(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】食品の自動調理装置およびそのような食品を提供および/または販売する方法
(51)【国際特許分類】
A47J 43/042 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
A47J43/042
(21)【出願番号】P 2020535027
(86)(22)【出願日】2018-12-18
(86)【国際出願番号】 IB2018060225
(87)【国際公開番号】W WO2019123229
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-07-08
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】520217560
【氏名又は名称】クロップス・フルーツ
【氏名又は名称原語表記】CROP’S FRUIT
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ピーテル・デルバーレ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-165710(JP,A)
【文献】米国特許第09155330(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0106259(US,A1)
【文献】特開2004-275552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 42/00-44/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形食材の混合を含む、食品の自動調理装置であって、
混合容器(5)と、
前記混合容器(5)内の食材を混合する混合装置と、
前記混合容器(5)を傾ける駆動装置(1、1a、2-7、16-19)と、を備え、
前記自動調理装置は、調理された食品を飲食用容器(8)でユーザが利用できるように構成され、前記駆動装置(1)は、食材が混合された後、混合された食材が混合容器(5)から飲食用容器(8)に落下可能にするために、前記駆動装置(1)は、前記混合容器(5)を自動的に直立位置(A)から第1注ぎ位置(C)に傾けるように構成され、
前記混合容器(5)は、前記駆動装置によって第1案内路(3a)に沿って移動可能な回転シャフト(3)を中心に回転可能であり、
前記混合容器(5)は、第2案内路(6a)に沿って移動するように構成された案内要素(7)を備え、
第1移動経路(3a)に応じた回転シャフト(3)の移動は、第2移動経路(6a)に沿って案内要素(7)を移動させ、前記混合容器(5)を直立位置(A)から第1注ぎ位置(C)に動かす、ことを特徴とする、
食品の自動調理装置。
【請求項2】
前記自動調理装置は、次に洗浄操作を実行するために前記混合容器(5)から混合食材が取り除かれた後、前記混合容器(5)を洗浄するために洗浄液を前記混合容器(5)に導入し、さらに、洗浄液を排出するために前記混合容器(5)を第2注ぎ位置(D)に自動的に傾けるように構成されている、ことを特徴とする、
請求項1に記載の食品の自動調理装置。
【請求項3】
案内要素(7)は、第3案内路(6b)に沿って移動するように構成され、
第1移動経路(3a)に沿った回転シャフト(3)の移動は、案内要素(7)を第3移動経路(6b)に沿って移動させ、前記混合容器(5)を直立位置(A)から第2注ぎ位置(D)に移動させる、ことを特徴とする、
請求項1または2に記載の食品の自動調理装置。
【請求項4】
第2移動経路(6a)及び第3移動経路(6b)は、同じ案内手段(6)の2つの異なる部分によって画定される、ことを特徴とする、
請求項3に記載の食品の自動調理装置。
【請求項5】
前記自動調理装置は、駆動シャフト(1)によって回転可能な引き込み体(2)を備え、
前記混合容器(5)の前記回転シャフト(3)は、駆動シャフト(1)から離れた位置で前記引き込み体(2)に接続され、
前記自動調理装置は、前記引き込み体(2)が共に回転し、前記回転シャフト(3)が実質的に円弧形状である第1移動経路(3a)に沿って移動するように、駆動シャフト(1)を自動的に回転するように構成されている、ことを特徴とする、
請求項1から4のいずれか1つに記載の食品の自動調理装置。
【請求項6】
固形食材の混合を含む、食品の自動調理装置であって、
混合容器(5)と、
前記混合容器(5)内の食材を混合する混合装置と、
前記混合容器(5)を傾ける駆動装置(1、1a、2-7、16-19)と、を備え、
前記自動調理装置は、調理された食品を飲食用容器(8)でユーザが利用できるように構成され、前記駆動装置(1)は、食材が混合された後、混合された食材が混合容器(5)から飲食用容器(8)に落下可能にするために、前記駆動装置(1)は、前記混合容器(5)を自動的に直立位置(A)から第1注ぎ位置(C)に傾けるように構成され、
前記混合装置は、前記混合容器(5)に配置された回転可能な切断刃を備える、ことを特徴とする、
食品の自動調理装置。
【請求項7】
飲食用容器(8)用の搬送部(9)を備え、
搬送部(9)は、その上に置かれた前記飲食用容器(8)を外部位置(21)または内部位置(22)にそれぞれ移動するために、第1位置(I)と第2位置(II)の間で移動可能であり、
前記外部位置(
21)において、前記飲食用容器(8)は、ユーザがアクセスできる位置にあり、
前記内部位置(
22)において、前記飲食用容器(8)は、前記第1注ぎ位置(D)に位置する前記混合容器(5)から混合食材が前記飲食用容器(8)に落下可能な位置にあり、
前記自動調理装置は機構(1-4、10-12)を備え、
前記機構(1-4、10-12)は、前記駆動シャフト(1)によって移動可能な要素(4)を有し、
前記機構(1-4、10-12)は、前記搬送部(9)が自動的に第2位置(II)に移動するように、前記混合容器(5)が前記第1注ぎ位置(C)に向かう移動中に、要素(4)の動きを前記搬送部(9)に伝達するように構成され、
前記機構(1-4、10-12)は、前記搬送部(9)が自動的に第1位置(I)に移動するように、前記混合容器(5)が前記第1注ぎ位置(C)から離れる移動中に、要素(4)の動きを前記搬送部(9)に伝達するように構成されている、ことを特徴とする、
請求項5に記載の食品の自動調理装置。
【請求項8】
前記機構は、前記要素(4)の一部を形成するか、または、前記要素(4)に接続される係合手段(10)と、搬送部(9)の一部を形成するか、または、搬送部(9)に接続される係合本体(11)と、を備え、
前記係合手段(10)は、移動中に係合本体(11)と係合し、前記係合手段(10)の移動が搬送部(9)に伝達され、搬送部(9)が移動する、ことを特徴とする、
請求項7に記載の食品の自動調理装置。
【請求項9】
前記自動調理装置は、調理段階中に、特定の量の液体食材を混合容器に加えるための供給及び計量手段を備える、ことを特徴とする、
請求項1から8のいずれか1つに記載の食品の自動調理装置。
【請求項10】
前記自動調理装置は、スムージーを調理するように構成され、前記自動調理装置の調理は、凍結状態の果物及び/または野菜の断片の混合を含む、ことを特徴とする、
請求項1から9のいずれか1つに記載の食品の自動調理装置。
【請求項11】
固形食材の混合を含む調理がされた飲食物を消費者に販売場所で提供する方法であって、
a.一定量の固形状の食材が消費者に提供され、
b.請求項1から10のいずれか1つに記載の食品の自動調理装置が、前記販売場所の近くで消費者に利用可能にされ、
c.消費者は前記自動調理装置に一定量の食材を導入し、
d.飲食物が前記自動調理装置で自動的に調理され、前記消費者に提供される、ことを特徴とする、
販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【請求項12】
前記食材は、凍結状態で消費者に提供され、凍結状態で消費者によって前記自動調理装置に導入される、ことを特徴とする、
請求項11に記載の販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【請求項13】
消費者は、ステップaの前に、販売場所で提供される、異なる食材または2つ以上の異なる食材の異なる組み合わせを選択する、ことを特徴とする、
請求項11または12に記載の販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【請求項14】
前記一定量の食材は、個別に包装されたユニットとして販売される、ことを特徴とする、
請求項11から13のいずれか1つに記載の販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【請求項15】
前記飲食物は、スープ、ミルクセーキ、
または、スムージー
のいずれかの飲み物である、ことを特徴とする、
請求項11から14のいずれか1つに記載の販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【請求項16】
前記消費者は、異なる食材または2つ以上の異なる食材の異なる組み合わせを選択し、ウェブアプリケーションを介して注文する、ことを特徴とする、
請求項11から15のいずれか1つに記載の販売場所で調理された飲食物を提供する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方では、固形食材の混合を含む、食品の自動調理のための装置に関し、混合容器と、混合容器内の食材を混合する混合装置と、混合容器を直立位置から傾ける駆動装置とを備える。
【背景技術】
【0002】
固形食材の混合を含む調理物である食品は、例えば、スープまたはピューレなど、またはミルクセーキまたはスムージーを含む、アイスクリーム調理物またはヨーグルトまたは飲料である。
【0003】
本特許出願において、「固形食材」は、同じ食品またはいくつかの異なる食品に由来する、固体状態の1つまたは複数の別個の要素を含む食品の量を意味すると理解される。これらの要素は、例えば、野菜、果物または穀物の単位の全食品、または、全食品を加工(例えば、破壊、粉砕、切断または混合など)することによって得られる食品の一部、または、少なくとも部分的に凍結状態にあることにより固体状態が得られる要素である。そのような冷凍体は、(室温で)解凍状態で固体である食品および/または解凍状態で液体である食品を含み得るが、例えば、実質的に顆粒または粉末形態である食品もまた、必要に応じて液体食品または水と組み合わせて、単独でまたは他の食品と一緒に冷凍体で提供される。解凍状態で実質的に液体である食品は、例えば、液体中の固体食品の懸濁液であってもよい。
【0004】
本特許出願において、「固形食材の混合を含む調理」という表現は、食品の調理中に「固形食材」の少なくとも一部が混合されることを意味すると理解される。「混合」という用語は、処理の対象となる要素の少なくとも一部の寸法が減少する結果となる処理の意味で広く解釈する必要がある。したがって、「混合装置」はもちろん、多くの要素を混合するように構成された装置である。
【0005】
本発明はまた、消費者に販売場所で調理された飲食物を提供する方法に関し、その調理は固形食材の混合を含む。
【0006】
スムージーを自動的に調理する既知の装置は、国際特許公開公報WO2016/018750A1に記載されている。この装置は、回転可能な刃が組み込まれたカップおよび蓋を備える。固形の、野菜および/または果物のかけらである食材は、例えば、冷凍状態でカップに入れられる。次に、カップを上向きの位置に向けて動かし、蓋の上で回転する刃により食材を混合できる。調理された製品は、最終的に同じカップで装置のユーザに提供される。WO2005/070271A2には、ミルクセーキを準備するための同様の機能を有する装置が記載されている。
【0007】
これらの既知の装置において、カップの材料と形状及び寸法は、装置に設けられた混合装置を用いて効率的に固形食材を混合するのに適していなければならない。他方、調理された食品を、適切な材料から作られ、形状および寸法が美的に魅力的でユーザーフレンドリーであるカップで消費者に提供することが望ましい。これらの要件は、形状、寸法、カップの素材を選択するときの可能性を制限すると同時に、装置自体を設計するときの自由度を制限する。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、これらの欠点を克服する、食品の自動調理のための装置を提供することである。
【0009】
この目的は、調理として固形食材の混合を含む、食品の自動調理装置を提供することで達成され、食品の自動調理装置は、混合容器と、混合容器内の食材を混合する混合装置と、混合容器を傾ける駆動装置とを備える。また、本発明によれば、食品の自動調理装置は、調理された食品を飲食用容器でユーザが利用できるように構成され、駆動装置は、食材が混合された後、混合された食材が混合容器から飲食用容器に落下可能にするために、駆動装置は、混合容器を自動的に直立位置から第1注ぎ位置に傾けるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
この結果、混合容器は、食材を混合するためだけに適合された特性を有するように構成することができ、飲食用容器は、食材の飲食のみに適合した特性を有するように構成することができる。
【0011】
混合容器は、例えば、固形材料の迅速かつ効率的な混合を促進する形状及び寸法を有してもよく、例えば、容易に洗浄可能な堅固で耐久性のある材料から作製されてもよい。混合容器の形状及び寸法を混合装置に適合させることも容易である。結果として、変更された形状および/または寸法を有するように混合装置を構成すること、および/または、それを装置内の異なる場所に提供することも容易に可能であり、その結果、本発明による装置を設計するときに、より大きな設計自由度がある。それとは別に、飲食用容器を、ユーザにとって美的に魅力的であり、調理された食品の楽しい飲食を促進する形状および寸法にすることが可能である。飲食用容器が作られている材料は、この飲食が行われる状況により適応することもできる。1回の使用のための飲食用容器である場合、飲食用容器は、例えば、リサイクルが容易で比較的安価な材料から作製されてもよい。
【0012】
本発明の別の目的は、可動部分が非常に単純な駆動機構によって駆動されるような装置を提供することである。
【0013】
この目的は、混合容器は、駆動装置によって第1案内路に沿って移動可能な回転シャフトを中心に回転可能であり、混合容器は、第2案内路に沿って移動するように構成された案内要素を備え、第1移動経路に応じた回転シャフトの移動は、第2移動経路に沿って案内要素を移動させ、前記混合容器を直立位置から第1注ぎ位置に動かす、本発明による装置を提供することによって達成される。
【0014】
このようにして、混合容器は、1つの駆動モータと簡単な機械的駆動及び案内手段によって、混合された食材が飲食用容器に注がれる位置に移動することができる。
【0015】
特に好ましい実施形態において、装置は、次に洗浄操作を実行するために混合容器から混合食材が取り除かれた後、混合容器を洗浄するために洗浄液を前記混合容器に導入し、さらに、洗浄液を排出するために混合容器を第2注ぎ位置に自動的に傾けるように構成されている。
【0016】
洗浄操作は、例えば、混合装置が一定時間作動している場合のためにある。
【0017】
また、案内要素は、第3案内路に沿って移動するように構成されることが好ましく、第1移動経路に沿った回転シャフトの移動は、案内要素を第3移動経路に沿って移動させ、混合容器を直立位置から第2注ぎ位置に移動させる。
【0018】
この結果、混合容器は、同じ駆動モータを用いて第1及び第2注入位置に移動することができる。
【0019】
特に単純で効率的な実施形態では、第2及び第3移動経路は、同じ案内手段の2つの異なる部分によって画定される。案内手段は、例えば、案内面であり、案内要素が案内面と接触状態である間、案内要素が案内面の上を移動できる。案内手段は、案内要素が収容される案内溝でもよく、案内溝の長手方向に案内要素が移動できる。次に、案内面と案内溝が、案内要素の移動経路を決定する。
【0020】
また、案内手段は、例えば、仮想境界の両側の左側部分及び右側部分からなる、一定の長さを有する連続案内溝または連続案内面でもよい。左側部分は、境界から案内手段の左端部まで延び、第2案内路を画定する。右側部分は、境界から案内手段の右端部まで延び、第3案内路を画定する。これを逆にすることもでき、その場合、案内手段の左側部分と右側部分が、それぞれ、第3案内路と第2案内路とを画定する。
【0021】
案内要素は、任意選択で、案内手段の左側部分または右側部分と相互作用するように作られてもよい。第2移動経路に沿って、または第3移動経路に沿って、案内手段のそれぞれの関連する端部の方向に案内要素を移動することにより、混合容器は、第1注ぎ位置または第2注ぎ位置にそれぞれ移動する。
【0022】
好ましい実施形態では、装置は、駆動シャフトによって回転可能な引き込み体を備え、混合容器の回転シャフトは、駆動シャフトから離れた位置で引き込み体に接続され、装置は、引き込み体が共に回転し、回転シャフトが実質的に円弧形状である第1移動経路に沿って移動するように、駆動シャフトを自動的に回転するように構成されている。
【0023】
このようにして、混合容器の異なる動きが、回転駆動シャフトを有する1つの駆動モータによって駆動される。したがって、直線運動をもたらすモータはここでは必要ない。
【0024】
また、混合装置は、好ましくは、混合容器に配置された回転可能な切断刃を備える。
【0025】
さらに好ましい実施形態では、装置は、飲食用容器用の搬送部を備え、搬送部は、その上に置かれた飲食用容器を外部位置または内部位置にそれぞれ移動するために、第1位置と第2位置の間で移動可能であり、外部位置において、飲食用容器は、ユーザがアクセスできる位置にあり、内部位置において、飲食用容器は、第1注ぎ位置に位置する混合容器から混合食材が飲食用容器に落下可能な位置にある。装置は機構を備え、機構は、駆動シャフトによって移動可能な要素を有し、機構は、搬送部が自動的に第2位置に移動するように、混合容器が第1注ぎ位置に向かう移動中に、要素の動きを搬送部に伝達するように構成され、機構は、搬送部が自動的に第1位置に移動するように、混合容器が第1注ぎ位置から離れる移動中に、要素の動きを搬送部に伝達するように構成されている。
【0026】
この目的のために、好ましくは、機構は、要素の一部を形成するか、または、要素に接続される係合手段と、搬送部の一部を形成するか、または、搬送部に接続される係合本体と、を備え、係合手段は、移動中に係合本体と係合し、係合手段の移動が搬送部に伝達され、搬送部が移動する。
【0027】
さらにまた、装置は、調理段階中に、特定の量の液体食材を混合容器に加えるための供給及び計量手段を備えてもよい。液体食材は、例えば、水またはミルクまたはフルーツジュース、または2つ以上の液体の混合物、または液体中の固体成分の懸濁液である。
【0028】
最も好ましい実施形態では、装置は、スムージーを調理するように構成され、装置の調理は、凍結状態の果物及び/または野菜の断片の混合を含む。
【0029】
特に、本発明は、混合食材からなる飲料を自動的に調理するように構成された装置または機械に関する。食材、好ましくは凍結状態の食材は、装置の起動後に混合容器内で混合される。次に、混合された食材は、装置に追加された液体食材と共に自動的に飲食用容器に移され、すぐに飲める飲料として消費者に提供される。また、混合容器は、各調理段階の後に自動的に洗浄される。
【0030】
したがって、液体食材は、好ましくは、例えば、牛乳、水、またはフルーツジュースなどの混合食材に自動的に加えられる。この目的のために、装置は、液体食材を収容し、さらに好ましくは、各調理段階で予め定められた量の液体食材を混合容器に加えるために制御可能なポンプも備えるリザーバーを備える。
【0031】
装置は、例えば、機械として構成されてもよい。可能な用途では、装置はセルフサービスのレストランに配置され、例えば、支払い後に消費者自身が操作することができる。
【0032】
これは特に、スムージーの自動調理のための装置に関する。スムージーは、ノンアルコールの冷たい飲み物で、通常はクリーミーで、果物および/または野菜が含まれており、果物および/または野菜の一部をフルーツジュースまたは液体乳製品(ヨーグルト、牛乳、 クリームなど)と混ぜて作られる。
【0033】
混合容器の移動は、単一の駆動モータによって実行されてもよい。その結果、装置は、単純かつ比較的低コストで実現され、また、容易に修理可能である。
【0034】
本発明による方法は、(a)一定量の固形状の食材が消費者に提供され、(b)本発明による食品の自動調理のための装置が、販売場所の近くで消費者に利用可能にされ、(c)消費者は装置に一定量の食材を導入し、(d)飲食物が装置で自動的に調理され、消費者に提供される、ことを特徴とする。
【0035】
この方法を用いることにより、販売場所の所有者または従業員は、販売される各飲食物に必要な作業時間を大幅に削減することができる。消費者は自分の飲食物の調理を制御することができる。このようにして、消費者はすぐに調理段階を実行するか、後に延期することができる。装置は、例えば、ユーザが調理の特定のパラメーターを調整することが可能にする機能を備えていてもよい。例えば、装置は、消費者自身が混合したい固形食材の細かさを決定できるように、または消費者自身が混合食材にどれだけの液体食材を追加するかを決定できるように、混合持続時間を調整するために調整及び調節手段を備えてもよい。
【0036】
飲食物は、例えば、果物および/または野菜の断片を混合することによって調理される飲料である。必要な量の固形食材は、第1ステップ(a)において、例えば、飲食物を調理するための標準的な量の食材を含む密封パッケージで消費者が購入してもよい。この場合、消費者は、異なるタイプの果物または野菜、またはいくつかのタイプの果物および/または野菜の異なる組み合わせから選択することができる。
次に、消費者は、本発明による装置を自由に使用することができ、購入した材料を装置に入れて、飲食物を自動的に調理することができる。
【0037】
果物および/または野菜の断片は、好ましくは凍結状態にある。また、各調理段階について、液体食材、好ましくはフルーツジュースは、好ましくは混合物容器に加えられる。
【0038】
好ましい方法によれば、食材は、凍結状態で消費者に提供され、凍結状態で消費者によって装置に導入される。食材は、好ましくは、ある量の別体としてIQF法により凍結される。
【0039】
好ましくは、この方法は、ステップaを実行する前に、消費者が、まず販売場所で提供される、異なる食材または2つ以上の異なる食材の異なる組み合わせを選択するように適用される。
【0040】
所望の飲食物を調理するために必要な食材の量は、好ましくは、別個に包装されたユニットとして販売される。
【0041】
この方法によって調理及び提供される飲食物は、好ましくは、スープ、ミルクセーキ、またはスムージーなどの飲み物である。
【0042】
また、この方法は、好ましくは、消費者が異なる食材または2つ以上の異なる食材の異なる組み合わせを選択し、ウェブアプリケーションを介して注文することを含む。
【0043】
本発明の特徴および利点をより詳細に説明するために、本発明による装置の可能な実施形態を以下に詳細に説明する。これは、本発明の文脈内の多くの可能な実施形態および適用分野のほんの一例であり、以下の説明は、特許請求の範囲で定義された保護の範囲を限定するものと見なすことは決してできないことは明らかである。
【0044】
この詳細な説明では、符号は添付の図を参照するために使用され、それぞれの図は、筐体の前壁が取り外された装置の側面図を示し、最も重要な構成要素が図式的に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1~4は、装置の混合容器(ブレンダー)及び飲食用容器(飲用カップ)、及び装置の動作中の異なる位置にあるそれぞれの移動機構を示す。
【0046】
【
図1】ブレンダー(ミキサー)と飲用カップは開始位置にあり、この位置では、ブレンダーは、供給ファンネルを介して食材を供給する準備ができており、飲用カップは筐体の外側にあり空である。
【0047】
【
図2】ブレンダーは、シーリング要素に対して少し傾いた位置にあり、食材を混合する準備ができており、飲料カップは筐体の外側にあり、まだ空である。
【0048】
【
図3】飲用カップが筐体内の位置に移動され、ブレンダーは、混合した食材をカップに注ぐために、左に傾いた注ぎ位置にある。
【0049】
【
図4】満たされた飲用カップが筐体の外側の位置に戻され、ブレンダーが、その間に導入された洗浄水を注ぐために、右に傾いた注ぎ位置にある。
【0050】
【
図5】5.1から5.6までの6つの図は、
図2の状態から
図3の状態への移行中のブレンダーと飲用カップとの6つの連続する位置とそれらの移動メカニズムを示している。
【0051】
【
図6】ブレンダーとその取り付けプレートを取り外した後の装置とその移動メカニズムを示し、取り外した要素は、装置の横に別々に図式的に示されている。
【0052】
【
図7】ブレンダーとその取り付けプレートを除いた、
図6に示す移動機構の要素を個別に示している。
【0053】
【
図8】装置の斜視図であり、駆動モータ、ギア、カム面及び引き込みプレートが装置から取り外されており、装置の上方に分解状態で別々に示されている。
【発明を実施するための形態】
【0054】
装置は、筐体(20)を備え、筐体(20)の中に開口上面(5a)を有するブレンダー(5)が配置されている。ブレンダー(5)は、駆動モータ(26)により駆動される駆動シャフト(1)によって、及び、駆動シャフト(1)により駆動される移動機構(1、1a、2-7、16-19)によって、移動可能であり傾斜可能である。
【0055】
駆動モータ(26)は、ギア(25)が取り付けられたモーターシャフト(26a)を有する。このギア(25)は、固定シャフト上に回転可能に設けられた第1のギア/カムホイールの組み合わせ(18、19)のギア(18)と噛み合う。ギア(18)は、上記駆動シャフト(1)に取り付けられた駆動ギア(1a)と噛み合い、したがって、この駆動シャフト(1)は、上記ギア(25)、(18)、(1a)を介してモータ(26)によって駆動される。
【0056】
ブレンダー(5)は取り付けプレート(4)に取り付けられ、この取り付けプレート(4)は、次に、回転シャフト(3)を介して引き込みプレート(2)の突出エッジ部(2a)に回転可能に接続される。ブレンダー(5)は、取り付けプレートに固定して接続されているので、取り付けプレート(4)と共に回転シャフト(3)に対して回転可能である。
【0057】
引き込みプレート(2)は駆動シャフト(1)に取り付けられているので、駆動シャフト(1)の回転により、駆動シャフト(1)を中心に共に回転する。駆動シャフト(1)を回転させると、引き込みプレート(2)が回転し、それに接続されている取り付けプレート(4)が引き込まれる。ここで、回転シャフト(3)は、円弧(3a)に沿って駆動シャフト(1)の周りを移動する。この円弧は、
図1にのみ示されている。
【0058】
筐体(20)内の空間には、壁(20a)が設けられ(
図8参照)、壁には、特定の経路に沿って延びる案内溝(6)が設けられ、案内溝(6)は、右端部(a)と左端部(b)を有する。取り付けプレート(4)は案内溝(6)に収容される案内ピン(7)を備え、案内ピン(7)はこの溝(6)内で移動可能である。
【0059】
筐体(20)の上面に、一体化された供給ファンネル(13)が配置されている。供給ファンネル(13)の開口上面(13a)は筐体(20)の外側に位置しており、供給ファンネル(13)の出口開口(13b)は筐体(20)の内側に位置する。ファンネル(13)の出口開口(13b)は、ブレンダー(5)が直立位置(A)にある場合、ブレンダー(5)の開口上面(5a)の真上に位置する(
図1参照)。この位置(A)において、ブレンダー(5)は供給ファンネル(13)を介して一定量の固形食材が供給される準備が整っている。溝(6)内の案内ピン(7)の対応する位置は、第1マイクロスイッチ(30)によって検出される。
【0060】
材料を混ぜて食品を作るために、ユーザは適切な量の固形食材を供給ファンネル(13)に入れて、さらに、例えば、制御画面を介して、または、コインや支払いカードを挿入することによって、または、この目的のために開発されたWebアプリケーションを介して、装置を起動する。
【0061】
モータ(26)は駆動シャフト(1)を駆動し、駆動シャフト(1)が反時計回りに回転する。溝(6)のコースは、駆動シャフト(1)及び引き込みプレート(2)が反時計回りに回転する間、ブレンダー(5)が
図1の直立位置(A)から左方に傾くようになっている。この場合、案内ピン(7)は、
図1に示されている位置から溝(6)の左方に移動する。この案内溝(6)の左側の部分は、
図7に点で示されている移動経路(6a)を決定する。
【0062】
ブレンダー(5)が
図2に示す傾斜位置(B)にあるとき、溝(6)内の案内ピン(7)の位置は、第2マイクロスイッチ(31)によって検出される。この検出の結果として、モータ(26)は、既知の制御手段によってオフにされる。これにより、ブレンダー(5)の傾斜運動が停止する。
【0063】
この傾斜位置(B)では、ブレンダー(5)の開口上面(5a)は、シーリング要素(14)の下面に接して配置される(
図2を参照)。この位置(B)では、ブレンダー(5)はその中に置かれた材料を混合する準備ができている。この目的のために、ブレンダー(5)の下部に、電気モータで駆動可能な、回転可能な刃が備えられている。混合装置の刃およびモータは、図には示されていない。ブレンダー(5)が完全に混合位置にあるとき、引き込みプレート(2)のカム(2b)は、マイクロスイッチ(33)によって検出される位置にある(
図7参照)。マイクロスイッチ(33)はさらに、第5マイクロスイッチと称す。この検出は、特定の時間、混合装置を自動的に作動させる信号を生成する。
【0064】
2つの供給ライン(27a)、(27b)がシーリング要素(14)に接続されている(
図8参照)。1つの供給ライン(27a)に沿って、例えば水またはミルクまたはフルーツジュースなどの一定量の液体食材を、リザーバー(不図示)からブレンダー(5)に加えることができる。
【0065】
装置は、電気ポンプ(不図示)と、各準備段階中に特定の量の液体食材をリザーバーから供給ライン(27a)を介してブレンダー(5)に導入するための関連する制御手段を備える。
【0066】
他の供給ライン(27b)は、以下に詳細に説明するように、ブレンダー(5)を洗浄するための洗浄水を供給するために設けられている。
【0067】
消費者は、制御画面(不図示)上の装置を用いて、自分が調理したい食品を選択することができる。この選択に応じて、1つまたは別の液体食品は、関連する供給ライン(27a)を介して自動的に供給される。その間またはその後、混合装置のモータが自動的に特定の時間駆動され、すべての食材がブレンダー(5)で混合される。混合する時間は、調整可能であってもよいし、または選択された材料に基づいて自動的に決定されてもよい。
【0068】
混合後、駆動モータ(26)は、駆動シャフト(1)及び引き込みプレート(2)をさらに反時計回りに回転させるために、もう一度自動的に作動する。この場合、案内ピン(7)は、溝(6)の左端部(b)に向けてさらに移動する。この部分において、回転シャフト(3)が回転する引き込みプレート(2)によって上方向に移動している間、ブレンダー(5)が保持された案内ピン(7)に対して回転運動を行う効率的な注入動作を得るために、溝(6)は、案内ピン(7)が一定時間保持される、局部的な幅広部(15a)を備える。
【0069】
案内ピン(7)を溝の幅広部(15a)に保持するために、第2のギア/カムホイールの組み合わせ(16)は、固定されたシャフト上で回転可能であるように、幅広部(15a)の近傍に設けられている。駆動ギア(2)はこのギア(16)と噛み合い、その結果、ギア(16)とカムホイール(17)の両方がそれらのシャフトを中心に時計回りに回転する。カムホイール(17)のエッジ領域に凹部(17a)が設けられている。案内ピン(7)が溝(6)の幅広部(15a)に近づいた際に、凹部(17a)は、幅広部(15a)に対して、案内ピン(7)が幅広部(15a)にアクセスできるような位置に配置されている。案内ピン(7)が幅広部(15a)にある間、カムホイール(17)は、その間さらに時計回りに回転し、両側の凹部(17a)の範囲を定めるカムホイール(17)の壁は、案内ピン(5)がこの幅広部(15a)から離れないようにする。その結果、案内ピン(7)は幅広部(15a)に保持される。
【0070】
その間、保持された案内ピン(7)に対してブレンダー(5)に回転運動を行わせるために、ブレンダー(5)の回転シャフト(3)は、回転する引き込みプレート(2)によって上方に移動する。この動きにより、非常に滑らかで効率的な注入動作が実現する(
図5参照)。
【0071】
カムホイール(17)の時計回りのさらなる回転により、凹部(17a)は、案内ピン(7)が幅広部(15a)を離れ、溝(6)の左端部(b)の方向に移動できるような位置に移動する。凹部(17a)の上部境界は、ピン(7)が凹部(15a)から上方に戻ることができないようにして、溝(6)の左端部(b)から再び離れることを防止する。
【0072】
駆動シャフト(1)と引き込みプレート(2)が反時計回りにさらに回転すると、案内ピン(7)をさらに溝(6)の左端部(b)まで移動させる。この位置(C)では、ブレンダー(5)を完全に左方に傾けて、ブレンダー(5)の内容物を飲用カップ(8)に注ぐ。案内ピン(7)のこの位置は、第3マイクロスイッチ(32)によって検出される。
図3では、ブレンダー(5)がこの位置(C)にある。
【0073】
筐体(20)の底部には、水平方向に前後にスライド可能な搬送部(9)が、飲用カップ(8)のために設けられている。搬送部(9)は、左端の位置(I)(
図1、2及び4参照)と、
図3に示すように右端の位置(II)の間でスライド可能である。搬送部(9)が左端の位置(I)にある場合、飲用カップ(8)は、外部位置(21)と呼ばれる筐体(20)の外側の位置にあり、ユーザがアクセスできる。搬送部(9)が右端の位置(II)にある場合、飲用カップ(8)は、内部位置(22)と呼ばれる筐体(20)の内側の位置にあり、ここで、混合した材料は、第1注ぎ位置(C)に位置するブレンダー(5)から飲用カップ(8)に落ちる。
【0074】
搬送部(9)を自動的に移動するために、取り付けプレート(4)は引き込みピン(10)を備え、垂直に配置された係合プレート(11)が搬送部(9)の上面に設けられ、係合プレート(11)において、係合プレート(11)の上端で終わる垂直溝(12)が設けられている。ブレンダー(5)が第1注ぎ位置(C)に向けて移動している間、
取り付けプレート(4)の引き込みピン(10)は、係合プレート(11)の垂直溝(12)に到達し、その結果、引き込みピン(10)がさらに移動している間、搬送部(9)は右端の位置(II)に向けて引き込まれる。
【0075】
これは、
図5の
図5.1から5.6に示されている一連の状況により示されている。
搬送部(9)のこの移動の結果として、ユーザが搬送部に置いた空の飲用カップ(8)は、内部位置(22)に移動される。案内ピン(7)が溝の幅広部(15a)にあり、ブレンダー(5)がさらに傾いている場合(
図5.4の状況)、搬送部(9)が右端の位置(II)に位置しており、引き込みピン(10)は、係合プレート(11)の溝(12)を離れる。最終的にブレンダー(5)を第1注ぎ位置(C)に移動することにより、調理された飲料が飲用カップ(8)に満たされる。
【0076】
ブレンダー(5)が
図3の第1注ぎ位置(C)から
図2の位置(B)に戻る、逆方向移動の場合、
図5.1から5.6の連続した状況が逆の順序で経過し、搬送部(9)も引き込みピン(10)によって逆方向に引き込まれ、再び左端の位置(I)に移動する。このようにして、充填された飲用カップ(8)は、ユーザが飲用カップ(8)を取ることができる外部位置(21)に再び動かされる。
【0077】
続いて、ブレンダー(5)がシーリング要素(14)に対して位置(B)に戻され、ブレンダーを洗浄するために、このシーリング要素(14)の供給ライン(27b)を介してブレンダー(5)に温水が導入される。ブレンダー(5)の内部とその中にある混合装置の部品を完全に洗浄するために、混合装置を短時間作動させる。次に、ブレンダー(5)が第2注ぎ位置(D)に移動する(
図4参照)。洗浄水は、装置の収集トレイ(23)に注がれ、収集トレイ(23)から排水路(24)を経由して排出される。
【0078】
ブレンダー(5)が直立位置(A)から第2注ぎ位置(D)に移動する間、案内ピン(7)は案内溝(6)の右側の部分に移動する。案内溝(6)のこの右側の部分は、案内溝(6)の左側の部分によって決定される移動経路(6a)とは異なる移動経路(6b)を画定する。この右側の移動経路(6b)は、小さな円で
図7に示されている。
【0079】
駆動シャフト(1)と巻き込みプレート(2)が時計回りに回転し、回転シャフト(3)が円弧(3)に沿って移動し、案内ピン(7)は、溝(6)の右端部(a)に到達するまで、溝(6)の右側部分の経路(6b)に従う。
【0080】
この右側部分において、溝(6)は、局所的な幅広部(15b)を備え、その中で案内ピン(7)を一定時間保持することができる。この幅広部(15b)での案内ピン(7)の保持は、第1のギア/カムホイールの組み合わせ(18、19)のカムホイール(19)との相互作用によって行われる。この動作は、案内溝(6)の左側部分の幅広部(15a)に関して記載したものと類似している。
【0081】
カムホイール(19)のエッジ領域には、凹部(19a)が設けられている。案内ピン(7)が溝(6)の幅広部(15b)に近づいた際に、凹部(19a)は、幅広部(15b)に対して、案内ピン(7)が幅広部(15b)にアクセスできるような位置に位置している。案内ピン(7)が幅広部(15b)にある間、カムホイール(19)はさらに反時計回りに回転し、両側の凹部(19a)の範囲を定めるカムホイール(19)の壁は案内ピン(7)がこの幅広部(15b)から離れないようにする。この結果、案内ピン(7)は幅広部(15b)に保持される。
【0082】
案内ピン(7)の保持中に、ブレンダー(5)の回転シャフト(3)がさらに上方に移動し、その結果、ブレンダー(5)が保持された案内ピン(7)に対して回転運動を実行する。これは、滑らかな注入動作をもたらす。
【0083】
カムホイール(19)をさらに反時計回りに回転させた後、凹部(19a)は、案内ピン(7)が幅広部(15b)を離れ、溝(6)の右端部(a)の方向に移動できるような位置に移動する。凹部(19a)の上部境界により、ピン(7)が凹部(15b)から上方に戻り、溝(6)の右端部(a)から再び離れることが防止される。
【0084】
駆動シャフト(1)と引き込みプレート(2)がさらに反時計回りに回転するので、案内ピン(7)は溝(6)の右端部(a)までさらに移動する。この位置(D)において、ブレンダー(5)が完全に右方に傾いているので、ブレンダー(5)から収集トレイ(23)に洗浄水が注がれる。
【0085】
案内ピン(7)のこの位置は、第4マイクロスイッチ(34)によって検出される。
図4において、ブレンダー(5)はこの位置(D)にある。
【0086】
図6及び7は、ブレンダー(5)とその取り付けプレート(4)がない場合の動作機構を示している。引き込みプレート(2)の突出したエッジ部分には、ブレンダー(5)の回転シャフト(3)が収容される開口部(3’)が示されている。
【0087】
すでに上述したように、
図7は、引き込みプレート(2)がカム(2b)を備えることも示している。このカム(2b)が
図7に示す位置にある場合、これは、ブレンダー(5)が、傾斜位置(B)にあり、シーリング要素(14)の下側にも完全に隣接していることを意味する。カム(2b)のこの位置は、第5マイクロスイッチ(33)によって検出される。この検出の結果、混合装置が自動的に作動する。