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特許7531371活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、及び積層体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、及び積層体
(51)【国際特許分類】
   C09D 11/101 20140101AFI20240802BHJP
   B41M 1/30 20060101ALI20240802BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20240802BHJP
   B32B 27/16 20060101ALI20240802BHJP
   B32B 9/02 20060101ALI20240802BHJP
   B05D 1/36 20060101ALI20240802BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20240802BHJP
   B05D 5/06 20060101ALI20240802BHJP
   B05D 3/06 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
C09D11/101
B41M1/30 D
B32B27/30 A
B32B27/16 101
B32B9/02
B05D1/36 Z
B05D7/24 301T
B05D7/24 301M
B05D5/06 101D
B05D3/06 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020190801
(22)【出願日】2020-11-17
(65)【公開番号】P2022079925
(43)【公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】310000244
【氏名又は名称】DICグラフィックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 啓明
(72)【発明者】
【氏名】志知 祐次
【審査官】橋本 栄和
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-196765(JP,A)
【文献】特開2007-313728(JP,A)
【文献】特開2007-59045(JP,A)
【文献】特開2015-37971(JP,A)
【文献】特開2020-19906(JP,A)
【文献】特開2005-2500(JP,A)
【文献】特開平11-100528(JP,A)
【文献】特開2008-201889(JP,A)
【文献】特開2004-277448(JP,A)
【文献】国際公開第2021/259924(WO,A1)
【文献】特開2003-306641(JP,A)
【文献】特開平5-137849(JP,A)
【文献】特開平3-128981(JP,A)
【文献】特開昭58-17173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 11/101
B41M 1/30
B32B 27/30
B32B 27/16
B32B 9/02
B05D 1/36
B05D 7/24
B05D 5/06
B05D 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラック樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、及び有機溶剤を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
【請求項2】
前記セラック樹脂の含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の5~40質量%であり、前記エポキシ(メタ)アクリレートの含有率がニス固形分全量の5~50質量%である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
【請求項3】
前記エポキシ(メタ)アクリレートがビスフェノールA型エポキシジアクリレートである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
【請求項4】
前記有機溶剤が、芳香族有機溶剤及び/又はケトン系溶剤を含まない請求項1~3の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
【請求項5】
基材、印刷インキ層、請求項1~4の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスが、この順に積層された積層体。
【請求項6】
基材上にインキ層を印刷する工程、前記インキ層上に請求項1~4の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程および活性エネルギー線を照射する工程を含む積層体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキソ印刷又はグラビア印刷に使用可能な活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種包装材料に使用される印刷物の保護や意匠性を目的に視覚的な光沢処理を施すために、活性化エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗工することによる工夫がなされている。このような表面加工に活性化エネルギー線硬化型オーバーコートニスを使用する場合、従来の溶剤型や水性型オーバーコートニスに比べて下地となる印刷物表面の保護性能に優れ、高光沢化も容易である。しかし、活性化エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、活性化エネルギー線で硬化させる際に生じる硬化収縮に伴う体積収縮が大きいため、印刷物がカールし易くなったり、印刷絵柄で使用するインキ層との密着に係る硬化性が低下する傾向にあり、耐摩耗性、耐水摩耗性の低下に影響を及ぼす。更に、印刷物がカールすると後加工時で成型不良が発生し易くなる事から、印刷後にカールし難い活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスが求められてる。
【0003】
一例としてアミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂と、2種の特定の(メタ)アクリレートモノマー(B)を含む活性エネルギー線硬化型オーバーコートワニスが開示されているが、硬化性、高光沢性を保ちつつ、カール性を抑制するに決して十分なものではない(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6421401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、硬化性、耐摩耗性、耐水摩耗性と言った基本性能を保持しつつ、高光沢で印刷物がカールし難い活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、セラック樹脂、特定の(メタ)アクリレート、及び有機溶剤を含有することで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
即ち、本発明は、セラック樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、及び有機溶剤を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
【0008】
また、本発明は、前記セラック樹脂の含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の5~40質量%であり、前記エポキシ(メタ)アクリレートの含有率がニス固形分全量の5~50質量%である活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
【0009】
また、本発明は、前記エポキシ(メタ)アクリレートがビスフェノールA型エポキシジアクリレートである活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
【0010】
また、本発明は、前記有機溶剤が、芳香族有機溶剤及び/又はケトン系溶剤を含まない活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
【0011】
また、本発明は、基材、印刷インキ層、該活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスが、この順に積層された積層体に関する。
【0012】
また、本発明は、基材上にインキ層を印刷する工程、前記インキ層上に該活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程および活性エネルギー線を照射する工程を含む積層体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、硬化性、耐摩耗性、耐水摩耗性と言った基本性能を保持しつつ、高光沢で印刷物がカールし難い特徴を兼備することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、セラック樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、及び有機溶剤を含有することを必須とするものである。
尚、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの一方または両方をいい、「(メタ)アクリル化合物」とは、アクリル化合物及びメタクリル化合物」の一方または両方をいう。
【0015】
前記セラック樹脂としては、カイガラムシの一種であるラックカイガラムシ、及びその近縁の数種のカイガラムシが分泌する樹脂状の虫体被覆物を公知の溶液抽出法、ソーダー法などの方法により精製したものである。その成分は、皮膜形成の為の多数の樹脂酸およびそのエステル化物、ワックス、色素の混合物から構成される。、
前記樹脂酸はアレウリチン酸、ジャラール酸、及びラクシジャラール酸であり、これら樹脂酸とのエステル化合物を主成分とした天然セラック樹脂あるいは合成セラック樹脂であり、例えば、精製セラック樹脂、漂白セラック樹脂、脱色セラック樹脂などが挙げられる。
前記セラック樹脂の精製方法としては、熱溶融法、ソーダ法、溶剤抽出法が挙げられる。
尚、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで用いられるセラック樹脂は、産地、原料の種類、精製法等に特に限定されるものではない。
【0016】
また、前記セラック樹脂の含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の5~40質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは10~20質量%の範囲である。
セラック樹脂の含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の5質量%以上であれば、耐カール性が保持できる傾向にあり、40質量%以下であれば、光沢が保持できる傾向となる。
【0017】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで使用するエポキシ(メタ)アクリレートとしては、エポキシ(メタ)アクリレートモノマーや、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられ(尚、ここでモノマーとは、エチレン性不飽和二重結合を持つ単量体を称し、オリゴマーとは前記モノマーを2~30個結合してなる化合物を称す。)、その分子量としては、数平均分子量に換算して500~20,000の範囲のものが挙げられる。数平均分子量が500以上であれば、インキ硬化皮膜の強度が低下する事なく、硬化性、耐摩耗性、耐水摩耗性が保持される傾向となる。一方20,000以下であれば、硬化性が保持され、印刷物のカールも抑制できる。
【0018】
本発明で使用するエポキシアクリレートとしては、例えば、従来公知の芳香族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と、アクリル酸とを反応させて得られるアクリレートである。
これらのエポキシアクリレートのうち、特に好ましいものは、芳香族エポキシ樹脂のアクリレートであり、少なくとも1個の芳香核を有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテルを、アクリル酸と反応させて得られるアクリレートである。例えば、ビスフェノールA、又はそのアルキレンオキサイド付加体をエピクロロヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルを、アクリル酸と反応させて得られるアクリレート、エポキシノボラック樹脂とアクリル酸を反応して得られるアクリレート等が挙げられる。
また上記エポキシメタアクリレートとは、例えば、従来公知の芳香族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と、メタアクリル酸とを反応させて得られるアクリレートである。これらのエポキシメタアクリレートのうち、特に好ましいものは、芳香族エポキシ樹脂のメタアクリレートであり、少なくとも1個の芳香核を有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテルを、メタアクリル酸と反応させて得られるメタアクリレートである。例えば、ビスフェノールA、又はそのアルキレンオキサイド付加体をエピクロロヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルを、メタアクリル酸と反応させて得られるメタアクリレート、エポキシノボラック樹脂とメタアクリル酸を反応して得られるメタアクリレート等が挙げられる。
中でも、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートが好ましく、特にビスフェノールA型エポキシジアクリレートがより好ましい。
【0019】
前記エポキシ(メタ)アクリレートの含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の5~50質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは10~30質量%の範囲である。エポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーの含有率が活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分全量の10質量%以上であれば、光沢が保持できる傾向にあり、50質量%以下であれば、耐摩擦性が保持できる傾向となる。
【0020】
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスでは、前記エポキシ(メタ)アクリレートを除く各種(メタ)アクリレートモノマーを併用してもよい。 前記(メタ)アクリレートモノマーとしては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、重合性オリゴマー等が挙げられる。
【0021】
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】
2官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】
重合性オリゴマーとしては、アミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレートなどのアミン変性アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオレフィン(メタ)アクリレート、ポリスチレン(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0024】
中でも、2官能以上の(メタ)アクリレートにあたるトリメチロールプロパンエトキシアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物 (DPHA)が高い硬化性を保ちつつ、前記セラック樹脂、及びエポキシ基を有する(メタ)アクリレートと組み合わせることで、耐摩擦性、耐水摩擦性を保持できる点でより好ましい。
前記トリメチロールプロパンエトキシアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物 (DPHA)の総量が、インキ全量の5~50質量%の範囲が好ましく、より好ましくは10~45質量%であり、30~45質量%の範囲であれば更に好ましい。
【0025】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで使用する有機溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合して用いることができる。芳香族有機溶剤及び/又はケトン系溶剤を含まない
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤を使用しない事がより好ましい。
【0026】
(光重合開始剤)
次に、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、インキの硬化性を考慮すると、更に光重合開始剤を含有する事がより好ましい。
光重合開始剤を使用する場合は、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ジフェニル(2,4,6-トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
【0027】
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad-1173」、「Omnirad-184」、「Omnirad-127」、「Omnirad-2959」、「Omnirad-369」、「Omnirad-379」、「Omnirad-907」、「Omnirad-4265」、「Omnirad-1000」、「Omnirad-651」、「Omnirad-TPO」、「Omnirad-819」、「Omnirad-2022」、「Omnirad-2100」、「Omnirad-754」、「Omnirad-784」、「Omnirad-500」、「Omnirad-81」(IGM社製)、「カヤキュア-DETX」、「カヤキュア-MBP」、「カヤキュア-DMBI」、「カヤキュア-EPA」、「カヤキュア-OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア-10」、「バイキュア-55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア-PDO」、「クオンタキュア-ITX」、「クオンタキュア-EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure-1104」(Runtec社製)等が挙げられる。
【0028】
前記光重合開始剤を含有する場合のその添加量は、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中に、固形分換算で1~20質量%の範囲が好ましく、5~15質量%の範囲がより好ましい。即ち、光重合開始剤の合計使用量が1質量%以上の場合は良好な硬化性を得ることができ、また20質量%以下であれば、未反応の重合開始剤が硬化物中に残存することがなく、硬化不良も抑制できる。ただし活性エネルギー線として電子線を用いる場合には、原理的にこれら光重合開始剤の使用は必須ではない。
【0029】
また、前記活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、必要に応じて、さらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。
【0030】
前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o-トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s-ベンジルイソチウロニウム-p-トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。これら光増感剤の使用量は、硬化性向上の効果が良好なものとなる点から本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中の不揮発成分100質量%に対し、前記アルキルアミノベンゾフェノン化合物も合算してその合計使用量として1~20質量%となる範囲であることが好ましい。
【0031】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、主に下地となる印刷層の表面被覆するオーバーコートとして有用である事から、原則着色剤を併用する事は少ないが、必要に応じて光沢感や印刷部の隠蔽性が著しく低下しない範囲で一般のインキ、塗料、及び記録剤などに使用されている有機顔料及び/または無機顔料を添加してもよい。
【0032】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに使用される着色顔料としては、まずは有機顔料や染料を挙げることができる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジクトピロロピロール系、イソインドリン系などの顔料が挙げられる。
【0033】
代表的なカラーインデックス名としては、
C.I.Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、74、83;
C.I.Pigment Orange 16;
C.I.Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、81、101;
C.I.Pigment Violet 19、23;
C.I.Pigment Blue 23、15:1、15:3、15:4、17:1、18、27、29
C.I.Pigment Green 7、36、58、59;
C.I.Pigment Black 7;
C.I.Pigment White 4、6、18などが挙げられる。
【0034】
藍インキにはC.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)、黄インキにはコスト・耐光性の点からC.I.Pigment Yellow83、紅インキにはC.I.Pigment Red 57:1、墨インキにはカーボンブラックを用いることが好ましい。
【0035】
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、シリカ、リトボン、アンチモンホワイト、石膏などの白色無機顔料が挙げられる。無機顔料の中では酸化チタンの使用が特に好ましい。酸化チタンは白色を呈し、着色力、隠ぺい力、耐薬品性、耐候性の点から好ましく、印刷性能の観点から該酸化チタンはシリカおよび/またはアルミナ処理を施されているものが好ましい。
【0036】
本発明においては、その他、体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
【0037】
(活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの製造方法)
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、樹脂類、有機溶剤、光重合開始剤、その他の添加剤の混合物を分散機で分散し、撹拌混合することで得られる。分散機としてはグラビア、フレキソ印刷インキの製造に一般的に使用されているビーズミル、アイガーミル、サンドミル、ガンマミル、アトライター等を用いて製造される。
【0038】
(印刷物の作成)
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、硬化性に優れ、紙、合成紙、熱可塑性樹脂フィルム、プラスチック製品、鋼板等への印刷に使用することができるものであり、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷用、又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷用のインキとして有用である一方で、版を使用せずインクジェットノズルからインキを吐出するインクジェット方式向けのインキを除くものである。即ち、インクジェットインキの場合、ノズルから吐出したインク滴が、直接基材に密着し印刷物を形成するのに対し、本発明の水性リキッドインキは、印刷インキを一旦印刷版又は印刷パターンに密着・転写した後、インキのみを再度基材に密着させ、必要に応じて乾燥させ印刷物とするものである。
本発明のリキッド印刷インキを用いてグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式から形成される印刷インキの膜厚は、例えば10μm以下、好ましくは5μm以下である。
【0039】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを用いれば、例えば基材上にインキ層を印刷する工程、前記インキ層上に該活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程および活性エネルギー線を照射する工程を含む積層体を作製する事ができる。
具体的には、例えば印刷用紙としてコート紙に、版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア印刷機を用いて、絵柄を再現するリキッドカラー印刷インキ、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの順で印刷し、積層体を得る事ができる。尚、絵柄を再現するリキッドカラー印刷インキとしては水性インキ、油性インキどちらでも構わない。
【0040】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで使用する印刷基材としては主に、例えばタバコ包装、菓子類、化粧品や飲料、医薬品、おもちゃ、電子部品等のパッケージ印刷に用いられる上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、各種合成紙等、紙基材が好ましいが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用される基材を用いて積層体を作製することが出来る。
【0041】
以下実施例により、本発明をより詳しく説明する。尚、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」をそれぞれ表す。
尚、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
【実施例
【0042】
〔調整例1:水性藍色インキの作製〕
以下の組成にてよく撹拌混合した後、ビーズミルで練肉し練肉ベースインキを作製し、練肉ベースインキに更に「アクリル酸エステル系重合体エマルジョン(酸価33、固形分40%)」10部、水5部、イソプロピルアルコール20部を追加混合して水性藍色インキを作製した。得られた水性藍色インキを、粘度調整溶剤として希釈溶剤を用い、離合社製のザーンカップ No.3で16秒(25℃)になるように粘度を調整した。なお希釈溶剤として水:イソプロピルアルコール= 30:70(質量比)を用いた。
〔練肉ベースインキ配合〕
FASTPGEN BLUE LA5380藍顔料(DIC社製) 10部
アクリル酸エステル系重合体エマルジョン 30部
ノニオン系顔料分散剤(BYK社製)10部
イソプロピルアルコール 5部
水 10部
〔最終的な水性藍色インキの配合総量(粘度調整用の希釈溶剤を除く)〕
FASTPGEN BLUE LA5380藍顔料(DIC社製) 10部
アクリル酸エステル系重合体エマルジョン 40部
ノニオン系顔料分散剤(BYK社製)10部
イソプロピルアルコール 25部
水 15部
【0043】
〔実施例1:活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの作製〕
「脱色セラック PEARL-N811(岐阜セラツク製造所社製)」5部、「MIRAMER PE210(MIWON社製、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート」10部、「EBECRYL160S(ダイセル・オルネクス社製、トリメチロールプロパンエトキシアクリレート)」25部、「DPHA(ダイセル・オルネクス社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート」10部、「OMNIRAD184(IGMジャパン合同会社製、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン」10部、イソプロピルアルコール20部、酢酸エチル20部を混合攪拌して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を作製した。得られたインキ組成物を、粘度調整溶剤として希釈溶剤を用い、離合社製のザーンカップNo.3で16秒(25℃)になるように粘度を調整した。なお希釈溶剤としてイソプロピルアルコール:酢酸エチル= 50:50(質量比)を用いた。
【0044】
〔実施例2~5〕
表1に記載の配合にて、実施例1と同様の手順にてオーバーコートニスを作製し実施例2~5とした。
【0045】
〔比較例1〕
「脱色セラック PEARL-N811(岐阜セラツク製造所社製)」を使用せずに表2に示す配合で実施例1と同様の手順にてオーバーコートニスを作製し比較例1とした。
【0046】
〔比較例2〕
PE210(MIWON社製、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート」を使用せずに表2に示す配合で実施例1と同様の手順にてオーバーコートニスを作製し比較例2とした。
【0047】
〔比較例3~8〕
実施例1の「脱色セラック PEARL-N811(岐阜セラツク製造所社製)」5部の代わりに、表2に示す各イナート樹脂20部を使用し、実施例1と同様の手順にてオーバーコートニスを作製し比較例3~8とした。
尚、有機溶剤について、比較例1~6についてはイソプロピルアルコール:酢酸エチル= 50:50(質量比)の混合溶剤を使用したのに対し、比較例7~8については、イナーと樹脂が水性である事から、イソプロピルアルコール:メタノール= 50:50(質量比)の混合溶剤を使用した。
【0048】
〔印刷物の作製〕
評価項目である耐カール性をより克明に評価すべく、紙基材に水性藍色インキ、活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの順に印刷し印刷物を作製した。即ち印刷用紙としてコート紙(リュウオウコート90g/m、大王製紙製)に、版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア校正機を用いて、調整例1で作製した水性藍色インキをベタ印刷し、その上に実施例、比較例で得られた活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを印刷した。ドライヤーを当て溶剤を乾燥した後、コンベア速度30m/分、水銀ランプ120W/cm、印刷物と水銀ランプ間距離10cmにてオーバーコートニスを硬化させ、評価用の印刷物を作製した。
【0049】
作製した各々印刷物に対し、硬化性、光沢度、耐カール性、耐摩耗性、及び耐水摩耗性を以下の評価手順に従って評価した。
【0050】
〔評価項目1:硬化性〕
前記印刷物の作製工程のコンベア速度30m/分、水銀ランプ120W/cm、印刷物と水銀ランプ間距離10cmにてオーバーコートニスを硬化させた直後の印刷物を爪スクラッチ法による耐スクラッチ性にて、印刷物表面の傷付きの程度を目視評価した。
(評価基準)
○:爪による傷付きは見られない
△:爪による傷付きが僅かに見られる
×:爪による傷付きが見られる
【0051】
〔評価項目2:光沢度〕
印刷物の60°の光沢度をJIS Z 8741に準拠して、鏡面光沢計(BYK-Gardner社製、「micro-TRI-gloss」)を用いて測定した。光沢度60以上70未満であれば、実用上問題ないレベルである。
(評価基準)
◎:光沢度70以上
〇:光沢度60以上70未満(実用上問題ないレベル)
△:光沢度50以上60未満
×:光沢度50以下
【0052】
〔評価項目3:耐カール性〕
印刷物を10cm角に切り出し、四隅の浮きの高さの平均値を算出した。
1mm以上3mm未満でれば、実用上問題ないレベルである。
(評価基準)
◎:0mm以上1mm未満
〇:1mm以上3mm未満(実用上問題ないレベル)
△:3mm以上5mm未満
×:5mm以上
【0053】
〔評価項目4:耐摩擦性〕
学振型摩擦堅牢度試験機を用いて、対紙として上質紙を印刷物にあてがい荷重500gをかけて往復500回、耐摩擦性試験を行い、印刷物に生じた傷の程度を評価した。
(評価基準)
〇:傷の面積が0%以上20%未満(実用上問題ないレベル)
△:傷の面積が20%以上40%未満
×:傷の面積が40%以上
【0054】
〔評価項目5:耐水摩擦性〕
学振型摩擦堅牢度試験機を用いて、対布として水量:0.3mlの水道水を給水した金巾を印刷物にあてがい荷重500gをかけて往復100回、耐水摩擦性試験を行い、印刷物に生じた傷の程度を評価した。
(評価基準)
〇:傷の面積が0%以上20%未満(実用上問題ないレベル)
△:傷の面積が20%以上40%未満
×:傷の面積が40%以上
【0055】
表1に活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの各調整例の配合、及びこれを用いた印刷物の評価結果を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】

【0059】
表中の略語は次の通りである。また、空欄は未配合であることを示す。

・PEARL-N811:脱色セラック樹脂、岐阜セラツク製造所社製
・MIRAMERPE210:ビスフェノールA型エポキシジアクリレート、MIWON社製
・EBECRYL160S:トリメチロールプロパンエトキシアクリレート、ダイセル・オルネクス社製
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ダイセル・オルネクス社製
・OMNIRAD184:光重合開始剤、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、IGMジャパン合同会社製
・ハイロスXVS-1047:スチレンアクリル樹脂、星光PMC(株)社製、重量平均分子量10,000
・ハイロスX X-228:スチレンマレイン酸樹脂、星光PMC(株)社製、重量平均分子量17,000
・ビームセット 261:スチレンアクリル樹脂とUVモノマーの混合物、荒川化学工業(株)社製
・ビームセット 267F:スチレンアクリル樹脂とUVモノマーの混合物、荒川化学工業(株)社製
・JONCRYL PDX-7677:(メタ)アクリル系エマルジョン樹脂、重量平均分子量160,000、BASF社製
・JONCRYL 63J:スチレンアクリル樹脂、重量平均分子量12,500、BASF社製
【0060】
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、硬化性、耐摩耗性、耐水摩耗性を保持しつつ、高光沢で印刷物がカールし難い特徴を兼備することが出来る。