(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置および方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240802BHJP
【FI】
G06Q40/12
(21)【出願番号】P 2021174140
(22)【出願日】2021-10-25
【審査請求日】2023-11-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 聡一
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-366753(JP,A)
【文献】特開2004-133879(JP,A)
【文献】特開2015-125531(JP,A)
【文献】韓国登録特許第0928026(KR,B1)
【文献】特開2012-14609(JP,A)
【文献】特開2005-135295(JP,A)
【文献】特開2003-178244(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、金融機関における口座情報を提供するためのプログラムであって、
前記メモリは、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
1または複数の口座情報を、前記利用者の利用者端末の画面に表示するステップと、
利用者端末の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、前記第1の口座情報に関連する入出金情報を前記画面に表示するステップと、
前記画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の前記第1期間における入出金情報を前記画面に表示するステップと、
前記利用者から、前記口座情報および日付を指定する入出金情報を受け付けたことに応じて、前記画面により利用者に提示する情報を変更するステップと、を実行させ
、
前記画面において、前記複数の金融機関の口座についての日付毎の入金の取引回数、及び出金の取引回数を、カレンダー情報に関連させて表示する、プログラム。
【請求項2】
入出金情報に含まれる入金情報は、入金済み情報と入金予定情報とを含み、入出金情報に含まれる出金情報は、出金済み情報と出金予定情報とを含み、
入金済み情報または出金済み情報は、特定の口座への入金または出金が行われたことに対応して取得し、
入金予定情報または出金予定情報は、利用者により入金予定情報または出金予定情報が入力されたことに応じて取得する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
入金予定情報または出金予定情報は、所定の権限を有する利用者のみ入力可能に構成される、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
入出金情報を表示する前記画面において、入金済み情報、入金予定情報、出金済み情報、および出金予定情報をそれぞれ区別して表示する、請求項2または3に記載のプログラム。
【請求項5】
口座情報は、残高情報を含み、
前記残高情報は、特定の口座に入金されている実際の口座残高を示す第1の残高情報と、特定の口座に入金されている実際の口座残高から入金予定情報および出金予定情報の合計値を差し引いた値を示す第2の残高情報とを含む、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
第1の残高情報または第2の残高情報が、利用者により設定された閾値以下の場合、利用者に対して通知するステップを実行する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記画面において、複数の金融機関の口座の残高情報、または入出金情報をカレンダー情報に関連させて表示する、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記画面において、同一期間の入出金情報の合計値をカレンダー情報に関連させて表示する、請求項1から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記画面において、利用者が利用する複数の口座のうち、利用者によって選択された口座の口座情報が上位に表示される、または他の口座情報と区別して表示される、請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
制御部と、メモリとを備え、金融機関における口座情報を提供するための情報処理装置であって、
前記メモリは、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、
前記制御部は、
1または複数の口座情報を、前記利用者の利用者端末の画面に表示し、
利用者端末の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、前記第1の口座情報に関連する入出金情報を前記画面に表示し、
前記画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の前記第1期間における入出金情報を前記画面に表示し、
前記利用者から、口座情報および日付情報を指定する入出金情報を受け付けたことに応じて、前記画面により利用者に提示する情報を変更
し、
前記画面において、前記複数の金融機関の口座についての日付毎の入金の取引回数、及び出金の取引回数を、カレンダー情報に関連させて表示する、情報処理装置。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、金融機関における口座情報を提供するための方法であって、
前記メモリは、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、
前記方法は、前記プロセッサが、
1または複数の口座情報を、前記利用者の利用者端末の画面に表示するステップと、
利用者端末の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、前記第1の口座情報に関連する入出金情報を前記画面に表示するステップと、
前記画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の前記第1期間における入出金情報を前記画面に表示するステップと、
前記利用者から、口座情報および日付情報が指定された任意の入出金情報を受け付けたことに応じて、前記画面により利用者に提示する情報を変更するステップと、を実行
し、
前記画面において、前記複数の金融機関の口座についての日付毎の入金の取引回数、及び出金の取引回数を、カレンダー情報に関連させて表示する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業等の従業員または個人事業主等の利用者の会計処理業務を支援する会計サービスが存在する。このような会計サービスにおいては、利用者が金融機関において開設した口座に関する情報を取得し、管理する場合がある。
【0003】
特許文献1には、業務管理装置が銀行および信用金庫等の金融機関の企業向けサービス(例えば預金の残高照会、入出金照会、振り込み、振り替え、複数銀行への総合振込、借り入れ、税納付、および外国為替送金など)をオンラインで提供するFBシステム400と、通信可能に接続されていることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
会計サービスをする利用者が複数の金融機関において口座を開設している場合、口座に関する情報が金融機関毎に管理され、利用者が会計処理を行う際に煩わしい。
【0006】
本開示の目的は、利用者が会計処理を円滑に行うことを支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、金融機関における口座情報を提供するためのプログラムであって、メモリは、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、プログラムは、プロセッサに、1または複数の口座情報を、利用者の利用者端末の画面に表示するステップと、利用者端末の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、第1の口座情報に関連する入出金情報を画面に表示するステップと、画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の第1期間における入出金情報を画面に表示するステップと、利用者から、口座情報および日付を指定する入出金情報を受け付けたことに応じて、画面により利用者に提示する情報を変更するステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、複数の金融機関に開設した口座に関する情報を利用者が容易に管理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】システムにおける処理流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】システムにおける処理流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係る画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概略>
本実施形態に係るシステム1は、会計サービスを利用する利用者が、複数の金融機関に開設した口座に関する情報を容易に確認し、会計処理等に係る業務を支援するためのシステムである。
【0012】
例えば、会計サービスを利用して行われる会計処理は、企業や個人事業主等のサービス利用者が、仕入、売上、借入のような入出金取引に関する情報を管理することであり、取引を帳簿(仕訳帳、総勘定元帳)に記録(記帳)し、所定の決算期に決算処理として試算表を作成し、財務諸表である損益計算書や貸借対照表を作成する。また、税務処理を行うための決算書の作成も行われてもよい。本開示に係る会計システムは、仕入、売上等の入出金取引の入力を受け付けて帳簿への記帳を行い、試算表、財務諸表の作成を支援するコンピュータシステムである。また、本開示に係る会計システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、事業者である利用者が所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
【0013】
このようなシステムにおいて、会計処理を円滑に行うために、利用者が口座を開設する複数の金融機関から口座に関する情報(口座情報)を取得し、利用者が当該情報を閲覧することによって当該情報を容易に把握できるサービスが求められている。
【0014】
本開示のシステム1は、複数の金融機関から取得した口座情報を一括管理し、利用者が当該口座情報を利用し行う会計処理業務を支援する。特に、本開示に示す会計サービスは、スマートフォン等の利用者端末10にアプリケーションとして提供されることで、利用者の会計処理業務を支援する。
【0015】
なお、本願において口座情報とは、例えば金融機関コード、支店コード、口座種類、口座番号、口座名義人、入出金情報等とを含む。また、本願において入出金情報は入金情報(入金済み情報)、入金予定情報、出金情報(出金済み情報)、出金予定情報を含む。入金済み情報または出金済み情報は、特定の口座への入金または出金が行われたことに対応して取得される情報である。入金予定情報または出金予定情報は、利用者により利用者端末10を介して管理サーバ20へ入金予定情報または出金予定情報が入力されたことに応じて取得する情報である。
【0016】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すシステム1は、例えば、利用者端末10、管理サーバ20、および金融機関サーバ30を含む。
【0017】
利用者端末10は、本開示のシステム1を利用する利用者が使用する端末装置である。管理サーバ20は、会計サービスを提供するサービス提供元により利用されるサーバである。金融機関サーバ30は、各金融機関において利用される端末である。利用者端末10と管理サーバ20とは、インターネット等の回線4を介して通信接続する。管理サーバ20と金融機関サーバ30とは、インターネットまたは独自のネットワークで回線5を介して通信接続する。
【0018】
金融機関サーバ30は、利用者によって開設され口座毎の入出金管理、残高管理を行う。また、金融機関サーバ30は、口座を開設する利用者に金融機関としての情報提供や各種サービスの提供をインターネットを介して行う、いわゆるネットバンキングサービスを提供する。利用者は、ネットバンキングサービスに登録することにより、利用者端末10から金融機関サーバ30にアクセスし入出金情報等を含む口座情報を確認することができる。管理サーバ20は、会計サービスと各金融機関が提供するネットバンキングサービスとをAPI連携等により連携することにより、利用者の開設した複数の金融機関の口座の口座情報を利用者端末10に提供する。
【0019】
利用者端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよいし、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
【0020】
利用者端末10は、会計サービスにおいて提供され各種情報等を利用者に提供する。なお、会計サービスは、利用者端末10に記憶されたプログラムやアプリケーション等によって代替されてもよい。
【0021】
利用者端末10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0022】
通信IF12は、利用者端末10が、例えば、管理サーバ20等のシステム1内の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0023】
入力装置13は、利用者からの入力操作を受け付けるための装置(例えば、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、タッチパッド等)である。
【0024】
出力装置14は、利用者に対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0025】
メモリ15は、プログラム、およびプログラム等で処理されるデータ等一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0026】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0027】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0028】
管理サーバ20は、会計サービス提供元のサーバである。管理サーバ20は、管理人等によって利用される。管理サーバ20は、利用者端末10において提示される各種情報を生成する。
【0029】
管理サーバ20は、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つまたは複数のハードウェアに対して本実施形態に係る管理サーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力および/または管理サーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0030】
管理サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0031】
通信IF22は、管理サーバ20が、例えば、利用者端末10等のシステム1内の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0032】
入出力IF23は、利用者からの入力操作を受け付けるための入力装置、および、利用者に対して情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0033】
メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリである。
【0034】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDDである。
【0035】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0036】
金融機関サーバ30は、金融機関において利用される端末装置である。
【0037】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、
図1に示す利用者端末10の構成例を表すブロック図である。
図2に示す利用者端末10は、PC、携帯端末、またはウェアラブル端末により実現される。
図2に示すように、利用者端末10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。利用者端末10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0038】
通信部120は、利用者端末10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、管理サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0039】
入力装置13は、利用者端末10を操作する利用者が指示、または情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作画面へ触れることで指示が入力されるタッチパネル131等により実現される。入力装置13は、利用者から入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。また、入力装置13は、キーボード、マウス、リーダー等により実現されてもよい。
【0040】
出力装置14は、利用者端末10を操作する利用者へ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0041】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を利用者端末10の外部へ出力する。
【0042】
カメラ161は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0043】
位置情報センサ150は、利用者端末10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される利用者端末10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、利用者端末10が接続する無線基地局の位置から、利用者端末10の現在の位置を検出してもよい。
【0044】
記憶部180は、例えば、メモリ15、およびストレージ16等により実現され、利用者端末10が使用するデータ、およびプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、利用者情報181を記憶する。
【0045】
利用者情報181は、利用者端末10を利用する法人の従業員または個人事業主等の利用者の情報である。利用者情報181としては、利用者を識別する情報(利用者ID)等が含まれる。例えば、利用者情報181は、利用者がシステム1を利用するために会計ソフトに登録した情報である。
【0046】
利用者IDとしては、会計サービスにおいて利用者に発行される利用者IDであるとしてもよい。
【0047】
また、利用者IDとしては、メール、ビデオ通話、カレンダー、ストレージ、ドキュメント作成、スプレッドシート作成、ニュース配信など様々な機能をSaaS(Software as a Service)等の形式で提供するビジネス用サービス(個人向けを含むこととしてもよい)において利用者に発行される利用者IDであるとしてもよい。
【0048】
また、利用者IDとしては、利用者が所定のサービスを利用する際に、当該サービスを提供する事業者のコンピュータが発行する利用者IDが含まれる。例えば、利用者端末10において、決済アプリケーション、メッセンジャーアプリケーション等のアプリケーションを利用者がインストールしたとする。これらアプリケーションにおけるサービスを提供する事業者のサーバ装置が、利用者IDを発行する。例えば、サーバ装置が、利用者端末10の識別情報、利用者の本人確認を経て(例えば、免許証など本人確認書類を用いて本人確認を行う)発行される情報(電話番号など)等と関連付けて、各アプリケーションにおける利用者IDを発行する。利用者端末10は、これら各アプリケーションで利用者に発行される利用者IDを、利用者情報181として保持することとしてもよい。
【0049】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、または情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチパネル131等から入力される指示に基づく情報を受け付ける。
【0050】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、利用者からの指示を取得する。
【0051】
送受信部192は、利用者端末10が、管理サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、利用者から入力された操作内容を管理サーバ20へ送信する。また、送受信部192は、各種情報を管理サーバ20から受信する。
【0052】
提示制御部193は、管理サーバ20から提供された情報を利用者に対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部193は、管理サーバ20から送信される情報をディスプレイ141に表示させる。また、提示制御部193は、管理サーバ20から送信される情報をスピーカー172から出力させる。
【0053】
<1.2 サーバの機能的な構成>
図3は、管理サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図3に示すように、管理サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0054】
通信部201は、管理サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0055】
記憶部202は、例えば、利用者データベース(DB)2021と、口座データベース(DB)2022と、予定データベース(DB)2023等を有する。
【0056】
利用者DB2021は、会計サービスを利用する利用者に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0057】
口座DB2022は、利用者が金融機関に開設した口座に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0058】
予定DB2023は、利用者が利用者端末10を介して登録した入出金予定に関する情報を予定情報として保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0059】
制御部203は、管理サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。制御部203は、受信制御モジュール203a、送信制御モジュール203b、操作内容取得モジュール203c、新規口座登録モジュール203d、口座情報更新モジュール203e、および口座情報提示モジュール203gとしての機能を発揮する。
【0060】
受信制御モジュール203aは、管理サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0061】
送信制御モジュール203bは、管理サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0062】
操作内容取得モジュール203cは、利用者が利用者端末10に対して入力した操作の内容等を取得する。操作内容取得モジュール203cが取得した情報は、記憶部202等に記憶される。
【0063】
操作内容取得モジュール203cは、例えば、利用者端末10において提示される操作画面等に表示される情報に対して利用者が入力した操作内容を取得する。
【0064】
新規口座登録モジュール203dは、利用者が金融機関に開設している口座の口座情報を金融機関サーバ30から取得し記憶部202等に記憶することによって、会計サービスに新規の口座を登録する処理を制御する。
【0065】
具体的に、新規口座登録モジュール203dを含む管理サーバ20は、利用者からの要求に応じて、指定された金融機関の金融機関サーバ30と連携し、口座情報を取得する。例えば、取得した口座情報に含まれる口座名義、金融機関コード、および口座番号等の情報は利用者に関する情報に紐づけられ、利用者DB2021に記憶される。また、例えば、取得した口座情報に含まれる入出金情報(取引日時、内容、入出金額、残高等)等の情報は口座DB2022に記憶される。管理サーバ20は、例えばAPI連携によって指定された金融機関の金融機関サーバ30と連携する。なお、管理サーバ20は、これ以外の方法で金融機関サーバ30と連携してもよい。
【0066】
口座情報更新モジュール203eは、連携済みの金融機関サーバ30において口座情報が更新されると自動で口座情報を取得する。口座情報更新モジュール203eは、取得した口座情報を口座DB2022に記憶する。なお、口座情報更新モジュール203eは、金融機関サーバ30において口座情報が更新されたタイミング以外のタイミングで口座情報を更新してもよい。例えば、口座情報更新モジュール203eは、利用者からの更新要求に応じて、金融機関サーバ30から口座情報を取得してもよい。
【0067】
予定情報登録モジュール203fは、例えば、利用者端末10において提示される操作画面等に表示される情報に対して利用者が入力した予定情報の内容を取得する。予定情報とは、具体的には利用者が金融機関に開設している口座に対する入金予定を示す入金予定情報、及び出金予定を示す出金予定情報である。予定情報には、入出金の日程、内容、および入出金予定額等の情報が含まれる。入出金の日程は、利用者によって任意に設定され、例えば、〇年〇月〇日、毎月○○日、隔月○○日、毎年○○日等のように設定することが可能である。入出金の日程が毎月○○日、隔月○○日、毎年○○日等と設定された場合、当該取引は設定された間隔で繰り返し行われる。
【0068】
なお、利用者端末10において提示される操作画面等に表示される情報に対して予定情報を入力するのは、所定の権限を付与された利用者のみであってもよい。予定情報登録モジュール203fは、利用者が当該権限を付与された利用者であるか否かを判断してもよい。
【0069】
提示モジュール203gは、各種情報を出力し、利用者端末10の利用者等に提示する処理を制御する。提示モジュール203gは、例えば、入出金情報を含む口座情報や予定情報を利用者端末10に提示する。提示モジュール203gは、具体的には、利用者の1または複数の口座情報を利用者端末10に表示させる。提示モジュール203gは、利用者から画面に表示されている口座情報から1つの口座情報(第1の口座情報)を選択する操作を受け付けると、その口座情報に関連する入出金情報を利用者端末10に表示させる。提示モジュール203gは、利用者から画面に表示されている日付情報から任意の期間(第1期間)を選択する操作を受け付けると、1または複数の口座情報の当該期間における入出金情報を利用者端末10に表示させる。さらに、提示モジュール203gは、任意の入出金情報を受け付けると、利用者端末10に表示させる口座情報等の表示情報を変更する。
【0070】
提示モジュール203gは、口座情報または予定情報に基づく通知を行ってもよい。例えば、提示モジュール203gは、口座情報または予定情報に基づいて算出された口座の残高に関する情報に基づいて、利用者に対して残高に関する通知を行ってもよい。残高に関する通知は、例えば、残高が閾値以下である旨の通知、所定期間後に残高が閾値以下になる可能性が高い胸の通知である。閾値は、会計サービスの利用者によって任意に設定することが可能である。
【0071】
<2 データ構造>
図4(A)(B)(C)は、それぞれ管理サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、
図4(A)(B)(C)は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0072】
図4(A)は、利用者DB2021のデータ構造を示す図である。例えば、利用者DB2021は、利用者に関する情報を記憶する。
【0073】
具体的に、利用者DB2021は、会計サービスの登録時に提供された利用者に関する情報と、金融機関サーバ30から取得した口座に関する情報等を記憶する。利用者DB2021は、操作内容取得モジュール203cが受け付けた情報を記憶してもよい。
【0074】
図4(A)に示すように、利用者DB2021のレコードの各々は、例えば、項目「利用者ID」、項目「氏名等」、項目「パスワード」、項目「口座名義」、項目「金融機関コード」、項目「口座番号」を含む。
【0075】
項目「利用者ID」は、利用者の識別IDを示す。
【0076】
項目「氏名等」は、利用者の氏名または法人等名称等の情報を示す。
【0077】
項目「パスワード」は、会計サービスの登録時に利用者等によって設定された暗証番号、暗号キー、生体認証情報等の情報を示す。
【0078】
項目「口座名義」は、金融機関において口座開設をした利用者の氏名または法人等名称等の情報を示す。
【0079】
項目「金融機関コード」は、金融機関毎に設定された識別コードを示す。
【0080】
項目「口座番号」は、利用者等によって開設された1または複数の口座の口座番号の情報を示す。
【0081】
項目「暗証番号」は、カードに名義を登録された登録者等によって設定された暗証番号の情報を示す。
【0082】
図4(B)は、口座DB2022のデータ構造を示す図である。例えば、口座DB2022は、各口座に関する情報を記憶する。具体的に、口座DB2022は、金融機関サーバ30から習得した口座情報を記憶する。
【0083】
図4(B)に示すように、口座DB2022のレコードの各々は、例えば、項目「日時」、項目「内容」、項目「入出金額」、項目「残高」を含む。
【0084】
項目「日時」は、金融機関サーバ30において口座情報が更新された日時の情報を示す。
【0085】
項目「内容」は、取引の内容を示す情報であって、例えば取引の種類、目的、取引相手等の情報を含む。
【0086】
項目「入出金額」は、取引された金額を示す情報である。入出金額は、例えば、口座に入金があった時には+○○円、口座から出勤があった時には-○○円として示されてもよい。
【0087】
項目「残高」は、入出金額が取引された後における口座残高を示す情報である。
【0088】
図4(C)は、予定DB2023のデータ構造を示す図である。例えば、予定DB2023は、各口座に紐づけて管理される予定情報を記憶する。具体的に、予定DB2023は、予定情報登録モジュール203fが取得した予定情報を記憶する。
【0089】
図4(C)に示すように、予定DB2023のレコードの各々は、例えば、項目「日程」、項目「内容」、項目「入出金予定額」を含む。
【0090】
項目「日程」は、登録された予定情報が実施される日程を示す。日程は、例えば、毎月○○日と登録することによって繰り返し実施される。
【0091】
項目「内容」は、取引の内容を示す情報であって、例えば取引の種類、目的、取引相手等の情報を含む。
【0092】
項目「入出予定金額」は、取引予定の金額を示す情報である。
【0093】
<3 動作例>
以下、管理サーバ20の動作の一例について説明する。
【0094】
<新規口登録処理>
図5(A)は、管理サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。具体的に、
図5(A)は、利用者端末10からの要求に応じて会計サービスに新規口座を登録する処理を実行する動作を表すフローチャートである。
【0095】
なお、管理サーバ20は、利用者端末10を介して利用者から利用者IDとパスワード等の入力を受け付け、新規口座登録画面を提供している状態である。
【0096】
ステップS11において、制御部203は、新規登録する口座を指定する情報に基づいて、指定された口座を管理する金融機関の金融機関サーバ30と連携する処理を行う。
【0097】
具体的に、制御部203の新規口座登録モジュール203dは、利用者端末10のディスプレイ141等に新規登録する口座を指定するための新規口座登録画面を提供する。利用者は、当該新規口座登録画面を介して口座を指定する情報を入力する。口座を指定する情報は、例えば、口座名義、金融機関コード、口座番号等を含む。新規口座登録モジュール203dは、入力された当該情報を取得したことに応じて、金融機関サーバ30と連携する処理を開始する。ここで連携する処理とは、例えばAPI連携である。管理サーバ20は、API連携技術を利用して金融機関サーバ30と連携することによって、金融機関サーバ30に対して登録された暗証番号等の情報取得することなく連携することが可能である。
【0098】
ステップS12において、制御部203は、金融機関の口座から口座情報を取得する。
【0099】
具体的に、制御部203の新規口座登録モジュール203dは、ステップS11において連携された金融機関サーバ30から口座情報を取得する。ここで取得する口座情報は、口座名義、金融機関コード、口座番号、所定期間における取引記録である。所定期間における入出金情報は、例えば、管理サーバ20の管理者等によって設定された期間における取引の日時、内容、入出金額、残高等の情報である。管理サーバ20の管理者は、例えば所定期間を、直近の1月間、半年間、1年間、または、口座が開設されてからのすべての期間等と設定することが可能である。
【0100】
ステップS13において、制御部203は、取得した口座情報を新規口座情報として記憶部202等に記憶する。
【0101】
具体的に、制御部203の新規口座登録モジュール203dは、ステップS12において取得した口座情報のうち口座名義、金融機関コード、口座番号等の情報を利用者DB2021等に記憶する。また、新規口座登録モジュール203dは、取得した口座情報のうち所定期間における入出金情報を、口座DB2022等に記憶する。これによって、管理サーバ20に新規口座の情報が登録される。
【0102】
ステップS13において、制御部203は、新規口座の情報が管理サーバ20に登録された旨を利用者端末10に提示する。
【0103】
具体的に、制御部203の提示モジュール203gは、ステップS13において口座情報が記憶されたことに応じて(新規口座が登録されたことに応じて)、「新規口座が登録されました」「口座番号○○の情報が登録されました」等の通知を利用者端末10のディスプレイ141等を介して利用者に提示する。これによって、利用者端末10からの要求に応じて会計サービスに新規口座を登録する処理を実行する動作が完了する。
【0104】
図5(B)は、管理サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。具体的に、
図5(B)は、会計サービスに登録された口座情報を更新する処理を実行する動作を表すフローチャートである。
【0105】
なお、ここでは、利用者により何らかの取引が行われたことに応じて金融機関サーバ30に記憶された口座情報が更新されたものとする。
【0106】
ステップS21において、制御部203は、金融機関サーバ30から更新された口座情報を取得する。
【0107】
具体的に、例えば、制御部203の口座情報更新モジュール203eは、連携済みの金融機関サーバ30に記憶された口座情報が更新されたことに応じて自動的に口座情報を取得する。なお、口座情報更新モジュール203eは、任意のタイミングで更新された口座情報を取得してもよい。例えば、口座情報更新モジュール203eは、利用者が利用者端末10を介して会計サービスにログインしたタイミングまたは利用者が利用者端末10を介して口座情報を更新するための操作を行ったタイミングにおいて金融機関サーバ30から口座情報を取得してもよい。なお、ここで取得する口座情報は、最新の取引に関する入出金情報等のみであってもよい。
【0108】
ステップS22において、制御部203は、取得した口座情報を記憶部202等に記憶する。
【0109】
具体的に、制御部203の口座情報更新モジュール203eは、ステップS21において取得した口座情報を口座DB2022等に記憶する。これによって、管理サーバ20に記憶された口座情報が更新される。
【0110】
ステップS23において、制御部203は、更新された口座情報を含む最新の口座情報を利用者端末10に提示する。
【0111】
具体的に、制御部203の提示モジュール203gは、記憶部202等に記憶された口座情報を利用者端末10を介して利用者に提示する。利用者はこれによって、自身が開設した金融機関の口座の入出金情報を容易に把握することができる。なお、口座情報に更新があった場合は、提示モジュール203gは、「口座情報が更新されました」「○○円入金されました」等の通知を利用者端末10のディスプレイ141等を介して利用者に提示してもよい。これによって、口座情報を更新する処理を実行する動作が完了する。
【0112】
図6は、管理サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。具体的に、
図6は、利用者が予定情報を登録する処理を実行する動作を表すフローチャートである。
【0113】
なお、管理サーバ20は、利用者端末10を介して利用者からの要求に応じて予定情報を登録するための予定情報登録画面を提供している状態である。
【0114】
ステップS31において、制御部203は、利用者端末10から入力された予定情報を取得する。
【0115】
具体的に、例えば、制御部203の予定情報登録モジュール203fは、利用者が利用者端末10を介して入力した予定情報を取得する。予定情報は、例えば、取引を行う日程、内容、入出金予定に関する情報を含む。
【0116】
ステップS32において、制御部203は、取得した予定情報を記憶部202等に記憶する。
【0117】
具体的に、制御部203の予定情報登録モジュール203fは、ステップS31において取得した予定情報を予定DB2023等に記憶する。これによって、管理サーバ20に予定情報が登録される。
【0118】
ステップS33において、制御部203は、登録された予定情報を利用者端末10に提示する。
【0119】
具体的に、制御部203の提示モジュール203gは、記憶部202等に記憶された予定情報を、利用者端末10を介して利用者に提示する。利用者はこれによって、自身が登録した予定情報を確認することが可能である。なお、提示モジュール203gは、「予定情報が登録されました」等の通知を利用者端末10のディスプレイ141等を介して利用者に提示してもよい。これによって、予定情報を登録する処理を実行する動作が完了する。
【0120】
<4 画面例>
図7から
図10は、本開示の第1の実施の形態における利用者端末10の画面例を示す図である。
図7から
図10の画面例は、利用者端末10に提示される会計サービスにおける画面の一例を示す図である。
【0121】
図7の画面例に示すように、管理サーバ20は、利用者端末10において、利用者が開設した複数の金融機関の口座の残高を示す第1の領域141aと、口座毎の残高を示す第2の領域141bと、複数の金融機関の口座における入出金情報とを示す第3の領域141cを表示させる。
【0122】
(1)複数の金融機関の口座の残高の表示
利用者端末10は、第1の領域141aにおいて、複数の金融機関の口座の残高の合計値を示す。例えば、第1の領域141aには、第2の領域141bに表示された口座毎の残高の合計値を示す。なお、ここで示す口座の残高は利用者が指定した任意の日付における残高の合計値であって、口座に入金されている実際の口座残高を示す第1の残高情報と、口座に入金されている実際の口座残高から入金予定金額および出金予定金額の合計値を差し引いた値を示す第2の残高情報を示してもよい。第1の残高情報と第2の残高情報とは分けて表示してもよい。
【0123】
(2)口座毎の残高の表示
利用者端末10は、第2の領域141bにおいて、口座毎の残高を示す。例えば、第2の領域141bには、金融機関コードに基づいて特定された金融機関名称と、口座番号と、利用者が指定した任意の日付における残高等に関する情報が表示する。任意の日付における残高に関する情報は、予定情報に基づく入出金予定金額を含む金額であってもよい。
【0124】
(3)複数の金融機関の口座における入出金情報の表示
利用者端末10は、第3の領域141cにおいて、複数の金融機関における入出金情報を示す。例えば、第3の領域141cには、入出金情報として、取引の日時、内容、入出金額を、金融機関名称に紐づけて表示する。このとき表示される情報は、取引の日時、内容、入出金額または金融機関名称毎にカテゴリ分けや色分けされていてもよい。また、入金済み情報、入金予定情報、出金済み情報、および出金予定情報をそれぞれ区別して表示してもよい。
【0125】
図7の画面例において、利用者は利用者端末10を介して、複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作内容を入力する。例えば、第2の領域141bに表示された複数の口座情報から1の口座情報を選択する操作内容を入力する。管理サーバ20は、利用者端末10から1の口座情報が選択された旨の情報を取得し、当該情報に基づいて1の口座情報に関連する入出金情報を利用者端末10に提供する。例えば、管理サーバ20は、
図9に示す画面例を利用者端末10に提供する。
図8の画面例に示される情報は、予定情報を含んでいてもよい。当該画面例に示される情報は、管理サーバ20が更新された口座情報を取得する、または、予定情報を取得することによって提示する情報が変更されてもよい。
【0126】
図8(A)(B)の画面例に示すように、管理サーバ20は、利用者端末10において、カレンダー上において複数の金融機関の口座の取引に関する情報を示す第4の領域141dと、利用者が指定した期間における取引に関する情報を示す第5の領域141eと、利用者が期間を指定したことに応じて遷移する第6の領域141fを表示させる。このとき、第5の領域141eには、複数の金融機関の口座の残高情報、または入出金情報を表示してもよい。さらに、第5の領域141eには、同一期間の入出金情報の合計値を表示してもよい。
【0127】
(1)複数の金融機関の取引に関する情報の表示
利用者端末10は、第4の領域141dにおいて、複数の金融機関の口座の取引に関する情報を示す。各口座の入出金情報は、内容、入金であるか出金であるか、または金融機関名称毎にカテゴリ分けや色分けしてもよい。例えば、
図8(A)に示すように、入金であるか出金であるかに分けそれぞれの取引回数を日付毎に表示してもよい。
【0128】
(2)選択された期間における取引に関する情報の表示
利用者端末10は、第5の領域141eにおいて、利用者が指定した期間における取引に関する情報を示す。利用者が指定した期間は、第5の領域141eに示すように目立たせて表示してもよい。利用者が期間を指定することによって、
図8(B)に示す画面に遷移、または、
図8(B)に示す画面がポップアップする。
【0129】
(3)選択された期間の入出金情報の表示
利用者端末10は、第6の領域141fにおいて指定した日付または指定した期間における入出金情報を示す。具体的には、例えば、利用者端末10は、指定した日付または指定した期間の末日における複数の金融機関の口座の残高の合計値、入金額の合計値、出金額の合計値を示す。また、指定した日付または指定した期間における入出金情報の詳細として、各取引の内容、金融機関名称、取引後残高、メモ等の情報を表示してもよい。第6の領域141fに表示させる口座の残高情報または入出金情報(合計値であってもよい)は、
図8(A)に示すカレンダー情報のある日付に関連させて表示される情報である。
【0130】
図8(A)の画面例において、利用者は利用者端末10を介して、日付情報から任意の第1期間を選択する操作内容を入力する。管理サーバ20は、利用者端末10から入力された操作内容を取得する。管理サーバ20は、これに応じて、複数の口座情報に含まれる第1期間における入出金情報を利用者端末10に提供する。利用者端末10は、例えば、
図8(B)に示す画面例を利用者端末10に提供する。
図8(B)の画面例に示される情報は、予定情報を含んでいてもよい。当該画面例に示される情報は、管理サーバ20が更新された口座情報を取得する、または、予定情報を取得することによって提示する情報が変更されてもよい。
【0131】
図9の画面例に示すように、管理サーバ20は、利用者端末10において、指定した口座における入出金情報を示す第7の領域141gを表示させる。
【0132】
(1)指定した口座における入出金情報の表示
利用者端末10は、第7の領域141gにおいて複数の金融機関の口座情報から選択された一つの口座情報に含まれる入出金情報および予定情報を示す。ここで第7の領域141gには、予定情報として登録された入出金予定金額等に基づいて、取引後の残高情報を表示してもよい。
【0133】
図10の画面例に示すように、管理サーバ20は、利用者端末10において、複数の金融機関に開設した口座を優先順位付けして表示させる。
【0134】
(1)口座の優先順位付け
利用者端末10は、第8の領域141hにおいて複数の金融機関の口座情報から優先して表示する口座を指定する。これによって、例えば、
図7に示す画面において、当該指定された口座の情報が上位に表示される、または他の口座情報と区別して表示される。具体的には、指定された口座はメインの口座として大きく表示または強調して表示されてもいいし、他の口座は小さく表示または別画面で表示されてもよい。
【0135】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0136】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0137】
(付記1)
プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、金融機関における口座金情報を提供するためのプログラムであって、メモリ25は、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、プログラムは、プロセッサに、1または複数の口座情報を、利用者の利用者端末10の画面に表示するステップと、利用者端末10の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、第1の口座情報に関連する入出金情報を画面に表示するステップと、画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の第1期間における入出金情報を画面に表示するステップと、利用者から、口座情報および日付を指定する入出金情報を受け付けたことに応じて、画面により利用者に提示する情報を変更するステップと、を実行させる、プログラム。
【0138】
(付記2)
入出金情報に含まれる入金情報は、入金済み情報と入金予定情報とを含み、入出金情報に含まれる出金情報は、出金済み情報と出金予定情報とを含み、入金済み情報または出金済み情報は、特定の口座への入金または出金が行われたことに応じて取得し、入金予定情報または出金予定情報は、利用者により入金予定情報または出金予定情報が入力されたことに応じて取得する、(付記1)に記載のプログラム。
【0139】
(付記3)
入金予定情報または出金予定情報は、所定の権限を有する利用者のみ入力可能に構成される、(付記2)に記載のプログラム。
【0140】
(付記4)
入出金情報を表示する画面において、入金済み情報、入金予定情報、出金済み情報、および出金予定情報をそれぞれ区別して表示する、(付記2)または(付記3)に記載のプログラム。
【0141】
(付記5)
口座情報は、残高情報を含み、残高情報は、特定の口座に入金されている実際の口座残高を示す第1の残高情報と、特定の口座に入金されている実際の口座残高から入金予定情報および出金予定情報の合計値を差し引いた値を示す第2の残高情報とを含む、(付記4)に記載のプログラム。
【0142】
(付記6)
第1の残高情報または第2の定残高情報が、利用者により設定された閾値以下の場合、利用者に対して通知するステップを実行する、(付記5)に記載のプログラム。
【0143】
(付記7)
画面において、複数の金融機関の口座の残高情報、または入出金情報をカレンダー情報に関連させて表示する、(付記1)から(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
【0144】
(付記8)
画面において、同一期間の入出金情報の合計値をカレンダー情報に関連させて表示する、(付記1)から(付記7)のいずれかに記載のプログラム。
【0145】
(付記9)
画面において、利用者が利用する複数の口座のうち、利用者によって選択された口座の口座情報が上位に表示される、または他の口座情報と区別して表示される、(付記1)から(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
【0146】
(付記10)
制御部と、メモリ25とを備え、金融機関における口座情報を提供するための情報処理装置であって、メモリ25は、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、制御部は、1または複数の口座情報を、利用者の利用者端末10の画面に表示し、利用者端末10の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、第1の口座情報に関連する入出金情報を画面に表示し、画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の第1期間における入出金情報を画面に表示し、利用者から、口座情報および日付情報を指定する入出金情報を受け付けたことに応じて、画面により利用者に提示する情報を変更する、情報処理装置。
【0147】
(付記11)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、金融機関における口座情報を提供するための方法であって、メモリは、利用者が利用する複数の金融機関から取得した口座情報を記憶するように構成され、方法は、プロセッサが、1または複数の口座情報を、利用者の利用者端末10の画面に表示するステップと、利用者端末10の画面に表示された1または複数の口座情報から第1の口座情報を選択する操作を受け付けたことに応じて、第1の口座情報に関連する入出金情報を画面に表示するステップと、画面に表示された日付情報から任意の第1期間を選択する操作を受け付けたことに応じて、1または複数の口座情報の第1期間における入出金情報を画面に表示するステップと、利用者から、口座情報および日付情報が指定された任意の入出金情報を受け付けたことに応じて、画面により利用者に提示する情報を変更するステップと、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0148】
1…システム
4…回線1
5…回線2
10…利用者端末
12…通信IF
120…通信部
13…入力装置
131…タッチパネル
14…出力装置
141…ディスプレイ
141a…第1の領域
141b…第2の領域
141c…第3の領域
141d…第4の領域
141e…第5の領域
141f…第6の領域
141g…第7の領域
141h…第8の領域
15…メモリ
150…位置情報センサ
16…ストレージ
160…カメラ
17…音声処理部
171…マイク
172…スピーカー
180…記憶部
181…利用者情報
19…プロセッサ
190…制御部
191…操作受付部
192…送受信部
193…提示制御部
20…管理サーバ
201…通信部
202…記憶部
2021…利用者DB
2022…口座DB
2023…予定DB
203…制御部
203a…受信制御モジュール
203b…送信制御モジュール
203c…操作内容取得モジュール
203d…新規口座登録モジュール
203e…口座情報更新モジュール
203f…予定情報登録モジュール
203g…提示モジュール
22…通信IF
23…入出力IF
25…メモリ
26…ストレージ
29…プロセッサ
30…金融機関端末