(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】毛髪処理組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/44 20060101AFI20240805BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20240805BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20240805BHJP
A61Q 5/12 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
A61K8/44
A61K8/46
A61Q5/02
A61Q5/12
(21)【出願番号】P 2019512289
(86)(22)【出願日】2017-09-25
(86)【国際出願番号】 EP2017074177
(87)【国際公開番号】W WO2018065248
(87)【国際公開日】2018-04-12
【審査請求日】2020-07-22
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-16
(32)【優先日】2016-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ベル,フレイザー・イアン
(72)【発明者】
【氏名】リケッツ,ステファン・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,グリン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,シェリル・アン
【合議体】
【審判長】井上 典之
【審判官】冨永 保
【審判官】小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/081193(WO,A1)
【文献】特開2011-42588(JP,A)
【文献】国際公開第2013/168803(WO,A1)
【文献】特開平10-87444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ酸の混合物と、カチオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤から選択される界面活性剤とを含み、
前記アミノ酸の混合物が、グルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含み、
グルタミン酸:アラニン:プロリンの重量比が1:1:1であり、
前記アミノ酸の混合物が組成物全体に対して0.1~10重量%であることを特徴とする、シャンプーまたはコンディショナーである、毛髪用の洗い流す処理組成物(ただし、油を含む毛髪用の洗い流す処理組成物は除かれる)。
【請求項2】
pHが3~7の範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の処理組成物を、毛髪に適用する工程を含む、化学的に損傷を受けた毛髪を処理する方法。
【請求項4】
前記化学的に損傷を受けた毛髪が、ブリーチ処理、染色処理、ストレート処理、縮毛矯正処理、界面活性剤処理、20℃~45℃の温水およびそれらの組合せによる損傷を受けている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物を、2秒~20分間、毛髪上で放置する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物を、10秒~3分間、毛髪上で放置する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物を、20秒~1分間、毛髪上で放置する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物の毛髪への適用を繰り返す工程をさらに含む、請求項3~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
化学的に損傷を受けた毛髪を修復するための、請求項1または2に記載の組成物の使用。
【請求項10】
グルタミン酸、アラニンおよびプロリンのアミノ酸混合物を含まない毛髪用組成物に
よる複数回の処理の間、
損傷修復が持続す
る、長期間持続する損傷修復をもたらすための、請求項1または2に記載の組成物の使用。
【請求項11】
前記複数回の処理が、2~5回の処理である、請求項
10に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ酸の混合物を含む毛髪のための処理組成物、化学的な攻撃の影響を軽減するためのその使用、および上記の組成物を使用して化学的に損傷を受けた毛髪を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、主にタンパク質、特にケラチンから成る。健康な毛髪は、健康なタンパク質を持っており、一方、損傷を受けた毛髪は、損傷の程度と種類に応じて損傷を受けたタンパク質を持っている。タンパク質の損失およびアミノ酸のようなタンパク質の代替物は、損傷を受けた毛髪に特徴的である。毛髪の変性温度は、損傷のレベルと毛髪を構成するタンパク質の損失の信頼できる指標である。毛髪タンパク質への損傷は、タンパク質の変性温度の低下に反映される。いったん毛髪が損傷を受けると、毛髪はさらにタンパク質が損失しやすくなり、それゆえに、毛髪の完全性が低下し、さらに損傷を受けやすくなる。
【0003】
毛髪は、日常生活の中で、または通常の毛髪ケア形態もしくは消費者の習慣の一部として、さまざまな「攻撃」にさらされる。これらは、化学的な攻撃(例えば、ブリーチ処理、染色処理および界面活性剤の使用)を含む。これらの攻撃は、毛髪の構造とタンパク質に損傷を与える。
【0004】
この損傷は、表面の損傷、鱗片の欠け、鱗片の浮き上がり、光沢の低下、滑らかさの低下、切れ毛、枝毛、キューティクルの損傷と損失およびスタイリングの困難さを含む多くの形態で顕在化する。さらに、損傷を受けた毛髪は、より多孔質であり、このことは、毛髪がより弱く、より切れやすく、縮れてはね、さらに損傷を受けやすくなることを意味する。これらの影響を軽減する必要性がある。
【0005】
化学的な毛髪処理による毛髪損傷の問題に対処する処理が知られており、これらの処理は、アミノ酸の使用を伴い得る。
【0006】
欧州特許出願公開第2886162号(Henkel)は、ホモポリマーまたはコポリマー(植物油モノマーを含む)、第四級アンモニウム化合物およびエステル油を含有する毛髪処理剤を開示している。この毛髪処理剤は、少なくとも1つのアミノ酸を含むこともできる。この組成物は、ブラッシングやドライヤーで乾かすことにより生じる物理的な損傷を改善すること、特に枝毛や切れ毛を改善することを狙いとしている。毛髪の構造を損ないかねない、酸化的または還元的な毛髪処理などの繰り返される毛髪処理、および頻繁すぎる毛髪の洗浄、乾燥中の熱ならびに環境要因の作用および/または機械的な影響により引き起こされる損傷についても言及されている。
【0007】
国際公開第14/202655号(L’Oreal)は、アクリルポリマー粒子、シリコーンブロックコポリマーおよび少なくとも1種のアミノ酸またはアミノ酸誘導体の組合せを含む、ケラチン繊維を処理するための組成物を開示している。この組成物は、効果的に毛髪をコートし、シャンプー、ならびに毛髪がさらされ得る種々の攻撃因子、特にドライヤーで乾かすことおよび発汗に対して持続性がある一方で、同時に、べたつく性質を示さずに皮脂のような脂肪性物質に対する高い耐性を示す。
【0008】
米国特許出願第2015/272860号(Henkel)は、少なくとも1つのアミノ酸および/または少なくとも1つのオリゴペプチドおよび/または少なくとも1つのカチオン性タンパク質加水分解物ならびに糖構造含有シリコーンを含む毛髪処理組成物を開示している。この組成物は、好ましくは酸化的毛髪処理および界面活性剤による毛髪処理の間に、環境的な影響ならびに酸化的毛髪処理および界面活性剤による毛髪処理の副作用を減らすことを目的とする。
【0009】
国際公開第14/090513号(Henkel)は、第四級アンモニウム化合物、臭気物質、双性イオン性または両性界面活性剤およびシリコーン含有糖構造を含む、乾燥および枝毛を起こさない、ケラチン繊維を処理するための組成物を開示している。この組成物は、アミノ酸を含み得る。
【0010】
国際公開第12/031069号(Zotos Int Inc)は、ヒトの毛髪のケラチンタンパク質と同一の配列で、セリン、チロシン、アルギニン、スレオニン、グリシン、バリン、フェニルアラニン、システインおよびロイシンのいずれかからなるペプチドの混合物を含む処理組成物を開示している。この組成物は、毛髪の強度、扱いやすさおよび全般的なコンディショニングに益することを目的とし、天然アミノ酸を使用して毛髪に対して実質的であり得る。
【0011】
米国特許出願第2008/058400号(Fujifilm)は、アミノ酸のうち少なくともアルギニン、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、リジン、スレオニン、グリシン、ヒスチジン、セリン、バリン、チロシン、システイン、フェニルアラニン、ヒドロキシプロリンおよびアシルグルタミン、またはそれらの塩を含む皮膚用製剤を開示している。この皮膚用製剤は、化粧水、乳液、クリーム、ヘアトニックまたはパックとして使用され得る。
【0012】
フランス特許出願公開第2853531号(Sephytal)は、ヒト毛髪中のものと同一の遊離アミノ酸と、天然の菜種油由来の、ベヘニル型の炭素数22の脂肪鎖を有する第四級アミン塩との混合物を含有する、アフターシャンプー組成物を開示する。これらのアミノ酸は、グルタミン酸、アルギニン、プロリン、アスパラギン酸、ロイシン、フェニルアラニン、セリン、リジン、グリシン、バリン、チロシン、イソロイシン、アラニン、スレオニン、ヒスチジン、メチオニンおよびシスチンを含む。この組成物は、非常に乾いた、損傷を受けたまたは脆くなった毛髪に、毛髪を洗浄してすすいだ後にときほぐしやすくすること、穏やかで有意に改善された通気性、およびより顕著な輝きを与えることを目的とする。
【0013】
国際公開第00/51556号(P&G)は、各アミノ酸が異なるアミノ酸群から選択される、4つ以上のアミノ酸を含む毛髪ケア組成物を開示している。この組成物は、脆弱化および損傷を引き起こす可能性がある広範囲の損耗にさらされた毛髪を処理することを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】欧州特許出願公開第2886162号
【文献】国際公開第14/202655号
【文献】米国特許出願第2015/272860号
【文献】国際公開第14/090513号
【文献】国際公開第12/031069号
【文献】米国特許出願第2008/058400号
【文献】フランス特許出願公開第2853531号
【文献】国際公開第00/51556号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
毎日の毛髪ケア形態の間に修復の利益をもたらす、損傷した髪のためのより効果的な処理が、依然として必要とされている。
【0016】
本発明者らは、今般、特定のアミノ酸、すなわちグルタミン酸、アラニンおよびプロリンの混合物が、毛髪の変性温度の上昇によって証明されるように、化学的に損傷を受けた毛髪への損傷を修復することができることを見出した。本発明者らは、驚くべきことに、本発明のアミノ酸の混合物が、毛髪の変性温度を上昇させることにより、非常に早く毛髪の損傷を修復するように作用することを見出した。本発明の組成物は、ただ1回だけの処理でも修復の利益を与え、8回ブリーチした毛髪の変性温度を3回だけの処理で傷んでいない毛髪の変性温度に戻すことができる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の態様では、アミノ酸の混合物を含む毛髪処理組成物が提供され、ここで、アミノ酸の混合物はグルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含む。
【0018】
本発明の第2の態様では、本発明の第1の態様で定義された処理組成物を毛髪に適用する工程を含む、化学的に損傷を受けた毛髪を処理する方法が提供される。
【0019】
第3の態様において、化学的に損傷を受けた毛髪を修復するための、第1の態様において定義された組成物の使用が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
組成物
アミノ酸の混合物
本発明の組成物に使用されるアミノ酸混合物は、グルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含む。この混合物は、好ましくは、他のアミノ酸を含まない。
【0021】
アミノ酸混合物は、好ましくは、溶液または乳化された形態で使用される。アミノ酸混合物は、適切な溶媒または担体に溶解または分散してよい。
【0022】
本発明の組成物は、好ましくは水溶液である。毛髪用組成物中のアミノ酸混合物の量は、組成物の全重量に対して、好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.2重量%~5重量%、最も好ましくは0.25重量%~2重量%である。
【0023】
グルタミン酸:アラニン:プロリンの重量比は、好ましくは2:1:1~1:2:1~1:1:2、より好ましくは1:1:1である。
【0024】
本発明において使用するのに適切な、グルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含むアミノ酸は、例えば、Kusuma PharmaおよびAjinomoto co Inc.のような多くの供給元から入手することができる。
【0025】
方法
本発明の方法は、アミノ酸の混合物を含む毛髪処理組成物を、毛髪に適用する工程を含む、化学的に損傷を受けた毛髪を処理する方法であり、上記のアミノ酸の混合物が、グルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含む。
【0026】
化学的に損傷を受けた毛髪は、毛髪の性質を変更する処理、好ましくは、ブリーチ処理、染色処理、ストレート処理、縮毛矯正処理、界面活性剤処理および温水、より好ましくは、ブリーチ処理、染色処理、界面活性剤処理および温水、最も好ましくは、ブリーチ処理を受けた毛髪から、好ましくは選択される。
【0027】
界面活性剤処理の例として、シャンプーがある。
【0028】
毛髪は、洗浄、処理およびすすぎの過程において温水にさらされることが多い。通常、温水の温度は、20~45℃である。毛髪から浸出するタンパク質およびアミノ酸は、水の温度とともに増加する。
【0029】
好ましくは、毛髪は複数回の損傷を与える処理、好ましくは少なくとも2回、より好ましくは少なくとも4回の損傷を与える処理にさらされている。例えば、8回のブリーチ処理。
【0030】
本方法は、毛髪に本発明の組成物を適用する工程を含む。
【0031】
本方法は、本発明の組成物を複数回毛髪に適用することを好ましくは含み、タンパク質の変性温度の上昇が示すように、漸進的な損傷の修復を与える。このように、タンパク質の変性温度を傷んでいない毛髪の変性温度と同じ、またはさらに高い変性温度に上昇させることができる。
【0032】
本発明の文脈において、傷んでいない毛髪は、例えば、ブリーチ、染色、パーマ、熱処理、ならびに強いおよび/または長時間の日光の照射のような、強い物理処理および/または化学処理にさらされておらず、また、例えば、枝毛および/または過度の乾燥のような損傷を受けた毛髪に特有の特徴を示さない毛髪を意味する。傷んでいない毛髪は、自然な毛周期の間に、低レベルの損傷を維持している毛髪を含む。必ずしも限定されるものではないものの、低レベルの損傷の原因として、例えば、ブラッシング、コーミングおよび太陽光による限定的な光劣化などの自然の過程があり得る。
【0033】
したがって、本方法は、好ましくは後の処理の間に、毛髪への本組成物の適用を繰り返す工程をさらに含み得る。好ましくは、後の処理の間に毛髪への組成物の適用を繰り返す工程は、1~10回、より好ましくは1~5回、最も好ましくは1~3回繰り返される。
【0034】
本組成物は、洗い流さないまたは洗い流す組成物、好ましくは洗い流す組成物であり得る。
【0035】
本発明の目的にとって、洗い流さない組成物は、毛髪に適用され、次に毛髪が洗浄されるまで毛髪に付けたままにしておく組成物である。好ましい例は、スタイリング製品およびコンディショナー製品から選択することができる。スタイリング製品は、通常、毛髪の形を整える、縮れを治す、滑らかにする、または質感を持たせるために使用される。好ましいスタイリング製品は、フォーム、スプレー、ペースト、ジェル、クリームおよびローションから選択される。好ましいコンディショナー製品は、美容液およびコンディショニングクリームから選択される。
【0036】
本発明の目的にとって、洗い流す組成物は、毛髪ケアの過程の一部として毛髪に適用される組成物であり、適用後、好ましくは1秒~1時間で、より好ましくは20秒~3分後、最も好ましくは1分後に、すすぎにより取り除かれる。
【0037】
好ましい洗い流す組成物は、シャンプー、コンディショナーおよびマスクまたはオイルのようなトリートメントから選択され、最も好ましくは、シャンプーおよびコンディショナーから選択される。
【0038】
好ましくは、例えば、本発明のアミノ酸混合物をそれぞれが含む、シャンプーとコンディショナーのような連続的な処理組成物は、順々に使用される。1つの実施態様において、「逆の洗浄」過程において、コンディショナーはシャンプーの前に毛髪に適用される。
【0039】
本発明の方法は、好ましくは、
a)グルタミン酸、アラニンおよびプロリンを含むアミノ酸の混合物を含む組成物を毛髪に適用する工程、および、
b)上記組成物を、2秒~20分間、より好ましくは10秒~3分間、最も好ましくは20秒~1分間、毛髪上で放置する工程、
を含む。
【0040】
上記方法は、好ましくは、組成物を、好ましくはすすぎにより取り除く工程を含む。
【0041】
使用
本発明は、化学的に損傷を受けた毛髪を修復するための、本発明の組成物の使用を提供する。
【0042】
本発明の使用は、長時間持続する損傷修復、好ましくは、タンパク質の変性温度の上昇をもたらす。長時間持続するとは、本発明のアミノ酸混合物を含まない毛髪用組成物による複数回の処理、好ましくは2~5回の処理の間、利益が持続することを意味する。
【0043】
製造方法
それぞれのアミノ酸は、本発明の組成物の製造中に、異なる段階で別々に添加するか、または、例えばプレミックスとして同じ段階で添加することができる。別の方法として、アミノ酸のうち2つまたは3つを添加の前にプレミックスすることができる。アミノ酸は、例えば、水分散液として、または香料オイルと組み合わせて添加することができる。
【0044】
毛髪処理組成物
本発明の毛髪処理組成物は、乾燥した、損傷を受けた、および/または扱いにくい毛髪の処理のために、洗い流すまたは洗い流さない組成物として、ヒトである対象の毛髪および/または頭皮に局所的に適用することを、主な目的としている。
【0045】
本発明の組成物は、好ましくは界面活性剤を含む。
【0046】
好ましくは、本発明の組成物は、3~7のpH、より好ましくは3~6のpHを有する。組成物がシャンプーである場合、最も好ましいpHは4.5~5である。
【0047】
定型文
シャンプー
本発明のシャンプー組成物は、一般に、水性である。すなわち、シャンプー組成物は、主要成分として、水または水溶液またはリオトロピック液晶相を有する。
【0048】
適切には、シャンプー組成物は、組成物の全重量に対して、50~98重量%、好ましくは60~90重量%の水を含む。
【0049】
本発明によるシャンプー組成物は、通常、化粧品として許容され、毛髪への局所適用に適している、1つ以上のアニオン性洗浄用界面活性剤を含む。
【0050】
適切なアニオン性洗浄用界面活性剤の例は、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルカリールスルホネート、アルカノイルイセチオネート、アルキルサクシネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、N-アルキルサルコシネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェートおよびアルキルエーテルカルボン酸ならびにそれらの塩、特にそれらのナトリウム、マグネシウム、アンモニウムおよびモノ-、ジ-およびトリエタノールアミン塩である。アルキルおよびアシル基は、一般に8~18個、好ましくは10~16個の炭素原子を含み、不飽和でもよい。アルキルエーテルサルフェート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルエーテルホスフェートおよびアルキルエーテルカルボン酸ならびにそれらの塩は、1分子当たり1~20個のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド単位を含有してもよい。
【0051】
本発明のシャンプー組成物に使用される典型的なアニオン性洗浄用界面活性剤として、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリエタノールアミンドデシルベンゼンスルホン酸、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルエーテルカルボン酸およびN-ラウリルサルコシン酸ナトリウムが挙げられる。
【0052】
好ましいアニオン性洗浄用界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(n)EO(nは1~3)、ラウリルエーテルスルホコハク酸ナトリウム(n)EO(nは1~3)、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム(n)EO(nは1~3)、ココイルイセチオネートナトリウムおよびラウリルエーテルカルボン酸(n)EO(nは10~20)である。
【0053】
前述のいかなるアニオン性洗浄用界面活性剤の混合物もまた適切であり得る。
【0054】
本発明のシャンプー組成物中のアニオン性洗浄用界面活性剤の総量は、組成物の全重量に対するアニオン性洗浄用界面活性剤の全重量として、通常、0.5~45%、好ましくは1.5~35%、より好ましくは5~20%の範囲である。
【0055】
本発明のシャンプー組成物は、性能および/または消費者の受容性を向上させるために、以下に述べるさらなる成分を含んでいてもよい。
【0056】
本組成物は、本組成物に審美特性、物理特性、または洗浄特性を与える助けをするために、補助界面活性剤を含むことができる。
【0057】
補助界面活性剤の一例は、ノニオン性界面活性剤であり、ノニオン性界面活性剤は、組成物の全重量に対して、0.5~8重量%、好ましくは2~5重量%の範囲で含まれ得る。
【0058】
例えば、本発明のシャンプー組成物に含まれ得る代表的なノニオン性界面活性剤としては、脂肪族(C8~C18)の第一級または第二級の直鎖または分岐鎖のアルコールまたはフェノールとアルキレンオキサイドとの縮合生成物が挙げられ、通例、アルキレンオキサイドはエチレンオキサイドであり、通常、エチレンオキサイド基を6~30有する。
【0059】
その他の代表的なノニオン性界面活性剤として、モノ-またはジ-アルキルアルカノールアミドがある。例として、ココモノ-またはジ-エタノールアミドおよびココモノ-イソプロパノールアミドが挙げられる。
【0060】
本発明のシャンプー組成物に含まれ得るさらなるノニオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。通常、APGは、1つ以上のグリコシル基のブロックに(場合によっては架橋基を介して)結合したアルキル基を含むものである。好ましいAPGは、以下の式で定義される。
【0061】
RO-(G)n
式中、Rは飽和または不飽和であり得る分岐鎖または直鎖のアルキル基であり、Gはサッカライド基である。
【0062】
Rは、約C5~約C20の平均アルキル鎖長を示し得る。好ましくは、Rは、約C8~約C12の平均アルキル鎖長を示す。最も好ましくは、Rの値は、約9.5~約10.5である。Gは、C5またはC6のモノサッカライド残基から選択することができ、好ましくはグルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノースおよびそれらの誘導体を含む群から選択することができる。好ましくは、Gはグルコースである。
【0063】
重合度nは、約1から約10までまたはそれ以上の値を取り得る。好ましくは、nの値は、約1.1~約2である。最も好ましくは、nの値は、約1.3~約1.5である。
【0064】
本発明で使用するのに適切なアルキルポリグリコシドは、市販されており、例えば、SeppicのOramix NS10、HenkelのPlantaren 1200およびPlantaren 2000として特定される材料が挙げられる。
【0065】
本発明の組成物に含有することができる他の糖由来のノニオン性界面活性剤としては、例えば、国際公開第92/06154号および米国特許第5194639号に記載の、C12~C18のN-メチルグルカミドのようなC10~C18のN-アルキル(C1~C6)ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、およびC10~C18のN-(3-メトキシプロピル)グルカミドのようなN-アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドが挙げられる。
【0066】
補助界面活性剤の好ましい例は、両性界面活性剤または双性イオン性界面活性剤であり、該界面活性剤は、組成物の全重量に対して、0.5~約8重量%、好ましくは1~4重量%の範囲の量で含まれ得る。
【0067】
両性または双性イオン性界面活性剤の例として、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルタイン)、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホアセテート、アルキルアンホプロピオネート、アルキルアンホグリシネート、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アシルタウレートおよびアシルグルタメートが挙げられ、上記のアルキルおよびアシル基は、8~19個の炭素原子を有する。本発明のシャンプーにおいて使用される典型的な両性および双性イオン性界面活性剤として、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインおよびココアンホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0068】
特に好ましい両性または双性イオン性界面活性剤は、コカミドプロピルベタインである。適切な例は、EvonikのTegobetaine CKである。前述の両性または双性イオン性界面活性剤のいずれかの混合物も、適切であり得る。好ましい混合物は、コカミドプロピルベタインと上述のさらなる両性または双性イオン性界面活性剤との混合物である。好ましいさらなる両性または双性イオン性界面活性剤は、ココアンホ酢酸ナトリウムである。
【0069】
本発明のシャンプー組成物における界面活性剤(あらゆる補助界面活性剤、および/またはあらゆる乳化剤を含む)の全量は、組成物の全重量に対する界面活性剤の全重量として、通常1~50%、好ましくは2~40%、より好ましくは10~25%である。
【0070】
カチオン性ポリマーは、本発明のシャンプー組成物において、コンディショニング性能を向上させるために好ましい成分である。
【0071】
適切なカチオン性ポリマーは、カチオン置換されたホモポリマーであり得るか、または2種以上のモノマーから形成され得る。ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、通常、100,000~2百万ダルトンである。ポリマーは、第四級アンモニウムもしくはプロトン化アミノ基、またはそれらの混合物などのカチオン性窒素含有基を有する。ポリマーの分子量が小さすぎる場合、コンディショニング効果に乏しい。ポリマーの分子量が大きすぎる場合、伸長粘度が高くなる問題が生じることがあり、これは、組成物を注ぐときに、組成物の糸引きを起こす可能性がある。
【0072】
カチオン性窒素含有基は、通常、置換基として、カチオン性ポリマーのすべてのモノマー単位の一部に存在する。したがって、ポリマーがホモポリマーでないときは、ポリマーは、スペーサーとしての非カチオン性モノマー単位を含み得る。このようなポリマーは、CTFA化粧品成分辞典の第3版に記載されている。カチオン性モノマー単位の非カチオン性モノマー単位に対する比は、求められる範囲のカチオン性電荷密度を有するポリマーを生じるように選択され、その比は、通常、0.2~3.0meq/gmである。ポリマーのカチオン性電荷密度は、窒素測定のための化学試験に基づき米国薬局方に記載されているケルダール法により、適切に測定される。
【0073】
適切なカチオン性ポリマーとして、例えば、カチオン性アミンまたは第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、(メタ)アクリルアミド、アルキルおよびジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトンおよびビニルピロリジンのような水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーが挙げられる。アルキルおよびジアルキル置換モノマーは、好ましくは、C1~C7アルキル基、より好ましくは、C1~3アルキル基を有する。他の適切なスペーサーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコールおよびエチレングリコールが挙げられる。
【0074】
カチオン性アミンは、組成物の具体的な化学種およびpHに応じて、第一級、第二級または第三級アミンであり得る。通常、第二級および第三級アミン、特に第三級アミンが好ましい。
【0075】
アミン置換ビニルモノマーおよびアミンは、アミンの形で重合され、次いで四級化によってアンモニウムに変換され得る。
【0076】
カチオン性ポリマーは、アミン-、および/もしくは第四級アンモニウム-置換モノマー、ならびに/または相溶性スペーサーモノマー由来のモノマー単位の混合物を含み得る。
【0077】
適切なカチオン性ポリマーとしては、例えば、
・カチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー、例えば、業界(CTFA)ではそれぞれPolyquaternium 6およびPolyquaternium 7と呼ばれる、塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマーおよびアクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムとのコポリマー、
・3~5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモポリマーおよびコポリマーのアミノ-アルキルエステルの鉱酸塩(米国特許第4,009,256号に記載)、
・カチオン性ポリアクリルアミド(国際公開第95/22311号に記載)
が挙げられる。
【0078】
使用することのできるその他のカチオン性ポリマーとして、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性澱粉誘導体、およびカチオン性グアーガム誘導体のようなカチオン性ポリサッカライドポリマーが挙げられる。
【0079】
本発明の組成物における使用に適切なカチオン性ポリサッカライドポリマーとしては、以下の式:、
A-O-[R-N+(R1)(R2)(R3)X-]
のモノマーが挙げられ、式中、Aは、澱粉またはセルロースの無水グルコース残基のような無水グルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、もしくはヒドロキシアルキレン基、またはそれらの組合せである。R1、R2およびR3は、独立してアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキルまたはアルコキシアリール基を表し、各基は約18個までの炭素原子を含有する。各カチオン性部分の炭素原子数の合計(すなわち、R1、R2およびR3の炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xはアニオン性の対イオンである。
【0080】
別の種類のカチオン性セルロースとしては、業界(CTFA)でPolyquaternium 24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの重合第四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの材料は、Amerchol Corporationから、例えば、Polymer LM-200という商標で入手できる。
【0081】
その他の適切なカチオン性ポリサッカライドポリマーとしては、第四級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3,962,418号に記載)、ならびにエーテル化したセルロースおよび澱粉のコポリマー(例えば、米国特許第3,958,581号に記載)が挙げられる。
【0082】
特に適切な種類の使用可能なカチオン性ポリサッカライドポリマーは、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(RhodiaよりJAGUAR商標シリーズで市販されている)のような、カチオン性グアーガム誘導体である。そのような材料の例は、JAGUAR C13S、JAGUAR C14、JAGUAR C15およびJAGUAR C17である。
【0083】
上記のカチオン性ポリマーのいずれかの混合物も使用され得る。
【0084】
カチオン性ポリマーは、本発明のシャンプー組成物中に、組成物の全重量に対するカチオン性ポリマーの全重量として、通常、0.01~5%、好ましくは0.05~1%、より好ましくは0.08~0.5%の濃度で存在する。
【0085】
好ましくは、本発明の水性シャンプー組成物は、懸濁剤をさらに含む。適切な懸濁剤は、ポリアクリル酸、アクリル酸の架橋ポリマー、アクリル酸と疎水性モノマーとのコポリマー、カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとのコポリマー、アクリル酸とアクリレート酸エステルとの架橋コポリマー、ヘテロポリサッカライドガムおよび結晶性長鎖アシル誘導体から選択される。長鎖アシル誘導体は、望ましくは、エチレングリコールステアレート、16~22個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミド、およびそれらの混合物から選択される。エチレングリコールジステアレートおよびポリエチレングリコール3ジステアレートは、組成物に真珠光沢を付与するので、好ましい長鎖アシル誘導体である。
【0086】
ポリアクリル酸は、Carbopol 420、Carbopol 488またはCarbopol 493として市販されている。多官能剤と架橋したアクリル酸ポリマーも、使用され得る。それらは、Carbopol 910、Carbopol 934、Carbopol 941およびCarbopol 980として市販されている。カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとの適切なコポリマーの例は、Carbopol 1342である。すべてのCarbopol(商標)材料は、Goodrichから入手できる。
【0087】
適切なアクリル酸とアクリレートエステルとの架橋ポリマーは、Pemulen TR1またはPemulen TR2である。適切なヘテロポリサッカライドガムは、例えば、Kelzan muとして入手できるキサンタンガムである。
【0088】
上記の懸濁剤のいずれかの混合物も、使用され得る。アクリル酸の架橋ポリマーと結晶性長鎖アシル誘導体との混合物が好ましい。
【0089】
本発明のシャンプー組成物において、懸濁剤は、組成物の全重量に対する懸濁剤の全重量として、通常、0.1~10%、好ましくは0.5~6%、より好ましくは0.9~4%の濃度で存在する。
【0090】
コンディショナー
コンディショナー組成物は、通常、化粧品として許容され、毛髪への局所適用に適切な1つ以上のカチオン性コンディショニング界面活性剤を含む。
【0091】
好ましくは、カチオン性コンディショニング界面活性剤は、式N+(R1)(R2)(R3)(R4)を有し、式中、R1、R2、R3およびR4は独立して(C1~C30)アルキルまたはベンジルである。
【0092】
好ましくは、R1、R2、R3およびR4のうち1つ、2つまたは3つは、独立して(C4~C30)アルキルであり、他の1または複数のR1、R2、R3およびR4基は(C1~C6)アルキルまたはベンジルである。
【0093】
より好ましくは、R1、R2、R3およびR4のうち1つまたは2つは独立して(C6~C30)アルキルであり、他のR1、R2、R3およびR4基は(C1~C6)アルキルまたはベンジル基である。アルキル基は、アルキル鎖内に1つ以上のエステル(-OCO-もしくは-COO-)および/またはエーテル(-O-)結合を含んでいてもよい。アルキル基は、1つ以上の水酸基で置換されていてもよい。アルキル基は、直鎖または分岐鎖であってよく、3個以上の炭素原子を有するアルキル基については、環状であってもよい。アルキル基は、飽和していてもよく、または1つ以上の炭素間二重結合(例えば、オレイル)を含んでいてもよい。アルキル基は、アルキル鎖上で1つ以上のエチレンオキシ基でエトキシ化されていてもよい。
【0094】
本発明によるコンディショナー組成物に使用するのに適したカチオン性コンディショニング界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化デシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、塩化タロウトリメチルアンモニウム、二水素化塩化タロウジメチルアンモニウム(例えば、Akzo NobelのArquad 2HT/75)、塩化ココトリメチルアンモニウム、PEG-2-オレアンモニウムクロリドおよびそれらの対応する水酸化物が挙げられる。さらなる適切なカチオン性界面活性剤として、CTFA指定の材料であるQuaternium-5、Quaternium-31およびQuaternium-18が挙げられる。前述の材料のいずれかの混合物も適切であり得る。本発明によるコンディショナーに使用される特に有用なカチオン性界面活性剤は、例えば、Hoechst CelaneseよりGENAMIN CTACとして市販されている塩化セチルトリメチルアンモニウムである。本発明によるコンディショナーに使用される別の特に有用なカチオン性界面活性剤は、例えば、ClariantよりGENAMIN KDMPとして市販されている塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムである。
【0095】
本発明において使用される一連の適切なカチオン性コンディショニング界面活性剤の別の例は、単独で、または1つ以上の他のカチオン性コンディショニング界面活性剤との混合物における、以下の(i)と(ii)との組合せである:
(i)一般式(I)に対応するアミドアミン:
【化1】
【0096】
(式中、R1は炭素原子を10個以上有するヒドロカルビル鎖であり、
R2およびR3は炭素原子が1~10個のヒドロカルビル鎖から独立して選択され、
mは1~約10の整数である);および、
(ii)酸。
【0097】
本明細書で使用される場合、用語ヒドロカルビル鎖は、アルキルまたはアルケニル鎖を意味する。
【0098】
好ましいアミドアミン化合物は、式(I)に対応する化合物であり、式中、
R1は、約11~約24個の炭素原子を有するヒドロカルビル残基であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、1~約4個の炭素原子を有するヒドロカルビル残基、好ましくはアルキル基であり、
mは1~約4の整数である。
【0099】
好ましくは、R2およびR3はメチルまたはエチル基である。
【0100】
好ましくは、mは2または3、すなわち、エチレンまたはプロピレン基である。
【0101】
本明細書で有用な好ましいアミドアミンとしては、ステアラミド-プロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキド-アミドエチルジエチルアミン、アラキダミドアミドエチルジメチルアミン、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0102】
本明細書で有用な特に好ましいアミドアミンは、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、およびそれらの混合物である。
【0103】
本明細書で有用な市販のアミドアミンとしては、Inolex(Philadelphia Pennsylvania、USA)から入手できるLEXAMINE S-13、およびNikko(東京、日本)から入手できるAMIDOAMINE MSPという商標をもつステアラミドプロピルジメチルアミン、Nikkoから入手できるAMIDOAMINE Sという商標をもつステアラミドエチルジエチルアミン、Croda(North Humberside、England)から入手できるINCROMINE BBという商標をもつベヘナミドプロピルジメチルアミン、およびScher(Clifton New Jersey、USA)から入手できるSCHERCODINEシリーズという商標をもつさまざまなアミドアミンが挙げられる。
【0104】
酸(ii)は、毛髪処理組成物中のアミドアミンをプロトン化することができる、いかなる有機酸または鉱酸であってもよい。本明細書で有用な適切な酸としては、塩酸、酢酸、酒石酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、酸は酢酸、酒石酸、塩酸、フマル酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0105】
酸の主要な役割は、毛髪処理組成物中のアミドアミンをプロトン化し、それによって毛髪処理組成物中でその場で第三級アミン塩(TAS)を形成することである。有効なTASは、非永続的な第四級アンモニウムまたは擬第四級アンモニウムのカチオン性界面活性剤である。
【0106】
適切には、酸は、存在するアミドアミンすべてをプロトン化するのに十分な量、すなわち、組成物中に存在するアミドアミンの量に対して少なくとも等モル量の濃度で含まれる。
【0107】
本発明のコンディショナーにおいて、カチオン性コンディショニング界面活性剤の濃度は、組成物の全重量に対するカチオン性コンディショニング界面活性剤の全重量で、通常、0.01~10%、より好ましくは0.05~7.5%、最も好ましくは0.1~5%の範囲である。
【0108】
本発明のコンディショナーは、通常、脂肪アルコールもまた含有する。コンディショニング組成物中の脂肪アルコールとカチオン性界面活性剤との組合せの使用は、特に有利であると考えられる。これは、組合せの使用は、カチオン性界面活性剤が分散したラメラ相の形成をもたらすからである。
【0109】
代表的な脂肪アルコールは、8~22個、より好ましくは16~22個の炭素原子を含む。脂肪アルコールは、通常、直鎖アルキル基を含む化合物である。適切な脂肪アルコールの例として、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびそれらの混合物が挙げられる。これらの材料の使用は、本発明の組成物の全般的なコンディショニング特性に寄与するという点においても有利である。
【0110】
本発明のコンディショナー中の脂肪アルコールの濃度は、組成物の重量に対して、通常0.01~10%、好ましくは0.1~8%、より好ましくは0.2~7%、最も好ましくは0.3~6%の範囲である。カチオン性界面活性剤の脂肪アルコールに対する重量比は、適切には1:1~1:10、好ましくは1:1.5~1:8、最適には1:2~1:5である。カチオン性界面活性剤の脂肪アルコールに対する重量比が大きすぎる場合、組成物から眼への刺激が起こり得る。カチオン性界面活性剤の脂肪アルコールに対する重量比が小さすぎる場合、消費者が毛髪のきしみを感じることがあり得る。
【0111】
本発明による毛髪処理組成物、特に、水性のシャンプーおよび毛髪コンディショナーは、好ましくは1つ以上のシリコーンコンディショニング剤も含む。
【0112】
特に好ましいシリコーンコンディショニング剤は、ポリジオルガノシロキサン、特にCTFA指定ジメチコンを有するポリジメチルシロキサン、CTFA指定ジメチコノールを有するヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサン、およびCTFA指定アモジメチコンを有するアミノ官能性ポリジメチルシロキサンのようなシリコーンから形成されるものなどのシリコーンエマルションである。
【0113】
本発明の組成物において、エマルションの液滴は、通常、ザウター平均液滴径(D3,2)が、0.01~20μm、より好ましくは0.2~10μmの範囲であり得る。
【0114】
ザウター平均液滴径(D3,2)を測定する適切な方法は、Malvern Mastersizerのような装置を用いたレーザー光スキャンニングによる方法である。
【0115】
本発明の組成物において使用するのに適切なシリコーンエマルションは、Dow CorningおよびGE Siliconesのようなシリコーンの供給元から入手できる。このようなあらかじめ形成されたシリコーンエマルションの使用は、処理の容易さおよびシリコーンの粒子径の制御のために好ましい。このようなあらかじめ形成されたシリコーンエマルションは、通常、アニオン性もしくはノニオン性乳化剤などの適切な乳化剤またはそれらの混合物をさらに含み、乳化重合のような化学的乳化法、または高せん断ミキサーを使用する機械的乳化により調製され得る。あらかじめ形成されたシリコーンエマルションのうち、ザウター平均液滴径(D3,2)が0.15μmよりも小さいものは、通常、マイクロエマルションと命名されている。
【0116】
適切なあらかじめ形成されたシリコーンエマルションの例としては、エマルションとしてDC2-1766、DC2-1784、DC-1785、DC-1786、DC-1788、マイクロエマルションとしてDC2-1865とDC2-1870が挙げられ、すべてDow Corningから入手できる。これらは、すべて、ジメチコノールのエマルション/マイクロエマルションである。DC2-8177およびDC939(Dow Corning製)およびSME253(GE Silicones製)などのアモジメチコンエマルションも適している。
【0117】
例えば国際公開第03/094874号に記載されているように、高分子量の特定の種類の界面活性ブロックコポリマーがシリコーンエマルション液滴とブレンドされているシリコーンエマルションも適している。このような材料において、シリコーンエマルションの液滴は、好ましくは、上述のものなどのようにポリジオルガノシロキサンから形成される。界面活性ブロックコポリマーの好ましい一形態は、以下の式による。
【0118】
HO(CH2CH2O)x(CH(CH3)CH2O)y(CH2CH2O)xH
式中、xの平均値は4以上であり、yの平均値は25以上である。
【0119】
界面活性ブロックコポリマーの別の好ましい形態は、以下の式による。
【0120】
(HO(CH2CH2O)a(CH(CH3)CH2O)b)2-N-CH2-CH2-N((OCH2CH(CH3))b(OCH2CH2)aOH)2
式中、aの平均値は2以上であり、bの平均値は6以上である。
【0121】
上述のシリコーンエマルションのいずれかの混合物も使用され得る。
【0122】
上述のシリコーンエマルションは、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対するシリコーンの全重量として、通常、0.05~10%、好ましくは0.05~5%、より好ましくは0.5~2%の濃度で存在する。
【0123】
好ましいコンディショナーは、コンディショニングゲル相を含む。そのようなコンディショナーおよびそれらの製造方法は、国際公開第2014/016354号、国際公開第2014/016353号、国際公開第2012/016352号および国際公開第2014/016351号に記載されている。
【0124】
他の成分
本発明の組成物は、性能および/または消費者の受容性を向上させるために、他の成分を含み得る。そのような成分としては、香料、染料および顔料、pH調整剤、真珠光沢剤または乳白剤、粘度調整剤、防腐剤または抗菌剤が挙げられる。これらの成分はそれぞれ、その目的を達成するのに有効な量で存在する。通常、これらの含まれていてもよい成分は、それぞれ、組成物全体に対して5重量%までの濃度で含まれる。
【0125】
本発明の毛髪処理組成物は、乾燥した、損傷を受けた、および/または扱いにくい毛髪の処理のために、洗い流すまたは洗い流さない組成物として、ヒトである対象の毛髪および/または頭皮に局所的に適用することを、主な目的としている。
【0126】
本発明を、以下の非限定的な実施例によってさらに説明する。これらの実施例において、引用されるすべてのパーセンテージは、特に明記しない限り、全重量に対する重量によるものである。
【0127】
[実施例]
[実施例1]
シャンプー組成物、すなわち本発明によるシャンプー1およびシャンプー2、ならびに比較例としてのシャンプー、すなわちシャンプーAおよびシャンプーBの調製
本発明によるシャンプー1および2は、アミノ酸であるグルタミン酸、アラニンおよびプロリンの混合物を、重量比1:1:1で含んだ。シャンプーAおよびBは、アミノ酸を含まないこと以外は、シャンプー1および2と同じであった。
【0128】
すべてのシャンプーは、以下の方法により調製した。
【0129】
1.本発明による組成物において、アミノ酸(グルタミン酸、アラニンおよびプロリン)を、適切な容器中の水に、かき混ぜながら加えた。
【0130】
2.次に、すべてのCarbopolを加えた。
【0131】
3.次に、SLESとCAPBを加えた。
【0132】
4.混合物を、30℃に加熱し、完全に均質になるまで混合した。
【0133】
5.次に、グアーポリマーを加える場合は加え、よく混合した。
【0134】
6.次に、香料を加えた。
【0135】
7.使用する場合、シリコーンコンディショニング剤を加え、混合した。
【0136】
8.使用する場合、タンパク質加水分解物を加えた。
【0137】
9.次に、真珠光沢剤を加えた。
【0138】
10.防腐剤を加えた。
【0139】
11.50%の水酸化ナトリウム/50%のクエン酸の混合物を使用して、pHを4~5に調整した。
【0140】
12.次に、塩とポリプロピレングリコールを加えて所望の粘度に調整した。
【0141】
シャンプー1およびシャンプーAは、粘度が9,000~15,000cps(Brookfield粘度計、rv5スピンドル、20rpmで30℃で1分間測定)の範囲になるように調製した。
【0142】
シャンプー2およびシャンプーBは、粘度が5,000~9,000cps(Brookfield粘度計、rv5スピンドル、20rpmで30℃で1分間測定)の範囲になるように調製した。
【0143】
シャンプー1、シャンプー2、シャンプーAおよびシャンプーBの組成を、以下の表1に示す。
【表1】
【0144】
[実施例2]
コンディショナー組成物、すなわち本発明によるコンディショナー1、コンディショナー2およびコンディショナー3、ならびに比較例としてのコンディショナー、すなわちコンディショナーA、コンディショナーBおよびコンディショナーCの調製
本発明によるコンディショナー1、2および3は、アミノ酸であるグルタミン酸、アラニンおよびプロリンの混合物を、重量比1:1:1で含んだ。コンディショナーA、BおよびCは、アミノ酸を含まないこと以外は、それぞれ、コンディショナー1、2および3と同じであった。
【0145】
これらのコンディショナーは、以下の方法により調製した。
【0146】
1.水を適切な容器に加え、80℃に加熱した。
【0147】
2.次に、セテアリルアルコールを第三級アミン塩(TAS)(配合物中に存在する場合)と共に配合物に添加した。
【0148】
3.この配合物を、80℃まで放冷し、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(BTAC)を加え、得られた混合物を不透明で粘稠になるまで混合した。
【0149】
4.TASが配合物中に存在する場合は、乳酸を加え、配合物をさらに10分間かき混ぜた。
【0150】
5.次に、加熱を止め、冷却水を加えた。
【0151】
6.アミノ酸を加えた。
【0152】
7.次に、混合物を55℃未満に冷却し、事前に溶解したプレミックスとして、EDTAと塩化ナトリウムを加えた。
【0153】
8.配合物が40℃未満まで冷却したら、香料を含めて残りの材料を加えた。
【0154】
9.最後に、この配合物をSilversonミキサーにより5000rpmで5分間の高せん断で混合した。
【0155】
コンディショナー1、2および3ならびに比較例としてのコンディショナーA、BおよびCの組成を、以下の表2に示す。
【表2】
【0156】
[実施例3]
ジェル組成物、すなわち本発明によるジェル1および比較例としてのジェル、すなわちジェルAの調製
本発明によるジェル1は、アミノ酸であるグルタミン酸、アラニンおよびプロリンの混合物を、重量比1:1:1で含んだ。比較例のジェルAは、アミノ酸を含まないこと以外は、ジェル1と同じであった。
【0157】
ジェルは、以下の方法で調製した。
【0158】
成分を、含まれるパーセンテージの多いものから少ないものの順に適切な容器に加えた。最後の添加は、増粘用のポリマーであった。得られた混合物を、30℃でかき混ぜた。
【0159】
ジェル1およびジェルAの組成を、以下の表3に示す。
【表3】
【0160】
[実施例4]
本発明によるシャンプー1およびシャンプー2ならびに比較例としてのシャンプー、すなわちシャンプーAおよびシャンプーB、本発明によるコンディショナー1、コンディショナー2およびコンディショナー3ならびに比較例としてのコンディショナー、すなわちコンディショナーA、コンディショナーBおよびコンディショナーCにより処理した毛髪における損傷レベルの指標を得るための、示差走査熱量測定法(DSC)による、毛髪の変性温度の測定および変性温度の変化
損傷を受けた毛髪の内部のタンパク質は、通常、傷んでいない毛髪に比較して、低い変性温度を有する。損傷の修復は、毛髪の内部のタンパク質の変性温度の上昇により証明できる。
【0161】
毛髪
傷んでいない毛髪
以下の実施例で使用する毛髪は、ヨーロッパ人の5gの長さ10インチの暗褐色の毛髪の房であった。
【0162】
2度ブリーチした毛髪
傷んでいない毛髪の房を、以下の手順に従いブリーチした。毛髪は、9%過酸化物クリーム、30‘vol’(Excel GS Ltd, UK)と混合したPlatine Precision White Compact Lightening Powder(L’Oreal Professionnel Paris、Paris、France)(120gの過酸化物クリームと混合した60gのパウダー)で30分間のブリーチを2回行った。次に、毛髪を、2度目の処理の後、乾燥の前に、14%のSLES溶液で洗浄した。
【0163】
毛髪の処理
以下のように、毛髪の予洗いを行った。
【0164】
毛髪を、14%のSLES水溶液に浸漬する前に、30秒間水に浸漬した。毛髪を30秒間擦り合わせ、30秒間すすぎ、次に、1gの毛髪に対して0.1mlのコンディショニング効果のないシャンプーを使い30秒間擦り合わせながら処理を行い、30秒間すすいだ。
【0165】
次に、毛髪(傷んでいない毛髪および2回ブリーチした毛髪)を、上記の実施例1および2に詳述した組成物を用いて、以下の方法により処理した。
【0166】
シャンプー組成物は、1gの毛髪に対して0.1mlの量で毛髪に適用し、30秒間擦り合わせて泡立て、その後、水道水で30秒間すすいだ。
【0167】
コンディショナー組成物は、1gの毛髪に対して0.2mlの量で毛髪に適用し、60秒間擦り合わせ、その後、水道水で60秒間すすいだ。
【0168】
次に、毛髪の房を、20℃、相対湿度50%で、一晩、放置し乾燥した。
【0169】
処理の効果は、示差走査熱量測定法(DSC)により測定した。
【0170】
処理した毛髪の小房の毛先2cmを、ハサミで切り取った。次に、毛髪をバリカンで短く切り刻んだ。7~10mgの切り刻んだ毛髪を、50μLの水と一緒に、熱量計のアルミニウムパンに加えた。すべての場合において、1回の処理について5本の毛髪の小房を使い、1本の小房について1つのパンを準備した。準備したパンを、100~180℃、5℃/分の速度でのDSC測定に供する前に、一晩放置した。
【表4】
【0171】
本発明によるシャンプー組成物による処理で、変性温度の上昇で示される損傷修復が起こることがわかる。
【0172】
【0173】
本発明によるコンディショナー組成物による処理で、変性温度の上昇で示される損傷修復が起こることがわかる。