IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッドの特許一覧

特許7532506フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル
<>
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図1
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図2
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図3
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図4
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図5
  • 特許-フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】フレックスパネル電極アセンブリを備えたマッピングカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20240805BHJP
   A61B 5/287 20210101ALI20240805BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B5/287 200
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022514533
(86)(22)【出願日】2020-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-07
(86)【国際出願番号】 IB2020058084
(87)【国際公開番号】W WO2021044276
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】62/895,193
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/942,825
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ハイスミス・デビー・イー
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05846196(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0105645(US,A1)
【文献】特開2017-070750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-18/00
A61B 5/287
A61F 2/01
A61N 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
(a)近位端及び遠位端を有するカテーテルアセンブリであって、前記カテーテルアセンブリが長手方向軸を画定し、前記カテーテルアセンブリが遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルアセンブリと、
(b)前記カテーテルアセンブリの前記遠位端に配置されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、パネルアセンブリを含み、前記パネルアセンブリが、第1の状態と第2の状態との間で移行するように構成され、前記パネルアセンブリが、前記第1の状態において前記外側シース内に収まるように構成され、前記パネルアセンブリが、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張するように構成されている、エンドエフェクタと、を備え、前記パネルアセンブリが、
(i)フレキシブル回路基板、
(ii)前記フレキシブル回路基板に沿って延在し、それに取り付けられた複数のスパインであって、近位端が相互に接続され、遠位端が相互に接続されていない複数のスパイン
(iii)前記複数のスパインに沿って位置付けられた複数の微小電極、
(iv)前記複数のスパインの近位端と接続された少なくとも1つの制御ワイヤであって、前記パネルアセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態に移行させるように前記複数のスパインの張力を調整するように構成されている少なくとも1つの制御ワイヤと、を含む、装置。
【請求項2】
前記外側シースは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間で前記エンドエフェクタに対して並進するように動作可能であり、前記外側シースは、前記第1の長手方向位置で前記エンドエフェクタを収容するように構成され、前記外側シースは、前記第2の長手方向位置で前記エンドエフェクタを露出させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記エンドエフェクタは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間で前記外側シースに対して並進するように動作可能であり、前記エンドエフェクタは、前記第1の長手方向位置で前記外側シース内に収容されるように構成され、前記エンドエフェクタは、前記第2の長手方向位置で前記外側シースから露出するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記スパインは、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のスパインが、前記少なくとも1つの制御ワイヤから遠位に延在する、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記パネルアセンブリが前記第2の状態において平坦な平面構成を採用するように、前記パネルアセンブリを拡張するように動作可能である、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記少なくとも1つの制御ワイヤに張力を加えることに応答して、前記パネルアセンブリが前記第2の状態の前記平坦な平面構成を採用するように、前記複数のスパインを前記長手方向軸から外向きに偏向させるように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの制御ワイヤが、前記パネルアセンブリを収縮させ、それによって、前記パネルアセンブリを前記長手方向軸に向かって内向きに折り畳むように動作可能である、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記少なくとも1つの制御ワイヤから張力を除去することに応答して、前記パネルアセンブリが前記第1の状態の円筒構成を採用するように、前記複数のスパインを前記長手方向軸に向かって内向きに移動させるように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記パネルアセンブリが、プロファイルを画定し、前記プロファイルが、前記第1の状態における第1の表面積及び前記第2の状態における第2の表面積を有し、前記第2の状態における前記表面積が、前記第1の状態における前記表面積よりも大きい、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記複数の微小電極が、マトリックス構成に配されている、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記微小電極は、組織内の電位を感知するように構成された少なくとも一対の双極感知微小電極を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
位置センサを更に含み、前記位置センサは、三次元空間における前記カテーテルアセンブリの少なくとも一部分又は前記エンドエフェクタの少なくとも一部分のうちの一方又は両方の位置を示す信号を生成するように動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記位置センサは、前記パネルアセンブリの一部分の上に位置している、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記スパインは、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張するように弾性的に付勢されている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記スパインが、形状記憶材料を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記形状記憶材料は、温度感受性材料を含み、その結果、前記形状記憶材料は、温度の変化に応じて第1の形状から第2の形状に移行するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
電気生理学的マッピングを行うための装置であって、
(a)近位端及び遠位端を有するカテーテルアセンブリであって、前記カテーテルアセンブリが、長手方向軸を画定し、遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルアセンブリと、
(b)前記カテーテルアセンブリの前記遠位端に配置されたエンドエフェクタであって、パネルアセンブリを含む、エンドエフェクタと、を備え、前記パネルアセンブリは、
(i)フレキシブル回路基板と、
(ii)前記フレキシブル回路基板に沿って延在し、それに取り付けられた複数のスパインであって、近位端が相互に接続され、遠位端が相互に接続されていない複数のスパインと、
(iii)前記複数のスパインに沿って位置付けられ、組織内の電位を感知するように構成された複数の微小電極と、
(iv)前記複数のスパインの近位端と接続された少なくとも1つの制御ワイヤであって、前記パネルアセンブリを第2の状態から第3の状態に移行させるように前記複数のスパインの張力を調整するように構成されている少なくとも1つの制御ワイヤと、を含み、
前記エンドエフェクタは、第1の状態と前記第2の状態と前記第3の状態との間で移行するように動作可能であり、
前記パネルアセンブリは、前記第1の状態において前記外側シース内に収まるように構成され、
前記パネルアセンブリは、前記パネルアセンブリが前記長手方向軸に向かって内向きに折り畳まれた前記第2の状態において前記外側シースの前記遠位端から遠位に延在するように構成され、
前記パネルアセンブリが、前記第3の状態において平坦な平面構成を採用するように構成されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
心房細動などの心不整脈は、心臓組織の領域が電気信号を異常に伝導するときに発生する。不整脈を治療するための処置には、そのような信号の伝導経路を外科的に破壊することが含まれる。エネルギー(例えば、高周波(radiofrequency、RF)エネルギー)を印加することによって心臓組織を選択的に切除することにより、心臓のある部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を停止又は修正することが可能であり得る。アブレーションプロセスは、組織を横切る異常な電気信号の伝達を効果的に遮断する電気絶縁性病変又は瘢痕組織を形成することにより、望ましくない電気経路に対する障壁を提供することができる。
【0002】
一部の処置では、1つ又は2つ以上のRF電極を有するカテーテルを使用して、心臓血管系内にアブレーションを提供することができる。カテーテルを主要な静脈又は動脈(例えば、大腿動脈)に挿入し、次に前進させて、心臓内又は心臓に隣接する心臓血管構造(例えば、肺静脈)内に電極を位置付けることができる。電極を、心臓組織又は他の血管組織と接触するように配置し、次にRFエネルギーで活性化し、それによって、接触した組織を切除することができる。場合によっては、電極は双極であってもよい。一部の他の場合において、単極電極を、接地パッド又は患者と接触している他の参照電極と共に使用することができる。
【0003】
アブレーションカテーテルの例は、米国特許出願公開出願公開第2013/0030426号、発明の名称「Integrated Ablation System using Catheter with Multiple Irrigation Lumens」、2013年1月31日公開(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる);その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2017/0312022号、発明の名称「Irrigated Balloon Catheter with Flexible Circuit Electrode Assembly」、2017年11月2日公開(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる);その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2018/0071017号、発明の名称「Ablation Catheter with a Flexible Printed Circuit Board」、2018年3月15日公開(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる);その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2018/0056038号、発明の名称「Catheter with Bipole Electrode Spacer and Related Methods」、2018年3月1日公開(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる);2018年11月20日に発行された「Catheter with Soft Distal Tip for Mapping and Ablating Tubular Region」と題する米国特許第10,130,422号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、2015年2月17日に発行された「Electrode Irrigation Using Micro-Jets」と題する米国特許第8,956,353号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、及び2017年10月31日に発行された「Electrocardiogram Noise Reduction」と題する米国特許第9,801,585号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0004】
一部のカテーテルアブレーション処置は、アブレーションの標的とすべき組織領域を特定するために、電気生理学(electrophysiology、EP)マッピングを用いた後に実施され得る。このようなEPマッピングは、カテーテル(例えば、アブレーションを実施するために使用されるのと同じカテーテル又は専用のマッピングカテーテル)上の感知微小電極の使用を含んでもよい。このような感知微小電極は、導電性心内膜組織から発する電気信号を監視して、不整脈の原因となる異常な導電性組織部位の位置を特定することができる。EPマッピングシステムの例は、1998年4月14日に発行された「Cardiac Electromechanics」と題する米国特許第5,738,096号に記載されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。EPマッピングカテーテルの例は、2018年3月6日に発行された「Catheter Spine Assembly with Closely-Spaced Bipole Microelectrodes」と題する米国特許第9,907,480号(その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)、米国特許第10,130,422号、発明の名称「Catheter with Soft Distal Tip for Mapping and Ablating Tubular Region」、2018年11月20日発行(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる);及び米国特許出願公開第2018/0056038号、発明の名称「Catheter with Bipole Electrode Spacer and Related Methods」、2018年3月1日公開(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0005】
EPマッピングを使用することに加えて、一部のカテーテルアブレーション処置は、画像誘導手術(image guided surgery、IGS)システムを使用して実施されてもよい。IGSシステムにより、医師は、患者内の解剖学的構造の画像に関連して、患者内のカテーテルの位置をリアルタイムで視覚的に追跡することができる。一部のシステムは、Biosense Webster,Inc.(Irvine,California)によるCARTO 3(登録商標)システムを含めて、EPマッピング機能及びIGS機能の組み合わせを提供することができる。IGSシステムと共に使用するように構成されたカテーテルの例は、2016年11月1日に発行された「Signal Transmission Using Catheter Braid Wires」と題する米国特許第9,480,416号(その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)、及び本明細書で引用されている様々な他の参考文献に開示されている。
【0006】
いくつかのカテーテルシステム及び方法が製造及び使用されてきたが、本発明者らよりも以前に、添付の特許請求の範囲に記載の本発明を作製又は使用した者はいないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の図面及び詳細な説明は、単に例示的であることを意図しており、本発明者らによって企図される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
図1】カテーテルアセンブリのカテーテルを患者に挿入する医療処置の概略図を示す。
図2】カテーテルのエンドエフェクタがカテーテルの外側シースに対して近位位置にある、図1のカテーテルの遠位部分の斜視図を示す。
図3】エンドエフェクタがカテーテルの外側シースに対して遠位位置にあり、エンドエフェクタが収縮状態にある、図2のカテーテルの遠位部分の斜視図を示す。
図4】エンドエフェクタが拡張状態にある、図3のカテーテルの遠位部分の斜視図を示す。
図5図2のエンドエフェクタのパネルアセンブリの拡大斜視図を示す。
図6図2のエンドエフェクタのパネルアセンブリを形成するための例示的な織り込みオプションの拡大斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特定の実施例の以下の説明文は、本発明の範囲を限定する目的で用いられるべきではない。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく例として本発明の原理を示す。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、本発明を実施するために想到される最良の形態の1つを実例として示す以下の説明文より、当業者には明らかとなろう。認識されるように、本発明は、すべて本発明から逸脱することなく、他の異なる態様又は同等の態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
【0009】
本明細書に記載の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる。したがって、以下に記載されている教示、表現、変形例、実施例などは、互いに単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には容易に明らかであろう。このような修正及び変形形態は、特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0010】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に記載される意図された目的のために機能することを可能にする適切な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば「約90%」は、71%~99%の値の範囲を指し得る。更に、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「被験者」という用語は、任意のヒト又は動物被験体を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。
【0011】
I.例示的なカテーテルシステムの概要
図1は、心臓アブレーションシステムの例示的な医療処置及び関連する構成要素を示す。特に、図1は、カテーテルアセンブリ(100)のハンドル(110)を把持する医師(physician、PH)を、カテーテルアセンブリ(100)の可撓性カテーテル(120)のエンドエフェクタ(200)が(図2図4に示されている)、患者(patient、PA)の心臓(H)内又はその近くの組織をマッピング又は切除するために、患者(PA)内に配設されている状態で示している。図2図4に示されるように、カテーテル(120)は、外側シース(122)を含み、エンドエフェクタ(200)は、外側シース(122)の遠位端(124)又はその近傍に配設されている。カテーテルアセンブリ(100)は、ケーブル(30)を介して誘導駆動システム(10)に結合されている。カテーテルアセンブリ(100)はまた、流体導管(40)を介して流体源(42)に結合されているが、これは単に任意選択である。一組の磁場発生器(20)は、患者(PA)の下に位置付けられ、ケーブル(22)を介して誘導駆動システム(10)にも結合されている。
【0012】
本例の誘導駆動システム(10)は、コンソール(12)及びディスプレイ(18)を含む。コンソール(12)は、第1のドライバモジュール(14)及び第2のドライバモジュール(16)を含む。第1のドライバモジュール(14)は、ケーブル(30)を介してカテーテルアセンブリ(100)に結合されている。いくつかの変形形態では、第1のドライバモジュール(14)は、以下により詳細に説明するように、エンドエフェクタ(200)の微小電極(216)を介して取得されたEPマッピング信号を受信するように動作可能である。コンソール(12)は、そのようなEPマッピング信号を処理し、それによって、当該技術分野において公知のEPマッピングを提供するプロセッサ(図示せず)を含む。更に、又は代替的に、第1のドライバモジュール(14)は、エンドエフェクタ(200)の他の電極にRF電力を供給し、それによって、組織を切除するように動作可能であり得る。一部の変形例では、第1のドライバモジュール(14)はまた、以下により詳細に説明するように、エンドエフェクタ(200)内の1つ又は2つ以上の位置センサから位置指示信号を受信するように動作可能である。このような変形例では、コンソール(12)のプロセッサはまた、位置センサからの位置指示信号を処理し、それによって、患者(PA)内のカテーテル(120)のエンドエフェクタ(200)の位置を特定するように動作可能である。
【0013】
第2のドライバモジュール(16)は、ケーブル(22)を介して磁場発生器(20)に結合されている。第2のドライバモジュール(16)は、磁場発生器(20)を作動させて、患者(PA)の心臓(H)の周囲に交流磁場を発生させるように動作可能である。例えば、磁場発生器(20)は、心臓(H)を含む所定の作業体積内に交流磁場を発生させるコイルを含んでもよい。
【0014】
ディスプレイ(18)は、コンソール(12)のプロセッサに結合されており、患者の解剖学的構造の画像をレンダリングするように動作可能である。このような画像は、手術前又は手術中に得られた一組の画像(例えば、CT又はMRIスキャン、3-Dマップなど)に基づくことができる。ディスプレイ(18)を介して提供される患者の解剖学的構造の図はまた、エンドエフェクタ(200)の位置センサからの信号に基づいて動的に変化してもよい。例えば、カテーテル(120)のエンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動すると、位置センサからの対応する位置データにより、コンソール(12)のプロセッサは、ディスプレイ(18)内の患者の解剖学的構造の図をリアルタイムで更新し、エンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動するにつれてエンドエフェクタ(200)の周囲の患者の解剖学的構造の領域を描写することができる。更に、コンソール(12)のプロセッサは、エンドエフェクタ(200)によるEPマッピングによって検出されるように、異常な導電性組織部位の位置を示すようにディスプレイ(18)を駆動することができる。単に一例として、コンソール(12)のプロセッサは、例えば照らされたドット、十字線、又は異常な導電性組織部位の視覚的表示のいくつかの他の形式を重ね合わせることなどによって、異常な導電性組織部位の位置を患者の解剖学的構造の画像上に重ね合わせるようにディスプレイ(18)を駆動することができる。
【0015】
コンソール(12)のプロセッサはまた、例えば照らされたドット、十字線、エンドエフェクタ(200)のグラフィック表現、又は視覚的表示のいくつかの他の形態を重ね合わせることなどによって、エンドエフェクタ(200)の現在の位置を患者の解剖学的構造の画像上に重ね合わせるようにディスプレイ(18)を駆動することができる。このような重ね合わされた視覚的表示はまた、医師が患者(PA)内でエンドエフェクタ(200)を移動させると、リアルタイムでディスプレイ(18)上の患者の解剖学的構造の画像内で移動することができ、それによって、エンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動すると、患者(PA)内のエンドエフェクタ(200)の位置に関するリアルタイムの視覚的フィードバックを操作者に提供する。したがって、ディスプレイ(18)を介して提供される画像は、エンドエフェクタ(200)を観察するいかなる光学機器(すなわち、カメラ)を必ずしも有することなく、患者(PA)内のエンドエフェクタ(200)の位置を追跡するビデオを効果的に提供することができる。同じ図において、ディスプレイ(18)は、本明細書に記載されるように、EPマッピングによって検出された異常な導電性組織部位の位置を同時に視覚的に示すことができる。したがって、医師(PH)は、ディスプレイ(18)を見て、マッピングされた異常な導電性組織部位に関して、また患者(PA)内の隣接する解剖学的構造の画像に関して、エンドエフェクタ(200)のリアルタイムの位置を観察することができる。
【0016】
本例の流体源(42)は、生理食塩水又は一部の他の適切な灌注流体を収容するバッグを含む。導管(40)は、流体源(42)からカテーテルアセンブリ(100)に流体を選択的に駆動するように動作可能なポンプ(44)に更に結合されている可撓性チューブを含む。一部の変形形態では、導管(40)、流体源(42)、及びポンプ(44)は、完全に省略されている。これらの構成要素が含まれている変形例では、エンドエフェクタ(200)は、流体源(42)から患者内の標的部位に灌注流体を伝達するように構成されてもよい。このような灌注は、本明細書に引用されている様々な特許参考文献のいずれかの教示に従って、又は、本明細書の教示に鑑みて当業者に明らかである他の任意の適切な方法で行うことができる。
【0017】
II.例示的なエンドエフェクタ
図2図4は、カテーテルアセンブリ(100)のアクチュエータ(200)をより詳細に示す。エンドエフェクタ(200)は、外側シース(122)の内部にあり、かつ外側シース(122)に対して摺動可能に配設された内側シャフト(150)に取り付けられている。図示のように、エンドエフェクタ(200)は、外側シース(122)内に収まるように折り畳み可能である一組のパネルアセンブリ(210)を含む。図2は、エンドエフェクタ(200)が外側シース(122)の遠位端(124)の近位にあるように、エンドエフェクタ(200)が外側シース(122)に対して近位に後退している状態を示す。この状態では、エンドエフェクタ(200)は、外側シース(122)の円筒状内部に変形可能に適合する。カテーテル(120)及びエンドエフェクタ(200)は、カテーテル(120)が患者(PA)の体内に導入されたとき、及び挿入部位から患者(PA)内の標的心臓血管領域への移行中、図2に示された状態にある可能性がある。
【0018】
図3は、エンドエフェクタ(200)が外側シース(122)の遠位端(124)の遠位にあるように、エンドエフェクタ(200)が外側シース(122)に対して遠位に前進している状態を示す。一部の変形例では、図2に示される状態と図3に示される状態との間で移行するために、内側シャフト(150)はハンドル(110)に対して長手方向に静止したままであり、一方、外側シース(122)はハンドル(110)に対して、また内側シャフト(150)に対して長手方向に並進する。そのような変形例では、ハンドル(110)又は外側シース(122)の近位端は、外側シース(122)をハンドル(110)に対して、また内側シャフト(150)に対して長手方向に駆動するように医師(PH)によって操作され得るアクチュエータを含むことができる。別の単なる例示的な変形形態として、図2に示される状態と図3に示される状態との間で移行するために、外側シース(122)は、ハンドル(110)に対して長手方向に静止したままであり、一方、内側シャフト(150)は、ハンドル(110)に対して、また外側シース(122)に対して長手方向に並進する。そのような変形例では、ハンドル(110)は、内側シャフト(150)をハンドル(110)に対して、また外側シース(122)に対して長手方向に駆動するように医師(PH)によって操作され得るアクチュエータを含むことができる。
【0019】
図4は、エンドエフェクタ(200)が外側シース(122)に対して遠位位置にあるが、パネルアセンブリ(210)が、カテーテル(120)の長手方向軸(LA)から離れて発散するように、パネルアセンブリ(210)が、外向きの裾広がり構成にある状態を示す。図4に示すように、エンドエフェクタ(200)は、この状態においてパドル様又はウェブ状ハンドの構成を提示する。図3及び図4におけるパネルアセンブリ(210)の構成を比較すると、パネルアセンブリ(210)が図3に示される折り畳み状態又は収縮状態にあるときに、パネルアセンブリ(210)は、パネルアセンブリ(210)が図4に示される外向きに広がった状態又は拡張状態にあるときと比較して、より低い表面積を有するプロファイルを提示する。言い換えれば、エンドエフェクタ(200)は、第1の状態から第2の状態に移動可能であるパネルアセンブリ(210)を含み、パネルアセンブリ(210)のプロファイルは、第1の状態と比較して、第2の状態において、より高い表面積を有する。このようにして、パネルアセンブリ(210)のプロファイルの表面積は、低から高に変更可能である。エンドエフェクタが図3に示される状態と図4に示される状態との間で移行することができる方法の単なる例示的な例を、以下により詳細に説明するが、他の方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0020】
本実施例では、パネルアセンブリ(210)は、フレキシブル回路基板(212)、複数のスパイン(214)、及び複数の微小電極(216)を含む。ある変形例では、フレキシブル回路基板(212)は、銅の薄いシートに積層された可撓性ポリマーフィルムから作製される。この構造は、一方又は両側にエッチングされて、回路パターンを形成する。このエッチングされた構造は、絶縁及び封止特性を提供するように、ポリマーでコーティングされる。スパイン(214)は、フレキシブル回路基板(212)に沿って延在し、それに取り付けられる。図4の外向きに広がった構成では、スパイン(214)及びフレキシブル回路基板(212)の組み合わせは、上述のように、ウェブ状ハンドの構成又は形状を有すると見なすことができる。図3の折り畳み又は収縮構成では、スパイン(214)及びフレキシブル回路基板(212)の組み合わせは、ケージ様の構成又は形状を有すると見なすことができる。スパイン(214)のための図示された構成は、単なる例示であり、エンドエフェクタ(200)で使用可能なスパイン(214)の他の構成は、本明細書の教示を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0021】
微小電極(216)は、スパイン(214)と接続し、本実施例では、長手方向に互い違いに配置された構成において、スパイン(214)に沿って、又はスパイン(214)間に位置付けられている。微小電極(216)は、上述のように、組織内の電位を感知して、組織内の異常な電気信号を検出するように構成され、その結果、微小電極(216)を使用して、EPマッピングを行ってもよい。フレキシブル回路基板(212)は、ケーブル(30)を介して、第1のドライバモジュール(14)と接続する。微小電極(216)は、微小電極(216)がEPマッピングを行うことができるように、フレキシブル回路基板(212)と電気的に接続されている。
【0022】
ある変形例では、微小電極(216)は、例えば、はんだ付けによって、又は導電性機械的留め具によって、フレキシブル回路基板(212)と直接電気的に接続される。別の変形例では、微小電極(216)は、フレキシブル回路基板(212)と間接的に接続されている。この間接的な構成では、スパイン(214)は相互接続され、スパイン(214)の少なくとも1つの場所は、フレキシブル回路基板(212)と電気的に接続する。スパイン(214)は、次いで、微小電極(216)と電気的に接続する。いずれかのアプローチでは、スパイン(214)は、スパイン(214)が接触し得る周囲の組織及び構造からスパイン(214)を電気的に絶縁するように、非導電性材料であり、又はそれによって被覆され得る。
【0023】
上記のように、かつ図2図4に概略的に示されるように、カテーテルアセンブリ(100)は、ケーブル(30)を介して誘導駆動システム(10)に結合されている。上述のように、誘導駆動システム(10)は、EPマッピング又はRFアブレーション又は両方の実施においてカテーテルアセンブリ(100)の使用を可能にする構成要素及び特徴を含む。カテーテルアセンブリ(100)はまた、流体導管(40)を介して流体源(42)とも連結される。流体導管(40)は、カテーテル(120)の長さに沿って延び、カテーテルの遠位端(124)を通して灌注流体(例えば、生理食塩水)を送達するように動作可能である。例えば、流体導管は、遠位端(124)で遠位に終端してもよい。あるいは、エンドエフェクタ(200)は、流体導管と連通する1つ又は2つ以上の灌注ポートを組み込むことができる。いずれの場合も、灌注流体は、患者(PH)内のエンドエフェクタ(200)の動作中に、エンドエフェクタ(200)で冷却、フラッシング、又は他の効果を提供することができる。カテーテルアセンブリ(100)が灌注を提供し得る様々な適切な方法は、当業者には明らかであろう。あるいは、カテーテルアセンブリ(100)の一部の変形形態は、導管(40)、流体源(42)、及びポンプ(44)が省略され得るように、灌注能力を欠く可能性がある。
【0024】
また、上述したように、かつ図2図4に示すように、本実施例のカテーテルアセンブリ(100)はカテーテル(120)と使用可能な一対のプッシュプルケーブル(160、170)を更に含む。プッシュプルケーブル(160、170)は、エンドエフェクタ(200)及びカテーテル(120)の遠位部分を、カテーテル(120)の近位部分によって画定された長手方向軸(LA)から横方向に離れて選択的に偏向させるように構成されたユーザ入力特徴部(190)と接続し、それにより、医師(PH)が、エンドエフェクタ(200)を患者(PA)内で能動的に操縦することを可能にする。プッシュプルケーブル(160、170)を駆動するためにユーザ入力特徴部(190)のために使用され得る様々な機構は、本明細書の教示を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0025】
上記に加えて、エンドエフェクタ(200)及びカテーテルアセンブリ(100)の他の態様は、米国特許第2018/0056038号(開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる)の教示の少なくともいくつかに従って構成され、動作可能であり得る。
【0026】
図5は、拡張状態にあるパネルアセンブリ(210)のエンドエフェクタ(200)の拡大図を示す。この例のパネルアセンブリ(210)は、フレキシブル回路基板(212)、スパイン(214)、微小電極(216)及びセンサ(218)を含む。フレキシブル回路基板(212)は、可撓性であり、またほぼ平坦な平面構成を有する。単に一例として、フレキシブル回路基板(212)は、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、又は任意の他の適切なフレックス回路基板から形成されてもよい。フレキシブル回路基板(212)の近位端は、内側シャフト(150)にしっかりと固定されている。
【0027】
本実施例のフレキシブル回路基板(212)は、複数の微小電極(216)を有するスパイン(214)の複数のセクション(220)を含む。セクション(220)は、拡張状態にあるパネルアセンブリ(210)を備えた線形配置又は配向で示されている。各セクション(220)の近位端で、スパイン(214)は、収束し、制御ワイヤ(222)を接合する。本実施例では、制御ワイヤ(222)は、ユーザ入力特徴部(190)と接続するが、他の変形例では、制御ワイヤ(222)は、ケーブル(30)に含まれ得、誘導駆動システム(10)と接続されている。以下に更に記載されるように、制御ワイヤ(222)は、図2及び図3に示されるその収縮状態又は折り畳み状態から、図4及び図5に示されるその拡張状態にパネルアセンブリ(210)を移動させるために作動するように構成されている。
【0028】
本実施例では、微小電極(216)は、電位の双極感知を提供するために、対で提供される。微小電極(216)の対の構成は、いくつかの変形例で長手方向に、かつ他の変形例で横方向に配され得る。例えば、ある変形例においては、長手方向に隣接する微小電極(216)が対を成し、別の変形例においては、横方向に隣接する微小電極(216)が対を成す。各対の微小電極(216)は、電極(216)の対が心臓血管組織と接触して配置されているときに、心電図信号の双極感知を提供するように構成される。したがって、一対の微小電極(216)は、集合的に単一の「センサ」を形成すると見なすことができる。各微小電極(216)は、フレキシブル回路基板(212)上の対応するトレース又は他の電気導管に結合されてもよく、それによって、微小電極(216)によってピックアップされた信号を、カテーテル(120)内の電気導管(図示せず)を介してコンソール(12)に戻すことを可能にし、コンソールは、その信号を処理してEPマッピングを行い、それによって心臓の解剖学的構造内の異常な電気活動の位置を特定することができる。これにより、医師(PH)は、切除する(例えば、RFエネルギー、冷凍アブレーションなどで)心臓組織の最も適切な領域を特定することができ、それによって、心臓組織を横切る異常な電気活動の伝達を防止するか、又は少なくとも低減する。
【0029】
上記及び図示された配置により、エンドエフェクタ(200)は、微小電極のアレイ(216)を含む。微小電極(216)は、本変形例において、様々な方法で、エンドエフェクタ(200)に取り付けることができ、微小電極のアレイ(216)は、マトリックス形状又は配置で配向される。例えば、図示された変形例では4つずつのマトリックス配列が示されているが、他のマトリックス配置を使用することができる。このようにして、エンドエフェクタ(200)は、画定された表面積に収容された複数の微小電極を有する(216)フレキシブル回路基板(212)を含む。画定された表面積は、エンドエフェクタ(200)のフレキシブル回路基板(212)によって画定された表面積である。
【0030】
多数の微小電極(216)がエンドエフェクタ(200)の画定された表面積で収容されている微小電極(216)のこのマトリックスを有するエンドエフェクタ(200)を構成することにより、エンドエフェクタ(200)を有するカテーテル(120)が、複数の配向で電位図又は波伝播を評価することが可能になる。このようにして、エンドエフェクタ(200)の使用中、パネルアセンブリ(210)は、心内膜又は心外膜に接触し、その結果、複数の微小電極(216)は、この組織と同時に接触している。組織に接触する画定された表面積において、この多数の微小電極(216)を同時に有することにより、波伝播の方向を検出し、続いて評価する能力が提供される。この情報は、患者(PA)の組織内の電気信号が発生して進行する方法に関して、より多くの情報を医師(PH)に提供することができる。次いで、この情報を使用して、アブレーション治療の決定を行うことができる。一例では、上記の構成を有するエンドエフェクタ(200)を有するカテーテル(120)は、心室頻拍(VT)手順及び心外膜手順の両方で使用するための診断カテーテルであり得る。
【0031】
上記のように、フレキシブル回路基板(212)は可撓性であり、その結果、フレキシブル回路基板(212)は、エンドエフェクタ(200)が心臓組織に押し付けられたときに、心臓組織の輪郭及び他の表面形状に適合することができる。フレキシブル回路基板(212)の変形により、2つ又は3つ以上の対の微小電極(216)と心臓組織との間の完全な接触が促進され得る。このような接触は、図4及び図5に示されるように、フレキシブル回路基板(212)上にかなりの数の微小電極(216)を設けることによって更に促進され得る。具体的には、本実施例では、微小電極(216)は、各セクション(220)のスパイン(214)に沿って設けられている。微小電極(216)のいくつかの対が心臓組織の複数の領域で同時に心電図信号の感知を提供できるため、かなりの数の微小電極(216)を有することにより、エンドエフェクタ(200)は、心臓(H)の心腔を通して高密度EPマッピングを提供することが可能になり得る。
【0032】
組織をエンドエフェクタ(200)の微小電極(216)を接触させる方法は、組織が位置する特定の心臓血管領域に基づいて変化してもよい。場合によっては、スタンピング運動を使用して、組織とエンドエフェクタ(200)の微小電極(216)との間の接触を生成することができる。単に更なる例として、エンドエフェクタ(200)は、2016年4月19日に発行された「Flower Catheter for Mapping and Ablating Veinous and Other Tubular Locations」と題する米国特許第9,314,299号(開示内容全体は参照より本明細書に組み込まれる)に示され、記載されている様々な技術のいずれかに従って組織と係合することができる。エンドエフェクタ(200)の微小電極(216)を組織と接触させることができる他の適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0033】
図4に示されるように、本実施例では、微小電極(216)は、パネルアセンブリ(210)の外面(224)上に位置付けられている。更に、又は代替的に、微小電極(216)は、パネルアセンブリ(210)の内面(226)上に位置付けられ得る。例えば、微小電極(216)が、パネルアセンブリ(210)の外面及び内面(224、226)の両方に位置付けられている変形例では、図5は、パネルアセンブリ(210)が外向きに広がった又は拡張構成にあるときに、微小電極(216)が各表面(224、226)上に位置付けられる微小電極(216)の例示的な配置を示す。また、図4及び図5に示される特定の場所における微小電極(216)の位置付けは、単なる例示であり、他の変形例では他の位置付けを使用することができることも理解されたい。したがって、微小電極(216)は、本明細書の教示に鑑みて当業者に明らかであるように、パネルアセンブリ(210)に沿って任意の他の適切な数及び配置で設けられてもよい。別の単なる例示的な例として、1つ又は2つ以上のリング電極(図示せず)を遠位端(124)の近くの外側シース(122)上に位置決めして、EPマッピング中に基準信号を提供して、遠距離場信号の因数分解を可能にすることができる。同様に、基準信号を提供するために、1つ又は2つ以上1つ又は2つ以上のリング電極(図示せず)を内側シャフト(150)上に位置決めすることができる。
【0034】
更に別の単なる例示的な変形形態として、アブレーション電極(図示せず)もまた、エンドエフェクタ(200)に含まれ得る。アブレーション電極を使用して、これらのアブレーション電極と接触している組織にRFエネルギーを印加し、それによって組織を切除することができる。各アブレーション電極は、フレキシブル回路基板(212)上の対応するトレース又は他の電気導管に結合されてもよく、それによって、コンソール(12)は、カテーテル(120)内の電気導管(図示せず)を介してRFエネルギーをフレキシブル回路基板(212)上のトレース又は他の導管に伝達して、アブレーション電極に到達させることができる。複数の数のアブレーション電極がエンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)に組み込まれているが、一部のシナリオでは、任意の所与の瞬間にRFエネルギーを組織に印加するために1つだけ、2つだけ、又は他のいくつかの比較的少数のアブレーション電極が活性化されることを理解されたい。本明細書の教示を考慮することで、アブレーション電極の数及び位置付けが当業者に明らかとなろう。また、アブレーション電極は、存在しないか、又は完全にエンドエフェクタ(200)から省略されてもよく、微小電極(216)のみが、EPマッピング及び診断手順のために残される。
【0035】
単に一例として、微小電極(216)は、白金、金、又は任意の他の適切な材料から形成されてもよい。微小電極(216)は、必要に応じて、様々なコーティングを含んでもよい。例えば、微小電極(216)は、微小電極(216)からの信号の信号対雑音比を改善するように選択されたコーティングを含んでもよい。そのようなコーティングとしては、酸化イリジウム(IrOx)コーティング、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)コーティング、電着酸化イリジウム(EIROF)コーティング、又は任意の他の適切なコーティングを挙げることができるが、これらに限定されない。アブレーション電極は、存在する場合は、アブレーション電極への血液の付着を防ぐために選択されたコーティングを含んでもよい。微小電極(216)又はアブレーション電極のいずれかに使用され得る様々な適切な種類のコーティングは、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0036】
本実施例のパネルアセンブリ(210)は、そのいくつかが位置センサ(228)であるセンサ(218)を更に含む。各位置センサ(228)は、患者(PA)内のエンドエフェクタ(200)の位置及び方向を示す信号を生成するように動作可能である。単に一例として、各位置センサ(228)は、磁場発生器(20)によって発生する交流電磁場の存在に応じて電気信号を生成するように構成されたワイヤコイル又は複数のワイヤコイル(例えば、3つの直交コイル)の形態であってもよい。各位置センサ(228)は、フレキシブル回路基板(212)上の対応するトレース又は他の電気導管に結合されてもよく、それによって、位置センサ(228)によって生成された信号を、カテーテル(120)内の電気導管(図示せず)を介してコンソール(12)に戻すことを可能にし、コンソールは、その信号を処理して患者(PA)内のエンドエフェクタ(200)の位置を特定することができる。エンドエフェクタ(200)に関連するリアルタイム位置データを生成するために使用され得る他の構成要素及び技術は、無線三角測量、音響追跡、光学追跡、慣性追跡などを含み得る。
【0037】
位置センサ(228)の数及び位置付けは、単に任意選択である。例えば、一部の変形形態ではパネルアセンブリ(210)上に追加の位置センサ(228)を設けることなく、単に、遠位端に単一の位置センサ(228)を設けてもよい。パネルアセンブリ(210)上に1つ又は2つ以上の位置センサ(228)を含むことに加えて、位置センサ(228)は、内側シャフト(150)の遠位端又は外側シース(122)などに組み込まれてもよい。パネルアセンブリ(210)の一部の変形形態は、位置センサ(228)が、内側シャフト(150)の遠位端又は外側シース(122)に組み込まれているか否かに関係なく、位置センサ(228)を完全に欠いている可能性がある。
【0038】
センサ(218)はまた、エンドエフェクタ(200)に衝突する外力を感知するように構成された1つ又は2つ以上の力センサ(230)も含む。エンドエフェクタ(200)が外力(例えば、エンドエフェクタ(200)が組織に対して押圧されるときの)に遭遇するときに、それらの外力は、エンドエフェクタ(200)から力センサ(230)に伝達される。外力の大きさ及び方向に対応する適切な信号は、力センサ(230)からカテーテル(120)内の電気導管(図示せず)を戻って通り、コンソール(12)に伝達され得、コンソール(12)は、信号を処理し、潜在的な力閾値の超過をカテーテル(120)のユーザに通知してもよい。カテーテル(120)のいくつかの他の変形例では、エンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)の代わりに、又はそれに加えて、力センサ(230)は、シャフト(150)若しくは外側シース(122)上又はシャフト(150)若しくは外側シース(122)内に位置することができる。
【0039】
センサ(218)はまた、熱電対、サーミスタ、又は他の適切な温度センサタイプの形態であり得る1つ又は2つ以上の温度センサ(232)を含む。エンドエフェクタ(200)がアブレーションのためのRF電極を組み込んでいる変形例では、温度センサ(232)は、信号を生成し、アブレーション部位又はその近くの温度をカテーテル(120)内の電気導管(図示せず)を戻って通り、カテーテル(120)に信号を伝達するように構成され、コンソール(12)は、信号を処理し、温度閾値の超過をカテーテル(120)のユーザに通知し得る。カテーテル(120)のいくつかの他の変形例では、エンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)の代わりに、又はそれに加えて、温度センサ(232)は、シャフト(150)若しくは外側シース(122)上又はシャフト(150)若しくは外側シース(122)内に位置することができる。更に他の変形例では、温度センサ(232)は省略されている。
【0040】
本例では、微小電極(216)、場合によってはセンサ(218)は、物理蒸着(physical vapor deposition、PVD)プロセスを介して薄膜としてフレキシブル回路基板(212)上に設けられてもよい。スパッタ堆積、化学蒸着(CVD)、熱蒸着などを含むがこれらに限定されない、フレキシブル回路基板(212)上の微小電極(216)、センサ(218)、導電性トレース、又は他の回路構成要素を提供するために、他の方法も用いられ得る。
【0041】
図2図5は、エンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)の例示的な構成を示すが、パネルアセンブリ(210)の他の適切な構成本明細書の教示を考慮して、当業者には明らかであろう。単なる例として、パネルアセンブリ(210)は、平坦、湾曲、スペード形状、長方形、板状、又は他の形状であり得る。また、単なる例として、図4及び図5に示されるその拡張状態にあるパネルアセンブリ(210)は、およそ20mmの長さであり得る。単に更なる例として、パネルアセンブリ(210)は、およそ11mm~およそ15mmの範囲の幅を有してもよい。あるいは、パネルアセンブリ(210)は、任意の他の適切な寸法を有してもよい。
【0042】
上述のように、パネルアセンブリ(210)は、単一層又は多層フィルムとして構成され得るフレキシブル回路基板(212)を含む。フレキシブル回路基板は、ポリイミド、液晶ポリマー(LCP)、又はポリウレタンを含むがこれらに限定されない様々な異なる種類の材料で構成され得る。図6は、フレキシブル回路基板(212)が織布構造(234)であるフレキシブル回路基板(212)の構築のための別の選択肢を示す。このようにして、ねじ山(236)材料が一緒に織り込まれて、フレキシブル回路基板(212)を形成する。ねじ山(236)に使用される材料は、例えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、又はフレックス回路基板のための任意の他の適切な材料を含むことができる。図6に示すように、スパイン(214)は、フレキシブル回路基板(212)を作製する布に織り込まれ得る。同様に、クーパーねじ山又はクーパーストリップ若しくはセクションを組み込んで、回路アーキテクチャの部分を画定することができる。いくつかの変形例では、フレキシブル回路基板(212)の織布構造は、改善された柔軟性、したがって、パネルアセンブリ(210)の図3のその折り畳み状態から図4の拡張状態への移行の容易さを提供することができる。
【0043】
III.例示的なエンドエフェクタの拡張及び収縮
図3に示される状態から図4に示される状態までの移行を参照して上述したように、いくつかのシナリオにおいて、パネルアセンブリ(210)が収縮される状態とパネルアセンブリ(210)が(例えば、パドル様又はウェブ状ハンドの形状に似ている)外向きに広がった構成にある状態との間でエンドエフェクタ(200)を移行させることが望ましい場合がある。単に一例として、エンドエフェクタ(200)がEPマッピングを実施するために使用されている場合は外向きに広がった構成でエンドエフェクタ(200)を操作することが望ましい場合がある。この程度、制御特徴部をカテーテルアセンブリ(100)に組み込んで、医師(PH)が、エンドエフェクタ(200)が外向きに広がった構成であるか折り畳み構成であるか(又はその程度)を選択的に制御できるようにすることが望ましい場合がある。そのような制御特徴部の単なる例示的な実施例が以下でより詳細に述べられるが、他の実施例が、本明細書における教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0044】
ある変形例では、エンドエフェクタ(200)は、エンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)を折り畳み又は収縮状態から拡張状態に移行させるように構成され、かつ動作可能である制御ワイヤ(222)を含む。例えば、図3に示される段階では、エンドエフェクタ(200)は、外側シース(122)の範囲から解放され、パネルアセンブリ(210)の近位部分は、シャフト(150)に接続されている。この段階又は状態で、エンドエフェクタ(200)のパネルアセンブリ(210)は、スパイン(214)が弛緩するか、又は張力下にない折り畳み構成にある。本実施例では、各スパイン(214)の近位端は、制御ワイヤ(222)と接続する。いくつかの変形例では、制御ワイヤ(222)が、各ワイヤがスパイン(214)の異なるそれぞれの近位端と接続する、一緒に接合された複数のワイヤを含むが、他の変形例では、制御ワイヤ(222)は、スパイン(214)の各それぞれの近位端と接続する単一のワイヤを含む。いずれかの構成で、制御ワイヤ(222)は、カテーテル(120)を通って近位に延在し、その結果、制御ワイヤ(222)の近位端は、スライダ、回転ノブ、又はカテーテルアセンブリ(100)のハンドル(110)の任意の他の適切なアクチュエータを含み得るユーザ入力特徴部(190)と結合され得る。本実施例は、ユーザ入力特徴部(190)と接続された制御ワイヤ(222)を有するが、他の変形例では、制御ワイヤ(222)は、ユーザ入力特徴部(190)とは別に別のユーザ入力特徴部に接続することができる。
【0045】
医師(PH)が図3の折り畳み構成から図4の外向きに広がった構成に移行することを望む場合、医師(PH)は、カテーテルアセンブリ(100)のハンドル(110)でユーザ入力特徴部(190)を操作することによって、制御ワイヤ(22)を作動させる。制御ワイヤ(222)のこの作動に応答して、スパイン(214)は、張力下でない弛緩状態から張力下状態に変化される。スパイン(214)のこの張力は、スパイン(214)に、図4及び図5に示される外向きに広がった構成を呈させる。これは次に、フレキシブル回路基板(212)を広げる。ある変形例では、制御ワイヤ(222)の作動は、制御ワイヤ(222)を近位に後退させ、その結果、制御ワイヤ(222)は、スパイン(214)上で近位に引っ張り、それによって、スパイン(214)を張力下に置く。別の変形例では、制御ワイヤ(222)は、スパイン(214)の遠位端と接続することができ、制御ワイヤ(222)の作動は、スパイン(214)を遠位に押し、それによって、スパイン(214)を張力下に置き、パネルアセンブリ(210)をその外向きに広がった構成に移動させる同じ又は同様の結果を達成する。
【0046】
医師(PH)が、エンドエフェクタ(200)を図4に示される状態から図3に示される状態に戻すことを望む場合、医師(PH)は、単に制御ワイヤ(222)を解放することができる。張力が制御ワイヤ(222)において弛緩されると、スパイン(214)は、中立又は張力下にない弛緩状態に変化する。一例では、スパイン(214)は、形状記憶材料、例えば、ニチノールで形成され、スパイン(214)は、中立又は弛緩状態にあるときに、図3に示すような密接に位置付けられた構成を採用する。別の例では、スパイン(214)は、スパインのセグメント(214)が微小電極(216)と接続するか、又はスパイン(214)が微小電極(216)と接続する可動関節を含み得る。中立又は弛緩状態にあるとき、これらの関節は、スパイン(214)が、図3に示される構成に折り畳むことを含み、移動することを可能にする。パネルアセンブリ(210)のためのこの収縮又は折り畳み状態に達した後、医師(PH)は、エンドエフェクタ(200)を外側シース(122)の内部に戻し(例えば、エンドエフェクタ(200)を外側シース(122)に対して近位に後退させることによって、又は外側シース(122)をエンドエフェクタ(200)に対して遠位に前進させることによって)、次に、患者(PA)からカテーテル(120)を引き抜くことができる。
【0047】
制御ワイヤ(222)が選択的に後退することを容易にするために、カテーテルアセンブリ(100)のハンドル(110)は、制御ワイヤ(222)の並進を駆動するユーザ入力デバイスに関連付けられ得る1つ又は2つ以上の視覚インジケータ、触覚戻り止め特徴部、又は他のユーザフィードバック特徴部を含んでもよい。そのようなユーザフィードバック特徴は、パネルアセンブリ(210)がその完全な外向きに広がった位置又は構成を達成する程度を、医師(PH)がより容易に制御し、かつ決定することを可能にし得、それにより、医師(PH)がエンドエフェクタ(200)の構成をより容易に制御し、かつ決定することを可能にする。
【0048】
別の変形例では、図4及び図5に示すように、スパイン(214)は、スパイン(214)が広げられた構成を採用するように弾性的に付勢される方法で、フレキシブル回路基板(212)と取り付けられている。例えば、スパイン(214)は、ニチノール又は別の形状記憶材料で構成され得、スパイン(214)は、図4及び図5の外向きに広がった状態を採用するように構成される。スパイン(214)がこの構成に付勢されているにもかかわらず、パネルアセンブリ(210)は、図2に示すように、外側シース内で圧縮するのに十分な可撓性を維持する。いくつかの変形形態では、この弾力性は、代わりに又はフレキシブル回路基板(212)を形成する材料によって提供される。一部の他の変形形態では、弾性付勢を付与するために、1つ又は2つ以上の弾性特徴部(図示せず)が、フレキシブル回路基板(212)又はスパイン(214)に追加される。単なる例として、1つ又は2つ以上のニチノールストリップ又は他のニチノール構造をフレキシブル回路基板(212)に適用することができる。このようなニチノールストリップは、上述した蒸着プロセス又は他の製造技術を用いて適用することができる。微小電極(216)がパネルアセンブリ(210)の外面(224)及び内面(226)上に設けられている変形例では、ニチノールストリップ又は他の弾性部材は、可撓性材料(例えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンなど)の層の間に挿入され、フレキシブル回路基板(212)を形成してもよい。あるいは、ニチノールストリップ又は他の弾性部材を、微小電極(216)が存在しないフレキシブル回路基板(212)の領域に沿って位置付けることができる。
【0049】
図4に示す拡張構成に向かって弾性付勢を提供することに加えて、弾性的に付勢されたスパイン(214)はまた、平坦な、又はパドル様若しくはウェブ状ハンド構成を有するようにパネルアセンブリ(210)を付勢することができる。当然のことながら、他の変形例では、この付勢は、湾曲構成、又は任意の他の適切な構成を付与することができる。更に別の単なる例示的な例として、ニチノールがスパイン(214)又はパネルアセンブリ(210)の他の構成要素に組み込まれている変形例では、ニチノールは、人体温度で膨張するように設定された形状であり得る。
【0050】
スパイン(214)が外側に広がった構成に弾性的に付勢されている、ある変形例では、上記のように、制御ワイヤ(222)はスパイン(214)と接続し、ユーザ入力特徴部(190)を介してスパイン(214)に張力を加えることができる。この例においてこの張力をスパイン(214)に加える際に、スパイン(214)は、パネルアセンブリ(210)に、図3に示されるものと同様の、折り畳み又は小型円筒構成又は形状を採用させる。更に別の変形例では、弾性的に付勢されたスパイン(214)は、複数の位置に付勢することができ、ある位置は円筒構成又は形状に折り畳まれ、別の位置は外向きに広がった構成に拡張される。この例では、制御ワイヤ(222)の作動を使用して、スパイン(214)の付勢状態及びしたがってパネルアセンブリ(210)の状態又は構成を変更することができる。
【0051】
この例の別の変形形態では、制御ワイヤ(222)は構成を変更する必要がなく、代わりに、医師(PH)が、パネルアセンブリ(210)に、患者(PA)内の組織又は構造に接触させて、スパイン(214)を一方の付勢状態又は位置から他方に移動させ得る。単なる例として、構造に対して外面(224)を押すことにより、パネルアセンブリ(210)は、図4に示される外向きに広がった位置又は構成を採用し、内面(226)を構造に対して押すことにより、パネルアセンブリ(210)は、図3に示す折り畳み又は収縮状態を採用する。前述の実施例は、エンドエフェクタ(200)を図3に示される状態から図4に示される状態まで移行させるための様々な方法を含むが、様々な他の適切な構造及び技術を使用して、本明細書の教示を考慮して当業者には明らかであるように、同様の移行を提供することができる。
【0052】
IV.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる、種々の非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願の後の書類提出における任意の時点で提示され得るいずれの特許請求の適用範囲をも限定することを意図したものではないことを理解されたい。一切の権利放棄を意図するものではない。以下の実施例は、あくまでも例示的な目的で与えられるものに過ぎない。本明細書の種々の教示は、その他の多くの方式で構成及び適用が可能であると考えられる。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してよいことも考えられる。したがって、本発明者らによって又は本発明者らの利益の承継者によって、後日そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとしてみなされるべきではない。いずれの特許請求が、本出願において、又は以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む本出願に関連する後の書類提出において示される場合、それらの更なる特徴は、特許性に関連するいかなる理由によっても追加されたものとして仮定されるべきではない。
【実施例1】
【0053】
装置は、近位端及び遠位端を有するカテーテルアセンブリであって、カテーテルアセンブリが、長手方向軸を画定し、遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルアセンブリを含む。装置は、カテーテルアセンブリの遠位端に関連付けられたエンドエフェクタを更に備え、エンドエフェクタは、パネルアセンブリを備え、パネルアセンブリは、第1の状態と第2の状態との間で移行するように構成されている。パネルアセンブリは、第1の状態において外側シース内に収まるように構成され、外側シースの遠位端に対して遠位に露出されているときに、第2の状態において長手方向軸から外向きに拡張するように構成されている。パネルアセンブリは、フレキシブル回路基板と、フレキシブル回路基板に沿って延在する複数のスパインと、複数のスパインに沿って位置付けられた複数の微小電極と、を含む。
【実施例2】
【0054】
外側シースは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間でエンドエフェクタに対して並進するように動作可能であり、外側シースは、第1の長手方向位置でエンドエフェクタを収容するように構成され、外側シースは、第2の長手方向位置でエンドエフェクタを露出させるように構成されている、実施例1に記載の装置。
【実施例3】
【0055】
エンドエフェクタは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間で外側シースに対して並進するように動作可能であり、エンドエフェクタは、第1の長手方向位置で外側シース内に収容されるように構成され、エンドエフェクタは、第2の長手方向位置で外側シースから露出するように構成されている、実施例1に記載の装置。
【実施例4】
【0056】
スパインは、外側シースの遠位端に対して遠位に露出されているときに、第2の状態において長手方向軸から離れて外向きに拡張可能である、実施例1~実施例3のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例5】
【0057】
パネルアセンブリが、少なくとも1つの制御ワイヤを更に備え、少なくとも1つの制御ワイヤが、パネルアセンブリを第1の状態から第2の状態に移行させるように動作可能である、実施例1~実施例4のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例6】
【0058】
複数のスパインが、少なくとも1つの制御ワイヤから遠位に延在する、実施例5に記載の装置。
【実施例7】
【0059】
少なくとも1つの制御ワイヤは、パネルアセンブリが第2の状態において平坦な平面構成を採用するように、パネルアセンブリを拡張するように動作可能である、実施例5又は実施例6に記載の装置。
【実施例8】
【0060】
少なくとも1つの制御ワイヤが、パネルアセンブリを収縮させ、それによって、パネルアセンブリを長手方向軸に向かって内向きに折り畳むように動作可能である、実施例5~実施例7のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例9】
【0061】
少なくとも1つの制御ワイヤは、少なくとも1つの制御ワイヤに張力を加えることに応答して、パネルアセンブリが第2の状態の平坦な平面構成を採用するように、複数のスパインを長手方向軸から外向きに偏向させるように構成されている、実施例7に記載の装置。
【実施例10】
【0062】
少なくとも1つの制御ワイヤは、少なくとも1つの制御ワイヤから張力を除去することに応答して、パネルアセンブリが第1の状態の円筒構成を採用するように、複数のスパインを長手方向軸に向かって内向きに移動させるように構成されている、実施例8に記載の装置。
【実施例11】
【0063】
パネルアセンブリが、プロファイルを画定し、プロファイルが、第1の状態における第1の表面積及び第2の状態における第2の表面積を有し、第2の状態における表面積が、第1の状態における表面積よりも大きい、実施例1~実施例10のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例12】
【0064】
複数の微小電極が、マトリックス構成に配されている、実施例1~実施例11のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例13】
【0065】
微小電極は、組織内の電位を感知するように構成された少なくとも一対の双極感知微小電極を含む、実施例1~実施例12のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例14】
【0066】
位置センサを更に含み、位置センサは、三次元空間におけるカテーテルシャフトアセンブリの少なくとも一部分又はエンドエフェクタの少なくとも一部分のうちの一方又は両方の位置を示す信号を生成するように動作可能である、実施例1~実施例13のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例15】
【0067】
位置センサは、パネルアセンブリの一部分の上に位置している、請求項14に記載の装置。
【実施例16】
【0068】
スパインは、外側シースの遠位端に対して遠位に露出されているときに、第2の状態において長手方向軸から離れて外向きに拡張するように弾性的に付勢されている、実施例1~実施例3のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例17】
【0069】
スパインが、ニチノールを含む、実施例1~実施例16のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例18】
【0070】
スパインが、形状記憶材料を含む、実施例1~実施例17のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
【実施例19】
【0071】
形状記憶材料は、温度感受性材料を含み、その結果、形状記憶材料は、温度の変化に応じて第1の形状から第2の形状に移行するように構成されている、実施例18に記載の装置。
【実施例20】
【0072】
電気生理学的マッピングを行うための装置は、近位端及び遠位端を有するカテーテルアセンブリであって、カテーテルアセンブリが、長手方向軸を画定し、遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルアセンブリを含む。装置は、カテーテルアセンブリの遠位端に関連付けられたエンドエフェクタを更に備え、エンドエフェクタは、フレキシブル回路基板と、フレキシブル回路基板に沿って延在する複数のスパインと、複数のスパインに沿って位置付けられ、組織内の電位を感知するように構成された複数の微小電極と、を備える。エンドエフェクタは、第1の状態と第2の状態と第3の状態との間で移行するように動作可能であり、パネルアセンブリは、第1の状態において外側シース内に収まるように構成され、パネルアセンブリは、パネルアセンブリが長手方向軸に向かって内向きに折り畳まれた第2の状態において外側シースの遠位端から遠位に延在するように構成され、パネルアセンブリは、第3の状態において平坦な平面構成を採用するように構成されている。
【実施例21】
【0073】
方法は、(a)エンドエフェクタを第1の状態から第2の状態に移行させるように、カテーテルアセンブリのユーザ入力特徴部を作動させることであって、カテーテルアセンブリが、外側シースを含み、エンドエフェクタが、マトリックスに配置され、電気生理学的マッピングのために構成された微小電極のアレイを含むパネルアセンブリを含み、パネルアセンブリが、第1の状態において外側シースに収容され、パネルアセンブリは、パネルアセンブリが、第2の状態において、カテーテルアセンブリによって画定された長手方向軸から離れて外向きに拡張されている、第2の状態において、外側シースに対して露出されている、作動させることを含む。方法は、(b)第2の状態から第1の状態に移行させるように、エンドエフェクタを作動させることであって、パネルアセンブリが、第1の状態において外側シース内に戻る、作動させることを更に含む。
【0074】
V.その他
本明細書に記載される器具のいずれも、処置前及び/又は処置後に洗浄及び滅菌することができる。1つの滅菌技術では、装置をプラスチック製又はTYVEK製のバックなど、閉鎖及び封止された容器に入れる。次に、容器及び装置を、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置いてもよい。放射線は、装置上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次に、滅菌された装置を、後の使用のために、滅菌容器内に保管してもよい。デバイスはまた、限定されないが、ベータ線又はガンマ線、エチレンオキシド、過酸化水素、過酢酸、及びプラズマ又は水蒸気を伴う又は伴わない気相滅菌を含む当技術分野で公知の任意の他の技術を用いて滅菌されてもよい。
【0075】
本明細書に記載の実施例のいずれも、上述のものに加えて又はそれらの代わりに、様々な他の特徴部を含み得ることを理解されたい。単に一例として、本明細書に記載の実施例のいずれも、参照により本明細書に組み込まれている様々な参考文献のいずれかに開示されている様々な特徴部のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
【0076】
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上を、本明細書に記載の他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる点が理解されるべきである。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には容易に明らかであろう。このような修正及び変形形態は、特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0077】
本明細書に参照により組み込まれると言及されるあらゆる特許、公報、又はその他の開示内容は、全体的に又は部分的に、組み込まれる内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載されるその他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれることを理解されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0078】
本発明の様々な変形例について図示し説明してきたが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な修正によって達成することができる。このような可能な修正のうちのいくつかについて述べたが、その他の修正が当業者には明らかとなるであろう。例えば、上述の実施例、変形例、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解される。
【0079】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
(a)近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトであって、カテーテルアセンブリが長手方向軸を画定し、前記カテーテルアセンブリが遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルシャフトと、
(b)前記カテーテルアセンブリの前記遠位端に関連付けられるエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、パネルアセンブリを含み、前記パネルアセンブリが、第1の状態と第2の状態との間で移行するように構成され、前記パネルアセンブリが、前記第1の状態において前記外側シース内に収まるように構成され、前記パネルアセンブリが、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張するように構成されている、エンドエフェクタと、を備え、前記パネルアセンブリが、
(i)フレキシブル回路基板、
(ii)前記フレキシブル回路基板に沿って延在する複数のスパイン、及び
(iii)前記複数のスパインに沿って位置付けられた複数の微小電極、を含む、装置。
(2) 前記外側シースは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間で前記エンドエフェクタに対して並進するように動作可能であり、前記外側シースは、前記第1の長手方向位置で前記エンドエフェクタを収容するように構成され、前記外側シースは、前記第2の長手方向位置で前記エンドエフェクタを露出させるように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記エンドエフェクタは、第1の長手方向位置と第2の長手方向位置との間で前記外側シースに対して並進するように動作可能であり、前記エンドエフェクタは、前記第1の長手方向位置で前記外側シース内に収容されるように構成され、前記エンドエフェクタは、前記第2の長手方向位置で前記外側シースから露出するように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記スパインは、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張可能である、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記パネルアセンブリが、少なくとも1つの制御ワイヤを更に備え、前記少なくとも1つの制御ワイヤが、前記パネルアセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態に移行させるように動作可能である、実施態様1に記載の装置。
【0080】
(6) 前記複数のスパインが、前記少なくとも1つの制御ワイヤから遠位に延在する、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記パネルアセンブリが前記第2の状態において平坦な平面構成を採用するように、前記パネルアセンブリを拡張するように動作可能である、実施態様5に記載の装置。
(8) 前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記少なくとも1つの制御ワイヤに張力を加えることに応答して、前記パネルアセンブリが前記第2の状態の前記平坦な平面構成を採用するように、前記複数のスパインを前記長手方向軸から外向きに偏向させるように構成されている、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記少なくとも1つの制御ワイヤが、前記パネルアセンブリを収縮させ、それによって、前記パネルアセンブリを前記長手方向軸に向かって内向きに折り畳むように動作可能である、実施態様5に記載の装置。
(10) 前記少なくとも1つの制御ワイヤは、前記少なくとも1つの制御ワイヤから張力を除去することに応答して、前記パネルアセンブリが前記第1の状態の円筒構成を採用するように、前記複数のスパインを前記長手方向軸に向かって内向きに移動させるように構成されている、実施態様9に記載の装置。
【0081】
(11) 前記パネルアセンブリが、プロファイルを画定し、前記プロファイルが、前記第1の状態における第1の表面積及び前記第2の状態における第2の表面積を有し、前記第2の状態における前記表面積が、前記第1の状態における前記表面積よりも大きい、実施態様1に記載の装置。
(12) 前記複数の微小電極が、マトリックス構成に配されている、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記微小電極は、組織内の電位を感知するように構成された少なくとも一対の双極感知微小電極を含む、実施態様1に記載の装置。
(14) 位置センサを更に含み、前記位置センサは、三次元空間における前記カテーテルシャフトアセンブリの少なくとも一部分又は前記エンドエフェクタの少なくとも一部分のうちの一方又は両方の位置を示す信号を生成するように動作可能である、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記位置センサは、前記パネルアセンブリの一部分の上に位置している、実施態様14に記載の装置。
【0082】
(16) 前記スパインは、前記外側シースの前記遠位端に対して遠位に露出されているときに、前記第2の状態において前記長手方向軸から離れて外向きに拡張するように弾性的に付勢されている、実施態様1に記載の装置。
(17) 前記スパインが、形状記憶材料を含む、実施態様1に記載の装置。
(18) 前記形状記憶材料は、温度感受性材料を含み、その結果、前記形状記憶材料は、温度の変化に応じて第1の形状から第2の形状に移行するように構成されている、実施態様17に記載の装置。
(19) 電気生理学的マッピングを行うための装置であって、
(a)近位端及び遠位端を有するカテーテルアセンブリであって、前記カテーテルアセンブリが、長手方向軸を画定し、遠位端を有する外側シースを含む、カテーテルアセンブリと、
(b)前記カテーテルアセンブリの前記遠位端に関連付けられるエンドエフェクタであって、パネルアセンブリを含む、エンドエフェクタと、を備え、前記パネルアセンブリは、
(i)フレキシブル回路基板と、
(ii)前記フレキシブル回路基板に沿って延在する複数のスパインと、
(iii)前記複数のスパインに沿って位置付けられ、組織内の電位を感知するように構成された複数の微小電極と、を含み、
前記エンドエフェクタは、第1の状態と第2の状態と第3の状態との間で移行するように動作可能であり、
前記パネルアセンブリは、前記第1の状態において前記外側シース内に収まるように構成され、
前記パネルアセンブリは、前記パネルアセンブリが前記長手方向軸に向かって内向きに折り畳まれた前記第2の状態において前記外側シースの前記遠位端から遠位に延在するように構成され、
前記パネルアセンブリが、前記第3の状態において平坦な平面構成を採用するように構成されている、装置。
(20) 方法であって、
(a)カテーテルアセンブリのエンドエフェクタを第1の状態から第2の状態に移行させるように、前記カテーテルアセンブリのユーザ入力特徴部を作動させることであって、前記カテーテルアセンブリが、外側シースを含み、前記エンドエフェクタが、マトリックスに配置され、電気生理学的マッピングのために構成された微小電極のアレイを含むパネルアセンブリを含み、前記パネルアセンブリが、前記第1の状態において前記外側シースに収容され、前記パネルアセンブリは、前記パネルアセンブリが、前記第2の状態において、前記カテーテルアセンブリによって画定された長手方向軸から離れて外向きに拡張されている、前記第2の状態において、前記外側シースに対して露出されている、作動させることと、
(b)前記第2の状態から前記第1の状態に移行させるように、前記エンドエフェクタを作動させることであって、前記パネルアセンブリが、前記第1の状態において前記外側シース内に戻る、作動させることと、を含む、方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6