IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシーの特許一覧

特許7532405不織ウェブ、およびその製造のためのプロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】不織ウェブ、およびその製造のためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   D04H 1/4274 20120101AFI20240805BHJP
   D01F 8/06 20060101ALI20240805BHJP
   D04H 1/4382 20120101ALI20240805BHJP
   D04H 3/147 20120101ALI20240805BHJP
【FI】
D04H1/4274
D01F8/06
D04H1/4382
D04H3/147
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021559583
(86)(22)【出願日】2020-04-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-20
(86)【国際出願番号】 US2020028094
(87)【国際公開番号】W WO2020214576
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2023-04-03
(31)【優先権主張番号】62/834,673
(32)【優先日】2019-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】ラリオス、ファブリシオ アルテアガ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ランヒ
(72)【発明者】
【氏名】リン、イーチェン
【審査官】斎藤 克也
(56)【参考文献】
【文献】特許第3070259(JP,B2)
【文献】特開平06-313217(JP,A)
【文献】特開2002-069753(JP,A)
【文献】特表2019-501304(JP,A)
【文献】特表2008-544110(JP,A)
【文献】国際公開第2018/181909(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第101591860(CN,A)
【文献】米国特許第05565158(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04H 3/147
D01F 8/06
D04H 1/4382
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織ウェブを製造するためのプロセスであって、
二成分繊維を形成すること
ここで、前記二成分繊維が、1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み、
前記一次ポリマー領域が、ポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むか、またはその両方であり、
前記一次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含むとき、前記一次ポリマー領域が、供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され、
前記二次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むとき、前記二次ポリマー領域が、前記供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され、
前記供給不織ウェブ材料が、
ポリエチレンと、
ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドと、を含む]、
前記二成分繊維を前記不織ウェブに形成することと、
を含む、プロセス。
【請求項2】
前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記供給不織ウェブ材料が、請求項1のプロセスで形成された前記不織ウェブの廃棄部分である、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記二成分繊維が、ステープル繊維またはスパンボンド繊維である、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記不織ウェブが、スパンボンド不織物またはカード不織物である、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記二成分繊維が、「コア/シース」形状を有さない、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
不織ウェブを製造するためのプロセスであって、
繊維形成デバイスの一次ポリマー領域材料供給口にポリエチレンを供給し、二次ポリマー領域材料供給口にポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを供給することによって、二成分繊維を形成すること
[ここで、前記二成分繊維が、各々前記ポリエチレンから形成された1つ以上の一次ポリマー領域と、前記ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドから形成された2つ以上の二次ポリマー領域と、を含む]、
前記不織ウェブの廃棄部分を除去すること
[ここで、前記廃棄部分が、
ポリエチレンと、
ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドと、を含む
二成分繊維が形成されるように、前記廃棄部分の少なくとも一部を繊維形成機に供給することと
[ここで、前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である]、
を含む、プロセス。
【請求項10】
前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、請求項9または10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含む、請求項9~11のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
二成分繊維から形成された不織ウェブであって、前記二成分繊維が、
1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、前記一次ポリマー領域が、(a)ポリエチレンと、(b)ポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドと、を含む供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成されるか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含み、前記二次ポリマー領域が、(a)ポリエチレンと、(b)ポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドと、を含む供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成されるか、
またはその両方であり、
前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む
不織ウェブ。
【請求項14】
前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、請求項13に記載の不織ウェブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月16日に出願された米国仮特許出願第62/834,673号に対する優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、テキスタイル、より具体的には、不織ウェブ材料に関する。
【背景技術】
【0003】
不織ウェブと称されることもある、不織布は、異なる接着技術(例えば、スパンボンドまたはメルトブロープロセス)を介して接合されるフィラメントから製造される布状材料である。これらの不織布は、おむつ、拭き取り製品、女性用衛生製品、および成人用失禁製品を含む、使い捨て吸収性物品などの衛生および/または医療用途に使用され得る。不織布は、吸収性、撥液性、弾力性、伸縮性、柔軟性、強度、難燃性、洗浄性、クッション性、断熱性、防音性、ろ過、細菌バリアとしての使用、および無菌性などの特定の機能を提供し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不織ウェブ材料は、二成分繊維から形成され得る。かかる二成分繊維では、2つのポリマー材料が、不織材料が形成される繊維に組み込まれる。多くの二成分繊維は、例えば、ポリプロピレン、ポリエステルを有するコアおよびシースの形状、またはポリアミドコアおよびポリエチレンシースを利用する。かかる配置は、強化された柔軟性などの望ましい特性を提供し得る。
【0005】
多くの製造プロセスでは、二成分繊維から生成された不織ウェブの部分は、例えば、使い捨ての消費者製品を作製する際に最終的に販売または使用されない場合がある。例えば、不織ウェブは、指定された形状および/または幅に切断され、廃棄材料と見なされる不織ウェブのいくつかの部分を除去する場合がある。追加の実施形態では、例えば、過剰製造または欠陥に起因して、下流製品の製造に最終的に使用されない不織ウェブのスプール全体でさえ、廃棄部分と見なされる場合がある。これらの余剰材料を再循環して、追加的な二成分繊維を形成し、必要とされる原料ポリマーの供給を低減することが有益であり得る。
【0006】
しかしながら、コア/シース形状は、少量のコア材料がシース中に存在するときでも、紡糸性を著しく失う場合があり、逆もまた同様であり、このことは(例えば、シースおよびコア材料の両方を含有する)余剰不織材料が、二成分繊維を形成するために利用されるときに、存在し得る。例えば、コア/シース繊維では、2.5重量%のコアまたはシース材料が他方の区分に組み込まれている場合でも、著しい繊維の破断が、繊維紡糸プロセス中に見られる。このことは、廃棄不織ウェブが、事実上、容易に分離することができないコアおよびシース材料の混合物であるため、問題を提示する。すなわち、個別に、コア材料を回収して、コア材料供給に再循環し、シース材料を回収して、シース材料供給に再循環することは困難であるか、または不可能でさえある。
【0007】
この効果(すなわち、紡糸性の喪失)は、比較的分散されたポリマー領域を備える形状を有する二成分繊維を形成することによって軽減され得ることが発見された。例えば、「海島」などの繊維形状は、「コア/シース」または「並列」配置よりも、(余剰不織ウェブ材料の利用によって引き起こされた)二成分繊維における2つのポリマー成分のより大きな量の混合を可能にし得る。かかる実施形態では、二成分繊維は、少なくとも1つの「一次」ポリマー領域および2つ以上の「二次」ポリマー領域を含む。かかる繊維形状の利用は、混合材料廃棄不織物を繊維の一次ポリマー領域または二次ポリマー領域の供給に組み込むことを可能にし得る。
【0008】
本開示の一実施形態によれば、不織ウェブは、二成分繊維を形成することと、二成分繊維を不織ウェブに形成することと、を含むプロセスによって製造され得る。二成分繊維は、1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み得る。一次ポリマー領域は、ポリエチレンを含み得る。二次ポリマー領域は、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み得る。一次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含み得るか、または二次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含み得るか、またはその両方である。一次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含むとき、一次ポリマー領域は、供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され得る。二次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むとき、二次ポリマー領域は、供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され得る。供給不織ウェブ材料は、ポリエチレンを含み得、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドをさらに含み得る。
【0009】
本開示の別の実施形態によれば、不織ウェブは、繊維形成機の一次ポリマー領域材料供給口にポリエチレンを供給し、二次ポリマー領域材料供給口にポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを供給することによって、二成分繊維を形成することを含むプロセスによって製造され得る。二成分繊維は、各々がポリエチレンから形成された1つ以上の一次ポリマー領域と、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドから形成された2つ以上の二次ポリマー領域と、を含み得る。本プロセスは、不織ウェブの廃棄部分を除去することをさらに含み得る。廃棄部分は、ポリエチレンを含み得、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドをさらに含み得る。本プロセスは、二成分繊維が形成されるように、廃棄部分の少なくとも一部を繊維形成機に供給することをさらに含み得る。一次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含み得るか、二次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含み得るか、またはその両方である。
【0010】
本開示のさらに別の実施形態によれば、不織ウェブは、二成分繊維から形成され得る。二成分繊維は、1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み得る。一次ポリマー領域は、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み得る。二次ポリマー領域は、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み得る。一次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含み得るか、または二次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含み得るか、またはその両方である。
【0011】
本明細書で開示された技術の追加の特徴および利点は、後続の詳細な説明において記載され、その説明から当業者にとって容易に部分的に明らかになるか、後続の詳細な説明、特許請求の範囲、ならびに添付の図面を含む、本明細書に記載されるような技術を実践することによって、認識されるであろう。
【0012】
上記の一般的な説明および下記の詳細な説明の両方は、技術の実施形態を表し、それが特許請求されるように技術の性質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図していることを理解されたい。添付の図面は、技術のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、様々な実施形態を例示し、説明と共に、技術の原則および動作を説明するのに役立つ。さらに、図面および説明は、単なる例示であることを意図し、いかなる様式でも特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の特定の実施形態の以下の詳細な説明は、以下の図面と併せて読むと最も良く理解することができ、これらの図面では、同様の構造体が同様の参照番号で示される。
【0014】
本明細書に記載の方法に好適であり得る、二成分繊維形状の実施形態の断面図を概略的に図示する。
図1A図1Aは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、「海島」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図1B図1Bは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、別の「海島」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図1C図1Cは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、別の「海島」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図1D図1Dは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、別の「海島」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図1E図1Eは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、「柑橘類」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図1F図1Fは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、「パイセグメント化された」二成分繊維形状を概略的に図示する。
【0015】
本明細書に記載の方法に好適ではない場合がある二成分繊維形状の例示的な実施形態を概略的に図示する。
図2A図2Aは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、「コア/シース」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図2B図2Bは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、「並列」二成分繊維形状を概略的に図示する。
図3図3は、本明細書に記載の1つ以上の実施形態による、不織ウェブ材料の廃棄部分が、二成分繊維に改質されるプロセスを概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、様々な実施形態をより詳細に参照し、そのいくつかの実施形態が添付の図面に例示される。可能な場合はいつでも、同じまたは類似の部分を参照するために、図面全体で同じ参照番号が使用されるであろう。
【0017】
本明細書に開示される実施形態は、二成分繊維を製造するためのプロセス、かかる二成分繊維から生成される不織ウェブ材料を製造するためのプロセス、ならびに製造された二成分繊維および不織ウェブ材料に関する。本明細書に記載されるように、「二成分繊維」は、概して、繊維の異なる断面領域内に配設された、2つ以上の異なる材料を含む繊維を指す。例えば、図1A図1Fおよび図2A図2Bは、二成分繊維形状の実施形態を図示する。二成分繊維の各それぞれの材料は、2つ以上のポリマーの混合物、または単一のポリマー組成物であり得ることを理解されたい。
【0018】
引き続き図1A図1Fおよび図2A図2Bを参照すると、二成分繊維は、一次ポリマー領域および二次ポリマー領域を含み得る。図1A図1Fおよび図2A図2Bでは、二成分繊維の断面において、一次ポリマー領域は、白色領域として図示され、二次ポリマー領域は、斜交平行領域として図示される。ポリマー領域(例えば、一次ポリマー領域および二次ポリマー領域)は、材料組成に基づいて、隣接するポリマー領域とのそれらの境界によって画定されることを理解されたい。例えば、一次ポリマー領域の全周は、異なる材料組成を有する二次ポリマー領域と直接接触するか、または二成分繊維の周囲を画定し、逆もまた同様である。
【0019】
1つ以上の実施形態では、一次ポリマー領域の二次ポリマー領域に対する重量比は、90:10~10:90である。例えば、一次ポリマー領域の二次ポリマー領域に対する重量比は、80:20~20:80、70:30~30:70、60:40~40:60、または55:45~45:55であり得る。1つ以上の実施形態では、繊維の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、またはさらには少なくとも90重量%が、一次ポリマー領域である。1つ以上の追加の実施形態では、繊維の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、またはさらには少なくとも90重量%が、二次ポリマー領域である。
【0020】
現在記載されている1つ以上の実施形態によれば、二成分繊維は、2つ以上の二次ポリマー領域を含み得る。かかる実施形態の例は、図1A図1Fに提供される。例えば、二成分繊維は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、またはさらに少なくとも30の二次ポリマー領域を含み得る。他方で、図2Aおよび図2Bは、単一の二次ポリマー領域のみを含む実施形態を図示する。本明細書に詳細に記載されるように、本明細書に記載されるプロセスは、特に、二成分繊維から作製された余剰不織材料が、追加の二成分繊維を形成するために利用される(例えば、「再循環される」)ときなど、一次ポリマー領域および二次ポリマー領域の材料組成において重複があるとき、2つ以上の二次ポリマー領域を含む二成分繊維を形成し得る。例えば、かかる実施形態は、二次ポリマー領域中に一次ポリマー領域の大部分の材料を含み得、逆もまた同様である。
【0021】
図示された実施形態では、一次ポリマー領域は、二次ポリマー領域とは異なる材料組成を有する。本明細書に記載の実施形態によれば、一次ポリマー領域は、ポリエチレンの大部分を含み得、二次ポリマー領域は、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドの大部分を含み得る。しかしながら、本明細書で詳細に記載されるように、一次ポリマー領域は、比較的少量のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを追加的に含み得、二次ポリマー領域は、比較的少量のポリエチレンを含み得る。
【0022】
現在記載されるように、エチレン/アルファオレフィンインターポリマーなどのエチレン系ポリマーと称されることもあるポリエチレンは、エチレンモノマーに由来する、50モル%超の単位を含むポリマーを指す。これには、エチレン系ホモポリマーまたはコポリマー(2つ以上のコモノマー由来の単位を意味する)が含まれる。ポリエチレンの一般的な形態には、限定されるものではないが、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状および実質的に直鎖状低密度樹脂の両方を含むシングルサイト触媒直鎖状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、ならびに高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられる。
【0023】
1つ以上の実施形態によれば、例示的な市販のポリエチレンは、限定ではないが、Dow Chemicalから入手可能なASPUN(商標)6000、ASPUN(商標)6850、または他のASPUN(商標)シリーズポリマーを含み得る。本実施形態で利用され得るさらに好適なポリエチレンまたは他の材料は、欧州特許出願番号第18382830.0号、表題「A NON-WOVEN FABRIC HAVING ETHYLENE/ALPHA-OLEFIN POLYMER FIBERS」(整理番号82572)、ならびに米国仮特許出願第62/769,618号(整理番号82570)、および米国仮特許出願第62/769,615号(整理番号82571)において開示されるものを含み得、これらの各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
1つ以上の実施形態によれば、好適なポリエチレンは、0.910g/cm~0.970g/cmの密度を有し得る。例えば、ポリエチレンは、0.915g/cm~0.960g/cm、0.920g/cm~0.955g/cm、0.925g/cm~0.945g/cm、または0.930g/cm~0.940g/cmの密度を有し得る。追加の実施形態では、ポリエチレンは、少なくとも0.910g/cm、少なくとも0.915g/cm、少なくとも0.920g/cm、少なくとも0.925g/cm、少なくとも0.930g/cm、少なくとも0.935g/cm、少なくとも0.940g/cm、少なくとも0.945g/cm、少なくとも0.950g/cm、少なくとも0.955g/cm、少なくとも0.960g/cm、または少なくとも0.965g/cmの密度を有し得る。さらに追加の実施形態では、ポリエチレンは、0.915g/cm以下、0.920g/cm以下、0.925g/cm以下、0.930g/cm以下、0.935g/cm以下、0.940g/cm以下、0.945g/cm以下、0.950g/cm以下、0.955g/cm以下、0.960g/cm以下、0.965g/cm以下、または0.970g/cm以下の密度を有し得る。密度は、ASTM D792に従って測定される。
【0025】
1つ以上の実施形態によれば、好適なポリエチレンは、10~60g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得、ここで、I2は、ASTM D1238、190℃、2.16kgに従って測定される。例えば、ポリエチレンは、15~35g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。追加の実施形態では、ポリエチレンは、少なくとも10g/10分、少なくとも15g/10分、少なくとも20g/10分、少なくとも25g/10分、少なくとも30g/10分、少なくとも35g/10分、少なくとも40g/10分、少なくとも45g/10分、少なくとも50g/10分、または少なくとも55g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。追加の実施形態では、ポリエチレンは、15g/10分以下、20g/10分以下、25g/10分以下、30g/10分以下、35g/10分以下、40g/10分以下、45g/10分以下、50g/以下10分以下、55g/10分以下、または60g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有し得る。
【0026】
1つ以上の実施形態によれば、好適なポリエチレンは、2.0~3.3などの、1.5~3.5の重量平均分子量の、数平均分子量に対する比(Mw(GPC)/Mn(GPC))として表される、以下に記載の方法による分子量分布を有し得る。例えば、重量平均分子量の、数平均分子量に対する比(Mw(GPC)/Mn(GPC))は、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、少なくとも2.0、少なくとも2.1、少なくとも2.2、少なくとも2.3、少なくとも2.4、少なくとも2.5、少なくとも2.6、少なくとも2.7、少なくとも2.8、少なくとも2.9、少なくとも3.0、少なくとも3.1、少なくとも3.2、少なくとも3.3、少なくとも3.4、1.6以下、1.7以下、1.8以下、1.9以下、2.0以下、2.1以下、2.2以下、2.3以下、2.4以下、2.5以下、2.6以下、2.7以下、2.8以下、2.9以下、3.0以下、3.1以下、3.2以下、3.3以下、3.4以下、3.5以下、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0027】
1つ以上の実施形態によれば、好適なポリエチレンは、100~400の1,000,000炭素原子当たりのビニル飽和数を有し得る。例えば、ポリエチレンは、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、400以下、350以下、300以下、250以下、200以下、150以下、またはそれらの組み合わせの1,000,000炭素原子当たりのビニル飽和数を有し得る。本明細書に記載されるように、かかるビニル飽和は、H-NMRによって判定される。
【0028】
1つ以上の実施形態では、ポリエチレンは、エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーであり得る。インターポリマーとは、ポリマーが2つ、3つ以上のモノマーのポリマー、すなわちコポリマー、ターポリマーなどであることを意味する。この場合、第1のモノマーはエチレンである。第2のモノマーはアルファオレフィンである。このようなアルファオレフィンは、少なくとも3個の炭素原子を有し、例えば、最大20個、または最大10個、または最大8個の炭素原子を有し得る。例示的なα-オレフィンコモノマーとしては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、および4-メチル-1-ペンテンが挙げられるが、これらに限定されない。任意選択の第3、第4、またはそれ以上のモノマーは、アルファ-オレフィンであり得る。
【0029】
インターポリマーは、1つ以上の実施形態によれば、ランダムインターポリマーである。ある実施形態では、インターポリマーは、インターポリマー中の繰り返し単位の総モル数に基づいて、少なくとも50モルパーセント、または少なくとも60モルパーセント、または少なくとも70モルパーセントのエチレン系繰り返し単位を含む。ある実施形態では、インターポリマーは、インターポリマー中の繰り返し単位の総モル数に基づいて、99.9、または99.5、または99、または95、または90、または85モルパーセント以下のエチレン系繰り返し単位を含む。ある実施形態では、インターポリマーは、インターポリマー(すなわち、第2の、および任意選択の第3の、ならびに第4のモノマー)中の繰り返し単位の総モル数に基づいて、少なくとも0.1、または少なくとも0.5、または少なくとも1、または少なくとも5、または少なくとも10モルパーセントのアルファオレフィン系繰り返し単位を含む。ある実施形態では、インターポリマーは、インターポリマー(すなわち、第2の、および任意選択の第3の、ならびに第4のモノマー)中の繰り返し単位の総モル数に基づいて、50以下、または30モルパーセント以下のアルファオレフィン系繰り返し単位を含む。
【0030】
インターポリマーを形成するために、概して、溶液相重合プロセスは、115~250℃、例えば、115~200℃の範囲の温度、および300~1000psi、例えば、400~750psiの範囲の圧力で、1つ以上の等温ループ反応器、または1つ以上の断熱反応器などの、1つ以上のよく撹拌される反応器中で発生し得る。二重反応器内の一実施形態では、第1の反応器内の温度は、115~190℃、例えば、115~150℃の範囲内であり、第2の反応器の温度は、150~200℃、例えば、170~195℃の範囲内である。単一反応器内の別の実施形態では、反応器内の温度は、115~190℃、例えば、115~150℃の範囲内である。溶液相重合プロセスにおける滞留時間は、典型的には、2~30分、例えば10~20分の範囲である。エチレン、溶媒、水素、1つ以上の触媒系、任意選択的に1つ以上の共触媒、および任意選択的に1つ以上のコモノマーは、1つ以上の反応器に連続的に供給される。例示的な溶媒には、イソパラフィンが含まれるが、これに限定されない。例えば、このような溶媒は、ExxonMobil Chemical Co,Houston,TexからISOPAR Eの名称で市販されている。次いで、得られたエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーと溶媒との混合物を反応器から取り出し、エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーを単離する。溶媒は、典型的には、溶媒回収ユニット、すなわち熱交換器および気液分離器ドラムを介して回収され、次いで重合系に再循環される。
【0031】
一実施形態では、エチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物は、二重反応器系、例えば、二重ループ反応器系において、溶液重合を介して生成され得、ここで、エチレン、および任意選択的に、1つ以上のα-オレフィンは、1つ以上の触媒系の存在下で重合される。さらに、1つ以上の共触媒が存在する場合もある。
【0032】
別の実施形態では、エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーは、単一反応器系、例えば、単一ループ反応器系において、溶液重合を介して生成され得、ここで、エチレン、および任意選択的に、1つ以上のα-オレフィンは、1つ以上の触媒系の存在下で重合される。一実施形態によれば、2つの異なる触媒が、二重反応器系で使用される。2つの異なる触媒の一方または両方は、以下に示すように式(I)を有する。これにより、上記のようなバイモーダルインターポリマー組成物の製造が可能になる。
【0033】
第1のエチレン/アルファオレフィンインターポリマーを生成するのに適した例示的な触媒系は、式(I)の金属-配位子錯体を含むプロ触媒成分を含む触媒系であり得る。
【化1】
【0034】
式(I)では、Mは、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムから選択される金属であり、この金属は、+2、+3、または+4の形式酸化状態にあり、nは、0、1、または2であり、nが1である場合、Xは、単座配位子または二座配位子であり、nが2である場合、各Xは、単座配位子であり、かつ同じかまたは異なり、金属-配位子錯体は、全体的に電荷中性であり、各Zは、-O-、-S-、-N(R)-、または-P(R)-から独立して選択され、各RおよびRは、独立して(C~C30)ヒドロカルビルまたは(C~C30)ヘテロヒドロカルビルであり、Lは、(C~C40)ヒドロカルビルエンまたは(C~C40)ヘテロヒドロカルビルエンであり、(C~C40)ヒドロカルビルエンは、式(I)の2つのZ基を連結している1炭素原子から10炭素原子のリンカー骨格(Lが結合している)を含む部分を有するか、または、(C~C40)ヘテロヒドロカルビレンは、式(I)の2つのZ基を連結する1原子から10原子のリンカー骨格を含む部分を有し、(C~C40)ヘテロヒドロカルビレンの1原子から10原子のリンカー骨格の1~10原子の各々は、独立して炭素原子またはヘテロ原子であり、各ヘテロ原子は、独立してO、S、S(O)、S(O)、Si(R、Ge(R、P(R)、またはN(R)であり、各Rは、独立して(C~C30)ヒドロカルビルまたは(C~C30)ヘテロヒドロカルビルであり、RおよびRは、(C~C40)ヒドロカルビル、(C~C40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R、-Ge(R、-P(R、-N(R、-OR、-SR、-NO、-CN、-CF、RS(O)-、RS(O)-、(RC=N-、RC(O)O-、ROC(O)-、RC(O)N(R)-、(RNC(O)-、ハロゲン、および式(II)、式(III)、または式(IV)を有するラジカルからなる群から独立して選択される。
【化2】
【0035】
式(II)、(III)、および(IV)では、R31~35、R41~48、またはR51~59の各々は、独立して(C~C40)ヒドロカルビル、(C~C40)ヘテロヒドロカルビル、Si(R、-Ge(R、-P(R、-N(R、-N=CHR、-OR、-SR、-NO、-CN、-CF、RS(O)-、RS(O)-、(RC=N-、RC(O)O-、ROC(O)-、RC(O)N(R)-、(RNC(O)-、ハロゲン、または-Hから選択され、ただし、RまたはRのうち少なくとも1つは、式(II)、式(III)、または式(IV)を有するラジカルであり、そこで、R、R、およびRは上で定義された通りである。
【0036】
式(I)では、R2~4、R5~7、およびR9~16の各々は、独立して(C~C40)ヒドロカルビル、(C~C40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R、-Ge(R、-P(R、-N(R、-N=CHR、-OR、-SR、-NO、-CN、-CF、-RS(O)-、RS(O)-、(RC=N-、RC(O)O-、ROC(O)-、RC(O)N(R)-、(RNC(O)-、ハロゲン、および-Hから選択され、ここで、R、R、およびRは、上で定義された通りである。
【0037】
式(I)の金属-配位子錯体を含む触媒系は、オレフィン重合反応の金属系触媒を活性化するための当該技術分野で既知の任意の技術によって触媒的に活性にされ得る。例えば、式(I)の金属-配位子錯体は、錯体を活性化共触媒に接触させるか、または錯体を活性化助触媒と組み合わせることによって触媒活性になる場合がある。本明細書に使用するのに好適な活性化共触媒としては、アルキルアルミニウム、ポリマーまたはオリゴマーアルモキサン(アルミノキサンとしても知られる)、中性ルイス酸、および非ポリマー、非配位、イオン形成化合物(酸化条件下でのかかる化合物の使用を含む)が挙げられる。好適な活性化技術は、バルク電気分解である。前述の活性化共触媒および技法のうちの1つ以上の組み合わせもまた企図される。「アルキルアルミニウム」という用語は、モノアルキルアルミニウムジヒドリドもしくはモノアルキルアルミニウムジハライド、ジアルキルアルミニウムヒドリドもしくはジアルキルアルミニウムハライド、またはトリアルキルアルミニウムを意味する。ポリマーまたはオリゴマーアルモキサンの例としては、メチルアルモキサン、トリイソブチルアルミニウム修飾メチルアルモキサン、およびイソブチルアルモキサンが挙げられる。
【0038】
ルイス酸活性化剤(共触媒)は本明細書に記載されるように、1~3個の(C~C20)ヒドロカルビル置換基を含有する第13族金属化合物を含む。一実施形態において、第13族金属化合物は、トリ((C~C20)ヒドロカルビル)置換アルミニウムまたはトリ((C~C20)ヒドロカルビル)-ホウ素化合物である。他の実施形態では、第13族金属化合物は、トリ(ヒドロカルビル)-置換アルミニウム、トリ((C~C20)ヒドロカルビル)-ホウ素化合物、トリ((C~C10)アルキル)アルミニウム、トリ((C~C18)アリール)ホウ素化合物、およびそれらのハロゲン化(過ハロゲン化を含む)誘導体である。さらなる実施形態では、第13族金属化合物は、トリス(フルオロ置換フェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。いくつかの実施形態では、活性化助触媒は、トリス((C~C20)ヒドロカルビルボレート(例えば、トリチルテトラフルオロボレート)またはトリ((C~C20)ヒドロカルビル)アンモニウムテトラ((C~C20)ヒドロカルビル)ボラン(例えば、ビス(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)である。本明細書おいて、「アンモニウム」という用語は、((C~C20)ヒドロカルビル)、((C~C20)ヒドロカルビル)N(H)、((C~C20)ヒドロカルビル)N(H) 、(C~C20)ヒドロカルビルN(H) 、またはN(H) であり、各(C~C20)ヒドロカルビルは、2つ以上存在する場合、同じであるか、または異なっている場合がある。
【0039】
中性ルイス酸活性化剤(共触媒)の組み合わせとしては、トリ((C~C)アルキル)アルミニウムとハロゲン化トリ((C~C18)アリール)ホウ素化合物、とりわけ、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとの組み合わせを含む混合物が挙げられる。他の実施形態は、そのような中性ルイス酸混合物とポリマーまたはオリゴマーアルモキサンとの組み合わせ、および単一の中性ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとポリマーまたはオリゴマーアルモキサンとの組み合わせである。(金属-配位子錯体):(トリス(ペンタフルオロ-フェニルボラン):(アルモキサン)[例えば(第4族金属-配位子錯体):(トリス(ペンタフルオロ-フェニルボラン):(アルモキサン)]のモルの数の比は、1:1:1~1:10:30であり、他の実施形態では1:1:1.5~1:5:10である。
【0040】
式(I)の金属-配位子錯体を含む触媒系を活性化して、1つ以上の助触媒、例えば、カチオン形成助触媒、強ルイス酸、またはそれらの組み合わせを組み合わせることによって、活性触媒組成物を形成することができる。好適な活性化助触媒としては、ポリマーまたはオリゴマーアルミノキサン、特にメチルアルミノキサン、ならびに不活性、相溶性、非配位性、イオン形成性化合物が挙げられる。例示的な好適な共触媒としては、変性メチルアルミノキサン(MMAO)、ビス(水素化タローアルキル)メチル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(1)アミン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
いくつかの実施形態において、前述の活性化助触媒のうちの1つ以上は、互いに組み合わせて使用される。特に好ましい組み合わせは、トリ((C~C)ヒドロカルビル)アルミニウム、トリ((C~C)ヒドロカルビル)ボラン、またはホウ酸アンモニウムとオリゴマーもしくはポリマーアルモキサン化合物との混合物である。式(I)の1つ以上の金属-配位子錯体の総モル数と1つ以上の活性化助触媒の総モル数との比は、1:10,000~100:1である。いくつかの実施形態では、この比は、少なくとも1:5000であり、他のいくつかの実施形態では少なくとも1:1000、および10:1以下であり、さらにいくつかの他の実施形態では、1:1以下である。アルモキサンを単独で活性化助触媒として使用する場合、用いられるアルモキサンのモル数は、式(I)の金属-配位子錯体のモル数のうちの少なくとも100倍であることが好ましい。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを単独で活性化共触媒として使用するとき、いくつかの他の実施形態では、用いられるトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランのモル数の、式(I)の1つ以上の金属-配位子錯体の総モル数に対する比は、0.5:1~10:1、1:1~6:1、または1:1~5:1である。残りの活性化共触媒は一般に、式(I)の1つ以上の金属-配位子錯体の総モル量におおよそ等しいモル量で用いられる。
【0042】
現在記載されるように、ポリエステルは、概して、エステル官能基を含むポリマーを指し得る。1つ以上の実施形態によれば、好適なポリエステルには、限定ではないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリブチレンテレフタレート(PBT)を含み得る。市販のポリエステルは、限定ではないが、各々Indorama Venturesによって製造された、RAMAPET BF 3067およびRAMAPET B0003を含み得る。
【0043】
現在記載されるように、プロピレン系ポリマーと称されることもあるポリプロピレンは、プロピレンモノマーに由来する、50%モル超の単位を含むポリマーを指す。これは、プロピレン系ホモポリマーまたはコポリマー(2つ以上のコモノマー由来の単位を意味する)を含む。コポリマーとは、ポリマーが、2つ、3つ以上のモノマーのポリマー、すなわちコポリマー、ターポリマーなどであることを意味する。1つ以上の実施形態では、第1のモノマーは、プロピレンであり得、第2のモノマーは、アルファオレフィンであり得る。かかるアルファオレフィンは、2個または少なくとも4個の炭素原子を有し、例えば、最大20個、または最大10個、または最大8個の炭素原子を有し得る。例示的なα-オレフィンコモノマーとしては、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、および4-メチル-1-ペンテンが挙げられるが、これらに限定されない。任意選択の第3、第4、またはそれ以上のモノマーは、α-オレフィンであり得る。1つ以上の実施形態によれば、例示的な市販のポリプロピレンは、限定ではないが、Braskemによって製造されたCP360H、およびExxon Mobilによって製造されたACHIEVE Advanced PP3854を含み得る。
【0044】
現在記載されるように、ポリアミドは、概して、アミド官能基を含むポリマーを指し得る。1つ以上の実施形態によれば、好適なポリアミドは、ポリアミド-6、およびポリアミド-6,6を含み得、市販の好適なポリアミドは、限定ではないが、Allied Corporationによって製造されたCAPRON 1949Fを含み得る。
【0045】
本明細書に記載の材料は、スパンボンド不織物などの繊維および/または不織物を形成するために使用されてもよい。本明細書で使用される際、「スパンボンド」とは、溶融熱可塑性ポリマー組成物を、溶融糸またはフィラメントとして、複数の微細な通常円形のダイ毛細管を通して、糸またはフィラメントを細くして、縮径させるために機能する、収束する高速ガス流(例えば空気)に押出することによって形成される繊維を指す。その後、フィラメントまたは糸は、高速ガス流によって運ばれ、収集表面上に堆積して、略5~100マイクロメートルの平均直径を有するランダムに分散されたスパン繊維の不織ウェブを形成する。用語「不織物」、「不織ウェブ」、および「不織布」は、本明細書で互換的に使用される。「不織物」とは、編まれた布地の場合のように識別可能な方法ではなく、ランダムに挟まれた個々の繊維または糸の構造を有するウェブまたは布地を指す。1つ以上の実施形態では、二成分繊維は、ステープル繊維またはスパンボンド繊維である。追加の実施形態では、不織ウェブは、スパンボンド不織物またはカード不織物である。
【0046】
再び図1A図1Fを参照すると、1つ以上の実施形態では、一次ポリマー領域は、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、またはさらに少なくとも95重量%のポリエチレンを含み得る。かかる実施形態では、一次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、またはさらに少なくとも7.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含み得る。追加的に、二次ポリマー領域は、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、またはさらに少なくとも95重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み得る。かかる実施形態では、二次ポリマー領域は、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、またはさらに少なくとも7.5重量%のポリエチレンを含み得る。かかる実施形態は、一次ポリマー領域および二次ポリマー領域の大部分の材料に関して「重複する」組成物を有すると言うことができる。
【0047】
本明細書に記載の1つ以上の実施形態では、ポリエチレンは、一次ポリマー領域の「大部分の成分」または「大部分の材料」であり得る。ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドは、二次ポリマー領域の「大部分の成分」または「大部分の材料」であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、大部分の成分がポリマーの混合物を含み得ることを理解されたい。例えば、一次ポリマー領域の大部分の成分は、ポリエチレンの混合物であり得る。
【0048】
1つ以上の実施形態では、一次ポリマー領域がポリエチレンに加えてポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含むとき、2つ以上の二次ポリマー領域を含む二成分繊維は、1つの二次ポリマー領域のみを含むものよりも優れた紡糸性を有する。同様に、二次ポリマー領域がポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドに加えてポリエチレンを含むとき、2つ以上の二次ポリマー領域を含む二成分繊維は、1つの二次ポリマー領域のみを含むものよりも優れた紡糸性を有する。理論に拘束されることなく、一次ポリマー領域および二次ポリマー領域の大部分の材料の混合によって引き起こされる紡糸性の低下は、二次ポリマー領域が、二成分繊維の断面全体に比較的分散される二成分繊維構成を利用することによって軽減されると考えられている。すなわち、2つ以上の二次ポリマー領域を含む実施形態は、二次ポリマー領域の大部分の材料のより分散された面積を有し得る。例えば、図1Aの「海島」構成は、それぞれ、図2Aおよび図2Bのコア/シースまたは並列配置よりも、二次ポリマー領域の大部分の材料のより分散された面積を有し、より優れた紡糸性を有し得る。より分散された二次ポリマー領域を有するこのような繊維形状は、2つ以上の二次ポリマー領域を含み得る。
【0049】
ここで図3を参照すると、例として、二成分繊維116から不織材料122を製造するために利用され得るシステム100が図示される。システム100は、一次ポリマー領域材料供給口104および二次ポリマー領域材料供給口110を含み得る。一次ポリマー領域材料供給口104には、二成分繊維116)の一次ポリマー領域の大部分の材料に対する前駆体が供給され、二次ポリマー領域材料供給口110には、二成分繊維116の二次ポリマー領域の大部分の材料に対する前駆体が供給される。図3に図示されるように、それぞれの供給物は、一次ポリマー領域の大部分の成分供給物102(一次ポリマー領域材料供給口104に供給される)、二次ポリマー領域の大部分の成分供給物108(二次ポリマー領域材料供給口110に供給される)、および供給不織ウェブ材料126(これは、一次ポリマー領域材料供給口104、二次ポリマー領域材料供給口110、またはその両方に供給することができる)を含む。本明細書に記載されるように、供給不織ウェブ材料126は、一次ポリマー領域の大部分の成分および二次ポリマー領域の大部分の成分の両方を含む、不織材料を含み得る。
【0050】
一次ポリマー領域材料供給口104および二次ポリマー領域材料供給口110に供給される材料は、それぞれ、チャネル106およびチャネル112を介して繊維形成デバイス114に移動される。繊維形成デバイス114は、二成分繊維116を形成する。二成分繊維116は、しばらくの間貯蔵され得るか、または連続プロセスにおいて不織ウェブ材料118に直ちに形成され得る。いくつかの実施形態では、新しく形成された不織ウェブ材料118は、図3の矢印によって図示される機械加工方向において、不織材料120の領域に平行移動されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、不織材料120は、トリミングされ得、その結果、サイズ決定された不織材料122が生成され、これは最終的に圧延されて商品の下流の生産者に販売され得る。いくつかの実施形態では「廃棄部分」と称されるトリミングされた部分124は、余剰供給不織ウェブ材料126として利用されてもよい。かかる実施形態では、供給不織ウェブ材料は、図3に図示されるプロセスにおいて形成された不織ウェブの下流廃棄部分であってもよい。かかる実施形態では、トリミングされた部分124は、追加の繊維を生成するためにシステムに効果的に再循環される。しかしながら、この材料は繊維の一次ポリマー領域および二次ポリマー領域を含むので、再循環された一次ポリマー領域のいくつかの材料は、新たに生成された二成分繊維の二次ポリマー領域に行き着く可能性があり、逆もまた同様である。
【0052】
本明細書に記載されるように、供給不織材料は、例えば、最終製品の不織材料からトリミングされることによって「廃棄物」と見なされる不織材料を含み得る。追加の実施形態では、余剰不織材料は、生成された二成分不織物のロール全体など、任意の不織材料の部分であり得る。供給物という用語は、不織材料の供給源に関して必ずしも限定的であってはならない。しかしながら、供給不織材料は、概して、2つの異なるポリマー領域を含む二成分繊維を含むことを理解されたい。
【0053】
本明細書に記載されるように、図3のものなどの実施形態では、一次ポリマー領域と二次ポリマー領域との間の材料組成における重複が存在する。かかる実施形態では、繊維強度は、少なくとも2つの二次ポリマー領域、およびいくつかの実施形態では、2つをはるかに超える二次ポリマー領域を含む形状を利用することによって維持される。
【0054】
試験方法
密度
エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーの密度測定は、ASTM D792、方法Bに従って行われる。
【0055】
メルトインデックス(I
エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーのメルトインデックス(I2)値は、ASTM D1238に従って、190℃、2.16kgで測定する。値をg/10分単位で報告し、これは10分当たりに溶出したグラムに対応する。
【0056】
従来のゲル浸透クロマトグラフィー(従来型GPC)およびMWD
クロマトグラフィーシステムは、内蔵型IR5赤外線検出器(IR5)を備えたPolymerChar GPC-IR(Valencia,Spain)高温GPCクロマトグラフからなる。オートサンプラのオーブンコンパートメントは、160℃に設定し、カラムコンパートメントは、150℃に設定する。使用したカラムは、4つのAgilent「Mixed A」30cm、20ミクロンの直線混合床カラムである。使用されるクロマトグラフィーの溶媒は、1,2,4トリクロロベンゼンであり、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有する。溶媒源は窒素注入される。使用される注入体積は、200マイクロリットルであり、流速は1.0ミリリットル/分である。
【0057】
GPCカラムセットの較正は、580~8,400,000g/モルの範囲の分子量を有する少なくとも20個の狭い分子量分布のポリスチレン標準を用いて行われ、個々の分子量間で少なくとも10の間隔を有する6つの「カクテル」混合物中に配置される。標準品はAgilent Technologiesから購入する。ポリスチレン標準物質は、1,000,000g/モル以上の分子量の場合は、50ミリリットルの溶媒中0.025グラムで、および1,000,000g/モル未満の分子量の場合は、50ミリリットルの溶媒中0.05グラムで調製される。80℃で穏やかに30分間撹拌しながら、ポリスチレン標準物質を溶解する。ポリスチレン標準品のピーク分子量は、次式を用いてエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー分子量に変換される(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載されている)。
ポリエチレン=A×(Mポリスチレン (等式1)
式中、Mは分子量であり、Aは0.4315の値を有し、Bは1.0に等しい。
【0058】
5次多項式を用いて、それぞれのエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー等価較正点に適合させる。NIST標準のNBS1475を52,000g/モルの分子量で得られるように、Aに対してわずかな調整(約0.39~0.44)を行い、カラム分解能およびバンド広がり効果を補正する。
【0059】
GPCカラムセットの合計プレート計数は、(50ミリリットルのTCB中0.04gで調製し、穏やかに撹拌しながら20分間溶解した)エイコサンを用いて実行される。プレート計数(式2)および対称性(式3)を、次式に従って200マイクロリットルの注入で測定する。
【数1】
式中、RVは、ミリリットルでの保持体積であり、ピーク幅はミリリットルであり、ピーク最大値はピークの最大高さであり、半分の高さはピーク最大値の1/2の高さである。
【数2】
式中、RVはミリリットルでの保持体積であり、ピーク幅はミリリットルであり、ピーク最大値はピークの最大位置であり、1/10の高さはピーク最大値の1/10の高さであり、後部ピークはピーク最大値よりも後の保持体積でのピークテールを指し、前部ピークはピーク最大値よりも前の保持体積でのピーク前部を指す。クロマトグラフィーシステムのプレート計数は、22,000超であるべきであり、対称性は0.98~1.22であるべきである。
【0060】
試料はPolymerChar「Instrument Control」ソフトウェアを用いて半自動式で調製され、これは、試料の目標重量を2mg/mlとし、PolymerChar高温オートサンプラを介して、予め窒素注入されたセプタキャップ付きバイアルに溶媒(200ppmのBHTを含有)を添加する。試料を、「低速」振とう下で、160℃で3時間溶解させる。
【0061】
n(GPC)、Mw(GPC)、およびMz(GPC)の計算は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェア、等間隔の各データ収集点i(IR)でベースラインを差し引いたIRクロマトグラム、および方程式1からの点iに対する狭い標準較正曲線から得られたエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー等価分子量(g/モルで示されるMポリエチレン、i)を用いて、式5a~cに従ってPolymerChar GPC-IRクロマトグラフの内蔵型IR5検出器(測定チャネル)を用いたGPC結果に基づく。続いて、GPC分子量分布(GPC-MWD)プロット(wtGPC(lgMW)対lgMWプロット、式中、wtGPC(lgMW)は、分子量lgMWによるインターポリマー分子の重量分率)を取得し得る。分子量はg/モルであり、wtGPC(lgMW)は式4に従う。
∫重量GPC(lg MW)d lg MW=1.00 (等式4)
【0062】
数平均分子量Mn(GPC)、重量平均分子量Mw(GPC)およびz平均分子量Mz(GPC)は、次式のように計算することができる。
【数3】
【0063】
分子量分布(MWD)は、Mw/Mnの比として定義される。
【0064】
経時的な偏差をモニタリングするために、PolymerChar GPC-IRシステムで制御されたマイクロポンプを介して各試料に流量マーカー(デカン)を導入する。この流量マーカー(FM)を使用して、試料(RV(FM試料))内のそれぞれのデカンピークのRVを、狭い標準較正(RV(FM較正))内のデカンピークのRVと整列させることによって、各試料のポンプ流量(流量(公称))を線形に補正する。次いで、デカンマーカーピークの時間におけるあらゆる変化は、実験全体の流量(流量(有効))における線形シフトに関連すると仮定する。流量マーカーピークのRV測定の最高精度を促進するために、最小二乗フィッティングルーチンを使用して、流量マーカー濃度クロマトグラムのピークを二次方程式に適合する。次に、二次方程式の一次導関数を使用して、真のピーク位置を求める。流量マーカーピークに基づいてシステムを較正した後、(狭い標準較正に関して)有効流量を式6のように計算する。流量マーカーピークの処理は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェアを介して行う。許容可能な流量補正は、有効流量が公称流量の0.5%以内であるようになされる。
流量有効=流量公称×(RV(FM較正済み)/RV(FM試料)) (等式6)
【0065】
H NMR法(ビニル不飽和度の定量的測定)
原液(3.26g)を、10mmのNMR管中の0.133gのポリマー試料に添加する。源液は、テトラクロロエタン-d2(TCE)およびペルクロロエチレン(重量50:50)と0.001MのCr3+との混合物である。管中の溶液をNで5分間パージして、酸素の量を減少させる。蓋をした試料管を室温で一晩放置して、ポリマー試料を膨潤させた。試料を110℃で周期的にボルテックス混合しながら溶解させる。試料は、不飽和の一因となり得る添加剤、例えばエルカミドなどのスリップ剤を含まない。各H NMR分析を、Bruker AVANCE 400MHz分光計で、120℃の10mmの凍結プローブを用いて実行する。
【0066】
不飽和を測定するために2つの実験を行い、1つは対照実験であり、1つは二重プリサチュレーション実験である。対照実験としては、データを1Hzの線幅拡大を伴う指数窓関数で処理し、ベースラインを約7ppm~-2ppmに補正する。TCEの残留Hからの信号を100に設定し、約-0.5~3ppmの積分値(I合計)を対照実験における全ポリマーからの信号として使用する。ポリマー中の総炭素数NCは、式7で以下のように計算される。
NC=I合計/2 (式7)
【0067】
二重プリサチュレーション実験としては、データを1Hzの線幅拡大を伴う指数窓関数で処理し、ベースラインを約6.6ppm~4.5ppmに補正する。TCEの残留Hからの信号を100に設定し、不飽和についての対応する積分(Iビニレン、Iトリ置換、Iビニル、およびIビニリデン)を積分した。ポリエチレン不飽和を決定するためにNMR分光法を使用することは周知であり、例えば、Busico,V.,et al.,Macromolecules,2005,38,6988を参照されたい。ビニレン、トリ置換、ビニル、およびビニリデンの不飽和単位の数を、以下のように計算する。
ビニレン=Iビニレン/2 (等式8a)、
トリ置換=Iトリ置換 (等式8b)、
ビニル=Iビニル/2 (等式8c)、
ビニリデン=Iビニリデン/2 (等式8d)。
【0068】
総炭素1,000当たりの不飽和単位、すなわち、主鎖と分岐を含む全てのポリマー炭素は、次のように計算される。
ビニレン/1,000C=(Nビニレン/NC)*1,000 (等式9a)、
トリ置換/1,000C=(Nトリ置換/NC)*1,000 (等式9b)、
ビニル/1,000C=(Nビニル/NCH)*1,000 (等式9c)、
ビニリデン/1,000C=(Nビニリデン/NC)*1,000 (等式9d)。
【0069】
TCE-d2からの残留プロトンからのH信号について化学シフト基準を6.0ppmに設定する。制御は、ZGパルス、NS=4、DS=12、SWH=10,000Hz、AQ=1.64秒、D1=14秒で実行される。二重プリサチュレーション実験は、O1P=1.354ppm、O2P=0.960ppm、PL9=57db、PL21=70db、NS=100、DS=4、SWH=10,000Hz、AQ=1.64秒、D1=1秒(D1はプリサチュレーション時間)、D13=13秒によって変更されたパルスシーケンスで実行される。
【0070】
デニール測定
繊維寸法は、光学顕微鏡で測定される。デニール(9000メートルに対するそのような繊維の重量として定義される)は、各ポリマー成分の密度および繊維寸法に基づいて計算される。
【0071】
フィラメント速度の決定
フィラメント速度は、次式に基づいて計算される。
フィラメント速度(メートル毎分)=処理速度(g/分)/デニール(g/9000m)*9,000(等式10)
【実施例
【0072】
実施例は、現在開示されている主題の実施形態を表現するものであり、特許請求の範囲の範囲を限定することを意味するものではない。
【0073】
実施例1-二成分繊維の再循環
二成分繊維を、コア/シース(CS)形状および「海島」(INS)形状で生成した。具体的には、20グラム/平方メートルの二成分繊維不織物は、コア/シースまたは「海島」構成の単一ビームREICOFIL4スパンボンドライン上で生成された。機械(REICOFIL 4スパンボンドライン)は、7022個の穴(6861穴/m)および0.6mmの各穴の出口直径を有する紡糸口金を装備した。穴のL/D比は、4であった。処理能力は、0.56ghm(グラム/穴/分)で一定に保たれた。この二成分紡糸システムでは、コア/シース繊維構造は、以下のように生成された:一次領域押出機には、様々なポリエチレンが供給され、二次押出機には、ポリプロピレンまたはポリプロピレン/ポリエチレン(92.5/7.5重量比)配合物が供給された。一次領域および二次領域は、50:50の重量比を有する。この実施例において使用されたポリプロピレンは、Polypropylene CP360Hという名前で、Braskemから入手可能なホモポリマーポリプロピレン(PP)であった。二次領域におけるポリマーは、246℃で押出された。一次領域のポリマーは、233℃で押出された。紡糸パックのチャネルは、ポリマーの流れを分割し、両方のポリマーを各紡糸口金のバックホールに、シース(一次領域)で囲まれたコア(二次領域)を備えた同心のシース/コア断面を作成する配置で送達した。紡糸口金を出ると、繊維を、23℃で急冷させた。「海島」構成では、1つの海(一次領域)に33の島(二次領域)が存在した。再循環性試験を、7.5重量%のポリエチレンと92.5重量%のPPを配合し、その配合物を2次領域に押出することによって実行した。キャビンの圧力および/または空気急冷を、破断することなく安定した繊維紡糸を維持するように調整した。紡糸安定性(または紡糸性)を、目視検査によって繊維の破断が繰り返されない場合に判定した。実験を、3つの異なるポリエチレン、ASPUN(商標)6000、ASPUN(商標)6850、および実施例3で生成されたポリマーで繰り返した。加工条件および繊維紡糸の観察結果は、表1に記録される。
【0074】
表1に示されるように、全ての「海島」繊維構造は、少なくとも最大7.5重量%のポリエチレンのPPの島への組み込みを可能にする。7.5重量%のポリエチレンがPPの島に導入されたとき、プロセス条件を、それに応じて調整し(キャビン圧力および空気急冷)、安定した繊維紡糸が、約2~3g/9000mの妥当なデニールで達成することができた。他方、比較のコア/シース構造のいずれも、7.5重量%におけるPPコアへのPEの組み込みを可能にしなかった。プロセス条件の調整に関係なく、著しい繊維の破断が、観察された。この比較は、二成分不織物の再循環を改善する際に、「海島」繊維構造を使用する本開示の実施形態の利点を実証する。
【表1-1】
【表1-2】
【0075】
実施例2-二成分繊維の再循環
二成分繊維を、コア/シース(CS)形状および「海島」(INS)形状で生成した。具体的には、繊維を、0.6グラム/穴/分(ghm)の処理速度でHills Bicomponent Continuous Filament Fiber Spinning Line上で紡糸した。一次領域の押出機には、様々なポリエチレンが供給され、二次押出機には、ポリプロピレンまたはポリプロピレン/ポリエチレン(92.5/7.5の重量比)配合物が供給された。一次領域および二次領域は、50:50の重量比を有する。この実施例において使用されたポリプロピレンは、Polypropylene CP360Hという名前で、Braskemから入手可能なホモポリマーポリプロピレン(PP)であった。使用したポリエチレンは、The Dow ChemicalCompanyから入手可能なASPUN(商標)6000であった。
【0076】
The Hills Bicomponentダイは、穴の直径が0.6mmである、144の穴で構成した。穴のL/Dは、4/1であった。急冷空気温度および流量を、それぞれ15℃、最大375cfm(立方フィート毎分)に設定した。押出機のプロファイルは、240℃の溶融温度を達成するように調整した。フィラメントを、60psiのスロット圧力で開始する、空気吸引器を使用して引き抜いた。急冷空気流を、375cfmで開始した。深刻な繊維の破断が観察されたとき、スロット圧力および/または空気流を減少させて、安定した繊維紡糸を達成した。紡糸パックのチャネルは、ポリマーの流れを分割し、両方のポリマーを各紡糸口金のバックホールに、シース(一次領域)で囲まれたコア(二次領域)を備えた同心のシース/コア断面を作成する配置で送達した。紡糸口金を出ると、繊維を、23℃で急冷させた。「海島」構成では、1つの海(一次領域)に33の島(二次領域)が存在した。再循環性試験を、ポリエチレンとPPを配合し、その配合物を二次領域に押出することによって実行した。紡糸安定性(または紡糸性)を、目視検査によって判定した。加工条件および繊維紡糸の観察結果は、表2に記録される。
【0077】
表2に示されるように、最大スロット圧力および空気急冷で、CS繊維構造のAspun 6000/PPは、著しい繊維破断なしに紡糸することができなかった。キャビン圧力を40psiに低減したとき、安定した紡糸を得た。「海島」繊維構造により、Aspun 6000/PPは、最大スロット圧力(60psi)および空気急冷で、安定性を備えた優れた紡糸性を呈した。ライン容量に起因して、達成可能な最大スロット圧力は、60psiであった。このスロット圧力では、「海島」繊維構造は、わずかに太い繊維を生成し、わずかに遅いフィラメント速度をもたらした。より高いスロット圧力で、「海島」繊維構造は、コア/シースと比較して同様のデニール繊維を生成することができた。
【0078】
再循環では、コア/シースと「海島」繊維構造を比較すると、違いが見られた。(PPコアへの)7.5重量%のPE組み込みでは、コア/シース構造は、著しい繊維の破断を呈した。空気急冷を0cfmに低減することによって、繊維破断は、軽減されるだけであり、解消されることはなかった。一方、「海島」繊維構造では、適切な調整がプロセス条件になされるとき、同じフィラメント速度で安定した繊維紡糸を維持しながら、最大10重量%のPEを(PP島に)再循環することを可能にした。
【表2】
【0079】
実施例3-エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー組成物の生成
全原料(エチレンモノマー、1-オクテンコモノマー)およびプロセス溶媒(狭い沸点範囲の高純度イソパラフィン溶媒、ExxonMobil Chemicalから入手可能な商品名Isopar-E)を、反応環境に導入する前に、分子篩で精製した。水素は、高純度グレードとして加圧して供給され、それ以上精製しない。反応器エチレン供給流を、機械的圧縮機を介して反応圧力を上回るまで加圧した。溶媒とコモノマーの供給物を、ポンプを介して反応圧力を上回るまで加圧した。個々の触媒成分を、精製された溶媒で好適な成分濃度まで手動でバッチ希釈し、反応圧力を上回るまで加圧した。全ての反応供給流を質量流量計で測定し、コンピュータ自動弁制御系で独立して制御した。
【0080】
2つの反応器システムを直列構成で使用した。各連続溶液重合反応器は、熱を除去する連続撹拌タンク反応器(CSTR)を再現する、液体が充填された非断熱、等温循環ループ反応器で構成した。全ての新鮮な溶媒、エチレン、水素、および触媒成分供給物の独立した制御が可能であった。各反応器(溶媒、エチレン、1-オクテン、および水素)への未使用の全供給流は、温度制御されて、供給流を熱交換器に通過させることによって単一溶液相を維持した。各重合反応器への未使用の全供給物は、各注入位置間でほぼ等しい反応器容積で、2つの位置で反応器に注入された。未使用の供給物を制御し、各注入器は未使用の全供給質量流量の半分を受容した。触媒成分は、特別に設計された注入スティンガを通して重合反応器に注入された。一次触媒(プレ触媒)成分は、特定の目標で、各反応器のエチレン転化を維持するためにコンピュータ制御された。共触媒成分は、計算された特定のモル比に基づいて、一次触媒(プレ触媒)成分に供給された。各反応器供給物注入位置の直後に、供給流を循環重合反応器の内容物と静的混合要素を用いて混合した。各反応器の内容物を、反応熱の大部分を除去する熱交換器と、特定の温度で等温反応環境を維持する冷却剤側の温度で連続的に循環させた。各反応器ループの周りの循環は、ポンプによって提供した。
【0081】
二重直列反応器構成では、第1の重合反応器からの(溶媒、エチレン、1-オクテン、水素、触媒成分、およびポリマーを含有する)流出物を、第1の反応器ループを終了させて、第2の反応器ループに添加した。
【0082】
第2の反応器流出物は、水の添加および水との反応により不活性化される区域に入った。触媒の失活および添加剤の添加に続いて、反応器流出物は、ポリマーが非ポリマー流から除去される脱揮発系に入った。単離されたポリマー溶融物をペレット化して収集した。非ポリマー流は、システムから除去されたエチレンの大部分を分離する様々な機器を通過した。溶媒および未反応1-オクテンの大部分を、精製システムを通過した後に反応器に再循環させた。少量の溶媒および1-オクテンを、プロセスからパージした。
【0083】
表3の値に対応する反応器流供給データフローを、実施例を生成するために使用した。データは、溶媒再循環システムの複雑さが考慮され、反応システムが貫流フローダイアグラムとしてより簡単に処理することができるように表示される。使用した触媒成分を表4で参照する。
【0084】
作られたポリマーの各々を、上記の方法に従って様々な特性について試験する。
【表3】
【表4】
【0085】
実施例4
いくつかの考えられるポリエチレン材料の特性は、表5に報告される。1つ以上の実施形態では、ポリエチレンは、表5の定量化された特性のいずれかのプラスまたはマイナス5%、10%、20%以内であり得る。例えば、ポリエチレンは、0.935g/ccなどの5%、10%、または20%以内の密度を有し得る。
【表5】
【0086】
本発明を記載および定義する目的で、「約」または「おおよそ」という用語は、任意の定量的比較、値、測定、または他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表現するために本明細書で利用されることに留意されたい。用語はまた、問題の主題の基本的な機能に変化をもたらすことなく、定量的表現が記載された基準から変化し得る程度を表現するために本明細書で利用される。
【0087】
以下の特許請求の範囲のうちの1つ以上は、用語「ここで」を移行句として利用していることに留意されたい。本発明を定義する目的で、この用語は、構造の一連の特徴の列挙を導入するために使用される制限のない移行句として特許請求の範囲に導入され、より一般的に使用される制限のないプリアンブル用語「を含む」と同様に解釈されるべきであることに留意されたい。
【0088】
本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明に様々な修正および変更を加え得ることが当業者には明らかであろう。本発明の趣旨および実体を組み込んでいる開示された実施形態の変更の組み合わせ、副組み合わせ、および変形は、当業者に思い付き得るため、本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内の全てを含むと解釈されるべきである。

以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 不織ウェブを製造するためのプロセスであって、
二成分繊維を形成することであって、前記二成分繊維が、1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み、
前記一次ポリマー領域が、ポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むか、またはその両方であり、
前記一次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含むとき、前記一次ポリマー領域が、供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され、
前記二次ポリマー領域が少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むとき、前記二次ポリマー領域が、前記供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成され、
前記供給不織ウェブ材料が、
ポリエチレンと、
ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドと、を含む、形成することと、
前記二成分繊維を前記不織ウェブに形成することと、を含む、プロセス。
[2] 前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む、[1]に記載のプロセス。
[3] 前記供給不織ウェブ材料が、[1]のプロセスで形成された前記不織ウェブの廃棄部分である、[1]または[2]に記載のプロセス。
[4] 前記二成分繊維が、ステープル繊維またはスパンボンド繊維である、[1]~[3]のいずれかに記載のプロセス。
[5] 前記不織ウェブが、スパンボンド不織物またはカード不織物である、[1]~[4]のいずれかに記載のプロセス。
[6] 前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、[1]~[5]のいずれかに記載のプロセス。
[7] 前記二成分繊維が、「コア/シース」形状を有さない、[1]~[6]のいずれかに記載のプロセス。
[8] 前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含む、[1]~[7]のいずれかに記載のプロセス。
[9] 不織ウェブを製造するためのプロセスであって、
繊維形成デバイスの一次ポリマー領域材料供給口にポリエチレンを供給し、二次ポリマー領域材料供給口にポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを供給することによって、二成分繊維を形成することであって、前記二成分繊維が、各々前記ポリエチレンから形成された1つ以上の一次ポリマー領域と、前記ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドから形成された2つ以上の二次ポリマー領域と、を含む、形成することと、
前記不織ウェブの廃棄部分を除去することであって、前記廃棄部分が、
ポリエチレンと、
ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドと、を含む、除去することと、
二成分繊維が形成されるように、前記廃棄部分の少なくとも一部を繊維形成機に供給することであって、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、供給することと、を含む、プロセス。
[10] 前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む、[9]に記載のプロセス。
[11] 前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、[9]または[10]に記載のプロセス。
[12] 前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含む、[9]~[11]のいずれかに記載のプロセス。
[13] 二成分繊維から形成された不織ウェブであって、前記二成分繊維が、
1つ以上の一次ポリマー領域および2つ以上の二次ポリマー領域を含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリエチレンを含み、
前記二次ポリマー領域が、少なくとも80重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、
前記一次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、またはポリアミドを含み、前記一次ポリマー領域が、(a)ポリエチレンと、(b)ポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドと、を含む供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成されるか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも2.5重量%のポリエチレンを含み、前記二次ポリマー領域が、(a)ポリエチレンと、(b)ポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドと、を含む供給不織ウェブ材料から少なくとも部分的に形成されるか、
またはその両方である、不織ウェブ。
[14] 前記二成分繊維が、「海島」形状において少なくとも15の二次ポリマー領域を含む、[13]に記載の不織ウェブ。
[15] 前記一次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリプロピレン、ポリエステル、もしくはポリアミドを含むか、または
前記二次ポリマー領域が、少なくとも5重量%のポリエチレンを含むか、
またはその両方である、[13]または[14]に記載の不織ウェブ。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2A
図2B
図3