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特許7531610電池モジュールおよびそれを含む電池パック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-01
(45)【発行日】2024-08-09
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびそれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20240802BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20240802BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20240802BHJP
【FI】
H01M50/204 401F
H01M50/211
H01M50/204 401H
H01M50/548 301
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022567402
(86)(22)【出願日】2021-10-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 KR2021014498
(87)【国際公開番号】W WO2022092659
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0140611
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジュンフン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンヨブ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘミ・ジュン
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-067825(JP,A)
【文献】特表2014-502000(JP,A)
【文献】特開2020-041121(JP,A)
【文献】特開平05-266925(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0048036(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0214018(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112909421(CN,A)
【文献】特表2020-524370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/50-598
H01M 10/60-667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルが積層されている電池セル積層体;
前記電池セル積層体を収容するモジュールフレーム;および
前記電池セル積層体において互いに隣り合う少なくとも一対の電池セルの間にそれぞれ位置する難燃部材を含み、
前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間に位置する消火部材を含み、
前記消火部材は、フォーム形態の部材で形成され、前記電池セル積層体の上部と前記モジュールフレームとの間に離隔している空間を埋める、電池モジュール。
【請求項2】
前記難燃部材は、前記電池セル積層体において互いに同じ間隔で配置される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記難燃部材は、前記電池セルの長さおよび幅方向に沿って延びている、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記消火部材は、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間で前記電池セル積層体の積層方向に沿って延びている、請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記消火部材の厚さは、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間に離隔している距離と同じである、請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記電池セルは、中心部、および前記中心部の両側部にそれぞれ位置する電極リード部を含み、
前記電極リード部の端部に電極リードが突出している、請求項1~5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記難燃部材は、前記中心部の長さおよび幅方向に沿って延びている、請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記難燃部材は、前記中心部と前記電極リード部との境界線まで延びている、請求項7に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記消火部材の幅は、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間で前記電池セル積層体の積層方向に沿って延びている、請求項6~8のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記消火部材の長さは、前記中心部の側面で前記中心部の長手方向に沿って延びている、請求項9に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記消火部材の長さは、前記中心部の側面で前記中心部と前記電極リード部との境界線まで延びている、請求項9または10に記載の電池モジュール。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池モジュールを含む、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は2020年10月27日付韓国特許出願第10-2020-0140611号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関し、より具体的には電池セル間の熱伝播速度を効果的に遅延させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器に対する技術開発と需要の増加によりエネルギ源としての二次電池の需要が急激に増加している。特に、二次電池は携帯電話、デジタルカメラ、ノートパソコン、ウェアラブルデバイスなどのモバイル機器だけでなく、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの動力装置に対するエネルギ源としても多くの関心を集めている。
【0004】
小型モバイル機器にはデバイス1台当り一つまたは複数の電池セルが使用されることに対して、自動車などのように中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に接続した中大型電池モジュールが使用される。
【0005】
中大型電池モジュールはできる限り小型と軽量になるように製造されることが好ましいので、高い集積度で積層されることができ、容量対する重量が小さい角型電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。一方、電池モジュールは、電池セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するモジュールフレームを含むことができる。
【0006】
従来の電池モジュールは電池セル積層体で電池セルの間に両面テープのような接着性物質により電池セルを互いに付着させた。しかし、この場合、電池モジュール内の火災発生時、一部の電池セルで発生した発火現象が他の電池セルに移ることを遅延させにくい問題がある。また、一部の電池モジュールは電池セルのスウェリング現象を防止するために、電池セルの間にポリウレタン素材の圧縮パッドが付着しているが、前記圧縮パッドもまた、熱伝播時間を遅延させる効果が不十分である問題がある。そのため、従来とは異なり、電池セル間の熱伝播速度を効果的に遅延させ、かつ安全性が向上した電池モジュールを開発する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、電池セル間の熱伝播速度を効果的に遅延させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態による電池モジュールは、複数の電池セルが積層されている電池セル積層体;前記電池セル積層体を収容するモジュールフレーム;および前記電池セル積層体において互いに隣り合う少なくとも一対の電池セルの間にそれぞれ位置する難燃部材を含み、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間に位置する消火部材を含む。
【0010】
前記難燃部材は、前記電池セル積層体において互いに同じ間隔で配置され得る。
【0011】
前記難燃部材は、前記電池セルの長さおよび幅方向に沿って延びていてもよい。
【0012】
前記消火部材は、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体との上部の間で前記電池セル積層体の積層方向に沿って延びていてもよい。
【0013】
前記消火部材の厚さは、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間に離隔している距離と同一であり得る。
【0014】
前記電池セルは、中心部、および前記中心部の両側部にそれぞれ位置する電極リード部を含み、前記電極リード部の端部に電極リードが突出していてもよい。
【0015】
前記難燃部材は、前記中心部の長さおよび幅方向に沿って延びていてもよい。
【0016】
前記難燃部材は、前記中心部と前記電極リード部との境界線まで延びていてもよい。
【0017】
前記消火部材の幅は、前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部との間で前記電池セル積層体の積層方向に沿って延びていてもよい。
【0018】
前記消火部材の長さは、前記中心部の側面で前記中心部の長手方向に沿って延びていてもよい。
【0019】
前記消火部材の長さは、前記中心部の側面で前記中心部と前記電極リード部との境界線まで延びていてもよい。
【0020】
本発明の他の一実施形態による電池パックは、前記で説明した電池モジュールを含む。
【発明の効果】
【0021】
実施形態によれば、本発明は電池セル積層体で互いに隣り合う一対の電池セルの間に難燃部材が位置し、電池セル積層体の上部に消火部材が位置して、電池セル間の熱伝播速度を効果的に遅延させることができる。
【0022】
本発明の効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。
図2図1の電池モジュールでモジュールフレームを除去した電池セル積層体の斜視図である。
図3図2の電池セル積層体の分解斜視図である。
図4図3の電池セル積層体で難燃部材が付着した状態の電池セルを示す上面図である。
図5図2のA領域を上から見た上面図である。
図6図1の切断線a-a’を沿って切断した電池モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付する図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0025】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付ける。
【0026】
また、図面に示す各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜上任意に示したので、本発明は必ずしも示されたところに限定されない。図面で複数の層および領域を明確に表現するために厚さを誇張して示した。そして、図面で、説明の便宜上、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0027】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0028】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0029】
以下では、本発明の実施形態による電池モジュールについて説明する。ただし、ここで電池モジュールの前後面のうち前面を基準として説明されるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、後面である場合も同一または類似の内容で説明されることができる。
【0030】
図1は本発明の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。図2図1の電池モジュールでモジュールフレームを除去した電池セル積層体の斜視図である。
【0031】
図1および図2を参照すると、本実施形態による電池モジュール100は複数の電池セル110が積層されている電池セル積層体120、前記電池セル積層体120を収容するモジュールフレーム300、および前記電池セル積層体120の前後面に位置するエンドプレート400を含む。また、前記電池セル積層体120の前後面とエンドプレート400の間にはバスバーフレーム(図示せず)が位置し、前記バスバーフレーム(図示せず)にはバスバーが位置する。
【0032】
モジュールフレーム300は上部面、前面および後面が開放されて底部および側部を含むU字型フレーム、電池セル積層体120の上部を覆う上部プレートを含む。ただし、モジュールフレーム300はこれに限定されたものでなく、L字型フレームまたは前後面を除いて電池セル積層体120を囲むモノフレームのような他の形状のフレームに代えることができる。
【0033】
電池セル110はパウチ型電池セルであることが好ましい。電極組立体を樹脂層と金属層を含むラミネートシートのパウチケースに収納した後前記パウチケースのシーリング部を熱融着して製造することができる。このような電池セル110は複数で構成されることができ、複数の電池セル110は相互電気的に接続されるように積層された電池セル積層体120を形成する。特に、図2に示すようにx軸と平行な積層方向に沿って複数の電池セル110が積層される。
【0034】
また、図1および図2を参照すると、本実施形態による電池モジュール100はモジュールフレーム300と電池セル積層体120の上部の間に位置する消火部材130を含む。
【0035】
図2を参照すると、消火部材130はモジュールフレーム300と電池セル積層体120の上部の間で電池セル積層体120の積層方向(x軸)に沿って延びている。ここで、消火部材130の幅は前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部の間で前記電池セル積層体の積層方向(x軸)に沿って延びている。より好ましくは、消火部材130の幅は前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部の間で前記電池セル積層体の上部の幅と同一であるか、より小さく延びている。
【0036】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で消火部材130が電池セル積層体120の上部に対応する位置に配置され、電池セル積層体120の一部の電池セル110で火炎発生時、電池セル110で発生した火炎の強さを効果的に抑制させることができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0037】
消火部材130は消火薬剤物質を含む部材であり得る。ここで、消火部材130はフォーム(foam)形態の部材であり得る。また、消火薬剤物質は一般に使用される粉末形態の消火薬剤物質であり得る。一例として、前記消火薬剤物質は、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、炭酸水素カリウム(KHCO)、リン酸アンモニウム(NHPO)、および「炭酸水素カリウム(KHCO)と尿素((NHCO)」の混合物のいずれか一つであり得る。特に、消火部材130に含まれた消火薬剤物質は炭酸水素カリウム(KHCO)を含むことができる。ただし、前記消火薬剤物質はこれに限定されず、消火機能を遂行する物質であれば制限なく使用可能である。
【0038】
そのため、本実施形態による電池モジュール100内に発火現象発生時に、消火部材130が電池セル積層体120の上部に隣接するように位置し、電池セル110で発生した火炎の強さを効果的に抑制することができる。これと共に、消火部材130による電池セル110で発生した火炎の消火過程で、二酸化炭素および水蒸気が発生し得る。このような反応は吸熱反応で電池セル110の熱を吸収し得、酸素供給も遮断することができ、電池セル110間の火炎および熱伝播速度を効果的に遅延させることができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0039】
図3図2の電池セル積層体の分解斜視図である。図4図3の電池セル積層体で難燃部材が付着した状態の電池セルを示す上面図である。
【0040】
図3を参照すると、難燃部材150は電池セル積層体120で互いに隣り合う少なくとも一対の電池セル110の間にそれぞれ位置する。また、難燃部材150は電池セル積層体120で互いに隣り合う電池セル110の間ごとに位置する。ただし、これに制限されるものではなく、難燃部材150が電池セル積層体120に配置される個数は発火現象を遅延させながらも電池モジュール100内の電池セル110密度が適正範囲を維持する程度で配置される。
【0041】
難燃部材150は電池セル積層体120で互いに同じ間隔で配置される。ただし、これに制限されるものではなく、電池セル積層体120で発火可能性が高い位置を中心に配置される。
【0042】
難燃部材150は難燃性素材の物質からなる部材であり得る。ここで、難燃部材150はフォーム(foam)形態の部材であり得る。より好ましくは、難燃部材150は圧縮性が高い難燃性素材の物質からなる部材であり得る。一例として、難燃部材150はシリコーンフォーム、雲母シート(MICAシート)などが選択されて使用されることができる。ただし、これに限定されるものではなく、難燃性素材の物質であれば制限なく使用可能である。
【0043】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で難燃部材150を境界に電池セル積層体120の一部の電池セル110で火炎発生時、他の電池セル110に熱が伝播することを防止または遅延させることができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0044】
難燃部材150は電池セル110の長さおよび幅方向に沿って延びている。また、難燃部材150の面積は電池セル110の長さおよび幅方向に沿って延びるが、電池セル110の面積より小さいか、電池セル110の面積と同一であり得る。
【0045】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で難燃部材150を境界に電池セル積層体120の一部の電池セル110で火炎発生時、他の電池セル110に熱が伝播することを効果的に防止または遅延させることができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0046】
また、図4を参照すると、電池セル110は中心部113、および中心部113の両側部にそれぞれ位置する電極リード部115を含む。ここで、電極リード部115の端部に電極リード117が突出している。電池セル110で中心部113には正極、負極、および前記正極と前記負極の間に介在する分離膜が積層されている電極積層体が位置する。
【0047】
図4を参照すると、難燃部材150は電池セル110の中心部113の長さおよび幅方向に沿って延びている。また、難燃部材150は中心部113と電極リード部115の境界線まで延びている。
【0048】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で、難燃部材150は電池セル110の中心部113を中心に配置され、中心部113に位置した電極積層体で化学反応によって火炎発生時、他の電池セル110に火炎および/または熱が伝播することをより効果的に防止または遅延させることができる。これと共に、難燃部材150の面積を最小化しながらも、電池セル110の中心部113を中心に効果的にカバーすることができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0049】
図5図2のA領域を上から見た上面図である。図6図1の切断線a-a’を沿って切断した電池モジュールの断面図である。
【0050】
図2および図5を参照すると、消火部材130の長さは前記モジュールフレームと前記電池セル積層体の上部の間で前記電池セル積層体の長手方向(y軸)に沿って延びている。
【0051】
図4および図5を参照すると、消火部材130の長さは電池セル110の中心部113の側面で中心部113の長手方向(y軸)に沿って延びている。また、消火部材130の長さは電池セル110の中心部113の側面で中心部113と電極リード部115の境界線まで延びている。
【0052】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で、消火部材130は電池セル110の中心部113の側面を中心に配置され、中心部113に位置した電極積層体で化学反応によって火炎発生時、他の電池セル110に火炎および/または熱が伝播することをより効果的に防止または遅延させることができる。これと共に、消火部材130の面積を最小化しながらも、電池セル110の中心部113を中心に火炎を効果的に抑制することができ、電池モジュール100の安全性もまた向上することができる。
【0053】
図1および図6を参照すると、消火部材130の厚さはモジュールフレーム300と電池セル積層体120の上部の間に離隔している距離と対応する。より好ましくは、消火部材130の厚さはモジュールフレーム300と電池セル積層体120の上部の間に離隔している距離と同一であり得る。
【0054】
そのため、本実施形態による電池モジュール100で、消火部材130は電池セル積層体120の上部とモジュールフレーム300の間に離隔している空間を埋め、電池セル積層体120のスウェリング現象による体積膨張を防止することができる。これと同時に、消火部材130が電池セル積層体120の上部に隣接するように位置し、電池セル110で発生した火炎の強さを効果的に抑制することができる。また、電池モジュール100の安全性も向上することができる。
【0055】
本発明の他の一実施形態による電池パックは前記で説明した電池モジュールを含む。一方、本実施形態による電池モジュールは一つまたはそれ以上がパックケース内にパッケージングされて電池パックを形成することができる。
【0056】
前述した電池モジュールおよびそれを含む電池パックは多様なデバイスに適用することができる。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用できるが、本発明はこれに制限されず電池モジュールおよびそれを含む電池パックを使用できる多様なデバイスに適用することが可能であり、これもまた本発明の権利範囲に属する。
【0057】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0058】
110 電池セル
120 電池セル積層体
130 消火部材
150 難燃部材
300 モジュールフレーム
400 エンドプレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6