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特許7532454ブラシ、ヘアドライヤー、及びクライアントデバイスを含むシステム、並びに該システムによって実施される方法
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  • 特許-ブラシ、ヘアドライヤー、及びクライアントデバイスを含むシステム、並びに該システムによって実施される方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】ブラシ、ヘアドライヤー、及びクライアントデバイスを含むシステム、並びに該システムによって実施される方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20240805BHJP
   A45D 20/10 20060101ALI20240805BHJP
   A45D 44/00 20060101ALI20240805BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
A45D20/12 Z
A45D20/10 101
A45D20/10 104
A45D44/00 Z
H04L12/28 500C
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022129634
(22)【出願日】2022-08-16
(62)【分割の表示】P 2020516800の分割
【原出願日】2018-09-27
(65)【公開番号】P2022176958
(43)【公開日】2022-11-30
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】15/721,286
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/721,320
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ティエボー, ジェラルディーヌ
(72)【発明者】
【氏名】マラプラード, エルガ
(72)【発明者】
【氏名】シャーロー, グレゴワール
(72)【発明者】
【氏名】バルーチ, グイヴ
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-073526(JP,A)
【文献】特開平03-000008(JP,A)
【文献】特表2012-531997(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0342515(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0164887(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0164213(US,A1)
【文献】米国特許第07356943(US,B2)
【文献】国際公開第2017/068429(WO,A2)
【文献】特開平5-95813(JP,A)
【文献】特開平5-7508(JP,A)
【文献】実開平3-826(JP,U)
【文献】実開昭60-170130(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D20/00-20/52
A45D24/00-24/46
A45D44/00
H04L12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアドライヤーと、
ヘアブラシと、
クライアントデバイスと、を含み、
前記ヘアブラシは、ユーザの髪及び前記ヘアドライヤーのうちの少なくとも1つの特徴を検知し、前記検知済み特徴に基づく検知済み特徴情報を前記ヘアドライヤーに伝送するように構成され、
前記クライアントデバイスは、前記ヘアドライヤーと通信し、前記検知済み特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記ヘアドライヤー及び前記ヘアブラシのうちの少なくとも1つのユーザの使用状況に関して前記ユーザにフィードバックを提供するように構成される、システム。
【請求項2】
前記クライアントデバイスは、目標の毛髪健康を達成するために、前記ヘアドライヤー及び前記ヘアブラシのうちの前記少なくとも1つの前記ユーザの使用に関する評価情報であって、ユーザの行動の指示、補正情報、または警告情報を含む評価情報を出力し、かつ、スタイリングツールを使用する方法に関するガイダンス情報を出力するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ガイダンス情報は、所望の結果を達成するために前記スタイリングツールを使用することに関する画像データ、ビデオデータ、または音声データである、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記クライアントデバイスは、前記ユーザの身体特徴に関するユーザ情報を受信し、受信済みの前記ユーザ情報に基づいて、前記ガイダンス情報を出力するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
出力済みの前記評価情報及び前記ガイダンス情報は、前記スタイリングツールを使用している前記ユーザの単一の連続セッションに受信された測定データに基づくものである、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
出力済みの前記評価情報は、前記スタイリングツールを使用している前記ユーザの複数のセッションを含む既定の期間にわたって受信された測定データに基づくものである、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記クライアントデバイスは、前記クライアントデバイス及び前記ヘアドライヤーに互いを識別させ且つ1つ以上の事前共有キーをネゴシエートさせる発見プロトコルを作動させるように構成され、
前記ヘアドライヤー及び前記クライアントデバイスは、前記事前共有キーを使用して、暗号化情報及び匿名情報を交換するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記発見プロトコルは、前記クライアントデバイス及び前記ヘアドライヤーに、特定の種類のヘアドライヤー、特定の種類のヘアブラシ、及び前記ヘアドライヤーまたは前記ヘアブラシの特定の検出された付属品のうちの少なくとも1つに応じて、処置計画情報を交換させるように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
ヘアドライヤー、ヘアブラシ、及びクライアントデバイスを含むシステムによって実施される方法であって、
前記ヘアブラシによって、ユーザの髪及び前記ヘアドライヤーのうちの少なくとも1つの特徴を検知し、前記検知済み特徴に基づく検知済み特徴情報を前記ヘアドライヤーに伝送することと、
前記クライアントデバイスによって、前記ヘアドライヤーと通信し、前記検知済み特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記ヘアドライヤー及び前記ヘアブラシのうちの少なくとも1つのユーザの使用状況に関して前記ユーザにフィードバックを提供することと、
を含む方法。
【請求項10】
目標の毛髪健康を達成するために、前記クライアントデバイスによって、前記ヘアドライヤー及び前記ヘアブラシのうちの前記少なくとも1つの前記ユーザの使用に関する評価情報であって、ユーザの行動の指示、補正情報、または警告情報を含む評価情報を出力し、かつ、スタイリングツールを使用する方法に関するガイダンス情報を出力することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ガイダンス情報は、所望の結果を達成するために前記スタイリングツールを使用することに関する画像データ、ビデオデータ、または音声データである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記クライアントデバイスによって、前記ユーザのユーザ情報を受信し、前記受信済ユーザ情報に基づいて、前記ガイダンス情報を出力することをさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項13】
出力済みの前記評価情報及び前記ガイダンス情報は、前記スタイリングツールを使用している前記ユーザの単一の連続セッションに受信された測定データに基づくものである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
出力済みの前記評価情報は、前記スタイリングツールを使用している前記ユーザの複数のセッションを含む既定の期間にわたって受信された測定データに基づくものである、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記クライアントデバイス及び前記ヘアドライヤーに互いを識別させ且つ1つ以上の事前共有キーをネゴシエートさせる発見プロトコルを、前記クライアントデバイスによって作動させることをさらに含み、
前記ヘアドライヤー及び前記クライアントデバイスは、前記事前共有キーを使用して、暗号化情報及び匿名情報を交換する、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記発見プロトコルは、前記クライアントデバイス及びヘアドライヤーに、特定の種類のヘアドライヤー、特定の種類のヘアブラシ、及び前記ヘアドライヤーまたは前記ヘアブラシの特定の検出された付属品のうちの少なくとも1つに応じて、処置計画情報を交換させる、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、全内容が本明細書によって参照によって本明細書に組み込まれる米国出願第15/721,286号及び米国出願第15/721,320号(両方とも2017年9月29日出願)に関し、それらの利点を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、ヘアドライヤーと、グルーミング器具(例えば、整髪器具、ブラシ、ヘアブラシ、ヘアスタイリング器具、スタイリングブラシ、くし等)との間のフィードバック通信のための接続を提供するシステムを説明する。
【発明の概要】
【0003】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーと、グルーミング器具(例えば、整髪器具、ブラシ、ヘアブラシ、ヘアスタイリング器具、スタイリングブラシ、くし等)とを備える、システムが提供され、グルーミング器具は、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知し、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送するように構成される。
【0004】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤー及びヘアブラシを備えるシステムが提供され、ヘアブラシは、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知し、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送するように構成される。
【0005】
ある実施形態に従って、ヘアブラシは、さらに、温度/湿度センサを含み、検知済み特徴はヘアブラシで検知された温度または湿度である。
【0006】
ある実施形態に従って、ヘアブラシは、さらに、水分検知回路を含み、検知済み特徴は、ヘアブラシで検知されたユーザの髪の水分レベルまたは乾燥レベルである。
【0007】
ある実施形態に従って、ヘアブラシは、さらに、力センサを含み、検知済み特徴はヘアブラシのユーザの使用の侵襲レベルである。
【0008】
ある実施形態に従って、ヘアブラシは、さらに、ユーザの髪または頭皮領域の熱画像をキャプチャするように構成される撮像デバイスを含み、検知済み特徴は、ユーザの髪または頭皮領域の熱走査または熱侵襲レベルである。
【0009】
ある実施形態に従って、ヘアブラシは、さらに、運動センサを含み、検知済み特徴は、ヘアブラシを使用しながらのユーザのブラッシング運動である。
【0010】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーは、受信された検知済み特徴に基づいて、ヘアドライヤーにおける少なくとも1つの設定を更新するように構成される。
【0011】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーにおいて更新された少なくとも1つの設定は、温度制御、エアフロー速度、及びエアフロー形状の少なくとも1つを含む。
【0012】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーは、ヘアブラシから受信された検知済み特徴に基づいて、警告インジケータを出力するように構成される。
【0013】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーは、ヘアブラシから受信された検知済み特徴に基づいて、髪乾燥技術または養生法、髪ブラッシング技術または養生法、及び製品推奨の少なくとも1つの推奨を出力するように構成される。
【0014】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤー及びヘアブラシを含むシステムによって実施される方法が提供され、本方法は、ヘアブラシによって、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知することと、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送することとを含む。
【0015】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤーと、グルーミング器具(例えば、整髪器具、ブラシ、ヘアブラシ、ヘアスタイリング器具、スタイリングブラシ、くし等)と、クライアントデバイスとを備える、システムが提供され、グルーミング器具は、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知し、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送するように構成され、クライアントデバイスは、ヘアドライヤーと通信し、グルーミング器具によってキャプチャされた検知済み特徴に少なくとも部分的に基づいて、ヘアドライヤー及びグルーミング器具の少なくとも1つのユーザの使用状況に関してユーザにフィードバックを提供するように構成される。
【0016】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤー、ヘアブラシ、及びクライアントデバイスを備えるシステムが提供され、ヘアブラシは、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知し、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送するように構成され、クライアントデバイスは、ヘアドライヤーと通信し、ヘアブラシによってキャプチャされた検知済み特徴に少なくとも部分的に基づいて、ヘアドライヤー及びヘアブラシの少なくとも1つのユーザの使用状況に関してユーザにフィードバックを提供するように構成される。
【0017】
ある実施形態に従って、クライアントデバイスは、目標の毛髪健康を達成するために、ヘアドライヤー及びヘアブラシの少なくとも1つのユーザの使用に関する評価情報を出力し、スタイリングツールを使用する方法に関するガイダンス情報を出力するように構成される。
【0018】
ある実施形態に従って、ガイダンス情報は、所望の結果を達成するために、スタイリングツールを使用する、画像データ、ビデオデータ、または音声データである。
【0019】
ある実施形態に従って、クライアントデバイスは、ユーザの身体特徴に関するユーザ情報を受信し、受信済ユーザ情報に基づいて、ガイダンス情報を出力するように構成される。
【0020】
ある実施形態に従って、出力済み評価情報及びガイダンス情報は、スタイリングツールを使用して、ユーザの単一の連続セッションに受信された測定データに基づくものである。
【0021】
ある実施形態に従って、出力済み評価情報は、スタイリングツールを使用して、ユーザの複数のセッションを含む既定の時間周期に受信された測定データに基づくものである。
【0022】
ある実施形態に従って、クライアントデバイスは、クライアントデバイス及びヘアドライヤーに互いを識別させ、1つ以上の事前共有キーをネゴシエートさせる発見プロトコルを作動させるように構成され、ヘアドライヤー及びクライアントデバイスは、事前共有キーを使用して、暗号化情報及び匿名情報を交換するように構成される。
【0023】
ある実施形態に従って、発見プロトコルは、クライアントデバイス及びヘアドライヤーに、特定の種類のヘアドライヤー、特定の種類のヘアブラシ、及びヘアドライヤーまたはヘアブラシの特定の検出された付属品の少なくとも1つに応じて、処置計画情報を交換させるように構成される。
【0024】
ある実施形態に従って、ヘアドライヤー、ヘアブラシ、及びクライアントデバイスを含むシステムによって実施される方法が提供され、ヘアブラシによって、ユーザの髪及びヘアドライヤーの少なくとも1つの特徴を検知し、検知済み特徴に基づいて、情報をヘアドライヤーに戻すように伝送することと、クライアントデバイスによって、ヘアドライヤーと通信し、ヘアブラシによってキャプチャされた検知済み特徴に少なくとも部分的に基づいて、ヘアドライヤー及びヘアブラシの少なくとも1つのユーザの使用状況に関してユーザにフィードバックを提供することと、を含む。
【0025】
本実施形態のより完全な認識及びその多くの付随する利点は、添付の図面に関連して考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することによって、それらがより良好に理解されるようになるように、容易に取得される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】ある実施形態による、ヘアブラシ及びクライアントデバイスを含むシステムを示す。
図2】ある実施形態による、ヘアドライヤーのハードウェア構成を示す。
図3】ある実施形態による、ヘアブラシのハードウェア構成を示す。
図4A】ある実施形態による、ヘアドライヤーとヘアブラシとの間で、且つヘアドライヤー及びヘアブラシのそれぞれにおいて発生するプロセスを示す。
図4B】ある実施形態による、ヘアドライヤーとヘアブラシとの間で、且つヘアドライヤー及びヘアブラシのそれぞれにおいて発生するプロセスを示す。
図4C】ある実施形態による、ヘアドライヤーとヘアブラシとの間で、且つヘアドライヤー及びヘアブラシのそれぞれにおいて発生するプロセスを示す。
図5A】ある実施形態による、クライアントデバイス及びヘアドライヤーを含むシステムを示す。
図5B】ある実施形態による、クライアントデバイスの例を示す。
図5C】ある実施形態による、クライアントデバイス及び少なくとも1つの外部サーバを含むヘアドライヤーの最適性能を促進するシステムを示す。
図6】ある実施形態による、クライアントデバイスによって行われるプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ブロー乾燥(髪を乾燥しながら髪を整えるために、ブラシを用いたヘアドライヤーの使用)は一般的に使用され、パサつき、乾燥、もろさ等の毛髪障害、髪色の損失、最終的に、切れ毛を生じさせる可能性がある。毛髪障害が、温度(ヘアドライヤーと髪との間の距離が減少するとき、またはコンセントレータノズルが使用されるとき、温度が増加する)と、乾燥期間と共に増加することが研究によって証明されている。
【0028】
本発明の出願者は、ブラッシングパターン及び髪の損傷を監視することによって、器具付ブラシ/くし及びブロードライヤーを無線で接続することによって、2つのデバイス間に自動スマートフィードバックループをセットアップすることができることを認識している。本システムは、毛髪障害を制限し、フィードバックをユーザに提供し、ユーザ自身を指導し、ユーザ自身のブラッシング技術を改善し、最良の乾燥/スタイリング性能を達成することができる。また、個別化製品または最良適合製品に関する推奨を提供し、乾燥性能及びスタイリング性能を改善し、毛髪障害を減少/制限することができる。
【0029】
本発明の実施形態は以下の目的がある。
・髪の損傷、ブラッシングパターン/移動の監視
・ヘアドライヤーの温度及びエアフローの制御
・フィードバック(ライブ、またはライブではない)の提供と、ユーザへのブラッシング/乾燥技術の指導
・ブラッシング技術の改善-ユーザが最良の乾燥/スタイリングの性能/結果を達成できるようにする
・毛髪障害の防止/制限
・個別化または適応された製品及びヘアスタイルに関する推奨の提供
・最高の順守率に達し、監視性能及び指導性能を向上させるために改良された人間工学の提供
【0030】
図1は、ある実施形態による、システム100を示す。システム100は、ヘアドライヤーデバイス110と、ブラシデバイス150とを含む。ヘアドライヤー110は、出口112から熱風を発生及び放出させること等の従来のヘアドライヤーの機能を行う。ブラシ150は、ブラシ(「円形」ヘアブラシタイプ)の軸の周囲に配置される剛毛154を含む。しかしながら、追加の既知のヘアブラシタイプもまた同様に使用され得る。
【0031】
加えて、ヘアドライヤーデバイス110及びブラシデバイス150は、追加の構成要素を含む。例えば、ヘアドライヤーデバイス110は、さらに、温度制御器114及びアクチュエータ116を含む。温度制御器114は、ヘアドライヤーによって放出される空気の温度を制御及び調節する。アクチュエータは、エアフローのパターンの形状と、エアフローの速度とを制御する。アクチュエータは、エアフローの形状を修正するためにエアフロー中で移動し得る移動型の機械的部品であり得る。係るエアフロー制御は、参照によって本明細書に組み込まれるEP1779745A1によって証明されているように、当技術分野で理解されている。
【0032】
ヘアドライヤーは、さらに、ヘアドライヤーの出口112の近くに配置されることが好ましい近接センサ118を含み得る。近接センサは、当技術分野で理解される赤外線センサ等の光学センサであり得る。しかしながら、同様に、容量センサ、超音波センサ、またはドップラーセンサ等の他の例を採用し得る。
【0033】
ある実施形態では、ヘアドライヤーデバイス110は、受信された検知済み特徴に基づいて、ヘアドライヤーにおける少なくとも1つの設定を変えるように構成される。ある実施形態では、ヘアドライヤーデバイス110は、受信された検知済み特徴に基づいて、ヘアドライヤーにおける少なくとも1つの設定を動的に変調するように構成される。
【0034】
ヘアドライヤーは、さらに、外部デバイス(ブラシデバイス150等)との無線通信を行うための無線RF通信インターフェース等の通信回路及び制御回路を含む、プリント回路基板(PCB)120を含み得る。
【0035】
ブラシデバイスは、さらに、外部デバイス(ヘアドライヤー150等)との無線通信を行うための無線RF通信インターフェース等の通信回路及び制御回路を含む、ブラシデバイス自体のPCB180を含み得る。PCBは、さらに、アクセラレータ/ジャイロメータ等の運動検出器を保持し得る。
【0036】
ブラシデバイスは、また、毛髪湿度センサ及び温度センサを含み得る。毛髪及び湿度センサは、当技術分野で既知であり、理解されている。
【0037】
図1に示されるように、各デバイス内に埋め込まれた無線RF通信インターフェース間の通信によって容易になる、ブラシデバイス150とヘアドライヤー110との間の無線マシン間フィードバックループがあり得る。係るフィードバックループでは、ブラシは、ヘアドライヤーが動作中であるときの温度と、ユーザの髪の湿度レベルとを検知し、係るフィードバックをヘアドライヤーに提供することができる。この情報に基づいて、ヘアドライヤーは、例えば、ヘアドライヤーの加熱素子の抵抗を調節することによって、ファン速度を調節することによって、及び/またはエアフロー形状を制御する機械要素の形状を調節することによって、エアフローの温度及び/または形状及び/または速度を調節し得る。
【0038】
図2は、ある実施形態による、ヘアドライヤーのハードウェアコンポーネントの電気ブロック図の図を示す。電源204からの電力は、マイクロコントローラ/プロセッサ203によって制御される。電気ブロック図は、本明細書に開示される原理に従って、他の構成に適応するように修正され得ることが認識される。
【0039】
ある例では、通信インターフェース(I/F)205は、クライアントデバイス120と通信するための回路及びハードウェアを含み得る。通信インターフェース205は、ネットワークと相互作用するための、Broadcomから提供されているBCM43342Wi‐Fi、周波数変調(Frequency Modulation)、及びBluetooth combo chip等のネットワークコントローラを含み得る。ハードウェアは、小さくしたサイズに合わせて設計されることができる。例えば、プロセッサ203は、当技術分野で理解されるCPUであり得る。例えば、プロセッサは、Apple社から提供されているAPL0778であり得る、または、当業者によって認識されるであろう他のプロセッサタイプであり得る。代替として、CPUは、当業者が認識するであろう、FPGA、ASIC、PLD上で、またはディスクリート論理回路を使用して、実装され得る。さらに、CPUは、上記に説明した発明に関するプロセスの命令を行うことに並行して協調的に働く複数のプロセッサとして実装され得る。
【0040】
ある実施形態では、ヘアドライヤーはツールの筐体上の入力ボタンの形態であり得るユーザインタフェース206を含む、または、ヘアドライヤーは、容量性または抵抗性タッチスクリーンディスプレイ等の接触検知ディスプレイの形態であり得る。
【0041】
ある実施形態では、ヘアドライヤーは、光(LED光等)、タッチスクリーン上のインジケータ、またはスピーカによる可聴出力の形態であり得る出力インジケータ202を含む。
【0042】
ある実施形態では、ヘアドライヤーは、ヘアドライヤーを制御するためのまたはユーザデータまたは他の情報を記憶するためのソフトウェアを記憶するメモリ207を含む。
【0043】
ある実施形態では、ヘアドライヤーは、ユーザによって保持されるとき、ヘアドライヤーの配向も検出することができる位置/運動センサ208を含み、また、ヘアドライヤーは、同様に、ヘアドライヤーの移動及び運動経路を検出し得る。ある実施形態では、位置/運動センサは、地磁気センサ及び加速度センサの少なくとも1つまたは組み合わせである。例えば、3軸地磁気センサは、3軸地磁気センサを収容するスタイリングツール(の筐体)の現在の向きが与えられると、地磁気の方向、または、言い換えれば、地磁気ベクトルVtを把握する。3軸加速度センサは、静止状態の3軸加速度センサを収容するスタイリングツール(の筐体)の現在の向きが与えられると、重力の方向、または、言い換えれば、重力ベクトルGを把握する。重力ベクトルGは下向き垂直方向に一致する。重力ベクトルGは、同様に、Xs、Ys、及びZs軸成分に分解され得る。
【0044】
代替として、または加えて、3つの軸Xs、Zs、及びYs(ロール、ピッチ、及びヨー)を中心とする角速度を検出するセンサであり、オブジェクトの回転を検出することが可能であるジャイロスコープが使用され得る。加えて、地磁気センサは、前述に説明した地磁気ベクトルに基づいて、オブジェクトが対面する進行方向を把握することが可能である。
【0045】
ヘアドライヤーは、エアフロー形状を制御する機械要素の形状を制御するために使用されるアクチュエータ回路209を含み得る。
【0046】
ヘアドライヤーは、上記に説明した近接センサ118を含む。
【0047】
ヘアドライヤーは熱制御回路210を含み、熱制御回路210は、上記に説明したヘアドライヤーの加熱素子の抵抗を変えることによって熱を制御するために使用される。
【0048】
ヘアドライヤーは、さらに、上記に説明したヘアドライヤーの送風機の速度を変えるために使用されるファン制御211を含む。
【0049】
図3は、ある実施形態による、ヘアブラシのハードウェアコンポーネントの電気ブロック図の図を示す。上記のヘアドライヤーと同様に、ヘアブラシは、マイクロコントローラ/プロセッサ303、電源304、通信インターフェース305、ユーザインタフェース306、メモリ307、及び位置/運動センサ308を含む。
【0050】
ヘアブラシは、また、日々のエネルギー変化及びスペクトル音変化に基づいてユーザの髪の乾燥度を検出するマイクロホンを含み得る音検知回路309を含み得る。
【0051】
ヘアブラシは、また、水分検知回路311を含み得る。この回路は、参照によって本明細書に組み込まれる米国出願第13/112,533号(米国公開第2012/0291797A1号)に説明されると同様であり得る。代替として、水分検知回路は磁場の変化を検出するホール効果センサに依存し得、係る変化は水分レベルに敏感である。
【0052】
ヘアブラシは、また、頭部とハンドルとの間に配置されるロードセルの形態であり得る力センサ311を含み得る。
【0053】
ヘアブラシは、また、ヘアブラシの近くの局部の温度または湿度を検出する、上記に説明した周辺温度/湿度センサ312を含み得る。
【0054】
加えて、ヘアブラシは、髪が湿っている、もしくは乾燥しているかを検出するために、または、ユーザの髪との接触を検出するためにヘアブラシ内に埋め込まれた導電性ピンクイル313を含み得る。
【0055】
ヘアブラシは、また、ユーザがヘアブラシを使用している間に、撮像ユニット314を含み得、この撮像ユニット314は、ユーザの頭部または髪に対面するブラシの外側表面上に配置されるカメラであり得る。撮像ユニットは、随意に、ユーザの髪の熱特徴を検知するための熱撮像能力を有し得る。撮像ユニットは、また、撮像プロセスを補助する照明ユニット(LED光等)が装備され得る。
【0056】
上記に留意したように、ブラシ及びヘアドライヤーは、相互に通信する手段が装備され、ヘアドライヤーは、毛髪障害/損傷のインジケータ及び/またはユーザによって選択されたスタイリング結果に応じて、温度及びエアフローに適応するように較正される制御システムが装備される。したがって、ブラシ及び/またはヘアドライヤー内に埋め込まれた、または送られた知能及びアルゴリズムは、センサ記録をヘアドライヤーにおける調節に転換することができる。
【0057】
図4Aは、ヘアドライヤーとヘアブラシとの間で行われる全体的プロセスを示す。図4Aに示される1つのプロセスとして、2つのデバイスが相互に許容可能な無線通信範囲内にあるとき、通信ペアリング401は2つのデバイス間で行われる。係るペアリングは使用される通信プロトコルの種類によって決まり、係るプロトコルは当技術分野で十分に理解されている。ユーザはヘアブラシを使用し得、係る使用中、ヘアブラシは、上記に説明したもののような任意のいくつかの検知動作を行う(ステップ402)。ヘアドライヤーが同時に使用されている間に、検知動作は発生する必要はなく、その動作は、係る検知を開始/終了するために、ユーザ入力を受信することに基づいて、いつでも開始及び完了することができる。検知動作によって取得されたセンサ記録は、メモリ内に記憶され得る(ステップ403)、及び/またはヘアドライヤーに即座に通信し得る(ステップ404)。
【0058】
図4Aに示されるように、ヘアドライヤーは、ヘアドライヤーから受信されたセンサ記録を記憶し、センサ記録の処理及び分析を行う(ステップ405)。次に、ヘアドライヤーは、センサ記録の処理及び分析に基づいて、ヘアドライヤーに対して調節を行う(ステップ406)。
【0059】
図4Aでは、402においてユーザがヘアブラシを使用して検知動作を行う前に、通信ペアリングは発生する必要はなく、通信ペアリングはヘアブラシがセンサ記録をヘアブラシに伝送する前にいつでも発生し得る。
【0060】
加えて、ヘアブラシは、必ずしも、ステップ405に示されるセンサ記録の処理及び分析を行う必要はない。この状況では、ヘアドライヤーは、下記にさらに詳細に説明されるセンサ記録の処理及び分析の動作を制御するために、センサ記録を外部クライアントデバイス(スマートフォンまたはユーザコンピュータ等)に伝送し得る。加えて、選択式ステップ403’に示されるように、ヘアブラシは、情報をヘアブラシに伝送する前に、センサ記録の少なくともいくつかの処理及び/または分析を行い得る。
【0061】
図4Bは、ある実施形態による、ヘアブラシによって行われ得るアルゴリズムを示す。ステップ410では、ヘアブラシは検知動作を開始するためにトリガを検出する。このトリガは、1つ以上の検知動作を開始するためのヘアブラシのユーザインタフェースにおける故意のユーザ入力であり得る。トリガは、また、ヘアドライヤー自体から受信され得る。例えば、通信ペアリングがヘアドライヤーとヘアブラシとの間で確立されている場合、ヘアドライヤーは、検知動作を始めるために、信号をヘアブラシに伝送し得る。係る信号の伝送は、ユーザがヘアドライヤーのブロー動作をアクティブにすることに関連付けられ得る、または、係る信号の伝送は、ヘアドライヤーがユーザの頭部またはヘアブラシの範囲内にあることを検出するヘアドライヤーの近接センサに基づき得る。
【0062】
ステップ411では、検知動作(複数可)はステップ411において行われる。ヘアブラシによって行われる検知動作の種類は、上記に詳細に説明される。ステップ412では、検知動作から取得されたセンサデータは、センサデータが取得されるとき、ヘアブラシのメモリ内に記憶される。ステップ413では、センサデータはヘアドライヤーに伝送される。随意に、選択式ステップ414では、ヘアブラシは、センサデータをヘアブラシに伝送する前に、センサデータの少なくともいくつかの処理及び/または分析を行い得る。次に、ステップ413で、係る処理及び/または分析の結果は、また、センサデータと一緒に(または、センサデータがない場合でさえも)、ヘアドライヤーに伝送されるだろう。係る伝送は全期間後にデータが蓄積されるときに行われ得る、係る伝送は定期的に発生し得る、係る伝送はヘアブラシのユーザインタフェースにおけるユーザ入力に基づいて発生し得る、または係る伝送はヘアドライヤーから受信された要求信号に基づいて発生し得る。
【0063】
図4Cは、ある実施形態による、ヘアドライヤーによって行われ得るアルゴリズムを示す。ステップ420では、ヘアドライヤーはセンサデータを受信し、上記に説明したように、これは全期間後にデータがヘアブラシに蓄積されるときに行われ得る、これは定期的に発生し得る、これはヘアブラシのユーザインタフェースにおけるユーザ入力に基づいて発生し得る、または、これは、ヘアドライヤーにおけるユーザ入力によって生じ得るヘアドライヤーから受信された要求信号に基づいて発生し得る、もしくは、これは、(ヘアドライヤーの電源をオフにしていない間に)ユーザがブロー動作をオフにする等のイベントに基づき得る。ステップ421では、センサデータは処理または分析され、これは下記により詳細に説明される。ステップ422では、ヘアドライヤーは、処理/分析されたセンサデータに基づいてヘアドライヤーの設定の調節を行い、これは下記により詳細に説明される。
【0064】
上記に説明したように、ステップ421では、センサデータは、ヘアドライヤー(または、下記に説明する別のデバイス)によって処理または分析される。特定の分析の種類は、発生した検知の種類及び分析の目標によって決まる。
【0065】
例えば、単独で、またはヘアドライヤーと組み合わせてのいずれかで、ヘアブラシを使用するときのユーザのブラッシングパターン及びブラッシング運動は、力/動力センサ、加速度計及びジャイロスコープ、磁気コンパス、接触センサ、及び近接センサから取得されたデータの組み合わせに基づいて判定され得る。以下のブラッシングパターン及び移動は、このデータから判定され得る。
・ユーザの引っ張る力
・ブラシの周囲の髪のねじれ及び髪の巻き付け
・局部のブラッシング運動
・ヘアブラシのヘアドライヤーとの近接度
【0066】
センサデータは、また、検知された周辺の温度及び湿度と、ブラシ、電導度センサ、熱カメラ、マイクロホン、接触センサ、近接センサ、及び力/作動力センサと接触する髪の温度及び湿度とから取得されたデータの組み合わせに基づいて、髪を損傷させるような髪の特徴/傷害/侵襲または危険レベルを評価するために使用されることができる。以下の髪の特徴/傷害/侵襲または危険レベルは、このデータから判定され得る。
・髪の温度及び湿度
・累積的熱侵襲レベル(温度または毛髪損傷危険レベル×期間)
・髪湿度に関連する増加した毛髪損傷の危険レベル
・カメラにより得られた画像の画像分析から推定された髪の光沢レベル
・カメラにより得られた画像の画像分析から推定された退色レベル
・髪のパサつきレベル
【0067】
本発明の実施形態は、家で任意のスタイルを達成する方法をユーザに教えるスマートヘアドライヤーデバイス及びシステムを対象とする。ある実施形態では、本システムは、ヘアドライヤーをクライアントデバイスと接続する。ある実施形態では、クライアントデバイスは、ユーザのニーズに関する入力を受信し、一定の容貌を達成する方法に関するフィードバックを提供し、スタイリングツールを使用しながら、ユーザの技術を補正することができる。
【0068】
図5Aは、ヘアドライヤー110及びクライアントデバイス510を含むシステム500を示す。ある実施形態では、ヘアドライヤー110は、無線信号520によって、クライアントデバイス501と通信する。ある実施形態では、クライアントデバイス510は、ソフトウェアアプリケーション、またはソフトウェアモジュールのセットを動作させ、ヘアドライヤー110から通信を受信し、ヘアドライヤー110に通信を送信するように構成される。ある例では、ソフトウェアアプリケーションは、プロトコルまたは目標プロフィールをヘアドライヤー110に送信し、同様に、リアルタイムで使用状況を追跡するためにヘアドライヤー110からデータを受信することができる。
【0069】
図5Bは、移動型デバイス522、装着型電子機器524、テレビまたはマジックミラー526、ネットワークルータ528、及びパーソナルコンピュータ529を含む、クライアントデバイス120の異なる例を示す。
【0070】
無線信号520は、WiFi、Bluetooth、近距離無線通信を含む電磁信号等の任意の適切な信号、または光学及び音響等の任意の他の信号であり得る。機器を含む各クライアントデバイスは、無線インターネットアクセスポイントへの802.11無線接続を介して、またはイーサネットインターフェース等を経由したインターネットアクセスポイントへの物理接続を介して、インターネット接続を経由して、相互に通信し得る。各接続デバイスは、同様に、Bluetooth接続または他の無線手段等を経由して、他のデバイスとの無線通信を行うことが可能である。
【0071】
図5Cは、一例による、ヘアドライヤー110の最適性能を促進するシステム550の例を表す図である。システム550は、少なくとも、ヘアドライヤー及びクライアントデバイスを含む。随意に、システム550は、さらに、クラウドコンピューティング環境の一部として、インターネットを経由してシステム550と通信して実装される1つ以上の外部サーバ542を含み得る。1つ以上の外部サーバ542は、ある例に従って、ユーザデータ、ヘア製品、ヘアドライヤーまたはブラシ付属品等の製品、プロトコル及びルーチン、チュートリアル、ならびに他の第三者サービスを記憶することができる。
【0072】
ユーザインタフェースまたはクライアントデバイスは、ヘアドライヤーを使用する方法に関するチュートリアルを表示することができる。ユーザインタフェースは、養生法またはルーチンに関するプロトコルを作成及びダウンロードすることができる。ユーザインタフェースは、使用状況を指導、追跡し、追跡された使用状況をプロトコル、養生法、及びルーチンと比較することができる。ユーザインタフェースは、追跡された使用状況に基づいて、スコアを計算することができる。ユーザインタフェースは、クライアントデバイスのメモリ内にスコア及びヘアドライヤーの追跡された使用状況を記憶することができる。ユーザインタフェースは、ヘアドライヤーに関連するいずれかの製品の購入を行うために使用されることができる。例えば、ヘアドライヤーは、ユーザの髪を養生するために使用されるスタイリング製品または化学組成物の組み合わせで使用され得、クライアントデバイスは、使用される特定のスタイリング製品または組成物に関する推奨を出力することができ、それらが使用されることになるプロセスのステップは、ユーザによって入力された所望の結果に基づく。
【0073】
最初のステップとして、クライアントデバイスは、ユーザの所望の結果に関する情報を収集する。ある例では、ユーザは、クライアントデバイスを使用して、様々なヘアスタイルを示す画像のデータベースを閲覧し得る。別の例では、ユーザは、所望の容貌を見つけるために、クライアントデバイスに対するキーワード検索を始め得る。クライアントデバイスは、ローカルに検索結果を記憶し得る、または、外部システムもしくはサーバに接続し、データベースもしくは検索結果にアクセスし得る。
【0074】
ユーザがヘアドライヤーを使用して達成した所望の容貌を見つけた後、ユーザは、目標容貌を達成するためにヘアドライヤーを使用するためのチュートリアルにアクセスし得る。チュートリアルは、テキスト形式、静止画形式、ビデオ形式、または音声専用形式であり得る。
【0075】
チュートリアルを使用することに加えて、ユーザは、無線接続(BluetoothまたはWi‐Fi接続等)を通して、クライアントデバイス510をヘアドライヤーと接続させ、ヘアドライヤーを使用しながら、リアルタイムのフィードバックを受信し得る、または、後の報告もしくはフィードバックのためのヘアドライヤーの使用状況を記憶し得る。
【0076】
例えば、ヘアドライヤーは、どの設定がヘアドライヤーで現在使用されているかを通信することができる。
【0077】
例えば、ヘアドライヤーを使用しながら、ヘアドライヤー上の運動センサは、クライアントデバイスへのフィードバックとして、ヘアドライヤーの検出動作を出力することができる。クライアントデバイスは、リアルタイムの実施結果をユーザに提供するために検出済み動作を既定の運動データと比較する、または補正を行う命令をユーザに出力するように構成される。
【0078】
別の例では、ヘアブラシによって検知され、ヘアドライヤーに通信された温度はクライアントデバイスに通信することができる。検出温度が既定の閾値を上回るとき、クライアントデバイスは、警告をユーザに提供するために検出温度を既定の温度情報と比較するように構成される。
【0079】
ある例では、ヘアブラシ上のタイマーは、測定時間情報をクライアントデバイスに提供し得る。クライアントデバイスは、ヘアドライヤーを使用して、一定のアクションの残りの期間に関する出力をユーザに提供するために、測定時間を目標時間と比較するように構成される、または目標時間が経過しているときに警告をユーザに提供するように構成される。目標時間は、ルーチン、達成するスタイル、及び異なるステップの異なる期間があり得るようなプロセスにおける現在のステップによって決まり得る。クライアントデバイスは、ユーザの個人的特徴に基づいて顧客プロフィールを作成するために、ユーザからの入力を受信するように構成される。例えば、クライアントデバイスは、「髪は染められている、または染められていない?」、「髪は濃いまたは薄い?」、及び「髪はストレート、またはカールしている?」等の質問をユーザに提供するように構成される。顧客プロフィールは、ヘアドライヤー及びブラシから実績を測定するときに使用される特定のチュートリアルまたはデータのセットを選択するために使用されることができる。クライアントデバイスは、評価された髪の種類、損傷のレベル、または他のパラメータに応じて、あるヘアスタイルを推奨し得る、または、あるヘアスタイルを推奨もしくは提案することを回避し得る。
【0080】
クライアントデバイスは、また、入力を顧客プロフィールに提供するために使用されることができるカメラ機能を有し得る。例えば、カメラは、所望の容貌が可能であるかどうかを判定するために、または髪もしくは皮膚の特徴もしくは色に基づいてユーザにさらなる推奨を行うために、ユーザの髪の画像を撮影することができる。
【0081】
代替として、クライアントデバイスは、ユーザの髪を分析するために、既知のスペクトグラフィー(spectography)ツールとインターフェースをとることができる。代替として、クライアントデバイスは、ユーザの髪の化学特性及び構造特性を判定するために、既知の化学的測定ツールとインターフェースをとることができる。ある実施形態では、クライアントデバイスは、ユーザの個人化及び安全性を最大にするように構成される。ユーザの髪の種類に関する設定が推奨されない場合、クライアントデバイスはユーザに警告し得る。クライアントデバイスは、ユーザの髪がカラーリングされている(ブリーチを含む)、強調されている、ケラチン処理されている、またはほぐれているかを尋ね得る。
【0082】
クライアントデバイスは、入力として、(スタイリストによって、またはスタイリングツール上の水分センサによって評価され得る)水分または気孔率または髪のレベルを受信し得る。
【0083】
ヘアブラシの水分センサが過剰な乾燥度を検出する場合等、髪がすぐに追加の熱を受ける準備ができていない場合、クライアントデバイスは警告を提供し得る。
【0084】
クライアントデバイスは、熱を加える前にユーザの髪を事前に養生する命令を提供し得る。様々なレベルの温度が様々な髪質レベルに適切であるため、クライアントデバイスは、最初の温度が、ユーザが達成することを試みるスタイルに適しているかどうかをアドバイスし得る。
【0085】
クライアントデバイスは、電話から、クライアントデバイスからの自動温度制御を提供する等の自動設定または自動制御を有し得る。
【0086】
クライアントデバイスは、ユーザに関するデータを外部システムまたはサーバ(クラウドベースシステム等)にアップロードするように構成される。係るデータは、ユーザプロフィール、スタイリングツールの使用量、またはスタイリングツールを使用するときの実施結果を含み得る。クライアントデバイスは、また、ユーザデータを匿名に維持するオプションを提供することができる。
【0087】
さらに、クライアントデバイスの回路は、クライアントデバイス及びヘアドライヤーに互いを識別させ、1つ以上の事前共有キーをネゴシエートすることを可能にする発見プロトコルを作動させるように構成され、発見プロトコルは、さらに、ヘアドライヤー及びクライアントデバイスに、暗号化情報及び匿名情報を交換することを可能にする。発見プロトコルは、さらに、クライアントデバイス及びヘアドライヤーに、特定の種類のヘアドライヤーまたはヘアブラシに応じて、または特定の検出された付属品に基づいて、処置計画情報を交換させることを可能にし得る。
【0088】
クライアントデバイスは、カメラ機能を使用して、共有特徴を提供することができ、ユーザは、スタイリングツールの使用前に及び/または使用後に撮影された写真をアップロードすることができる。アップロードした写真は、プロのヘアスタイリストまたは他のユーザからのフィードバックを受信するために使用されることができる。ある実施形態では、アップロード写真は、ソーシャルメディアプラットフォームに直接アップロードされ得る。
【0089】
図6は、上記に説明した特徴に基づいて、クライアントデバイスによって行われる方法のフローチャートを示す。ステップ601では、クライアントデバイスは、ユーザの身体特徴に関する入力をユーザから受信する。ステップ602では、クライアントデバイスは、ヘアドライヤー及びブラシを使用して達成される所望の容貌の選択に関する入力をユーザから受信する。ステップ603では、クライアントデバイスは、ユーザの選択及びユーザの身体特徴に基づいて、ヘアドライヤー及びブラシを使用してユーザの所望の容貌を達成するために、ガイダンス情報を出力する。ステップ604では、ユーザがヘアドライヤー及び/またはブラシを使用することを開始した後、クライアントデバイスは、スタイリングツールからスタイリングツールのユーザの使用状況に関するフィードバック(ヘアドライヤー及びブラシ及び上記に説明したものに組み込まれる様々なセンサからのフィードバック等)を受信する。ステップ605では、クライアントデバイスは、ヘアドライヤーから受信されたフィードバック情報と目的情報との比較に基づいて、ユーザの行動の指示を出力する。代替として、クライアントデバイスは、フィードバック情報に基づいて、補正情報(ヘアドライヤー及び/またはブラシの移動の調節、あるいは熱/エアフロー/速度設定の調節等)を出力し得る。代替として、クライアントデバイスは、フィードバック情報に基づいて、警告情報(検知された温度、水分、または経過時間に関連する警告等)をユーザに出力し得る。
【0090】
本開示の動作の原理、代表的な実施形態、及び様式は、前述の説明に説明されている。しかしながら、保護されることが意図される本開示の態様は、開示される特定の実施形態を制限するものとして解釈されない。さらに、本明細書に説明される実施形態は、限定的よりもむしろ例証的と見なされる。本開示の主旨から逸脱することなく、他者によって変形及び変更がなされ得、均等物が使用されることが認識される。したがって、全ての係る変形、変化、及び均等物は、請求される本開示の主旨及び範囲の中にあることが明示的に意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6