(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】円筒形電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/342 20210101AFI20240802BHJP
H01M 50/152 20210101ALI20240802BHJP
H01M 50/159 20210101ALI20240802BHJP
H01M 50/536 20210101ALI20240802BHJP
【FI】
H01M50/342 101
H01M50/152
H01M50/159
H01M50/536
(21)【出願番号】P 2020561221
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(86)【国際出願番号】 JP2019044541
(87)【国際公開番号】W WO2020129480
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】P 2018239241
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】322003798
【氏名又は名称】パナソニックエナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野上 嵩広
(72)【発明者】
【氏名】吉田 政幹
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 仰
(72)【発明者】
【氏名】高野 曉
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0080847(KR,A)
【文献】国際公開第2015/146077(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/119308(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0121106(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M50/10-50/198
H01M50/30-50/392
H01M50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底
円筒状の外装缶、及び前記外装缶の開口部を塞ぐ封口体を含む電池ケースと、
前記電池ケース内に収容された電極体と、
を備える
円筒形電池であって、
前記封口体は金属板を含み、
前記金属板は、
前記電池ケースの外側に向かって膨出した凸部と、
前記凸部の周囲に形成されたフランジ部と、
を有し、
前記凸部は、前記封口体の径方向外側から内側に向かって次第に前記電極体から離れるように傾斜した傾斜部を含み、
前記傾斜部の内面には、前記電池ケースの軸方向に沿った部分が存在せず、
前記傾斜部には、前記傾斜部の全体にわたって前記傾斜部と前記フランジ部との間の境界部分よりも厚みが薄く、前記電池ケースの内圧が所定の閾値を超えたときに優先的に破断する薄肉部が形成され、
前記薄肉部の厚みは、前記傾斜部の全体にわたって一定である、
円筒形電池。
【請求項2】
前記金属板は、前記封口体の天板を構成し、
前記フランジ部には、前記電極体の正極又は負極に接続される電極リードが溶接される、請求項1に記載の
円筒形電池。
【請求項3】
前記凸部は、前記傾斜部に囲まれた平坦な天部を含み、
前記薄肉部の厚みは、前記天部の厚みの30%~50%である、請求項1又は2に記載の
円筒形電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、密閉電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有底筒状の外装缶、及び外装缶の開口部を塞ぐ封口体を含む電池ケースを備えた密閉電池が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、外形が円形の弁体、弁体より電池ケースの内側に配置されて弁体の中央部に接続された金属板、及び弁体の外周部と金属板の外周部の間に介在する環状の絶縁部材を含む封口体を備えた密閉電池が開示されている。当該封口体において、弁体は内周部から外周部へ半径方向に沿って厚みが連続的に減少する傾斜領域を含み、電池ケースの内側に向かって膨出した下凸形状を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、封口体は電池に異常が発生して電池ケースの内圧が上昇したときに破断し、ガスの排出を可能とする安全弁としての機能を有するが、密閉電池では、この弁の作動圧のばらつきを抑制し、排気性能をより安定化させることが求められている。加えて、封口体には、電池の製造過程、通常の使用状態等において作用し得る外力によって破損しないように、所定の耐衝撃性が要求される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様である密閉電池は、有底筒状の外装缶、及び外装缶の開口部を塞ぐ封口体を含む電池ケースと、電池ケース内に収容された電極体とを備える密閉電池であって、封口体は金属板を含み、金属板は、電池ケースの外側に向かって膨出した凸部と、凸部の周囲に形成されたフランジ部とを有する。凸部は、封口体の径方向外側から内側に向かって次第に電極体から離れるように傾斜した傾斜部を含み、傾斜部の少なくとも一部には、傾斜部以外の部分よりも厚みが薄く、電池ケースの内圧が所定の閾値を超えたときに優先的に破断する薄肉部が形成されている。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、電池の異常発生時において安定した排気性能を発揮し、かつ耐衝撃性に優れた密閉電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は実施形態の一例である密閉電池の断面図である。
【
図2】
図2は実施形態の一例である封口体の断面図である。
【
図3】
図3は実施形態の一例である封口体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
密閉電池において、所定の耐衝撃性を確保しつつ、異常発生時における排気性能の安定化を図ることは重要な課題である。本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、電池ケースの外側に向かって膨出する凸部の傾斜部に薄肉部を形成した新たな封口体を見出した。従来の封口体は、例えば特許文献1に示すように下凸形状を有し、電池の内圧が上昇したときに、金属板に形成した刻印部がせん断破壊を起こして排気経路が形成されるものが一般的である。この場合、低い内圧で安定して刻印部を破断させるためには、刻印部の厚みを非常に薄くする必要があった。一方、刻印部の厚みを薄くし過ぎると、落下衝撃や、振動等の外力に耐えるように封口体の強度を確保することが困難であった。
【0009】
本開示に係る密閉電池の封口体は、電池の内圧上昇時に傾斜部に作用する引張応力を利用して傾斜部の薄肉部を破断させるように設計されている。この場合、目的とする耐衝撃性を確保可能な範囲に傾斜部の厚みを維持しつつ、排気性能のさらなる安定化を実現できる。つまり、本開示に係る封口体によれば、優れた耐衝撃性と良好な排気性能を両立できる。
【0010】
以下、本開示の実施形態の一例について詳細に説明する。以下では、本開示に係る密閉電池の実施形態の一例として、巻回型の電極体14が円筒形状の電池ケース15に収容された円筒形電池を例示するが、電池は角形の電池ケースを備えた角形電池であってもよい。また、電極体は、複数の正極と複数の負極がセパレータを介して交互に積層されてなる積層型であってもよい。本明細書では、説明の便宜上、電池ケース15の封口体17側を「上」、外装缶16の底部側を「下」として説明する。
【0011】
図1は、実施形態の一例である密閉電池10の断面図である。
図1に例示するように、密閉電池10は、有底筒状の外装缶16、及び外装缶16の開口部を塞ぐ封口体17を含む電池ケース15と、電池ケース15内に収容された電極体14とを備える。また、電池ケース15内には電解質が収容されている。電極体14は、正極11と、負極12と、正極11及び負極12の間に介在するセパレータ13とを含む。電極体14は、正極11と負極12がセパレータ13を介して巻回されてなる巻回構造を有する。また、密閉電池10は、外装缶16と封口体17との間に配置される樹脂製のガスケット23を備える。
【0012】
電解質は、水系電解質、非水電解質のいずれであってもよい。好適な密閉電池10の一例は、非水電解質を用いた、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池である。非水電解質は、例えば非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水溶媒には、エステル類、エーテル類、ニトリル類、アミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等が用いられる。非水溶媒は、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有していてもよい。なお、非水電解質は液体電解質に限定されず、ゲル状ポリマー等を用いた固体電解質であってもよい。電解質塩には、LiPF6等のリチウム塩が使用される。
【0013】
電極体14は、長尺状の正極11と、長尺状の負極12と、長尺状の2枚のセパレータ13と、正極11に接合された正極リード20と、負極12に接合された負極リード21とを有する。負極12は、リチウムの析出を抑制するために、正極11よりも一回り大きな寸法で形成される。即ち、負極12は、正極11より長手方向及び短手方向(上下方向)に長く形成される。2枚のセパレータ13は、少なくとも正極11よりも一回り大きな寸法で形成され、例えば正極11を挟むように配置される。
【0014】
正極11は、正極芯体と、正極芯体の両面に設けられた正極合材層とを有する。正極芯体には、アルミニウム、アルミニウム合金など正極11の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極合材層は、正極活物質、アセチレンブラック等の導電材、及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の結着材を含む。正極11は、正極芯体上に正極活物質、導電材、及び結着材等を含む正極合材スラリーを塗布し、塗膜を乾燥させた後、圧縮して正極合材層を正極芯体の両面に形成することにより作製できる。
【0015】
正極活物質には、例えばリチウム遷移金属複合酸化物が用いられる。リチウム遷移金属複合酸化物に含有される金属元素としては、Ni、Co、Mn、Al、B、Mg、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ga、Sr、Zr、Nb、In、Sn、Ta、W等が挙げられる。好適なリチウム遷移金属複合酸化物の一例は、Ni、Co、Mnの少なくとも1種を含有するリチウム遷移金属複合酸化物である。具体例としては、Ni、Co、Mnを含有する複合酸化物、Ni、Co、Alを含有する複合酸化物が挙げられる。
【0016】
負極12は、負極芯体と、負極芯体の両面に設けられた負極合材層とを有する。負極芯体には、銅、銅合金など負極12の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極合材層は、負極活物質、及びスチレンブタジエンゴム(SBR)等の結着材を含む。負極12は、負極芯体上に負極活物質、及び結着材等を含む負極合材スラリーを塗布し、塗膜を乾燥させた後、圧縮して負極合材層を負極芯体の両面に形成することにより作製できる。
【0017】
負極活物質には、例えば鱗片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛、塊状人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛などの黒鉛が用いられる。負極活物質には、Si、Sn等のリチウムと合金化する金属、当該金属を含有する合金、当該金属を含有する化合物等が用いられてもよく、これらが黒鉛と併用されてもよい。当該化合物の具体例としては、SiOx(0.5≦x≦1.6)で表されるケイ素化合物が挙げられる。
【0018】
電極体14の上下には、絶縁板18,19がそれぞれ配置される。
図1に示す例では、正極11に取り付けられた正極リード20が絶縁板18の貫通孔を通って封口体17側に延び、負極12に取り付けられた負極リード21が絶縁板19の外側を通って外装缶16の底部側に延びている。正極リード20は、封口体17の電池ケース15の内側を向いた内面に溶接等で接続され、封口体17が正極外部端子となる。負極リード21は、外装缶16の底部内面に溶接等で接続され、外装缶16が負極外部端子となる。
【0019】
電池ケース15は、上述の通り、有底筒状の外装缶16と、外装缶16の開口部を塞ぐ封口体17とで構成される。外装缶16は、有底円筒形状の金属製容器である。外装缶16と封口体17との間にはガスケット23が設けられ、電池ケース15の内部空間が密閉される。外装缶16は、例えば側面部を外側からのスピニング加工により形成された、封口体17を支持する溝入部22を有する。溝入部22は、外装缶16の周方向に沿って環状に形成されることが好ましく、その上面で封口体17を支持する。また、外装缶16の上端部は、電池ケース15の内側に折り曲げられ封口体17の周縁部に加締められている。外装缶16の開口部は平面視円形状であり、同様に、封口体17も平面視円形状である。
【0020】
以下、
図2及び
図3を参照しながら、封口体17について詳説する。
図2は封口体17の断面図、
図3は封口体17の平面図である。
【0021】
図2及び
図3に例示するように、封口体17は金属板を含み、当該金属板が電池ケース15の外側に向かって膨出した凸部30と、凸部30の周囲に形成されたフランジ部31とを有する。凸部30は、上方に凸の上凸形状を有し、封口体17の径方向外側から内側に向かって次第に電極体14から離れるように傾斜した傾斜部33を含む。そして、傾斜部33の少なくとも一部に、傾斜部33以外の部分よりも厚みが薄く、電池ケース15の内圧が所定の閾値を超えたときに優先的に破断する薄肉部が形成されている。所定の閾値は、電池容量、用途などに基づいて適宜設定される。
【0022】
封口体17は、電池ケース15の内側に折り曲げられた外装缶16の上端部及び溝入部22によってフランジ部31が挟持されることで、ガスケット23を介して外装缶16に固定される。フランジ部31は、外装缶16の径方向に沿って配置される。凸部30は、平面視円形状を有し、好ましくは平面視略真円形状を有する。ここで、「略真円状」とは、真円形状及び実質的に真円と認められる形状を意味する。フランジ部31は、略一定の内径及び外径を有する平面視円環状であることが好ましい。フランジ部31の外径は、封口体17を角形電池に適用する場合など、電池ケースの形状に合わせて適宜変更することができる。
【0023】
封口体17は、電池ケース15の内側に凸の下凸形状を有さず、電池の内圧上昇時に下凸形状から上凸形状に変形するような反転部を有さない。そのような反転部を有する従来の封口体では、塑性変形するように反転部の厚みを薄くする必要があるため、封口体の耐衝撃性を高めることが難しい。一方、反転部を有さない封口体17では、電池の内圧上昇時に薄肉部が破断する範囲で耐衝撃性を高めることができる。
【0024】
凸部30は、傾斜部33に囲まれた天部32を有することが好ましい。天部32は、電池ケース15の外側に最も膨出した部分である。天部32及び傾斜部33は平坦であることが好ましく、その境界位置には屈曲部が存在する。天部32は、フランジ部31と略平行に形成され、外装缶16の径方向に沿って配置される。
図3に示す例では、天部32が、封口体17及び凸部30の径方向中央を中心とする平面視略真円状に形成されている。天部32の直径φ1は、封口体17の直径の20%~70%が好ましく、35%~50%がより好ましい。
【0025】
傾斜部33は、フランジ部31と天部32の間において平面視円環状に形成され、かつ天部32に近づくほど電極体14から次第に離れるテーパ状に形成されている。フランジ部31と傾斜部33の境界位置には、傾斜部33が上方に折れ曲がった屈曲部が存在する。フランジ部31の外面と傾斜部33の外面とがなす角度θは、90°~160° が好ましく、90°~135°がより好ましい。角度θが当該範囲内であれば、電池ケース15の内圧が上昇したときに傾斜部33に引張応力が作用し易く、薄肉部を破断させることが容易になる。
【0026】
傾斜部33は、略一定の内径及び外径を有する平面視円環状であることが好ましい。
図3に示す例では、傾斜部33が、封口体17及び凸部30の径方向中央を中心とする平面視円環状に形成されている。凸部30の直径φ2は、例えば封口体17の直径の50%~80%、又は55%~70%である。天部32の直径φ1は、例えば凸部30の直径φ2の60%~80%、又は65%~75%である。
【0027】
封口体17は、密閉電池10に異常が発生して電池ケース15の内圧が上昇したときに、傾斜部33の薄肉部が破断する。電池ケース15の内圧が上昇したとき、傾斜部33には引張応力が作用するため、傾斜部33に薄肉部を形成することで当該引張応力を利用して薄肉部を破断させることができる。ゆえに、封口体17によれば、目的とする耐衝撃性を確保可能な範囲に傾斜部33の厚みを維持しつつ、排気性能のさらなる安定化を実現できる。
【0028】
なお、密閉電池10は、フランジ部31に負極リード21が接続される構造であってもよい。この場合、封口体17が負極外部端子となる。また、封口体17は、本開示の目的を損なわない範囲で、複数の部材から構成されていてもよい。但し、部品点数を減らして、封口体17の厚みを低減し、製造コストを削減するためには、封口体17は1枚の金属板で構成されることが好ましい。
【0029】
封口体17は、例えば、1枚の金属板を電池ケース15の外側に凸となるようにプレス加工することで製造される。好適な金属板の一例は、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金板である。金属板の厚みは特に限定されないが、一例としては、0.2mm~2mmである。凸部30の天部32とフランジ部31の厚みは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0030】
薄肉部の厚みT2は、目的とする耐衝撃性を確保でき、電池ケース15の内圧が上昇したときに破断する厚みであれば特に限定されないが、天部32の厚みT1に対して、好ましくは30%~50%、より好ましくは35%~45%に設定される。なお、厚みT2が一定ではない場合は、平均厚み又は最薄部の厚みを基準とすることが好ましい(厚みT1についても同様)。厚みT2の具体例としては、0.1mm~0.3mmが挙げられる。厚みT2が当該範囲内であれば、高耐久と安定した排気性能を両立できる。また、厚みT2は、フランジ部31の厚みに対して、好ましくは30%~50%、より好ましくは35%~45%に設定される。
【0031】
薄肉部は、傾斜部33の20%を超える範囲に形成されることが好ましい。ここで、「傾斜部33の20%を超える」とは、封口体17を平面視(又は底面視)した状態で、薄肉部の面積が傾斜部33の総面積の20%を超えることを意味する。薄肉部は、傾斜部33の50%を超える範囲に形成されてもよく、90%を超える範囲に形成されてもよい。薄肉部の幅は、傾斜部33の周方向に沿って一定であることが好ましい。
【0032】
本実施形態では、傾斜部33の全体に薄肉部が形成されている。また、薄肉部の厚みT2は、傾斜部33の全体にわたって略一定である。つまり、傾斜部33の全体にわたって、傾斜部33の厚みは、その他の部分(フランジ部31及び天部32)の厚みより薄い。傾斜部33は、例えば天部32の厚みT1の30%~50%、又は35%~45%の厚みを有する。なお、本実施形態では、厚みT1も天部32の全体にわたって一定である。
【符号の説明】
【0033】
10 密閉電池、11 正極、12 負極、13 セパレータ、14 電極体、15 電池ケース、16 外装缶、17 封口体、18,19 絶縁板、20 正極リード、21 負極リード、22 溝入部、23 ガスケット、30 凸部、31 フランジ部、32 天部、33 傾斜部