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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】レース化粧用物品
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/34 20060101AFI20240805BHJP
   A45D 33/36 20060101ALN20240805BHJP
【FI】
A45D33/34 F
A45D33/36 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020570189
(86)(22)【出願日】2019-06-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 EP2019065961
(87)【国際公開番号】W WO2019243301
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-01-06
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】1855354
(32)【優先日】2018-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-マルク・ルブラン
(72)【発明者】
【氏名】オドレイ・テナン
(72)【発明者】
【氏名】ジュリエット・バルク
【合議体】
【審判長】窪田 治彦
【審判官】西 秀隆
【審判官】北村 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-2026(JP,A)
【文献】特開2018-64742(JP,A)
【文献】特開2006-326322(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D33/00-40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧用組成物(C)を塗布、収集又は分配するための表面(17)を画定する化粧用物品(1)であって、少なくとも2つの絵柄と、前記少なくとも2つの絵柄をつなぎ、ベースとしての網目のない糸のネットワーク(30)と、を有する布地(15)を含み、
前記絵柄は、化粧用組成物(C)の通過を少なくとも部分的に阻む第1領域を画定し、
前記ネットワークは、化粧用組成物(C)が完全に通過することを可能にする1つ又は複数の透かし細工(40)による第2領域を画定し
化粧用物品(1)はさらに、
フレーム(40)を含み、
記化粧用組成物(C)に対する前記布地(15)の圧力によって前記化粧用組成物(C)が前記布地(15)を通過し得るように、前記布地(15)は前記フレーム(40)によって前記化粧用組成物(C)の保留分(10)の上に伸ばされて保持され、
前記布地(15)は、少なくとも1つの弾性のある糸で作られており、少なくとも1つの方向における前記布地(15)の伸び率は、10%~200%に含まれる、という事実によって特徴付けられる化粧用物品(1)。
【請求項2】
前記布地(15)は、1つ又は複数の糸を含むという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記布地(15)は、レースを含むという事実によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の物品。
【請求項4】
前記布地は、ポリアミド、エラステイン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ビスコース、アセテート、絹又は綿の糸を含むという事実によって特徴付けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
前記化粧用組成物(C)と接触するという事実によって特徴付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の物品。
【請求項6】
前記化粧用組成物(C)は、吸収性支持体に含浸される、請求項1又は5に記載の物品。
【請求項7】
前記化粧用組成物(C)を含有する区画を有する本体(3)を含むケース(2)を含み、前記布地(15)は、前記化粧用組成物(C)の上に配置され、前記ケース(2)は、前記本体(3)と協働するように配置されたカバー(5)を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品、より詳細には、限定するものではないが、化粧又はヒトの角質物質、特に皮膚のケアを意図された化粧用物品の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
「化粧用製品」は、化粧用製品に関する2009年11月30日の欧州議会及び理事会の規制(EC)第1223/2009号において定義された任意の製品を意味する。
【0003】
化粧用組成物上にスクリーンを配置することは、既知である。いくつかの特許出願公報は、このタイプの化粧用物品を扱っている。
【0004】
異なる塗布特性を有するいくつかの領域を備えたスクリーンは、既に提案されている。
【0005】
特許文献1は、スロットと開口とを含むスクリーンを開示している。スクリーンは、ナイロン、ポリエステル、綿、絹、羊毛、アセテート、アクリル、金属、ポリエチレン、不織布、ポリプロピレン又はポリウレタンで作られ得る。
【0006】
特許文献2は、ナイロン、ポリエステル、綿、絹、アセテート、アクリル、金属、ポリエチレン、不織布及びポリウレタンで作られた第1スクリーンと、弾性のある材料で作られた第2スクリーンとを含むダブルスクリーンを開示している。第2スクリーンは、第1スクリーン上に配置され、それは、第1スクリーンの開口に対するその開口の位置により化粧用製品の拡散を制御する。
【0007】
異なる塗布特性を備えたいつかの領域を有する、拭き取りのための布も提案されている。
【0008】
特許文献3は、皮膚洗浄又はケア物品であって、それらの表面上に浮き出し模様を含む皮膚洗浄又はケア物品を開示している。浮き出し模様は、0.2~2.0mmに含まれる高さHの突出部を有する。これは、製品を受けることを意図された複数の空洞を画定する。物品は、綿繊維に基づき得る。これは、物品の表面に浮き出し模様を作り出すために、一緒に接合された吸収性繊維状材料の2つの外部層と、外部層間に配置された少なくとも一連の糸とを含む。
【0009】
このタイプの物品に生じる問題は、全てが狭い空間にあり、且つ大規模な市場の要件に適合する製造コストによるとき、大量の組成物を保管し、且つそれを使用中に次第に及び可能な限り完全に元に戻すための能力、形状記憶から利益を得る必要性並びに様々な粘度の組成物を受ける能力など、様々なパラメータ間に見られる妥協である。
【0010】
別の問題は、大きい収集表面にわたる化粧用製品の拡散を制御し、且つ異なる粘度の化粧用組成物の拡散を制御するための、化粧用製品の拡散の制御に関する。
【0011】
さらに、皮膚がユーザにとって心地よい物品と接触した状態で組成物が収集されるか、分配されるか、又は施されることを可能にする化粧用物品を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国特許第101380587号明細書
【文献】国際公開第2016148371号パンフレット
【文献】欧州特許第2039815号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、化粧用組成物を含有するリザーバを含む化粧用物品をさらに改良することを目的とする。
【0014】
本発明の別の目的は、アプリケータとしての役割を果たし得る化粧用物品を提案することでもある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、したがって、第1態様によると、化粧用組成物を塗布、収集又は分配するための表面を画定する布地を含む化粧用物品であって、横糸又は縦糸のない糸のネットワークを有する布地を含み、ネットワークは、1つ又は複数の透かし細工を画定する、化粧用物品に関する。
【0016】
透かし細工のため、布地は、化粧用組成物に対して少なくとも部分的に透過性である。
【0017】
本発明は、異なる塗布特性を備えた2つの領域、すなわち化粧用製品が完全に通過することを可能にする透かし細工領域と、化粧用製品の通過を阻むか又はその拡散を制限する、開口のない領域とを有する布地を提供する。これは、心地よい感触を与え、且つ組成物の収集及び投与を円滑にする。実際、収集された製品は、指又はアプリケータ上に不均一に分配される。したがって、製品は、人により自然な外観を与えるために、処理又は化粧される身体領域上でより良好に広げられ得る。
【0018】
さらに、ジュース(juice)とも呼ばれる組成物は、透かし細工領域に集積するため、表面で直接的に利用可能である。ジュースは、表面と同一平面である。これは、ジュースのより良好な分布を確実にする。特に液体組成物について、水たまりを形成せずにより広い含浸を得るために軽く押すのみで十分である。ジュースは、身体表面により一様に分配される。スクリーンと比べて、ジュースは、染み込まない。本発明において、物品は、表面リザーバ機能とジュース通過機能とを有する。
【0019】
布地により画定された表面は、化粧用組成物が施されることを可能にする表面であるのみならず、代替的に収集又は分配されることを可能にする表面でもある。したがって、この表面は、塗布表面、収集表面又は分配表面として理解されるべきである。布地は、弾性的に変形可能であり得、これは、特定の形状記憶を維持しつつ、製品が収集されるときに容易に変形され得る。
【0020】
布地は、好ましくは、非リバーシブルであり、すなわち布地の2つの側の一方のみ、すなわち布地の表面が塗布、収集又は分配表面を形成する。裏面は、表面とは区別され得る。
【0021】
布地を構成する材料は、好ましくは、ユーザにとって特にやわらかい絹のような感触を塗布表面に与えるように選択される。特に、超極細繊維の存在は、この知覚的利点が得られることを可能にし得る。
【0022】
布地を構成する材料は、有利には、布地に弾性を与えるように選択される。特に、エラステインの存在は、形状記憶により布地が即座にその初期形状に戻ることを可能にしつつ、特に組成物を収集するために、布地が押圧されたときの布地の変形を促す。
【0023】
同様に組成物に対して透過性であり得る非透かし細工は、特に浮き彫りの領域の場合、特にアプリケータ又はユーザの指と接触する前記表面の部分を形成する。
【0024】
物品が化粧用組成物と接触しているとき、これは、フレームを含むことができ、布地は、組成物が特に組成物に対する布地の圧力によって布地を通過し得るように、フレームによって組成物の保留分の上に保持され、任意選択的に伸ばされる。
【0025】
代替的に、化粧用組成物は、吸収性支持体で含浸され得る。
【0026】
物品は、化粧用組成物を含有する区画を有する本体を含むケースを含み得、布地は、化粧用組成物の上に配置され、ケースは、ケースの密封された閉鎖を可能にするために、本体と協働するように配置されたカバーを含む。
【0027】
代替的に、化粧用物品は、化粧用組成物アプリケータを形成する。この場合、物品は、パッド又はパフを形成し得る。物品は、このとき、洗濯可能であり得る。代替的に、アプリケータは、把持部に取り付けられる。化粧用組成物は、液体又は粉末、好ましくは液体であり得る。
【0028】
(主な定義)
「糸のネットワーク」は、メッシュ又は不要な糸で作られ得る。ネットワークのメッシュは、互いに同一であってもなくてもよい。それらの形状、それらの表面は、ネットワークにあり得る。
【0029】
レースは、ギピュールであり得る。
【0030】
「糸のネットワーク」は、レースの底部を形成し得る。
【0031】
レースは、針、ボビン、かぎ針編み、手又は機械によって作られ得る。
【0032】
布地を含む正中面において測定される透かし細工の表面積は、特に0.5mm~2cm、好ましくは1mm~1cm、より優先的には2mm~5mmで様々であり得る。
【0033】
布地を含む正中面において測定される模様の表面積は、特に1mm~3cm、好ましくは2mm~2cm、より優先的には5mm~1cmで様々であり得る。
【0034】
「横糸又は縦糸のないネットワーク」は、横糸となる糸又は縦糸となる糸がないネットワークである。
【0035】
一般に、横糸は、幅方向に配置された糸である。その反対は、縦方向に延びる経糸である。布地を提供するのは、これらの2つの糸の交点である。
【0036】
(好ましい実施形態)
好ましくは、本発明によるデバイスは、以下の特徴の1つ又は複数を単独で又は組み合わせて有する:
- 布地は、糸のネットワークによってつなげられている少なくとも2つの模様を有する。
- 布地は、1つ又は複数の糸を有する。布地の製造の方法及びレースのスタイルに依存して、1つ又は複数の糸が使用され得る。
- 布地は、レースを有する。
- 布地は、ポリアミド、エラステイン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ビスコース、アセテート、絹又は綿糸からなる。
- 布地は、少なくとも1つの弾性のある糸で作られており、少なくとも1つの方向における布地の伸長は、10%~200%に含まれる。物品は、最適な使用のために伸縮可能である。
- 塗布、収集又は分配するための表面は、その総表面に対して、その表面の20%~60%、好ましくは30%~50%が透かし細工によって形成される。化粧用製品の分布は、均衡が取れている。
- 布地には、横糸又は縦糸がない。化粧用組成物の通過は、布地の開口を通して、特にネットワークの透かし細工及び模様の任意の開口を通してより容易に行われる。
【0037】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明、本発明の実装形態の非限定的な例を読むこと及び添付図面の検討から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】第1布地で作られている、本発明によるケースの例の概略斜視図である。
図2】本発明による物品の布地の第2例の塗布、収集又は分配表面の図である。
図3】本発明による物品の布地の第3例の塗布、収集又は分配表面の図である。
図4図3の布地の概略的なAA’断面図である。
図5図3の布地の概略的なBB’断面図である。
図6】本発明によるアプリケータの概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
説明の残りの部分において、同一の要素又は同一の機能を備えた要素に同じ参照記号が付されている。本説明の簡潔さのために、それらは、図の各々に隣接して記載されず、実施形態間の違いのみが説明される。
【0040】
図1は、本体3を有するケース2を含む、本発明による化粧用物品1を示す。ケース2は、本例では本体3に蝶番で連結されたカバー5も有する。カバー5は、本体3にねじで取り付けられるなど、別の方法で取り付けられ得る。
【0041】
ケース2は、本例ではカバー5と本体3との間のヒンジの回転軸に垂直な回転軸の周りで本体3に蝶番で連結されたアプリケータ保持器6も収納する。アプリケータは、この図に示されていない。カップ4がケース2の本体3の区画8に収納される。カップ4は、化粧用組成物のリザーバを収納する。
【0042】
本発明によると、リザーバには、本例では、透かし細工40及び浮き彫り模様20の境界を定めている糸のネットワーク30を備えた弾性的に変形可能な布地15が載っている。布地15は、布地15の表面を形成する組成物の塗布、収集又は分布のための表面17を画定する。
【0043】
この表面17は、下にあるリザーバに含まれる化粧用組成物を塗布することを目的としている。布地15は、組成物に対して透過性であり、それを構成する透かし細工を通した組成物の通過を可能にする。布地15は、レースを形成する。
【0044】
浮き出し模様20は、本例では布地15の全体にわたって分布する幾何学的模様を形成する。これは、そうではない可能性もある。
【0045】
図2は、フランドル(Flandre)(登録商標)レースの第2例を示す。これは、「ファイブホールグランド(Five-Hole Ground)」と呼ばれるネットワーク15又は横糸若しくは縦糸のない四角い布地を示す。これは、ハーフパスステッチとツイストステッチとの組合せで作業され、これは、透かし細工40の境界を定めるネットワーク30を形成する藤編み効果をもたらす。このレースでは、レース15の総表面のおよそ40%を花模様20が占めている。模様は、小さい花弁61、62、大きい花弁63、64、65、66、茎及び葉からなる。これらは、布(マット)において実現化される。
【0046】
図3は、布地15の第3例を示す。これは、透かし細工糸のネットワーク30により接続された花模様20を表す、55%のナイロン及び45%の綿からなるレースである。本例において、ネットワーク30及び模様20には、横糸又は縦糸がない。
【0047】
図4は、図3のレースが、その表面の断面AAにおいて、
- 第1茎模様71により形成された第1領域21、
- 第1葉模様72により形成された第2領域22、
- 第2葉模様73により形成された第3領域23、
- 第1花模様74により形成された第4領域24、
- 第2茎模様75により形成された第5領域25
を有することを示す。
【0048】
領域は、透かし細工40を画定する糸のネットワーク30により一緒に接続される。
【0049】
図5は、図3のレースが、断面BBでその表面において、
- 第2の花模様86により形成された第1領域26、
- 第3葉模様87により形成された第2領域27、
- 第4葉模様88により形成された第3領域28、
- 第3花模様89により形成された第4領域29
を有することを示す。
【0050】
領域は、透かし細工40を画定する糸のネットワーク30により一緒に接続される。
【0051】
例えば、図1において説明されている事例において、化粧用組成物は、布地の裏面に接触するように置かれ得る。
【0052】
静止時、布地15は、スクリーンとしての役割を果たし、化粧用組成物が出ることを防ぐ。加えて、模様20間の領域は、数回の使用後、毛細管効果と組み合わされた布地の構造を原因として、化粧用組成物Cの集積区画91、92、93、94、95、96、97を形成する。
【0053】
他方では、模様20は、これらの領域を構成するレースのポイントに依存して、組成物の通過を完全に又は部分的に塞ぎ得る。領域21~29は、したがって、化粧用組成物の通過を完全に又は部分的に塞ぐ。
【0054】
使用中、ユーザは、表面17に圧力をかけ、2つの同時に起こる現象が生じる。一方では、ネットワーク30の透かし細工が開き、上向きの矢印で示されたとおり、組成物Cのための通路を解放する。他方では、布地は、伸ばされ、区画91~97の静止時に画定された容積を減らし、これらの区画に含まれる組成物を表面上に放出する。模様が組成物の通過を完全に塞ぐ場合、組成物は、区画91~97によってのみ及びまた周辺領域によってのみ放出される。
【0055】
図6の例において、薄織物15は、見えない下にある構造に接着接合により取り付けられて、組成物が含浸されておらず、柄29を含む化粧用組成物アプリケータを形成する。このアプリケータは、組成物を載せた表面又は製品ケーキから組成物を収集し、且つ手において保持されている間にそれを塗布するために使用されるか、又は代替的に他の方法で施された組成物をブレンドするために使用される。布地は、第3領域28を有し得る。
【0056】
本発明によると、用いることができる組成物は、ファンデーションである。
【0057】
本発明によるファンデーションは、ジェル、クリーム、ミルク又はローションの中から好ましくは選択される。好ましくは、ファンデーションは、水性分散液、油性組成物又は多相組成物、例えば水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、二相又は三相組成物のようなエマルジョンであり得る。本発明による好適なファンデーションは、当業者に既知であり、ファンデーション中に一般に存在する1つ又は複数の化合物を含み得る。特に、本発明によるファンデーションは、溶媒、特に皮膚又は他の角質組織と接触すると蒸発する揮発性溶媒、ワックス及び/又は樹脂、顔料、フィルム形成ポリマー、充填剤、有効成分、例えば保湿剤、ビタミン、UVフィルタを含み得る。
【0058】
高粘度組成物、例えば粘度が高いクリームについて、25℃及び大気圧下で測定された粘度は、200s-1のせん断速度で4.5Pa.s以上及び50Pa.s以下である(No.4スピンドルを備えたBrookfield Rheomat RM 180粘度計を使用、測定は、回転速度及び粘度を安定させるためにスピンドルの回転の10分後に実施される)。
【0059】
本発明は、図示された例に限定されず、特に、図示された例の特徴は、互いに組み合わされ得る。
【符号の説明】
【0060】
1 化粧用物品
2 ケース
3 本体
4 カップ
5 カバー
6 アプリケータ保持器
10 保留分
15 薄織物
図1
図2
図3
図4
図5
図6