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特許7532492クッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置およびクッションプレートの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】クッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置およびクッションプレートの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
G09F9/00 348A
G09F9/00 302
G09F9/00 350Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022207346
(22)【出願日】2022-12-23
(65)【公開番号】P2023095839
(43)【公開日】2023-07-06
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187795
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク, チャンヒョク
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0123461(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0104694(US,A1)
【文献】特開2018-036506(JP,A)
【文献】特開2018-170297(JP,A)
【文献】特開2018-037485(JP,A)
【文献】特開2012-114224(JP,A)
【文献】特開2016-186902(JP,A)
【文献】特開2014-006963(JP,A)
【文献】特開2001-135301(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2020-0129646(KR,A)
【文献】特開2007-248820(JP,A)
【文献】特開2012-124391(JP,A)
【文献】特開2003-109625(JP,A)
【文献】特開昭60-159136(JP,A)
【文献】特開2018-008419(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105302372(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0183473(US,A1)
【文献】特開2012-162756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
C22C 1/08
G02F 1/133-1/1347
G06F 1/00-1/18
G06F 3/03-3/047
G09F 9/00-9/46
H01L 23/36
H01M 8/00-8/2495
H01M 10/04
H01M 10/058
H01M 50/50-50/598
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー部材と、
該カバー部材の下部に配置されて、画面を表示する表示パネルであって、前面部と、該前面部の一側から延びて曲がる部分であるベンディング部と、該ベンディング部から延びて、前記前面部の下部に配置されるパッド部と、を含む表示パネルと、
前記カバー部材と前記表示パネルとの間に配置され、前記カバー部材と前記表示パネルとを固定する第1連結部材と、
前記表示パネルの前記前面部と前記パッド部との間に配置されるクッションプレートと、
前記クッションプレートと前記パッド部との間に配置され、前記パッド部と前記クッションプレートとを固定する第2連結部材と、を備え、
前記クッションプレートが、
接着部材と、
ボディ部領域及び前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域を含む多孔性部材と、を含み、
前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域の厚さよりも薄く、
前記側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低い、
表示装置。
【請求項2】
前記多孔性部材は、熱伝導性金属と前記熱伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む、
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記接着部材の少なくとも一部は、前記複数の気孔の少なくとも一部内に存在する、
請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記多孔性部材は、金属フォームを含む、
請求項2記載の表示装置。
【請求項5】
前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域に近い前記側面部領域の内側から、前記側面部領域の外側に行くほど減少する、
請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記側面部領域の内側から前記側面部領域の外側まで、前記側面部領域は、一定した厚さを有する、
請求項4記載の表示装置。
【請求項7】
前記多孔性部材は、前記ボディ部領域と、前記側面部領域との厚さの差に対応する厚さを有し、前記側面部領域の下部に位置する段差部領域をさらに含む、
請求項4記載の表示装置。
【請求項8】
前記クッションプレートは、前記接着部材と前記多孔性部材の少なくとも一部の領域とを囲む、熱伝導性部材をさらに含む、
請求項4記載の表示装置。
【請求項9】
前記熱伝導性部材は、前記接着部材と前記側面部領域とを囲む、
請求項8記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示パネルの上面の上に配置されるカバー部材と、前記クッションプレートの下部に配置されるミドルフレーム部とをさらに含み、
前記ミドルフレーム部の一端は、前記カバー部材に固定され、
前記ミドルフレーム部の他端は、前記熱伝導性部材に固定される、
請求項9記載の表示装置。
【請求項11】
接着部材と、
前記接着部材の上に配置され、熱伝導性金属及び前記熱伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む、フォームの形態の多孔性部材、を含み、
前記多孔性部材は、ボディ部領域と、前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、
前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域の厚さよりも薄く、
前記側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低い、
表示装置用クッションプレート。
【請求項12】
前記接着部材の少なくとも一部は、前記多孔性部材の複数の気孔の少なくとも一部内に存在する、
請求項11記載の表示装置用クッションプレート。
【請求項13】
前記側面部領域の厚さは、前記側面部領域の内側から、前記側面部領域の外側に行くほど減少する、
請求項11記載の表示装置用クッションプレート。
【請求項14】
前記接着部材と前記多孔性部材の前記側面部領域を囲む、熱伝導性部材をさらに含む、
請求項11記載の表示装置用クッションプレート。
【請求項15】
熱伝導性金属と前記熱伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む、フォームの形態の多孔性部材形成するステップと、
一次圧縮した多孔性部材を形成するために、前記多孔性部材を一次圧縮するステップと、
前記一次圧縮した多孔性部材を接着部材にラミネートしつつ二次圧縮するステップと、を含み、
前記多孔性部材は、ボディ部領域と、前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、
前記一次圧縮した多孔性部材の側面部領域の厚さは、前記一次圧縮した多孔性部材のボディ部領域の厚さよりも薄く、
前記一次圧縮した多孔性部材の側面部領域の気孔率は、前記一次圧縮した多孔性部材のボディ部領域の気孔率よりも低い、
表示装置用クッションプレートの製造方法。
【請求項16】
前記多孔性部材を一次圧縮するステップは、圧縮部を用いて前記多孔性部材を圧縮し、
前記圧縮部は、前記ボディ部領域に対応する第1圧力部と、前記側面部領域に対応する第2圧力部とを含み、
前記第2圧力部は、前記第1圧力部より垂直にかつ下方に突出する、
請求項15記載の表示装置用クッションプレートの製造方法。
【請求項17】
前記多孔性部材を一次圧縮するステップにおいて、
前記側面部領域に加えられる圧力は、前記ボディ部領域に加えられる圧力よりも大きい、
請求項16記載の表示装置用クッションプレートの製造方法。
【請求項18】
前記一次圧縮した多孔性部材を二次圧縮するステップにおいて、
前記接着部材の少なくとも一部が、前記一次圧縮した多孔性部材の複数の気孔の少なくとも一部を満たすように、前記一次圧縮した多孔性部材を前記接着部材にラミネートしつつ圧縮される、
請求項15記載の表示装置用クッションプレートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、向上した剛性を有し、スリム(Slim)化した厚さのクッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置およびクッションプレートの製造方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、テレビ、モニター、スマートフォン、タブレットPC、ノートパソコン、ウェアラブル機器等、非常に様々な形態に具現される。
【0003】
一般に表示装置は、画面を表示する表示領域と、表示領域の外郭部に沿って形成される非表示領域とを含む。
【0004】
表示装置において、非表示領域は、ベゼル(Bezel)領域とも呼ばれ、ベゼル領域が厚くなると、使用者の視線は分散されるが、ベゼル領域が薄くなると、表示領域の画面に使用者の視線が固定されて、沒入感が上昇し得る。
【0005】
すなわち、ベゼル領域が薄くなると、表示装置の全体大きさを減少しつつ、かつ、使用者に沒入感を高めることができるため、ベゼル領域を最大限に縮小し得る表示装置に対する需要者らの要求が増えつつある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、携帯性の強調される表示装置に対する使用者らの需要が増えるのに伴い、強い剛性を有しつつ、スリム化した表示装置の開発に対する要求も増えている。
【0007】
表示装置の剛性をテストする方法は、様々ある。
【0008】
一例として、鉄の玉を所定の高さから表示装置へ自由落下させるボール-ドロップ(Ball-drop)テストを通じて、瞬間的なインパクト剛性(Impact stiffness)を測定することができる。
【0009】
また、表示装置をゆっくり押す圧力をかけるように、継続した圧力に対応するプッシュ剛性(Push stiffness)を測定することができる。
【0010】
表示装置を高い所で落とすか、瞬間的な衝撃が加えられる場合は、インパクト剛性が重要であるが、表示装置にタッチや握力による継続した圧力が加えられる場合は、プッシュ剛性も重要である。
【0011】
また、表示装置の場合、中心部を囲む側面縁部に重点的に衝撃が加えられる場合が多いため、表示装置の中心部に対する剛性も重要であるが、中心部を囲む側面縁部に対する剛性も重要である。
【0012】
この点、本明細書の発明者らは、スリム(Slim)化した厚さを有しつつ 、中心部のみならず、側面縁部に対する剛性の向上したクッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置およびクッションプレートの製造方法を発明した。
【0013】
本明細書の一実施形態による解決すべき課題は、インパクト剛性の向上したクッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置を提供することである。
【0014】
本明細書の一実施形態による解決すべき課題は、スリム化した厚さを有しつつ、中心部のみならず、側面縁部に対するプッシュ剛性の向上したクッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置を提供することである。
【0015】
本明細書の一実施形態による解決すべき課題は、インパクト剛性とプッシュ剛性を向上させて、スリム化した厚さを有するクッションプレートの製造方法を提供することである。
【0016】
本明細書の一実施形態による解決すべき課題は、以上に言及した課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、下記の記載により当業者にとって明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本明細書の実施形態による表示装置は、画面を表示する表示パネルと、接着部材と多孔性部材を含み、表示パネルの下部に配置されるクッションプレートとを含む。
【0018】
この場合、多孔性部材は、ボディ部領域と、ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、側面部領域の厚さは、ボディ部領域の厚さよりも薄く、側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低い。
【0019】
本明細書の実施形態によるクッションプレートは、接着部材と、伝導性金属と伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む多孔性部材とを含む。
【0020】
この場合、多孔性部材は、ボディ部領域と、ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、側面部領域の厚さは、ボディ部領域の厚さよりも薄く、側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低い。
【0021】
本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造方法は、伝導性金属と伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む多孔性部材を形成するステップと、多孔性部材を一次圧縮するステップと、一次圧縮した多孔性部材を接着部材にラミネートしつつ二次圧縮するステップ、とを含む。
【発明の効果】
【0022】
本明細書の実施形態によれば、クッションプレートに含まれる多孔性部材は、伝導性金属と伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含むため、クッションプレートと、クッションプレートを含む表示装置のインパクト剛性が向上し得る。
【0023】
また、本明細書の実施形態によれば、クッションプレートに含まれる多孔性部材の側面部領域の厚さは、ボディ部領域の厚さよりも薄く、側面部領域の気孔率は、ボディ部領域の気孔率よりも低いため、スリム化した厚さを有しつつ、中心部のみならず、側面縁部に対するプッシュ剛性が向上し得る。
【0024】
また、本明細書の実施形態によれば、多孔性部材を一次圧縮した後に、一次圧縮した多孔性部材を接着部材にラミネートしつつ二次圧縮して、多孔性部材の気孔率を減少させることができるため、インパクト剛性とプッシュ剛性を向上させて、スリム化した厚さを有するようにクッションプレートを製造することができる。
【0025】
本明細書の効果は、以上に言及した効果に制限されず、言及していないさらに他の効果は、下記の記載により当業者にとって明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1a】本明細書の一実施形態による表示装置の前面を示した図。
図1b】ケース部をとり除いた表示装置の背面を示した図。
図1c】本明細書の一実施形態による表示装置の背面を示した図。
図2】本明細書の実施形態による表示装置の図1aのI-I’方向の断面図。
図3】本明細書の実施形態による多孔性部材の拡大断面図。
図4】本明細書の実施形態によるクッションプレートの断面図。
図5】本明細書の他の実施形態によるクッションプレートの断面図。
図6】本明細書の他の実施形態によるクッションプレートの断面図。
図7】本明細書の実施形態による表示装置の図1aのII-II’方向の断面図。
図8a】本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造工程図。
図8b】本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造工程図。
図8c】本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造工程図。
図8d】本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造工程図。
図9a】多孔性部材を圧縮する前と圧縮した後の圧縮した厚さの差を比較する図面。
図9b】多孔性部材を圧縮する前と圧縮した後の圧縮した厚さの差を比較する図面。
図9c】多孔性部材を圧縮する前と圧縮した後の圧縮した厚さの差を比較する図面。
図9d】多孔性部材を圧縮する前と圧縮した後の圧縮した厚さの差を比較する図面。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になる。しかし、本明細書は、以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、相異する様々な形態に具現されるものである。ただし、本実施形態は、本明細書の開示を完全にして、本明細本の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0028】
本明細書の実施形態を説明するために図面に開示の形状、大きさ、比率、角度、個数等は、例示のためのものであり、本明細書は、図示の事項に限定されるものではない。全明細書における同じ参照符号は、同じ構成要素を称する。また、本明細書を説明するのにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本明細書の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。本明細書上に言及されている「含む」、「有する」、「なる」等が使われる場合 、「~のみ」が使われていない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合も含む。
【0029】
構成要素を解釈するのにおいて、別途明示的記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0030】
位置関係に関する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~側に」等と、両部分の位置関係を説明する場合、「直ぐ」又は「直接」が使われていない限り、両部分の間に一以上の他の部分が位置してもよい。
【0031】
時間関係に関する説明の場合、例えば、「~後に」、「~に次いで」、「~次に」、「~前に」等と、時間の先後関係を説明する場合、「直ぐ」又は「直接」が使われていない限り、連続的ではない場合も含んでいてもよい。
【0032】
第1、第2等が、様々な構成要素を述べるために使われるものの、これら構成要素は、これら用語によって制限されない。これら用語は、単に一構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。よって、以下に言及する第1構成要素は、本明細書の技術思想内における第2構成要素であってもよい。
【0033】
本明細書の複数の実施形態の各特徴は、部分的又は全体的に互いに結合又は組み合わせが可能で、技術的に多様な連動及び駆動が可能で、各実施形態が互いに独立して実施することもでき、連関関係をもって共に実施することもできる。
【0034】
本明細書の表示装置は、有機発光表示装置に適用することができるものの、これに制限されず、マイクロLED表示装置や量子ドット表示装置といった様々な表示装置に適用することができる。
【0035】
以下では、図面を参照して、本明細書の実施形態による表示装置について詳説することとする。
【0036】
図1aと図1cは、本明細書の一実施形態による表示装置の前面と背面を示したものであり、図1bは、ケース部をとり除いた表示装置の背面を示したものである。
【0037】
本明細書に定義する前面及び上部の方向は、Z軸方向を意味し、背面及び下部の方向は、-Z軸方向を意味する。
【0038】
表示装置1は、カバー部材20、及びカバー部材20の下方向(-Z軸)である下部に付着した表示パネル100を含む表示装置1を含むことができる。
【0039】
カバー部材20は、表示装置1の全体表面を覆うように配置されて、外部の衝撃から表示装置1を保護することができる。
【0040】
カバー部材20の縁部分は、表示装置1の背面方向に曲がる曲率部または曲面部を有し得る。
【0041】
カバー部材20は、背面に配置された表示装置1の側面領域まで覆うように配置されてもよいため、表示装置1の前面のみならず、側面においても外部の衝撃から表示パネル100を保護することができる。
【0042】
カバー部材20は、映像を表示する表示領域(AA)と重畳し得る。例えば、カバー部材20は、映像を透過し得る透明なプラスチック材質、透明なガラス材質のカバーガラスからなってもよく、これに限定されるものではない。
【0043】
表示装置1の背面には、カバー部材20を支持するケース部40が配置されてもよい。
【0044】
ケース部40は、表示装置1の後面を保護するハウジングの役割を持ち、表示装置1の最外殻を形成するケースとして機能することができる。
【0045】
ケース部40は、プラスチック、金属またはガラスのような多様な材質で形成されてもよい。
【0046】
カバー部材20とケース部40との間には、ミドルフレーム部30がさらに配置されてもよい。
【0047】
ミドルフレーム部30は、表示パネル100を収納することができ、カバー部材20を支持するように、ミドルフレーム部30の一側は、カバー部材20と接触することができる。
【0048】
ミドルフレーム部30は、表示パネル100の後面を保護するハウジングの役割が可能である。ミドルフレーム部30に関するさらなる説明は、下記の図7を参照して説明することとする。
【0049】
カバー部材20の下部には、表示パネル100の前面部(FP)が配置されてもよい。
【0050】
前面部(FP)には、複数の発光素子及び駆動トランジスタを含む画素と、画素に駆動信号を伝達する信号配線、とを含む画素アレイ部が配置されてもよい。これによって、前面部(FP)には映像を表示することができる。
【0051】
前面部(FP)は、映像の表示される表示領域(AA:Active Area)と、表示領域(AA)以外の領域である非表示領域(NA:Non-Active Area)とを含むことができる。非表示領域(NA)は、表示領域(AA)を囲む縁領域に形成されてもよい。
【0052】
表示領域(AA)と非表示領域(NA)は、カバー部材20にも適用することができる。
【0053】
カバー部材20における映像が透過する領域は、カバー部材20の表示領域(AA)となり得る。
【0054】
表示領域(AA)を囲み、映像の透過しない領域は、カバー部材20の非表示領域(NA)となり得る。
【0055】
非表示領域(NA)は、ベゼル領域と定義されてもよい。
【0056】
カバー部材20の下部に配置された表示パネル100は、前面部(FP)の一側に延びて、下部方向に曲がるベンディング部(BND)を含むことができる。ベンディング部(BND)は、下記の図2に関連してさらに説明する。
【0057】
ベンディング部(BND)は、表示パネル100の最外殻に位置して、外部の衝撃に容易に露出し得、衝撃が加えられる場合、変形しやすいか破損し得る。これによって、ベンディング部(BND)を保護するための支持部材または補強部材を追加して、衝撃を吸収することができる。
【0058】
以下では、本明細書の実施形態による表示装置1の構造について説明することとする。
【0059】
図2は、本明細書の実施形態による表示装置1のI-I’線に沿う断面図である。
【0060】
表示装置1は、最上部に位置するカバー部材20と、カバー部材20の下部に配置される表示パネル100とを含むことができる。
【0061】
表示装置1は、前面部(FP)と、ベンディング部(BND)と、ベンディング部(BND)でベンディングされ、かつ延びて、前面部(FP)の背面に位置するパッド部(PAD)と、を含む表示パネル100と、前面部(FP)とパッド部(PAD)との間にあるクッションプレート300と、パッド部(PAD)をクッションプレート300に固定させる第2連結部材400と、を含むことができる。
【0062】
表示パネル100の前面部(FP)の下部には第1プレート210、クッションプレート300、第2連結部材400、第2プレート220、及びパッド部(PAD)が順次配置されてもよい。
【0063】
カバー部材20と表示パネル100との間には、第1連結部材150が配置されてもよい。
【0064】
第1連結部材150は、カバー部材20と表示パネル100を連結するか結合することができる。
【0065】
例えば、第1連結部材150は、固定部材であってもよく、用語に限定されるものではない。
【0066】
第1連結部材150は、表示領域(AA)と表示装置の厚さ方向に沿って重畳するように配置されてもよいため、第1連結部材150は、表示パネル100の映像が透過し得る物質を用いることができる。
【0067】
例えば、第1連結部材150は、OCA(Optical Clear Adhesive)、OCR(Optical Clear Resin)またはPSA(Presure Sensitive Adhesive)等の物質で形成されるか、これを含んでいてもよい物質であり、これに限定されるものではない。
【0068】
カバー部材20の下部に配置される表示パネル100は、表示基板110を基準に前面部(FP)と、ベンディング部(BND)と、パッド部(PAD)と、を含むことができる。
【0069】
表示パネル100の前面部(FP)は、第1連結部材150の下部に配置されてもよい。例えば、前面部(FP)は、映像の表示される部分であってもよく、表示基板110と、画素アレイ部120と、封止部130と、偏光板140と、を含むことができる。
【0070】
表示パネル100のベンディング部(BND)は、前面部(FP)の一側から延びて、下部(-Z軸)方向にさらに平面(Y軸)方向に曲がる部分であってもよい。ベンディング部(BND)は、表示基板110と信号配線を含むことができる。
【0071】
表示パネル100のパッド部(PAD)は、ベンディング部(BND)から延びて、前面部(FP)の下部に配置されてもよい。
【0072】
パッド部(PAD)は、表示基板110と、信号配線と、信号配線に連結されるパッド電極と、を含むことができる。パッド電極には、画素を駆動するための駆動回路部160または軟性回路基板500が実装されてもよい。
【0073】
表示パネル100は、前面部(FP)の上部に配置される偏光板140を含むことができる。そして、第1連結部材150と偏光板140との間には、表示装置の表示性能を向上させるための機能性層がさらに配置されてもよい。
【0074】
偏光板140は、外部光の反射を防止又は減少して、表示パネル100に表示される映像に対する野外視認性と明暗比を向上させることができる。
【0075】
表示パネル100は、表示基板110と、表示基板110上に配置された画素アレイ部120と、画素アレイ部120を覆うように配置された封止部130と、を含むことができる。
【0076】
表示パネル100の最下部には、表示基板110が配置されてもよい。
【0077】
表示基板110は、前面部(FP)、ベンディング部(BND)及びパッド部(PAD)にいずれも形成されてもよい。
【0078】
表示基板110は、柔軟性を有するプラスチック材質で形成されて、フレキシブル(Flexible)な特性を有し得る。
【0079】
表示基板110は、ポリイミド(Polyimide)を含んでいてもよく、柔軟性を有する薄厚のガラス材質からなってもよい。
【0080】
表示基板110上には、画素アレイ部120が配置されてもよい。画素アレイ部120は、映像を表示することができる。画素アレイ部120の配置された部分は、表示領域(AA)となり得る。
【0081】
よって、カバー部材20を基準に画素アレイ部120に対応する領域は、表示領域(AA)となり、表示領域(AA)以外の領域は、非表示領域(NA)となり得る。
【0082】
画素アレイ部120は、発光素子と、発光素子を駆動するための薄膜トランジスターと、表示基板110上にあるゲートライン、データライン及び画素駆動電源ライン等の信号配線と、を含むことができる。
【0083】
画素アレイ部120は、信号配線に供給される信号によって映像を表示する画素を含んでいてもよく、画素は、発光素子と薄膜トランジスターを含むことができる。
【0084】
発光素子は、薄膜トランジスターと電気的に連結されたアノード電極と、アノード電極上に形成された発光層と、共通電圧を供給するカソード電極と、を含むことができる。
【0085】
薄膜トランジスターは、ゲート電極、半導体層、ソース電極及びドレーン電極等を含むことができる。
【0086】
薄膜トランジスターの半導体層は、a-Si、poly-Siまたは低温poly-Si等のシリコンを含むか、IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)等の酸化物を含んでいてもよく、これに限定されるものではない。
【0087】
アノード電極は、各々の画素領域において、画素のパターン状によって設けられた開口領域に対応するように配置されて、薄膜トランジスターと電気的に連結されてもよい。
【0088】
発光素子は、アノード電極とカソード電極との間に形成された発光層を含むことができる。
【0089】
発光層は、白色光のように、画素別に同じ色の光を発光するように具現されるか、赤、緑または青の光のように、画素別に相違する色を発光するように具現されてもよい。
【0090】
封止部130は、画素アレイ部120を覆うように、表示基板110上に配置されてもよい。
【0091】
封止部130は、画素アレイ部120の発光層へ酸素または水気や異物が侵透することを防止するか、通過を減少させることができる。
【0092】
封止部130は、有機物質層と無機物質層とが交互に積層した複層構造により形成されてもよいが、これに限定されるものではない。
【0093】
表示パネル100の前面部(FP)は、表示基板110と、画素アレイ部120と、封止部130と、を含み、縁部分を除いては平面状態に形成されてもよい。
【0094】
前面部(FP)には、平面状態を維持できるように、前面部(FP)の下部には、後述する第1プレート210が連結されるか結合されてもよい。
【0095】
表示パネル100のベンディング部(BND)は、画素アレイ部120と、封止部130と、後述する第1プレート210とが配置されずに、表示基板110が配置されてもよく、使用者の所望の方向に容易に曲げる部分であってもよい。
【0096】
表示パネル100のパッド部(PAD)は、画素アレイ部120と封止部130が配置されない部分であってもよい。
【0097】
パッド部(PAD)が平面状態を維持できるように、パッド部(PAD)の下部には、後述する第2プレート220が連結されるか結合されてもよい。
【0098】
よって、表示パネル100の前面部(FP)は、画面が表示される方向に配置され、パッド部(PAD)は、ベンディング部(BND)から前面部(FP)の下部方向にベンディングされて、前面部(FP)の下部方向、つまり、前面部(FP)の背面に位置することができる。
【0099】
表示パネル100の前面部(FP)の下部に配置される第1プレート210と、パッド部(PAD)の下部に配置される第2プレート220は、表示基板110の下部に配置されて、表示基板110の剛性を補いつつ、前面部(FP)を平面状態に維持させることができる。
【0100】
第1プレート210と第2プレート220は、表示基板110の剛性を補うために、一定した強度と厚さを有するように形成されてもよく、ベンディング部(BND)の位置するベンディング部(BND)領域には形成されなくてもよい。
【0101】
表示パネル100がベンディングされる前の表示パネル100の形態を基準に、第1プレート210と第2プレート220は、表示基板110の下部に配置されて、互いに離隔して配置されてもよい。
【0102】
表示パネル100がベンディングされた後の表示パネル100の形態を基準に、第1プレート210は、前面部(FP)の下部に配置され、第2プレート220は、パッド部(PAD)の上部に配置されてもよい。
【0103】
第1プレート210と第2プレート220は、表示基板110の背面に配置されるバックプレート(Back Plate)であってもよい。
【0104】
第1プレート210と第2プレート220は、剛性を有するプラスチック薄膜からなってもよい。
【0105】
例えば、第1プレート210と第2プレート220は、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなってもよく、これに限定されるものではない。
【0106】
第1プレート210と第2プレート220は、同じ物質と厚さで形成されてもよく、これに限定されるものではない。
【0107】
表示パネル100のベンディング後の形態を基準に、第1プレート210と第2プレート220との間には、クッションプレート300が配置されてもよい。
【0108】
第1プレート210の下部には、クッションプレート300が配置されてもよい。
【0109】
クッションプレート300は、第1接着部材310と多孔性部材320を含むことができる。多孔性部材320は、金属フォーム(Metal Foam)であってもよい。
【0110】
多孔性部材320は、クッションプレート300のクッション層として機能することができ、クッションプレート300と接触し得る各種部品の衝撃を緩和することができる。
【0111】
衝撃緩和機能を有する多孔性部材320は、クッションプレート300の剛性を補強することができる。多孔性部材320は、下記の図3を参考してより詳細に説明することとする。
【0112】
クッションプレート300の下部には、第2連結部材400と第2プレート220が配置されてもよい。
【0113】
第2連結部材400は、クッションプレート300とパッド部(PAD)との間に配置されてもよい。
【0114】
表示パネル100のパッド部(PAD)を表示パネル100の前面部(FP)の下部に配置されるように、ベンディング部(BND)でベンディングする場合、表示パネル100には、ベンディング前の状態に復元しようとする復元力が強く作用し得る。
【0115】
復元力が強く作用する場合、ベンディングされた表示パネル100のパッド部(PAD)は、固定せずに浮き上げるようになる浮上現象が発生し得る。
【0116】
第2連結部材400は、ベンディングされた表示パネル100がベンディング状態を維持できるように固定する固定部材として機能することができる。
【0117】
第2連結部材400は、ベンディング部(BND)の曲率を一定に維持するように、厚さ方向に一定した厚さを有するように形成されてもよい。
【0118】
第2連結部材400は、第2プレート220と多孔性部材320を固定し得る粘着力を有する両面テープであってもよく、これに限定されるものではない。
【0119】
または、第2連結部材400は、粘着力を有するフォームテープ(Foam Tape)またはフォームパッド(Foam Pad)で形成されて、衝撃を緩和できる効果をさらに有し得る。
【0120】
第2連結部材400の下部には、第2プレート220が配置されてもよい。
【0121】
第2プレート220を配置するために、先ず、第2プレート220をパッド部(PAD)の下面に付着して、ベンディング部(BND)を曲げ、第2プレート220を第2連結部材400の下面に付着及び固定することができる。
【0122】
第2プレート220が第2連結部材400に固定された状態で、第2プレート220は、パッド部(PAD)上に配置された構造を有し得る。
【0123】
例えば、クッションプレート300の伝導性部材330とパッド部(PAD)との間には、第2連結部材400と第2プレート220が配置されてもよい。
【0124】
第2プレート220が第2連結部材400に固定された状態で、ベンディング部(BND)の上面である外側部分は、外部に露出し得る。幾つかの実施形態において、ベンディング部(BND)の外側部分は、補強部材600に向かってもよい。ベンディング部(BND)の内側部分である下面は、クッションプレート300及び第2連結部材400の側面に向かって配置されてもよい。
【0125】
表示パネル100のベンディング部(BND)の外側部分である上面には、補強部材600が配置されてもよい。
【0126】
補強部材600は、ベンディング部(BND)を覆い、前面部(FP)とパッド部(PAD)の少なくとも一部の領域にまで覆うように延び得る。
【0127】
補強部材600は、樹脂(Resin)を含むことができる。例えば、補強部材600は、紫外線(UV)硬化型アクリル系樹脂を含んでいてもよく、これに限定されるものではない。
【0128】
補強部材600は、表示パネル100の封止部130とパッド部(PAD)との間に配置される各種の信号配線を覆うことができるため、外部の衝撃から信号配線を保護しつつ、信号配線への水分浸透を防止するか、浸透することを減少させることができる。
【0129】
ベンディング部(BND)には、表示パネル100の柔軟性を高めるために、表示基板110と信号配線を除いた他の構成要素を削除することができるため、補強部材600は、他の構成要素が削除されたベンディング部(BND)の剛性を補うことができる。
【0130】
一方、一面に第2プレート220が配置された表示パネル100のパッド部(PAD)の他面には、駆動回路部160が配置されてもよい。
【0131】
駆動回路部160は、表示基板110に実装されるチップオンプラスチック(Chip On Plastic:COP)の形態に配置されてもよいが、これに限定されるものではない。
【0132】
駆動回路部160は、外部のホスト駆動システムより供給される映像データ及びタイミング同期信号に基づいて、データ信号とゲート制御信号を生成することができる。
【0133】
駆動回路部160は、ディスプレイパッド部を介して各画素のデータラインにデータ信号を供給し、ゲート駆動回路部にゲート制御信号を供給することができる。
【0134】
駆動回路部160は、表示基板110に定義されたチップ実装領域に実装されて、ディスプレイパッド部に電気的に連結され、表示基板110上に配置されたゲート駆動回路部と画素アレイ部120の信号ラインとそれぞれ連結することができる。
【0135】
駆動回路部160が実装された表示基板110の末端部には、ディスプレイパッド部が配置されてもよい。
【0136】
ディスプレイパッド部は、表示基板110の一面における回路ボードが実装された軟性回路基板500と電気的に連結することができる。
【0137】
軟性回路基板500は、導電性接着層を媒介とするフィルム付着工程により、表示基板110の末端部に設けられたディスプレイパッド部と電気的に連結されて、表示パネル100の背面に位置することができる。
【0138】
導電性接着層は、ACF(Anisotropic Conductive Film)のような異方性導電フィルムを一例として使用することができる。
【0139】
回路ボードは、ホスト駆動システムより供給される映像データ及びタイミング同期信号を駆動回路部160に提供して、画素アレイ部120とゲート駆動回路部及び駆動回路部160それぞれの駆動に要する電圧を提供することができる。
【0140】
図3を参照すると、多孔性部材320は、伝導性金属321及び伝導性金属321の内部に位置する複数の気孔323を含む多孔性金属構造体であってもよい。
【0141】
多孔性部材320の伝導性金属321は、熱伝導の高い金属からなるため、多孔性部材320自体だけでも優れた放熱機能を提供することができる。多孔性部材320の内部に複数の気孔323を有する金属構造体の形態を有するため、優れたクッション機能も提供することができる。
【0142】
また、多孔性部材320は、伝導性金属321の内部に複数の気孔323を含むため、全体的な表面積が増加して、多孔性部材320自体だけでも優れた放熱機能を提供することができる。
【0143】
多孔性部材320は、一例として、次のような製造方法により形成することができ、これに限定されるものではない。
【0144】
多孔性部材320は、金属粉末を含む金属フォーム前駆体を焼結して形成することができる。
【0145】
金属フォーム前駆体は、焼結等のように、多孔性部材320を形成するために行われる工程を行う前の構造体を意味する。
【0146】
例えば、金属フォーム前駆体は、金属粉末、分散剤及びバインダーを含むスラリーを用いて形成することができる。
【0147】
金属粉末は、銅粉末、ニッケル粉末、鉄粉末、SUS粉末、モリブデン粉末、銀粉末、白金粉末、金粉末、アルミニウム粉末、クロム粉末、インジウム粉末、スズ粉末、マグネシウム粉末、リン粉末、亜鉛粉末、及びマンガン粉末のうちいずれか以上の金属粉末が混合した金属粉末、又は一つ以上の金属の合金粉末等であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0148】
分散剤は、一例として、アルコールを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0149】
この場合、アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタンノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、グリセロール、テキサノール(texanol)、又はテルピネオール(terpineol)等の炭素数1~20の1価アルコール、或いはエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール又はペンタンジオール等の炭素数1~20の2価アルコール、或いはそれ以上の多価アルコール等を用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0150】
バインダーの種類は、特に制限されず、スラリーの製造時に用いられる金属成分や分散剤等の種類によって選択することができる。
【0151】
例えば、バインダーは、メチルセルロース又はエチルセルロース等の炭素数1~8のアルキル基を有するアルキルセルロース、ポリプロピレンカーボネート又はポリエチレンカーボネート等の炭素数1~8のアルキレン単位を有するポリアルキレンカーボネート、或いはポリビニルアルコール又はポリビニルアセテート等のポリビニルアルコール系バインダー等を用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0152】
上記のような金属粉末、分散剤及びバインダーを含むようにスラリーを形成した後、所定の形状を有する枠にスラリーを注入するか、基材にスラリーをコーティングすることにより、金属フォーム前駆体を形成することができる。
【0153】
このように形成された金属フォーム前駆体は、焼結工程を経て多孔性部材320に形成されてもよい。
【0154】
この場合、焼結工程の条件は、スラリー内に含まれている溶媒が、目的とする水準に除去されうる程の温度と時間の間に行われば良いものであり、特に限定されるものではない。例えば、焼結温度は、約50℃~250℃の温度範囲で、所定の時間行うことができるが、これに限定されるものではない。
【0155】
クッションプレート300は、多孔性部材320を形成した後、多孔性部材320の一面に第1接着部材310を取付けて形成することができる。
【0156】
または、第1接着部材310に金属フォーム前駆体を形成して、焼結処理を施し、多孔性部材320を含むクッションプレート300を形成することもできるものであって、クッションプレート300の製造方法は、特に限定されない。
【0157】
第1接着部材310は、多孔性部材320の一面に一定した厚さで形成されてもよい。
【0158】
第1接着部材310は、粘着成分を含み、多孔性部材320を第1プレート210に固定することができる。
【0159】
第1接着部材310は、OCA(Optical Clear Adhesive)、OCR(Optical Clear Resin)またはPSA(Pressure Sensitive Adhesive)のような物質で形成されるか、これを含むことができる。
【0160】
以下では、図4図6を参照して、本明細書の実施形態によるクッションプレートの様々な実施形態について説明することとする。
【0161】
図4を参照すると、クッションプレート300は、第1接着部材310と、伝導性金属321と伝導性金属321の内部に位置する複数の気孔323を含む多孔性部材320と、を含むことができる。
【0162】
多孔性部材320は、ボディ部領域320aと、ボディ部領域320aの側面に沿って配置される側面部領域320bとを含むことができる。ボディ部領域320aと側面部領域320bは、物理的に区分されるものではなく、観念的に区分されるものであってもよい。
【0163】
多孔性部材320の側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄くてもよい。
【0164】
例えば、側面部領域320bは、ボディ部領域320aに近い側面部領域320bの一側から側面部領域320bの他側に行くほど、減厚するように傾斜面を有してもよい。
【0165】
よって、側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さに対応する第2厚さ(W)から、ボディ部領域320aから最も遠い側面部領域320bの端部の厚さに対応する第3厚さ(W)まで次第に減少し得る。
【0166】
また、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低くてもよい。
【0167】
本明細書の実施形態による多孔性部材320は、側面部領域320bが、ボディ部領域320aよりもさらに大きな圧力で圧縮されるため、側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄く、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成されてもよい。
【0168】
多孔性部材320の気孔率を低くするために、多孔性部材320に所定の圧力をかけて、気孔率を縮小することができる。
【0169】
本明細書の実施形態では、多孔性部材320のボディ部領域320aのみならず、側面部領域320bまですべて含めて、圧力をかけて気孔率を低くするものの、側面部領域320bにさらに高い圧力をかけて、側面部領域320bの厚さをボディ部領域320aよりも薄く形成し、側面部領域320bの気孔率をボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成することができる。
【0170】
以上のような本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、複数の気孔323を含む多孔性部材320を含むため、向上したインパクト剛性を有し得る。
【0171】
また、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、多孔性部材320のボディ部領域320aのみならず、側面部領域320bまで気孔323が圧縮されているため、全体として向上した硬度とプッシュ剛性を有し得る。
【0172】
また、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、側面部領域320bの気孔率が、ボディ部領域320aの気孔率よりもさらに低く形成されるため、側面部領域320bにおいて、さらに向上した硬度とプッシュ剛性を有し得る。
【0173】
さらに、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、プッシュ剛性の向上した側面部領域320bが、傾斜面を有するように圧縮されているため、曲率部を有する曲面型表示装置におけるベンディング応力を緩和することができ、浮上現象を改善して、信頼性を高めることができる。
【0174】
第1接着部材310の少なくとも一部は、多孔性部材320の気孔323内に侵透することができ、これによって、第1接着部材310に隣接した多孔性部材320の気孔323は、接着物質の充填した充填気孔325となり得る。
【0175】
第1接着部材310と多孔性部材320をラミネートする場合、所定の圧力をかけることにより、第1接着部材310の接着物質が多孔性部材320の気孔323内に充填されるようにすることができる。
【0176】
このように、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、第1接着部材310の接着物質が充填した充填気孔325を含むため、第1接着部材310の減厚によって、クッションプレート300を減厚することができ、気孔率が減少するため、さらに向上したプッシュ剛性を有し得る。
【0177】
図5を参照すると、クッションプレート300は、第1接着部材310と、伝導性金属321と伝導性金属321の内部に位置する複数の気孔323を含む多孔性部材320とを含むことができる。
【0178】
多孔性部材320は、ボディ部領域320aと、ボディ部領域320aの側面に沿って配置される側面部領域320bとを含むことができる。ボディ部領域320aと側面部領域320bは、物理的に区分されるものではなく、観念的に区分されるものであってもよい。
【0179】
多孔性部材320の側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄くてもよい。
【0180】
側面部領域320bの厚さである第3厚さ(W)は、ボディ部領域320aの厚さである第2厚さ(W)よりも薄くてもよい。
【0181】
この場合、ボディ部領域320aの厚さよりも薄厚を有する側面部領域320bは、一定した厚さを有し得る。
【0182】
よって、多孔性部材は、ボディ部領域320aと側面部領域320bとの厚さの差に対応する厚さを有し、側面部領域320bの下部に位置する段差部領域320cをさらに含むことができる。
【0183】
また、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低くてもよい。
【0184】
本明細書の実施形態による多孔性部材320は、側面部領域320bがボディ部領域320aよりもさらに大きい圧力で圧縮されるため、側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄く、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成することができる。
【0185】
多孔性部材320の気孔率を低くするために、多孔性部材320に所定の圧力をかけて、気孔率を縮小することができる。
【0186】
本明細書の実施形態では、多孔性部材320のボディ部領域320aのみならず、側面部領域320bまですべて含めて、圧力をかけて気孔率を低くするものの、側面部領域320bにさらに高い圧力をかけて、側面部領域320bの厚さをボディ部領域320aよりも薄く形成し、側面部領域320bの気孔率をボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成することができる。
【0187】
以上のような本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、複数の気孔323を含む多孔性部材320を含むため、向上したインパクト剛性を有し得る。
【0188】
また、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、伝導性部材330のボディ部領域320aのみならず、側面部領域320bまで気孔323が圧縮されているため、全体として向上した硬度とプッシュ剛性を有し得る。
【0189】
また、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、側面部領域320bの気孔率が、ボディ部領域320aの気孔率よりもさらに低く形成されるため、側面部領域320bにおけるさらに向上した硬度とプッシュ剛性を有し得る。
【0190】
第1接着部材310の少なくとも一部は、多孔性部材320の気孔323内に浸透することができ、これによって、第1接着部材310に隣接した多孔性部材320の気孔323は、接着物質の充填した充填気孔325となり得る。
【0191】
第1接着部材310と多孔性部材320をラミネートする場合、所定の圧力をかけることにより、第1接着部材310の接着物質が多孔性部材320の気孔323内に充填されるようにすることができる。
【0192】
このように、本明細書の実施形態によるクッションプレート300は、第1接着部材310の接着物質が充填された充填気孔325を含むため、第1接着部材310の減厚によって、クッションプレート300を減厚することができ、気孔率が減少するため、さらに向上したプッシュ剛性を有し得る。
【0193】
図6を参照すると、図5の実施形態によるクッションプレート300は、第1接着部材310と多孔性部材320の少なくとも一部の領域を囲む伝導性部材330をさらに含むことができる。
【0194】
この場合、伝導性部材330は、第1接着部材310と多孔性部材320の側面部領域320bを囲むように形成されてもよい。
【0195】
伝導性部材330は、高い熱伝導率を有する物質を含んでいてもよく、クッションプレート300の放熱効果を向上させることができる。
【0196】
例えば、伝導性部材330は、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)のような熱伝導率の高い金属、またはグラファイト(graphite)等を含んでいてもよく、これに限定されるものではない。
【0197】
また、伝導性部材330は、SUS(Stainless Use Steel)を含んでいてもよく、SUSプレートであってもよい。
【0198】
伝導性部材330がSUSを含む場合、他の金属に比べて、薄厚を有しつつ、かつ、さらに高い熱伝導率と強度を有し得る。
【0199】
伝導性部材330は、第1接着部材310と多孔性部材320の側面部領域320bを囲むように形成されるため、側面部領域320bを含むクッションプレート300のプッシュ剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0200】
図7は、図6の実施形態によるクッションプレート300を含む表示装置1のII-II’方向の断面図である。
【0201】
本明細書の実施形態による表示装置1は、画面を表示する表示パネル100と、第1接着部材310と多孔性部材320を含み、表示パネル100の下部に配置されるクッションプレート300とを含むことができる。
【0202】
多孔性部材320は、ボディ部領域320aと、ボディ部領域320aの側面に沿って配置される側面部領域320bとを含むことができる。
【0203】
多孔性部材320の側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄くてもよく、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低くてもよい。
【0204】
クッションプレート300は、第1接着部材310と多孔性部材320の少なくとも一部の領域を囲む伝導性部材330をさらに含むことができる。
【0205】
この場合、伝導性部材330は、第1接着部材310と多孔性部材320の側面部領域320bを囲むように形成されてもよい。
【0206】
伝導性部材330を含むクッションプレート300は、第2接着部材340によって表示パネル100の一面に固定されてもよい。
【0207】
表示装置1は、表示パネル100上に配置されるカバー部材20と、クッションプレート300の下部に配置されるミドルフレーム部30をさらに含むことができる。
【0208】
ミドルフレーム部30は、カバー部材20とケース部40との間にさらに配置されてもよい。
【0209】
ミドルフレーム部30は、表示パネル100を内側に収納することができる。ミドルフレーム部30がカバー部材20を支持するように、ミドルフレーム部30の一側は、カバー部材20と接触することができる。
【0210】
ミドルフレーム部30は、表示パネル100の後面を保護するハウジングの役割が可能である。
【0211】
ミドルフレーム部30は、表示パネル100と表示パネル100の背面に配置されて、表示装置1の駆動のため電源を印加するバッテリーのような追加構成部品を収納する構造を有してもよく、構造は、特に限定されない。
【0212】
例えば、ミドルフレーム部30が表示パネル100の背面を覆うように形成されて、ミドルフレーム部30の一面方向には、表示パネル100を収納し、ミドルフレーム部30の他面方向には、バッテリーのような追加構成部品を収納する構造を有してもよい。
【0213】
また、ミドルフレーム部30が表示パネル100の一部の背面を覆うように形成されて、ミドルフレーム部30によって区域が分けられず、表示パネル100とバッテリーといった追加構成部品が互いに接触する形態に収納される構造を有してもよい。
【0214】
ミドルフレーム部30の一側と、ミドルフレーム部30の他端は、カバー部材20と伝導性部材330にそれぞれグルーボンディング(Glue bonding)方式により固定することができる。
【0215】
このように、本明細書の実施形態による伝導性部材330は、ミドルフレーム部30の締結部の役割も可能であるところ、表示装置1において、ミドルフレーム部30との別途締結構造を省略できる長所がある。
【0216】
図8a~図8dは、本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造工程図である。
【0217】
本明細書の実施形態によるクッションプレート300の製造方法は、伝導性金属321と伝導性金属321の内部に位置する複数の気孔323を含む多孔性部材320を形成するステップと、多孔性部材320を一次圧縮するステップと、一次圧縮した多孔性部材320を第1接着部材310にラミネートしつつ二次圧縮するステップと、を含むことができる。
【0218】
図8aを参照すると、ステージ700上に金属粉末を含む金属フォーム前駆体を焼結して、伝導性金属321と伝導性金属321の内部に位置する複数の気孔323を含む多孔性部材320を形成することができる。
【0219】
この場合、多孔性部材320の厚さは、第1厚さ(W)を有するように形成されてもよく、多孔性部材320に含まれる複数の気孔323は、圧縮する前の状態であってもよい。
【0220】
次に、図8bを参照すると、多孔性部材320を一次圧縮して、気孔率を減少させることができる。
【0221】
例えば、多孔性部材320をプレス(Press)のような圧縮部800により圧縮することができる。
【0222】
この場合、ボディ部領域320aと、ボディ部領域320aの側面に沿って配置される側面部領域320bとを含む多孔性部材320を圧縮する圧縮部800は、多孔性部材320のボディ部領域320aに対応する第1圧力部800aと、側面部領域320bに対応する第2圧力部800bとを含むことができる。
【0223】
よって、圧縮部800の第2圧力部800bは、第1圧力部800aよりも突出した形状を有するパターンで形成されてもよい。
【0224】
このように、第2圧力部800bが第1圧力部800aよりも突出した形状を有するため、多孔性部材320を圧縮部800により一次圧縮する場合、側面部領域320bに加えられる圧力は、ボディ部領域320aに加えられる圧力よりもさらに大きく作用することができる。
【0225】
これによって、多孔性部材320の側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄く形成されてもよい。
【0226】
例えば、ボディ部領域320aの厚さは、第2厚さ(W)に縮小して、圧縮する前のボディ部領域320aの厚さである第1厚さ(W)よりも減少し得、側面部領域320bの厚さは、第3厚さ(W)に縮小して、圧縮する前のボディ部領域320aの厚さである第1厚さ(W)よりも大幅に減少し得る。
【0227】
一実験例として、第1厚さ(W)が約70μmである場合、第2厚さ(W)は、約50μmに減少し、第3厚さ(W)は、約45μmに減少し得る。
【0228】
側面部領域320bの厚さが、ボディ部領域320aの厚さよりもさらに減少するため、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成されてもよい。
【0229】
一実験例として、多孔性部材320の圧縮前の気孔率が約74%である場合、一次圧縮後のボディ部領域320aの気孔率は、約60%であり、側面部領域320bの気孔率は、約54%に減少し得る。
【0230】
本明細書における気孔率は、伝導性金属321と気孔によって占められている全体面積と、気孔(例えば、気孔323)によって占められている面積の割合と定義し得る。
【0231】
このように、クッションプレートに含まれる多孔性部材320の側面部領域320bの厚さは、ボディ部領域320aの厚さよりも薄く、側面部領域320bの気孔率は、ボディ部領域320aの気孔率よりも低く形成されるため、スリム化した厚さを有しつつ、中心部のみならず、側面縁部に対するプッシュ剛性が向上することができる。
【0232】
次に、図8cを参照すると、一次圧縮した多孔性部材320を第1接着部材310にラミネートしつつ二次圧縮することができる。
【0233】
例えば、多孔性部材320を二次圧縮するステップにおいて、第1接着部材310と多孔性部材320をラミネートする場合、所定の圧力をかけることにより、第1接着部材310の接着物質が多孔性部材320の気孔323内に充填されるようにすることができる。
【0234】
これによって、第1接着部材310に隣接した多孔性部材320の気孔323は、接着物質の充填した充填気孔325となり得る。
【0235】
このように、本明細書の実施形態によるクッションプレート300の製造方法は、複数の気孔323の一部に第1接着部材310の接着物質が充填されるように二次圧縮するため、第1接着部材310の減厚によって、クッションプレート300を減厚することができ、気孔率が減少するため、さらに向上したプッシュ剛性を有し得る。
【0236】
次に、図8dを参照すると、伝導性部材330により、第1接着部材310と多孔性部材320の側面部領域320bを囲むように形成することができる。
【0237】
伝導性部材330は、高い熱伝導率を有する物質を含んでいてもよく、クッションプレート300の放熱効果を向上させることができる。
【0238】
また、伝導性部材330は、第1接着部材310と多孔性部材320の側面部領域320bを囲むように形成されるため、側面部領域320bを含むクッションプレート300のプッシュ剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0239】
このように、本明細書の実施形態によれば、多孔性部材320を一次圧縮した後、一次圧縮した多孔性部材320を第1接着部材310にラミネートしつつ二次圧縮して、多孔性部材320の気孔率を減少させることができるため、インパクト剛性とプッシュ剛性を向上させて、スリム化した厚さを有するようにクッションプレート300を製造することができる。
【0240】
図9a~図9dは、多孔性部材を圧縮する前と圧縮した後の圧縮した厚さの差を比較する図面である。
【0241】
例えば、図9aと図9bは、多孔性部材320を圧縮する前の実験例であり、図9cと図9dは、多孔性部材320を圧縮した後の実験例である。
【0242】
図9a~図9dを参照すると、多孔性部材320を圧縮する前後を比較すると、圧縮した後は、圧縮した厚さだけ圧縮しつつ、気孔323の数と大きさが大きく減少して、伝導性金属321は、さらに密に形成されることを確認することができる。
【0243】
以上のように説明した本明細書の実施形態による表示装置は、画面を表示する表示パネルと、接着部材と多孔性部材を含み、前記表示パネルの下部に配置されるクッションプレートとを含み、前記多孔性部材は、ボディ部領域と、前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域の厚さよりも薄く、前記側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低くてもよい。
【0244】
前記多孔性部材は、伝導性金属と前記伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含むことができる。
【0245】
前記接着部材の少なくとも一部は、前記多孔性部材の気孔内に浸透することができる。
【0246】
前記側面部領域は、前記ボディ部領域よりも薄厚を有し得る。
【0247】
前記側面部領域は、前記ボディ部領域に近い前記側面部領域の一側から、前記側面部領域の他側に行くほど、減厚し得る。
【0248】
前記側面部領域は、一定した厚さを有し得る。
【0249】
前記多孔性部材は、前記ボディ部領域と、前記側面部領域との厚さの差に対応するように、前記側面部領域の下部に位置する段差部領域をさらに含むことができる。
【0250】
前記クッションプレートは、前記接着部材と前記多孔性部材の少なくとも一部の領域を囲む伝導性部材をさらに含むことができる。
【0251】
前記伝導性部材は、前記接着部材と前記多孔性部材の側面部領域を囲むことができる。
【0252】
前記表示パネル上に配置されるカバー部材と、前記クッションプレートの下部に配置されるミドルフレーム部をさらに含み、前記ミドルフレーム部の一側末端は、前記カバー部材に固定し、前記ミドルフレーム部の他側末端は、前記伝導性部材に固定することができる。
【0253】
本明細書の実施形態によるクッションプレートは、接着部材と、伝導性金属と前記伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む多孔性部材とを含み、前記多孔性部材は、ボディ部領域と、前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域の厚さよりも薄く、前記側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低くてもよい。
【0254】
前記接着部材の少なくとも一部は、前記多孔性部材の気孔内に浸透することができる。
【0255】
前記側面部領域は、前記ボディ部領域よりも薄厚を有し得る。
【0256】
前記側面部領域は、前記ボディ部領域に近い前記側面部領域の一側から、前記側面部領域の他側に行くほど、減厚し得る。
【0257】
前記接着部材と前記多孔性部材の前記側面部領域を囲む伝導性部材をさらに含むことができる。
【0258】
本明細書の実施形態によるクッションプレートの製造方法は、伝導性金属と前記伝導性金属の内部に位置する複数の気孔を含む多孔性部材を形成するステップと、前記多孔性部材を一次圧縮するステップと、前記一次圧縮した多孔性部材を接着部材にラミネートしつつ二次圧縮するステップと、を含むことができる。
【0259】
前記多孔性部材を一次圧縮するステップは、前記多孔性部材を圧縮部により圧縮して、前記多孔性部材は、ボディ部領域と、前記ボディ部領域の側面に沿って配置される側面部領域とを含み、前記圧縮部は、前記ボディ部領域に対応する第1圧力部と、前記側面部領域に対応する第2圧力部とを含み、前記第2圧力部は、前記第1圧力部よりも突出した形状を有し得る。
【0260】
前記多孔性部材を一次圧縮するステップにおいて、前記側面部領域に加えられる圧力は、前記ボディ部領域に加えられる圧力よりもさらに大きくてもよい。
【0261】
前記多孔性部材を二次圧縮するステップにおいて、前記接着部材の少なくとも一部は、前記多孔性部材の気孔に浸透するように、前記多孔性部材を前記接着部材にラミネートしつつ圧縮することができる。
【0262】
前記側面部領域の厚さは、前記ボディ部領域の厚さよりも薄く、前記側面部領域の気孔率は、前記ボディ部領域の気孔率よりも低く形成されてもよい。
【0263】
以上、添付の図面を参照して、本明細書の実施形態をより詳説したが、本明細書は、必ずしもかかる実施形態に限るものではなく、本明細書の技術思想を外れない範囲内における様々な変形実施が可能である。よって、本明細書に開示の実施形態は、本明細書の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、かかる実施形態によって、本明細書の技術思想の範囲が限定されるものではない。よって、以上に記述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。本明細書の保護範囲は、請求の範囲によって解釈すべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0264】
1 表示装置
20 カバー部材
30 ミドルフレーム部
40 ケース部
100 表示パネル
110 表示基板
120 画素アレイ部
130 封止部
140 偏光板
150 第1連結部材
160 駆動回路部
210 第1プレート
220 第2プレート
300 クッションプレート
310 第1接着部材
320 多孔性部材
320a ボディ部領域
320b 側面部領域
320c 段差部領域
321 伝導性金属
323 気孔
325 充填気孔
330 伝導性部材
340 第2接着部材
700 ステージ
800 圧縮部
800a 第1圧力部
800b 第2圧力部
400 第2連結部材
500 軟性回路基板
600 ベンディング部補強部材
AA 表示領域
NA 非表示領域
FP 前面部
BND ベンディング部
PAD パッド部
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図9a
図9b
図9c
図9d