(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】印刷システム、および制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240805BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G06F3/12 358
G06F3/12 313
B41J29/38 201
B41J29/38 202
(21)【出願番号】P 2020109599
(22)【出願日】2020-06-25
【審査請求日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2019120038
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】徳元 宏和
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-144684(JP,A)
【文献】特開2012-078999(JP,A)
【文献】特開2014-149707(JP,A)
【文献】特開2010-146353(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0081731(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0218764(US,A1)
【文献】特開2017-087506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の印刷装置および第2の印刷装置を含む印刷システムであって、
前記第1の印刷装置は、
前記第2の印刷装置の記憶装置に格納されている印刷データを特定するための
識別情報と、前記印刷データの印刷設定を示す情報と、を取得する取得手段と、
前記印刷データの印刷指示および前記印刷データの前記印刷設定の変更指示をユーザーから受け付けた場合、前記印刷データを特定するための情報および前記印刷設定の変更内容を示す情報を前記第2の印刷装置に対して送信する第1の送信手段と、
印刷手段と、を有し、
前記第2の印刷装置は、
前記印刷データを格納する前記記憶装置と、
前記第1の印刷装置から受信した前記印刷設定の変更内容を示す情報に基づき、
前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定の変更を行う変更手段と、
前記
変更手段で変更された印刷設定
と、前記識別情報で特定される前記印刷データ
とを含む印刷要求を
、前記第1の印刷装置に送信する第2の送信手段と、を有し、
前記第2の印刷装置の前記変更手段は、さらに、前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定が、前記印刷データをすぐ印刷せずに留め置くための設定を含んでいた場合、当該留め置くための設定を、前記印刷データを留め置かずに印刷する設定に変更し、
前記第1の印刷装置の前記印刷手段は、前記第2の印刷装置から
前記印刷要求を受信したことに応じて、前記受信した印刷要求に含まれる
前記変更手段で変更された印刷設定にしたがって、前記受信した印刷要求に含まれる前記印刷データを印刷する
、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記印刷システムは、
前記印刷データ
を特定するための前記識別情報と前記印刷データの印刷設定を示す情報とを含む書誌情報を管理する管理サーバーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記第1の印刷装置は、
ユーザーを認証する認証手段をさらに有し、
前記取得手段は、前記管理サーバーから、前記認証されたユーザーに関連付けられている印刷データの
書誌情報を取得することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記第1の印刷装置は、
前記
取得手段で取得した書誌情報の一覧を表示し、当該一覧から印刷処理を実行する印刷データの選択を受け付ける受け付け手段と、
前記
取得手段で取得した書誌情報
に含まれる前記識別情報に基づいて、前記選択された印刷データを保存している前記第2の印刷装置を特定する特定手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記第2の印刷装置は、
外部装置から印刷データを受信
し、当該受信した印刷データを前記記憶装置に格納する受信手段と、
前記受信した印刷データの書誌情報を前記管理サーバーに送信する第
3の送信手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記変更手段は、前記
記憶装置に格納されている前記印刷データの印刷設定
の少なくとも一部のパラメーターを、前記第1の印刷装置から受信した前記印刷設定の変更内容を示す情報で上書き更新することにより、前記印刷設定の変更を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記第1の送信手段は、印刷データの削除指示をユーザーから受け付けた場合、当該削除指示に係る印刷データを特定するための情報を含む削除要求を前記第2の印刷装置に対して送信し、
前記第2の送信手段は、前記削除要求に応じて行われた削除の結果を前記第1の印刷装置に対して応答することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項8】
第1の印刷装置および第2の印刷装置を含む印刷システムの制御方法であって、
前記第1の印刷装置が、
前記第2の印刷装置の記憶装置に格納されている印刷データを特定するための
識別情報と、前記印刷データの印刷設定を示す情報と、を取得する取得工程と、
前記第1の印刷装置が、前記印刷データの印刷指示および前記印刷データの前記印刷設定の変更指示をユーザーから受け付けた場合、前記印刷データを特定するための情報および前記印刷設定の変更内容を示す情報を前記第2の印刷装置に対して送信する第1の送信工程と、
前記第2の印刷装置が、
前記第1の印刷装置から受信した前記印刷設定の変更内容を示す情報に基づき、
前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定の変更を行う変更工程と、
前記第2の印刷装置が、前
記変更工程で変更された印刷設定
と、前記識別情報で特定される前記印刷データ
とを含む印刷要求を
、前記第1の印刷装置に送信する第2の送信工程と、
前記第1の印刷装置が、
前記第2の印刷装置から前記印刷要求を受信した場合、前記受信した印刷要求に含まれる
前記変更された印刷設定にしたがって、前記受信した印刷要求に含まれる前記印刷データを印刷する印刷工程と、を有し、
前記変更工程では、さらに、前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定が、前記印刷データをすぐ印刷せずに留め置くための設定を含んでいた場合、当該留め置くための設定を、前記印刷データを留め置かずに印刷する設定に変更する、
ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、および制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の複合機は、PCなどの端末装置から印刷データを受信すると、即時に印刷を行っていた。この場合、印刷物の取り忘れや、放置された印刷物を第三者が見ることにより情報漏えいが発生する可能性がある。そこで近年は機密性保持のために、複合機は、印刷データを受信したら即時に印刷を行うのではなく、複合機の不揮発記憶領域に一時手に印刷データを保存する。その後ユーザーが複合機の操作パネル上で印刷の実行指示を行うことで、複合機は印刷データの出力を行うという留め置き印刷が提案されている。
【0003】
また最近では、印刷データの出力を行う複合機(出力機)は、当該印刷データを受信した複合機(入稿機)に限らない。つまり、複合機は、他の複合機に留め置かれた印刷データを取得して印刷可能とするリモート印刷も提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したリモート印刷では、出力機がユーザーから印刷の実行指示を受け付けたことに応じて、印刷データを保存している入稿機に対して印刷データの指定情報を送信する。
【0006】
特許文献1では、出力機での印刷設定の変更を想定していない。ここで、ユーザーが出力機で印刷設定の変更指示と共に印刷の実行指示をした場合は、出力機が、入稿機から受信した印刷データを出力機内部に保存してから、印刷設定を変更したのちに、印刷を実行することとなる。
【0007】
しかしながら出力機は、印刷データの全データの受信・保存が完了してから印刷設定の変更を行い、印刷を実行するため、ユーザーが出力機で印刷指示を行ってから実際に印刷が開始されるまで時間がかかってしまう。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題を鑑みて、ユーザーが出力機で印刷指示を行ってから印刷データが印刷されるまで時間を短くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、第1の印刷装置および第2の印刷装置を含む印刷システムであって、前記第1の印刷装置は、前記第2の印刷装置の記憶装置に格納されている印刷データを特定するための識別情報と、前記印刷データの印刷設定を示す情報と、を取得する取得手段と、前記印刷データの印刷指示および前記印刷データの前記印刷設定の変更指示をユーザーから受け付けた場合、前記印刷データを特定するための情報および前記印刷設定の変更内容を示す情報を前記第2の印刷装置に対して送信する第1の送信手段と、印刷手段と、を有し、前記第2の印刷装置は、前記印刷データを格納する前記記憶装置と、前記第1の印刷装置から受信した前記印刷設定の変更内容を示す情報に基づき、前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定の変更を行う変更手段と、前記変更手段で変更された印刷設定と、前記識別情報で特定される前記印刷データとを含む印刷要求を、前記第1の印刷装置に送信する第2の送信手段と、を有し、前記第2の印刷装置の前記変更手段は、さらに、前記識別情報で特定される前記印刷データの前記印刷設定が、前記印刷データをすぐ印刷せずに留め置くための設定を含んでいた場合、当該留め置くための設定を、前記印刷データを留め置かずに印刷する設定に変更し、前記第1の印刷装置の前記印刷手段は、前記第2の印刷装置から前記印刷要求を受信したことに応じて、前記受信した印刷要求に含まれる前記変更手段で変更された印刷設定にしたがって、前記受信した印刷要求に含まれる前記印刷データを印刷する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
ユーザーが出力機で印刷指示を行ってから印刷データが印刷されるまで時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】リモート印刷システムのネットワーク構成を示す図
【
図4】クラウドサーバーのソフトウェア構成を示す図
【
図5】複合機のプリントアプリケーションが操作部に表示する画面の一例
【
図6】クラウドサーバーの設定アプリケーションがブラウザー上に表示する画面の一例
【
図7】入稿機に保存される印刷ジョブのデータ構成を示す図
【
図8】クラウドサーバーの設定手順および複合機の設定手順の一例を示すフローチャート
【
図9(a)】出力機のプリントキュー表示の処理手順の一例を示すフローチャート
【
図9(b)】出力機の印刷の処理手順の一例を示すフローチャート
【
図9(c)】出力機の削除の処理手順の一例を示すフローチャート
【
図9(d)】出力機の設定変更の処理手順の一例を示すフローチャート
【
図10】入稿機の印刷ジョブへの要求応答の処理手順の一例を示すフローチャート
【
図11】出力機の印刷データ出力の処理手順の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
<リモート印刷システムのネットワーク構成>
図1は、本発明の実施形態に関わる複合機とクラウドサーバーを適用可能なネットワーク構成を示す図である。
図1において、101は例えばTCP/IPプロトコルをサポートするネットワークである。ネットワーク101には情報処理装置であるパーソナルコンピューター102(PC102)、クラウドサーバー104および複合機103と105が接続されている。
【0014】
複合機103は、PC102から印刷ジョブを受信すると、リモート印刷機能の利用時には、印刷ジョブを記憶する入稿機である。複合機103は受信した印刷ジョブから書誌情報を作成し、クラウドサーバー104へ書誌情報を送信する。
【0015】
クラウドサーバー104は、同一ネットワーク101上で登録されているすべての複合機が記憶している印刷ジョブの書誌情報を一元管理する。ここで、複合機103や105が書誌情報の管理を行う構成も考えられるが、クラウドサーバーが書誌情報の管理を行うことによって享受できるメリットは以下3点である。
・処理負荷集中時も応答性能を維持できる
・管理可能な書誌情報の上限拡張がしやすい
・書誌管理サーバーとしてダウンタイムが削減できる
書誌情報管理を複合機にて実施した場合、複合機自体がコピーやスキャンと機能を持つため、書誌情報の管理機能と同時に動作する際や書誌情報管理機能への要求がサーバーに集中した際には、書誌情報管理の応答性能が下がる可能性がある。
【0016】
また、複合機を書誌管理サーバーとした場合、ハードディスクといった永続記憶容量のリソースも限られるため、管理可能な書誌情報の上限に対して拡張性が乏しい。
【0017】
さらに、複合機を書誌管理サーバーとした場合、複合機が電源OFFとなっている場合があるため、書誌情報管理サーバーとしてのダウンタイムが発生しうる。
【0018】
これらの課題は、クラウドサーバーにて書誌情報を管理することで、解消できる。
【0019】
複合機105は、ユーザーから認証情報を受信して認証を行う。ユーザー認証後に、クラウドサーバー104から認証情報に基づいて書誌情報を取得し、取得した書誌情報に基づいて入稿機103から印刷ジョブを受信して、印刷を行う出力機である。
【0020】
上記構成は説明を分かりやすくするため一般的な構成を示したものであり、PC102や複合機103、105が複数あっても良い。また、複合機103、105のいずれも入稿機としても出力機としても動作する。すなわち、本システム登録されているすべての複合機は入稿機としても出力機としても動作する。複合機103、105はスキャンやコピー機能といった複合機能を有さず、プリント機能のみを持つプリンター103、105であってもよい。
【0021】
<複合機103、105の概略構成>
図2は本発明の実施形態に関わる複合機103、105のハードウェア構成を示す図である。
図2では、説明を簡略化するために複合機103として説明する。
【0022】
図2において、複合機103は、コントローラユニット200、操作部206、スキャナ部208、及びプリンター部209で構成される。
【0023】
コントローラユニット200は複合機あるいはプリンターの制御を行う装置である。コントローラユニット200は、CPU201、RAM202、ROM203,HDD204,操作部I/F205、デバイスI/F207、ネットワークI/F210で構成され、それらはシステムバス211で接続されている。
【0024】
CPU201は、システムバス211に接続された各装置を統括的に制御し、画像形成装置103全体を制御する。RAM202には、オペレーティングシステムやシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータが格納される。ROM203には、システムのブートプログラム、システムプログラムやアプリケーションプログラムが格納されている。さらには、フォントなど画像形成装置に必要な情報が格納されている場合もある。HDD204はハードディスクドライブで、オペレーティングシステム、システムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア、画像データ、設定データ、印刷ジョブ等が格納される。RAM202に格納されたプログラムは、CPU201によって実行され、RAM202、ROM203やHDD204に格納された画像データや画像以外のデータを処理する。また、小型複合機では、HDD204を搭載せずにシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア等をROM203に格納する構成もある。あるいは、記憶部として機能するHDD204の代わりに、SSD(Solid State Disk)などフラッシュメモリのようなハードディスク以外の記憶装置を用いた構成でも構わない。
【0025】
操作部I/F205は、タッチパネルを有する操作部206とのインターフェイス部であり、操作部206に表示する画像データを操作部206に対して出力する。また、操作部I/F205は、操作部206からユーザーが入力した情報を、CPU201に伝える。
【0026】
デバイスI/F207は、画像入出力デバイスであるスキャナ部208やプリンター部209とコントローラユニット200とを接続し、画像データの入力や出力を行う。スキャナ部208からデバイスI/F207を介して入力された画像データは、RAM202やHDD204に格納される。格納された画像データは、必要に応じてRAM202に格納されたアプリケーションプログラムで画像処理などが実行される。また、画像データは、デバイスI/F207を介してプリンター部209へ出力される。ネットワークI/F210は、ネットワークに接続し、ネットワーク上の外部機器の画像データ、あるいは複合機を制御する情報との入出力を行う。
【0027】
図2に図示されていない構成であっても、本発明の効果が満たされるのであれば、
図2の構成に限らない。例えば、FAX機能を持つ複合機の場合には、
図2には図示していなモデム装置向けI/Fがコントローラユニット200に具備されて、モデムによって公衆回線と接続して、FAX伝送を可能としてもよい。あるいは、例えば、フラッシュメモリカードなどに格納されたデータを読み出してプリントすることを可能とするために、コントローラユニット200は、図示されていないUSB I/Fを具備してもよい。
【0028】
<複合機103、105のソフトウェア構成>
図3は本発明の実施形態に関わる複合機103、105のソフトウェア構成を示す図であり、コントローラユニット200に実装されるものである。複合機あるいはプリンターに内蔵されコントローラユニット200によって処理されるソフトウェアは、いわゆるファームウェアとして実装されており、CPU201によって実行される。
【0029】
オペレーティングシステム301は、組み込みシステムの制御に最適化された各種資源管理のサービスと枠組みをその上で動作するソフトウェアのために提供する。オペレーティングシステム301が提供する資源管理のサービスと枠組みには、CPU201による処理の実行コンテクストを複数管理することで複数の処理を実質的に並行動作させるマルチタスク管理、タスク間の同期やデータ交換を実現するタスク間通信がある。さらに、オペレーティングシステム301は、メモリ管理、割り込み管理、各種のデバイスドライバ、ローカルインタフェースやネットワークや通信などの各種プロトコルの処理を実装したプロトコルスタック、なども提供する。
【0030】
コントローラープラットフォーム302は、ファイルシステム303やジョブ・デバイス制御304、カウンタ305から構成される。ファイルシステム303はHDD204やRAM202などの記憶装置上に構築されたデータを格納するための機構であり、コントローラユニット200が扱うジョブをスプールしたり各種データを保存したりするために用いる。ジョブ・デバイス制御304は、複合機あるいはプリンターのハードウェアを制御し、また、主にハードウェアが提供する基本機能(プリント、スキャン、通信、画像変換など)を利用するジョブを制御する。カウンタ305はアプリケーション毎の有効期限や、プリント、スキャンの利用実績に基づくカウンタ値を管理する。
【0031】
システムサービス306は、複合機あるいはプリンター稼働状況をモニタリングすることや、ネットワークを介してソフトウェア配信サーバーから、ソフトウェアやライセンスをダウンロードするためのモジュールである。
【0032】
アプリケーションプラットフォーム307は、オペレーションシステム301、コントローラープラットフォーム302の機構を、後述するシステムライブラリ308や、アプリケーション309から利用可能とするためのミドルウェアである。
【0033】
システムライブラリ308は、アプリケーション309から利用可能なサービスを機能提供するソフトウェアモジュールであり、アカウント管理311、データベース管理312、ネットワーク通信313から構成される。
【0034】
アプリケーション309は、操作部206へのメニュー表示や、ユーザーからの入力を受け付けることが可能で、複合機やプリンターが実現する各種機能をユーザーに提供するソフトウェアモジュールである。
【0035】
認証アプリケーション321はアプリケーション309の一つであり、システムライブラリ308であるアカウント管理311を利用して、複合機103、105を利用可能なユーザーを管理する。アカウント管理311は、ネットワーク通信313を利用して、後述するクラウドサービス104の認証アプリケーション410と通信して、ユーザー認証を行う。操作部206を介して入力されたユーザー名、パスワードの照合を認証アプリケーション410と通信して行い、ユーザーの認証を実施する。
【0036】
コピーアプリケーション322はアプリケーション309の一つであり、アプリケーションプラットフォーム307を介して、ジョブ・デバイス制御304とアクセスし、紙文書のコピー機能を提供する。
【0037】
スキャンアプリケーション323はアプリケーション309の一つであり、アプリケーションプラットフォーム307を介して、ジョブ・デバイス制御304とアクセスし、紙文書をスキャンして電子データ化する機能を提供する。
【0038】
プリントアプリケーション324はアプリケーション309の一つであり、リモート印刷機能が有効時は、受信した印刷ジョブを留め置き、印刷ジョブから書誌情報を作成し、クラウドサーバー104へ登録要求を送信する。
【0039】
プリントアプリケーション324は、ネットワーク通信313を利用して、クラウドサーバー104と通信し、取得した書誌情報からプリントキューの表示や設定変更、削除を行う。
【0040】
プリントアプリケーション324は、ネットワーク通信313を利用して、他の複合機103、105と接続し、取得した印刷ジョブをHDD204に保持して印刷するリモート印刷機能を提供する。
【0041】
プリントアプリケーション324は、アプリケーションプラットフォーム307を介して、ジョブ・デバイス制御304とアクセスし、HDD204に保持している印刷ジョブの出力を実行する機能を提供する。
【0042】
<クラウドサーバー104のソフトウェア構成>
図4は本発明の実施形態に関わるクラウドサーバー104のソフトウェア構成を示す図であり、クラウドサーバー104にて実装されるものである。
【0043】
インフラクチャー401は、クラウドサーバーがサービスを提供するための基盤であり、サーバーと仮想マシン、ストレージ、ネットワーク、オペレーティングシステムから構成される。
【0044】
クラウドプラットフォーム402は、インフラクチャー401を利用して、アプリケーション407へ共通基本機能を提供するフレームワークであり、ファイルシステム403、アカウント・ジョブ制御404、データベース405から構成される。
【0045】
アプリケーション407は、PC102にて動作するウェブブラウザーと通信し、PC102のウェブブラウザー画面へメニュー表示や、ユーザーからの入力を受け付けることが可能である。アプリケーション407は、複合機やプリンターを利用可能なユーザーアカウントを管理し、複合機やプリンターの利用統計を可視化し、複合機やプリンターを利用する各種機能をユーザーに提供するソフトウェアモジュールである。
【0046】
認証アプリケーション410はアプリケーション407の一つであり、クラウドプラットフォーム402であるアカウント・ジョブ制御404を利用して、複合機103、105を利用可能なユーザーを管理する。複合機103、105の認証アプリケーション321から認証要求されたユーザー情報をネットワーク経由で受信し、ユーザー名、パスワードの照合を行う。ユーザー認証は、クラウドプラットフォーム402であるアカウント・ジョブ制御404を利用するのではなく、例えばActiveDirectoryやLDAPなどの外部認証サーバーを利用してもよい。
【0047】
デバイス管理アプリケーション411はアプリケーション407の一つであり、接続対象とする複合機103、105の登録、編集、削除といったデバイス管理を行う。
【0048】
設定アプリケーション412はアプリケーション407の一つであり、クラウドサービス104にてユーザーに提供する機能の設定を行う。
【0049】
書誌管理アプリケーション413はアプリケーション407の一つであり、デバイス管理アプリケーション411にて登録された複合機103、105で印刷可能な書誌情報を、認証アプリケーション410で登録されているユーザーごとに管理する。書誌情報とは、印刷ジョブのジョブIDや、受信日時、印刷ジョブが格納されている複合機のIPアドレスおよびディレクトリパス、ジョブ名、印刷設定など、複合機へ投入された印刷ジョブの管理情報である。
【0050】
利用統計アプリケーション414はアプリケーション407の一つであり、印刷、スキャンといった機能の利用実績の統計情報を表示する。統計情報の表示方法は、デバイス管理アプリケーション411にて登録された複合機103、105単位、または、認証アプリケーション410で登録されているユーザー単位にて、PC102のウェブブラウザー画面へ表示する。
【0051】
<複合機のトップメニュー画面>
図5(a)は実施形態に係る出力機である複合機105におけるトップメニュー画面の一例である。本画面は、複合機105の操作部206に画面表示される。
【0052】
ユーザーは、複合機105に対してICカードなどによりログインすると、ログイン後にトップメニュー500が表示され、このトップメニュー500からユーザーが複合機105にて利用するアプリケーションを選択することが可能となる。複合機105に対してログインした状態のため、ログインユーザー名504が画面上に表示されている。ユーザー名「Sato」がログイン中に表示される画面例を示している。
【0053】
複合機105に搭載されているアプリケーション309がトップメニュー500にてアイコンが表示される。プリントアイコン501は、プリントアプリケーション324のアイコンであり、押下するとプリントアプリケーション324が起動する。
【0054】
コピーアイコン502は、コピーアプリケーション322のアイコンであり、押下するとコピーアプリケーション322が起動する。
【0055】
設定アイコン503は、アプリケーション309のうちの一つであり、複合機105に関する設定を行うアプリケーションのアイコンである。
【0056】
<プリントキュー表示画面の説明>
図5(b)は実施形態に係る出力機である複合機105におけるプリントキュー表示画面の一例である。本画面は、複合機105のCPU201において実行されるプリントアプリケーション324によって操作部206に画面表示される。プリントキュー表示画面では、認証済みユーザーが所持する印刷ジョブの一覧が表示される。
【0057】
図5(b)は、プリントアイコン501の押下によって表示されるプリントアプリケーション324のプリントキュー表示画面510である。ユーザー名「Sato」がログイン中に表示される画面例を示している。プリントキュー表示画面510では、ログイン中のユーザーに関連付けられている印刷データの一覧が表示される。各印刷ジョブに対して、ジョブ名511、カラーモノクロ設定512、用紙サイズ513、部数514が表示されている。この画面上で操作可能な印刷ジョブは2つ(515、516)ある。プリントアプリケーション324は、書誌情報を管理するクラウドサーバー104からログインユーザーである「Sato」の書誌情報を取得し、プリントキュー表示画面510に表示する。これらの印刷ジョブに対して、518は印刷ボタン、519は削除ボタン、520は印刷設定ボタンであり、ユーザーは表示されている印刷ジョブの中から所望の印刷ジョブを選択し、これらのボタンを押下することで、対象の印刷ジョブの操作が行われる。517は、ログイン中のユーザーを示している。521は更新ボタンであり、押下すると複合機105のプリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104からログインユーザーである「Sato」の書誌情報を再取得し、取得した書誌情報に基づいて印刷ジョブの一覧表示を更新する。
【0058】
<設定変更画面の説明>
図5(c)は、印刷設定ボタン520の押下によって表示される印刷設定画面である。プリントキュー表示画面510にて選択した印刷ジョブに対して印刷設定を変更して更新、印刷の操作が可能である。両面印刷の設定550、カラーモードの設定551、ステイプルの設定552、パンチの設定553、部数の設定554、用紙サイズの設定555に対して現在の設定値を表示する。この中から、ユーザーは変更したい印刷設定を選択し、設定値を変更することが可能である。556は戻るボタンであり、印刷設定を変更しても戻るボタンを押下した場合は、印刷設定の変更が取り消される。558は設定更新始ボタンであり、ユーザーが設定値変更後にこのボタンを押下すると、プリントアプリケーション324は、変更された印刷設定にて書誌情報を更新し、クラウドサーバー104へ書誌情報の更新を要求する。559は印刷ボタンであり、ユーザーが設定値変更後にこのボタンを押下すると、プリントアプリケーション324は、変更された印刷設定にて対象の印刷ジョブを印刷する。その後、変更された印刷設定によって書誌情報を更新し、クラウドサーバー104へ書誌情報の更新を要求する。
【0059】
<クラウドサーバーのデバイス管理画面の説明>
図6は実施形態に係るクラウドサーバー104が提供する各種機能・設定画面の一例である。本画面は、クラウドサーバー104の各アプリケーション407によって表示画面が生成され、機能提供される。本画面は、PC102にて動作するWebブラウザーがクラウドサーバー104と通信し、PC102のWebブラウザー上に表示される。
【0060】
図6(a)は、デバイスタブ620のクリックによって表示されるデバイス管理アプリケーション411のデバイス管理表示画面である。624にて、クラウドサーバー104の機能を提供する複合機やプリンターの一覧を表示する。621はデバイスの追加ボタン、622はデバイスの編集ボタン、623はデバイスの削除ボタンである。クラウドサーバーにて機能提供する複合機、プリンターを追加・削除する場合は、ユーザーはデバイスの追加ボタン621、デバイスの削除ボタン623を押下する。ユーザーが、登録したデバイスの情報(IPアドレスやロケーション)を編集しようとする場合は、デバイスの編集ボタン622を押下する。クラウドサーバーは登録されたデバイス群に対して、利用可能なユーザーの認証、各デバイスでの印刷・スキャンの利用実績の統計と可視化、リモート印刷といった機能を提供する。
【0061】
<クラウドサーバーの拡張機能画面の説明>
図6(b)は、拡張機能タブ600のクリックによって表示される拡張機能の設定画面である。拡張機能の一つであるリモート印刷に関して選択し、設定することができる。クラウドサーバー104にて動作する設定アプリケーション412は、リモート印刷の設定601の画面を作成する。ユーザーは、適用する設定値として以下の3つからひとつを選択する。
【0062】
“すべての印刷ジョブをすぐに実行する”602を選択すると、デバイス管理アプリケーション411にて登録されたすべてのデバイス624は、印刷ジョブを受信すると、留め置かずすぐ印刷する。したがって、リモート印刷の利用が不可能な設定となる。
【0063】
“PCアプリケーションに印刷ジョブを留め置く”606を選択すると、PC102に事前にインストールされているプリントアプリケーションは、印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブを情報処理装置内のHDDに留め置く。留め置いた印刷ジョブの書誌情報を作成し、クラウドサーバー104の書誌管理アプリケーション413へ書誌情報の追加を依頼する。同一ネットワーク上のすべてのデバイスにおいて、クラウドサーバー104の書誌管理アプリケーション413から書誌情報一覧を取得することでリモート印刷の利用が可能な設定となる。この構成の場合、課題に挙げたとおり、リモート印刷実行時には、印刷ジョブを留め置いた情報処理装置は稼働状態である必要がある。
【0064】
“デバイスに印刷ジョブを留め置きする”603を選択すると、デバイス管理アプリケーション411にて登録されたすべてのデバイス624は、印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブを自機内のHDD204に留め置く。留め置いた印刷ジョブの書誌情報を作成し、クラウドサーバー104の書誌管理アプリケーション413へ書誌情報の追加を依頼する。印刷ジョブを受信したデバイス以外においても、クラウドサーバー104の書誌管理アプリケーション413から書誌情報一覧を取得することでリモート印刷の利用が可能な設定となる。
【0065】
“PCアプリケーションに印刷ジョブを留め置く”606または“デバイスに印刷ジョブを留め置きする”603を選択すると、印刷ジョブの保存期間604が設定可能となる。これは、印刷ジョブを留め置くPC102上のプリントアプリケーションまたは登録されたすべてのデバイス624上のプリントアプリケーション324は、印刷ジョブを受信してから印刷ジョブの保存期間604で設定した期間、印刷ジョブを保存する。印刷ジョブの保存期間604を経過すると、印刷ジョブは削除される。
【0066】
保存ボタン605をクリックすると、リモート印刷における設定値が保存されて、設定変更が適用される。
【0067】
<印刷ジョブの実体>
図7は、入稿機である複合機103にて保存される印刷ジョブのデータ構成の実体の一例を示す図である。
【0068】
図7は、入稿機である複合機内のHDD204にて保存されている印刷ジョブの例であり、1つの印刷ジョブ700のデータ構造が示されている。印刷ジョブ700は、PC102にて動作するプリンタドライバーにて作成される。
【0069】
ジョブ開始コマンド701は、印刷ジョブの先頭に配置され、本データのジョブ開始がここから始まることを意味している。
【0070】
ジョブ設定開始パラメーター702は、印刷ジョブの識別子であるジョブID、印刷ジョブのジョブ名、印刷ジョブを保有するユーザー名、印刷ジョブを保有するユーザーが所属するドメイン名から成り、本印刷ジョブに属する情報群が配置されている。
【0071】
ジョブ設定開始コマンド703は、ジョブ設定情報の先頭に配置され、本データのジョブ設定開始がここから始まることを意味している。
【0072】
ジョブ設定パラメーター704は、印刷ジョブの印刷設定を示すものであり、カラー設定、部数指定、片面・両面設定、用紙サイズ指定の設定情報が配置されている。
【0073】
ジョブ設定終了コマンド705は、ジョブ設定情報の終端に配置され、本データのジョブ設定がここで終了することを意味している。
【0074】
描画データ開始コマンド706は、印刷出力物への描画情報を記述するページ記述言語(PDL)データの先頭に配置され、描画データの開始がここから始まることを意味している。
【0075】
描画データ707は、ページ記述言語(PDL)データが配置され、ページ開始コマンド、ページ内に描画するオブジェクト(文字、図形、画像)の指定、ページ終了コマンドから成り、本印刷ジョブで描画する情報が配置されている。
【0076】
描画データ終了コマンド708は、印刷出力物への描画情報を記述するページ記述言語(PDL)データの終端に配置され、描画データの終了を意味している。
【0077】
ジョブ仕上げ開始コマンド709は、ジョブ仕上げ設定情報の先頭に配置され、本データのジョブ仕上げ設定開始がここから始まることを意味している。
【0078】
ジョブ仕上げのパラメーター710は、印刷ジョブの仕上げ設定を示すものであり、パンチ穴数、製本指定、ステイプル指定、排紙先指定の設定情報が配置されている。
【0079】
ジョブ仕上げ終了コマンド711は、ジョブ仕上げ設定情報の終端に配置され、本データのジョブ仕上げ設定がここで終了することを意味している。
【0080】
ジョブ終了コマンド712は、ジョブの終端に配置され、本データのジョブがここで終了することを意味している。
【0081】
<リモート印刷の設定手順>
図8は本発明の実施形態に係るリモート印刷の設定手順の一例を示すフローチャートである。
【0082】
図8(a)は、クラウドサーバー104でのリモート印刷の設定手順を示すフローチャートである。
【0083】
クラウドサーバー104にて動作する設定アプリケーション412は、まずS801にて、ユーザー操作などによって、PC102のWebブラウザーにリモート印刷の設定画面(
図6(b))を表示する。
【0084】
S802で設定アプリケーション412は、保存ボタン605が押下されたことを伝えるイベントをPC102のWebブラウザーから受信する。
【0085】
S803で設定アプリケーション412は、PC102のWebブラウザーからユーザーが設定したリモート印刷の設定値を取得し、設定値が前に保存ボタンを押した時から更新されているか否かを判断する。更新されていない場合は、一連の処理を終了する。
【0086】
リモート印刷の設定値として、“デバイスに印刷ジョブを留め置く”603が有効か無効かを確認する。“デバイスに印刷ジョブを留め置く”603が有効の場合は、印刷ジョブの保存期間604も含む。
【0087】
S803にて、リモート印刷の設定値が更新された場合または初回設定時は、S804へ進み、設定アプリケーション412は、登録されているデバイスへ公開している設定値を更新し、一連の処理を終了する。
【0088】
図8(b)は、複合機103および105でのリモート印刷の設定手順の一例を示すフローチャートである。
【0089】
複合機103および105にて動作するプリントアプリケーション324は、まずS821にて、自機がクラウドサーバー104へ登録されているか否かを確認する。登録されている場合は、S822へ進み、登録されていない場合は、S825へ進む。
【0090】
S822にて、プリントアプリケーション324は、一定時間待つ状態に入る。15分といった一定時間経過後にS823へ進む。
【0091】
S823にて、プリントアプリケーション324は、ネットワーク通信313を介してクラウドサーバー104と接続する。
【0092】
S824にて、プリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104の設定アプリケーション412がS804にて公開している設定値を取得する。
【0093】
S825にて、プリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104の設定アプリケーション412から取得した設定値が、前回取得した設定値と比較して更新されているか否かを確認する。前回取得した設定値から更新されていない場合は、一連の処理を終了する。前回取得した設定値から更新されている場合は、複合機103および105がHDD204で保持している設定値を更新して適用し、一連の処理を終了する。
【0094】
<印刷ジョブ送信手順>
ユーザーがPC102から入稿機である複合機103に印刷ジョブを送信する手順の一例を説明する。以下では複合機103は認証アプリケーション321により認証管理されているものとする。
【0095】
本実施形態では印刷ジョブとして、印刷設定値とページ記述言語(PDL)データを複合機103に送信する例について説明する。PDLには、LIPSやPostScriptなどがあり、複合機103はPDLを解釈しRIP処理することで印刷を行う。なお、印刷ジョブはPDLデータ以外、例えばTIFFなどの画像データやアプリケーションのドキュメントフォーマットなど、複合機103で解釈して印刷可能なフォーマットであればよい。
【0096】
ユーザーはPC102上で動作するアプリケーションからプリンタドライバーを起動する。ユーザーは不図示のプリンタドライバー画面から印刷設定後、複合機103を選択し、印刷を指示する。ここでユーザーは明示的に留め置き印刷を指示することもできる。
【0097】
プリンタドライバーは印刷指示を受け付けると、不図示の認証画面を表示する。ユーザーが認証情報入力後、印刷を指示する。プリンタドライバーは複合機103へユーザー名、パスワードとともに認証要求を送信する。複合機103の認証アプリケーション321は受信したユーザー名、パスワードの照合をクラウド上の認証アプリケーション410と通信して認証を行い、認証結果をパーソナルコンピューターに送信する。プリンタドライバーは認証結果を受信し、認証失敗した場合は印刷処理をエラー終了する。
【0098】
認証が成功した場合は、プリンタドライバーは、アプリケーションデータをPDLに変換して印刷ジョブを生成する。さらに、プリンタドライバーは、印刷ジョブにユーザー情報および指定された印刷設定を含める。プリンタドライバーは生成した印刷ジョブを複合機103に送信する。
【0099】
ここで、PC102と複合機103が同一認証ドメインに存在しており、PC102の認証結果が保証される場合は、複合機103に対する認証要求は行わず、PC102のユーザー情報を使用してもよい。また、プリンタドライバーからの認証処理を省略し、予めプリンタドライバーに登録されているユーザー情報を使用してもよい。
【0100】
<プリントキューの表示処理手順>
図9(a)は実施形態に係る出力機である複合機105におけるプリントキューのリスト表示処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機105のCPU201において実行される。S901からS909は各ステップを示す。
【0101】
まずS901で認証アプリケーション321は不図示の認証画面を表示し、ユーザーからの認証情報の入力を待機する。ユーザーからの認証情報の入力を受け付けた操作部206は、操作部I/F205を介して認証情報を認証アプリケーション321に送信する。
【0102】
認証アプリケーション321はS902でユーザー認証を行う。S903でユーザー認証が成功したか否か判断し、成功したと判断した場合、認証アプリケーション321は、それぞれのアプリケーション309に認証結果を通知し、S904以降の処理を行う。S903で認証に失敗したと判断した場合、S901の処理に戻る。
【0103】
S904にて、ユーザーがプリントアプリケーションのプリントアイコン501を押下することをトリガーとして、プリントアプリケーション324が起動する。
【0104】
S905にて、起動したプリントアプリケーション324がネットワーク通信313を介して、クラウドサーバー104に接続する。
【0105】
S906にて、プリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104へ書誌情報の取得要求を行う。取得要求には、S902にて認証したユーザー名が含まれる。
【0106】
S907にて、プリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104からの書誌情報の取得に成功したか否かを判断する。成功した場合は、S908へ進み、プリントアプリケーション324は、取得した書誌情報をもとにプリントキュー表示画面510を操作部206に表示する。書誌情報の取得に失敗した場合は、S909へ進み、プリントアプリケーション324は、エラー画面を操作部206に対して行う。
【0107】
<印刷処理手順>
図9(b)は実施形態に係る出力機である複合機105において、ユーザーが選択した印刷ジョブに対して印刷ボタン518、559を押下した際に動作する印刷処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機105のCPU201において実行される。S921からS933は各ステップを示す。
【0108】
まず、S921でプリントアプリケーション324は、複合機105の操作部206に対して、プリントキュー表示画面510の表示制御を行う。
【0109】
S922で、プリントアプリケーション324は、プリントキュー表示画面510に表示される印刷ジョブのうち、ユーザーにより印刷対象として選択された印刷ジョブを示す印刷実行ジョブリストをアプリケーションプラットフォーム307から受信する。
【0110】
S923にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷実行ジョブリストから先頭の印刷ジョブの書誌情報をROM203から読み取る。
【0111】
S924にて、プリントアプリケーション324は、書誌情報から印刷ジョブの格納場所(IPアドレス、ディレクトリパス)を抽出する。
【0112】
S925にて、プリントアプリケーション324は、書誌情報からジョブIDを抽出し、印刷ジョブの印刷要求パラメーターのひとつとして設定する。ここで、ジョブIDは、印刷データを特定するための情報である。
【0113】
S926にて、プリントアプリケーション324は、書誌情報から印刷設定を抽出し、印刷ジョブの印刷要求パラメーターのひとつとして設定する。
【0114】
S927にて、プリントアプリケーション324は、印刷ジョブの印刷要求パラメーターのひとつとして、動作している複合機105のIPアドレスを印刷ジョブの送信先として設定する。
【0115】
S928にて、プリントアプリケーション324は、S924にて取得した印刷ジョブの格納場所を示すIPアドレスへ、S925、S926、S927で作成した印刷要求パラメーターと合わせて、印刷ジョブ送信を要求する。
【0116】
S929にて、印刷ジョブの格納場所のIPアドレス、つまり、入稿機である複合機103のIPアドレスとの印刷ジョブ送信要求が成功したか否かを判定する。送信失敗した場合は、S930に進み、プリントアプリケーション324は、操作部206に、印刷エラー表示を行う。送信成功した場合は、S931に進む。
【0117】
S931にて、プリントアプリケーション324は、印刷指示されたすべての印刷ジョブを実行したか否か確認する。
【0118】
未実行の印刷ジョブがまだ存在する場合は、S932にて次の印刷ジョブの書誌情報を読み込み、S924以降の処理を繰り返し行う。
【0119】
S930にて、未印刷の印刷ジョブが存在しない場合は、S933に進み、プリントアプリケーション324はプリントキューのリストを操作部206に再表示する。こうして、一連の印刷処理が終了する。
【0120】
また、出力機である複合機105と入稿機である複合機103が同一デバイスであった場合も、格納場所のIPアドレスと印刷ジョブ送信要求先のIPアドレスが同じであるだけであり、本処理自体は変更なく動作可能である。
【0121】
<削除処理手順>
図9(c)は実施形態に係る出力機である複合機105において、ユーザーが選択した印刷ジョブに対して削除ボタン519を押下した際に動作する削除処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機105のCPU201において実行される。S941からS951は各ステップを示す。
【0122】
まず、S941でプリントアプリケーション324は、複合機105の操作部206に対して、プリントキュー表示画面510の表示制御を行う。
【0123】
S942にて、プリントアプリケーション324は、表示中のプリントキュー表示画面510に表示される印刷ジョブのうち、ユーザーにより削除対象として選択された印刷ジョブを示すジョブリストをアプリケーションプラットフォーム307から受信する。
【0124】
S943にて、プリントアプリケーション324は、受信した削除実行ジョブリストから先頭の印刷ジョブの書誌情報をROM203から読み取る。
【0125】
S944にて、プリントアプリケーション324は、書誌情報から削除する印刷ジョブの格納場所(IPアドレス、ディレクトリパス)を抽出する。
【0126】
S945にて、プリントアプリケーション324は、抽出した印刷ジョブの格納場所から、削除する印刷ジョブが自デバイスのHDD204にあるのか、それとも他のデバイスにあるのかをIPアドレスから判断する。印刷ジョブが他のデバイスにある場合は、S953に進む。印刷ジョブが自デバイスのHDD204にある場合は、S947に進み、自デバイスのHDD204にある印刷ジョブをファイルシステム303経由で削除する。
【0127】
S953にて、プリントアプリケーション324は、書誌情報から削除する印刷ジョブを特定するための情報として、削除対象の印刷ジョブのジョブIDを抽出し、削除要求パラメーターに設定する。
【0128】
S946にて、プリントアプリケーション324は、ネットワークI/F210を経由して、取得した格納場所IPアドレス、つまり、印刷ジョブが記憶されている入稿機103のIPアドレスに対して、印刷ジョブの削除要求を行う。入稿機103で動作するプリントアプリケーション324はこの削除要求を受信して、入稿機103のHDD204にある印刷ジョブを削除して応答を返す。S948にて、プリントアプリケーション324は、クラウドサーバー104に対して、削除対象の印刷ジョブの書誌情報を削除するよう要求する。削除要求を受信したクラウドサーバー104は、削除要求に係る書誌情報を削除する。
【0129】
S949にて、プリントアプリケーション324は、削除指示されたすべての印刷ジョブの削除を実行したか否か確認する。
【0130】
未削除の印刷ジョブがまだ存在する場合は、S950にて次に削除する印刷ジョブの書誌情報を読み込み、S944以降の処理を繰り返し行う。
【0131】
S949にて、削除処理未実行の印刷ジョブが存在しない場合は、S951に進み、プリントアプリケーション324はプリントキューのリストを操作部206に再表示する。こうして、一連の削除処理が終了する。
【0132】
<設定更新処理手順>
図9(d)は実施形態に係る出力機である複合機105において、ユーザーが選択した印刷ジョブに対して印刷設定ボタン520を選択した際に動作する設定変更処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機105のCPU201において実行される。S961からS964は各ステップを示す。
【0133】
まず、S961でプリントアプリケーション324は、複合機105の操作部206に対して、設定変更画面(
図5(c))を表示する。
【0134】
S962にて、プリントアプリケーション324は、設定変更画面(
図5(c))によって、ユーザーにより設定された印刷設定をアプリケーションプラットフォーム307から受信する。なお、
図5(c)の設定変更画面で変更指示された印刷設定の変更内容が、S928での印刷ジョブ送信要求に含められるものとする。
【0135】
S963にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷設定から書誌情報を作成する。
【0136】
S964にて、プリントアプリケーション324は、作成した書誌情報をクラウドサーバー104へ送信し、書誌情報の更新要求を行う。更新要求を受けたクラウドサーバー104の書誌管理アプリケーション413は、対象の書誌情報を更新する。こうして、一連の更新処理が終了する。
【0137】
<印刷ジョブ要求応答手順>
図10は実施形態に係る入稿機である複合機103において、出力機105にてユーザーが印刷・削除の操作をした印刷ジョブに対する要求に応答する処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機103のCPU201において実行される。S1001からS1051は各ステップを示す。
【0138】
まず、
図10(a)において、S1001でプリントアプリケーション324は、複合機105で動作するプリントアプリケーション324からの印刷ジョブに対する要求を待つ。
【0139】
S1002にて、プリントアプリケーション324は、複合機105で動作するプリントアプリケーション324からの印刷ジョブに対する要求を受信する。
【0140】
S1003にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷ジョブに対する要求を分類する。印刷要求が印刷ジョブの送信要求S928であれば、印刷ジョブの送信応答処理S1004へ進む。印刷要求が印刷ジョブの削除要求S948であれば、印刷ジョブの削除応答処理S1005へ進む。
【0141】
S1005の削除応答処理の詳細を
図10(b)のフローチャートを用いて説明する。S1021にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷ジョブの削除要求における要求パラメーターから、ジョブIDを取得する。削除要求におけるジョブIDの要求パラメーターは、S928にて設定される。
【0142】
S1023にて、プリントアプリケーション324は、取得したジョブIDの印刷ジョブが、複合機103のHDD204にあるか否かを判断する。印刷ジョブが存在しない場合は、すでに削除済みの印刷ジョブとして、S1025へ進む。印刷ジョブが存在する場合は、S1024へ進み、複合機103のHDD204にある印刷ジョブを削除する。
【0143】
S1025にて、プリントアプリケーション324は、印刷ジョブの削除要求に対する応答結果を、複合機105で動作するプリントアプリケーション324へ送信する。
【0144】
S1004の印刷応答処理の詳細を
図10(c)のフローチャートを用いて説明する。S1041にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷ジョブの送信要求における要求パラメーターから、ジョブIDを取得する。送信要求におけるジョブIDの要求パラメーターは、S925にて設定される。
【0145】
S1042にて、プリントアプリケーション324は、取得したジョブIDの印刷ジョブが、複合機103のHDD204にあるか否かを判断する。印刷ジョブが存在しない場合は、印刷送信結果が失敗として、S1051へ進む。印刷ジョブが存在する場合は、S1043へ進む。
【0146】
S1043にて、プリントアプリケーション324は、受信した印刷ジョブの送信要求における要求パラメーターから、印刷設定情報を取得する。送信要求における印刷設定の要求パラメーターは、S926にて設定される。
【0147】
S1044にて、プリントアプリケーション324は、複合機103のHDD204に保存されている印刷ジョブの印刷設定を読み込む。
【0148】
S1045にて、プリントアプリケーション324は、読み込んだ保存印刷ジョブの印刷設定と送信要求パラメーターの印刷設定を比較し、差分があるか否かを確認する。差分がある場合は、S1046に進み、複合機103のHDD204に保存されている印刷ジョブを送信要求パラメーターの印刷設定で上書き更新する。上書き対象となる印刷設定は、印刷ジョブ700におけるジョブ設定パラメーター704およびジョブ仕上げパラメーター710である。
【0149】
なお、プリントアプリケーション324は、入稿機である複合機103と出力機である複合機105の機器構成情報を比較し、差分があるか否かを確認する。機器構成情報とは、ホチキス、パンチ穴、折りといった仕上げ処理を行うフィニッシング装置の情報、カラーモノクロおよびサポートしている用紙サイズ・種類を決める電子写真エンジンの情報、給紙段および排紙段の構成情報から成る。機器構成情報に差分がある場合は、プリントアプリケーション324は、入稿機である複合機103のHDD204に保存されている印刷ジョブを出力機である複合機105の機器構成情報に合わせて、印刷設定で上書き更新する。上書き対象となる印刷設定は、印刷ジョブ700におけるジョブ設定パラメーター704およびジョブ仕上げパラメーター710である。例えば、入稿機103がカラー機、出力機105がモノクロ機である場合、カラーの印刷設定をカラーから白黒に変更して更新する。
【0150】
なお、プリントアプリケーション324は、入稿機である複合機103にて消費済みの印刷設定に関しては、該当する印刷設定を削除して上書き更新する。例えば、出力方式を留め置きとした印刷設定がある場合、入稿機である複合機103にて、すぐ印刷せずに留め置いたことで、留め置きの設定は消費している。従って、出力機である複合機105へ送信する印刷ジョブにおいては、出力方式を留め置きとした印刷設定を削除する。出力方式を留め置きとした印刷設定を削除しない場合、再度、出力機105にて留め置かれる弊害を避けるためである。また、他の例として、セキュアプリントの属性をもつ印刷データが入稿機103に保存されている場合がある。セキュアプリントの属性をもつ印刷データは、印刷の実行指示を受け付ける際にパスワード入力を必要とするが、ユーザー認証が行われている場合は二重の認証となることからパスワード入力を省略することが可能となる。ただ、セキュアプリントの属性をもつ印刷データは、印刷装置の留め置き設定が無効である場合にも、印刷装置に留め置かれることとなる。したがって、入稿機から出力機へ送信されるセキュアプリントの属性をもつ印刷データは再度出力機で留め置かれてしまうため、入稿機はセキュアプリントの属性を削除して通常の印刷データとして出力機へ送信するようにする。
【0151】
S1047にて、プリントアプリケーション324は、送信要求パラメーターの印刷ジョブ送信先IPアドレスを取得する。送信要求パラメーターの印刷ジョブ送信先IPアドレスは、S927にて設定される。
【0152】
S1048にて、プリントアプリケーション324は、取得した出力機である複合機105の印刷ジョブ送信先IPアドレスの印刷用ネットワークポートに接続する。
【0153】
S1049にて、プリントアプリケーション324は、印刷ポートに接続できたか否かを判定する。接続失敗した場合は、S1051に進み、失敗した応答結果を要求元の複合機105のプリントアプリケーション324へ送信する。接続成功した場合は、S1050に進む。
【0154】
S1050にて、プリントアプリケーション324は、接続成功した印刷ジョブの送信要求元の印刷ポートに印刷ジョブを送信する。プリントアプリケーション324は、印刷データを含む印刷要求を出力機に対して送信する。
【0155】
ここで、TCP/IPプロトコルをサポートするネットワーク101においては、ポートとポートとの間でのデータ伝送が行われる。印刷ポートとは、印刷を目的としたデータ伝送に使われるポートであり、RAWポート(ポート番号9100)やLPRポート(ポート番号515)がよく使用される。出力機である複合機105のネットワーク通信313は、印刷ポートから印刷ジョブを受信すると、コントローラープラットフォーム302を介して、ジョブ・デバイス制御304により印刷ジョブの印刷実行が制御される。
【0156】
S1051にて、プリントアプリケーション324は、印刷ジョブの送信要求に対する応答結果を、複合機105で動作するプリントアプリケーション324へ送信する。こうして、一連の印刷ジョブに対する要求応答の処理が終了する。
【0157】
<印刷データ出力手順>
図11は実施形態に係る出力機である複合機105が印刷データを出力する処理手順の一例を示すフローチャートであり、複合機105のCPU201において実行される。S1101からS1104は各ステップを示す。
【0158】
まずS1101でジョブ・デバイス制御304は印刷ジョブの受信を待機する。S1002でジョブ・デバイス制御304はネットワークI/F210を介して印刷ジョブを受信すると、プリントアプリケーション324に通知する。
【0159】
S1103でジョブ・デバイス制御304は、印刷ジョブを印刷設定に従ってRIP処理を行い、S11104でデバイスI/F207を介してプリンター部209に印刷指示を行うことで印刷する。
【0160】
なお、出力機105には、受信した印刷データを、ユーザーからの印刷指示があるまでデバイス内に保存するという留め置き機能が有効に設定されていないことを前提として
図11の処理を説明した。
【0161】
また、出力機105は、留め置き機能が有効であっても、入稿機である複合機103から受信した印刷ジョブであれば、印刷データの留め置き処理を行うことなく、S1103およびS1104の処理を自動実行してもよい。なお、複合機103は、出力機としての機能を備え、出力機として動作することも可能である。
【0162】
(他の実施例)
本発明は、上述した実施形態を適宜組み合わせることにより構成された装置あるいはシステムやその方法も含まれるものとする。
【0163】
ここで、本発明は、上述した実施形態の機能を実現する1つ以上のソフトウェア(プログラム)を実行する主体となる装置あるいはシステムである。また、その装置あるいはシステムで実行される上述した実施形態を実現するための方法も本発明の1つである。また、そのプログラムは、ネットワークまたは各種記憶媒体を介してシステムあるいは装置に供給され、そのシステムあるいは装置の1つ以上のコンピューター(CPUやMPU等)によりそのプログラムが読み出され、実行される。つまり、本発明の1つとして、さらにそのプログラム自体、あるいは当該プログラムを格納したコンピューターにより読み取り可能な各種記憶媒体も含むものとする。また、上述した実施形態の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても、本発明は実現可能である。
【符号の説明】
【0164】
103 入稿機
105 出力機
201 CPU
304 ジョブ・デバイス制御
324 プリントアプリケーション