(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】超吸収体粒子を製造する方法
(51)【国際特許分類】
C08J 3/12 20060101AFI20240805BHJP
A61F 13/53 20060101ALI20240805BHJP
A61L 15/60 20060101ALI20240805BHJP
B01J 20/26 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
C08J3/12 A
A61F13/53 300
A61L15/60
B01J20/26 D
(21)【出願番号】P 2021542342
(86)(22)【出願日】2020-01-13
(86)【国際出願番号】 EP2020050627
(87)【国際公開番号】W WO2020151970
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2023-01-13
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ハーグ,モニカ
(72)【発明者】
【氏名】ギーレシャー,シュテファン
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-119042(JP,A)
【文献】国際公開第2015/129917(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/170501(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/124550(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J
C08F
C08C
C08F
B01J
A61F
A61L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超吸収体粒子を製造する方法であって、モノマー調製物を重合させることと、得られた水性ポリマーゲルを乾燥させることと、粉砕することと、分類することと、熱的表面後架橋することと、を含み、
a)酸基を有し、少なくとも部分的に中和されている、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー、
b)少なくとも1種の架橋剤、及び
c)少なくとも1種の開始剤
を含むモノマー水溶液と、発泡した界面活性剤水溶液とを混合することによってモノマー調製物を生成することを含む、方法。
【請求項2】
モノマー調製物の重合が混練反応器中で行われ、モノマー水溶液と発泡した界面活性剤水溶液とが前記混練反応器中で混合される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
重合が連続混練反応器中で行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
モノマー水溶液が40重量%~50重量%のモノマーa)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
モノマーa)が60~80mol%の程度まで中和されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
モノマーa)が部分的に中和されているアクリル酸である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
発泡した界面活性剤水溶液が1重量%~3重量%の少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
発泡した界面活性剤水溶液が少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
モノマー調製物中の発泡した界面活性剤水溶液とモノマー水溶液との重量比が0.03~0.10である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
発泡した界面活性剤水溶液が、水溶性ポリマーを付加的に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
発泡した界面活性剤水溶液が5重量%~10重量%の付加的な水溶性ポリマーを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
付加的な水溶性ポリマーがポリエチレングリコールである、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1種の開始剤c)がレドックス開始剤である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
超吸収体粒子を含む、衛生物品を製造する方法であって、
請求項1から13のいずれか一項に記載の方法によって超吸収体粒子を製造する工程と、
前記超吸収体粒子を含む、衛生物品を製造する工程と、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超吸収体粒子を製造する方法であって、モノマー調製物を重合させること、得られた水性ポリマーゲルを乾燥させること、粉砕すること、分類すること、及び熱的表面後架橋することを含み、モノマー調製物がモノマー水溶液と発泡した界面活性剤水溶液とを混合することによって生成される、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超吸収体は、おむつ、タンポン、衛生ナプキン及び他の衛生物品を製造するのに使用されるが、市場向け園芸において保水剤としても使用される。超吸収体はまた、水吸収性ポリマーとも称される。
【0003】
超吸収体の製造は、論文「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F. L. Buchholz及びA. T. Graham、Wiley-VCH、1998年、71~103頁に記載されている。
【0004】
性能特性、例えば49.2g/cm2(AUHL)の圧力下での透過率(SFC)及び吸収率を改善するために、超吸収体粒子は、一般に、表面後架橋される。これは、粒子表面の架橋のレベルを上げ、このことは49.2g/cm2(AUHL)の圧力下での吸収率と、遠心保持容量(CRC)とを少なくとも部分的に分離することができる。この表面後架橋は、水性ゲル相中で実施することができる。しかしながら、好ましくは、乾燥させ、粉砕し、篩ったポリマー粒子(ベースポリマー)は、表面後架橋剤で表面コーティングされ、熱的表面後架橋される。この目的に好適な架橋剤は、ポリマー粒子の少なくとも2つのカルボン酸基と共有結合を形成することができる化合物である。
【0005】
EP2518092 A1は、重合前にモノマー溶液を発泡させることによる多孔質超吸収体粒子の製造について記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、超吸収体粒子を製造するための、特に、より高い液体吸収を有する超吸収体粒子のための、改善された方法を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、超吸収体粒子を製造する方法であって、モノマー調製物を重合させること、得られた水性ポリマーゲルを乾燥させること、粉砕すること、分類すること、及び熱的表面後架橋することを含み、
a)酸基を有し、少なくとも部分的に中和されている、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー、
b)少なくとも1種の架橋剤、及び
c)少なくとも1種の開始剤
を含むモノマー水溶液と、発泡した界面活性剤水溶液とを混合することによってモノマー調製物を生成することを含む、方法によって達成された。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、モノマー調製物の重合は混練反応器中で行われる。モノマー水溶液と発泡した界面活性剤水溶液とは、ここでは混練反応器中で混合される。混練反応器は、連続式又はバッチ式で操作することができる。連続混練反応器が好ましい。
【0009】
特に好適な開始剤c)は、レドックス開始剤である。レドックス開始剤は、酸化成分、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム及び/又は過酸化水素、並びに還元成分、例えばアスコルビン酸からなる。還元成分は、好ましくは混練反応器まで添加されない。
【0010】
モノマー水溶液は、好ましくは30重量%~60重量%、より好ましくは35重量%~65重量%、最も好ましくは40重量%~50重量%のモノマーa)を含む。モノマーa)は、好ましくは40~90mol%、より好ましくは50~85mol%、最も好ましくは60~80mol%の程度まで中和されている。好ましいモノマーa)は、部分的に中和されているアクリル酸である。
【0011】
発泡した界面活性剤水溶液は、好ましくは0.1%~10重量%、より好ましくは0.5%~5重量%、最も好ましくは1重量%~3重量%の少なくとも1種の界面活性剤を含む。好ましい界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、例えばエトキシ化C14~C20アルコールである。
【0012】
界面活性剤溶液は最初に発泡させ、その後にのみ、既に発泡した界面活性剤溶液をモノマー溶液と混合をする。
【0013】
モノマー調製物中の発泡した界面活性剤水溶液とモノマー水溶液との重量比は、好ましくは0.01~0.30、より好ましくは0.02~0.20、最も好ましくは0.03~0.10である。
【0014】
本発明は、方法ステップの順序が、得られる超吸収体粒子の性質に決定的な影響力を有するという知見に基づく。本発明の方法ステップの順序、即ち、既に発泡した界面活性剤溶液をモノマー溶液と混合することによって、重合における最高温度がより高くなる。ベースポリマーの遠心保持容量(CRC)及び抽出分が増加する。熱的表面後架橋後に、本発明の方法ステップによって製造された超吸収体粒子は、0.3psi(2.07kPa)の圧力下での明らかに改善された体積液体吸収率(VAUL)、49.2g/cm2の圧力下での吸収率(AUHL)の若干の改善、及び同等の遠心保持容量(CRC)を有する。
【0015】
発泡した界面活性剤水溶液は、好ましくは0.5重量%~20重量%、より好ましくは2重量%~15重量%、最も好ましくは5重量%~10重量%の水溶性ポリマーを付加的に含んでもよい。好ましい水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコールである。
【0016】
以下に、超吸収体粒子の製造について詳細に説明する。
【0017】
超吸収体粒子は、モノマー溶液を重合させることによって製造され、典型的には水不溶性である。
【0018】
モノマーa)は、好ましくは水溶性であり、即ち23℃でのそれらの水への溶解度は、典型的には少なくとも1g/水100g、好ましくは少なくとも5g/水100g、より好ましくは少なくとも25g/水100g、最も好ましくは少なくとも35g/水100gである。
【0019】
好適なモノマーa)は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸である。特に好ましいモノマーは、アクリル酸及びメタクリル酸である。きわめて特に好ましいのは、アクリル酸である。
【0020】
モノマーa)は、典型的には、重合阻害剤、好ましくはヒドロキノンモノエーテルを保存安定化剤として含む。
【0021】
好適な架橋剤b)は、架橋に好適な少なくとも2つの基を有する化合物である。このような基は、例えば、ポリマー鎖へとフリーラジカル重合され得るエチレン性不飽和基、及びモノマーa)の酸基と共有結合を形成することができる官能基である。加えて、モノマーa)の少なくとも2つの酸基と配位結合を形成することができる多価金属塩もまた、架橋剤b)として好適である。
【0022】
架橋剤b)は、好ましくは、ポリマーネットワークへとフリーラジカル重合され得る少なくとも2つの重合性基を有する化合物である。好ましい架橋剤b)は、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、メタクリル酸アリル、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタンであり、EP0530438 A1に記載されており;ジ-及びトリアクリレートであり、EP0547847 A1、EP0559476 A1、EP0632068 A1、WO93/21237 A1、WO03/104299 A1、WO03/104300 A1、WO03/104301 A1及びDE10331450 A1に記載されており;アクリレート基と共に更なるエチレン性不飽和基を含む混合アクリレートであり、DE10331456 A1及びDE10355401 A1に記載されており;又は架橋剤混合物であり、例えばDE19543368 A1、DE19646484 A1、WO90/15830 A1及びWO02/032962 A2に記載されている。
【0023】
架橋剤b)の量は、いずれの場合にも、使用されるモノマーa)の総量に基づいて計算して、好ましくは0.05重量%~1.5重量%、より好ましくは0.1重量%~1重量%、最も好ましくは0.3重量%~0.6重量%である。架橋剤の含有量を増加させると、遠心保持容量(CRC)は低下し、21.0g/cm2(AUL)の圧力下での吸収率は最大値を通過する。
【0024】
使用される開始剤c)は、重合条件下でフリーラジカルを生じさせる全ての化合物、例えば熱開始剤、レドックス開始剤又は光開始剤であってもよい。好適なレドックス開始剤は、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、過酸化水素/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/亜硫酸水素ナトリウム、及び過酸化水素/亜硫酸水素ナトリウムである。好ましいのは、熱開始剤及びレドックス開始剤の混合物、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム/過酸化水素/アスコルビン酸を使用することである。使用される還元成分は、好ましくは、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸の二ナトリウム塩;又は、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸の二ナトリウム塩及び亜硫酸水素ナトリウムの混合物である。このような混合物は、Bruggolite(登録商標)FF6及びBruggolite(登録商標) FF7(Bruggemann Chemicals社、ハイルブロン、ドイツ)として入手することができる。
【0025】
典型的には、モノマー水溶液が使用される。モノマー溶液の水含有量は、好ましくは40重量%~70重量%、より好ましくは45重量%~65重量%、最も好ましくは50重量%~60重量%である。モノマー懸濁液、即ち、溶解度を超えるモノマーa)、例えばアクリル酸ナトリウムを有するモノマー溶液を使用することもまた可能である。水含有量が増加すると、続く乾燥におけるエネルギー支出量が増加し、水含有量が低減すると、重合の熱が不十分にしか除去され得ない。
【0026】
最適な作用のために、好ましい重合阻害剤は溶存酸素を必要とする。したがって、重合前に、不活性化、即ち不活性ガス、好ましくは窒素又は二酸化炭素を流すことによって、溶存酸素をモノマー溶液から除くことができる。モノマー溶液の酸素含有量は、重合前に、好ましくは1重量ppm未満まで、より好ましくは0.5重量ppm未満まで、最も好ましくは0.1重量ppmまで低減される。
【0027】
発泡した界面活性剤溶液は、少なくとも1種の界面活性剤を含む。少なくとも1種の界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、及び/又は非イオン性界面活性剤であってもよい。非イオン性界面活性剤が好ましく、特に、10~25のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が好ましい。HLB値は、主として非イオン性界面活性剤の水溶性及び油溶性の尺度であり、慣用的な方法によって測定することができる。
【0028】
界面活性剤は、少なくとも1種の非極性基及び少なくとも1種の極性基からなる。好ましい界面活性剤は、大きい非極性基及び/又は極性基を有する。大きい基とは、少なくとも130g/mol、好ましくは少なくとも250g/mol、より好ましくは少なくとも500g/molのモル質量を有する基である。
【0029】
好適な界面活性剤は、例えば、ソルビタンエステル、例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート、及びソルビタンモノラウレート、並びに酸成分がC14~C20カルボン酸から誘導されたグリセロールエステルである。
【0030】
好ましい界面活性剤は、アルコキシ化された、好ましくはエトキシ化されたアルコール(この場合、アルコールは任意選択で分枝状及び/又は不飽和であってもよい)、及びまたアルコキシ化された、好ましくはエトキシ化されたソルビタンモノエステル、例えば、ソルビタンモノステアレート及びソルビタンモノオレエートである。きわめて特に好ましい界面活性剤は、エトキシ化C14~C20アルコールである。
【0031】
少なくとも1種の界面活性剤は、好ましくは20mPas超、より好ましくは25mPas超、最も好ましくは30mPas超の粘度を有する(23℃にてEN12092により測定)。
【0032】
発泡した界面活性剤溶液は、水溶性ポリマーを付加的に含んでもよい。使用される水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、変性セルロース、例えば、メチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ポリグリコール又はポリアクリル酸であってもよく、好ましくはポリグリコール、例えばポリエチレングリコールである。
【0033】
界面活性剤溶液を発泡させる。全ての公知の発泡の方法が、この目的に好適である。界面活性剤溶液は、例えば不活性ガス、例えば窒素又は二酸化炭素と激しく混合されてもよい。
【0034】
発泡した界面活性剤溶液は、その後モノマー溶液と混合され、重合される。気泡は既に事前に生じているので、激しい混合、例えば高速撹拌は最早必要とされない。
【0035】
重合のための好適な反応器は、例えば混練反応器又はベルト反応器である。混練反応器中、水性モノマー調製物の重合において形成されたポリマーゲルは、例えば、WO2001/038402 A1に記載されるような反転スターラーシャフト(contrarotatory stirrer shafts)によって連続的に粉砕される。ベルト上での重合は、例えば、DE3825366 A1及びUS6,241,928に記載されている。ベルト反応器中の重合は、例えば押出機中又は混練反応器中で粉砕が必要なポリマーゲルを形成する。
【0036】
乾燥特性を改善するために、混練反応器によって得られた粉砕されたポリマーゲルを、更に押出することができる。
【0037】
得られたポリマーゲルの酸基は、典型的には、部分的に中和されている。中和は、好ましくはモノマー段階で実施される。これは、典型的には、水溶液としての或いはその他好ましくは固体としての中和剤中の混合によって達成される。中和の程度は、好ましくは40~90mol%、より好ましくは50~85mol%、最も好ましくは60~80mol%であり、そのために慣用の中和剤を使用することができ、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩、更にはそれらの混合物である。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニア塩を使用することもまた可能である。特に好ましいアルカリ金属はナトリウム及びカリウムであるが、きわめて特に好ましいのは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム、更にはそれらの混合物である。ここで、固体炭酸塩及び炭酸水素塩もまた、好ましくは重合前に直接モノマー溶液中に、重合中に又は重合後その乾燥の前にポリマーゲル中に、カプセル化形態で導入することができる。カプセル化は、不溶性の又は徐々にのみ可溶である材料で(例えば、皮膜形成ポリマー、不活性無機材料又は可融性有機材料によって)表面をコーティングすることによって達成され、これにより、二酸化炭素が乾燥中まで放出されず、且つ形成された超吸収体が高い内部多孔度を有する程度まで、固体炭酸塩又は炭酸水素塩の溶解及び反応が遅延される。
【0038】
次いで、ポリマーゲルを、典型的には、残留水分率が、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1~7重量%、最も好ましくは2~5重量%になるまで、空気循環ベルト乾燥機で乾燥させる。この残留水分率は、EDANA推奨試験方法No. WSP 230.2-05「Mass Loss Upon Heating」によって測定される。残留水分率が高すぎる場合には、乾燥したポリマーゲルは、低すぎるガラス転移温度Tgを有し、更なる加工にはもっぱら困難を伴う。残留水分率が低すぎる場合には、乾燥したポリマーゲルは脆すぎ、続く粉砕ステップにおいて、望まない大量の過度に小さい粒子サイズを有するポリマー粒子(「微粉」)が得られる。乾燥前のポリマーゲルの固体含有量は、好ましくは25重量%~90重量%、より好ましくは35重量%~70重量%、最も好ましくは40重量%~60重量%である。続いて、乾燥したポリマーゲルは圧砕され、任意選択で粗く粉砕される。
【0039】
それ以降、乾燥したポリマーゲルは、典型的には粉砕されて分類され、粉砕に使用される装置は、典型的には、1段階又は多段階ロールミル、好ましくは2段階又は3段階ロールミル、ピンミル、ハンマーミル又は振動ミルであってもよい。
【0040】
生成物の画分として除去されるポリマー粒子の平均粒子サイズは、好ましくは150~850μm、より好ましくは250~600μm、きわめて特定すると300~500μmである。生成物の画分の平均粒子サイズは、EDANA推奨試験方法No. WSP 220.2 (05)「Particle Size Distribution」によって測定することができ、ここで、篩い分け画分の質量比率を累積してプロットし、平均粒子サイズをグラフ上で決定する。平均粒子サイズは、本明細書では、累積50重量%を生じるメッシュサイズの値である。
【0041】
性質を更に改善するために、ポリマー粒子を熱的表面後架橋する。好適な表面後架橋剤は、ポリマー粒子の少なくとも2つのカルボン酸基と共有結合を形成することができる基を含む化合物である。好適な化合物は、例えば、EP0083022 A2、EP0543303 A1、及びEP0937736 A2に記載されるような多官能性アミン、多官能性アミドアミン、多官能性エポキシド、DE3314019 A1、DE3523617 A1及びEP0450922 A2に記載されるような二官能性若しくは多官能性アルコール、又はDE10204938 A1及びUS6,239,230に記載されるようなβ-ヒドロキシアルキルアミドである。
【0042】
表面後架橋剤の量は、いずれの場合にもポリマー粒子に基づいて、好ましくは0.001重量%~2重量%、より好ましくは0.02重量%~1重量%、最も好ましくは0.05重量%~0.2重量%である。
【0043】
本発明の好ましい実施形態では、多価カチオンが、表面後架橋剤に加えて粒子表面に適用される。
【0044】
本発明の方法に使用可能な多価カチオンは、例えば、二価カチオン、例えば、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、及びストロンチウムのカチオン、三価カチオン、例えば、アルミニウム、鉄、クロム、希土類、及びマンガンのカチオン、四価カチオン、例えば、チタン及びジルコニウムのカチオンである。可能な対イオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、水酸化イオン、硫酸イオン、硫化水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、及びカルボン酸イオン、例えば、酢酸イオン及び乳酸イオンである。水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、及び乳酸アルミニウムが好ましい。
【0045】
使用される多価カチオンの量は、例えば、いずれの場合にもポリマーに基づいて、0.001重量%~1.5重量%、好ましくは0.005重量%~1重量%、より好ましくは0.02重量%~0.8重量%である。
【0046】
表面後架橋は、典型的には、表面後架橋剤の溶液が乾燥ポリマー粒子に噴霧されるような方法で実施される。噴霧適用後、表面後架橋剤でコーティングされたポリマー粒子は、表面後架橋されて乾燥され、乾燥前と乾燥中との両方で表面後架橋反応が起こり得る。
【0047】
表面後架橋剤の溶液の噴霧適用は、可動型混合装置を有する混合機、例えばスクリュー式混合機、ディスク式混合機及びパドル式混合機中で好ましくは実施される。特に好ましいのは、水平型混合機、例えばパドル式混合機であり、きわめて特に好ましいのは垂直型混合機である。水平型混合機と垂直型混合機との違いは混合シャフトの位置によりなされ、即ち水平型混合機は、水平に取り付けられた混合シャフトを有し、垂直型混合機は、垂直に取り付けられた混合シャフトを有する。好適な混合機は、例えば、水平型のPflugschar(登録商標)プラウシェアミキサー(plowshare mixers)(Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH社、パーダーボルン、ドイツ)、Vrieco-Nauta連続ミキサー(Hosokawa Micron BV社、ドゥーティンヘム、オランダ)、Processall Mixmillミキサー(Processall Incorporated社、シンシナティ、米国)及びSchugi Flexomix(登録商標)(Hosokawa Micron BV社、ドゥーティンヘム、オランダ)である。しかしながら、流動床中で表面後架橋剤溶液に噴霧することもまた可能である。
【0048】
表面後架橋剤は、典型的には、水溶液の形態において使用される。表面後架橋剤の、ポリマー粒子中への侵入深さは、非水性溶媒の含有量及び溶媒の総量を介して調整することができる。
【0049】
表面後架橋は、好ましくは接触式乾燥機、より好ましくはパドル式乾燥機、最も好ましくはディスク式乾燥機中で実施される。好適な乾燥機は、例えば、Hosokawa Bepex(登録商標)Horizontal Paddle Dryer(Hosokawa Micron GmbH社、ラインガルテン、ドイツ)、Hosokawa Bepex(登録商標)Disc Dryer(Hosokawa Micron GmbH社、ラインガルテン、ドイツ)、Holo-Flite(登録商標)乾燥機(Metso Minerals Industries Inc.社、ダンビル、米国)、及びNara Paddle Dryer(NARA Machinery Europe社、フレッヒェン、ドイツ)である。その上、流動床式乾燥機もまた使用することができる。
【0050】
表面後架橋は、ジャケットを加熱するか暖かい空気を吹き込むことによって、混合機それ自体中で行うことができる。等しく好適なのは、下流乾燥機、例えば、棚段乾燥機、回転管状炉、又は加熱可能なスクリューである。混合及び熱的表面後架橋を流動床式乾燥機中で行うことが、特に有利である。
【0051】
好ましい反応温度は、100~250℃、好ましくは110~220℃、より好ましくは120~210℃、最も好ましくは130~200℃の範囲内である。この温度での好ましい滞留時間は、好ましくは少なくとも10分、より好ましくは少なくとも20分、最も好ましくは少なくとも30分、典型的には最大60分である。
【0052】
続いて、表面後架橋されたポリマー粒子は、再度分類することができ、過度に小さいポリマー粒子及び/又は過度に大きいポリマー粒子が除去されて本方法へと再循環される。
【0053】
性質を更に改善するために、表面後架橋されたポリマー粒子を、コーティング又は再湿潤化することができる。
【0054】
再湿潤化は、好ましくは30~80℃、より好ましくは35~70℃、最も好ましくは40~60℃で実施される。過度に低い温度でポリマー粒子は塊を形成する傾向があり、より高い温度で水は既に顕著な程度まで蒸発している。再湿潤化のために使用される水の量は、好ましくは1重量%~10重量%、より好ましくは2重量%~8重量%、最も好ましくは3重量%~5重量%である。再湿潤化は、ポリマー粒子の機械的安定性を向上させ、それらの、静電荷を帯びる傾向を弱める。再湿潤化は、有利には、熱表面後架橋後に冷却機中で実施される。
【0055】
自由膨潤速度及びゲルベッド透過率(GBP)を改善するのに好適なコーティングは、例えば無機不活性物質、例えば、水不溶性金属塩、有機ポリマー、カチオン性ポリマー、及び二価又は多価の金属カチオンである。ダストバインディング(dust binding)のための好適なコーティングは、例えばポリオールである。ポリマー粒子の望ましくない固化傾向に対抗するための好適なコーティングは、例えば、ヒュームドシリカ、例えばAerosil(登録商標)200、沈降シリカ、例えばSipernat(登録商標)D17、及び界面活性剤、例えばSpan(登録商標)20である。
【0056】
本発明は、本発明の方法によって製造された超吸収体粒子を更に提供する。
【0057】
本発明は、本発明の方法によって製造された超吸収体粒子を含む衛生物品を更に提供する。
【0058】
方法
この後に記載される、「WSP」と称される標準試験方法は、「Standard Test Methods for the Nonwovens Industry」、2005年版、国際的戦略パートナーのEDANA (Herrmann-Debrouxlaan 46、1160 Oudergem、Belgium、www.edana.org)とINDA (1100 Crescent Green、Suite 115、Cary、North Carolina 27518、米国、www.inda.org)とによる共同刊行、に記載されている。この刊行物は、EDANAとINDAとの両方から得ることができる。
【0059】
測定は、別段の記述がない限り、23±2℃の周囲温度及び50±10%の相対空気湿度にて行われるべきである。吸水ポリマー粒子は、この測定前に完全に混合される。
【0060】
水分率
水分率は、EDANA推奨試験方法No. WSP 230.2 (05)「Mass Loss Upon Heating」によって測定される。
【0061】
遠心保持容量
遠心保持容量(CRC)は、EDANA推奨試験方法No. WSP 241.2 (05)「Fluid Retention Capacity in Saline, After Centrifugation」によって測定される。
【0062】
21.0g/cm2の圧力下での吸収率(荷重下吸収率)
21.0g/cm2の圧力下での吸収率(AUL)は、EDANA推奨試験方法No. WSP 242.2 (05)「Absorption Under Pressure, Gravimetric Determination」によって測定される。
【0063】
49.2g/cm2の圧力下での吸収率(高荷重下吸収率)
49.2g/cm2の圧力下での吸収率(AUHL)は、21.0g/cm2(0.3psi)の圧力ではなく49.2g/cm2(0.7psi)の圧力が設定されることを除いて、EDANA推奨試験方法No. WSP 242.2 (05)「Absorption Under Pressure, Gravimetric Determination」と同様に測定される。
【0064】
抽出分
超吸収体粒子の抽出分の含有量は、EDANA推奨試験方法No. WSP 270.2 (05)「Extractable」によって測定される。
【0065】
水性抽出物の表面張力
水性抽出物(ST)の表面張力を測定するために、0.50gの超吸収体粒子を小さいビーカーに量り入れ、40mlの0.9重量%の塩溶液と混合する。ビーカーの内容物を磁気撹拌子で3分間500rpmで撹拌し、次いで2分間静置する。最後に、上清水性相の表面張力を、K10-STデジタル張力計(Kruss GmbH社、ハンブルグ、ドイツ)又は白金板を有する同等な機器で測定する。測定は23℃の温度で行う。
【0066】
自由膨潤速度
自由膨潤速度(FSR)を測定するために、1.00g(=W1)の超吸収体粒子を25mlのビーカーに量り入れ、その底部の上に均一に広げる。次いで20mlの0.9重量%の塩化ナトリウム溶液をディスペンサーによって計量して第2のビーカーに入れ、このビーカーの内容物を第1のビーカーに素早く添加し、ストップウォッチを始動させる。塩溶液の最後の液滴が吸収されたらすぐに(これは、液体表面の反射の消失によって認識される)、ストップウォッチを止める。第2のビーカーから注がれ、第1のビーカー中のポリマーによって吸収された液体の正確な量を、第2のビーカーを再び量ることによって正確に測定する(=W2)。ストップウォッチで測定した、吸収に必要とされる時間間隔をtと表記する。表面上での最後の液滴の消失を、時間tとして決定する。
【0067】
自由膨潤速度(FSR)は、そこから以下のように計算される:
FSR[g/gs]=W2/(W1×t)
しかしながら、超吸収体粒子の水分率が3重量%より多い場合は、重量W1はこの水分率を考慮するように補正するべきである。
【0068】
透過性(生理食塩水流れ誘導性)
0.3psi(2070Pa)の圧力下での膨潤ゲル層の透過性(SFC)を、EP2535698A1に記載されるように、1.5gの重量の超吸収体粒子を用いて、膨潤ゲル層の尿透過性測定値(UPM)として測定する。流量は自動的に検出される。
【0069】
透過性(SFC)は、以下のように計算される:
SFC[cm3s/g]=(Fg(t=0)×L0)/(d×A×WP)
式中、Fg(t=0)はNaCl溶液の流量(単位g/s)であり、これは、流量測定のFg(t)データの線形回帰分析を使用してt=0に外挿することによって得られ、L0はゲル層の厚さ(単位cm)であり、dはNaCl溶液の密度(単位g/cm3)であり、Aはゲル層の面積(単位cm2)であり、WPはゲル層上の静水圧(単位ダイン/cm2)である。
【0070】
0.3psi(2.07kPa)の圧力下での液体の体積吸収率(VAUL)
0.3psi(2.07kPa)の圧力下での液体の体積吸収率(VAUL)のために、τ値をWO2014/079694 A1の39頁及び40頁に記載されている試験方法「Volumetric Absorbency Under Load (VAUL)」によって測定する。τ値は、そこでは「特性膨潤時間」として記載される。
【実施例】
【0071】
ベースポリマーの製造
[例1]
LUK 8.0K2型の二軸混練反応器(Coperion Werner & Pfleiderer GmbH & Co. KG社、シュトゥットガルト、ドイツ)を、窒素でパージすることによって不活性化した。混練反応器のシャフトは、それぞれ96rpm及び48rpmで操作した。混練反応器のシェルは、熱伝導剤によって加熱可能であった。
【0072】
4901gの37.3重量%のアクリル酸ナトリウム水溶液と571.9gのアクリル酸とを混合し、窒素でパージすることによって酸素を除去し、混練反応器中に導入した。続いて、7.9gの3回エトキシ化されたグリセロールトリアクリレート(濃度約85重量%)、100gのアクリル酸、11.89gのペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液(濃度約15重量%)、及び132gの過酸化水素水溶液(濃度約3重量%)の混合物を連続的に計量して混練反応器に入れた。
【0073】
250gの水、29.6gの水性ポリエチレングリコール-4000(濃度約50重量%)、及び9.9gの80回エトキシ化されたC16/C18脂肪アルコール(Lutensol(登録商標)AT80)の界面活性剤溶液を、静的混合機中で窒素を用いて発泡させた。ポリエチレングリコール-4000は、約4000g/molの平均モル質量を有するポリエチレングリコールである。次いで、得られた安定な泡状物を計量して混練反応器に入れた。続いて導管を200gの水でパージした。
【0074】
続いて、19.7gのアスコルビン酸水溶液(濃度約0.5重量%)を計量して混練反応器に入れ、混練反応器のシェルを熱伝導剤(80℃)によって加熱した。混練反応器中の温度が22℃から102℃に上昇した。温度の上昇が終了したらすぐに加熱をオフに切り替え、得られたポリマーゲルを更に13分間混練し、63℃に冷却し、混練反応器から出した。
【0075】
得られたポリマーゲルを約1080gに小分けしてワイヤメッシュトレー上に均一に広げ、空気循環乾燥キャビネット中で90分間175℃で乾燥させた。得られた乾燥ポリマーゲルをLRC 250型のロールミル(Bauermeister Zerkleinerungstechnik GmbH社、ノルダーシュテット、ドイツ)で3段階(1000μm、60μm、及び400μm)で粉砕し、150~710μmの粒子サイズに篩い分けした。
【0076】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0077】
[例2]
使用した界面活性剤溶液が250gの水、14.7gの水性ポリエチレングリコール-4000(濃度約50重量%)、及び4.9gの80回エトキシ化されたC16/C18脂肪アルコール(Lutensol(登録商標)AT80)の溶液であったことを除いて、手順は例1の通りであった。
【0078】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0079】
[例3(比較例)]
発泡させないことを除いて、手順は例1の通りであった。
【0080】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0081】
[例4(比較例)]
界面活性剤溶液ではなく、250gの水及び29.6gの水性ポリエチレングリコール-4000(濃度約50重量%)の溶液を使用し、発泡させなかったことを除いて、手順は例1の通りであった。
【0082】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0083】
[例5(比較例)]
界面活性剤溶液ではなく、250gの水及び9.9gの80回エトキシ化されたC16/C18脂肪アルコール(Lutensol(登録商標)AT80)の界面活性剤溶液を使用し、発泡させなかったことを除いて、手順は例1の通りであった。
【0084】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0085】
[例6(比較例)]
界面活性剤溶液を計量して混練反応器中のモノマー溶液に入れ、モノマー溶液と界面活性剤溶液との混合物のみを混練反応器中で、SIK-R 15 AX型の円柱状焼結フィルター部品(GKN Sinter Metal Filters GmbH社、ラーデヴォルムヴァルト、ドイツ)を用いて2分間窒素(1バール、1166ml/分)で発泡させたことを除いて、手順は例1の通りであった。
【0086】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表1にまとめる。
【0087】
【0088】
表面後架橋
[例7]
例1からの1200gのベースポリマーを、加熱ジャケット付きPflugschar M5プラウシェアミキサー(plowshare mixer)(Gebr.Lodige Maschinenbau GmbH社、パーダーボルン、ドイツ)中で、23℃及び毎分200回転のシャフト速度で、二相噴霧ノズルを用いて、1.5重量%のN-ヒドロキシエチル-2-オキサゾリジノン、1.5重量%のプロパン-1,3-ジオール、26.7重量%のイソプロパノール、11.0重量%の乳酸アルミニウム、及び59.3重量%の水の混合物54.4gでコーティングした。
【0089】
噴霧適用後、シャフト速度を毎分50回転に低減し、生成物温度を185℃に上げた。続いて、反応混合物をこの温度及びこのシャフト速度に40分間保った。得られた生成物を周囲温度に冷却し、710μmの篩で再度分類した。
【0090】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0091】
[例8]
例2からのベースポリマーを使用したことを除いて、手順は例7の通りであった。
【0092】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0093】
[例9(比較例)]
例3からのベースポリマーを使用したことを除いて、手順は例7の通りであった。
【0094】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0095】
[例10(比較例)]
例4からのベースポリマーを使用したことを除いて、手順は例7の通りであった。
【0096】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0097】
[例11(比較例)]
例5からのベースポリマーを使用したことを除いて、手順は例7の通りであった。
【0098】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0099】
[例12(比較例)]
例6からのベースポリマーを使用したことを除いて、手順は例7の通りであった。
【0100】
得られた超吸収体粒子を分析した。結果を表2にまとめる。
【0101】
【0102】
例7と例12の比較は、モノマー溶液の非存在下で界面活性剤溶液を発泡させると(例7)、モノマー溶液の存在下で発泡させたとき(例12)とは明らかに異なる性能プロファイルがもたらされることを示している。