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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】取引管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240805BHJP
【FI】
G06Q50/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024065980
(22)【出願日】2024-04-16
【審査請求日】2024-04-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505136505
【氏名又は名称】株式会社三富
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】荒川 貴浩
(72)【発明者】
【氏名】宮前 香織
(72)【発明者】
【氏名】北川 武
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 美名
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-65806(JP,A)
【文献】特開2023-71031(JP,A)
【文献】特開2023-70854(JP,A)
【文献】特開2023-37158(JP,A)
【文献】特開2006-215840(JP,A)
【文献】特開2002-342620(JP,A)
【文献】見積書作成WEBシステム SalesQuoteAssistant,日経 xTECH EXPO 2019 ,2019年10月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エクステリアに関する商品の取引内容を管理する取引管理システムであって、
顧客毎に定められた識別情報と同識別情報に対応する前記顧客の取引情報とを関連付けた取引情報データ、および、前記商品の情報に関する商品データ、が格納されたデータベースを記憶する記憶部と、
前記取引情報データおよび前記商品データを、前記商品の販売者による前記商品の取引内容に関するデータとして管理する第1管理サーバと、
前記取引情報データおよび前記商品データを、前記顧客による前記商品の取引内容に関するデータとして管理する第2管理サーバと、を備え、
前記第2管理サーバは、
通信ネットワークを介して接続される外部端末の操作を通じて前記識別情報が入力されることで、前記外部端末による前記データベースの利用を許可する利用許可部と、
前記利用許可部によって前記データベースの利用が許可されているときに、前記入力された前記識別情報に対応する前記顧客の取引情報を表示する取引情報ページであって、且つ、前記商品の見積りを依頼するときに操作される見積依頼部と、前記見積もりの出力様式を選択するべく操作される出力様式選択部と、前記見積もりを出力するときに操作される出力操作部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示するページ表示部と、
前記見積依頼部が操作されたときに、前記商品の見積もりを依頼する見積依頼データを作成するとともに同見積依頼データを前記データベースに格納する見積依頼格納部と、
前記第1管理サーバに接続された操作端末の操作を通じて、当該第1管理サーバにより、前記見積依頼データが示す前記商品の見積もりに対応するデータである見積データが作成されるとともに同見積データが前記データベースに格納されたときであって、且つ、前記出力様式選択部の操作を通じて前記顧客に対応する顧客様式が選択された状態で前記出力操作部が操作されたときに、前記見積データをもとに前記顧客様式の見積もりを作成するとともに同見積もりを出力する見積出力部と、
を備える取引管理システム。
【請求項2】
前記取引情報データは、前記商品についての前記顧客の利益分を示す利益データを含んでおり、
前記見積出力部は、前記見積データおよび前記利益データをもとに、前記顧客の利益分を含む金額で前記顧客様式の見積もりを作成するものである、
請求項1に記載の取引管理システム。
【請求項3】
前記ページ表示部は、前記見積データに基づく発注を行うときに操作される商品発注操作部と、前記見積データに基づく発注が完了している旨の発注済み情報を表示する発注済み表示欄と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記第2管理サーバは、
前記商品発注操作部が操作されたときに、前記見積データに基づく前記商品の発注を依頼する発注依頼データを作成するとともに同発注依頼データを前記第1管理サーバに送信する発注依頼送信部と、
前記商品発注操作部が操作されたときに、前記発注済み表示欄に前記発注済み情報を表示させる発注済み表示部と、を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項4】
前記ページ表示部は、前記商品を選択するべく操作される商品選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品の製造者を選択するべく操作される製造者選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品の納入先を選択するべく操作される納入先選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品についての最短納入日を表示する最短納入日表示欄と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記データベースには、
前記商品の製造者と前記商品の納入先と前記商品の配送において当該商品が経由する倉庫との関係が定められた第1データ、および、
前記商品の製造者と前記商品を発注してから当該商品が前記倉庫に対して出荷されるまでに要する最短の日時との関係が定められた第2データ、および、
前記倉庫と同倉庫の稼働日時との関係が定められた第3データ、および、
前記納入先と前記倉庫から前記納入先に前記商品が納入されるまでに要する日時との関係を定める第4データ、が格納されており、
前記第2管理サーバは、前記製造者選択部の操作を通じて前記製造者が選択されるとともに前記納入先選択部の操作を通じて前記納入先が選択されたときに、前記第1データおよび前記第2データおよび前記第3データおよび前記第4データに基づいて前記商品選択部で選択した前記商品についての最短納入日を算出するとともに、該算出する前記最短納入日を、前記最短納入日表示欄に表示する最短納入日表示部を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項5】
前記ページ表示部は、前記顧客による工事についての工程表を表示する工程表表示欄と、前記顧客による工事に関する工事情報を入力する工事情報入力部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記第2管理サーバは、前記工事情報入力部の操作を通じて入力された前記工事情報を含む前記工程表を、前記工程表表示欄に表示する工程表表示部を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項6】
前記ページ表示部は、一括延期操作部が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記一括延期操作部は、前記工程表に表示されている複数の工事予定を一括して延期するときに操作される操作部であり、
前記第2管理サーバは、前記一括延期操作部が操作されたときに、前記複数の工事予定の全てを1日延期する予定延期部を備える、
請求項5に記載の取引管理システム。
【請求項7】
前記取引情報データは、前記商品が設けられる物件に関する物件データを含んでおり、
前記ページ表示部は、同一の物件についての前記顧客の取引情報を一括して表示するときに操作される一括表示操作部と、同一の物件についての前記顧客の取引情報を一括して表示する一括表示部と、前記一括表示部に表示されて表札を発注するときに操作される表札発注操作部と、前記一括表示部に表示されて前記表札の発注が完了している旨の発注完了情報を表示する表札発注完了表示欄と、が設定された前記取引情報ページを表示するものであり、
前記第2管理サーバは、
前記表札発注操作部が操作されたときに、前記表札の発注を依頼する表札発注依頼データを前記第1管理サーバに送信する表札発注依頼送信部と、
前記表札発注操作部が操作されたときに、前記表札発注完了表示欄に前記発注完了情報を表示させる表札発注済み表示部と、を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項8】
前記データベースには、前記商品と、前記商品の長さ寸法を含む同商品のレイアウトと、前記商品を構成して前記レイアウトを実現する複数の構成部材と、前記複数の構成部材の価格と、前記レイアウトを実現する工事内容と、前記工事内容にかかる費用と、の関係が定められた第5データが格納されており、
前記ページ表示部は、
前記商品を選択するべく操作される商品選択部と、
前記商品のレイアウトに関する情報を入力するレイアウト入力部と、
前記レイアウトを実現する複数の構成部材、および、前記複数の構成部材の価格、および、前記レイアウトを実現する工事内容、および、前記工事内容にかかる費用、を表示する工事込み費用表示欄と、が設定される前記取引情報ページを表示するものであり、
前記第2管理サーバは、前記商品選択部の操作を通じて前記商品が選択されるとともに同選択される前記商品のレイアウトに関する情報が前記レイアウト入力部の操作を通じて入力されたときに、前記選択される前記商品と前記入力される前記レイアウトに関する情報と前記第5データとに基づく演算により、前記複数の構成部材、および、前記複数の構成部材の価格、および、前記工事内容、および、前記工事内容にかかる費用、を求めて前記工事込み費用表示欄に表示する工事込み費用表示部を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項9】
前記データベースには、前記販売者の連絡先を含む販売者データと、前記顧客の住所を含む顧客データと、前記商品の製造者の連絡先を含む製造者データと、が格納されており、
前記ページ表示部は、カタログを選択するべく操作されるカタログ入力部と、前記カタログ入力部で選択した前記カタログの送付を依頼するときに操作されるカタログ送付依頼部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記第1管理サーバは、
前記カタログ入力部の操作を通じて前記カタログが選択された状態で前記カタログ送付依頼部が操作されたことを条件に、前記販売者データおよび前記顧客データおよび前記製造者データに基づいて、前記カタログの発送を依頼するべく前記商品の製造者に送信するための発送依頼データであって、且つ、前記販売者を同発送依頼データの差出人にするとともに前記顧客を前記カタログの受取人にする前記発送依頼データを作成する発送依頼データ作成部、を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【請求項10】
前記ページ表示部は、
前記顧客により発注された前記商品が前記顧客による前記販売者に対する納品指示を行うことの可能な商品である場合であり、且つ、当該商品についての前記納品指示が行われていない場合に、前記商品の納品指示を待っている納品指示待ち情報を表示する納品指示待ち表示欄と、
前記納品指示を行うときに操作される納品指示操作部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、
前記第2管理サーバは、前記納品指示待ち表示欄に前記納品指示待ち情報が表示された状態で前記外部端末の操作を通じて前記納品指示操作部が操作されたときに、前記商品の納品を指示する納品指示データを前記第1管理サーバに出力する納品指示部を備える、
請求項1または2に記載の取引管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物のエクステリアに関する商品について、販売商社などの販売者と工務店などの顧客との間における取引は次のように行われる。先ず、販売者が顧客からオファーを受けると、取引予定内容(購入予定の商品、購入数など)についての打ち合わせが行われる。そして販売者は、この打ち合わせでの合意事項をもとに書類(打ち合わせ内容確認書や見積もり書)を作成するとともに、この書類を顧客に提示する。販売者は、書類に記載の取引内容で顧客の了解がとれれば、商品の正式発注を行う。その後、顧客に指定された場所(工事現場や工務店)に商品を納入することで、取引は完了する。
【0003】
近年、電子商取引サイトが実用されている(例えば特許文献1)。電子商取引サイトには、販売者が選んだ商品がその価格とともに表示されている。購入者は、電子商取引サイトにおいて、それら商品の中から欲しい物を選んで購入する。こうして購入した商品は、電子商取引サイトにおいて購入者が選択した場所(主に、自宅)に届くようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-21300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エクステリアに関する工事では、工務店などの顧客は、商品の納入予定をもとに同商品を用いる工事の日程を定める。そのため、顧客は、購入する商品の実際の取引内容を出来るだけ早く把握したいと考えている。この点、上述した一般的な商品取引では、打ち合わせにおける口頭での情報伝達や、電子メール、ファクシミリでの情報伝達がなされるため、販売者と顧客との間での取引内容の伝達に時間がかかってしまうといった問題がある。
【0006】
ここで、エクステリアに関する商品の取引の全般を電子商取引サイトを利用して行うことも考えられる。電子商取引サイトでは取引内容の履歴が記憶されているため、顧客は電子商取引サイトの履歴欄を通じて取引内容を確認することができる。ただし、企業間(いわゆるBtoB)における商品取引では、商品の納入量や納入時期、過去の取引実績などの種々の条件が考慮されるため、顧客によって商品販売価格が異なる。そのため、単に電子商取引システムを利用するようにしても、そうした販売価格の設定ができず、販売者および顧客の双方にとって非常に使い勝手の悪いシステムになってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための装置の各態様を記載する。
[態様1]エクステリアに関する商品の取引内容を管理する取引管理システムであって、顧客毎に定められた識別情報と同識別情報に対応する前記顧客の取引情報とを関連付けた取引情報データ、および、前記商品の情報に関する商品データ、が格納されたデータベースを記憶する記憶部と、前記取引情報データおよび前記商品データを、前記商品の販売者による前記商品の取引内容に関するデータとして管理する第1管理サーバと、
前記取引情報データおよび前記商品データを、前記顧客による前記商品の取引内容に関するデータとして管理する第2管理サーバと、を備え、前記第2管理サーバは、通信ネットワークを介して接続される外部端末の操作を通じて前記識別情報が入力されることで、前記外部端末による前記データベースの利用を許可する利用許可部と、前記利用許可部によって前記データベースの利用が許可されているときに、前記入力された前記識別情報に対応する前記顧客の取引情報を表示する取引情報ページであって、且つ、前記商品の見積りを依頼するときに操作される見積依頼部と、前記見積もりの出力様式を選択するべく操作される出力様式選択部と、前記見積もりを出力するときに操作される出力操作部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示するページ表示部と、前記見積依頼部が操作されたときに、前記商品の見積もりを依頼する見積依頼データを作成するとともに同見積依頼データを前記データベースに格納する見積依頼格納部と、前記第1管理サーバに接続された操作端末の操作を通じて、当該第1管理サーバにより、前記見積依頼データが示す前記商品の見積もりに対応するデータである見積データが作成されるとともに同見積データが前記データベースに格納されたときであって、且つ、前記出力様式選択部の操作を通じて前記顧客に対応する顧客様式が選択された状態で前記出力操作部が操作されたときに、前記見積データをもとに前記顧客様式の見積もりを作成するとともに同見積もりを出力する見積出力部と、を備える取引管理システム。
【0008】
上記構成では、商品を販売する販売者の商品取引内容を管理するための第1管理サーバと、商品を購入する顧客の商品取引内容を管理するための第2管理サーバとが設定されている。そのため、データベースに格納されている同一のデータを、第1管理サーバでは販売者の商品取引内容(例えば、売上)に関するデータとして利用する一方、第2管理サーバでは顧客の商品取引内容(例えば、仕入)に関するデータとして利用することができる。したがって、販売者および顧客の各々が、自身による商品管理に適したかたちでデータベースのデータを利用して、商品の取引内容を管理することができる。
【0009】
上記構成によれば、顧客は、商品の見積もりを販売者に依頼する作業を、データベースおよび第2管理サーバを利用して、具体的には外部端末の操作を通じて行うことができる。また、顧客からの依頼を受けて、販売者は、データベースおよび第1管理サーバを利用して、具体的には操作端末の操作を通じて商品の見積もり、詳しくは見積データを作成してデータベースに格納することができる。そして、上記見積データがデータベースに格納されると、顧客は、見積データおよび第2管理サーバを利用して、具体的には外部端末の操作を通じて、作成されて出力される顧客様式の見積もりを取得することができる。したがって上記構成によれば、販売者と顧客とで打ち合わせを行ったり、打ち合わせでの合意事項をもとに書類を作成したりする等といった面倒な作業を行うことなく、商品の見積りを容易に作成することができる。しかも、顧客は、販売者からファクシミリや電子メールで見積もりを取得したり、その見積りを転記したりするといった面倒な作業を行うことなく、顧客様式の見積りを容易に作成することができる。そして、そうした顧客様式の見積りを、自身の見積もりとして、販売者以外の第三者(例えば、施主)に提示することができる。
【0010】
このように上記構成によれば、取引管理システムを、販売者および顧客の双方にとって使い勝手のよいシステムにすることができる。
[態様2]前記取引情報データは、前記商品についての前記顧客の利益分を示す利益データを含んでおり、前記見積出力部は、前記見積データおよび前記利益データをもとに、前記顧客の利益分を含む金額で前記顧客様式の見積もりを作成するものである、[態様1]に記載の取引管理システム。
【0011】
上記構成によれば、見積データに含まれる商品の価格、すなわち顧客にとっての商品仕入価格と、利益データが示す同商品についての顧客の利益分、すなわち商品仕入価格に顧客が上乗せする金額分とを利用して、顧客様式の見積りを作成することができる。これにより、顧客は、商品仕入価格に自身の利益分を上乗せした金額が記載された顧客様式の見積もりを自動的に作成することができる。
【0012】
[態様3]前記ページ表示部は、前記見積データに基づく発注を行うときに操作される商品発注操作部と、前記見積データに基づく発注が完了している旨の発注済み情報を表示する発注済み表示欄と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記第2管理サーバは、前記商品発注操作部が操作されたときに、前記見積データに基づく前記商品の発注を依頼する発注依頼データを作成するとともに同発注依頼データを前記第1管理サーバに送信する発注依頼送信部と、前記商品発注操作部が操作されたときに、前記発注済み表示欄に前記発注済み情報を表示させる発注済み表示部と、を備える、[態様1]または[態様2]に記載の取引管理システム。
【0013】
上記構成によれば、第1管理サーバおよび第2管理サーバを含む一連のシステムによって、第1管理サーバにより作成される商品発注に関するデータと、第2管理サーバにより作成される商品見積もりに関するデータとを一元管理することができる。そのため、第2管理サーバにより作成された見積データをもとに第1管理サーバに対する発注依頼がなされたときに、特段の操作をすることなく、取引情報ページの発注済み表示欄に発注済み情報を自動的に表示させることができる。これにより、取引情報ページの発注済み表示欄に、商品を発注済みであるにも関わらず未発注であると表示されることや、同商品を未発注であるにも関わらず発注済みであると表示されることが無くなる。そのため、顧客は、取引情報ページの発注済み表示欄を見ることで、作成した見積もりに基づく商品発注がなされているか否かを正確に認識することができる。
【0014】
[態様4]前記ページ表示部は、前記商品を選択するべく操作される商品選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品の製造者を選択するべく操作される製造者選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品の納入先を選択するべく操作される納入先選択部と、前記商品選択部で選択した前記商品についての最短納入日を表示する最短納入日表示欄と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記データベースには、前記商品の製造者と前記商品の納入先と前記商品の配送において当該商品が経由する倉庫との関係が定められた第1データ、および、前記商品の製造者と前記商品を発注してから当該商品が前記倉庫に対して出荷されるまでに要する最短の日時との関係が定められた第2データ、および、前記倉庫と同倉庫の稼働日時との関係が定められた第3データ、および、前記納入先と前記倉庫から前記納入先に前記商品が納入されるまでに要する日時との関係を定める第4データ、が格納されており、前記第2管理サーバは、前記製造者選択部の操作を通じて前記製造者が選択されるとともに前記納入先選択部の操作を通じて前記納入先が選択されたときに、前記第1データおよび前記第2データおよび前記第3データおよび前記第4データに基づいて前記商品選択部で選択した前記商品についての最短納入日を算出するとともに、該算出する前記最短納入日を、前記最短納入日表示欄に表示する最短納入日表示部を備える、[態様1]~[態様3]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0015】
エクステリア業界では、販売者は、顧客から商品の最短納入日を聞かれることが多い。最短納入日を算出する作業は、商品の発注から同商品が出荷されるまでに要する日時や、商品が配送される経路、配送に際して商品が経由する倉庫の稼働日時、納入先の状況など、様々なパラメータを考慮する必要があるため煩雑である。
【0016】
上記構成によれば、外部端末の操作を通じて商品、商品の製造者、および商品の納入先を選択するといった簡単な操作により、上記パラメータを考慮して、商品の最短納入日を自動的に算出することができる。そして、自動算出した最短納入日を、取引情報ページの最短納入日表示欄に表示させることができる。
【0017】
[態様5]前記ページ表示部は、前記顧客による工事についての工程表を表示する工程表表示欄と、前記顧客による工事に関する工事情報を入力する工事情報入力部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記第2管理サーバは、前記工事情報入力部の操作を通じて入力された前記工事情報を含む前記工程表を、前記工程表表示欄に表示する工程表表示部を備える、[態様1]~[態様4]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0018】
上記構成によれば、顧客自身が外部端末を操作することで、同外部端末に表示される取引情報ページに、顧客による工事についての工程表を表示させることができる。したがって、顧客は、外部端末に表示される取引情報ページを便利に使うことができる。
【0019】
[態様6]前記ページ表示部は、一括延期操作部が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記一括延期操作部は、前記工程表に表示されている複数の工事予定を一括して延期するときに操作される操作部であり、前記第2管理サーバは、前記一括延期操作部が操作されたときに、前記複数の工事予定の全てを1日延期する予定延期部を備える、[態様5]に記載の取引管理システム。
【0020】
エクステリアに関する工事は、降雨や降雪に起因して延期になる場合がある。この場合には、工事は1日単位で延期される。
上記構成によれば、降雨や降雪によって工事が延期される場合に、一括延期操作部を操作することで、上述したエクステリアに関する工事の実情に合わせて、工程表に表示されている複数の工事予定を一括して1日延期することができる。したがって、降雨や降雪によって工事を延期する場合には、工程表に表示されている複数の工事予定を個別に変更するのではなく、一括延期操作部を操作することで、工程表に表示されている複数の工事予定の全てを適切に変更することができる。
【0021】
[態様7]前記顧客取引データは、前記商品が設けられる物件に関する物件データを含んでおり、前記ページ表示部は、同一の物件についての前記顧客の取引情報を一括して表示するときに操作される一括表示操作部と、同一の物件についての前記顧客の取引情報を一括して表示する一括表示部と、前記一括表示部に表示されて表札を発注するときに操作される表札発注操作部と、前記一括表示部に表示されて前記表札の発注が完了している旨の発注完了情報を表示する表札発注完了表示欄と、が設定された前記取引情報ページを表示するものであり、前記第2管理サーバは、前記表札発注操作部が操作されたときに、前記表札の発注を依頼する表札発注依頼データを前記第1管理サーバに送信する表札発注依頼送信部と、前記表札発注操作部が操作されたときに、前記表札発注完了表示欄に前記発注完了情報を表示させる表札発注済み表示部と、を備える、[態様1]~[態様6]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0022】
上記構成によれば、取引情報ページにおける同一物件についての一括表示部を見る度に、この一括表示部に表示されている表札発注完了表示欄を見ることで、同物件において表札発注が完了しているか否かを把握することができる。しかも、表札発注完了表示欄とともに一括表示部に表示されている表札発注操作部を操作することで、表札の発注を行うこともできる。このように上記構成によれば、取引情報ページにおける同一物件についての一括表示部に表札発注専用の表示欄および操作部が設定されるため、エクステリアに関する工事において忘れがちな作業である表札発注に関する作業を漏れなく実行することができる。
【0023】
[態様8]前記データベースには、前記商品と、前記商品の長さ寸法を含む同商品のレイアウトと、前記商品を構成して前記レイアウトを実現する複数の構成部材と、前記複数の構成部材の価格と、前記レイアウトを実現する工事内容と、前記工事内容にかかる費用と、の関係が定められた第5データが格納されており、前記ページ表示部は、前記商品を選択するべく操作される商品選択部と、前記商品のレイアウトに関する情報を入力するレイアウト入力部と、前記レイアウトを実現する複数の構成部材、および、前記複数の構成部材の価格、および、前記レイアウトを実現する工事内容、および、前記工事内容にかかる費用、を表示する工事込み費用表示欄と、が設定される前記取引情報ページを表示するものであり、前記第2管理サーバは、前記商品選択部の操作を通じて前記商品が選択されるとともに同選択される前記商品のレイアウトに関する情報が前記レイアウト入力部の操作を通じて入力されたときに、前記選択される前記商品と前記入力される前記レイアウトに関する情報と前記第5データとに基づく演算により、前記複数の構成部材、および、前記複数の構成部材の価格、および、前記工事内容、および、前記工事内容にかかる費用、を求めて前記工事込み費用表示欄に表示する工事込み費用表示部を備える、[態様1]~[態様7]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0024】
フェンスや手すりなど、顧客が設定する長さ寸法で設置される商品は、その設置に際して、商品を構成する構成部材を継ぎ足したり、同構成部材を切断して使用したりすることで全体の長さ寸法が調節される。そのため、そうした商品では、設置に必要になる構成部材の数や費用を計算する作業が煩雑である。
【0025】
この点、上記構成によれば、外部端末の操作を通じて商品を選択するとともに同商品のレイアウトに関する情報を入力することで、指定したレイアウトでの商品の設置に必要になる構成部材の数や費用を自動的に計算して外部端末に表示することができる。これにより、顧客は、商品の設置に必要になる構成部材の数や費用を容易に把握することができる。
【0026】
[態様9]前記データベースには、前記販売者の連絡先を含む販売者データと、前記顧客の住所を含む顧客データと、前記商品の製造者の連絡先を含む製造者データと、が格納されており、前記ページ表示部は、カタログを選択するべく操作されるカタログ入力部と、前記カタログ入力部で選択した前記カタログの送付を依頼するときに操作されるカタログ送付依頼部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記第1管理サーバは、前記カタログ入力部の操作を通じて前記カタログが選択された状態で前記カタログ送付依頼部が操作されたことを条件に、前記販売者データおよび前記顧客データおよび前記製造者データに基づいて、前記カタログの発送を依頼するべく前記商品の製造者に送信するための発送依頼データであって、且つ、前記販売者を同発送依頼データの差出人にするとともに前記顧客を前記カタログの受取人にする前記発送依頼データを作成する発送依頼データ作成部、を備える、[態様1]~[態様8]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0027】
上記構成によれば、顧客からカタログの取り寄せを依頼された場合に、データベースに格納されている販売者データ、顧客データ、および製造者データを利用することで、発送依頼データを作成する作業と同発送依頼データを送信する作業とを自動的に行うことができる。
【0028】
[態様10]前記ページ表示部は、前記顧客により発注された前記商品が前記顧客による前記販売者に対する納品指示を行うことの可能な商品である場合であり、且つ、当該商品についての前記納品指示が行われていない場合に、前記商品の納品指示を待っている納品指示待ち情報を表示する納品指示待ち表示欄と、前記納品指示を行うときに操作される納品指示操作部と、が設定される前記取引情報ページを前記外部端末に表示させるものであり、前記第2管理サーバは、前記納品指示待ち表示欄に前記納品指示待ち情報が表示された状態で前記外部端末の操作を通じて前記納品指示操作部が操作されたときに、前記商品の納品を指示する納品指示データを前記第1管理サーバに出力する納品指示部を備える、[態様1]~[態様9]のいずれか一つに記載の取引管理システム。
【0029】
エクステリアの現場では、顧客が購入した商品を販売者が一時的に保管するとともに、商品の置き場所が空くタイミングや、商品を利用する工事のタイミングに合わせて、商品を顧客に納品することが望まれる場合がある。上記構成によれば、そうした場合に、顧客は、通信ネットワークを介して取引管理システムに接続された外部端末を操作するといった簡単な作業で、商品の納入タイミングを設定することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、取引管理システムを販売者および顧客の双方にとって使い勝手のよいシステムにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】取引管理システムの一実施形態の概略構成図である。
図2】データベースに格納されているデータの構造を概念的に示す略図である。
図3】ホーム画面におけるログイン用の画面の表示内容を示す図である。
図4】顧客様式の見積もりを取得する作業の実行手順を示す図である。
図5】顧客一覧ページの表示内容を示す図である。
図6】見積依頼ページの表示内容を示す図である。
図7】見積照会ページの表示内容を示す図である。
図8】見積入力ページの表示内容を示す図である。
図9】新規発注ページの表示内容を示す図である。
図10】算出表示処理の実行手順を示すフローチャートである。
図11】工程表ページの表示内容を示す図である。
図12】仕様選択ページの表示内容を示す図である。
図13】仕様確定ページの表示内容を示す図である。
図14】商品表示欄の表示内容の一例を概念的に示す図である。
図15】カタログページの表示内容を示す図である。
図16】納期連絡ページの表示内容を示す図である。
図17】納品指示ページの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、取引管理システムの一実施形態について説明する。本実施形態の取引管理システムは、建物のエクステリアに関する商品を販売する販売者である販売商社によって導入され、顧客である購入者(例えば、工務店)との間での商品取引に関する各種情報を管理するためのシステムである。
【0033】
<取引管理システムの概要>
図1に示すように、本実施形態の取引管理システム10は、第1管理サーバ11、第2管理サーバ12、およびデータベースサーバ13を備える。
【0034】
<第1管理サーバ11>
第1管理サーバ11は、データベースサーバ13に記憶されている各種データを、販売者による商品の取引内容に関するデータとして管理するためのものである。
【0035】
第1管理サーバ11は、中央演算処理装置(いわゆるCPU)、および記憶装置を備える。記憶装置は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージにより構成される。記憶装置には、商品の取引内容の管理に用いるアプリケーションや各種ソフトウェアが記憶されている。第1管理サーバ11は、記憶装置に記憶されているアプリケーションや各種ソフトウェアをもとに、販売者による商品の取引内容の管理に関する各種処理を実行する。第1管理サーバ11は、ウェブサーバの機能とアプリケーションサーバの機能とを有する。
【0036】
第1管理サーバ11は、機能部として、発送依頼データ作成部111、および発送依頼データ送信部112を有している。発送依頼データ作成部111および発送依頼データ送信部112の機能は後述する。
【0037】
第1管理サーバ11は、インターネット網や携帯電話網などの通信ネットワーク16を介して、商品の製造者(いわゆるメーカー)のファクシミリや顧客のスマートフォンなどの外部機器に接続可能になっている。第1管理サーバ11は、外部機器との間での情報の送受信が可能になっている。詳しくは、第1管理サーバ11は、製造者や顧客の外部機器に対して、ファクシミリや、電子メール、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等によって通信することが可能になっている。第1管理サーバ11と外部機器との間においては、公知の通信プロトコルに従って各種データが送受信される。
【0038】
<操作端末14>
第1管理サーバ11には、操作端末14が接続されている。操作端末14は、入力操作を行うための入力装置15(例えばマウスやキーボード、タッチパネル)を有するコンピュータによって構成されている。操作端末14は、取引管理システム10の管理者(例えば販売商社の社員)の利用を想定している。操作端末14を操作することにより、主には、データベース20に格納されている各種データのうち、販売者による商品の取引内容に関するデータが更新される。
【0039】
<第2管理サーバ12>
第2管理サーバ12は、データベースサーバ13に記憶されている各種データを、顧客による商品の取引内容に関するデータとして管理するためのものである。
【0040】
第2管理サーバ12は、中央演算処理装置、および記憶装置を備える。記憶装置は、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのストレージにより構成される。記憶装置には、商品の取引内容の管理に用いるアプリケーションや各種ソフトウェアが記憶されている。第2管理サーバ12は、記憶装置に記憶されているアプリケーションや各種ソフトウェアをもとに、顧客による商品の取引内容の管理に関する各種処理を実行する。第2管理サーバ12は、ウェブサーバの機能とアプリケーションサーバの機能とを有する。
【0041】
第2管理サーバ12は、機能部として、利用許可部121、ページ表示部122、見積依頼格納部123、見積出力部124、表札発注依頼送信部125、表札発注済み表示部126、および最短納入日表示部127を有している。また、第2管理サーバ12は、機能部として、発注依頼送信部128、発注済み表示部129、工程表表示部12A、予定延期部12B、工事込み費用表示部12C、および納品指示部12Dを有している。なお、これら機能部の機能については後述する。
【0042】
<外部端末17>
第2管理サーバ12は、携帯電話網やインターネット網などの通信ネットワーク16を介して、外部端末17に接続可能になっている。例えば、外部端末17は、パーソナルコンピュータや、タブレット端末、スマートフォンなどのユーザー端末により構成される。第2管理サーバ12は、外部端末17との間での情報の送受信が可能になっている。外部端末17と第2管理サーバ12との間においては、公知の通信プロトコルに従って各種データが送受信される。
【0043】
<データベースサーバ13>
データベースサーバ13には、データベース20が記憶されている。データベース20には、販売者と顧客との間での商品の取引内容に関する各種データが格納されている。各種データは、取引情報データ21、商品データ22、販売者データ23、および製造者データ24を含んでいる。本実施形態では、データベースサーバ13が記憶部に相当する。
【0044】
<取引情報データ21>
取引情報データ21は、顧客毎に定められた識別情報(顧客ID)と同識別情報に対応する顧客の取引情報とを関連付けたデータである。
【0045】
図2に概念的に示すように、取引情報データ21としては、以下に記載するデータが定められている。
[顧客データ25]顧客データ25(A1,A2・・・)は、顧客毎に定められる識別情報(得意先コード、ログインIDおよびログイン用のパスワード)に関するデータ、顧客情報(住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を含む)に関するデータである。なお、識別情報は、商品取引がある顧客に対して、販売商社によって設定される。
【0046】
[購入商品データ26]購入商品データ26(B1,B2・・・)は、顧客が購入した商品に関するデータ(型番、製造者、名称、カラー、価格など)である。
「納入先データ27」納入先データ27(C1,C2・・・)は、顧客が購入した商品の納入先、詳しくは納入場所や納入方法に関するデータである。納入場所に関するデータとしては、「貴社」や「土場」、「現場」、「-(その他)」などが定められている。「貴社」は顧客(例えば工務店)に商品を直接納入することを示す。「土場」は顧客の資材置場を納入場所にすることを示す。「現場」は顧客が商品を施工する現場を納入場所にすることを示す。「-」はその他の場所を納入場所にすることを示す。納入方法に関するデータとしては、「通常」、「メーカー引取」、「店頭渡し」、「メーカー直送」、「その他」などが定められている。「通常」は、販売者が商品の配送を行うことを示す。「メーカー引取」は商品の製造者から同商品を顧客が直接引き取ることを示す。「店頭渡し」は販売担当者が所属する販売商社(詳しくは、同販売商社の事務所や倉庫、物流センター)において商品の引き渡しを行うことを示す。「メーカー直送」は、商品の製造者から顧客に同商品が直接配送されることを示す。
【0047】
[見積依頼データ28]見積依頼データ28(D1,D2・・・)は、外部端末17の操作を通じて顧客が商品の見積もりを依頼する際に、第2管理サーバ12によって作成されるデータである。
【0048】
[見積データ29]見積データ29(E1,E2・・・)は、第1管理サーバ11に接続された操作端末14の操作を通じて、見積依頼データ28をもとに第1管理サーバ11により作成されるデータである。
【0049】
[売価率データ30]売価率データ30(F1,F2・・・)は、顧客による商品の売価率、詳しくは、顧客による商品の販売価格PAを同顧客による商品の仕入価格PBにより除算した値に「100」を乗算した値(PA/PB×100)である。売価率データ30としては、顧客により商品毎に定められた値がデータベース20に予め格納されている。本実施形態では、売価率データ30が、商品についての顧客の利益分を示す利益データに相当する。
【0050】
[仕入率データ31]仕入率データ31(G1,G2・・・)は、販売者による商品の仕入率、詳しくは、販売者による商品の販売価格PCを同販売者による商品の仕入価格PDにより除算した値に「100」を乗算した値(PC/PD×100)である。仕入率データ31としては、販売者により商品毎に定められた値がデータベース20に予め格納されている。
【0051】
[発注依頼データ32]発注依頼データ32(H1,H2・・・)は、外部端末17の操作を通じて、後述する見積入力ページ60に登録されている商品の発注を依頼した際に、第2管理サーバ12によって作成されるデータである。発注依頼データ32は、例えば外部端末17の操作を通じて顧客が上記見積データ29に基づく商品の発注を依頼した際に、第2管理サーバ12によって作成される。
【0052】
[第1データ33]第1データ33(I1,I2・・・)は、商品と、商品の製造者と、商品の納入先と、商品の配送経路との関係を定めたデータである。なお、第1データ33は、販売者によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0053】
[第2データ34]第2データ34(J1,J2・・・)は、商品の製造者と、商品を発注してから当該商品が倉庫に対して出荷されるまでに要する最短の日時との関係を定めたデータである。なお、第2データ34は、商品の製造者が発信する商品出荷に関する情報をもとに、販売者によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0054】
[第3データ35]第3データ35(K1,K2・・・)は、倉庫と同倉庫の稼働日時との関係を定めたデータである。なお、第3データ35は、販売者が定める倉庫の稼働カレンダーをもとに、同販売者によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0055】
[第4データ36]第4データ36(L1,L2・・・)は、商品の納入先と、倉庫から納入先に商品が納入されるまでに要する日時との関係を定めたデータである。なお、第4データ36は、顧客から取得する納入先の配送可能日カレンダーをもとに、販売者によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0056】
[第5データ37]第5データ37(M1,M2・・・)は、商品と、商品の長さ寸法を含むレイアウトと、同レイアウトを実現する複数の構成部材と、構成部材の価格と、レイアウトを実現する工事内容と、工事内容にかかる費用との関係を定めたデータである。なお、第5データ37は、商品の製造者が発信する同商品に関する情報をもとに、販売商社によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0057】
[物件データ38]物件データ38(N1,N2・・・)は、商品が設けられる物件に関するデータである。物件データ38としては、顧客が購入した商品に対応する物件名(例えば、岐南町A様邸)、住所、納品可能車種などが定められている。
【0058】
[表札発注依頼データ39]表札発注依頼データ39は、外部端末17の操作を通じて顧客が表札の発注を依頼する際に、第2管理サーバ12によって作成されるデータである。
【0059】
[発送依頼データ40]発送依頼データ40は、カタログの発送を依頼するべく商品の製造者に送信するためのデータ(例えば、ファクシミリや電子メールで送信する書類データ)である。発送依頼データ40は、外部端末17の操作を通じて顧客がカタログの取り寄せを依頼した際に、第1管理サーバ11によって作成される。
【0060】
[納品可能データ41]納品可能データ41は、顧客が購入した商品が同顧客に納品可能な状態であることを示すデータである。納品可能データ41は、対象商品が倉庫に納入された場合に、販売商社の担当者による操作端末14の操作を通じて作成されてデータベース20に格納される。
【0061】
[納品指示データ42]納品指示データ42は、外部端末17の操作を通じて顧客が納品可能状態になっている商品の納品を指示したときに、第2管理サーバ12によって作成されるデータである。
【0062】
[レイアウト情報43]レイアウト情報43は、商品のレイアウトに関する情報である。レイアウト情報としては、商品の長さ寸法や、角部分の構造等が定められている。レイアウト情報43は、外部端末17の操作を通じて顧客により入力される情報である。
【0063】
<商品データ22>
商品データ22は、販売者が取り扱う商品の情報に関するデータである。商品の情報としては、製造者、名称、型式、仕入価格、商品の施工にかかる工事内容、工事内容にかかる費用などが定められている。商品データ22は、商品の製造者が発信する商品に関する情報をもとに、販売者によって予め設定されるとともに適宜のタイミングで更新される。
【0064】
<販売者データ23>
販売者データ23は、販売者の情報(住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を含む)に関するデータである。
【0065】
<製造者データ24>
製造者データ24は、製造者の情報(住所、電話番号、ファクシミリ番号、メールアドレスなどの連絡先を含む)に関するデータである。
【0066】
<取引管理システム10の操作>
本実施形態では、販売者による操作端末14の操作や顧客による外部端末17の操作を通じて、販売者および顧客の各々が、自身による商品管理に適したかたちでデータベース20のデータを利用して、商品の取引内容を管理することが可能になっている。
【0067】
以下、本実施形態の取引管理システム10を利用して販売者や顧客が商品の取引内容を管理する作業について説明する。
<取引管理システム10の利用を許可する作業>
先ず、顧客による取引管理システム10の利用を許可する作業について、図3を参照して説明する。
【0068】
顧客が外部端末17を操作して、取引管理システム10(詳しくは、第2管理サーバ12)にアクセスすると、同外部端末17の表示画面には図3に示すホーム画面200が表示される。
【0069】
図3に示すように、ホーム画面200には、顧客が取引管理システム10にログインしていない状況であれば、ログイン用の画面が表示される。そして、顧客が取引管理システム10の利用を開始する際には、このホーム画面200において「顧客ID」が入力される。詳しくは、ホーム画面200におけるID入力欄201にログインIDが入力されるとともに、パスワード欄202にログイン用のパスワードが入力された後、ログインボタン203が操作される。この顧客IDが第2管理サーバ12の利用許可部121によって認証されると、外部端末17によるデータベース20の利用が許可される。これにより、以後において、このとき入力された顧客IDに紐付けられた商品取引に関する各種情報(詳しくは、同情報を含む取引情報ページ)を外部端末17に表示することが許可される。このように第2管理サーバ12は、機能部として、ページ表示部122を備える。ページ表示部122は、取引情報ページを外部端末17に表示する機能を有する。
【0070】
本実施形態の取引管理システム10では、外部端末17に表示される取引情報ページ(ホーム画面200を含む)にメニュー欄210が設定されている。メニュー欄210にはホームボタン211、顧客台帳ボタン212、仕切表ボタン213、依頼・履歴ボタン214、物件管理ボタン215、工程表ボタン216、在庫ボタン217、案内ボタン218など、各種の操作ボタンが表示されている。その他、メニュー欄210には、カタログボタン219、お問い合わせボタン220なども表示されている。顧客は、取引管理システム10にログインすることによって、これら操作ボタン211~220の操作が可能になる。メニュー欄210のホームボタン211が操作されると、外部端末17には、上記ホーム画面200が表示される。
【0071】
<顧客様式の見積もりを出力する作業>
次に、顧客様式の見積もりを取得する作業について、図4図8を参照して説明する。
本実施形態の取引管理システム10によれば、顧客は、顧客様式の見積もりを取得することが可能になっている。
【0072】
図4に示すように、顧客様式の見積もりを取得する場合には、先ず、外部端末17の操作を通じて(S101)、商品の見積もりを依頼する見積依頼データ28が作成されるとともに、同見積依頼データ28がデータベース20に格納される(S102)。この作業は、具体的には、以下のように実行される。
【0073】
図5に示すように、外部端末17に表示される取引情報ページは、顧客一覧ページ50を含んでいる。顧客一覧ページ50は、第2管理サーバ12の機能部の一つである利用許可部121によってデータベース20の利用が許可されているときに、入力された識別情報に対応する顧客の取引情報を表示する取引情報ページの一つである。
【0074】
顧客一覧ページ50には、顧客検索のための入力を行う顧客検索部51と、顧客検索の結果を表示する顧客表示部52とが設定されている。顧客検索部51にキーワード(施工場所または顧客名称)を入力して、同顧客検索部51の検索ボタン53を操作することで、顧客検索の結果が顧客表示部52に表示されるようになっている。図5に示す例では、顧客一覧ページ50の顧客表示部52に、6件分の顧客欄54が一覧表示されている。なお本実施形態では、外部端末17を操作する顧客が一次顧客(例えば、工務店)にあたり、顧客表示部52に表示される顧客が商品の注文主である二次顧客(例えば、施主)にあたる。
【0075】
各顧客欄54には展開/格納ボタン55が各別に設定されている。展開/格納ボタン55の操作を通じて、顧客欄54を、詳細を表示する展開状態にしたり、物件名のみを表示する格納状態にしたりすることが可能になっている。図5に示す例では、6件分の顧客欄54のうちの一つが展開状態になっている。
【0076】
また、各顧客欄54には、見積依頼ボタン56が設定されている。見積依頼ボタン56は、見積もりを依頼するためのデータ(前記見積依頼データ28)を作成する際に操作される操作部である。
【0077】
顧客が顧客様式の見積もりを取得する際には、先ず、顧客一覧ページ50の見積依頼ボタン56が操作される。これにより、図6に示すように、外部端末17には前記取引情報ページの一つである見積依頼ページ65が表示される。そして、この見積依頼ページ65を顧客が操作することにより、第2管理サーバ12の機能部の一つである見積依頼格納部123は、商品の見積もりを依頼する見積依頼データ28を作成するとともに同見積依頼データ28をデータベース20に格納する。
【0078】
<見積依頼ページ65>
見積依頼ページ65には、依頼する見積もりの内容を入力する概要入力部66、および登録ボタン67が設定されている。
【0079】
概要入力部66には、工事名を入力する工事名入力欄661や、見積もり提出の希望日を入力する希望日入力欄662、依頼内容を文字で記載する依頼内容入力欄663、施工図面などの資料を添付する添付資料欄664、などが設定されている。
【0080】
<顧客による見積依頼ページ65の操作>
顧客は、外部端末17の操作を通じて、見積依頼ページ65の工事名入力欄661、希望日入力欄662、依頼内容入力欄663、添付資料欄664に入力するとともに、登録ボタン67を操作する。これにより、商品の見積もりを依頼する見積依頼データ28が作成されるとともに、同見積依頼データ28がデータベース20に格納される。なお、見積依頼データ28は、見積もりの概要に関するデータ(詳しくは、各欄661~664で入力されたデータ)を含んでいる。本実施形態では、登録ボタン67を含む見積依頼ページ65が、見積依頼部に相当する。
【0081】
<販売者による見積データ29の作成>
図4に示すように、上記見積依頼データ28がデータベース20に格納されると(S102)、これに合わせて、第2管理サーバ12から第1管理サーバ11に対して、顧客から見積依頼があったことを通知する信号SGが出力される(S103)。この信号SGを第1管理サーバ11で受信することで(S104)、販売者は、見積依頼があったことを把握する。
【0082】
そして、販売者は、第1管理サーバ11に接続された操作端末14の操作を通じて(S105)、見積依頼データ28が示す商品の見積もりに対応するデータである見積データ29を作成するとともに、同見積データ29をデータベース20に格納する(S106)。
【0083】
<顧客による見積データ29の確認>
見積データ29がデータベース20に格納されると(S106)、第1管理サーバ11から顧客所有の外部機器に対し、電子メールまたはSNSにより、販売者による見積もりの作成が完了したことを通知する(S107)。顧客は、電子メールまたはSNSを顧客所有の外部機器により受信することで、販売者による見積もりの作成が完了したことを把握する。そして、顧客は、第2管理サーバ12に接続された外部端末17の操作を通じて(S108)、販売者が作成した見積データ29を確認する(S109)。この作業は、具体的には、以下のように実行される。
【0084】
図7に示すように、外部端末17に表示される取引情報ページは、見積照会ページ80を含んでいる。見積照会ページ80には、見積照会のための入力を行う見積照会部81と、見積照会の結果を表示する見積一覧表示部82とが設定されている。
【0085】
この見積照会部81にキーワード(例えば、見積または見積依頼、見積依頼日、見積依頼状況、顧客名など)を入力して、同見積照会部81の検索ボタン83を操作することで、見積または見積依頼の検索結果が見積一覧表示部82に表示される。図8に示す例では、見積照会ページ80の見積一覧表示部82に、3件の見積もりが一覧表示されている。
【0086】
見積一覧表示部82には、見積もりを編集する際に操作される編集ボタン84が設定されている。そして、顧客様式の見積もりを取得する場合には、取得対象の見積もりに対応する編集ボタン84が操作される。これにより、外部端末17には見積入力ページ60(図8)が表示される。
【0087】
図8に示すように、見積入力ページ60には、商品選択欄63が設定されている。そして、顧客様式の見積もりを取得する場合には、商品選択欄63における見積依頼内容反映ボタン793が操作される。これにより、商品選択欄63に、販売者が作成した見積データ29の内容が反映される。詳しくは、商品選択欄63の表示内容が、見積データ29に定められた内容に更新される。なお図8は、商品選択欄63に見積データ29の内容が反映された状態の一例を示している。
【0088】
顧客は、商品選択欄63の表示内容をもとに販売者が作成した見積もりの内容を確認する。また、顧客様式の見積もりを取得する場合には、見積書レイアウト選択部62において「顧客」を選択する。見積もりに大項目を記載する場合には、チェックボックス621にチェックマークを入れる。こうした操作の後、登録ボタン72を操作して、この見積もり内容を登録する。
【0089】
以下、見積入力ページ60について詳しく説明する。
見積入力ページ60には、依頼する見積もりの内容を入力する概要入力部61と、見積もりの出力様式を選択する見積書レイアウト選択部62と、商品を選択する商品選択欄63と、が設定されている。
【0090】
概要入力部61には、工事名を入力する工事名入力欄611や、見積もり提出の希望日を入力する希望日入力欄612、施工図面などの資料を添付する添付資料欄613などが設定されている。
【0091】
見積書レイアウト選択部62は、プルダウン形式の入力部である。見積書レイアウト選択部62における選択項目としては、顧客様式を選択する「顧客」、販売店様式を選択する「販売店」、ハウスメーカー様式を選択する「ハウスメーカー」、その他の様式を選択する「その他」などが設定されている。見積書レイアウト選択部62の近傍には、チェックボックス621が「大項目を印字する」の文字列とともに設定されている。後述する大項目を見積もりに記載する際には、このチェックボックス621にチェックマークが入れられる。本実施形態では、見積書レイアウト選択部62が、出力様式選択部に相当する。
【0092】
<商品選択欄63>
商品選択欄63には、大項目欄70、中項目欄71、小項目欄(図示略)、登録ボタン72、および戻るボタン73が設定されている。本実施形態では、商品選択欄63が、商品を選択するべく操作される商品選択部に相当する。
【0093】
<大項目欄70>
大項目欄70には、商品選択欄63で選択される内容についての大項目を表示する大項目表示欄74が表示されている。なお図8に示す例では、3つの大項目表示欄74が表示されている。見積データ29を反映させた場合には、大項目表示欄74には、見積データ29の内容(見積もり対象の商品の情報)についての大項目が表示される。
【0094】
大項目表示欄74には、表示項目として、大項目選択部75、合計金額欄76、詳細ボタン77などが設定されている。大項目選択部75は、商品選択欄63で選択される内容についての大項目(文字情報)を入力する入力部である。合計金額欄76は、大項目選択部75により選択した大項目にかかる費用(金額)を表示する表示欄である。詳細ボタン77は、大項目選択部75により選択した大項目についての詳細(詳しくは、中項目欄71や、小項目欄)を商品選択欄63に表示させる際に操作される操作部である。
【0095】
大項目欄70には、行追加ボタン78が設定されている。行追加ボタン78は、大項目表示欄74を追加する際に操作される操作部である。
<中項目欄71>
中項目欄71には、商品選択欄63で選択される商品についての中項目を表示する中項目表示欄79が表示されている。なお図8に示す例では、3つの中項目表示欄79が表示されている。見積データ29を反映させた場合には、中項目表示欄79には、見積データ29の内容(見積もり対象の商品の情報)についての中項目が表示される。中項目表示欄79には、選択チェック部790など、以下に記載する各種の表示項目が設定されている。
【0096】
選択チェック部790は、中項目表示欄79に表示されている商品を発注対象の商品とする場合に操作される操作部である。選択チェック部790は、チェックボックスにチェックマークを入れるといったように操作される。
【0097】
中項目部791は、中項目表示欄79の操作を通じて選択された中項目を表示する表示部である。
商品選択ボタン792は、商品を選択する際に操作される操作部である。商品選択ボタン792が操作されると、商品選択のための商品選択ページが表示される。この商品選択ページの操作を通じて、商品を選択することが可能になっている。
【0098】
見積依頼内容反映ボタン793は、商品選択欄63に、見積依頼データ28をもとに販売者が作成した見積データ29を反映させる際に操作される操作部である。
数量表示部794は、中項目部791に表示されている商品の数量を表示する表示部である。
【0099】
単位入力部795は、数量表示部794に入力された数量についての単位(式、個、kgなどの文字情報)を入力する入力部である。
定価表示部796は、顧客による商品の売価を表示する表示部である。
【0100】
売価率表示部797は、顧客による商品の売価率を表示する表示部である。
単価表示部798は、顧客による商品の販売価格(単価)を表示する表示部である。
金額表示部799は、顧客による商品の販売価格の総額(単価×数量)を表示する表示部である。
【0101】
仕入率表示部800は、販売者による商品の仕入率を表示する表示部である。
仕入単価表示部801は、販売者による商品の仕入価格(単価)を表示する表示部である。
【0102】
仕入金額表示部802は、販売者による商品の仕入価格の総額(単価×数量)を表示する表示部である。
本実施形態では、中項目表示欄79を利用して、以下のようにして商品を選択することが可能になっている。
【0103】
先ず、商品選択ボタン792が操作されると、外部端末17に商品選択のための商品選択ページが表示される。そして、商品選択ページの操作を通じて商品が選択されるとともに数量が入力されると、上記中項目部791には、選択された商品の名称が表示される。また、このとき定価表示部796、単価表示部798および仕入単価表示部801には、選択した商品の価格(単価)が自動的に表示される。このとき売価率表示部797には選択した商品の売価率が自動的に表示され、仕入率表示部800には選択した商品の仕入率が自動的に表示される。
【0104】
さらに、商品選択ページの操作を通じて入力された数量に応じた金額(価格)が自動的に計算されるとともに、計算した金額が金額表示部799および仕入金額表示部802に表示される。本実施形態では、商品選択欄63(詳しくは、商品選択ページ)において商品を選択するとともに数量を入力することで、データベース20に格納されている商品データ22をもとに、選択される商品の情報一覧が中項目表示欄79に自動的に作成される。
【0105】
なお、商品データ22に登録されていない商品については、商品選択ページにおいて商品を選択することができないため、中項目部791に文字情報(商品の名称や型式)が直接入力される。この場合には、定価表示部796、売価率表示部797、単価表示部798、金額表示部799、仕入率表示部800、仕入単価表示部801、仕入金額表示部802は空欄になる。
【0106】
<小項目欄>
小項目欄は、商品選択ページの操作を通じて商品を選択したときに、選択した商品が「中項目」に加えて「小項目」を有する場合に作成される表示欄である。小項目欄には、商品選択欄63で選択される商品についての小項目を表示する小項目表示欄が複数表示される。見積データ29を反映させた場合には、小項目欄には、見積データ29の内容(見積もり対象の商品の情報)についての小項目が表示される。各小項目表示欄には、上述の中項目表示欄79と同様に、選択チェック部790などの各種の表示項目が設定される。小項目表示欄においては、上述の中項目表示欄79と同様の表示態様で、商品についての情報が表示される。
【0107】
<登録ボタン72>
登録ボタン72は、商品選択欄63において選択した商品、あるいは商品選択欄63に表示された商品を登録するときに操作される操作部である。
【0108】
<戻るボタン73>
戻るボタン73は、前のページ(例えば、顧客一覧ページ50)に戻るときに操作される操作部である。
【0109】
本実施形態では、見積入力ページ60の商品選択欄63は、見積データ29の内容(詳しくは、見積もり対象の商品の情報)を表示する機能に加えて、顧客による操作を通じて商品を選択して表示させる機能を有している。顧客により、商品選択欄63に見積データ29を反映させる前に、同商品選択欄63において商品が選択されている場合においても、見積依頼内容反映ボタン793を操作することで、同商品選択欄63に見積データ29を反映させることができる。そして、顧客は、このようにして反映された商品情報をもとに販売者が作成した見積もりの内容を確認する。
【0110】
<顧客による顧客様式の見積もりの出力>
図4に示すように、販売者が作成した見積もり(具体的には、見積データ29)が顧客によって確認されると(S109)、第2管理サーバ12に接続された外部端末17の操作を通じて(S110)、確認した見積もりが外部端末17に出力される(S111)。そして、顧客は、この見積もりを外部端末17で受け取ることで取得する(S112)。この作業は、具体的には、以下のように実行される。
【0111】
すなわち、図7に示すように見積照会ページ80の前記見積書ボタン85が操作される。これにより、出力する見積もりの表示内容を確認する確認ページ(図示略)が表示される。そして、この確認ページを操作することで、顧客様式の見積もりとして、所定ファイル形式(例えば、PDFファイル形式)の見積書が外部端末17に出力される。なお本実施形態では、見積照会ページ80の見積書ボタン85および確認ページが、見積もりを出力するときに操作される出力操作部に相当する。
【0112】
本実施形態では、第2管理サーバ12の機能部の一つである前記見積出力部124は、以下の(条件)が満たされるときに、見積データ29をもとに顧客様式の見積もりを作成するとともに同見積もりを出力する機能を有する。
【0113】
(条件)見積書レイアウト選択部62の操作を通じて顧客に対応する顧客様式が選択された状態で前記出力操作部が操作された。
<顧客様式の見積もりを取得することによる作用および効果>
本実施形態では、商品を販売する販売者の商品取引内容を管理するための第1管理サーバ11と、商品を購入する顧客の商品取引内容を管理するための第2管理サーバ12とが設定されている。そのため、データベース20に格納されている同一のデータを、第1管理サーバ11では販売者の取引内容(例えば売上)に関するデータとして利用する一方、第2管理サーバ12では顧客の取引内容(例えば仕入)に関するデータとして利用することができる。したがって、販売者および顧客の各々が、自身による商品管理に適したかたちでデータベース20のデータを利用して、商品の取引内容を管理することができる。
【0114】
本実施形態によれば、顧客は、商品の見積もりを販売者に依頼する作業を、データベース20および第2管理サーバ12を利用して、具体的には外部端末17の操作を通じて行うことができる。
【0115】
また、顧客からの依頼を受けて、販売者は、データベース20および第1管理サーバ11を利用して、具体的には操作端末14の操作を通じて商品の見積もり(詳しくは、見積データ29)を作成してデータベース20に格納することができる。そして、上記見積データ29がデータベース20に格納されると、顧客は、見積データ29および第2管理サーバ12を利用して、具体的には外部端末17の操作を通じて、作成されて出力される顧客様式の見積もりを取得することができる。
【0116】
したがって、販売者と顧客とで打ち合わせを行ったり、打ち合わせでの合意事項をもとに書類を作成したりする等といった面倒な作業を行うことなく、商品の見積りを容易に作成することができる。しかも、顧客は、販売者からファクシミリや電子メールで見積もりを取得したり、その見積りを転記したりするといった面倒な作業を行うことなく、顧客様式の見積りを容易に作成することができる。そして、そうした顧客様式の見積りを、自身の見積もりとして、販売者以外の第三者(例えば、施主)に提示することができる。
【0117】
このように本実施形態によれば、取引管理システム10を、販売者および顧客の双方にとって使い勝手のよいシステムにすることができる。
<表札の発注に関する作業>
次に、表札の発注に関する作業について図5を参照して説明する。
【0118】
図5に示すように、本実施形態では、表札発注に関する作業を漏れなく実行するために、顧客一覧ページ50の顧客表示部52における顧客欄54に、表札発注ボタン90、および発注済/未発注表示欄91が設定されている。
【0119】
表札発注ボタン90は、表札を発注するときに操作される操作部である。発注済/未発注表示欄91は、表札の発注が完了している旨の発注完了情報、および、表札の発注が未完了である旨の発注未完了情報の一方を選択的に表示する表示欄である。例えば、上記発注完了情報としては「発注済」の文字情報が採用され、発注未完了情報としては「未発注」の文字情報が採用される。
【0120】
本実施形態では、表札発注ボタン90および発注済/未発注表示欄91は、顧客欄54毎に設定されている。したがって、顧客一覧ページ50に複数の顧客欄54が表示される場合には、顧客欄54毎に、表札発注ボタン90および発注済/未発注表示欄91は表示される。
【0121】
以下、表札発注ボタン90および発注済/未発注表示欄91を利用して、表札の発注を行う作業について説明する。
表札を発注する場合には、外部端末17に、顧客一覧ページ50の顧客表示部52、詳しくは発注対象の表札に対応する顧客欄54を表示させる。例えば、顧客一覧ページ50の顧客検索部51を利用して顧客検索を行うことで、顧客一覧ページ50の顧客表示部52に、発注対象の表札に対応する顧客欄54を表示させることが可能である。なお本実施形態では、顧客一覧ページ50の顧客検索部51が、同一の物件についての顧客の取引情報を一括して表示するときに操作される一括表示操作部に相当する。また本実施形態では、顧客一覧ページ50の顧客欄54が、同一の物件についての顧客の取引情報を一括して表示する一括表示部に相当する。
【0122】
表札を発注する場合には、上記発注対象の表札に対応する顧客欄54の表札発注ボタン90が操作される。これにより、外部端末17には、前記取引情報ページの一つである表札発注ページ(図示略)が表示される。そして、この表札発注ページの操作を通じて、発注する表札に関する情報(例えば、テキストデータ、図面)が入力されるとともに、同情報に基づく表札の発注依頼がなされる。具体的には、第2管理サーバ12の機能部の一つである表札発注依頼送信部125は、表札の発注を依頼する表札発注依頼データ39を作成するとともに、同表札発注依頼データ39を第1管理サーバ11に送信する。表札発注依頼データ39は、発注する表札に関する情報を含む。本実施形態では、表札発注ボタン90および表札発注ページが表札発注操作部に相当する。
【0123】
販売者は、第1管理サーバ11が受信する上記表札発注依頼データ39をもとに発注書を作成して表札の製造者にファクシミリで送るなど、表札の発注作業を行う。
本実施形態では、表札発注ボタン90および表札発注ページの操作を通じて表札の発注依頼がなされたときには、発注済/未発注表示欄91に、前記発注完了情報が表示されるようになっている。詳しくは、表札の発注依頼がなされる前においては、発注済/未発注表示欄91に、前記発注未完了情報(例えば、「未発注」の文字情報)が表示されている。そして、表札発注ボタン90および表札発注ページの操作を通じて表札の発注依頼がなされると、発注済/未発注表示欄91の表示内容が、上記発注未完了情報から前記発注完了情報(例えば、「発注済」の文字情報)に切り替えられる。
【0124】
本実施形態では、第2管理サーバ12の機能部の一つである表札発注済み表示部126により、発注済/未発注表示欄91に発注完了情報を表示させる処理が実行される。本実施形態では、発注済/未発注表示欄91が、発注完了情報を表示する表札発注完了表示欄に相当する。
【0125】
<表札の発注に関する作業を実行することによる作用および効果>
本実施形態では、顧客一覧ページ50の顧客欄54に、表札発注専用の操作部である表札発注ボタン90と、表札発注専用の表示欄である発注済/未発注表示欄91とが設定されている。これにより、顧客一覧ページ50の顧客欄54を見る度に、同顧客欄54に表示されている発注済/未発注表示欄91が目に入るようになる。そして、この発注済/未発注表示欄91を見ることで、顧客欄54に対応する物件において表札発注が完了しているか否かを把握することができる。しかも、発注済/未発注表示欄91をもとに表札の発注が未完了であることを把握した場合には、発注済/未発注表示欄91とともに顧客欄54に表示されている表札発注ボタン90を操作することで、表札の発注を行うこともできる。したがって本実施形態によれば、エクステリアに関する工事において忘れがちな作業である表札発注に関する作業を漏れなく実行することができる。
【0126】
<商品の最短納入日を表示する作業>
次に、商品の最短納入日を表示する作業について、図9および図10を参照しつつ説明する。
【0127】
図9に示すように、前記取引情報ページの一つである新規発注ページ100に、最短納品予定日欄106が設定されている。この最短納品予定日欄106に、商品の最短納入日が表示される。
【0128】
新規発注ページ100は、例えば次のような手順で、外部端末17に表示される。先ず、発注対象の商品を特定するために、見積入力ページ60(図8参照)において選択チェック部790が操作される。そして、その状態で見積入力ページ60の見積発注ボタン803が操作される。これにより、発注対象の商品を発注するための新規発注ページ100が表示される。
【0129】
新規発注ページ100は、「入力ページ」と「内容確認ページ」とを含む。「入力ページ」は、商品の発注にかかる情報を入力するためのページであり、「内容確認ページ」は「入力ページ」で入力された内容を確認するためのページである。
【0130】
入力ページには最短納品予定日欄106が設定されておらず、内容確認ページには最短納品予定日欄106が設定されている。最短納品予定日欄106以外の設定項目については、入力ページと内容確認ページとで同様である。そのため、以下では、新規発注ページ100の内容確認ページを示す図9を参照して、同新規発注ページ100の入力ページと内容確認ページとを詳しく説明する。
【0131】
図9に示すように、新規発注ページ100の入力ページには、製造者選択部101、納入先選択部102、希望納期入力部103、および商品表示欄104が設定されている。
製造者選択部101は、発注対象の商品、詳しくは見積入力ページ60において選択チェック部790が操作された商品の製造者を選択するべく操作される操作部である。なお、見積入力ページ60の見積発注ボタン803の操作を通じて新規発注ページ100が表示される場合には、製造者選択部101には、前記商品の製造者が自動的に入力および表示される。
【0132】
納入先選択部102は、発注対象の商品、詳しくは見積入力ページ60において選択チェック部790が操作された商品の納入先を指定するべく操作される操作部である。製造者選択部101の操作を通じて、前記「通常」、「メーカー引取」、「店頭渡し」、「メーカー直送」、「その他」などの商品の納入先や、商品の納入場所の住所などが入力される。
【0133】
希望納期入力部103は、発注対象の商品、詳しくは見積入力ページ60において選択チェック部790が操作された商品の希望納期を入力する入力部である。希望納期入力部103の近傍には、チェックボックス105が「最短」の文字情報とともに設定されている。本実施形態では、チェックボックス105にチェックマークが入っている場合には、前記内容確認ページに設定された前記最短納品予定日欄106に商品の最短納入日が表示されるようになっている。本実施形態では、最短納品予定日欄106が、発注を行う商品についての最短納入日を表示する最短納入日表示欄に相当する。
【0134】
商品表示欄104は、発注対象の商品、詳しくは見積入力ページ60において選択チェック部790が操作された商品の情報が表示される。
新規発注ページ100の入力ページには、確認ボタン(図示略)が設定されている。確認ボタンは、入力ページの製造者選択部101、納入先選択部102、希望納期入力部103に入力した後に、同新規発注ページ100の内容確認ページに移行する際に操作される。
【0135】
新規発注ページ100の内容確認ページには、商品の最短納入日を表示する最短納品予定日欄106が設定されている。新規発注ページ100の内容確認ページには、確定ボタン107が設定されている。確定ボタン107は、内容確認ページに表示されている内容を確定して、商品の発注を行うときに操作される操作部である。
【0136】
以下、新規発注ページ100を利用して、商品の発注を行う作業について説明する。
商品の発注を行う場合には、先ず、外部端末17に新規発注ページ100を表示させる。例えば見積入力ページ60の選択チェック部790にチェックマークを入れるとともに見積発注ボタン803を操作することで、新規発注ページ100を表示させることが可能である。
【0137】
そして、新規発注ページ100、詳しくは入力ページの操作を通じて、発注対象の商品の製造者と、同商品の納入先とが入力される。また、顧客が発注対象の商品の最短納入日を知りたい場合には、顧客による外部端末17の操作を通じてチェックボックス105にチェックマークが入れられる。こうした操作の後、新規発注ページ100の入力ページの前記確認ボタンが操作される。
【0138】
これにより、新規発注ページ100の内容確認ページが表示される。内容確認ページには、商品の製造者、商品の納入先、希望納期、商品情報に加えて、最短納品予定日欄106が表示されている。この最短納品予定日欄106には、チェックボックス105にチェックマークが入れられている場合には、商品の最短納入日が自動算出されて表示される。
【0139】
具体的には、第2管理サーバ12の機能部の一つである最短納入日表示部127は、商品表示欄104、製造者選択部101、および納入先選択部102の入力情報、前記第1~第4データ33~36に基づいて、商品についての最短納入日を算出する。そして、最短納入日表示部127は、算出した最短納入日を最短納品予定日欄106に表示する。
【0140】
<算出表示処理>
以下、最短納入日を算出して最短納品予定日欄106に表示する処理(算出表示処理)について、図10を参照しつつ説明する。
【0141】
図10は、上記算出表示処理の実行手順、詳しくは、発注対象の商品が製造者から出荷された後に販売者の倉庫を経由して顧客指定の納入先に納入される場合における算出表示処理の実行手順を示している。なお同図10に示される一連の処理は、所定周期毎の処理として、第2管理サーバ12により実行される。上記算出表示処理は、新規発注ページ100の操作を通じて発注対象の商品と同商品の製造者と同商品の納入先とが選択されるとともにチェックボックス105にチェックマークが入れられたことを条件に、実行される処理である。
【0142】
図10に示すように、この処理では先ず、新規発注ページ100の操作を通じて選択されている商品、製造者、および納入先に基づいて、第1データ33から、商品の配送経路が算出される(S201)。これにより、例えば「製造者→販売者の倉庫→納入先」など、発注対象の商品の配送経路が特定される。
【0143】
その後、新規発注ページ100の操作を通じて選択されている商品、製造者、および前記第2データ34に基づいて、製造者から出荷されて倉庫に入荷される商品についての最短の入荷日(以下、第1最短入荷日a1)が算出される(S202)。S202の処理では、次のような考えのもとに、第1最短入荷日a1が算出される。
【0144】
製造者は、商品の発注から出荷までにかかる最短の日数(以下、第1最短出荷日数a2)を公開している場合がある。第2データ34には、商品と同商品の第1最短出荷日数a2との関係が予め定められている。本処理では、先ず、発注対象の商品における第1最短出荷日数a2(例えば、N日)と現在の日時(例えば、○年○月○日)とに基づいて、製造者から商品が出荷される最短日時である第1最短出荷日a3(例えば、○年○月[○+N]日)が算出される。なお、第1最短出荷日a3の算出には、製造者の休業日が考慮される。また、新規発注ページ100の操作を通じて複数の商品が選択されている場合には、第1最短出荷日a3としては、各商品についての第1最短出荷日a3のうち最も遅い日時が採用される。
【0145】
また販売者は、製造者により商品が出荷されてから同商品が販売者の倉庫に入庫されるまでに要する最短の日時(以下、第1最短入荷日数a4)を把握している。第2データ34には、商品と同商品の第1最短入荷日数a4との関係が予め定められている。本処理では、そうした第1最短入荷日数a4と上記第1最短出荷日a3とに基づいて、製造者から出荷された商品が販売者の倉庫に入庫される最短日時、すなわち前記第1最短入荷日a1が算出される。このようにして、第1最短入荷日a1は算出される。
【0146】
その後、S201の処理において特定された倉庫と上記第1最短入荷日a1とに基づいて、前記第3データ35から、倉庫に一旦入庫される商品が同倉庫から出荷される最短の日時(以下、第2最短出荷日b1)が算出される(S203)。S203の処理では、次のような考えのもとに、第2最短出荷日b1が算出される。
【0147】
販売者は、倉庫毎に、同倉庫への商品の入荷を行わない日(以下、入荷不可日)と倉庫への商品の入荷を行う日(以下、入荷可能日)とを把握している。第3データ35には、倉庫と同倉庫の入荷不可日との関係が予め定められている。
【0148】
本処理では、商品が倉庫に入庫される最短の日時(以下、第2最短入荷日b2)が算出される。具体的には、上記第1最短入荷日a1が、S201の処理で特定された倉庫の入荷不可日である場合には、同倉庫の次の入荷可能日に第2最短入荷日b2は定められる。この場合には、上記第1最短入荷日a1は倉庫に商品を入荷できない日時であるとして、第2最短入荷日b2は、第1最短入荷日a1を倉庫の次の入荷可能日、すなわち倉庫への商品の入庫が可能になる最短の日時まで後の日にずらした日時に設定される。一方、上記第1最短入荷日a1がS201の処理で特定された倉庫の入荷可能日である場合には、第1最短入荷日a1は倉庫に商品を入庫可能な日時であるとして、第1最短入荷日a1がそのまま第2最短入荷日b2に設定される。
【0149】
また販売者は、商品が倉庫に入荷してから同商品が倉庫から出荷されるまでに要する最短の日時(以下、第2最短出荷日数b3)を把握している。第3データ35には、商品と同商品の第2最短出荷日数b3との関係が予め定められている。本処理では、そうした第2最短出荷日数b3と上記第2最短入荷日b2とに基づいて、倉庫に一旦入庫される商品が同倉庫から出荷される最短の日時(前記第2最短出荷日b1)が算出される。そして、この第2最短出荷日b1が倉庫の出荷不可日である場合には、上記第2最短出荷日b1が同倉庫の次の出荷可能日にずらされる。なお、倉庫の出荷不可日は商品の出荷を行わない日のことであり、倉庫の出荷可能日は商品の出荷を行う日のことである。一方、第2最短出荷日b1が倉庫の出荷可能日である場合には、上記第2最短出荷日b1はずらされない。このようにして、第2最短出荷日b1は算出される。
【0150】
その後、S201の処理において特定された納入先と、上記第2最短出荷日b1と、前記第4データ36とに基づいて、倉庫から出荷される商品が納入先に納入される最短の日時(以下、最短納入日c1)が算出される(S204)。S204の処理では、次のような考えのもとに、最短納入日c1が算出される。
【0151】
販売者は、倉庫毎に、商品の配送を行わない日(以下、配送不可日)と商品の配送を行う日(以下、配送可能日)とを把握している。第4データ36には、倉庫と同倉庫の配送不可日との関係が予め定められている。
【0152】
本処理では、商品が倉庫から出荷される最短の日時(以下、第3最短出荷日C2)が算出される。具体的には、上記第2最短出荷日b1がS201の処理で特定された倉庫の配送不可日である場合には、同倉庫の次の配送可能日に第3最短出荷日C2は定められる。この場合には、上記第2最短出荷日b1は商品を配送できない日時であるとして、第3最短出荷日C2は、第2最短出荷日b1を倉庫の次の配送可能日、すなわち商品の配送が可能になる最短の日時まで後の日にずらした日時に設定される。一方、上記第2最短出荷日b1がS201の処理で特定された倉庫の配送可能日である場合には、第2最短出荷日b1は商品を配送可能な日時であるとして、第2最短出荷日b1がそのまま第3最短出荷日C2に設定される。
【0153】
また販売者は、納入先毎に、納入先に商品を納入できない日(以下、納入不可日)と納入先に商品を納入できる日(以下、配送可能日)とを把握している。第4データ36には、納入先と同納入先の納入不可日との関係が予め定められている。本処理では、上記第3最短出荷日C2が、S201の処理で特定された納入先の納入不可日である場合には、同納入先の次の納入可能日に最短納入日c1は定められる。この場合には、上記第3最短出荷日C2は納入先に商品を納入できない日時であるとして、最短納入日c1は、第3最短出荷日C2を納入先の次の納入可能日、すなわち商品の納入が可能になる最短の日時まで後の日にずらした日時に設定される。一方、上記第3最短出荷日C2がS201の処理で特定された納入先の納入可能日である場合には、第3最短出荷日C2は商品を納入可能な日時であるとして、第3最短出荷日C2がそのまま最短納入日c1に設定される。このようにして、最短納入日c1は算出される。
【0154】
その後、S204の処理で算出された最短納入日c1が、最短納品予定日欄106に表示される(S205)。
なお、本実施形態の算出表示処理では、納入先として前記「メーカー引取」が選択される場合には、前記第1最短出荷日a3が最短納入日c1として算出されて、最短納品予定日欄106に表示される。また、納入先として前記「店頭渡し」が選択される場合には、前記第2最短出荷日b1が最短納入日c1として算出されて、最短納品予定日欄106に表示される。
【0155】
<最短納入日c1を表示することによる作用および効果>
エクステリア業界では、販売者は、顧客から商品の最短納入日を聞かれることが多い。最短納入日を算出する作業は、商品の発注から同商品が出荷されるまでに要する日時や、商品が配送される経路、配送に際して商品が経由する倉庫の稼働日時、納入先の状況など、様々なパラメータを考慮する必要があるため煩雑である。
【0156】
本実施形態では、外部端末17の操作を通じて商品、商品の製造者、および商品の納入先を選択するといった簡単な操作により、上記パラメータを考慮して、商品の最短納入日c1が自動的に算出される。そして、自動算出された最短納入日c1は、新規発注ページ100の内容確認ページにおける最短納品予定日欄106に表示される。このように本実施形態によれば、最短納入日c1を算出する作業と最短納入日c1を顧客に提示する作業とを自動で行うことができる。したがって、商品の最短納入日を顧客に提示する場合における販売者の手間を省くことができる。
【0157】
図9に示すように、商品の発注を行う場合には、新規発注ページ100の内容確認ページにおける表示内容をもとに商品発注の内容を確認し、それで良ければ同内容確認ページの確定ボタン107を操作して商品発注の内容を登録する。
【0158】
このとき第2管理サーバ12の機能部の一つである前記発注依頼送信部128は、商品の発注を依頼する発注データ44を作成するとともに、同発注データ44を第1管理サーバ11に送信する。このようにして、商品の発注が行われる。なお本実施形態では、新規発注ページ100、および確定ボタン107が商品発注操作部に相当する。
【0159】
また、第2管理サーバ12の機能部の一つである前記発注済み表示部129は、新規発注ページ100の操作を通じて商品発注がなされたときに、見積入力ページ60の選択チェック部790に発注済み情報を表示させる。具体的には、選択チェック部790は、薄い灰色で表示された、いわゆるグレーアウトの状態になるとともに、常時チェックボックスにチェックマークが入れられた操作不能な状態になる。なお本実施形態では、選択チェック部790が、見積データ29に基づく発注が完了している旨の発注済み情報を表示する発注済み表示欄に相当する。
【0160】
<選択チェック部790に発注済み情報を表示することによる作用および効果>
本実施形態では、第1管理サーバ11および第2管理サーバ12を含む一連のシステムによって、第2管理サーバ12により作成される商品見積もりに関するデータと、第1管理サーバ11により作成される商品発注に関するデータとを一元管理することができる。
【0161】
そのため、見積入力ページ60に登録されている商品情報をもとに第1管理サーバ11に対する発注依頼がなされたときに、特段の操作をすることなく、見積入力ページ60の選択チェック部790に発注済み情報を自動的に表示させることができる。なお、見積入力ページ60に登録されている商品情報をもとに第1管理サーバ11に対する発注依頼がなされたときは、第2管理サーバ12により作成された見積データ29をもとに第1管理サーバ11に対する発注依頼がなされたときを含む。
【0162】
これにより、見積入力ページ60の選択チェック部790の表示内容が、商品を発注済みであるにも関わらず発注済み情報が表示されない状態になること、すなわち商品の発注が可能な状態になることが無くなる。また見積入力ページ60の選択チェック部790の表示内容が、商品を未発注であるにも関わらず発注済み情報が表示される状態になること、すなわち商品の発注が不能になることも無くなる。そのため、顧客は、見積入力ページ60の選択チェック部790を見ることで、作成した見積もりに基づく商品発注がなされているか否かを正確に認識することができる。
【0163】
<顧客による工事についての工程表を表示する作業>
次に、顧客による工事についての工程表を表示する作業について、図11を参照して説明する。
【0164】
図11に示すように、前記取引情報ページは工程表ページ130を含んでいる。工程表ページ130は、例えば顧客一覧ページ50(図5参照)の工程表タブ501を操作することにより表示される。工程表ページ130には、第1工程表表示欄131、第2工程表表示欄132、新規入力ボタン133、修正ボタン134、および雨ずれボタン135が設定されている。
【0165】
第1工程表表示欄131は、販売者による工事についての工程表を表示する表示欄である。第1工程表表示欄131には、販売者により入力される工事情報(工事日、工事内容)をもとに作成される工程表が表示されるようになっている。
【0166】
第2工程表表示欄132は、顧客による工事についての工程表を表示する表示欄である。第2工程表表示欄132には、顧客により入力される工事情報(工事日、工事内容)をもとに作成される工程表が表示されるようになっている。図11に示す例では、第2工程表表示欄132が1つ表示されている。
【0167】
新規入力ボタン133は、新たに第2工程表表示欄132を作成する際に操作される操作部である。新規入力ボタン133が操作されると、新規入力ページ(図示略)が表示される。新規入力ページの操作を通じて工事情報を入力および登録することで、同工事情報を含む工程表を表示する第2工程表表示欄132が工程表ページ130上に新たに作成される。
【0168】
修正ボタン134は、作成済みの第2工程表表示欄132を修正する際に操作される操作部である。修正ボタン134は、第2工程表表示欄132が複数形成される場合には、第2工程表表示欄132毎に設定される。第2工程表表示欄132を修正するべく修正ボタン134が操作されると、修正ページ(図示略)が表示される。修正ページの操作を通じて修正内容を入力および登録することで、同修正内容が第2工程表表示欄132に反映される。
【0169】
なお本実施形態では、新規入力ボタン133、新規入力ページ、修正ボタン134、および修正ページが工事情報入力部に相当する。本実施形態では、第2管理サーバ12の機能部の一つである工程表表示部12Aは、上記工事情報入力部の操作を通じて入力された工事情報を含む工程表を第2工程表表示欄132に表示する機能を有する。
【0170】
<第2工程表表示欄132を設定することによる作用および効果>
本実施形態によれば、顧客自身が外部端末17を操作することで、同外部端末17に表示される取引情報ページの一つである工程表ページ130に、顧客による工事についての工程表を表示させることができる。したがって、顧客は、外部端末17に表示される取引情報ページを便利に使うことができる。
【0171】
<雨ずれボタン135>
雨ずれボタン135は、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定を一括して延期するときに、顧客により操作される操作部である。雨ずれボタン135が操作されると、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定(図11に示す例では、2/1(木)、2/2(金)、2/3(土))の全てが、1日延期される予定(2/2(金)、2/3(土)、2/4(日))にずらされる。
【0172】
本実施形態では、第2管理サーバ12の機能部の一つである予定延期部12Bは、一括延期操作部としての雨ずれボタン135が操作されたときに、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定の全てを1日延期する機能を有する。
【0173】
<雨ずれボタン135を設定することによる作用および効果>
エクステリアに関する工事は、降雨や降雪に起因して延期になる場合がある。この場合には、工事は1日単位で延期される。本実施形態によれば、降雨や降雪によって工事が延期される場合に、雨ずれボタン135を操作することで、上述したエクステリアに関する工事の実情に合わせて、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定を一括して1日延期することができる。
【0174】
したがって、降雨や降雪によって工事を延期する場合に、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定を個別に変更するのではなく、雨ずれボタン135を操作することで複数の工事予定の全てを手間を省きつつ適切に変更することができる。
【0175】
<顧客が設定する長さ寸法で設置される商品の見積もり作業>
次に、顧客が設定する長さ寸法で設置される商品の見積もり作業について、図12図15を参照しつつ説明する。
【0176】
フェンスや手すりなど、顧客が設定する長さ寸法で設置される商品(以下、特定商品)は、その設置に際して、商品を構成する構成部材を継ぎ足したり、同構成部材を切断して使用したりすることで全体の長さ寸法が調節される。そのため、特定商品の見積もりや発注においては、設置に必要になる構成部材の数や費用を計算する作業が煩雑になる。
【0177】
本実施形態では、前記取引情報ページは、図12に示す仕様選択ページ140と、図13に示す仕様確定ページ150とを含んでいる。そして、見積依頼の対象となる商品、すなわち顧客が前記商品選択欄63で選択する商品が上記特定商品である場合に、仕様選択ページ140および仕様確定ページ150の操作を通じて、上記作業を容易に行うことが可能になっている。
【0178】
以下、仕様選択ページ140および仕様確定ページ150の操作を通じて、上記作業を実行する手順について説明する。
図12に示すように、仕様選択ページ140には、特定商品が選択される場合においては、商品を選択するための第1選択欄141が表示されることに加えて、商品のレイアウトに関する情報を入力するレイアウト入力部142が自動的に表示される。仕様選択ページ140は、例えば見積入力ページ60(図8参照)の商品選択欄63の操作を通じて商品を選択する過程で外部端末17に表示されるページである。なお、仕様選択ページ140は、新規発注ページ100(図9参照)の商品選択ボタン108や、フェンス拾い出しボタン109、手すり拾い出しボタン110が操作された場合にも、外部端末17に表示される。
【0179】
図12は、特定商品であるA社製のフェンスをL字状に配置する場合における仕様選択ページ140の表示例を示している。図12に示す例では、レイアウト入力部142に、一方のフェンス部の長さ寸法(4.3メートル)と、他方のフェンス部の長さ寸法(2.8メートル)と、2つのフェンス部が角をなす角部分に用いられる構成部品(目隠しコーナー継手A・・・)とが入力される。そして、その状態で仕様確定ボタン143が操作されると、図13に示す仕様確定ページ150が表示される。
【0180】
図13に示すように、仕様確定ページ150には、工事込み費用表示欄151、選択チェック部152、および商品確定ボタン153が設定されている。
工事込み費用表示欄151は、レイアウト入力部142に入力されたレイアウトを実現する複数の構成部材と、複数の構成部材の価格と、レイアウト入力部142に入力したレイアウトを実現する工事内容と、工事内容にかかる費用とを表示する表示欄である。本実施形態では、工事込み費用表示欄151に表示される各表示項目は、第2管理サーバ12の機能部の一つである工事込み費用表示部12Cにより自動的に算出されて工事込み費用表示欄151に表示される。具体的には、工事込み費用表示部12Cは、上記第1選択欄141で選択された商品に関する情報と、上記レイアウト入力部142に入力されたレイアウトに関する情報と、前記第5データ37とに基づく演算により、各表示項目を算出する。そして、工事込み費用表示部12Cは、算出した各表示項目を工事込み費用表示欄151に表示させる。
【0181】
選択チェック部152は、工事込み費用表示欄151に表示されている工事内容での工事を販売者に依頼する場合に、顧客により操作される操作部である。選択チェック部152は、チェックボックスと「工事を依頼する」の文字列とにより構成される操作部であり、チェックボックスにチェックマークを入れるといったように操作される。
【0182】
商品確定ボタン153は、工事込み費用表示欄151の表示内容で、商品の選択を確定する際に操作される操作部である。
本実施形態では、仕様確定ページ150において、選択チェック部152を操作した状態で商品確定ボタン153を操作することで、同仕様確定ページ150に表示されている表示内容が商品選択欄63に反映される。図14に、商品選択欄63の表示内容の一例を概念的に示す。図14に示すように、上記レイアウトを実現する複数の構成部材、複数の構成部材の価格、上記レイアウトを実現する工事内容、および工事内容にかかる費用が自動的に算出されて、商品選択欄63に反映されるようになる。
【0183】
<ページ140,150を設定することによる作用および効果>
本実施形態では、外部端末17の操作を通じて特定商品を選択するとともに同商品のレイアウトに関する情報を入力することで、指定したレイアウトでの特定商品の設置に必要になる構成部材の数や費用を自動的に計算して商品選択欄63に表示することができる。これにより、顧客は、特定商品の設置に必要になる構成部材の数や費用を容易に把握することができる。しかも、特定商品の設置に必要になる構成部材の数や費用の計算にかかる手間を省くことができるため、見積依頼にかかる作業や発注にかかる作業を手間を省きつつ容易に実行することができる。
【0184】
<顧客へのカタログの発送を依頼する作業>
次に、顧客へのカタログの発送を依頼する作業について、図15を参照して説明する。
図15に示すように、前記取引情報ページはカタログページ160を含んでいる。カタログページ160は、顧客自身へのカタログの発送を依頼するべく顧客により操作されるページである。カタログページ160は、例えばメニュー欄210(図3参照)のカタログボタン219を操作することにより表示される。
【0185】
カタログページ160には、用件選択部161、製造者選択部162、送付先入力部163、カタログ入力部164、および依頼ボタン165が設定されている。
用件選択部161は、用件を選択するべく操作される操作部である。カタログの発送を依頼する際には、用件選択部161において「カタログ」が選択される。製造者選択部162は、カタログの発送を依頼する製造者を選択するべく操作される操作部である。本実施形態では、製造者選択部162で選択される製造者と、前記製造者データ24とをもとに、カタログの発送を依頼する発送依頼データ40の送付先が特定される。
【0186】
送付先入力部163は、カタログの送付先を入力する入力部である。なお、送付先入力部163は、前記「貴社」や「土場」、「現場」、「その他」等を選択して入力することが可能になっている。また、上記「その他」を選択した場合には、送付先入力部163に、送付先についての文字情報(郵便番号、住所、電話番号等)を直接入力することが可能になっている。
【0187】
カタログ入力部164は、発送を依頼する対象のカタログを選択するべく入力操作される入力部である。
カタログ入力部164は、製造者選択部162において製造者が選択されると、その製造者に対応するカタログの一覧が数量入力部166とともに表示されるようになっている。図15に示す例では、4種類のカタログが数量入力部166とともに表示されている。数量入力部166に数量を入力することで、発送を依頼する対象のカタログが選択されるとともにその数量が入力される。
【0188】
依頼ボタン165は、カタログページ160の操作を通じて選択した内容でカタログの発送を依頼するときに操作される操作部である。
<カタログページ160の操作>
顧客自身へのカタログの発送を依頼する際には、顧客はカタログページ160を次のように操作する。用件選択部161の操作を通じて「カタログ」を選択する。また、製造者選択部162の操作を通じてカタログの発送を依頼する製造者を選択するとともに、送付先入力部163の操作を通じてカタログの送付先を選択する。さらに、カタログ入力部164の操作を通じて、発送を依頼する対象のカタログを選択するとともに同カタログの数量を入力する。詳しくは、製造者選択部162において製造者が選択されることでカタログ入力部164に表示されるカタログの一覧から、発送を依頼するカタログを選択するとともに、選択したカタログに対応する数量入力部166に数量を入力する。こうした一連の操作の後、依頼ボタン165を操作する。
【0189】
これにより、カタログの発送を依頼する依頼内容を確認する確認ページ(図示略)が表示される。そして、この確認ページの確定ボタンを操作することで、カタログの発送を依頼する依頼内容が確定される。詳しくは、このとき発送依頼データ40の作成を依頼する作成依頼データ45が作成されるとともに、同作成依頼データ45がデータベース20に格納される。なお作成依頼データ45は、カタログの発送を依頼する製造者に関するデータ、カタログの送付先に関するデータ、発送を依頼する対象のカタログに関するデータを含んでいる。第2管理サーバ12は、このようにして作成依頼データ45を作成するとともに、同作成依頼データ45をデータベース20に格納する機能を有する。本実施形態では、依頼ボタン165および確認ページが、カタログ送付依頼部に相当する。
【0190】
第1管理サーバ11は、機能部として、前記発送依頼データ作成部111を有する。発送依頼データ作成部111は、第2管理サーバ12によって作成依頼データ45が作成されるとともにデータベース20に格納されたことを条件に、カタログの発送を依頼するべく商品の製造者に送信するための発送依頼データ40を作成する。
【0191】
発送依頼データ40は、販売者を同発送依頼データ40の差出人にするとともに顧客をカタログの受取人にして、カタログの発送を依頼するためのデータである。発送依頼データ40は、データベース20に格納されている上記作成依頼データ45、顧客データ25、製造者データ24に基づき作成される。発送依頼データ40としては、例えば、ファクシミリや電子メールで送信可能な書類データが作成される。
【0192】
第1管理サーバ11は、機能部として、前記発送依頼データ送信部112を有する。発送依頼データ送信部112は、上記発送依頼データ作成部111により作成した発送依頼データ40を、通信ネットワーク16を介して製造者の外部機器に送信する機能を有する。発送依頼データ送信部112は、例えば発送依頼データ40を、ファクシミリまたは電子メールで製造者に自動送信する。
【0193】
<カタログページ160を設定することによる作用および効果>
販売者は、顧客から、商品カタログの取り寄せを依頼されることがある。この場合には販売者は、例えば販売者自身をカタログ取り寄せ用の書類の差出人とし、顧客をカタログの受取人とする書式でカタログ取り寄せ用の書類データを作成するとともに、同書類データをファクシミリや電子メールによって商品の製造者に送信する。こうした書類の作成にかかる作業や、同書類データの送信にかかる作業は、単純な作業であるものの、面倒な作業である。
【0194】
本実施形態によれば、顧客からカタログの取り寄せを依頼される場合に、データベース20に格納されている販売者データ23、顧客データ25、および製造者データ24を利用することで、発送依頼データ40を作成する作業を自動的に行うことができる。また、発送依頼データ40を製造者に送信する作業についても、製造者データ24を利用して、自動的に行うことができる。そのため、顧客の依頼により、販売者が製造者からカタログを取り寄せる場合において、販売者の手間を省くことができる。
【0195】
<納品指示を行うことの可能な商品の納品を指示する作業>
次に、納品指示を行うことの可能な商品の納品を指示する作業について、図16および図17を参照しつつ説明する。
【0196】
図16に示すように、前記取引情報ページは納期連絡ページ170を含んでいる。納期連絡ページ170は、例えば顧客一覧ページ50(図5参照)の納期連絡タブ502を操作することにより表示される。納期連絡ページ170は、発注した商品の納期を確認する際に顧客が参照するページである。
【0197】
納期連絡ページ170には、商品表示欄171、および納品指示待ち表示欄172が設定されている。商品表示欄171は、顧客が発注した商品についての各種情報を表示する表示欄である。納品指示待ち表示欄172は、商品の納品指示を待っている納品指示待ち情報(例えば、「指示待ち」の文字情報)を表示する表示欄である。
【0198】
ここでエクステリアの現場では、顧客が購入した商品を販売者が一時的に保管するとともに、商品の置き場所が空くタイミングや、商品を利用する工事のタイミングに合わせて、商品を顧客に納品することが望まれる場合がある。本実施形態では、そうした場合に、納品指示待ち表示欄172には上記納品指示待ち情報が表示されるようになっている。詳しくは、本実施形態では、商品データ22をもとに、納品指示を行うことの可能な商品である場合には、納品指示待ち表示欄172に納品指示待ち情報が表示される。
【0199】
納期連絡ページ170には、納品指示ボタン173が設定されている。納品指示ボタン173は、商品の納入を依頼する場合に、顧客により操作される操作部である。納品指示ボタン173が操作されると、外部端末17には、図17に示す納品指示ページ180が表示される。納品指示ページ180は、前記取引情報ページの一つである。
【0200】
図17に示すように、納品指示ページ180には、商品表示欄181、選択チェック部182、納品待ち表示欄183、希望納期入力欄184、納品先選択部187、依頼ボタン185、戻るボタン186が設定されている。
【0201】
商品表示欄181は、納期連絡ページ170の商品表示欄171と同一内容を表示する表示欄である。選択チェック部182は、商品表示欄181に表示されている商品を、納品対象の商品に指定する場合に操作される操作部である。選択チェック部182は、チェックボックスにより構成される操作部であり、チェックボックスにチェックマークを入れるといったように操作される。納品待ち表示欄183は、納期連絡ページ170の納品指示待ち表示欄172と同一内容を表示する表示欄である。希望納期入力欄184は、商品の納入を希望する日時を入力するための操作部である。
【0202】
納品先選択部187は、商品の納品先を選択するためのプルダウン形式の入力部である。納品先選択部187における選択項目としては、前記「貴社」や「土場」、「現場」などが設定されている。
【0203】
依頼ボタン185は、納品指示ページ180に表示されている内容で商品の納品を依頼するときに操作される操作部である。戻るボタン186は、商品の納品を依頼することなく、前のページ(例えば、納期連絡ページ170)に戻るときに操作される操作部である。
【0204】
<納品指示ページ180の操作>
納品指示待ち表示欄172に納品指示待ち情報が表示されている商品、すなわち納品指示を行うことの可能な商品の納品を依頼する際には、納品指示ページ180が次のように操作される。
【0205】
納品を依頼する対象の商品に対応する選択チェック部182が操作される。希望納期入力欄184の操作を通じて商品の納入を希望する日時が入力される。納品先選択部187の操作を通じて、商品の納入先が選択される。そして、この状態で依頼ボタン185が操作される。これにより、納品指示ページ180に表示されている内容で商品の納品が依頼される。なお本実施形態では、納品指示ボタン173および納品指示ページ180が納品指示操作部に相当する。
【0206】
具体的には、第2管理サーバ12の機能部の一つである納品指示部12Dは、外部端末17の操作を通じて上記納品指示操作部が操作されたときに、商品の納品を指示する納品指示データ42を第1管理サーバ11に出力する。販売者は、第1管理サーバ11が受信する上記納品指示データ42をもとに、同納品指示データ42に含まれる商品の納入先への配送を手配する。
【0207】
<納品指示操作部を設定することによる作用および効果>
本実施形態によれば、顧客が購入した商品であって、且つ、販売者に対して納品指示を行うことの可能な商品の納入タイミングを、顧客は外部端末17を操作するといった簡単な作業で設定することができる。
【0208】
<本実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)販売者および顧客の各々が、自身による商品管理に適したかたちでデータベース20のデータを利用して、商品の取引内容を管理することができる。また、販売者と顧客とで打ち合わせを行ったり、打ち合わせでの合意事項をもとに書類を作成したりする等といった面倒な作業を行うことなく、商品の見積りを容易に作成することができる。しかも、顧客は、販売者からファクシミリや電子メールで見積もりを取得したり、その見積りを転記したりするといった面倒な作業を行うことなく、顧客様式の見積りを容易に作成することができる。このように本実施形態によれば、取引管理システム10を、販売者および顧客の双方にとって使い勝手のよいシステムにすることができる。
【0209】
(2)見積データ29に含まれる商品の価格、すなわち顧客にとっての仕入価格と、売価率データ30が示す同商品についての顧客の利益分、すなわち仕入価格に顧客が上乗せする金額分とを利用して、顧客様式の見積りを作成することができる。これにより、顧客は、商品仕入価格に自身の利益分を上乗せした金額が記載された顧客様式の見積もりを自動的に作成することができる。
【0210】
(3)顧客一覧ページ50の顧客欄54に、表札発注専用の表示欄である発注済/未発注表示欄91と、表札発注専用の操作部である表札発注ボタン90とが設定されている。そのため、エクステリアに関する工事において忘れがちな作業である表札発注に関する作業を漏れなく実行することができる。
【0211】
(4)外部端末17の操作を通じて商品、商品の製造者、および商品の納入先を選択するといった簡単な操作により、上記パラメータを考慮して、商品の最短納入日c1が自動的に算出される。そして、自動算出された最短納入日c1は、取引情報ページの最短納品予定日欄106に表示される。このように本実施形態によれば、最短納入日c1を算出する作業と最短納入日c1を顧客に提示する作業とを自動で行うことができる。したがって、商品の最短納入日を顧客に提示する場合における販売者の手間を省くことができる。
【0212】
(5)第2管理サーバ12により作成された見積データ29をもとに第1管理サーバ11に対する発注依頼がなされたときに、特段の操作をすることなく、見積入力ページ60の選択チェック部790に発注済み情報を自動的に表示させることができる。そのため、顧客は、見積入力ページ60の選択チェック部790を見ることで、作成した見積もりに基づく商品発注がなされているか否かを正確に認識することができる。
【0213】
(6)顧客自身が外部端末17を操作することで、同外部端末17に表示される取引情報ページの一つである工程表ページ130に、顧客による工事についての工程表を表示させることができる。したがって、顧客は、外部端末17に表示される取引情報ページを便利に使うことができる。
【0214】
(7)降雨や降雪によって工事を延期する場合に、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定を個別に変更するのではなく、雨ずれボタン135を操作することで複数の工事予定の全てを手間を省きつつ適切に変更することができる。
【0215】
(8)外部端末17の操作を通じて特定商品を選択するとともに同特定商品のレイアウトに関する情報を入力することで、指定したレイアウトでの特定商品の設置に必要になる構成部材の数や費用を自動的に計算して商品選択欄63に表示することができる。そのため、顧客は、見積依頼にかかる作業や発注にかかる作業を手間を省きつつ容易に実行することができる。
【0216】
(9)顧客からカタログの取り寄せを依頼される場合に、データベース20に格納されている販売者データ23、顧客データ25、および製造者データ24を利用することで、発送依頼データ40を作成する作業を自動的に行うことができる。また、発送依頼データ40を製造者に送信する作業についても、製造者データ24を利用して、自動的に行うことができる。そのため、顧客の依頼により、販売者が製造者からカタログを取り寄せる場合において、販売者の手間を省くことができる。
【0217】
(10)納品可能な状態の商品を販売者が一時的に保管している場合に、顧客は外部端末17を操作するといった簡単な作業で、同商品の納入タイミングを設定することができる。
【0218】
<変更例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0219】
・商品選択欄63に見積データ29の内容を反映させる処理を行うことなく、見積データ29を直接取り込むとともに同見積データ29をもとに顧客様式の見積もりを作成することが可能である。こうした構成は、顧客様式の見積もりを作成するための専用のページを設定するなどして、実現可能である。
【0220】
・利益データとしての売価率データ30を用いずに、見積依頼データ28や、見積データ29、顧客様式の見積もりを作成するようにしてもよい。
・売価率は、商品毎に設定することの他、同一顧客の全ての商品について同一値に設定することが可能である。
【0221】
・商品の見積もりを依頼する際に、データベース20に予め格納されている売価率データ30を用いることに代えて、外部端末17の操作を通じて都度入力される値(売価率)を用いるようにしてもよい。
【0222】
・仕入率は、商品毎に設定することの他、同一製造者の全ての商品について同一値に設定することが可能である。
・見積照会ページ80の見積書ボタン85を操作することにより表示される確認ページを省略してもよい。この場合には、見積書ボタン85を操作することで、顧客様式の見積もりが外部端末17に出力されるようにすればよい。
【0223】
・最短納入日の算出に際して、入荷不可日や出荷不可日などの「日にち」を考慮することに加えて、商品配送の締め時間や商品引取の締め時間などの「時間」を考慮するようにしてもよい。
【0224】
・見積入力ページ60の選択チェック部790に表示する発注済み情報としては、常時チェックボックスに入れられるチェックマークや、グレーアウト状態、操作不能状態などを採用することに限らず、任意の情報を採用することができる。例えば、発注済み情報としては、常時チェックボックスに入れられるチェックマーク、グレーアウト状態、操作不能状態のうちの2つのみを採用したり、1つのみを採用したりすることができる。その他、発注済み情報としては、チェックボックスに、チェックマークを入れることに代えて、記号「○」を記載するようにしたり、文字情報「発注済」を記載するようにしたりできる。
【0225】
・発注済/未発注表示欄91に表示する発注完了情報としては、「済」の文字情報を採用したり記号「○」を採用したりするなど、任意の情報を採用することができる。また、発注済/未発注表示欄91に表示する発注未完了情報としては、「未」の文字情報を採用したり記号「×」を採用したりするなど、任意の情報を採用することができる。
【0226】
・新規発注ページ100の確認ボタン(図示略)を操作することにより表示される確認ページを省略してもよい。この場合には、確認ボタンを操作することで、商品発注の内容が登録されるようにすればよい。
【0227】
・工程表ページ130の第2工程表表示欄132に工事を行わない日(以下、工事不可日)を設定するようにしてもよい。同構成を実現するためには、工程表ページ130の操作を通じて工事不可日を登録するようにすればよい。上記構成によれば、工程表ページ130の第2工程表表示欄132における工事不可日には工事予定が表示されないようにすることができる。しかも、雨ずれボタン135が操作されたときには、第2工程表表示欄132に表示されている複数の工事予定の全てを、工事不可日を除く態様で1日延期することができる。
【0228】
・雨ずれボタン135を省略してもよい。
・レイアウト入力部142および工事込み費用表示欄151を自動表示する対象の特定商品として、フェンスおよび手すりの両方を採用することに限らず、フェンスおよび手すりの一方のみを採用することができる。その他、レイアウト入力部142および工事込み費用表示欄151を自動表示する対象の特定商品としては、顧客が設定する長さ寸法で設置される商品であれば、任意の商品を採用することができる。
【0229】
・第1管理サーバ11の機能部の一つである発送依頼データ送信部112を省略してもよい。同構成によっても、販売者を発送依頼データ40の差出人にするとともに顧客をカタログの受取人にした発送依頼データ40を自動作成することはできる。この場合には、操作端末14の操作を通じて発送依頼データ40を製造者の外部機器に送信したり、印刷した発送依頼データ40をファクシミリで製造者に送信したりすればよい。
【0230】
・納品指示待ち表示欄172に納品指示待ち情報を表示させるための処理は、任意に変更することができる。上記処理は、次のような考えのもとに実行することができる。顧客は、外部端末17の操作を通じて「納品指示」を出す商品を指定する。第2管理サーバ12は、指定された商品に対応する上記納品指示待ち表示欄172に納品指示待ち情報を表示させる。
【0231】
・納品指示ページ180の希望納期入力欄184に入力する日時としては、商品の納入を希望する「日にち」を採用することの他、商品の納入を希望する「日にち」および「時間」を採用したり、商品の納入を希望する「期間」を採用したりすることができる。
【0232】
・納品指示待ち表示欄172に表示する納品可能状態情報は、「指示待ち」の文字情報を採用することに限らず、「指示待ち」以外の文字情報を採用したり、チェックボックスに入れられるチェックマークを採用したりするなど、任意に変更することができる。
【0233】
・取引管理システム10により、以下の(作業1)~(作業8)の全てを実行することに限らず、(作業1)~(作業8)のうちの一部(具体的には、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、或いは7つ)のみを実行するようにしてもよい。
【0234】
(作業1)顧客様式の見積もりを出力する作業。
(作業2)表札の発注に関する作業。
(作業3)商品の最短納入日を表示する作業。
【0235】
(作業4)発注済み表示欄に発注済み情報を表示する作業。
(作業5)顧客による工事についての工程表を表示する作業。
(作業6)顧客が設定する長さ寸法で設置される商品の見積もり作業。
【0236】
(作業7)顧客へのカタログの発送を依頼する作業。
(作業8)納品可能な状態の商品の納入を依頼する作業。
・取引管理システム10を、自前のシステムで構築することの他、ASP(Application Service Provider)サービスなどの外部のサービスを利用して構築することができる。
【符号の説明】
【0237】
10…取引管理システム
11…第1管理サーバ
111…発送依頼データ作成部
112…発送依頼データ送信部
12…第2管理サーバ
121…利用許可部
122…ページ表示部
123…見積依頼格納部
124…見積出力部
125…表札発注依頼送信部
126…表札発注済み表示部
127…最短納入日表示部
128…発注依頼送信部
129…発注済み表示部
12A…工程表表示部
12B…予定延期部
12C…工事込み費用表示部
12D…納品指示部
13…データベースサーバ
14…操作端末
16…通信ネットワーク
17…外部端末
20…データベース
50…顧客一覧ページ
60…見積入力ページ
65…見積依頼ページ
80…見積照会ページ
90…表札発注ボタン
91…発注済/未発注表示欄
100…新規発注ページ
130…工程表ページ
135…雨ずれボタン
140…仕様選択ページ
142…レイアウト入力部
150…仕様確定ページ
151…工事込み費用表示欄
160…カタログページ
170…納期連絡ページ
173…納品指示ボタン
180…納品指示ページ
【要約】
【課題】取引管理システムを販売者および顧客の双方にとって使い勝手のよいシステムにすること。
【解決手段】取引管理システム10は、データベースサーバ13、第1管理サーバ11、および第2管理サーバ12を備え、エクステリアに関する商品の取引内容を管理する。第2管理サーバ12は、外部端末17によるデータベース20の利用を許可する利用許可部121と、取引情報ページを外部端末17に表示するページ表示部122と、を備える。第2管理サーバ12は、見積依頼データ28を作成してデータベース20に格納する見積依頼格納部123と、見積依頼データ28に基づき第1管理サーバ11により作成される見積データ29をもとに顧客様式の見積もりを作成して出力する見積出力部124と、を備える。
【選択図】図1
図1
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図3
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図17