(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240805BHJP
G03G 21/12 20060101ALI20240805BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G03G21/16 109
G03G21/12
G03G21/00 370
(21)【出願番号】P 2020073185
(22)【出願日】2020-04-15
【審査請求日】2023-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169155
【氏名又は名称】倉橋 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075638
【氏名又は名称】倉橋 暎
(72)【発明者】
【氏名】二ノ宮 崇
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-117675(JP,A)
【文献】特開2016-194589(JP,A)
【文献】特開2015-059946(JP,A)
【文献】特開平08-190245(JP,A)
【文献】特開2008-070405(JP,A)
【文献】特開2013-171211(JP,A)
【文献】特開2016-099449(JP,A)
【文献】特開2019-144389(JP,A)
【文献】特開2013-109147(JP,A)
【文献】特開2009-204678(JP,A)
【文献】特開2002-014503(JP,A)
【文献】特開2014-115521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/10
G03G 21/12
G03G 21/00
G03G 21/18
G03G 15/08
G03G 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体を備え、トナー像を形成する画像形成部と、
前記像担持体の下方に設けられ、前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第1の回収容器と、
取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第2の回収容器と、
前記画像形成部から排出された残トナーを前記第1の回収容器と前記第2の回収容器とに選択的に搬送する搬送装置と、
記録材を収容するカセットと、
を有し、
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器は、前記中間転写ベルト
よりも下方に設けられ、且つ、前記像担持体の回転軸線方向と直交する幅方向に並んで配置され、
鉛直方向に見たとき
、前記第1の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重なり
、前記第2の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重な
り、前記カセットの少なくとも一部は前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器と重なることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記カセットは、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器の下方に設けられ
ていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
鉛直方向に見たときに、
前記第1の回収容器と前記中間転写ベルトとが互いに重なる領域は、前記像担持体の軸線方向に関して前記第1の回収容器の長さの半分以上であり、且つ、前記像担持体の軸線方向と交差する幅方向に関して前記第1の回収容器の幅の半分以上であり、
前記第2の回収容器と前記中間転写ベルトとが互いに重なる領域は、前記像担持体の軸線方向に関して前記第2の回収容器の長さの半分以上であり、且つ、前記像担持体の軸線方向と交差する幅方向に関して前記第2の回収容器の幅の半分以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記搬送装置を制御する制御部を更に有し、
画像形成中に前記搬送装置が残トナーを前記第1の回収容器に搬送している際に前記第1の回収容器が満杯になった場合に、前記制御部は、残トナーの搬送先が前記第1の回収容器から前記第2の回収容器に切り替えられるように前記搬送装置を制御可能であると共に、画像形成動作が継続されるように前記画像形成部を制御可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の回収容器内の残トナーを検知する第1のセンサと、
前記第2の回収容器内の残トナーを検知する第2のセンサと、
を更に有し、
前記制御部は、前記第1のセンサの検知結果及び前記第2のセンサの検知結果に基づいて、残トナーの搬送先を前記第1の回収容器から前記第2の回収容器に切り替えることが可能であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
鉛直方向に見たときに、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器は、前記像担持体の回転軸線方向に関する前記中間転写ベルトの中心位置を含む位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
鉛直方向に見たときに、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器のそれぞれは、前記幅方向に関して、前記中間転写ベルトが配置される領域の両端のそれぞれの内側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記搬送装置は、
前記画像形成部から排出された残トナーがそれに沿って縦方向に搬送される縦搬送路と、
前記縦搬送路から送られた残トナーを前記縦方向と交差する方向に搬送することが可能な横搬送路であって、前記横搬送路の伸長方向に関して前記横搬送路の一方の端部側に設けられ、それを通して残トナーが前記第1の回収容器に向けて排出される第1の排出口と、前記伸長方向に関して前記横搬送路の他方の端部側に設けられ、それを通して残トナーが前記第2の回収容器に向けて排出される第2の排出口と、前記伸長方向に関して前記第1の排出口と前記第2の排出口との間に設けられ、それを通して前記縦搬送路から残トナーが受け入れられる受入口と、を備えた横搬送路と、
前記横搬送路に沿う回転軸線を中心として回転可能な螺旋状の搬送部材であって、該搬送部材の第1の方向への回転によって、前記受入口を通して受け入れられた残トナーを前記第1の排出口に向けて搬送し、該搬送部材の前記第1の方向とは逆の第2の方向への回転によって、前記受入口を通して受け入れられた残トナーを前記第2の排出口に向けて搬送する前記搬送部材と、
前記搬送部材を前記第1の方向と前記第2の方向とに回転駆動する駆動部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成部は第1の画像形成部であり、トナー像を担持する像担持体を備え、トナー像を形成する第2の画像形成部を更に有し、
前記搬送装置は、
前記第1の画像形成部から排出された残トナーと前記第2の画像形成部から排出された残トナーとを集め、上下方向と交差する集合搬送方向に残トナーを搬送することが可能な集合搬送路であって、前記第1の画像形成部から排出された残トナー及び前記第2の画像形成部から排出された残トナーがそれぞれそれを通して受け入れられる第1の受入口及び第2の受入口と、前記集合搬送路に集められた残トナーを排出する、前記集合搬送方向に関して前記第1の受入口と前記第2の受入口との間に設けられた集合排出口と、を備えた前記集合搬送路と、
前記集合搬送路内に設けられ、第1の螺旋状部と第2の螺旋状部とを備えた集合スクリュー部材と、
を有し、
前記第1の螺旋状部は、前記集合スクリュー部材が所定の方向に回転することによって、前記第1の画像形成部から受け入れられた残トナーを前記集合排出口に向けて搬送し、
前記第2の螺旋状部の巻き方向は、前記第1の螺旋状部の巻き方向とは逆方向であり、前記第2の螺旋状部は、前記集合スクリュー部材が前記所定の方向に回転することによって、前記第2の画像形成部から受け入れられた残トナーを前記集合排出口に向けて搬送することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1の回収容器は、前記像担持体の回転軸線方向に関して第1の装着部に装着可能且つ該第1の装着部から取り外し可能であり、前記第2の回収容器は、前記像担持体の回転軸線方向に関して第2の装着部に装着可能且つ該第2の装着部から取り外し可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器はそれぞれ、第1の装着部及び第2の装着部のそれぞれに装着可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記カセットの前に設けられたパネルと、
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器が交換される際に開くことが可能な扉と、
を更に有し、
前記扉は、上下方向及び前記幅方向に関して、前記パネルと同じ大きさを有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器のそれぞれは、前記像担持体の軸線方向と直交する断面が略矩形の箱型の容器であり、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器のそれぞれの前記幅方向の長さは高さ方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項14】
トナー像を担持する像担持体を備え、トナー像を形成する画像形成部と、
前記像担持体の回転軸線方向と直交する幅方向に見たときに前記画像形成部と重なる位置に設けられ、その上に前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第1の回収容器と、
取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第2の回収容器と、
前記画像形成部から排出された残トナーを前記第1の回収容器と前記第2の回収容器とに選択的に搬送する搬送装置と、
を有し、
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器は、前記中間転写ベルト
よりも下方に設けられ、且つ、前記幅方向に並んで配置され、
鉛直方向に見たとき
、前記第1の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベル
トと重なり
、前記第2の回収容器の少なくとも一部
は前記画像形成部と重なることを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
前記搬送装置を制御する制御部を更に有し、
画像形成中に前記搬送装置が残トナーを前記第1の回収容器に搬送している際に前記第1の回収容器が満杯になった場合に、前記制御部は、残トナーの搬送先が前記第1の回収容器から前記第2の回収容器に切り替えられるように前記搬送装置を制御可能であると共に、画像形成動作が継続されるように前記画像形成部を制御可能であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記画像形成部は、
前記像担持体を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記像担持体上に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像担持体上に形成された潜像を現像してトナー像とする現像装置と、
前記像担持体をクリーニングするクリーニング装置と、
を有することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記搬送装置は、
前記画像形成部から排出された残トナーがそれに沿って縦方向に搬送される縦搬送路と、
前記縦搬送路から送られた残トナーを前記縦方向と交差する方向に搬送することが可能な横搬送路であって、前記横搬送路の伸長方向に関して前記横搬送路の一方の端部側に設けられ、それを通して残トナーが前記第1の回収容器に向けて排出される第1の排出口と、前記伸長方向に関して前記横搬送路の他方の端部側に設けられ、それを通して残トナーが前記第2の回収容器に向けて排出される第2の排出口と、前記伸長方向に関して前記第1の排出口と前記第2の排出口との間に設けられ、それを通して前記縦搬送路から残トナーが受け入れられる受入口と、を備えた横搬送路と、
前記横搬送路に沿う回転軸線を中心として回転可能な螺旋状の搬送部材であって、該搬送部材の第1の方向への回転によって、前記受入口を通して受け入れられた残トナーを前記第1の排出口に向けて搬送し、該搬送部材の前記第1の方向とは逆の第2の方向への回転によって、前記受入口を通して受け入れられた残トナーを前記第2の排出口に向けて搬送する前記搬送部材と、
前記搬送部材を前記第1の方向と前記第2の方向とに回転駆動する駆動部と、
を有することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記第1の回収容器は、前記像担持体の回転軸線方向に関して第1の装着部に装着可能且つ該第1の装着部から取り外し可能であり、前記第2の回収容器は、前記像担持体の回転軸線方向に関して第2の装着部に装着可能且つ該第2の装着部から取り外し可能であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項19】
鉛直方向に見たときに、
前記第1の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重なり、前記第1の回収容器の他の少なくとも一部は前記画像形成部と重なり、前記第1の回収容器が前記中間転写ベルト又は前記画像形成部と重なる領域は、前記像担持体の軸線方向に関して前記第1の回収容器の長さの半分以上であり、且つ、前記像担持体の軸線方向と交差する幅方向に関して前記第1の回収容器の幅の半分以上であり、
前記第2の回収容器
が前記画像形成部と重なる領域は、前記像担持体の軸線方向に関して前記第2の回収容器の長さの半分以上であり、且つ、前記像担持体の軸線方向と交差する幅方向に関して前記第2の回収容器の幅の半分以上であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器のそれぞれは、前記像担持体の軸線方向と直交する断面が略矩形の箱型の容器であり、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器のそれぞれの前記幅方向の長さは高さ方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、これらのうち複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば電子写真方式を用いた複写機などの画像形成装置では、電子写真画像形成プロセスにより像担持体としての感光体上にトナーを含む現像剤を用いて形成されたトナー像が、記録材などの被転写体に転写される。感光体から被転写体へのトナー像の転写時に感光体上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング手段によって感光体上から除去され、現像剤回収装置によって回収現像剤として回収現像剤容器へと搬送され、回収現像剤容器の内部に蓄積される。そして、回収現像剤容器は、その内部が回収現像剤で満杯になった場合などに、空の回収現像剤容器に交換される。従来、一般に、回収現像剤容器を交換する際には、現像剤回収装置による回収現像剤の搬送を停止するために、画像形成装置の画像形成動作を停止させる必要がある。そのため、例えば連続して大量の印刷を行うことが望まれる業務では、回収現像剤容器の交換のために生産性が低下しまうという課題がある。
【0003】
この課題に対して、画像形成装置の装置本体に複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成が知られている。
【0004】
特許文献1では、縦積みされた複数のトナー回収容器のうち最下方に位置するトナー回収容器に廃トナーを搬送し、このトナー回収容器が満杯になった場合にこれを取り出すことで、その直上のトナー回収容器が最下方に移動する構成が提案されている。特許文献1に記載の構成では、トナー回収容器は、装置下部の用紙カセットの右側、左側、あるいは背面に配置される。
【0005】
また、特許文献2では、複数の回収容器の1つに廃棄現像剤を移送し、この回収容器が満杯手前になった場合に複数の回収容器を一括して移動させて、他の1つの回収容器を廃棄現像剤を一時的に収容するバッファ容器として使用する構成が提案されている。特許文献2の構成では、回収容器は、画像形成装置の筐体の背面側下部に形成された容器装着部に装着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2008-203751号公報
【文献】特開2014-115521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来、複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成では、画像形成装置が大型化しやすい。また、画像形成部から各回収現像剤容器への回収現像剤の搬送経路が複雑になりやすいため、該搬送経路における回収現像剤の固着や詰まりのリスクが高まる。
【0008】
なお、以上では、回収現像剤は感光体から除去された転写残トナーであるものとして説明したが、画像形成装置において発生する回収現像剤はこれに限られない。例えば、回収現像剤は、第1の像担持体としての感光体から一次転写されたトナー像を記録材に二次転写するために搬送する第2の像担持体としての中間転写体から除去された転写残トナーであってもよい。また、例えば、回収現像剤は、像担持体に形成された静電像を現像する現像装置から排出された現像剤(トナーとキャリアとを含んでいてよい。)などであってもよい。
【0009】
したがって、本発明の目的は、複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成において、装置の大型化の抑制や、回収現像剤の搬送経路の簡素化を図ることが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体を備え、トナー像を形成する画像形成部と、前記像担持体の下方に設けられ、前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第1の回収容器と、取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第2の回収容器と、前記画像形成部から排出された残トナーを前記第1の回収容器と前記第2の回収容器とに選択的に搬送する搬送装置と、記録材を収容するカセットと、を有し、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器は、前記中間転写ベルトよりも下方に設けられ、且つ、前記像担持体の回転軸線方向と直交する幅方向に並んで配置され、鉛直方向に見たとき、前記第1の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重なり、前記第2の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重なり、前記カセットの少なくとも一部は前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器と重なることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、トナー像を担持する像担持体を備え、トナー像を形成する画像形成部と、前記像担持体の回転軸線方向と直交する幅方向に見たときに前記画像形成部と重なる位 置に設けられ、その上に前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第1の回収容器と、取り外し可能に設けられ、前記画像形成部から排出された残トナーを回収する第2の回収容器と、前記画像形成部から排出された残トナーを前記第1の回収容器と前記第2の回収容器とに選択的に搬送する搬送装置と、を有し、前記第1の回収容器及び前記第2の回収容器は、前記中間転写ベルトよりも下方に設けられ、且つ、前記幅方向に並んで配置され、鉛直方向に見たとき、前記第1の回収容器の少なくとも一部は前記中間転写ベルトと重なり、前記第2の回収容器の少なくとも一部は前記画像形成部と重なることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成において、装置の大型化の抑制や、回収現像剤の搬送経路の簡素化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】画像形成部からの回収現像剤の排出態様を示す模式図である。
【
図3】回収現像剤容器の装着態様を示す画像形成装置の概略斜視図である。
【
図5】回収現像剤の搬送経路を示す模式的な断面図である。
【
図6】現像剤回収装置の制御態様を示す概略ブロック図である。
【
図7】現像剤回収動作の手順の概略を示すフローチャート図である。
【
図8】他の実施例の画像形成装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0014】
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図(後述する感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
【0015】
なお、画像形成装置100及びその要素に関して、
図1の紙面手前側を「前」側、
図1の紙面奥側を「後」側とする。ユーザやサービス担当者などの操作者は、通常、画像形成装置100の前側から画像形成装置100に対する操作を行うようになっている。画像形成装置100の前後方向は、後述する感光ドラム1の回転軸線方向と略平行であるものとする。また、画像形成装置100及びその要素に関して、前側から見た場合の左側、右側をそれぞれ「左」側、「右」側とする。また、画像形成装置100及びその要素に関して、上下方向は、重力方向(鉛直方向)における上下方向を言うものであるが、直上、直下のみを意味するものではなく、それぞれ注目する要素又は位置を通る水平面よりも上側、下側を含むものである。
【0016】
画像形成装置100は、複数の画像形成手段として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4のステーションSY、SM、SC、SKを有する。各ステーションSY、SM、SC、SKにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、ステーションSは、後述する感光ドラム1、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、ドラムクリーニング装置6などを有して構成される。本実施例では、複数(本実施例では4つ)のステーションSY、SM、SC、SKは、重力方向と交差する方向、特に本実施例では略水平方向に沿って並んで配置されている。
【0017】
第1の像担持体としての回転可能なドラム型の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。本実施例では、4つの感光ドラム1は、略水平方向に沿って左右に並んで配置されている。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としての帯電装置2によって所定の極性(本実施例では負極性)に一様に帯電処理される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段(潜像形成装置)としての露光装置(レーザスキャナ)3によって画像情報に従って走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によってトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では正極性)に帯電したトナーが付着する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
【0018】
4つの感光ドラム1と対向するように、第2の像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ71、テンションローラ72、二次転写対向ローラ73に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ71が回転駆動されることで駆動力が伝達されて、図中矢印R2方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面側には、各感光ドラム1に対応して、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を感光ドラム1に向けて押圧して、感光ドラム1と中間転写ベルト7とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用により、回転している中間転写ベルト7上に一次転写される。一次転写時に、一次転写ローラ5には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である一次転写電圧が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト7上に重ね合わされるようにして順次一次転写される。
【0019】
中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ73に対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73に向けて押圧され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。上述のように中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送されている記録用紙などの記録材(記録媒体、シート)P上に二次転写される。二次転写時に二次転写ローラ8には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写電圧が印加される。記録材Pは、記録材収容部としてのカセット11に収容されている。記録材Pは、記録材搬送装置12によってカセット11から二次転写部N2に供給される。記録材搬送装置12は、ピックアップローラ12a、給送ローラ12b、搬送ローラ12c、及びレジストローラ12dなどを有する。ピックアップローラ12aは、カセット11から記録材Pを1枚ずつ送り出す。給送ローラ12b、搬送ローラ12cは、カセット11から送り出された記録材Pを搬送する。レジストローラ12dは、給送ローラ12b、搬送ローラ12cによって搬送されてきた記録材Pを一旦停止させると共に、この記録材Pを中間転写ベルト7上のトナー像とタイミングを合わせるようにして二次転写部N2へと送り出す。
【0020】
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置13へと搬送される。定着装置13は、熱源を備えた定着ローラ13aと、定着ローラ13aに圧接する加圧ローラ13bと、を有する。定着装置13は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを、定着ローラ13aと加圧ローラ13bとで挟持して搬送することで加熱及び加圧し、記録材P上にトナー像を定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ14によって、画像形成装置100の装置本体110の外部に設けられたトレイ15上に排出(出力)される。
【0021】
また、一次転写時に中間転写ベルト7に転写されずに感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。
図2に示すように、ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としての弾性体で形成されたドラムクリーニングブレード61と、トナー回収部としてのドラムクリーニング容器62と、を有する。ドラムクリーニング装置6は、感光ドラム1の表面に当接するように配置されたドラムクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1の表面から一次転写残トナーを掻き取って、ドラムクリーニング容器62の内部に収容する。
【0022】
また、中間転写ベルト7の外周面側において、テンションローラ72と対向する位置には、中間転写ベルトクリーニング手段としてのベルトクリーニング装置9が配置されている。二次転写時に記録材Pに転写されずに中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置9によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。ベルトクリーニング装置9は、クリーニング部材としての弾性体で形成されたベルトクリーニングブレード91と、トナー回収部としてのベルトクリーニング容器92と、を有する。ベルトクリーニング装置9は、中間転写ベルト7の表面に当接するように配置されたベルトクリーニングブレード91によって、回転する中間転写ベルト7の表面から二次転写残トナーを掻き取って、ベルトクリーニング容器92の内部に収容する。
【0023】
ドラムクリーニング容器62に収容された一次転写残トナーは、ドラムクリーニング容器62の内部に配置された図示しない搬送手段によって搬送される。そして、この一次転写残トナーは、開口部であるドラムクリーニング容器排出口62aから排出されて、回収現像剤として後述する現像剤回収装置30に送られる。また、ベルトクリーニング容器92に収容された二次転写残トナーは、ベルトクリーニング容器92の内部に配置された図示しない搬送手段によって搬送される。そして、この二次転写残トナーは、開口部であるベルトクリーニング容器排出口92aから排出されて、回収現像剤として後述する現像剤回収装置30に送られる。
【0024】
本実施例では、各ステーションSにおいて、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6とは、一体的にプロセスカートリッジ17を構成している。プロセスカートリッジ17は、画像形成装置100の前側に引き出して装置本体110に対して着脱可能なように構成されている。各色用のプロセスカートリッジ17は、現像装置4に収容されるトナーの色が異なることを除いて実質的に同一の構造とされている。
【0025】
また、本実施例では、中間転写ベルト7、中間転写ベルト7の張架ローラ71~73、各一次転写ローラ5、及びベルトクリーニング装置9などは、一体的にユニット化されて中間転写ユニット70を構成している。中間転写ユニット70は、画像形成装置100の右側から引き出して装置本体110に対して着脱可能なように構成されている。
【0026】
また、画像形成装置100には、各現像装置4Y、4M、4C、4Kに補給する現像剤(補給現像剤)を収容する補給現像剤容器としてのトナーカートリッジ16Y、16M、16C、16Kが設けられている。トナーカートリッジ16は、画像形成装置100の前側に引き出して装置本体110に対して着脱可能なように構成されている。各色用のトナーカートリッジ16は、収容されるトナーの色が異なることを除いて実質的に同一の構造とされている。トナーカートリッジ16は、補給現像剤を収容する補給現像剤収容部16aと、補給現像剤収容部16aの内部の補給現像剤を現像装置4へと補給する補給手段としての補給部材である補給スクリュー16bと、を有する。
【0027】
ここで、本実施例では、現像装置4は、現像剤として、トナー(非磁性トナー粒子)と、キャリア(磁性キャリア粒子)と、を含む二成分現像剤を用いる。
図2に示すように、現像装置4は、現像剤担持体としての回転可能な現像スリーブ41と、現像剤を収容する現像容器42と、を有する。現像装置4は、現像スリーブ41上にトナーとキャリアとを備える現像剤を担持して、現像スリーブ41の回転によって感光ドラム1と現像スリーブ41とが対向する現像位置に現像剤を搬送する。現像装置4は、現像位置で現像剤のトナーを感光ドラム1上の静電像に供給することで、感光ドラム1上にトナー像を形成する。また、現像容器42の内部に配置された図示しない攪拌搬送手段によって、現像容器42の内部に収容された現像剤と、トナーカートリッジ16から補給された補給現像剤と、が攪拌されながら循環搬送される。本実施例では、トナーカートリッジ16から現像装置4に補給される補給現像剤は、トナーとキャリアとを含んでいる。そして、補給現像剤が補給されることで過剰になった現像容器42の内部の現像剤(トナーとキャリアとを含んでいてよい。)は、現像容器42の内部での現像剤の循環搬送に伴い、開口部である現像容器排出口42aから排出されて、回収現像剤として後述する現像剤回収装置30に送られる。
【0028】
本実施例では、各ステーションS、中間転写ユニット70、二次転写ローラ8、及び定着装置13によって、現像剤を用いて記録材Pに画像を形成する機構部である画像形成部Gが構成される。なお、
図2は、画像形成部G(各ステーションSのドラムクリーニング装置6及び現像装置4、並びにベルトクリーニング装置9)からの回収現像剤の排出態様を示す模式図である。
【0029】
2.回収現像剤容器
本実施例では、画像形成装置100の装置本体110には、複数の回収現像剤容器としての第1、第2の回収現像剤容器(第1、第2の回収容器)10L、10Rの2つの容器が着脱可能とされている。そして、画像形成部Gから後述する現像剤回収装置30に送られた回収現像剤は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうちいずれか一方の容器に選択的に搬送されて蓄積される。本実施例では、前述のように、回収現像剤は、画像形成部Gにおいて、各ステーションSのドラムクリーニング装置6及び現像装置4、並びにベルトクリーニング装置9から排出される。また、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうちいずれか一方の容器の内部が回収現像剤で満杯になった場合には、他方の容器に回収現像剤の搬送先が切り替えられると共に、該一方の容器が空の容器に交換される。
【0030】
第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rはそれぞれ、長手方向と短手方向とにそれぞれ所定の長さを有し、厚さ方向に所定の厚さ(高さ)を有する、上記長手方向と略直交する断面が略矩形の箱型の容器である。上記長手方向は、装置本体110の内部において画像形成装置100の前後方向に沿って配置される方向である。また、上記短手方向は、装置本体110の内部において画像形成装置100の左右方向に沿って配置される方向である。また、上記厚さ方向は、装置本体110の内部において上下方向に沿って配置される方向である。第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、それぞれ内部に回収現像剤を収容する中空の回収現像剤収容部10aL、10aRが形成されている。本実施例では、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、実質的に同一の構造を有しており、個々の容器は、装置本体110の内部において左側に装着することも、右側に装着することもできる。本実施例では、第1の回収現像剤容器10Lが装置本体110の内部において左側に装着され、第2の回収現像剤容器10Rが装置本体110の内部において右側に装着されるものとする。
【0031】
図3は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの装着態様を説明するための画像形成装置100を斜め前側から見た概略外観斜視図である。
図3(a)は、後述する容器交換扉18が閉じられた状態、
図3(b)はこの容器交換扉18が開放されて第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの着脱が可能な状態を示している。画像形成装置110の前側には、画像形成装置100の外装カバーの一部を構成すると共に、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの着脱を可能とする容器交換扉18が設けられている。本実施例では、容器交換扉18は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの両方を着脱可能とする1つ(共通)の開閉部材で構成されている。本実施例では、容器交換扉18は、前側から見て左右方向に長い略矩形形状を有する。また、本実施例では、容器交換扉18は、該扉の下部で、上下方向と交差する左右方向に沿って伸びる回転軸線を中心として回動可能に構成されている。そして、容器交換扉18は、操作者の操作により、上下方向の下側において左右方向に沿って伸びる回転軸線を中心として上側を回動させることで、開閉することができるようになっている。
【0032】
図3(a)に示すように、容器交換扉18は、閉じられた状態で、その下側に隣接して設けられたカセット11の前パネル11aと左右方向及び上下方向の大きさが同等とされる1つのパネル状の外観を呈する。そのため、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの2つの容器を設けたことにより外観が煩雑となることが抑制されている。また、1つの容器交換扉18を開閉することで、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのいずれの着脱も行うことができる。そのため、複数の回収現像剤容器のそれぞれに個別に容器交換扉が設けた場合に生じ得る、操作者が誤った扉を開閉してしまうことによる操作の無駄を抑制することができる。
【0033】
図3(b)に示すように、容器交換扉18を開放することで、操作者は第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのいずれにもアクセスすることができる。装置本体110には、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを保持可能な容器装着部20であって、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが着脱可能に装着される容器装着部20が設けられている。本実施例では、容器装着部20は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rがそれぞれ装着される第1、第2の容器装着部20L、20Rを有する。第1、第2の容器装着部20L、20Rは、それぞれ第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの下側を支持する、前後方向に伸びる第1、第2の容器支持部21L、21Rを有する。第1、第2の容器装着部20L、20Rは、例えば第1、第2の容器支持部21L、21Rがそれぞれ第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rと係合するレール状構造(図示せず)を有する。これにより、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを、前側から後側にスライド移動させて、装置本体110の内部における所定の位置に容易に配置することができる。また、これにより、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを、後側から前側にスライド移動させて、装置本体110の内部における所定の位置から引き出して装置本体110から容易に取り外すことができる。
【0034】
また、
図3(b)に示すように、容器交換扉18を開放した状態で操作者が視認できるように、容器交換扉18の内側の面には、識別表示(識別表示部)19L、19Rが設けられている。識別表示19L、19Rは、左右方向に関して第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれに対応する位置に設けられている。本実施例では、左側の識別表示19Lは、第1の回収現像剤容器10Lを識別するための、例えば「容器1」(あるいは「左容器」)などの文字が記載されたシールで構成されている。また、本実施例では、右側の識別表示19Rは、第2の回収現像剤容器10Rを識別するための、例えば「容器2」(あるいは「右容器」)などの文字が記載されたシールで構成されている。この識別表示19L、19Rは、後述するように画像形成装置100の操作部80(
図6)などにおいていずれかの回収現像剤容器10L、10Rの交換を促す表示が行われた際に、対応する方の容器を容易に認識できるようにするためのものである。なお、本実施例では、容器交換扉18の内側の面に識別表示19L、19Rを設けたが、これに限定されるものではない。識別表示19L、19Rは、例えば、第1、第2の容器装着部20L、20Rのそれぞれに隣接するパネルの前面に、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれに対応させて設けてもよい。
【0035】
3.回収現像剤容器の配置
次に、
図1及び
図4を参照して、本実施例における装置本体110の内部における第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの配置について更に説明する。
図4は、画像形成装置100の内部を右側から見た場合の各部の配置を示す模式図である。
【0036】
ここで、記録材収容部としてのカセット11から送り出された記録材Pを画像形成部Gに向けて搬送する回転可能な搬送部材としての例えば搬送ローラ12cの回転軸線と略平行な方向を、画像形成装置100の奥行方向D(
図4)とする。搬送ローラ12cの回転軸線は、感光ドラム1の回転軸線と略平行である。つまり、画像形成装置100の奥行方向は、前述の画像形成装置100の前後方向に相当する。また、上記搬送ローラ12cの回転軸線と略直交する断面における水平方向と略平行な方向を、画像形成装置100の幅方向Wとする(
図1)。つまり、画像形成装置100の幅方向は、前述の画像形成装置100の左右方向に相当する。
【0037】
このとき、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、画像形成部Gの下方且つカセット11の上方において、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの奥行方向Dに関する長さの半分以上、且つ、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wに関する長さの半分以上が、画像形成部Gとカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。つまり、本実施例に従う容器装着部20として、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを装置本体110の内部の前側側部や後側側部にのみ配置するような構成は含まれない。しかし、画像形成部Gが占める領域を重力方向下方に投影した範囲とカセット11が占める領域を重力方向上方に投影した範囲とが重なる領域内に第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの全部が入る場合に限られるものではない。特に、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wの長さの全体が画像形成部Gとカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。また、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rをそれぞれ奥行方向Dに沿って移動させて第1、第2の容器装着部20L、20Rに対し着脱可能なように構成されている。
【0038】
本実施例では、上述のように、画像形成部Gは、各ステーションS、中間転写ユニット70及び定着装置13を含む。そして、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、より詳細には、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの奥行方向Dに関する長さの半分以上、且つ、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wに関する長さの半分以上が、中間転写ベルト7とカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。特に、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wの長さの全体が中間転写ベルト7とカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。
【0039】
これにより、画像形成装置100の奥行方向D及び幅方向Wのサイズを大型化することなく、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを装置本体110の内部において略水平方向に沿って幅方向Wに並べて配置することができる。本実施例では、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、実質的に同一の構造とされており、装置本体110の内部において、上下方向に関して略同一の高さに並列に配置される。なお、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが幅方向Wに並んで配置されるとは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10R同士が上下方向に関して少なくとも一部で重なるように配置されることを含むものである。
【0040】
4.現像剤回収装置の構成
次に、
図4及び
図5を参照して、本実施例における現像剤回収装置
(搬送装置)30による回収現像剤の搬送経路について説明する。
図5は、本実施例における画像形成装置100の模式的な断面図であり、一部の要素の図示を省略して回収現像剤の搬送経路を示したものである。
【0041】
本実施例では、現像剤回収装置30は、第1~第5の排出パイプ31a~31e(第1、第2の受入口)と、メイン排出パイプ32と、縦パイプ33と、横パイプ34と、を有する。本実施例では、これら第1~第5の排出パイプ31a~31e、メイン排出パイプ32、縦パイプ33及び横パイプ34は、装置本体110の内部の後側端部近傍に配置されている。
【0042】
排出搬送部としての第1~第5の排出パイプ31a~31eは、それぞれ略重力方向に沿って上下に伸びる中空の管状部材である。第1~第4の排出パイプ31a~31dは、それぞれ各ステーションSY、SM、SC、SKのドラムクリーニング装置6及び現像装置4から排出された回収現像剤を受け取る。また、第5の排出パイプ31dは、ベルトクリーニング装置9から排出された回収現像剤を受け取る。
【0043】
排出搬送部(集合搬送路)としてのメイン排出パイプ32は、略水平方向に沿って左右に伸びる中空の管状部材である。特に、本実施例では、メイン排出パイプ32は、その伸長方向(軸線方向)と略直交する断面が略円形の円管で構成されている。メイン排出パイプ32の上側の側部に第1~第5の排出パイプ31a~31eがそれぞれ接続され、メイン排出パイプ32の内部と第1~第5の排出パイプ31a~31eの内部とがそれぞれ回収現像剤の受け渡しが可能なように連通している。メイン排出パイプ32の内部(中空部)には、排出搬送部材としての排出スクリュー(集合スクリュー部材)35が配置されている。本実施例では、排出スクリュー35は、メイン排出パイプ32の伸長方向(略水平方向)に沿って左右に伸びる回転軸線を中心として回転可能な無軸スクリューコンベア(スプリングオーガ)で構成されている。排出スクリュー35は、メイン排出パイプ32の内部の回収現像剤を攪拌しながら搬送する。また、メイン排出パイプ32の伸長方向に関する両端部の間に位置するメイン排出パイプ32の下側の側部に、メイン排出口(集合排出口)32aが形成されている。このメイン排出口32aは、メイン排出パイプ32から回収現像剤を重力により落下させて排出して縦パイプ33に受け渡すための開口部である。
【0044】
第1~第5の排出パイプ31a~31eに送られた回収現像剤は、第1~第5の排出パイプ31a~31eの内部(中空部)を重力により落下してメイン排出パイプ32へと移動する。メイン排出パイプ32に落下して合流した回収現像剤は、排出スクリュー35によってメイン排出口32aへと搬送される。本実施例では、排出スクリュー35は、その回転軸線方向に関して、メイン排出口32aに対応する位置を境に左側の第1の部分(第1の螺旋状部)と右側の第2の部分(第2の螺旋状部)とで巻き方向が異なる螺旋形状を有する。また、排出スクリュー35は、装置本体110に設けられた図示しない駆動源(排出スクリュー駆動部)から駆動伝達部材(単数又は複数のギアなど)を介して回転駆動力が伝達されて所定の方向に回転駆動される。これにより、第1~第5の排出パイプ31a~31eからメイン排出パイプ32に送られた回収現像剤は、排出スクリュー35の第1の部分によって左側から右側に向かう方向に搬送される。また、排出スクリュー35の第2の部分によって右側から左側に向かう方向に搬送される。こうして、メイン排出パイプ32の内部の回収現像剤は、メイン排出口32aに集められるようにして送られる。メイン排出口32aへと搬送された回収現像剤は、メイン排出口32aから重力により落下して縦パイプ33へと移動する。
【0045】
縦搬送部(縦搬送路)としての縦パイプ33は、略重力方向に沿って上下に伸びる中空の管状部材である。なお、縦パイプ33は、重力方向に対して傾斜していてもよい。また、本実施例では、縦パイプ33内を回収現像剤は重力により落下して移動するが、縦パイプ33内に回収現像剤を搬送する搬送部材が設けられていてもよい。縦パイプ33の上側の端部に、メイン排出パイプ32が接続されている。そして、縦パイプ33の上側の端部には、メイン排出パイプ32のメイン排出口32aに対応する位置に、メイン排出口32aから排出された回収現像剤を縦パイプ33に受け入れるための開口部である縦パイプ受入口33aが形成されている。これにより、メイン排出口32a及び縦パイプ受入口33aを介して、メイン排出パイプ32の内部と縦パイプ33の内部とが連通している。また、縦パイプ33の下側の端部には、縦パイプ33から回収現像剤を重力により落下させて排出して横パイプ34に受け渡すための開口部である縦パイプ排出口33bが形成されている。
【0046】
横搬送部(横搬送路)としての横パイプ34は、略水平方向に沿って左右に伸びる中空の管状部材である。なお、横パイプ34は、水平方向に対して傾斜していてもよい。特に、本実施例では、横パイプ34は、その伸長方向(軸線方向)と略直交する断面が略円形の円管で構成されている。横パイプ34の伸長方向に関する両端部の間の横パイプ34の上側の側部に、縦パイプ33が接続されている。そして、横パイプ34の上側の側部には、縦パイプ33の縦パイプ排出口33bに対応する位置に、縦パイプ排出口33bから排出された回収現像剤を横パイプ34に受け入れるための開口部である横パイプ受入口(受入口)34aが形成されている。これにより、縦パイプ排出口33b及び横パイプ受入口34aを介して、縦パイプ33の内部と横パイプ34の内部とが連通している。また、横パイプ34の伸長方向に関する両端部側にそれぞれ位置する横パイプ34の下側の側部に、第1、第2の回収排出部(第1、第2の排出口)34b、34cが設けられている。この第1、第2の回収排出部34b、34cは、横パイプ34から回収現像剤を重力により落下させて排出して第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rに受け渡すためのものである。第1、第2の回収排出部34b、34cのそれぞれの第1、第2の回収現像剤容器10L、10R側の端部には、開口部(回収排出口)が形成されている。第1の回収排出部34bは、横パイプ34の左側の端部(第1の端部)の近傍に設けられ、第2の回収排出部34cは、横パイプ34の右側の端部(第2の端部)の近傍に設けられている。ここで、上記横パイプ受入口34aは、画像形成装置100の前後方向と略直交する断面における水平方向に関して、第1、第2の回収排出部34b、34cの間に位置するように横パイプ34に形成されている。
【0047】
横パイプ34の内部(中空部)には、搬送部材としての搬送スクリュー36が配置されている。本実施例では、搬送スクリュー36は、横パイプ34の伸長方向(略水平方向)に沿って左右に伸びる回転軸線を中心として回転可能な無軸スクリューコンベア(スプリングオーガ)で構成されている。本実施例では、搬送スクリュー36は、巻き方向が一方向の螺旋形状を有する。搬送スクリュー36は、横パイプ34の内部の回収現像剤を攪拌しながら搬送する。搬送スクリュー36は、駆動部37から回転駆動力が伝達されて回転駆動される。本実施例では、駆動部37は、駆動源としての駆動モータと、駆動モータからの駆動力を搬送スクリュー36に伝達する駆動列(単数又は複数のギアなど)と、を有して構成される。駆動部37の駆動モータは、正逆双方向に回転可能である。これにより、駆動部37は、搬送スクリュー36を、第1の方向と、第1の方向とは反対の第2の方向と、に回転駆動することが可能である。上述のように、搬送スクリュー36は、巻き方向が一方向の螺旋形状を有しており、第1の方向に回転することで、横パイプ34の内部の回収現像剤を右側の端部(第2の端部)側から左側の端部(第1の端部)側に向けて搬送する。また、搬送スクリュー36は、第2の方向に回転することで、横パイプ34の内部の回収現像剤を左側の端部(第1の端部)側から右側の端部(第2の端部)側に向けて搬送する。
【0048】
本実施例では、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、装置本体110の内部における所定の位置に配置された状態で後側の端部に位置する上側の側部に、それぞれ容器受入口10bL、10bRを有する。この容器受入口10bL、10bRは、第1、第2の回収排出部34b、34cから排出された回収現像剤を第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rに受け入れるためのものである。第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが装置本体110の内部における所定の位置に装着されると、容器受入口10bL、10bRがそれぞれ第1、第2の回収排出部34b、34cに対応する位置に配置される。これにより、横パイプ34の内部と第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの内部とが連通する。
【0049】
また、本実施例では、画像形成装置100の装置本体110には、それぞれ第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの有無(着脱状態)を検知するための容器検知手段として第1、第2の容器センサ38L、38Rが設けられている。本実施例では、第1、第2の容器センサ38L、38Rは、押圧又は押圧の解除の状態により後述する制御部50(
図6)に出力する信号が変化するメカニカルスイッチで構成されている。制御部50は、第1、第2の容器センサ38L、38Rの検知結果に基づいて、駆動部37を制御することができる。第1の容器センサ38Lは、第1の回収現像剤容器10Lが装置本体110の内部における所定の位置、すなわち、第1の回収排出部34cと第1の容器受入口10bLとが連通する位置に配置されると、第1の回収現像剤容器10Lにより押圧される。これにより、制御部50は、第1の回収現像剤容器10Lが上記所定の位置に配置されたことを検知することができる。また、第1の容器センサ38Lは、第1の回収現像剤容器10Lが上記所定の位置から移動される(取り外される)と、第1の回収現像剤容器10Lによる押圧が解除される。これにより、制御部50は、第1の回収現像剤容器10Lが上記所定の位置から移動されたことを検知することができる。同様に、第2の容器センサ38Rの信号により、制御部50は、第2の回収現像剤容器10Rが上記所定の位置に配置されたこと、あるいは第2の回収現像剤容器10Rが上記所定の位置から移動されたことを検知することができる。なお、容器検知手段はメカニカルスイッチに限定されるものではなく、例えば光学式センサなどで構成されていてもよい。
【0050】
また、本実施例では、画像形成装置100の装置本体110には、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが回収現像剤で満杯になったか否かを検知するための回収現像剤検知手段として第1、第2の満杯センサ39L、39Rが設けられている。本実施例では、第1、第2の満杯センサ39L、39Rは、検知光の透過又は非透過の状態により後述する制御部50(
図6)に出力する信号が変化する光学センサで構成されている。制御部50は、第1、第2の満杯センサ39L、39Rの検知結果に基づいて、駆動部37を制御することができる。本実施例では、第1、第2の満杯センサ39L、39Rは、検知光を出射する投光部と、検知光から出射された検知光を受光可能な受光部と、を有する。第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが装置本体110の内部における所定の位置に配置されると、これら各容器に設けられた上記検知光を透過可能な検知窓部(図示せず)が上記投光部と受光部との間に配置される。この検知窓部の内側には、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの内部に予め設定された満杯状態に対応する所定の量の回収現像剤が収容された際に回収現像剤が入るようになっている。そのため、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが回収現像剤で満杯になった場合に、それぞれ第1、第2の満杯センサ39L、39Rの検知光が上記検知窓の内側の回収現像剤で遮られる。これにより、制御部50は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが回収現像剤で満杯になったことを検知することができる。なお、回収現像剤検知手段は、光学センサに限定されるものではなく、例えば重量センサなどで構成されていてもよい。
【0051】
5.現像剤回収装置の動作
次に、本実施例の現像剤回収装置30による第1、第2の回収現像容器10L、10Rへの回収現像剤の搬送動作について説明する。ここでは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれに回収現像剤を搬送する際の現像剤回収装置30の動作について説明する。この動作は、後述する制御部50(
図6)が後述するメモリ52(
図6)に格納されたプログラムに従って駆動部37を制御することで実行する。なお、回収現像剤の搬送先の切り替えを含む現像剤回収装置30の動作シーケンスの具体例については後述する。
【0052】
<第1の回収現像剤容器10Lへの搬送動作>
現像剤回収装置30において、前述のようにして画像形成部Gから第1~第5の排出パイプ31a~31e、メイン排出パイプ32を介して縦パイプ33に送られた回収現像剤は、縦パイプ33内を通って横パイプ34内に移動する。第1の回収現像剤容器10Lに回収現像剤を搬送する際には、駆動部37の駆動モータは正回転動作をし、横パイプ34内の搬送スクリュー36は駆動部37から駆動力が伝達されて第1の方向に回転する。これにより、搬送スクリュー36は、横パイプ34内の回収現像剤を右側から左側に向かう方向に搬送する。これにより、搬送スクリュー34によって横パイプ34内を搬送されて第1の回収排出部34bに送られた回収現像剤は、第1の回収現像剤容器10Lに送られる。一方、縦パイプ33から横パイプ34に送られた回収現像剤は横パイプ33内で左側から右側に向かう方向に搬送されることはない。
【0053】
<第2の回収現像剤容器10Rへの搬送動作>
現像剤回収装置30において、前述のようにして画像形成部Gから第1~第5の排出パイプ31a~31e、メイン排出パイプ32を介して縦パイプ33に送られた回収現像剤は、縦パイプ33内を通って横パイプ34内に移動する。第2の回収現像剤容器10Rに回収現像剤を搬送する際には、駆動部37の駆動モータは逆回転動作をし、横パイプ34内の搬送スクリュー36は駆動部37から駆動力が伝達されて第2の方向に回転する。これにより、搬送スクリュー36は、横パイプ34内の回収現像剤を左側から右側に向かう方向に搬送する。これにより、搬送スクリュー34によって横パイプ34内を搬送されて第2の回収排出部34cに送られた回収現像剤は、第2の回収現像剤容器10Rに送られる。一方、縦パイプ33から横パイプ34に送られた回収現像剤は横パイプ33内で右側から左側に向かう方向に搬送されることはない。
【0054】
6.制御態様
図6は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。本実施例では、画像形成装置100の装置本体110に制御部50が設けられている。制御部50は、演算処理を行う中心的素子である演算制御手段としてのCPU51、記憶手段としてのRAM、ROMなどのメモリ(記憶媒体)52、制御部50と各部との信号の入出力を制御する入出力回路(図示せず)などを有して構成される。書き換え可能なメモリであるRAMには、制御部50に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。CPU51とRAMやROMなどのメモリ52とは互いにデータの転送や読込みが可能となっている。
【0055】
制御部50には、画像形成部Gの各部が接続されている。また、制御部50には現像剤回収装置30の駆動部37、第1、第2の容器センサ38L、38R、第1、第2の満杯センサ39L、39Rなどが接続されている。また、制御部50には、画像形成装置100に設けられた操作部(操作パネル)80が接続されている。操作部80は、制御部50の制御によって情報を表示する表示手段としての液晶パネルなどの表示部、及びユーザやサービス担当者などの操作者による操作によって制御部50に情報を入力する入力手段としてのキーなどの入力部を有する。操作部80は、表示部及び入力部の機能を有するタッチパネルを有して構成されていてよい。また、制御部50には、画像形成装置100に設けられるか又は画像形成装置100に接続された画像読取装置(図示せず)や、画像形成装置100に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部装置が接続されていてよい。
【0056】
制御部50は、画像形成装置100の操作部80や外部装置からの指示及び画像情報に基づいて画像形成部Gの各部を統括的に制御して、画像形成動作を実行させることができる。また、制御部50は、現像剤回収装置30の各部を統括的に制御して、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rへの回収現像剤の搬送動作、各容器の交換を促す動作などを実行させることができる。制御部50は、現像剤回収装置30の一部を構成するものとみなすこともできる。
【0057】
7.現像剤回収装置の動作シーケンス
次に、本実施例の現像剤回収装置30における回収現像剤の搬送先の切り替えを含む現像剤回収装置30の動作シーケンスの具体例について説明する。
図7は、該動作シーケンスの手順の概略を示すフローチャート図である。ここでは、簡単のため、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが装置本体110の内部における所定の位置に配置されている状態を前提として、連続画像形成のジョブの実行中に回収現像剤の搬送先を切り替える動作について説明する。なお、ジョブとは、1つの開始指示により開始される単数又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作である。また、以下では説明を省略しているが、排出スクリュー35は、画像形成動作中は継続して回転駆動され、画像形成動作が終了(あるいは中断)されると停止される。
【0058】
制御部50は、ジョブが入力されて画像形成動作を開始すると(S101)、メモリ52に記憶されている情報に基づいて、現在の回収現像剤の搬送先が第1の回収現像剤容器10Lであるか否かを判断する(S102)。なお、制御部50は、回収現像剤の搬送先を切り替えるごとに、現在の回収現像剤の搬送先に関する情報をメモリ52に記憶させる。制御部50は、S102で現在の回収現像剤の搬送先が第1の回収現像剤容器10Lではない(「No」)と判断した場合は、S112の処理に進む。また、制御部50は、S102で現在の回収現像剤の搬送先が第1の回収現像剤容器10Lである(「Yes」)と判断した場合は、駆動部37の駆動モータを正回転動作させる(S103)。次に、制御部50は、第1の満杯センサ39Lからの信号に基づいて、第1の回収現像剤容器10Lが満杯か否か(第1の満杯センサ39Lの信号がONか否か)を判断する(S104)。制御部50は、S104で満杯ではない(「No」)と判断した場合は、画像形成動作を継続する(S105)。次に、制御部50は、ジョブの未出力の画像があるか否かを判断し(S106)、未出力の画像がある(「Yes」)と判断した場合はS104の処理に戻り、未出力の画像がない(「No」)と判断した場合は駆動部37の駆動モータを停止する(S107)。また、制御部50は、画像形成動作を終了してジョブを終了する(S108)。また、制御部50は、S104で満杯である(「Yes」)と判断した場合は、第2の満杯センサ39Rからの信号に基づいて、第2の回収現像剤容器10Rが満杯か否か(第2の満杯センサ39Rの信号がONか否か)を判断する(S109)。制御部50は、S109で満杯である(「Yes」)と判断した場合は、駆動部37の駆動モータを停止する(S110)。また、制御部50は、画像形成動作を中断する(S111)。S111において、制御部50は、操作部80(あるいは外部装置の表示部など)において、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの両方が満杯であることを報知するための表示などを行うことができる。
【0059】
一方、制御部50は、S109で第2の回収現像剤容器10Rが満杯ではない(「No」)と判断した場合は、駆動部37の駆動モータの回転方向を切り替えて逆回転動作させる(S112)。これにより、回収現像剤の搬送先を第1の回収現像剤回収容器10Lから第2の回収現像剤容器10Rに切り替える。なお、制御部50は、S102で現在の回収現像剤の搬送先が第1の回収現像剤容器10Lではない(「No」)と判断した場合も、駆動部37の駆動モータを逆回転動作させる(S112)。次に、制御部50は、第2の満杯センサ39Rからの信号に基づいて、第2の回収現像剤容器10Lが満杯か否か(第2の満杯センサ39Rの信号がONか否か)を判断する(S113)。制御部50は、S113で満杯ではない(「No」)と判断した場合は、画像形成動作を継続する(S114)。次に、制御部50は、ジョブの未出力の画像があるか否かを判断し(S115)、未出力の画像がある(「Yes」)と判断した場合はS113の処理に戻り、未出力の画像がない(「No」)と判断した場合は駆動部39の駆動モータを停止する(S116)。また、制御部50は、画像形成動作を終了してジョブを終了する(S117)。また、制御部50は、S113で満杯である(「Yes」)と判断した場合は、第1の満杯センサ39Lからの信号に基づいて、第1の回収現像剤容器10Lが満杯か否か(第1の満杯センサ39Lの信号がONか否か)を判断する(S118)。制御部50は、S118で満杯ではない(「No」)と判断した場合は、S103の処理に進む。つまり、制御部50は、駆動部37の駆動モータの回転方向を切り替えて正回転動作させ、回収現像剤の搬送先を第2の回収現像剤回収容器10Rから第1の回収現像剤容器10Lに切り替える。また、制御部50は、S118で満杯である(「Yes」)と判断した場合は、駆動部37の駆動モータを停止する(S119)。また、制御部50は、画像形成動作を中断する(S120)。S120において、制御部50は、操作部80(あるいは外部装置の表示部など)において、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの両方が満杯であることを報知するための表示などを行うことができる。
【0060】
また、S112、S103で駆動部37の駆動モータの回転方向を切り替えて回収現像剤の搬送先の容器を切り替えた場合には、制御部50は、次のようにすることができる。つまり、操作部80(あるいは外部装置の表示部など)において、満杯になった方の容器の交換が必要であることを報知する表示(交換を促す表示など)を行うことができる。このとき、その報知を画像形成動作中に直ちに行うのではなく、ジョブの終了後に行ってもよい。
【0061】
なお、ここでは簡単のため説明を省略したが、制御部50は、第1、第2の容器センサ38L、38Rからの信号に基づいて、画像形成動作や現像剤回収装置30の動作を制御することができる。例えば、制御部50は、ジョブの開始が指示された際に、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの両方が装着されていないと判断した場合には、画像形成動作を開始しないように制御することができる。また、例えば、制御部50は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうち一方の容器の満杯が検知された際に、他方の容器が装着されていないことが検知された場合には、画像形成動作を中断するように制御することができる。これらいずれの場合も、対応する容器の装着を促す表示などを操作部80(あるいは外部装置の表示部など)で行うことができる。
【0062】
このように、本実施例では、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうち一方の容器が満杯になった場合に他方の容器に回収現像剤の搬送先を切り替えるようにして、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを交互に用いるようにする。これにより、画像形成動作中に一方の容器が満杯となっても、画像形成動作を停止させることなくその容器を交換することができる。本実施例では、制御部50は、第1、第2の容器センサ38L、38R、及び第1、第2の満杯センサ39L、39Rの検知結果に基づいて、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうちいずれに回収現像剤を搬送するかを決定する。そして、制御部50は、回収現像剤の搬送先の容器が満杯になるなどして、回収現像剤の搬送先の容器を切り替える判断をすると、駆動部37の駆動モータの回転方向を逆にして、回収現像剤の搬送先の容器を切り替える。
【0063】
前述のように、従来、複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成では、画像形成装置が大型化しやすい。また、画像形成部から各回収現像剤容器への回収現像剤の搬送経路が複雑になりやすいため、該搬送経路における回収現像剤の固着や詰まりのリスクが高まる。
【0064】
これに対して、本実施例の画像形成装置100では、前述のような位置に第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが並列に配置されるため、画像形成装置の大型化を抑制できる。また、回収現像剤の搬送経路を短縮でき、該搬送経路における回収現像剤の固着や詰まりを抑制することができる。つまり、本実施例によれば、複数の回収現像剤容器を着脱可能に設けた構成において、装置の大型化の抑制や、回収現像剤の搬送経路の簡素化を図ることが可能となる。
【0065】
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置のものと同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0066】
図8は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図(感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。本実施例の画像形成装置100は、実施例1の画像形成装置100と同様、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
【0067】
なお、画像形成装置100及びその要素に関して、
図8の紙面手前側を「前」側、
図8の紙面奥側を「後」側とする。ユーザやサービス担当者などの操作者は、通常、画像形成装置100の前側から画像形成装置100に対する操作を行うようになっている。画像形成装置100の前後方向は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行であるものとする。また、画像形成装置100及びその要素に関して、前側から見た場合の左側、右側をそれぞれ「左」側、「右」側とする。また、画像形成装置100及びその要素に関して、上下方向は、重力方向(鉛直方向)における上下方向を言うものであるが、直上、直下のみを意味するものではなく、それぞれ注目する要素又は位置を通る水平面よりも上側、下側を含むものである。
【0068】
実施例1では、画像形成装置100は、重力方向と交差する方向、特に実施例1では略水平方向に沿って並んで配置された複数(実施例1では4つ)のステーションSY、SM、SC、SKを有していた。これに対して、本実施例では、画像形成装置100は、水平方向と交差する方向、特に本実施例では略重力方向に沿って並んで配置された複数(本実施例では4つ)のステーションSY、SM、SC、SKを有する。本実施例の画像形成装置100においても、実施例1の画像形成装置100と同様、画像形成部Gは、各ステーションS、中間転写ユニット70及び定着装置13を含む。
【0069】
また、本実施例においても、実施例1と同様、画像形成装置100の装置本体110には、複数の回収現像剤容器としての第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rの2つの容器が着脱可能とされている。そして、画像形成部Gから現像剤回収装置30に送られた回収現像剤は、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうちいずれか一方の容器に選択的に搬送されて蓄積される。本実施例においても、回収現像剤は、例えば、画像形成部Gにおいて、各ステーションSのドラムクリーニング装置6及び現像装置4、並びにベルトクリーニング装置9から排出される。また、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのうちいずれか一方の容器の内部が回収現像剤で満杯になった場合には、他方の容器に回収現像剤の搬送先が切り替えられると共に、該一方の容器が空の容器に交換される。第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、それぞれ容器装着部20としての第1、第2の容器装着部20L、20Rに着脱可能に装着される。
【0070】
ここで、記録材収容部としてのカセット11から送り出された記録材Pを画像形成部Gに向けて搬送する回転可能な搬送部材としての例えば搬送ローラ12cの回転軸線と略平行な方向を、画像形成装置100の奥行方向Dとする(
図3参照)。搬送ローラ12cの回転軸線は、感光ドラム1の回転軸線と略平行である。つまり、画像形成装置100の奥行方向は、前述の画像形成装置100の前後方向に相当する。また、上記搬送ローラ12cの回転軸線と略直交する断面における水平方向と略平行な方向を、画像形成装置100の幅方向Wとする(
図3参照)。つまり、画像形成装置100の幅方向は、前述の画像形成装置100の左右方向に相当する。
【0071】
このとき、本実施例においても、実施例1と同様、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、画像形成部Gの下方且つカセット11の上方において、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの奥行方向Dに関する長さの半分以上、且つ、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wに関する長さの半分以上が、画像形成部Gとカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。特に、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rのそれぞれの幅方向Wの長さの全体が画像形成部Gとカセット11とに挟まれる領域に配置されるように、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを幅方向Wに並べて保持可能である。また、本実施例では、第1、第2の容器装着部20L、20Rは、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rをそれぞれ奥行方向Dに沿って移動させて第1、第2の容器装着部20L、20Rに対し着脱可能なように構成されている。本実施例では、実施例1と同様に、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、それぞれ画像形成装置100の前側から後側に移動させて装着し、後側から前側に移動させて取り外すようになっている。
【0072】
これにより、本実施例においても、実施例1と同様、画像形成装置100の奥行方向D及び幅方向Wのサイズを大型化することなく、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rを装置本体110の内部において略水平方向に沿って幅方向Wに並べて配置できる。本実施例では、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rは、実質的に同一の構造とされており、装置本体110の内部において、上下方向に関して略同一の高さに並列に配置される。
【0073】
また、本実施例においても、実施例1のものと同様の現像剤回収装置30により、画像形成部Gから排出された回収現像剤を、第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rに搬送することができる。上述のように、回収現像剤は、画像形成部Gにおいて、各ステーションSのドラムクリーニング装置6及び現像装置4、並びにベルトクリーニング装置9から排出されてよい。
【0074】
以上のように、本実施例の画像形成装置100では、水平方向と交差する方向(特に本実施例では略重力方向)に沿って複数のステーションSが配置された構成において、前述のような位置に第1、第2の回収現像剤容器10L、10Rが並列に配置される。このような構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0075】
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
【0076】
上述の実施例では、画像形成装置には複数の回収現像剤容器として2つの回収現像剤容器が着脱可能に設けられていたが、3つ以上(例えば、3つあるいは4つ)の回収現像剤容器が着脱可能に設けられていてもよい。この場合も、これら3つ以上の回収現像剤容器を、上述の実施例で説明したのと同様の位置に並列に配置することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。また、上述の実施例では、複数の回収現像剤容器のうちの1つの容器が満杯になるごとに回収現像剤の搬送先を切り替えた。ただし、複数の回収現像剤容器の使用態様はこのような使用態様に限定されるものではない。例えば、複数の回収現像剤容器のうちの1つをバッファ容器として用いてもよい。つまり、例えば、第1の回収現像剤容器が満杯になった場合に、一時的に第2の回収現像剤容器に回収現像剤の搬送先を切り替え、第1の回収現像剤容器が空の容器に交換された場合に第1の回収現像剤容器に回収現像剤の搬送先を戻すようにしてもよい。
【0077】
また、上述の実施例では、画像形成装置は中間転写方式を採用したタンデム型のカラー画像形成装置であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置は、直接転写方式を採用したタンデム型のカラー画像形成装置であってもよい。この画像形成装置は、当業者には周知のように、上述の実施例における中間転写体に代えて、記録材を担持して搬送する記録材担持体(無端状のベルトで構成された搬送ベルトなど)を有する。そして、複数のステーションの像担持体にそれぞれ形成されたトナー像が、記録材担持体に担持されて搬送される記録材に順次転写され、定着された後に、画像形成装置の外部に排出される。この画像形成装置では、画像形成部は、各ステーション、記録材担持体及び定着装置を含む。また、画像形成装置は、1つの像担持体に複数の色のトナー像を順次形成するごとに中間転写体又は記録材担持体に担持された記録材に転写する、いわゆる、1ドラム型のカラー画像形成装置であってもよい。この画像形成装置では、画像形成部は、1つの像担持体にトナー像を形成するトナー像形成部(ステーションに相当)、中間転写体(あるいは記録材担持体)及び定着装置を含む。また、画像形成装置は、モノクロ画像形成装置であってもよい。この場合、画像形成部は、1つの像担持体にトナー像を形成するトナー像形成部(ステーションに相当)及び定着装置を含む。
【符号の説明】
【0078】
1 感光ドラム
4 現像装置
6 ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
9 ベルトクリーニング装置
10L、10R 第1、第2の回収現像剤容器
20L、20R 第1、第2の容器装着部
30 現像剤回収装置