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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】撮像装置およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/63 20230101AFI20240805BHJP
   H04N 23/65 20230101ALI20240805BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20240805BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240805BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20240805BHJP
【FI】
H04N23/63 300
H04N23/65
H04N5/77 200
G03B17/02
G03B17/18
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020048158
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021150784
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】今井 與一郎
(72)【発明者】
【氏名】植野 大優
(72)【発明者】
【氏名】塩崎 智行
(72)【発明者】
【氏名】鳥海 大士
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-249012(JP,A)
【文献】特開2004-005292(JP,A)
【文献】特開2012-165372(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0189264(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/63
H04N 23/65
H04N 5/77
G03B 17/02
G03B 17/18-17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置の内部に設けられた第1の温度センサから、前記撮像装置の筐体表面の温度である第1の温度を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記第1の温度に基づいて動画記録の制限時間を算出する算出手段と、
動画記録モードで動画記録が行われていない待機状態において、当該待機状態の開始時に前記取得手段により取得した前記第1の温度に基づいて前記算出手段により算出された制限時間を表示手段に表示し、制限時間更新時の撮像装置の温度は使用せずに、前記待機状態の開始時に取得した前記第1の温度と、時間経過とに基づいて前記制限時間を更新して表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記撮像装置の撮像手段で撮像しているライブビュー画像とともに、前記制限時間を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置
【請求項3】
前記算出手段は、
前記取得手段で取得した前記第1の温度と、記録する動画の画質設定とに基づいて、前記制限時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置
【請求項4】
前記制御手段は前記動画記録モードで動画記録が行われている記録状態である場合は、前記動画の記録開始直前に前記待機状態において前記表示手段に表示した前記制限時間が、前記動画の記録開始から経過したことに応じて、動画記録を停止するように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置
【請求項5】
前記制御手段は、
前記制限時間が経過したことに応じて動画記録が停止した場合は、前記動画記録が停止したことを示す通知を前記表示手段に表示し、その後、所定時間の経過に応じて、前記撮像装置の電源をオフするように制御することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置
【請求項6】
前記制御手段は、
前記待機状態において、前記制限時間と、動画を記録するための記録媒体の残容量に基づいて算出する記録可能時間とのうち、いずれか短いほうの時間を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置
【請求項7】
前記制御手段は、
前記待機状態において、前記算出手段により算出された制限時間を時間経過に応じてカウントダウン形式で更新して前記表示手段に表示するように制御し、
ユーザーによる記録開始指示が行われたことに応じて、前記待機状態から動画の記録状態に遷移した場合は、前記待機状態において表示した前記制限時間に代わって、前記記録開始指示が行われた後の経過時間を記録時間としてカウントアップ形式で更新して前記表示手段に表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置
【請求項8】
前記制御手段は
前記動画記録モードで動画記録が行われている記録状態である場合に、前記動画の記録開始直前に前記待機状態において表示した前記制限時間から、前記動画の記録開始の時点からの経過時間を引いた時間が所定時間以下になったことに応じて、動画記録を行うことができる時間が残り少ないことを示す警告を表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置
【請求項9】
前記撮像装置内部の所定のデバイスの近傍に設けられた第2の温度センサにより、前記所定のデバイスの温度である第2の温度を取得する第2の取得手段を有し、
前記算出手段は、前記取得手段で取得した前記第1の温度が、第1の温度閾値に到達するまでの時間を前記制限時間として算出する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記動画記録モードで動画記録が行われている記録状態である場合に、
前記動画の記録開始直前に前記待機状態において前記表示手段に表示した前記制限時間が、前記動画の記録開始から経過したことに応じて、前記動画記録を停止するように制御し、
動画の記録状態において、前記第2の取得手段で取得した前記第2の温度が前記第1の温度閾値よりも高い第2の温度閾値達した際は、前記制限時間が経過していなくても前記動画記録を停止するように制御することを特徴とする請求項に記載の撮像装置
【請求項11】
前記第1の温度閾値は、46℃であることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置
【請求項12】
前記第2の温度閾値は、80℃であることを特徴とする請求項10または11に記載の撮像装置
【請求項13】
前記所定のデバイスは、前記撮像装置の撮像部、または、前記撮像装置の制御部であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記制御手段は、前記待機状態において、
前記制限時間と、動画を記録するための記録媒体の残容量に基づいて算出する記録可能時間とのうち、いずれか短いほうの時間を前記表示手段に表示するように制御し、
前記取得手段で取得した前記第1の温度が、第3の温度閾値よりも低い温度である場合は、前記制限時間と記録媒体の残容量に基づいて算出する記録可能時間のうち、前記制限時間にかかわらず、前記記録可能時間を前記表示手段に表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置
【請求項15】
前記第3の温度閾値は、15℃であることを特徴とする請求項14に記載の撮像装置
【請求項16】
前記第1の温度センサは、前記撮像装置において、カバーで保護される位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項17】
撮像装置の内部に設けられた第1の温度センサから、前記撮像装置の筐体表面の温度である第1の温度を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記第1の温度に基づいて動画記録の記録時間を制限する制限時間を算出する算出ステップと、
動画記録モードで記録が行われていない待機状態において、当該待機状態の開始時に前記取得ステップで取得した前記第1の温度に基づいて前記算出ステップで算出された制限時間を表示手段に表示し、制限時間更新時の撮像装置の温度は使用せずに、前記待機状態の開始時に取得した前記第1の温度と、時間経過とに基づいて前記制限時間を更新して表示するように制御する制御ステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項18】
コンピュータを、請求項1乃至16のいずれか1項に記載された撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1乃至16のいずれか1項に記載された撮像装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画記録が可能な撮像装置の熱に関する動作制限の制御を行う電子機器およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、動画記録が可能な撮像装置が多く知られている。動画記録時には撮像装置内部に熱が発生してしまい、ユーザーへの影響や装置/画質保護のため、発生する熱への対策は重要な課題となっている。特に近年の撮影可能な画質向上により、ライブビュー撮影待機状態における装置内部の温度上昇が、動画記録時の温度上昇による記録時間の減少に大きく影響を及ぼすようになっている。特許文献1では、撮影パラメーターと動画記録の累積時間から、動画記録開始時に、設定されている撮影パラメーターで動画記録が可能であるか否かを判定することが開示されている。設定されている撮影パラメーターで動画記録ができないと判定されると警告音を鳴らし、より消費電力の小さい撮影パラメーターでの動画記録ができる旨をユーザーに報知する。特許文献2では、動画記録を開始した場合に、撮像装置の筐体内の温度から当該温度が所定の温度を超えない範囲の動画記録可能な時間を算出し、動画記録中に記録可能時間を表示部に表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-73740
【文献】特開2012-165372
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、動画記録開始時に現在設定の撮影パラメーターで動画記録が可能であるか否かを判定するため、撮影開始前に、現在の撮影パラメーターで撮影可能かどうかがわからない。撮影を開始できたとしても、ユーザーが想定していた時間よりも短い時間しか撮影が行えないと、ユーザーは撮影機会を損失してしまう可能性がある。特許文献2では、動画記録開始後に筐体内温度に基づいた記録可能時間を表示するため、撮影を開始するまではユーザーはどれくらいの時間、動画を記録できるかを知ることができない。これにより、ユーザーはどのタイミングで撮影を開始すれば所望の時間分撮影を行えるのかわからない。また、撮影待機状態でも記録可能時間が減少するため、撮像装置の電源をオフすべきなのかオンしたままでよいのかの判断をすることができない。
【0005】
そこで本発明は、撮影待機状態において動画記録できる時間をユーザーが認識できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、
撮像装置の内部に設けられた第1の温度センサから、前記撮像装置の筐体表面の温度である第1の温度を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した前記第1の温度に基づいて動画記録の制限時間を算出する算出手段と、動画記録モードで動画記録が行われていない待機状態において、当該待機状態の開始時に前記取得手段により取得した前記第1の温度に基づいて前記算出手段により算出された制限時間を表示手段に表示し、制限時間更新時の撮像装置の温度は使用せずに、前記待機状態の開始時に取得した前記第1の温度と、時間経過とに基づいて前記制限時間を更新して表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮影待機状態において動画記録できる時間をユーザーが認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】デジタルカメラ100の外観図である。
図2】デジタルカメラ100のハードウエア構成例を示す概略ブロック図である。
図3】本実施形態における、デジタルカメラ100の温度センサーの配置を示す図である。
図4】本実施形態における、デジタルカメラ100起動時の制御フローチャートである。
図5】本実施形態における、動画記録モードでの時間表示の制御フローチャートである。
図6】本実施形態における、時間表示の表示例を示した図である。
図7】本実施形態における、デジタルカメラ100の設定内容と温度上昇に関するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0010】
図1(a)、(b)に本発明を適用可能な装置(電子機器)の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。図1において、表示部28は画像や各種情報を表示する、カメラ背面に設けられた表示部である。タッチパネル70aはタッチ操作部材であり、表示部28の表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。ファインダー外表示部43は、カメラ上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0011】
シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は各種モードを切り替えるための操作部である。端子カバー40は外部機器との接続ケーブルとデジタルカメラ100とを接続するコネクタ(不図示)を保護するカバーである。メイン電子ダイヤル71は操作部70に含まれる回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72はデジタルカメラ100の電源のオン及びオフを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は操作部70に含まれる回転操作部材であり、選択枠の移動や画像送りなどを行える。十字キー74は操作部70に含まれ、4方向に押し込み可能な押しボタンを有する操作部材である。十字キー74の押下した方向に応じた操作が可能である。SETボタン75は操作部70に含まれ、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
【0012】
動画ボタン76は、動画記録(記録)の開始、停止の指示に用いられる。AEロックボタン77は操作部70に含まれ、撮影待機状態で押下することにより、露出状態を固定することができる。拡大ボタン78は操作部70に含まれ、撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのオン、オフを行うための操作ボタンである。拡大モードをオンとしてからメイン電子ダイヤル71を操作することにより、ライブビュー画像の拡大、縮小を行える。再生モードにおいては再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための拡大ボタンとして機能する。再生ボタン79は操作部70に含まれ、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。メニューボタン81は、操作部70に含まれ、押下することにより各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、十字キー74やSETボタン75を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0013】
通信端子10はデジタルカメラ100が後述するレンズユニット150(着脱可能)と通信を行う為の通信端子である。接眼部16は、接眼ファインダー(覗き込み型のファインダー)の接眼部であり、ユーザーは、接眼部16を介して内部のEVF(Electric View Finder)29に表示された映像を視認可能である。接眼検知部57は接眼部16に撮影者が接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。蓋202は記録媒体200を格納したスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。グリップ部90を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラを保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置にシャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71が配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、サブ電子ダイヤル73が配置されている。
【0014】
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6はレンズユニット150がデジタルカメラ100と通信を行う為の通信端子である。レンズユニット150は、この通信端子6と上述の通信端子10を介してシステム制御部50と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行う。その後AF駆動回路3を介して、レンズ103を変位させることで焦点を合わせる。
【0015】
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
【0016】
撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
【0017】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、または、後述するメモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。画像処理部24により得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
【0018】
メモリ制御部15は、A/D変換器23、画像処理部24、メモリ32間のデータ送受を制御する。A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24およびメモリ制御部15を介して、あるいは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28、EVF29に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0019】
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはメモリ制御部15を介して表示部28、EVF29により表示される。表示部28、EVF29は、LCDや有機EL等の表示器上に、メモリ制御部15からの信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によってA/D変換されメモリ32に蓄積されたデータを、表示部28またはEVF29に逐次転送して表示することで、ライブビュー表示(LV表示)を行える。以下、ライブビューで表示される画像をライブビュー画像(LV画像)と称する。
【0020】
ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0021】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばFlash-ROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0022】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路からなる制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。上述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52には、例えばRAMが用いられ、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等が展開される。また、システム制御部50はメモリ32、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
【0023】
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0024】
モード切替スイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画撮影モード、動画記録モード等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)、がある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60により、ユーザーは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。あるいは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り換えた後に、表示された複数のモードのいずれかを選択し、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
【0025】
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。
【0026】
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体200に書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0027】
操作部70は、ユーザーからの操作を受け付ける入力部としての各種操作部材である。操作部70には、少なくとも以下の操作部が含まれる。シャッターボタン61、タッチパネル70a、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74、SETボタン75、動画ボタン76、AEロックボタン77、拡大ボタン78、再生ボタン79、メニューボタン81。
【0028】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0029】
記録媒体I/F18は、メモリーカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリーカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0030】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。また、通信部54は、Bluetooth(登録商標)や Bluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(ライブビュー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像やその他の各種情報を受信することができる。
【0031】
姿勢検知部55は重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。姿勢検知部55である、加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
【0032】
接眼検知部57はファインダーの接眼部16に対する目(物体)161の接近(接眼)および離脱(離眼)を検知する(接近検知)、接眼検知センサーである。接眼検知部57は、例えば赤外線近接センサーを用いることができ、EVF29を内蔵するファインダーの接眼部16への何らかの物体の接近を検知することができる。物体が接近した場合は、接眼検知部57の投光部(不図示)から投光した赤外線が反射して赤外線近接センサーの受光部(不図示)に受光される。受光された赤外線の量によって、物体が接眼部16からどの距離まで近づいているか(接眼距離)も判別することができる。このように、接眼検知部57は、接眼部16への物体の近接距離を検知する接眼検知を行う。非接眼状態(非接近状態)から、接眼部16に対して所定距離以内に近づく物体が検出された場合に、接眼されたと検出するものとする。接眼状態(接近状態)から、接近を検知していた物体が所定距離以上離れた場合に、離眼されたと検出するものとする。接眼を検出する閾値と、離眼を検出する閾値は例えばヒステリシスを設けるなどして異なっていてもよい。また、接眼を検出した後は、離眼を検出するまでは接眼状態であるものとする。離眼を検出した後は、接眼を検出するまでは非接眼状態であるものとする。なお、赤外線近接センサーは一例であって、接眼検知部57には、接眼とみなせる目や物体の接近を検知できるものであれば他のセンサーを採用してもよい。
【0033】
タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aは光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示画面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供できる。システム制御部50はタッチパネル70aへの以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)。
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch-オン)と称する)。
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)。
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンを離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)。
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-オフ)と称する)。
【0034】
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出されるのもタッチオンが検出されている状態である。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
【0035】
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知される。システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル70a上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。所定距離以上をタッチムーブしたことが検出された場合はスライド操作が行なわれたと判定するものとする。タッチパネル上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作をフリックと呼ぶ。フリックは、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる(スライド操作に続いてフリックがあったものと判定できる)。更に、複数箇所(例えば2点)を同時にタッチして、互いのタッチ位置を近づけるタッチ操作をピンチイン、互いのタッチ位置を遠ざけるタッチ操作をピンチアウトと称する。ピンチアウトとピンチインを総称してピンチ操作(あるいは単にピンチ)と称する。タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いても良い。方式によって、タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検出する方式があるが、いずれの方式でもよい。
【0036】
温度センサー91a,91b,91cは、デジタルカメラ100の筐体表面/内部の温度を計測する温度センサーである。それぞれの温度センサーの配置場所の一例を図3に示す。図3は表示部28側からEVF29を上にした状態で、デジタルカメラ100を見ている図である。温度センサー91aは端子カバー40で保護されているコネクタ周辺に配置された温度センサーであり、デジタルカメラ100の筐体表面の温度を算出するための温度を計測するものである。筐体表面がある程度の高い温度(後述するデバイス保護のための制限温度よりも低い温度で、具体的には46℃程度)になり、その温度でユーザーがグリップ部90を握った撮影を継続して、ユーザーが低温やけどをすることがないようにする。そのために、後述するデバイス近傍の温度のみならず、筐体表面の温度を適宜測定する。温度センサー91bは撮像部22の近傍に、温度センサー91cはシステム制御部50の近傍に配置された温度センサーであり、それぞれのデバイス近傍の温度を計測するものである。各デバイスは高温(例えば80℃以上)になってしまうと、デバイスが正常に機能しなくなったり、画質が劣化する可能性があり、これらを防ぐために温度の計測を行う。本実施形態では撮像部22とシステム制御部50の近傍に温度センサーを配置したが、センサーの配置数や配置位置はこれに限らない。
【0037】
図4は、本実施形態における、動画記録を行う際の表示部28の表示と、動画記録に関する制御処理フローチャートである。この制御処理は、デジタルカメラ100において、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。図4のフローチャートはデジタルカメラ100を起動(電源をオン)すると開始される。なお、本実施形態では、表示部28に表示を行う制御処理としたが、EVF29や外部モニターに表示する場合も適用可能である。
【0038】
S401では、システム制御部50は、撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードである場合は、S402へ進み、そうでない場合は、S403へ進む。
【0039】
S402では、システム制御部50は、撮影モード処理を行う。撮影モード処理については、図5を用いて後述する。
【0040】
S403では、システム制御部50は、再生モードであるか否かを判定する。再生モードである場合は、S404へ進み、そうでない場合は、S405へ進む。
【0041】
S404では、システム制御部50は、再生モード処理を行う。再生モード処理では、撮影した画像を再生するための制御処理であり、上述した操作部70を操作することで、表示部28に再生した画像について画像送りや拡大操作を行うことができる。
【0042】
S405では、システム制御部50は、S402、S403の判定より、その他の処理を行う。その他の処理とは、例えば、設定メニュー画面においてデジタルカメラ100や撮影に関する設定を行う処理を指す。
【0043】
S406では、システム制御部50は、処理が終了したか否かを判定する。処理が終了した場合は、図4の制御フローチャートを終了し、そうでない場合は、S401へ戻る。処理の終了とは、例えば、デジタルカメラ100の電源をオフすることを指す。
【0044】
図5は、図4のS402で説明した、撮影モード処理についてのフローチャートである。図4のフローチャートのS401においてYesと判定された場合、すなわち、撮影モード処理であると判定された場合に開始される。
【0045】
S501では、システム制御部50は、撮像部22でのLV画像の撮影を開始し、表示部28にLV画像を表示する。この状態を撮影待機状態と称する。
【0046】
S502では、システム制御部50は、温度センサー91a、91b、91cから各温度センサーでの温度を取得する。上述したように、温度センサー91aはデジタルカメラ100の筐体表面の温度を算出するための温度を測定する温度センサーである。温度センサー91aにより筐体表面の温度を管理し、ユーザーがグリップ部90を握りながら撮影を行う際に、影響が生じないようにする。
【0047】
S503では、システム制御部50は、記録媒体200の残り記録可能容量(以降、カード残容量と称する)から、現在の画質設定(記録画素数、フレームレート、圧縮方式)での動画の記録可能時間を算出する。
【0048】
S504では、システム制御部50は、S502において取得した、筐体表面の温度K(温度センサー91aで測定した温度から算出した温度)がKw[℃]より低いか否かを判定する。Kw[℃]より低い場合(K<Kw)は、S505へ進み、そうでない場合(K≧Kw)は、S506へ進む。Kw[℃]とは、図7において後述するK1[℃]より低い温度である。K1[℃]は、S506において算出する制限時間を決めるための温度である。筐体表面の温度KがKw[℃]より低ければ、その時点で動画の撮影を開始しても、通常の使用方法であれば、動画記録が終了するまでに筐体表面の温度がK1[℃]に到達しないと想定される。
【0049】
S505では、システム制御部50は、S503で取得したカード残容量から算出した記録可能時間を表示部28に表示し、表示した記録可能時間をシステムメモリ52に保持する。S504においてYesと判定されたことから、筐体表面の温度KはKw[℃]よりも低く(K<Kw)、動画記録をカード残容量に基づく記録可能時間いっぱいに行ったあとに終了してもK1[℃]にまで到達しない。そのため、後述する温度に基づく制限時間ではなく、カード残容量に基づく記録可能時間を表示する。記録可能時間はカウントダウン形式で表示をする。このときの表示例を図6(a),(c)に示す。
【0050】
S506では、システム制御部50は、S502で取得した筐体温度と温度上昇予測グラフから、撮影に関する制限時間を算出する。温度上昇予測グラフとは、図7を用いて後述するグラフのことであり、不揮発性メモリ56に予め記録されている情報である。S504においてNoと判定されたことから、筐体温度はKw[℃]より高いことがわかる。そのため、カード残容量に基づく記録の可能時間いっぱいまで動画記録を行うと、動画記録が停止(終了)するまでに筐体温度がK1[℃]以上になる可能性がある。したがって、ユーザーへの影響が生じないようにするため、K1[℃]以上にならないように動画の記録時間に制限時間を設ける。
【0051】
S507では、システム制御部50は、S503とS506において算出した結果から、カード残容量に基づく記録可能時間より温度上昇予測グラフに基づく制限時間のほうが長いか否かを判定する。制限時間のほうが長い場合は、S505へ戻り、記録可能時間のほうが長い場合は、S508へ進む。上述したように、筐体温度が高くなることによるユーザーへの影響を考慮すると、たとえ多くのカード残容量が残っていても、筐体温度に基づく制限時間を優先する。
【0052】
S508では、システム制御部50は、S506において算出した、温度上昇予測グラフに基づいた制限時間を表示部28に表示し、表示した制限時間をシステムメモリ52に保持する。制限時間はカウントダウン形式で表示をする。このときの表示例を、図6(b)、(d)に示す。
【0053】
図6(a)~(d)に、表示部28におけるLV画像が表示されている撮影待機状態の表示例を示す。LV601と共に、情報602、情報604、情報605を表示部28に表示する。情報602は動画記録モードの設定内容を示し、本実施形態ではプログラムAEに設定されていることを示している。情報604は動画記録画質の設定内容を示し、図6(a)、(b)では、記録画素数(記録サイズ)が4K(横3840ピクセル×縦2160ピクセル)、フレームレートが60fps、圧縮方式がIPBであることを示している。図6(c)、(d)では、記録画素数が8K(横7680ピクセル×縦4320ピクセル)、フレームレートが60fps、圧縮方式がIPBであることを示している。情報605a~605dは、現在設定されているパラメーターで動画記録を開始した場合の、動画記録を行える最長の時間を示している。
【0054】
図6(a)、(c)は、S504においてYes(K<Kw)もしくはS507においてYesと判定されたことから、温度に基づく制限時間ではなく、カード残容量に基づく記録可能時間のみを考慮すればよい場合の表示例である。したがって、情報605a、情報605cにはカード残容量に基づく記録可能時間が表示される。情報605aには最長40分間、情報605cには最長20分間、動画記録を行うことが可能であることが示されている。図6(a)では情報604から、記録画素数が4K,図6(c)では情報606から、記録画素数が8Kであることがわかり、このことから、図6(c)のほうが動画記録画質として設定されている記録画素数が大きい。記録画素数が異なれば、同じ時間だけ動画を記録しても記録画素数が大きいもののほうが記録媒体の容量を多く使用する。そのため、情報605cに示すように、記録可能時間は情報605aに示した時間よりも短くなる。また、動画記録中だけでなく、撮影待機状態におけるLV撮影によって筐体表面/内部の温度は上昇する(図7において後述)。そのため、現在の筐体表面の温度はK<Kwであったとしても、ある程度長い時間、撮影待機状態でいることで、筐体表面の温度がK≧Kwになる可能性も考えられる。筐体表面の温度がK<Kwである間は、カード残容量に基づくため、記録媒体が変更されなければ一定の記録可能時間が表示されるが、撮影待機状態での時間経過により筐体表面の温度がK≧Kwになった場合は、温度に基づく制限時間について考慮する必要が生じる。この場合は、S504へ戻り、再度判定を行う。このような制御により、ユーザーはカード残容量に基づく記録可能時間いっぱいに動画記録を行うことができることを視認することができる。
【0055】
図6(b)、(d)は、S504においてNo(K≧Kw)かつS507においてNoと判定されたことから、温度に基づく制限時間を表示する際の表示例である。図6(b)は、図6(a)の動画記録画質の設定内容と同じ内容であり、情報605bは、現在設定されているパラメーターで動画記録を開始した場合の、最長の制限時間(ここでは35分間)を示している。図6(a)の情報605aと比較して、筐体表面の温度がK1[℃]になるまでの制限時間を考慮したことから、表示部28に表示する時間が40分から35分へと減少して(短くなって)いる。同様に図6(d)は、図6(c)の動画記録画質の設定内容と同じ内容であり、情報605dには現在設定されているパラメーターで動画記録を開始した際の最長の制限時間(ここでは5分間)を示している。図6(c)の情報605cと比較して、温度に基づく制限時間を考慮したため、表示する時間が20分から5分へと減少している。図6(a)から(b)、図6(c)から(d)において、表示した時間(動画記録を行える時間)の変化量を比較すると、動画記録画質の記録画素数が大きいほうが、動画記録を行える時間の変化量も大きくなる。これは、記録する記録画素数が大きいほど動画を記録するための処理(例えば、動画の圧縮や書き込み)の負荷がかかり、デバイスがより発熱し、筐体表面/内部の温度の上昇度合いが上がるためである(図7において後述)。そのため、記録画素数が図6(b)に示す4Kの場合よりも、図6(d)に示す8Kのほうが発熱による温度の影響を受けやすく、制限時間がより短くなる。そもそも、記録画素数が大きいと、温度に基づく制限時間を考慮しなくても、動画記録を行える時間が短いため、ユーザーは記録できる時間がさらに短く感じることが想定できる。そのため、撮影待機状態においてどれだけ動画記録を行えるかの時間を表示することで、ユーザーは現在の設定や状況でどれくらいの時間、動画記録できるかを視認できる。これにより、動画記録を今開始しても所望のタイミングまで撮影することができるか、もう少し後で動画記録を開始したほうがユーザー所望のタイミングを撮影できるか。それとも動画記録を開始するまで電源をオフしておいたほうがよいのかを考えて動画記録を開始するタイミングを図ることができる。
【0056】
S509では、システム制御部50は、動画記録の開始指示があったか否かを判定する。動画の記録開始指示があった場合は、S510へ進み、なかった場合は、S504へ戻る。動画の記録開始指示とは、例えば、動画ボタン76の押下や、遠隔制御を行うことができる装置に備わる動画の記録開始を指示するためのタッチボタンへのタッチを指す。
【0057】
S510では、システム制御部50は、動画記録を開始する。すなわち、記録媒体200に動画ファイルを作成し、現在の設定内容で撮像部22で撮影した動画を記録する。また、S505もしくはS508において表示した記録可能時間もしくは制限時間をシステムメモリ52に保存する。つまり、動画記録中に、異常な筐体表面の温度上昇などによる制限時間の減少を避けることができ、S505もしくはS508において表示した記録可能時間もしくは制限時間だけ、動画記録を行うことができる。これにより、ユーザーは、動画記録開始時点で視認していた時間分だけ動画記録を行うことができ、動画記録開始前に想定していた時間よりも短い時間で動画記録が停止してしまい、ユーザーが混乱することを低減できる。
【0058】
S511では、システム制御部50は、記録時間をLV画像と共に表示する。記録時間とは、S510において動画記録を開始したあとに、動画を記録した記録済みの時間(動画記録を開始した後の経過時間)のことを指す。このとき、表示する記録時間はカウントアップ形式で表示する。表示例を図6(e)に示す。図6(e)は、図6(c)もしくは図6(b)に示す撮影待機状態から動画記録の開始指示があったことによって動画記録を開始した場合(記録状態)の表示例である。情報608に動画の記録時間を表示する。図6(e)では情報608に1秒と表示されていることから、動画記録の開始指示が行われてから1秒経過した(動画記録が1秒行われた)ことがわかる。情報609は動画記録を行っていることを示す情報表示である。動画記録中であることをユーザーに報知できればよいため、「録画」という言葉を表示しなくても、赤い点の点滅により報知するなど、これに限らない。図6(a)~(d)で示した情報602、情報605a~605dについては、動画記録が開始した後は表示しない。
【0059】
S512では、システム制御部50は、動画記録を行うことができる残時間が所定時間以下であるか否かを判定する。所定時間以下であれば、S513へ進み、そうでない場合は、S514へ進む。ここでの残時間とは、S510の動画記録開始時にシステムメモリ52に保存した時間から、記録時間を差し引いたものである。本実施形態での所定時間とは、例えば3分とする。
【0060】
S513では、システム制御部50は、警告を表示する。S512でYesと判定されたことから、動画記録を行える残時間が所定時間以下となったことから、所定時間の経過後には動画記録がユーザーの操作なしに停止してしまうことをユーザーに報知する。警告表示によって、ユーザーは撮影できる時間が残り少ないことを認識できる。警告表示の表示例については、図6(f)に示す。ここではでは、LV画像と共に表示した記録時間の横に警告アイコン(エクスクラメーションマークのアイコン611)を表示する。図6(f)では、情報610に示すように動画記録が開始されてから2分が経過した(記録時間が2分である)ことがわかる。図6(f)に示す状態は、図6(d)に示す撮影待機状態から動画記録指示があったことに応じて動画記録を開始した。そのため、S510においてシステムメモリ52に保存した、表示部28に表示した時間5分から記録時間の2分を差し引くと、残時間(残り記録時間)が3分以下になることがわかる。そのため、上述したようにアイコン611に示すような警告を表示する。これにより、ユーザーは、このまま撮影を続けるか、動画記録を一時的に停止して所望のタイミングで再度撮影を開始するかを選択することができる。
【0061】
S514では、システム制御部50は、動画記録停止指示があったか否かを判定する。停止指示があった場合は、S515へ進み、そうでない場合はS516へ進む。動画記録停止指示とは、具体的には、動画ボタン76の押下を指す。
【0062】
S515では、システム制御部50は、動画記録を停止する。撮影が停止すると、記録媒体200に作成された動画ファイルのクローズ処理(属性情報の付与など)を行う。S514における動画記録停止指示として動画ボタン76の押下を説明したが、モード切替操作や再生ボタン79の押下(再生モード処理への遷移指示)、電源スイッチ72の操作があった場合は、動画記録を停止し、それぞれの制御処理を行う。
【0063】
S516では、システム制御部50は、記録媒体200の容量がフル(カードフル)になったか否かを判定する。カードフルである場合は、S517へ進み、そうでない場合は、S524へ進む。
【0064】
S517では、S515と同様に、システム制御部50は、動画記録を停止する。
【0065】
S518では、システム制御部50は、「カードがいっぱいになったため、動画記録を停止しました」というメッセージを表示する。S516においてYesと判定されたことより、ユーザーの意図に反して動画記録が停止したため、動画記録が停止した理由と停止した旨をメッセージとしてユーザーに報知する。このときのメッセージ表示は、図6(e)のメッセージ613、ダイアログボックス614に示すような表示としてもよいし、別の表示にしてもよい。具体的には、動画記録が停止した際に動画記録が停止した旨を示す警告アイコンを大きく表示し、ユーザーによる操作があったことに応じて記録が停止した理由を表示するようにしてもよい。これにより、ユーザーは動画記録が停止したことを視認でき、さらには停止理由もわかるため、再度動画記録を開始したければ、記録媒体を交換すればよいことがわかる。本ステップにおいて表示するメッセージは、記録媒体の容量がなくなったことをユーザーに報知できる内容であれば上述したものに限らない。
【0066】
S519では、システム制御部50は、所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過した場合は、S520へ進み、そうでない場合は、S519へ戻る。本実施形態での所定時間は、5秒程度の時間とする。
【0067】
S520では、システム制御部50は、S518で表示したメッセージを非表示にし、撮影待機状態へと遷移する。本実施形態では、メッセージ表示後に撮影待機状態へと遷移する条件として、所定時間の経過としたが、これに限らない。具体的には、S518においてメッセージを表示した後ユーザーによる操作部70のいずれかへの操作(例えば十字キーへの操作)があった場合は、ユーザーがメッセージを視認したと考え、メッセージを非表示にし、撮影待機状態へと遷移するようにしてもよい。
【0068】
S521では、システム制御部50は、モード切替操作が行われたか否かを判定する。モード切替が行われた場合は、S522へ進み、そうでない場合は、S523へ進む。モード切替操作とは、再生ボタン79やメニューボタン81の押下などを指す。例えば再生ボタン79が押下されると、撮影した画像を再生する再生モード処理へ遷移する。メニューボタン81が押下されると、設定メニュー画面へ遷移する。
【0069】
S522では、システム制御部50は、他のモード処理の制御処理を行う。S404、S405において上述したような、制御処理を行う。
【0070】
S523では、システム制御部50は、撮影待機状態が終了したか否かを判定する。例えば、電源オフなどによって撮影待機状態が終了した場合は、図5の制御フローチャートを終了し、図4のS406へ進む。そうでない場合は、S501へ戻る。
【0071】
S524では、システム制御部50は、S508において表示した制限時間が、動画記録開始時点から経過したか否かを判定する。ここでの制限時間とは、S508において保持し、S510においてシステムメモリ52に保存した、表示部28に表示したものとする。制限時間が経過した場合は、S526へ進み、そうでない場合は、S525へ進む。
【0072】
S525では、システム制御部50は、筐体内の温度がKh[℃]に達したか否かを判定する。Kh[℃]に達した場合は、S526へ進み、そうでない場合は、S512へ戻る。本ステップにおいて使用する温度は、温度センサー91b、91cを用いて測定した温度である。上述したように、温度センサー91b、91cで測定する温度がKh[℃](例えば80℃)を超えてしまうと、デバイスが正常に機能しなくなったり、画像が劣化してしまう可能性が生じる。
【0073】
S526では、S515と同様に、システム制御部50は、動画記録を停止する。S525においてYesと判定されたことから、デバイスや画像を保護するために動画記録を停止する。
【0074】
S527では、システム制御部50は、「温度上昇のため、電源が切れます」というメッセージを表示する。このときの表示例を図6(e)に示す。図6(e)では、撮影待機状態で表示していた情報アイコンを表示する。すなわち、本実施形態において動画記録中に非表示とした、情報602と情報605a~605d(図6(g)においては、情報605g)を再び表示する。情報605a~605d(図6(g)においては、情報605g)を再び表示することで、ユーザーは動画記録できる時間を再び視認することができる。S527では、情報605gのように0分と表示されることで、現在の状況では動画記録を再開することはできないことがわかる。さらに、LV画像に重畳してダイアログボックス614を表示し、その中にメッセージ613を表示する。S524とS525においてYesと判定されたことから、筐体表面もしくは筐体内部の温度が特定の温度に達し、ユーザーへの影響やデバイスの機能に不具合が生じる可能性が生じる。これらを防ぐために、動画記録を停止し、その旨を報知する。S518では、ユーザーに動画記録が停止した旨とその理由を報知し撮影待機状態へ戻るだけでよかったが、本ステップでは動画記録が停止した旨を報知し、デジタルカメラ100の電源をオフする。温度が要因の動画記録停止については、なるべく早く筐体表面/内部の温度を下げることが最優先事項であり、電源をオフすれば早く温度を下げることができるためである(図7において後述する)。そのため、上述したようなメッセージを表示する。ダイアログボックス614は、図6(e)においては表示部28の表示領域に対してほとんどの領域に表示するようにしたが、これに限らない。すなわち、LV画像に厳密に重畳しなくてもよいし、ダイアログボックス614を小さくしてもよい。
【0075】
S528では、S519と同様に、システム制御部50は、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間経過した場合は、S529へ進み、そうでない場合は、S528へ戻る。
【0076】
S529では、システム制御部50は、デジタルカメラ100の電源をオフし、図5の制御フローチャートを終了する(図4のS406へ進む)。S527で述べたように、温度が要因の動画記録停止の場合は、撮影待機状態ではなく電源をオフにするほうが、筐体表面/内部の温度がより早く下がる。そのため、ユーザー操作がなくても電源をオフする。なお、ユーザーによる電源スイッチ72の操作が行われた場合は、S528において所定時間の経過がなくてもデジタルカメラ100の電源をオフする。
【0077】
図7(a)、(b)は、本実施形態における、動画記録の設定状態と筐体温度の上昇に関するグラフである。図7(a)は、4つの状態での温度上昇曲線を示している。曲線701は、記録画素数が8K設定の場合で、曲線702は、記録画素数が4K設定の場合の温度上昇曲線である。曲線703は、撮影待機状態での温度上昇曲線であり、曲線704は、撮影モード以外、すなわち、再生モードなどでの温度上昇曲線である。なお、曲線701、702のフレームレート設定は同じ設定であることとする。フレームレートが上がれば、つまり、60fpsと120fpsでは、120fpsのほうが多くの熱を放出する。図7(a)のグラフは、横軸を時間、縦軸を温度とする。時間0[sec]、筐体表面温度K0[℃]でデジタルカメラ100の電源をオンした状態での温度上昇曲線を示す。温度Kh[℃]は、S525において判定した温度と同じ温度である。すなわち、デバイス保護のための制限温度である。また、温度K1[℃]は、S506において制限時間を算出するための制限温度である。曲線701が温度K1[℃]に到達するまでの時間をt1[sec]、曲線702が温度K1[℃]に到達するまでの時間をt2[sec]とする。図7(a)からわかるように、デジタルカメラ100を電源オンした直後、8K設定であれば図6(a)の情報605の位置に時間t1が表示される。4K設定であれば時間t2が表示される。しかし、これはあくまでデジタルカメラ100の電源をオンした直後に動画記録可能な時間であって、電源をオンした後に撮影待機状態を継続すればするほど、曲線703に示すように温度は上昇し、動画記録可能な時間は減少する。そのため、上述した時間t1やt2よりも短い時間になる(図7(b)において後述する)。
【0078】
図7(b)は、時間0、筐体表面の温度K0[℃]でデジタルカメラ100の電源をオンし、曲線703に示す、撮影待機状態で時間t2を経過したA3点で動画記録を開始したグラフである。A3点では筐体表面の温度はK3である。図7(a)で説明したように、電源オンした直後は8K設定での動画記録可能な時間はt1と表示していたが、撮影待機状態でt2時間経過した後は、8K設定での動画記録可能な時間はt3-t2、4Kではt4-t2となる(t2<t3<t4)。つまり、動画記録を行わず、LV撮影していたとしても筐体表面/内部の温度は上昇し、時々刻々と温度に基づく制限時間は短くなる。一方でFHD設定やHD設定であれば、8K設定や4K設定ほど発熱はせず、温度による制限がかかる可能性は低い。そのため、FHD設定やHD設定であれば、たとえ撮影待機状態で撮影タイミングをうかがっていたとしても、その後の動画記録には大きく影響しない。
【0079】
図7(a)においてA1点、A2点、図7(b)においてA4点、A5点に到達し、S526~S529で上述したようにデジタルカメラ100の電源をオフすると、筐体表面/内部の温度は下がる。筐体の温度が1℃下がるごとに、約1分ずつ最長の記録可能時間が延びる。すなわち、S529で電源がオフした後にユーザーが電源をオンした場合に、筐体の温度が1℃下がっていれば、制限時間は約1分延びる。5℃下がっていれば、制限時間は約5分延びる。ただし、S525においてYesと判定された場合の電源オフは、温度センサー91aで計測された温度がK1[℃]を下回るまでは、温度が1℃下がっていても制限時間は延びない。これは、たとえKh[℃]よりも低い温度であっても、K1[℃]以上であれば、筐体表面の温度もK1[℃]以上である可能性が高く、ユーザーへ影響を及ぼす可能性あるためである。そのため、温度Kh[℃]を上回ったことによるデジタルカメラ100の電源オフである場合は、温度センサー91aでの計測が、S504における温度Kw[℃]を下回るまでは、動画記録指示があったとしても、動画記録を開始しない。
【0080】
上述した本実施形態によれば、動画記録を行おうとしていた場合、動画記録指示前に、現在の設定でどれくらいの時間、動画記録ができるのかをユーザーが認識することができる。また、撮影待機状態でいるだけで発熱し、動画記録できる時間が短くなってしまう場合において、次のいずれかをユーザーが判断しやすくなる。
・動画記録指示前にデジタルカメラ100の電源をオンして撮影待機状態で記録タイミングを狙っていても良いのか。
・動画記録指示前にデジタルカメラ100の電源をオフした状態で待機し、ユーザー所望のタイミングの少し前で電源をオンして動画記録を開始したほうが良いのか。
これにより、ユーザーは想定していたよりも動画記録ができない、所望のタイミングまで動画記録を継続することができない、といったような不都合を避けることができる。
【0081】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウエアが行ってもよいし、複数のハードウエア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0082】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0083】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ100(電子機器)に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、動画記録を行える撮像手段を有した撮像装置と接続できる電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータや外部モニター、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、音楽プレーヤー、ゲーム機などに適用可能である。
【0084】
また、撮像装置本体に限らず、有線または無線通信を介して撮像装置(ネットワークカメラを含む)と通信し、撮像装置を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から撮像装置に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、撮像装置を遠隔から制御可能である。また、撮像装置で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
【0085】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
図1
図2
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図5
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図7