(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】基板搬送モジュール及びそれを含む半導体製造設備
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2022186503
(22)【出願日】2022-11-22
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0182542
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、トゥク ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】リ、チャ ヒ
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-107366(JP,A)
【文献】特開2004-165331(JP,A)
【文献】特開2021-141136(JP,A)
【文献】特開平03-116713(JP,A)
【文献】特開平01-289685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造設備の基板搬送モジュールであって、
基板の搬送空間を提供し、底面から一定の高さだけ下降して前記底面に対して間隔を形成するチャンバ溝部を有する搬送チャンバと、
前記底面の上端に設置されるベースプレートと、
前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含
み、
前記ベースプレートにおける、前記チャンバ溝部に対応する領域に複数の貫通孔が形成され、
前記チャンバ溝部は、前記底面の中心領域に形成されるチャンバ溝中心部と、前記チャンバ溝中心部の両側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部と、を含む、基板搬送モジュール。
【請求項2】
前記チャンバ溝パターン部同士の間の領域における前記ベースプレートと前記底面に締結口がそれぞれ形成され、
前記ベースプレートは、前記底面の締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置される、請求項
1に記載の基板搬送モジュール。
【請求項3】
少なくとも1つの開口部が前記チャンバ溝部に形成される、請求項
1に記載の基板搬送モジュール。
【請求項4】
前記開口部は、前記搬送チャンバ内の空気を外部へ排出する排出配管に連結される、請求項
3に記載の基板搬送モジュール。
【請求項5】
前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記チャンバ溝部との間の空間に捕集されたパーティクルが外部へ排出される、請求項
4に記載の基板搬送モジュール。
【請求項6】
半導体製造設備の基板搬送モジュールであって、
基板の搬送空間を提供する搬送チャンバと、
前記搬送チャンバの底面に固定装着される設置部、及び前記設置部から一定の高さだけ上昇して前記設置部に対して間隔を形成するプレート溝部を有するベースプレートと、
前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含
み、
前記ベースプレートの前記プレート溝部に複数の貫通孔が形成される、基板搬送モジュール。
【請求項7】
前記プレート溝部は、前記底面の中心領域に形成されるプレート溝中心部と、前記プレート溝中心部の両側面から突出する複数のプレート溝パターン部と、を含む、請求項
6に記載の基板搬送モジュール。
【請求項8】
前記プレート溝パターン部同士の間の領域における前記底面及び前記設置部に締結口がそれぞれ形成され、
前記ベースプレートは、前記締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置される、請求項
7に記載の基板搬送モジュール。
【請求項9】
前記搬送チャンバの底面における、前記プレート溝部の対応する領域に少なくとも1つの開口部が形成される、請求項
6に記載の基板搬送モジュール。
【請求項10】
前記底面の開口部は、前記搬送チャンバ内部の空気を外部へ排出する排出配管に連結される、請求項
9に記載の基板搬送モジュール。
【請求項11】
前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記底面との間に捕集された異物が外部へ排出される、請求項
10に記載の基板搬送モジュール。
【請求項12】
半導体製造設備であって、
基板が収納されたカセットを収容し、前記カセットから前記基板を引き出したり前記カセットに基板を収納したりするローディング部と、
前記基板に対する工程処理を行う工程処理モジュールと、
前記ローディング部と前記工程処理モジュールとの間で前記基板を搬送する基板搬送モジュールと、を含み、
前記基板搬送モジュールは、
前記基板の搬送空間を提供し、底面から一定の高さだけ下降して前記底面に対して第1間隔を形成し、少なくとも1つの開口部が形成されたチャンバ溝部を有する搬送チャンバと、
前記搬送チャンバの底面に固定装着される設置部、及び前記設置部から一定の高さだけ上昇して前記設置部に対して第2間隔を形成するプレート溝部を有するベースプレートと、
前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含
み、
前記ベースプレートの前記プレート溝部に複数の貫通孔が形成される、半導体製造設備。
【請求項13】
前記チャンバ溝部は、前記底面の中心部に形成されるチャンバ溝中心部と、前記チャンバ溝中心部の側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部と、を含み、
前記プレート溝部は、前記底面の中心領域に形成されるプレート溝中心部、及び前記プレート溝中心部の両側面から突出する複数のプレート溝パターン部を含む、請求項
12に記載の半導体製造設備。
【請求項14】
前記チャンバ溝パターン部同士の間の領域における前記底面及び前記設置部に締結口がそれぞれ形成され、
前記ベースプレートは、前記締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置される、請求項
13に記載の半導体製造設備。
【請求項15】
前記開口部は、前記搬送チャンバ内の空気を外部へ排出する排出配管に連結される、請求項
12に記載の半導体製造設備。
【請求項16】
前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記底面との間に捕集された異物が外部へ排出される、請求項
15に記載の半導体製造設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーン環境を維持するための基板搬送モジュール、及びそれを含む半導体製造設備に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体(又はディスプレイ)製造工程は、基板(例えば、ウエハ)上に半導体素子を製造するための工程であって、例えば、露光、蒸着、エッチング、イオン注入、洗浄などを含む。それぞれの製造工程を行うために、半導体製造工場のクリーンルーム内に、各工程を行う半導体製造設備が備えられ、半導体製造設備に投入された基板に対する工程処理が行われる。
【0003】
一般に、半導体製造設備は、工程処理のための工程処理モジュールと、工程処理モジュールへ基板を搬送し、工程処理済みの基板を工程処理モジュールから搬出する基板搬送モジュールと、を含む。
【0004】
一方、半導体製造工程の微細化に伴い、基板の歩留まりに影響を及ぼし得る異物(パーティクル)に対する管理水準が高まっており、半導体製造設備内のクリーン環境に対する要求度が高まっている。基板に対して工程処理モジュールの内部でクリーン環境を維持するだけでなく、基板搬送モジュールにおいてもパーティクルが基板へ伝達されないようにクリーン環境を維持することが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、パーティクルが基板へ伝達されるのを防止するためにクリーン環境を提供する基板搬送モジュール、及びそれを含む半導体製造設備を提供する。
【0006】
本発明の解決課題は、上述したものに限定されず、上述していない他の解決課題は、以降の説明から当業者には明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による半導体製造設備の基板搬送モジュールは、基板の搬送空間を提供し、底面から一定の高さだけ下降して前記底面に対して間隔を形成するチャンバ溝部を有する搬送チャンバと、前記底面の上端に設置されるベースプレートと、前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含む。
【0008】
本発明の実施形態によれば、前記ベースプレートにおける、前記チャンバ溝部に対応する領域に複数の貫通孔が形成されることができる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、前記チャンバ溝部は、前記底面の中心領域に形成されるチャンバ溝中心部と、前記チャンバ溝中心部の両側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部と、を含むことができる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記チャンバ溝パターン部同士の間の領域における前記ベースプレートと前記底面に締結口がそれぞれ形成され、前記ベースプレートは、前記底面の締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置されることができる。
【0011】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの開口部が前記チャンバ溝部に形成されることができる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記開口部は、前記搬送チャンバ内の空気を外部へ排出する排出配管に連結されることができる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記チャンバ溝部との間の空間に捕集されたパーティクルが外部へ排出されることができる。
【0014】
本発明の他の実施形態による半導体製造設備の基板搬送モジュールは、基板の搬送空間を提供する搬送チャンバと、前記搬送チャンバの底面に固定装着される設置部、及び前記設置部から一定の高さだけ上昇して前記設置部に対して間隔を形成するプレート溝部を有するベースプレートと、前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含むことができる。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記ベースプレートの前記プレート溝部に複数の貫通孔が形成されることができる。
【0016】
本発明の実施形態によれば、前記プレート溝部は、前記底面の中心領域に形成されるプレート溝中心部と、前記プレート溝中心部の両側面から突出する複数のプレート溝パターン部と、を含むことができる。
【0017】
本発明の実施形態によれば、前記プレート溝パターン部同士の間の領域における前記底面及び前記設置部に締結口がそれぞれ形成され、前記ベースプレートは、前記締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置されることができる。
【0018】
本発明の実施形態によれば、前記搬送チャンバの底面における、前記プレート溝部の対応する領域に少なくとも1つの開口部が形成されることができる。
【0019】
本発明の実施形態によれば、前記プレート溝部は、前記底面の中心領域に形成されるプレート溝中心部と、前記プレート溝中心部の両側面から突出する複数のプレート溝パターン部と、を含むことができる。
【0020】
本発明の実施形態によれば、前記プレート溝パターン部同士の間の領域における前記底面及び前記設置部に締結口がそれぞれ形成され、前記ベースプレートは、前記締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置されることができる。
【0021】
本発明の実施形態によれば、前記搬送チャンバの底面における、前記プレート溝部の対応する領域に少なくとも1つの開口部が形成されることができる。
【0022】
本発明の実施形態によれば、前記底面の開口部は、前記搬送チャンバ内の空気を外部へ排出する排出配管に連結されることができる。
【0023】
本発明の実施形態によれば、前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記底面との間に捕集された異物が外部へ排出されることができる。
【0024】
本発明の実施形態による半導体製造設備は、基板が収納されたカセットを収容し、前記カセットから前記基板を引き出したり前記カセットに基板を収納したりするローディング部と、前記基板に対する工程処理を行う工程処理モジュールと、前記ローディング部と前記工程処理モジュールとの間で前記基板を搬送する基板搬送モジュールと、を含む。前記基板搬送モジュールは、前記基板の搬送空間を提供し、底面から一定の高さだけ下降して前記底面に対して第1間隔を形成し、少なくとも1つの開口部が形成されたチャンバ溝部を有する搬送チャンバと、前記搬送チャンバの底面に固定装着される設置部、及び前記設置部から一定の高さだけ上昇して前記設置部に対して第2間隔を形成するプレート溝部を有するベースプレートと、前記ベースプレートの上端に設置されるガイド部材と、前記ガイド部材に沿って移動しながら前記基板を搬送する基板搬送ロボットと、を含む。
【0025】
本発明の実施形態によれば、前記ベースプレートの前記プレート溝部に複数の貫通孔が形成されることができる。
【0026】
本発明の実施形態によれば、前記チャンバ溝部は、前記底面の中心部に形成されるチャンバ溝中心部と、前記チャンバ溝中心部の側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部と、を含み、前記プレート溝部は、前記底面の中心領域に形成されるプレート溝中心部、及び前記プレート溝中心部の両側面から突出する複数のプレート溝パターン部を含むことができる。
【0027】
本発明の実施形態によれば、前記チャンバ溝パターン部同士の間の領域における前記底面及び前記設置部に締結口がそれぞれ形成され、前記ベースプレートは、前記締結口に結合される締結部材によって前記底面に固定設置されることができる。
【0028】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの開口部が前記チャンバ溝部に形成されることができる。
【0029】
本発明の実施形態によれば、前記開口部は、前記搬送チャンバ内の空気を外部へ排出する排出配管に連結され、前記排出配管に印加される真空圧を介して、前記ベースプレートと前記底面との間に捕集された異物が外部へ排出されることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、搬送チャンバの底面とベースプレートとの間隔によって発生する空間にパーティクルが収集されて排出されるようにし、これにより基板搬送モジュールから基板へパーティクルが伝達されることを防止することができる。
【0031】
本発明の効果は、上述したものに限定されず、上述していない他の効果は、以降の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明が適用できる半導体製造設備の概略構造を示す。
【
図2】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールの構造を示す。
【
図3】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールの構造を示す。
【
図4】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールにおいてパーティクルが排出される過程を示す。
【
図5】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面の構造を示す。
【
図6a】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図6b】本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図7】本発明の第2実施形態による基板搬送モジュールの構造を示す。
【
図8】本発明の第2実施形態による基板搬送モジュールにおいてパーティクルが排出される過程を示す。
【
図9a】本発明の第2実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図9b】本発明の第2実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図10】本発明の第3実施形態による基板搬送モジュールの構造を示す。
【
図11】本発明の第3実施形態による基板搬送モジュールにおいてパーティクルが排出される過程を示す。
【
図12a】本発明の第3実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図12b】本発明の第3実施形態による基板搬送モジュールにおける搬送チャンバの底面及びベースプレートの構造を示す。
【
図13】ボールねじ構造が適用された基板搬送モジュールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。本発明は、様々な異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0034】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたり、同一又は類似の構成要素に対しては同一の参照符号を付す。
【0035】
また、幾つかの実施形態において、同一の構成を有する構成要素については同一の符号を用いて代表的な実施形態でのみ説明し、それ以外の他の実施形態では代表的な実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
【0036】
本明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結(又は結合)」されているとするとき、これは、「直接的に連結(又は結合)」されている場合だけでなく、他の部材を挟んで「間接的に連結(又は結合)」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0037】
他に定義されない限り、技術的又は科学的用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を持っている。一般的に使用される辞書に定義されている用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明確に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0038】
以下、本発明による基板にパーティクルが伝達されることを防止することによりクリーン環境が維持される基板搬送モジュール、及びそれを含む半導体製造設備について説明する。
【0039】
図1は、本発明が適用できる半導体製造設備1の概略構造を示す。本発明が適用できる半導体製造設備1は、エッチング、洗浄、塗布、現像、蒸着などの半導体処理工程を行うための装置であり、本発明は、特定工程のための装置に限定されるものではなく、いずれの種類の設備にも適用できる。
【0040】
本発明の実施形態による半導体製造設備1は、基板が収納されたカセットFを収容し、カセットFから基板を引き出したりカセットFに基板を収納したりするローディング部10と、基板に対する工程処理を行う工程処理モジュール20と、ローディング部10と工程処理モジュール20との間で基板を搬送する基板搬送モジュール30と、を含む。
【0041】
ローディング部10は、基板の収納されたカセットFが安着されるロードポート12と、ロードポート12に安着されたカセットFから基板を引き出したりカセットFに工程処理済みの基板を搬入したりするインデックス部14と、を含む。ロードポート12は、半導体製造設備1の外側に特定方向(例えば、Y軸方向)に沿って複数配置されることができ、OHT(overhead hoist transport)により搬送されたカセットFが安着された後、カセットFのドアを開放することができる。インデックス部14は、ロードポート12に隣接して配置されることができる。インデックス部14は、ロードポート12の配列方向(Y方向)に沿って配置されたインデックスガイド部材142と、インデックスガイド部材142に沿って移動しながら基板を伝達するインデックスロボット144と、を含むことができる。インデックスロボット144は、カセットFから基板を受け取り、基板が一時的に保管されるロードロックチャンバ15へ伝達するか、或いは、ロードロックチャンバ15に一時的に保管された基板を受け取ってカセットFの内部へ伝達することができる。
【0042】
工程処理モジュール20は、基板の工程処理が行われる装置であって、1つ又はそれ以上の工程処理チャンバ200を含むことができる。工程処理チャンバ200は、特定の方向(例えば、X方向)に沿って複数配置されることができる。それぞれの工程処理チャンバ200は、同じ工程を行ってもよく、互いに異なる工程を行ってもよい。例えば、一部の工程処理チャンバ200は、基板に対するエッチング処理を行い、残りの一部の工程処理チャンバ200は、エッチング処理された基板に対する洗浄処理を行うこともできる。
【0043】
基板搬送モジュール30は、工程処理モジュール20に隣接して配置され、ロードロックチャンバ15から基板を受け取って工程処理モジュール20へ搬送するか、或いは工程処理モジュール20から工程処理済みの基板をロードロックチャンバ15へ伝達することができる。基板搬送モジュール30は、工程処理チャンバ200が配置された方向(X方向)に沿って配置されたガイド部材330、及びガイド部材330に沿って移動しながら基板を搬送する基板搬送ロボット340を含むことができる。
【0044】
本発明による基板搬送モジュール30の構成を詳細に説明する。以下の説明では、本発明が半導体製造設備1の基板搬送モジュール30に適用される場合を例として説明するが、本発明は、基板を搬送するいずれの種類の装置(例えば、インデックス部14)にも適用できる。
【0045】
基板搬送ロボット340のように動く装置の場合、動きにより摩擦が発生し、摩擦によって異物(パーティクル)が生成されることができる。基板搬送モジュール30で生成されたパーティクルは、基板に付着することができ、パーティクルは、工程処理過程で歩留まりを低下させる原因になることができる。したがって、本発明は、基板搬送モジュール30で基板を搬送する過程で発生するパーティクルを収集し、外部へ排出することにより、パーティクルが基板へ伝達されるのを防止し、製造工程における清浄度を向上させることができる基板搬送モジュール30、及びそれを含む半導体製造設備1を提供する。
【0046】
図2及び
図3は、本発明の第1実施形態による基板搬送モジュールの構造を示す。
図2は、基板搬送モジュール30の側部を示す断面図であり、
図3は、基板搬送ロボット340の構造を示す斜視図である。
【0047】
本発明の第1実施形態による基板搬送モジュール30は、基板の搬送空間を提供し、底面310Aから一定の高さだけ下降して底面310Aに対して間隔G1を形成するチャンバ溝部310Bを有する搬送チャンバ310と、搬送チャンバ310の内部に設置されるガイド部材330と、ガイド部材330に沿って移動しながら基板を搬送する基板搬送ロボット340と、を含む。搬送チャンバ310の底面310Aの上端にベースプレート320が設置されることができ、ベースプレート320の上端にガイド部材330が設置されることができる。
【0048】
本発明によれば、基板搬送ロボット340の動き又は他の原因により発生するパーティクルPは、搬送チャンバ310の下部に形成されたチャンバ溝部310Bとベースプレート320との間隔G1によって形成された空間に捕集される。したがって、基板搬送モジュール30においてパーティクルPが基板に付着することを防止することができ、半導体製造設備1内の清浄度が改善されるので、パーティクルPが基板に付着したときに発生する工程歩留まりの低下を防止することができる。
【0049】
搬送チャンバ310は、
図1に示すように、工程処理チャンバ200の配置方向(X方向)に沿って直方体の形態で構成されることができ、基板を搬送する基板搬送ロボット340の移動のための空間を提供する。図示してはいないが、搬送チャンバ310の側壁には、工程処理チャンバ200へ基板を投入するためのドアが配置されることができる。本発明の一実施形態によれば、搬送チャンバ310の下部は、底面310Aと、底面310Aから一定の間隔G1だけ下降したチャンバ溝部310Bとから構成されることができる。
【0050】
ベースプレート320は、搬送チャンバ310の底面310Aに固定されるように設置され、ベースプレート320の上部に一対のガイド部材330が設置されることができる。ベースプレート320は、締結部材B(例えば、ボルト)を介して底面310Aに固定設置されることができる。本発明の一実施形態によれば、ベースプレート320とチャンバ溝部310Bとの間には間隔G1が形成されることができ、間隔Gによって形成された空間へパーティクルPが捕集されることができる。
【0051】
ガイド部材330は、ベースプレート320の上部に設置され、基板搬送ロボット340の移動経路を提供する。ガイド部材330は、X軸方向に沿って両側面に一対で設けられることができる。
【0052】
図3に示すように、基板搬送ロボット340は、搬送チャンバ310の内部空間を移動しながら基板を搬送する。基板搬送ロボット340は、ガイド部材に沿って移動するように構成されるリニア駆動部342と、複数の軸を中心に回転駆動することにより基板をハンドリングするアーム部材からなるロボットアーム部346と、ロボットアーム部346の動作を制御するアーム駆動部344と、ロボットアーム部346に結合され、基板を下方から支持するロボットハンド部348と、を含む。
【0053】
本実施形態によれば、ベースプレート320における、チャンバ溝部310Bに対応する領域に複数の貫通孔320Cが形成されることができる。
図2に示すように、ベースプレート320の中心領域には複数の貫通孔320Cが形成されることができ、貫通孔320CにパーティクルPが流れてベースプレート320とチャンバ溝部310Bとの間の空間にパーティクルPが捕集されることができる。
図4に示すように、ガイド部材330とリニア駆動部342との摩擦によりパーティクルPが発生する可能性があるが、ベースプレート320に形成された貫通孔320Cに沿ってベースプレート320とチャンバ溝部310Bとの間の空間へパーティクルが移動することができる。
【0054】
本発明の実施形態によれば、チャンバ溝部310Bは、搬送チャンバ310の下部の中心領域に形成されたチャンバ溝中心部310BAと、チャンバ溝中心部310BAの側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部310BBと、を含むことができる。
図6a及び
図6bに示すように、チャンバ溝部310Bは、搬送チャンバ310の下部の中央に広く形成されたチャンバ溝中心部310BAと、チャンバ溝中心部310BAの両側面に一定の間隔を有するパターンからなるチャンバ溝パターン部310BBと、を含むことができる。
【0055】
本発明の実施形態によれば、チャンバ溝パターン部310BB同士の間の領域におけるベースプレート320と底面310Aに締結口310D、320Dがそれぞれ形成され、ベースプレート320は、底面310Aの締結口310Dに結合される締結部材Bによって底面310Aに固定設置されることができる。
図6a及び
図6bに示すように、ベースプレート320と底面310Aに一定の間隔を空けて締結口310D、320Dが形成されており、締結口310D、320Dの間に、より広いパーティクル捕集空間を構成するためにチャンバ溝パターン部310BBが構成されることができる。
【0056】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの開口部310Cがチャンバ溝部310Aに形成されることができる。
図2~
図5に示すように、チャンバ溝部310Aには少なくとも1つの開口部310Cが形成され、ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に集まっているパーティクルPは開口部310Cを介して抜け出すことができる。
【0057】
本発明の実施形態によれば、開口部310Cは、搬送チャンバ310内の空気を外部へ排出する排出配管350に連結されることができる。排出配管350は、開口部310Cと連通し、排出配管350と搬送チャンバ310との内部圧力差により、搬送チャンバ310内の空気と共にパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350と搬送チャンバ310との圧力差によって、搬送チャンバ310の内部には下降気流が形成され、下降気流によってパーティクルPが基板又は他の装置に飛散することなくベースプレート320とチャンバ溝部310Bとの間の空間に捕集されて排出配管350に沿って排出されることができる。
【0058】
本発明の実施形態によれば、排出配管350に印加される真空圧によって、ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350に印加される真空圧によって排出配管350と搬送チャンバ310との間に圧力差が発生し、圧力差によって搬送チャンバ310の内部空間に下降気流が形成される。ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPは、排出配管350に印加される真空圧によって外部へ排出されることができる。
【0059】
先立って、本発明の第1実施形態として、搬送チャンバ310の底面310Aに溝(groove)が形成される基板搬送モジュール30について説明した。また、本発明の第2実施形態として、ベースプレート320の下面に溝(groove)が形成されることにより、ベースプレート320と搬送チャンバ310の底面310Aとの間に空間が形成されることができる。
【0060】
図7は、本発明の第2実施形態による基板搬送モジュール30の構造を示す。
【0061】
本発明の他の実施形態による半導体製造設備1の基板搬送モジュール30は、基板の搬送空間を提供する搬送チャンバ310と、搬送チャンバ310の底面310Aに固定装着される設置部320A、及び設置部320Aから一定の高さだけ上昇して設置部320Aに対して間隔G2を形成するプレート溝部320Bを有するベースプレート320と、ベースプレート320の上端に設置されるガイド部材330と、ガイド部材330に沿って移動しながら基板を搬送する基板搬送ロボット340と、を含む。
【0062】
本実施形態によれば、基板搬送ロボット340の動き又は他の原因により発生するパーティクルPは、ベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310下部の底面310Aとの間隔G2によって形成された空間に捕集される。したがって、基板搬送モジュール30においてパーティクルPが基板に付着することを防止することができ、半導体製造設備1内の清浄度が改善されるので、パーティクルPが基板に付着したときに発生する工程歩留まりの低下を防止することができる。
【0063】
搬送チャンバ310は、
図1に示すように、工程処理チャンバ200の配置方向(X方向)に沿って直方体の形態で構成されることができ、基板を搬送する基板搬送ロボット340の移動のための空間を提供する。図示されてはいないが、搬送チャンバ310の側壁には、工程処理チャンバ200へ基板を投入するためのドアが配置されることができる。
【0064】
ベースプレート320は、搬送チャンバ310の底面310Aに固定されるように設置され、ベースプレート320の上部に一対のガイド部材330が設置されることができる。ベースプレート320は、締結部材B(例えば、ボルト)を介して底面310Aに固定設置されることができる。本発明の一実施形態によれば、ベースプレート320の下部には、搬送チャンバ310の底面310Aに固定装着される設置部320Aと、設置部320Aから一定の高さだけ上昇して間隔G2を形成するプレート溝部320Bとが形成される。したがって、ベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310の底面310Aとの間には間隔G2による空間が形成され、パーティクルPが当該空間に捕集されることができる。
【0065】
ガイド部材330は、ベースプレート320の上部に設置され、基板搬送ロボット340の移動経路を提供する。ガイド部材330は、X軸方向に沿って両側面に一対で設けられることができる。
【0066】
基板搬送ロボット340は、搬送チャンバ310の内部空間を移動しながら基板を搬送する。基板搬送ロボット340は、ガイド部材に沿って移動するように構成されるリニア駆動部342と、複数の軸を中心に回転駆動することにより基板をハンドリングするアーム部材からなるロボットアーム部346と、ロボットアーム部346の動作を制御するアーム駆動部344と、ロボットアーム部346に結合され、基板を下方から支持するロボットハンド部348と、を含む。
【0067】
本実施形態によれば、ベースプレート320のプレート溝部320Bに複数の貫通孔320Cが形成されることができる。
図7、
図8及び
図9bに示すように、ベースプレート320の中心部には複数の貫通孔320Cが形成されることができ、貫通孔320CへパーティクルPが流れてベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310の下部の底面310Aとの間の空間にパーティクルPが捕集されることができる。
図8に示すように、ガイド部材330とリニア駆動部342との摩擦によりパーティクルPが発生する可能性があるが、ベースプレート320に形成された貫通孔320Cに沿ってベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310の底面310Aとの間の空間にパーティクルPが移動することができる。
【0068】
図9a及び
図9bは、本発明の第2実施形態による基板搬送モジュール30における搬送チャンバ310の底面310A及びベースプレート320の下部面の構造を示す。本発明の実施形態によれば、プレート溝部320Bは、下部面の中心領域に形成されるプレート溝中心部320BA、及びプレート溝中心部320BAの両側面から突出する複数のプレート溝パターン部320BBを含むことができる。
図9a及び
図9bに示すように、プレート溝部320Bは、中央に広く形成されたプレート溝中心部320BAと、プレート溝中心部320BAの両側面に一定の間隔を有するパターンで構成されるプレート溝パターン部320BBと、を含むことができる。
【0069】
本発明の実施形態によれば、プレート溝パターン部320BB同士の間の領域における、ベースプレート320と底面310Aに締結口310D、320Dがそれぞれ形成され、ベースプレート320は、締結口310D、320Dに結合される締結部材Bによって底面310Aに固定設置されることができる。
図9a及び
図9bに示すように、ベースプレート320に一定の間隔を空けて締結口320Dが形成されており、締結口320D同士の間に、より広いパーティクル捕集空間を構成するためにプレート溝パターン部320BBが構成されることができる。
【0070】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの開口部310Cが搬送チャンバ310の底面310Aに形成されることができる。
図7、
図8及び
図9aに示すように、搬送チャンバ310の底面310Aには少なくとも1つの開口部310Cが形成され、ベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310の底面310Aとの間の空間に集まっているパーティクルPは、開口部310Cを介して抜け出すことができる。
【0071】
本発明の実施形態によれば、開口部310Cは、搬送チャンバ310内の空気を外部へ排出する排出配管350に連結されることができる。排出配管350は、開口部310Cと連通し、排出配管350と搬送チャンバ310との内部圧力差により、搬送チャンバ310内の空気と共にパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350と搬送チャンバ310との圧力差により、搬送チャンバ310の内部には下降気流が形成され、下降気流によってパーティクルPが基板又は他の装置に飛散することなくプレート溝部320Bと底面310Aとの間の空間に捕集されて排出配管350に沿って排出されることができる。
【0072】
本発明の実施形態によれば、排出配管350に印加される真空圧によって、ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350に印加される真空圧によって排出配管350と搬送チャンバ310との間に圧力差が発生し、圧力差によって搬送チャンバ310の内部空間に下降気流が形成される。プレート溝部320Bと底面310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPは、排出配管350に印加される真空圧によって外部へ排出されることができる。
【0073】
本発明の第3実施形態として、搬送チャンバ310の下部とベースプレート320の下部面との両方に溝(groove)を構成して、パーティクルPを収集及び排出するための基板搬送モジュール30について説明する。
【0074】
図10は、本発明の第3実施形態による基板搬送モジュール30の構造を示す。本実施形態による基板搬送モジュール30は、基板の搬送空間を提供し、底面310Aから一定の高さだけ下降して底面310Aに対して第1間隔G1を形成するチャンバ溝部310Bを有する搬送チャンバ310と、搬送チャンバ310の底面310Aに固定装着される設置部320A、及び設置部320Aから一定の高さだけ上昇して設置部320Aに対して第2間隔G2を形成するプレート溝部320Bを有するベースプレート320と、ベースプレート320の上端に設置されるガイド部材330と、ガイド部材330に沿って移動しながら基板を搬送する基板搬送ロボット340と、を含む。
【0075】
本実施形態によれば、基板搬送ロボット340の動き又は他の原因により発生するパーティクルPは、ベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310のチャンバ溝部310Bとの間隔G1、G2によって形成された空間に捕集される。したがって、基板搬送モジュール30においてパーティクルPが基板に付着することを防止することができ、半導体製造設備1内の清浄度が改善されるので、パーティクルPが基板に付着したときに発生する工程歩留まりの低下を防止することができる。
【0076】
搬送チャンバ310は、
図1に示すように、工程処理チャンバ200の配置方向(X方向)に沿って直方体の形態で構成されることができ、基板を搬送する基板搬送ロボット340の移動のための空間を提供する。図示されてはいないが、搬送チャンバ310の側壁には、工程処理チャンバ200へ基板を投入するためのドアが配置されることができる。
【0077】
ベースプレート320は、搬送チャンバ310の底面310Aに固定されるように設置され、ベースプレート320の上部に一対のガイド部材330が設置されることができる。ベースプレート320は、締結部材B(例えば、ボルト)を介して底面310Aに固定設置されることができる。
【0078】
本発明の一実施形態によれば、搬送チャンバ310の下部には、底面310Aから一定の高さだけ下降して間隔G1を形成するチャンバ溝部310Bが形成され、ベースプレート320下部には、搬送チャンバ310の底面310Aに固定装着される設置部320A、及び設置部320Aから一定の高さだけ上昇して間隔G2を形成するプレート溝部320Bが形成される。したがって、ベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310のチャンバ溝部310Bとの間には、間隔G1、G2による空間が形成され、パーティクルPが当該空間に捕集されることができる。
【0079】
ガイド部材330は、ベースプレート320の上部に設置され、基板搬送ロボット340の移動経路を提供する。ガイド部材330は、X軸方向に沿って両側面に一対で設けられることができる。
【0080】
基板搬送ロボット340は、搬送チャンバ310の内部空間を移動しながら基板を搬送する。基板搬送ロボット340は、ガイド部材に沿って移動するように構成されるリニア駆動部342と、複数の軸を中心に回転駆動することにより基板をハンドリングするアーム部材からなるロボットアーム部346と、ロボットアーム部346の動作を制御するアーム駆動部344と、ロボットアーム部346に結合され、基板を下方から支持するロボットハンド部348と、を含む。
【0081】
本実施形態によれば、ベースプレート320のプレート溝部320Bに複数の貫通孔320Cが形成されることができる。
図10及び
図11に示すように、ベースプレート320の中心部には複数の貫通孔320Cが形成されることができ、貫通ホール320CへパーティクルPが流れてベースプレート320のプレート溝部320Bと搬送チャンバ310のチャンバ溝部310Bとの間の空間にパーティクルPが捕集されることができる。
図11に示すように、ガイド部材330とリニア駆動部342との摩擦によりパーティクルPが発生する可能性があるが、ベースプレート320のプレート溝部320Bに形成された貫通孔320Cに沿って、ベースプレート320のプレート溝部320Bとチャンバ溝部310Bとの間の空間へパーティクルPが移動することができる。
【0082】
図12aは、搬送チャンバ310の底面310A及びチャンバ溝部310Bの形状を示し、
図12bは、ベースプレート320の下部面の設置部320A及びプレート溝部320Bの形状を示す。本発明の実施形態によれば、チャンバ溝部310Bは、底面310Aの中心領域に形成されるチャンバ溝中心部310BAと、チャンバ溝中心部310BAの側面から突出する複数のチャンバ溝パターン部と、を含み、プレート溝部320Bは、下部面の中心領域に形成されるプレート溝中心部320BA、及びプレート溝中心部320BAの両側面から突出する複数のプレート溝パターン部320BBを含むことができる。
【0083】
本発明の実施形態によれば、チャンバ溝パターン部310BBの間に対応する底面310A及び設置部320Aの領域に締結口310D、320Dがそれぞれ形成され、ベースプレート320は、締結口310D、320Dに結合される締結部材Bによって底面310Aに固定設置されることができる。
図12a及び
図12bに示すように、搬送チャンバ310の底面310Aとベースプレート320に一定の間隔を空けて締結口310D、320Dが形成されており、締結口310D、320D同士の間に、より広いパーティクル捕集空間を構成するためにプレート溝パターン部320BB及びチャンバ溝パターン部310BBが形成されることができる。
【0084】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの開口部310Cが搬送チャンバ310のチャンバ溝部310Bに形成されることができる。
図10及び
図11に示すように、搬送チャンバ310のチャンバ溝部310Bには、少なくとも1つの開口部310Cが形成され、ベースプレート320のプレート溝部320Bとチャンバ溝部310Bとの間の空間に集まっているパーティクルPは、開口部310Cを介して抜け出すことができる。
【0085】
本発明の実施形態によれば、開口部310Cは、搬送チャンバ310内の空気を外部へ排出する排出配管350に連結されることができる。排出配管350は、開口部310Cと連通し、排出配管350と搬送チャンバ310との内部圧力差により搬送チャンバ310内の空気と共にパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350と搬送チャンバ310との圧力差によって、搬送チャンバ310の内部には下降気流が形成され、下降気流によってパーティクルPが基板又は他の装置に飛散することなくプレート溝部320Bとチャンバ溝部310Bとの間の空間に捕集されて排出配管350に沿って排出されることができる。
【0086】
本発明の実施形態によれば、排出配管350に印加される真空圧によって、ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPが外部へ排出されることができる。排出配管350に印加される真空圧により、排出配管350と搬送チャンバ310との間に圧力差が発生し、圧力差により搬送チャンバ310の内部空間に下降気流が形成される。ベースプレート320とチャンバ溝部310Aとの間の空間に捕集されたパーティクルPは、排出配管350に印加される真空圧によって外部へ排出されることができる。
【0087】
一方、上述した実施形態は、リニアモータが適用されたリニア駆動部及び多関節アーム部材からなるロボットアーム部346が適用された基板搬送ロボット340と、それを含む基板搬送モジュール30の構造について説明したものである。
【0088】
ただし、本発明の実施形態は、これに限定されず、様々なタイプの基板搬送ロボット340に適用されることができる。
図13に示すように、基板搬送ロボット340は、ロボットハンド部348のX軸方向移動のためにX軸リニア駆動部342AをX軸方向に沿って移動させるX軸ボールねじ機構343A及びX軸ガイド部材330Aと、ロボットハンド部348のY軸方向移動のためにY軸リニア駆動部342BをY軸方向に移動させるY軸ボールねじ機構343B及びY軸ガイド部材330Bを含むことができる。一方、ロボットハンド部348は、回転軸345に結合されてY軸リニア駆動部342Bに対して回転及び前進、後退駆動することにより基板を搬送することができる。
【0089】
X軸リニア駆動部342A及びY軸リニア駆動部342Bは、X軸ボールねじ機構343A及びY軸ボールねじ機構343Bの回転により水平方向(X、Y方向)に移動することができる。X軸ボールねじ機構343A及びY軸ボールねじ機構343Bの回転と共に、X軸ガイド部材330A及びY軸ガイド部材330Bの摩擦に多数のパーティクルが発生しうるが、前述したように、本発明によるチャンバ溝部310Bを底面310Aに形成することにより、パーティクルが飛散することなく外部へ排出されるように誘導することができる。
【0090】
本実施形態及び本明細書に添付された図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を明確に示しているものに過ぎず、本発明の明細書及び図面に含まれている技術的思想の範囲内で当業者が容易に類推することが可能な変形例及び具体的な実施形態はいずれも、本発明の権利範囲に含まれることが自明であるといえる。
【0091】
したがって、本発明の思想は、説明された実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等又は等価的な変形がある全てのものは、本発明の思想の範疇に属するというべきである。
【符号の説明】
【0092】
1 半導体製造設備
10 ローディング部
12 ロードポート
14 インデックス部
15 ロードロックチャンバ
20 工程処理モジュール
30 基板搬送モジュール
310 搬送チャンバ
320 ベースプレート
330 ガイド部材
340 基板搬送ロボット
350 排出配管