(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】タッチ表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240802BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
G06F3/041 490
G06F3/044 120
(21)【出願番号】P 2022160643
(22)【出願日】2022-10-05
【審査請求日】2022-10-05
(31)【優先権主張番号】10-2021-0138201
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189733
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】鄭 志 ▲ヒュン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 得 秀
(72)【発明者】
【氏名】安 秀 昌
(72)【発明者】
【氏名】李 在 均
(72)【発明者】
【氏名】李 ルダ
(72)【発明者】
【氏名】權 香 明
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0348788(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0121463(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0200379(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111475055(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0141479(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0132158(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03、3/041-3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルのアクティブ領域に配置された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子上に配置された封止層と、
前記封止層上に配置された複数のタッチ電極と、
前記複数のタッチ電極の少なくとも1つと電気的に連結された複数のタッチルーティング配線と、
前記封止層および前記複数のタッチ電極の間に配置され、前記複数のタッチ電極と重なる少なくとも1つのダミーパターンと、
前記アクティブ領域に配置された前記タッチルーティング配線と重なり、前記タッチルーティング配線と電気的に連結された複数の補助ルーティングパターンと
を含むタッチ表示装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのダミーパターンの幅は、前記複数のタッチ電極の幅よりも大きい、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのダミーパターンは、前記複数のタッチ電極と絶縁された、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのダミーパターンは、フローティングされた、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項5】
前記複数のタッチルーティング配線の少なくとも1つの少なくとも一部分は、前記アクティブ領域に配置され、前記少なくとも一つのダミーパターンは、前記アクティブ領域に配置された前記タッチルーティング配線と重なる領域以外の領域に配置された、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのダミーパターンの幅は、前記アクティブ領域に配置された前記タッチルーティング配線の幅よりも大きい、請求項5に記載のタッチ表示装置。
【請求項7】
前記複数の補助ルーティングパターンは、前記少なくとも一つのダミーパターンが配置された層と同じ層に配置され、前記少なくとも一つのダミーパターンと分離して配置された、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項8】
前記複数の補助ルーティングパターンの幅は、前記タッチルーティング配線の幅よりも大きい、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項9】
前記複数の補助ルーティングパターンの幅は、前記少なくとも一つのダミーパターンの幅と同一である、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つのダミーパターンおよび前記複数のタッチ電極の間に配置されたタッチ絶縁層をさらに含む、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項11】
前記少なくとも一つのダミーパターンおよび前記タッチ絶縁層の間に配置されたタッチ絶縁バッファ層をさらに含む、請求項10に記載のタッチ表示装置。
【請求項12】
前記タッチ絶縁層の厚さは、前記タッチ絶縁バッファ層の厚さよりも大きい、請求項11に記載のタッチ表示装置。
【請求項13】
前記タッチ絶縁層は有機層であり、前記タッチ絶縁バッファ層は無機層である、請求項11に記載のタッチ表示装置。
【請求項14】
前記アクティブ領域は、第1サブ領域と第2サブ領域とに区別され、
前記複数のタッチルーティング配線の少なくとも一つの一部分は、前記第2サブ領域に配置され、前記第1サブ領域に配置されたタッチ電極と電気的に連結され、
前記第1サブ領域において前記第2サブ領域に前記タッチルーティング配線が配置された領域と対応する領域の少なくとも一部に、少なくとも一つのダミー電極が配置された、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項15】
前記少なくとも一つのダミー電極と重なる領域の少なくとも一部に、前記少なくとも一つのダミーパターンが配置された、請求項14に記載のタッチ表示装置。
【請求項16】
前記少なくとも一つのダミーパターンの幅は、前記少なくとも一つのダミー電極の幅よりも大きい、請求項15に記載のタッチ表示装置。
【請求項17】
表示パネルのアクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、
前記複数のタッチ電極の少なくとも一つと電気的に連結され、前記アクティブ領域に配置された複数のタッチルーティング配線と、
前記複数のタッチルーティング配線の少なくとも一つと重なり、前記重なるタッチルーティング配線と電気的に連結された複数の補助ルーティングパターンと、
前記複数のタッチ電極の少なくとも一つと重なり、重なるタッチ電極と絶縁された複数のダミーパターンと
を含むタッチ表示装置。
【請求項18】
前記複数のダミーパターンの幅は、前記複数のタッチ電極の幅よりも大きく、前記複数の補助ルーティングパターンの幅は、前記複数のタッチルーティング配線の幅よりも大きい、請求項17に記載のタッチ表示装置。
【請求項19】
前記アクティブ領域に配置され、前記複数のタッチ電極が配置された層と同じ層に位置し、前記複数のタッチ電極と分離して配置された複数のダミー電極を
さらに含む
、請求項17に記載のタッチ表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、タッチ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、ユーザに様々な機能を提供するために、表示パネルへのユーザの指またはペンによるタッチを認識し、認識されたタッチに基づいて入力処理を行う。
【0003】
表示装置は、一例として、表示パネルに配置された複数のタッチ電極を含むことができる。表示装置は、複数のタッチ電極を駆動し、表示パネルに対するユーザのタッチ時に発生するキャパシタンスの変化を検出してユーザのタッチをセンシングすることができる。
【0004】
表示装置は、タッチセンシングのための構成の他にも、映像表示のための様々な構成を含むことができる。表示装置の映像表示性能を低下させない上にタッチセンシングの性能を向上させることができるように表示パネルにタッチ電極を構成する方案が望まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、タッチセンシング性能を向上させながら、タッチセンサー構造が配置された表示パネルの視認性を改善できるタッチセンサー構造を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例は、表示パネルのアクティブ領域に配置された複数の発光素子と、複数の発光素子上に配置された封止層と、封止層上に配置された複数のタッチ電極と、複数のタッチ電極の少なくとも一つと電気的に連結された複数のタッチルーティング配線と、封止層および複数のタッチ電極の間に配置され、複数のタッチ電極と重なる少なくとも一つのダミーパターンとを含むタッチ表示装置を提供できる。
【0007】
本開示の実施例は、表示パネルのアクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、複数のタッチ電極の少なくとも一つと電気的に連結され、アクティブ領域に配置された複数のタッチルーティング配線と、複数のタッチルーティング配線の少なくとも一つと重なり、重なるタッチルーティング配線と電気的に連結された複数の補助ルーティングパターンと、複数のタッチ電極の少なくとも一つと重なり、重なるタッチ電極と絶縁された複数のダミーパターンとを含むタッチ表示装置を提供できる。
【0008】
本開示の実施例は、表示パネルのアクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、アクティブ領域に配置され、複数のタッチ電極が配置された層と同じ層に位置し、複数のタッチ電極と分離して配置された複数のダミー電極と、複数のタッチ電極および複数のダミー電極と重なる領域に配置された複数のダミーパターンとを含むタッチ表示装置を提供できる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施例によれば、アクティブ領域に配置されたタッチルーティング配線と重なる補助ルーティングパターンを配置することにより、タッチルーティング配線のロードを減少させながら、タッチ電極と重なるダミーパターンを配置するにより、タッチセンサー構造が配置された表示パネルの視認性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施例に係るタッチ表示装置の構成を示す概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係るタッチ表示装置に含まれているサブピクセルの回路構造の例を示す図である。
【
図3】本開示の実施例に係るタッチ表示装置に含まれているタッチセンサー構造の例を示す図である。
【
図4】本開示の実施例に係るタッチ表示装置に含まれているタッチセンサー構造の例を示す図である。
【
図5】本開示の実施例に係るタッチ表示装置に含まれているタッチセンサー構造の例を示す図である。
【
図6】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造に含まれているタッチ電極の構造の例を示す図である。
【
図7】
図5に示すタッチセンサー構造が、
図6に示したタッチ電極の構造によって構成された例を示す図である。
【
図8】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造を構成する電極の構造の例を示す図である。
【
図9】本開示の実施例に係るタッチ表示装置においてタッチセンサー構造を構成する電極とサブピクセルに含まれている構成の配置関係の例を示す図である。
【
図10】
図9に示すA-A’部分の断面構造の例を示す図である。
【
図11】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図12】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図13】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図14】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図15】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図16】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が表示パネルのアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図17】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が、表示パネルのアクティブ領域とノンアクティブ領域との境界の周辺領域において構成された具体的な例を示す図である。
【
図18】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が、表示パネルのアクティブ領域およびノンアクティブ領域のダムの間で構成された具体的な例を示す図である。
【
図19】本開示の実施例に係るタッチ表示装置のタッチセンサー構造が、表示パネルのパッド領域を含むノンアクティブ領域において構成された具体的な例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一部の実施例を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図における構成要素に参照符号を付加するとき、たとえ異なる図面上に表示されていても同一の構成要素には可能なかぎり同一の符号を付するものとする。また、本開示の説明において、関連する公知構成または機能に関する具体的な説明が本開示の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明は省略できる。本明細書において「含む」、「有する」、「からなる」などが使われる場合、「~のみ」が使われない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0012】
また、本開示の構成要素を説明するとき、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語が使用できる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、それらの用語によって該当の構成要素の本質、順番、順序または個数などは限定されない。
【0013】
構成要素の位置関係に関する説明において、2つ以上の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」などすると記載された場合に、2つ以上の構成要素が直接に「連結」、「結合」または「接続」してもよいが、2つ以上の構成要素に別の構成要素がさらに「介在」して「連結」、「結合」または「接続」してもよいと理解されるべきであろう。ここで、別の構成要素は、互いに「連結」、「結合」または「接続」する2つ以上の構成要素の一つ以上に含まれてもよい。
【0014】
構成要素、動作方法または製作方法などに関連した時間的流れの関係に関する説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間上の先後関係または流れ上の先後関係が説明される場合に、「直ちに」または「直接」が使われない限り、連続していない場合も含むことができる。
【0015】
一方、構成要素に対する数値またはその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合に、別の明示的な記載がなくても、数値またはその対応情報は各種の要因(例えば、工程上の要因、内部または外部の衝撃、ノイズなど)によって発生し得る誤差範囲を含むものと解釈されてよい。
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施例を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100の構成を示す概略図である。
図2は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100に含まれているサブピクセルSPの回路構造の例を示す図である。
【0018】
図1を参照すると、タッチ表示装置100は、表示パネル110と、表示パネル110を駆動するためのゲート駆動回路120、データ駆動回路130およびコントローラ140を含むことができる。タッチ表示装置100は、ディスプレイ駆動のための構成の他にも、タッチセンシングのための構成をさらに含むことができる。
【0019】
表示パネル110は、複数のサブピクセルSPが配置されるアクティブ領域AAと、アクティブ領域AAの外側に位置するノンアクティブ領域NAを含むことができる。複数のゲートラインGLと複数のデータラインDLが表示パネル110に配置されてよい。複数のサブピクセルSPがゲートラインGLとデータラインDLとが交差する領域に位置してよい。
【0020】
ゲート駆動回路120は、コントローラ140によって制御されてよい。ゲート駆動回路120は、表示パネル110に配置された複数のゲートラインGLにスキャン信号を順次に出力して複数のサブピクセルSPの駆動タイミングを制御できる。
【0021】
ゲート駆動回路120は、一つ以上のゲートドライバー集積回路(GDIC:Gate Driver Integrated Circuit)を含むことができる。ゲート駆動回路120は、駆動方式によって表示パネル110の一側にのみ位置してもよく、両側に位置してもよい。
【0022】
各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、テープによる自動ボンディン(TAB:Tape Automated Bonding)方式またはチップオングラス(COG:Chip On Glass)方式で表示パネル110のボンディングパッドに連結されてよい。または、各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、GIP(Gate In Panel)タイプで構成され、表示パネル110に直接配置されてもよい。または、各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、表示パネル110に集積化して配置されてもよい。または、各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、表示パネル110と連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で構成されてもよい。
【0023】
データ駆動回路130は、コントローラ140から映像データDATAを受信し、映像データDATAをアナログ形態のデータ電圧Vdataに変換できる。データ駆動回路130は、ゲートラインGLを通じてスキャン信号が印加されるタイミングに合わせてデータ電圧VdataをそれぞれのデータラインDLに出力し、それぞれのサブピクセルSPが映像データによる明るさを表現できる。
【0024】
データ駆動回路130は、一つ以上のソースドライバー集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、シフトレジスター、ラッチ回路、デジタルアナログコンバーター、および出力バッファなどを含むことができる。
【0025】
各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、テープによる自動ボンディング(TAB)方式またはチップオングラス(COG)方式で表示パネル110のボンディングパッドに連結されてよい。または、各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、表示パネル110に直接配置されてもよい。または、各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、表示パネル110に集積化して配置されてもよい。または、各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、チップオンフィルム(COF)方式で構成されてもよい。このような場合、各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、表示パネル110に連結されたフィルム上に実装され、フィルム上の配線を通じて表示パネル110と電気的に連結されてよい。
【0026】
コントローラ140は、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130に各種の制御信号を供給し、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130の駆動を制御できる。
【0027】
コントローラ140は、印刷回路基板または可撓性印刷回路上に実装されてよい。コントローラ140は、印刷回路基板または可撓性印刷回路を通じてゲート駆動回路120およびデータ駆動回路130と電気的に連結されてよい。
【0028】
コントローラ140は、各フレームにおいて設定されたタイミングによってゲート駆動回路120がスキャン信号を出力するように制御できる。コントローラ140は、外部(例えば、ホストシステム)から受信した映像データを、データ駆動回路130で使用するデータ信号形式に合うように変換し、変換された映像データDATAをデータ駆動回路130に出力できる。
【0029】
コントローラ140は、映像データDATAとともに、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、入力データイネーブル信号(DE:Data Enable)、およびクロック信号CLKなどを含む各種タイミング信号を、外部(例えば、ホストシステム)から受信することができる。
【0030】
コントローラ140は、外部から受信した各種タイミング信号を用いて各種制御信号を生成し、ゲート駆動回路120およびデータ駆動回路130に出力できる。
【0031】
一例として、コントローラ140は、ゲート駆動回路120を制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、およびゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート制御信号GCSをゲート駆動回路120に出力できる。
【0032】
ゲートスタートパルスGSPは、ゲート駆動回路120を構成する一つ以上のゲートドライバー集積回路(GDIC)の動作スタートタイミングを制御できる。ゲートシフトクロックGSCは、一つ以上のゲートドライバー集積回路(GDIC)に共通に入力されるクロック信号であり、スキャン信号のシフトタイミングを制御できる。ゲート出力イネーブル信号GOEは、一つ以上のゲートドライバー集積回路(GDIC)のタイミング情報を指定できる。
【0033】
また、コントローラ140は、データ駆動回路130を制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、およびソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種のデータ制御信号DCSをデータ駆動回路130に出力できる。
【0034】
ソーススタートパルスSSPは、データ駆動回路130を構成する一つ以上のソースドライバー集積回路(SDIC)のデータサンプリングスタートタイミングを制御できる。ソースサンプリングクロックSSCは、一つ以上のソースドライバー集積回路(SDIC)のそれぞれにおいてデータのサンプリングタイミングを制御するクロック信号であってよい。ソース出力イネーブル信号SOEは、データ駆動回路130の出力タイミングを制御できる。
【0035】
タッチ表示装置100は、表示パネル110、ゲート駆動回路120およびデータ駆動回路130などに各種の電圧または電流を供給するか、供給する各種電圧または電流を制御する電源管理集積回路をさらに含むことができる。
【0036】
それぞれのサブピクセルSPは、ゲートラインGLとデータラインDLとの交差によって定義される領域であってよく、タッチ表示装置100の類型によって液晶層が配置されるか、光を発散する素子が配置されてよい。
【0037】
一例として、タッチ表示装置100が有機発光表示装置である場合に、複数のサブピクセルSPに、有機発光ダイオード(OLED)と様々な回路素子が配置されてよい。様々な回路素子によって有機発光ダイオード(OLED)から供給される電流を制御することによって、映像データに対応する明るさをそれぞれのサブピクセルSPで表現できる。
【0038】
または、場合によって、サブピクセルSPに発光ダイオード(LED)、マイクロ発光ダイオード(μLED)または量子点発光ダイオード(QLED)が配置されてよい。
【0039】
図2を参照すると、複数のサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子EDを含むことができる。サブピクセルSPは、発光素子EDに供給される駆動電流を制御する駆動トランジスターDRTを含むことができる。
【0040】
サブピクセルSPは、サブピクセルSPの駆動のために、発光素子EDと駆動トランジスターDRTの他、少なくとも一つの回路素子も含むことができる。
一例として、サブピクセルSPは、第1トランジスターT1、第2トランジスターT2、第3トランジスターT3、第4トランジスターT4、第5トランジスターT5およびストレージキャパシタCstgを含むことができる。
【0041】
図2の例は、6個のトランジスターと1個のキャパシタが配置されている6T1C構造を示すが、本開示の実施例はこれに限定されない。
図2の例は、トランジスターがPタイプである場合を示しているが、サブピクセルSPに配置されたトランジスターの少なくとも一部はNタイプであってもよい。
【0042】
また、サブピクセルSPに配置されたトランジスターは、一例として、低温多結晶シリコン(LTPS:Low Temperature Poly Silicon)からなる半導体層、または酸化物半導体(Oxide)からなる半導体層を含むことができる。また、場合によって、サブピクセルSPに、低温多結晶シリコンからなる半導体層を含むトランジスターと酸化物半導体からなる半導体層を含むトランジスターが混合して配置されてもよい。
【0043】
第1トランジスターT1は、データラインDLおよび第1ノードN1の間に電気的に連結されてよい。第1トランジスターT1は、第1ゲートラインGL1を通じて供給される第1スキャン信号Scan1によって制御されてよい。第1トランジスターT1は、第1ノードN1にデータ電圧Vdataが印加されることを制御できる。
【0044】
第2トランジスターT2は、第2ノードN2および第3ノードN3の間に電気的に連結されてよい。第2ノードN2は、駆動トランジスターDRTのゲートノードであってよい。第3ノードN3は、駆動トランジスターDRTのドレインノードまたはソースノードであってよい。第2トランジスターT2は、第2ゲートラインGL2を通じて供給される第2スキャン信号Scan2によって制御されてよい。第2トランジスターT2は、駆動トランジスターDRTの閾電圧の変化を補償する動作を行うことができる。
【0045】
第3トランジスターT3は、基準電圧Vrefが供給されるラインおよび第1ノードN1の間に電気的に連結されてよい。第3トランジスターT3は、発光制御ラインEMLを通じて供給される発光制御信号EMによって制御されてよい。第3トランジスターT3は、第1ノードN1が放電されるか、第1ノードN1に基準電圧Vrefが印加されることを制御できる。
【0046】
第4トランジスターT4は、第3ノードN3および第5ノードN5の間に電気的に連結されてよい。第5ノードN5は、発光素子EDと電気的に連結されたノードであってよい。第4トランジスターT4は、発光制御ラインEMLを通じて供給される発光制御信号EMによって制御されてよい。第4トランジスターT4は、発光素子EDに駆動電流が供給されるタイミングを制御できる。
【0047】
第5トランジスターT5は、基準電圧Vrefが供給されるラインおよび第5ノードN5の間に電気的に連結されてよい。第5トランジスターT5は、第2ゲートラインGL2を通じて供給される第2スキャン信号Scan2によって制御されてよい。第5トランジスターT5は、第5ノードN5が放電されるか、第5ノードN5に基準電圧Vrefが印加されることを制御できる。
【0048】
駆動トランジスターDRTは、第4ノードN4および第3ノードN3の間に電気的に連結されてよい。第4ノードN4は、第1駆動電圧VDDが供給されるラインと電気的に連結されてよい。第1駆動電圧VDDは、一例として、高電位駆動電圧であってよい。第4ノードN4は、駆動トランジスターDRTのソースノードまたはドレインノードであってよい。
【0049】
駆動トランジスターDRTは、第2ノードN2の電圧と第4ノードN4の電圧との差によって制御されてよい。駆動トランジスターDRTは、発光素子EDに供給される駆動電流を制御できる。
駆動トランジスターDRTは、第4ノードN4と電気的に連結されたバックゲート電極を含むことができる。
【0050】
駆動トランジスターDRTのソースノードと電気的に連結されたバックゲート電極によって、駆動トランジスターDRTの電流が安定して出力され得る。バックゲート電極は、一例として、駆動トランジスターDRTのチャネルに外部光が入射することを遮断するための金属層を用いて配置されてよい。
【0051】
発光素子EDは、第5ノードN5および第2駆動電圧VSSが供給されるラインの間に電気的に連結されてよい。第2駆動電圧VSSは、一例として、低電位駆動電圧であってよい。
【0052】
発光素子EDは、第5ノードN5と電気的に連結された第1電極E1、第2駆動電圧VSSが印加される第2電極E2、および第1電極E1ならびに第2電極E2の間に配置された発光層ELを含むことができる。
【0053】
発光素子EDは、駆動トランジスターDRTによって供給される駆動電流による明るさを表すことができる。発光素子EDの駆動タイミングは第4トランジスターT4によって制御されてよい。
【0054】
図2に示すサブピクセルSPの駆動タイミングを簡略に説明すると、第2ゲートラインGL2を通じてターン-オンレベルの第2スキャン信号Scan2が供給されてよい。サブピクセルSPに配置されたトランジスターがPタイプであることから、ターン-オンレベルはローレベルであってよい。ターン-オンレベルの第2スキャン信号Scan2によって第2トランジスターT2および第5トランジスターT5がターン-オンされてよい。
【0055】
第2トランジスターT2がターン-オンされるので、第2ノードN2と第3ノードN3とが電気的に連結されてよい。第1駆動電圧VDDに駆動トランジスターDRTの閾電圧が反映された電圧が、第2トランジスターT2を通じて第2ノードN2に印加されてよい。このような過程により、駆動トランジスターDRTの閾電圧の変化が補償され得る。
【0056】
第5トランジスターT5がターン-オンされるので、第5ノードN5に基準電圧Vrefが印加され得る。第5ノードN5が初期化されてよい。その後、第1ゲートラインGL1を通じてターン-オンレベルの第1スキャン信号Scan1が供給されてよい。
【0057】
ターン-オンレベルの第1スキャン信号Scan1によって第1トランジスターT1がターン-オンされてよい。第1トランジスターT1がターン-オンされるので、第1ノードN1にデータ電圧Vdataが印加され得る。ストレージキャパシタCstgの両端に、データ電圧Vdataと、駆動トランジスターDRTの閾電圧が反映された第1駆動電圧VDDが印加された状態になってよい。その後、発光制御ラインEMLを通じてターン-オンレベルの発光制御信号EMが供給されてよい。
【0058】
第3トランジスターT3と第4トランジスターT4がターン-オンされてよい。第3トランジスターT3がターン-オンされるので、第1ノードN1の電圧が基準電圧Vrefに変更され得る。第1ノードN1とカップリングされた第2ノードN2の電圧が、第1ノードN1の電圧の変化によって変更されてよい。
【0059】
第2ノードN2に、第1駆動電圧VDDに駆動トランジスターDRTの閾電圧とデータ電圧Vdataが反映された電圧が印加された状態になり、第4ノードN4に、第1駆動電圧VDDが印加された状態になり得る。第2ノードN2の電圧と第4ノードN4の電圧間の差は、データ電圧Vdataと駆動トランジスターDRTの閾電圧が反映された電圧であってよい。データ電圧Vdataと対応する駆動電流が駆動トランジスターDRTによって供給されてよい。
【0060】
駆動トランジスターDRTがターン-オンされるので、駆動トランジスターDRTによって供給される駆動電流が発光素子EDに供給され得る。発光素子EDが駆動電流による明るさを表し、発光素子EDを含むサブピクセルSPが映像データと対応するイメージを表示できる。また、本開示の実施例は、映像を表示する表示パネル110にタッチセンサー構造を構成し、表示パネル110に対するユーザのタッチをセンシングする機能を提供することができる。
【0061】
図3~
図5は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100に含まれているタッチセンサー構造の例を示す図である。
図3を参照すると、タッチ表示装置100は、表示パネル110に配置された複数のタッチ電極ラインTELと複数のタッチルーティング配線TLを含むことができる。タッチ表示装置100は、複数のタッチ電極ラインTELと複数のタッチルーティング配線TLを駆動するタッチ駆動回路150を含むことができる。
【0062】
複数のタッチ電極ラインTELのそれぞれは、タッチルーティング配線TLを通じてタッチ駆動回路150と電気的に連結されてよい。タッチ駆動回路150は、別個に配置されてもよく、場合によって、ディスプレイ駆動のための回路と統合して配置されてもよい。一例として、タッチ駆動回路150は、データ駆動回路130と統合した形態で配置されてよい。
【0063】
複数のタッチ電極ラインTELのそれぞれは、一方向に沿って互いに電気的に連結された複数のタッチ電極TEを含むことができる。また、複数のタッチ電極ラインTELのそれぞれは、複数のタッチ電極TEを互いに電気的に連結する複数のタッチ電極連結パターンCLを含むことができる。
【0064】
一例として、複数のX-タッチ電極ラインX-TELのそれぞれは、第1方向に沿って配列された複数のX-タッチ電極X-TEと、複数のX-タッチ電極X-TEを互いに電気的に連結する複数のX-タッチ電極連結パターンX-CLを含むことができる。
【0065】
複数のY-タッチ電極ラインY-TELのそれぞれは、第1方向と交差する第2方向に沿って配列された複数のY-タッチ電極Y-TEと、複数のY-タッチ電極Y-TEを互いに電気的に連結する複数のY-タッチ電極連結パターンY-CLを含むことができる。
【0066】
X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELは、異なる層に配置されてよい。または、X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEは、同一の層に配置されてもよい。この場合、X-タッチ電極連結パターンX-CLとY-タッチ電極連結パターンY-CLのいずれか一方は、タッチ電極TEと異なる層に配置されてよい。
【0067】
タッチ電極TEは、一例として、四角形でよいが、これに限定されない。タッチ電極TEは、透明な導電性物質からなり、表示パネル110の映像表示機能を妨害することなく配置されてよい。または、タッチ電極TEは、不透明な金属からなってもよい。この場合、タッチ電極TEは、表示パネル110に配置された発光素子EDの発光領域と対応する領域が開口した形態であってよい。一例として、タッチ電極TEはメッシュ形態で構成され、発光領域を回避して配置されてよい。
【0068】
複数のX-タッチ電極ラインX-TELと複数のY-タッチ電極ラインY-TELが互いに交差して配置された構造において、タッチ駆動回路150がタッチルーティング配線TLを通じてタッチ電極ラインTELを駆動しながらタッチセンシングを行うことができる。
【0069】
一例として、X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELのいずれか一方は、タッチ駆動信号が印加されるタッチ駆動電極であってよい。X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELの他方は、タッチセンシング信号が検出されるタッチセンシング電極であってよい。
【0070】
タッチ駆動回路150は、X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELに異なった信号が印加された状態で、ユーザによるタッチ時に発生する相互キャパシタンスの変化を検出することができる。
【0071】
タッチ駆動回路150は、検出された相互キャパシタンスの変化によるセンシングデータをタッチコントローラに伝達することができる。タッチコントローラは、タッチ駆動回路150から受信したセンシングデータに基づいて、表示パネル110に対するタッチ発生の有無とタッチ座標を検出することができる。
【0072】
表示パネル110に配置されたタッチ電極ラインTELは、アクティブ領域AAにおいて複数の領域に分割して配置されてよい。タッチ電極ラインTELが領域別に分割して配置されるので、タッチ電極ラインTELのロードが減少し得る。表示パネル110の面積が増加する場合に、タッチ電極ラインTELのロードを減少させ、タッチセンシングの性能が改善され得る。
【0073】
図4を参照すると、表示パネル110のアクティブ領域AAは、第1方向の境界および第2方向の境界によって区分される複数のサブ領域SAAを含むことができる。アクティブ領域AAは、第1方向に沿う第1境界BL1によって区分される少なくとも2つのサブ領域SAAを含むことができる。アクティブ領域AAは、第2方向に沿う第2境界BL2によって区分される少なくとも2つのサブ領域SAAを含むことができる。
【0074】
一例として、第1境界BL1によって第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2が区分されてよい。第1境界BL1によって第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4が区分されてよい。
【0075】
第2境界BL2によって第1サブ領域SAA1と第3サブ領域SAA3が区分されてよい。第2境界BL2によって第2サブ領域SAA2と第4サブ領域SAA4が区分されてよい。
【0076】
図4は、アクティブ領域AAが4個のサブ領域SAAに区分された例を示しているが、アクティブ領域AAは、第1境界BL1および第2境界BL2によって複数のサブ領域SAAに区分されてよい。
【0077】
複数のサブ領域SAAのそれぞれに配置されたタッチ電極ラインTELは、他のサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELと分離して配置されてよい。複数のサブ領域SAAのそれぞれに配置されたタッチ電極ラインTELは、独立して駆動されてよい。
【0078】
一例として、第1サブ領域SAA1に配置された第1X-タッチ電極ラインX-TEL-1は、第1X-タッチルーティング配線X-TL-1を通じて第1タッチ駆動回路151と電気的に連結されてよい。第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1を通じて第1タッチ駆動回路151と電気的に連結されてよい。
【0079】
第2サブ領域SAA2に配置された第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2は、第2X-タッチルーティング配線X-TL-2を通じて第2タッチ駆動回路152と電気的に連結されてよい。第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2は、第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2を通じて第2タッチ駆動回路152と電気的に連結されてよい。
【0080】
第1X-タッチ電極ラインX-TEL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は、第1タッチ駆動回路151によって駆動されてよい。第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2と第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2は、第2タッチ駆動回路152によって駆動されてよい。第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4のタッチ電極ラインTELは、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2に配置されたタッチ電極ラインTELと類似の構造で配置され、類似の方式で駆動されてよい。
【0081】
第1サブ領域SAA1に配置されたタッチ電極ラインTELと第2サブ領域SAA2に配置されたタッチ電極ラインTELとが電気的に分離され、異なるタッチ駆動回路150によって駆動されるので、タッチセンシングのためのロードが減少し、タッチセンシングの性能が改善し得る。
【0082】
また、場合によって、2つ以上のサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELが同一のタッチ駆動回路150によって駆動されてもよい。一例として、第1サブ領域SAA1に配置されたタッチ電極ラインTELと第2サブ領域SAA2に配置されたタッチ電極ラインTELが同一のタッチ駆動回路150によって駆動されてよい。第3サブ領域SAA3に配置されたタッチ電極ラインTELと第4サブ領域SAA4に配置されたタッチ電極ラインTELが同一のタッチ駆動回路150によって駆動されてよい。または、他の例として、第1サブ領域SAA1、第2サブ領域SAA2、第3サブ領域SAA3および第4サブ領域SAA4に配置されたタッチ電極ラインTELが同一のタッチ駆動回路150によって駆動されてもよい。この場合にも、各サブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELが互いに分離した構造で配置されるので、タッチ電極ラインTELのロードが減少し、タッチセンシングの性能が改善し得る。
【0083】
このように、タッチ電極ラインTELが複数のサブ領域SAAのそれぞれに分離して配置された構造において、タッチルーティング配線TLの一部はアクティブ領域AAに配置されてよい。
【0084】
一例として、第1サブ領域SAA1の第1X-タッチ電極ラインX-TEL-1に電気的に連結される第1X-タッチルーティング配線X-TL-1と第2サブ領域SAA2の第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2に電気的に連結される第2X-タッチルーティング配線X-TL-2は、ノンアクティブ領域NAに配置されてよい。
【0085】
第2サブ領域SAA2の第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2に電気的に連結される第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2は、ノンアクティブ領域NAに配置されてよい。
【0086】
第1サブ領域SAA1の第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1に電気的に連結される第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の一部分は、アクティブ領域AAに配置されてよい。
【0087】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の一部分は、第2サブ領域SAA2に配置されてよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第2サブ領域SAA2を経て、第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1に電気的に連結されてよい。
【0088】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の一部分が第2サブ領域SAA2に配置されるので、第2サブ領域SAA2に配置される第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2および第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の少なくとも一方は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が配置される領域において分離して配置され得る。
図4は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の配置によって第2サブ領域SAA2に第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2が分離して配置された例を示している。
【0089】
このように、各サブ領域SAAごとにタッチ電極ラインTELが分割して配置されると、タッチ電極ラインTELと連結されるタッチルーティング配線TLの数が増加することがある。タッチルーティング配線TLの数が増加することから、タッチルーティング配線TLの配置によってノンアクティブ領域NAが増加することがある。しかし、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1がアクティブ領域AAを通って第1サブ領域SAA1の第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1に電気的に連結されるので、ノンアクティブ領域NAにおいて第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の配置のための別個の領域の追加が要求されずに済む。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の追加によるノンアクティブ領域NAの増加無しで、サブ領域SAAに分割されたタッチセンサー構造を構成することができる。
【0090】
複数のサブ領域SAAに分割されたタッチセンサー構造は、第1境界BL1を基準に上側タッチセンサー部と下側タッチセンサー部とに区分されてよい。また、タッチセンサー構造は、第2境界BL2を基準に左側タッチセンサー部と右側タッチセンサー部とに区分されてよい。ここで、下側タッチセンサー部は上側タッチセンサー部に比べて、タッチルーティング配線TLが連結されるパッドから近くに位置してよい。すなわち、下側タッチセンサー部およびタッチルーティング配線TLが連結されるパッドが配置される領域の間の距離は、上側タッチセンサー部およびパッドが配置される領域の間の距離よりも小さくてよい。
【0091】
また、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1によって第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積が減少するが、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の面積を第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積と同一または類似にしてタッチセンシングの感度偏差を防止することができる。
【0092】
図5を参照すると、第2サブ領域SAA2に第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が配置される領域と対応する第1サブ領域SAA1の領域の少なくとも一部に、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と分離した少なくとも一つの第1ダミー電極DME1が配置されてよい。
【0093】
第1ダミー電極DME1は、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に分離されてよい。第1ダミー電極DME1が配置された領域の幅は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅と同一または類似であってよい。または、第1ダミー電極DME1が配置された領域の幅は、第2サブ領域SAA2において第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2が配置されていない領域の幅と同一または類似であってよい。また、第1ダミー電極DME1の両側に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の2部分の間の間隔は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の両側に配置された第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分の間の間隔と同一または類似であってよい。
【0094】
第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の面積は、第2サブ領域SAA2に配置された第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積と実質的に同一であってよい。
【0095】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第1サブ領域SAA1を経て配置されても、第1サブ領域SAA1の第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1によるタッチ感度と第2サブ領域SAA2の第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2によるタッチ感度の偏差発生を防止するまたは偏差を減少させることができる。
【0096】
本開示の実施例によれば、アクティブ領域AAを複数のサブ領域SAAに分割し、複数のサブ領域SAAのそれぞれにタッチ電極ラインTELを配置してタッチをセンシングするので、タッチ電極ラインTELのロードを減少させ、アクティブ領域AAの面積が増加してもタッチセンシングの性能が改善し得る。
【0097】
また、それぞれのサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELの面積を同一または類似にし、それぞれのサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELによるタッチ感度の偏差発生も防止することができる。
【0098】
タッチ電極ラインTELに含まれている複数のタッチ電極TEのそれぞれは、前述した例のように四角形であってもよいが、タッチセンシングの性能向上のための様々な構造を有してよい。
【0099】
図6は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造に含まれているタッチ電極TEの構造の例を示す図である。
図6を参照すると、X-タッチ電極ラインX-TELに含まれているX-タッチ電極X-TEと、Y-タッチ電極ラインY-TELに含まれているY-タッチ電極Y-TEの形態の例を示す。
図6は、タッチ電極TEの構造の例を説明するためのものであり、X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELが互いに交差し、X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEが同一層に配置される場合を例示する。
【0100】
X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEは類似の形態を有してよい。タッチ電極TEの形態をX-タッチ電極X-TEを取り上げて説明すると、X-タッチ電極X-TEは、少なくとも一つのボディー部分X-TE-aと複数のウィング部分X-TE-bを含むことができる。
【0101】
X-タッチ電極X-TEのボディー部分X-TE-aは、第1方向または第2方向に沿って配置されてよく、
図6は、X-タッチ電極X-TEのボディー部分X-TE-aが第2方向に沿って配置された例を示す。
【0102】
X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bは、ボディー部分X-TE-aと交差する方向に沿って配置されてよく、
図6は、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bが第1方向に沿って配置された例を示す。
【0103】
X-タッチ電極X-TEのボディー部分X-TE-aの幅は、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅と同一であってよい。または、X-タッチ電極X-TEのボディー部分X-TE-aの幅は、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅よりも大きくてよい。
【0104】
X-タッチ電極X-TEのボディー部分X-TE-aは、Y-タッチ電極Y-TEのボディー部分Y-TE-aと第1方向に交互に配置されてよい。X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bは、Y-タッチ電極Y-TEのウィング部分Y-TE-bと第2方向に交互に配置されてよい。
【0105】
X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bとY-タッチ電極Y-TEのウィング部分Y-TE-bとが噛み合った形態で配置されてよい。X-タッチ電極X-TEの外郭とY-タッチ電極Y-TEの外郭とが向かい合う領域が増加し得る。また、X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TE間の境界の長さが増加し得る。X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TE間の相互キャパシタンスの変化に基づくタッチセンシングの性能が向上し得る。
【0106】
X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEは、同一層に配置される電極を用いて配置されてよい。X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEのいずれか一方はタッチ電極TEと同一の層に配置された電極によって連結され、いずれか他方は、タッチ電極TEと異なる層に配置された電極によって連結されてよい。
【0107】
一例として、第2方向に沿って連結されるY-タッチ電極Y-TEは、タッチ電極TEと同一の層に配置された電極によって連結されてよい。第1方向に沿って連結されるX-タッチ電極X-TEは、タッチ電極TEと異なる層に配置されたX-タッチ電極連結パターンX-CLによって電気的に連結されてよい。
【0108】
一例として、X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEは、第1タッチセンサーメタルTSM1を用いて配置されてよい。X-タッチ電極連結パターンX-CLは、第2タッチセンサーメタルTSM2を用いて配置されてよい。第2タッチセンサーメタルTSM2は、第1タッチセンサーメタルTSM1と異なる層に配置されてよい。X-タッチ電極X-TEとX-タッチ電極連結パターンX-CLは、コンタクトホールCHを通じて互いに電気的に連結されてよい。
【0109】
このように、第1タッチセンサーメタルTSM1が配置された層と第2タッチセンサーメタルTSM2が配置された層を用いてタッチ電極ラインTELが構成されてよい。
タッチ電極TEがボディー部分TE-aとウィング部分TE-bを含む構造によってX-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TE間の境界を増加させ、タッチセンシングの感度を向上させることができる。また、アクティブ領域AAのサブ領域SAA別に分離して配置されたタッチ電極ラインTELの構造によってロードを減少させ、タッチセンシングの性能を改善させることができる。
【0110】
図7は、
図5に示したタッチセンサー構造が、
図6に示したタッチ電極TEの構造によって構成された例を示す図である。
図7は、
図5において501が示す領域に構成されたタッチセンサー構造を例示的に示す。
【0111】
図6および
図7を参照すると、アクティブ領域AAは、一例として、第1境界BL1と第2境界BL2によって4個のサブ領域SAA1,SAA2,SAA3,SAA4に区分されてよい。4個のサブ領域SAA1,SAA2,SAA3,SAA4のそれぞれに配置されたタッチ電極ラインTELは互いに分離して配置されてよい。
【0112】
それぞれのサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELは、複数のX-タッチ電極ラインX-TELと複数のY-タッチ電極ラインY-TELを含むことができる。複数のX-タッチ電極ラインX-TELのそれぞれは、複数のX-タッチ電極X-TEを含むことができる。複数のY-タッチ電極ラインY-TELのそれぞれは、複数のY-タッチ電極Y-TEを含むことができる。X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TEは一つのセンシングユニットSUを構成できる。
【0113】
X-タッチ電極ラインX-TELに含まれている複数のX-タッチ電極X-TEは、X-タッチ電極連結パターンX-CLによって電気的に連結されてよい。一例として、複数のX-タッチ電極X-TEは、第1タッチセンサーメタルTSM1からなってよい。X-タッチ電極連結パターンX-CLは、第1タッチセンサーメタルTSM1が配置された層と異なる層に配置された第2タッチセンサーメタルTSM2からなってよい。
【0114】
X-タッチ電極連結パターンX-CLは、第1方向に沿って配置され、コンタクトホールCHを通じてX-タッチ電極X-TEと電気的に連結されてよい。複数のX-タッチ電極X-TEが第1方向に沿って電気的に連結されてX-タッチ電極ラインX-TELを構成できる。
【0115】
X-タッチ電極連結パターンX-CLは、一例として、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bと重なる領域に配置されてよい。X-タッチ電極連結パターンX-CLは、Y-タッチ電極Y-TEのウィング部分Y-TE-bと重なる領域に配置されなくてよい。X-タッチ電極連結パターンX-CLの一部分はY-タッチ電極Y-TEのボディー部分Y-TE-aと重なってよい。
【0116】
X-タッチ電極連結パターンX-CLと重なる領域に位置するX-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅Wa1は、X-タッチ電極連結パターンX-CLと重ならない領域に位置するX-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅Wa2よりも大きくてよい。
【0117】
X-タッチ電極連結パターンX-CLと重なる領域に位置するX-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅Wa1は、Y-タッチ電極Y-TEのウィング部分Y-TE-bの幅Wa3よりも大きくてよい。
【0118】
X-タッチ電極連結パターンX-CLが、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bのうち、幅の大きいウィング部分X-TE-bと重なるように配置されるので、X-タッチ電極連結パターンX-CLの幅または個数が増加し得る。X-タッチ電極連結パターンX-CLの抵抗を減少させながらX-タッチ電極X-TEが電気的に連結されてよい。
【0119】
X-タッチ電極連結パターンX-CLが配置されない領域において、X-タッチ電極X-TEのウィング部分X-TE-bの幅とY-タッチ電極Y-TEのウィング部分Y-TE-bの幅は相対的に小さいので、X-タッチ電極X-TEとY-タッチ電極Y-TE間の境界を増加させた構造を維持し、タッチセンシングの性能が改善し得る。
【0120】
X-タッチ電極ラインX-TELは、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界においてX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPと電気的に連結されてよい。
【0121】
一例として、第1タッチセンサーメタルTSM1からなるX-タッチ電極X-TEがノンアクティブ領域NAに延長して配置されてよい。延長されたX-タッチ電極X-TEと重なる領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなるX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPが配置されてよい。延長されたX-タッチ電極X-TEおよびX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPがコンタクトホールCHを通じて電気的に連結されてよい。
【0122】
または、ノンアクティブ領域NAに配置されたX-タッチ電極X-TEの延長された部分と、第2タッチセンサーメタルTSM2からなるX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPを併せてX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPということもできる。
【0123】
X-タッチ電極コンタクトパッドX-CPは、ノンアクティブ領域NAにおいてX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。X-タッチ電極ラインX-TELは、X-タッチ電極コンタクトパッドX-CPを通じてX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。X-タッチルーティング配線X-TLは、第1タッチセンサーメタルTSM1と第2タッチセンサーメタルTSM2の少なくとも一方からなってよい。
【0124】
Y-タッチ電極ラインY-TELに含まれている複数のY-タッチ電極Y-TEは、互いに直接連結されてよい。一例として、複数のY-タッチ電極Y-TEは、第1タッチセンサーメタルTSM1からなってよい。複数のY-タッチ電極Y-TEは、第2方向に沿って連結されてY-タッチ電極ラインY-TELを構成できる。
【0125】
複数のY-タッチ電極ラインY-TELのうち、第2サブ領域SAA2と第4サブ領域SAA4に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELは、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界において、ノンアクティブ領域NAに配置されるY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0126】
一例として、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2は、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界において第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2と電気的に連結されてよい。第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2は、第1タッチセンサーメタルTSM1と第2タッチセンサーメタルTSM2の少なくとも一方からなってよい。
【0127】
複数のY-タッチ電極ラインY-TELのうち、第1サブ領域SAA1と第3サブ領域SAA3に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELは、アクティブ領域AAにおいてY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0128】
一例として、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は、アクティブ領域AAにおいて第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と電気的に連結されてよい。
【0129】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、ノンアクティブ領域NAと第2サブ領域SAA2に配置されてよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第2サブ領域SAA2を経て、第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結されてよい。
【0130】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、一例として、第1タッチセンサーメタルTSM1からなってよい。場合によって、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と重なる領域に第2タッチセンサーメタルTSM2が配置され、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1とコンタクトホールCHを通じて電気的に連結され、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の抵抗を減少させることができる。
【0131】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第2サブ領域SAA2に配置されることにより、第2サブ領域SAA2に配置される第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の両側に分離して配置されてよい。
【0132】
第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分は、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界において第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2と連結されて互いに電気的に連結されてよい。また、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分は、アクティブ領域AAに配置される第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2によって互いに電気的に連結されてよい。第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2は、一例として、第2タッチセンサーメタルTSM2からなってよい。
【0133】
少なくとも一つの第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2によって第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分が互いに電気的に連結されてよい。一例として、第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2は、センシングユニットSUの上側境界に隣接した領域と、センシングユニットSUの下側境界に隣接した領域に配置され、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と電気的に連結されてよい。
【0134】
互いに分離して配置された第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分が第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2によって複数の地点で連結されるので、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の分離された構造によってロードが増加することを防止できる。
【0135】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第2サブ領域SAA2を経て、第1サブ領域SAA1において第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結されてよい。
【0136】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第2サブ領域SAA2を経て第1サブ領域SAA1に延長されるので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の一部分は第1境界BL1に配置され得る。
【0137】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と連結される地点は、第1サブ領域SAA1の内側に位置してよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と連結される地点は、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2間の境界に位置しなくてもよい。
【0138】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第2サブ領域SAA2を経て、第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結されるので、タッチ電極ラインTELが複数のサブ領域SAAに分割して配置された構造においてノンアクティブ領域NAの増加無しでタッチルーティング配線TLが配置され得る。
【0139】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第2サブ領域SAA2に配置されることによって第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積が減少するため、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と対応する領域に位置する第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の面積を第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積と同一または類似にしてよい。
【0140】
一例として、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と類似に、2つの部分に分離して配置されてよい。
【0141】
第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の2部分は、第1Y-タッチ電極連結パターンY-CL-1によって互いに電気的に連結されてよい。第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1が分離された構造によるロード増加が、第1Y-タッチ電極連結パターンY-CL-1によって防止され得る。
【0142】
第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の2部分の間に少なくとも一つの第1ダミー電極DME1が配置されてよい。第1ダミー電極DME1は、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1および第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と電気的に分離して配置されてよい。
【0143】
第1ダミー電極DME1と第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の境界は、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2の境界と異なってよい。第1ダミー電極DME1と第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の境界は、第1サブ領域SAA1の内側に位置してよい。
【0144】
第1ダミー電極DME1は、第1サブ領域SAA1において第2サブ領域SAA2に配置された第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の一部分と対応するように配置されてよい。第1ダミー電極DME1の幅は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅と同一または類似であってよい。
【0145】
第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の配置によって第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の面積が減少した程度と対応するように、第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の面積が減少してよい。第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の面積が減少することにより、残る領域に位置する電極が第1ダミー電極DME1になり得る。
【0146】
第1サブ領域SAA1に配置されたタッチ電極ラインTELによるタッチ感度と第2サブ領域SAA2に配置されたタッチ電極ラインTELによるタッチ感度を同一または類似に維持し、アクティブ領域AAにタッチルーティング配線TLの一部が配置される構造が構成され得る。
【0147】
Y-タッチルーティング配線Y-TLが第2方向に沿って配置されるので、Y-タッチルーティング配線Y-TLの一部分は第1境界BL1上に位置し得る。
【0148】
第2方向の境界である第2境界BL2は、第1サブ領域SAA1と第3サブ領域SAA3、第2サブ領域SAA2と第4サブ領域SAA4を区分するので、第2方向に沿って配置されるY-タッチルーティング配線Y-TLは、第2境界BL2に配置されなくてよい。
【0149】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界でノンアクティブ領域NAに延長されて第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2と交差してよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第2Y-タッチルーティング配線Y-TL-2とが交差する領域において両者は異なる層に配置されてよい。
【0150】
このように、本開示の実施例によれば、タッチ電極ラインTELが複数のサブ領域SAAに分割して配置された構造により、タッチ電極ラインTELによるロードを減少させることができるタッチセンサー構造を提供可能である。また、タッチルーティング配線TLの一部がアクティブ領域AAに配置されるので、タッチルーティング配線TLの配置によるノンアクティブ領域NAの増加無しでタッチセンシングの性能を向上させることができる構造を提供可能である。
【0151】
タッチ電極ラインTELを構成するタッチ電極TEは、前述した例のように、透明な導電性物質からなってもよく、不透明な金属物質からなってもよい。タッチ電極TEが不透明な金属物質である場合に、表示パネル110の映像表示性能を低下させないように、タッチ電極TEは、サブピクセルSPの発光領域と対応する領域が開口した形態を有してよい。開口した部分を含むタッチ電極TEの形態は、サブピクセルSPの類型によって様々であってよい。
【0152】
図8は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造を構成する電極の構造の例を示す図である。
図8は、
図7で701が示す領域におけるタッチセンサー構造を構成する電極の構造を例示的に示す。
【0153】
図8は、前述したタッチ電極TEのボディー部分TE-aとウィング部分TE-bを構成する電極の具体的な構造の例を示す。
図8に示す電極が一定の方向にカットされ、タッチ電極TEのボディー部分TE-aとウィング部分TE-bを形成できる。また、タッチ電極TEと電気的に連結されるタッチルーティング配線TLの構造も、
図8に示す電極の構造と同一であってよい。
【0154】
図8を参照すると、表示パネル110にディスプレイ駆動のための信号を供給するディスプレイ信号ラインDSLが配置された構造とタッチ電極TEが配置された構造を例示的に示す。
【0155】
ディスプレイ信号ラインDSLは、第1方向に配置された複数の第1ディスプレイ信号ラインDSL1と第2方向に配置された複数の第2ディスプレイ信号ラインDSL2を含むことができる。
【0156】
第1ディスプレイ信号ラインDSL1は、一例として、ゲートラインGLまたは発光制御ラインEMLであってよい。第2ディスプレイ信号ラインDSL2は、一例として、データラインDL、または第1駆動電圧VDD、基準電圧Vrefおよび第2駆動電圧VSSのうち少なくとも一つを供給するラインであってよい。
【0157】
タッチ電極TEは、一例として、第1方向に沿って配置された第1部分TE_f、第2方向に沿って配置された第2部分TE_s、および第1方向および第2方向と異なる第3方向に沿って配置された第3部分TE_tを含むことができる。
【0158】
タッチ電極TEを構成する電極は、X-タッチ電極X-TEまたはY-タッチ電極Y-TEを構成するために、801が示す部分のように第1方向にカットされるか、802が示す部分のように第2方向にカットされてよい。
【0159】
第1部分TE_f、第2部分TE_sおよび第3部分TE_tを含む電極が、第1方向または第2方向にカットされ、前述のタッチ電極TEのボディー部分TE-aまたはウィング部分TE-bを構成できる。
【0160】
タッチルーティング配線TLもタッチ電極TEと類似に、第1部分TE_f、第2部分TE_sおよび第3部分TE_tの少なくとも一部を含むことができ、第1方向または第2方向にカットされてよい。
タッチ電極TEが互いに異なる方向に配置される第1部分TE_f、第2部分TE_sおよび第3部分TE_tを含んでなることにより、タッチ電極TEは、複数の開口した部分を含むことができる。タッチ電極TEの開口した部分の形態は様々であってよく、表示パネル110に配置されるサブピクセルSPの発光領域の形態によって決定されてよい。
【0161】
図9は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100においてタッチセンサー構造を構成する電極とサブピクセルSPに含まれている構成の配置関係の例を示す図である。
図9は、
図7の702が示す領域におけるタッチセンサー構造を構成する電極の構造を例示的に示す。
図10は、
図9に示したA-A’部分の断面構造の例を示す図である。
【0162】
図9および
図10を参照すると、タッチ電極TEの開口した部分と重なる領域に、サブピクセルSPに配置された発光素子EDの発光領域が位置してよい。発光素子EDの発光領域は、発光素子EDの第1電極E1上に発光層ELと第2電極E2が重なって配置された領域を意味し得る。また、発光素子EDの発光領域は、発光素子EDの第1電極E1が配置された領域のうち、バンクBNKが配置されていない領域を意味し得る。
【0163】
図9は、赤色サブピクセルSP_r、緑色サブピクセルSP_gおよび青色サブピクセルSP_bの発光領域が配置された形態の例を示すが、一つのピクセルを構成するサブピクセルSPの形態および大きさは、表示パネル110によって様々であってよい。タッチ電極TEの第1部分TE_f、第2部分TE_sおよび第3部分TE_tは、サブピクセルSPの発光領域を回避して配置されてよい。
【0164】
タッチ電極TEは、隣接したサブピクセルSPの発光領域の間に位置し、視野角によって見られる映像にタッチ電極TEが影響を与えることを防止または最小化できる。タッチ電極TEがサブピクセルSPの発光領域を回避して配置されることにより、サブピクセルSPに位置する特定構造と重なって配置されてよい。
【0165】
一例として、第1方向に沿って配置されるタッチ電極TEの第1部分TE_fは、サブピクセルSPにおいて発光素子EDの第1電極E1と薄膜トランジスターTFT間の電気的な連結のためのコンタクトホールCHの少なくとも一部分と重なって配置されてよい。
【0166】
図9および
図10の<EX1>を参照すると、基板SUB上にマルチバッファ層MBが配置されてよい。基板SUBは、一例として、第1ポリイミド層PI1、層間ポリイミド層IPDおよび第2ポリイミド層PI2を含むことができる。マルチバッファ層MBは、複数の絶縁層が積層された構造であってよい。
【0167】
遮光金属層BSMがマルチバッファ層MB上に配置されてよい。遮光金属層BSMは、ディスプレイ信号ラインDSLを構成するか、サブピクセルSPに配置されるストレージキャパシタCstgの一部分を構成できる。
【0168】
アクティブバッファ層ABが遮光金属層BSM上に配置されてよい。アクティブ層ACTがアクティブバッファ層AB上に配置されてよい。アクティブ層ACTは、半導体物質からなってよい。アクティブ層ACTは、薄膜トランジスターTFTのチャネルを構成できる。また、アクティブ層ACTは、導体化してディスプレイ信号ラインDSLまたはストレージキャパシタCstgの一部分を構成することができる。
【0169】
ゲート絶縁層GIがアクティブ層ACT上に配置されてよい。ゲート金属層GATがゲート絶縁層GI上に配置されてよい。ゲート金属層GATは、薄膜トランジスターTFTのゲート電極を構成してもよく、ディスプレイ信号ラインDSLなどを構成してもよい。
【0170】
第1層間絶縁層ILD1がゲート金属層GAT上に配置されてよい。ディスプレイ補助電極層TMが第1層間絶縁層ILD1上に配置されてよい。ディスプレイ補助電極層TMは、ディスプレイ信号ラインDSLまたはストレージキャパシタCstgの一部分などを構成するために様々に用いられてよい。
【0171】
第2層間絶縁層ILD2がディスプレイ補助電極層TM上に配置されてよい。ソースドレイン金属層SDが第2層間絶縁層ILD2上に配置されてよい。ソースドレイン金属層SDは、薄膜トランジスターTFTのソース電極とドレイン電極を構成してもよく、ディスプレイ信号ラインDSLなどを構成してもよい。
【0172】
平坦化層PLNがソースドレイン金属層SD上に配置されてよい。発光素子EDの第1電極E1が平坦化層PLN上に配置されてよい。発光素子EDの第1電極E1は、平坦化層PLNに形成されたコンタクトホールCHを通じて、平坦化層PLNの下に位置する薄膜トランジスターTFTと電気的に連結されてよい。発光素子EDの第1電極E1と電気的に連結される薄膜トランジスターTFTは、一例として、駆動トランジスターDRTであってもよく、
図2の例のように発光素子EDの発光タイミングを制御するトランジスターであってもよい。
【0173】
バンクBNKが平坦化層PLNと発光素子EDの第1電極E1上に配置されてよい。バンクBNKは、発光素子EDの第1電極E1の縁部分を覆って配置されてよい。バンクBNKによって露出された第1電極E1の一部分とバンクBNK上に、発光素子EDの発光層ELと第2電極E2が配置されてよい。バンクBNKによって露出された第1電極E1の一部分が発光領域と対応してよい。
【0174】
封止層ENCAPが発光素子EDの第2電極E2上に配置されてよい。封止層ENCAPは、複数の層を含むことができる。封止層ENCAPは、少なくとも一つの無機層と少なくとも一つの有機層を含むことができる。
【0175】
一例として、封止層ENCAPは、第1無機封止層PAS1、有機封止層PCLおよび第2無機封止層PAS2を含むことができる。
【0176】
無機封止層PAS1,PAS2は、一例として、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)または酸化アルミニウム(Al2O3)のような低温蒸着が可能な無機絶縁材質からなってよい。有機封止層PCLは、一例として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレンまたはシリコンオキシカーボン(SiOC)のような有機絶縁材質からなってよい。
【0177】
封止層ENCAPは、発光素子EDを密封し、発光素子EDを外部の水分と空気から保護することができる。封止層ENCAP上に、タッチセンシングのためのタッチセンサー構造が構成されてよい。
【0178】
一例として、タッチバッファ層TBUFが封止層ENCAP上に配置されてよい。タッチバッファ層TBUFは、無機層であってよい。場合によって、タッチバッファ層TBUFが配置されなくてもよいが、封止層ENCAP上にタッチセンサーメタルTSMの配置を容易にするためにタッチバッファ層TBUFが配置されてよい。
【0179】
タッチ絶縁層TILDがタッチバッファ層TBUF上に配置されてよい。
図10の例には示していないが、タッチバッファ層TBUFおよびタッチ絶縁層TILDの間に、タッチ電極連結パターンCLなどを構成する第2タッチセンサーメタルTSM2が配置されてよい。
【0180】
タッチ絶縁層TILDは、無機層であってよい。または、タッチ絶縁層TILDは、有機層であってもよい。タッチ絶縁層TILDが有機層である場合に、タッチ絶縁層TILDの厚さはタッチバッファ層TBUFの厚さよりも大きくてよい。
【0181】
また、タッチ絶縁層TILDが有機層である場合に、
図10の<EX2>のように、タッチ絶縁層TILDおよびタッチバッファ層TBUFの間にタッチ絶縁バッファ層TIBUFがさらに配置されてよい。このように、封止層ENCAPおよびタッチ絶縁層TILDの間に2つまたはそれ以上のバッファ層が配置されてよい。
【0182】
タッチ絶縁バッファ層TIBUFは、タッチ絶縁層TILDおよび第2タッチセンサーメタルTSM2の間に配置されてよい。タッチ絶縁バッファ層TIBUFは、無機層であってよい。タッチ絶縁バッファ層TIBUFは、タッチバッファ層TBUFと同じ物質からなってよい。
【0183】
タッチ絶縁層TILDの少なくとも一部分がタッチ絶縁バッファ層TIBUFの上面と接触しながら配置されてよい。タッチ絶縁層TILDおよび第2タッチセンサーメタルTSM2の間に、無機層からなるタッチ絶縁バッファ層TIBUFが配置されるので、有機層であるタッチ絶縁層TILDの接着がより容易になり得る。タッチ絶縁バッファ層TIBUFの厚さは、タッチ絶縁層TILDの厚さよりも小さくてよく、タッチバッファ層TBUFの厚さと類似であってよい。
【0184】
タッチ電極TEがタッチ絶縁層TILD上に配置されてよい。第1タッチセンサーメタルTSM1がタッチ絶縁層TILD上に配置されてタッチ電極TEを構成することができる。また、第1タッチセンサーメタルTSM1がタッチ絶縁層TILD上に配置されてタッチルーティング配線TLを構成することができる。
【0185】
図10は、
図9に示したタッチ電極TEの第1部分TE_fが配置された部分の断面構造を例示的に示す。タッチ電極TEの第1部分TE_fがタッチ絶縁層TILD上に配置されてよい。
【0186】
タッチ電極TEの第1部分TE_fは、発光素子EDの発光領域を回避して配置されてよい。タッチ電極TEの第1部分TE_fは、発光素子EDの第1電極E1と薄膜トランジスターTFT間の電気的な連結のためのコンタクトホールCHの少なくとも一部分と重なる領域に配置されてよい。
【0187】
タッチ電極TEの第1部分TE_fは、第1方向に配置され、隣接したディスプレイ信号ラインDSLの間に配置されるか、ディスプレイ信号ラインDSLの一部分と重なって配置されてよい。
【0188】
タッチ電極TEがコンタクトホールCHと重なる領域に位置し、発光素子EDの発光領域を回避して配置されるので、表示パネル110の映像表示機能を阻害することなくタッチセンサー構造が構成され得る。
【0189】
タッチ保護層TPASが、第1タッチセンサーメタルTSM1からなるタッチ電極TE上に配置され、タッチ電極TEを保護することができる。
【0190】
このように、タッチ電極TEまたはタッチルーティング配線TLを構成する電極の各部分が、サブピクセルSPに配置された発光素子EDの発光領域と重ならない領域に配置され、発光領域の視野角の妨害を最小化する位置に配置されるので、表示パネル110の映像表示性能が低下することを防止または最小化したタッチセンサー構造を構成することができる。
【0191】
以下では、前述した電極構造を有するタッチ電極TEとタッチルーティング配線TLによって
図5のタッチセンサー構造が構成された具体的な例を説明する。また、前述したように、タッチ電極TEは、前述した電極構造の他にも様々な構造を有してよく、本開示の実施例は様々な電極構造のいずれにも適用可能である。
【0192】
図11~
図13は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造が表示パネル110のアクティブ領域AAにおいて構成された具体的な例を示す図である。
【0193】
図11は、表示パネル110のアクティブ領域AAにおいてサブ領域SAAが分割される領域に配置されたタッチ電極TEの構造の例を示す。
図12は、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLとダミー電極DMEの構造の例を示す。
図13は、アクティブ領域AAにおいてタッチルーティング配線TLとダミー電極DMEの境界の例を示す。
【0194】
図14は、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLおよびダミー電極DMEの構造の他の例を示す。
図15は、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLのさらに他の例を示す。
図16は、アクティブ領域AAにおいてタッチ電極TEが配置された部分の他の構造の例を示す。
【0195】
図11を参照すると、表示パネル110のアクティブ領域AAは、第1境界BL1と第2境界BL2によって複数のサブ領域SAAに分割されてよい。複数のサブ領域SAAのそれぞれに配置されたタッチ電極ラインTELは、互いに分離して配置されてよい。
図11で表示パネル110の全体的な構造を示した概略図は、図示の便宜のために、第1タッチセンサーメタルTSM1からなる部分のみを示す。
【0196】
複数のサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELの一部は、アクティブ領域AAとノンアクティブ領域NA間の境界において、ノンアクティブ領域NAに配置されるタッチルーティング配線TLと電気的に連結されてよい。
【0197】
複数のサブ領域SAAに配置されたタッチ電極ラインTELの他の一部は、ノンアクティブ領域NAからアクティブ領域AAを経て配置されるタッチルーティング配線TLとアクティブ領域AAにおいて電気的に連結されてよい。
【0198】
タッチ電極ラインTELを構成するタッチ電極TEは、少なくとも一つのボディー部分TE-aと複数のウィング部分TE-bを含むことができる。タッチ電極ラインTELとタッチルーティング配線TLは、第1部分TE_f、第2部分TE_sおよび第3部分TE_tを含む電極が一定の方向に沿ってカットされることによって構成されてよい。
【0199】
一例として、X-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELの境界で電極がカットされてよい。タッチルーティング配線TL、ダミー電極DMEとタッチ電極ラインTELの境界で電極がカットされてよい。また、サブ領域SAAの境界で電極がカットされてよい。
【0200】
図11を参照すると、第1境界BL1において第1方向に沿って電極がカットされてよい。第2境界BL2において第2方向に沿って電極がカットされてよい。
【0201】
第1境界BL1と第2境界BL2において電極がカットされ、第1サブ領域SAA1、第2サブ領域SAA2、第3サブ領域SAA3および第4サブ領域SAA4のそれぞれに配置されるタッチ電極ラインTELが区分されてよい。
【0202】
それぞれのサブ領域SAAに配置されるX-タッチ電極ラインX-TELとY-タッチ電極ラインY-TELも、第1方向または第2方向に電極がカットされて構成されてよい。
【0203】
サブ領域SAAの境界においてタッチ電極TE間の間隔は、サブ領域SAA内部においてタッチ電極TE間の間隔と同一または類似であってよい。カットされた電極間の間隔が実質的に同一となるようにすることにより、表示パネル110の領域による視認性のバラツキが発生することを防ぐことができる。
【0204】
タッチルーティング配線TLおよびダミー電極DMEも、タッチ電極ラインTELと類似の方式で電極がカットされて構成されてよい。
【0205】
図12を参照すると、1201が示す部分は、第1サブ領域SAA1において第1ダミー電極DME1が配置された領域の例を示す。1202が示す部分は、第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が配置された領域の例を示す。
【0206】
第2サブ領域SAA2に配置された電極がカットされ、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が配置されてよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第2サブ領域SAA2において第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分の間に位置してよい。
【0207】
第1サブ領域SAA1に配置された電極がカットされ、少なくとも一つの第1ダミー電極DME1が配置されてよい。少なくとも一つの第1ダミー電極DME1は、第1サブ領域SAA1において、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が第2サブ領域SAA2に配置された領域と対応する領域に位置してよい。
【0208】
第1ダミー電極DME1は、第1サブ領域SAA1において、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1間に位置してよい。第1ダミー電極DME1の一部が短絡しても不良が発生しないように、第1ダミー電極DME1は
図12の例のように複数個に分離して配置されてよい。
【0209】
第1サブ領域SAA1の第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1間に、第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に分離された第1ダミー電極DME1が位置してよい。第2サブ領域SAA2の第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2間に、第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と電気的に分離された第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が位置してよい。
【0210】
第1ダミー電極DME1と第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は互いに対応するように配置されてよい。第1ダミー電極DME1が配置された領域の幅は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が配置された領域の幅と同一または類似であってよい。すなわち、下側タッチセンサー部には、上側タッチセンサー部の第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が通る領域を有し、上側タッチセンサー部には、下側タッチセンサー部に配置された第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と対応する領域に第1ダミー電極DME1が備えられていてよい。
【0211】
第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2間の電極部分がカットされ、少なくとも一つの第2ダミー電極DME2が配置されてよい。
【0212】
第2ダミー電極DME2は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1および第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と電気的に分離して配置されてよい。
【0213】
第2サブ領域SAA2において第2ダミー電極DME2が配置された領域と対応する第1サブ領域SAA1の部分に第1ダミー電極DME1が位置してよい。第1ダミー電極DME1の一部が第2ダミー電極DME2と対応するように配置されてよい。
【0214】
第2ダミー電極DME2は、タッチ電極ラインTELの配置による視認性低下を防止または減少させるために配置されてよい。または、第2ダミー電極DME2は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2間の短絡を防止するために配置されてよい。
【0215】
第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2において互いに対応する領域に第1ダミー電極DME1が配置されるか、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1および第2ダミー電極DME2が配置されてよい。第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2のそれぞれにおいてY-タッチ電極ラインY-TELが配置された領域の面積が同一または類似であってよい。第1サブ領域SAA1において第1ダミー電極DME1の両側に分離して配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1の2部分の間の間隔は、第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の両側に分離して配置された第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分の間の間隔と同一または類似であってよい。
【0216】
第1ダミー電極DME1と第2ダミー電極DME2は、タッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLと類似に、電極がカットされて配置されてよい。ダミー電極DMEは、タッチ電極ラインTELなどと類似に、第1方向または第2方向に電極がカットされて配置されてよい。
【0217】
または、第1ダミー電極DME1と第2ダミー電極DME2の少なくとも一方は、タッチ電極ラインTELとタッチルーティング配線TLがカットされる方向と異なる方向に電極がカットされて配置されてよい。
【0218】
一例として、タッチ電極ラインTELとタッチルーティング配線TLは、前述した例のように、電極が第1方向または第2方向にカットされて配置されてよい。一方、第1ダミー電極DME1と第2ダミー電極DME2は、第1方向および第2方向と異なる第3方向に沿って電極がカットされて配置されてよい。第1ダミー電極DME1と第2ダミー電極DME2のそれぞれの両側は、第1方向および第2方向と異なる第3方向に沿ってカットされた形態であってよい。
【0219】
一例として、ダミー電極DMEとタッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLの境界において斜線方向に電極がカットされ、ダミー電極DMEが配置されてよい。ダミー電極DMEの両側は斜線方向に沿ってカットされた形態であってよい。ダミー電極DMEの境界が斜線方向にカットされた形態である場合に、ダミー電極DMEの端部の面積は、タッチ電極ラインTELの端部またはタッチルーティング配線TLの端部の面積よりも大きくてよい。
【0220】
タッチ電極ラインTELとタッチ電極ラインTEL間の境界、タッチ電極ラインTELとタッチルーティング配線TL間の境界は、電極が第1方向または第2方向に沿ってカットされた形態であってよい。
【0221】
ダミー電極DMEとタッチ電極ラインTEL間の境界、ダミー電極DMEとタッチルーティング配線TL間の境界、およびダミー電極DME間の境界は、第1方向および第2方向と異なる第3方向(例えば、斜線方向)に沿ってカットされた形態であってよい。
【0222】
ダミー電極DMEの境界においてダミー電極DMEは、電極が斜線方向にカットされた形態を有することができる。ダミー電極DMEとタッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLの境界においてタッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLは、ダミー電極DMEに向かって突出して斜線方向にカットされた形態を有する突出部を含むことができる。
【0223】
ダミー電極DMEの境界のカッティング方向をタッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLの境界のカッティング方向と異ならせることによって、タッチセンサー構造の検査過程においてリペア工程を容易にすることができる。
【0224】
一例として、第1方向または第2方向に電極がカットされた境界において電極間に短絡した部分がある場合に、当該領域は、タッチ電極ラインTEL間の境界またはタッチ電極ラインTELとタッチルーティング配線TL間の境界であるため、短絡した部分を断線させるリペア工程が必要である。
【0225】
斜線方向に電極がカットされた境界で電極間に短絡した部分がある場合に、短絡した電極の少なくとも一つはダミー電極DMEであるので、短絡した部分を断線させなくてもタッチセンサーの構造に影響を与えずに済む。したがって、リペア工程を行わずに検査過程を終了し得る。この場合、アクティブ領域AAにダミー電極DMEがタッチ電極ラインTELまたはタッチルーティング配線TLと連結された構造で配置されてよい。
【0226】
このように、ダミー電極DMEの配置により、タッチ電極ラインTELの面積を均一にし、視認性を改善させることができる。また、ダミー電極DMEの境界におけるカッティング方向をタッチ電極ラインTELなどの境界におけるカッティング方向と異ならせることにより、検査工程の効率を上げることができる。
【0227】
前述した例は、ダミー電極DMEがタッチルーティング配線TLと対応する領域またはタッチルーティング配線TLの周辺に配置された場合のみを説明しているが、場合によって、ダミー電極DMEはタッチ電極ラインTELの内部またはタッチ電極ラインTEL間の境界領域に配置されてもよい。この場合にも、各領域別にダミー電極DMEが均一に位置してよい。
【0228】
第1サブ領域SAA1に配置された第1ダミー電極DME1と第1サブ領域SAA1の第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結される第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1間の境界も、類似の方式でカットされてよい。
【0229】
図13を参照すると、1301は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1ダミー電極DME1間の境界を示す。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1ダミー電極DME1間の境界は、電極が斜線方向にカットされた形態であってよい。または、場合によって、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1ダミー電極DME1間の境界は、第1方向に沿ってカットされた形態であってもよい。第1ダミー電極DME1が複数個に分離して配置されるので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と最も隣接した第1ダミー電極DME1の境界のみが、電極が斜線方向にカットされた形態でなくてもよい。
【0230】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第1サブ領域SAA1に配置された第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結されるので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1ダミー電極DME1間の境界は、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2間の境界と異なってよい。一例として、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1ダミー電極DME1間の境界は、第1サブ領域SAA1の内側に位置してよい。
【0231】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第1サブ領域SAA1の内側において第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と直接連結されてよい。第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1がいずれも第1タッチセンサーメタルTSM1からなるので、互いに直接連結されてよい。
【0232】
または、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1は、第2タッチセンサーメタルTSM2からなる第1Y-タッチ電極連結パターンY-CL-1によって第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1と電気的に連結されてよい。
【0233】
第1境界BL1の上側に位置する第1Y-タッチ電極連結パターンY-CL-1によって第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1とが電気的に連結されてよい。第1境界BL1の下側に位置する第2Y-タッチ電極連結パターンY-CL-2によって、第2サブ領域SAA2に配置された第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2の2部分が互いに電気的に連結されてよい。
【0234】
第1Y-タッチ電極連結パターンY-CL-1によって第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1が連結された場合に、第1タッチセンサーメタルTSM1が配置される層において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は互いに連結されても、分離されてもよい。
【0235】
第1タッチセンサーメタルTSM1が配置される層において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1が分離して配置される場合に、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1間の境界は斜線形態であってよい。第1タッチセンサーメタルTSM1からなる第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1とが短絡しても、断線のためのリペア工程が要求されないので、工程の便宜のために、ダミー電極DMEをカットする過程において、第1タッチセンサーメタルTSM1からなる第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1間の境界は斜線方向にカットされてよい。
【0236】
このように、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第1Y-タッチ電極ラインY-TEL-1は、第1サブ領域SAA1において様々な形態で互いに電気的に連結されてよい。アクティブ領域AAに配置される第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1のロードを減少させるために、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の下部に抵抗減少のためのパターンがさらに配置されてよい。
【0237】
図14を参照すると、1401が指示する部分は、第1サブ領域SAA1において第1ダミー電極DME1が配置された領域の例を示す。1402が指示する部分は、第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と第2ダミー電極DME2が配置された領域の例を示す。下側タッチセンサー部には、上側タッチセンサー部の第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1が通る領域を有し、上側タッチセンサー部には、下側タッチセンサー部に配置された第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と対応する領域に第1ダミー電極DME1が備えられていてよい。
【0238】
1402が指示する部分を参照すると、第2サブ領域SAA2において、第1タッチセンサーメタルTSM1からなる第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と重なる領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなる少なくとも一つのY-補助ルーティングパターンY-TLPが配置されてよい。
【0239】
Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、第2タッチセンサーメタルTSM2からなるX-タッチ電極連結パターンX-CLまたはY-タッチ電極連結パターンY-CLが配置された領域以外の領域に配置されてよい。Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、X-タッチ電極連結パターンX-CLおよびY-タッチ電極連結パターンY-CLと分離して配置されてよい。
【0240】
Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の少なくとも一部分と重なって配置されてよい。Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1とコンタクトホールCHを通じて少なくとも一つの地点で電気的に連結されてよい。
【0241】
Y-補助ルーティングパターンY-TLPが第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と電気的に連結されるので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の抵抗が減少し得る。アクティブ領域AAに配置される第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1のロードが減少し得る。
【0242】
1401が指示する部分を参照すると、第1サブ領域SAA1において、第1ダミー電極DME1と重なる領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなる少なくとも一つのダミーパターンDMPが配置されてよい。
【0243】
ダミーパターンDMPは、第1ダミー電極DME1の形態と同一または類似の形態を有してよい。ダミーパターンDMPの境界は、第1ダミー電極DME1の境界のように斜線形態であってよい。ダミーパターンDMPは、第1ダミー電極DME1と電気的に連結されてもよく、第1ダミー電極DME1と絶縁されてもよい。ダミーパターンDMPと第1ダミー電極DME1は、フローティングされてよい。
【0244】
第2サブ領域SAA2において、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と重なる領域にY-補助ルーティングパターンY-TLPが配置されるので、第1サブ領域SAA1において第1ダミー電極DME1と重なる領域にダミーパターンDMPを配置することにより、サブ領域SAAに視認性のバラツキが発生することを防止できる。
【0245】
また、視認性に影響を与えない範囲でY-補助ルーティングパターンY-TLPまたはダミーパターンDMPの幅を調節することもできる。
【0246】
図15を参照すると、第2サブ領域SAA2において第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1およびY-補助ルーティングパターンY-TLPが配置された領域の例を示す。
【0247】
第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と重なる領域にY-補助ルーティングパターンY-TLPが配置されてよい。Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、コンタクトホールCHを通じて第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1と電気的に連結されてよい。Y-補助ルーティングパターンY-TLPの幅は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅と異なってよい。一例として、Y-補助ルーティングパターンY-TLPの幅Wb2は、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅Wb1よりも大きくてよい。
【0248】
また、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1およびY-補助ルーティングパターンY-TLPは、発光素子EDの発光領域を回避して配置されるので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1とY-補助ルーティングパターンY-TLPのそれぞれは、発光素子EDの発光領域に対応する開口部を含むことができる。Y-補助ルーティングパターンY-TLPの幅が第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅よりも大きいので、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1に含まれている開口部の大きさは、Y-補助ルーティングパターンY-TLPに含まれ、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1に含まれている開口部に対応する開口部の大きさよりも大きくてよい。
【0249】
Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1よりも下に位置するので、表示パネル110の外部から第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1に比べてより遠くに位置し得る。Y-補助ルーティングパターンY-TLPの幅が第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅より大きくても、第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の幅がY-補助ルーティングパターンY-TLPの幅より大きい場合に比べて、外部からの視認性が低下する程度が小さくて済む。
【0250】
視認性低下を防止または最小化しながらY-補助ルーティングパターンY-TLPの幅が増加するので、Y-補助ルーティングパターンY-TLPと電気的に連結される第1Y-タッチルーティング配線Y-TL-1の抵抗がより減少し得る。
【0251】
また、この場合、第1サブ領域SAA1に配置された第1ダミー電極DME1と重なるダミーパターンDMPの幅は、第1ダミー電極DME1の幅よりも大きくてよい。第1ダミー電極DME1の下に位置するダミーパターンDMPの幅を増加させることにより、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2において視認性のバラツキが発生することを防止または減少させることができる。
【0252】
このように、アクティブ領域AAに配置されるタッチルーティング配線TLと重なる領域に補助ルーティングパターンTLPを配置することによって、映像表示性能を阻害しない範囲でタッチルーティング配線TLのロードを減少させ、タッチセンシングの性能を改善させることができる。
【0253】
また、補助ルーティングパターンTLPの配置による視認性のバラツキの発生を防止または最小化するために、タッチ電極ラインTELと重なる領域に一定のパターンが配置されてよい。
【0254】
図16を参照すると、第2サブ領域SAA2において第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2および第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2が配置された領域を例示的に示す。第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2と重なる領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなるダミーパターンDMPが配置されてよい。第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2と重なる領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなるダミーパターンDMPが配置されてよい。
【0255】
ダミーパターンDMPは、第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2と第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2との境界においてカットされた形態で配置されてよい。また、ダミーパターンDMPは、第2X-タッチ電極ラインX-TEL-2と第2Y-タッチ電極ラインY-TEL-2のうち少なくとも一つと重なる領域において複数のダミーパターンDMPでカットされて配置されてもよい。
【0256】
ダミーパターンDMPは、重なるタッチ電極ラインTELと絶縁された状態で配置されてよい。ダミーパターンDMPは、特定信号が供給されなく、フローティングされてよい。
【0257】
タッチルーティング配線TLと重なる領域に位置する補助ルーティングパターンTLPと類似に、タッチ電極ラインTELと重なる領域にダミーパターンDMPが配置されるので、アクティブ領域AAにおいてタッチルーティング配線TLが配置された領域とタッチ電極ラインTELが配置された領域において視認性のバラツキが発生することが防止され得る。
【0258】
また、タッチ電極ラインTELと重なるダミーパターンDMPの幅は、補助ルーティングパターンTLPの幅によって決定されてよい。
【0259】
一例として、
図16の<EX1>に示すように、ダミーパターンDMPの幅は、タッチ電極ラインTELの幅と同一であってよい。タッチルーティング配線TLの幅と補助ルーティングパターンTLPの幅とが同一である場合に、タッチ電極ラインTELとダミーパターンDMPは、同一の幅を有することができる。
【0260】
他の例として、
図16の<EX2>に示すように、ダミーパターンDMPの幅Wc2は、タッチ電極ラインTELの幅Wc1よりも大きくてよい。補助ルーティングパターンTLPの幅がタッチルーティング配線TLの幅よりも大きい場合に、ダミーパターンDMPも、タッチ電極ラインTELよりも広く配置されてよい。ダミーパターンDMPの幅とタッチ電極ラインTELの幅との比率は、補助ルーティングパターンTLPの幅とタッチルーティング配線TLの幅との比率と同一または類似であってよい。
【0261】
タッチ電極ラインTELと重なる領域にダミーパターンDMPが配置され、補助ルーティングパターンTLPが配置された領域とダミーパターンDMPが配置された領域において光の反射率を一定にすることができる。
【0262】
アクティブ領域AAにおいてタッチルーティング配線TLと重なる領域に補助ルーティングパターンTLPが配置される場合にも、領域による視認性のバラツキが発生することを防止または最小化することができる。
【0263】
このように、本開示の実施例によれば、アクティブ領域AAにおいて第1タッチセンサーメタルTSM1と第2タッチセンサーメタルTSM2を用いてタッチセンサー構造を構成することにより、映像表示性能に及ぼす影響を最小化しながら、タッチセンシング性能が改善されたタッチセンサー構造を提供することができる。
【0264】
図17は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造が、表示パネル110のアクティブ領域AAとノンアクティブ領域NAとの境界の周辺領域において構成された具体的な例を示す図である。
図17は、
図7の703が示す領域において第2タッチセンサーメタルTSM2が配置された具体的な構造を例示的に示す。
【0265】
図17を参照すると、アクティブ領域AAの一側境界において一つのセンシングユニットSUを含む領域に配置された第2タッチセンサーメタルTSM2の構造の例を示す。
【0266】
アクティブ領域AAにX-タッチ電極X-TEの連結のためのX-タッチ電極連結パターンX-CLが配置されてよい。X-タッチ電極連結パターンX-CLは、アクティブ領域AAの外側に位置するX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPと連結されてよい。X-タッチ電極コンタクトパッドX-CPは、X-タッチルーティング配線X-TLと連結されてよい。
【0267】
センシングユニットSUの上側境界と下側境界に隣接した領域に、第2タッチセンサーメタルTSM2からなる少なくとも一つのY-タッチ電極連結パターンY-CLが配置されてよい。
【0268】
Y-タッチ電極連結パターンY-CLは、Y-タッチルーティング配線Y-TLまたは第1ダミー電極DME1によって分離されたY-タッチ電極ラインY-TELの2部分を互いに電気的に連結することができる。
【0269】
Y-タッチ電極連結パターンY-CLは、一つのセンシングユニットSUにおいて2個以上配置されてもよく、様々な位置に配置されてもよい。Y-タッチ電極連結パターンY-CLは、各センシングユニットSUの上側と下側において分離されたY-タッチ電極Y-TEを連結することにより、Y-タッチ電極Y-TEが分離されていない構造と類似の状態とすることができる。
【0270】
Y-タッチ電極連結パターンY-CLがセンシングユニットSUの上側と下側境界に位置するので、X-タッチ電極ラインX-TELと連結されるX-タッチ電極コンタクトパッドX-CPの分離された地点が、隣接したY-タッチ電極連結パターンY-CLの間に位置し得る。
【0271】
一例として、1701が示す部分のように、X-タッチ電極コンタクトパッドX-CP間の境界は、センシングユニットSUの境界と同一であってよい。センシングユニットSUの境界の両側にY-タッチ電極連結パターンY-CLが配置されるので、X-タッチ電極コンタクトパッドX-CP間の境界は、隣接したY-タッチ電極連結パターンY-CL間に位置してよい。
【0272】
第2タッチセンサーメタルTSM2が配置されている層においてX-タッチ電極連結パターンX-CLとY-タッチ電極連結パターンY-CLが配置された領域以外の領域に、Y-補助ルーティングパターンY-TLPが配置されてよい。
【0273】
Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、X-タッチ電極連結パターンX-CLおよびY-タッチ電極連結パターンY-CLと分離して配置されてよい。Y-補助ルーティングパターンY-TLPは、重なるY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結され、アクティブ領域AAに配置されたY-タッチルーティング配線Y-TLの抵抗を減少させることができる。
第1ダミー電極DME1と重なる領域に配置される第2タッチセンサーメタルTSM2は、第1ダ
【0274】
ミー電極DME1と類似の形態で配置されてダミーパターンDMPを構成できる。
第2タッチセンサーメタルTSM2が配置された層において、X-タッチ電極連結パターンX-CL、Y-タッチ電極連結パターンY-CLおよびY-補助ルーティングパターンY-TLPが配置された領域以外の領域に、ダミーパターンDMPが配置されてもよい。前述したように、タッチ電極ラインTELと重なる領域にダミーパターンDMPが配置されることにより、タッチルーティング配線TLと補助ルーティングパターンTLPが重なって配置された領域との視認性のバラツキを防止することができる。
【0275】
アクティブ領域AAの両側境界領域には、該当するサブ領域SAAに配置されたX-タッチ電極ラインX-TELを駆動するX-タッチルーティング配線X-TLのみが配置されるので、X-タッチルーティング配線X-TLの配置が容易になり得る。X-タッチルーティング配線X-TLは、第1タッチセンサーメタルTSM1および第2タッチセンサーメタルTSM2の少なくとも一方からなり、配線抵抗を減少させる形態で構成され得る。
【0276】
図18は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造が表示パネル110のアクティブ領域AAおよびノンアクティブ領域NAのダムDMの間で構成された具体的な例を示す図である。
【0277】
図18を参照すると、表示パネル110のノンアクティブ領域NAに少なくとも一つのダムDMが配置されてよい。少なくとも一つのダムDMは、アクティブ領域AAを取り囲んで配置されてよい。少なくとも一つのダムDMは、封止層ENCAPの外郭に位置してよい。少なくとも一つのダムDMは、封止層ENCAPの一部であってもよい。
【0278】
複数のタッチルーティング配線TLは、ノンアクティブ領域NAにおいて少なくとも一つのダムDMの内側に位置してよい。複数のタッチルーティング配線TLは、パッド領域PA以外の領域においてアクティブ領域AAおよび少なくとも一つのダムDMの間に位置してよい。
【0279】
複数のタッチルーティング配線TLが少なくとも一つのダムDMの内側に位置するので、ノンアクティブ領域NAの増加を最小化してタッチルーティング配線TLが配置され得る。
【0280】
少なくとも一つのシールドラインSHLが複数のタッチルーティング配線TLの少なくとも一部分を取り囲んで配置されてよい。シールドラインSHLは、複数のタッチルーティング配線TLの最外側に位置するタッチルーティング配線TLおよびダムDMの間に位置してよい。
【0281】
シールドラインSHLは、タッチルーティング配線TLと同じ物質からなってよい。一例として、シールドラインSHLは、第1タッチセンサーメタルTSM1および第2タッチセンサーメタルTSM2の少なくとも一方からなってよい。
【0282】
シールドラインSHLは、接地してよい。または、シールドラインSHLは、タッチルーティング配線TLを通じて供給される信号と異なる信号が供給されてもよい。
【0283】
シールドラインSHLがタッチルーティング配線TLの外側を取り囲んで配置されるので、外部ノイズを遮断し、外部ノイズがタッチルーティング配線TLの信号に影響を与えることを防止または減少させることができる。少なくとも一つのガードラインGULがタッチルーティング配線TLおよびシールドラインSHLの間に配置されてよい。
【0284】
ガードラインGULは、タッチルーティング配線TLと同じ物質からなってよい。一例として、ガードラインGULは、第1タッチセンサーメタルTSM1および第2タッチセンサーメタルTSM2の少なくとも一方からなってよい。
【0285】
ガードラインGULがタッチルーティング配線TLおよびシールドラインSHLの間に位置するので、タッチルーティング配線TLとシールドラインSHL間に寄生キャパシタンスが形成されることを遮断できる。タッチルーティング配線TLとシールドラインSHL間の寄生キャパシタンスが遮断されるので、シールドラインSHLの信号または電圧状態の揺るぎがタッチルーティング配線TLに影響を与えることを遮断することができる。
【0286】
ガードラインGULは、複数のタッチルーティング配線TLのうちガードラインGULと最も隣接して位置するタッチルーティング配線TLに印加される信号と対応する信号が供給されてよい。ガードラインGULは、複数のタッチルーティング配線TLの最外郭に位置するタッチルーティング配線TLに印加される信号と対応する信号が供給されてよい。
【0287】
タッチルーティング配線TLに印加される信号と対応する信号は、タッチルーティング配線TLに印加される信号の周波数、振幅および位相のうち少なくとも一つが同一である信号を意味できる。
【0288】
一例として、ガードラインGULは、ガードラインGULと最も隣接して位置するタッチルーティング配線TLに印加される信号と同じ信号が同一のタイミングに供給されてよい。ガードラインGULと最も隣接して位置するタッチルーティング配線TLとガードラインGUL間に寄生キャパシタンスが形成されなくて済む。シールドラインSHLによる間接的なノイズがガードラインGULによって遮断され得る。
【0289】
このように、シールドラインSHLにより、外部ノイズがタッチルーティング配線TLに直接的な影響を与えることが遮断されてよい。また、ガードラインGULにより、シールドラインSHLによる間接的なノイズがタッチルーティング配線TLに影響を与えることが遮断されてよい。シールドラインSHLとガードラインGULにより、タッチルーティング配線TLを通じて検出される信号のノイズを防止または減少させ、タッチルーティング配線TLの位置による信号偏差も防止または減少させることができる。
【0290】
シールドラインSHLおよびガードラインGULの少なくとも一方は、ノンアクティブ領域NAにおいて分離して配置されてよい。
【0291】
一例として、シールドラインSHLとガードラインGULは、1801が示す部分のように、第2境界BL2の延長線上で分離して配置されてよい。
【0292】
第1サブ領域SAA1に配置されたタッチ電極ラインTELと第3サブ領域SAA3に配置されたタッチ電極ラインTELは互いに分離して配置され、独立して駆動されてよい。第1サブ領域SAA1および第3サブ領域SAA3のそれぞれに配置されたタッチ電極ラインTELに信号を供給するタッチルーティング配線TLの駆動タイミングのわずかな差が存在し得る。
【0293】
タッチルーティング配線TLに印加される信号と対応する信号が供給されるガードラインGULが、当該タッチルーティング配線TLによって駆動されるサブ領域SAAに合わせて分離して配置されてよい。
【0294】
一例として、表示パネル110の第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2側に位置するガードラインGULは、第1サブ領域SAA1を駆動するタッチルーティング配線TLと最も隣接するので、第1サブ領域SAA1の外側を取り囲むように配置され得る。
【0295】
表示パネル110の第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4側に位置するガードラインGULは、第3サブ領域SAA3を駆動するタッチルーティング配線TLと最も隣接するので、第3サブ領域SAA3の外側を取り囲むように配置され得る。
【0296】
表示パネル110の両側に位置するガードラインGULのそれぞれは、隣接したタッチルーティング配線TLに信号が印加されるタイミングに合わせてタッチルーティング配線TLに印加される信号と対応する信号が供給されてよい。
【0297】
アクティブ領域AAに配置されたタッチ電極ラインTELがサブ領域SAAに分割して駆動される構造で、各サブ領域SAAを駆動するタッチルーティング配線TLに対するノイズをより正確に遮断することができる。
【0298】
前述した例は、アクティブ領域AAが4個のサブ領域SAAに分割された構造においてガードラインGULが分離された例であるが、ガードラインGULは、サブ領域SAAの分離構造によって様々に分離して配置されてよい。
【0299】
また、ガードラインGULの外側に位置するシールドラインSHLも、ガードラインGULが分離された構造に対応して分離して配置されてよい。
【0300】
一例として、シールドラインSHLは、第2境界BL2の延長線上で分離して配置されてよい。または、場合によって、シールドラインSHLは、分離せずに配置されてもよい。
【0301】
接地したシールドラインSHLは、ノンアクティブ領域NAに配置された配線を取り囲んで配置され、外部ノイズを遮断できる。タッチルーティング配線TLと隣接するように位置するガードラインGULは、タッチルーティング配線TLまたはタッチルーティング配線TLによって駆動されるサブ領域SAAと対応するように分離して配置され、配線間の寄生キャパシタンスを遮断してノイズ遮断の効果を高めることができる。
【0302】
ノンアクティブ領域NAに配置されたタッチルーティング配線TL、ガードラインGULおよびシールドラインSHLの少なくとも一部は、パッド領域PAに配置されたパッドと電気的に連結され、信号を受信することができる。
【0303】
図19は、本開示の実施例に係るタッチ表示装置100のタッチセンサー構造が、表示パネル110のパッド領域PAを含むノンアクティブ領域NAにおいて構成された具体的な例を示す図である。
【0304】
図19を参照すると、表示パネル110の少なくとも一側に複数のパッドが配置されるパッド領域PAが位置してよい。パッド領域PAに、ディスプレイ駆動のための信号を供給する配線と電気的に連結される複数のディスプレイパッド、およびタッチセンシングのための信号を供給する配線と電気的に連結される複数のタッチパッドTPが配置されてよい。
【0305】
複数のタッチルーティング配線TLは、アクティブ領域AAからノンアクティブ領域NAに延長され、ダムDM上を通ることができる。タッチルーティング配線TLは、ダムDM上を通ってパッド領域PAに配置されたタッチパッドTPと電気的に連結されてよい。
【0306】
複数のディスプレイ信号ラインDSLは、アクティブ領域AAからノンアクティブ領域NAに延長して配置されてよい。ディスプレイ信号ラインDSLは、封止層ENCAPの下に位置するので、ダムDMの下を通って配置されてよい。ディスプレイ信号ラインDSLは、パッド領域PAに配置されたディスプレイパッドと電気的に連結されてよい。
【0307】
ディスプレイパッドおよびタッチパッドTPのそれぞれの少なくとも一部は、タッチ電極TEとタッチルーティング配線TLを構成する物質を用いて配置されてよい。ディスプレイパッドおよびタッチパッドTPのそれぞれの少なくとも一部は、ディスプレイ信号ラインDSLを構成する物質を用いて配置されてよい。
【0308】
タッチ電極TEおよびタッチルーティング配線TLを構成する物質からなるパッド部分と、ディスプレイ信号ラインDSLを構成する物質からなるパッド部分とがパッド領域PAにおいて電気的に連結されて各種パッドを構成できる。
【0309】
ディスプレイパッドとタッチパッドTPが配置された平面構造は、パッド領域PAの位置によって様々であってよい。一例として、パッド領域PAは、アクティブ領域AAのサブ領域SAAと対応して区分されてよい。一例として、パッド領域PAは、4個のパッド領域PA1,PA2,PA3,PA4を含むことができる。
【0310】
第1パッド領域PA1にゲート駆動回路120の駆動に関連した信号または電圧を供給するゲートパッドGP、データ駆動回路130の駆動に関連した信号または電圧を供給するデータパッドDP、およびタッチパッドTPが配置されてよい。
【0311】
第1パッド領域PA1に配置されたタッチパッドTPは、第1サブ領域SAA1および第2サブ領域SAA2に配置されたX-タッチ電極ラインX-TELを駆動するX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。場合によって、第1パッド領域PA1に配置されたタッチパッドTPの一部は、第1サブ領域SAA1および第2サブ領域SAA2に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELを駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0312】
第1パッド領域PA1に配置されたタッチパッドTPの少なくとも一部は、ディスプレイパッドと対称に配置されてよい。一例として、タッチパッドTPは、ゲートパッドGPと対称に配置されてよい。この場合、タッチパッドTPと連結されるタッチルーティング配線TLは、ゲートパッドGPと連結されたディスプレイ信号ラインDSLと対称に配置されてよい。
第2パッド領域PA2および第3パッド領域PA3に、データ駆動回路130の駆動に関連した信号または電圧を供給するデータパッドDPおよびタッチパッドTPが配置されてよい。
【0313】
第2パッド領域PA2および第3パッド領域PA3のそれぞれに配置されたタッチパッドTPは対称に配置されてよい。対称に配置されたタッチパッドTPの一部および残りの間にデータパッドDPが配置されてよい。
【0314】
第2パッド領域PA2に配置されたタッチパッドTPは、第1サブ領域SAA1および第2サブ領域SAA2に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELを駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。第3パッド領域PA3に配置されたタッチパッドTPは、第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELを駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0315】
場合によって、第2パッド領域PA2に配置されたタッチパッドTPの一部が、第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4を駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。第3パッド領域PA3に配置されたタッチパッドTPの一部が、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2を駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0316】
また、場合によって、第2パッド領域PA2に配置されたタッチパッドTPの一部が、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2に配置されたX-タッチ電極ラインX-TELを駆動するX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。第3パッド領域PA3に配置されたタッチパッドTPの一部が、第3サブ領域SAA3と第4サブ領域SAA4に配置されたX-タッチ電極ラインX-TELを駆動するX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。
【0317】
第4パッド領域PA4にタッチパッドTP、データパッドDPおよびゲートパッドGPが配置されてよい。第4パッド領域PA4に配置されたパッドは、第1パッド領域PA1に配置されたパッドと対称に配置されてよい。
【0318】
第4パッド領域PA4に配置されたタッチパッドTPは、第3サブ領域SAA3および第4サブ領域SAA4に配置されたX-タッチ電極ラインX-TELを駆動するX-タッチルーティング配線X-TLと電気的に連結されてよい。場合によって、第4パッド領域PA4に配置されたタッチパッドTPの一部は、第3サブ領域SAA3および第4サブ領域SAA4に配置されたY-タッチ電極ラインY-TELを駆動するY-タッチルーティング配線Y-TLと電気的に連結されてよい。
【0319】
表示パネル110の両側にゲート駆動回路120が配置される場合に、第1パッド領域PA1と第4パッド領域PA4にゲートパッドGPが配置されてよい。
【0320】
データパッドDPとタッチパッドTPは、ゲートパッドGPの内側で領域別に分散して配置され、アクティブ領域AAに配置されたデータラインDLまたはタッチルーティング配線TLと電気的に連結されるように配置されてよい。
【0321】
前述した例の他にも、パッド領域PAに配置されたパッドは、ディスプレイ信号ラインDSLおよびタッチルーティング配線TLとの効率的な連結のために様々な構造で配置されてよい。
【0322】
以上で説明した本開示の実施例を簡略に説明すると、次の通りである。
【0323】
本開示の実施例に係るタッチ表示装置100は、表示パネル110のアクティブ領域AAに配置された複数の発光素子ED、複数の発光素子ED上に配置された封止層ENCAP、封止層ENCAP上に配置された複数のタッチ電極TE、複数のタッチ電極TEの少なくとも一つと電気的に連結された複数のタッチルーティング配線TL、および、封止層ENCAPおよび複数のタッチ電極TEの間に配置され、複数のタッチ電極TEと重なる少なくとも一つのダミーパターンDMPを含むことができる。
【0324】
少なくとも一つのダミーパターンDMPの幅は、複数のタッチ電極TEの幅より大きくてよい。
【0325】
少なくとも一つのダミーパターンDMPは、複数のタッチ電極TEと絶縁されてよい。
【0326】
少なくとも一つのダミーパターンDMPは、フローティングされてよい。
【0327】
複数のタッチルーティング配線TLの少なくとも一つの少なくとも一部分は、アクティブ領域AAに配置され、少なくとも一つのダミーパターンDMPは、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLと重なる領域以外の領域に配置されてよい。
【0328】
少なくとも一つのダミーパターンDMPの幅は、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLの幅よりも大きくてよい。
【0329】
タッチ表示装置100は、アクティブ領域AAに配置されたタッチルーティング配線TLと重なり、タッチルーティング配線TLと電気的に連結された複数の補助ルーティングパターンTLPをさらに含むことができる。
【0330】
複数の補助ルーティングパターンTLPは、少なくとも一つのダミーパターンDMPが配置された層と同じ層に配置され、少なくとも一つのダミーパターンDMPと分離して配置されてよい。
【0331】
複数の補助ルーティングパターンTLPの幅は、タッチルーティング配線TLの幅よりも大きくてよい。
【0332】
複数の補助ルーティングパターンTLPの幅は、少なくとも一つのダミーパターンDMPの幅と同一であってよい。
【0333】
タッチ表示装置100は、少なくとも一つのダミーパターンDMPおよび複数のタッチ電極TEの間に配置されたタッチ絶縁層TILDをさらに含むことができる。
【0334】
タッチ表示装置100は、少なくとも一つのダミーパターンDMPおよびタッチ絶縁層TILDの間に配置されたタッチ絶縁バッファ層TIBUFをさらに含むことができる。
【0335】
タッチ絶縁層TILDの厚さは、タッチ絶縁バッファ層TIBUFの厚さよりも大きくてよい。
【0336】
タッチ絶縁層TILDは有機層であり、タッチ絶縁バッファ層TIBUFは無機層であってよい。
【0337】
アクティブ領域AAは、第1サブ領域SAA1と第2サブ領域SAA2とに区別できる。複数のタッチルーティング配線TLの少なくとも一つの一部分は第2サブ領域SAA2に配置され、第1サブ領域SAA1に配置されたタッチ電極TEと電気的に連結されてよい。第1サブ領域SAA1において第2サブ領域SAA2にタッチルーティング配線TLが配置された領域と対応する領域の少なくとも一部に、少なくとも一つのダミー電極DMEが配置されてよい。
【0338】
少なくとも一つのダミー電極DMEと重なる領域の少なくとも一部に、少なくとも一つのダミーパターンDMPが配置されてよい。
【0339】
少なくとも一つのダミーパターンDMPの幅は、少なくとも一つのダミー電極DMEの幅よりも大きくてよい。
【0340】
本開示の実施例に係るタッチ表示装置100は、表示パネル110のアクティブ領域AAに配置された複数のタッチ電極TE、複数のタッチ電極TEの少なくとも一つと電気的に連結され、アクティブ領域AAに配置された複数のタッチルーティング配線TL、複数のタッチルーティング配線TLの少なくとも一つと重なり、重なるタッチルーティング配線TLと電気的に連結された複数の補助ルーティングパターンTLP、および複数のタッチ電極TEの少なくとも一つと重なり、重なるタッチ電極TEと絶縁された複数のダミーパターンDMPを含むことができる。
【0341】
複数のダミーパターンDMPの幅は、複数のタッチ電極TEの幅よりも大きくてよい。複数の補助ルーティングパターンTLPの幅は、複数のタッチルーティング配線TLの幅よりも大きくてよい。
【0342】
本開示の実施例に係るタッチ表示装置100は、表示パネル110のアクティブ領域AAに配置された複数のタッチ電極TE、アクティブ領域AAに配置され、複数のタッチ電極TEが配置された層と同じ層に位置し、複数のタッチ電極TEと分離して配置された複数のダミー電極DME、および複数のタッチ電極TEおよび複数のダミー電極DMEと重なる領域に配置された複数のダミーパターンDMPを含むことができる。
【0343】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能であろう。また、本開示に示されている実施例は、本開示の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本開示の技術思想の範囲が限定されることはない。本開示の保護範囲は、添付する請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内におけるあらゆる技術思想は本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきであろう。