120…組合せブロック(物体)、130…制御装置、131…記憶部、132…指示部、133…制御部、134…取得部、135…判定部、136…出力部。